JP2002160623A - 車輌のアンチスキッド制御装置 - Google Patents

車輌のアンチスキッド制御装置

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JP2002160623A
JP2002160623A JP2000359845A JP2000359845A JP2002160623A JP 2002160623 A JP2002160623 A JP 2002160623A JP 2000359845 A JP2000359845 A JP 2000359845A JP 2000359845 A JP2000359845 A JP 2000359845A JP 2002160623 A JP2002160623 A JP 2002160623A
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skid control
wheels
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Yutaka Onuma
豊 大沼
Toshitaka Hamada
敏敬 浜田
Koji Umeno
孝治 梅野
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Toyota Motor Corp
Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動制動装置により車輪に制動力が付与され
ている状況に於ける車輪の制動スリップを良好に制御す
る。 【解決手段】 ストップランプスイッチ34がオン状態
にある旨の判別が行われた場合(S20)、又は自動制
動制御装置32による自動制動が行われている旨の判別
が行われた場合(S30)には、制動時のアンチスキッ
ド制御の開始条件が選択されることによりアンチスキッ
ド制御開始の閾値が高く設定されることが防止され(S
40)、これにより制動スリップが通常のアンチスキッ
ド制御開始時よりも高くなるまでアンチスキッド制御が
開始されないこと及びこれに起因してアンチスキッド制
御開始時の制御量が大きくなり制動力が急激に変動する
ことが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車輌の
アンチスキッド制御(ABS制御)装置に係り、更に詳
細には自動制動装置を備えた車輌のアンチスキッド制御
装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌のアンチスキッド制御装
置は、車輌が低摩擦係数の路面を走行するような状況に
於いて運転者による制動操作により車輪に付与される制
動力が過剰になることに起因して、車輪の制動スリップ
が過剰になり車輪がロックすることを防止するものであ
るが、変速機のシフトダウン時や車輌が悪路走行し路面
より強い反力を受ける場合にも車輪の減速スリップが過
剰になることがある。
【0003】そのため変速機のシフトダウン時や車輌が
悪路走行する場合には不必要なアンチスキッド制御が実
行されないよう、例えば本願出願人のうちの一の出願人
の出願にかかる特開平8−332940号公報に記載さ
れている如く、ストップランプスイッチがオン状態にあ
るか否かを検出し、ストップランプスイッチがオン状態
にないときにはアンチスキッド制御の開始閾値を高く変
更するよう構成されたアンチスキッド制御装置が従来よ
り知られている。
【0004】かかるアンチスキッド制御装置によれば、
ストップランプスイッチがオン状態にないときには、換
言すれば運転者の制動操作による制動が行われていない
ときには、アンチスキッド制御の開始閾値が高くなるよ
う変更されるので、変速機のシフトダウンや車輌の悪路
走行に起因して車輪の減速スリップが高くなる状況に於
いて不必要なアンチスキッド制御が実行されることを確
実に防止することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】自動車等の車輌によっ
ては運転者の制動操作に関係なく必要に応じて所定の車
輪に制動力を自動的に付与する自動制動装置を備えたも
のがある。しかるに上述の如き従来のアンチスキッド制
御装置に於いては、自動制動装置により車輪に制動力が
付与され車輪の制動スリップが高くなるような場合に
も、アンチスキッド制御の開始閾値が高く変更されるた
め、制動スリップが通常のアンチスキッド制御開始時よ
りも高くなるまでアンチスキッド制御が開始されず、そ
のためアンチスキッド制御開始時の制御量が大きくなっ
て制動力が急激に変動するという問題がある。
【0006】尚実開平5−20964号及び実開平5−
12278号公報には、自動制動装置により車輪に制動
力が付与されるときにはストップランプを点灯させ、後
続車に警報を発する技術が記載されているが、ストップ
ランプスイッチがオン状態になるわけではないので、こ
の技術を使用することにより上述の問題を解消すること
はできない。
【0007】本発明は、ストップランプスイッチがオン
状態にないときにはアンチスキッド制御の開始閾値を高
く変更するよう構成された従来のアンチスキッド制御装
