JP2001335766A - 耐ブリスター性粘着剤組成物とそれを用いた粘着シート - Google Patents

耐ブリスター性粘着剤組成物とそれを用いた粘着シート

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合反応の安定性がよく、塗工に適した低粘
性を有し、各種プラスチック成型品の表面に貼付した
後、経時において常温や高温多湿でのフクレや浮きなど
のブリスターの発生がない優れた耐ブリスター性粘着剤
組成物及びそれを用いた粘着シートの提供。 【解決手段】 (a)アルキル基の炭素数が1〜12の
(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、
(b)スチレン系単量体1〜30重量%、(c)カルボ
キシル基含有不飽和単量体0.1〜7重量%及び(d)
第3級アミンであるアミノ基含有不飽和単量体0.1〜
15重量%(ただし、(a)、(b)、(c)及び
(d)の合計を100重量%とする)からなる重量平均
分子量が1万〜20万である共重合体(A)100重量
部に対してグリシジル基を有する架橋剤(B)0.05
〜5重量%を添加してなる耐ブリスター性粘着剤組成物
及びそれを用いた粘着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐ブリスター性粘
着剤組成物及びそれを用いた粘着シートに関するもので
ある。さらに詳細には、各種プラスチック成型品の表面
に貼付した後、経時において、常温や高温でのフクレや
浮きなどのブリスターの発生がない優れた耐ブリスター
性粘着剤組成物及び粘着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より感圧接着剤を塗布した粘着シー
ト類は、押し付けるだけですぐ貼り付くという簡便さ
と、塗布された粘着剤が一般に使われている接着剤とは
異なり無溶剤や無公害な点が好まれ、多くの分野におい
て幅広く使用されている。近年、製品の軽量化の要請を
受けて、プラスチック製品が多くなってきたことに伴
い、プラスチック成型品やプラスチック製包装材料に粘
着シートをラベルとして使用する例が増加している。透
明なプラスチック、例えばポリカーボネート、ポリメチ
ルメタクリレートやポリスチレンなどの樹脂板には表面
傷保護用として、また装飾用として粘着シート類がしば
しば貼付されている。しかしながら従来のポリエステル
などのガスバリヤー性のあるフィルムを基材シートとし
て用いた粘着シートやラベルをポリカーボネート、アク
リルやスチレンなどの樹脂板に貼付した場合、粘着シー
トやラベルと樹脂被着体との間に気泡が発生し、フクレ
や浮きなどのいわゆるブリスターが生じることが多い。
特にこの現象は高温や高温多湿下で顕著である。このよ
うなブリスターの発生は、商品の美観を損なうととも
に、ラベルの脱落の原因ともなる。特に透明ラベルの場
合では、粘着剤面がアバタ状もしくは白濁した状態に透
けて見え、著しく外観が損なわれるのを免れないのが実
状である。このブリスター発生の原因は、粘着剤基材シ
ートとして用いられているプラスチックフィルムなど
が、ポリカーボネートなどのプラスチック成型品から発
生する微量ガスのバリヤー層となるため、ガスの逃げ場
がなく、フクレや浮きとしてブリスターが発生するもの
と考えられる。
【0003】これらを防止するために種々の検討がなさ
れている。粘着シートについては、シートと粘着層との
間に多孔質素材などの通気層を存在させる方法、あるい
は基材シート自体に通気性を持たせる方法、さらに離型
紙を散点状に窪みがつくように加工して、粘着剤の表面
が平坦ではなく散点状に浮き出させるように加工するな
どしてブリスター状態を解消する方法が考えられてい
る。しかしながら、これらの方法では粘着シートの厚さ
が厚くなる上、透明性が損なわれて透明ラベルとして使
用することができないなどの問題が生じる。
【0004】また、粘着剤組成物については、特開平2
−3481号公報では、(メタ)アクリル酸エステル、
共重合可能なカルボキシル基含有化合物及びビニル基を
有する第三級アミンをラジカル共重合してなるアクリル
系粘着剤組成物が開示されているが、溶剤型重合の場
合、カルボキシル基含有化合物とビニル基を有する第三
級アミンを併用させると、重合時に架橋反応を起し、高
粘度又はゲル化し反応安定性が低く、塗工性にも問題が
ある。特開平2−292382号公報では、特定構造式
のアミノ基を含有する不飽和単量体と(メタ)アクリル
酸アルキルエステルとを重合して得られるアクリル系共
重合体と架橋剤からなる感圧性接着剤組成物が開示され
ているが、経時で架橋度合が進み粘着力が低下し、フク
