JP2002139154A - ブラシ型シール装置 - Google Patents

ブラシ型シール装置

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JP2002139154A
JP2002139154A JP2000334441A JP2000334441A JP2002139154A JP 2002139154 A JP2002139154 A JP 2002139154A JP 2000334441 A JP2000334441 A JP 2000334441A JP 2000334441 A JP2000334441 A JP 2000334441A JP 2002139154 A JP2002139154 A JP 2002139154A
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brush
pressure balance
balance groove
back plate
edge
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JP2000334441A
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Toru Kono
徹 河野
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Eagle Engineering Aerospace Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/32Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings
    • F16J15/3284Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings characterised by their structure; Selection of materials
    • F16J15/3288Filamentary structures, e.g. brush seals

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)
  • Brushes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力バランス溝のエッジ部に接触するブラシ
の部分が摩耗するのを防止することにより、ブラシの動
きを円滑にする。 【解決手段】 複数の細線を束ねて構成したブラシ2
を、保持部材4のバックプレート5とサイドプレート9
との間で挟持し、ブラシ2の外径端部を両プレート5、
9の外周部に溶接等によって接合する。バックプレート
5のブラシ2との接触面には圧力バランス溝6が設けら
れ、圧力バランス溝6のエッジ部7は全体がアール面に
形成される。ブラシ2がバックプレート5側に繰り返し
押し付けられても、圧力バランス溝6のエッジ部7は全
体がアール面に形成されているので、その部分に接触す
るブラシ2の部分が摩耗するようなことはなく、ブラシ
2は他方の部材10の動きに追従して円滑に撓んだり、
撓んだ状態から元の状態に復帰することができることに
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、互いに相対運動
(回転運動、往復運動等)する二部材間をシールするシ
ール装置に関し、特に、二部材間をブラシによってシー
ルするブラシ型シール装置に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】互いに相対運動(回転運
動、往復運動等)する二部材間をシールするシール装置
には種々のタイプのものがあり、例えば、図14〜図1
8に示すようなブラシ型シール装置が一般に知られてい
る。
【0003】すなわち、このブラシ型シール装置11
は、金属材、合成樹脂材、セラミックス材、又は複合材
等の剛性の高い素材からなる細線13を複数本束ねて構
成したブラシ12と、ブラシ12を保持するバックプレ
ート15とサイドプレート19とからなる保持部材14
とを具えている。
【0004】そして、保持部材14を互いに相対運動
(例えば回転運動)する二部材の一方の部材側(固定体
(図示せず))に固定し、この状態でブラシ12の先端
部を他方の部材20(回転体)に接触させ、又はブラシ
12の先端部と他方の部材20との間に僅かな隙間を形
成することにより、互いに相対運動する二部材間をシー
ルすることができるものである(図14及び図15参
照)。
【0005】そして、他方の部材20が振れ回ったり、
