JP2005036726A - 内燃機関の排気昇温装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】渋滞などで徐行とアイドリング停車とを断続的に繰り返すような場合であっても、アイドリング停車時に後処理装置が冷めないように保温しながら排気ガスの昇温化を図り得るようにした内燃機関の排気昇温装置を提供する。
【解決手段】排気管11(排気流路)途中の触媒再生型のパティキュレートフィルタ12(後処理装置)で必要となる温度を確保し得るよう排気温度を必要に応じて上昇させる内燃機関の排気昇温装置に関し、排気温度の上昇が必要な時に燃料を圧縮上死点より遅いタイミングで遅延燃焼させるべく燃料噴射パターンを変更し且つアイドリング回転数を通常のアイドリング回転数より高めた設定に変更する制御装置17(燃料噴射制御手段)を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気昇温装置に関するものである。
ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパティキュレートの低減対策としては、排気ガスが流通する排気流路の途中に、パティキュレートフィルタを装備することが従来より行われている。
この種のパティキュレートフィルタは、コージェライト等のセラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガスのみが下流側へ排出されるようにしてある。
そして、排気ガス中のパティキュレートは、前記多孔質薄壁の内側表面に捕集されて堆積するので、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を図る必要があるが、通常のディーゼルエンジンの運転状態においては、パティキュレートが自己燃焼するほどの高い排気温度が得られる機会が少ないため、例えばアルミナに白金を担持させたものに適宜な量のセリウム等の希土類元素を添加して成る酸化触媒をパティキュレートフィルタに一体的に担持させたり、パティキュレートフィルタの前段に酸化触媒を別体で配置するようにした触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用することが検討されている。
即ち、このような触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用すれば、捕集されたパティキュレートの酸化反応が促進されて着火温度が低下し、従来より低い排気温度でもパティキュレートを燃焼除去することが可能となるのである。
また、前述したパティキュレートフィルタ以外にも、排気ガス中のNOxの除去を目的としたNOx選択還元触媒やNOx吸蔵還元触媒等を後処理装置として排気流路途中に装備することも提案されており、特に近年においては、パティキュレートフィルタにNOx吸蔵還元触媒を組み合わせた後処理装置も開発されてきている。
ただし、これらの何れの後処理装置を採用した場合であっても、パティキュレートの確実な燃焼除去や十分な触媒活性を得るために所定温度以上の比較的高い排気温度が必要となるので、排気温度の低い運転状態(一般的に軽負荷の運転領域に排気温度が低い領域が拡がっている)が続くと、後処理装置を十分に機能させることができないという問題があり、このような排気温度の低い運転状態にて適宜に燃料噴射制御や吸気絞りにより排気温度を積極的に上昇させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−83139号公報
しかしながら、特に都内の路線バスなどのように渋滞路ばかりを走行する運行形態の車両の場合には、徐行とアイドリング停車とを断続的に繰り返して走行することになるので、アクセルオフでアイドリング停車している間に排気ガスの温度や流量が大幅に低下することで後処理装置が冷めてしまい、次の徐行再開時にいくら燃料噴射制御や吸気絞りによる昇温制御をかけても後処理装置を必要温度まで上げきれないという問題があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、渋滞などで徐行とアイドリング停車とを断続的に繰り返すような場合であっても、アイドリング停車時に後処理装置が冷めないように保温しながら排気ガスの昇温化を図り得るようにした内燃機関の排気昇温装置を提供することを目的としている。