置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであ
り、本発明の主要な課題は、自動制動装置を備えた車輌
に於いてアンチスキッド制御の開始条件の変更に当たり
自動制動装置により車輪に制動力が付与されているか否
かを考慮することにより、自動制動装置により車輪に制
動力が付与されている状況に於ける車輪の制動スリップ
を良好に制御することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、即ち自動制動装置を備
えた車輌のアンチスキッド制御装置にして、自動制動装
置により車輪に制動力が付与されているか否かを判定
し、自動制動装置により車輪に制動力が付与されている
か否かに応じて当該車輪についてアンチスキッド制御の
開始条件を変更することを特徴とする車輌のアンチスキ
ッド制御装置によって達成される。
【0009】上記請求項1の構成によれば、自動制動装
置により車輪に制動力が付与されているか否かに応じて
当該車輪についてアンチスキッド制御の開始条件が変更
されるので、自動制動装置により制動力が付与されてい
るか否かに応じてアンチスキッド制御の開始が良好に制
御される。
【0010】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、車輌は
左右前輪及び左右後輪を有し、自動制動装置は一部の車
輪にのみ自動的に制動力を付与するよう構成される(好
ましい態様1)。
【0011】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、アンチスキッド制御
装置は自動制動装置により制動力が付与されている車輪
についてのみアンチスキッド制御の開始条件を変更する
よう構成される(好ましい態様2)。
【0012】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、自動制動装置は自動
的に制動力を付与する車輪が一定ではない自動制動装置
であり、アンチスキッド制御装置は自動制動装置により
制動力が付与されている車輪についての情報を受信し、
その情報に基づき自動制動装置により制動力が付与され
ている車輪についてのみアンチスキッド制御の開始条件
を変更するよう構成される(好ましい態様3)。
【0013】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様1の構成に於いて、自動制動装置
は路面の最大摩擦係数を推定する目的で左右前輪又は左
右後輪に自動的に制動力を付与するよう構成される(好
ましい態様4)。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0015】図1は本発明による車輌のアンチスキッド
制御装置の一つの好ましい実施形態を示す概略構成図で
ある。
【0016】図1に於て、10FL及び10FRはそれぞれ
車輌12の左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれ
ぞれ車輌の左右の後輪を示している。操舵輪である左右
の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホ
イール14の転舵に応答して駆動されるラック・アンド
・ピニオン式のパワーステアリング装置16によりタイ
ロッド18L 及び18R を介して操舵される。
【0017】各車輪の制動力は制動装置20の油圧回路
22によりホイールシリンダ24FR、24FL、24RR、
24RLの制動圧が制御されることによって制御されるよ
うになっている。図には示されていないが、油圧回路2
2はオイルリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を
含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者
によるブレーキペダル26の踏み込み操作に応じて駆動
されるマスタシリンダ28により制御され、また必要に
応じて後に詳細に説明する如くABS制御装置30若し
くは自動制動制御装置32により制御される。
【0018】ABS制御装置30にはストップランプス
イッチ(STPSW)34がオン状態にあるか否かを示
す信号及び車輪速度センサ36i(i=fl、fr、rl、r
r)より対応する左右前輪及び左右後輪の車輪速度Vwi
(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号が入力される。一方
自動制動制御装置32には圧力センサ38fl及び38fr
よりそれぞれ左右前輪の制動圧Pfl、Pfr(ホイールシ
リンダ24FR、24FL内の圧力)を示す信号が入力され
る。更にABS制御装置30及び自動制動制御装置32
は相互に必要な信号の送受信を行う。
【0019】尚図には詳細に示されていないが、ABS
制御装置30及び自動制動制御装置32はそれぞれ例え
ばCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有
し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続さ
れた一般的な構成のマイクロコンピュータを含んでい
