JP5387479B2 - エアバッグ - Google Patents

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Description

本発明は、可撓性を有したシート材からなる外周壁を有した袋状とされて、折り畳まれて収納部位内に収納されるとともに、内部に膨張用ガスを流入させて、収納部位から突出しつつ展開膨張する構成のエアバッグに関する。
従来、エアバッグとしては、外周壁に設けられるベントホールの領域をつまみ、ベントホールの外周側を囲むように、縫合糸を用いて外周壁相互を縫着させて構成される仮結合部を、配設させて、まず、仮結合部による結合を維持された小容積の状態で膨張させ、内圧上昇時に、仮結合部を構成する縫合糸を破断させて、大容積で膨張させる構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−205738号公報
しかし、従来のエアバッグでは、外周壁をバッグの外周側に突出させるように、つまんでいることから、仮結合部による結合を維持された小容積で膨張する際に、このつまんだ部位が、エアバッグの外表面側に部分的に突出することとなり、小容積で膨張した際の外形形状がいびつとなっていた。また、従来のエアバッグでは、エアバッグの展開膨張時に、このつまんだ部位が、エアバッグを収納する収納部位や、その周囲の部材と引っ掛かって、円滑に展開できない場合があった。さらに、従来のエアバッグの仮結合部は、小容積で膨張した際に、エアバッグの外表面側に大きく突出するように配置されていることから、膨張時に乗員と接触するような領域に設けることができず、配置位置に制約が生じていた。
また、この従来のエアバッグの仮結合部は、外形形状を略V字形状として、内圧上昇時に、角部の部位を破断の起点として、仮結合部を構成する縫合糸を破断させて、仮結合部による結合を解除していた。しかしながら、この従来のエアバッグの仮結合部は、角部から二又に分岐されて、角部の部位で縫合糸が破断された後、2方向に糸抜けや破断を伝播させることから、近接している部位を、共に糸抜けや破断を伝播させることとなり、仮結合部の結合を迅速に解除させる点で、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、小容積で膨張させた場合においても、外周壁を略全域にわたって曲面状とすることができて、乗員を的確に保護可能なエアバッグを、提供することを目的とする。
本発明に係るエアバッグは、可撓性を有したシート材からなる外周壁を有した袋状とされ、折り畳まれて収納部位内に収納されて、内部に膨張用ガスを流入させて収納部位から突出しつつ展開膨張する構成とされるとともに、
外周壁の一部に、外周壁相互を結合させて構成されるとともに、展開膨張時におけるエアバッグの内圧上昇時に、結合状態を解除可能とされる仮結合部を、有する構成のエアバッグであって、
外周壁に、外周壁の一部をつまんでエアバッグの内周側に突出させて構成されるタックが、形成され、
タックが、相互に対向して配置される2つの対向壁部と、対向壁部相互を連結させてタックの底部を構成する反転部と、各対向壁部において膨張時のエアバッグの外表面に連なっている開口側端部と、を備えた断面略V字形状として、構成され、
前記仮結合部が、タックの領域内において、対向壁部相互を結合させて構成されるとともに、一方の端末を開口側端部近傍に配置させ、他方の端末を反転部近傍に配置させて、開口側端部間に形成される割目と交差する方向として反転部側に向かって延びる線状に、形成されていることを特徴とする。
本発明のエアバッグでは、外周壁相互を結合させて構成される仮結合部が、外周壁の一部をつまんで、エアバッグの内周側に突出するように形成されるタックの領域内において、タックを構成する対向壁部相互を結合させるように、形成されることから、エアバッグが、仮結合部による結合を維持されて小容積で膨張した際に、仮結合部が、エアバッグの外表面側に突出しない。また、本発明のエアバッグでは、仮結合部は、一方の端末をエアバッグの外表面近傍となる開口側端部近傍に配置させ、他方の端末を反転部近傍に配置させて、タックの底部を構成する反転部側に向かうように形成されていることから、エアバッグが小容積で膨張した際に、仮結合部が、エアバッグの外表面に殆ど露出されず、このタック及び仮結合部が配置されている領域においても、膨張時の外周壁の曲面形状を維持することができる。そのため、本発明のエアバッグでは、仮結合部を、小容積で膨張した際に乗員と接触する領域にも、支障なく配置させることができる。
また、本発明のエアバッグでは、仮結合部による結合を維持して、小容積で膨張を完了させた状態で、乗員を受け止めて、内圧が上昇すれば、仮結合部による対向壁部相互の結合状態が解除されることとなるが、仮結合部は、一方の端末を、タックの各対向壁部において、膨張時のエアバッグの外表面に連なっている開口側端部側に配置させている構成であることから、膨張時のエアバッグの内圧が上昇すれば、エアバッグの外周壁に作用している張力が、各対向壁部の開口側端部相互を離すように作用することとなり、仮結合部が、開口側端部側に配置されて応力集中の生じ易い端末を起点として結合を解除されることとなる。そして、一旦、端末を起点として結合解除を開始すれば、仮結合部は、開口側端部間に形成される割目と交差する方向として、反転部側に向かって延びる線状に、形成されていることから、各対向壁部相互が開口側端部側から相互に離隔させるように開いて、開口側端部(割目)を、順次、反転部側に向かって移動させるような態様となる際に、この開口側端部(割目)の移動に伴って、仮結合部の結合解除を、円滑に反転部側に向かって伝播させることができる。特に、本発明のエアバッグでは、仮結合部は、1本の線状とされて、開口側端部側に配置されている一方の端末を、結合解除開始の起点として、順次、反転部側に配置される他方の端末に向かって結合解除されることから、迅速に結合解除させることができる。
すなわち、本発明のエアバッグでは、エアバッグの内圧が上昇すれば、直ちに、仮結合部が端末を起点として結合を解除され、その後、仮結合部の結合解除を、端末側から円滑に伝播させることができることから、迅速かつ円滑に、仮結合部による結合を解除させることができる。そして、仮結合部による結合が解除されたならば、エアバッグの容積が増大することから、相対的に、エアバッグの内圧が低下することとなって、乗員をソフトに保護することができる。
したがって、本発明のエアバッグでは、小容積で膨張させた場合においても、外周壁を略全域にわたって曲面状とすることができて、乗員を的確に保護することができる。
また、本発明のエアバッグにおいて、対向壁部における仮結合部よりも反転部側となる領域に、ベントホールを配設させる構成とすれば、このベントホールは、仮結合部の結合維持時には、エアバッグの内部に流入した膨張用ガスが仮結合部よりも反転部側となる位置に配置される対向壁部相互を圧接することにより、閉塞され、仮結合部の結合解除時に開口されることとなる。そのため、仮結合部の結合解除時に、開口したベントホールから余剰の膨張用ガスを排出させることができて、エアバッグの内圧の上昇を一層抑制することができ、乗員を一層ソフトに保護することができて、好ましい。
さらに、上記構成のエアバッグにおいて、仮結合部を、1つのタックに、2つ配設させる構成とすれば、外周壁相互を結合させる仮結合部の領域を大きくすることができ、エアバッグにおいて、仮結合部による結合を維持された状態で膨張した際の容積を、一層小さくすることができることから、仮結合部による結合維持時と、結合解除後との、容積の差を、大きくすることができて、好ましい。