本発明は、排気流路途中の後処理装置で必要となる温度を確保し得るよう排気温度を必要に応じて上昇させる内燃機関の排気昇温装置であって、排気温度の上昇が必要な時に燃料を圧縮上死点より遅いタイミングで遅延燃焼させるべく燃料噴射パターンを変更し且つアイドリング回転数を通常のアイドリング回転数より高めた設定に変更する燃料噴射制御手段を備えたことを特徴とするものである。
而して、内燃機関の軽負荷運転時等における排気温度の低い運転状態にあっても、燃料噴射制御手段により適宜に燃料噴射パターンを変更し、燃料を圧縮上死点より遅いタイミングで遅延燃焼させるようにすれば、その遅延燃焼分が出力に転換され難いタイミングで燃焼することにより内燃機関の熱効率が下がり、燃料の発熱量のうちの動力に利用されない熱量が増えて排気温度が上昇される。
他方、このように排気ガスの昇温化を図っている間にアイドリングが介在しても、燃料噴射制御手段によりアイドリング回転数が通常より高い設定に変更されているので、後処理装置を流通する排気ガスの温度及び流量が所定の水準まで引き上げられて前記後処理装置が冷めないように保温され、次に非アイドリングの運転が再開された際に、遅延燃焼による排気温度の上昇で後処理装置の温度が容易に必要な水準まで引き上げられることになる。
更に、本発明においては、吸気流量を適宜に絞り込む吸気絞り手段を備えても良く、排気温度の上昇が必要な時に吸気絞り手段により吸気流量を絞り込めば、気筒内の作動空気量が減少してポンピングロスが増大し、このポンピングロスの増大によるトルク低下を補うべく運転者によりアクセルが更に踏み込まれて燃料噴射量の増加により排気温度が上昇され、しかも、吸気流量が絞り込まれることで気筒内燃焼での排気ガスの発生量が少なくなって後処理装置を流通する排気ガスの流量が減少し、該排気ガスの熱容量が下がることでも排気温度が上昇されることになる。
また、本発明においては、排気流量を適宜に絞り込む排気絞り手段を備えても良く、排気温度の上昇が必要な時に排気絞り手段により排気流量を絞り込めば、排気絞り手段より上流側の排気ガスが昇圧されることで排気温度の上昇が図られると共に、内燃機関の排気抵抗が高まることにより気筒内に比較的温度の低い吸気が流入し難くなって比較的温度の高い排気ガスの残留量が増加し、この比較的温度の高い排気ガスを多く含む気筒内の空気が次の圧縮行程で圧縮されて爆発行程を迎えることでも更なる排気温度の上昇が図られる。
ここで、排気絞り手段としては、バリアブルジオメトリーターボチャージャを採用することが可能であり、このようにすれば、タービン側における各ノズルベーンの開度を小さく絞り込んで流路断面積を縮小することにより排気流量が絞り込まれ、これにより前述と同様の作用が生じて排気温度の上昇が図られ、しかも、排気抵抗が大きくなることで排気ブレーキと同等にフリクショクが増加し、これによるトルク低下を補うべく運転者によりアクセルが更に踏み込まれて燃料噴射量が増加されることでも更なる排気温度の上昇が図られる。
更に、このようにバリアブルジオメトリーターボチャージャを採用した場合には、内燃機関から排出される排気ガスの一部をバリアブルジオメトリーターボチャージャのタービンを迂回させて該タービンの出口側へ導くバイパス流路と、該バイパス流路を適宜に開閉する開閉バルブとを備えると良い。
即ち、タービン側における各ノズルベーンの開度を小さく絞り込んで流路断面積を縮小した上で、適宜に開閉バルブを開けてバイパス流路を開通させるようにすれば、内燃機関からの排気ガスがタービンを迂回して高い圧力のまま送り出されるので、タービンでの仕事を行わずに導かれた排気ガスの温度が結果的に通常より高く維持されることになり、しかも、排気ガスがタービンを迂回して流れることでタービン駆動力が下がり、これによりターボチャージャとしての効率が低下してコンプレッサ側での吸気抵抗が増すことにより吸気絞りの作用も同時に得られるので、これらの相乗効果により一層効果的な排気ガスの昇温化が図られる。
上記した本発明の内燃機関の排気昇温装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、内燃機関の軽負荷運転時等における排気温度の低い運転状態にあっても、燃料噴射制御手段により燃料を遅延燃焼させて内燃機関の熱効率を下げ、燃料の発熱量のうちの動力に利用されない熱量を増やして排気温度を上昇させることができ、しかも、このように排気ガスの昇温化を図っている間にアイドリングが介在しても、燃料噴射制御手段によりアイドリング回転数を通常より高め、後処理装置を流通する排気ガスの温度及び流量を所定の水準まで引き上げて前記後処理装置を冷めないように保温することができるので、軽負