JP2002122122A - ボルトナット組み用の座金と、ネジ式締付け具 - Google Patents

ボルトナット組み用の座金と、ネジ式締付け具

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JP2002122122A
JP2002122122A JP2000316518A JP2000316518A JP2002122122A JP 2002122122 A JP2002122122 A JP 2002122122A JP 2000316518 A JP2000316518 A JP 2000316518A JP 2000316518 A JP2000316518 A JP 2000316518A JP 2002122122 A JP2002122122 A JP 2002122122A
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Ken Iketani
謙 池谷
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IKEYA KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スパイク付きの座金にボルトやナットを溶接し
た従来の金物は、製作コストが高い上に、ボルトやナッ
トの用途が限定されてしまう。 【解決手段】ボルト通し孔3が形成された座金1に3つ
の回り止め爪7を切り起こし形成し、後ろ側へ突出する
スパイク5を形成した。回り止め爪7からボルト通し孔
3の中心までの距離は、ボルト頭部13やナット17の
二面幅Bの半分より僅かに大きい。この座金1の前面1
aに例えばボルト頭部13を着座させると、その平坦な
側面13aに回り止め爪7が近接又は軽く接触する。従
って、座金1自体の回り止めはスパイク5が果たし、こ
の座金1の回り止め爪7がボルト11の回り止めを果た
す。この座金1はボルトやナットを一体化しないので、
製作コストが高くならず、ボルトやナットの用途も限定
しないで済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はボルトナット組み用
の座金とネジ式締付け具に関する。詳しくは、六角ボル
トや六角ナットなど、ボルトの頭部とナットの少なくと
も一方が非円形であるボルトナット組みに用いる座金
と、非円形の頭部を持つボルト又はナットと座金とを一
体的に結合した構造のネジ式締付け具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、木造建築における柱や梁等の構
造材その他の部材どうしの接合部は、仕口だけで無く、
所謂建築金物を併用して強度を持たせることが行われ、
中でも、ボルト・ナット組みは多用される。一般に、ボ
ルト・ナット組みにあっては、ボルトの頭部側とナット
側にそれぞれ座金が設けられ、場合によっては、ボルト
頭部やナットと座金との間にそれぞれスプリングワッシ
ャーが設けられることもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ボルト・ナット組みを
取り付ける作業は、通常、ボルト側の座金にボルトを通
した状態で、このボルトを柱等に形成されているボルト
孔に通し、そのボルトの先端にナット側の座金を通した
後ナットを螺合し、最後にボルトとナットを相対的に反
対方向へ回して締め付けるという手順で行われる。この
場合、ボルトにナットを螺合するときや、その後の締付
けに際して、ナット又はボルトを回り止めしておかない
とこれらが一体的に回る、所謂「共回り」してしまうた
め、ナットとボルトの一方を片方の手で回り止め(スパ
ナ等の工具で)しながら他方を別の手で回すという両手
使いの作業が要求される。建築においては、高所での作
業が多く、言うまでも無く、高所での両手使いの作業は
非常に危険なことである。
【0004】そこで、ボルトの頭部やナットに座金を溶
接して一体化すると共に、その座金には、柱などの対象
物に食い込ませるスパイクを形成した金物が提案されて
いる。このような金物によれば、少なくとも座金のスパ
イクが対象物に食い込んだ後は当該座金と一体化してい
るボルト又はナットの回り止めが効くので、その後の締
め付け作業は片手で済ませることができる。
【0005】しかしながら、このような金物を製作する
には溶接という手間がかかり、この溶接には、ナットや
ボルトと座金との中心線を一致させるための位置合わせ
