JP2002199679A - 磁石装備電機子をもつ誘導子型電気機械 - Google Patents

磁石装備電機子をもつ誘導子型電気機械

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JP2002199679A JP2000401653A JP2000401653A JP2002199679A JP 2002199679 A JP2002199679 A JP 2002199679A JP 2000401653 A JP2000401653 A JP 2000401653A JP 2000401653 A JP2000401653 A JP 2000401653A JP 2002199679 A JP2002199679 A JP 2002199679A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電機子インダクタンスの低減により高回転域の
出力増大が可能な磁石装備電機子をもつ誘導子型電気機
械を提供すること。 【解決手段】誘導子鉄心50の磁気突極部をなす凸部5
1〜55と対面して、電機子鉄心に軟磁性の磁極部11
〜16を設け、磁極部11〜16に三相の電機子巻線の
各巻線部41〜46を個別に集中巻きし、磁極部11〜
16の周方向中央部にそれぞれ一個の磁石31〜36を
設け、各磁石31〜36を略周方向に着磁し、互いに周
方向に隣接する少なくとも一対の磁石31〜36は互い
に周方向逆向きに着磁される。これにより、独特の磁界
分布を形成して体格当たりのトルクを向上することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用モータおよ
びジェネレータをはじめとする使用速度範囲が比較的広
く、且つ、体格当たり大きなトルクと出力が要求される
回転電機、およびリニアアクチエータに好適な磁石装備
電機子をもつ誘導子型電気機械に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】リラク
タンスモータ(導子型回転電機)はロータ構造がシンプ
ルかつ頑強であり、高速回転に耐え、小型機では同様の
堅牢なロータ構造をもつかご形誘導機によりトルクが大
きい反面、高回転域での出力の低下が問題となってい
る。
【0003】これは、リラクタンスモータが主磁束を電
機子電流だけで受け持つため、原理的に電機子インダク
タンスを小さく設計することが難しいためと考えられ
る。
【0004】なお、リラクタンスモータとしては、同期
式リラクタンスモータの他に、非同期回転するスイッチ
ドリラクタンスータ(SRモータ)もあるが、このSR
モータも上記と同様の問題をもつ。
【0005】特開平11ー308829号公報は、SR
ジェネレータにおいて、固定子に磁石の他に励磁巻線を
設け、励磁巻線の電流を制御することにより発電調整を
可能とすることを提案している。
【0006】しかしながら、この公報技術によれば、発
電量調整のために励磁巻線を固定子継鉄にトロイダル巻
きするため、巻装が容易でなく、かつ、励磁巻線が固定
子継鉄の外周へ突出するという不利があった。また、励
磁巻線に隣接する磁極歯の極性を反転できないため、磁
極歯の電磁的な利用効率が低く、体格当たりの出力が小
さいという欠点もあった。
【0007】その他、特公平7ー8126号公報や特許
2576286号は、同じリラクタンス原理を使いなが
ら低速度回転に特化したステッピングモータにおいて、
磁石を固定子磁極歯の凹部に設けることによりトルクを
増大することを提案している。
【0008】しかしながら、これらは何れも磁極歯凹部
の漏れ磁束を減らしたり、磁気的凹凸比(リラクタンス
比)を磁石で補強したりして、磁石の作用は専ら磁極歯
部のリラクタンス比の増大用途に限定されている。
【0009】このため、主磁束は相変わらず電機子電流
だけで受け持つ結果、電機子インダクタンスを小さく設
計することができず、高回転域での出力増大が困難であ
った。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、電機子インダクタンスの低減により高回転域の
出力増大が可能な磁石装備電機子をもつ誘導子型電気機
械を提供することを、その目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の磁石装備
電機子をもつ誘導子型電気機械は、磁気突極部をなす凸
部を周方向略一定ピッチで複数有する誘導子鉄心と、前
記誘導子鉄心の前記凸部と対面する周面を有する電機子
とを備え、前記電機子は、前記凸部に対面する磁極面を
有して周方向略一定ピッチで前記誘導子鉄心に向けて突
設された軟磁性の磁極部をもつ電機子鉄心と、各前記磁
極部に個別に集中巻きされる多数の巻線部を有する三相
の電機子巻線と、各前記凸部に収容されて略周方向に着
磁された永久磁石とを備える磁石装備電機子をもつ誘導
子型電気機械において、前記永久磁石は、前記磁極部の
前記磁極面の周方向中央部に凹設された一個の磁石収容
溝に収容され、互いに周方向に隣接する少なくとも一対
の前記永久磁石は互いに周方向逆向きに着磁されている
ことを特徴としている。
【0012】本構成によれば、凸部の磁極面の周方向中
央部にそれぞれ収容されて互いに周方向に隣接する一対
の永久磁石が、互いに周方向逆向きに着磁されているの
で、磁極部が永久磁石により周方向に二分されて、磁束
を一方側に偏在させて独特の磁界分布を形成してトルク
を発生させることができる。
【0013】請求項2記載の構成によれば請求項1記載
の磁石装備電機子をもつ誘導子型電気機械において更
に、前記電機子鉄心は、前記磁石収容溝に径方向に隣接
する前記電機子鉄心の継鉄部により構成される磁石磁路
短絡部を有することを特徴としている。
【0014】更に説明すれば、電機子が、磁極部(以
下、電機子磁極ともいう)の中心部に設けられた溝の電
磁ギャップ対向面と反対側に電機子の継鉄部を兼ねる磁
石磁路短絡部を設けたので、電機子電流の大きさを抑え
ることにより、磁石による磁束を上記磁石磁路短絡部に
より高速回転時に短絡させ、速度(回転数)の高い領域
において効率的に誘起電圧を適値に抑えることができ、
出力(効率)を向上させることが出来る。
【0015】一方、高トルクを必要とする中低速(回
転)域では、電機子電流を大きくすることにより、上記
磁石磁路短絡部を磁気飽和させ、磁石による磁束をトル
ク(出力)として有効に利用できる。このようにして広
い(回転)速度域においてトルク及び/または出力を効
率よく制御可能な電気機械を提供することが可能とな
る。
【0016】請求項3記載の構成によれば請求項1又は
2記載の磁石装備電機子をもつ誘導子型電気機械におい
て更に、前記磁極部は、n(6の整数倍)個形成され、
前記磁極部のピッチP1と前記凸部のピッチP2との比
(P1/P2)は、略5/6又は略7/6に設定され、
前記永久磁石は、前記磁極部ごとに周方向極***互に着
磁され、前記電機子巻線の前記巻線部は、前記磁極部に
相順次に巻装されていることを特徴としている。
【0017】すなわち、本構成によれば、磁極部(電機
子磁極)の中心部に磁極部の電磁ギャップ対向面(磁極
面)側から電機子の継鉄部(コアバック)側へ向けて設
けた溝に溝幅方向に着磁された磁石を収容したので、磁
極部(電機子磁極)の突極性を損なわずに磁石による磁
束を利用でき、効果的にトルクを向上できる。
【0018】また、電機子導体が永久磁石と干渉するこ
となく磁極部(電機子磁極)に集中して巻回できるの
で、線占積率が向上し、コイルエンドも短縮でき、小型
高出力化するのに有効である。
【0019】また、磁極部のピッチP1と凸部のピッチ
P2との比(P1/P2)を略5/6又略は7/6とし
たので、磁束のループ数が増え、磁石磁束が主磁束を効
果的に分担でき、主磁束を発生するのに必要な電機子導
体数を低減することにより電機子インダクタンスを減ら
して出力を増大させることができるという効果がある。