荷運転とアイドリングとを断続的に繰り返すような運転状態であっても、アイドリング時に後処理装置が冷めないように保温しながら効率良く排気ガスの昇温化を図ることができて後処理装置で必要となる温度を確実に確保することができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、吸気絞り手段により吸気流量を絞り込むことで気筒内の作動空気量を減少させてポンピングロスを増大させることができ、これにより低下するトルクを補うべく燃料噴射量が増加されることで排気温度を上昇させることができ、しかも、気筒内燃焼での排気ガスの発生量を抑制して該排気ガスの熱容量を下げることでも排気温度の更なる上昇を実現することができる。
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、排気絞り手段により排気流量を絞り込むことで該排気絞り手段より上流側の排気ガスを昇圧して排気温度を上昇させることができ、しかも、内燃機関の排気抵抗が高まることで気筒内に比較的温度の低い吸気が流入し難くなって比較的温度の高い排気ガスの残留量が増加し、この比較的温度の高い排気ガスを多く含む気筒内の空気が次の圧縮行程で圧縮されて爆発行程を迎えることでも更なる排気温度の上昇を図ることができる。
(IV)本発明の請求項4に記載の発明によれば、バリアブルジオメトリーターボチャージャのタービン側における各ノズルベーンの開度を小さく絞り込んで流路断面積を縮小することにより排気流量を絞り込むことができるので、前記(III)と同様の作用効果を奏することができ、しかも、排気抵抗が大きくなることで排気ブレーキと同等にフリクショクを増加させることができ、これにより低下するトルクを補うべく燃料噴射量が増加されることでも更なる排気温度の上昇を実現することができる。
(V)本発明の請求項5に記載の発明によれば、タービン側における各ノズルベーンの開度を小さく絞り込んで流路断面積を縮小した上で、適宜に開閉バルブを開けてバイパス流路を開通させることにより、内燃機関からの排気ガスをタービンを迂回させて高い圧力のまま送り出すことができるので、タービンでの仕事を行わずに導かれた排気ガスの温度を通常より高く維持することができ、しかも、ターボチャージャとしての効率を下げてコンプレッサ側での吸気抵抗を増やして吸気絞りの作用も同時に得ることができるので、これらの相乗効果により一層効果的な排気温度の上昇を実現することができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図1中における1はバリアブルジオメトリーターボチャージャをターボチャージャ2として装備した車両用ディーゼルエンジンであり、エアクリーナ3から導かれた吸気4が吸気管5を通し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへと送られ、該コンプレッサ2aで加圧された吸気4がインタークーラ6へと送られて冷却され、該インタークーラ6から更に吸気マニホールド7へと吸気4が導かれてディーゼルエンジン1の各気筒8(図1では直列6気筒の場合を例示している)に分配されるようになっている。
更に、このディーゼルエンジン1の各気筒8から排出された排気ガス9は、排気マニホールド10を介しターボチャージャ2のタービン2bへと送られ、該タービン2bを駆動した排気ガス9が排気管11(排気流路)を介し車外へ排出されるようになっている。
また、この排気管11の途中には、酸化触媒を一体的に担持して成る触媒再生型のパティキュレートフィルタ12が後処理装置として設けられており、図2に拡大して示す如く、このパティキュレートフィルタ12は、セラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路12aの入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路12aについては、その出口が目封じされるようになっており、各流路12aを区画する多孔質薄壁12bを透過した排気ガス9のみが下流側へ排出されるようにしてある。
更に、図1に示している例では、排気マニホールド10における各気筒8の並び方向の一端部と、吸気マニホールド7に接続されている吸気管5の一端部との間をEGRパイプ13で接続し、排気マニホールド10から抜き出した排気ガス9の一部を水冷式のEGRクーラ14及びEGRバルブ15を介して吸気管5に再循環するようになっており、排気側から吸気側へ再循環された排気ガス9で各気筒8内での燃料の燃焼を抑制して燃焼温度を下げることによりNOxの発生を低減し得るようにしてある。
