JP2002088072A - 1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類の製造方法 - Google Patents

1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類の製造方法

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JP2002088072A
JP2002088072A JP2000279885A JP2000279885A JP2002088072A JP 2002088072 A JP2002088072 A JP 2002088072A JP 2000279885 A JP2000279885 A JP 2000279885A JP 2000279885 A JP2000279885 A JP 2000279885A JP 2002088072 A JP2002088072 A JP 2002088072A
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茂樹 坂上
Hiroyuki Shiraishi
浩之 白石
Muneaki Tanaka
宗明 田中
Junichi Sakamoto
純一 坂本
Mikio Yamamoto
幹生 山本
Takehiro Hiyama
武寛 檜山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高純度の1,2−ベンズイソチアゾール−3
−オン類を製造する方法を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1); (式中、R1は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2
は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜
4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基もしくは
そのエステル、またはハロゲン原子を表す。)で表され
る2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル類とハロゲン化
剤とを水と鉱酸の存在下に反応させることを特徴とする
下記一般式(2); (式中、R2は、前記一般式(1)と同意義を表す。)
で表される1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,2−ベンズイソチ
アゾール−3−オン類の製造方法に関する。さらに詳し
くは、抗菌剤、抗カビ剤等として有用な1,2−ベンズ
イソチアゾール−3−オン類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1,2−ベンズイソチアゾール−3−オ
ン類の製造方法としては、2−(メチルチオ)ベンズク
ロライドから2−(メチルチオ)ベンズアミドを製造
し、このものを過ヨウ素酸を用いて酸化させて2−(メ
チルスルフィニル)ベンズアミドを製造し、さらにこれ
を塩化チオニルによって環化させて、1,2−ベンズイ
ソチアゾール−3−オンを得る方法(Bull.Chem.Soc.Jp
n.,55,1183-7(1982))が知られている。しかしながら、
前記方法は、原料として用いる2−(メチルチオ)ベン
ズクロライドの安価な製造方法および安定性に問題があ
る。また、取扱い上危険性が高く、かつ高価な過ヨウ素
酸を用いる必要があり、反応工程数も多い。
【0003】また、チオサリチル酸を出発原料とし、4
工程を経て1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンを
得る方法(Org.Prep.Proced.Int.,15,315-319(198
3))、チオサリチル酸を出発原料とし、最終的に水酸化
ナトリウムを用いて環化させて1,2−ベンズイソチア
ゾール−3−オンを得る方法(Ger.Offen.3500577,(198
6))等が知られている。しかしながら、これらの方法
は、高価なチオサリチル酸を用い、しかも反応工程数が
多いため、工業的に満足できる方法とは言い難い。
【0004】一方、工業的に有利に、しかも高価で取扱
い上危険性の高い物質を使用することなく、簡易かつ経
済的に1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類を製
造する方法として、本発明者らは、2−(アルキルチ
オ)ベンゾニトリル類とハロゲン化剤を水の存在下で反
応させる方法を出願した(特開平8−134051号公
報)。
【0005】しかしながら、前記方法は、従来よりも短
い工程で高収率で1,2−ベンズイソチアゾール−3−
オン類を得られるものの、反応中に生成した副成物を晶
析等の精製方法により完全に除去することが困難である
ため、得られた1,2−ベンズイソチアゾール−3−オ
ン類の純度が低く未だ改良の余地がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高純度の
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類を製造する
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、2−(アルキルチ
オ)ベンゾニトリル類とハロゲン化剤とを水の存在下に
反応させるに際して、鉱酸を同時に存在させることによ
り、反応時の選択性を向上し、副成物の生成を抑制して
高純度の1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類が
製造できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、下記一般式(1);
【0009】
【化3】 (式中、R1は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2
は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜
4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基もしくは