が必要になるため、その治具や位置合わせの工数が製作
コストをかなり押し上げてしまうという問題がある。そ
の上、このような座金付きのボルトやナットは、その用
途を限定してしまうことが少なくない。特に、ボルトの
場合は、呼び径と長さの両方が目的の取付箇所に適合す
るものでなければ使えないので、その種類が非常に多く
なってしまい、また、呼び径と長さの両方が目的の取付
箇所に適合していても座金が邪魔になる場合は使えない
からである。
【0006】本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為
されたものであり、ボルトやナットを一体化しなくて
も、ボルトやナットに対する回り止め機能を持ち、しか
も、ボルトとナットのいずれにも汎用的に組み合わせる
ことができて用途が限定されないで済む新規なボルトナ
ット組み用の座金を提供することを目的とする。また本
発明は、用途は多少限定されることがあっても、溶接を
せずにボルトの頭部又はナットを座金に強固に固定する
ことができる新規なネジ式締付け具を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載したボルトナット組み用の座金は、
ボルトの頭部とナットの少なくとも一方が非円形である
ボルトナット組み用の座金であって、非円形のボルト頭
部又はナットが座金に着座することによって該ボルト頭
部又はナットの平坦な側面に接する回り止め爪を切り起
こし形成すると共に、この回り止め爪の切り起こし方向
と反対側へ突出した複数のスパイクを設けたことを特徴
とするものである。
【0008】従って、この座金によれば、ボルトナット
組みを取り付ける対象物にスパイクが食い込むことで座
金自体の回り止めが為され、この座金に着座したボルト
頭部やナットの回り止めには座金の回り止め爪が働く。
従って、ボルトにナットを螺合させる当初の作業以外
は、片手でナット又はボルトを回すだけで当該ボルトナ
ット組みの締め付けを達成することができ、高所での作
業も安全に行うことができる。しかも、この座金は、ボ
ルトやナットに溶接などで一体化する必要が無いので、
製作コストが安く済み、ボルトやナットの用途を限定し
ないで済む。この回り止め爪は、その数が多いほど回り
止め機能を安定に果たすが、1個でもその機能を果たす
ことは可能である。
【0009】請求項2に記載したボルトナット組み用の
座金は、請求項1に記載したボルトナット組み用の座金
において、回り止め爪の先端部をボルト通し孔の中心線
から遠くなる方向へ曲げたことを特徴とするものであ
る。このようにすると、回り止め爪の先端部が、ボルト
頭部やナットを滑らせながら所定の着座位置へと案内す
る案内部として機能するため、ボルト頭部やナットを座
金に着座させる作業を容易に行うことができる。
【0010】請求項3に記載したボルトナット組み用の
座金は、請求項1又は2に記載したボルトナット組み用
の座金において、全体を、回り止め爪が切り起こされて
いる側へ膨らむように湾曲させたことを特徴とするもの
である。このような形状にした場合も、回り止め爪は先
端側へ行くに従ってボルト通し孔の中心線から遠くなる
ので、この回り止め爪が、ボルト頭部やナットを滑らせ
ながら所定の着座位置へと案内する案内部として機能す
るため、ボルト頭部やナットを座金に着座させる作業を
容易に行うことができる。そして、ボルトとナットが締
め付けられると、座金はその湾曲が消えて平坦な形に変
形するので、この変形によるバネ様の形状復元力を蓄え
てスプリングワッシャーと同様の機能を果たす。
【0011】また、本発明座に係るネジ式締付け具は、
非円形の頭部を持つボルト又は非円形のナットと座金と
を一体的に結合した構造のネジ式締付け具であって、座
金は、ボルト通し孔の周りに複数の圧着突部が打ち出し
形成され且つこの圧着突部の打ち出し方向と反対側へ突
出した複数のスパイクが設けられると共に上記方向へ膨
らむように湾曲した形に形成され、複数の圧着突部の内
側にボルトの頭部又はナットを収めた状態から当該頭部
又はナットを座金の板厚方向へ打圧して座金を略平坦な
形に変形させることで、圧着突部を当該頭部又はナット
に圧着させたことを特徴とするものである。
【0012】このネジ式締付け具にあっては、ボルト又
はナットと座金とが一体的に結合されているため、座金
のスパイクが対象物に食い込むことで座金と当該ボルト
又はナットの回り止めが為される。特に、このネジ式締
付け具では、溶接など手間のかかる手段を用いなくて
も、プレス若しくはそれと同様の打圧手段だけで座金を
