JP2002076364A - 基板装置及びその製造方法並びに電気光学装置 - Google Patents

基板装置及びその製造方法並びに電気光学装置

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JP2002076364A JP2001124568A JP2001124568A JP2002076364A JP 2002076364 A JP2002076364 A JP 2002076364A JP 2001124568 A JP2001124568 A JP 2001124568A JP 2001124568 A JP2001124568 A JP 2001124568A JP 2002076364 A JP2002076364 A JP 2002076364A
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film
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gate insulating
semiconductor layer
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Tomohiko Hayashi
朋彦 林
Seiki Koide
清貴 小出
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、TFTが形成された基板装置にお
いて、良好なトランジスタ特性を長期に亘って維持し、
更に湿度、温度等の使用環境の影響を受け難くする。 【解決手段】 基板上に、ソース領域、チャネル領域及
びドレイン領域を含む半導体層を形成し、この上に酸化
シリコン膜からなるゲート絶縁膜を形成する。その後、
窒素原子をゲート絶縁膜内に導入し、該酸化シリコン膜
内及び該酸化シリコン膜と半導体層との界面のうち少な
くとも一方に窒素原子が存在するように構成する。その
後、ゲート絶縁膜上にゲート電極膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
(以下適宜、TFTと称す)が形成されたTFTアレイ
基板装置や半導体基板装置等の基板装置の技術分野に属
し、特に液晶装置等の電気光学装置に好適に備えられる
基板装置の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】この種の基板装置は例えば、石英基板等の
基板上に、ソース領域、ドレイン領域及びチャネル領域
を含むポリシリコン膜等又はアモルファスシリコン等の
半導体膜を備える。この半導体膜表面には、ドライ酸化
又はウエット酸化による熱酸化膜等、又は、HTO膜、
TEOS膜、プラズマ酸化膜からゲート絶縁膜が形成さ
れる。更に、このゲート絶縁膜上にゲート電極膜が形成
されることにより、基板上にTFTが構築される。係る
TFTは、例えば液晶装置等の電気光学装置の画像表示
領域内における各画素に作り込まれることにより、TF
Tアレイ基板装置における画素スイッチング用素子とし
て用いられる。或いは、該画像表示領域の周囲における
周辺領域に作り込まれることにより、該基板装置の駆動
回路の一部としても用いられる。
【0003】このようにTFTが作り込まれた基板装置
は、TFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置等
を初めとする各種電気光学装置に広く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種の基板装置にお
いては、良好なトランジスタ特性を長期に亘って維持す
るという一般的要請がある。更に、例えば湿気が多い、
温度が高い等の各種使用環境下でも寿命が短くならない
ことが望まれている。
【0005】しかしながら、本願発明者らによる研究に
よれば、前述の基板装置の場合には、例えば動作時間と
して5000時間程度でトランジスタ特性の劣化が顕在
化してしまうとことが判明している。より具体的には、
基板装置の製造当初には、これに作り込まれたTFTが
良好なトランジスタ特性を示す場合にも、例えば上記5
000時間といった通常の製品レベルで要求される寿命
内で、TFTにおける閾値電圧が高まって通常の駆動電
圧ではスイッチング素子として機能しなくなったり、T
FTにおけるオフ電流(即ちリーク電流)が増加して規
定のデューティー比に対処できなくなったりする。この
ようにトランジスタ特性が劣化してしまうと、最終的に
は例えば当該基板装置を備えてなる電気光学装置におけ
るコントラスト比や明るさ低下等の画像品位の低下が引
き起こされて、装置寿命を短命化してしまうという問題
点がある。特に、湿気の多い東南アジア等の地域で当該
基板装置を備えた各種電気光学装置を使用する場合や、
プロジェクタのライトバルブ用途で強力な投射光を当該
基板装置に照射するような場合には、高湿や高温の影響
で、TFTの特性が一層劣化しやすいことも判明してい
る。即ち、湿度、温度等の使用環境の影響により装置寿
命が一定しないという製造者にとっては実践上重大な問
題点もある。
【0006】本発明は上述した問題点に鑑みなされたも
のであり、良好なトランジスタ特性を長期に亘って維持
することが可能なTFTを備えており、特に湿度、温度
等の使用環境の影響を受け難く、しかも比較的容易に長
寿命化が可能な基板装置及びその製造方法を提供するこ
と並びにそのような基板装置を備えた電気光学装置を提
供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の基板装置は上記
課題を解決するために、基板と、該基板上に形成されて
おりソース領域、チャネル領域及びドレイン領域を含む
半導体層と、少なくとも前記チャネル領域における前記
半導体層上に形成されたゲート絶縁膜と、該ゲート絶縁
膜上に形成されたゲート電極膜とを備えており、前記ゲ
ート絶縁膜は、酸化シリコン膜からなり、該酸化シリコ
ン膜内及び該酸化シリコン膜と前記半導体層との界面の
