JP2002256176A - 複合防汚塗膜、該塗膜で被覆された船舶、水中構造物、漁具または漁網および防汚方法 - Google Patents

複合防汚塗膜、該塗膜で被覆された船舶、水中構造物、漁具または漁網および防汚方法

Info

Publication number
JP2002256176A
JP2002256176A JP2001052739A JP2001052739A JP2002256176A JP 2002256176 A JP2002256176 A JP 2002256176A JP 2001052739 A JP2001052739 A JP 2001052739A JP 2001052739 A JP2001052739 A JP 2001052739A JP 2002256176 A JP2002256176 A JP 2002256176A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating film
antifouling coating
component unit
carboxylic acid
polymerizable unsaturated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001052739A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Masuda
田 聡 史 増
Toshihiko Ashida
田 利 彦 芦
Yasuyuki Oniishi
石 康 之 鬼
Masashi Ono
野 真 史 尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugoku Marine Paints Ltd
Original Assignee
Chugoku Marine Paints Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugoku Marine Paints Ltd filed Critical Chugoku Marine Paints Ltd
Priority to JP2001052739A priority Critical patent/JP2002256176A/ja
Publication of JP2002256176A publication Critical patent/JP2002256176A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】(A)重合性不飽和カルボン酸金属塩成分
単位含有共重合体を含有する防汚塗料から形成された少
なくとも1層の防汚塗膜の表面上に、(B)重合性不飽
和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共重合体を含
有する防汚塗料から形成された少なくとも1層の防汚塗
膜が積層して形成された複合防汚塗膜。 【効果】本発明の複合防汚塗膜は、古い塗膜などの被塗
物基材上に設けられる、重合性不飽和カルボン酸金属塩
成分単位含有共重合体を含む防汚塗料からなる塗膜上
に、重合性不飽和カルボン酸シリルエステル成分単位含
有共重合体を含む防汚塗料からなる塗膜が形成された複
合塗膜であるため、古い塗膜との付着性に優れており、
修繕塗装または塗り直し塗装すべき、古い塗膜の上に直
接塗装することができ、経済性、作業効率の面で優れ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、複合防汚塗膜、該塗膜で
被覆された船舶、水中構造物、漁具または漁網、および
該塗膜を用いた防汚方法に関する。さらに詳しくは、本
発明は、修繕塗装または塗り直し塗装として、古い防汚
塗膜の上に塗装しても、古い塗膜との付着性に優れかつ
経済性に優れた複合防汚塗膜、該塗膜で被覆された船
舶、水中構造物、漁具または漁網、および該塗膜を用い
た防汚方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】船底、水中構造物、漁網などは、
水中に長期間さらされるため、その表面に、カキ、イガ
イ、フジツボ等の動物類、ノリ(海苔)等の植物類、あ
るいはバクテリア類などの各種水棲生物が付着・繁殖す
ることが多く、そのため、外観が損ねられ、船底、水中
構造物等の有する機能が害されることが多い。
【0003】とくに船底にこのような水棲生物が付着ま
たは繁殖すると、船全体の表面粗度が増加し、船速の低
下、燃費の拡大などを招くことがある。また、バクテリ
ア類、スライム(ヘドロ状物)あるいは大型の付着生物
などが水中構造物に付着すると腐敗を生じたり、腐食防
止用の塗膜などを損傷するため、その水中構造物の強度
や機能が低下し寿命が著しく低下する等の被害が生ずる
おそれがある。したがって、このような水棲生物を船底
から取り除く必要がある。しかし、その作業には、多大
な労力、作業時間が必要とされる。
【0004】そこで、こうした被害を防止すべく、船
底、水中構造物などには各種防汚塗料が塗装される。な
かでも、重合性不飽和カルボン酸シリルエステル成分単
位含有共重合体を含む防汚塗料にて形成された塗膜は、
長期にわたり防汚性能に優れるため有用であり、頻繁に
使用される。しかし、防汚塗料は、長期にわたって使用
していると、しだいに、消耗、破損したり、塗装が古く
なり、剥がれ落ちたり等するため、防汚性能を維持する
ためには、定期的に塗装の修繕または塗り直しをする必
要がある。
【0005】ところで、このような修繕塗装または塗り
直し塗装に先立って、予め基材表面の古くなった塗膜を
取り除く作業をすると、余分な手間や費用がかかるた
め、経済性、作業効率などの面から、古い塗膜の上に、
直接新たな塗料を修繕塗装することが望まれる。このよ
うな古くなった塗膜表面に、新たに塗料を重ねて塗る場
合、新たに使用する塗料と古い塗膜との付着性が問題と
なる。特に、修繕すべき古くなった塗膜が、重合性不飽
和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共重合体を含
む防汚塗膜である場合には、古くなった塗膜がスポンジ
状のスケルトン層を形成していることが多く、この塗膜
上に新たに重合性不飽和カルボン酸シリルエステル成分
単位含有共重合体を含む防汚塗料を塗装しようとする場
合、重合性不飽和カルボン酸シリルエステル成分単位含
有共重合体を含む防汚塗料からなる塗膜は、表面エネル
ギーが小さいため、十分な付着性能が発揮できないなど
の問題があった。
【0006】そこで、本発明者らは、上記問題を解決す
るために、鋭意研究を行った結果、修繕塗装すべき基材
の表面に、重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単位含有
共重合体を含有する防汚塗料からなる防汚塗膜(層)を
設け、該塗膜の表面上に、重合性不飽和カルボン酸シリ
ルエステル成分単位含有共重合体を含む防汚塗料からな
る塗膜を積層して形成してなる複合塗膜が、古くなった
重合性不飽和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共
重合体を含む防汚塗料からなる塗膜との付着性にも優
れ、しかも古い塗膜の上に直接適用できるため、経済
性、作業効率の面でも優れることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記のような問題を解決しよ
うとするものであって、古くなった塗膜との付着性に優
れ、しかも、古い塗膜の上に直接適用でき、経済性、塗
装作業効率の面にも優れた防汚塗膜を提供しようとする
ものであり、特に、付着性の劣る古い防汚塗料からなる
塗膜との付着性にも優れた防汚塗膜、該塗膜で被覆され
た船舶、水中構造物および該塗膜を用いた防汚方法を提
供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明の複合防汚塗膜は、(A)重合性
不飽和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合体を含有す
る防汚塗料から形成された少なくとも1層の防汚塗膜の
表面上に、(B)重合性不飽和カルボン酸シリルエステ
ル成分単位含有共重合体を含有する防汚塗料から形成さ
れた少なくとも1層の防汚塗膜が積層して形成されてい
ることを特徴としている。
【0009】上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単
位含有共重合体は、金属原子に結合したヒドロキシ基不
含の重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合
体であることも好ましい。上記重合性不飽和カルボン酸
金属塩成分単位含有共重合体は、一般式[I]: R1−COO−M−Ln ・・・・・[I] [式[I]中、R1は、CH2=C(CH3)−、CH2
CH−、HOOC−CH=CH−、HOOC−CH=C
(CH3)−のうちのいずれかの式で表わされる不飽和
結合を含有する有機基を示し、−COOHは金属塩また
はエステルを形成していてもよい。Mは金属原子を示
し、Lは有機酸残基:−OCOR2を示し、R2は炭素数
1〜25の範囲にあり、鎖式アルキル基、脂環式アルキ
ル基、芳香族炭化水素基、アラルキル基のいずれかを示
し、nは金属Mの原子価数−1の数を示す。]で表わさ
れる重合性不飽和カルボン酸金属塩から誘導される成分
単位を分子内に有する共重合体であることも好ましい。
【0010】上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単
位含有共重合体が、重合性不飽和カルボン酸ヒドロキシ
金属塩成分単位含有共重合体であることも好ましい。上
記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合体
は、一般式[II]: R1−COO−M−OH ・・・・・[II] [式[II]中、R1は、CH2=C(CH3)−、CH2
CH−、HOOC−CH=CH−、HOOC−CH=C
(CH3)−のうちのいずれかの式で表わされる不飽和
結合を含有する有機基を示し、−COOHは金属塩また
はエステルを形成していてもよい。Mは金属原子を示
す。]で表わされる重合性不飽和カルボン酸ヒドロキシ
金属塩から誘導される成分単位を分子内に有する共重合
体であることが好ましい。
【0011】上記重合性不飽和カルボン酸シリルエステ
ル成分単位含有共重合体が、一般式[III]: R1−COO−Si(L123) ・・・・・[III] [式[III]中、R1は、CH2=C(CH3)−、CH2
=CH−、HOOC−CH=CH−、HOOC−CH=
C(CH3)−のうちのいずれかの式で表わされる不飽
和結合を含有する有機基を示し、−COOHは金属塩ま
たはエステルを形成していてもよい。L1、L2、L3
互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素原子
数が1〜20の範囲にあり、鎖式アルキル基、脂環式ア
ルキル基、芳香族炭化水素基、アラルキル基およびそれ
らの置換体のいずれかを示す。]で表わされる重合性シ
リル不飽和カルボキシレート単量体およびこれと共重合