【0020】また、磁極部の溝部に挿入された永久磁石
は交互に逆極性に着磁されているので、磁束分布の対称
性が良く、磁石による磁束をトルクとして利用しやす
い。
【0021】また、電機子磁極に3相巻線が第1(U)
相、第2(V)相、第3(W)相の順に循環配列され、
同相の巻線が直列かつ同じ向きに接続されているので電
気磁気的相互作用の面からも対称性が良く、ロータ偏心
やエアギャップバランス等による不平衡電流を無くすこ
とができ、出力(効率)向上に有効である。
【0022】つまり、磁極部の数nと、凸部の数mとの
比を上記値にした場合、磁極部に設けた磁石が極めて効
果的に主磁束を分担することができるため、主磁束を発
生するのに必要な電機子導体数を低減することにより、
電機子インダクタンスを減らして出力を増大させること
が可能となる。
【0023】また、従来のリラクタンスモータが吸引力
のみを利用していたため、固定子およびロータ磁路の半
分以下しか活用できなかったのに対し、磁極部の数n
と、凸部の数mとの比を上記値にした結果、磁極部に設
けた磁石が主磁束を磁極内で偏向させる第2の作用が相
乗して働き、従来、所望するのと反対方向のトルク(以
下、反トルク)が発生するため使えなかった磁路(及び
導体)を利用してトルク/体格を更に向上させることが
できる。
【0024】請求項4記載の構成によれば請求項3記載
の磁石装備電機子をもつ誘導子型電気機械において更
に、前記磁極部は、n(12の整数倍)個形成され、前
記凸部は、m(10又は14の整数倍)個形成されてい
ることを特徴としている。
【0025】本構成によれば、磁極部の数を12の整数
倍とし、凸部の数を偶数である10又は14の整数倍と
したので磁束分布が(軸)対称形となり、移動子(又は
ロータ)を揺動(又は偏心)させるアンバランス力を効
果的に抑制できる。
【0026】請求項5記載の構成によれば請求項3記載
の磁石装備電機子をもつ誘導子型電気機械において更
に、前記凸部は、周方向へ所定ピッチで5又は7の整数
倍個、軸方向へ互いに隣接して複数列設けられ、互いに
軸方向に隣接する2つの前記凸部の列は、互いに周方向
に1/2ピッチずれて配置されていることを特徴として
いる。
【0027】本構成によれば、磁極部の数(n)を6の
整数倍とし、凸部の数(m)を周方向へ5又は7の整数
倍とし、かつ、軸方向へ少なくとも2列に配置するとと
もに、互いに軸方向隣接する2つの凸部の列の凸部配置
ピッチをたがいに1/2ピッチずらしたので、1/2ピ
ッチずらされた配置をもつ隣接2列にて磁束分布が周方
向に1/2ピッチずれる。その結果、磁極部の数(n)
を抑えつつ誘導子鉄心(ロータ)を揺動(又は偏心)さ
せるアンバランス力を効果的に抑制でき、外形(又は外
径)寸法に制約のある電気機械の構造として特に好適と
なる。
【0028】請求項6記載の構成によれば請求項1又は
2記載の磁石装備電機子をもつ誘導子型電気機械におい
て更に、前記磁極部は、n(12の整数倍)個形成さ
れ、前記磁極部のピッチP1と前記凸部のピッチP2と
の比(P1/P2)は、略5/6又は略7/6に設定さ
れており、第一相の前記巻線部U1〜U4、第二相の前
記巻線部V1〜V4、第三相の前記巻線部W1〜W4
が、U1、U2、V3、V4、W1、W2、U3、U
4、V1、V2、W3、W4の順に循環配列され、互い
に周方向に隣接するとともに同一相の任意の2つの前記
巻線部は、互いに周方向逆向きに着磁された前記磁石を
有して互いに隣接する2つの前記磁極部に逆の巻き向き
にて個別に巻装され、互いに周方向に隣接するとともに
異なる相の任意の2つの前記巻線部は、互いに周方向同
じ向きに着磁された前記磁石を有して互いに隣接する2
つの前記磁極部に同じ巻き向きにて個別に巻装されてい
ることを特徴としている。
【0029】本構成によれば、磁極部(電機子磁極)の
周方向中心部に磁極部の磁極面から電機子鉄心の継鉄部
(コアバック)側に向かって凹設された溝に溝幅方向に
磁化された磁石を収容した構成としたので、磁極部(電
機子磁極)の突極性を損なわずに磁石による磁束を利用
でき、効果的にトルクを向上できる。
【0030】また、磁極部(電機子磁極)のピッチP1
と誘導子鉄心の凸部のピッチP2との比(P1/P2)
を略5/6又は略7/6としたので、磁束のループ数が
約2倍に増え、磁石磁束が主磁束を効果的に分担でき、
主磁束を発生するのに必要な電機子導体数を低減するこ
とにより、電機子インダクタンスを減らして出力を増大
させることができるという作用効果がある。
【0031】また、磁極部の数nを12の整数倍数とし
たので、凸部の数mを偶数である10又は14の整数倍
にすることができ、磁束分布が軸対称形状となり、誘導
子鉄心を揺動又は偏心させる力を低減することができ、
振動を減らすことができる。
【0032】また、電機子導体を磁石と干渉することな
く磁極部に集中して巻回できるので、線占積率が向上し
コイルエンドも短縮でき、小型高出力化するのに有効で
ある。
【0033】また、電機子巻線は、隣接する磁極部に互
いに逆向きかつ個別に巻装されて互いに直列接続され、
かつ、同じ相電圧が印加される合計6対の巻線部対(U
1、U2)、(V3、V4)、(W1、W2)、(U
3、U4)、(V1、V2)、(W3、W4)をこの順
序で循環するように巻装し、他の2相の巻線部対を挟ん
で互いに隣接する同相の2つの巻線部は、同じ向きに巻
装される構成を採用したので、電気磁気的相互作用の面
から対称性が良く、ロータ偏心やエアギャップアンバラ
ンス等による不平衡電流を無くすことができ、出力(効
率)向上に有効である。
【0034】また、同相の一対の巻線部(同相巻線部対
ともいう)が個別に巻装されて互いに隣接する一対の磁
極部に収容される一対の磁石は、互いに周方向逆向きに
着磁されているので、上記同相巻線部対の分布巻係数が
比較的大きな値となり、磁石磁束に対する同相巻線部対
の巻線利用率(=短節巻係数×分布巻係数)の向上によ
り、体格当たりのトルクを向上させることができる。
【0035】また、上記電機子巻線が適度の短節巻係数
および分布巻係数を有するので、巻線電流による起磁力
波形(または誘導起電力)の高周波成分を低減でき、ト
ルク脈動を抑え、作動時の振動・騒音を低減することが
できる。
【0036】また、相が異なる巻線部が巻装されて互い
に隣接する一対の磁極部に挿入された一対の磁石は、周
方向同じ向きに着磁されているので、磁石数がn(12
の整数倍)でも、磁石による極性数pを等価的n/2の
整数倍(6または18の整数倍)とすることができ、磁
石により形成されて等価磁極数(互いに隣接して同じ向
きに着磁される一対の磁石は一個の磁石と想定した場合
の全磁石の磁極数を意味するものとする)pをもつ静止
磁界と、m個の凸部を有するロータとの磁気変調作用に
より形成される回転磁界の等価極数qが、10又は14
の整数倍になり、磁極部数n(12の整数倍)の巻線部
に好適な関係(q=n±2)を満足することにより、磁
路(及び導体)の利用率が更に向上でき、トルク/体格
(重量)をより一層向上させることができる。
【0037】本構成の好適な態様において、磁極部のピ
ッチP1と誘導子鉄心の凸部のピッチP2との比の上記
関係に加え、永久磁石により形成される等価磁極数p
と、凸部の数mと、電機子巻線による回転磁界の極数
q、及び、磁極部の数nの間の比率を、p:m:q=1
8:14:10、または、p:m:q=6:10:14
のにしたので、2m=p+q、かつ、q=n±2、か
つ、pはn/2の整数倍(nは12の整数倍)を満足す
ることができる。これにより、磁石による等価磁極数p
の静止磁界と、m個の凸部を有するロータとの磁気変調
作用により生成される回転磁界の等価極数qが、10又
は14になることにより、磁束のループ数が更に上記8
から10に増加するため、更にq=n±2の場合、磁路
(及び導体)の利用率が更に向上できるため、トルク/
体格(重量)を一層向上させることができる。
