JP2002223703A - 果汁入り液状ソフトミックス - Google Patents

果汁入り液状ソフトミックス

Info

Publication number
JP2002223703A
JP2002223703A JP2001020944A JP2001020944A JP2002223703A JP 2002223703 A JP2002223703 A JP 2002223703A JP 2001020944 A JP2001020944 A JP 2001020944A JP 2001020944 A JP2001020944 A JP 2001020944A JP 2002223703 A JP2002223703 A JP 2002223703A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fruit juice
liquid soft
soft mix
propylene glycol
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001020944A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3583371B2 (ja
Inventor
Yuichi Shimada
勇一 島田
Hiroyuki Hata
博之 秦
Yasuki Yokogawa
泰樹 横川
Masayuki Noda
正幸 野田
Toshimitsu Yoshioka
俊満 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Snow Brand Milk Products Co Ltd filed Critical Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority to JP2001020944A priority Critical patent/JP3583371B2/ja
Publication of JP2002223703A publication Critical patent/JP2002223703A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3583371B2 publication Critical patent/JP3583371B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 保存中や流通過程における粘度上昇やゲ
ル化、さらには分離の抑制された果汁入り液状ソフトミ
ックスの提供。 【解決手段】 果汁入り液状ソフトミックスに、アルギ
ン酸プロピレングリコールエステル、ジェランガム及び
大豆多糖類を適当量配合することにより得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソフトクリームの
原料として用いられる果汁入り液状ソフトミックスに関
する。本発明の果汁入り液状ソフトミックスは、保存中
や流通過程における粘度上昇やゲル化、さらには分離が
抑制されているので、液体状態で流通、販売をすること
ができる。また、この果汁入り液状ソフトミックスを使
用することにより、果汁風味及び爽快味を有していて、
オーバーランの向上した保形性の良好なソフトクリーム
を提供することができる。
【0002】
【従来の技術】従来、ソフトクリームの原料として用い
られる液状ソフトミックスは、乳を主原料とし、これに
バターやヤシ油等の動植物油脂、蔗糖や異性化糖等の糖
類、安定剤及び乳化剤等を配合して製造される。この液
状ソフトミックスをソフトクリーム用フリーザーでオー
バーランを出しながらフリージングすることにより、き
めが細やかで滑らかな組織を有するソフトクリームとす
ることができる。また、液状ソフトミックスの原料溶液
に発酵乳製造用の乳酸菌スターターを接種し、さらに必
要に応じて酸で酸度を調整することにより、発酵風味や
爽快味を付与した酸性液状ソフトミックスも知られてい
るが、この酸性液状ソフトミックスは、保存中や流通過
程においてゲル化したり成分が分離したりして品質が低
下するという問題があり、品質の安定した酸性液状ソフ
トミックスを供給することは非常に難しい現状にある。
【0003】ところで、一般に液状ソフトミックスを製
造する際に用いられる安定剤は、乳化安定性やオーバー
ラン(起泡性)の向上、あるいはフリージング後の保形
性維持といった機能を付与する上で必要不可欠なもので
ある。この目的で用いられる安定剤としては、κカラギ
ーナン、カルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリ
ウム、アルギン酸ナトリウム、寒天、ファーセレラン、
澱粉、プルラン、キサンタンガム、ローカストビーンガ
