JP2002136251A - 両軸受リールの発音装置 - Google Patents

両軸受リールの発音装置

Info

Publication number
JP2002136251A
JP2002136251A JP2000335611A JP2000335611A JP2002136251A JP 2002136251 A JP2002136251 A JP 2002136251A JP 2000335611 A JP2000335611 A JP 2000335611A JP 2000335611 A JP2000335611 A JP 2000335611A JP 2002136251 A JP2002136251 A JP 2002136251A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
sounding
drag
dual
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000335611A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Ikuta
剛 生田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimano Inc
Original Assignee
Shimano Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimano Inc filed Critical Shimano Inc
Priority to JP2000335611A priority Critical patent/JP2002136251A/ja
Publication of JP2002136251A publication Critical patent/JP2002136251A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドラグ作動時に発音する装置において、ドラ
グ力に関わらず音量や音質が変化しにくくかつ損傷しに
くくする。 【解決手段】 発音機構65は、ドラグ機構23の作動
時に発音する装置であって、中間ギア70と、ワンウェ
イクラッチ71と、第1発音部材72と、第2発音部材
73とを備えている。中間ギア71は、リール本体1に
対して回転自在でありメインギア31に噛み合うギアで
ある。ワンウェイクラッチ71は、メインギア31が糸
繰り出し方向に回転したとき中間ギア70の回転を伝達
するクラッチである。第1発音部材72は、リール本体
1に対して回転自在でありワンウェイクラッチ71を介
して伝達された回転力で回転する部材である。第2発音
部材73は、第1発音部材72と接触して配置され第1
発音部材72の回転により第1発音部材72との間で音
を発する部材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発音装置、特に、
両軸受リールのリール本体に回転自在に装着されたハン
ドル軸とハンドル軸に回転自在に装着されたメインギア
とを摩擦的に結合させるドラグ機構の作動時に発音する
両軸受リールの発音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】船釣り時に置き竿で使用される両軸受リ
ールには、仕掛けに魚がかかったことを釣り人にそのこ
とを報知できると便利である。これを実現するために、
ドラグ作動時に発音する発音装置が実登2535459
号公報に開示されている。
【0003】従来の発音装置は、ハンドル軸に回転自在
に支持されたメインギアの歯面に対して接触及び離反可
能に設けられた爪形状の第1発音部材と、メインギアか
らなる第2発音部材とを有している。第1発音部材は、
ハンドル軸に回転不能に装着されたラチェットホイール
に噛み合うラチェット爪に揺動自在に装着されている。
ラチェット爪には、ラチェットホイールを挟持する公知
のくちばし状の挟着板が設けられており、この挟着板に
よりラチェット爪は、ハンドルが糸巻取方向に回転する
とラチェットホイールから離反する。
【0004】このラチェット爪の接触・離反動作を利用
して第1発音部材は、メインギアの歯面に対して接触・
離反する。これにより、ドラグ作動時、つまりメインギ
アが糸繰り出し方向に回転したときのみに第2発音部材
であるメインギアに第1発音部材が接触して発音するよ
うにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
メインギアの歯面に対して爪形状の第1発音部材をメイ
ンギアの回転方向に応じて接触・離反させているので、
メインギアの歯面や第1発音部材の先端が、回転してい
るメインギアに対して離反していた第1発音部材の接触
動作によって損傷しやすくなる。メインギアは両軸受リ