る。
【0020】ABS制御装置30は、図2に示されたフ
ローチャートに従い、後述の如く各車輪速度Vwiに基づ
き当技術分野に於いて公知の要領にて車体速度Vbを推
定すると共に、各車輪について推定車体速度Vbと車輪
速度Vwiとの偏差として制動スリップ量SLi(i=f
l、fr、rl、rr)を演算し、推定車体速度Vbが制御開始
閾値Vbs(正の定数)以上であり且つ制動スリップ量S
Liが予め設定された閾値SLo以上であるときには、当
該車輪の制動圧を増減制御することにより制動スリップ
量を低減するアンチスキッド制御を行う。
【0021】特に図示の実施形態に於いては、ABS制
御装置30は運転者の制動操作による制動中又は後述の
自動制動制御装置32による自動制動中であるか否かを
判定し、何れかの制動中であるときには閾値SLoを制
動時の閾値SLob(正の定数)に設定し、非制動中であ
るときには閾値SLoをSLobよりも高い非制動時の閾
値SLoh(正の定数)に設定する。
【0022】一方自動制動制御装置32は、図3に示さ
れたフローチャートに従い、路面の最大摩擦係数μmax
を推定すべきときには、左右前輪の制動圧Pfl、Pfrが
所定値Po(正の定数)を越えるか又は左右前輪につい
てアンチスキッド制御が開始されるまで、左右前輪の制
動圧を所定の増圧勾配にて増圧しつつ、左右前輪の前後
力Fxj及び支持荷重Fzj(j=fl、fr)を演算し、Fxj
/Fzjとして路面の摩擦係数μj1〜μjn(nは正の整
数)を演算し、各摩擦係数の左右前輪の平均値μja1
μjanを演算し、それらの平均値の最大値を最大摩擦係
数μmaxとして選択し、しかる後左右前輪の制動圧を減
圧する。
【0023】次に図2に示されたフローチャートを参照
して図示の実施形態に於けるアンチスキッド制御につい
て説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制
御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉
成により開始され、所定の時間毎に例えば左前輪、右前
輪、左後輪、右後輪の順に各車輪について繰返し実行さ
れる。またステップ30は左右後輪については省略さ
れ、ステップ20に於いて否定判別が行われたときには
ステップ50へ進む。
【0024】まずステップ10に於いてはストップラン
プスイッチ34がオン状態にあるか否かを示す信号等の
読み込みが行われ、ステップ20に於いてはストップラ
ンプスイッチ34がオン状態にあるか否かの判別、即ち
運転者よる制動操作が行われているか否かの判別が行わ
れ、肯定判別が行われたときにはステップ40へ進み、
否定判別が行われたときにはステップ30へ進む。
【0025】ステップ30に於いては図3に示されたル
ーチンに従って自動制動制御装置32による自動制動が
行われているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われ
たときにはステップ40に於いて制動時のアンチスキッ
ド制御の開始条件が選択され、否定判別が行われたとき
にはステップ50に於いて非制動時のアンチスキッド制
御の開始条件が選択される。具体的にはステップ40に
於いてアンチスキッド制御のスリップ量についての閾値
SLoが制動時のSLobに設定され、ステップ50に於
いては閾値SLoが非制動時の閾値SLohに設定され
る。
【0026】ステップ60に於いてはアンチスキッド制
御中であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われた
ときにはステップ80へ進み、否定判別が行われたとき
にはステップ70へ進む。
【0027】ステップ70に於いてはアンチスキッド制
御の開始条件が成立しているか否かの判別、例えば推定
車体速度Vbが制御開始閾値Vbs以上であり且つ車輪の
制動スリップ量SLiが閾値SLo以上であるか否かの判
別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ10
へ戻り、肯定判別が行われたときにはステップ90へ進
む。
【0028】ステップ80に於いてはアンチスキッド制
御の終了条件が成立しているか否かの判別が行われ、肯
定判別が行われたときにはステップ10へ戻り、否定判
別が行われたときにはステップ90に於いて制動スリッ
プ量SLiに応じて車輪の制動圧を増減制御することに
より制動スリップ量を低減するアンチスキッド制御が実
行され、しかる後ステップ10へ戻る。
【0029】尚ステップ80に於いては、 (1)運転者による制動又は自動制動制御装置による制
動が終了 (2)推定車体速度Vbが制御終了閾値Vbf(正の定
数)以下 の何れかの条件が成立する場合にアンチスキッド制御の
終了条件が成立していると判定されてよい。
【0030】図3は図示の実施形態に於ける自動制動に
よる路面の最大摩擦係数推定ルーチンを示すフローチャ
ートである。尚図3に示されたフローチャートによる制
御も図には示されていないイグニッションスイッチの閉
成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
【0031】まずステップ110に於いては路面の最大
