JP2001330117A - 変速機の油圧制御装置 - Google Patents

変速機の油圧制御装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速機で使用する油圧の全域に亘って精度よ
く油圧の学習制御をおこなう油圧制御装置を提供する。 【解決手段】 調圧機構に油圧の指示信号を出力して、
油圧ポンプで発生させた油圧を指示信号に応じた油圧に
調圧して変速機に供給する油圧制御装置であって、変速
機が動力源によって回転させられない状態で動力源の回
転数を増大させる回転数上昇手段(ステップS6)と、
油圧ポンプの吐出量を増大させた状態で調圧機構に圧力
指示値の異なる複数の指示信号を出力する検出用油圧指
示手段(ステップS9)と、調圧されて変速機に供給さ
れる油圧を複数の圧力レベルで検出する油圧検出手段
(ステップS10)と、出力された圧力指示値と検出さ
れた油圧とに基づいて指示信号の学習補正をおこなう学
習補正手段(ステップS11)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油圧によって動
作して変速比を適宜に設定する変速機の油圧を制御する
ための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】変速機で使用される油圧には、バルブを
動作させるための油圧やトルクの伝達をおこなうために
必要な油圧などがあるが、後者のトルクの伝達に必要な
油圧としては、かなり高い油圧が要求される。一方、そ
の油圧は伝達するトルクに応じた圧力であればよい。そ
こで、油圧によって制御される変速機を搭載した車両用
の変速機では、トルクに応じて発生油圧を変化させるこ
とにより、不必要に油圧が高くならないようにして、燃
費の悪化を防いでいる。
【0003】例えば、無段変速機は、回転部材の周速が
半径位置によって異なることを利用し、ベルトやパワー
ローラなどの伝動部材が摩擦接触する半径位置を連続的
に変化させることにより、変速比が無段階に変化するよ
うに構成している。そのため、この種の無段変速機では
摩擦力によってトルクの伝達がおこなわれるので、その
摩擦力を伝達トルクに応じたものとするべく、摩擦力を
発生させる油圧をトルクに応じて変化させている。より
具体的には、スロットル開度やアクセル開度などで表さ
れるエンジン負荷に基づいて油圧を制御している。
【0004】その一例をベルト式の無段変速機について
説明すると、この種の変速機では、それぞれ溝幅の変更
が可能な駆動プーリーと従動プーリーとにベルトを巻き
掛け、これらのプーリーとベルトとの間の摩擦力によっ
てトルクの伝達をおこなうので、無段変速機の入力側に
連結されているエンジンなどの動力源の負荷(例えばア
クセル開度)に基づいて、プーリーによるベルトの挟圧
力を制御している。
【0005】ベルトの挟圧力を油圧によって発生させる
制御として、負荷に基づく指示信号を出力し、その指示
信号によってソレノイドバルブなどの制御機器を動作さ
せて目的とする油圧および挟圧力を得るいわゆるオープ
ンループの制御が知られている。その一例が、特開平9
−217800号公報に記載されている。この公報に記
載されている油圧制御装置では、コントローラの指示信
号により油圧を発生させてライン圧をその指示信号の油
圧に調圧するように構成している。また、ソレノイドな
どの個体差が油圧に影響しないようにするために、コン
トローラからの指示により検出用油圧を発生させ、ライ
ン圧回路に設けた油圧スイッチがオン動作することによ
り油圧を検出し、その油圧スイッチからの信号に基づい
て作動圧の補正量を学習制御するように構成している。
さらに、その検出用油圧の発生は、変速機の動作に影響
しない条件でおこなうことが好ましい、とされており、
その例として、アイドリング時、Nレンジ、正常な油温
時、停車中などの条件が挙げられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の油圧制
御装置では、油圧センサに替えて油圧スイッチを用いる
ので、安価な装置とすることができ、また、Nレンジな
どの無段変速機に動力を伝達しない状態のアイドリング
時に検出用油圧を一時的に発生させるので、高油圧によ
る耐久性の悪化を防止できる、としている。しかしなが