ールにとって重要な回転伝達部品であるため、これが損
傷するとリールの機能が低下する。また、発音時に歯面
に第1発音部材が接触するので、メインギアの歯面が磨
耗するおそれがある。歯面の磨耗を防止するために、前
記公報にはメインギアに別に歯面を形成した実施形態も
開示されている。しかし、この場合にも、別の歯面や第
1発音部材が第1発音部材の接触動作によって損傷しや
すくなる。
【0006】また、ドラグ機構のドラグディスクはメイ
ンギアに圧接し、ドラグ力はドラグディスクとメインギ
アとの圧接力を調整することにより設定される。このた
め、メインギアにもドラグ力が作用し、メインギアを第
2発音部材として用いると、ドラグ力の変化により音量
や音質が微妙に変化するおそれがある。
【0007】本発明の課題は、ドラグ作動時に発音する
装置において、ドラグ力に関わらず音量や音質が変化し
にくくかつ損傷しにくくすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明1に係る両軸受リー
ルの発音装置は、両軸受リールのリール本体に回転自在
に装着されたハンドル軸とハンドル軸に回転自在に装着
されたメインギアとを摩擦的に結合させるドラグ機構の
作動時に発音する装置であって、中間ギアと、ワンウェ
イクラッチと、第1発音部材と、第2発音部材とを備え
ている。中間ギアは、リール本体に対して回転自在であ
りメインギアに噛み合うギアである。ワンウェイクラッ
チは、メインギアが糸繰り出し方向に回転したとき中間
ギアの回転を伝達するクラッチである。第1発音部材
は、リール本体に対して回転自在でありワンウェイクラ
ッチを介して伝達された回転力で回転する部材である。
第2発音部材は、第1発音部材と接触して配置され第1
発音部材の回転により第1発音部材との間で音を発する
部材である。
【0009】この発音装置では、メインギアが糸巻取方
向に回転すると、その回転が中間ギアを介してワンウェ
イクラッチに伝達される。ワンウェイクラッチでは、メ
インギアが糸巻取方向に回転をすると、中間ギアの回転
を第1発音部材に伝達しない。このため、第1発音部材
が回転せず、メインギアが糸巻取方向に回転したときに
は発音しない。一方、ドラグが作動してメインギアが糸
繰り出し方向に回転すると、その回転が中間ギアからワ
ンウェイクラッチを介して第1発音部材に伝達される。
第1発音部材が回転すると、それに接触して配置された
第2発音部材との間で発音する。ここでは、メインギア
の回転方向に関係なく第1発音部材に第2発音部材が常
に接触しているので、両発音部材が損傷しにくくなる。
しかも、第1発音部材にドラグ力が作用しないので、ド
ラグ力が変動しても音量や音質が変化しにくい。
【0010】発明2に係る両軸受リールの発音装置は、
発明1に記載の装置において、ワンウェイクラッチは外
輪側から内輪側に回転力が伝達される外輪遊転型のロー
ラクラッチであり、中間ギアは、外輪に回転不能に連結
されており、第1発音部材は内輪に回転不能に連結され
ている。この場合には、比較的幅広のローラ型のワンウ
ェイクラッチに比較的圧肉のメインギアに噛み合う中間
ギアが装着されているので、薄肉でよい第1発音部材を
外輪に装着する場合に比べて装置の回転軸方向寸法をコ
ンパクトに維持できる。
【0011】発明3に係る両軸受リールの発音装置は、
発明1又は2に記載の装置において、第1発音部材は外
周面に多数の凹凸部を有する円板状の部材である。この
場合には、外周面に形成された凹凸部に第2発音部材の
先端を径方向外方から内方に向けて接触させることによ
り、装置の回転軸方向の寸法をコンパクトに維持でき
る。
【0012】発明4に係る両軸受リールの発音装置は、
発明3に記載の装置において、第2発音部材は、リール
本体に揺動自在に装着され凹凸部に対して先端が衝突を
繰り返す、ばねにより付勢された音出しアームである。
この場合には、ばねにより付勢された音出しアームの先
端が凹凸部への衝突を繰り返して発音するので、歯切れ
のよいクリック音を生じさせることができる。
【0013】発明5に係る両軸受リールの発音装置は、
発明1又は2に記載の装置において、第1発音部材は、
側面に環状に配置された多数の凹凸部を有する円板状の
部材である。この場合には、側面に形成された凹凸部に
第2発音部材の先端を軸方向外方から内方に向けて接触
させることにより、装置の径方向の寸法をコンパクトに
維持できる。
【0014】発明6に係る両軸受リールの発音装置は、
発明5に記載の装置において、第2発音部材は、リール
本体に進退自在に装着され凹凸部に対して先端が衝突を
繰り返す、ばねにより付勢された音出しピンである。こ
の場合には、ばねにより付勢された音出しピンの先端が
凹凸部への衝突を繰り返して発音するので、細かな歯切
れのよいクリック音を生じさせることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜図3において、本発明の一