回転による他方の部材20の変形や温度差などによる他
方の部材20と一方の部材(固定体)との間の相対的な
寸法差による隙間の変化があったときには、他方の部材
20の動きに追従してブラシ12全体が径方向に撓んで
逃げることにより、ブラシ12の先端部が摩耗するのを
防止できるものである。
【0006】しかしながら、上記のような構成のブラシ
型シール装置11にあっては、他方の部材20が振れ回
ったり、回転による他方の部材20の変形や温度差など
による他方の部材20と一方の部材(固定体)との間の
相対的な寸法差による隙間の変化があったときに、ブラ
シ12は上流側と下流側との差圧によってバックプレー
ト15側に強く押し付けられているため、バックプレー
ト15とブラシ12との間、及びブラシ12の細線13
間の摩擦抵抗によって径方向へ撓んで逃げることが妨げ
られ、ブラシ12の先端部が摩耗してしまう(図16参
照)。また、他方の部材20の膨らみや偏芯が小さくな
ったときに、バックプレート15とブラシ12との間、
及びブラシ12の細線13間の摩擦抵抗によって撓んだ
状態から元の状態に復帰することが妨げられ、ブラシ1
2の先端部と他方の部材20との間の隙間が増加し、漏
れが増加してしまう(図17及び図18参照)。
【0007】上記のようなブラシ12の先端部の摩耗、
流体の漏れの増加の問題を解決するため、図19〜図2
2に示すように、バックプレート15のブラシ12との
接触面に圧力バランス溝16を設けたブラシ型シール装
置21が提案されている。
【0008】このような構成のブラシ型シール装置21
にあっては、圧力バランス溝16によってブラシ12を
バックプレート15の方向に押し付ける力を軽減するこ
とができるので、バックプレート15とブラシ12との
間、及びブラシ12の各細線13間の摩擦抵抗を小さく
することができ、他方の部材20が振れ回ったり、回転
による他方の部材20の変形や温度差などによる他方の
部材20と一方の部材(固定体)との間の相対的な寸法
差による隙間の変化があったときに、他方の部材20の
動きに追従してブラシ12を径方向に撓ませることがで
き、ブラシ12の先端部の摩耗を防止することができ
る。また、撓んだ状態から元の状態に復帰させることが
でき、ブラシ12の先端部と他方の部材20との間の隙
間が増加するのを防止でき、漏れが増加するのを防止で
きるものである。
【0009】しかしながら、圧力バランス溝16の効果
が充分でない場合には、他方の部材20の動きに追従し
てブラシ12が径方向に撓むことが繰り返されると、圧
力バランス溝16のエッジ部17に接触するブラシ12
の部分が次第に摩耗してしまい、その摩耗したブラシ1
2の部分がエッジ部17に引っ掛かり、ブラシ12が径
方向へ円滑に撓むことが妨げられ、またブラシ12が撓
んだ状態から元の状態に復帰することが妨げられ、ブラ
シ12の先端部が摩耗し、ブラシ12の先端部と他方の
部材20との間の隙間が増加し、漏れが増加してしまう
(図21及び図22参照)。
【0010】さらに、ブラシ12はバックプレート15
側に押し付けられたときに、圧力バランス溝16の底面
に接触するように軸方向に湾曲するので、それが繰り返
されることにより圧力バランス溝16のエッジ部17に
接触するブラシ12の部分が次第に摩耗してしまい、そ
の摩耗したブラシ12の部分がエッジ部17に引っ掛か
り、ブラシ12が径方向へ円滑に撓むことが妨げられ、
またブラシ12が撓んだ状態から元の状態に復帰するこ
とが妨げられ、ブラシ12の先端部が摩耗し、ブラシ1
2の先端部と他方の部材20との間の隙間が増加し、漏
れが増加してしまう(図21及び図22参照)。
【0011】この発明は前記のような従来のもののもつ
問題点を解決したものであって、他方の部材の動きに追
従してブラシが径方向に撓んで逃げることが繰り返され
ても、圧力バランス溝のエッジ部に接触するブラシの部
分が摩耗するようなことがなく、ブラシを円滑に径方向
に変形させることができるブラシ型シール装置を提供す
ることを目的とするものである。また、ブラシが圧力バ
ランス溝の方向に押し付けられて、ブラシが圧力バラン
ス溝のエッジ部に繰り返し接触しても、圧力バランス溝
のエッジ部に接触するブラシの部分が摩耗するようなこ
とがなく、ブラシを円滑に径方向に変形させることがで
きるブラシ型シール装置を提供することを目的とするも
のである。
【0012】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの発明は、複数本の細線からなるブラシと、
該ブラシを保持するとともに、ブラシとの接触面に圧力
バランス溝が設けられる保持部材とを具え、前記保持部
材を互いに相対運動する二部材の一方の部材に固定し、
前記ブラシの先端部を他方の部材に接触させ、又は前記