【0038】請求項7記載の構成によれば請求項1乃至
6のいずれか記載の磁石装備電機子をもつ誘導子型電気
機械において、前記誘導子鉄心及び電機子鉄心の周方向
を直線方向に展開した形状をもちリニアアクチエータを
構成することを特徴としているので、スラスト力が大き
いリニアアクチエータを実現することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】(実施例1)第1実施例を図1を
参照して説明する。図1は回転電機主要部の径方向断面
図である。
【0040】電機子10の電機子鉄心に設けた6個の磁
極部(以下、磁極又は電機子磁極ともいう)11〜16
の中心部に各磁極のギャップ対向面(磁極面)側から電
機子鉄心の継鉄部(コアバック)1F側に向かって、各
一つの矩形溝(磁石収容溝)21〜26が設けられてお
り、矩形溝21〜26に溝幅方向に着磁された磁石31
〜36が個別に挿入されている。
【0041】磁石31〜36は、対称的な磁束分布を得
るため、交互に逆極性(隣り合う磁石の対向面が同極
性)に着磁されている。電機子(固定子)10は、矩形
溝21〜26のギャップ対向面(磁極面)と反対側に継
鉄部1Fに連なり、磁石31〜36の磁束を短絡させる
磁石磁路短絡部61〜66を有する。したがって、磁石
磁路短絡部61〜66は継鉄部1Fとともに全体とし
て、電機子鉄心の継鉄部をなす。電機子10の電機子鉄
心は軟磁性薄板材を積層してなる。電機子10の電機子
鉄心は、図示するように、磁極11〜16と、継鉄部
(コアバック)1Fと、磁石磁路短絡部61〜66とを
一体にした薄板材により構成してもよいし、例えば磁極
11〜16毎に適宜分割した分割コア形状に形成し、後
で接合してもよい。
【0042】各磁極部11〜16には、それぞれ本発明
で言う巻線部をなす導体41〜46が個別に集中巻きさ
れている。導体41、44は互いに直列接続されて星形
接続の三相電機子巻線の第1相(U)相の相巻線を構成
し、導体42、45は互いに直列接続されて三相電機子
巻線の第2相(V)相の相巻線を構成し、導体43、4
6は互いに直列接続されて三相電機子巻線の第3相
(W)相の相巻線を構成している。つまり、第1相
(U)相の導体41(44)が第1(4)の磁極11
(14)に集中して巻かれており、同様に、第2相
(V)相の導体42(45)が第2(5)の磁極12
(15)に、第3相(W)相の導体43(46)が第3
(6)の磁極13(16)に集中して巻かれており、同
一相の導体(例えば41と44)は電気的に直列接続さ
れ、通電時に同相の磁極の対向ギャップ面(磁極面)の
極性が同一となるよう磁極に巻回されている。この実施
例では、電機子10およびその磁極11〜16の内側に
はエアギャップを介してロータ(誘導子鉄心)50があ
り、該ロータ50が相対回転可能に配設されており、ロ
ータ(誘導子鉄心)50の外周面には、m(=5)個の
磁気的な凸部(51〜55)が形成されている。ロータ
(誘導子鉄心)50は、軟磁性薄板の積層部材および、
これに圧入されたシャフト70とにより構成される。互
いに隣接する磁極(例えば11と12)のピッチP1
と、ロータ50の凸部(例えば51と52)のピッチP
2との比(P1/P2)は略5/6とされている。
【0043】次に上記実施例のモータの作用・効果を、
従来のSRモータとの比較により説明する。従来のSR
モータは、図19に示す固定子の対向スロットに電機子
コイル辺を納める全節巻の電機子巻線と、図20に示す
1つの磁極に電機子巻線を巻く短節(集中)巻の電機子
巻線との2つの電機子巻線形式のものが知られている。
しかし、全節巻方式が短節巻方式に比べて、トルクに有
効な電流(以下、トルク電流)を流せる導体数を多くで
きるため、トルク/体格を大きくできる。
【0044】すなわち、ロータが反時計まわりに回転す
る電動機モ−ドで比較してみると、図19に示す全節巻
ではトルク電流を受け持つ導体がスロット41、44
(全スロットの1/3)であるのに対し、図20に示す
短節巻ではトルク電流を受け持つ導体がスロット41
a、44a(全スロットの1/6)と少ないことからも
分かる。
【0045】しかしながら、全節巻のコイルエンドは短
節巻のそれよりも長くなるという欠点がある。また、ロ
ータの磁束の流れをみると、両巻線ともロータの半分の
磁路しか利用しておらず、鉄量(体格)が増える要因と
なっている。
【0046】そこで、図21のように磁極の中心部に図
示極性の磁石を配置した短節(集中)巻の場合を考察し
てみると、スロット41a、44aのトルク電流に加
え、従来使えなかったスロット42a、42b、45
a、45bに主磁束を作るための励磁電流を流すことに
より磁極中心磁石32、35が磁極12、15内の磁束
を偏向させ、ロータ回転方向の磁極(12b、15b)
磁束を密にして、トルクが増加することができる。
【0047】更に、図2に示すように、ロータ外周の凸
部(51〜55)を5個にすると磁束のループ数が2倍
(4個)に増え、トルク電流を増やせる結果、トルクが
増加する。
【0048】したがって、図2によれば、トルク電流を
受け持つ導体がスロット41a、41b、42a、46
b(全トルクの1/3)と従来の全節巻並みに増える
が、この時、磁石31、32、36は主磁束を発生(分
担)しており、主磁束を発生するのに必要な電機子導体
数を低減することにより、電機子インダクタンスを減ら
して出力も増大させることができる。
【0049】また別の見地から言えば、従来のSRモー
タでは主磁束を発生させる必要上、電流位相からみてイ
ンダクタンスが大きく成らざるをえなかった導体の一部
が、この実施例では、トルク電流(主磁束と直交する位
相の電流)を受け持つインダクタンスの小さな導体に置
き換えられることになり、その結果、全体として電機子
インダクタンスを減らし、出力を増大させることができ
る。
【0050】また、スロット導体44a、44bに加
え、従来使えなかったスロット導体43b、45aにも
励磁電流を流すことができ、磁石33〜35が磁極13
〜15内の磁束を偏向させ、ロータ回転方向の磁束(1
3b〜15b)磁束を密にして、更にトルクを増加させ
ることができる。
【0051】次に、電動機モ−ド(ロータ回転が反時計
方向)における電機子三相電流と磁束分布およびロータ
の回転位置との関係について、図2と図3を用いて説明
する。
【0052】図2は、電流の位相が第1の状態を示すも
のであり、第1相(U相)の導体41(44)には図中
の電流方向記号の向きに第1相(U相)電流が流れ、第
1(4)の磁極11(14)のエアギャップ対向面(磁
極面)はS極に磁化される。また、第2相(V相)の導
体42(45)には図中の電流方向記号の向きに第2相
(V相)電流が流れ、第2(5)の磁極12(15)の
エアギャップ対向面(磁極面)はN極に磁化される。同
様に、第3相(W相)の導体43(46)には図中、電
流方向記号の向きに第3相(W相)電流が流れ、第3
(6)の磁極13(16)のエアギャップ対向面(磁極
面)はN極に磁化される。
【0053】この時、三相巻線は星形結線されているの
で、三相電流値の大きさ(絶対値)は、U相電流:V相
電流:W相電流=2:1:1となっている。また、図2
に示すように、ロータ50は、凸部54が磁極14と対
向する回転位置にあり、図示した磁束分布と三相電流と
の相互作用によりロータ50には反時計方向のトルクが
発生する。
【0054】図3は、電流の位相が第1の状態に対し6
0°(電気角)進んだ第2の状態を示すものであり、第
1相(U相)の導体41(44)には図中、電流方向記
号の向きに第1相(U相)電流が流れ、第1(4)の磁
極11(14)のエアギャップ対向面(磁極面)はS極
に磁化される。また、第2相(V相)の導体42(4
5)には図中、電流方向記号の向きに第2相(V相)電
流が流れ、第2(5)の磁極12(15)のエアギャッ
プ対向面(磁極面)はS極に磁化される。同様に、第3
相(W相)の導体43(46)には図中、電流方向記号
