JP2002046563A - 助手席用エアバッグ - Google Patents

助手席用エアバッグ

Info

Publication number
JP2002046563A
JP2002046563A JP2000239043A JP2000239043A JP2002046563A JP 2002046563 A JP2002046563 A JP 2002046563A JP 2000239043 A JP2000239043 A JP 2000239043A JP 2000239043 A JP2000239043 A JP 2000239043A JP 2002046563 A JP2002046563 A JP 2002046563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
vehicle
gas inlet
cloth
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000239043A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3760736B2 (ja
Inventor
Junichi Asanuma
準一 浅沼
Yasushi Okada
靖 岡田
Yuji Kuriyama
雄治 栗山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP2000239043A priority Critical patent/JP3760736B2/ja
Priority to US09/729,923 priority patent/US6439606B2/en
Priority to DE10060667A priority patent/DE10060667B4/de
Publication of JP2002046563A publication Critical patent/JP2002046563A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3760736B2 publication Critical patent/JP3760736B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】整流布の材料使用量を極力抑えて、展開膨張初
期に、インストルメントパネルの表面に沿って後方へ展
開可能な助手席用エアバッグを提供すること。 【解決手段】エアバッグ10は、助手席前方のインパネ
に配置される。エアバッグ本体11内には、整流布20
が、ガス流入口12から流入する膨張用ガスGを車両の
前後方向両側へ流すように、ガス流入口12を覆って、
車両の左右方向両側を閉塞し、車両の前後方向両側を開
口させて、配設されている。整流布20は、膨張用ガス
の流入時におけるガス流入口12と対向する部位29の
車両前後方向の断面形状を、ガス流入口12から離れる
方向へ膨らむ曲線状としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、助手席前方のイン
ストルメントパネルに配置される助手席用エアバッグ装
置に使用されるエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、助手席用エアバッグ装
置に使用されるエアバッグでは、展開膨張初期に、車両
の前後方向に素早く展開し、上下方向に広く広がった角
度で、後方へ移動できるように、整流布が、エアバッグ
本体の内部で、膨張用ガスを流入させるガス流入口を覆
って、車両の左右方向両側を閉塞し、車両の前後方向両
側を開口させて、配設されていた(特開平11−278
192号公報等参照)。この整流布は、左右方向に延び
る帯状として、その左右両側が、ガス流入口の周縁にお
ける左右両側に結合される態様としていた。
【0003】そして、このようなエアバッグでは、車両
前方側に位置した乗員に対する押圧力を低減させるため
に、展開膨張初期にエアバッグ内部の車両後方側へ流れ
る膨張用ガスを、インストルメントパネルの表面に極力
沿わせて、後方へ流すことが望ましい。この対処として
は、整流布の車両前後方向の幅寸法を長く、特に、ガス
流入口と対向する部位から、車両後方側に延びる長さ寸
法を長くして、対処することが考えられる。
【0004】しかし、このような対処では、整流布の布
材が、余分に必要となるとともに、膨張用ガスを供給す
るインフレーターとして、高出力のものを使用するよう
な場合には、整流布の後端側がめくれて、整流布の配設
意義がなくなってしまう場合があった。
【0005】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、整流布の材料使用量を極力抑えて、展開膨張初期
に、インストルメントパネルの表面に沿って後方へ展開
可能な助手席用エアバッグを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエアバッグ
は、助手席前方のインストルメントパネルに配置される
助手席用エアバッグ装置に使用され、整流布が、ガス流
入口から流入する膨張用ガスを車両の前後方向両側へ流
すように、エアバッグ本体の内部で、前記ガス流入口を
覆って、車両の左右方向両側を閉塞し、車両の前後方向
両側を開口させて、配設されている助手席用エアバッグ
であって、前記整流布が、前記膨張用ガスの流入時にお
ける前記ガス流入口と対向する車両前後方向の断面形状
を、前記ガス流入口から離れる方向へ膨らむ曲線状とし
ていることを特徴とする。
【0007】前記整流布は、前端側の開口面積をSF、
後端側の開口面積をSB、前後方向の中間部位の開口面
積をSCとした際、SC>SF>SBとして、配設され
ることが望ましい。
【0008】また、前記整流布は、前記エアバッグ本体
のガス流入口の周縁に固着された状態として、固着部位
から左右方向両側へ延びる端部相互を、車両前後方向で
曲線状に結合させて、形成することが望ましい。
【0009】
【発明の効果】本発明に係る助手席用エアバッグでは、
展開膨張初期に、膨張用ガスがガス流入口から流入する
と、膨張用ガスは、整流布と干渉して、車両の前方側と
後方側とに分岐されて、流れることとなる。その際、整
流布が、膨張用ガスの流入時におけるガス流入口と対向
する車両前後方向の断面形状を、ガス流入口から離れる
方向へ膨らむ曲線状としている。そのため、ガス流入口
から流入した膨張用ガスが、整流布のガス流入口と対向
する部位と干渉して、車両後方側へ流れる際、整流布の
曲線に沿って、インストルメントパネル表面と平行では
なく、インストルメントパネル表面側へ向かう方向に変
えられて、エアバッグ本体を展開させることとなり、そ
の結果、エアバッグ本体が、極力、インストルメントパ
ネル表面に沿って、後方側へ向かうこととなる。
【0010】また、整流布は、車両後方側に長さ寸法を
延ばすことなく、単に、膨張用ガスの流入時におけるガ
ス流入口と対向する車両前後方向の断面形状を、ガス流
入口から離れる方向へ膨らむ曲線状とするだけで形成で
きることから、材料使用量を極力少なくすることができ
る。
【0011】したがって、本発明に係る助手席用エアバ
ッグでは、整流布の材料使用量を極力抑えて、展開膨張
初期に、インストルメントパネルの表面に沿って後方へ
展開させることができる。
【0012】そして、整流布の前端側の開口面積をS
F、後端側の開口面積をSB、前後方向の中間部位の開
口面積をSCとした際、SC>SF>SBとして、整流
布を配設させる場合には、整流布とエアバッグ本体とで
構成される車両の前後方向両側の開口面積に関して、前
方側開口が、後方側開口より、開口面積を広くしてい
る。そのため、エアバッグの展開膨張時、車両前方側に
流れる膨張用ガスが、車両後方側へ流れる膨張用ガスよ
り、流量を多くすることから、車両前方側に流れる膨張
用ガスによって展開膨張する部位が、インストルメント
パネルから突出して、ウインドシールドに沿って素早く
後方へ移動し、その結果、エアバッグの乗員側の面を、
迅速に鉛直方向に配置させることができる。そして、エ
アバッグ本体の乗員側の面は、その後、鉛直方向に沿っ
て配置された状態で、車両後方側へ移動することとな
り、部分的に突出することなく、乗員と広い面で干渉す
ることとなって、乗員への単位面積当りの押圧力を低減
させることが可能となる。
【0013】また、整流布のガス流入口と対向する部位
を所定の曲線状に形成する際、整流布をエアバッグ本体
のガス流入口の周縁に固着させた状態として、固着部位
から左右方向両側へ延びる端部相互を、車両前後方向で
曲線状に結合させて、整流布を形成すれば、ガス流入口
周縁から延びる両部材の端部相互を、単に、平面的に、
曲線状に結合させるだけで、整流布のガス流入口と対向
する部位を所定の曲線状に形成することができる。その
ため、整流布をエアバッグ本体内に設ける作業を、容易
に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0015】実施形態のエアバッグ10は、図7に示す
ように、インストルメントパネル(以下、インパネと略
す)1の表面における上面1a側に配置されるトップマ
ウントタイプの助手席用エアバッグ装置Mに使用される
ものであり、このエアバッグ装置Mは、折り畳まれたエ
アバッグ10と、エアバッグ10に膨張用ガスを供給す
るインフレーター34と、エアバッグ10及びインフレ
ーター34を収納保持するケース36と、エアバッグ1
0をケース36に取り付けるためのリテーナ31と、折
り畳まれたエアバッグ10を覆うエアバッグカバー47
と、エアバッグカバー47をケース36に強固に連結す
るための二つの押え板45と、を備えて構成されてい
る。
【0016】エアバッグ10をケース36に取り付ける
リテーナ31は、四角環状の板金製として、所定位置に
下方へ延びる複数のボルト31aを備えて構成されてい
る。リテーナ31は、各ボルト31aをエアバッグ10
の後述する取付孔14に挿通させるとともに、ケース3
6や押え板45の後述する底壁部39や横板部45aに