ブラシの先端部と他方の部材との間に微小隙間を形成
し、これにより、互いに相対運動する二部材間をシール
するブラシ型シール装置において、前記圧力バランス溝
のエッジ部をテーパー面、アール面、テーパー面とアー
ル面との組合せ等に形成した手段を採用したものであ
る。また、複数本の細線からなるブラシと、該ブラシを
保持するとともに、ブラシとの接触面に圧力バランス溝
が設けられる保持部材とを具え、前記保持部材を互いに
相対運動する二部材の一方の部材に固定し、前記ブラシ
の先端部を他方の部材に接触させ、又は前記ブラシの先
端部と他方の部材との間に微小隙間を形成し、これによ
り、互いに相対運動する二部材間をシールするブラシ型
シール装置において、前記圧力バランス溝をテーパー面
に形成した手段を採用したものである。さらに、前記圧
力バランス溝の内部に前記ブラシが当接する支持部を設
けた手段を採用したものである。
【0013】
【作用】この発明は前記のような手段を採用したことに
より、ブラシは、上流側と下流側との差圧によって保持
部材側に押し付けられることになる。この場合、ブラシ
を保持部材の方向へ押し付ける力は圧力バランス溝によ
って軽減されることになる。そして、他方の部材が振れ
回ったり、回転による他方の部材の変形や温度差などに
よる他方の部材と一方の部材(固定体)との間の相対的
な寸法差による隙間の変化があったときには、それに追
従してブラシが径方向に撓んで逃げることにより、ブラ
シの先端部が摩耗することが防止されることになる。こ
の場合、圧力バランス溝のエッジ部はテーパー面、アー
ル面、テーパー面とアール面との組合せ等に形成され、
また圧力バランス溝はテーパー面に形成されているの
で、ブラシが圧力バランス溝のエッジ部に接触すること
が繰り返されても、エッジ部に接触するブラシの部分が
摩耗するようなことはない。また、ブラシが圧力バラン
ス溝の方向に押し付けられて、圧力バランス溝のエッジ
部に接触することが繰り返されても、圧力バランス溝の
エッジ部に接触するブラシの部分が摩耗するようなこと
はない。さらに、圧力バランス溝内には支持部が設けら
れ、この支持部によってブラシは支持されることになる
ので、ブラシの圧力バランス溝方向への変形量が小さく
なり、圧力バランス溝のエッジ部に接触するブラシの部
分が摩耗するようなことはなくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に示すこの発明の実施
の形態について説明する。図1及び図2には、この発明
によるブラシ型シール装置の第1の実施の形態が示され
ていて、このブラシ型シール装置1は、ブラシ2と、ブ
ラシ2を保持する保持部材4とを具えている。
【0015】ブラシ2は、金属材、合成樹脂材、セラミ
ックス材、又は複合材等の剛性の高い素材からなる細線
3を複数本束ねて構成したものである。ブラシ2は、シ
ール対象箇所に応じた形状に形成されるものであって、
環状、半環状、板状等に形成されるようになっている。
この実施の形態においては、相対的に回転運動する二部
材間をシール対象箇所としているので、環状に形成され
るようになっている。
【0016】保持部材4は、ブラシ2の形状に応じた形
状に形成されるものであって、環状、半環状、板状等に
形成されるようになっている。この実施の形態において
は、相対的に回転運動する二部材間をシール対象箇所と
しているので、ブラシ2と同様に環状に形成されるよう
になっている。
【0017】保持部材4は、環状のバックプレート5
と、バックプレート5の一方の側面に溶接、ボルト等の
連結手段によって一体に取り付けられる環状のサイドプ
レート9とから構成されている。この場合、両プレート
5、9は外径がほぼ等しく、内径がバックプレート5の
方が小さく形成されるようになっている。
【0018】バックプレート5とサイドプレート9との
間にはブラシ2が保持されるようになっている。この場
合、ブラシ2は、一方の側面をバックプレート5の一方
の側面に当接させた状態で、外径寄りの部分をバックプ
レート5とサイドプレート9との間で挟持されるように
なっている。また、ブラシ2の外径端部は両プレート
5、9の外周部に溶接等によって一体に接合されるよう
になっている。ブラシ2の内径端部はバックプレート5
の内周面よりも内径方向に所定の長さ突出するようにな
っている。
【0019】バックプレート5のブラシ2との接触面
(サイドプレート9との対向面を除く)には所定の深さ
の圧力バランス溝6が全体に渡って環状に設けられるよ
うになっている。圧力バランス溝6のエッジ部7は、全
体がアール面に形成されるようになっている。
【0020】そして、上記のような構成のこの実施の形
態によるブラシ型シール装置1の保持部材4を互いに相