の向きに第3相(W相)電流が流れ、第3(6)の磁極
13(16)のエアギャップ対向面(磁極面)はN極に
磁化される。
【0055】この時、三相の電流値の大きさ(絶対値)
は、U相電流:V相電流:W相電流=1:1:2の比に
なっている。また、図3に示すように、ロータ50は、
凸部53が磁極13と対向する回転位置まで12°(機
械角)進んだ位置にあり、図示した磁束分布と三相電流
との相互作用によりロータ50には同様に反時計方向の
トルクが発生する。
【0056】このように電流位相の電気角60°に対し
てロータ回転の機械角12°であることから、見かけ
上、5(極対数)の同期電動機と同様な三相交流回転制
御が可能である。
【0057】ここで、ロータ50の凸部の数をmとする
と、この実施例の電気機械はm極対数(2m極)の同期
電動(発電)機と同様な駆動方法が採用できる。なお、
mは5または7の整数倍である。
【0058】ただし、ロータ50は電機子電流による回
転磁界に対して真に同期回転している訳ではなく、電気
磁気現象として捉え直せば、本発明からなる電気機械は
磁極(n個)に設けられた磁石による極数nの静止磁界
に磁気的凸部(m個)を有するm極対数のロータ50が
磁気変調作用を及ぼし、2mーn極の回転磁界が生成さ
れ、この回転磁界に所定の位相差を設けた電機子電流を
流すことにより、電動機または発電機として機能するも
のと考えることができる。
【0059】以上説明したように、第1実施例によれ
ば、電機子の磁極部の周方向中心部に磁極面(ギャップ
対向面)側から電機子の継鉄部側へ向けて設けた矩形溝
に溝幅方向に着磁された磁石を挿入する構成としたの
で、電機子磁極の突極性を損なわずに磁石による磁束を
利用でき、効果的にトルクを向上できる。
【0060】また、電機子導体を永久磁石と干渉するこ
となく電機子磁極に集中して巻回できるので、占積率が
向上し、コイルエンドも短縮でき、小型高出力化するの
に有効である。
【0061】また、磁極部のピッチP1と凸部のピッチ
P2との比(P1/P2)を所定の値(略5/6)とし
たので、磁束のループ数が増え、磁石が主磁束を効果的
に分担でき、その結果、主磁束を発生するのに必要な電
機子導体数を低減することにより電機子インダクタンス
を減らして出力を増大させることができる。
【0062】また、従来のリラクタンスモータが吸引力
のみを利用していたため、固定子およびロータ磁路の半
分以下しか活用できなかったのに対し、上記のように比
(P1/P2)を所定の値(略5/6)にしたので、上
記第1の作用に加えて、固定子磁極に設けた磁石が主磁
束を磁極内で偏向させる第2の作用が相乗して働き、従
来、反トルクが発生するため使えなかった磁路(及び導
体)が利用でき、トルク/体格を更に向上させることが
できる。
【0063】また、磁極部の矩形溝に挿入された磁石は
交互に逆極性に着磁されているので、磁束分布の対称性
が良く、磁石による磁束をトルクとして利用しやすくな
る。
【0064】また、三相巻線の巻線部が第1(U)相、
第2(V)相、第3(W)相の順に各磁極部に個別に巻
装され、更に、互いに直列接続されて同相の相巻線を構
成する各巻線部が、同じ向き(軸心からみて)に巻装さ
れるので、電気磁気的相互作用の面からも対称性が良
く、ロータ偏心やエアギャップバランス等による不平衡
電流を無くすことができ、出力(効果)向上に有効であ
る。
【0065】また、電機子が電機子磁極の中心部に設け
られた矩形溝のギャップ対向面と反対側に電機子鉄心の
継鉄部1Fに連なる磁石磁路短絡部61〜66を有する
構成としたので、電機子電流の大きさを抑える(または
電流位相を適度に進角又は遅角させる)ことにより、磁
石磁束を磁石磁路短絡部61〜66により適度に短絡さ
せ、速度(回転数)の高い領域において効率的に誘起電
圧を適値に抑えることができ、出力(効率)を向上させ
ることが出来る。
【0066】一方、高トルクを必要とする中低速(回
転)域では、電機子電流を大きくすることにより、磁石
磁路短絡部61〜66を磁気飽和させ、磁石による磁束
をトルク(出力)として有効に利用できる。このように
して広い(回転)速度域においてトルク及び/または出
力を効率よく制御可能な電気機械を提供することができ
る。
【0067】また、磁石磁路短絡部61〜66を継鉄部
1Fに連なる構成としたので、図2に示すように磁石磁
路短絡部(図中の62、63)は、継鉄部1Fを経由し
磁石(図中の32、33)の磁束をトルクに有効な磁極
部位(図中12a、13b)に導くための磁路として作
用し、磁石による磁束が、より効果的にトルク(出力)
として利用できる。
【0068】なお、本実施例において、ロータ凸部の数
が5で、磁極部のピッチP1と凸部のピッチP2との比
(P1/P2)が略5/6の場合について詳述したが、
ロータ凸部の数が7で、磁極部のピッチP1と凸部のピ
ッチP2との比(P1/P2)が略7/6の場合につい
ても同様の作用効果が得られる。 (実施例2)磁極部の数(n)を12、凸部の数(m)
を10とした第2実施例の磁石装備電機子をもつ誘導子
型回転電機を、第1実施例との違いを中心に説明する。
【0069】この実施例は、図4の回転電機主要部の径
方向断面図に示すよう、電機子である固定子10が、1
2個の磁極(磁極部)11〜13〜1Cを有し、これら
磁極の周方向中心部には極***互に着磁された磁石31
〜33〜3Cが挿入されている。
【0070】第1相(U相)の導体(本発明で言う巻線
部)4U1が磁極11、第2相(V相)の導体(本発明
で言う巻線部)4V1が磁極12、第3相(W相)の導
体(本発明で言う巻線部)4W1が磁極13に集中して
巻かれており、以下、図示省略するが、第1相(U
相)、第2相(V相)、第3相(W相)の順に導体が各
磁極に個別に集中して巻かれている。同一相の導体(例
えば4U1、4U2、4U3、4U4)は電気的に直列
接続され、かつ、通電時に同相の導体が巻装された各磁
極(同相磁極ともいう)の対向ギャップ面(磁極面)が
同一極性になるように各磁極に巻回されている。
【0071】電機子10およびその電機子鉄心の磁極1
1〜13〜1Cの径方向内側にはエアギャップを介して
ロータ50が相対回転自在に配設され、m(=10)個
の磁気的な凸部(51〜5A)がロータ50の外周面に
形成されている。
【0072】互いに隣接する磁極(例えば11と12)
のピッチP1と凸部(例えば51と52)のピッチP2
との比(P1/P2)は略5/6とされている。
【0073】次に電動機モ−ド(ロータ回転が反時計方
向)における電機子三相電流と磁束分布および、ロータ
の位置の関係について、図5及び図6を用いて説明す
る。
【0074】図5は第1の電流位相状態を示すものであ
り、第1相(U相)導体4U1〜4U4、第2相(V
相)導体4V1〜4V4、第3相(W相)の導体4W1
〜4W4に、図中、電流方向記号の向きの三相電流が流
れ、磁極のエアギャップ対向面(磁極面)が磁化され、
図示するように軸対称に分布した磁束が形成される。
【0075】この時、星形結線された三相電機子巻線の
各相電流の大きさ(絶対値)は、U相電流:V相電流:
W相電流=2:1:1の比になっている。
【0076】ロータ50は、図5に示すように、凸部5
4が磁極14と対向する回転位置にあり、図示した磁束
分布と三相電流との相互作用により、反時計方向のトル
クがロータ50に発生する。
【0077】図6は電流の位相が第1の状態に対し60
°(電気角)進んだ第2の状態を示す。第1相(U相)
導体4U1〜4U4、第2相(V相)導体4V1〜4V
4、第3相(W相)の導体4W1〜4W4に、図中、電
流方向記号の向きの三相電流が流れ、磁極のエアギャッ
プ対向面(磁極面)が磁化され、図示するように、軸対
称に分布した磁束が形成される。
【0078】この時、三相電流の大きさ(絶対値)は、
U相電流:V相電流:W相電流=1:1:2の比になっ
ている。
【0079】ロータ50は、図6に示すように、凸部5