ら、上記の公報に記載された従来の油圧制御装置は、油
圧センサに替えて油圧スイッチを用いることとしている
ように、特定の一つの油圧を検出用油圧としている。そ
のため、実用される広い範囲の油圧についての学習補正
を必ずしも正確にはおこなうことができない可能性があ
った。
【0007】また一方、リニアソレノイドなどの電気的
に動作する油圧機器では、昇圧方向に動作させた場合の
特性と降圧方向に動作させた場合の特性とが相違する場
合があり、このようなヒステリシスが大きいと、正確な
油圧制御をおこなえなくなるが、上記の従来の油圧制御
装置では、スイッチによって特定の一つの油圧を検出す
るように構成されているので、ヒステリシスの幅を検出
することができない不都合がある。
【0008】この発明は、上記の技術的課題に着目して
なされたものであり、変速機で使用される油圧の指示値
を適正に学習補正することのできる油圧制御装置を提供
することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】この発明
は、上記の目的を達成するために、油圧ポンプが連結さ
れた動力源の回転数を、変速機を停止させた状態で上昇
させ、その状態で複数の油圧を発生させる指示信号を出
力し、かつ、それぞれの指示信号に応じた油圧を検出
し、その検出結果に基づいて油圧の指示値を学習制御す
るように構成したことを第1の特徴とするものである。
また、この発明の第2の特徴とする点は、複数の油圧を
発生させる指示信号を出力し、かつ、それぞれの指示信
号に応じた油圧を検出し、その検出結果に基づいて油圧
の指示値を学習制御するように構成した点にある。
【0010】より具体的には、請求項1の発明は、油圧
ポンプに連結された動力源を回転させて油圧を発生させ
るとともに、電気的に動作する調圧機構に油圧の指示信
号を出力して、前記油圧ポンプで発生させた油圧を指示
信号に応じた油圧に調圧して変速機に供給する変速機の
油圧制御装置において、前記変速機が前記動力源によっ
て回転させられない状態で前記動力源の回転数を増大さ
せて前記油圧ポンプの吐出量を増大させる回転数上昇手
段と、前記油圧ポンプの吐出量を増大させた状態で前記
調圧機構に圧力指示値の異なる複数の指示信号を出力し
て複数の圧力レベルの油圧を出力させる検出用油圧指示
手段と、調圧されて前記変速機に供給される油圧を複数
の圧力レベルで検出する油圧検出手段と、前記検出用油
圧指示手段で出力された圧力指示値と前記油圧検出手段
で検出された油圧とに基づいて前記指示信号の学習補正
をおこなう学習補正手段とを備えていることを特徴とす
る油圧制御装置である。
【0011】したがって請求項1の発明では、変速機が
動力源によって回転させられない状態で動力源の回転数
を増大させて油圧ポンプの吐出圧を高くするので、変速
機を停止させた状態であっても、油圧源である油圧ポン
プで発生する油圧が、変速機の動作状態での最高圧程度
の圧力になり、これに加えて複数の圧力指示値の信号を
出力するので、変速機に高い圧力を作用させて変速機を
動作させるなどの操作をおこなうことなく、変速機の実
用状態での油圧の発生およびその検出ならびに油圧の学
習補正をおこなうことができる。
【0012】また、請求項2の発明は、油圧ポンプに連
結された動力源を回転させて油圧を発生させるととも
に、電気的に動作する調圧機構に油圧の指示信号を出力
して、前記油圧ポンプで発生させた油圧を指示信号に応
じた油圧に調圧して変速機に供給する変速機の油圧制御
装置において、前記調圧機構に所定の圧力指示値の指示
信号を出力して所定の圧力レベルの油圧を出力させる検
出用油圧指示手段と、調圧されて前記変速機に供給され
る油圧を所定の圧力レベルで検出する油圧検出手段と、
前記検出用油圧指示手段で出力された圧力指示値と前記
油圧検出手段で検出された油圧とに基づいて前記指示信
号の学習補正をおこなう学習補正手段と、検出用油圧指
示手段の出力時期か否かを検出し、出力時期であること
が検出されたときに、前記動力源の回転数を増大させて
前記油圧ポンプの吐出量を増大させる回転数上昇手段と
を備えていることを特徴とする油圧制御装置である。
【0013】したがって請求項2の発明では、所定の圧
力レベルの油圧を出力させる指示信号が出力されると、
それに合わせて動力源の回転数が増大させられて油圧ポ