実施形態による発音装置を採用した両軸受リールは、リ
ール本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプー
ル回転用ハンドル2と、ハンドル2のリール本体1側に
配置されたドラグ調整用のスタードラグ3とを備えてい
る。
【0016】図3において、リール本体1は、フレーム
5と、フレーム5の両側方に装着された第1側カバー6
及び第2側カバー7とを有している。フレーム5は、所
定の間隔をあけて互いに対向するように配置された1対
の側板8,9と、これらの側板8,9を連結する前連結
部10a及び下連結部10bとを有している。下連結部
10bには、釣り竿装着用の竿装着脚部4が一体形成さ
れている。
【0017】第1側カバー6は、スプール軸方向外方か
ら見て円形であり、第2側カバー7は、2つの交差する
外周円で構成されている。第1側カバー6は、図1に示
すように、スプール12の着脱を可能にするために側板
8に揺動自在に装着され、フレーム5に対して開閉可能
である。第2側カバー7は、側板9と同一の2つの外周
円が交差する偏芯した円形の側面を有している。第2側
カバーは、たとえば3本のねじにより側板9に固定され
ている。
【0018】フレーム5内には、スプール12と、サミ
ングを行う場合の親指の当てとなるクラッチレバー17
と、スプール12内に均一に釣り糸を巻くためのレベル
ワインド機構18とが配置されている。フレーム5と第
2側カバー7との間には、回転伝達機構19と、クラッ
チ機構21と、クラッチ制御機構22と、ドラグ機構2
3と、キャスティングコントロール機構24とが配置さ
れている。また、フレーム5と第1側カバー6との間に
は、キャスティング時のバックラッシュを抑えるための
遠心ブレーキ機構25が配置されている。
【0019】回転伝達機構19は、ハンドル2からの回
転力をスプール12及びレベルワインド機構18に伝え
る。クラッチ機構21は、回転伝達機構の途中に設けら
れ、ハンドル軸30とスプール12とを連結・遮断す
る。クラッチ制御機構22は、クラッチレバー17の操
作に応じてクラッチ機構21の係脱を制御する。ドラグ
機構23は、スタードラグ3の締め付け量に応じてスプ
ール12の糸繰り出し方向の回転を制動する。キャステ
ィングコントロール機構24は、スプール12の回転時
の抵抗力を調整する。
【0020】スプール12は、その中心を貫通するスプ
ール軸20に固定されている。スプール軸20は軸受に
よってリール本体1に回転自在に支持されている。クラ
ッチレバー17は、図3に示すように、1対の側板8,
9間の後部でスプール12後方に配置されている。クラ
ッチレバー17は側板8,9間で上下方向にスライドす
る。クラッチレバー17のハンドル装着側には、係合軸
17aが側板9を貫通して一体形成されている。この係
合軸17aは、クラッチ制御機構22に係合している。
【0021】レベルワインド機構18は、図3に示すよ
うに、スプール12の前方で両側板8,9間に配置さ
れ、外周面に交差する螺旋状溝46aが形成された螺軸
46と、螺軸によりスプール軸方向に往復移動する釣り
糸案内部47とを有している。螺軸46は、両端が側板
8,9に装着された軸支持部48,49により回転自在
に支持されている。
【0022】回転伝達機構19は、図3に示すように、
ハンドル軸30と、ハンドル軸30に固定されたメイン
ギア31と、メインギア31に噛み合う筒状のピニオン
ギア32と、螺軸46の図3右端に回転不能に装着され
たギア部材50と、ハンドル軸30の基端部に回転不能
に装着されたギア部材51とを有している。
【0023】ハンドル軸30には、図4に示すように、
基端側から先端側に向かって軸支部30a、第1係止部
30b、鍔部30c、第2係止部30d、第3係止部3
0e、第1雄ネジ部30f、第2雄ネジ部30g、及び
第4係止部30hがそれぞれ形成されている。軸支部3
0aには、軸受28が装着されている。第1係止部30
bは軸支部30aより大径であり、互いに平行な2組の
面取り部で構成されている。鍔部30cは、第1係止部
30bより大径である。第2係止部30dは、鍔部30
cより小径であり、互いに平行な2組の面取り部で構成
されている。第3係止部30eは、第2係止部30dよ
り小径であり、互いに平行な1組の面取り部により構成
されている。第1雄ネジ部30fは、第3係止部30e
の先端側に第3係止部30eを除く外周面に形成されて
いる。第2雄ネジ部30gは、ハンドル軸30の先端部
に第1雄ネジ部30fより小径に形成されている。第4
係止部30hは、第2雄ネジ部30gが形成されたハン
ドル軸30の外周面に形成されている。第4係止部30
hにハンドル2が回転不能に装着され、第2雄ネジ部3
0gにねじ込まれたナット53によりハンドル2がハン