うち少なくとも一方に窒素原子が存在している。
【0008】本発明の基板装置によれば、基板上に、チ
ャネル領域等を含む半導体層、ゲート絶縁膜及びゲート
電極膜が積層されてTFTが構築される。ここで特に、
ゲート絶縁膜を構成する酸化シリコン膜内及びこれと半
導体層との界面のうち少なくとも一方に窒素原子が存在
している。このため、窒素原子が存在していない従来の
基板装置と比べて、トランジスタ特性の経時劣化や、特
に高湿、高温等の使用環境下におけるトランジスタ特性
の劣化を低減できる。これにより、長期に亘って且つ使
用環境によらずに安定した性能を保持し得るTFTを備
えることにより、基板装置を長寿命化できる。
【0009】このように本発明の基板装置でトランジス
タ特性の劣化を低減可能である理由を以下に考察する。
【0010】先ず本願発明者らの研究によれば、従来の
ゲート絶縁膜としてドライ酸化膜が用いられている基板
装置の場合、通常動作を続けていくと、PチャンネルT
FTでもnチャネルTFTでも、TFTをオンするため
のゲート電圧の閾値であるVthが、エンハンス側にず
れていく現象が確認されている。そして、所定電圧まで
のゲート電圧をTFTに供給可能な電源回路を備えた基
板装置であれば、このずれにより閾値Vthが当該所定
電圧を超えてしまうと、動作不能になる訳である。係る
閾値Vthがずれていく現象は、特にpチャネルTFT
で目立つ。このようなトランジスタ特性の劣化原因は、
第1に、TFT動作時のチャネル抵抗による発熱により
(例えばドレイン領域付近で400℃程度になって)、
ゲート絶縁膜と半導体層との界面の水素原子が脱離して
トランジスタ特性における移動度が低下することによる
と考えられる。第2に、ホットキャリア注入現象(即
ち、チャネルホットエレクトロン注入現象及びドレイン
アバランシェホットキャリア注入現象)によると考えら
れる。第3に、製造中又は製造後にゲート絶縁膜に水分
が入ることにより、HO分子がゲート絶縁膜と半導体
層との界面付近に拡散して、正電荷が発生することによ
ると考えられる。
【0011】本発明の基板装置の如くゲート絶縁膜を酸
化シリコン膜から成膜する時には、単結晶シリコン間に
酸素が入ると膨張して、Si−Si結合や歪んだSi−
O−Si結合が発生し、正孔トラップとなる。他方、ゲ
ート絶縁膜と半導体層との界面付近に水分(水素原子)
が入ると、SiH結合が発生して、Siという正電荷
となる。更に、ゲート絶縁膜と半導体層との界面付近に
水分(酸素原子と水素原子)が入ると、Si−OH結合
が発生して、電子トラップ中心となり界面準位を増加さ
せる。このように、正孔トラップ及び正電荷の発生並び
に界面準位の増加が上述した閾値Vthのずれの主要因
であると考察される。
【0012】そこで本発明の基板装置では、ゲート絶縁
膜と半導体層との界面及びその付近に窒素原子を存在さ
せることにより、上述した閾値Vthのずれの主要因で
ある、界面における正孔トラップ及び正電荷、負電荷の
発生並びに界面準位の増加を低減する。
【0013】更に本発明の基板装置では、ゲート絶縁膜
と半導体層との界面及びその付近に窒素原子を存在させ
ることにより、窒化膜結合を混在させて耐湿性を向上さ
せる。これにより、ゲート絶縁膜と半導体層との界面及
びその付近に入る水分量を低減でき、上述のSi−H結
合やS−OH結合の発生を低減させて正電荷の発生並び
に界面準位の増加を低減できる。
【0014】加えて本発明の基板装置では、ゲート絶縁
膜と半導体層との界面及びその付近に窒素原子を存在さ
せることにより、この領域における原子と原子とのネッ
トワーク中に窒素原子を入り込ませる。これにより、界
面の歪みを緩和でき、更に結合の弱い部分を補強可能と
なる。特に比較的高いSi−Oの結合エネルギーは、結
合状態が歪むことで小さくなっていると考えられるの
で、窒素原子を存在させることにより、Si−Si結合
や歪んだSi−O−Si結合、Si−H結合、Si−O
H結合を減少できる。この結果、ホットキャリアによる
酸化膜の界面準位やトラップ中心ができるのを防止でき
る。
【0015】本発明の基板装置の一態様では、前記半導
体層は、低温ポリシリコン、高温ポリシリコン、単結晶
シリコン、アモルファスシリコンのいずれかからなる。
【0016】この態様によれば、基板上には、低温ポリ
シリコンTFT、高温ポリシリコンTFT、単結晶シリ
コンTFT、アモルファスシリコンTFTのいずれかが
構築されるが、ポリシリコン膜、単結晶シリコン膜、ア
モルファスシリコンのいずれかと酸化シリコン膜との界
面やその付近に窒素原子を存在させることにより、この
ようなTFTにおけるトランジスタ特性の劣化を効果的
に防ぐことができ、ポリシリコンTFT、単結晶シリコ
ン又はアモルファスシリコンTFTを備えてなる基板装
置を長寿命化できる。
【0017】本発明の基板装置の他の態様では、前記ゲ
ート絶縁膜は、熱酸化膜、HTO膜、TEOS膜、プラ
ズマ酸化膜のいずれかからなる。
【0018】この態様によれば、ゲート絶縁膜は、比較
的容易に良質の絶縁膜を形成できる。また半導体膜と酸
化シリコン膜との界面やその付近に窒素原子を存在させ
ることにより、TFTにおけるトランジスタ特性の劣化
を効果的に防ぐことができ、基板装置を長寿命化でき
る。
【0019】本発明の基板装置の他の態様では、前記基
板は、石英基板からなる。
【0020】この態様によれば、石英基板上に特にトラ
ンジスタ特性に優れており、且つその劣化が低減された
TFTを構築でき、高性能の基板装置を実現できる。
【0021】本発明の基板装置の他の態様では、前記窒
素原子は、前記酸化シリコン膜内及び前記界面の両方に
存在しており、前記界面付近に濃度ピークを持つ。
【0022】この態様によれば、上述した閾値Vthの
ずれの主要因であると考察される正孔トラップ及び正電
荷の発生並びに界面準位の増加が顕著である、半導体層
とゲート絶縁膜との界面及びその付近に、濃度のピーク
を持つように窒素原子を存在させる。このため、非常に
効率的に窒素原子の存在により、これら正孔トラップ及