ンプの吐出量が増加する。そして、油圧が検出されると
ともに、その検出された油圧と前記指示信号による圧力
指示値とに基づいて指示信号の学習補正がおこなわれ
る。したがって、学習用に動力源の回転数を増大させて
油圧が確保されるので、適切な油圧の学習をおこなうこ
とが可能になる。
【0014】さらに、請求項3の発明は、動力を伝達し
ない非走行シフト位置を選択できる変速機と油圧ポンプ
とが動力源に連結され、その動力源を回転させて前記油
圧ポンプにより油圧を発生させるとともに、電気的に動
作する調圧機構に油圧の指示信号を出力して、前記油圧
ポンプで発生させた油圧を指示信号に応じた油圧に調圧
して変速機に供給する変速機の油圧制御装置において、
前記非走行シフト位置が選択された状態および/または
停車状態で前記動力源の回転数を増大させて前記油圧ポ
ンプの吐出量を増大させる回転数上昇手段と、前記油圧
ポンプの吐出量を増大させた状態で前記調圧機構に圧力
指示値の異なる複数の指示信号を出力して複数の圧力レ
ベルの油圧を出力させる検出用油圧指示手段と、調圧さ
れて前記変速機に供給される油圧を複数の圧力レベルで
検出する油圧検出手段と、前記検出用油圧指示手段で出
力された圧力指示値と前記油圧検出手段で検出された油
圧とに基づいて前記指示信号の学習補正をおこなう学習
補正手段とを備えていることを特徴とする油圧制御装置
である。
【0015】したがって請求項3の発明では、変速機が
動力を伝達しない状態でかつ停車している状態、あるい
は停車している状態で動力源の回転数を増大させて油圧
ポンプの吐出圧を高くするので、変速機を停止させた状
態であっても、油圧源である油圧ポンプで発生する油圧
が、変速機の動作状態での最高圧程度の圧力になり、こ
れに加えて複数の圧力指示値の信号を出力するので、変
速機に高い圧力を作用させて変速機を動作させるなどの
操作をおこなうことなく、変速機の実用状態での油圧の
発生およびその検出ならびに油圧の学習補正をおこなう
ことができる。
【0016】また、請求項4の発明は、請求項1ないし
3のいずれかの構成における前記回転数上昇手段が、前
記変速機で使用する最高圧力以上の油圧を前記油圧ポン
プが吐出する回転数以上の予め定めた所定の回転数に前
記動力源の回転数を増大させるように構成されているこ
とを特徴とする油圧制御装置である。なお、その予め定
めた回転数は、車両停止時のアイドリング回転数以上の
回転数とすることができる。
【0017】したがって請求項4の発明では、油圧の学
習制御をおこなう場合の油圧源の圧力にばらつきがなく
なるので、精度の高い学習制御をおこなうことができ
る。
【0018】さらに、請求項5の発明は、請求項1ない
し4のいずれかの発明において、前記回転数上昇手段に
よる前記動力源の回転数の増大と、前記検出用油圧指示
手段による前記調圧機構への圧力指示値の指示信号の出
力と、前記油圧検出手段による油圧の検出と、前記学習
補正手段による前記指示信号の学習補正とを、予め定め
た所定期間に実行させる指示を出力する学習指示手段を
更に備えていることを特徴とする油圧制御装置である。
なお、その所定期間は、購買者に対する納車をおこなう
までの期間であってもよい。
【0019】したがって請求項5の発明では、変速機を
動作させない状態での油圧の学習補正を予め定めた所定
の期間に実行するので、変速機の動作に影響を与えず
に、しかも容易に油圧の学習補正をおこなうことが可能
になる。
【0020】さらにまた、請求項6の発明は、請求項5
の発明における前記所定期間が、前記変速機を搭載した
車両の工場出荷前の期間であることを特徴とする油圧制
御装置である。
【0021】したがって請求項6の発明では、前記動力
源の回転数の増大操作を容易におこなうことができ、そ
の結果、油圧の学習補正の操作が容易になるとともにそ
の補正精度が向上する。
【0022】そして、請求項7の発明は、請求項1ない
し6のいずれかにおける前記検出用油圧指示手段が、前
記学習補正に使用する油圧を指示するための指示信号を
出力する以前に、その学習補正に使用する油圧以上の油
圧を指示する指示信号を出力するならし油圧指示手段を
更に備えていることを特徴とする油圧制御装置である。
【0023】したがって請求項7の発明では、調圧機構
が一旦動作させられ、その動きが円滑になった状態で油
