JP2002088168A - 熱融着フィルム及びそれからなる包装体 - Google Patents

熱融着フィルム及びそれからなる包装体

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JP2002088168A JP2000281108A JP2000281108A JP2002088168A JP 2002088168 A JP2002088168 A JP 2002088168A JP 2000281108 A JP2000281108 A JP 2000281108A JP 2000281108 A JP2000281108 A JP 2000281108A JP 2002088168 A JP2002088168 A JP 2002088168A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱融着強度の温度依存性が小さく、ボイル殺菌
した際の熱融着強度の低下が少なく、易剥離性が良好な
ポリプロピレン用の熱融着フィルム及び包装体易開封性
包装体の提供することにある。 【解決手段】高圧法低密度ポリエチレン(A)と直鎖状
低密度ポリエチレン(B)との密度0.910〜0.9
35g/cmの組成物(C)からなることを特徴とす
る熱融着した際の熱融着強度の温度依存性が小さく、被
包装物の充填後にボイル殺菌した際の熱融着強度の低下
が少ない、易剥離性が良好なポリプロピレン用熱融着フ
ィルム及びそれからなる包装体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、低密度ポリエチレン組成
物からなる易剥離性、開封時のソフト感、耐ブロッキン
グ性、衛生性、製膜加工性、ラミネート加工性に優れた
プロピレン重合体用熱融着フィルム及びそれを用いた包
装体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】せんべい、ポテトチップス等のス
ナック菓子包装、あるいはゼリー、ミルク、ヨーグル
ト、プリン、とうふ、乳酸飲料等の食品包装や、ブリス
ター包装、その他日用品や雑貨等の包装として、ボト
ル、カップ、ないしトレー状のプラスチック容器をプラ
スチックラミネートフィルムないしアルミ箔ラミネート
フィルムからなる蓋材でシールした包装が広く採用され
ている。このような包装に要求されることは、流通経路
に耐える機械的な強度、衛生性の保持ができるシール強
度および使用時における開封性の良さである。
【0003】又、近年包装材のポリオレフィン化という
流れから、剛性に優れたポリプロピレンが包装材料の一
つとして多く使用されるようになっている。しかしなが
ら、一般に用いられている熱融着材であるEVA系樹脂
が提案されている(例えば、特開昭58−47038号
公報)はブロッキング性に劣り、ポリプロピレン系から
なる熱融着層と融着後剥離する際に剥離し難いという欠
点を有している。
【0004】かかるポリプロピレン包装材に適したヒー
トシーラントとしてシングルサイト触媒を用いて重合さ
れたエチレンとα−オレフィンとの共重合体のフィルム
が提案されている(特開平9−95356号公報)。し
かしながら、かかる共重合体を単一で用いた場合は、熱
融着(ヒートシール)温度を高くするとともに熱融着強
度が強くなり過ぎ易剥離性が損なわれる虞がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者等は、
耐ブロッキング性、ソフトな開封性、衛生性、加工性に
優れ、ポリプロピレン系熱融着層と熱融着した際の熱融
着強度の温度依存性が小さく、被包装物の充填後にボイ
ル殺菌した際の熱融着強度の低下が少なく、輸送時等に
は被包装物が漏れ出る虞がない熱融着強度を有しながら
被包装物を取出す際には、容易に剥離し、剥離時にソフ
トでスタッキングがないポリプロピレン用の熱融着フィ
ルム及び包装体を得るべく、種々検討した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【発明の概要】本発明は、高圧法低密度ポリエチレン
(A)と直鎖状低密度ポリエチレン(B)との密度0.9
10〜0.935g/cmの組成物(C)からなるこ
とを特徴とするポリプロピレン用熱融着フィルムに関す
る。又、本発明は相対する面が、高圧法低密度ポリエチ
レン(A)と直鎖状低密度ポリエチレン(B)とからなる
密度0.910〜0.935g/cmの組成物(C)
からなる熱融着フィルムとポリプロピレン(D)層から
なる熱融着層を備えたことを特徴とする包装体に関す
る。
【0007】
【発明の具体的説明】高圧法低密度ポリエチレン(A) 本発明に係わる高圧法低密度ポリエチレン(A)は、通
常、密度が0.910〜0.935g/cm、好まし
くは0.920〜0.935g/cm、MFR(AS