挿通させて、各ボルト31aにナット31bを螺合させ
ることにより、ケース36に取り付けられることとな
る。
【0017】インフレーター34は、シリンダタイプと
して、ケース36の後述する下部室41内に収納保持さ
れている。
【0018】エアバッグカバー47は、オレフィン系や
エステル系等の熱可塑性エラストマー等から形成され
て、インパネ1の長方形状に開口する開口2を塞ぐよう
に配置される天井壁部48と、天井壁部48の下面から
下方へ延びる略四角筒形状の側壁部49と、から構成さ
れている。天井壁部48は、側壁部49に囲まれた内側
に、周囲に薄肉の破断予定部48bを配置させて、二つ
の扉部48a・48aを、配設させている。破断予定部
48bは、天井壁部48の上方から見て、略H字形状に
配置されており、膨張時のエアバッグ10に押されて破
断した際、扉部48a・48aを図7・8の二点鎖線で
示すように、観音扉を開かせるように、車両の前後方向
に開かせることとなる。また、天井壁部48の車両の前
後の縁には、下方へ突出する複数の係止脚48cが形成
されている。各係止脚48cは、インパネ1の開口2の
周縁に段差を有して設けられたフランジ部3の下面側
に、係止されている。側壁部49には、車両の前後方向
の部位に、車両の前後方向に貫通する複数の係止孔49
aが、形成されており、これらの係止孔49aと押え板
45とを使用して、側壁部49がケース36の後述する
上部室37に連結されている。
【0019】押え板45は、板金から形成されるととも
に、横板部45aと横板部45aの端部から上方へ延び
る縦板部45bとを備えた断面L字形として、ケース3
6の車両の前後方向に部位に、それぞれ、配置されてい
る。そして、各横板部45aには、リテーナ31の各ボ
ルト31aを挿通させる貫通孔(図符号省略)が形成さ
れ、各縦板部45bの上端は、ケース36の後述する係
止突起38aに挿通可能に形成されている。
【0020】ケース36は、板金製として、上方を開口
させた直方体形状の上部室37と、上部室37と連通す
るように、ケース36の下部側に配置される下部室41
と、から構成されている。
【0021】上部室37は、略四角筒形状の周壁部38
と、周壁部38の下部に配置される底壁部39と、から
構成されている。周壁部38には、エアバッグカバー側
壁部49の各係止孔49aに挿入される係止突起38a
が、外側に突出するように形成されている。底壁部39
には、リテーナ31の各ボルト31aを挿通させるため
の貫通孔(図符号省略)が形成され、車両の前後方向の
部位の下面には、それぞれ、押え板45の横板部45a
が当接して配置されることとなる。
【0022】下部室41は、底壁部39の内側端部から
下方へ延びるような略四角筒形状の周壁部42と、周壁
部42の下端を塞ぐ底壁部43と、を備えて構成されて
いる。底壁部43には、ケース36をボディ5に取り付
けるためのナット43aが取り付けられている。底壁部
43は、ボディ5側のリンフォース5aから延びるブラ
ケット5bに取り付けられるものであり、ボルト6を、
ブラケット5bに設けられた連結孔(図符号省略)を経
て、ナット43aに螺合させることにより、ブラケット
5bに取り付けられている。
【0023】エアバッグ10は、図1・2に示すよう
に、展開膨張時の形状を、車両の左右方向に軸心を有し
た略三角柱の袋状とするエアバッグ本体11と、エアバ
ッグ10内に流入する膨張用ガスGの流れを変える整流
布20と、を備えて構成されている。
【0024】エアバッグ本体11には、車両の前方側と
なる側の下部に、膨張用ガスGを流入させる長方形状に
開口したガス流入口12が、配設されている。ガス流入
口12の周縁には、複数の取付孔14が貫通されてお
り、これらの取付孔14には、リテーナ31の各ボルト
31aが挿通されて、エアバッグ本体11が、ケース3
6の底壁部39に保持されることとなる。また、エアバ
ッグ本体11には、余剰の膨張用ガスGを排気するベン
トホール15・15が設けられている。さらに、エアバ
ッグ本体11の内周面側におけるガス流入口12周縁の
取付孔14付近には、略四角環状のポリエステルやポリ
アミド等の糸から織成された補強布19が配設されてい
る。
【0025】そして、エアバッグ10がリテーナ31に
よってケース底壁部39に保持され、ケース36がボデ
ィ5に取り付けられて、エアバッグ装置Mが車両に搭載
された際には、ガス流入口12の開口面は、開口周縁1
3の前縁13a側が後縁13b側より若干高くなって、
略水平面に沿うように、配置されることとなる(図7・
8参照)。
【0026】さらに、エアバッグ本体11は、図3〜6
に示すように、ポリエステルやポリアミド等の糸から織
成された第1・2基布16・17を縫合して製造されて
おり、第1基布16は、略正六角形状の布材を二つ(上
側部16aと下側部16e)連結させた形状として、中
央付近の左右両縁を凹ませた瓢箪形に形成され、第2基
布17は、略正六角形状に形成されている。これらの基
布16・17は、平面的な縫合作業によって立体的なエ