そのエステル、またはハロゲン原子を表す。)
【0010】で表される2−(アルキルチオ)ベンゾニ
トリル類とハロゲン化剤とを水と鉱酸の存在下に反応さ
せることを特徴とする下記一般式(2);
【0011】
【化4】 (式中、R2は、前記一般式(1)と同意義を表す。)
【0012】で表される1,2−ベンズイソチアゾール
−3−オン類の製造方法に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明においては、2−(アルキ
ルチオ)ベンゾニトリル類とハロゲン化剤とを水と鉱酸
の存在下に反応させることにより、副成物の生成を抑制
し高純度の1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類
を製造することができる。
【0014】本発明に用いられる2−(アルキルチオ)
ベンゾニトリル類は、下記一般式(1);
【0015】
【化5】
【0016】で表される化合物である。
【0017】前記一般式(1)中、R1は、炭素数1〜
4のアルキル基を表す。前記炭素数1〜4のアルキル基
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基等を挙げることができる。
【0018】前記R1の好ましい例としては、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、tert−ブチル基を
挙げることができる。
【0019】また、前記一般式(1)中、R2は、水素
原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアル
コキシ基、ニトロ基、カルボキシル基もしくはそのエス
テル、またはハロゲン原子を表す。前記炭素数1〜4の
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基等を挙げること
ができる。前記炭素数1〜4のアルコキシ基としては、
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロ
ポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−
ブトキシ基、tert−ブトキシ基等を挙げることがで
きる。前記カルボキシル基のエステルとしては、メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカ
ルボニル基、ブトキシカルボニル基等を挙げることがで
きる。前記ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子
等を挙げることができる。
【0020】前記R2の好ましい例としては、水素原
子、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、メトキ
シ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、
プロポキシカルボニル基、塩素原子、ニトロ基を挙げる
ことができる。
【0021】前記2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル
類の具体例としては、2−(メチルチオ)ベンゾニトリ
ル、2−(エチルチオ)ベンゾニトリル、2−(n−プ
ロピルチオ)ベンゾニトリル、2−(tert−ブチル
チオ)ベンゾニトリル、3−メチル−2−(メチルチ
オ)ベンゾニトリル、5−tert−ブチル−2−(メ
チルチオ)ベンゾニトリル、4−メトキシ−2−(メチ
ルチオ)ベンゾニトリル、3−ニトロ−2−(メチルチ
オ)ベンゾニトリル、3−ニトロ−2−(tert−ブ
チルチオ)ベンゾニトリル、4−クロロ−2−(メチル
チオ)ベンゾニトリル、4−カルボキシ−2−(メチル
チオ)ベンゾニトリル、4−メトキシカルボニル−2−
(メチルチオ)ベンゾニトリル等が挙げられる。中で
も、入手が容易で、生成物の抗菌性が優れている観点か
ら、2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、3−メチル−
2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、5−tert−ブ
チル−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、4−メトキ
シ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、3−ニトロ−
2−(tert−ブチルチオ)ベンゾニトリル、4−ク
ロロ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、4−メトキ
シカルボニル−2−(メチルチオ)ベンゾニトリルが好
適に用いられる。
【0022】なお、前記2−(アルキルチオ)ベンゾニ
トリル類は、いかなる方法によって製造されたものを用
いてもよいが、例えば、特開平8−134051号公報
に示されたように、下記一般式(3);
【0023】
【化6】
【0024】で表される2−ハロベンゾニトリル類と下
記一般式(4);
【0025】
【化7】
【0026】で表されるアルカンチオール類とを、塩基
の存在下で不均一系で反応することにより製造すること
ができる。
【0027】ここで、前記一般式(3)中のR2および
前記一般式(4)中のR1は前記一般式(1)と同意義
を表す。
【0028】本発明に用いられるハロゲン化剤として
は、塩素、臭素、塩化スルフリル、臭化スルフリル等が
挙げられる。中でも、経済的な観点から、塩素または塩
化スルフリルが好適に用いられる。前記ハロゲン化剤の
使用量は、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル類に対
して、0.8〜3倍モル、好ましくは1〜2倍モルであ
る。ハロゲン化剤の使用量が0.8倍モル未満の場合
は、未反応の2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル類が
多くなり収率が低下するため好ましくない。また、ハロ
ゲン化剤の使用量が3倍モルを超える場合は、副反応が
起こりやすく収率が低下するため好ましくない。
【0029】本発明に用いられる水の使用量は、2−
(アルキルチオ)ベンゾニトリル類に対して、0.8〜