さらにまた、上記構成のエアバッグにおいて、2つの仮結合部を、反転部側にかけて相互に接近するように形成するとともに、反転部近傍に配置される他方の端末を共用させるように、構成すれば、タックにおけるベントホールの開口側端部側に配置される仮結合部は、反転部に沿った方向側において幅広として配置されるような態様となる。換言すれば、仮結合部による結合維持時に、対向壁部におけるベントホールの開口側端部側の領域が、対向壁部を相互に離隔させるような方向と交差する反転部に沿った方向側で、幅広に相互に結合されることとなる。そのため、仮結合部による結合維持時に、対向壁部におけるベントホールの開口側端部側に位置する領域が、ベントホールから膨張用ガスを漏らすように、相互に離隔させるように開くことを極力防止することができる。
さらにまた、上記構成のエアバッグにおいて、仮結合部を、縫合糸を用いた縫合により構成すれば、接着剤等を用いる場合と比較して、仮結合部の製造が容易であり、また、仮結合部を構成する縫合糸が破断すれば、この破断による糸抜けが伝播して、縫着状態を解除できることから、仮結合部の結合解除が円滑となって、好ましい。
さらにまた、上記構成のエアバッグを、ステアリングホイール用とすることもでき、外周壁として、外形形状を同一とした略円形状として、膨張完了時に乗員側に配置される乗員側壁部と、膨張完了時にステアリングホイール側に配置される車体側壁部と、を備える構成とし、
タック及び仮結合部を、乗員側壁部若しくは車体側壁部の少なくとも一方に、配置させ、
タックを、乗員側壁部若しくは車体側壁部の一部を、乗員側壁部若しくは車体側壁部の外周縁に沿った周方向に沿ってつまむようにして、形成することが、好ましい。
上記構成のエアバッグでは、タックが、外形形状を略円形とした乗員側壁部若しくは車体側壁部の一部を、乗員側壁部若しくは車体側壁部の外周縁に沿った周方向に沿ってつまむようにして、形成され、タックの領域内に配置される仮結合部は、このタックを構成する対向壁部相互を部分的に結合させて、構成されていることから、エアバッグが、仮結合部による結合を維持されて、小容積で膨張した際に、この仮結合部が、エアバッグの厚さを小さくするように作用し難く、エアバッグは、外周縁の周長を若干縮めるようにして、外径寸法を若干小さくしただけの略凸レンズ形状として、膨張することとなる。そのため、上記構成のエアバッグでは、小容積で膨張させた際にも、中央付近の領域の十分な厚さを確保することができ、かつ、ステアリングホイールの上面側を略全面にわたって広く覆うことができる。
さらにまた、上記構成のエアバッグにおいて、タック及び仮結合部を、乗員側壁部と車体側壁部とに、それぞれ、配置させる構成とすれば、乗員側壁部と車体側壁部とが、仮結合部の結合維持時に、ともに、外周縁の周長を若干縮められるような態様となることから、小容積で膨張した際の膨張形状がいびつになることを的確に抑制することができ、また、仮結合部による結合維持時と、結合解除後との、容積の差を、大きくすることができて、好ましい。
本発明の一実施形態であるエアバッグを使用したステアリングホイール用のエアバッグ装置を示す概略平面図であり、膨張完了時のエアバッグを二点鎖線で示している。 図1のエアバッグ装置における車両搭載状態の概略縦断面図であり、膨張完了時のエアバッグを二点鎖線で示している。 図1のエアバッグ装置に使用されるエアバッグを、仮結合部による結合を維持された状態で、単体で膨張させた状態の車体側から見た概略斜視図である。 図3のエアバッグを、仮結合部による結合を維持された状態で単体で膨張させた状態の乗員側から見た概略斜視図である。 図3のエアバッグにおいて、仮結合部の部位を示す部分拡大縦断面図である。 図5のVI−VI部位の断面図である。 図5のVII−VII部位の拡大断面図である。 仮結合部を構成する縫合部位を示す概略部分拡大断面図である。 図3のエアバッグを構成する布材を示す概略分解斜視図である。 図3のエアバッグにおいて、車体側壁部におけるタックと仮結合部との形成を説明する概略部分拡大斜視図である。 図3のエアバッグにおいて、乗員側壁部におけるタックと仮結合部との形成を説明する概略部分拡大斜視図である。 図3のエアバッグにおいて、タック及び仮結合部の形成前と形成後とを示す車体側壁部の平面図である。 図3のエアバッグにおいて、製造時における仮結合部の形成を説明する概略図である。 図3のエアバッグにおいて、仮結合部が結合を解除する過程を示す概略部分拡大斜視図である。 図3のエアバッグを、仮結合部による結合を解除された状態で、単体で膨張させた状態の車体側から見た概略斜視図である。 図3のエアバッグを、仮結合部による結合を解除された状態で、単体で膨張させた状態の乗員側から見た概略斜視図である。 本発明の他の形態であるエアバッグの車体側壁部を示す部分拡大平面図である。 本発明のさらに他の形態であるエアバッグの車体側壁部を示す部分拡大平面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態では、エアバッグ20として、図1,2に示すようなステアリングホイール用のエアバッグ装置Mに使用されるものを例に採り、説明する。
なお、実施形態における前後・上下・左右の方向は、特に断らない限り、車両に搭載されたステアリングホイールWの直進操舵時を基準とするものであり、ステアリングホイールWを組み付けるステアリングシャフトSS(図2参照)の軸方向に沿った上下を上下方向とし、ステアリングシャフトSSの軸直交方向である車両の前後を前後方向とし、ステアリングシャフトSSの軸直交方向である車両の左右を左右方向として、前後・上下・左右の方向を示すものである。
ステアリングホイールWは、図1,2に示すように、実施形態の場合、ステアリングホイール本体1と、ステアリングホイール本体1の中央のボス部Bの上部に配置されるエアバッグ装置Mと、を備えて構成されている。ステアリングホイール本体1は、操舵時に把持する円環状のリング部Rと、リング部Rの中央に配置されてステアリングシャフトSSに締結されるボス部Bと、ボス部Bとリング部Rとを連結する複数(実施形態の場合、4本)のスポーク部Sと、を備えて構成されている。
ステアリングホイール本体1は、図1,2に示すように、リング部R、ボス部B、スポーク部Sの各部を連結するように配置されて、アルミニウム合金等の金属製の芯金2を、備える構成とされている。芯金2におけるリング部R側の部位と各スポーク部Sのリング部R側の部位とには、合成樹脂製の被覆層5が、被覆されている。芯金2のボス部Bの部位には、ステアリングシャフトSSを挿入させてナットN止めするための鋼製のボス3が、配設されている。また、ステアリングホイール本体1の下部には、ボス部Bの下方を覆う合成樹脂製のロアカバー7が、配設されている。
実施形態のエアバッグ装置Mは、図1,2に示すように、ステアリングホイールWの中央のボス部Bに配置されるもので、折り畳まれて収納されるエアバッグ20と、エアバッグ20に膨張用ガスを供給するインフレーター10と、エアバッグ20とインフレーター10とを収納して保持する収納部位としてのケース11と、折り畳まれたエアバッグ20の上方を覆うエアバッグカバー15と、エアバッグ20とインフレーター10とをケース11に取り付けるためのリテーナ9と、を備えて構成されている。