可能な不飽和単量体からなる共重合体であることが好ま
しい。
【0012】上記防汚塗膜(A)または(B)を形成す
る防汚塗料は、さらに銅、銅化合物、酸化亜鉛、脱水
剤、有機防汚剤などを含有してもよい。本発明の複合防
汚塗膜は、船舶、水中構造物、漁具または漁網に好適に
用いられる。本発明の船舶、水中構造物、漁具または漁
網の防汚方法は、上記のいずれかの複合防汚塗膜にて船
舶、水中構造物、漁具または漁網の表面を被覆すること
を特徴としている。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明の複合防汚塗膜、該
防汚塗膜で被覆された船舶、水中構造物、漁具または漁
網および防汚方法について具体的に説明する。 〔複合防汚塗膜〕本発明の複合防汚塗膜は、重合性不飽
和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合体(a)を含有
する防汚塗料から形成された少なくとも1層の防汚塗膜
(A)(以下、下塗層ともいう)の表面上に、重合性不
飽和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共重合体
(b)を含有する防汚塗料(以下、上塗層ともいう)か
ら形成された少なくとも1層の防汚塗膜(B)が積層し
て形成されたものである。このような複合塗膜は、船
舶、水中構造物、漁具または漁網などの被塗物基材の表
面に、その防汚塗膜(A)側が直接密着または他の層
(例:下地層、プライマー)を介して対向するように塗
設される。
【0014】防汚塗膜(A) 防汚塗膜(A)は、重合性不飽和カルボン酸金属塩成分
単位含有共重合体(a)(以下、共重合体(a)ともい
う)を含有する防汚塗料から形成される少なくとも1層
の防汚塗膜である。以下、防汚塗膜(A)を形成する防
汚塗料(以下、防汚塗料(A)という)について説明す
る。
【0015】上記防汚塗料(A)に含まれる重合性不飽
和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合体(a)として
は、本願出願人が先に提案した特開平11−32320
9号公報の[0036]〜[0049]欄に記載の(メタ)
アクリル酸金属塩系共重合体、あるいは特開平11−3
02572号公報の[0015]〜[0044]欄に記載
の樹脂などを用いることができる。
【0016】すなわち、本発明で用いられる重合性不飽
和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合体(a)として
は、重合性不飽和カルボン酸金属塩単量体(単量体
(イ))およびこの金属塩単量体(イ)と共重合可能な
「他の単量体」(ロ)を共重合してなる重合性不飽和カル
ボン酸金属塩成分単位共重合体があげられ、このような
単量体(イ)としては、たとえば、(メタ)アクリル酸
金属塩単量体があげられる。
【0017】このような共重合体(a)には、通常、た
とえば(メタ)アクリル酸金属塩単量体といった重合性
不飽和カルボン酸金属塩単量体(イ)から誘導される成
分単位が2〜60重量%、好ましくは15〜50重量%
の量で含まれ、この単量体(イ)と共重合可能な他の単
量体(ロ)から誘導される成分単位が残部量すなわち9
8〜40重量%、好ましくは85〜50重量%(但し、
成分単位(イ)+(ロ)の合計は100重量%)の量で
含まれる。
【0018】重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単位含
有共重合体(a)は、ぬれ性に優れているため、該共重
合体(a)を含む塗料からなる塗膜は、古くなった防汚
塗膜、たとえば重合性不飽和カルボン酸シリルエステル
成分単位含有共重合体を含む防汚塗料からなる古い塗膜
(層)や、上塗される防汚塗料(B)からなる塗膜(B
層)との付着性にも優れ、また、共重合体(a)は、ビ
ヒクル成分として、加水分解性を有し、塗膜に長期防汚
性を付与する働きを有する。
【0019】重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単位含
有共重合体(a)としては、たとえば、(i)金属原子
に結合したヒドロキシ基不含の重合性不飽和カルボン酸
金属塩成分単位含有共重合体、または、(ii)重合性不
飽和カルボン酸ヒドロキシ金属塩成分単位含有共重合体
を用いることができる。上記重合性不飽和カルボン酸金
属塩成分単位含有共重合体(a)を構成する金属原子と
しては、周期律表のIb、IIa、IIb、IIIa、
IIIb、IVa、IVb、Va、Vb、VIb、VI
Ib、VIII族の金属原子があげられ、具体的にはC
u、Zn、Ni、Co、Pb、Al、Sn、Mg等の2
価以上の金属原子があげられ、中でもCu、Znがとく
に好ましい。
【0020】上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単
位含有共重合体を構成する不飽和カルボン酸として、具
体的にはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマ
ール酸、イタコン酸などを例示することができるが、な
かでもアクリル酸、メタクリル酸であることがとくに好
ましく、本明細書においては、これらをまとめて(メ
タ)アクリル酸という。
【0021】(i)金属原子に結合したヒドロキシ基不
含の 重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合
金属原子に結合したヒドロキシ基不含の重合性不飽和カ
ルボン酸金属塩成分単位含有共重合体(i)としては、
一般式[I]: R1−COO−M−Ln ・・・・・[I] [式[I]中、R1は、CH2=C(CH3)−、CH2
CH−、HOOC−CH=CH−、HOOC−CH=C
(CH3)−等の不飽和結合を含有する有機基を示し、
−COOHは、金属、アルコール等と反応して、金属塩
またはエステルを形成していてもよい。Mは金属原子を
示し、Lは有機酸残基:−OCOR2を示し、R2は炭素
数1〜25の範囲にあり、鎖式アルキル基、脂環式アル
キル基、芳香族炭化水素基、アラルキル基のいずれかを
示し、nは金属Mの原子価数−1の数を示す。]で表わ
される重合性不飽和カルボン酸金属塩から導かれる成分
単位を含有する共重合体であることが好ましい。
【0022】上記[I]式中のLがカルボン酸残基(−O
COR2)である場合、このような基を誘導し得るカル
ボン酸(HOCOR2)としては、鎖状であってもよ
く、また脂環、芳香環などを有していてもよい。具体的
には、主に1価のカルボン酸であるプロピオン酸、吉草
酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリン
酸、バーサチック酸、アビエチン酸(ロジン中に含有さ
れる酸)、ナフテン酸、(メタ)アクリル酸、安息香酸
などがあげられる。
【0023】上記一般式[I]で表される重合性不飽和
カルボン酸金属塩単量体としては、たとえば(メタ)ア
クリル酸金属塩単量体などが挙げられ、より具体的に
は、メタクリル酸亜鉛:[(CH2=C(CH3)−CO
O−)2Zn]、アクリル酸亜鉛:[(CH2=CH−C
OO−)2Zn]、メタクリル酸マグネシウム:[(C
2=C(CH3)−COO−)2Mg]、アクリル酸マ
グネシウム:[(CH2=CH−COO−)2Mg]、メ
タクリル酸銅:[(CH2=C(CH3)−COO−)2
Cu]、アクリル酸銅:[(CH2=CH−COO−)2
Cu]、バーサチック酸亜鉛メタクリレート:[(CH
2=C(CH3)−COO−)((C37 3C−COO
−)Zn]、バーサチック酸亜鉛アクリレート:[(C
2=CH−COO−)((C373C−COO−)Z
n]、ナフテン酸亜鉛メタクリレート:[(CH2=C
(CH3)−COO−)(ナフテン酸残基)Zn]、ナ
フテン酸亜鉛アクリレート:[(CH2=CH−COO
−)(ナフテン酸残基)Zn]、安息香酸亜鉛メタクリ
レート:[(CH2=C(CH3)−COO−)((C6
5)COO−)Zn]、安息香酸亜鉛アクリレート:
[(CH2=CH−COO−)((C65)COO−)
Zn]、安息香酸マグネシウムメタクリレート:[(C
2=C(CH3)−COO−)(C65COO−)M
g]、バーサチック酸マグネシウムアクリレート:
[(CH2=CH−COO−)((C373C−COO
−)Mg]、バーサチック酸銅メタクリレート:[(C
2=C(CH3)−COO−)((C373C−CO
O−)Cu]、安息香酸銅メタクリレート:[(CH2
=C(CH3)−COO−)((C65)COO−)C
u]、ナフテン酸銅メタクリレート:[(CH2=C
(CH3)−COO−)(ナフテン酸残基)Cu]、ナ
フテン酸銅アクリレート:[(CH2=CH−COO
−)(ナフテン酸残基)Cu]、エチル−ステアリン酸
亜鉛マレエート、イソプロピル−オレイン酸銅マレエー
ト、ヘキシル−バーサチック酸銅マレエート、イソプロ
ピル−ラウリル酸亜鉛フマレート、ブチルアビエチン酸
銅フマレート等を例示することができる。
【0024】上記一般式[I]で表わされる重合性不飽
和カルボン酸金属塩含有単量体と共重合しうる他の単量
体(ロ)としては、脂肪族系、脂環式系、芳香族系等の
いずれの化合物であってもよく、(メタ)アクリル酸エ
ステル系単量体類としては、具体的にはメチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロ
ピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アク
リレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチ
ル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレ
ート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリ
レート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メトキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−プロポキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、エトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート
等の脂肪族系の単量体;シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、イソボルニル(メタ)アクリレート、等の脂環
族系の単量体;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジ
ル(メタ)アクリレート等の芳香族系単量体;があげら
れる。
【0025】水酸基を有する不飽和単量体としては、具
体的には、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を1個有す
る不飽和単量体;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート
等の2〜3量体;グリセロール(メタ)アクリレート等