び正電荷の発生並びに界面準位の増加を低減でき、トラ
ンジスタ特性の劣化を効率的に低減可能となる。
【0023】本発明の基板装置の他の態様では、前記基
板上には、前記半導体層、前記ゲート絶縁膜及び前記ゲ
ート電極膜からなる薄膜トランジスタがアレイ状に複数
配列されている。
【0024】この態様によれば、例えばTFTアクティ
ブマトリクス駆動方式の液晶装置等の電気光学装置に好
適に用いられるTFTアレイ基板装置を構築できる。
【0025】本発明の基板装置の製造方法は上記課題を
解決するために、上述した本発明の基板装置(その各種
態様も含む)の製造方法であって、前記基板上に、前記
半導体層を形成する工程と、前記半導体層上に前記ゲー
ト絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜を形成後
に、前記窒素原子を前記ゲート絶縁膜内に導入する工程
と、前記窒素原子を導入後に、前記ゲート絶縁膜上に前
記ゲート電極膜を形成する工程とを備える。
【0026】本発明の基板装置の製造方法によれば、先
ず基板上に半導体層が形成され、その上にゲート絶縁膜
が形成される。その後、窒素原子がゲート絶縁膜内に導
入される。従って、ゲート絶縁膜を構成する酸化シリコ
ン膜内及びこれと半導体層との界面のうち少なくとも一
方に窒素原子が存在する構造を、既存の拡散技術や注入
技術やプラズマ技術により技術を用いて比較的容易に得
ることができる。その後、ゲート絶縁膜上にゲート電極
膜が形成されて、基板上にTFTが構築される。
【0027】本発明の基板装置の製造方法の一態様で
は、前記窒素原子を導入する工程は、前記窒素原子を含
むガスの雰囲気中でアニールする工程を含む。
【0028】この態様によれば、既存のファーネス(拡
散炉)等を用いて、ゲート酸化膜形成時に、窒化原子を
含むガスでゲート酸化膜を形成する工程、又は窒素原子
を含むガスの雰囲気中でアニールすることにより、窒素
原子を導入する工程を比較的簡単に行える。
【0029】この態様では、前記ガスは、NO(一酸
化二窒素)ガス、NO(一酸化一窒素)ガス及びNH
(アンモニア)ガスのうち少なくとも一つを含んでもよ
い。
【0030】このように製造すれば、比較的簡単且つ安
価に、ゲート絶縁膜と半導体層との界面及びその付近に
窒素原子を導入できる。
【0031】或いは本発明の基板装置の製造方法の他の
態様では、前記窒素原子を導入する工程は、プラズマ技
術、ランプアニール、レーザーアニール又はイオン注入
を行う工程を含む。
【0032】この態様によれば、既存のプラズマ技術、
ランプアニール、レーザーアニール(エキシマレーザー
アニール)又はイオン注入により、ゲート絶縁膜と半導
体層との界面及びその付近に窒素原子を導入できる。
【0033】本発明の基板装置は上記課題を解決するた
めに、上述した本発明の基板装置(その各種態様も含
む)を備える。
【0034】本発明の電気光学装置によれば、上述した
本発明の基板装置を備えて構成されているので、長期に
亘って且つ使用環境によらずに安定した性能を保持し得
る長寿命の基板装置を実現できる。
【0035】本発明のこのような作用及び他の利得は次
に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0037】(基板装置の第1実施形態)先ず第1実施
形態の基板装置の製造方法及び構成について図1から図
3を参照して説明する。図1は、第1実施形態の製造方
法を順を追って示す工程図であり、工程毎のTFT付近
における断面構造を示している。図2は、図1の工程
(3)における半導体層(ポリシリコン膜)とゲート絶
縁膜(熱酸化膜)との界面付近の結晶構造を示す模式図
である。図3は、係るゲート絶縁膜から半導体層に至る
部分における酸素及びケイ素の2次強度と、図1の工程
(4)で導入された窒素濃度とをゲート絶縁膜表面から
の深度に対して示す特性図である。
【0038】図1において工程(1)では、石英基板2
00が用意され、工程(2)では、その上にポリシリコン
膜が形成された後、フォトリソグラフィ及びエッチング
により、TFTのソース領域、チャネル領域及びドレイ
ン領域を含む所定パターンのポリシリコン膜202が形
成される。このようなポリシリコン膜202としては、
低温ポリシリコン膜でもよいし、高温ポリシリコン膜、
単結晶シリコンまたはアモルファスシリコンでもよい。
また、石英基板200に代えて、プラスチック基板や、
ガラス基板等を用いてもよい。
【0039】次に、工程(3)では、ドライ酸化又はウエ
ット酸化により、ゲート絶縁膜として半導体層202の
表面に、熱酸化シリコン膜204が形成される。
【0040】この工程(3)の状態では、図2に示すよ
うに、ポリシリコン膜202を構成する単結晶シリコン
間に酸素が入ると膨張して、Si−Si結合や歪んだS
i−O−Si結合が発生し、正孔トラップとなる。他
方、熱酸化シリコン膜204とポリシリコン膜202と
の界面付近203に水分(HO分子)が入ると、Si
H結合が発生して、Siという正電荷となる。更に、
界面付近203に水分が入ると、Si−OH結合が発生
して、電子トラップ中心となり界面準位を増加させる。
【0041】このように、工程(3)の段階では、正孔
トラップ及び正電荷の発生並びに界面準位の増加が、上
述した閾値Vthのずれの主要因として潜在している。
【0042】しかるに本実施形態においては工程(4)
で、ファーネス(拡散炉)内にて、窒素原子を含むガス
の雰囲気中でアニールすることにより、窒素原子を熱酸
化シリコン膜204及びこれとポリシリコン膜202と
の界面付近203に導入する。係るガスは、NOガ
ス、NOガス、NHガス等の窒素ガスが用いられる。
【0043】このように窒素原子を導入することによ
り、熱酸化シリコン膜204内及びこれとポリシリコン
膜202との界面付近203に窒素原子が存在する構造
を比較的容易に得ることができる。
【0044】こうして窒素原子を導入すると、例えば窒
素原子は図3の特性図に示したような濃度分布を持つよ