摩擦係数μmaxの推定が行われるべきタイミングである
か否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはス
テップ110が繰り返し実行され、肯定判別が行われた
ときにはステップ120に於いて路面の最大摩擦係数μ
maxの推定が可能であるか否かの判別が行われ、否定判
別が行われたときにはステップ110へ戻り、肯定判別
が行われたときにはステップ130へ進む。
【0032】この場合、例えばABS制御装置32より
入力される各車輪の車輪速度Vwiに基づき推定される車
体速度Vbが基準値以上であり且つ運転者の制動操作に
よる制動が行われていない場合に路面の最大摩擦係数μ
maxの推定が可能であると判別されてよい。
【0033】ステップ130に於いては左右前輪の所定
の増圧勾配による増圧が開始され、ステップ140に於
いては圧力センサ38fl、38frにより検出された左右
前輪の制動圧Pfl、Pfr等の信号の読み込みが行われ、
ステップ150に於いてはABS制御装置30より入力
される左右前輪の車輪速度Vwfl、Vwfrの時間微分値と
してそれぞれ車輪加速度Vwdfl、Vwdfrが演算されると
共に、制動圧を車輪の接地点に於ける前後力へ変換する
係数をKp(正の定数)とし、車輪の慣性モーメントを
Jwとし、車輪の回転半径をRとして下記の式1に従っ
て左右前輪の前後力Fxj(j=fl、fr)が演算される。 Fxj=KpPj+JwVwdj/R ……(1)
【0034】ステップ160に於いてはABS制御装置
30より入力される各車輪の車輪速度Vwiに基づき推定
車体速度Vbが演算されると共に、推定車体速度Vbの時
間微分値として車輌の推定前後加速度Vbdが演算され、
左右前輪の静的支持荷重をそれぞれFzsj(j=fl、f
r)とし、車輌の質量をWとし、車輌の重心高さをHと
し、車輌のホイールベースをLとして下記の式2に従っ
て左右前輪の支持荷重Fzj(j=fl、fr)が演算され
る。 Fzj=Fzsj+WHVbd/(2L) ……(2)
【0035】尚上記式2に於いて、車輌横方向の荷重移
動が考慮されないのは、後述の如く左右前輪に対応する
路面の摩擦係数の平均値が路面の摩擦係数とされること
により、車輌横方向の荷重移動が左右前輪の支持荷重に
与える影響が相殺されるからである。
【0036】ステップ170に於いては前後力Fxj及び
支持荷重Fzjに基づき下記の式3に従って左右前輪につ
いて路面の摩擦係数μj(j=fl、fr)が演算される。 μj=Fxj/Fzj ……(3)
【0037】ステップ180に於いては左右前輪の制動
圧Pj(j=fl、fr)の何れも基準値Poを越えているか
否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステ
ップ200へ進み、否定判別が行われたときにはステッ
プ190へ進む。
【0038】ステップ190に於いては左右前輪の何れ
についてもアンチスキッド制御が開始されたか否かの判
別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ14
0へ戻り、肯定判別が行われたときにはステップ200
へ進む。
【0039】ステップ200に於いては各サイクル毎に
ステップ170に於いて演算された左右前輪の摩擦係数
μj1〜μjnの平均値μja1〜μjanが各サイクル毎に演算
され、平均値μja1〜μjanのうちの最大値が最大摩擦係
数μmaxとして選択され、ステップ210に於いては左
右前輪の制動圧が非制動時の圧力まで減圧され、各車輪
の制動圧がマスタシリンダ28の圧力により制御される
状態に戻される。
【0040】尚図3には示されていないが、ステップ1
40〜190が実行される過程に於いて運転者の制動操
作による制動が開始されると、図3に示されたルーチン
による制御を終了し、各車輪の制動圧がマスタシリンダ
28の圧力により制御される状態に戻される。
【0041】かくして図示の実施形態によれば、ステッ
プ20に於いてストップランプスイッチ34がオン状態
にある旨の判別が行われた場合のみならず、ステップ3
0に於いて自動制動制御装置32による自動制動が行わ
れている旨の判別が行われた場合にも、ステップ40に
於いて制動時のアンチスキッド制御の開始条件が選択さ
れるので、自動制動により制動力が付与されることによ
ってその車輪の制動スリップが過大になる状況に於い
て、アンチスキッド制御の開始が遅れること及びこれに
起因してアンチスキッド制御開始時に於ける制動力の変
化が大きくなることを確実に防止することができる。
【0042】特に図示の実施形態によれば、路面の最大
摩擦係数を推定する目的で左右前輪に制動力が自動的に
付与されるが、自動制動による制動力が付与されない左
右後輪についてはステップ30が省略されるので、左右
後輪についてもステップ30が実行されステップ40に
於いて制動時のABS制御の開始条件が選択される場合
に比して、車輌の悪路走行時の如く制動以外の要因によ
り路面反力に起因して車輪の減速スリップが大きくなる
状況に於いて左右後輪について不必要なABS制御が実
行される虞れを低減することができる。
【0043】以上に於ては本発明を特定の実施形態につ