の水酸基を複数個有する単量体等があげられる。
【0026】また、アミノ基を有する不飽和単量体とし
ては、アミノ基の水素の一部または全てが炭化水素基等
の置換基により置換された不飽和単量体であってもよ
く、具体的には、(メタ)アクリルアミド、ブチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レート、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、
ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミド等の第一〜第三アミノ
基またはアミド基を有する単量体があげられる。
【0027】また、この他、上記以外の他の単量体
(ロ)としては、たとえばジエチルマレエート、ジイソ
プロピルマレエート、ジイソプロピルフマレート、ジブ
チルイタコネート、エチル−ステアリン酸亜鉛マレエー
ト、イソプロピル−オレイン酸銅マレエート、ヘキシル
−バーサチック酸銅マレエート、イソプロピル−ラウリ
ル酸亜鉛フマレート、ブチルアビエチン酸銅フマレー
ト、スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、
(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル等があげられる。
【0028】このような他の単量体(ロ)は、それぞれ1
種または2種以上組み合わせて用いることができる。金
属原子に結合したヒドロキシ基不含の上記重合性不飽和
カルボン酸金属塩成分単位含有共重合体(i)は、金属
原子に結合したヒドロキシ基不含の重合性不飽和カルボ
ン酸金属塩単量体(イ)および該重合性不飽和カルボン酸
金属塩単量体(イ)と共重合可能な他の単量体(ロ)を共
重合してなるものであるとき、重合性不飽和カルボン酸
金属塩(イ)由来の成分単位が通常2〜60重量%、好ま
しくは15〜50重量%、単量体(イ)と共重合可能な他
の単量体(ロ)由来の成分単位が残部量すなわち98〜4
0重量%、好ましくは85〜50重量%(成分単位(イ)
+(ロ)の合計を100重量%)の量で含まれていること
が好ましい。
【0029】不飽和単量体(イ)および(ロ)が共重合され
てなる重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単位含有共重
合体(i)、たとえば(メタ)アクリル酸金属塩成分単
位含有共重合体の数平均分子量は、通常、5,000〜
100,000であり、ガラス転移温度Tgは、通常−
20℃〜+50℃である。このような重合性不飽和カル
ボン酸金属塩成分単位含有共重合体(i)、たとえば
(メタ)アクリル酸金属塩成分単位含有共重合体を製造
する方法としては、次の(1)〜(3)のいずれかの方
法を採用することが可能である。これらの共重合体は、
特公平7−64985号公報、特開平4−80205号
公報、特開平4−80269号公報、特開平4−802
70号公報、特開昭63−128008号公報、特開昭
63−128084号公報、特開平1−16809号公
報、特開平5−171066号公報等および特開平10
−158547号公報に開示された方法に準じるかまた
は参照することにより、容易に製造することができる。
具体的には、次の方法をあげることができる。
【0030】(1)第一の方法としては、重合性不飽和
カルボン酸金属塩単量体、たとえば(メタ)アクリル酸
金属塩単量体(イ)、およびこの単量体(イ)と共重合可能
な他の単量体(ロ)を有機溶剤に混合し、ターシャリ−ブ
チルパーオキシオクトエート(t−BPO)等のラジカ
ル重合開始剤の存在下、60〜120℃の温度で5〜1
4時間溶液重合させることにより製造する方法があげら
れる。
【0031】(2)第二の方法としては、重合性不飽和
カルボン酸単量体、たとえば(メタ)アクリル酸(イ)、
この単量体(イ)と共重合可能な他の単量体(ロ)、および
「飽和脂肪族カルボン酸金属塩、飽和脂環式カルボン酸
金属塩、あるいは芳香族カルボン酸金属塩」(ハ)を有機
溶剤と混合し、ターシャリ−ブチルパーオキシオクトエ
ート(t−BPO)等のラジカル重合開始剤の存在下
に、60〜120℃の温度で5〜14時間溶液重合させ
ることにより、製造する方法があげられる。
【0032】(3)第三の方法としては、重合性不飽和
カルボン酸単量体、たとえば(メタ)アクリル酸(イ)お
よびこの単量体(イ)と共重合可能な他の単量体(ロ)を有
機溶剤と混合し、ターシャリ−ブチルパーオキシオクト
エート(t−BPO)等のラジカル重合開始剤の存在
下、60〜120℃の温度で5〜14時間溶液重合させ
ることにより、重合性不飽和カルボン酸単量体、具体的
には(メタ)アクリル酸(イ)およびこの単量体(イ)と共
重合可能な他の単量体(ロ)からなる共重合体を製造し、
さらに引き続いて、この共重合体に、「飽和脂肪族カル
ボン酸金属塩、飽和脂環式カルボン酸金属塩、あるいは
芳香族カルボン酸金属塩」(ハ)を反応させるか、または
この共重合体に「飽和脂肪族カルボン酸、飽和脂環式カ
ルボン酸または芳香族カルボン酸」(ハ−1)と「上記と
同種の金属種を含有する金属塩化合物、その他の同種の
金属化合物」(二)を反応させて製造する方法をあげるこ
とができる。
【0033】(ii)重合性不飽和カルボン酸ヒドロキシ
金属塩成分単位含有共重合体 この重合性不飽和カルボン酸ヒドロキシ金属塩成分単位
含有共重合体(ii)としては、特開平8-209005
号公報、特開平9-286933号公報に記載されてい
るような、一般式[II]: R1−COO−M−OH ・・・・・[II] [式[II]中、R1は、CH2=C(CH3)−、CH2
CH−、HOOC−CH=CH−、HOOC−CH=C
(CH3)−等の不飽和結合を含有する有機基を示し、
−COOHは金属塩またはエステルを形成していてもよ
い。Mは金属原子、好ましくは亜鉛原子または銅原子を
示す。]で表わされる重合性不飽和カルボン酸ヒドロキ
シ金属塩から誘導される成分単位を分子内に有する共重
合体であることが好ましい。
【0034】このように式[II]で表される分子内に重
合性不飽和カルボン酸ヒドロキシ金属塩単量体[II]成
分単位含有共重合体(ii)としては、具体的には(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシ金属塩成分単位含有共重合体
があげられ、なかでも(メタ)アクリル酸ヒドロキシ亜
鉛塩成分単位含有共重合体または(メタ)アクリル酸ヒ
ドロキシ銅塩成分単位含有共重合体(樹脂)が好まし
い。
【0035】上記重合性不飽和カルボン酸ヒドロキシ金
属塩単量体成分単位含有共重合体(ii)、たとえば、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシ亜鉛塩成分単位含有共重
合体または(メタ)アクリル酸ヒドロキシ銅塩成分単位
含有共重合体(樹脂)は、分子内にカルボキシル基を有
する共重合体に、2価の金属の酸化物または水酸化物、
たとえば亜鉛(または銅)の酸化物あるいは水酸化物を
少量の水の存在下で反応させることにより得ることがで
きる。
【0036】この反応の際には、上記金属酸化物または
金属水酸化物、たとえば亜鉛(または銅)の酸化物ある
いは水酸化物は、上記共重合体(樹脂)中のカルボキシ
ル基1モルに対して0.1〜1モルの量で用いられ、ま
た水はカルボキシル基1モルに対して0.1〜1モルの
量で用いられる。上記共重合体(ii)のより具体的な合
成法としては、特開平9-286933号公報に記載さ
れているように、分子内にカルボキシル基を有する共重
合体に、該共重合体の0.5〜5重量%の量の水と、付
加させたい2価の金属である金属酸化物または水酸化
物、たとえば亜鉛(または銅)の酸化物あるいは水酸化
物とを添加し、さらに必要により極少量の混濁防止用の
極性溶媒をも添加し、50〜150℃の温度で1〜20
時間反応させる方法があげられる。
【0037】このような分子内にカルボキシル基を有す
る共重合体は、好ましくは、(メタ)アクリル酸、マレ
イン酸、フマール酸、イタコン酸などの重合性不飽和カ
ルボン酸単量体と、これらの重合性不飽和カルボン酸単
量体と共重合しうる他の単量体とを共重合させることに
より、形成させることができる。なお、分子内にカルボ
キシル基を有する共重合体は、上記例示に制限されるも
のではなく、カルボキシル基を含有する限り、これ以外
の種々のビニル重合体、ポリエステル、ポリウレタン、
天然樹脂なども使用可能である。
【0038】上記重合性不飽和カルボン酸ヒドロキシ金
属塩含有単量体または重合性不飽和カルボン酸単量体と
共重合しうる他の単量体としては、上記重合性不飽和カ
ルボン酸金属塩含有単量体と共重合し得る「他の単量
体」として(i)に記載したのと同様の不飽和単量体を
用いることができる。上記2価金属である亜鉛(または
銅)の酸化物あるいは水酸化物としては、酸化亜鉛、水
酸化亜鉛[Zn(OH)2]、酸化銅、水酸化銅[Cu
(OH)2]があげられる。
【0039】重合反応に使用される極性溶媒としては、
ブタノール等のアルコール系、ケトン系、エステル系、
エーテル系のものが用いられる。上記重合性不飽和カル
ボン酸ヒドロキシ金属塩成分単位含有共重合体(ii)、
たとえば(メタ)アクリル酸ヒドロキシ金属塩成分単位
含有共重合体としては、重合性不飽和カルボン酸ヒドロ
キシ金属塩含有単量体(イ)および該重合性不飽和カル
ボン酸ヒドロキシ金属塩含有単量体と共重合可能な「他
の単量体」(ロ)を共重合してなるものであり、重合性
不飽和カルボン酸ヒドロキシ金属塩単量体(イ)由来の
成分単位が通常2〜60重量%、好ましくは15〜50
重量%、該不飽和単量体(イ)と共重合可能な他の単量
体(ロ)由来の成分単位が残部量すなわち40〜98重
量%、好ましくは50〜85重量%(成分単位(イ)+
(ロ)の合計を100重量%)で含まれているものがあ
げられる。
【0040】このようにして得られる不飽和カルボン酸
ヒドロキシ金属塩成分単位含有共重合体(ii)、たとえ
ば(メタ)アクリル酸ヒドロキシ金属塩成分単位含有共
重合体の数平均分子量は、通常、1,000〜50,0
00、好ましくは3,000〜20,000であり、ガ
ラス転移温度Tgは、−10℃〜+60℃、好ましくは
+10〜+40℃であり、酸価は、60〜200であ
る。
【0041】防汚塗膜(A)用の防汚塗料の製造 防汚塗膜(A)用の上記防汚塗料は、従来から公知の方
法を適宜利用することにより製造することができ、例え
ば、上記重合性不飽和カルボン酸金属化合物成分単位含
有共重合体に、必要に応じ下記の着色顔料(とくに酸化
亜鉛)、脱水剤(安定剤)、防汚剤(とくに銅あるいは
無機銅化合物、有機防汚剤)、可塑剤、タレ止め・沈降
防止剤、その他の塗膜形成成分、溶剤(例:キシレ
ン)、分散媒などを所定の割合で一度にあるいは任意の
順序で加えて攪拌・混合し、溶媒等に溶解あるいは分散
することにより製造できる。
【0042】<任意成分>防汚塗膜(A)を形成する防
汚塗料(A)には、上記重合性不飽和カルボン酸金属塩
成分単位含有共重合体(a)に加えて、さらに以下に述
べるような着色顔料(とくに酸化亜鉛)、脱水剤(安定
剤)、防汚剤(とくに銅または銅化合物、有機防汚
剤)、可塑剤、タレ止め・沈降防止剤、(メタ)アクリ