うになる。即ち、図3に示したように、窒素原子の濃度
ピークは、界面付近203に位置する。
【0045】その後、工程(5)では、熱酸化シリコン
膜204上に、導電性のポリシリコン膜等からなるゲー
ト電極206が形成される。更に、工程(6)では、ソ
ース領域にコンタクトホール221を介して接続された
ソース電極線208が、例えばAl(アルミニウム)等
の金属膜から、第1層間絶縁膜211上に形成される。
他方、ドレイン領域にコンタクトホール222を介して
接続されたドレイン電極線210が、例えばITO(イ
ンジウムティンオキサイド)等の導電膜から、第2層間
絶縁膜212上に形成される。
【0046】以上の工程(1)〜(5)により、基板2
00上にTFTが構築される。
【0047】本実施形態の基板装置では、界面付近20
3に窒素原子を存在させることにより、前述した閾値V
thのずれの主要因である、界面における正孔トラップ
及び正電荷の発生並びに界面準位の増加を低減する。
【0048】更に界面付近203に窒素原子を存在させ
ることにより、窒化膜結合を混在させて耐湿性を向上さ
せる。これにより、界面付近203に入る水分量を低減
でき、上述のSi−H結合やS−OH結合の発生を低減
させて正電荷の発生並びに界面準位の増加を低減でき
る。
【0049】加えて界面付近203に窒素原子を存在さ
せることにより、この領域における原子と原子とのネッ
トワーク中に窒素原子を入り込ませる。これにより、界
面の歪みを緩和でき、更に結合の弱い部分を補強可能と
なる。ここで、結合エネルギーの安定度についての大小
関係は、次の通りである。
【0050】Si−Oの結合エネルギー(4.8eV) >Si−Nの結合エネルギー(3.5eV) >Si−Hの結合エネルギー(3.2eV) >Si−Siの結合エネルギー(2.0eV) このうち比較的高いSi−Oの結合エネルギーは、結合
状態が歪むことで小さくなっていると考えられるので、
窒素原子を存在させることにより、Si−Si結合や歪
んだSi−O−Si結合、Si−H結合、Si−OH結
合を減少できる。ホットキャリアによる酸化膜の界面準
位やトラップ中心ができるのを防止できる。
【0051】因みに、耐湿性については酸化膜(SiO
膜)と比べて、窒化膜(Si 膜)が優れてい
る。しかしながら仮に、本発明の如き基板装置において
窒化膜でゲート絶縁膜を構成したのでは、TFTのIV
特性は、プールフレンケル電流が流れることによりスイ
ッチング素子として利用できない特性となってしまう。
更に、窒化膜からゲート絶縁膜を構成したのでは、半導
体層とのコンタクトをとるためのコンタクトホールを既
存のエッチング技術により開孔することが極めて困難と
なってしまう。
【0052】そこで本実施形態の基板装置では、ゲート
絶縁膜は、窒化膜(窒化シリコン膜)からではなく酸化
シリコン膜で形成しつつ、酸化シリコン膜内やこれと半
導体層との界面に窒素原子を存在させることにより、該
酸化シリコン膜内や界面に窒素リッチな領域を設けるよ
うにしている。このように構成すれば、本実施形態の基
板装置のTFTのIV特性は、ゲート絶縁膜として通常
の酸化膜を用いたTFTと同様にFN電流が流れるIV
特性とすることができ、スイッチング素子として好適に
利用できる。更に、図1の工程(6)でコンタクトホー
ル221や222を開孔する際に、窒化膜のようにエッ
チングし難いことはなく、既存のドライエッチング技術
やウエットエッチング技術により比較的容易に且つ高精
度でコンタクトホールを開孔可能となる。
【0053】このように本実施形態の基板装置は、ゲー
ト絶縁膜としての従来からの熱酸化シリコン膜の構造上
や製造上や長所を損なうこと無く、特性劣化に対する耐
性に優れた窒化膜の長所をも適度に持たせることを可能
なら占める点で非常に画期的である。
【0054】尚、窒素原子を僅かに入れただけでも、同
傾向の効果が確認されている。また、技術的には比較的
容易に20重量%位まで導入することが可能であるが、
窒素濃度を高めることにより更なる効果が期待できる。
【0055】ここで、窒素原子の導入量を変化させた複
数の実施例及び窒素原子を導入しない比較例における動
作時間に対する閾値Vthの初期値からのずれ量Vdd
(V)を図4に示す。図4では、ファーネス内温度を1
000℃又は1150℃とし、ファーネス内の雰囲気中
におけるNOガス濃度を20流量%又は5流量%と
し、拡散時間を20分又は10分にした各実施例につい
てのVddと、比較例(Reference)についての電圧V
ddとを示してある。
【0056】図4において比較例として示すように、従
来のゲート絶縁膜としてドライ酸化膜が用いられている
基板装置の場合、通常動作を続けていくと、TFTをオ
ンするためのゲート電圧の閾値Vthが、エンハンス側
にずれていき、1000時間程度で、ずれ量Vddが例
えば電源回路における供給電圧増加により対処可能な電
圧を超えてしまう。これに対して、窒素原子を界面付近
203に導入した各実施例では、導入量に応じてずれ量
Vddが減少している。特に、窒素ガス濃度を高くする
程、ずれ量Vddの増加は抑制されることが分かる。
【0057】以上詳細に説明したように本実施形態の基
板装置によれば、トランジスタ特性の経時劣化や、特に
高湿、高温等の使用環境下におけるトランジスタ特性の
劣化を低減できる。これにより、長期に亘って且つ使用
環境によらずに安定した性能を保持し得るTFTを備え
ることにより、基板装置を長寿命化できる。
【0058】尚、以上説明した実施形態における当該基
板装置の仕様に応じて、ポリシリコン膜202にドープ
する不純物の種類を代えて、nチャネル型のTFTを構
築してもよいし、pチャネル型のTFTを構築してもよ
い。いずれの場合にも、トランジスタ特性の劣化を抑制
する効果が得られる。
【0059】また本実施形態では、図1の工程(4)に
おいてファーネス内で窒素原子を含むガス雰囲気中でア
ニールを行なうことにより界面付近203に窒素原子を
導入したが、この工程は、既存技術であるプラズマ技
術、ランプアニール、レーザーアニール又はイオン注入