アバッグ本体11を縫製できるように、設定されてい
る。
【0027】整流布20は、図1〜5に示すように、エ
アバッグ本体11内でガス流入口12を覆い可能に、ガ
ス流入口12の前後左右の寸法より大きな形状として、
エアバッグ10の展開膨張時に、ガス流入口12の中央
付近と対向する前後方向の断面形状を、ガス流入口12
から離れる上方向へ膨らむ円弧状の曲線状としている。
【0028】実施形態の場合、整流布20は、図3に示
すように、エアバッグ本体11に取り付ける前の状態で
は、ポリエステルやポリアミド等の糸から織成された整
流布素材20Pとして構成されており、整流布素材20
Pは、ガス流入口12に対応した開口21を備えるとと
もに、開口周縁22の車両左右方向両側から延びる帯部
23・24を備えて、構成されている。なお、整流布素
材20Pには、取付孔14に対応する孔(図符号省略)
も配設されている。そして、整流布20は、図4・5に
示すように、整流布素材20Pの開口周縁22を、縫合
糸18を利用して、エアバッグ本体11のガス流入口1
2の周縁に縫合し、さらに、帯部23・24の端部23
a・24a相互を円弧状に縫合して、形成されている。
なお、帯部23・24におけるガス流入口12周縁の縫
合部位から端部23a・24a相互の結合部25までの
車両左右方向の長さは、後端部28より前端部26が長
く、前端部26より前後方向の中間部位27が長く設定
され、整流布20によって構成される膨張用ガスGを流
す開口に関して、前端部26側の開口面積をSF、後端
部28側の開口面積をSB、前後方向の中間部位27の
開口面積をSCとした際、SC>SF>SBとなるよう
に、設定されている。
【0029】また、実施形態の場合、ガス流入口12の
前後方向の幅寸法B0は61mm、結合部25の前後方向
の幅寸法B1は300mm、結合部25の半径寸法Rは3
00mmとしている。
【0030】実施形態のエアバッグ10の製造について
述べると、まず、図3・4に示すように、第1基布16
におけるエアバッグ10の内周面側となるガス流入口1
2の開口周縁13に、縫合糸18を利用して、補強布1
9と整流布素材20Pとを縫合する。ついで、図4・5
に示すように、整流布素材20Pの帯部23・24の端
部23a・24a相互を、縫合糸18を利用して円弧状
に縫合し、整流布20を所定形状に形成する。
【0031】その後、第1基布16におけるガス流入口
12の近傍の左右両縁において、図6のA・Bに示すよ
うに、上側部16aと下側部16eとの間で左右方向に
延びる第1基準線L1で折り返し、縫合糸18を利用し
て、基準線L1の近傍の上側・下側部16a・16eの
一方の直線状の片縁部16b・16f相互を縫合すると
ともに、他方の直線状の片縁部16c・16g相互を縫
合する。
【0032】ついで、図6のB・Cに示すように、上側
部16aの左右方向に膨出した位置の左右方向に延びる
第2基準線L2で折り曲げて、上側・下側部16a・1
6eの縫合していない残部周縁16d・16hを相互に
離隔するように広げる。これらの残部周縁16d・16
hを広げた外形形状は、第2基布17の外形形状と同形
状としている。そのため、第1基布16の上側・下側部
16a・16eにおける残部周縁16d・16hを広げ
て平らに展開した状態では、周縁相互を重ねるように、
第2基布17を重ねることができる。
【0033】そして、第2基布17を重ね、図6のDに
示すように、縫合糸18を利用して、重ねた外周縁相互
を縫合すれば、エアバッグ本体11を袋状に形成するこ
とができる。
【0034】さらに、各部位を縫合した縫い代が、エア
バッグ10の外周面側に露出しないように、エアバッグ
本体11を袋状に形成した後には、ガス流入口12を利
用して、エアバッグ本体11を裏返す。
【0035】なお、ガス流入口12を利用して裏返す作
業が困難な場合には、整流布素材20Pの帯部23・2
4の端部23a・24a相互を縫合する作業を、エアバ
ッグ本体11を裏返した後に、帯部23・24をガス流
入口12から引き出して、行うようにしても良い。
【0036】上記のように製造したエアバッグ10の車
両への搭載を説明すると、まず、各取付孔14からボル
ト31aを突出させるように、内部にリテーナ31を配
設させた状態で、エアバッグ10を折り畳み、さらに、
折り崩れしないように、折り畳んだエアバッグ10を破
断可能なラッピングシート32(図7参照)でくるんで
おく。なお、エアバッグ10の折り畳みでは、エアバッ
グ10の下部10b側が、膨張展開時、インパネ1の上
面1aから後面1bに沿い易いように、ガス流入口12
の後部側を長くし、かつ、その部位を下面側に巻く逆ロ
ール折りで折り畳んでおく(図7参照)。
【0037】そして、ケース36の下部室41内にイン
フレーター34を収納させておくとともに、リテーナ3
1の各ボルト31aをケース36の各底壁部39から突
出させるように、折り畳んだエアバッグ10を上部室3
7内に収納させるとともに、さらに、上方から、エアバ
ッグカバー47の側壁部49を上部室37に外装し、側
壁部49の各係止孔49aに周壁部38の係止突起38