ル酸金属化合物系共重合体以外の塗膜形成成分、溶剤な
ど、通常防汚塗料に配合されるような各種成分を、本発
明の目的を害さない範囲で含んでもよい。
【0043】<顔料>顔料としては、従来公知の有機
系、無機系の各種顔料を用いることができる。有機系顔
料としては、カーボンブラック、フタロシアニンブル
ー、紺青等が挙げられる。無機系顔料としては、例え
ば、チタン白、ベンガラ、バライト粉、白亜、酸化鉄粉
等のように中性で非反応性のもの;亜鉛華(ZnO、酸
化亜鉛)、鉛白、鉛丹、亜鉛末、亜酸化鉛粉等のように
塩基性で塗料中の酸性物質と反応性のもの(活性顔料)
等が挙げられる。なお、染料等の各種着色剤も含まれて
いてもよい。
【0044】とくに酸化亜鉛を配合する場合には、該酸
化亜鉛は、防汚塗料組成物中に0.1〜20重量%の量
で含まれていることが望ましい。 <脱水剤(安定剤)>脱水剤(安定剤)は、防汚塗料組
成物の貯蔵安定性を一層向上させることができる。この
ような脱水剤としては、無水石膏(CaSO4)、合成
ゼオライト系吸着剤(商品名:モレキュラーシーブ
等)、オルソギ酸メチル、オルソ酢酸メチル等のオルソ
エステル類、オルソほう酸エステル、シリケート類やイ
ソシアネート類(商品名:アディティブTI)等があげ
られ、無水石膏、モレキュラーシーブ等の無機脱水剤が
好ましい。このような脱水剤は、1種または2種以上組
み合わせて用いることができる。
【0045】<防汚剤>防汚剤としては、銅または無機
銅化合物、有機防汚剤等があげられる。銅および/または無機銅化合物 上記銅および/または無機銅化合物としては、銅、亜酸
化銅、チオシアン化銅(チオシアン酸第一銅、ロダン
銅)、塩基性硫酸銅などがあげられ、好ましくはチオシ
アン化銅(ロダン銅)が用いられる。このような銅化合
物は、とくに白色防汚塗料以外の着色防汚塗料に好まし
く用いられる。このような無機銅化合物は、1種または
2種以上組合わせて用いることができる。
【0046】有機防汚剤 有機防汚剤としては、トリフェニルボロン・アミン錯
体、テトラフェニルボロン・アンモニウム塩ナトリウム
等のボロン化合物、金属ピリチオン類、カーバメート系
の毒物等があげられる。具体例を以下に示す。ピリチオ
ン類としては、たとえばナトリウム、マグネシウム、カ
ルシウム、バリウム、アルミニウム、銅、亜鉛、鉄、鉛
等の各種金属の金属ピリチオン類があげられる。上記金
属ピリチオン類のうちでは、銅ピリチオン、ジンクピリ
チオンが好ましく、さらに好ましくは銅ピリチオンが望
ましい。
【0047】ボロン化合物、金属ピリチオン以外の有機
防汚剤としては、テトラメチルチウラムジサルファイ
ド、カーバメート系の毒物(例:ジンクジメチルジチオ
カーバメート、マンガン-2-エチレンビスジチオカーバ
メート)、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニ
トリル、N,N−ジメチルジクロロフェニル尿素、4,
5−ジクロロ-2-n-オクチル-4−イソチアゾリン−3
−オン、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド、
2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプ
ロピルアミノ−s−トリアジン、塩基性酢酸銅等をあげ
ることができる。
【0048】上記有機防汚剤のうちでは、ジンクピリチ
オン、銅ピリチオン、N,N−ジメチルジクロロフェニ
ル尿素、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド、
2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプ
ロピルアミノ−s−トリアジン、4,5−ジクロロ-2-
n-オクチル-4−イソチアゾリン−3−オン、2,4,
5,6−テトラクロロイソフタロニトリルが好ましい。
【0049】前記有機防汚剤は通常、0.1〜20重量
%、好ましくは0.5〜10重量%の量で配合される。
また、塗料組成物中に含まれる樹脂固形分100重量部
に対して、該有機防汚剤は、固形分として、通常0.1
〜150重量部、好ましくは0.1〜100重量部の量
で配合される。このような量で、有機防汚剤が塗料組成
物中に配合されていると、いっそう優れた防汚性能を長
期継続的に発揮できる傾向がある。
【0050】<可塑剤(塩化パラフィン)>可塑剤とし
ては、TCP(トリクレジルフォスフェート)、塩化パ
ラフィン、ポリビニルエチルエーテル等があげられる。
これらの可塑剤は、1種または2種以上組み合わせて用
いることができる。これらの可塑剤は、防汚塗膜の耐ク
ラック性の向上に寄与するが、これら可塑剤のうちで、
塩素化パラフィン(塩化パラフィン)が好ましく用いら
れる。
【0051】<タレ止め・沈降防止剤(搖変剤)>タレ
止め・沈降防止剤としては、有機粘度系Al、Ca、Z
nのステアレート塩、レシチン塩、アルキルスルホン酸
塩などの塩類、ポリエチレンワックス、アマイドワック
ス、水添ヒマシ油ワックス系、ポリアマイドワックス系
および両者の混合物、合成微粉シリカ、酸化ポリエチレ
ン系ワックス等があげられ、好ましくは、ポリアマイド
ワックス、合成微粉シリカ、酸化ポリエチレン系ワック
ス、有機粘度系が用いられる。このようなタレ止め・沈
降防止剤としては、楠本化成(株)製の「ディスパロン
305」、「ディスパロン4200-20」等の他、「ディスパロ
ンA630-20X」等の商品名で上市されているものがあげら
れる。
【0052】<その他の塗膜形成成分>塗膜形成成分と
しては、上記重合性不飽和カルボン酸金属化合物成分単
位含有共重合体以外の樹脂が本発明の目的に反しない範
囲で含まれていてもよく、このような「その他の塗膜形
成成分」としては、例えばアクリル樹脂、アクリルシリ
コーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポ
リブテン樹脂、シリコーンゴム、ウレタン樹脂(ゴ
ム)、ポリアミド樹脂、塩化ビニル系共重合樹脂、塩化
ゴム(樹脂)、塩素化オレフィン樹脂、スチレン・ブタ
ジエン共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、
塩化ビニル樹脂、アルキッド樹脂、クマロン樹脂、トリ
アルキルシリルアクリレート(共)重合体(シリル系樹
脂)、石油樹脂等の難あるいは非水溶性樹脂(以下、難
水溶性または非水溶性樹脂ともいう)があげられる。
【0053】本発明においては、上記難水溶性または非
水溶性と、下記のような水溶性樹脂とを組合わせて用い
ることができる。水溶性樹脂としては、ロジン(例:商
品名「ロジンWW」)、モノカルボン酸およびその塩が
あげられる。モノカルボン酸としては、例えば、炭素数
9〜19程度の脂肪酸、ナフテン酸があげられる。モノ
カルボン酸の塩としては、Cu塩、Zn塩、Ca塩等が
あげられる。ロジンには、ガムロジン、ウッドロジン、
トール油ロジンなどがあるが、本発明ではいずれをも使
用することができる。これらの水溶性樹脂は、1種また
は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0054】<溶剤>防汚塗膜(A)用の防汚塗料
(A)では、上記のような各種成分は、溶剤に溶解もし
くは分散している。ここで使用される溶剤としては、例
えば脂肪族系、芳香族系、ケトン系、エステル系、エー
テル系、アルコール系など、通常防汚塗料に配合される
ような各種溶剤が用いられる。上記芳香族系溶剤とし
て、例えばキシレン、トルエン等があげられ、ケトン系
溶剤として例えばMIBK等があげられ、エーテル系溶
剤として例えばプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト(PMAC)等があげられ、アルコール系として例え
ばイソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノ
ール、tert−ブタノールがあげられる。
【0055】防汚塗膜(B) 防汚塗膜(層)(B)は、重合性不飽和カルボン酸シリ
ルエステル成分単位含有共重合体(b)(以下、共重合
体(b)ともいう)を含有する防汚塗料から形成された
少なくとも1層の防汚塗膜である。重合性不飽和カルボン酸シリルエステル含有共重合体
(b) この防汚塗膜(B)においては、重合性不飽和カルボン
酸シリルエステル含有共重合体(b)は、一般式[II
I]: R1−COO−Si(L123) ・・・・・[III] [式[III]中、R1は、CH2=C(CH3)−、CH2
=CH−、HOOC−CH=CH−、HOOC−CH=
C(CH3)−等の不飽和結合含有有機基を示し、−C
OOHは金属塩またはエステルを形成していてもよい。
1、L2、L3は互いに同一でも異なっていてもよく、
それぞれ炭素原子数が1〜20の範囲にあり、鎖式アル
キル基、脂環式アルキル基、芳香族炭化水素基、アラル
キル基およびそれらの置換体のいずれかを示す。]で表
わされる重合性不飽和カルボン酸シリルエステル単量体
およびこれと共重合可能な不飽和単量体からなる共重合
体であることが好ましい。
【0056】重合性不飽和カルボン酸シリルエステル含
有単量体の珪素原子に結合したL1、L2、L3は互いに
同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素原子数が1
〜20の範囲にあり、直鎖または分岐アルキル基、脂環
式アルキル基、芳香族炭化水素基を示し、L1、L2、L
3のちの少なくとも1個、好ましくは2個、とくに好ま
しくは3個が分岐アルキル基、脂環式アルキル基または
芳香族炭化水素基の何れかであることが好ましく、とく
に分岐アルキル基または脂環式アルキル基であることが
好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−アミル
基、イソアミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル
基、ドデシル基などのアルキル基、シクロヘキシル基、
シクロオクチル基などのシクロアルキル基、フェニル
基、トリル基、キシリル基などの芳香族炭化水素基など
を例示することができる。
【0057】このような重合性不飽和カルボン酸シリル
エステル含有単量体として、具体的には下記のシリル
(メタ)アクリレートを例示することができる。トリメ
チルシリル(メタ)アクリレート、トリエチルシリル
(メタ)アクリレート、トリn−プロピルシリル(メ
タ)アクリレート、トリイソプロピルシリル(メタ)ア
クリレート、トリn−ブチルシリル(メタ)アクリレー
ト、トリsec−ブチルシリル(メタ)アクリレート、
トリtert−ブチルシリル(メタ)アクリレート、ト
リイソブチルシリル(メタ)アクリレート、トリフェニ
ルシリル(メタ)アクリレート、メチル−ジイソプロピ
ルシリル(メタ)アクリレート、エチル−ジイソプロピ
ルシリル(メタ)アクリレート、n−ブチル−ジイソプ
ロピルシリル(メタ)アクリレート、イソブチル−ジイ
ソプロピルシリル(メタ)アクリレート、sec−ブチ
ル−ジイソプロピルシリル(メタ)アクリレート、フェ
ニル−ジイソプロピルシリル(メタ)アクリレート、フ
ェニル−ジsec−ブチルシリル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシルフェニル−ジイソプロピルシリル