ドル軸30に固定されている。
【0024】メインギア31は、ハンドル軸30に回転
自在に装着されており、ハンドル軸30にドラグ機構2
3を介して摩擦的に結合されている。ピニオンギア32
は、図3に示すように、側板9の外方から内方に延び、
中心にスプール軸20が貫通する筒状部材である。ピニ
オンギア32は、スプール軸20に軸方向に移動自在に
装着されている。ピニオンギア32の図3左端部には係
合ピン20bに噛み合う噛み合い溝32aが形成されて
いる。この噛み合い溝32aとスプール軸20に装着さ
れた係合ピン20bとによりクラッチ機構21が構成さ
れる。また、ピニオンギア32の中間部にはくびれ部3
2bが、右端部にはメインギア31に噛み合うギア部3
2cがそれぞれ形成されている。
【0025】ギア部材51は、ハンドル軸30の基端部
に形成された第1係止部30bに回転不能に装着され、
鍔部30cに基端部側から当接している。螺軸46に装
着されたギア部材50は、ハンドル軸30に装着された
ギア部材51に噛み合っている。このような構成によ
り、レベルワインド機構18の螺軸46は、ハンドル軸
30の糸巻取方向の回転に連動して回転する。
【0026】ドラグ機構23は、所定のトルク量までハ
ンドル軸30とメインギア31とを連動回転させてスプ
ール12の糸繰り出し方向の回転を制動する機構であ
る。この所定のトルク量は、スタードラグ3の締め具合
によって調節される。ドラグ機構23は、図3から図5
に示すように、主として、スタードラグ3と、第1及び
第2ドラグ部材61,62と、発音機構65と、逆転防
止機構66とを備えている。
【0027】ドラグ機構23が装着されるハンドル軸3
0は、リール本体1に回転自在に装着されており、逆転
防止機構66を構成するローラクラッチからなるワンウ
ェイクラッチ86及び爪式のワンウェイクラッチ87に
より糸繰り出し方向の回転(逆転)が禁止されている。
また、ハンドル軸30は、軸受28及びワンウェイクラ
ッチ86によって第2側カバー7及びフレーム5に回転
自在に支持されている。
【0028】ワンウェイクラッチ86は、ハンドル軸3
0の中間部に配置され、リール本体1の第2側カバー7
とハンドル軸30との隙間に装着されている。ワンウェ
イクラッチ87は、第1ドラグ部材61と兼用されたラ
チェットギアと、リール本体1の側板9の外側面に揺動
自在に装着されたラチェット爪67とを有している。第
1ドラグ部材61は、メインギア31とギア部材51と
の間で第2係止部30dに回転不能に装着されている。
第1ドラグ部材61は、鍔部30cに接触して配置され
ており、鍔部30cにより基端側への移動が規制されて
いる。第1ドラグ部材61の外周部には、略平行四辺形
状に突出して形成されたラチェット歯61aが周方向に
間隔を隔てて配置されており、ラチェット爪67がラチ
ェット歯61aに噛み合うことによりハンドル軸30の
糸繰り出し方向の回転が禁止される。第1ドラグ部材6
1とメインギア31との間には摩擦ディスク63が配置
されている。
【0029】スタードラグ3は、ハンドル軸30のハン
ドル2より基端側でハンドル軸30の外周面に形成され
た第1雄ネジ部30fに螺合している。スタードラグ3
は、それより基端側でハンドル軸30に装着された第2
ドラグ部材62等を押圧して所定のトルク量を調整する
ための部材である。スタードラグ3とワンウェイクラッ
チ86との間には4枚の波板ばね88が装着されてい
る。波板ばね88は、スタードラグ3の締め付け力を第
2ドラグ部材62に緩やかに伝えるために設けられてい
る。波板ばね88は、スタードラグ3とワンウェイクラ
ッチ86の内輪86aに接触している。
【0030】スタードラグ3は、その締め具合を調節す
ることにより、第2側カバー7に装着されたワンウェイ
クラッチ86の内輪86aを波板ばね88を介して軸方
向に移動させることができる。すなわち、スタードラグ
3の調節によって、波板ばね88の押圧力が調整され
る。これにより、スタードラグ3によりドラグ力を細か
く調整できる。
【0031】第2ドラグ部材62は、摩擦部材68を介
してメインギア31にハンドル2側から接触する円板部
材である。第2ドラグ部材62は、第3係止部30eに
回転不能に装着されている。第2ドラグ部材62は、第
1ドラグ部材61とでメインギア31を挟持する。ま
た、第2ドラグ部材62は、ワンウェイクラッチ86の
内輪86aと回転不能に連結されかつ当接している。こ
の結果、ワンウェイクラッチ86の内輪86aは、ハン
ドル軸30に対して回転不能であるとともに、第2ドラ
グ部材62にスタードラグ3の押圧力を伝達する。
【0032】発音機構65は、メインギア31に噛み合
う中間ギア70と、中間ギア70の回転を一方向にのみ
伝達するワンウェイクラッチ71と、ワンウェイクラッ
チ71を介して伝達された回転力で回転する第1発音部
材72と、第1発音部材72の回転により第1発音部材