aを挿入させる。
【0038】ついで、各縦板部45bの上端を、側壁部
49から突出している係止突起38aに挿通させるとと
もに、各横板部45aにボルト31aを挿通させて、ケ
ース36の前後部位に押え板45・45を配置させて、
さらに、各ボルト31aにナット31bを螺合させれ
ば、エアバッグ装置Mを組み立てることができる。
【0039】そして、このように組み立てた助手席用エ
アバッグ装置Mは、車両に組み付けた状態のインパネ1
の開口2から挿入させて、各係止脚48cをフランジ部
3に係止させるとともに、ブラケット5bを経て、ナッ
ト43aにボルト6を螺合させ、ケース36をボディ5
に連結すれば、車両に搭載することができる。
【0040】エアバッグ装置Mの車両への搭載後、イン
フレーター34から膨張用ガスGが吐出されれば、エア
バッグ10が、膨張して、ラッピングシート32を破断
するとともに、エアバッグカバー47の破断予定部48
bを破断させて扉部48a・48aを図7・8の二点鎖
線に示すように開かせることにより、ケース上部室37
から、大きく突出することとなる。
【0041】そして、実施形態のエアバッグ10では、
展開膨張初期に、膨張用ガスGがガス流入口12から流
入すると、膨張用ガスGは、整流布20と干渉して、車
両の前方側へ流れるガスGFと後方側へ流れるガスGB
とに分岐される(図1・5参照)。その際、整流布20
が、膨張用ガスGの流入時におけるガス流入口12と対
向する車両前後方向の断面形状を、ガス流入口12から
離れる方向へ膨らむ曲線状としている。そのため、ガス
流入口12から流入した膨張用ガスGが、整流布20の
ガス流入口12と対向する部位29と干渉して、車両後
方側へ流れる膨張用ガスGBは、整流布20の曲線に沿
って、インパネ上面1aと平行ではなく、インパネ1の
上面1a側に向かう方向へ変えられて、エアバッグ本体
11を展開させることとなる。その結果、図8の二点鎖
線に示すように、エアバッグ本体11が、極力、インパ
ネ1の上面1aから後面1bにかけての表面に沿って、
後方側へ向かうこととなる。
【0042】また、整流布20自体は、車両後方側に長
さ寸法を延ばすことなく、単に、膨張用ガスGの流入時
におけるガス流入口12と対向する車両前後方向の断面
形状を、ガス流入口12から離れる上方へ膨らむ曲線状
とするだけで形成できることから、材料使用量を極力少
なくすることができる。
【0043】したがって、実施形態の助手席用エアバッ
グ10では、整流布20の材料使用量を極力抑えて、展
開膨張初期に、インパネ1の表面1a・1bに沿って後
方へ展開させることができる。
【0044】なお、実施形態の場合、整流布20のガス
流入口12と対向する部位29における前後方向の中間
部位27を、ガス流入口12の前後方向の中心より、後
方へずらして、整流布20を配置させている。そのた
め、中間部位27をガス流入口の中心と一致させる場合
に比べて、一層、後方側へ流れる膨張用ガスGBを、イ
ンパネ1の上面1aから後面1bにかけての表面に沿わ
せて、流すことが可能となって、エアバッグ下部10b
を、極力、インパネ1の表面に沿って展開せることがで
きる。
【0045】また、実施形態のエアバッグ10では、整
流布20の前端部26側の開口面積SFが、前後方向の
中間部位27の開口面積SCより小さいものの、後端部
28側の開口面積SBより、多く設定されている(SC
>SF>SB)。そのため、エアバッグ10の展開膨張
時、車両前方側に流れる膨張用ガスGFが、車両後方側
へ流れる膨張用ガスGBより、流量を多くすることか
ら、車両前方側に流れる膨張用ガスGFによって展開膨
張するエアバッグ上部部位10aが、インパネ1から突
出して、ウインドシールドWに沿って素早く後方へ移動
し、その結果、エアバッグ10の乗員側の面10cを、
迅速に鉛直方向に配置させることができる。そして、エ
アバッグ10の乗員側の面10cは、その後、鉛直方向
に沿って配置された状態で、車両後方側へ移動すること
となり、部分的に突出することなく、乗員と広い面で干
渉することとなって、乗員への単位面積当りの押圧力を
低減させることが可能となる。
【0046】さらに、実施形態のエアバッグ10では、
整流布20のガス流入口12と対向する部位29を所定
の曲線状に形成する際、整流布素材20Pの開口周縁2
2をエアバッグ本体11のガス流入口12の周縁13に
固着させた状態として、固着部位である開口周縁22か
ら左右方向両側へ延びる帯部23・24の端部23a・
24a相互を、車両前後方向で曲線状に縫合させて、整
流布20を形成している。その際、ガス流入口周縁22
から延びる両帯部23・24の端部23a・24a相互
を、単に、平面的に、曲線状に縫合させるだけで、整流
布20のガス流入口12と対向する部位29を所定の曲
線状に形成することができる。そのため、整流布20を
エアバッグ本体11内に設ける作業を、容易に行うこと
ができる。
【0047】なお、この点を考慮しなければ、整流布2
0を車両の左右方向に延びる帯状として、その左右両端
をガス流入口12の周縁に縫合等を利用して結合させる