(メタ)アクリレート、フェニル−ジtert−ブチル
シリル(メタ)アクリレート、フェニル−ジイソブチル
シリル(メタ)アクリレート、ジエチル−イソプロピル
シリル(メタ)アクリレート、ジエチル−イソプロピル
シリル(メタ)アクリレート、ジn−ブチル−イソプロ
ピルシリル(メタ)アクリレート、ジイソブチル−イソ
プロピルシリル(メタ)アクリレート、ジsec−ブチ
ル−イソプロピルシリル(メタ)アクリレート、ジシク
ロヘキシルフェニル−イソプロピルシリル(メタ)アク
リレート、ジフェニル−sec−ブチルシリルアクリレ
ート、ジフェニル−tert−ブチルシリルアクリレー
ト、ジフェニルイソブチルシリルアクリレート、ビス
(トリイソプロピルシリル)マレエート、ビス(トリイ
ソプロピルシリル)フマレート、エチル−トリイソプロ
ピルシリルマレエート、イソプロピル−トリイソプロピ
ルシリルフマレート、トリイソプロピルシリル−ステア
リン酸銅マレエート、トリイソプロピルシリル−オレイ
ン酸亜鉛マレエート、トリイソプロピルシリル−アビエ
チン酸亜鉛マレエート、トリイソプロピルシリル−バー
サチック酸銅フマレート、トリイソプロピルシリル−ナ
フテン酸酸亜鉛フマレート、トリイソプロピルシリル−
アビエチン酸亜鉛フマレートなどを具体的に例示するこ
とができる。
【0058】上記重合性不飽和カルボン酸シリルエステ
ルと共重合可能な「他の単量体」としては、脂肪族系、
脂環式系、芳香族系不飽和単量体等のいずれであっても
よく、たとえば、上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成
分単位含有共重合体(i)を構成する重合性不飽和カル
ボン酸と共重合しうる他の単量体として例示した不飽和
単量体を同様に使用できる。このような不飽和単量体
は、それぞれ1種または2種以上組み合わせて用いるこ
とができる。
【0059】上記重合性不飽和カルボン酸シリルエステ
ル成分単位含有共重合体、たとえばシリル(メタ)アク
リレート成分単位含有共重合体は、ビヒクル成分として
長期微水溶性を有し塗膜に長期防汚性を付与する働きを
有する。このような重合性不飽和カルボン酸シリルエス
テル成分単位含有共重合体としては、重合性不飽和カル
ボン酸シリルエステル単量体および該重合性不飽和カル
ボン酸シリルエステル単量体と共重合可能な「他の単量
体」を共重合してなるものであり、重合性不飽和カルボ
ン酸シリルエステル単量体由来の成分単位が通常2〜6
0重量%、好ましくは15〜50重量%、単量体と共重
合可能な他の単量体由来の成分単位が残部量すなわち4
0〜98重量%、好ましくは50〜85重量%(両成分
単位の合計を100重量%)で含まれている。
【0060】重合性不飽和カルボン酸シリルエステル単
量体および該単量体と共重合可能な「他の単量体」が共
重合されてなる重合性不飽和カルボン酸シリルエステル
成分単位含有共重合体、具体的にはシリル(メタ)アク
リレート成分単位含有共重合体の数平均分子量は、通
常、5,000〜100,000であり、ガラス転移温
度Tgは、通常−20℃〜+50℃である。
【0061】重合性不飽和カルボン酸シリルエステル成
分単位含有共重合体を製造する方法としては、重合性不
飽和カルボン酸シリルエステル単量体(具体的にはシリ
ル(メタ)アクリレート単量体)およびこの単量体と共
重合可能な他の単量体を有機溶剤と混合し、2,2’−
アゾビスイソブチルニトリル(AIBN)等のラジカル
重合開始剤の存在下に、60〜120℃の温度で5〜1
4時間溶液重合させる方法があげられる。
【0062】防汚塗膜(B)用の防汚塗料の製造 防汚塗膜(B)を形成する防汚塗料(B)は、従来から
公知の方法を適宜利用することにより製造することがで
き、例えば、上記重合性不飽和カルボン酸シリルエステ
ル成分単位含有共重合体(b)に、必要に応じ上記「防
汚塗膜(A)用の防汚塗料の製造」の項で記載したと同
様の、着色顔料(とくに酸化亜鉛)、脱水剤(安定
剤)、防汚剤(とくに銅あるいは銅化合物、有機防汚
剤)、可塑剤、タレ止め・沈降防止剤、その他の塗膜形
成成分、溶剤(例:キシレン)などを所定の割合で一度
にあるいは任意の順序で加えて攪拌・混合し、溶媒に分
散あるいは溶解させることにより製造できる。
【0063】複合防汚塗膜およびその形成法 本発明の複合防汚塗膜は、重合性不飽和カルボン酸金属
塩成分単位含有共重合体を含有する防汚塗料から形成さ
れた少なくとも1層の防汚塗膜(A)の表面上に、重合
性不飽和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共重合
体を含有する防汚塗料から形成された少なくとも1層の
防汚塗膜(B)を積層して形成されている。
【0064】このような複合防汚塗膜には、修繕塗装ま
たは塗り直し塗装をしようとする被塗物基材の表面に、
上記のようにして製造した、重合性不飽和カルボン酸金
属塩成分単位含有共重合体(a)を含有する防汚塗料
(A)を常法により1〜数回塗布、硬化させ、少なくと
も1層の防汚塗膜(A)を形成した後、これら防汚塗膜
(A)の表面上に、重合性不飽和カルボン酸シリルエス
テル成分単位含有共重合体(b)を含有する防汚塗料
(B)を常法により1〜数回塗布、硬化させて少なくと
も1層の防汚塗膜(B)を積層させることにより形成す
ることができる。
【0065】このように塗膜を乾燥・硬化させるには、
塗料(A)の塗布後、常温あるいは加熱下に、溶媒ある
いは分散媒を揮発、除去すればよい。次いで、上塗り塗
料(B)を、該塗膜(A)上に塗布し、塗料(A)の場
合と同様にして硬化させるが、この際、塗膜(A)は完
全に硬化していてもよく、半硬化状態でもよい。このよ
うな塗膜(A)、とくに重合性不飽和カルボン酸ヒドロ
キシ金属塩成分単位含有共重合体(ii)を含有する防汚
塗料(A)から形成される防汚塗膜では、含まれる水酸
基同士で一部脱水縮合なども生じて硬化しているものと
考えられる。
【0066】また、複数の層からなる防汚塗膜(A)で
は、各層に含まれる成分およびその含量が互いに同一で
も異なっていてもよい。また、複数の層からなる防汚塗
膜(B)の場合も同様である。このような場合、例え
ば、塗膜(A)から(B)に連続的に成分が変化するよ
うにしてもよく、段階的に変化するようにしてもよい。
なお、複合防汚塗膜が設けられる被塗物基材表面には、
予め、シーラー、下地塗装、下地処理などが行われてい
てもよい。
【0067】このように本発明の複合防汚塗膜は、修
繕、塗り直し等をしようとする被塗物基材、とくに重合
性不飽和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共重合
体を含有する防汚塗料を塗布してなる防汚塗膜が設けら
れている被塗物基材の表面に、該基材との付着性のよい
重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合体を
含有する防汚塗料をまず塗布、硬化して防汚塗膜(A)
を形成した後に、重合性不飽和カルボン酸シリルエステ
ル成分単位含有共重合体を含有する防汚塗料を塗布し防
汚塗膜(B)を形成することにより得られているため、
古い塗膜(基材)との付着性に優れ、また、基材表面の
古い塗膜を除去することなく、重合性不飽和カルボン酸
シリルエステル成分単位含有共重合体を含有する防汚塗
膜を積層させることができるため、作業効率等の面にお
いても優れる。また、防汚塗膜(A)用の防汚塗料
(A)は、比較的安価であるため、本発明の複合塗膜
は、経済性にも優れている。
【0068】本発明の防汚方法は、上記複合防汚塗膜に
て、例えば船舶、漁業資材(例:ロープ、漁網、漁具、
浮き子、ブイ)、火力・原子力発電所の給排水口等の水
中構造物、湾岸道路、海底トンネル、港湾設備、運河・
水路等のような各種海洋土木工事の汚泥拡散防止膜など
の各種成形体(被塗物基材)の表面を被覆するものであ
る。このような防汚方法は、各種被塗物基材の表面を覆
う古くなった塗膜の修繕塗装または塗り直し塗装に好適
である。
【0069】また、本発明の防汚方法は、漁具または漁
網の表面塗装の修繕、塗り直しに用いることができる。
このようにして船舶、水中構造物等の表面に形成された
複合防汚塗膜の厚さはとくに限定されないが、例えば、
防汚塗膜(A)用の防汚塗料(A)は、乾燥膜厚が50
〜150μm厚/回程度、防汚塗膜(B)用の防汚塗料
(B)は、乾燥膜厚が50〜150μm厚/回程度の量
で塗布されることが好ましい。
【0070】また、漁網に塗布する場合は、漁網100
重量部に対して、防汚塗膜(A)用の防汚塗料(A)は
30〜70重量部/回程度、防汚塗膜(B)用の防汚塗
料(B)は30〜70重量部/回程度の量で塗布される
ことが好ましい。本発明の複合防汚塗膜は、各層がそれ
ぞれ前述したような防汚塗料組成物から形成されてお
り、環境汚染のおそれが少なく、基材などの層間接着性
に優れ、また、最上層が重合性不飽和カルボン酸シリル
エステル成分単位含有共重合体を含有する防汚塗料から
なる防汚塗膜であるため、アオサ、フジツボ、アオノ
リ、セルプラ、カキ、フサコケムシ等の生物の付着を長
期にわたり防止することができるなど長期防汚性に優れ
ている。
【0071】
【発明の効果】本発明の複合防汚塗膜は、古い塗膜など
の被塗物などの被塗物基材上に設けられる、重合性不飽
和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合体を含む防汚塗
料からなる塗膜上に、重合性不飽和カルボン酸シリルエ
ステル成分単位含有共重合体を含む防汚塗料からなる塗
膜が形成された複合塗膜であるため、古い塗膜との付着
性に優れており、修繕塗装または塗り直し塗装すべき古
い塗膜の上に直接塗装することができ、経済性、作業効
率の面で優れる。
【0072】また、本発明の複合塗膜によれば、古くな
った塗装の隙間を埋めるために、予め、重合性不飽和カ
ルボン酸金属塩成分単位含有共重合体を含む防汚塗料を
使用するので、高価な重合性不飽和カルボン酸シリルエ
ステル成分単位含有共重合体を含む防汚塗料を大量に消
費せずにすむため、経済性にも優れている。さらに、本
発明の複合防汚塗膜は、古い塗膜が、付着性に劣る場合
においても、十分な付着性を示すため有用である。
【0073】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はかかる実施例により何ら制限され
るものではない。なお、以下の実施例中、「部」とは、
「重量部」を示す。 1.共重合体(a)および(b)を含む溶液(ビヒクル
用重合体溶液またはワニスともいう)の製造例 1−1.重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単位含有共
重合体(a) 冷却器、温度計、滴下ロートおよび撹拌機を備えた反応
容器にPGM(プロピレングリコールメチルエーテル)
20部およびキシレン40部を仕込み、撹拌しながら1
00℃に昇温した。続いて、滴下ロートからPGM10
部およびキシレン10部と表1に示す単量体、およびt
−ブチルパーオクトエート(重合開始剤)2部からなる
混合物を4時間で等速滴下した。滴下終了後に、t−ブ
チルパーオクトエート1部とキシレン10部を1時間滴
下し、さらに2時間撹拌した後、キシレンを10部添加