3が磁極13と対向する回転位置まで図5に対し6°
(機械角)進んだ位置にあり、図示するように磁束分布
と三相電流との相互作用により、反時計方向のトルクが
ロータ50に発生している。
【0080】このように、電流位相の電気角60°に対
してロータ回転の機械角6°であることから、見かけ
上、極対数10の同期電動機と同様な三相交流回転制御
が可能となっている。
【0081】以上のように、本実施例よれば、ロータの
凸部の数(m)を10としたので、磁束分布が軸対称形
となり、ロータを偏心させるアンバランス力を効果的に
抑制できる。 (第3実施例)第3実施例として、磁極部の数(n)を
12、ロータの凸部の数(m)を14とした場合につい
て、第1実施例との違いを中心に説明する。
【0082】この実施例は、図7の回転電気主要部の径
方向断面図に示すよう、電機子である固定子10が、1
2個の磁極11〜13〜1Cを有し、これら磁極の中心
部には極***互に着磁された磁石31〜33〜3Cが挿
入されている。
【0083】第1相(U相)の導体(巻線部)4U1が
磁極11に、第2相(V相)の導体(巻線部)4V1が
磁極12に、第3相(W相)の導体(巻線部)4W1が
磁極13に、それぞれ集中して巻かれており、以下、図
示省略するが、第1相(U相)、第2相(V相)、第3
相(W相)の順に導体(巻線部)が各磁極に個別に集中
して巻かれている。
【0084】同一相の導体(例えば4U1、4U2、4
U3、4U4)は電気的に直列接続され、かつ、通電時
に同相の導体が巻装された各磁極(同相磁極ともいう)
の対向ギャップ面(磁極面)が同一極性になるように各
磁極に巻回されている。
【0085】電機子10およびその電機子鉄心の磁極1
1〜13〜1Cの内側にはエアギャップを介してロータ
50が相対回転自在に配設され、m(=14)個の磁気
的な凸部(51〜5E)がロータ50の外周面に形成さ
れている。
【0086】互いに隣接する磁極(例えば11と12)
のピッチP1と凸部(例えば51と52)のピッチP2
との比(P1/P2)は略7/6とされている。
【0087】次に、電動機モ−ド(ロータ回転が反時計
方向)における電機子の三相電流と磁束分布およびロー
タの回転位置との関係について、図8及び図9を用いて
説明する。
【0088】図8は第1の電流位相状態を示すものであ
り、第1相(U相)導体(巻線部)4U1〜4U4、第
2相(V相)導体(巻線部)4V1〜4V4、第3相
(W相)の導体(巻線部)4W1〜4W4に、図中、電
流方向記号の向きの三相電流が流れ、磁極のエアギャッ
プ対向面(磁極面)が磁化され、図示するように軸対称
の分布した磁束が形成される。
【0089】この時、三相電流の大きさ(絶対値)は、
U相電流:V相電流:W相電流=2:1:1の比になっ
ている。
【0090】図8に示すように、ロータ50の凸部55
は、磁極14と対向する回転位置にあり、図示した磁束
分布と三相電流との相互作用により、反時計方向のトル
クがロータ50に発生する。
【0091】図9は電流の位相が第1の状態に対し60
°(電気角)進んだ第2の状態を示すものであり、第1
相(U相)導体4U1〜4U4、第2相(V相)導体4
V1〜4V4、第3相(W相)の導体4W1〜4W4
に、図中、電流方向記号の向きの三相電流が流れ、磁極
のエアギャップ対向面(磁極面)が磁化され、図示する
ように軸対称に分布した磁束が形成される。
【0092】この時、三相電流の大きさ(絶対値)は、
U相電流:V相電流:W相電流=1:2:1の比になっ
ている。
【0093】図9に示すように、ロータ50の凸部56
は磁極15と対向する回転位置、すなわち図6ー1の位
置に対して4.29°(機械角)進んだ位置にあり、図
示した磁束分布と三3相電流との相互作用により、反時
計方向のトルクがロータ50に発生している。
【0094】このように、電流位相の電気角60°に対
してロータ回転の機械角4.29°であることから、見
かけ上、極対数14の同期電動機と同様な三相交流回転
制御が可能となっている。
【0095】以上説明したように、第2、3の実施例に
よれば、磁極の数(n)を12の整数倍とし、ロータの
凸部の数(m)を偶数である10又は14の整数倍とし
たので、磁束分布が軸対称形となり、ロータを偏心させ
るアンバランス力を効果的に抑制することができる。 (第4実施例)次に第4の実施例として、磁極の数
(n)が6で、凸部の数(m)が5のロータを軸方向に
2列に分け、列間で凸部の周方向角度位置を1/2ピッ
チずらした場合について、第1実施例との違いを中心に
説明する。
【0096】この実施例の骨子は、上記他の実施例と電
機子の構造や巻線構造をできるだけ変更することなく、
磁石数を軸方向で2分割し、一列分の磁極の数(n)が
6のままでも、合成磁束の分布が軸対称になるようにし
て、ロータを偏心させるアンバランス力を抑制すること
により外径寸法に制約のある用途に適した小型の回転電
機を提供する点にある。
【0097】この実施例では、図10及び図12に示す
ように、ロータ50a、50bが軸方向に2列に配置さ
れ、ロータ50a、50bは、外周に形成された5つの
凸部及び凹部が逆位相に配置された状態でシャフト70
に固定されている。ロータ50a、50bは、軸受80
により電機子10に対して相対回転自在に支承されてい
る。ロータ50aとロータ50bとの間には、磁気干渉
を避けるため、適宜の隙間(または非磁性体からなるス
ペーサ)90を設けられている。
【0098】電機子の基本構成や巻線は、第1実施例に
て説明した構造と同一であるが、図10に示すように磁
極の周方向中心部に形成された矩形溝に挿入する磁石を
軸方向で2分割し、それぞれ軸方向に隣接する各対の磁
石は、互いに逆向きに着磁されている。すなわち、磁極
11の矩形溝に軸方向に隣接して挿入する磁石31a、
31bを例にとると、左列のロータ50aに対応する磁
石31aは紙面手前側がS極であるのに対し、右列のロ
ータ50bに対応する磁石31bは紙面手前側がN極に
なるよう配置されている。
【0099】なお、磁石は必ずしも図10に示したよう
に軸方向で2分割する必要はなく、一つの磁石の該当す
る二つの部分を、磁極を矩形溝に挿入する前または後の
段階で互いに逆向きに着磁してもよい。
【0100】次に、電動機モ−ド(ロータ回転が反時計
方向)における三相電機子電流と磁束分布との関係につ
いて、図11及び図12を用いて説明する。図11は上
記図10のAーA断面を、図11は上記図10のBーB
断面を示す。
【0101】第1相(U相)の導体41(44)には、
図中、電流方向記号の向きに第1相(U相)電流が流
れ、第1(4)の磁極11(14)のエアギャップ対向
面(磁極面)はS極に磁化される。
【0102】第2相(V相)の導体42(45)には、
図中、電流方向記号の向きに第2相(V相)電流が流
れ、第2(5)の磁極12(15)のエアギャップ対向
面(磁極面)はN極に磁化される。第3相(W相)の導
体43(46)には、図中、電流方向記号の向きに第3
相(W相)電流が流れ、第3(6)の磁極13(16)
のエアギャップ対向面(磁極面)はN極に磁化される。
【0103】この時、三相星形結線された電機子巻線の
三相電流(絶対値)は、U相電流:V相電流:W相電流
=2:1:1の比になっている。
【0104】図11及び図12に示す磁束分布の比較か
らわかるように、2つのロータで凸部を逆位相配置(周
方向1/2ピッチずれた配置)とし、磁石極性も軸方向
に逆極性、かつ、周方向極***互に着磁したので、2つ
の磁束分布は互いに軸対称となり、個々のロータを偏心
させるアンバランス力を殆ど相殺することができる。
【0105】また、図11及び図12に示す磁束分布と
三相電流との相互作用により、それぞれ反時計方向のト
ルクがロータ50a、50bに発生する。
【0106】以上のように、この実施例によれば、磁極
の数(n)を6の整数倍とし、更に、凸部の数(m)が
5の整数倍であるロータを軸方向に少なくとも2列に配