で行ってもよい。
【0060】(基板装置の第2実施形態)次に図5を参
照して本発明の第2実施形態の基板装置の製造方法及び
構成について説明する。図5は、第2実施形態の製造方
法を順を追って示す工程図であり、工程毎のTFT付近
の断面構造を示している。尚、図5において、図1に示
した第1実施形態と同様の構成要素には同様の参照符号
を付し、それらの説明は省略する。
【0061】図5において工程(1)では、石英基板2
00上の全面に酸化シリコン膜201が形成される。そ
して、その工程(2)では、酸化シリコン膜201上に
半導体層としてのポリシリコン膜202が形成され、以
下、第1実施形態の場合と同様の工程が順次行われ、最
終的に酸化シリコン膜201上にTFT構造が構築され
る。
【0062】以上のように製造される第2実施形態の基
板装置においても、工程(4)においてポリシリコン膜
202と熱酸化シリコン膜204との界面付近203に
窒素原子が導入されるので、第1実施形態と同様の本願
発明独自の効果が得られる。
【0063】(電気光学装置の実施形態)次に図6から
図10を参照して本発明の基板装置を備えた電気光学装
置の実施形態について説明する。本実施形態は、上述し
た基板装置の第1又は第2実施形態のいずれかをTFT
アレイ基板として備えたものであり、該TFTアレイ基
板と対向基板とを対向配置して、両者間に液晶等の電気
光学物質を挟持してなる電気光学装置に係る実施形態で
ある。
【0064】先ず図6から図8を参照して、本実施形態
の電気光学装置の画像表示領域における構成についてそ
の動作と共に説明する。ここに、図6は、電気光学装置
の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複
数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。
図7は、データ線、走査線、画素電極等が形成されたT
FTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図であ
り、図8は、図7のA−A’断面図である。尚、図8に
おいては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大
きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめて
ある。
【0065】図6において、特に上述した基板装置の第
1又は第2実施形態をTFTアレイ基板として備えてな
る本実施形態の電気光学装置では、その画像表示領域を
構成するマトリクス状に形成された複数の画素は、画素
電極9aと当該画素電極9aを制御するためのTFT3
0とがマトリクス状に複数形成されており、画像信号が
供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電
気的に接続されている。また、TFT30のゲートに走
査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミング
で、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、
Gmを、この順に線順次で印加するように構成されてい
る。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に
接続されており、スイッチング素子であるTFT30を
一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ
線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを
所定のタイミングで書き込む。画素電極9aを介して電
気光学物質に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、
S2、…、Snは、対向基板(後述する)に形成された
対向電極(後述する)との間で一定期間保持される。電
気光学物質は、印加される電圧レベルにより分子集合の
配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表
示を可能にする。ここで、保持された画像信号がリーク
するのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に
形成される電気光学物質容量と並列に蓄積容量70を付
加する。
【0066】図7において、特に上述した基板装置の第
1又は第2実施形態をTFTアレイ基板として備えてな
る本実施形態の電気光学装置においては、TFTアレイ
基板上に、マトリクス状に複数の透明な画素電極9a
(点線部9a’により輪郭が示されている)が設けられ
ており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ
線6a、走査線3a及び容量線3bが設けられている。
データ線6aは、コンタクトホール5を介してポリシリ
コン膜等からなる半導体層1aのうち後述のソース領域
に電気的接続されており、画素電極9aは、コンタクト
ホール8を介して半導体層1aのうち後述のドレイン領
域に電気的接続されている。また、半導体層1aのうち
チャネル領域(図中右下がりの斜線の領域)に対向する
ように走査線3aが配置されており、走査線3aはゲー
ト電極として機能する。容量線3bは、走査線3aに沿
ってほぼ直線状に伸びる本線部と、データ線6aと交差
する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図中、上向
き)に突出した突出部とを有する。また、図中太線で示
した矩形の島状領域には夫々、各TFTの少なくともチ
ャネル領域をTFTアレイ基板側から見て一画素毎に夫
々覆う位置に、島状の第1遮光膜11aが設けられてい
る。
【0067】次に図8の断面図に示すように、電気光学
装置は、透明なTFTアレイ基板10と、これに対向配
置される透明な対向基板20とを備えている。TFTア