して、表1に示す特性値を有するビヒクル用重合体溶液
a1〜a4を得た。
【0074】
【表1】
【0075】1−2.重合性不飽和カルボン酸シリルエ
ステル成分単位含有共重合体(b) 冷却器、温度計、滴下ロート、窒素導入管および撹拌機
を備えた反応容器にキシレン100部を仕込み、窒素気
流下撹拌しながら85℃に昇温した。続いて、滴下ロー
トから表2に示す単量体、および2,2’−アゾビスイ
ソブチルニトリル(重合開始剤)0.6部からなる混合
物を2時間で等速滴下した。滴下終了後に、2,2’−
アゾビスイソブチルニトリル0.4部を加え、さらに4
時間撹拌し、表2に示す特性値を有するビヒクル用重合
体溶液b1〜b3を得た。
【0076】
【表2】
【0077】2.防汚塗料の製造例 2−1.防汚塗料(A) ポリ容器に表3の原料およびガラスビーズを仕込み、ペ
イントシェーカーで1時間撹拌分散し、塗料A1〜A4
を得た。
【0078】
【表3】
【0079】2−2.防汚塗料(B) ポリ容器に表4の原料およびガラスビーズを仕込み、ペ
イントシェーカーで1時間撹拌分散し、塗料B1〜B3
を得た。
【0080】
【表4】
【0081】3.複合防汚塗膜塗装例 防食塗膜を塗装した100×300mm鋼板に、重合性
不飽和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共重合体
を含む防汚塗料B3を乾燥膜厚が200μmとなるよう
に塗装し、広島湾内の筏で海面下2mに12ヶ月浸漬
し、水洗乾燥したものを古い塗膜Iとした。
【0082】同様に、防汚塗膜A1、錫ポリマー型防汚
塗膜を浸漬し、水洗乾燥したものを、それぞれ古い塗膜
II、古い塗膜IIIとした。
【0083】
【実施例1〜4、比較例1〜2】古い塗膜Iに表5に示
す塗料1回目、2回目を乾燥膜厚が、各100μmとな
るよう塗装し、広島湾内の筏で海面下2mに6ヶ月浸漬
して防汚性能を比較し、同時に古い塗膜との付着性試験
をJIS K5400 8.5.2碁盤目テープ法(1
997)により評価した。防汚性能および付着性結果を
表5に示す。
【0084】
【表5】
【0085】
【実施例5〜8、比較例3〜4】古い塗膜IIに表6に示
す塗料1回目、2回目を乾燥膜厚が、各100μmとな
るよう塗装し、広島湾内の筏で海面下2mに6ヶ月浸漬
して防汚性能を比較し、同時に古い塗膜との付着性試験
をJIS K5400 8.5.2碁盤目テープ法(1
997)により評価した。防汚性能および付着性結果を
表6に示す。
【0086】
【表6】
【0087】
【実施例9〜12、比較例5〜6】古い塗膜IIIに表7
に示す塗料1回目、2回目を乾燥膜厚が、各100μm
となるよう塗装し、広島湾内の筏で海面下2mに6ヶ月
浸漬して防汚性能を比較し、同時に古い塗膜との付着性
試験をJIS K5400 8.5.2碁盤目テープ法
(1997)により評価した。防汚性能および付着性結
果を表7に示す。
【0088】
【表7】
【0089】防汚性能評価 4:防損なし 3:防損面積5%以内 2:防損面積5〜25% 1:防損面積25%以上付着性能評価 10:切り傷1本ごとが、細くて両側が滑らかで、切り
傷の交点と正方形の一目一目にはがれがない。
【0090】8:切り傷の交点にわずかなはがれがあっ
て、正方形の一目一目にはがれがなく、欠損部の面積は
全正方形面積の5%以内。 6:切り傷の両側と交点とにはがれがあって、欠損部の
面積は全正方形面積の5〜15%。 4:切り傷によるはがれの幅が広く、欠損部の面積は全
正方形面積の15〜35%。
【0091】2:切り傷によるはがれの幅は4点よりも
広く、欠損部の面積は全正方形面積の35〜65%。 0:はがれの面積は、全正方形面積の65%以上。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 59/20 A01N 59/20 Z B05D 1/36 B05D 1/36 Z 5/00 5/00 H 7/24 302 7/24 302P C09D 133/02 C09D 133/02 143/04 143/04 D06M 15/263 D06M 15/263 (72)発明者 鬼 石 康 之 広島県大竹市明治新開1番地の7 中国塗 料株式会社内 (72)発明者 尾 野 真 史 広島県大竹市明治新開1番地の7 中国塗 料株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA34 DC08 EB22 4H011 AA02 AD01 BA01 BA06 BB09 BB18 BC01 BC18 BC19 DA17 DD01 DH02 DH07 DH08 4J038 CG011 CG031 CG041 CG061 CG071 CG141 CL001 GA03 GA07 GA15 GA16 HA066 HA216 HA356 HA376 HA456 HA466 HA476 JA56 JB23 JB24 JB27 JB36 JC01 JC07 JC37 JC38 KA02 KA07 NA05 NA12 PB02 PB07 4L033 AC04 CA18 DA06

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)重合性不飽和カルボン酸金属塩成分
    単位含有共重合体を含有する防汚塗料から形成された少
    なくとも1層の防汚塗膜の表面上に、(B)重合性不飽
    和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共重合体を含
    有する防汚塗料から形成された少なくとも1層の防汚塗
    膜が積層して形成された複合防汚塗膜。
  2. 【請求項2】上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単
    位含有共重合体が、金属原子に結合したヒドロキシ基不
    含の重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合
    体である請求項1に記載の複合防汚塗膜。
  3. 【請求項3】上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単
    位含有共重合体が、一般式[I]: R1−COO−M−Ln ・・・・・[I] [式[I]中、R1は、CH2=C(CH3)−、CH2
    CH−、HOOC−CH=CH−、HOOC−CH=C
    (CH3)−のうちのいずれかの式で表わされる不飽和
    結合を含有する有機基を示し、−COOHは金属塩また
    はエステルを形成していてもよい。Mは金属原子を示
    し、Lは有機酸残基:−OCOR2を示し、R2は炭素数
    1〜25の範囲にあり、鎖式アルキル基、脂環式アルキ
    ル基、芳香族炭化水素基、アラルキル基のいずれかを示
    し、nは金属Mの原子価数−1の数を示す。]で表わさ
    れる重合性不飽和カルボン酸金属塩から誘導される成分
    単位を分子内に有する共重合体である請求項1または2
    に記載の複合防汚塗膜。
  4. 【請求項4】上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単
    位含有共重合体が、(メタ)アクリル酸金属塩成分単位
    含有共重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の複
    合防汚塗膜。
  5. 【請求項5】上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単
    位含有共重合体が、(メタ)アクリル酸亜鉛塩成分単位
    含有共重合体または(メタ)アクリル酸銅塩成分単位含
    有共重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の複合
    防汚塗膜。
  6. 【請求項6】上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単
    位含有共重合体が、(メタ)アクリル酸亜鉛塩または銅
    塩単量体(イ)、この単量体(イ)と共重合可能な他の
    単量体(ロ)を共重合してなり、上記(メタ)アクリル
    酸亜鉛塩または銅塩単量体(イ)から誘導される成分単
    位を2〜60重量%、共重合可能な他の単量体(ロ)か
    ら誘導される成分単位を40〜98重量%(成分単位
    (イ)+(ロ)=100重量%)で含む重合性不飽和カ
    ルボン酸金属塩成分単位含有共重合体である請求項1〜
    5のいずれかに記載の複合防汚塗膜。
  7. 【請求項7】上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単
    位含有共重合体が、重合性不飽和カルボン酸ヒドロキシ
    金属塩成分単位含有共重合体である請求項1に記載の複
    合防汚塗膜。
  8. 【請求項8】上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単
    位含有共重合体が、一般式[II]: R1−COO−M−OH ・・・・・[II] [式[II]中、R1は、CH2=C(CH3)−、CH2
    CH−、HOOC−CH=CH−、HOOC−CH=C
    (CH3)−のうちのいずれかの式で表わされる不飽和
    結合を含有する有機基を示し、−COOHは金属塩また
    はエステルを形成していてもよい。Mは金属原子を示
    す。]で表わされる重合性不飽和カルボン酸ヒドロキシ
    金属塩から誘導される成分単位を分子内に有する共重合
    体である請求項1または7に記載の複合防汚塗膜。
  9. 【請求項9】上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分単
    位含有共重合体が、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ金属
    塩成分単位含有共重合体である請求項1、7または8の
    いずれかに記載の複合防汚塗膜。
  10. 【請求項10】上記重合性不飽和カルボン酸金属塩成分
    単位含有共重合体が、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ亜
    鉛塩成分単位含有共重合体または(メタ)アクリル酸ヒ
    ドロキシ銅塩成分単位含有共重合体である請求項1、
    7、8または9のいずれかに記載の複合防汚塗膜。
  11. 【請求項11】上記重合性不飽和カルボン酸シリルエス
    テル成分単位含有共重合体が、一般式[III]: R1−COO−Si(L123) ・・・・・[III] [式[III]中、R1は、CH2=C(CH3)−、CH2
    =CH−、HOOC−CH=CH−、HOOC−CH=
    C(CH3)−のうちのいずれかの式で表わされる不飽
    和結合を含有する有機基を示し、−COOHは金属塩ま
    たはエステルを形成していてもよい。L1、L2、L3
    互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素原子