ム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ペクチ
ン、大豆多糖類、カードラン等が知られているが、その
中でも、特にアルギン酸プロピレングリコールエステル
は、酸性領域下において粘度が上昇するという性質を有
している。また、酸性乳に関連する技術として、例えば
長期保存可能なヨーグルト飲料を製造する際に、ウルト
ラハイメトキシペクチン及びアルギン酸プロピレングリ
コールエステルを添加して、乳化安定性を高めることも
試みられている(特開昭58−187133号公報)。
さらに、大豆多糖類を添加してヒートショックに対する
乳化安定性を高めることも行われている(特開2000
−14325号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】液状ソフトミックス
は、製造後、フリージングされてソフトクリームの形態
で消費されるまでに6ヶ月間程度の保存期間を経過する
ことがあり、また、長時間の流通過程を経過することも
多い。そのため、通常、液状ソフトミックスを製造する
際には、約140〜150℃で2〜10秒間程度の加熱
処理を行い、いわゆるロングライフ製品とすることが一
般に行われている。この液状ソフトミックスは、フリー
ジングされてソフトクリームとして消費されるまでの
間、常にゾル状態で流動性を維持していることが必要不
可欠な要件である。
【0005】ところが、濃縮果汁、ストレート果汁又は
酸等を加えて果汁風味や爽快味を付加した果汁入り液状
ソフトミックスにおいては、上記の加熱処理を行うこと
で、時間の経過と共に保存中や流通過程で粘度の上昇や
ゲル化、さらには、分離という問題が発生する。特に、
保存中や流通過程で、例えば夏場などにおいて冷蔵庫か
らの荷下ろし中に外気の影響を受けて昇温後、再冷却さ
れる等のヒートショックを受けた場合に、ゲル化の現象
が一層顕著に現れる。このようにゲル化した果汁入り液
状ソフトミックスを用いてソフトクリームを製造しよう
としても、オーバーランが不十分であるばかりでなく、
滑らかさが喪失した組織となり、商品価値を失ってしま
う結果となる。本発明者らは、このような果汁入り液状
ソフトミックスの保存中や流通過程における粘度の上昇
やゲル化、さらには、分離という問題を解決するべく、
鋭意研究を進めてきたところ、安定剤としてアルギン酸
プロピレングリコールエステル及びジェランガムを含有
させることにより、保存中や流通過程での粘度上昇やゲ
ル化が抑制できることを見出した。また、安定剤として
アルギン酸プロピレングリコールエステル及びジェラン
ガムに加えて、大豆多糖類を含有させることにより、よ
り一層保存中や流通過程での粘度上昇やゲル化が抑制で
きると共に分離も抑制できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0006】したがって、本発明は、アルギン酸プロピ
レングリコールエステル及びジェランガムを含有させる
ことにより保存中や流通過程での粘度上昇やゲル化が抑
制されている果汁入り液状ソフトミックスを提供するこ
とを課題とする。また、本発明は、アルギン酸プロピレ
ングリコールエステル及びジェランガムに加えて大豆多
糖類を含有させることにより、より一層保存中や流通過
程での粘度上昇、ゲル化及び分離が抑制されている果汁
入り液状ソフトミックスを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、果汁入り液
状ソフトミックスの保存中や流通過程での粘度上昇やゲ
ル化を抑制するために、安定剤のアルギン酸プロピレン
グリコールエステル及びジェランガムを含有させる。ま
た、本発明では、果汁入り液状ソフトミックスの保存中
や流通過程での粘度上昇、ゲル化及び分離を抑制するた
めに、安定剤のアルギン酸プロピレングリコールエステ
ル、ジェランガム及び大豆多糖類を含有させる。本発明
で用いるアルギン酸プロピレングリコールエステル、ジ
ェランガム及び大豆多糖類は、食品用の安定剤として一
般に市販されており、用いられているものである。これ
らを液状ソフトミックスに適当量含有させることによ
り、果汁入り液状ソフトミックスの保存中や流通過程で
の粘度上昇やゲル化、さらには分離という問題を解決す
ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】まず、乳成分を主原料とし、これ
に動植物油脂、糖類及び果汁を混合し、さらに乳化剤、
安定剤のアルギン酸プロピレングリコールエステル及び
ジェランガム、必要に応じて大豆多糖類を混合し、適
宜、温水等の水性媒体を加えて原料溶液とする。得られ
た原料溶液のpHを3.5〜4.5に調整し、60〜7
0℃で予備加熱し、均質圧140〜160kg/cm2
程度で均質した後、140〜150℃で2〜10秒間程
度で加熱処理し、さらに必要に応じて、再度均質圧18