レイ基板10は、例えば石英基板からなり、対向基板2
0は、例えばガラス基板や石英基板からなる。TFTア
レイ基板10には、画素電極9aが設けられており、そ
の上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施され
た配向膜16が設けられている。画素電極9aは例え
ば、ITO膜(Indium Tin Oxide膜)などの透明導電性
薄膜からなる。また配向膜16は例えば、ポリイミド薄
膜などの有機薄膜からなる。他方、対向基板20には、
その全面に渡って対向電極(共通電極)21が設けられ
ており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処
理が施された配向膜22が設けられている。TFTアレ
イ基板10には、図8に示すように、各画素電極9aに
隣接する位置に、各画素電極9aをスイッチング制御す
る画素スイッチング用TFT30が設けられている。対
向基板20には、更に図8に示すように、各画素の開口
領域(即ち、画像表示領域内において実際に入射光が透
過して表示に有効に寄与する領域)以外の領域に、第2
遮光膜23が設けられている。
【0068】このように構成され、画素電極9aと対向
電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基
板10と対向基板20との間には、後述のシール材(図
9及び図10参照)により囲まれた空間に液晶等の電気
光学物質が封入され、電気光学物質層50が形成され
る。電気光学物質層50は、画素電極9aからの電界が
印加されていない状態で配向膜16及び22により所定
の配向状態をとる。電気光学物質層50は、例えば一種
又は数種類のネマティック液晶を混合した電気光学物質
からなる。シール材は、TFT基板10及び対向基板2
0をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化
性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間
の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガ
ラスビーズ等のスペーサが混入されている。
【0069】図7及び図8において本実施の形態では、
データ線6a、走査線3a及び容量線3b並びにTFT
30を含む図7中右上がりの斜線が引かれた網目状の領
域においては、TFTアレイ基板10が凹状に窪んでお
り、画像表示領域の平坦化用の溝が形成されている。
【0070】図8に示すように、画素スイッチング用T
FT30に各々対向する位置においてTFTアレイ基板
10と各画素スイッチング用TFT30との間には、一
画素毎に島状に第1遮光膜11aが設けられている。第
1遮光膜11aは、好ましくは不透明な高融点金属であ
るTi、Cr、W、Ta、Mo及びPbのうちの少なく
とも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等か
ら構成される。
【0071】更に、第1遮光膜11aと複数の画素スイ
ッチング用TFT30との間には、第1層間絶縁膜12
が設けられている。第1層間絶縁膜12は、画素スイッ
チング用TFT30を構成する半導体層1aを第1遮光
膜11aから電気的絶縁するために設けられるものであ
る。更に、第1層間絶縁膜12は、TFTアレイ基板1
0の全面に形成されることにより、画素スイッチング用
TFT30のための下地膜としての機能をも有する。
【0072】本実施の形態では、ゲート絶縁膜2を走査
線3aに対向する位置から延設して誘電体膜として用
い、半導体層1aを延設して第1蓄積容量電極1fと
し、更にこれらに対向する容量線3bの一部を第2蓄積
容量電極とすることにより、蓄積容量70が構成されて
いる。
【0073】図8において、画素スイッチング用TFT
30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有して
おり、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチ
ャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1
a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶
縁膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度ソース領
域1b及び低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高
濃度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備
えている。高濃度ドレイン領域1eには、複数の画素電
極9aのうちの対応する一つが接続されている。本実施
の形態では特にデータ線6aは、Al等の低抵抗な金属
膜や金属シリサイド等の合金膜などの遮光性の薄膜から
構成されている。また、走査線3a、ゲート絶縁膜2及
び第1層間絶縁膜12の上には、高濃度ソース領域1d
へ通じるコンタクトホール5及び高濃度ドレイン領域1
eへ通じるコンタクトホール8が各々形成された第2層
間絶縁膜4が形成されている。更に、データ線6a及び
第2層間絶縁膜4の上には、高濃度ドレイン領域1eへ
のコンタクトホール8が形成された第3層間絶縁膜7が
形成されている。
【0074】画素スイッチング用TFT30は、好まし
くは上述のようにLDD構造を持つが、低濃度ソース領
域1b及び低濃度ドレイン領域1cに不純物イオンの打
ち込みを行わないオフセット構造を持ってよいし、走査
線3aの一部であるゲート電極をマスクとして高濃度で
不純物イオンを打ち込み、自己整合的に高濃度ソース及
びドレイン領域を形成するセルフアライン型のTFTで
あってもよい。また本実施の形態では、画素スイッチン
グ用TFT30のゲート電極をソース−ドレイン領域間
に1個のみ配置したシングルゲート構造としたが、これ