対運動(例えば回転運動)する二部材の一方の部材(固
定体(図示せず))に固定し、ブラシ2の細線3の先端
部を他方の部材10(回転体)に接触させ、又はブラシ
2の細線3の先端部と他方の部材10との間に僅かな隙
間を形成することにより、互いに相対運動する二部材間
をシールすることができるものである。
【0021】この場合、バックプレート5のブラシ2と
の接触面には圧力バランス溝6が設けられているので、
この圧力バランス溝6によりブラシ2をバックプレート
5の方向に押し付ける力を軽減することができることに
なる。
【0022】したがって、他方の部材10が振れ回った
り、回転による他方の部材10の変形や温度差などによ
る他方の部材10と一方の部材(固定体)との間の相対
的な寸法差による隙間の変化があったときに、バックプ
レート5とブラシ2との間、及びブラシ2の各細線3間
の摩擦抵抗は小さいので、ブラシ2がバックプレート5
側に押し付けられて保持されるようなことはなく、ブラ
シ2は他方の部材10の動きに追従して円滑に径方向に
撓んで逃げることができ、ブラシ2の先端部が摩耗する
ようなことはなくなる。
【0023】また、他方の部材10の膨らみや偏芯が小
さくなったときに、ブラシ2がバックプレート5側に撓
んだ状態で保持されるようなことはないので、ブラシ2
は撓んだ状態から元の状態に円滑に復帰することができ
ることになる。したがって、ブラシ2の先端部と他方の
部材10との間の隙間が増加し、漏れが増加するような
ことはなくなる。
【0024】さらに、圧力バランス溝6の効果が充分で
ない場合には、他方の部材10の動きに追従してブラシ
2が径方向に撓むことが繰り返されて、ブラシ2が圧力
バランス溝6のエッジ部7に繰り返し接触しても、圧力
バランス溝6のエッジ部7は全体がアール面に形成され
ているので、エッジ部7に接触するブラシ2の部分が摩
耗するようなことはなくなる。
【0025】したがって、ブラシ2の摩耗した部分が圧
力バランス溝6のエッジ部7に引っ掛かって、ブラシ2
の径方向への円滑な動きが妨げられるようなことはなく
なり、ブラシ2の先端部が摩耗したり、ブラシ2と他方
の部材10との間の隙間が増加し、漏れが増加するよう
なことはなくなる。
【0026】さらに、ブラシ2がバックプレート5側に
押し付けられて、圧力バランス溝6のエッジ部7に接触
することが繰り返されても、圧力バランス溝6のエッジ
部7は全体がアール面に形成されているので、エッジ部
7に接触するブラシ2の部分が摩耗するようなことはな
くなる。
【0027】したがって、ブラシ2の摩耗した部分が圧
力バランス溝6のエッジ部7に引っ掛かって、ブラシ2
の径方向への円滑な動きが妨げられるようなことはな
く、ブラシ2の先端部が摩耗したり、ブラシ2と他方の
部材10との間の隙間が増加し、漏れが増加するような
ことはなくなる。
【0028】なお、前記の説明においては、圧力バラン
ス溝6のエッジ部7の全体をアール面に形成したが、エ
ッジ部7の外径側(溝側)の角部のみをアール面に形成
しても良いし(図3、図4参照)、エッジ部7の全体を
所定の角度のテーパー面に形成しても良いし(図5、図
6参照)、エッジ部7の内径側をフラット面に形成し、
外径側を所定の角度のテーパー面に形成しても良いし
(図7参照)、圧力バランス溝6の全体を所定の角度の
テーパー面に形成してもよいものであり(図8、図9参
照)、それらの場合にも、前述したものと同様の作用効
果を奏することは勿論のことである。
【0029】図10には、この発明によるブラシ型シー
ル装置の第2の実施の形態が示されていて、このブラシ
型シール装置1は、バックプレート5の圧力バランス溝
6の内部に支持部8を設けたものであって、その他の構
成は前記第1の実施の形態に示すものと同様である。
【0030】支持部8は、断面方形状をなすものであっ
て、圧力バランス溝6の中心部に全体に渡って環状に設
けられるようになっており、この支持部8によって圧力
バランス溝6内が径方向に二つに区画されるようになっ
ている。
【0031】そして、この実施の形態によるブラシ型シ
ール装置1にあっても、前記第1の実施の形態に示すも
のと同様に、バックプレート5のブラシ2との接触面に
は圧力バランス溝6が設けられているので、この圧力バ
ランス溝6によりブラシ2をバックプレート5の方向に
押し付ける力を軽減することができることになる。
【0032】したがって、他方の部材10が振れ回った
り、回転による他方の部材10の変形や温度差などによ
る他方の部材10と一方の部材(固定体)との間の相対
的な寸法差による隙間の変化があったときに、バックプ
レート5とブラシ2との間、及びブラシ2の各細線3間
の摩擦抵抗が小さいので、ブラシ2がバックプレート5
側に押し付けられて保持されるようなことはなく、ブラ