    数が1〜20の範囲にあり、鎖式アルキル基、脂環式ア
    ルキル基、芳香族炭化水素基、アラルキル基およびそれ
    らの置換体のいずれかを示す。]で表わされる重合性不
    飽和カルボン酸シリルエステル単量体およびこれと共重
    合可能な不飽和単量体からなる共重合体である請求項1
    〜10のいずれかに記載の複合防汚塗膜。
  12. 【請求項12】上記重合性不飽和カルボン酸シリルエス
    テル成分単位含有共重合体が、シリル(メタ)アクリレ
    ートおよびこれと共重合可能な他の不飽和単量体との共
    重合体であり、シリル(メタ)アクリレートから誘導さ
    れる成分単位を2〜60重量%、共重合可能な他の不飽
    和単量体から誘導される成分単位を40〜98重量%
    (両成分単位の合計を100重量%とする)で含む重合
    性不飽和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共重合
    体である請求項1〜11のいずれかに記載の複合防汚塗
    膜。
  13. 【請求項13】上記防汚塗膜(A)を形成する重合性不
    飽和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合体を含有する
    防汚塗料が、さらに銅または銅化合物を含有する請求項
    1〜12のいずれかに記載の複合防汚塗膜。
  14. 【請求項14】上記防汚塗膜(A)を形成する重合性不
    飽和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合体を含有する
    防汚塗料が、さらに酸化亜鉛を含有する請求項1〜13
    のいずれかに記載の防汚塗膜。
  15. 【請求項15】上記防汚塗膜(A)を形成する重合性不
    飽和カルボン酸金属塩成分単位含有共重合体を含有する
    防汚塗料が、さらに有機防汚剤を含有する請求項1〜1
    4のいずれかに記載の複合防汚塗膜。
  16. 【請求項16】上記防汚塗膜(B)を形成する重合性不
    飽和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共重合体を
    含有する防汚塗料が、さらに銅または銅化合物を含有す
    る請求項1〜15のいずれかに記載の複合防汚塗膜。
  17. 【請求項17】上記防汚塗膜(B)を形成する重合性不
    飽和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共重合体を
    含有する防汚塗料が、さらに酸化亜鉛を含有する請求項
    1〜16のいずれかに記載の複合防汚塗膜。
  18. 【請求項18】上記防汚塗膜(B)を形成する重合性不
    飽和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共重合体を
    含有する防汚塗料が、さらに脱水剤を含有する請求項1
    〜17のいずれかに記載の複合防汚塗膜。
  19. 【請求項19】上記防汚塗膜(B)を形成する重合性不
    飽和カルボン酸シリルエステル成分単位含有共重合体を
    含有する防汚塗料が、さらに有機防汚剤を含有する請求
    項1〜18のいずれかに記載の複合防汚塗膜。
  20. 【請求項20】請求項1〜19のいずれかに記載の複合
    防汚塗膜で被覆され、かつ該複合防汚塗膜の防汚塗膜
    (A)側が船舶または水中構造物の表面と密着あるいは
    対向していることを特徴とする船舶または水中構造物。
  21. 【請求項21】請求項1〜19のいずれかに記載の複合
    防汚塗膜で被覆され、かつ該複合防汚塗膜の防汚塗膜
    (A)側が船舶または水中構造物の表面と密着あるいは
    対向していることを特徴とする漁具または漁網。
  22. 【請求項22】請求項1〜19のいずれかに記載の複合
    防汚塗膜にて、該複合防汚塗膜の防汚塗膜(A)側が船
    舶または水中構造物の表面と密着あるいは対向するよう
    に、船舶または水中構造物の表面を被覆することを特徴
    とする船舶または水中構造物の防汚方法。
  23. 【請求項23】請求項1〜19のいずれかに記載の複合
    防汚塗膜にて、該複合防汚塗膜の防汚塗膜(A)側が漁
    具または漁網の表面と密着あるいは対向するように、漁
    具または漁網の表面を被覆することを特徴とする漁網の
    防汚方法。
JP2001052739A 2001-02-27 2001-02-27 複合防汚塗膜、該塗膜で被覆された船舶、水中構造物、漁具または漁網および防汚方法 Pending JP2002256176A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001052739A JP2002256176A (ja) 2001-02-27 2001-02-27 複合防汚塗膜、該塗膜で被覆された船舶、水中構造物、漁具または漁網および防汚方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001052739A JP2002256176A (ja) 2001-02-27 2001-02-27 複合防汚塗膜、該塗膜で被覆された船舶、水中構造物、漁具または漁網および防汚方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002256176A true JP2002256176A (ja) 2002-09-11

Family

ID=18913325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001052739A Pending JP2002256176A (ja) 2001-02-27 2001-02-27 複合防汚塗膜、該塗膜で被覆された船舶、水中構造物、漁具または漁網および防汚方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002256176A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003252931A (ja) * 2001-12-26 2003-09-10 Nippon Paint Co Ltd アクリル樹脂及び防汚塗料
WO2006109600A1 (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 Chugoku Marine Paints, Ltd. オルガノポリシロキサン系防汚塗膜用タイコート、複合塗膜、および該塗膜で被覆された船舶、水中構造物
WO2007026692A1 (ja) * 2005-09-01 2007-03-08 Chugoku Marine Paints, Ltd. 防汚塗料組成物、防汚塗膜、塗膜付き基材、防汚性基材、基材表面への塗膜の形成方法および基材の防汚方法
JP2010150355A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Nippon Paint Marine Kk 防汚塗料組成物、防汚塗膜、ならびに防汚塗膜の加水分解速度の制御方法
JP2010254597A (ja) * 2009-04-22 2010-11-11 Nippon Soda Co Ltd 殺菌防カビ性多層塗膜およびその形成方法
WO2011118526A1 (ja) * 2010-03-23 2011-09-29 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物およびその用途
WO2017164283A1 (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚基材及びその製造方法
JP2018109146A (ja) * 2016-11-11 2018-07-12 ヨトゥン アーエス 防汚組成物
WO2018221641A1 (ja) * 2017-06-01 2018-12-06 中国塗料株式会社 積層防汚塗膜、積層防汚塗膜付き基材及びその製造方法、積層防汚塗膜形成用塗料キット、上層防汚塗料組成物、並びに防汚方法
WO2018221642A1 (ja) * 2017-06-01 2018-12-06 中国塗料株式会社 積層防汚塗膜、積層防汚塗膜付き基材及びその製造方法、積層防汚塗膜形成用塗料キット、上層防汚塗料組成物、並びに防汚方法
AU2015302749B2 (en) * 2014-08-12 2019-09-19 Nippon Steel Corporation Organism-repellent multilayer resin-coated metal wire and fishing net comprising same
CN111886304A (zh) * 2018-04-20 2020-11-03 日东化成株式会社 防污涂料组合物
WO2021008604A1 (zh) * 2019-07-18 2021-01-21 华南理工大学 支化点断裂型超支化树脂及其制备方法与应用
EP3783074A4 (en) * 2018-04-20 2021-04-28 Nitto Kasei Co., Ltd. COPOLYMER FOR ANTI-FOOTAGE COATING COMPOSITION AND ANTI-FOURTH COATING COMPOSITION WITH THE ABOVE COPOLYMER

Cited By (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003252931A (ja) * 2001-12-26 2003-09-10 Nippon Paint Co Ltd アクリル樹脂及び防汚塗料
JP2010270339A (ja) * 2005-04-05 2010-12-02 Chugoku Marine Paints Ltd オルガノポリシロキサン系防汚性複合塗膜、および該塗膜で被覆された船舶、水中構造物
WO2006109600A1 (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 Chugoku Marine Paints, Ltd. オルガノポリシロキサン系防汚塗膜用タイコート、複合塗膜、および該塗膜で被覆された船舶、水中構造物
JPWO2006109600A1 (ja) * 2005-04-05 2008-11-06 中国塗料株式会社 オルガノポリシロキサン系防汚塗膜用タイコート、複合塗膜、および該塗膜で被覆された船舶、水中構造物
TWI408190B (zh) * 2005-04-05 2013-09-11 Chugoku Marine Paints 有機聚矽氧烷系防污塗膜用連結塗層、複合塗膜,以及經該塗膜被覆之船舶、水中構造物
JP4947596B2 (ja) * 2005-04-05 2012-06-06 中国塗料株式会社 オルガノポリシロキサン系防汚塗膜用タイコート、複合塗膜、および該塗膜で被覆された船舶、水中構造物