とともに、ガス流入口12と対向する部位の前縁側と後
縁側とに、左右方向の長さ寸法を短くするためのタック
を設けて、ガス流入口12と対向する部位の車両前後方
向の断面形状を所定の曲線状としても良い。
【0048】また、整流布素材20Pとして、開口周縁
22を備えた帯部23側の素材と開口周縁22を備えた
帯部24側の素材との2枚の部材から構成して、それぞ
れ、開口周縁13に縫合等によって結合させて、端部2
3a・24a相互を結合させても良い。勿論、別途、補
強布を使用すれば、これらの二枚の部材を、開口周縁2
2をどちらか一方に設け、あるいは、ともに設けずに、
基布16の開口周縁13に結合させて、配設するように
構成しても良い。
【0049】さらに、実施形態では、立体的なエアバッ
グ10について説明したが、インフレーター34と乗員
側との二枚の基布の周縁相互を縫合等で結合させてエア
バッグ本体を形成する平面バッグに、本発明を適用して
も良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のエアバッグを単体で膨張
させた状態を示す車両前後方向の縦断面図である。
【図2】同実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状
態の斜視図である。
【図3】同実施形態のエアバッグを構成する部材を示す
平面図である。
【図4】同実施形態のエアバッグの製造工程を示す図で
あり、エアバッグ本体に整流布素材を縫合した状態を示
す。
【図5】同実施形態のエアバッグの製造工程を示す図で
あり、図4の後の工程を示す。
【図6】同実施形態のエアバッグの製造工程を示す図で
あり、図5の後の工程を示す。
【図7】同実施形態のエアバッグが車両に搭載された状
態を示す断面図である。
【図8】同実施形態のエアバッグの膨張状態を説明する
図である。
【符号の説明】
1…(インストルメントパネル)インパネ、 10…エアバッグ、 11…エアバッグ本体、 12…ガス流入口、 13…開口周縁、 20…整流布、 21…(固着部位)開口周縁、 23・24…帯部、 23a・24a…端部、 25…結合部、 26…前端部、 27…中間部位、 28…後端部、 29…対向部位、 SF・SC・SB…開口面積、 G・GF・GB…膨張用ガス、 M…助手席用エアバッグ装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗山 雄治 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA03 AA14 BB12 BB13 BB16 CC10 CC15 CC30 CC34 CC41 DD13 FF17 FF20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 助手席前方のインストルメントパネルに
    配置される助手席用エアバッグ装置に使用され、 整流布が、ガス流入口から流入する膨張用ガスを車両の
    前後方向両側へ流すように、エアバッグ本体の内部で、
    前記ガス流入口を覆って、車両の左右方向両側を閉塞
    し、車両の前後方向両側を開口させて、配設されている
    助手席用エアバッグであって、 前記整流布が、前記膨張用ガスの流入時における前記ガ
    ス流入口と対向する車両前後方向の断面形状を、前記ガ
    ス流入口から離れる方向へ膨らむ曲線状としていること
    を特徴とする助手席用エアバッグ。
  2. 【請求項2】 前記整流布が、前端側の開口面積をS
    F、後端側の開口面積をSB、前後方向の中間部位の開
    口面積をSCとした際、SC>SF>SBとして、配設
    されていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用
    エアバッグ。
  3. 【請求項3】 前記整流布が、前記エアバッグ本体のガ
    ス流入口の周縁に固着された状態として、固着部位から
    左右方向両側へ延びる端部相互を、車両前後方向で曲線
    状に結合させて、形成されていることを特徴とする請求
    項1若しくは請求項2に記載の助手席用エアバッグ。
JP2000239043A 1999-12-07 2000-08-07 助手席用エアバッグ Expired - Lifetime JP3760736B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000239043A JP3760736B2 (ja) 2000-08-07 2000-08-07 助手席用エアバッグ
US09/729,923 US6439606B2 (en) 1999-12-07 2000-12-06 Three-dimensional air bags for vehicles
DE10060667A DE10060667B4 (de) 1999-12-07 2000-12-06 Dreidimensionale Airbags für Kraftfahrzeuge