72との間で音を発する第2発音部材73とを有してい
る。
【0033】中間ギア70は、リール本体1の側板9に
対して回転自在であり、ワンウェイクラッチ71の外輪
71aに回転不能に装着されている。中間ギア70の側
板9側の側面には、側板9側に突出する抜け止め突起7
0aが形成されている。抜け止め突起70aは、後述す
る軸受部74の鍔部74aに係止されて抜け止めされ
る。ワンウェイクラッチ71は、外輪遊転型のローラク
ラッチであり、メインギア31が糸繰り出し方向(図5
の反時計回りの回転方向)に回転したときのみ中間ギア
70の回転を内輪71bに伝達する。
【0034】第1発音部材72は、ワンウェイクラッチ
71の内輪71bに回転不能に装着される装着円筒72
aと、装着円筒72aの端部に一体形成された円板状の
音出し部72bとを有している。音出し部72bの外周
面には、鋸歯状の多数の凹凸部72cが周方向に並べて
形成されている。装着円筒72aの外周面に内輪71b
の内周面が回転不能に装着され、内周面には、たとえば
合成樹脂製の筒状の軸受部74が装着されている。第1
発音部材72は、軸受部74を介してリール本体1の側
板9に回転自在に装着されている。軸受部74は、側板
9に外方に向かって立設された円柱状の支持ボス部9a
に回転自在に装着されている。軸受部74は、中間部に
鍔部74aを有しており、この鍔部74aに前述したよ
うに中間ギア70の抜け止め突起70aが係止されてい
る。軸受部74及び第1発音部材72は、支持ボス部9
aの先端にねじ込まれた取付ビス76により抜け止めさ
れている。第2発音部材73は、リール本体1の側板9
に突出して形成された支持ボス部9bに揺動自在に装着
されたアーム状の部材であり、先端が第1発音部材72
の凹凸部72cに接触している。第2発音部材73の基
端部には、コイルばね77が係止されており、コイルば
ね77は、第2発音部材73を第1発音部材72に接触
する方向に付勢している。この結果、第1発音部材72
が回転すると、第2発音部材73が第1発音部材72に
衝突を繰り返し、第1発音部材72が発音する。
【0035】このような構成の発音機構65では、ドラ
グの作動によりハンドル軸30に対してメインギア31
が糸繰り出し方向に回転すると、その回転が中間ギア7
0、ワンウェイクラッチ71を介して第1発音部材72
に伝達される。第1発音部材72が回転すると、第1発
音部材72の凹凸部72cに接触している第2発音部材
73が第1発音部材72に対して衝突を繰り返して第1
発音部材72が発音する。
【0036】次に、この両軸受リールの動作を説明す
る。釣り糸を巻き取るときには、ハンドル2を糸巻き取
り方向に回す。ハンドル2の回転はハンドル軸30から
ドラグ機構23を介してハンドル軸30に連動するメイ
ンギア31及びピニオンギア32に伝達される。ピニオ
ンギア32の回転は、クラッチ機構21によりピニオン
ギア32と嵌合しているスプール軸20に伝達され、ス
プール12が回転して釣り糸を巻き取る。このハンドル
軸30の回転は、ギア部材51,50を介して螺軸46
にも伝達され、螺軸46の回転により釣り糸案内部47
がスプール軸20に沿って往復運動を行う。この往復運
動により、スプール12に釣り糸が略均一に巻き取られ
る。このとき、メインギア31に噛み合う中間ギア70
も回転するが、ワンウェイクラッチ71がその回転を第
1発音部材72に伝達しないので、第1発音部材72が
回転せず、発音機構65から音が発せられることはな
い。
【0037】一方、釣り糸を繰り出すときには、クラッ
チレバー17を操作してクラッチ制御機構22によりク
ラッチ機構21を離脱状態する。これにより、スプール
軸20とピニオンギア32との嵌合が解除され、釣り糸
の繰り出しによりスプール12が回転しても回転伝達機
構19及びハンドル軸30にはその回転は伝達されな
い。このため、中間ギア70が回転せず発音機構65か
ら音が発せられることはない。
【0038】次に、ドラグ機構23の動作について説明
する。魚を釣り上げる際には、釣り糸にテンションがか
かる。これにより、スプール12には糸繰り出し方向に
回転しようとするトルクが作用する。しかし、スプール
12に作用するトルクが小さい間は、スタードラグ3の
締め込みにより圧縮した波板ばね88によってメインギ
ア31が摩擦部材68を介して第1及び第2ドラグ部材
61,62に挟持されており、メインギア31とハンド
ル軸30が相対回転不能である。そして、ハンドル軸3
0は逆転防止機構66により糸繰り出し方向に回転しな
いように止められているので、メインギア31と連動す
るスプール12も糸繰り出し方向に回転しない。なお、
ここでは第1及び第2ドラグ部材61,62とメインギ
ア31との間に摩擦部材68を挿入しているため、小さ
な波板ばね88の押圧力で第1及び第2ドラグ部材6
1,62とメインギア31との間で伝達可能なトルク量