0〜220kg/cm2程度で後均質して、果汁入り液
状ソフトミックスを製造する。なお、原料溶液のpHが
3.5より低くなると、果汁入り液状ソフトミックスの
風味が悪くなり、pHが4.5を越えると、果汁入り液
状ソフトミックスが凝固する可能性があるので、酸やア
ルカリでpHを3.5〜4.5に調整しておくことが好
ましい。
【0009】本発明で、果汁入り液状ソフトミックスの
原料として用いることができる乳原料としては、脱脂
乳、全乳、カゼイン、ホエー蛋白質、発酵乳等があり、
脱脂粉乳や全粉乳等の粉乳類を用いることもできるの
で、これらの乳原料を2〜15重量%含有するよう配合
すれば良い。また、本発明で、果汁入り液状ソフトミッ
クスの原料として用いることができる油脂としては、乳
脂肪、ヤシ油、パーム油、ナタネ油、大豆油等の動植物
油脂があり、これらの油脂を3〜10重量%含有するよ
う配合すれば良い。さらに、本発明で、果汁入り液状ソ
フトミックスの原料として用いることができる糖類とし
ては、蔗糖、異性化糖、ブドウ糖、水飴等があり、人工
甘味料を用いることもできる。このとき用いる糖質の種
類、甘味料、嗜好性等にもよるが、これらの糖類を10
〜25重量%含有するよう配合すれば良い。
【0010】本発明では、上記したような原料に、さら
に、安定剤のアルギン酸プロピレングリコールエステル
及びジェランガムを加え、必要に応じて、大豆多糖類を
加える。これらの安定剤を配合する際には、アルギン酸
プロピレングリコールエステルを0.1〜0.2重量%
及びジェランガムを0.005〜0.05重量%含有す
るようにすることが好ましく、さらに、大豆多糖類を
0.005〜0.05重量%含有するようにすることが
好ましい。アルギン酸プロピレングリコールエステルの
含有量が0.1重量%未満であると、乳化安定性、オー
バーランの向上、保形性の維持等の効果が期待できず、
またアルギン酸プロピレングリコールエステルの含有量
が0.2重量%を超えると、保存中や流通過程でゲル化
が起こり易くなる。ジェランガムの含有量が0.005
重量%未満であると、保存中や流通過程における溶液安
定性を付与することができず、逆にジェランガムの含有
量が0.05重量%を超えると、粘度の上昇やゲル化を
引き起こす可能性がある。大豆多糖類の含有量が0.0
05重量%未満であると、分離の抑制効果が期待できな
いことがあり、逆に大豆多糖類の含有量が0.05重量
%を超えると、ゲル化や分離を引き起こすことがある。
【0011】なお、アルギン酸プロピレングリコールエ
ステルは、種類により溶液中での粘度が異なるので、フ
リージング時のソフトミックスの供給をスムーズに行う
ことができるよう、1重量%濃度溶液の粘度が60〜1
00cPである低粘度のものを用いることが好ましい。
本発明では、上記した原料の他、微結晶セルロース、κ
カラギーナン、カルボキシメチルセルロース(CMC)
ナトリウム、グアガム等の安定剤や蔗糖脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤を配合しても
構わない。このようにして製造した果汁入り液状ソフト
ミックスは、保存中や流通過程でヒートショック等を受
けたとしてもゲル化することなく、ゾル状態を維持した
流動性の良好なロングライフ製品として提供され、この
果汁入り液状ソフトミックスをフリーザーでフリージン
グすることにより、きめ細やかで滑らかな組織を有して
いて果汁風味及び爽快味を有しているソフトクリームを
製造することができる。次に、実施例及び試験例を示
し、本発明をさらに詳しく説明する。
【0012】
【実施例】実施例1 脱脂粉乳4kg、植物性油脂3kg、糖類25kg及び
1/5苺濃縮果汁3kgを混合し、さらに、安定剤のア
ルギン酸プロピレングリコールエステル100g(0.
1重量%)及びジェランガム5g(0.005重量
%)、乳化剤のモノグリセライド150gを混合し、水
を加えて全量が100kgの原料溶液とした。この原料
溶液のpHを乳酸及びクエン酸等で4.0に調整した。
次に、この原料溶液を65℃に予備加熱し、均質圧15
0kg/cm2で均質した後、150℃で4秒間加熱処
理し、再度均質圧200kg/cm2で後均質して、ロ
ングライフの果汁入り液状ソフトミックスを製造した。
得られた果汁入り液状ソフトミックスは、全固形率32
%で、無脂乳固形率3%及び脂肪率2.5%であった。
【0013】実施例2 脱脂粉乳4kg、植物性油脂3kg、糖類25kg及び
1/5苺濃縮果汁3kgを混合し、さらに、安定剤のア
ルギン酸プロピレングリコールエステル100g(0.
1重量%)、ジェランガム5g(0.005重量%)及
び大豆多糖類50g(0.05重量%)、乳化剤のモノ
グリセライド150gを混合し、水を加えて全量が10
0kgの原料溶液とした。この原料溶液のpHを乳酸及
びクエン酸等で4.0に調整した。次に、この原料溶液