置し、列が異なる2つのロータを逆位相配置(凸部およ
び凹部を逆)とし、軸方向に隣接する2つの磁石を互い
に逆向きに磁化したので、磁束分布が軸対称になり、磁
極の数(n)を抑えつつ、ロータを偏心させるアンバラ
ンス力を効果的に抑制でき、外形寸法に制約がある小型
の電気機械の構造として好適となる。
【0107】なお、上記説明では、凸部の数が5(磁極
のピッチP1と凸部のピッチP2との比が略5/6)の
場合について詳述したが、凸部の数が7(磁極のピッチ
P1と凸部のピッチP2との比が略7/6)の場合につ
いても、同様の作用効果が得られる。また、上記アンバ
ランス力を更に低減するために、ロータ及び磁石を更に
多数軸方向に配列することもできる。
【0108】以上説明した各実施例によれば、ロータが
電機子の内側を回転するインナロータ構造の場合につい
て説明したが、アウタロータ構造の場合にも適用できる
のは言うまでもない。また、電気機械が回転運動する構
造の場合について説明したが、リニアモータ、リニアア
クチエータ等にも適用できるのは言うまでもない。ま
た、電機子が固定の場合について説明したが、逆に電機
子が移動(又は回転)するものであってもよい。
【0109】また、ロータ(移動子)の凸部が磁気的に
透磁率の高い部材の場合について説明したが、これに限
られるものではなく、電気磁気現象を用いたものであれ
ば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、既知のい
かなる方法を用いてもよい。
【0110】例えば、凸部の高透磁率部材と併用する形
で、凹部には電機子からの磁束の侵入を遮断するための
同心状短絡コイル等を設けてもよいし、極低温で使用す
るものであれば、凹部に磁気遮断効果の高い超伝導体か
らなる反磁性材料を配設してもよい。 (第5実施例)次に第5の実施例を以下に説明する。
【0111】図13は回転電機主要部の径方向断面図で
あり、電機子10の電機子鉄心が、12個の磁極1U1
〜1U4、1V1〜1V4、1W1〜1W4を有し、矩
形溝21〜2Cが、これら磁極の周方向中心部にギャッ
プ対向面(磁極面)側から電機子鉄心の継鉄部(コアバ
ック)1F側に向けて個別に凹設され、磁石31〜3C
が、溝幅方向に磁化されて、矩形溝21〜2Cに挿入さ
れている。
【0112】電機子10の電機子鉄心は、矩形溝21〜
2Cのギャップ対向面(磁極面)と反対側に位置して継
鉄部1Fに連なり、磁石31〜3Cの磁束を短絡させる
磁石磁路短絡部61〜6Cを有する。
【0113】第1相(U相)の巻線部4U1、4U2が
互いに隣接する磁極1U1、1U2に個別に集中して巻
かれている。第2相(V相)の巻線部4V3、4V4が
互いに隣接する磁極1V3、1V4に個別に集中して巻
かれている。第3相(W相)の巻線部4W1、4W2が
互いに隣接する磁極1W1、1W2に個別に集中して巻
かれている。
【0114】以下同様に、第1相(U相)の巻線部4U
3、4U4が磁極1U3、1U4に、第2相(V相)の
巻線部4V1、4V2が磁極1V1、1V2に、第3相
(W相)の巻線部4W3、4W4が磁極1W3、1W4
に巻装されている。
【0115】したがって、互いに隣接する磁極に巻かれ
同相電圧が印加される一対の巻線部からなる同相巻線部
対が二組形成されることになる。U相の巻線部(4U
1、4U2、4U3、4U4)において、4U1と4U
2とが第一の同相巻線部対を構成し、4U3と4U4と
が第二の同相巻線部対を構成している。これら二つの同
相巻線部対は逆極性にかつ直列接続されている。なお、
ここでいう「逆極性」とは、巻線部4U1と4U4とが
軸心からみて同じ向き、巻線部4U2と4U3とが軸心
からみて同じ向きに巻装されていることを意味するもの
とする。他相の巻線部も上記説明したU相の巻線部と同
様の接続、配置をもつ。第1〜3相(U〜V相)の巻線
部は、一般的な星形接続されている。
【0116】ロータ50は、電機子10およびその磁極
1U1〜1W4の径方向内側に相対回転自在に配設さ
れ、m(=14)個の磁気的な凸部(51〜5E)がロ
ータ50の外周面に形成されている。
【0117】磁極(例えば1W4と1U1)のピッチP
1と凸部(例えば51と52)のピッチP2との比(P
1/P2)は略7/6に設定されている。同相巻線部対
を有した互いに隣接する一対の磁極に個別に挿入された
2つの磁石(例えば31と32、33と34)は、互い
に逆向きに着磁されており、相の異なる巻線部を有して
互いに隣接する一対の磁極に個別に挿入された2つの磁
石(例えば、32と33、34と35)は、互いに同じ
向きに着磁されている。
【0118】次に、この実施例の回転電機の作用及び効
果を従来のSRモータを参照して説明する。
【0119】次に上記実施例のモータの作用・効果を、
従来のSRモータとの比較により説明する。
【0120】従来のSRモータは、図19に示す固定子
の対向スロットに電機子コイル辺を納める全節巻の電機
子巻線と、図20に示す1つの磁極に電機子巻線を巻く
短節(集中)巻の電機子巻線との2つの電機子巻線形式
のものが知られている。しかし、全節巻方式が短節巻方
式に比べて、トルクに有効な電流(以下、トルク電流)
を流せる導体数を多くできるため、トルク/体格を大き
くすることができる。
【0121】すなわち、ロータが反時計まわりに回転す
る電動機モ−ドで比較してみると、図19に示す全節巻
ではトルク電流を受け持つ導体がスロット41、44
(全スロットの1/3)であるのに対し、図6に示す短
節巻ではトルク電流を受け持つ導体がスロット41a、
44a(全スロットの1/6)と少ないことからも分か
る。
【0122】しかしながら、全節巻のコイルエンドは短
節巻のそれよりも長くなるという欠点がある。また、ロ
ータの磁束の流れをみると、両巻線ともロータの半分の
磁路しか利用しておらず、鉄量(体格)が増える要因と
なっている。
【0123】そこで、図21のように磁極の中心部に図
示極性の磁石を配置した短節(集中)巻の場合を考察し
てみると、スロット41a、44aのトルク電流に加
え、従来使えなかったスロット42a、42b、45
a、45bに主磁束を作るための励磁電流を流すことに
より磁極中心磁石32、35が磁極12、15内の磁束
を偏向させ、ロータ回転方向の磁極(12b、15b)
磁束を密にして、トルクが増加することができる。
【0124】電流・磁束分布を図14に示す。磁束ルー
プ数は10個となっている。これは、同相巻線部対を有
する2つの磁極に互いに逆向きの磁石(例えば31と3
2)を挿入し、相が異なる巻線部を有して互いに隣接す
る磁極に互いに同じ向きの磁石(例えば32と33)を
挿入しているので、磁石数がn(12の倍数)でも、磁
石による極性数pを等価的にn/2の倍数(ここでは1
8の倍数)にでき、磁石による等価磁極数pの静止磁界
とm個の凸部を有するロータとの磁気変調作用により形
成される回転磁界の等価極数qが、10の倍数になるた
めである。また、回転磁界の等価磁極数q(10)は、
電機子磁極数n(12の整数倍)の巻線部に対し好適な
関係(q=n±2)を有するため、巻線利用率が向上し
ており、トルク/体格を向上させることができる。
【0125】ここで、巻線利用率k(=短節巻係数×分
布巻係数)を上記回転磁界の等価極数qと電機子磁極数
nとの関係で定義すると、この実施例の回転電機では、
q=10、n=12であるので、 k1=sin(90°×q/n)×sin(90°×q/n) =0.966×0.966 =0.933 となる。
【0126】これに対して、実施例2の回転電機では、
磁極数nが12(磁石による等価磁極数12)、凸部数
mが14であるため、回転磁界の等価極数qが16で、
分布巻係数=1と考えると巻線利用率は同様にして、 である。
【0127】つまり、この実施例によれば、実施例2よ
りも巻線利用率kを1.08倍向上することができ、そ
の分だけトルク/体格を向上させることができる。
【0128】また、電機子巻線が適度の短節巻係数0.