レや浮きなどのブリスター性を防止する効果が低い。特
開平8−3521号公報では、炭素数4〜12のアルキ
ル基をもつ(メタ)アクリル酸エステル、炭素数1〜2
のアルキル基をもつ(メタ)アクリル酸エステル及び極
性モノマーよりなる共重合体にアジリジン系架橋剤を配
合してなる耐ブリスター性粘着シート用粘着剤が開示さ
れているが、経時における高温多湿での耐ブリスター性
が不十分である。また特開平10−310754号公報
では、炭素数1〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルとカルボキシル基含有不飽和モノマーを共重合し
て得られた特定の分子量を有する樹脂組成物(1)と、
炭素数1〜20のメタクリル酸アルキルエステルもしく
はメタクリル酸シクロアルキルアルキルエステル、メタ
クリル酸ベンジルまたはスチレンから選ばれた1種また
は2種以上のモノマーとアミノ基含有不飽和モノマーを
共重合して得られた特定のTg及び特定の分子量を有す
る樹脂組成物(2)とを配合する粘着剤組成物が開示さ
れている。この粘着剤組成物は、カルボキシル基とアミ
ノ基を同一反応系に入れることを避けて、2液タイプに
したものであるが、経時における高温多湿での耐ブリス
ター性が不十分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、重合
反応の安定性がよく、塗工に適した低粘性を有し、各種
プラスチック成型品の表面に貼付した後、経時におい
て、常温や高温多湿でのフクレや浮きなどのブリスター
の発生がない優れた耐ブリスター性粘着剤組成物及びそ
れを用いた粘着シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐ブリス
ター性に優れた粘着シート用粘着剤の開発に鋭意検討し
た結果、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分
に、カルボキシル基含有不飽和単量体及び第3級アミン
であるアミノ基含有不飽和単量体と粘着剤の溶液重合で
は共重合性が低いために通常使用されないスチレン系単
量体とを共重合させると、重合安定性が良く架橋剤を使
用しても保存後の粘着力の低下が少なく、耐ブリスター
性が向上することを見出し、本発明に至った。
【0007】即ち、本発明は、(a)アルキル基の炭素
数が1〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを
主成分とし、(b)スチレン系単量体1〜30重量%、
(c)カルボキシル基含有不飽和単量体0.1〜7重量
%及び(d)第3級アミンであるアミノ基含有不飽和単
量体0.1〜15重量%(ただし、(a)、(b)、
(c)及び(d)の合計を100重量%とする)からな
る重量平均分子量が1万〜20万である共重合体(A)
100重量部に対してグリシジル基を有する架橋剤
(B)0.05〜5重量%を添加してなる耐ブリスター
性粘着剤組成物及びそれを用いた粘着シートを提供する
ものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を詳細に説明
する。本発明に使用する(a)アルキル基の炭素数が1
〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして
は、具体的にメチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オ
クチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)ア
クリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの群
より少なくとも1種以上使用することができる。好まし
くは炭素数が2〜12のアクリル酸アルキルエステルで
ある。さらに必要に応じてその他の共重合可能な不飽和
単量体を使用することができる。共重合可能な不飽和単
量体としては、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなどが
挙げられる。
【0009】本発明に使用する(b)スチレン系単量体
は、本発明に極めて重要な必須成分である。粘着剤の溶
剤重合反応では共重合性が低いため、通常使用されない
スチレン系単量体を併用することで、カルボキシル基含
有不飽和単量体とアミノ基含有不飽和単量体を同一系で
反応させてもゲル化などの発生がなく反応時の安定性が
良好である。共重合体の分子量が抑えられ、架橋剤を添
加して加工された粘着シートの保存後の粘着性低下及び
ブリスター性を防止する効果がある。その使用量は、1
〜30重量%である。使用量が1重量%より少ない場合
には、ブリスター性を防止する効果が少なく、30重量
%を越える場合には、共重合性が阻害され、得られる共
重合体の分子量が低くなり、凝集力が低下し保持力が所
定の強度に達しない。好ましい使用量は5〜20重量%
である。使用するスチレン系単量体としては、具体的に
スチレン、α―メチルスチレン、クロロスチレン、4−
ヒドロキシスチレン、ビニルトルエンなどが挙げられ
る。好ましくはスチレンである。
【0010】本発明に使用する(c)カルボキシル基含
有不飽和単量体は、各種プラスチックに対する密着性の
向上に必要である。カルボキシル基含有不飽和単量体と
しては、具体的には(メタ)アクリル酸、マレイン酸、
クロトン酸などが挙げられる。これらの群より少なくと
も1種以上使用することができる。好ましくはアクリル
酸である。その使用量は、0.1〜7重量%である。使
用量が0.1重量%より少ない場合には、十分な耐ブリ
スター性が得られなく、7重量%を超える場合には、粘
着力が低下するおそれがあるので好ましくない。好まし
い使用量は、1〜5重量%である。
【0011】本発明に使用する(d)第3級アミンであ
るアミノ基含有不飽和単量体は、各種プラスチックに対
する耐ブリスター性の向上に必要である。アミノ基含有
不飽和単量体としては、具体的には、ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)ア
クリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。これらの群
より少なくとも1種以上使用することができる。その使
用量は、0.1〜15重量%である。使用量が0.1重
量%より少ない場合には、十分な耐ブリスター性が得ら
れなく、15重量%を超える場合には、粘着力が低下す
るおそれがあるので好ましくない。好ましい使用量は、
1〜10重量%である。(c)カルボキシル基含有不飽
和単量体の量と(d)第3級アミンであるアミノ基含有
不飽和単量体の量を比較すると、第3級アミンであるア
ミノ基含有不飽和単量体の量がカルボキシル基含有不飽
和単量体の量より多いほうが、耐ブリスター性の向上に
は好ましい。
【0012】本発明の粘着剤組成物の重量平均分子量
は、1万〜20万の範囲にあることが必要である。1万
より少ない場合には、架橋剤を使用しても凝集力が不足
して耐ブリスター性が不十分である。20万を超える場
合には、架橋剤を使用すると経時で粘着力が低下して耐
ブリスター性が不足する。好ましい重量平均分子量の範
囲は、3万〜10万である。重量平均分子量はポリスチ
レン換算重量平均分子量である。
【0013】本発明に使用するグリシジル基を有する架
橋剤(B)は、1分子内に少なくとも2個以上のグリシ
ジル基を有する化合物が使用することができる。具体的
には、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジル
エーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、
テトラグリシジルキシレンジアミン、トリメチロールプ
ロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグ
リシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエ
ーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテルなどの多
官能グリシジル化合物が挙げられる。その使用量は、本
発明の共重合体(A)100重量部に対して0.05〜
5重量部である。使用量が0.05重量部より少ない場
合には、十分な耐ブリスター性が得られなく、5重量部
を超える場合には、粘着力が低下して耐ブリスター性が
得られない。
【0014】本発明の共重合体(A)は、通常塊状重
合、溶液重合などで製造することができるが、好ましく
は溶液重合である。使用する溶剤としては、酢酸エチ
ル、トルエン、ヘキサン、アセトンなどの通常の有機溶
剤である。また重合に使用する重合開始剤は、ベンゾイ
ルパーオキシド、ラウリルパーオキシドなどの過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニト
リルなどのアゾビス化合物など油溶性の重合開始剤を使
用することができる。
【0015】本発明の共重合体(A)の粘着性を調整す
る目的で必要に応じ種々のものを配合してもよい。配合
に使用される具体例としては、テルペン系、テルペンー
フェノール系、クマロンインデン系、スチレン系、ロジ
ン系、キシレン系、フェノール系、石油系などの粘着付
与樹脂、メラミン樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充
填剤、顔料などが挙げられる。
【0016】本発明の耐ブリスター性粘着剤組成物を各
種基材シートに塗布して耐ブリスター性粘着シートが得
られる。基材としてはポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレンー酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリ塩
化ビニル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスチレ
ンなどのフィルムあるいはこれらの複合フィルムなどの
合成樹脂からなるシートやフィルム、合成紙などが使用
できる。粘着剤を塗布するに先立ち、密着性を向上させ
るためにプラスチックフィルムの表面にコロナ処理など
をおこなって使用することができる。また、片面にシリ
コン剥離剤、シリコンアクリル樹脂などで背面処理され
たプラスチックフィルムを使用することができる。さら
に、粘着剤が塗布されたプラスチックフィルム粘着層を
汎用のシリコン剥離紙、シリコン剥離フィルムなどで保
護することもできる。
【0017】本発明の耐ブリスター性粘着剤組成物は、
通常使用されている塗布装置、例えばロール塗布装置な
どで塗工することができる。塗布量は、使用される用途
により異なるが塗布厚としては通常5〜300μmであ
る。
【0018】本発明の耐ブリスター性粘着シートは、ガ
スが発生しやすい樹脂、すなわちスチレン系樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などより成
形された成形品の表面に効果的に使用されブリスターを
防止することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例において詳しく説明す
るが、本発明はこれによって制限されるものではない。
なお、実施例及び比較例における部もしくは%とあるの
は特にことわりのない限り、重量部または重量%を示
す。
【0020】製造例1(共重合体A−1) 攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた反応
装置に、窒素ガスを封入後、酢酸エチル100部、ブチ
ルアクリレート89部、スチレン5部、アクリル酸2
部、ジメチルアミノエチルメタクリレート4部、重合開
始剤アゾビスイソブチロニトリル0.2部を仕込む。攪
拌しながら窒素ガス気流中酢酸エチルの還流温度で8時
間反応する。反応終了後、トルエン85部を添加して室
温まで冷却する。粘度3,500mPa・s、固形分3
5%、重量平均分子量80,000である共重合体A−
1を得た。
【0021】製造例2(共重合体A−2) 攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた反応
装置に、窒素ガスを封入後、酢酸エチル50部、ブチル
アクリレート84部、スチレン10部、アクリル酸2
部、ジメチルアミノエチルメタクリレート4部、重合開
始剤アゾビスイソブチロニトリル0.2部を仕込む。攪
拌しながら窒素ガス気流中酢酸エチルの還流温度で8時
間反応する。反応終了後、トルエン135部を添加して
室温まで冷却する。粘度3,000mPa・s、固形分
35%、重量平均分子量65,000である共重合体A
−2を得た。
【0022】製造例3〜6(共重合体A−3〜6) 製造例3〜6は、製造例2と同様の方法にて、表1に示
すように単量体の種類及び量を変える以外は同様に共重
合体A−2〜A−6を得た。
【0023】製造例7〜9(共重合体A−7〜9) 製造例7は、製造例1のスチレン単量体を使用しなかっ
た例であり、製造例8は、製造例2の官能基含有単量体
をアクリル酸だけの例であり、製造例9は、製造例2の
官能基含有単量体をジメチルアミノエチルメタクリレー
トだけの例であり、製造例1及び2と同様に反応して共
重合体A−7〜A−9を得た。表2に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】表1及び表2中、単量体の種類を下記の略
号で示した。 BA :ブチルアクリレート St :スチレン AAC :アクリル酸 DMAEMA:ジメチルアミノエチルメタクリレート DMAPA :ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
【0027】実施例1 実施例1は、製造例1で得られた共重合体A−1の固形
分100部に対して、グリシジル基を有する架橋剤であ
るビスフェノールAタイプ多官能エポキシ化合物(旭電
化工業(株)製 商品名アデカレジンEP−41000