を65℃に予備加熱し、均質圧150kg/cm2 で均
質した後、150℃で4秒間加熱処理し、再度均質圧2
00kg/cm2で後均質して、ロングライフの果汁入
り液状ソフトミックスを製造した。得られた果汁入り液
状ソフトミックスは、全固形率32%で、無脂乳固形率
3%及び脂肪率2.5%であった。
【0014】実施例3 脱脂粉乳4kg、植物性油脂3kg、糖類25kg及び
1/5苺濃縮果汁3kgを混合し、さらに、安定剤のア
ルギン酸プロピレングリコールエステル100g(0.
1重量%)、ジェランガム10g(0.01重量%)及
び大豆多糖類50g(0.05重量%)、乳化剤のモノ
グリセライド150gを混合し、水を加えて全量が10
0kgの原料溶液とした。この原料溶液のpHを乳酸及
びクエン酸等で4.0に調整した。次に、この原料溶液
を65℃に予備加熱し、均質圧150kg/cm2で均
質した後、150℃で4秒間加熱処理し、再度均質圧2
00kg/cm2で後均質して、ロングライフの果汁入
り液状ソフトミックスを製造した。得られた果汁入り液
状ソフトミックスは、全固形率32%で、無脂乳固形率
3%及び脂肪率2.5%であった。
【0015】比較例1 脱脂粉乳4kg、植物性油脂3kg、糖類25kg及び
1/5苺濃縮果汁を3kgを混合し、さらに、安定剤の
アルギン酸プロピレングリコールエステル200g
(0.2重量%)、乳化剤のモノグリセライド150g
を混合し、水を加えて全量が100kgの原料溶液とし
た。この原料溶液のpHを乳酸及びクエン酸等で4.0
に調整した。次に、この原料溶液を65℃に予備加熱
し、均質圧150kg/cm2で均質した後、150℃
で4秒間加熱処理し、再度均質圧200kg/cm2
後均質して、ロングライフの果汁入り液状ソフトミック
スを製造した。得られた果汁入り液状ソフトミックス
は、全固形率32%で、無脂乳固形率3%及び脂肪率
2.5%であった。
【0016】比較例2 脱脂粉乳4kg、植物性油脂3kg、糖類25kg及び
1/5苺濃縮果汁3kgを混合し、さらに、安定剤のア
ルギン酸プロピレングリコールエステル200g(0.
2重量%)及び大豆多糖類100g(0.1重量%)、
乳化剤のモノグリセライド150gを混合し、水を加え
て全量が100kgの原料溶液とした。この原料溶液の
pHを乳酸及びクエン酸等で4.0に調整した。次に、
この原料溶液を65℃に予備加熱し、均質圧150kg
/cm2 で均質した後、150℃で4秒間加熱処理し、
再度均質圧200kg/cm2 で後均質して、ロングラ
イフの果汁入り液状ソフトミックスを製造した。得られ
た果汁入り液状ソフトミックスは、全固形率32%で、
無脂乳固形率3%及び脂肪率2.5%であった。
【0017】比較例3 脱脂粉乳4kg、植物性油脂3kg、糖類25kg及び
1/5苺濃縮果汁3kgを混合し、さらに、安定剤のジ
ェランガム100g(0.1重量%)、乳化剤のモノグ
リセライド150gを混合し、水を加えて全量が100
kgの原料溶液とした。この原料溶液のpHを乳酸及び
クエン酸等で4.0に調整した。次に、この原料溶液を
65℃に予備加熱し、均質圧150kg/cm2で均質
した後、150℃で4秒間加熱処理し、再度均質圧20
0kg/cm2で後均質して、ロングライフの果汁入り
液状ソフトミックスを製造した。得られた果汁入り液状
ソフトミックスは、全固形率32%で、無脂乳固形率3
%及び脂肪率2.5%であった。
【0018】試験例1 実施例1〜3及び比較例1〜3で製造した果汁入り液状
ソフトミックスを12℃に冷却した後、1リットル容の
容器に充填し、試験用試料とした。そして、この試験用
試料を5℃の冷蔵庫で静置保存し、製造直後、1日後、
7日後、14日後、30日後及び60日後の粘度を測定
した。また、ゲル化については、上記した保存日数の試
験用試料を25℃で1日保持した後、5℃で1日保持す
るという処理を2回繰り返して、目視でゲル化状態を観
察した。さらに、分離については、試験用試料を35℃
の恒温庫で静置保存し、上記した保存日数の分離状態を
調べた。
【0019】なお、粘度は、B型粘度計(ローターN
o.2)を使用して、温度5℃及びローター回転数30
rpmの条件で30秒間測定し、その平均値で表した。
また、ゲル化状態は、目視により、全くゲル化していな
い(−)、若干ゲル化している(±)、ゲル化している
(+)、かなりゲル化している(++)及び著しくゲル
化している(+++)という5段階の評価で表した。さ
らに、分離状態は、分離した成分重量の全体重量に対す
る割合(%)で表した。これらの結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】これによると、実施例1で製造した果汁入
り液状ソフトミックスでは、安定剤としてアルギン酸プ
ロピレングリコールエステル及びジェランガムが適当量
配合されているので、長時間保存しても、粘度上昇が少