JP4837668B2 (ja) * 2005-09-01 2011-12-14 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、塗膜付き基材、防汚性基材、基材表面への塗膜の形成方法および基材の防汚方法
WO2007026692A1 (ja) * 2005-09-01 2007-03-08 Chugoku Marine Paints, Ltd. 防汚塗料組成物、防汚塗膜、塗膜付き基材、防汚性基材、基材表面への塗膜の形成方法および基材の防汚方法
JP2010150355A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Nippon Paint Marine Kk 防汚塗料組成物、防汚塗膜、ならびに防汚塗膜の加水分解速度の制御方法
JP2010254597A (ja) * 2009-04-22 2010-11-11 Nippon Soda Co Ltd 殺菌防カビ性多層塗膜およびその形成方法
WO2011118526A1 (ja) * 2010-03-23 2011-09-29 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物およびその用途
KR20120129991A (ko) * 2010-03-23 2012-11-28 주고꾸 도료 가부시키가이샤 방오도료 조성물 및 그의 용도
US20130045264A1 (en) * 2010-03-23 2013-02-21 Chugoku Marine Paints, Ltd. Antifouling coating composition and uses of the same
US8840910B2 (en) * 2010-03-23 2014-09-23 Chugoku Marine Paints, Ltd. Antifouling coating composition and uses of the same
JP5705212B2 (ja) * 2010-03-23 2015-04-22 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物およびその用途
KR101581995B1 (ko) * 2010-03-23 2015-12-31 주고꾸 도료 가부시키가이샤 방오도료 조성물 및 그의 용도
AU2015302749B2 (en) * 2014-08-12 2019-09-19 Nippon Steel Corporation Organism-repellent multilayer resin-coated metal wire and fishing net comprising same
WO2017164283A1 (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚基材及びその製造方法
JPWO2017164283A1 (ja) * 2016-03-25 2018-11-29 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚基材及びその製造方法
JP2020117722A (ja) * 2016-03-25 2020-08-06 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚基材及びその製造方法
JP7178167B2 (ja) 2016-11-11 2022-11-25 ヨトゥン アーエス 防汚組成物
JP2018109146A (ja) * 2016-11-11 2018-07-12 ヨトゥン アーエス 防汚組成物
JPWO2018221642A1 (ja) * 2017-06-01 2020-05-21 中国塗料株式会社 積層防汚塗膜、積層防汚塗膜付き基材及びその製造方法、積層防汚塗膜形成用塗料キット、上層防汚塗料組成物、並びに防汚方法
CN110691826A (zh) * 2017-06-01 2020-01-14 中国涂料株式会社 层叠防污涂膜、带层叠防污涂膜的基材及其制造方法、层叠防污涂膜形成用涂料套件、上层防污涂料组合物和防污方法
KR20200004831A (ko) * 2017-06-01 2020-01-14 주고꾸 도료 가부시키가이샤 적층 방오 도막, 적층 방오 도막 부착 기재 및 그의 제조 방법, 적층 방오 도막 형성용 도료 키트, 상층 방오 도료 조성물, 및 방오 방법
JPWO2018221641A1 (ja) * 2017-06-01 2020-05-21 中国塗料株式会社 積層防汚塗膜、積層防汚塗膜付き基材及びその製造方法、積層防汚塗膜形成用塗料キット、上層防汚塗料組成物、並びに防汚方法
KR20200003000A (ko) * 2017-06-01 2020-01-08 주고꾸 도료 가부시키가이샤 적층 방오 도막, 적층 방오 도막 부착 기재 및 그의 제조 방법, 적층 방오 도막 형성용 도료 키트, 상층 방오 도료 조성물, 및 방오 방법
WO2018221642A1 (ja) * 2017-06-01 2018-12-06 中国塗料株式会社 積層防汚塗膜、積層防汚塗膜付き基材及びその製造方法、積層防汚塗膜形成用塗料キット、上層防汚塗料組成物、並びに防汚方法
KR102340452B1 (ko) * 2017-06-01 2021-12-16 주고꾸 도료 가부시키가이샤 적층 방오 도막, 적층 방오 도막 부착 기재 및 그의 제조 방법, 적층 방오 도막 형성용 도료 키트, 상층 방오 도료 조성물, 및 방오 방법
KR102340449B1 (ko) * 2017-06-01 2021-12-16 주고꾸 도료 가부시키가이샤 적층 방오 도막, 적층 방오 도막 부착 기재 및 그의 제조 방법, 적층 방오 도막 형성용 도료 키트, 상층 방오 도료 조성물, 및 방오 방법
WO2018221641A1 (ja) * 2017-06-01 2018-12-06 中国塗料株式会社 積層防汚塗膜、積層防汚塗膜付き基材及びその製造方法、積層防汚塗膜形成用塗料キット、上層防汚塗料組成物、並びに防汚方法
CN111886304A (zh) * 2018-04-20 2020-11-03 日东化成株式会社 防污涂料组合物
EP3783074A4 (en) * 2018-04-20 2021-04-28 Nitto Kasei Co., Ltd. COPOLYMER FOR ANTI-FOOTAGE COATING COMPOSITION AND ANTI-FOURTH COATING COMPOSITION WITH THE ABOVE COPOLYMER
WO2021008604A1 (zh) * 2019-07-18 2021-01-21 华南理工大学 支化点断裂型超支化树脂及其制备方法与应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101221685B1 (ko) 방오도료 조성물, 방오도막, 도막 부착 기재, 방오성 기재, 기재 표면으로의 도막의 형성방법 및 기재의 방오방법
JP5415551B2 (ja) 防汚塗料組成物、ならびに防汚塗膜、複合塗膜および水中構造物
US8741983B2 (en) Antifouling coating composition including a metal-containing copolymer, 4,5-dichloro-2-N-octyl-4-isothiazolin-3-one, and metal-pyrithione compound and using thereof
JP6267411B2 (ja) 防汚塗料組成物、ならびに防汚塗膜、複合塗膜および水中構造物
JP3874486B2 (ja) 塗料組成物
KR100965733B1 (ko) 방오도료 조성물, 방오도막, 도막 부착 기재, 방오성 기재,기재 표면으로의 도막의 형성방법 및 기재의 방오방법
TWI429722B (zh) Antifouling coating compositions, antifouling coatings, and ship and water builders
JP4647060B2 (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された船舶または水中構造物ならびに船舶外板または水中構造物の防汚方法
JP2002256176A (ja) 複合防汚塗膜、該塗膜で被覆された船舶、水中構造物、漁具または漁網および防汚方法
JP2000234072A (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された船舶または水中構造物、並びに船舶外板または水中構造物の防汚方法
JP4786053B2 (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該塗膜で被覆された基材、防汚方法
JP6472582B1 (ja) 塗料組成物及びそれから形成される塗膜
JP4633224B2 (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された船舶または水中構造物ならびに船舶外板または水中構造物の防汚方法
JP2001329228A (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された船舶または水中構造物ならびに船舶外板または水中構造物の防汚方法
JPH11323209A (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された船舶または水中構造物、並びに船舶外板または水中構造物の防汚方法
JPH11323207A (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された船舶または水中構造物、並びに船舶外板または水中構造物の防汚方法
JPH11116857A (ja) 塗料組成物
JPH11116858A (ja) 塗料組成物
JP2001106962A (ja) 防汚塗料組成物、この防汚塗料組成物から形成されている塗膜および該防汚塗料組成物を用いた防汚方法並びに該塗膜で被覆された船体または水中構造物
JPH10279841A (ja) 防汚塗料組成物、この防汚塗料組成物から形成されている塗膜および該防汚塗料組成物を用いた防汚方法並びに該塗膜で被覆された船体、水中・水上構造物または漁業資材
JP3824925B2 (ja) 防汚塗料組成物、該組成物からなる塗膜、該塗膜で被覆された船舶または水中構造物、および防汚方法
JP2001040274A (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された船舶または水中構造物、並びに船舶外板または水中構造物の防汚方法
JP2011032489A (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された船舶または水中構造物ならびに船舶外板または水中構造物の防汚方法
JP2001262044A (ja) 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された船舶、水中構造物、漁具または漁網
JP4573337B2 (ja) 塗料組成物の製造方法