リテーナ9は、インフレーター10の円柱状の本体部10aを下方から挿入可能な四角環状として、四隅に、下方へ突出する図示しないボルトを備えて構成されている。このリテーナ9は、図示しないボルトをエアバッグ20の後述する取付孔24から突出させた状態で、エアバッグ20内に収納されて、ケース11への取付時、各ボルトを、ケース11の底壁部12を経て、インフレーター10のフランジ部10cから突出させて、ナット止めすることにより、エアバッグ20とインフレーター10とをケース11に取付固定している。
インフレーター10は、上部に膨張用ガスを吐出するガス吐出口10bを備えた略円柱状の本体部10aと、本体部10aの外周面から突出して配置される略四角板状のフランジ部10cと、を備えている。フランジ部10cには、リテーナ9の図示しないボルトを貫通させる図示しない貫通孔が形成されている。
収納部位を構成するケース11は、図1,2に示すように、長方形板状の底壁部12と、底壁部12の外周縁から上下に延びる側壁部13と、を備えた板金製とされている。底壁部12には、図2に示すように、インフレーター10の本体部10aを下方から挿入可能に円形に開口した挿通孔12aが形成されるとともに、その周囲に、リテーナ9の図示しないボルトを貫通させる4つの貫通孔12bが、形成されている。側壁部13の上端には、外方へ延びる取付片13aが形成され(図1参照)、取付片13aには、図示しないホーンスイッチ機構の取付基板が取り付けられている。そして、実施形態の場合、この図示しない取付基板を利用して、ケース11がステアリングホイールWの芯金2に取付固定され、エアバッグ装置Mが、ステアリングシャフトSSに装着済みのステアリングホイール本体1のボス部Bの上部に搭載されることとなる。また、ケース11の側壁部13には、リベット18等を利用して、エアバッグカバー15の側壁部17が取り付けられている(図1参照)。
エアバッグカバー15は、合成樹脂製として、ケース11に収納されたエアバッグ20の上方を覆う天井壁部16と、天井壁部16の外周縁付近から下方へ延びる略四角筒形状の側壁部17と、を備えて構成されている。天井壁部16には、膨張するエアバッグ20に押されて前後に開く2枚の扉部16aが、形成されている。
エアバッグ20は、図1,2の二点鎖線に示すように、膨張完了形状を、ステアリングホイールWの上面側を略全面にわたって覆い可能とするとともに、中央付近を厚くして外周縁側にかけて薄くするような、外周縁を略円形状とした略凸レンズ形状として、構成されている。エアバッグ20は、外周壁21を、可撓性を有したシート材から構成されて、内部に膨張用ガスを流入させて膨張可能な袋状として構成されるもので、実施形態の場合、ポリアミド糸やポリエステル糸等からなる可撓性を有した織布から形成されている。エアバッグ20の外周壁21は、外形形状を同一とした略円形状として、膨張完了時に乗員側に配置される乗員側壁部33と、膨張完了時にステアリングホイールW側に配置される車体側壁部22と、から構成されており、エアバッグ20は、車体側壁部22と乗員側壁部33との外周縁22a,33a相互を、縫着(結合)させることにより、袋状として、構成されている(図3,4,9参照)。
車体側壁部22の中央には、図3,9に示すように、インフレーター10の本体部10aを下方から挿入させて、インフレーター10のガス吐出口10bから吐出される膨張用ガスを、エアバッグ20内に流入させるための流入用開口23が、円形に開口して形成されている。また、車体側壁部22における流入用開口23の周縁には、リテーナ9に形成される図示しないボルトを挿通させるための取付孔24が、4個形成されている。
実施形態のエアバッグ20は、外周壁21を構成する車体側壁部22と乗員側壁部33との一部に、車体側壁部22相互、乗員側壁部33相互を、それぞれ結合させて構成される仮結合部41,42,44,45を、有している。これらの仮結合部41,42,44,45は、車体側壁部22,乗員側壁部33に、車体側壁部22,乗員側壁部33の一部をつまんでエアバッグ20の内周側に突出させるようにして形成されるタック27,35の領域内に、それぞれ、配置されている。
車体側壁部22に形成されるタック27は、車体側壁部22の一部を、周方向に沿ってつまむようにして、形成されるもので、実施形態の場合、流入用開口23の前側における左右方向の略中央となる部位を、車体側壁部22の外周縁22aに沿った周方向に沿ってつまむように、形成されている。このタック27は、図5〜7に示すように、膨張時のエアバッグ20内において、上下方向に沿った上方に延びるとともに、略前後方向に沿って配置されるもので、相互に左右で対向して配置される2つの対向壁部28,28と、対向壁部28,28相互を連結させてタック27の底部を構成する反転部30と、各対向壁部28,28において膨張時のエアバッグ20の外表面に連なっている開口側端部29,29と、を備えた断面略V字形状として、構成される。実施形態の場合、タック27における反転部30は、前後方向に沿うとともに、平らに展開した状態の車体側壁部22の中心C1(流入用開口23の中心)を通って前方に延びる線L1に沿って形成される(図9,10,12参照)。また、実施形態の場合、タック27における各対向壁部28,28の開口側端部29,29は、反転部30を構成する線L1の左右両側において、それぞれ、平らに展開した状態の車体側壁部22の中心C1を通るように前後方向に対して傾斜する線L2,L3に沿って、形成される(図9,10参照)。すなわち、タック27は、車体側壁部22において、線L2,L3に囲まれる略扇形の領域A1から構成されており、タック27における各対向壁部28,28は、それぞれ、線L1,L3、若しくは、線L1,L2により囲まれる領域から、構成されている。
仮結合部41,42は、タック27の領域内において、2つ、前後で並設されるもので、それぞれ、タック27の対向壁部28,28相互を結合させて、構成されている。実施形態の場合、仮結合部41,42は、タック27における前端近傍の領域(平らに展開した状態の左右方向の幅寸法を幅広とした領域)に、形成されている。各仮結合部41,42は、タック27の開口側端部29,29間に形成される割目31(図3,5〜7参照)と交差する方向として、反転部30側に向かって延びるような線状に、形成されている。実施形態の場合、開口側端部29,29間に形成される割目31は、前後方向に略沿うように、配置される。詳細に説明すれば、前側に配置される仮結合部41は、前側に位置する端末41aを開口側端部29,29近傍に位置させ、後側に位置する端末41bを反転部30側に位置させるように、外形形状を略1/4円弧状とした線状に、形成されている。後側に配置される仮結合部42は、後側に位置する端末42aを開口側端部29,29近傍に位置させ、前側に位置する端末42bを反転部30側に位置させるように、外形形状を略1/4円弧状とした線状に、形成されている。実施形態の場合、各仮結合部41,42は、反転部30側にかけて相互に接近するように形成されて、反転部30側に配置される端末41b,42を共用させるように、構成されている。
