JP2001525943A - 容器用ラベル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 容器（２）は、これに接着される第１ラベル部（４）を有し、この第１ラベル部（４）は、マーキングパネル（１２）と、このマーキングパネル（１２）の少なくとも一部分を覆うように第１ラベル部（４）に接着される第２ラベル部（６）とを備える。第２ラベル部は、マーキングパネル（１２）の前記一部分を露出させるべく取り外し可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 容器用ラベル 本発明は、容器容ラベル、ラベルを備えた容器、および容器へのラベルの装着 方法に関する。 薬剤は、脱水形式で提供されることがある。この場合、薬剤を投与する前に、 適切な溶剤に薬剤を投入することにより薬剤を再構成する。例えば、瓶入りの凍 結乾燥された薬剤と薬剤用の溶剤のカートリッジとが患者に提供されることがあ る。使用前に、患者は、カートリッジの内容物を用いて薬剤を再構成し、また、 薬剤の溶液をカートリッジに再充填しなければならない。そして、薬剤が注射で 投与される。典型的には、薬剤の使用直前に、一度に１回の投薬分が再構成され る。従って、薬剤の投与が必要になったときに、この様な再構成プロセスを行わ ざるを得ない。複数回の投与分の薬剤を一度に再構成して、例えば一週間分ない し２週間分の再構成済みの薬剤を蓄えておくことが理論的には便宜である。しか しながら、一般にはこの様なことは行われない。その理由は、再構成済みの薬剤 を含むカートリッジと溶剤のみを含むカートリッジとを間違えるおそれがあるか らである。更に、再構成済みの薬剤の保管期間が限られる傾向があるので、患者 が、再構成時からの経過期間の記録を失うと、再構成済みの薬剤の保管期間があ まりにも長くなって薬効を失うことがある。この様な問題を克服する一つの方法 として、古いラベルの上に新たなラベルを貼って、これに再構成の日付を記すこ とが考えられる。しかしながら、全てのカートリッジに対して再度のラベルづけ 用のラベルを用意しなければならないという不便がある。この様な不便さがある と、複数回の投与分を一度に再構成する利点がなくなってしまう。 本発明の一つの態様によれば、容器が提供される。前記容器は、この容器に接 着されると共にマーキングパネル（書き込みパネル）を有する第１ラベル部と、 前記マーキングパネルの少なくとも一部分を覆うように前記第１ラベル部に接着 される第２ラベル部とを備えている。前記第２ラベル部は、前記マーキングパネ ルの前記一部分を露出させるように取り外し可能である。 本発明の別の態様によれば、容器にラベルを貼り付ける方法が提供される。こ の貼付方法は、マーキングパネルを備える第１ラベル部を前記容器に接着するこ とと、前記第１ラベル部に第２ラベル部を接着することにより、前記マーキング パネルの少なくとも一部分を前記第２ラベル部によって取り外し自在に覆うこと とを備える。 本発明の更に別の態様によれば、容器用ラベルが提供される。この容器用ラベ ルは、前記容器に接着されると共にマーキングパネルを有する第１ラベル部と、 前記第１ラベル部に接着されて前記マーキングパネルの少なくとも一部分を覆う ための第２ラベル部とを有する。ここで、使用に際して、前記第２ラベル部は、 前記マーキングパネルの前記一部分が露出するように取り外し可能である。 前記容器の使用時、前記第２ラベル部分を取り外して、前記第１ラベル部の先 に覆われた領域を露出させる。この領域には、異なる情報を記入可能である。こ の異なる情報は、例えば容器の内容物の変更を表すもので良い。 一つの好適実施態様では、容器は、脱水状態の薬剤を再構成するための希釈液 を入れるようになっている。前記第２ラベル部は、希釈液自体に関する情報を提 供するもので良く、また、第１ラベル部の露出される領域は、再構成済みの薬剤 に係る情報を提供するもので良い。 前記第１ラベル部には、その関連領域が露出されたときに必要となる情報の全 てを付与するようにしても良い。しかしながら、場合によっては、前記第２ラベ ル部を取り外した後に追加情報を追加することが望ましい。前記第１ラベル部に 設けたマーキングパネルにより、追加情報を追加することができる。用語マーキ ングパネルは、手書き、スタンプ、印刷などで情報を付与できるようなパネルを 指す。 再構成済み薬剤の容器の場合、追加情報は、例えば、再構成の日付や再構成の 日付から計算した「使用期限」の日付からなるもので良い。 第１ラベル部から第２ラベル部を分離するのに、ハサミやナイフを用いる必要 がある場合がある。しかしながら、第１及び第２ラベル部を裂断自在な接合によ り接合しておき、ユーザが第２ラベル部を簡単に引き裂けるようにし、また、第 １ラベル部を容器に貼り付けたままにすることが望ましい。また、第２ラベル部 を引き裂くときにユーザが第１ラベル部を容器に対して保持するようにしても良 いが、好ましくは、第１ラベル部の剥離強度が、裂断可能な接合の裂断強度より も大きくなるように、第１ラベル部を容器に接着することが好ましい。その様な 構成によれば、第１ラベル部を容器上の適所に保持するという実質的な労力をユ ーザが負うことなしに、第２ラベル部を剥がすことができる。 本発明の更に別の態様によれば、容器用のラベルが提供される。この容器用ラ ベルは、前記容器に接着される第１ラベル部と、前記第１ラベル部に接着されて 前記第１ラベル部の少なくとも一部分を覆う第２ラベル部とを備える。前記第１ 及び第２ラベル部は、裂断可能な接合により接合される。前記第１ラベル部は、 前記第１ラベル部の剥離強度が前記裂断可能な接合の裂断強度よりも大きくなる ような接着性をその下面に有する。 前記第１ラベル部を前記容器上の適所に保持しつつ前記第２ラベル部の除去を 容易にするべく、好ましくは、前記第１ラベル部は、前記第２ラベル部よりも大 きな剥離強度を有する。これは、前記第２ラベル部の接着力よりも強い接着力を 前記第１ラベル部に対して付与することにより達成可能である。 好ましくは、前記第２ラベル部の、マーキングパネルに重なり或いは重なるよ うにされた下面領域には、接着剤を塗布しない。この場合の利点は、前記第２ラ ベル部が除去されたときに前記マーキングパネルに接着剤の残留物が残らないよ うにすることができる点にある。接着剤の残留物があると、パネル上に筆記する などのマーク付けが困難になる。従って、好適な実施形態では、前記第２ラベル 部は、接着剤が塗布されない少なくとも一つの領域と、接着部とを有する。 ユーザは、前記第２ラベル部を除去するため前記第２ラベル部の縁部を把持可 能であっても良い。好ましくは、前記第２ラベル部は、前記第２ラベル部を前記 第１ラベル部から取り外すために前記第２ラベル部を把持するのに便宜なタブを 有している。 このラベルは、容器の周面のまわりに巻き付けられるもので良く、円筒状、例 えば直円柱状のもので良い。従って、前記第１ラベル部は、前記第２ラベル部を 前記第１ラベル部に対して少なくとも部分的に巻き付けた状態で、前記容器のま わりに直接に巻き付けられるもので良い。前記第２ラベル部は、この第２ラベル 部を巻き解くことにより除去され、また、裂断可能な接合が設けられる場合には この接合を引き裂くことにより除去される。第２ラベル部が前記第１ラベル部を 単に部分的に覆うものである場合、第２ラベル部の円周方向長さは、前記第１ラ ベル部の円周方向長さよりも短くなる。従って、前記第１ラベル部に付与された 情報を、前記第２ラベル部の取り外しの前後の双方において見ることができる。 しかしながら、本発明の好適な実施形態において、前記第２ラベル部は、前記容 器の円周と実質的に同一の円周方向長さを有する。前記第２ラベル部は、除去さ れる前にあっては、前記第１ラベル部の全体を実質的に覆っている。 第１ラベル部が前記容器の円周よりも短い長さを有することは可能であるが、 前記第１ラベル部を、例えば、少なくとも２％、好ましくは少なくとも５％長く して、この第１ラベル部を前記容器のまわりに設けたときに前記第１ラベル部が 第１ラベル部自体と重なるようにすることが好ましい。その様な重ね合わせ構成 によれば、前記第２ラベル部が巻き解かれたときに、前記第１ラベル部が巻き解 かれに抗する助けになる。 好ましくは、前記２つのラベル部は、前記容器の円周と少なくとも等しい円周 方向長さを有する。前記容器へのラベルの取り付けは、ラベルに対して前記容器 を少なくとも２回転にわたって回転させることにより行われる。ラベルを手作業 で取付け可能であるが、好ましくは、公知のラベル貼付装置を用いてラベルを取 り付ける。その様な方法を実施する一つの手法では、容器のまわりに丁度１度巻 き付けられる通常のラベルを用いて通常の１回転を行うというよりもむしろ、前 記容器を適正な円周量たとえば約２回転にわたって回転させるべくラベル貼付装 置をセットアップする。 以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態を単に例示として説明する。 図１は、２つ部分を有するラベルを取り付けた、薬剤希釈液用の容器の概略図 である。 図２は、カートリッジに装着する前におけるラベルの頂面平面図である。 図３は、ラベルの下面図である。 図１を参照すると、脱水された薬剤用の希釈液を入れるためのカートリッジ２ の形式の容器が、図示されている。カートリッジ２は、この容器に装着された２ 部分式のラベルを有している。このラベルは、容器のまわりに巻き付けられる第 １ラベル部４と、この第１ラベル部のまわりに巻き付けられる第２ラベル部６と を備えている。説明を明確にするため、ラベルを僅かに傾けた状態で図示してあ る。２部分式のラベルは、単に切断箇所を示す印刷表示たとえば鎖線により、２ つの部分に分割可能であるが、本実施形態では、第１及び第２ラベル部４、６は 、ミシン目線８の形式である裂断自在な接合によって接合されている。第１ラベ ル部４は、その周方向長さがカートリッジの円周よりも僅かに長くて、重ね合わ せ長さ９にわたって第１ラベル部自体に重なっており、第２ラベル部６が巻き解 かれたときに第１ラベル部の前縁７を留めてこの前縁が持ち上がらないようにな っている。第２ラベル部６の剥離強度は、第１ラベル部４の剥離強度よりも小さ く、ミシン目線８のところで切り離す場合よりも小さな力で第２ラベル部６を除 去できるようになっている。ミシン目線の裂断強度を最小にするべく、ミシン目 は、残りの連結部よりも相当長くなっている。第２ラベル部６を引き剥がすのに 便宜なように、第２ラベル部の一端にはタブ１０が設けられている。タブ１０の 下面には接着剤が塗布されていない。 図２を参照すると、容器への装着前におけるラベルの頂面平面図が図示されて いる。薬剤希釈液のカートリッジ用のラベルに係る本例において、第２ラベル部 ６は、希釈液自体に関連する情報を与える。この情報は、情報領域６ａに付与さ れ、ラベル製造時に予め印刷される。また、情報領域６ｂが設けられ、薬剤製造 業者が、バッチ番号やカートリッジ内の希釈液の有効期限の日付を例えば熱転写 プリンタによりこの情報領域に追加可能なようになっている。 第２ラベル部６を取り外すと第１ラベル部４が露出され、再構成済みの薬剤に 関連する情報を与えることになる。この情報は、情報領域４ａ及び４ｂに付与さ れるものであり、ラベル製造時に予め印刷される。更に、ユーザが再構成の日付 およびまたは古構成の日付から計算される「使用期限」を記入可能なように、マ ーキングパネル１２が設けられている。マーキングパネルは、例えば異なる材料 からなり、ラベルの残部とは異なる表面を有することになる。上記の計算の助け となるべく、領域４ａまたは４ｂには、「再構成から１４日以内に使用のこと」 というような情報が予め印刷される。 図３を参照すると、ラベル下面の、接着剤が塗布されない２つの領域が示され ている。下面側の領域１６は、接着剤が塗布されておらず、使用に際してマーキ ングパネル１２に重ねられることを企図している。この領域は、接着剤が塗布さ れないようにされ、第２ラベル部６を除去したときにマーキングパネル１２に残 留物が残らないようにしている。第２領域１８は、タブ１０の下面に対応ずる。 この第２領域は接着剤が塗布されないようにされており、タブ１０が容器に接着 せず、また、容易に把持可能になっている。第１ラベル部４の下面は、追加的な 接着剤、およびまたは、第２ラベル部６の下面に比べて強い接着剤を有するが、 このラベル下面の残部は接着剤で覆われている。 カートリッジ２を回転させると共に回転するカートリッジにラベルを押しつけ ることにより、ラベルをカートリッジに装着する。カートリッジは、図２に矢印 ２０で示す方向への第１回目の回転の間に、第１ラベル部４を巻き取る。第１回 目の回転が完了すると、この第１回目の回転に続いて更に僅かな回転が行われて 、第１ラベル部４が、長さ９（図１を参照）の距離にわたり第１ラベル部自体に 重なる。第２回目の回転中、第２ラベル部６がカートリッジのまわりに巻き付け られる。従って、ラベルの装着には、カートリッジ２を２回転よりもわずかに多 く回転させる必要がある。 バウシェ・アンド・ストローベル社（Bausch and Strobel）により製造される ＥＳＡ１００１／１００２／１０１０などの公知のラベル貼付装置を減速させて 、各容器をエジェクトする前に、各容器を２回転よりも僅かに多く回転させるこ とにより、ラベルをカートリッジに装着可能である。