シ2は他方の部材10の動きに追従して円滑に径方向に
撓んで逃げることができ、ブラシ2の先端部が摩耗する
ことはなくなる。
【0033】また、他方の部材10の膨らみや偏芯が小
さくなったときに、ブラシ2がバックプレート5側に撓
んだ状態で保持されるようなことはないので、ブラシ2
は撓んだ状態から元の状態に円滑に復帰することができ
ることになる。したがって、ブラシ2の先端部と他方の
部材10との間の隙間が増加するようなことはなく、漏
れが増加するようなことはなくなる。
【0034】さらに、圧力バランス溝6の中央部には支
持部8が全体に渡って環状に設けられているので、ブラ
シ2が圧力バランス溝6の方向に押し付けられたときに
ブラシ2は支持部8によって支持されることになる。し
たがって、ブラシ2の圧力バランス溝6方向への変形量
を小さくすることができるので、ブラシ2が他方の部材
10の動きに追従して径方向に撓むことが繰り返されて
も、またブラシ2が圧力バランス溝6の方向に繰り返し
押し付けられても、ブラシ2の圧力バランス溝6のエッ
ジ部7に対応する部分が摩耗するようなことはなくな
る。
【0035】したがって、ブラシ2の摩耗した部分が圧
力バランス溝6のエッジ部7に引っ掛かって、ブラシ2
の径方向への円滑な動きが妨げられるようなことはな
く、ブラシ2の先端部が摩耗したり、ブラシ2と他方の
部材10との間の隙間が増加し、漏れが増加するような
ことはなくなる。
【0036】なお、前記の説明においては、圧力バラン
ス溝6のエッジ部7及び支持部8をフラット面に形成し
ているが、エッジ部7及び支持部8の全体をアール面に
形成しても良いし(図11参照)、エッジ部7及び支持
部8の外径側の角部のみをアール面に形成しても良いし
(図12参照)、エッジ部7及び支持部8の全体を所定
の角度のテーパー面に形成しても良いし(図13参
照)、図示はしないが、エッジ部7及び支持部8の内径
側をフラット面に形成し、外径側を所定の角度のテーパ
ー面に形成しても良いものである。そして、これらの場
合にも、前述したものと同様の作用効果を奏することは
勿論のことである。
【0037】
【発明の効果】この発明は前記のように構成して、圧力
バランス溝のエッジ部をテーパー面、アール面、テーパ
ー面とアール面との組合せ等に形成したことにより、他
方の部材の動きに追従してブラシが径方向に撓むことが
繰り返されて、ブラシが圧力バランス溝のエッジ部に繰
り返し接触しても、圧力バランス溝のエッジ部はテーパ
ー面、アール面等に形成されているので、エッジ部に接
触するブラシの部分が摩耗するようなことはなくなる。
したがって、ブラシの摩耗した部分が圧力バランス溝の
エッジ部に引っ掛かって、ブラシの径方向への円滑な動
きが妨げられるようなことはなく、ブラシの先端部が摩
耗したり、ブラシと他方の部材との間の隙間が増加し、
漏れが増加するようなことはなくなる。さらに、ブラシ
がバックプレート側に押し付けられて、圧力バランス溝
のエッジ部に接触することが繰り返されても、圧力バラ
ンス溝のエッジ部はテーパー面、アール面等に形成され
ているので、エッジ部に接触するブラシの部分が摩耗す
るようなことはなくなる。したがって、ブラシの摩耗し
た部分が圧力バランス溝のエッジ部に引っ掛かって、ブ
ラシの径方向への円滑な動きが妨げられるようなことは
なく、ブラシの先端部が摩耗したり、ブラシと他方の部
材との間の隙間が増加し、漏れが増加するようなことは
なくなる。
【0038】また、この発明は前記のように構成して、
圧力バランス溝をテーパー面に形成したことにより、他
方の部材の動きに追従してブラシが径方向に撓むことが
繰り返されて、ブラシが圧力バランス溝のエッジ部に繰
り返し接触しても、圧力バランス溝は全体がテーパー面
に形成されているので、エッジ部に接触するブラシの部
分が摩耗するようなことはなくなる。したがって、ブラ
シの摩耗した部分が圧力バランス溝のエッジ部に引っ掛
かって、ブラシの径方向への円滑な動きが妨げられるよ
うなことはなく、ブラシの先端部が摩耗したり、ブラシ
と他方の部材との間の隙間が増加し、漏れが増加するよ
うなことはなくなる。さらに、ブラシがバックプレート
側に押し付けられて、圧力バランス溝のエッジ部に接触
することが繰り返されても、圧力バランス溝のエッジ部
は全体がアール面に形成されているので、エッジ部に接
触するブラシの部分が摩耗するようなことはなくなる。
したがって、ブラシの摩耗した部分が圧力バランス溝の
エッジ部に引っ掛かって、ブラシの径方向への円滑な動
きが妨げられるようなことはなく、ブラシの先端部が摩
耗したり、ブラシと他方の部材との間の隙間が増加し、
漏れが増加するようなことはなくなる。
【0039】さらに、この発明は前記のように構成し