なく、ゲル化しないことが判った。さらに、実施例2で
製造した果汁入り液状ソフトミックスでは、大豆多糖類
を加えることにより、分離を抑えることができた。ま
た、実施例3で製造した果汁入り液状ソフトミックスで
は、安定剤として適当量のアルギン酸プロピレングリコ
ールエステル及びジェランガムに加えて、大豆多糖類が
適当量配合されているので、分離も全く起こらないこと
が判った。
【0022】これに対して、比較例1で製造した果汁入
り液状ソフトミックスでは、安定剤としてアルギン酸プ
ロピレングリコールエステルは配合されているがジェラ
ンガムは配合されていないので、経時的に粘度上昇や分
離が進行し、急速に分離することが判った。また、比較
例2で製造した果汁入り液状ソフトミックスでは、安定
剤としてアルギン酸プロピレングリコールエステル及び
大豆多糖類は配合されているがジェランガムは配合され
ていないので、経時的にゲル化及び分離が進行すること
が判った。さらに、比較例3で製造した果汁入り液状ソ
フトミックスでは、安定剤としてジェランガムしか配合
されていないので、製造直後より粘度が高くゲル化する
ことが判った。
【0023】したがって、果汁入り液状ソフトミックス
を製造する際に、安定剤としてアルギン酸プロピレング
リコールエステル及びジェランガムを適当量配合するこ
とにより、保存中や流通過程での粘度上昇やゲル化が抑
制され、さらに、アルギン酸プロピレングリコールエス
テル及びジェランガムに加えて大豆多糖類を適当量配合
することにより、分離も抑制される。したがって、この
果汁入り液状ソフトミックスを使用することにより、オ
ーバーランの向上した保形性の良好なソフトクリームを
製造できることが判った。
【0024】
【発明の効果】本発明の果汁入り液状ソフトミックス
は、安定剤としてアルギン酸プロピレングリコールエス
テル及びジェランガムを含有するものであって、保存中
や流通過程での粘度上昇やゲル化が抑制されているとい
う性質を有している。また、本発明の果汁入り液状ソフ
トミックスは、安定剤としてアルギン酸プロピレングリ
コールエステル及びジェランガムに加えて大豆多糖類を
含有するものであって、保存中や流通過程での粘度上昇
やゲル化が抑制されていると共に分離も抑制されている
という性質を有している。したがって、これらの果汁入
り液状ソフトミックスを使用することにより、新鮮な果
汁風味及び爽快味を有していて、オーバーランの向上し
た保形性の良好なソフトクリームを提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 俊満 東京都東村山市萩山町2−16−4 萩山パ ークホームズ503 Fターム(参考) 4B014 GB22 GG09 GK07 GK08 GK12 GL05 GL11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルギン酸プロピレングリコールエステ
    ル及びジェランガムを含有していることを特徴とする果
    汁入り液状ソフトミックス。
  2. 【請求項2】 アルギン酸プロピレングリコールエステ
    ルを0.1〜0.2重量%及びジェランガムを0.00
    5〜0.05重量%含有していることを特徴とする請求
    項1記載の果汁入り液状ソフトミックス。
  3. 【請求項3】 アルギン酸プロピレングリコールエステ
    ル、ジェランガム及び大豆多糖類を含有していることを
    特徴とする果汁入り液状ソフトミックス。
  4. 【請求項4】 アルギン酸プロピレングリコールエステ
    ルを0.1〜0.2重量%、ジェランガムを0.005
    〜0.05重量%及び大豆多糖類を0.005〜0.0
    5重量%含有していることを特徴とする請求項3記載の
    果汁入り液状ソフトミックス。
JP2001020944A 2001-01-30 2001-01-30 果汁入り液状ソフトミックス Expired - Fee Related JP3583371B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001020944A JP3583371B2 (ja) 2001-01-30 2001-01-30 果汁入り液状ソフトミックス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001020944A JP3583371B2 (ja) 2001-01-30 2001-01-30 果汁入り液状ソフトミックス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002223703A true JP2002223703A (ja) 2002-08-13
JP3583371B2 JP3583371B2 (ja) 2004-11-04