その様なラベル貼付装置に はブログラマブル論理制御器（ＰＬＣ）が設けられており、従って、通常の１回 転よりも容器回転量が多くなるようにプログラム可能である。容器は、「スター ホイール」内に保持される。スターホイールは、一般に円形であるが、多数の半 径方向突起を有しており、円筒状容器を突起の間に収容するように設計されてい る。そして、多数の自己接着性ラベルが、装置を送るロールに形成されたバッキ ング条片上に設けられる。 本発明の範囲から逸脱することなしに種々の変形をなし得ることは、本分野の ものには明らかである。例えば、本願明細書に記載のラベルを希釈液用の容器に 適用することは必須ではなく、本発明のラベルは、迅速かつ簡易にラベルを変更 することが望まれる如何なる容器に対しても使用可能である。また、容器が直円 柱状であることは必須ではなく、その他の形状のものでも良く、必要ならばラベ ルを手作業で装着する。更に、２つのラベル部のみを図示し且つ記載したが、特 定の応用において、必要であれば、３つ以上のラベル部を有するように容易に拡 張可能である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．容器に接着されると共にマーキングパネルを有する第１ラベル部と、前記 マーキングパネルの少なくとも一部分を覆うように前記第１ラベル部に接着され る第２ラベル部とを備え、前記第２ラベル部が、前記マーキングパネルの前記一 部分を露出させるように取り外し可能であることを特徴とする容器。 ２．容器に接着されると共にマーキングパネルを有する第１ラベル部と、前記 第１ラベル部に接着されて前記マーキングパネルの少なくとも一部分を覆うため の第２ラベル部とを有し、使用に際して、前記第２ラベル部が、前記マーキング パネルの前記一部分が露出するように取り外し可能であることを特徴とする容器 用ラベル。 ３．裂断自在な接合により、前記第１及び第２ラベル部が接合されることを特 徴とする請求の範囲第１項または第２項に記載の容器またはラベル。 ４．前記第１ラベル部の剥離強度が、前記裂断可能な接合の裂断強度よりも大 きくなるように、前記第１ラベル部が前記容器に接着されることを特徴とする請 求の範囲第３項に記載の容器またはラベル。 ５．前記第１ラベル部が、前記第２ラベル部よりも大きな剥離強度を有するこ とを特徴とする請求の範囲第１項ないし第４項のいずれかに記載の容器またはラ ベル。 ６．前記第２ラベル部の、前記マーキングパネルに重なる下面領域には、接着 剤が塗布されないことを特徴とする請求の範囲第１項ないし第５項のいずれかに 記載の容器またはラベル。 ７．前記第２ラベル部は、その取り外しを助けるタブを有することを特徴とす る請求の範囲第１項ないし第６項のいずれかに記載の容器またはラベル。 ８．前記ラベルが前記容器のまわりに巻き付けられ、また、前記第２ラベル部 は、前記容器の円周と実質的に同一の円周方向長さを有することを特徴とする請 求の範囲第１項ないし第７項のいずれかに記載の容器。 ９．前記ラベルが前記容器のまわりに巻き付けられ、また、前記第１ラベル部 は、前記容器の円周よりも長い円周方向長さを有することを特徴とする請求の範 囲第１項ないし第８項のいずれかに記載の容器。 １０．薬剤組成物を再構成するための希釈液を入れるようにしたことを特徴と する、請求の範囲第１項ないし第９項のいずれかに記載の容器の使用方法。 １１．容器に接着される第１ラベル部と、前記第１ラベル部の少なくとも一部 分を覆うように前記第１ラベル部に接着される第２ラベル部とを備え、裂断自在 な接合により前記第１及び第２ラベル部が接合され、前記第１ラベル部の剥離強 度が、前記裂断可能な接合の裂断強度よりも大きくなるように、前記第１ラベル 部の下面に接着剤が塗布されていることを特徴とするラベル。 １２．薬剤組成物またはこの薬剤組成物用の希釈液のための容器に対して用い ることを特徴とする、請求の範囲第２項ないし第７項または第１１項のいずれか に記載のラベルの使用方法。 １３．マーキングパネルを備える第１ラベル部を容器に接着することと、前記 第１ラベル部に第２ラベル部を接着することにより、前記マーキングパネルの少 なくとも一部分を前記第２ラベル部によって取り外し自在に覆うこととを備える ことを特徴とする、容器へのラベルの装着方法。