実施形態の場合、仮結合部41,42は、縫合糸T1,T2を用いて連続的に形成される縫合部位43から、形成されている。この縫合部位43は、端末41a,42aを構成する両端側を開口側端部29,29近傍に位置させ、端末41b,42bを構成する中間部位を、割目31に対して交差する方向に沿うように、反転部30側に膨らませるように(上方に向かって突出させるように)、構成されている(図5,10参照)。詳細に説明すれば、仮結合部41,42を構成する縫合部位43は、図9,12に示すように、車体側壁部22を平らに展開させた状態で、両端を線L2,L3上に位置させ、中間部位を反転部30側となる線L1側に向かって膨らませるような略半円弧状として、構成されている。
また、実施形態の場合、仮結合部41,42は、前側に配置される仮結合部41の前側の端末41aを車体側壁部22の外周縁22a近傍(エアバッグ20における周縁結合部40近傍)に位置させるようにして、タック27における前半分の領域に配置されるとともに、反転部30側に位置する端末41b,42bを、線L1との間に隙間を設けるようにして、形成されている。
実施形態では、詳細に説明すれば、図10のA,Bに示すように、平らに展開した状態の車体側壁部22において、中心C1から前縁側にかけて拡開するような略扇形状の領域A1を、中央を通る線L1の部位で山折りの折目を付け、線L2,L3の部位で谷折りの折目を付けつつ、この谷折りの折目(線L2,L3)を相互に接近させれば、対向壁部28,28を車外側の面(図10における下面)相互を対向させて、エアバッグ20の車内側(図10における上側)に突出するようなタック27を、形成することができる。そして、仮結合部41,42は、このタック27における対向壁部28,28相互を、図10のCに示すように、縫合糸T1,T2を用いて縫着させて、端末41a,42aを折目(線L2,L3)上に位置させ、反転部30を構成する山折りの折目(線L1)側に向かって膨らませるようにして、連続的に形成される。なお、実施形態では、仮結合部41,42は、タック27の一部のみに形成されていることから、エアバッグ20の膨張時には、タック27における仮結合部41,42近傍の領域は、内周側への突出状態を維持されるものの、仮結合部41,42から離れた流入用開口23側の部位は、折りを解消されて、周囲の車体側壁部22からなだらかに連なるように配置されることとなる(図3,5参照)。
乗員側壁部33に形成されるタック35及び仮結合部44,45は、車体側壁部22に形成されるタック27及び仮結合部41,42と同様に、膨張完了時の前端側となる位置に、形成されるもので、実施形態の場合、車体側壁部22に形成されるタック27及び仮結合部42と略同一の位置に、略同一形状として、形成されている。
すなわち、乗員側壁部33に形成されるタック35も、乗員側壁部33の一部である前側における左右方向の略中央となる部位を、乗員側壁部33の外周縁33aに沿った周方向に沿ってつまむように、形成されている。タック35は、膨張時のエアバッグ20内において、上下方向に沿った下方に延びるとともに、略前後方向に沿って配置されるもので、相互に左右で対向して配置される2つの対向壁部36,36と、対向壁部36,36相互を連結させてタック35の底部を構成する反転部38と、各対向壁部36,36において膨張時のエアバッグ20の外表面に連なっている開口側端部37,37と、を備えた断面略V字形状として、構成される(図5,11参照)。この乗員側壁部33においても、タック35における反転部38は、前後方向に沿うとともに、平らに展開した状態の乗員側壁部33の中心C2を通って前方に延びる線L4に沿って形成され、タック35における各対向壁部36,36の開口側端部37,37は、反転部38を構成する線L4の左右両側において、それぞれ、平らに展開した状態の乗員側壁部33の中心C2を通るように前後方向に対して傾斜する線L5,L6に沿って、形成される。すなわち、タック35は、乗員側壁部33において、線L5,L6に囲まれる略扇形の領域A2から構成されており、タック35における各対向壁部36,36は、それぞれ、線L4,L5、若しくは、線L4,L6により囲まれる領域から、構成されている。
乗員側壁部33に形成される仮結合部44,45も、タック35の領域内において、2つ、前後で並設されるもので、それぞれ、タック35の対向壁部36,36相互を結合させて、形成されている。各仮結合部44,45は、図5に示すように、タック35の開口側端部37,37間に形成される割目39(図4,5参照)と交差する方向として、反転部38側に延びるような線状に、形成されている。前側に配置される仮結合部44は、前側に位置する端末44aを開口側端部37,37近傍に位置させ、後側に位置する端末44bを反転部38側に位置させるように、外形形状を略1/4円弧状とした線状に、形成されている。後側に配置される仮結合部45は、後側に位置する端末45aを開口側端部37,37近傍に位置させ、前側に位置する端末45bを反転部38側に位置させるように、外形形状を略1/4円弧状とした線状に、形成されている。そして、これらの仮結合部44,45は、反転部38側にかけて相互に接近するように形成されて、反転部38側に配置される端末44b,45bを共用させるように、構成されている。
これらの仮結合部44,45は、前述の仮結合部41,42と同様に、縫合糸T1,T2を用いて連続的に形成される縫合部位46から、形成されている。この縫合部位46は、端末44a,45aを構成する両端側を開口側端部37,37近傍に位置させ、端末44b,45bを構成する中間部位を反転部38側に膨らませるように(下方に突出させるように)、形成されている。仮結合部44,45を構成する縫合部位46は、車体側壁部22に形成される縫合部位43と同様に、乗員側壁部33を平らに展開させた状態で、両端を線L5,L6上に位置させ、中間部位を反転部38側となる線L4側に向かって膨らませるような略半円弧状として、中間部位の最も突出している領域(端末44b,45b)を、線L4との間に隙間を設けるようにして、形成されている。(図9参照)。
乗員側壁部33においても、車体側壁部22と同様に、図11のA,Bに示すように、平らに展開した状態の乗員側壁部33において、中心C2から前縁側にかけて拡開するような略扇形状の領域A2を、中央を通る線L4の部位で谷折りの折目を付け、線L5,L6の部位で山折りの折目を付けつつ、この山折りの折目(線L5,L6)を相互に接近させれば、対向壁部36,36を、車外側の面(図11における上面)相互を対向させて、エアバッグ20の車内側(図11における下側)に突出するようなタック35を、形成することができる。そして、仮結合部44,45は、このタック35における対向壁部36,36相互を、図11のCに示すように、縫合糸T1,T2を用いて縫着させて、端末44a,45aを折目(線L5,L6)上に位置させ、中間部位を、反転部38を構成する谷折りの折目(線L4)側に向かって膨らませるようにして、連続的に、形成される。この乗員側壁部33においても、仮結合部44,45は、タック35の一部のみに形成されていることから、エアバッグ20の膨張時には、タック35における仮結合部44,45近傍の領域は、内周側への突出状態を維持されるものの、仮結合部44,45から離れた乗員側壁部33の中心C2側の部位は、折りを解消されて、周囲の乗員側壁部33からなだらかに連なるように配置されることとなる(図4,5参照)。
そして、実施形態の場合、各車体側壁部22,乗員側壁部33において、タック27,35を構成する扇形状の領域A1,A2は、図9に示すように、各車体側壁部22,乗員側壁部33を平らに展開した状態で、外形形状を略一致させて重なるように、構成されており、このタック27,35の領域内に形成される仮結合部41,42,44,45(縫合部位43,46)も、各車体側壁部22,乗員側壁部33を平らに展開した状態で、外形形状を略一致させて重なるように、構成されている。