ボルトやナットに固定することができるので、製作コス
トが安く済む。
【0013】請求項5に記載したネジ式締付け具は、請
求項4に記載したネジ式締付け具において、圧着突部の
ボルト通し孔側の端面をこの圧着突部が打ち出された方
向へ行くに従ってボルト通し孔の中心線から離れるよう
に傾斜させ、この端面のほぼ中間位置からからボルト通
し孔の中心線までの寸法を、ボルトの頭部又はナットに
おける非円形の側面から中心までの寸法と同じにしたこ
とを特徴とするものである。このようにすると、座金を
変形させる際にボルトの頭部やナットが打圧されると、
当該ボルトの頭部やナットが圧着突部を外側へ押圧して
それを多少潰すように働くので、この押圧が、ボルトの
頭部やナットと圧着突部との圧着を更に強固なものとす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るボルトナッ
ト組み用の座金と、ネジ式締付け具の実施の形態を図面
に従って説明する。 〔1.ボルトナット組み用の座金〕先ず、ボルトナット
組み用の座金の各実施の形態を説明する。図面に示した
各実施の形態は、いずれも、六角ボルトや六角ナットと
組み合わせるタイプのものである。
【0015】〔1−A.第一の実施の形態〕(図1〜図
4) 図1から図4は、第一の実施の形態に係る座金1を示
す。 〔1−A−1.構造〕(図1〜図4)座金1の各部は、
比較的厚い金属板により一体に形成されている。この座
金1を板厚方向から見た外形は基本的にほぼ正方形状を
しており、その中央部に円形のボルト通し孔3が形成さ
れ、4つの隅角は、後ろ側(図1における右上方へ向か
う方向を後ろ側とする)へ向けて折り曲げ且つある程度
薄肉になるようにプレスすることで楔形をしたスパイク
5に加工されている。ボルト通し孔3の直径は、適合サ
イズの六角ボルト11(図4参照)の呼び径dより稍大
きい。
【0016】ボルト通し孔3の開口縁部からは3つの回
り止め爪7が前方へ向けてほぼ垂直に切り起こされてい
る。この回り止め爪7は、それぞれ矩形をしており、ボ
ルト通し孔3と同心の円上に等間隔で配列されている。
これら回り止め爪7のボルト通し孔3の中心線側を向く
面から該ボルト通し孔3の中心線oまでの寸法L(図3
参照)は、六角ボルト11の頭部13の「二面幅」Bの
半分と同じか又はそれより僅かに大きい寸法にしてあ
る。
【0017】従って、この六角ボルト11の軸心をボル
ト通し孔3の中心線に合わせて、その軸回りでの向き
を、図3に示すように、頭部13の6つの面13aの一
つがいずかの回り止め爪7の内面と平行になる向き(以
下、「爪に整合する向き」と言う)にすると、他の2つ
の回り止め爪7も頭部13の他の2つの面13aと各別
に平行になる。
【0018】尚、六角ボルト11の頭部13と同じ二面
幅Bを持つサイズのナット17(図4参照)も、頭部1
3と同様、その中心線をボルト通し孔3の中心線に合わ
せて上記「爪に整合する向き」とすれば、その3つの側
面17aが3つの回り止め爪7に近接又は軽く接触する
状態で各別に平行になる。
【0019】〔1−A−2.使用方法と作用〕(図4) このような座金1の使用方法の一例を図4に示す。この
図は、木造建築における構造材21と23とを六角ボル
ト11とナット17を用いたボルトナット組みによって
接合するのに座金1を用いたものであって、座金1は六
角ボルト11側の座金として使用している。
【0020】このボルトナット組みを取り付ける作業
は、例えば次のように行う。先ず、六角ボルト11の軸
部15を座金1のボルト通し孔3に前側から通しなが
ら、その頭部13を前記「爪に整合する向き」にして座
金1の前面1aに着座させる。これにより、頭部13の
6つの側面13aのうち一つ置きの3つが3つの回り止
め爪7に極く近接するか又は軽く接触するので、頭部1
3は座金1に対して回転不能になる。即ち、軸回り方向
では六角ボルト11と座金1とが一体的に係合し合う。
【0021】この状態から、六角ボルト11の軸15
を、構造材21と23に貫通形成してあるボルト孔25
に挿入して座金1を構造材21に多少強く当てると、そ
のスパイク5が構造材21に軽く刺さって座金1が構造
材21に仮止め状に止まると共に、その回転が阻止され
た状態になる。そして、ボルト孔25から出た軸部15
にナット側の平座金27を通した後、ナット17を取り
付ける。このナット17をスパナやインパクトドライバ
ーで回して六角ボルト11に対して締め付ける。
【0022】この状態では、座金1はスパイク5が構造