を大きくできる。
【0039】釣り糸にかかるテンションが高くなりスプ
ール12にかかるトルクが大きくなると、第1及び第2
ドラグ部材61,62とメインギア31との摩擦部材6
8を介した圧接部分でスリップが発生し、ハンドル軸3
0の回転を止めていても動摩擦の抵抗を受けながらメイ
ンギア31が糸繰り出し方向に回転する。これにより、
スプール12も糸繰り出し方向に回転する。このよう
に、スプール12に作用するトルクが所定の値を超える
と、言い換えれば釣り糸に過大な張力がかかると、ドラ
グ機構23が作動してスプール12が糸繰り出し方向に
回転し、釣り糸を過大な張力から保護する。
【0040】魚の釣り上げ時において上記のようにスプ
ール12が糸繰り出し方向に回転する際に、本実施形態
の発音機構65は音を発生する。メインギア31が糸繰
り出し方向に回転すると、メインギア31に噛み合う中
間ギア70からワンウェイクラッチ71を介して第1発
音部材72に回転が伝達される。第1発音部材72が回
転するとその凹凸部72cに接触している第2発音部材
73の先端が凹凸部72cと衝突を繰り返し、第1発音
部材72が発音する。このとき、第1発音部材72にド
ラグ力が作用しないので、ドラグ力の変動に対して音量
や音質が変動しない。また、第1発音部材72の凹凸部
72cに第2発音部材73の先端が常に接触しているの
で、両部材72,73が損傷しにくくなる。
【0041】このように、魚を釣り上げる際にスプール
12が糸繰り出し方向に回転すると音が発生するので、
釣り人はスプールの回転を認識することができ、釣り人
にとって便利である。さらに、ドラグ機構23が作動し
ても第1発音部材72は押圧されないので、発生する音
が良く響き、音量も大きい。
【0042】なお、スプール12を回転させるトルクの
大きさ、つまりドラグ力の調節は、スタードラグ3の締
め具合によって波板ばね88の押圧力を調整することに
よりメインギア31の挟持の度合いを変えることによっ
て行う。
【0043】〔他の実施形態〕(a)前記実施形態で
は、金属製の丸形の両軸受リールを例に説明したが、本
発明の発音機構は符熱利用のカウンターリールや電動リ
ール等の全ての両軸受リールのハンドル軸に装着された
ドラグ機構に採用できる。
【0044】(b)前記実施形態では、外周に凹凸部を
有する第1発音部材とアーム形状の第2発音部材とで発
音機構を構成したが、図6に示すように、側面に凹凸部
172cを有する第1発音部材172を用いてもよい。
図6において、発音機構165は、リール本体1の側板
9に回転自在に装着された中間ギア170と、中間ギア
170の糸繰り出し方向の回転のみ伝達するワンウェイ
クラッチ171と、ワンウェイクラッチ171からの回
転が伝達される第1発音部材172と、第1発音部材1
72に接触する第2発音部材173とを有している。中
間ギア170は、メインギア31に噛み合っており、側
板9に外方に突出して形成された支持ボス部9cに回転
自在に装着されている。中間ギア170には、筒状のク
ラッチ装着部170aが中心部を側板9に向けて突出し
て一体形成されている。また、中間ギア170は支持ボ
ス部9cの先端にねじ込まれた固定ビス176により抜
け止めされている。
【0045】ワンウェイクラッチ171は、第1発音部
材172に回転不能に装着された外輪171aと、クラ
ッチ装着部170aの外周面に回転不能に装着された内
輪171bとを有する内輪遊転型のローラクラッチであ
る。ワンウェイクラッチ171は中間ギア170が糸繰
り出し方向に回転したときのみ、その回転を第1発音部
材172に伝達する。第1発音部材172は、鍔付き円
筒状の部材であり、その側板9側の側面には、切り欠い
た球面形状で凹んだ多数の凹凸部172cが周方向に間
隔を隔てて形成されている。この凹凸部172cに対向
して側板9には、穴あきボス部9dが形成されており、
穴あきボス部9dの穴の内部には、第2発音部材173
が進退自在に収納されている。第2発音部材173は、
鍔付きで先端が半球状の音出しピンであり、半球状の先
端部が凹凸部172cと衝突を繰り返すことにより第1
発音部材172から音を発生させる。第2発音部材17
3は、コイルばね177により第1発音部材172側に
付勢されている。
【0046】このような形態の発音機構165において
も、ドラグ作動時にメインギア31が糸繰り出し方向に
回転すると、その回転が中間ギア170からワンウェイ
クラッチ171を介して第1発音部材172に伝達さ
れ、第2発音部材173が第1発音部材172に衝突を
繰り返し発音する。
【0047】(c)前記実施形態では、発音機構の第1
発音部材に凹凸部を設けたが、第2発音部材に凹凸部を
設けてもよい。この場合、第1発音部材に音出しアーム
や音出しピンを装着すればよい。
【0048】(d)前記実施形態では、第2発音部材で