そして、車体側壁部22に形成される扇形状の領域A1を例に採り、詳細に説明すれば、この扇形状の領域A1を構成する線L2,L3は、図12のAに示すように、車体側壁部22の中心C1を通り、かつ、交差角度θを60°程度に設定されている。換言すれば、この線L2,L3に囲まれる領域A1は、半径を車体側壁部22の半径と同一として、中心角を60°とした扇形状である。そのため、図12のBに示すように、線L2,L3を略一致させるようなタック27を形成し、タック27の対向壁部28,30相互を仮結合部41,42(縫合部位43)によって結合させた際に、車体側壁部22は、外周縁22a´の周長を、この扇形状の領域A1の弧AC(図12のA参照)の長さ分、換言すれば、平らに展開した状態の車体側壁部22の外周縁22aの長さの略1/6分、周方向側で縮められることとなる。
なお、仮結合部41,42は、対向壁部28,28の一部を縫着させるように、形成されていることから、仮結合部41,42以外の部位では、タック27は、エアバッグ20の膨張時に、内周側への突出を維持し難く、対向壁部28,28相互を離隔させるように、開くこととなる(図3,5参照)。そして、仮結合部41,42は、車体側壁部22の外周縁22a(エアバッグ20の周縁結合部40)に跨るようには形成されていないことから、エアバッグ20が仮結合部42の結合を維持された状態で膨張した際に、車体側壁部22の外周縁22a´を、平らに展開した状態の車体側壁部22の外周縁22aの長さの略1/6分縮められているとは、厳密には言い難い。しかしながら、仮結合部41,42は、前側の仮結合部41における開口側端部29,29側に位置する端末41aを、車体側壁部22の外周縁22a(エアバッグ20における周縁結合部40)の近傍に位置させるように形成されており、また、周縁結合部40の近傍には、乗員側壁部33に形成される仮結合部44の前側の端末44aも配置されていることから、仮結合部41,42による結合維持時にも、タック27における車体側壁部22の外周縁22a近傍の領域(仮結合部42の外周側に位置する領域)において、対向壁部28,28相互を離隔させるような開きを抑制することができて、外周縁22aの縮め量が小さくなることを、抑制できる。換言すれば、タック27において、後側の仮結合部42から離れている流入用開口23近傍の部位は、エアバッグ20の膨張時に、線L1,L2,L3に沿った折りを解消されて、なだらかな曲面状を構成することとなるが、前側の仮結合部41近傍に位置している周縁結合部40の領域は、乗員側壁部33側の前側の仮結合部44と、仮結合部41と、に挟まれることとなり、対向壁部28,30相互を大きく離隔させるような開きを抑制され、反転部30を内側に入れ込んだ状態が、持続されることとなる(図3〜5参照)。そのため、実施形態のエアバッグ20は、仮結合部41,42,44,45の結合解除前の状態では、膨張完了形状を、外周縁(周縁結合部40)の周長を仮結合部41,42,44,45の結合解除後の周縁結合部40の長さ(周長)の略1/6程度分、周方向側で縮められたような、外周縁を略円形状とした略凸レンズ形状とされることとなる。
実施形態の場合、仮結合部41,42,44,45は、図8に示すように、2本の縫合糸T1,T2を利用して、車体側壁部22相互(タック27の対向壁部28,28相互)、乗員側壁部33相互(タック35の対向壁部36,36相互)を、それぞれ縫着させる縫合部位43,46から、構成されている。各縫合部位43,46を構成する縫合糸T1,T2は、実施形態の場合、一方の縫合糸T1の強度(太さ)を、他方の縫合糸T2の強度より小さくして、展開膨張時におけるエアバッグ20の内圧上昇時に、破断可能な太さに設定されている。具体的には、実施形態の場合、縫合糸T1,T2は、同一素材から形成されるとともに、縫合糸T1の太さを、縫合糸T2より細くすることにより、強度差を設定している。そして、この縫合部位43,46(仮結合部41,42,44,45)は、膨張を完了させたエアバッグ20が、乗員を受け止めて、内圧が所定値以上に上昇した際に、開口側端部29,37近傍に位置する端末41a,42a,44a,45aの部位を構成する縫合糸T1を破断させ、破断された縫合糸T1を順次抜くようにして、反転部30,38側に位置する端末41b,42b,44b,45bにかけて、糸抜けを伝播させつつ、縫着状態(結合状態)を解除されることとなる。また、実施形態の場合、車体側壁部22と乗員側壁部33との外周縁22a,33a相互を結合させる周縁結合部40は、仮結合部41,42,44,45(縫合部位43,46)を形成する縫合糸T1,T2よりも強度を強くして、エアバッグ20の膨張時にも破断しない強い強度を有する縫合糸T3を用いた縫合により、形成されている(図5参照)。
また、実施形態のエアバッグ20において、車体側壁部22における流入用開口23の前方となるタック27の領域内には、ベントホール25が、形成されている。ベントホール25は、対向壁部28,28における仮結合部41,42よりも反転部30側となる領域において、実施形態の場合、反転部30を跨ぐように、形成されている。詳細に説明すれば、実施形態の場合、ベントホール25は、平らに展開した状態の車体側壁部22において、縫合部位43,43間に挟まれるような位置に、中心を線L1上に位置させるような略円形に開口して形成されている(図9,12参照)。また、実施形態の場合、ベントホール25は、内径寸法r1を、縫合部位43(仮結合部41,42)の前後方向側の幅寸法H1より小さく設定されており(図12参照)、平らに展開した状態の車体側壁部22における左右両側(車両搭載時の膨張時における下側)を、前後の全域にわたって、縫合部位43(仮結合部41,42)により覆われている構成である。このベントホール25は、エアバッグ20の膨張初期であって仮結合部41,42の結合維持時には、図6に示すように、エアバッグ20の内部に流入した膨張用ガスGによって、仮結合部41,42(縫合部位43)よりも反転部30側となる位置に配置される対向壁部28,28相互(ベントホール25の周囲を構成する対向壁部28,28相互)を圧接されることにより、閉塞され、仮結合部41,42の結合解除時に、図14に示すように、開口されることとなる。
また、実施形態のエアバッグ20内には、図9に示すように、テザー48が、配設されている。テザー48は、エアバッグ20の膨張完了時における車体側壁部22と乗員側壁部33との離隔距離を規制して、エアバッグ20の膨張完了形状を規制するもので、実施形態の場合、車体側壁部22側と乗員側壁部33側との2枚のテザー用基布49,50から、構成されている。各テザー用基布49,50は、略円形とされて各車体側壁部22,乗員側壁部33に連結される連結部49a,50aと、各連結部49a,50aの左右両縁側から延設される帯状の延設部49b,50bと、から構成されて、延設部49b,50bの端部相互を縫着されている。テザー用基布49の連結部49aには、図9に示すように、流入用開口23や取付孔24に対応して、開口(図符号省略)が形成されている。