材21に食い込むことで回り止めされていて、この座金
1の回り止め爪7が六角ボルト11の回転を阻止してい
るため、ナット17を六角ボルト11に対して締め付け
る作業は、ナット17を一方的に回すだけで済む。従っ
て、片手でボルトを回り止めしながら別の手でナットを
回すといった両手使いの作業が不要になり、高所でも安
全に作業することができる。
【0023】尚、図4では座金1を六角ボルト11側の
座金として使用しているが、場合によっては、この座金
1をナット17側の座金として使用することもできる。
この場合は、ナット17の回り止めが為されるので、六
角ボルト11との螺合や締め付けは、六角ボルト11を
回すことになる。
【0024】〔1−B.第二の実施の形態〕(図5) 図5は、前記した座金1の第二の実施の形態1Aを示す
ものである。この座金1Aが前記した座金1と相違する
ところは、回り止め爪7の先端部の形だけである。従っ
て、説明はこの相違点だけについて行い、その余の部分
については、図面の各部に前記座金1における同様の部
位に付した符号と同じ符号、又は、それにダッシュ記号
を付けた符号を付することで説明を省略する。このよう
な符号の使い方とその意味は、後述する第三の実施の形
態と、ネジ式締付け具においても同様とする。
【0025】回り止め爪7の先端部7aは、互いに外側
へ開くように屈曲している。即ち、ボルト通し孔3の中
心線から遠くなる方向へ屈曲している。従って、この先
端部7aを案内部として、ボルトの頭部13やナット1
7を、回り止め爪7の内側に容易に収めることができる
ので、ボルトナット組みを組み付ける作業を簡単に遂行
できる。
【0026】〔1−C.第三の実施の形態〕(図6) 図6は、第三の実施の形態に係る座金1Bを示すもので
ある。この座金1Bが前記座金1と相違するところは、
回り止め爪7が切り起こされている側へ膨らむように全
体が弓なりに湾曲していることだけである。座金1Bの
全体をこのように湾曲させた結果、回り止め爪7はその
先端側へ行くに従って互いに外側へ開くので、この形態
においても、ボルトの頭部13やナット17を、回り止
め爪7の内側に容易に収めることができる。ボルトの頭
部13やナット17の回り止めは、回り止め爪7の根元
辺りが機能する。
【0027】そして、ボルト13とナット17とが締め
付けられると、座金1Bの湾曲が消えて平坦な形に変形
するか、少なくとも湾曲が緩やかになるので、回り止め
爪7が当該ボルト頭部13又はナット17に接触すると
共に、平坦な形に変形したことによるバネ様の形状復元
力を蓄えるので、この座金1Bがスプリングワッシャー
と同様の機能を果たして、締め付け後の緩みを防止する
ことにも役立つ。
【0028】〔2.ネジ式締付け具〕(図7〜図10) 次に、ネジ式締付け具の実施の一形態31を説明する。
このネジ式締付け具31は、座金1Cと六角ボルト11
とを一体的に結合したものである。座金1Cは、前記座
金1Bと較べて、ボルト11の頭部13に対する回り止
め手段が異なる他は、これと略同じ形態をしている。即
ち、この座金1Cも、その各部が比較的厚い金属板によ
り一体に形成されていて、板厚方向から見た外形は基本
的にほぼ正方形状を為し、その中央部に円形のボルト通
し孔3′が形成され、4つの隅角は、後ろ側へ向けて折
り曲げられた楔形のスパイク5に加工されている。ボル
ト通し孔3′の直径は、適合サイズの六角ボルト11の
呼び径dより僅かに大きい。
【0029】ボルト通し孔3′に近接した位置からは、
このボルト通し孔3′の軸回りに等間隔で配列された3
つの圧着突部33がプレス加工によって前方へ向けて打
ち出し形成されている。この圧着突部33は、ボルト通
し孔3′から放射状に延びると共に、座金1Aの板厚方
向に沿う垂直断面(図8参照)は、ボルト通し孔3′側
の端面33aに行くほど前方への突出寸法が大きくなる
ように傾斜した形になっていて、この端面33aにおい
てのみ座金1Aから切り起こされた形になっている。そ
して、この垂直断面で見て、端面33aはボルト通し孔
3′側へ向かって緩やかに膨らんだ弧状に屈曲すると共
に、互いに前広がりの斜面を為すように形成されてい
る。圧着突部33の頂部すなわち端面33aの高さは、
ボルト11の頭部13の高さの略2倍になっている。
【0030】このような座金1Cは、これに六角ボルト
11が結合される前の状態においては、図10(A)に
示すように、前方(同図における上方)へ膨らむように
全体が弓なりに湾曲しており、この状態において、圧着
突部33の端面33aのほぼ中間位置からボルト通し孔
3′の中心線oまでの寸法L′(図9参照)は、六角ボ
ルト11の頭部13の「二面幅」の半分、即ち、1つの
側面13aから頭部13の中心までの寸法bと同じにな
っている。
【0031】このように加工された座金1Cに六角ボル
ト11が一体的に結合される。この結合は、図10
(B)に示すように、治具41に載せた座金1Cのボル
ト通し孔3′に前側から六角ボルト11の軸部15を通
した状態で、頭部13を打圧することで行う。この治具
41は、座金1Cよりひと回り程度小さい略平坦なワー
ク載置面41aを有し、その中央部に縦方向へ貫通した
孔41bが形成されている。座金1Cは、圧着突部33
が上に来る向きでワーク載置面44aに載置し、ボルト
11は、座金1Cのボルト通し孔3′と治具41の孔4
1bに通す。このとき、頭部13の向きを、図9に示す
ように、その3つの側面13aが3つの圧着突部33に
各別に対向する向きにする。
【0032】この状態では、図10(B)に示すよう
に、頭部13が3つの圧着突部33の端面33aのほぼ
中間位置に載る。この状態から、頭部13をプレス装置
などによって真上から打圧すると、頭部13が各圧着突
部33を外側へ押圧してこれを多少押し潰しながら座金
1Cの前面1aに着座すると共に、座金1C自体は治具
41と頭部13とでプレスされることによってそれまで
の湾曲を失って略平坦な形に変形される。この変形は、
3つの圧着突部33に対しては、これをボルト通し孔
3′側へ近づけるように作用するので、これら3つの圧
着突部33が頭部13の側面13aに強固に圧着する。
【0033】しかして、ボルト11の頭部13と座金1
Cの3つの圧着突部33とが互いに強固に圧着して、ボ
ルト11と座金1Cとが一体的に結合される。従って、
このネジ式締付け具31にあっても、スパイク5が構造
材に食い込むことでボルト11が回り止めされるので、
このボルト11にナットを螺合して締め付ける作業は、
ナットを一方的に回すだけで済む。
【0034】尚、図面では、ネジ式締付け具として、座
金1Cに六角ボルト11を結合させた形態のものを示し
たが、この座金1Cには、ボルト頭部13と同じサイズ
のナットを結合させることもできる。
【0035】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明の具体的構成がこの実施の形態に限定されるもの
では無く、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更
等があっても本発明に含まれる。特に、本発明における
回り止め爪や圧着突部、スパイクの数及び形状等が実施
の形態に示したものに限られないことは勿論である。
【0036】また、ボルトナット組み用の座金の実施の
形態では、ボルト通し孔の開口縁部から回り止め爪を切
り起こしたが、この回り止め爪は、当該座金の外周縁か
ら切り溝を入れて切り起こすようにしても良い。そし
て、本発明の座金を組み合わせることのできるボルトの
頭部やナットの外形が六角に限られることは無く、四角
形その他の非円形をしたものであれば特に制限は無い。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明ボルトナット組み
用の座金によれば、ボルトにナットを螺合させる当初の
作業以外は、片手でナット又はボルトを回すだけで当該
ボルトナット組みの締め付けを達成することができ、高
所での作業も安全に行うことができる。しかも、この座
金は、ボルトやナットに溶接などで一体化する必要が無
いので、製作コストが安く済み、ボルトやナットの用途
を限定しないで済む。
【0038】請求項2の発明によれば、回り止め爪の先
端部が、ボルト頭部やナットを滑らせながら所定の着座
位置へと案内する案内部として機能するため、ボルト頭
部やナットを座金に着座させる作業を容易に行うことが
できる。
【0039】請求項3の発明によれば、回り止め爪は先
端側へ行くに従ってボルト通し孔の中心線から遠くなる
ので、この回り止め爪が、ボルト頭部やナットを滑らせ
ながら所定の着座位置へと案内する案内部として機能す
るため、ボルト頭部やナットを座金に着座させる作業を
容易に行うことができる。そして、ボルトとナットが締
め付けられると、座金はその湾曲が消えて平坦な形に変
形するので、この変形によるバネ様の形状復元力を蓄え
てスプリングワッシャーと同様の機能を果たす。
【0040】また、本発明ネジ式締付け具によれば、ボ
ルト又はナットと座金とが一体的に結合されているた