966及び分布巻係数0.966(位相差30°)を有
するので、巻線電流による起磁力波形(または誘導起電
力)の高周波成分を低減でき、トルク脈動を抑え、作動
時の振動、騒音を低減することができる。
【0129】次に、電動機モ−ド(ロータ回転が反時計
方向)における三相電機子電流と磁束分布およびロータ
の回転位置との関係について、図14及び図15を用い
て説明する。
【0130】図14は電流の位相が第1の状態を示す。
第1〜3相(U〜W相)の巻線部には、図中、電流方向
記号の向きに第1〜3相(U〜W相)の電流が流れ、磁
極のエアキャップ対向面(磁極面)がNまたはS極に磁
化される。この時、星形接続の三相巻線は、各相の電流
値の大きさ(絶対値)は、U:V:W(相)=1:2:
1の比になっている。この時、図示した磁束分布と三相
電流との相互作用により、反時計方向のトルクがロータ
50に発生する。
【0131】また、トルク電流を受け持つ導体は、図示
のように、4U1b、4U2a、4U3b、4U4a、
4W1b、4W2a、4W3b、4W4a(全スロット
の1/3)と従来の全節巻並みに増え、磁石31、3
5、36、37、3B、3Cは主磁束を発生(分担)す
るので、主磁束を発生するのに必要な電機子導体数を低
減することができ、電機子インダクタンスの低減により
出力を増大させることができる。
【0132】また、従来のSRモータでは有効なトルク
として使えなかったスロット導体4V1a(b)、4V
2a(b)、4V3a(b)、4V4a(b)にも励磁
電流を流すことができ、磁石33、34、39、3Aが
磁極1V1、1V2、1V3、1V4内の磁束を偏向さ
せ、ロータ回転方向の磁極磁束を密にして、更にトルク
を増加させることができる。
【0133】図15は電流の位相が第1の状態に対し6
0°(電気角)進んだ第2の状態を示す。第1〜3相
(U〜W相)の巻線部には、図中、電流記号の向きに第
1〜3相(U〜W相)の電流が流れ、磁極のエアギャッ
プ対向面(磁極面)がNまたはS極に磁化される。
【0134】この時、三相の電流値の大きさ(絶対値)
は、U:V:W(相)=2:1:1の比になっており、
W相電流は第1の状態から反転している。また、ロータ
50は、図15に示すように、凸部51が図14の位置
より4.29°(機械角)だけ進んだ位置にあり、図示
した磁束分布と三相電流との相互作用により、反時計方
向のトルクがロータ50に発生している。
【0135】このように、電流位相の電気角60°に対
してロータ回転の機械角4.29°であることから、見
かけ上、14(極対数)の電動機と同様に三相交流回転
制御が可能となる。すなわち、この実施例によれば、凸
部数をmとした場合に、m極対数(2m極)の同期機と
同様な駆動方法が採用できる。
【0136】ただし、ロータは電機子電流による回転磁
界に対して真に同期回転している訳ではなく、電気磁気
現象として捉え直せば、n個の磁極に設けられた磁石に
よる極数pの静止磁界に磁気的なm個の凸部を有するロ
ータが磁気変調作用を及ぼし、q=2m−p(極)の回
転磁界が生成され、この回転磁界に所定の位相差を設け
た電機子電流を流すことにより、電動動作又は発電動作
を行うものである。 (第6実施例)この実施例は、図16の回転電機主要部
の径方向断面図に示すように、第5実施例と同様に構成
された12個の電機子磁極1U1〜1W4を有する電機
子10の内側に凸部数mが10であるロータを有する態
様であり、上記した第5実施例との違いを中心に以下に
説明する。
【0137】第5実施例に対するこの実施例の構成上の
違いは、図16に示すように、磁極(例えば1U1と1
W4)のピッチP1と、凸部(例えば51と52)のピ
ッチP2との比(P1/P2)を略5/6に設定した点
にある。
【0138】電流・磁束分布を図17に示す。分布形状
は第5実施例と異なるが、磁束ループ数は第5実施例と
同様に10個である。
【0139】これは、第5実施例と同様に、同相巻線部
対を有する2つの磁極は互いに逆極性の磁石を挿入し、
相が異なる巻線部を有して隣接する電機子磁極に同じ向
きに磁化された3つの磁石を個別に挿入しているので、
磁石数がn(12の整数倍)でも、磁石による極性数p
を等価的にn/2の整数倍(ここでは6の整数倍)とす
ることができ、磁石による等価磁極数pの静止磁界とm
個の凸部を有するロータとの磁気変調作用により形成さ
れる回転磁界の等価極数qが14の整数倍になるためあ
る。
【0140】また、回転磁界の等価極数q(14)は、
磁極数n(12の整数倍)の巻線に対して好適な関係
(q=n±2)を有することにより、巻線利用率も同様
に向上しており、トルク/体格を向上させることができ
る。
【0141】ここで、巻線利用率k(=短節巻係数×分
布巻係数)を上記回転磁界の等価極数qと電機子磁極数
nととの関係で捉えると、この実施例では、q=14、
n=12であることより、 k1=sin(90°×q/n)×sin(90°×q/n) =0.966×0.966 =0.933 となる。これに対して、磁極数nが12(磁石による等
価磁極数12)、凸部数が10である場合の前述した実
施例では、回転磁界の等価極数qが8、分布巻係数を1
とすると、巻線利用率は、 となる。
【0142】したがって、この実施例によれば、前述の
実施例よりも巻線利用率kを1.08(倍)だけ向上す
ることができ、トルク/体格を向上させることができ
る。
【0143】また、同相巻線部対が、適度の短節巻係数
0.966及び分布巻係数0.966(位相差30°)
を有するので、巻線電流による起磁力波形(または誘導
起電力)の高周波成分を低減でき、トルク脈動を抑え、
作動時の振動・騒音を低減することができる。
【0144】電動機モ−ド(ロータ回転が反時計方向)
における三相電機子電流と磁束分布およびロータの回転
位置との関係について、図17及び図18を用いて説明
する。
【0145】図17は電流の位相が第1の状態を示す。
第1〜3相(U〜W相)の巻線部には、図中、電流方向
記号の向きに第1〜3相(U〜W相)の電流が流れ、磁
極のエアギャップ対向面(磁極面)がNまたはS極に磁
化される。
【0146】この時、星形接続された三相電機子巻線に
流れる電流値の大きさ(絶対値)は、U:V:W(相)
=2:1:1の比になっている。
【0147】この時、ロータ50は、図17に示すよう
に凸部54が磁極1V4と対向する回転位置にあり、図
示した磁束分布と三相電流との相互作用により、反時計
方向のトルクがロータ50に発生する。
【0148】図18は電流の位相が第1の状態に対し6
0°(電気角)進んだ第2の状態を示す。第1〜3相
(U〜W相)の巻線部には、図中、電流方向記号の向き
に第1〜3相(U〜W相)の電流が流れ、磁極のエアギ
ャップ対向面(磁極面)がNまたはS極に磁化される。
【0149】この時、三相電機子巻線に流れる電流値の
大きさ(絶対値)は、U:V:W(相)=1:2:1の
比になっており、W相電流は第1の状態から反転してい
る。
【0150】また、図4ー2に示すようにロータ50
は、凸部53が磁極1V3と対向する回転位置まで図4
ー1より6°(機械角)進んだ位置にあり、図示した磁
束分布と三相電流との相互作用により、反時計方向のト
ルクがロータ50に発生している。
【0151】このように、電流位相の電気角60°に対
してロータ回転の機械角が6°であることから、見かけ
上、極対数10の同期電動機と同様な三相交流回転制御
が可能となる。
【0152】以上説明したように、第5、第6実施例に
よれば、磁極の周方向中心部に位置して、磁極のギャッ
プ対向面(磁極面)側から継鉄部側に向かって矩形溝を
設け、溝幅方向に磁化された磁石をこの矩形溝に挿入す
る構成としたので、磁極の突極性を損なうことなく磁石
磁束を有効利用することが可能となり、トルクを向上す
ることができる。
【0153】また、磁極のピッチP1と凸部のピッチP
2との比(P1/P2)を所定の値(略5/6又は略7
/6)としたので、磁束のループ数が約2倍に増え、磁
石が主磁束を効果的に分担でき、主磁束を発生するのに
必要な電機子導体数を低減することができ、電機子イン
ダクタンスを減らして出力を増大させることができる。
【0154】また、従来のリラクタンスモータが吸引力
のみを利用していたため、固定子およびロータ磁極の半
分以下しか活用できなかったのに対し、上記したように
比(P1/P2)を所定の値(略5/6)にしたので、
磁極に設けた磁石が主磁束を磁極内で偏向させ、その結
果、従来、反トルクが発生するため有効利用できなかっ
た磁路(及び導体)をトルク発生に有効利用することが
でき、トルク/体格を更に向上させることができる。
【0155】また、磁極ピッチP1と凸部ピッチP2と
の比の関係に加えて、磁石による等価磁極数pと、凸部
の数mと、上記電機子巻線による移動(回転)磁界の極
数qと、磁極数nとの関係を、2m=p+q、かつ、q
=n±2、かつ、pはn/2の倍数(nは12の倍数)
を満足する関係とし、p:m:q=18:14:10、
または、p:m:q=6:10:14に設定したので、