次に、実施形態のエアバッグ20の製造について説明をする。乗員側壁部33の内周面側と、車体側壁部22の内周面側と、に、それぞれ、予め、各テザー用基布49,50の連結部49a,50aを、縫着させておく。乗員側壁部33と車体側壁部22とを、外周面相互を対向させつつ、平らに展開した状態で、外周縁22a,33a相互を一致させるように、重ね、外周縁22a,33a相互を、周縁結合部40を形成するように、縫合糸T3を用いて縫着させる。次いで、ベントホール25が形成される前側の領域において、車体側壁部22と乗員側壁部33とを相互に離すように引っ張り、周縁結合部40を略中央に位置させるように、車体側壁部22の領域に、ベントホール25を二つ折りするように車体側壁部22の中心C1を通る線L1(膨張完了時に車体側壁部22の中心C1を通って前後方向に沿う線)で折目を付け、同様に、乗員側壁部33の領域にも、乗員側壁部33の中心C2を通る線L4(膨張完了時に乗員側壁部33の中心C2を通って前後方向に沿う線)で折目を付けるようにして、タック27,35における反転部30,38を形成し、乗員側壁部33相互、車体側壁部22相互、をそれぞれ重ねる(図13のA参照)。そして、図13のBに示すように、周縁結合部40を中心として左右対称となる位置に、それぞれ、縫合糸T1,T2を用いて、左右対称形の縫合部位43,46(仮結合部41,42,44,45)を形成し、乗員側壁部33相互、車体側壁部22相互、を、それぞれ縫着させれば、仮結合部42,45とタック27,35とを、車体側壁部22,乗員側壁部33に、それぞれ形成することができる。
その後、周縁結合部40を外部に露出させないように、流入用開口23を利用して、車体側壁部22と乗員側壁部33とを反転させる。次いで、各テザー用基布49,50の延設部49b,50bを、流入用開口23から引き出し、対応する端部相互を縫着させることにより、テザー48を形成すれば、エアバッグ20を製造することができる。
そして、実施形態のエアバッグ20を車両に搭載する場合、リテーナ9の図示しないボルトをエアバッグ20の取付孔24から突出させるように、エアバッグ20内にリテーナ9を挿入させた状態で、エアバッグ20を折り畳み、折り崩れしないように、折り畳まれたエアバッグ20の周囲を所定の折り崩れ防止材によりくるむ。次いで、リテーナ9の各ボルトを貫通孔12bから突出させるように、ケース11内の底壁部12上に、エアバッグ20を収納し、さらに、インフレーター10の本体部10aを下方から底壁部12の挿通孔12aに挿入させて、フランジ部10cにリテーナ9の各ボルトを貫通させて、ナット止めすれば、収納部位としてのケース11に、エアバッグ20とインフレーター10とを収納し、かつ、リテーナ9を利用してエアバッグ20とインフレーター10とを取り付けることができる。さらに、ケース11にエアバッグカバー15を被せて、リベット18等を利用して側壁部13,17相互を連結して、ケース11にエアバッグカバー15を取り付け、さらに、ケース11の取付片13aに、図示しないホーンスイッチ機構を組み付ければ、エアバッグ装置Mを組み立てることができる。このエアバッグ装置Mは、予め、ステアリングシャフトSSに締結したステアリングホイール本体1に対して、ホーンスイッチ機構の図示しない取付基板を利用して、取り付ければ、車両に搭載することができる。
エアバッグ装置Mの車両への搭載後、走行中の車両が衝突すれば、インフレーター10が、ガス吐出口10bから膨張用ガスを吐出させるように作動して、エアバッグ20が、膨張用ガスを内部に流入させて膨張し、エアバッグカバー15に形成された扉部16aを押し開き、収納部位としてのケース11から突出して、図1,2の二点鎖線に示すように、外形形状を、中央付近を厚くして外周縁側にかけて薄くするような、略凸レンズ形状として、ステアリングホイールWの上面側を略全面にわたって覆うように、膨張を完了させることとなる。
そして、実施形態のエアバッグ20では、外周壁21相互を結合させて構成される仮結合部41,42,44,45が、外周壁21の一部をつまんで、エアバッグ20の内周側に突出するように形成されるタック27,35の領域内において、タック27,35を構成する対向壁部28,28,36,36相互を結合させるように、形成されることから、エアバッグ20が、仮結合部41,42,44,45による結合を維持されて小容積で膨張した際に、図3,4に示すように、仮結合部41,42,44,45が、エアバッグ20の外表面側に突出しない。また、実施形態のエアバッグ20では、仮結合部41,42,44,45は、一方の端末41a,42a,44a,45aをエアバッグ20の外表面側となる開口側端部29,29,37,37近傍に配置させ、他方の端末41b,42b,44b,45bを反転部30,38近傍に配置させて、タック27,35の底部を構成する反転部30,38側に向かうように形成されていることから、エアバッグ20が小容積で膨張した際に、仮結合部41,42,44,45が、エアバッグ20の外表面に殆ど露出されず、このタック27,35及び仮結合部41,42,44,45が配置されている領域においても、膨張時の外周壁21の曲面形状を維持することができる(図3〜5参照)。そのため、実施形態のエアバッグ20では、乗員と接触する乗員側壁部33の領域に、仮結合部45を設けているが、小容積で膨張した際に、仮に、乗員が、仮結合部45とタック35とが配置されている前側の領域に接触することとなっても、乗員を支障なく保護することができる。
また、実施形態のエアバッグ20では、仮結合部41,42,44,45による結合を維持して、小容積で膨張を完了させた状態で、乗員を受け止めて、内圧が上昇すれば、仮結合部41,42,44,45による対向壁部28,28,36,36相互の結合状態が解除されることとなるが、仮結合部41,42,44,45は、端末41a,42a,44a,45aを、タック27,35の各対向壁部28,28,36,36において、膨張時のエアバッグ20の外表面に連なっている開口側端部29,29,37,37側に配置させている構成である。そのため、膨張時のエアバッグ20の内圧が上昇すれば、図7及び図14に示すように、エアバッグ20の外周壁21に作用している張力TFが、各対向壁部28,28(38,38)の開口側端部29,29(37,37)相互を離すように作用することとなり、仮結合部41,42(44,45)が、開口側端部29,29(37,37)側に配置されている端末41a,42a(44a,45a)を起点として結合を解除されることとなる。
そして、一旦、端末41a,42a(44a,45a)を起点として結合解除を開始すれば、仮結合部41,42(44,45)は、開口側端部29,29(37,37)間に形成される割目31(39)と交差する方向として、反転部30(38)側に向かって延びるような線状に、形成されていることから、図7の二点鎖線及び図14に示すように、エアバッグ20の外周壁21に作用している張力TFにより、各対向壁部28,28(36,36)相互が開口側端部29,29(37,37)側から相互に離隔されるように開いて、開口側端部29,29(37,37)(割目31,39)を、順次、反転部30(38)側に向かって移動させるような態様となる。そして、この開口側端部29,29(37,37)(割目31,39)の移動に伴って、仮結合部41,42(44,45)の結合解除を、円滑に反転部30(38)側の端末41b,42b(44b,45b)に向かって伝播させることができる。特に、実施形態のエアバッグ20では、仮結合部41,42(44,45)は、1本の線状とされて、開口側端部29,29(37,37)に配置される一方の端末41a,42a(44a,45a)を、結合解除開始の起点として、順次、反転部30,38側に配置される他方の端末41b,42b(44b,45b)に向かって結合解除されることから、迅速に結合解除させることができる。