5倍モル、好ましくは1〜3倍モルである。水の使用量
が0.8倍モル未満の場合および5倍モルを超える場
合、副反応が起こり収率が低下するため、それぞれ好ま
しくない。なお、前記水は、後述する鉱酸に含まれる水
を利用することができ、また鉱酸に含まれる水に加えて
新たに添加することもできる。
【0030】本発明に用いられる鉱酸としては、塩酸、
硫酸、硝酸等が挙げられる。中でも、反応選択性の観点
から、塩酸が好適に用いられる。前記鉱酸は、通常、水
溶液として用いられる。その濃度は、特に限定されない
が、通常、塩酸の場合は10重量%〜飽和濃度、硫酸ま
たは硝酸の場合は10〜50重量%のものが好適に用い
られる。前記鉱酸の使用量は、使用する鉱酸の種類、濃
度により異なるが、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリ
ル類に対して、0.01〜2倍モル、好ましくは0.1
〜1.5倍モルである。鉱酸の使用量が0.01倍モル
未満の場合、得られた1,2−ベンズイソチアゾール−
3−オン類の純度が低下するため好ましくない。また、
鉱酸の使用量が2倍モルを超える場合、使用量に見合う
効果がなく経済的でないため好ましくない。ただし、鉱
酸に含まれる水の量が2−(アルキルチオ)ベンゾニト
リル類に対して、5倍モル以下になるように使用するこ
とが好ましい。
【0031】本発明に用いられる溶媒としては、特に限
定されないが、例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサ
ン、n−ヘプタン等の炭化水素類;ジクロロエタン、ジ
クロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素
類;ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等の芳香族
炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド等が挙げられる。中でも、トルエン、モノ
クロロベンゼンが好適に用いられる。前記溶媒の使用量
は、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル類に対して、
通常、0.2〜30倍重量である。溶媒の使用量が0.
2倍重量未満の場合は、反応が円滑に進行しにくいため
好ましくない。また、溶媒の使用量が30倍重量を超え
る場合は、容積効率が悪化するため好ましくない。
【0032】前記反応における反応温度は、通常、−2
0〜170℃、好ましくは0〜150℃である。反応温
度が−20℃未満の場合は、反応速度が遅く、反応に長
時間を要するため好ましくない。また、反応温度が17
0℃を超える場合は、副反応が起こりやすくなるため好
ましくない。反応時間は、反応温度により異なるが、通
常、1〜40時間である。
【0033】かくして得られた1,2−ベンズイソチア
ゾール−3−オン類を含む反応液から、1,2−ベンズ
イソチアゾール−3−オン類を単離精製する方法として
は、そのまま晶析させるか、抽出して再結晶させる方法
等により容易に行うことができる。
【0034】このようにして得られる目的の化合物であ
る一般式(2)で表される1,2−ベンズイソチアゾー
ル−3−オン類の具体例としては、1,2−ベンズイソ
チアゾール−3−オン、7−メチル−1,2−ベンズイ
ソチアゾール−3−オン、5−tert−ブチル−1,
2−ベンズイソチアゾール−3−オン、6−メトキシ−
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、7−ニトロ
−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、6−クロ
ロ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、6−カ
ルボキシ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、
6−メトキシカルボニル−1,2−ベンズイソチアゾー
ル−3−オン等が挙げられる。
【0035】
【実施例】以下に製造例、実施例および比較例により本
発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例
のみに限定されるものではない。
【0036】製造例 攪拌機、温度計、滴下ロートおよび冷却器を備え付けた
0.5L容の四つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、2−
クロロベンゾニトリル27.5g(0.2モル)、モノ
クロロベンゼン26.0g、50重量%テトラ−n−ブ
チルアンモニウムブロマイド水溶液0.5gを仕込み、
30重量%メタンチオールのナトリウム塩水溶液51.
4g(0.22モル)を、70〜75℃で5時間を要し
て滴下し、滴下終了後、さらに同温度で10時間反応さ
せた。
【0037】反応終了後、反応液を室温まで冷却し、溶
媒を留去した後、減圧蒸留して139〜140℃/93
1Paの留分を取得して2−(メチルチオ)ベンゾニト
リル29.2g(0.196モル)を得た。2−クロロ
ベンゾニトリルに対する収率は98%であった。
【0038】実施例1 攪拌機、温度計および冷却器を備え付けた0.5L容の
四つ口フラスコに、製造例と同様の方法により得られた
2−(メチルチオ)ベンゾニトリル29.8g(0.2
モル)、モノクロロベンゼン46.0gおよび35重量
%塩酸6.7g(塩酸0.06モル、水0.24モル)
を仕込み、攪拌しながら塩素15.6g(0.22モ
ル)を45〜50℃で2時間を要して吹き込み、さらに
65〜70℃に加熱して1時間反応させた。
【0039】反応終了後、同温度で20重量%水酸化ナ
トリウム水溶液41.0gを添加し、室温まで冷却し
た。析出した結晶を濾別し、メタノールおよび水で洗
浄、乾燥して1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン
29.6g(0.196モル)を得た。2−(メチルチ
オ)ベンゾニトリルに対する収率は98%であった。得
られた1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンの純度
は、高速液体クロマトグラフィで測定した結果、99.