E)0.5部を添加して、十分に混合して耐ブリスター
性粘着剤を得た。該粘着剤を100℃の乾燥機で60秒
間乾燥させた後の厚さが25μm(dry)になるよう
に、離型紙に塗工し、厚さ25μmのアルミ蒸着ポリエ
ステルフィルムに転写して粘着シートを作製した。結果
は表3に示すように、初期及び保存後の耐ブリスター性
は良好であったし、粘着力も保持力も良好であった。
【0028】実施例2〜6 実施例2〜6は、実施例1の共重合体A−1を表1で示
す共重合体A−2〜6に変える以外は、実施例1と全く
同様にして粘着シートを作製した。結果は表3に示すよ
うに、すべて良好であった。
【0029】実施例7〜9 実施例7及び8は、実施例2のグリシジル基を有する架
橋剤の量を変化させる以外、実施例9は、実施例2のグ
リシジル基を有する架橋剤を1,3−ビス(N,N−ジ
グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱ガス化
学(株)製 商品名テトラッドC)に変えた以外は、実
施例2と全く同様にして粘着シートを作製した。結果は
表3に示すように、すべて良好であった。
【0030】比較例1〜3 比較例1〜3は、実施例1の共重合体A−1を表2で示
す共重合体A−7〜9に変える以外は、実施例1と全く
同様にして粘着シートを作製した。結果は表3に示すよ
うに、比較例1及び2は、初期の耐ブリスター性は良好
であったが、保存後の耐ブリスター性が悪かった。比較
例3は、初期及び保存後の耐ブリスター性が共に悪かっ
た。
【0031】比較例4及び5 比較例4は、比較例1のグリシジル基を有する架橋剤の
量を増やした以外、比較例5は、製造例2で示す共重合
体A−2にグリシジル基を有する架橋剤の変わりにトリ
レジンイソシアネート(日本ポリウレタン(株)製 商
品名コロネートL)する以外は実施例1と全く同様にし
て粘着シートを作製した。結果は表3に示すように、比
較例4は、初期の耐ブリスター性は良好であったが、保
存後の耐ブリスター性が悪かった。比較例5は、初期及
び保存後の耐ブリスター性が共に悪かった。
【0032】
【表3】
【0033】試験方法 耐ブリスター性 (イ)初期の耐ブリスター性 本発明で得られた粘着シートを55×75mmの大きさ
に切断し試験片とした。該試験片を透明なポリカーボネ
ート板(三菱ガス化学(株)製 ユーピロンシート3m
m厚)に貼付し、23℃、65%RH中に1時間放置
後、80℃の雰囲気下に24時間時間放置する。23
℃、65%RHに戻し粘着シートの表面の変化を観察す
る。 (ロ)保存後の耐ブリスター性 本発明で得られた粘着シートを70℃の雰囲気下に1ヶ
月間放置した後、初期の耐ブリスター性と同様に表面の
変化を観察する。 ◎:ブリスターの発生がない。 ○:表面に数個のブリスターが発生。 ×:多数ブリスターが発生。 2.粘着力 (イ)初期の粘着力 本発明で得られた粘着シートをJIS Z0237に準
じて180゜引き剥がし粘着力を貼付20分後に測定す
る。 (ロ)保存後の粘着力 本発明で得られた粘着シートを70℃の雰囲気下に1ヶ
月間放置した後、初期の粘着力と同様に測定する。 3.保持力 本発明で得られた粘着シートをJIS Z0237に準
じて、40℃において1Kg荷重で測定し落下するまで
の秒数を計る。ここで符号NCは、ズレ無し、CFは、
凝集破壊を表す。
【0034】
【発明の効果】本発明の耐ブリスター性粘着剤組成物を
用いた粘着シートは、ブリスターの発生を効果的に防止
することができ、粘着力及び保持力が十分であるので、
ポリカーボネート樹脂やスチレン樹脂などの被着体に好
適に使用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)アルキル基の炭素数が1〜12の
    (メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、
    (b)スチレン系単量体1〜30重量%、(c)カルボ
    キシル基含有不飽和単量体0.1〜7重量%及び(d)
    第3級アミンであるアミノ基含有不飽和単量体0.1〜
    15重量%(ただし、(a)、(b)、(c)及び
    (d)の合計を100重量%とする)からなる重量平均
    分子量が1万〜20万である共重合体(A)100重量
    部に対してグリシジル基を有する架橋剤(B)0.05
    〜5重量%を添加してなる耐ブリスター性粘着剤組成
    物。
  2. 【請求項2】 基材シートに、請求項1に記載の耐ブリ
    スター性粘着剤組成物を塗布してなる耐ブリスター性粘
    着シート。
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