て、圧力バランス溝の内部にブラシが当接する支持部を
設けたことにより、ブラシが圧力バランス溝の方向に押
し付けられたときに、支持部によってブラシを支持する
ことができることになる。したがって、ブラシの圧力バ
ランス溝方向への変形量を小さくすることができるの
で、ブラシが他方の部材の動きに追従して径方向に撓む
ことが繰り返されても、またブラシが圧力バランス溝の
方向に繰り返し押し付けられても、ブラシの圧力バラン
ス溝のエッジ部に対応する部分が摩耗するようなことは
なくなる。したがって、ブラシの摩耗した部分が圧力バ
ランス溝のエッジ部に引っ掛かって、ブラシの径方向へ
の円滑な動きが妨げられるようなことはなく、ブラシの
先端部が摩耗したり、ブラシと他方の部材との間の隙間
が増加し、漏れが増加するようなことはなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるブラシ型シール装置の第1の実
施の形態を示した概略断面図である。
【図2】図1に示すものの部分拡大図である。
【図3】第1の実施の形態の変形例を示した概略断面図
である。
【図4】図3に示すものの部分拡大図である。
【図5】第1の実施の形態の変形例を示した概略断面図
である。
【図6】図5に示すものの部分拡大図である。
【図7】第1の実施の形態の変形例を示した部分拡大図
である。
【図8】第1の実施の形態の変形例を示した概略断面図
である。
【図9】図8に示すものの部分拡大図である。
【図10】第2の実施の形態を示した概略断面図であ
る。
【図11】第2の実施の形態の変形例を示した部分拡大
図である。
【図12】第2の実施の形態の変形例を示した部分拡大
図である。
【図13】第2の実施の形態の変形例を示した部分拡大
図である。
【図14】従来のブラシ型シール装置の一例を示した概
略断面図であって、他方の部材が正常に回転していると
きのブラシと他方の部材との関係を示した説明図であ
る。
【図15】図14の部分側面図である。
【図16】他方の部材が振れ回ったり、回転による他方
の部材の変形や温度差などによる他方の部材と一方の部
材(固定体)との間の相対的な寸法差による隙間の変化
があったときのブラシと他方の部材との関係を示した部
分側面図である。
【図17】他方の部材の膨らみや偏芯が小さくなったと
きのブラシと他方の部材との関係を示した概略断面図で
ある。
【図18】図17の部分側面図である。
【図19】従来のブラシ型シール装置の他の例を示した
概略断面図である。
【図20】図19に示すものの部分拡大図である。
【図21】ブラシがバックプレートの方向に押し付けら
れて湾曲している状態を示した部分説明図である。
【図22】図21の部分拡大図である。
【符号の説明】
1、11、21……ブラシ型シール装置 2、12……ブラシ 3、13……細線 4、14……保持部材 5、15……バックプレート 6、16……圧力バランス溝 7、17……エッジ部 8……支持部 9、19……サイドプレート 10、20……他方の部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の細線からなるブラシと、該ブラ
    シを保持するとともに、ブラシとの接触面に圧力バラン
    ス溝が設けられる保持部材とを具え、前記保持部材を互
    いに相対運動する二部材の一方の部材に固定し、前記ブ
    ラシの先端部を他方の部材に接触させ、又は前記ブラシ
    の先端部と他方の部材との間に微小隙間を形成し、これ
    により、互いに相対運動する二部材間をシールするブラ
    シ型シール装置において、前記圧力バランス溝のエッジ
    部をテーパー面、アール面、テーパー面とアール面との
    組合せ等に形成したことを特徴とするブラシ型シール装
    置。
  2. 【請求項2】 複数本の細線からなるブラシと、該ブラ
    シを保持するとともに、ブラシとの接触面に圧力バラン
    ス溝が設けられる保持部材とを具え、前記保持部材を互
    いに相対運動する二部材の一方の部材に固定し、前記ブ
    ラシの先端部を他方の部材に接触させ、又は前記ブラシ
    の先端部と他方の部材との間に微小隙間を形成し、これ
    により、互いに相対運動する二部材間をシールするブラ
    シ型シール装置において、前記圧力バランス溝をテーパ
    ー面に形成したことを特徴とするブラシ型シール装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力バランス溝の内部に前記ブラシ
    が当接する支持部を設けた請求項1又は2記載のブラシ
    型シール装置。
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