ある音出しアームや音出しピンをコイルばねで付勢した
が、第2発音部材自体を弾性体で構成してコイルばねを
省略してもよい。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、メインギアの回転方向
に関係なく第1発音部材に第2発音部材が常に接触して
いるので、両発音部材が損傷しにくくなる。しかも、第
1発音部材にドラグ力が作用しないので、ドラグ力が変
動しても音量や音質が変化しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用した両軸受リールの
斜視図。
【図2】その左側面図。
【図3】その縦断面図。
【図4】そのハンドル軸回りの断面図。
【図5】ドラグ機構の分解斜視図。
【図6】他の実施形態の図4に相当する図。
【符号の説明】
1 リール本体 2 ハンドル 23 ドラグ機構 30 ハンドル軸 31 メインギア 65,165 発音機構 70,170 中間ギア 71,171 ワンウェイクラッチ 72,172 第1発音部材 72c,172c 凹凸部 73,173 第2発音部材 77,177 コイルばね

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両軸受リールのリール本体に回転自在に装
    着されたハンドル軸と前記ハンドル軸に回転自在に装着
    されたメインギアとを摩擦的に結合させるドラグ機構の
    作動時に発音する両軸受リールの発音装置であって、 前記リール本体に対して回転自在であり前記メインギア
    に噛み合う中間ギアと、 前記メインギアが糸繰り出し方向に回転したとき前記中
    間ギアの回転を伝達するワンウェイクラッチと、 前記リール本体に対して回転自在であり前記ワンウェイ
    クラッチを介して伝達された回転力で回転する第1発音
    部材と、 前記第1発音部材と接触して配置され前記第1発音部材
    の回転により前記第1発音部材との間で音を発する第2
    発音部材と、を備えた両軸受リールの発音装置。
  2. 【請求項2】前記ワンウェイクラッチは外輪側から内輪
    側に回転力が伝達される外輪遊転型のローラクラッチで
    あり、 前記中間ギアは、前記外輪に回転不能に連結されてお
    り、前記第1発音部材は前記内輪に回転不能に連結され
    ている、請求項1に記載の両軸受リールの発音装置。
  3. 【請求項3】前記第1発音部材は外周面に多数の凹凸部
    を有する円板状の部材である、請求項1又は2に記載の
    両軸受リールの発音装置。
  4. 【請求項4】前記第2発音部材は、前記リール本体に揺
    動自在に装着され前記凹凸部に対して先端が衝突を繰り
    返す、ばねにより付勢された音出しアームである、請求
    項3に記載の両軸受リールの発音装置。
  5. 【請求項5】前記第1発音部材は、側面に環状に配置さ
    れた多数の凹凸部を有する円板状の部材である、請求項
    1又は2に記載の両軸受リールの発音装置。
  6. 【請求項6】前記第2発音部材は、前記リール本体に進
    退自在に装着され前記凹凸部に対して先端が衝突を繰り
    返す、ばねにより付勢された音出しピンである、請求項
    5に記載の両軸受リールの発音装置。
JP2000335611A 2000-11-02 2000-11-02 両軸受リールの発音装置 Pending JP2002136251A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000335611A JP2002136251A (ja) 2000-11-02 2000-11-02 両軸受リールの発音装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000335611A JP2002136251A (ja) 2000-11-02 2000-11-02 両軸受リールの発音装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002136251A true JP2002136251A (ja) 2002-05-14

Family

ID=18811325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000335611A Pending JP2002136251A (ja) 2000-11-02 2000-11-02 両軸受リールの発音装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002136251A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009034005A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Daiwa Seiko Inc 魚釣用リール