圧の学習補正がおこなわれるので、精度よく学習補正を
おこなうことができる。
【0024】またさらに、請求項8の発明は、請求項1
ないし7のいずれかにおける前記回転数増大手段によっ
て前記油圧ポンプの吐出量を増大させて前記学習補正手
段によって学習補正をおこなう以前に、前記調圧機構に
対する圧力指示値に油圧の増大側の補正を施し、圧力指
示値より高い油圧を変速機に供給させる補正手段が更に
設けられていることを特徴とする油圧制御装置である。
【0025】したがって請求項8の発明では、油圧の学
習補正が完了する前の状態で変速機に供給される油圧
は、圧力指示値に対して相対的に高い油圧となる。言い
換えれば、予定している油圧より高圧側にずれた油圧が
変速機に供給されるので、例えばトルクを伝達するため
に摩擦接触している箇所での接触圧が、その伝達トルク
に対して充分に高くなり、滑りなどの異常が未然に防止
される。
【0026】そしてまた、請求項9の発明は、請求項1
ないし8のいずれかにおける前記調圧機構が、前記指示
信号の変化に伴う出力油圧の変更が生じない非調圧域を
有し、前記検出用油圧指示手段が、その非調圧域以外の
油圧を圧力指示値として出力するように構成されている
ことを特徴とする油圧制御装置である。
【0027】したがって請求項9の発明では、圧力指示
値と発生圧力との間に相関関係が成立しない非調圧域で
の学習制御がおこなわれないので、学習補正精度や油圧
の制御精度が低下することを未然に防止することができ
る。
【0028】そしてさらに、請求項10の発明は、請求
項1ないし9のいずれかの発明において、前記動力源の
回転数とその動力源の回転数の変動量との少なくともい
ずれかがそれぞれに応じて予め設定されている所定範囲
に入っていることを判定する判定手段を更に備え、前記
検出用油圧指示手段が、前記動力源の回転数もしくはそ
の回転数の変動量がそれぞれに応じて設定された所定範
囲に入っている場合に前記複数の指示信号を出力するよ
うに構成されていることを特徴とする油圧制御装置であ
る。
【0029】したがって請求項10の発明では、動力源
およびこれによって回転させられる油圧ポンプの回転数
が充分高く、あるいは安定している状態で油圧の学習補
正がおこなわれるので、油圧の制御精度が向上する。
【0030】一方、請求項11の発明は、油圧ポンプに
連結された動力源を回転させて油圧を発生させるととも
に、電気的に動作する調圧機構に油圧の指示信号を出力
して、前記油圧ポンプで発生させた油圧を指示信号に応
じた油圧に調圧して変速機に供給する変速機の油圧制御
装置において、前記変速機を搭載している車両の車速を
検出する車速検出手段と、その車速検出手段で検出され
た車速が予め定めた基準車速以上でかつ車速の安定状態
の時に前記調圧機構に所定の圧力指示値の指示信号を出
力して複数の圧力レベルの油圧を出力させる検出用油圧
指示手段と、調圧されて前記変速機に供給される油圧を
検出する油圧検出手段と、前記検出用油圧指示手段で出
力された圧力指示値と前記油圧検出手段で検出された油
圧とに基づいて前記指示信号の学習補正をおこなう学習
補正手段とを備えていることを特徴とする油圧制御装置
である。
【0031】したがって請求項11の発明では、車両が
所定の車速以上でかつ安定した車速で走行している間
に、所定の圧力指示値の指示信号が出力され、かつ油圧
が検出され、その圧力指示値と検出圧力とに基づいて油
圧の学習補正がおこなわれる。その結果、調圧機構など
の制御機器の経時変化による油圧の制御精度の低下を是
正することができる。特に、所定以上の車速でかつ減速
時などの動力源の回転が安定している状態、好ましくは
動力源の回転数が、油圧ポンプの吐出量が充分な量とな
る所定回転数以上で安定している状態で学習補正するこ
ととすれば、実用域の全体に亘った精度の高い油圧の学
習補正が可能になる。
【0032】また、請求項12の発明は、請求項1ない
し11のいずれかにおける前記検出用油圧指示手段が、
前記調圧機構の出力油圧が上昇する過程で所定の前記圧
力指示値の指示信号を出力し、かつ前記調圧機構の出力
油圧が下降する過程で前記所定の圧力指示値の指示信号
を出力する手段を備え、前記油圧検出手段が、前記調圧
機構の出力油圧の上昇過程での前記圧力指示値に応じた
油圧と前記調圧機構の出力油圧の下降過程での前記圧力