いて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実
施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろ
う。
【0044】例えば上述の実施形態に於いては、路面の
最大摩擦係数を推定する目的で自動制動制御装置32に
より左右前輪に自動的に制動力が付与されるようになっ
ているが、左右後輪に制動力が付与されてもよく、その
場合には左右前輪のアンチスキッド制御に於いて図2に
示されたフローチャートのステップ30が省略される。
【0045】また上述の実施形態に於いては、路面の最
大摩擦係数を推定する目的で所定の車輪に制動力が付与
されるようになっているが、本発明に於ける自動制動装
置は例えば車輌の挙動が悪化した場合に所定の車輪に制
動力を付与する制動力制御式の挙動制御装置や、前方車
輌との間に適正な車間距離を維持するために車輪に制動
力を付与する車間距離制御装置の如く、運転者の制動操
作に関係なく所定の車輪に制動力を付与する任意の自動
制動装置であってよい。
【0046】特に自動制動装置が例えば制動力制御式の
挙動制御装置の如く制動力が自動的に付与される車輪が
一定ではない自動制動装置である場合には、制動力が自
動的に付与されている車輪が何れの車輪であるかの情報
が自動制動装置よりABS制御装置へ供給され、ABS
制御装置はその情報に基づき制動力が付与されている車
輪については必要に応じてステップ30を実行するが、
制動力が付与されていない車輪についてはステップ30
を省略する。
【0047】また上述の実施形態に於いては、車輪の制
動スリップが過大であるか否かの判別は制動スリップ量
SLiにより判定されるようになっているが、推定車体
速度Vbを基準速度とする制動スリップ率に基づき判定
されてもよく、その場合にはステップ40及び50に於
いて制動スリップ率の閾値が選択され、特にステップ5
0に於いてステップ40の場合よりも高い閾値が選択さ
れる。
【0048】また上述の実施形態に於いては、運転者の
制動操作による制動中であるか否かの判別はストップラ
ンプスイッチがオン状態にあるか否かによって行われる
ようになっているが、例えばマスタシリンダ内の圧力が
基準値以上であるか否かにより判別されてもよい。
【0049】更に上述の実施形態に於いては、制動装置
は油圧式の制動装置であり、各車輪の制動力は対応する
制動圧が制御されることにより制御されるようになって
いるが、制動装置は電磁気的に各車輪に制動力を付与す
る電気式の制動装置であってもよい。
【0050】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明によれば、自動制動装置により車輪に制動力が付与さ
れているか否かに応じて当該車輪についてアンチスキッ
ド制御の開始条件が変更されるので、自動制動装置によ
り制動力が付与されているか否かに応じてアンチスキッ
ド制御の開始を良好に制御し、これにより制動スリップ
が通常のアンチスキッド制御開始時よりも高くなるまで
アンチスキッド制御が開始されないことに起因して、ア
ンチスキッド制御開始時の制御量が大きくなり制動力が
急激に変動することを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車輌のアンチスキッド制御装置の
一つの好ましい実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図示の実施形態に於けるアンチスキッド制御ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図3】図示の実施形態に於ける自動制動による路面の
最大摩擦係数推定ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10FR〜10RL…車輪 20…制動装置 28…マスタシリンダ 30…ABS制御装置 32…自動制動制御装置 34…ストップランプスイッチ(STPSW) 36i…車輪速度センサ 38fl、38fr…圧力センサ
フロントページの続き (72)発明者 浜田 敏敬 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 梅野 孝治 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 3D046 BB17 BB28 HH02 HH16 HH23 HH29 HH36 HH46 JJ02 JJ06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動制動装置を備えた車輌のアンチスキッ
    ド制御装置にして、自動制動装置により車輪に制動力が
    付与されているか否かを判定し、自動制動装置により車
    輪に制動力が付与されているか否かに応じて当該車輪に
    ついてアンチスキッド制御の開始条件を変更することを
    特徴とする車輌のアンチスキッド制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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