TM D1238 荷重2160g、温度190℃)が
通常、0.5〜100g/10分、好ましくは1〜30
g/10分、より好ましくは1〜10g/10分の高圧
下で重合されるエチレンの単独重合体若しくは5重量%
以下の他のα−オレフィンあるいは酢酸ビニル等のビニ
ル化合物との共重合体である。
【0008】直鎖状低密度ポリエチレン(B) 本発明に係わる直鎖状低密度ポリエチレン(B)は、通
常、密度が0.905〜0.940g/cm、好まし
くは0.910〜0.935g/cm、MFR(AS
TM D1238 荷重2160g、温度190℃)が
通常、0.5〜50g/10分、好ましくは0.5〜2
0g/10分、より好ましくは1〜10g/10分のエ
チレンと炭素数が3〜10のα−オレフィン、例えばプ
ロピレン、ブテン−1、ヘプテン−1、ヘキセン−1、
オクテン−1、4−メチル−ペンテン−1とのランダム
共重合体である。又、かかる直鎖状低密度ポリエチレン
(B)は、分子量分布(重量平均分子量:Mw、と数平
均分子量:Mn、との比:Mw/Mnで表示)が通常
1.5〜4.0、好ましくは1.8〜3.5の範囲にあ
る。このMw/Mnはゲル透過クロマトグラフィー(G
PC)によって測定できる。
【0009】又、直鎖状低密度ポリエチレン(B)は、
示差走査熱量計(DSC)の昇温速度10℃/分で測定
した吸熱曲線から求めた鋭いピークが1個ないし複数個
あり、該ピークの最高温度、すなわち融点が通常70〜
130℃、好ましくは80〜120℃の範囲にある。
【0010】上記のような直鎖状低密度ポリエチレン
(B)は、シングルサイト触媒を用いた従来公知の製造
法により調整することができる。たとえば直鎖状低密度
ポリエチレン(B)は、遷移金属のメタロセン化合物を
含む触媒を用いて調整することができる。このメタロセ
ン化合物を含む触媒は、(a)遷移金属のメタロセン化
合物と、(b)有機アルミニウムオキシ化合物と、
(c)担体とから形成されることが好ましく、さらに必
要に応じて、これらの成分と(d)有機アルミニウム化
合物および/または有機ホウ素化合物とから形成さてい
てもよい。
【0011】なお、このようなメタロセン化合物を含む
オレフィン重合用触媒、および触媒を用いた直鎖状低密
度ポリエチレン(B)の調整方法は、たとえば特開平8
−269270号公報に記載されている。
【0012】プロピレン重合体(D) 本発明に係わるプロピレン重合体(D)は、一般にポリ
プロピレンの名称で製造・販売されている樹脂で、通
常、密度が0.900〜0.920、MFR(ASTM
D1238 荷重2160g、温度230℃)が0.
5〜20g/10分、好ましくは0.5〜5g/10分
のプロピレンの単独重合体若しくはプロピレンと他の少
量のα−オレフィン、例えばエチレン、ブテン、ヘキセ
ン−1等とのランダムあるいはブロック共重合体であ
る。プロピレン重合体(D)には50重量%未満であれ
ば、上記低密度ポリエチレンを始め、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、ポリブテン、エチレン・酢酸
ビニル共重合体等のオレフィン系重合体がブレンドされ
ていてもよい。
【0013】組成物(C) 本発明に係わる組成物(C)は、前記、高圧法低密度ポ
リエチレン(A)と直鎖状低密度ポリエチレン(B)とか
らなり、組成物の密度が通常、0.910〜0.935
g/cm、好ましくは0.915〜0.930g/c
m2で、通常、MFR(ASTM D1238 荷重2
160g、温度190℃)が0.5〜50g/10分、
好ましくは1〜30g/10分、より好ましくは1〜1
0g/10分の範囲にある。
【0014】本発明に係わる組成物(C)における高圧
法低密度ポリエチレン(A)と直鎖状低密度ポリエチレ
ン(B)との重量比は特に限定はされないが、通常、高
圧法低密度ポリエチレン(A)が10〜80重量%、好
ましくは30〜50重量%と直鎖状低密度ポリエチレン
(B)が90〜20重量%、好ましくは70〜50重量
%の範囲にある。
【0015】又、本発明に係わる高圧法低密度ポリエチ
レン(A)、直鎖状低密度ポリエチレン(B)あるいはそ
の組成物(C)およびプロピレン重合体(D)には、本
発明の目的を損なわない範囲で、通常用いられる酸化防
止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤等の添加剤を必
要に応じて配合することができる。特に、アンチブロッ
キング剤、スリップ剤を配合することによって、フィル
ム成形時、ラミネート加工時、包装作業時等における加
工性や作業性を向上させることができる。
【0016】熱融着フィルム 本発明に係わる熱融着フィルムは種々公知の方法で製造
できる。例えば、高圧法低密度ポリエチレン(A)と直
鎖状低密度ポリエチレン(B)とを所定の量で混合した
後、直接フィルム成形機に投入してT−ダイ、環状ダイ