5%であった。
【0040】実施例2 実施例1において2−(メチルチオ)ベンゾニトリル2
9.8g(0.2モル)の代わりに3−メチル−2−
(エチルチオ)ベンゾニトリル35.4g(0.2モ
ル)を用いた以外は実施例1と同様にして、7−メチル
−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン31.0g
(0.188モル)を得た。3−メチル−2−(エチル
チオ)ベンゾニトリルに対する収率は94%であった。
得られた7−メチル−1,2−ベンズイソチアゾール−
3−オンの純度は、高速液体クロマトグラフィで測定し
た結果、99.3%であった。
【0041】実施例3 攪拌機、温度計および冷却器を備え付けた0.5L容の
四つ口フラスコに、5−tert−ブチル−2−(メチ
ルチオ)ベンゾニトリル41.0g(0.2モル)、モ
ノクロロベンゼン46.0gおよび35重量%塩酸6.
7g(塩酸0.06モル、水0.24モル)を仕込み、
攪拌しながら塩化スルフリル29.7g(0.22モ
ル)を5〜15℃で添加した後、65〜70℃に加熱し
て1時間反応させた。
【0042】反応終了後、同温度で20重量%水酸化ナ
トリウム水溶液41.0gを添加し、室温まで冷却し
た。析出した結晶を濾別し、メタノールおよび水で洗
浄、乾燥して、5−tert−ブチル−1,2−ベンズ
イソチアゾール−3−オン39.3g(0.190モ
ル)を得た。5−tert−ブチル−2−(メチルチ
オ)ベンゾニトリルに対する収率は95%であった。得
られた5−tert−ブチル−1,2−ベンズイソチア
ゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマトグラフィ
で測定した結果、99.1%であった。
【0043】実施例4 実施例3において5−tert−ブチル−2−(メチル
チオ)ベンゾニトリル41.0g(0.2モル)の代わ
りに4−メトキシ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル
35.8g(0.2モル)を用いた以外は実施例3と同
様にして、6−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾー
ル−3−オン34.0g(0.188モル)を得た。4
−メトキシ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリルに対す
る収率は94%であった。得られた6−メトキシ−1,
2−ベンズイソチアゾール−3−オンの純度は、高速液
体クロマトグラフィで測定した結果、99.2%であっ
た。
【0044】実施例5 攪拌機、温度計および冷却器を備え付けた0.5L容の
四つ口フラスコに、3−ニトロ−2−(tert−ブチ
ルチオ)ベンゾニトリル47.0g(0.2モル)、モ
ノクロロベンゼン46.0gおよび15重量%塩酸6.
7g(塩酸0.03モル、水0.32モル)を仕込み、
攪拌しながら塩素15.6g(0.22モル)を45〜
50℃で2時間を要して吹き込み、さらに65〜70℃
に加熱して1時間反応させた。
【0045】反応終了後、同温度で20重量%水酸化ナ
トリウム水溶液41.0gを添加し、室温まで冷却し
た。析出した結晶を濾別し、メタノールおよび水で洗
浄、乾燥して、7−ニトロ−1,2−ベンズイソチアゾ
ール−3−オン37.6g(0.192モル)を得た。
3−ニトロ−2−(tert−ブチルチオ)ベンゾニト
リルに対する収率は96%であった。得られた7−ニト
ロ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンの純度
は、高速液体クロマトグラフィで測定した結果、99.
4%であった。
【0046】実施例6 実施例5において3−ニトロ−2−(tert−ブチル
チオ)ベンゾニトリル47.0g(0.2モル)の代わ
りに4−クロロ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル3
6.7g(0.2モル)を用いた以外は実施例5と同様
にして、6−クロロ−1,2−ベンズイソチアゾール−
3−オン35.2g(0.190モル)を得た。4−ク
ロロ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリルに対する収率
は95%であった。得られた6−クロロ−1,2−ベン
ズイソチアゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマ
トグラフィで測定した結果、99.5%であった。
【0047】実施例7 攪拌機、温度計および冷却器を備え付けた0.5L容の
四つ口フラスコに、4−メトキシカルボニル−2−(メ
チルチオ)ベンゾニトリル41.4g(0.2モル)、
モノクロロベンゼン46.0g、35重量%塩酸3g
(塩酸0.03モル、水0.11モル)および水2.7
g(0.15モル)を仕込み、攪拌しながら塩素15.