そして、パティキュレートフィルタ12の出口側には、排気ガス9の温度を計測するための温度センサ16が装備され、該温度センサ16の検出信号16aがエンジン制御コンピュータ(ECU:Electronic Control Unit)を成す制御装置17に対し入力されるようになっており、他方、この制御装置17(燃料噴射制御手段)においては、ディーゼルエンジン1の各気筒8に燃料を噴射する燃料噴射装置18に向け燃料の噴射タイミング及び噴射量を指令する燃料噴射信号18aが出力されるようになっている。
ここで、前記燃料噴射装置18は、各気筒8毎に装備される図示しない複数のインジェクタにより構成されており、これら各インジェクタの電磁弁が前記燃料噴射信号18aにより適宜に開弁制御されて燃料の噴射タイミング(噴射開始時期)及び噴射量(開弁時間)が適切に制御されるようになっている。
更に、図示しない運転席のアクセルには、アクセル開度をディーゼルエンジン1の負荷として検出するアクセルセンサ19(負荷センサ)が備えられていると共に、ディーゼルエンジン1の適宜位置には、その回転数を検出する回転センサ20が装備されており、これらアクセルセンサ19及び回転センサ20からのアクセル開度信号19a及び回転数信号20aも前記制御装置17に入力されるようになっている。
また、前記制御装置17においては、インタークーラ6下流の吸気管5に設けられた吸気絞り弁21とEGRパイプ13のEGRバルブ15とに対し夫々の開度を指令する開度指令信号21a,15aが出力されるようになっている。
ここで、吸気絞り弁21は、アイドリングストップ装置と併用されるインテークシャッタや、補助ブレーキと併用されるノイズサプレッサ等を機能的に兼用するもので良く、本形態例においては、このような吸気絞り弁21やEGRバルブ15に本来の作動から独立した別の作動を指令することにより、後述する如き排気温度を上げるための吸気絞り手段として活用するようにしているのである。
そして、前記制御装置17では、アクセル開度信号19a及び回転数信号20aに基づき通常モードの燃料噴射信号18aが決定されるようになっている一方、排気温度を上昇させる必要が生じた際に、通常モードから排気昇温モードに切り替わり、燃料を圧縮上死点(クランク角0゜)より遅いタイミングで遅延燃焼させるような燃料噴射信号18aが決定されるようになっている。
即ち、圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い着火可能なタイミングでポスト噴射を行うような噴射制御が成されることになるが、前述した如き排気昇温モードは、渋滞路を徐行する場合のように排気温度が低い軽負荷運転時に用いられるものであって、それほど大きな出力が要求されていないので、メイン噴射での噴射量は軽微なものに抑えられてポスト噴射が主体の噴射パターン(メイン噴射自体を圧縮上死点から遅らせる噴射パターンも可)となる。
ただし、メイン噴射での噴射量が軽微なものとなることでポスト噴射へ安定した燃焼をつなげることが難しくなるので、メイン噴射に先立ちパイロット噴射を追加した三段噴射を採用することが好ましい。
しかも、前記制御装置17にあっては、排気昇温モードが採用された際に、アイドリング回転数を通常のアイドリング回転数より高めた設定に変更するようになっており、より具体的には、アイドリング時に噴射量マップから読み出される1回当たりの噴射量が増やされるようになっている。
尚、制御装置17で排気昇温モードが実行される際には、吸気管5の吸気絞り弁21とEGRパイプ13のEGRバルブ15とが、排気温度を上げる昇温手段として利用されるようになっており、より具体的には、これら吸気絞り弁21及びEGRバルブ15が排気昇温モードにて開度指令信号21a,15aにより絞り込まれるようになっている。
また、本形態例で採用しているところのバリアブルジオメトリーターボチャージャから成るターボチャージャ2は、従来より周知である通り、アクチュエータ22によりタービン2b側のノズルベーンを傾動して該各ノズルぺーンの開度を調整し得る構造となっているが、制御装置17が排気昇温モードになった際には、前記アクチュエータ22に対し各ノズルぺーンの開度を小さく絞り込む開度指令信号22aが出力されるようになっており、このターボチャージャ2を後述する如き排気温度を上げるための排気絞り手段として活用するようにしている。