等を用いてフィルムにする方法、予め高圧法低密度ポリ
エチレン(A)、直鎖状低密度ポリエチレン(B)とを所
定の量で混合して押出機等で溶融混練して組成物(C)
を得た後、T−ダイ、環状ダイ等を用いてフィルム成形
する方法が例示できる。熱融着フィルムは単層でも用い
られるが、補強層として上記低密度ポリエチレンを始
め、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリブ
テン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系
重合体あるいは後述の熱可塑性樹脂からなる補強材との
積層フィルムを得る場合には、シール層となる熱融着フ
ィルムの原料である熱可塑性樹脂(C)と補強層に用い
る樹脂とを多層ダイを用いて共押出しフィルムとしても
良い。又、予め得られた補強材に熱可塑性樹脂組成物
(C)を押出しラミネートして積層フィルムとしても良
いし、あるいは夫々別個に得たフィルムを貼り合せて積
層フィルムとしても良い。又、蓋材として用いる場合
は、前記製法で得た熱融着層を備えた単層あるいは積層
フィルム若しくはシートをそのまま蓋材として用いても
良いし、印刷して用いても良い。更に印刷されたあるい
はされていない紙、アルミ箔等と貼り合せて蓋材にして
も良い。又、用途によっては予め容器形状に合わせてカ
ットして蓋材にしても良い。
【0017】補強材 本発明に係わる熱融着フィルムに積層される補強材とし
ては、たとえば、ポリエチレンテレフタレートに代表さ
れるポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ
プロピレンフィルム等の熱可塑性樹脂製フィルム、アル
ミニューム箔、紙等が挙げられる。かかる熱可塑性樹脂
製フィルムからなる補強材は無延伸であっても一軸ある
いは二軸延伸フィルムであっても良い。勿論、補強材は
1層でも2層以上としても良い。
【0018】熱融着層 本発明に係わる熱融着層は、被包装材料に合わせてプロ
ピレン重合体(D)を公知の方法でフィルム、シート、
トレー、カップ、ボトル等の種々の形状とすることがで
きる。フィルム若しくはシートの場合は、上記熱融着フ
ィルムと同様な方法で製造し得る。トレー若しくはカッ
プの場合は、一旦上記方法でシートを製造した後、真空
成形、圧空成形等の熱成形によりトレー、カップ等の容
器とすることにより製造し得る。又、カップあるいはボ
トルの場合は射出成形、射出中空成形(インジェクショ
ンブロー)、中空成形等により容器として成形し得る。
更に用途によっては上記補強材と積層してもよい。又、
熱融着層に静電防止性を付与するために非帯電性アイオ
ノマー等の静電防止剤を混合しておいてもよい。
【0019】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実
施例に制約されるものではない。
【0020】実施例及び比較例で使用した原料は次の通
りである。 (1)エチレン重合体−1(高圧法低密度ポリエチレ
ン): 三井化学社製(商品名;ミラソン、銘柄名;M12P) 密度0.927(g/cm)、MFR3.0(g/1
0分) 融点114℃ (2)エチレン重合体−2(シングルサイト触媒重合直
鎖状低密度ポリエチレン): 三井化学社製(商品名;エボリュー、銘柄名;SP15
40) 密度0.915(g/cm)、MFR4(g/10
分)、融点113℃ (3)エチレン重合体−3(シングルサイト触媒重合直
鎖状低密度ポリエチレン): 三井化学社製(商品名;エボリュー、銘柄名;SP25
40) 密度0.925(g/cm)、MFR4(g/10
分)、融点120℃ (4)エチレン重合体−4(直鎖状低密度ポリエチレ
ン) 三井化学社製(商品名;ウルトゼックス、銘柄名;UZ
3523L)密度0.935(g/cm)、MFR
2.1(g/10分)、融点123℃ (5)エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA): 酢酸ビニル含量10重量% (6)エチレン・1−ブテン共重合体(EBR): 三井化学社製(商品名;タフマ−A、銘柄:A408
5) 1−ブテン含量10重量%、密度0.88(g/c
) MFR4.0(g/10分) (7)脂肪族系炭化水素樹脂: 荒川化学(株)製品(商品名;アルコン) 環球法軟化点115℃
【0021】実施例1 シール層となる熱融着フィルムの原料であるエチレン重
合体−1:40重量%とエチレン重合体−2:60重量
%をドライブレンドした組成物(C)と、補強層−1の
原料であるエチレン重合体−3:30重量%とエチレン
重合体−4:70重量%をドライブレンドした組成物
と、補強層−2の原料であるエチレン共重合体−4:1
00重量%を夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によ