6g(0.22モル)を45〜50℃で2時間を要して
吹き込み、さらに65〜70℃に加熱して1時間反応さ
せた。
【0048】反応終了後、同温度で20重量%水酸化ナ
トリウム水溶液41.0gを添加し、室温まで冷却し
た。析出した結晶を濾別し、メタノールおよび水で洗
浄、乾燥して、6−メトキシカルボニル−1,2−ベン
ズイソチアゾール−3−オン38.9g(0.186モ
ル)を得た。4−メトキシカルボニル−2−(メチルチ
オ)ベンゾニトリルに対する収率は93%であった。得
られた6−メトキシカルボニル−1,2−ベンズイソチ
アゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマトグラフ
ィで測定した結果、99.4%であった。
【0049】実施例8 攪拌機、温度計、滴下ロートおよび冷却器を備え付けた
0.5L容の四つ口フラスコに、窒素雰囲気下、2−ク
ロロベンゾニトリル27.5g(0.2モル)、モノク
ロロベンゼン26.0g、50重量%テトラ−n−ブチ
ルアンモニウムブロマイド水溶液0.5gを仕込み、3
0重量%メタンチオールのナトリウム塩水溶液51.4
g(0.22モル)を、70〜75℃で5時間を要して
滴下し、滴下終了後、さらに同温度で10時間反応させ
た。
【0050】反応終了後、同温度で熱時分液して有機層
を得、得られた有機層にモノクロロベンゼン20.0
g、35重量%塩酸6.7g(塩酸0.06モル、水
0.24モル)を仕込み、塩素15.6g(0.22モ
ル)を45〜50℃で2時間を要して吹き込み、さらに
65〜70℃に加熱して1時間反応させた。
【0051】反応終了後、反応液に同温度で20重量%
水酸化ナトリウム水溶液41.0gを添加し、室温まで
冷却した。析出した結晶を濾別し、メタノールおよび水
で洗浄、乾燥して1,2−ベンズイソチアゾール−3−
オン29.6g(0.196モル)を得た。2−クロロ
ベンゾニトリルに対する収率は98%であった。得られ
た1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンの純度は、
高速液体クロマトグラフィで測定した結果、99.4%
であった。
【0052】比較例 実施例1において35重量%塩酸6.7gに代えて水
4.7gを用いた以外は実施例1と同様にして、1,2
−ベンズイソチアゾール−3−オン29.0g(0.1
92モル)を得た。2−(メチルチオ)ベンゾニトリル
に対する収率は96%であった。得られた1,2−ベン
ズイソチアゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマ
トグラフィで測定した結果、97.1%であった。
【0053】
【発明の効果】本発明によると、2−(アルキルチオ)
ベンゾニトリル類とハロゲン化剤とを水と鉱酸の存在下
に反応させることにより、反応時の選択性が向上し、副
成物の生成を抑制して高純度の1,2−ベンズイソチア
ゾール−3−オン類を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 純一 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社別府工場内 (72)発明者 山本 幹生 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社精密化学品研究所内 (72)発明者 檜山 武寛 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社精密化学品研究所内 Fターム(参考) 4C033 AA06 AA19 4H039 CA42 CH10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1); 【化1】 (式中、R1は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2
    は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜
    4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基もしくは
    そのエステル、またはハロゲン原子を表す。)で表され
    る2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル類とハロゲン化
    剤とを水と鉱酸の存在下に反応させることを特徴とする
    下記一般式(2); 【化2】 (式中、R2は、前記一般式(1)と同意義を表す。)
    で表される1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン類
    の製造方法。
  2. 【請求項2】鉱酸が、塩酸である請求項1に記載の1,
    2−ベンズイソチアゾール−3−オン類の製造方法。
  3. 【請求項3】ハロゲン化剤が、塩素または塩化スルフリ
    ルである請求項1に記載の1,2−ベンズイソチアゾー
    ル−3−オン類の製造方法。
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