更に、ここに図示している例では、ディーゼルエンジン1から排出される排気ガス9の一部をターボチャージャ2のタービン2bを迂回させて該タービン2bの出口側へ導くバイパス流路23が設けられ、該バイパス流路23の途中には、開閉自在な常時閉の開閉バルブ24が装備されていて、制御装置17が排気昇温モードになった際に、前記開閉バルブ24に対し開弁指令信号24aが出力されるようになっており、このバリアブルジオメトリーターボチャージャから成るターボチャージャ2を後述する如き排気温度を上げるための昇温手段として活用するようにしている。
尚、前述した制御装置17における通常モードから排気昇温モードへの切り替えは、アクセルセンサ19及び回転センサ20からのアクセル開度信号19a及び回転数信号20aに基づき現在の運転状態が排気温度の低い軽負荷運転領域にあることが判定されていて、しかも、温度センサ16の検出信号16aに基づき現在の排気温度がパティキュレートフィルタ12で必要な温度を下まわっていると判定された時に行えば良いが、この条件下で毎回モード切り替えを実行するのではなく、パティキュレートフィルタ12の捕集状態を前後の差圧から判断したり、過去の運転状態から捕集量を推定したりして、パティキュレートフィルタ12の捕集量が多くなっていると推定された段階でモード切り替えを行うようにすれば良い。
而して、例えば、渋滞路を徐行とアイドリング停車とを繰り返しながら走行しているような排気温度が低い軽負荷運転時であっても、排気温度の上昇が必要な時に制御装置17にて通常モードから排気昇温モードに切り替えが成され、適宜に燃料噴射パターンが変更されてポスト噴射による燃料が圧縮上死点より遅いタイミングで遅延燃焼されるので、その遅延燃焼分が出力に転換され難いタイミングで燃焼することによりディーゼルエンジン1の熱効率が下がり、燃料の発熱量のうちの動力に利用されない熱量が増えて排気温度が上昇される。
他方、このように排気ガス9の昇温化を図っている間にアイドリング停車が介在しても、制御装置17によりアイドリング回転数が通常より高い設定に変更されているので、パティキュレートフィルタ12を流通する排気ガス9の温度及び流量が所定の水準まで引き上げられて前記パティキュレートフィルタ12が冷めないように保温され、次に徐行運転が再開された際に、遅延燃焼による排気温度の上昇でパティキュレートフィルタ12の温度が容易に必要な水準まで引き上げられることになる。
更に、本形態例においては、制御装置17にて通常モードから排気昇温モードに切り替わった際に、前記制御装置17からの開度指令信号21a,15aにより吸気絞り弁21及びEGRバルブ15が絞り込まれるので、気筒8内の作動ガス量が減少してポンピングロスが増大し、このポンピングロスの増大によるトルク低下を補うべく運転者によりアクセルが更に踏み込まれて燃料噴射量の増加により排気温度が上昇され、しかも、吸気流量が絞り込まれることで気筒8内燃焼での排気ガス9の発生量が少なくなってパティキュレートフィルタ12を流通する排気ガス9の流量が減少し、該排気ガス9の熱容量が下がることでも排気温度が上昇されることになる。
また、制御装置17からは、ターボチャージャ2のアクチュエータ22に対し開度指令信号22aも出力されて、タービン2bの各ノズルぺーンの開度が小さく絞り込まれる結果、タービン2b側の流路断面積が縮小されて排気流量が絞り込まれ、これにより上流側の排気ガス9が昇圧されて排気温度の上昇が図られると共に、ディーゼルエンジン1の排気抵抗が高まることにより気筒8内に比較的温度の低い吸気4が流入し難くなって比較的温度の高い排気ガス9の残留量が増加し、この比較的温度の高い排気ガス9を多く含む気筒8内の空気が次の圧縮行程で圧縮されて爆発行程を迎えることでも更なる排気温度の上昇が図られ、しかも、排気抵抗が大きくなることで排気ブレーキと同等にフリクションが増加し、これによるトルク低下を補うべく運転者によりアクセルが更に踏み込まれて燃料噴射量が増加されることでも更なる排気温度の上昇が図られることになる。
更に、排気昇温モードにおいては、前述した如く、タービン2b側における各ノズルベーンの開度が小さく絞り込まれて流路断面積が縮小された上、制御装置17からの開弁指令信号24aにより開閉バルブ24が開けられてバイパス流路23が開通されるので、ディーゼルエンジン1からの排気ガス9がタービン2bを迂回して高い圧力のまま送り出され、タービン2bでの仕事を行わずに導かれた排気ガス9の温度が結果的に通常より高く維持されることになり、しかも、排気ガス9がタービン2bを迂回して流れることでタービン駆動力が下がり、これによりターボチャージャ2としての効率が低下してコンプレッサ2a側での吸気抵抗が増すことにより吸気絞りの作用も同時に得られるので、これらの相乗効果により一層効果的な排気ガス9の昇温化が図られる。