Family

ID=18886573

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001020944A Expired - Fee Related JP3583371B2 (ja) 2001-01-30 2001-01-30 果汁入り液状ソフトミックス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3583371B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04248958A (ja) * 1991-01-31 1992-09-04 Snow Brand Milk Prod Co Ltd ソフトシャーベットミックス及びその製造方法
JPH057458A (ja) * 1991-07-02 1993-01-19 San Ei Chem Ind Ltd 酸性蛋白食品
JPH05276875A (ja) * 1992-03-31 1993-10-26 Snow Brand Milk Prod Co Ltd 液状ソフトクリームミックス
JPH0741504A (ja) * 1993-06-25 1995-02-10 Merck & Co Inc 油被覆微粒化ゲランゴム
JPH07132048A (ja) * 1993-11-12 1995-05-23 Nisshin Seito Kk 液状シャーベットベース、その製造方法並びにシャーベットの製法
JPH11178518A (ja) * 1997-12-25 1999-07-06 Sanei Gen Ffi Inc 増粘組成物用添加剤及びその応用
JPH11187818A (ja) * 1997-12-25 1999-07-13 Sanei Gen Ffi Inc ソフトクリームミックス用安定化組成物
JPH11332476A (ja) * 1998-05-22 1999-12-07 Fuji Oil Co Ltd 酸性蛋白食品及びその製造法
JP2000014325A (ja) * 1998-07-03 2000-01-18 Snow Brand Milk Prod Co Ltd 酸性液状ソフトミックス