磁石による等価磁極数pの静止磁界と、m個の磁気的な
凸部を有するロータとの磁気変調作用により形成される
回転磁界の等価極数qとが、q=2m−p=10(又は
14)になるので、磁束のループ数を8から10に増加
し、更に磁極数nと巻線部数nとの好適な関係(q=n
±2)を満足するので、磁路(特に電機子鉄心の継鉄
部)及び巻線部の利用率を向上し、トルク/体格(重
量)をより一層向上することができる。
【0156】また、磁極の数nを12の整数倍数とした
ので、凸部の数mを偶数である10又は14の整数倍と
することができる。その結果、磁束分布が(軸)対称形
となり、ロータ(誘導子鉄心)を揺動又は偏心させるア
ンバランス力を効果的に抑制できる。
【0157】また、巻線部を磁石と干渉することなく磁
極に集中巻きすることができるので、線占積率が向上し
コイルエンドも短縮でき、小型高出力化するのに有効で
ある。
【0158】また、磁極に三つの相相巻線が循環配列さ
れ、軸対称位置にある同相巻線部対が直列接続されてい
るので電気磁気的相互作用の面からも対称性が良く、ロ
ータ偏心やエアギャップバランス等による不平衡電流を
無くすことができ、出力(効率)向上に有効である。
【0159】また、電機子鉄心が磁極の中心部に設けら
れた矩形溝のギャップ対向面(磁極面)と反対側に、継
鉄部1Fに連なる磁石磁路短絡部61〜6Cを有する構
成としたので、電機子電流の大きさを抑える(または電
流位相を適度に進角又は遅角させる)ことにより、磁石
による磁束を磁石磁路短絡部61〜6Cにより適度に短
絡させ、速度(回転数)の高い領域において効率的に誘
起電圧を適値に抑えることができ、出力(効率)を向上
させることができる。
【0160】一方、高トルクを必要とする中低速(回
転)域では、電機子電流を大きくすることにより、磁石
磁路短絡部61〜66を磁気飽和させ、磁石による磁束
をトルク(出力)として有効に利用できる。このように
して広い(回転)速度域においてトルク及び/または出
力を効率よく制御可能な電気機械を提供することができ
る。
【0161】また、磁石磁路短絡部61〜66を継鉄部
1Fに連なる構成としたので、図14に示すように磁石
磁路短絡部(図中の66、6C)は、継鉄部1Fを経由
して磁石磁束をトルクに有効な磁極部位(図中1W2
a、1W4a)に導くための磁路として作用することが
でき、磁石磁束をトルク(出力)として有効利用するこ
とができる。
【0162】また、磁極数nを12の倍数とし、凸部数
mを偶数である14又は10の整数倍とすることがで
き、磁束分布が軸対称形となり、ロータを偏心させるア
ンバランス力を効果的に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の回転電機主要部の径方向断面図で
ある。
【図2】第1実施例の電流・磁束分布図(第1状態)で
ある。
【図3】第1実施例の電流・磁束分布図(第2状態)で
ある。
【図4】第2実施例の回転電機主要部の径方向断面図で
ある。
【図5】第2実施例の電流・磁束分布図(第1状態)で
ある。
【図6】第2実施例の電流・磁束分布図(第2状態)で
ある。
【図7】第3実施例の回転電機主要部の径方向断面図で
ある。
【図8】第3実施例の電流・磁束分布図(第1状態)で
ある。
【図9】第3実施例の電流・磁束分布図(第2状態)で
ある。
【図10】第4実施例の回転電機主要部の軸方向断面図
である。
【図11】第4実施例の電流・磁束分布図(第1状態)
である。
【図12】第4実施例の電流・磁束分布図(第2状態)
である。
【図13】第5実施例の回転電機主要部の径方向断面図
である。
【図14】第5実施例の電流・磁束分布図(第1状態)
である。
【図15】第5実施例の電流・磁束分布図(第2状態)
である。
【図16】第6実施例の回転電機主要部の径方向断面図
である。
【図17】第6実施例の電流・磁束分布図(第1状態)
である。
【図18】第6実施例の電流・磁束分布図(第2状態)
である。
【図19】SRモータ(全節巻)の従来例を示す径方向
断面図である。
【図20】SRモータ(短節巻)の従来例例を示す径方
向断面図である。
【図21】SRモータトルク向上の考察例を示す径方向
断面図である。
【符号の説明】
10 電機子 11〜16 磁極部 31〜36 永久磁石 50 ロータ(誘導子鉄心) 51〜55 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H002 AA09 AB05 AB06 AC06 AE07 AE08 5H619 AA01 BB01 BB06 BB15 BB18 BB22 BB24 PP01 PP06 PP08 5H621 AA03 BB10 GA01 GA04 GA16 GA17 HH01 JK05 5H622 AA03 CB05 PP17 QB01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気突極部をなす凸部を周方向略一定ピッ
    チで複数有する誘導子鉄心と、前記誘導子鉄心の前記凸
    部と対面する周面を有する電機子とを備え、 前記電機子は、 前記凸部に対面する磁極面を有して周方向略一定ピッチ
    で前記誘導子鉄心に向けて突設された軟磁性の磁極部を
    もつ電機子鉄心と、 各前記磁極部に個別に集中巻きされる多数の巻線部を有
    する三相の電機子巻線と、 各前記凸部に収容されて略周方向に着磁された永久磁石
    と、 を備える磁石装備電機子をもつ誘導子型電気機械におい
    て、 前記永久磁石は、前記磁極部の前記磁極面の周方向中央
    部に凹設された一個の磁石収容溝に収容され、 互いに周方向に隣接する少なくとも一対の前記永久磁石
    は互いに周方向逆向きに着磁されていることを特徴とす
    る磁石装備電機子をもつ誘導子型電気機械。
  2. 【請求項2】請求項1記載の磁石装備電機子をもつ誘導
    子型電気機械において、 前記電機子鉄心は、前記磁石収容溝に径方向に隣接する
    前記電機子鉄心の継鉄部により構成される磁石磁路短絡
    部を有することを特徴とする磁石装備電機子をもつ誘導
    子型電気機械。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の磁石装備電機子をも
    つ誘導子型電気機械において、 前記磁極部は、n(6の整数倍)個形成され、 前記磁極部のピッチP1と前記凸部のピッチP2との比
    (P1/P2)は、略5/6又は略7/6に設定され、 前記永久磁石は、前記磁極部ごとに周方向極***互に着
    磁され、 前記電機子巻線の前記巻線部は、前記磁極部に相順次に
    巻装されていることを特徴とする磁石装備電機子をもつ
    誘導子型電気機械。
  4. 【請求項4】請求項3記載の磁石装備電機子をもつ誘導
    子型電気機械において、 前記磁極部は、n(12の整数倍)個形成され、 前記凸部は、m(10又は14の整数倍)個形成されて
    いることを特徴とする磁石装備電機子をもつ誘導子型電
    気機械。
  5. 【請求項5】請求項3記載の磁石装備電機子をもつ誘導
    子型電気機械において、 前記凸部は、周方向へ所定ピッチで5又は7の整数倍
    個、軸方向へ互いに隣接して複数列設けられ、 互いに軸方向に隣接する2つの前記凸部の列は、互いに
    周方向に1/2ピッチずれて配置されていることを特徴
    とする磁石装備電機子をもつ誘導子型電気機械。
  6. 【請求項6】請求項1又は2記載の磁石装備電機子をも
    つ誘導子型電気機械において、 前記磁極部は、n(12の整数倍)個形成され、 前記磁極部のピッチP1と前記凸部のピッチP2との比
    (P1/P2)は、略5/6又は略7/6に設定されて
    おり、 第一相の前記巻線部U1〜U4、第二相の前記巻線部V
    1〜V4、第三相の前記巻線部W1〜W4が、U1、U
    2、V3、V4、W1、W2、U3、U4、V1、V
    2、W3、W4の順に循環配列され、 互いに周方向に隣接するとともに同一相の任意の2つの
    前記巻線部は、互いに周方向逆向きに着磁された前記磁
    石を有して互いに隣接する2つの前記磁極部に逆の巻き
    向きにて個別に巻装され、 互いに周方向に隣接するとともに異なる相の任意の2つ
    の前記巻線部は、互いに周方向同じ向きに着磁された前
    記磁石を有して互いに隣接する2つの前記磁極部に同じ
    巻き向きにて個別に巻装されていることを特徴とする磁
    石装備電機子をもつ誘導子型電気機械。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか記載の磁石装備
    電機子をもつ誘導子型電気機械において、 前記誘導子鉄心及び電機子鉄心の周方向を直線方向に展
    開した形状をもちリニアアクチエータを構成する磁石装
    備電機子をもつ誘導子型電気機械。
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