従って、上記形態例によれば、ディーゼルエンジン1の軽負荷運転時等における排気温度の低い運転状態にあっても、制御装置17により燃料を遅延燃焼させてディーゼルエンジン1の熱効率を下げ、燃料の発熱量のうちの動力に利用されない熱量を増やして排気温度を上昇させることができ、しかも、このように排気ガス9の昇温化を図っている間にアイドリングが介在しても、制御装置17によりアイドリング回転数を通常より高め、パティキュレートフィルタ12を流通する排気ガス9の温度及び流量を所定の水準まで引き上げて前記パティキュレートフィルタ12を冷めないように保温することができるので、軽負荷運転とアイドリングとを断続的に繰り返すような運転状態であっても、アイドリング時にパティキュレートフィルタ12が冷めないように保温しながら効率良く排気ガス9の昇温化を図ることができてパティキュレートフィルタ12側で必要となる温度を確実に確保することができる。
また、特に本形態例においては、吸気絞り弁21及びEGRバルブ15により吸気流量及び再循環ガス量を絞り込んだり、ターボチャージャ2のタービン2b側における各ノズルベーンの開度を小さく絞り込んで排気流量を絞り込んだり、ディーゼルエンジン1からの排気ガス9をタービン2bを迂回させて高い圧力のまま送り出したりすることによって、前述した通りの排気昇温モードにおける極めて効果的な排気温度の上昇を実現することができる。
尚、本発明の内燃機関の排気昇温装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、後処理装置には触媒再生型のパティキュレートフィルタ以外に、排気ガス中のNOxの除去を目的としたNOx選択還元触媒やNOx吸蔵還元触媒等を採用しても良いこと、また、燃料噴射制御手段をエンジン制御コンピュータから独立して構成しても良いこと、排気絞り手段にはバリアブルジオメトリーターボチャージャ以外に排気ブレーキや排気絞り弁などを採用することも可能であること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。 図1のパティキュレートフィルタの詳細を示す断面図である。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)
2 ターボチャージャ(バリアブルジオメトリーターボチャージャ:排気絞り手段)
2a コンプレッサ
2b タービン
4 吸気
5 吸気管
8 気筒
9 排気ガス
11 排気管(排気流路)
12 パティキュレートフィルタ(後処理装置)
17 制御装置(燃料噴射制御手段)
18 燃料噴射装置
18a 燃料噴射信号
21 吸気絞り弁(吸気絞り手段)
21a 開度指令信号
22 アクチュエータ
22a 開度指令信号
23 バイパス流路
24 開閉バルブ
24a 開弁指令信号

Claims (5)

  1. 排気流路途中の後処理装置で必要となる温度を確保し得るよう排気温度を必要に応じて上昇させる内燃機関の排気昇温装置であって、排気温度の上昇が必要な時に燃料を圧縮上死点より遅いタイミングで遅延燃焼させるべく燃料噴射パターンを変更し且つアイドリング回転数を通常のアイドリング回転数より高めた設定に変更する燃料噴射制御手段を備えたことを特徴とする内燃機関の排気昇温装置。
  2. 吸気流量を適宜に絞り込む吸気絞り手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気昇温装置。
  3. 排気流量を適宜に絞り込む排気絞り手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気昇温装置。
  4. 排気絞り手段としてバリアブルジオメトリーターボチャージャを備えたことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気昇温装置。
  5. 内燃機関から排出される排気ガスの一部をバリアブルジオメトリーターボチャージャのタービンを迂回させて該タービンの出口側へ導くバイパス流路と、該バイパス流路を適宜に開閉する開閉バルブとを備えたことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気昇温装置。
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