らの間に2個以上のゲート電極を配置してもよい。この
際、各々のゲート電極には同一の信号が印加されるよう
にする。
【0075】次に図9及び図10を参照して、以上のよ
うに構成された電気光学装置の全体構成を説明する。
尚、図9は、TFTアレイ基板10をその上に形成され
た各構成要素と共に対向基板20の側から見た平面図で
あり、図10は、対向基板20を含めて示す図9のH−
H’断面図である。
【0076】図9において、TFTアレイ基板10の上
には、シール材52がその縁に沿って設けられており、
その内側に並行して、例えば第2遮光膜23と同じ或い
は異なる材料から成る額縁としての第3遮光膜53が設
けられている。シール材52の外側の領域には、データ
線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFT
アレイ基板10の一辺に沿って設けられており、走査線
駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺に沿って設
けられている。更にTFTアレイ基板10の残る一辺に
は、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路1
04間をつなぐための複数の配線105が設けられてい
る。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇
所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20と
の間で電気的導通をとるための上下導通材106が設け
られている。そして、図20に示すように、図9に示し
たシール材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が当
該シール材52によりTFTアレイ基板10に固着され
ている。
【0077】以上図6から図10を参照して説明した電
気光学装置の実施形態では、データ線駆動回路101及
び走査線駆動回路104をTFTアレイ基板10の上に
設ける代わりに、例えばTAB(テープオートメイテッ
ドボンディング基板)上に実装された駆動用LSIに、
TFTアレイ基板10の周辺部に設けられた異方性導電
フィルムを介して電気的及び機械的に接続するようにし
てもよい。また、本願発明をTFTアクティブマトリク
ス駆動方式以外の、TFDアクティブマトリクス方式、
パッシブマトリクス駆動方式などいずれの方式に適用し
ても高品位の画像表示が可能な電気光学装置を実現でき
る。更にまた、上述の電気光学装置では、対向基板20
の外面及びTFTアレイ基板10の外面には各々、例え
ば、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertically
Aligned)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid
Crystal)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイ
トモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏
光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向
で配置される。
【0078】本発明は、上述した各実施形態に限られる
ものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れ
る発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能
であり、そのような変更を伴なう電気光学装置もまた本
発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板装置の第1実施形態の製造方法を
順を追って示す工程図である。
【図2】図1の工程(3)における半導体層とゲート絶
縁膜との界面付近における結晶構造を示す模式図であ
る。
【図3】図1の工程(4)で導入された窒素濃度と、ゲ
ート絶縁膜から半導体層に至る部分における酸素及びケ
イ素の2次強度とをゲート絶縁膜表面からの深度に対し
て示す特性図である。
【図4】窒素原子の導入量を変化させた複数の実施例及
び窒素原子を導入しない比較例における動作時間に対す
る閾値Vthの初期値からのずれ量Vdd(V)を示す
特性図である。
【図5】本発明の基板装置の第2実施形態の製造方法を
順を追って示す工程図である。
【図6】本発明の電気光学装置の実施形態における画像
表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けら
れた各種素子、配線等の等価回路である。
【図7】図6の電気光学装置におけるデータ線、走査
線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接
する複数の画素群の平面図である。
【図8】図7のA−A’断面図である。
【図9】本発明の電気光学装置の実施形態におけるTF
Tアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対
向基板の側から見た平面図である。
【図10】図9のH−H’断面図である。
【符号の説明】