すなわち、実施形態のエアバッグ20では、エアバッグ20の内圧が上昇すれば、直ちに、仮結合部41,42,44,45が、端末41a,42a,44a,45aを起点として結合を解除され、その後、仮結合部41,42,44,45の結合解除を、端末41a,42a,44a,45a側から円滑に伝播させることができることから、迅速かつ円滑に、仮結合部41,42,44,45による結合を解除させることができる。そして、仮結合部41,42,44,45による結合が解除されたならば、図15,16に示すように、エアバッグ20の容積が増大することから、相対的に、エアバッグ20の内圧が低下することとなって、乗員をソフトに保護することができる。
したがって、実施形態のエアバッグ20では、小容積で膨張させた場合においても、外周壁21を略全域にわたって曲面状とすることができて、乗員を的確に保護することができる。
また、実施形態のエアバッグ20では、車体側壁部22におけるタック27の領域内であって、対向壁部28,28における仮結合部41,42よりも反転部30側となる領域に、ベントホール25を配設させている構成である。このベントホール25は、仮結合部41,42の結合維持時には、図6に示すように、エアバッグ20の内部に流入した膨張用ガスGが仮結合部41,42よりも反転部30側となる位置に配置される対向壁部28,28相互(対向壁部28,28におけるベントホール25周縁の部位)を圧接することにより、閉塞され、仮結合部41,42の結合解除時に開口されることとなる。そのため、仮結合部42の結合解除時に、開口したベントホール25から余剰の膨張用ガスを排出させることができて、エアバッグ20の内圧の上昇を一層抑制することができ、乗員を一層ソフトに保護することができる。
さらに、実施形態のエアバッグ20では、車体側壁部22及び乗員側壁部33に、それぞれ、二つの仮結合部41,42,44,45が並設されている。そのため、1つの仮結合部のみを配設させる場合と比較して、外周壁21相互を結合させる仮結合部41,42,44,45の領域を大きくすることができ、エアバッグ20において、仮結合部41,42,44,45による結合を維持された状態で膨張した際の容積を、一層小さくすることができる。その結果、仮結合部41,42,44,45による結合維持時と、結合解除後との、容積の差を、大きくすることが可能となる。勿論、このような点を考慮しなければ、図17に示すように、一方の端末53aを開口側端部側(線L2,L3側)に位置させ、他方の端末53bを反転部側(線L1側)に位置させるように、上下方向に沿うような略直線状の1つの仮結合部53を、配設させる構成してもよい。勿論、仮結合部として、1個のみ配設させる場合、仮結合部は、開口側端部間の割目と交差する構成であれば、上下方向に対して傾斜するような直線状としてもよく、あるいは、湾曲した線状としてもよい。
なお、仮結合部の外形形状である「開口側端部間に形成される割目と交差する方向として、反転部側に向かって延びる線状」とは、反転部側に向かって漸近させるような形状を示しており、端末を開口端部側に位置させて反転部側に向かって延びつつも、中間部位で開口端部側に向かうように反転されて、再度反転部側に向かうように湾曲しているような形状を除外するものであり、また、中間部位において広い範囲で割目に沿うような領域を有する形状も除外するものである。しかしながら、反転部側の端末において、割目に沿うような領域を有する形状のものを、除外するものではない。
さらにまた、実施形態のエアバッグ20では、仮結合部41,42が、反転部30側にかけて相互に接近して、反転部30側の端末41b,42を共用させる構成としている。すなわち、タック27におけるベントホール25の開口側端部29,29側に配置される仮結合部41,42(縫合部位43)は、反転部30に沿った方向側(前後方向側)において幅広として配置されることとなり、換言すれば、仮結合部41,42による結合維持時に、対向壁部28,28におけるベントホール25の開口側端部29,29側が、対向壁部28,28を相互に離隔させるような方向(左右方向)と交差(直交)する反転部30に沿った方向側(前後方向側)で、幅広に相互に結合されることとなる。そのため、仮結合部41,42による結合維持時に、対向壁部28,28におけるベントホール25の開口側端部29,29側に位置する領域が、ベントホール25から膨張用ガスを漏らすように、相互に離隔するように開くことを、極力防止することができる。
特に、実施形態では、ベントホール25は、図12に示すように、内径寸法r1(前後方向の開口幅寸法)を、仮結合部41,42(縫合部位43)の前後方向の幅寸法H1よりも小さく設定されて、膨張時における下方側を、前後の全域にわたって、仮結合部41,42により塞がれていることから(図5参照)、仮結合部41,42による結合維持時に、ベントホール25の周縁の部位が開いて、膨張用ガスを漏らすことを極力防止できる。なお、このような点を考慮しなければ、図18に示すように、上下方向に沿うような直線状として、それぞれ、略平行に形成されるとともに、一方の端末54a,55aを開口側端部側(線L2,L3側)に配置させ、他方の端末54b,55bを反転部側(線L3側)に配置させた仮結合部54,55を、前後方向に沿って2本、並設させるような構成としてもよい。勿論、このような場合、仮結合部の配置数は2本に限られるものではなく、3本以上並設させてもよい。
また、実施形態のエアバッグ20では、仮結合部41,42,44,45は、縫合糸T1,T2を用いて形成される縫合部位43,46から構成されていることから、端末41b,42b(44b,45b)を共用させている仮結合部41,42(44,45)は、一度の縫合作業(縫合部位43(46)の形成)により、形成することができる。そのため、縫合作業の工数を低減させることができる。勿論、このような点を考慮しなければ、仮結合部として、反転部にかけて相互に接近させる構成であっても、端末を共用させない構成としてもよい。なお、反転部側の端末を共用させた構成の仮結合部(縫合部位)の外形形状は、実施形態のごとく半円弧状に限られるものではなく、略V字状や、略U字状等としてもよい。
さらにまた、実施形態のエアバッグ20では、仮結合部41,42,44,45を、縫合糸T1,T2を用いた縫合により、構成していることから、接着剤等を用いる場合と比較して、仮結合部41,42,44,45の製造が容易であり、また、仮結合部41,42,44,45を構成する縫合糸T1が破断すれば、この破断による糸抜けが伝播して、縫着状態を解除できることから、仮結合部41,42,44,45の結合解除が円滑となる。特に、実施形態では、仮結合部41,42,44,45は、強度を異ならせた2本の縫合糸T1,T2を使用してタック27,35における対向壁部28,28,37,37相互を縫着させて構成される縫合部位43,46から構成されていることから、膨張を完了させたエアバッグ20が、乗員を受け止めて、内圧が所定値以上に上昇した際に、強度の弱い(細い)方の縫合糸T1に応力集中させることができて、この縫合糸T1を確実に破断させることができる。そのため、仮結合部41,42,44,45による結合解除を迅速に行なうことができる。勿論、このような点を考慮しなければ、強度を同等に設定した2本の縫合糸を用いて、仮結合部を形成してもよい。また、仮結合部は、縫合糸を用いた縫合に限られるものではなく、例えば、仮結合部として、タックにおける対向壁部相互を、それぞれ、接着剤を用いて所定箇所を接着させ、この接着部位を、エアバッグの内圧が所定値以上に上昇した際に、剥離させて、結合状態を解除するような構成のものを使用してもよい。