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04248958A (ja) * 1991-01-31 1992-09-04 Snow Brand Milk Prod Co Ltd ソフトシャーベットミックス及びその製造方法
JPH057458A (ja) * 1991-07-02 1993-01-19 San Ei Chem Ind Ltd 酸性蛋白食品
JPH05276875A (ja) * 1992-03-31 1993-10-26 Snow Brand Milk Prod Co Ltd 液状ソフトクリームミックス
JPH0741504A (ja) * 1993-06-25 1995-02-10 Merck & Co Inc 油被覆微粒化ゲランゴム
JPH07132048A (ja) * 1993-11-12 1995-05-23 Nisshin Seito Kk 液状シャーベットベース、その製造方法並びにシャーベットの製法
JPH11178518A (ja) * 1997-12-25 1999-07-06 Sanei Gen Ffi Inc 増粘組成物用添加剤及びその応用
JPH11187818A (ja) * 1997-12-25 1999-07-13 Sanei Gen Ffi Inc ソフトクリームミックス用安定化組成物
JPH11332476A (ja) * 1998-05-22 1999-12-07 Fuji Oil Co Ltd 酸性蛋白食品及びその製造法
JP2000014325A (ja) * 1998-07-03 2000-01-18 Snow Brand Milk Prod Co Ltd 酸性液状ソフトミックス

Also Published As

Publication number Publication date
JP3583371B2 (ja) 2004-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3351343B2 (ja) 酸性蛋白食品及びその製造法
JP2017514498A (ja) 冷凍菓子のための液体組成物、製造及び調製の方法
JP2000512850A (ja) 細菌セルロースを含有する食品
US20200296983A1 (en) Stabilized vegetable whipping cream
JP2013070679A (ja) 冷菓用安定剤及び冷菓
US20210045400A1 (en) Functionalized non-dairy base and method for producing non-dairy analogs
JP6366781B1 (ja) ほぐれやすい冷菓及びその製造方法
JP6309241B2 (ja) ホイップドクリーム
JP4734188B2 (ja) 冷菓用安定剤
JP5938150B2 (ja) 食品及び飲料製品用の安定剤組成物
JP7426799B2 (ja) 酸性液状ソフトミックス及びその製造方法
JP3583371B2 (ja) 果汁入り液状ソフトミックス
JP3625251B2 (ja) 酸性液状ソフトミックス
JP3726173B2 (ja) ソフトクリームミックス用安定化組成物
JP3366844B2 (ja) 液状ソフトミックス
JP2001292710A (ja) ゲル状食品用ベース及びその製造方法
JP3882122B2 (ja) アイスクリームの安定剤及び製造方法
US20230232848A1 (en) Functionalized non-dairy base and method for producing non-dairy analogs
CN112715741B (zh) 一种脆筒、冷冻饮品及制备方法
US20220022509A1 (en) Stabilized semisolid food products
WO2017110770A1 (ja) 起泡性水中油型乳化物
JP3420519B2 (ja) 流動性デザート用冷菓
JP2023131691A (ja) 冷凍菓子用食感改良剤
JP3791815B2 (ja) 凍結デザート食品及びその製造方法
WO2023183629A2 (en) Functionalized non-dairy base and method for producing non-dairy analogs

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040727

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 7

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130806

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees