JP2002038074A - 車両用コーティング材 - Google Patents

車両用コーティング材

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JP2002038074A JP2000224228A JP2000224228A JP2002038074A JP 2002038074 A JP2002038074 A JP 2002038074A JP 2000224228 A JP2000224228 A JP 2000224228A JP 2000224228 A JP2000224228 A JP 2000224228A JP 2002038074 A JP2002038074 A JP 2002038074A
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野 恭 巨 有
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Masanori Sugawara
原 正 紀 菅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜でしかも低温、短時間の硬化条件でも、
優れた耐チッピング性、防振性、防錆性、耐候性を発揮
する自動車用アンダーボディコート材を提供する。 【解決手段】 共役ポリエンである少なくとも一種の末
端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単
位を有し、かつ分子中に加水分解性シリル基を含有する
シリル基含有エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴムを含有する車両用コーティング
材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加水分解性シリル基を
含有するエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラ
ンダム共重合体ゴムを含有する硬化性組成物およびその
用途に関するものであり、例えば防錆、制振を目的とし
てコーティングされる自動車用アンダーボディコート
材、ボディーシーラーのような車両用コーティング材に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車の床裏や側面には、走
行中に跳ね上げる砂利等による損傷、発錆防止や振動や
音を低減する制振のためにアンダーボディコート材が、
また、車体構造上防錆処理を施すことが難しい内外板の
各合せ目等には、雨水等からの水分や湿気の侵入による
発錆防止を目的としてボディーシーラーがそれぞれコー
ティングされており、これらの用途に好適な素材として
塩化ビニルゾルが用いられている。
【0003】近年、自動車軽量化の要請から薄膜でしか
も更に優れた発錆防止性、制振性の要求があり、また他
方では省資源、省エネルギーの観点から自動車焼付け温
度の低下又は焼付け工程省略の強い要請がある。塩化ビ
ニルゾルは安価で、これらの用途に必要とされる最低限
の物性を有しているものの低温焼付け条件ではゲル化の
進行が遅く充分な発錆防止性や耐チッピング性(損傷防
止性)が得られないという欠点を有している。また、基
本的に制振性能はそれ程高いものではなく、薄膜化の要
請に伴い、更に低下してくる傾向にある。
【0004】特開平8−41349号公報には、架橋基
として反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体を
用いた車両用コーティング材が提唱されている。このも
のは、塩化ビニルゾルと比べると、低温焼付け性、発錆
防止性、耐チッピング性及び制振性等が改善されたもの
となるが、いずれも未だ充分な特性とは言えず、殊に制
振性の面ではさらなる向上が望まれており、さらに硬化
速度および得られる塗膜の耐候性といった特性に関して
も改良が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、低温
焼付け条件でも硬化速度が速く、かつ強固に硬化し、薄
い膜厚によっても均一かつ安定した塗膜が形成でき、ま
た、発錆防止性、耐チッピング性、制振性および耐候性
に優れた塗膜を形成し得る、硬化性組成物、例えば、車
両用コーティング材を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記のご
とき従来技術における課題を解消するため、鋭意研究を
重ねた結果、以下に示すような特定のシリル基含有エチ
レン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴムを用いることにより、上記した所望の特性を示す
コーティング材が得られることを見出し本発明に至った
ものである。
【0007】すなわち、本発明は、非共役ポリエンであ
る下記一般式[I]または[II]で表わされる少なくと
も一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導か
れる構成単位を有し、かつ分子中に下記一般式[III]
で表わされる加水分解性シリル基を含有するシリル基含
有エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴム
【0008】
【化19】
【0009】[式中、nは0ないし10の整数であり、
1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
であり、R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアル
キル基である]、
【0010】
【化20】
【0011】[式中、R3 は水素原子または炭素原子数
1〜10のアルキル基である]、
【0012】
【化21】
【0013】[式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価
炭化水素基であり、Xは、ハイドライド基、ハロゲン
基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコキシル
基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸
アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基およびア
ミノ基から選ばれる加水分解性基であり、aは0、1ま
たは2の整数である。]を含有する車両用コーティング
材である。
【0014】本発明においてはまた、非共役ポリエンで
ある上記一般式[I]または[II]で表わされる少なく
とも一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導
かれる構成単位を有し、かつ分子中に下記一般式[II
I]で表わされる加水分解性シリル基を含有するシリル
基含有エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラン
ダム共重合体ゴムを含有することを特徴とする硬化性組
成物であって、電気・電子部品、輸送機、土木・建築、
医療またはレジャ−の用途に用いられることを特徴とす
る硬化性組成物が示される。
【0015】本発明はまた、非共役ポリエンである上記
一般式[I]または[II]で表わされる少なくとも一種
の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれる構
成単位を有し、かつ分子中に下記一般式[III]で表わ
される加水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチ
レン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴムを含有する硬化性組成物からなることを特徴とす
るシーリング材である。
【0016】さらに本発明は、、非共役ポリエンである
上記一般式[I]または[II]で表わされる少なくとも
一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれ
る構成単位を有し、かつ分子中に下記一般式[III]で
表わされる加水分解性シリル基を含有するシリル基含有
エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムを含有する硬化性組成物からなることを特徴
とするポッティング材である。
【0017】本発明はさらにまた、非共役ポリエンであ
る上記一般式[I]または[II]で表わされる少なくと
も一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導か
れる構成単位を有し、かつ分子中に下記一般式[III]
で表わされる加水分解性シリル基を含有するシリル基含
有エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴムを含有する硬化性組成物からなることを特
徴とする非車両用コーティング材である。
【0018】さらに本発明は、、非共役ポリエンである
上記一般式[I]または[II]で表わされる少なくとも
一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれ
る構成単位を有し、かつ分子中に下記一般式[III]で
表わされる加水分解性シリル基を含有するシリル基含有
エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムを含有する硬化性組成物からなることを特徴
とする接着剤である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
き詳細に説明する。本発明の車両用コーティング材は、
以下に詳述するような特定のシリル基含有エチレン・α
- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムを
主たるビヒクル成分として含有することを特徴とするも
のである。
【0020】[シリル基含有エチレン・α- オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム]本発明で用い
られるシリル基含有エチレン・α- オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A)は、下記一般式
[III] で表わされる加水分解性シリル基を含有してお
り、特定のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴム(A0)に、特定のケイ素化合物を
ハイドロシリレーション反応(ヒドロシリル化反応)さ
せることなどにより得ることができる。
【0021】
【化22】
【0022】一般式[III] において、Rは、非置換ま
たは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基であ
り、好ましくは脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水
素基であり、たとえばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアル
キル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、これら
の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をフッ
素原子等のハロゲン原子などで置換した基が挙げられ
る。
【0023】また、Xは、ハイドライド基(−H)、ハ
ロゲン基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコ
キシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド
基(−CONH2)、酸アミド基、アミノオキシ基(−O
・NH2)、チオアルコキシ基、またはアミノ基(−NH
2)である。ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ
基、ケトキシメート基、酸アミド基およびチオアルコキ
シ基の具体例は、後述する一般式[IV]中のXにおける
これらの基の具体例と同じ基が挙げられる。
【0024】aは0、1または2の整数であり、好まし
くは0または1である。エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0) 本発明で用いられるエチレン・α-オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A0)は、エチレンと、
炭素原子数3〜20のα-オレフィンと、非共役ポリエ
ンとのランダム共重合体である。
【0025】このような炭素原子数3〜20のα- オレ
フィンとしては、具体的には、プロピレン、1-ブテン、
4-メチル-1- ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オ
クテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセ
ン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、
1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-ノナデセン、1-エ
イコセン、9-メチル-1- デセン、11- メチル-1- ドデセ
ン、12- エチル-1- テトラデセンなどが挙げられる。中
でも、炭素原子数3〜10のα- オレフィンが好まし
く、特にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテ
ンなどが好ましく用いられる。
【0026】これらのα- オレフィンは、単独で、ある
いは2種以上組み合わせて用いられる。本発明で用いら
れる非共役ポリエンは、下記の一般式[I]または[I
I]で表わされる末端ビニル基含有ノルボルネン化合物
である。
【0027】
【化23】
【0028】一般式[I]において、nは0ないし10
の整数であり、R1 は水素原子または炭素原子数1〜1
0のアルキル基であり、R1 の炭素原子数1〜10のア
ルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル
基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イソペ
ンチル基、t-ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル
基、イソヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基などが挙げられる。
【0029】R2水素原子または炭素原子数1〜5のア
ルキル基である。R2の炭素原子数1〜5のアルキル基
の具体例としては、上記R1の具体例のうち、炭素原子
数1〜5のアルキル基が挙げられる。
【0030】
【化24】
【0031】一般式[II]において、R3水素原子また
は炭素原子数1〜10のアルキル基である。R3のアル
キル基の具体例としては、上記R1 のアルキル基の具
体例と同じアルキル基を挙げることができる。上記一般
式[I]または[II]で表わされるノルボルネン化合物
としては、具体的には、5-メチレン-2- ノルボルネン、
5-ビニル-2- ノルボルネン、5-(2-プロペニル)-2- ノ
ルボルネン、5-(3-ブテニル)-2- ノルボルネン、5-
(1-メチル-2- プロペニル)-2- ノルボルネン、5-(4-
ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-(1-メチル-3- ブテ
ニル)-2- ノルボルネン、5-(5-ヘキセニル)-2- ノル
ボルネン、5-(1-メチル-4- ペンテニル)-2- ノルボル
ネン、5-(2,3-ジメチル-3- ブテニル)-2- ノルボルネ
ン、5-(2-エチル-3- ブテニル)-2- ノルボルネン、5-
(6-ヘプテニル)-2- ノルボルネン、5-(3-メチル-5-
ヘキセニル)-2- ノルボルネン、5-(3,4-ジメチル-4-
ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-(3-エチル-4- ペン
テニル)-2- ノルボルネン、5-(7-オクテニル)-2- ノ
ルボルネン、5-(2-メチル-6- ヘプテニル)-2- ノルボ
ルネン、5-(1,2-ジメチル-5- ヘキセシル)-2- ノルボ
ルネン、5-(5-エチル-5- ヘキセニル)-2- ノルボルネ
ン、5-(1,2,3-トリメチル-4- ペンテニル)-2- ノルボ
ルネンなど挙げられる。このなかでも、5-ビニル-2- ノ
ルボルネン、5-メチレン-2- ノルボルネン、5-(2-プロ
ペニル)-2- ノルボルネン、5-(3-ブテニル)-2- ノル
ボルネン、5-(4-ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-
(5-ヘキセニル)-2- ノルボルネン、5-(6-ヘプテニ
ル)-2- ノルボルネン、5-(7-オクテニル)-2- ノルボ
ルネンが好ましい。これらのノルボルネン化合物は、単
独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができ
る。
【0032】上記ノルボルネン化合物たとえば5-ビニル
-2- ノルボルネンの他に、本発明の目的とする物性を損
なわない範囲で、以下に示す非共役ポリエンを併用する
こともできる。このような非共役ポリエンとしては、具
体的には、1,4-ヘキサジエン、3-メチル-1,4- ヘキサジ
エン、4-メチル-1,4- ヘキサジエン、5-メチル-1,4- ヘ
キサジエン、4,5-ジメチル-1,4- ヘキサジエン、7-メチ
ル-1,6- オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;メチルテ
トラヒドロインデン、5-エチリデン-2- ノルボルネン、
5-メチレン-2- ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-
ノルボルネン、5-ビニリデン-2- ノルボルネン、6-クロ
ロメチル-5- イソプロペニル-2- ノルボルネン、ジシク
ロペンタジエン等の環状非共役ジエン;2,3-ジイソプロ
ピリデン-5- ノルボルネン、2-エチリデン-3- イソプロ
ピリデン-5- ノルボルネン、2-プロペニル-2,2- ノルボ
ルナジエン等のトリエンなどが挙げられる。
【0033】上記のような諸成分からなるエチレン・α
- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A0)は、以下のような特性を有している。 (i)エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィン
とのモル比(エチレン/α- オレフィン) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0)は、(a)エチレンで導かれる単位と
(b)炭素原子数3〜20のα- オレフィン(以下単に
α- オレフィンということがある)から導かれる単位と
を、40/60〜95/5、好ましくは50/50〜9
0/10、さらに好ましくは55/45〜85/15、
特に好ましくは60/40〜80/20のモル比
[(a)/(b)]で含有している。
【0034】このモル比が上記範囲内にあると、耐熱老
化性、強度特性およびゴム弾性に優れるとともに、耐寒
性および加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴ
ム組成物が得られる。 (ii)ヨウ素価 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0)のヨウ素価は、0.5〜50(g/100
g)、好ましくは0.8〜40(g/100g)、さらに好ましく
は1〜30(g/100g)、特に好ましくは1.5〜25(g/1
00g)である。
【0035】このヨウ素価が上記範囲内にあると、加水
分解性シリル基を目的とする含有量に調整でき、耐圧縮
永久歪み性に優れるとともに、耐環境劣化性(=耐熱老
化性)に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物
が得られる。ヨウ素価が50を超えると、コスト的に不
利になるので好ましくない。 (iii) 極限粘度 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0)の135℃デカリン中で測定した極限
粘度[η]は、0.001〜2dl/g、好ましくは
0.01〜2dl/g、より好ましくは0.05〜1d
l/g、さらに好ましくは0.05〜0.7dl/g、
特に好ましくは0.1〜0.5dl/gであることが望
ましい。
【0036】この極限粘度[η]が上記範囲内にある
と、強度特性および耐圧縮永久歪み性に優れた架橋ゴム
成形体を提供できる、流動性に優れたゴム組成物が得ら
れる。 (iv)分子量分布(Mw/Mn) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0)のGPCにより測定した分子量分布
(Mw/Mn)は、3〜100、好ましくは3.3〜7
5、さらに好ましくは3.5〜50である。
【0037】この分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲
内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性に優れ
た架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。
本発明で用いられるエチレン・α- オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A0)は、下記化合物
(H)および(I)を主成分として含有する触媒の存在
下に、重合温度30〜60℃、特に30〜59℃、重合
圧力4〜12kgf/cm2 、特に5〜8kgf/cm
2、非共役ポリエンとエチレンとの供給量のモル比(非
共役ポリエン/エチレン)0.01〜0.2の条件で、
エチレンと、炭素原子数3〜20のα- オレフィンと、
上記一般式[I]または[II]で表わされる末端ビニル
基含有ノルボルネン化合物とをランダム共重合すること
により得られる。共重合は、炭化水素媒体中で行なうの
が好ましい。(H)VO(OR)n3-n(式中、Rは炭
化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、nは0また
は1〜3の整数である)で表わされる可溶性バナジウム
化合物、またはVX4(Xはハロゲン原子である)で表
わされるバナジウム化合物。
【0038】上記可溶性バナジウム化合物(H)は、重
合反応系の炭化水素媒体に可溶性の成分であり、具体的
には、一般式 VO(OR)abまたはV(OR)cd
(式中、Rは炭化水素基であり、0≦a≦3、0≦b≦
3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦c
+d≦4)で表わされるバナジウム化合物、あるいはこ
れらの電子供与体付加物を代表例として挙げることがで
きる。
【0039】より具体的には、VOCl3、VO(OC2
5)Cl2、VO(OC252Cl、VO(O−iso-
37)Cl2、VO(O−n-C49)Cl2、VO(O
25)3、VOBr3、VCl4、VOCl3、VO(O
−n-C493、VCl3・2OC612OHなどを例示
することができる。(I)R'mAlX'3-m (R’は炭
化水素基であり、X’はハロゲン原子であり、 mは1
〜3である)で表わされる有機アルミニウム化合物。
【0040】上記有機アルミニウム化合物(I)として
は、具体的には、トリエチルアルミニウム、トリブチル
アルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等のトリ
アルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジブチルアルミニウムブトキシド等のジアルキルア
ルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエ
トキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド等のア
ルキルアルミニウムセスキアルコキシド;R1 0.5Al
(OR10.5などで表わされる平均組成を有する部分的
にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチル
アルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムブロミド等のジアルキルアル
ミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウムセスキ
ハライド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルア
ルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミド
等のアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハ
ロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミ
ニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリド等のジ
アルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジ
ヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキ
ルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化された
アルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシク
ロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチル
アルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキ
シ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなど
を挙げることができる。
【0041】本発明において、上記化合物(H)のう
ち、VOCl3 で表わされる可溶性バナジウム化合物
と、上記化合物(I)のうち、Al(OC252Cl
/Al2(OC253Cl3のブレンド物(ブレンド比
は1/5以上)を触媒成分として使用すると、ソックス
レー抽出(溶媒:沸騰キシレン、抽出時間:3時間、メ
ッシュ:325)後の不溶解分が1%以下であるエチレ
ン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
ゴム(A0)が得られるので好ましい。
【0042】また、上記共重合の際に使用する触媒とし
て、いわゆるメタロセン触媒たとえば特開平9−405
86号公報に記載されているメタロセン触媒を用いても
差し支えない。ケイ素化合物 本発明で用いられるケイ素化合物は、下記一般式[IV]
で表わされる。
【0043】
【化25】
【0044】一般式[IV]において、Rは、非置換また
は置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、好まし
くは脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基であ
り、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フ
ェニル基、トリル基等のアリール基、これらの炭素原子
に結合した水素原子の一部または全部をフッ素原子等の
ハロゲン原子などで置換した基が挙げられる。
【0045】また、Xは、ハイドライド基(−H)、ハ
ロゲン基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコ
キシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド
基(−CONH2)、酸アミド基、アミノオキシ基(−O
・NH2)、チオアルコキシ基、またはアミノ基(−NH
2)である。ハロゲン基としては、例えば、塩素原子、フ
ッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0046】アルコキシル基としては、例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、プロポキシブトキシ
基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ
基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオ
キシ基、フェノキシ基などが挙げられる。アシルオキシ
基としては、例えば、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ
基などが挙げられる。
【0047】ケトキシメート基としては、例えば、アセ
トキシメート基、ジメチルケトキシメート基、ジエチル
ケトキシメート、シクロヘキシルケトキシメート基など
が挙げられる。アミド基としては、例えば、ジメチルア
ミド基、ジエチルアミド基、ジプロピルアミド基、ジブ
チルアミド基、ジフェニルアミド基などが挙げられる。
【0048】酸アミド基としては、例えば、カルボン酸
アミド基、マレイン酸アミド基、アクリル酸アミド基、
イタコン酸アミド基などが挙げられる。チオアルコキシ
基としては、例えば、チオメトキシ基、チオエトキシ
基、チオプロポキシ基、チオイソプロポキシ基、sec-チ
オブトキシ基、tert-チオブトキシ基、チオペンチルオ
キシ基、チオヘキシルオキシ基、チオフェノキシ基など
が挙げられる。
【0049】アミノ基としては、例えば、ジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチ
ルアミノ基、ジフェニルアミノ基などが挙げられる。こ
れらの中では、アルコキシル基、特に炭素原子数1〜4
のアルコキシル基が好ましい。上記一般式[IV]におけ
るaは0、1または2の整数であり、好ましくは0また
は1である。
【0050】上記一般式[IV]で表わされるケイ素化合
物としては、具体的には、トリクロロシラン、メチルジ
クロロシラン、ジメチルクロロシラン、エチルジクロロ
シラン、ジエチルクロロシラン、フェニルジクロロシラ
ン、ジフェニルクロロシラン等のハロゲン化シラン類;
トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメ
トキシシラン、エチルジメトキシシラン、ブチルジメト
キシシラン、メチルジエトキシシラン、エチルジエトキ
シシラン、ブチルジエトキシシラン、フェニルジメトキ
シシラン等のアルコキシシラン類;トリアセトキシシラ
ン、メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシ
シラン等のアシロキシシラン類;トリス(アセトキシメ
ート)シラン、ビス(ジメチルケトキシメート)メチル
シラン、ビス(メチルエチルケトキシメート)メチルシ
ラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシ
ラン等のケトキシメートシラン類;アミノキシシラン、
トリアミノキシシラン等のアミノオキシシラン類;メチ
ルジアミノシラン、トリアミノシラン等のアミノシラン
類などが挙げられる。これらの中では、特にアルコキシ
シラン類が望ましい。
【0051】上記一般式[IV]で表わされるケイ素化合
物は、上記エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴム(A0)中の二重結合1モル当た
り、0.01〜5モル、好ましくは0.05〜3モルと
することが好ましい。ハイドロシリレーション反応は、
遷移金属錯体の触媒を使用して行なう。このような触媒
としては、たとえば白金、ロジウム、コバルト、パラジ
ウムおよびニッケルから選ばれるVIII 族遷移金属錯体
化合物が有効に使用される。これらの中では、特に塩化
白金酸、白金オレフィン錯体のような白金系触媒が好ま
しい。この場合、触媒の使用量は触媒量であるが、好ま
しくは反応物(エチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A0)に対して、金属単位と
して0.1〜10000ppm、好ましくは1〜100
0ppm、特に好ましくは20〜200ppmである。
このハイドロシリレーション反応の好適な温度は30〜
180℃、好ましくは60〜150℃である。また、こ
のハイドロシリレーション反応は、必要に応じて加圧下
で行なうことができる。反応時間は10秒〜10時間程
度である。
【0052】なお、この反応では、溶剤は使用してもし
なくてもよいが、使用する場合はエーテル類、炭化水素
類のような不活性溶剤が好ましい。本発明においては、
上記ハイドロシリレーション反応により、エチレン・α
-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A0)中の二重結合に、上記一般式[IV]で表わされる
ケイ素化合物のSiH基が付加した、下記のような加水
分解性シリル基含有のエチレン・α- オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が得られる。
【0053】
【化26】
【0054】
【化27】
【0055】なお、上記一般式[IV]で表わされる加水
分解性シリル基含有化合物とともに、下記式で表わされ
る片末端水素変性シロキサンを付加させて、シロキサン
の特徴である耐候性、滑り性、ガス透過性を付与するこ
とも可能である。
【0056】
【化28】
【0057】(式中、R1は、一般式[IV]におけるR
と同様、非置換または置換の炭素原子数1〜12の1価
炭化水素基であり、特にアルキル基であることが好まし
い。また、mは5〜200の整数であり、特に10〜1
50の整数が好ましい。) [その他の配合物]本発明の車両用コーティング材に
は、さらに必要に応じて硬化触媒、可塑剤、充填剤、そ
の他の添加剤等を加えて使用しても良い。この硬化触媒
の具体例としては、特に限定はないが、通常使用される
シラノール縮合用触媒が用いられる。
【0058】このような硬化触媒の具体例としては、例
えば、有機錫化合物、有機チタネート化合物、有機アル
ミニウム化合物、有機ジルコニウム化合物、アミン化合
物、酸性燐酸エステル、酸性燐酸エステルとアミン化合
物との反応物、飽和又は不飽和の多価カルボン酸又はそ
の酸無水物、カルボン酸化合物とアミン化合物との塩等
の反応物、オクチル酸鉛等が挙げられる。
【0059】前記有機錫化合物の具体例としては、例え
ば、ジブチル錫ジアセテ−ト、ジブチル錫ジラウレ−
ト、ジブチル錫マレエ−ト、ジオクチル錫マレエ−ト、
ジブチル錫フタレ−ト、オクチル酸錫、ナフテン酸錫等
の錫カルボン酸塩類、ジブチル錫ジアセチルアセトナ−
ト等のキレート化合物、ジブチル錫メトキシド、ジブチ
ル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物等が挙げ
られる。
【0060】前記有機チタネート化合物の具体例として
は、例えば、テトラブチルチタネート、テトライソプロ
ピルチタネート、テトラプロピルチタネート、トリエタ
ノールアミンチタネート等のチタン酸エステルやチタン
テトラアセチルアセトナート等のキレート化合物等が挙
げられる。前記有機アルミニウム化合物の具体例として
は、例えば、アルミニウムトリスアセチルアセトナ−
ト、アルミニウムトリスエチルアセトアセテ−ト、ジイ
ソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテ−ト等の
有機アルミニウム化合物等が挙げられる。
【0061】前記有機ジルコニウム化合物の具体例とし
ては、例えば、ジルコニウムテトライソプロポキサイ
ド、ジルコニウムテトラブトキサイド等の有機ジルコニ
ウム化合物、ジルコニウムテトラアセチルアセトナ−ト
等のキレート化合物等が挙げられる。前記アミン化合物
の具体例としては、例えば、ブチルアミン、モノエタノ
−ルアミン、トリエチレントリアミン、グアニジン、2-
エチル−4-メチルイミダゾ−ル、1,8-ジアザビシクロ
(5,4,0 )ウンデセン-7(DBU)等が挙げられる。
【0062】また、前記酸性燐酸エステルとは、 −O−P(=O)(OH)− の部分を含む燐酸エステルのことであり、例えば、 (RO)d −P(=O)−(OH)3-d (式中、dは1又は2、Rは有機残基を表す。)で示さ
れるような有機酸性燐酸エステル等の酸性燐酸エステル
が挙げられる。
【0063】前記有機酸性燐酸エステルの具体的例とし
ては、例えば、(CH3 O)2 P(=O)OH、(CH
3 O)P(=O)(OH)2 、(C25 O)2 P(=
O)OH、(C25 O)P(=O)(OH)2
[(CH32 CHO]2 P(=O)OH、(CH3
2 CHOP(=O)(OH)2 、(C49 O)2
(=O)OH、(C49 O)P(=O)(OH)2
(C817O)2 P(=O)OH、(C817O)P
(=O)(OH)2 、(C1021O)2 P(=O)O
H、(C1021O)P(=O)(OH)2 、(C1327
O)2 P(=O)OH、(C1327O)P(=O)(O
H)2 、(HOC816O)2 P(=O)OH、(HO
816O)P(=O)(OH)2 、(HOC6
12O)2 P(=O)OH、(HOC612O)P(=
O)(OH)2 、[(CH2 OH)(CHOH)O]2
P(=O)OH、[(CH2 OH)(CHOH)O]−
P(=O)−(OH)2 、[(CH2 OH)(CHO
H)C24 O]2 P(=O)OH、[(CH2 OH)
(CHOH)C24 O]P(=O)(OH)2等が挙
げられる。
【0064】これらの硬化触媒は、加水分解性シリル基
含有のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラン
ダム共重合体ゴム(A)100重量部に対して0〜20
重量部程度使用する。可塑剤も特に限定されるものでは
なく、通常用いられている可塑剤がいずれも使用できる
が、本発明のコーティング材に配合される各種成分との
相溶性の良いものが好ましい。このような可塑剤の具体
例としては、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレー
ト、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベン
ジルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレートな
どのフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオ
クチルセバケートなどの非芳香族2塩基酸エステル類;
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレング
リコールジベンゾエートなどのポリアルキレングリコー
ルのエステル類;トリクレンジルホスフェート、トリブ
チルホスフェートなどのリン酸エステル類;塩化パラフ
ィン類;アルキルジフェニル、ポリブテン、水添ポリブ
デン、エチレン−α−オレフィンオリゴマー、α−メチ
ルスチレンオリゴマー、ビフェニル、トリフェニル、ト
リアリールジメタン、アルキレントリフェニル、液状ポ
リブタジエン、水添液状ポリブタジエン、パラフィン
油、ナフテン油、アタクチックポリプロピレン、部分水
添ターフェニルなどの炭化水素系油などであげることが
でき、これらは単独または2種以上混合して使用するこ
とができる。なおそれら可塑剤は重合体製造時に配合す
ることも可能である。
【0065】これらの中で不飽和基を有さない炭化水素
系化合物類(具体的には水添ポリブデン、水添液状ポリ
ブタジエン、パラフィン油、ナフテン油、アタクチック
ポリプロピレン等)が、本発明組成物に配合される各種
成分との相溶性が良好であり、また該組成物の硬化速度
への影響が小さく、しかも得られる硬化物の耐候性が良
好となり、且つ安価なため、好ましい。
【0066】これらの可塑剤は、飽和炭化水素系重合体
に反応性珪素基を導入する際に、反応温度の調節、反応
系の粘度の調節等の目的で溶剤の代りに用いてもよい。
可塑剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して1
00重量部以下の範囲で使用すると好ましい結果が得ら
れる。前記充填剤の具体例としては、例えば、炭酸カル
シウム、タルク、ケイソウ土、マイカ、カオリン、炭酸
マグネシウム、ひる石、酸化チタン、グラファイト、ア
ルミナ、シリカ、ガラスバルーン、シラスバルーン、シ
リカバルーン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸
化珪素等の無機充填剤;粉末ゴム、再生ゴム、熱硬化性
あるいは熱可塑性樹脂の微粉末、ポリエチレン等の中空
体等の有機充填剤が挙げられる。これらの充填剤は、加
水分解性シリル基含有のエチレン・α-オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)100重量部
に対して3〜300重量部程度使用する。
【0067】老化防止剤としては、通常用いられている
公知の老化防止剤、例えば硫黄系老化防止剤、ラジカル
禁止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。硫黄系老化防止
剤としては、例えばメルカプタン類、メルカプタンの塩
類、スルフィドカルボン酸エステル類やヒンダードフェ
ノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポリスルフ
ィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア類、チオホ
スフェイト類、スルホニウム化合物、チオアルデヒド
類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトール
類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、スル
ホキシド類等が挙げられる。このような硫黄系老化防止
剤の具体例としては、メルカプタン類である2−メルカ
プトベンゾチアゾール、メルカプタンの塩類である2−
メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、スルフィド類で
ある4,4′−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、4,4′−チオ−ビス(2−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、2,2′−チオ−ビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィ
ド、テレフタロイルジ(2,6−ジメチル−4−t−ブチ
ル−3−ヒドロキシベンジル)スルフィド、フェノチア
ジン、2,2′−チオ−ビス(4−オクチルフェノール)
ニッケル、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステア
リルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピ
オネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ジステ
アリルβ,β′−チオジブチレート、ラウリル−ステア
リルチオジプロピオネート、2,2−チオ〔ジエチル−ビ
ス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ノール)プロピオネート〕、ポリスルフィド類である2
−ベンゾチアゾールジスルフィド、ジチオカルボン酸塩
類であるチンクジブチルジチオカルバメート、チンクジ
エチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカ
ルバメート、チンクジ−n−ブチルジチオカルバメー
ト、ジブチルアンモニウムジブチルジチオカルバメー
ト、チンクエチル−フェニル−ジチオカルバメート、チ
ンクジメチルジオカルバメート、チオウレア類である1
−ブチル−3−オキシ−ジエチレン−2−チオウレア、
ジ−o−トリル−チオウレア、エチレンチオウレア、チ
オホスウェイト類であるトリラウリルトリチオホスフェ
イト等を挙げることができる。このような硫黄系老化防
止剤は、他の老化防止剤に比べて本発明の組成物に用い
た場合、主鎖の熱による分解劣化を大幅に防止すること
ができ、表面タック(べとつき)の発生等を防止するこ
とができる。
【0068】前記ラジカル禁止剤としては、例えば2,2
−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メ
タン等のフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β
−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N′−sec−
ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,
N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等のアミン
系ラジカル禁止剤等が挙げられる。
【0069】紫外線吸収剤としては、例えば2−(2′
−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジン)セバケート等が挙げられる。上記老化防
止剤を配合する場合、その配合量は、加水分解性シリル
基含有のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラ
ンダム共重合体ゴム(A)100重量部に対して0.1
〜20重量部程度が好ましく、1〜10重量部がより好
ましい。
【0070】前記その他の添加剤としては、例えば、水
添ヒマシ油、有機ベントナイト、ステアリン酸カルシウ
ム等のタレ防止剤、着色剤、老化防止剤、接着付与剤、
溶剤等が挙げられる。このようにして得られた本発明の
コーティング材は、特に車両用の防錆、防振を目的とし
たアンダーボディーコート材やボディーシーラーとして
有用であり、近年の自動車業界の要請に適合している。
【0071】[硬化性組成物およびその用途]以上詳述
したような加水分解性シリル基含有のエチレン・α- オ
レフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムを
(A)成分とする組成物は、車両用コーティング材とし
て特に有用であるが、それ以外の用途においても好適に
使用され得る。
【0072】すなわち、本発明は、非共役ポリエンであ
る下記一般式[I]または[II]で表わされる少なくと
も一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導か
れる構成単位を有し、かつ分子中に下記一般式[III]
で表わされる加水分解性シリル基を含有するシリル基含
有エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴム(A)
【0073】
【化29】
【0074】[式中、nは0ないし10の整数であり、
1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
であり、R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアル
キル基である]、
【0075】
【化30】
【0076】[式中、R3 は水素原子または炭素原子数
1〜10のアルキル基である]、
【0077】
【化31】
【0078】[式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価
炭化水素基であり、Xは、ハイドライド基、ハロゲン
基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコキシル
基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸
アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基およびア
ミノ基から選ばれる加水分解性基であり、aは0、1ま
たは2の整数である。]を含有することを特徴とする硬
化性組成物は、電気・電子部品、輸送機、土木・建築、
医療またはレジャ−の用途において好適に用いられる硬
化性組成物である。
【0079】電気・電子部品の用途としては、具体的に
は、重電部品、弱電部品、電気・電子機器の回路や基板
のシーリング材、ポッティング材、コーティング材もし
くは接着材;電線被覆の補修材;電線ジョイント部品の
絶縁シール材;OA機器用ロール;振動吸収剤;または
ゲルもしくはコンデンサの封入材などが挙げられる。上
記シーリング材は、たとえば冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機、
ガスメーター、電子レンジ、スチームアイロン、漏電ブ
レーカー用のシール材として好適に用いられる。
【0080】上記ポッティング材は、たとえばトランス
高圧回路、プリント基板、可変抵抗部付き高電圧用トラ
ンス、電気絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池
またはテレビ用フライバックトランスをポッティングす
るために好適に用いられる。上記コーティング材は、た
とえば高電圧用厚膜抵抗器もしくはハイブリッドIC等
の各種回路素子;HIC、電気絶縁部品;半導電部品;
導電部品;モジュール;印刷回路;セラミック基板;ダ
イオード、トランジスタもしくはボンディングワイヤー
等のバッファー材;半導電体素子;または光通信用オプ
ティカルファイバーをコーティングするために好適に用
いられる。
【0081】上記接着剤は、たとえばブラウン管ウェッ
ジ、ネック、電気絶縁部品、半導電部品または導電部品
を接着するために好適に用いられる。上記輸送機の用途
としては、自動車、船舶、航空機または鉄道車輛の用途
がある。自動車の用途としては、たとえば自動車エンジ
ンのガスケット、電装部品もしくはオイルフィルターの
シーリング材;イグナイタHICもしくは自動車用ハイ
ブリッドICのボッティング材;自動車ボディ、自動車
用窓ガラス、エンジンコントロール基板のコーティング
材;またはオイルパンもしくはタイミングベルトカバー
等のガスケット、モール、ヘッドランプレンズ、サンル
ーフシール、ミラー用の接着剤などが挙げられる。
【0082】船舶の用途としては、たとえば配線接続分
岐箱、電気系統部品もしくは電線用のシーリング材;電
線もしくはガラス用の接着剤などが挙げられる。上記の
土木建築の用途としては、たとえば商業用ビルのガラス
スクリーン工法の付き合わせ目地、サッシとの間のガラ
ス周り目地、トイレ、洗面所もしくはショーケース等に
おける内装目地、バスタブ周り目地、プレハブ住宅用の
外壁伸縮目地、サイジングボード用目地に使用される建
材用シーラント;複層ガラス用シーリング材;道路の補
修に用いられる土木用シーラント;金属、ガラス、石
材、スレート、コンクリートもしくは瓦用の塗料・接着
剤;または粘着シート、防水シートもしくは防振シート
などが挙げられる。
【0083】上記の医療の用途としては、たとえば医薬
用ゴム栓、シリンジガスケット、減圧血管用ゴム栓など
が挙げられる。上記のレジャーの用途としては、たとえ
ばスイミングキャップ、ダイビングマスク、耳栓等のス
イミング部材;スポーツシューズ、野球グローブ等のゲ
ル緩衝部材などが挙げられる。
【0084】さらに本発明に係る組成物は、電気・電子
部品、輸送機、土木建築、レジャー等の用途において、
シーリング材(シール材)、ポッティング材、コーティ
ング材、接着剤として好適に用いることができる。すな
わち、本発明は、非共役ポリエンである上記一般式
[I]または[II]で表わされる少なくとも一種の末端
ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位
を有し、かつ分子中に下記一般式[III]で表わされる
加水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・
α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
を含有する硬化性組成物からなることを特徴とするシー
リング材である。
【0085】さらに本発明は、、非共役ポリエンである
上記一般式[I]または[II]で表わされる少なくとも
一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれ
る構成単位を有し、かつ分子中に下記一般式[III]で
表わされる加水分解性シリル基を含有するシリル基含有
エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムを含有する硬化性組成物からなることを特徴
とするポッティング材である。
【0086】本発明はさらにまた、非共役ポリエンであ
る上記一般式[I]または[II]で表わされる少なくと
も一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導か
れる構成単位を有し、かつ分子中に下記一般式[III]
で表わされる加水分解性シリル基を含有するシリル基含
有エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴムを含有する硬化性組成物からなることを特
徴とするコーティング材(前記した車両用用途以外)で
ある。
【0087】さらに本発明は、、非共役ポリエンである
上記一般式[I]または[II]で表わされる少なくとも
一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれ
る構成単位を有し、かつ分子中に下記一般式[III]で
表わされる加水分解性シリル基を含有するシリル基含有
エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムを含有する硬化性組成物からなることを特徴
とする接着剤である。
【0088】
【発明の効果】本発明の車両用コーティング材は、自動
車の軽量化や省資源、省エネルギーに対応する焼付け温
度の低温、短時間化に伴う自動車業界における要請に対
応でき、薄膜でしかも低温、短時間の硬化条件でも優れ
た防錆性、防振性、耐候性を与える塗膜を形成し得る。
【0089】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これら実施例により何ら限定されるものではな
い。なお実施例、比較例で用いた共重合体ゴムの組成、
ヨウ素価、極限粘度[η]、分子量分布(Mw/Mn)
は、次のような方法で測定ないし求めた。 (1)共重合体ゴムの組成 共重合体ゴムの組成は13C−NMR法で測定した。 (2)共重合体ゴムのヨウ素価 共重合体ゴムのヨウ素価は、滴定法により求めた。 (3)極限粘度[η] 共重合体ゴムの極限粘度[η]は、135℃デカリン中
で測定した。 (4)分子量分布(Mw/Mn) 共重合体ゴムの分子量分布は、GPCにより求めた重量
平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(M
w/Mn)で表わした。GPCには、カラムに東ソー
(株)製のGMH−HT、GMH−HTLを用い、溶媒
にはオルソジクロロベンゼンを用いた。
【0090】
【製造例1】[シリル基含有エチレン・プロピレン・5-
ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−
1)の製造]攪拌羽根を備えた実質内容積100リット
ルのステンレス製重合器(攪拌回転数=250rpm)
を用いて、連続的にエチレンとプロピレンと5-ビニル-2
- ノルボルネンとの三元共重合を行なった。重合器側部
より液相へ毎時ヘキサンを60リットル、エチレンを
3.0kg、プロピレンを9.0kg、5-ビニル-2- ノ
ルボルネンを550gの速度で、また、水素を70リッ
トル、触媒としてVOCl3を95ミリモル、Al(E
t)2Clを443ミリモル、Al(Et)1.5Cl 1.5
127ミリモルの速度で連続的に供給した。
【0091】以上に述べたような条件で共重合反応を行
なうと、エチレン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボル
ネンランダム共重合体ゴム(A0−1)が均一な溶液状
態で得られた。その後、重合器下部から連続的に抜き出
した重合溶液中に少量のメタノールを添加して重合反応
を停止させ、スチームストリッピング処理にて重合体を
溶媒から分離したのち、55℃で48時間真空乾燥を行
なった。
【0092】上記のようにして得られたエチレン・プロ
ピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴ
ム(A0−1)は、収量が3.5kg/時間であり、エ
チレン含量が68モル%であり、135℃デカリン中で
測定した極限粘度[η]が0.2dl/gであり、ヨウ
素価(IV)が15(g/100g)であり、Mw/Mnが
15であった。
【0093】上記のようにして得られたエチレン・プロ
ピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴ
ム(A0−1)100重量部に、2%塩化白金酸のトル
エン溶液0.3重量部を加え、メチルジメトキシシラン
1.5重量部を仕込み、120℃で2時間反応させた。
反応後、過剰のメチルジメトキシシランと溶剤(トルエ
ン)を留去したところ、ジメトキシシリル基(−SiH
(OCH32)を含有するエチレン・プロピレン・5-ビ
ニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)
101重量部が得られた。
【0094】
【製造例2】[飽和炭化水素系重合体(CA−1)の製
造]撹拌装置、窒素ラインを装備した4つ口フラスコの
中に、乾燥した塩化メチレン560ml、n-ヘキサン11
60ml、α−メチルピリジン940mg、p-ジクミルクロ
リド22g を秤量し、均一混合溶液とした後に、−70
℃まで冷却し、減圧下、イソブチレンモノマー570ml
をモレクラーシーブス管を通して仕込んだ。
【0095】−70℃まで冷却した上記反応溶液中に、
撹拌下、予め冷却した重合触媒溶液(四塩化チタン14
ml/塩化メチレン80ml)を一気に加えて、重合を開始
した。一旦、−54℃まで昇温した後、約17分で−7
0℃まで降温した。重合開始後、約20分後、1,9-デカ
ジエン132g を添加し、更に−70℃で4時間、撹拌
を継続した。
【0096】黄濁色の反応溶液を、3L の温水(約45
℃)中に入れ、約2時間撹拌し、有機層を分離し、純水
による水洗を3回繰返した。こうして得られた無色透明
の有機層を減圧濃縮し、両末端にビニル基を有するイソ
ブチレンオリゴマー約400g を得た。次いで、こうし
て得られたビニル基含有イソブチレンオリゴマー400
g を、n-ヘプタン200mlに溶解し、約70℃まで昇温
した後、メチルジメトキシシラン1.5[eq/ビニル
基]、白金(ビニルシロキサン)錯体1×10-4[eq/
ビニル基]を添加し、ヒドロシリル化反応を行った。F
T−IRにより反応追跡を行い、約4時間で1640cm
-1のオレフィン吸収が消失した。
【0097】反応溶液を減圧濃縮することにより、以下
に示すような両末端に反応性珪素基を有するイソブチレ
ンオリゴマーが得られた。
【0098】
【化32】
【0099】
【製造例3】[飽和炭化水素系重合体(CA−2)の製
造]製造例2において、1,9-デカジエンの代りにアリル
メチルシラン24g を使用する以外は、製造例2と同様
にして、製造中間体の構造が一部異なるイソブチレンオ
リゴマーを得た。
【0100】
【化33】
【0101】
【製造例4】[飽和炭化水素系重合体(CA−3)の製
造]撹拌装置、窒素ラインを装備した4つ口フラスコの
中に、乾燥した塩化メチレン560ml、n-ヘキサン11
60ml、α−メチルピリジン940mg、p-ジクミルクロ
リド22g を秤量し、均一混合溶液とした後に、−70
℃まで冷却し、減圧下、イソブチレンモノマー570ml
をモレクラーシーブス管を通して仕込んだ。
【0102】−70℃まで冷却した上記反応溶液中に、
撹拌下、予め冷却した重合触媒溶液(四塩化チタン14
ml/塩化メチレン80ml)を一気に加えて、重合を開始
した。一旦、−54℃まで昇温した後、約17分で−7
0℃まで降温した。重合開始後、約60分間、撹拌を継
続した。黄濁色の反応溶液を、3L の温水(約45℃)
中に入れ、約2時間撹拌し、有機層を分離し、純水によ
る水洗を3回繰返した。こうして得られた無色透明の有
機層を減圧濃縮し、両末端に第3級クロル基を有するイ
ソブチレンオリゴマー約400g を得た。
【0103】更に、このイソブチレンオリゴマーを、減
圧下、170℃での加熱を2時間継続することにより、
熱的脱塩酸反応を行い、両末端にイソプロペニル基を有
するイソブチレンオリゴマーを得た。次いで、こうして
得られたイソプロペニル基含有イソブチレンオリゴマー
400g を、n-ヘプタン200mlに溶解し、加圧容器
中、約100℃まで昇温した後、メチルジクロルシラン
1.5[eq/ビニル基]、白金(ビニルシロキサン錯体
1×10-4[eq/ビニル基]を添加し、ヒドロシリル化
反応を行った。FT−IRにより反応追跡を行い、約1
0時間で1640cm-1のオレフィン吸収が消失した。反
応溶液を60℃まで冷却した後、過剰量[/メチルジク
ロルシラン]のメタノールを添加し、約4時間撹拌を行
い、メトキシ化を完了させた。反応溶液を減圧濃縮する
ことにより、以下の構造を有する両末端に反応性珪素基
を有するイソブチレンオリゴマーが得られた。
【0104】
【化34】
【0105】
【合成例1】[共重合体(B)の合成]110℃に加熱
したキシレン20g 中にアクリル酸ブチル5.7g 、メ
タクリル酸メチル65.1g 、メタクリル酸ステアリル
13.3g 、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン5.6g 、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン8.0g 、アゾビスイソブチロニトリル5.0g
及びキシレン22g を溶解した溶液を6時間かけて滴下
した後、更に2時間重合反応を行い、固形分濃度70%
で、GPC(ポリスチレン換算)による数平均分子量
(Mn)が2,100の共重合体(B)を得た。
【0106】
【実施例1〜5】製造例1で得られたシリル基含有エチ
レン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム
共重合体ゴム(A−1)と合成例1で得られた共重合体
(B)とを固形分比(重量比)60/40でブレンドし
エバポレータを用い、減圧下、110℃加熱の条件でブ
レンド脱揮を行い、固形分濃度99%以上の透明で粘稠
な液体を得た。
【0107】上記ブレンド脱揮ポリマー100g に対し
て重質炭酸カルシウム100g 、膠質炭酸カルシウム5
0g 、ガラスバルーン(平均粒径70μm )5g 、ジイ
ソノニルフタレート100g 、無水シリカ5g 、ヒンダ
ードフェノール系老化防止剤2g 、酸化カルシウム10
g 、アルミニウムキレート系硬化触媒2g 、アミノシラ
ン化合物1g 及びシリコーン系反応性希釈剤(信越シリ
コーン(株)、AFP−1)をプラネタリーミキサーで
充分混練し、実施例1〜5に用いる試料(A−1)を得
た。
【0108】
【参考例1〜9】製造例1で得られたシリル基含有エチ
レン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム
共重合体ゴム(A−1)に代えて、製造例2〜4で得ら
れた飽和炭化水素系重合体(CA−1)〜(CA−3)
を用いる以外は、実施例1〜5と同様にして、ブレンド
脱揮ポリマーを調製し、さらに、実施例1〜5と同様に
して比較例1〜9に用いる試料(CA−1)〜(CA−
3)を得た。
【0109】
【比較例1〜3】塩化ビニル樹脂100g に対して、重
質炭酸カルシウム100g 、膠質炭酸カルシウム50g
、ガラスバルーン(平均粒径70μm )5g 、ジイソ
ノニルフタレート100g 、鉛系脱塩酸防止剤3g 、及
びウレタンプレポリマー5g をプラネタリーミキサーで
充分混練し、比較例1〜3に用いる試料(CA−4)を
得た。
【0110】これらの試料をカチオン電着鋼板上に表1
に示すような膜厚、硬化条件を変えて塗布、硬化させて
次に示す試験方法によって耐チッピング性、耐塩水噴霧
性、防振性を調べた。さらに塗膜の耐候性および硬化速
度について以下のようにして評価を行なった。それらの
結果を下記表1に示す。実施した試験方法は、次の通り
である。 (耐チッピング性)ナットM−4の3種のナットを高さ
2m で試験片角度45°の条件で塗膜にナットを落下さ
せ、下の素地がでるまでのナットの落下重量を表示し
た。 (耐塩水噴霧性)カチオン電着鋼板上に所定の膜厚に塗
布した試料に、試料の中央に金属に達するまでクロスカ
ットを入れ、塩水噴霧試験槽内で200時間保持した
後、カット面をセロファンテープで剥離したときの最大
剥離幅を表示した。 (防振性)JASO7006自動車用アンダーボディコ
ーティング材の防振性試験方法に基づき、測定温度25
℃で二次共振点の共振周波数(f0 )と3dB低下部の
周波数(f2 、f1 )から、式:d=(f2 − f1
/f0に基づき防振係数(d)を求めて、表示した。 (硬化速度試験) 中温度におけるタックフリータイム カチオン電着鋼板上に10mm厚に材料を塗布し、60℃
の乾燥機中に入れ、一定時間毎に指で表面に触れ、タッ
クフリータイムを測定した。指に材料が移行しなくなっ
た時をタックフリータイムとする。 (耐候性試験)JIS B−7753に従って、以下の
条件により促進耐候性試験を行なった。サンシャイン・
カーボンアーク・ウェザロメーター 照射・降雨サイクル 120分照射/18分降雨 ブラックパネル温度 63℃±2℃、 槽内温度:40℃±2℃ 照射時間:250時間 この試験の後、肉眼でクラックまたは溶解部分が全く認
められないものを◎、クラックまたは溶解部分が極く僅
かに認められるものを○、クラックまたは溶解部分がか
なり存在すると認められるものを△、クラックまたは溶
解部分が非常に多く存在すると認められるものを×とし
て、耐候性の評価を表した。
【0111】
【表1】
【0112】表1から分かるように、本発明の車両用コ
ーティング材は硬化条件が低温で短時間の条件でも、ま
た塗布膜厚が薄い場合でも、優れた耐チッピング性、防
振性、耐塩水噴霧性、耐候性を有し、硬化速度も非常に
速いものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 183/04 C09D 183/04 4J100 C09J 123/26 C09J 123/26 183/04 183/04 C09K 3/00 C09K 3/00 P 3/10 3/10 Z G F16J 15/10 F16J 15/10 Y X (72)発明者 菊 地 義 治 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 有 野 恭 巨 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 永 井 三津子 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 坂 口 博 英 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 菅 原 正 紀 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 岸 正 夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 上 野 薫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 阿 部 孝 司 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 関 根 道 夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 3J040 EA16 FA06 HA15 4H017 AA03 AB07 AB15 AB17 AC01 AC05 AC17 AD03 AD05 AD06 AE03 AE04 AE05 4J002 BB201 FD020 FD050 FD070 FD140 FD200 GH01 GH02 GJ01 GL00 GN00 GQ00 4J038 CB101 CB111 CB141 CM021 GA01 GA02 GA06 GA09 GA12 GA13 GA15 NA03 PB07 PB09 PC02 PC03 PC04 4J040 DA121 DA131 DA151 DK001 GA02 GA03 GA07 GA08 GA14 GA19 GA22 GA24 GA31 JB09 LA05 LA07 MA02 MA04 MA05 MA06 NA19 NA20 4J100 AA02P AA03Q AA04Q AA15Q AA16Q AA17Q AA19Q AA21Q AR25R AU21R BA71H BA77H CA05 CA31 HB38 HC79 JA01 JA03 JA51 JA67

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非共役ポリエンである下記一般式[I]ま
    たは[II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニル基
    含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有し、
    かつ分子中に下記一般式[III]で表わされる加水分解
    性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α- オレ
    フィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム 【化1】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
    であり、 R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
    ある]、 【化2】 [式中、R3 は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルキル基である]、 【化3】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]を含有することを
    特徴とする車両用コーティング材。
  2. 【請求項2】非共役ポリエンである下記一般式[I]ま
    たは[II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニル基
    含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有し、
    かつ分子中に下記一般式[III]で表わされる加水分解
    性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α- オレ
    フィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム 【化4】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
    であり、 R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
    ある]、 【化5】 [式中、R3 は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルキル基である]、 【化6】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]を含有することを
    特徴とする硬化性組成物であって、 電気・電子部品、輸送機、土木・建築、医療またはレジ
    ャ−の用途に用いられることを特徴とする硬化性組成
    物。
  3. 【請求項3】前記電気・電子部品の用途が、重電部品、
    弱電部品、電気・電子機器の回路や基板のシーリング
    材、ポッティング材、コーティング材もしくは接着剤;
    電線被覆の補修材;電線ジョイント部品の絶縁シール
    材;OA機器用ロール;振動吸収剤;またはゲルもしく
    はコンデンサの封入材であることを特徴とする請求項2
    に記載の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】前記シーリング材が、冷蔵庫、冷凍庫、洗
    濯機、ガスメーター、電子レンジ、スチームアイロンま
    たは漏電ブレーカー用のシール材として用いられること
    を特徴とする請求項3に記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】前記ポッティング材が、トランス高圧回
    路、プリント基板、可変抵抗部付き高電圧用トランス、
    電気絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池または
    テレビ用フライバックトランスをポッティングするため
    に用いられることを特徴とする請求項3に記載の硬化性
    組成物。
  6. 【請求項6】前記コーティング材が、高電圧用厚膜抵抗
    器もしくはハイブリッドICの回路素子;HIC;電気
    絶縁部品;半導電部品;導電部品;モジュール;印刷回
    路;セラミック基板;ダイオード、トランジスタもしく
    はボンディングワイヤーのバッファー材;半導電体素
    子;または光通信用オプティカルファイバーをコーティ
    ングするために用いられることを特徴とする請求項3に
    記載の硬化性組成物。
  7. 【請求項7】前記接着剤が、ブラウン管ウェッジ、ネッ
    ク、電気絶縁部品、半導電部品または導電部品を接着す
    るために用いられることを特徴とする請求項3に記載の
    硬化性組成物。
  8. 【請求項8】前記輸送機の用途が、自動車、船舶、航空
    機または鉄道車輛の用途であることを特徴とする請求項
    2に記載の硬化性組成物。
  9. 【請求項9】前記自動車の用途が、自動車エンジンのガ
    スケット、電装部品もしくはオイルフィルター用のシー
    リング材;イグナイタHICもしくは自動車用ハイブリ
    ッドIC用のボッティング材;自動車ボディ、自動車用
    窓ガラスもしくはエンジンコントロール基板用のコーテ
    ィング材;またはオイルパンのガスケット、タイミング
    ベルトカバーのガスケット、モール、ヘッドランプレン
    ズ、サンルーフシールもしくはミラー用の接着剤である
    ことを特徴とする請求項8に記載の硬化性組成物。
  10. 【請求項10】前記船舶の用途が、配線接続分岐箱、電
    気系統部品もしくは電線用のシーリング材;または電線
    もしくはガラス用の接着剤であることを特徴とする請求
    項8に記載の硬化性組成物。
  11. 【請求項11】前記土木・建築の用途が、商業用ビルの
    ガラススクリーン工法の付き合わせ目地、サッシとの間
    のガラス周り目地、トイレ、洗面所もしくはショーケー
    スにおける内装目地、バスタブ周り目地、プレハブ住宅
    用の外壁伸縮目地、サイジングボード用目地に使用され
    る建材用シーラント;複層ガラス用シーリング材;道路
    の補修に用いられる土木用シーラント;金属、ガラス、
    石材、スレート、コンクリートもしくは瓦用の塗料・接
    着剤;または粘着シート、防水シートもしくは防振シー
    トに用いられることを特徴とする請求項2に記載の硬化
    性組成物。
  12. 【請求項12】前記医療の用途が、医薬用ゴム栓、シリ
    ンジガスケットもしくは減圧血管用ゴム栓用のシール材
    料であることを特徴とする請求項2に記載の硬化性組成
    物。
  13. 【請求項13】前記レジャーの用途が、スイミングキャ
    ップ、ダイビングマスクもしくは耳栓用のスイミング部
    材;またはスポーツシューズもしくは野球グローブ用の
    ゲル緩衝部材であることを特徴とする請求項2に記載の
    硬化性組成物。
  14. 【請求項14】非共役ポリエンである下記一般式[I]
    または[II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニル
    基含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有
    し、かつ分子中に下記一般式[III]で表わされる加水
    分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α-
    オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム 【化7】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
    であり、 R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
    ある]、 【化8】 [式中、R3 は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルキル基である]、 【化9】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]を含有する硬化性
    組成物からなることを特徴とするシーリング材。
  15. 【請求項15】非共役ポリエンである下記一般式[I]
    または[II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニル
    基含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有
    し、かつ分子中に下記一般式[III]で表わされる加水
    分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α-
    オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム 【化10】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
    であり、 R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
    ある]、 【化11】 [式中、R3 は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルキル基である]、 【化12】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]を含有する硬化性
    組成物からなることを特徴とするポッティング材。
  16. 【請求項16】非共役ポリエンである下記一般式[I]
    または[II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニル
    基含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有
    し、かつ分子中に下記一般式[III]で表わされる加水
    分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α-
    オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム 【化13】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
    であり、 R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
    ある]、 【化14】 [式中、R3 は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルキル基である]、 【化15】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]を含有してなる硬
    化性組成物からなることを特徴とする非車両用コーティ
    ング材。
  17. 【請求項17】非共役ポリエンである下記一般式[I]
    または[II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニル
    基含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有
    し、かつ分子中に下記一般式[III]で表わされる加水
    分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α-
    オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム 【化16】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
    であり、 R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
    ある]、 【化17】 [式中、R3 は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルキル基である]、 【化18】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]を含有してなる硬
    化性組成物からなることを特徴とする接着剤。
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