ってシール層/補強層−1/補強層−2なる構成の3層
共押出フイルムを得た。フィルムの総厚は30μmで、
各槽の厚みはシール層:補強層:補強層=5:19:6
μmであった。
【0022】実施例2 シール層となる熱融着フィルムの原料であるエチレン重
合体−1:20重量%とエチレン重合体−2:80重量
%をドライブレンドした組成物(C)と、補強層−1の
原料であるエチレン重合体−3:30重量%とエチレン
重合体−4:70重量%をドライブレンドした組成物
と、補強層−2の原料でエチレン重合体−4:100重
量%を夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によってシ
ール層/補強層−1/補強層−2なる構成の3層共押出
フイルムを得た。フィルムの総厚は30μmで、各槽の
厚みはシール層:補強層:補強層=5:19:6μmで
あった。
【0023】実施例3 シール層となる熱融着フィルムの原料であるエチレン重
合体−1:40重量%とエチレン重合体−3:60重量
%をドライブレンドした組成物(C)と、補強層−1の
原料であるエチレン重合体−3:30重量%とエチレン
重合体−4:70重量%をドライブレンドした組成物
と、補強層−2の原料でエチレン重合体−4:100重
量%を夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によってシ
ール層/補強層−1/補強層−2なる構成の3層共押出
フイルムを得た。フィルムの総厚は30μmで、各槽の
厚みはシール層:補強層:補強層=5:19:6μmで
あった。
【0024】実施例4 シール層となる熱融着フィルムの原料であるエチレン重
合体−1:20重量%とエチレン重合体−3:80重量
%をドライブレンドした組成物(C)と、補強層−1の
原料であるエチレン重合体−3:30重量%とエチレン
重合体−4:70重量%をドライブレンドした組成物
と、補強層−2の原料でエチレン重合体−4:100重
量%を夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によってシ
ール層/補強層−1/補強層−2なる構成の3層共押出
フイルムを得た。フィルムの総厚は30μmで、各槽の
厚みはシール層:補強層:補強層=5:19:6μmで
あった。
【0025】比較例1 シール層となる熱融着フィルムの原料であるエチレン重
合体−2:100重量%と、補強層−1の原料であるエ
チレン重合体−3:30重量%とエチレン重合体−4:
70重量%をドライブレンドした組成物と、補強層−2
の原料でエチレン重合体−4:100重量%を夫々別々
の押出機に供給し、Tダイ法によってシール層/補強層
−1/補強層−2なる構成の3層共押出フイルムを得
た。フィルムの総厚は30μmで、各槽の厚みはシール
層:補強層:補強層=5:19:6μmであった。
【0026】比較例2 シール層となる熱融着フィルムの原料であるエチレン重
合体−3:100重量%と、補強層−1の原料であるエ
チレン重合体−3:30重量%とエチレン重合体−4:
70重量%をドライブレンドした組成物と、補強層−2
の原料でエチレン重合体−4:100重量%を夫々別々
の押出機に供給し、Tダイ法によってシール層/補強層
−1/補強層−2なる構成の3層共押出フイルムを得
た。フィルムの総厚は30μmで、各槽の厚みはシール
層:補強層:補強層=5:19:6μmであった。
【0027】参考例 シール層となる熱融着フィルムの原料であるエチレン・
酢酸ビニル共重合体(EVA):40重量%とエチレン
・1−ブテン共重合体(EBR):40重量%と脂肪族
系炭化水素樹脂20重量%をドライブレンドした組成物
と、補強層−1の原料であるエチレン重合体−3:30
重量%とエチレン重合体−4:70重量%をドライブレ
ンドした組成物と、補強層−2の原料でエチレン重合体
−4:100重量%の組成物を夫々別々の押出機に供給
し、Tダイ法によってシール層/補強層−1/補強層−
2なる構成の3層共押出フイルムを得た。フィルムの総
厚は30μmで、各槽の厚みはシール層:補強層:補強
層=5:19:6μmであった。
【0028】各実施例、比較例及び参考例で得られたフ
ィルムの特性値は以下の方法で測定した。 (1)ヒ−トシ−ル性:延伸された厚さ12μmのポリ
エチレンテレフタレ−トフィルム(PET)と、各実施
例および比較例等で得られたフィルムの補強層−2面を
ウレタン系接着剤を用いてドライラミネ−ションにより
積層して、易開封性包装体の材料を製造した。熱融着層
として用いたプロピレン重合体の基材は、東セロ社製の
ポリプロピレンシ−ト(商品名:T−T#300)を用
いた。 (2)ヒートシール性 : 1)シール層面と熱融着層のシ−ル面を重ね合せ、表記
載の温度、幅5mmのシールバーにより、0.2MPa
の圧力で1秒間シールした後放冷した。これから15m
m幅の試験片を切り取りクロスヘッド速度500mm/
minでヒートシール部を剥離し、その強度をヒートシ
ール強度とした。耐熱水処理後の適正は上記方法でヒー
トシールした試験片を90℃の熱水中で30分間放置し
た冷却したのち自然乾燥し、上記方法でヒートシール強
度を測定した。 2)剥離強度が5〜15N/15mm程度の範囲に有る
物を◎、剥離強度が20N/15mm以上の強い強度の
物を△で表した。 3)開封時のピ−ル感を観察し、ソフトなピ−ル性のも
のを◎、ピリピリ感の有る(スタッキング性の有る)ピ
−ル性のものを△、より完全シールに近い強いピ−ル性
のものを×で表した。 (3)熱融着面のブロッキングが(ラミ加工時のラミロ
−ルのブロッキング性)しないものを◎、1.5N/1
5cmとバリバリと音がするレベルにあるものを×で
表した。 (4) イ−ジ−ピ−ル性フィルムとしての機能性とし
て総合適性は、対被着体との剥離強度が5〜15N/1
5mm程度、綺麗な界面剥離でソフトな感触で剥離可能
な物で、尚かつフィルム・ラミネ−ト加工時或いは実包
作業時においてブロッキングのしないフィルムが好適で
ある。従って、総合適性の判定は◎:最適、○:適、
△:不十分、×:不適とした。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明に係わる易開封性包装体は、高圧
法低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンとの
組成物とが特定の割合で混合された熱可塑性樹脂組成物
となっているので、低温ヒ−トシ−ル性があり、ヒ−ト
シ−ル温度幅も広く、ボイル処理等によるヒ−ト−シル
強度の変化も少なく、適度なヒートシール強度を有して
おり、又開封時にはソフトに容易に開封できてるという
特性を有している。また、フィルムのブロキング性にも
優れているので加工時の粉振り加工が不要で、ラミネー
ト品のエ−ジング温度を一般のフィルム並以下に低くす
ることも必要なく、或いはユ−ザ−等で使用する場合も
問題が無く使える。このようなことにより、広く各種の
ヨ−グルト、プリン、ゼリ−、スナック、麺などの紙ポ
リ容器の食品包装やブリスタ−包装、その他日用品や雑
貨等の袋物包装、ボトル、カップ、ないしトレ−のプラ
スチックス容器などのシ−ル材等の包装体として好適に
利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AB02 BA02 BA15 BB51 BB90 CA01 CA35 4F071 AA18 AA18X AA19 AA28X AA82 AH04 BA01 BB06 BB07 BC01 4F100 AK02 AK06A AK07B AK63A AK65 AK68 AL05A BA02 EH20 EH202 GB15 JA13A JC00 JL01 YY00A 4J002 BB02W BB03W BB03X BB05X BB06W BB15X GF00 GG02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高圧法低密度ポリエチレン(A)と直鎖状
    低密度ポリエチレン(B)との密度0.910〜0.9
    35g/cmの組成物(C)からなることを特徴とす
    るプロピレン重合体用熱融着フィルム。
  2. 【請求項2】高圧法低密度ポリエチレン(A)10〜8
    0重量%と直鎖状低密度ポリエチレン(B)20〜90
    重量%との組成物から得られ得る、密度0.910〜
    0.935g/cmのプロピレン重合体用熱融着フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】直鎖状低密度ポリエチレン(B)がシング
    ルサイト触媒により得られ得る請求項1若しくは2に記
    載の熱融着フィルム。
  4. 【請求項4】相対する面が、高圧法低密度ポリエチレン
    (A)と直鎖状低密度ポリエチレン(B)との密度0.9
    10〜0.935g/cmの組成物(C)からなる熱
    融着フィルムとプロピレン重合体(D)層からなる熱融
    着層を備えたことを特徴とする包装体。
  5. 【請求項5】相対する面が、、高圧法低密度ポリエチレ
    ン(A)10〜80重量%と直鎖状低密度ポリエチレン
    (B)90〜20重量%との組成物(C)から得られ得る
    密度0.910〜0.935g/cmの熱融着フィル
    ムとプロピレン重合体(D)層からなる熱融着層を備え
    たことを特徴とする包装体。
  6. 【請求項6】直鎖状低密度ポリエチレン(B)がシング
    ルサイト触媒により得られ得る請求項4若しくは5に記
    載の包装体。
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