め、座金のスパイクが対象物に食い込むことで座金と当
該ボルト又はナットの回り止めが為される。特に、この
ネジ式締付け具では、溶接など手間のかかる手段を用い
なくても、プレス若しくはそれと同様の打圧手段だけで
座金をボルトやナットに固定することができるので、製
作コストが安く済む。
【0041】請求項5の発明によれば、座金を変形させ
る際にボルトの頭部やナットが打圧されると、当該ボル
トの頭部やナットが圧着突部を外側へ押圧してそれを多
少潰すように働くので、この押圧が、ボルトの頭部やナ
ットと圧着突部との圧着を更に強固なものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ボルトナット組み用の座金の第一の実施
の形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す座金を別の方向から見た斜視図であ
る。
【図3】図1に示す座金の正面図である。
【図4】図1に示す座金を使用してボルトナット組みを
構成した一例を示す断面図である。
【図5】本発明ボルトナット組み用の座金の第二の実施
の形態を示す斜視図である。
【図6】本発明ボルトナット組み用の座金の第三の実施
の形態を示す断面図である。
【図7】本発明ネジ式締付け具の実施の形態を示す斜視
図である。
【図8】図7のA−A線に沿って切断した拡大断面図で
ある。
【図9】図7のネジ式締付け具における座金の拡大正面
図である。
【図10】図7のネジ式締付け具の製作過程を(A)か
ら(B)へ順を追って示す断面図である。
【符号の説明】
1…座金 5…スパイク 7…回り止め爪 11
…ボルト 13…頭部 13a…ボルトの平坦な側面 17…ナット 17
a…ナットの平坦な側面 1A…ボルトナット組み用の座金 7a…回り止め爪
の先端部 1B…ボルトナット組み用の座金 31…ネジ式締付け具 1C…座金 3′…ボルト
通し孔 33…圧着突部 33a…(圧着突部の)端面 o
…ボルト通し孔の中心線 L′…圧着突部の端面の中間位置からボルト通し孔の中
心線までの寸法 b…ボルトの頭部の側面から中心までの寸法

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボルトの頭部とナットの少なくとも一方が
    非円形であるボルトナット組み用の座金であって、非円
    形のボルト頭部又はナットが座金に着座することによっ
    て該ボルト頭部又はナットの平坦な側面に接する回り止
    め爪を切り起こし形成すると共に、この回り止め爪の切
    り起こし方向と反対側へ突出した複数のスパイクを設け
    たことを特徴とするボルトナット組み用の座金。
  2. 【請求項2】請求項1に記載したボルトナット組み用の
    座金において、回り止め爪の先端部をボルト通し孔の中
    心線から遠くなる方向へ曲げたことを特徴とするボルト
    ナット組み用の座金。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載したボルトナット組
    み用の座金において、全体を、回り止め爪が切り起こさ
    れている側へ膨らむように湾曲させたことを特徴とする
    ボルトナット組み用の座金。
  4. 【請求項4】非円形の頭部を持つボルト又は非円形のナ
    ットと座金とを一体的に結合した構造のネジ式締付け具
    であって、座金は、ボルト通し孔の周りに複数の圧着突
    部が打ち出し形成され且つこの圧着突部の打ち出し方向
    と反対側へ突出した複数のスパイクが設けられると共に
    上記方向へ膨らむように湾曲した形に形成され、複数の
    圧着突部の内側にボルトの頭部又はナットを収めた状態
    から当該頭部又はナットを座金の板厚方向へ打圧して座
    金を略平坦な形に変形させることで、圧着突部を当該頭
    部又はナットに圧着させたことを特徴とするネジ式締付
    け具。
  5. 【請求項5】請求項4に記載したネジ式締付け具におい
    て、圧着突部のボルト通し孔側の端面をこの圧着突部が
    打ち出された方向へ行くに従ってボルト通し孔の中心線
    から離れるように傾斜させ、この端面のほぼ中間位置か
    らからボルト通し孔の中心線までの寸法を、ボルトの頭
    部又はナットにおける非円形の側面から中心までの寸法
    と同じにしたことを特徴とするネジ式締付け具。
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