さらにまた、実施形態のエアバッグ20は、ステアリングホイール用であり、タック27,35を、外形形状を略円形とした乗員側壁部33,車体側壁部22の一部を、外周縁33a,22aに沿った周方向に沿ってつまむようにして、形成している。そして、タック27,35の領域内に配置される仮結合部41,42,44,45は、このタック27,35を構成する対向壁部28,28,37,37相互を部分的に結合させて、構成されていることから、エアバッグ20が、仮結合部41,42,44,45による結合を維持されて、小容積で膨張した際に、この仮結合部41,42,44,45が、エアバッグ20の厚さを小さくするように作用し難く、エアバッグ20は、外周縁の周長を若干縮めるようにして、外径寸法を若干小さくしただけの略凸レンズ形状として、膨張することとなる。詳細に説明すれば、実施形態のエアバッグ20では、各タック27,35が、円形の車体側壁部22と乗員側壁部33とを、それぞれ、周方向側でつまむようにして、形成されており、各タック27,35における対向壁部28,28,36,36相互を部分的に結合させる仮結合部41,42,44,45は、各車体側壁部22,乗員側壁部33の外周縁22a,33a近傍となる位置に、形成されている。そのため、仮結合部41,42,44,45による結合を維持して、小容積でエアバッグ20が膨張した際に、外周縁を略円形状とした略凸レンズ状から大きく逸脱した異形に膨張することを抑制して、小容積においても、エアバッグ20を、外径寸法を若干小さくしただけの相似形状(外周縁を略円形とした略凸レンズ形状)として膨張させることができる(図3,4,14,15参照)。そのため、実施形態のエアバッグ20では、小容積で膨張させた際にも、中央付近の領域の十分な厚さを確保することができ、かつ、ステアリングホイールWの上面側を略全面にわたって広く覆うことができる。
特に、実施形態のエアバッグ20では、タック27,35及び仮結合部41,42,44,45を、乗員側壁部33と車体側壁部22とに、それぞれ、配置させており、乗員側壁部33と車体側壁部22とが、仮結合部41,42,44,45の結合維持時に、ともに、外周縁33a,22aの周長を若干縮められるような態様となることから、小容積で膨張した際の膨張形状がいびつになることを的確に抑制することができ、また、仮結合部41,42,44,45による結合維持時と、結合解除後との、容積の差を、大きくすることができる。勿論、このような点を考慮しなければ、タック及び仮結合部を、乗員側壁部若しくは車体側壁部の一方のみに、形成してもよい。さらに、実施形態では、タック及び仮結合部の配置位置は、乗員側壁部と車体側壁部とで同一の位置とされ、外形形状も同一とされているが、勿論、タック及び仮結合部を、乗員側壁部と車体側壁部とで配置位置と外形形状を異ならせる構成としてもよい。また、タックのつまむ量や仮結合部の配置領域の設定も、実施形態に限られるものではなく、乗員の保護モードに応じて、任意に設定可能であり、タックのつまみ量(扇形状の領域の外形形状)を変更することにより、エアバッグの仮結合部の結合を維持された状態での膨張完了形状)小容積での外形形状を、任意に変更することができる。
なお、実施形態では、ステアリングホイール用のエアバッグを例に採り、説明しているが、本発明を適用可能なエアバッグはこれに限られるものではなく、助手席用のエアバッグ等にも、適用可能である。
10…インフレーター、
11…ケース(収納部位)、
15…エアバッグカバー、
20…エアバッグ、
21…外周壁、
22…車体側壁部、
22a,22a´…外周縁、
23…流入用開口、
25…ベントホール、
27…タック、
28…対向壁部、
29…開口側端部、
30…反転部、
31…割目
33…乗員側壁部、
33a…外周縁、
35…タック、
36…対向壁部、
37…開口側端部、
38…反転部、
39…割目、
41,42,44,45…仮結合部、
41a,41b,42a,42b,44a,44b,45a,45b…端末、
43,46…縫合部位、
G…膨張用ガス、
T1,T2…縫合糸、
W…ステアリングホイール、
M…エアバッグ装置。

Claims (7)

  1. 可撓性を有したシート材からなる外周壁を有した袋状とされ、折り畳まれて収納部位内に収納されて、内部に膨張用ガスを流入させて前記収納部位から突出しつつ展開膨張する構成とされるとともに、
    前記外周壁の一部に、前記外周壁相互を結合させて構成されるとともに、展開膨張時における前記エアバッグの内圧上昇時に、結合状態を解除可能とされる仮結合部を、有する構成のエアバッグであって、
    前記外周壁に、前記外周壁の一部をつまんで前記エアバッグの内周側に突出させて構成されるタックが、形成され、
    該タックが、相互に対向して配置される2つの対向壁部と、前記対向壁部相互を連結させて前記タックの底部を構成する反転部と、各対向壁部において膨張時の前記エアバッグの外表面に連なっている開口側端部と、を備えた断面略V字形状として、構成され、
    前記仮結合部が、前記タックの領域内において、前記対向壁部相互を結合させて構成されるとともに、一方の端末を前記開口側端部近傍に配置させ、他方の端末を前記反転部近傍に配置させて、前記開口側端部間に形成される割目と交差する方向として前記反転部側に向かって延びる線状に、形成されていることを特徴とするエアバッグ。
  2. 前記対向壁部における前記仮結合部よりも前記反転部側となる領域に、ベントホールが、形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ。
  3. 前記仮結合部が、1つの前記タックに、2つ配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエアバッグ。
  4. 2つの前記仮結合部が、前記反転部側にかけて相互に接近するように形成されるとともに、前記反転部近傍に配置される他方の端末を共用させるように、構成されていることを特徴とする請求項3に記載のエアバッグ。
  5. 前記仮結合部が、縫合糸を用いた縫合により、構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエアバッグ。
  6. 前記エアバッグが、ステアリングホイール用のものであって、前記外周壁として、外形形状を同一とした略円形状として、膨張完了時に乗員側に配置される乗員側壁部と、膨張完了時にステアリングホイール側に配置される車体側壁部と、を備える構成とされ、
    前記タック及び前記仮結合部が、前記乗員側壁部若しくは前記車体側壁部の少なくとも一方に、配置され、
    前記タックが、前記乗員側壁部若しくは前記車体側壁部の一部を、前記乗員側壁部若しくは前記車体側壁部の外周縁に沿った周方向に沿ってつまむようにして、形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエアバッグ。
  7. 前記タック及び前記仮結合部が、前記乗員側壁部と前記車体側壁部とに、それぞれ、配置されていることを特徴とする請求項6に記載のエアバッグ。
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