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000239043A JP3760736B2 (ja) 2000-08-07 2000-08-07 助手席用エアバッグ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002046563A true JP2002046563A (ja) 2002-02-12
JP3760736B2 JP3760736B2 (ja) 2006-03-29

Family

ID=18730645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000239043A Expired - Lifetime JP3760736B2 (ja) 1999-12-07 2000-08-07 助手席用エアバッグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3760736B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220076899A (ko) * 2020-12-01 2022-06-08 현대모비스 주식회사 차량용 에어백 쿠션

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220076899A (ko) * 2020-12-01 2022-06-08 현대모비스 주식회사 차량용 에어백 쿠션
KR102589936B1 (ko) 2020-12-01 2023-10-17 현대모비스 주식회사 차량용 에어백 쿠션

Also Published As

Publication number Publication date
JP3760736B2 (ja) 2006-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3365204B2 (ja) エアバッグ装置のエアバッグ
JP4743014B2 (ja) 助手席用エアバッグ
JP5807614B2 (ja) 助手席用エアバッグ
JP3357937B2 (ja) 側突用エアバッグの折り畳み方法
JP3928420B2 (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP5387479B2 (ja) エアバッグ
JP2008254500A (ja) 助手席用エアバッグ
JP2001277991A (ja) エアバッグ
JP2000016222A (ja) 側突用エアバッグ装置
US7481449B2 (en) Airbag device for driver's seat
JP2004284416A (ja) 膝保護用エアバッグ装置
JP2009292292A (ja) エアバッグ装置
JP2003137060A (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP2020125053A (ja) 助手席用エアバッグ
JP4407548B2 (ja) 歩行者用エアバッグ装置
JP3370257B2 (ja) エアバッグ装置用袋体及び袋体の製造方法
JP2002187515A (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP5632814B2 (ja) エアバッグ装置
JP2006327360A (ja) 歩行者用エアバッグ装置
JP2002255004A (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP2001354108A (ja) エアバッグ
JP3871819B2 (ja) エアバッグの縫製構造
JP2009292183A (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP2003267178A (ja) 膝保護用エアバッグ装置
JP2002046563A (ja) 助手席用エアバッグ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3760736

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100120

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100120

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120120

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130120

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140120

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term