1a…半導体層 2…ゲート絶縁膜 3a…走査線 3b…容量線 5…コンタクトホール 6a…データ線 8…コンタクトホール 9a…画素電極 10…TFTアレイ基板 10a…画像表示領域 11a…第1遮光膜 20…対向基板 21…対向電極 23…第2遮光膜 30…画素スイッチング用TFT 50…電気光学物質層 52…シール材 70…蓄積容量 101…データ線駆動回路 104…走査線駆動回路 200…石英基板 201…酸化シリコン膜 202…ポリシリコン膜 203…界面付近 204…熱酸化シリコン膜 206…ゲート電極膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/268 H01L 21/324 Z 21/316 29/78 617T 21/318 617V 21/324 21/26 F 21/336 21/265 Y P Fターム(参考) 2H092 GA59 JA25 JA34 JA37 JA41 JA46 KA04 KA05 KA10 KB13 MA05 MA08 MA25 MA30 NA24 NA25 PA01 5C094 AA21 AA25 AA31 BA03 BA43 CA19 DA13 DB01 DB04 EA04 EA05 EB02 FA02 FB02 FB12 FB14 FB15 GB10 5F058 BA07 BB04 BB07 BC03 BC11 BD04 BF25 BF62 BF63 BF73 BH02 BH15 BH16 BJ10 5F110 AA14 BB01 BB02 CC01 CC02 DD01 DD02 DD03 DD13 DD21 EE09 EE27 FF02 FF04 FF06 FF07 FF23 FF29 FF30 FF36 GG02 GG12 GG13 GG15 HJ13 HL03 HL05 HL07 HM14 HM15 NN03 NN46 NN72 NN73 QQ11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 該基板上に形成されておりソース領域、チャネル領域及
    びドレイン領域を含む半導体層と、 少なくとも前記チャネル領域における前記半導体層上に
    形成されたゲート絶縁膜と、 該ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極膜とを備えて
    おり、 前記ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜からなり、該酸化
    シリコン膜内及び該酸化シリコン膜と前記半導体層との
    界面のうち少なくとも一方に窒素原子が存在しているこ
    とを特徴とする基板装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体層は、低温ポリシリコン、高
    温ポリシリコン、単結晶シリコン、アモルファスシリコ
    ンのうちいずれかからなることを特徴とする請求項1に
    記載の基板装置。
  3. 【請求項3】 前記ゲート絶縁膜は、熱酸化膜、HTO
    膜、TEOS膜、プラズマ酸化膜のうちいずれかからな
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板装置。
  4. 【請求項4】 前記基板は、ガラス基板、石英基板又は
    プラスチック基板からなることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれか一項に記載の基板装置。
  5. 【請求項5】 前記窒素原子は、前記酸化シリコン膜内
    及び前記界面の両方に存在しており、前記界面付近に濃
    度ピークを持つことを特徴とする請求項1から4のいず
    れか一項に記載の基板装置。
  6. 【請求項6】 前記基板上には、前記半導体層、前記ゲ
    ート絶縁膜及び前記ゲート電極膜からなる薄膜トランジ
    スタがアレイ状に複数配列されていることを特徴とする
    請求項1から5のいずれか一項に記載の基板装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれか一項に記載の
    基板装置の製造方法であって、 前記基板上に、前記半導体層を形成する工程と、 前記半導体層上に前記ゲート絶縁膜を形成する時に、窒
    素原子を含むガスでゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極膜を形成する工程
    とを備えたことを特徴とする基板装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から6のいずれか一項に記載の
    基板装置の製造方法であって、 前記基板上に、前記半導体層を形成する工程と、 前記半導体層上に前記ゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜を形成後に、前記窒素原子を前記ゲー
    ト絶縁膜内に導入する工程と、 前記窒素原子を導入後に、前記ゲート絶縁膜上に前記ゲ
    ート電極膜を形成する工程とを備えたことを特徴とする
    基板装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記窒素原子を導入する工程は、前記窒
    素原子を含むガスの雰囲気中でアニールする工程を含む
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載の基板装置の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 前記ガスは、NO(一酸化二窒素)
    ガス、NO(一酸化一窒素)ガス及びNH(アンモニ
    ア)ガスのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする
    請求項7又は9に記載の基板装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記窒素原子を導入する工程は、縦型
    あるいは横型拡散炉、プラズマを使用した窒化、ランプ
    アニール、レーザーアニール又はイオン注入のいずれか
    1つの工程を含むことを特徴とする請求項7又は8に記
    載の基板装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1から6のいずれか一項に記載
    の基板装置を備えたことを特徴とする電気光学装置。
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