KR101218315B1 (ko) * 2009-06-08 2013-01-04 주식회사 도요엔지니어링 베이트 릴의 클릭음 발생장치
CN109040876A (zh) * 2018-09-03 2018-12-18 安庆金辉煌电子科技股份有限公司 一种电声器材用旋转装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57104880A (en) * 1980-12-22 1982-06-30 Seiko Epson Corp Magnetism proof case of portable watch
JPS5973182A (ja) * 1982-10-18 1984-04-25 Hitachi Zosen Corp 溶接線倣い制御方法
JPH0367571A (ja) * 1989-08-07 1991-03-22 Kansai Paint Co Ltd 鉄分強化清涼飲料水
JP2000270732A (ja) * 1999-03-24 2000-10-03 Ryobi Ltd 魚釣用リール

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57104880A (en) * 1980-12-22 1982-06-30 Seiko Epson Corp Magnetism proof case of portable watch
JPS5973182A (ja) * 1982-10-18 1984-04-25 Hitachi Zosen Corp 溶接線倣い制御方法
JPH0367571A (ja) * 1989-08-07 1991-03-22 Kansai Paint Co Ltd 鉄分強化清涼飲料水
JP2000270732A (ja) * 1999-03-24 2000-10-03 Ryobi Ltd 魚釣用リール

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009034005A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Daiwa Seiko Inc 魚釣用リール
KR101218315B1 (ko) * 2009-06-08 2013-01-04 주식회사 도요엔지니어링 베이트 릴의 클릭음 발생장치
CN109040876A (zh) * 2018-09-03 2018-12-18 安庆金辉煌电子科技股份有限公司 一种电声器材用旋转装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI336611B (en) Drag adjustment device for a dual-bearing reel
JP6267937B2 (ja) 両軸受リールのドラグ装置
JP5507374B2 (ja) 両軸受リールのドラグ発音装置
JP2015092830A5 (ja)
JP3862229B2 (ja) 両軸受リールの発音装置
JP2012024037A5 (ja)
JP2000279074A (ja) 両軸受リール
TWI629003B (zh) 雙軸承捲線器
JP2014212739A5 (ja)
JP3646151B2 (ja) 釣り用リール
JP4402816B2 (ja) 両軸受リールのドラグ装置
JP2002136251A (ja) 両軸受リールの発音装置
JP4173387B2 (ja) スピニングリールの発音機構
US9861086B2 (en) Drag device for a dual-bearing reel
JP7404161B2 (ja) スピニングリール
KR20140094421A (ko) 낚시용 릴의 드래그 기구
JP6534726B2 (ja) 両軸受リールのドラグ装置
JP6534727B2 (ja) 両軸受リールのドラグ装置
JP6467482B2 (ja) 両軸受リールのドラグ装置
JP6467481B2 (ja) 両軸受リールのドラグ装置
JP3940222B2 (ja) 両軸受リールの発音機構及び両軸受リール
JP4381896B2 (ja) スピニングリールの発音機構
JP6143657B2 (ja) 魚釣用リール
JPH11215940A (ja) 両軸受リール
JP2001238583A (ja) 魚釣用リ−ル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071004

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20071004

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110308