指示値に応じた油圧とを検出するように構成されている
ことを特徴とする油圧制御装置である。
【0033】したがって請求項12の発明では、圧力指
示値が同じであっても、圧力の上昇過程での発生油圧と
下降過程での発生油圧とに偏差(ヒステリシス)がある
場合、そのヒステリシスを検出することが可能になり、
またその検出結果に基づいて変速機もしくは油圧制御装
置の良否の判定をおこなうことが可能になる。
【0034】さらに、請求項13の発明は、請求項1な
いし12のいずれかにおける前記圧力指示値が、前記変
速機の使用域での最高圧力値と、前記変速機を搭載した
車両の最も頻度の高い通常走行状態での平均油圧値と、
前記変速機の使用域の最低圧力値との少なくともいずれ
か2つの圧力値であることを特徴とする油圧制御装置で
ある。
【0035】したがって請求項13の発明では、変速機
の実用域での油圧を広い範囲に亘って学習補正できるの
で、油圧の制御精度が向上する。
【0036】そして、請求項14の発明は、請求項1な
いし13のいずれかの発明において、前記圧力指示値と
前記油圧検出手段で検出された油圧との偏差もしくは前
記圧力指示値と前記油圧検出手段で検出された油圧とに
基づく学習補正量が予め定めた値以上の場合には前記学
習補正手段による学習補正を禁止する禁止手段を更に備
えていることを特徴とする油圧制御装置である。
【0037】したがって請求項14の発明では、圧力指
示値に対して発生する油圧が大きくずれている場合に
は、調圧機構などの個体差を超えた機械的な異常が生じ
ていると判断されるので、学習補正を禁止して機械的な
修理をおこなうことが可能になる。
【0038】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を具体例に基づい
て説明する。先ず、この発明が対象とする変速機を搭載
した車両の動力伝達系統の一例を説明すると、図5にお
いて、動力源1が変速機構2に連結され、その変速機構
2の出力軸3がディファレンシャル4を介して左右の駆
動輪5に連結されている。ここで、動力源1は、ガソリ
ンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関あるい
はモータなどの電動機、さらにはこれら内燃機関と電動
機とを組み合わせた装置など、車両に使用可能な種々の
動力源を含む。以下の説明では、動力源1として、燃料
をシリンダの内部に直接噴射し、その噴射量およびタイ
ミングを制御することにより均質燃焼や成層燃焼の可能
ないわゆる直噴ガソリンエンジン、あるいはスロットル
開度を電気的に自由に制御できる電子スロットルバルブ
を備えたガソリンエンジンを採用した例を説明する。
【0039】このエンジン1は電気的に制御できるよう
に構成されており、その制御のためのマイクロコンピュ
ータを主体とする電子制御装置(E−ECU)6が設け
られている。この電子制御装置6は、少なくともエンジ
ン1の出力を制御するように構成されており、その制御
のためのデータとして出力軸回転数(エンジン回転数)
NE とアクセル開度PAなどの要求駆動量とが入力され
ている。
【0040】この要求駆動量は、要は、エンジン1の出
力の増大・減少のための信号であり、運転者が操作する
アクセルペダルなどの加減速操作装置7の操作量信号や
その操作量を電気的に処理して得た信号を採用すること
ができ、またそれ以外に、車速を設定車速に維持するた
めのクルーズコントロールシステム(図示せず)などか
らの要求駆動量信号を含む。
【0041】また、変速機構2は、流体伝動機構8と、
前後進切換機構9と、無段変速機(CVT)10とから
構成されている。その流体伝動機構8は、要は、オイル
などの流体を介して入力側の部材と出力側の部材との間
でトルクを伝達するように構成された装置であって、一
例として、一般の車両に採用されているトルクコンバー
タを挙げることができる。また、この流体伝動機構8
は、直結クラッチ11を備えている。すなわち直結クラ
ッチ11は、入力側の部材と出力側の部材とを摩擦板な
どの機械的手段で直接連結するように構成されたクラッ
チであって、緩衝をおこなうためのコイルスプリングな
どの弾性体からなるダンパー12を備えている。
【0042】そして、動力源であるエンジン1によって
回転させられ、その回転数に応じて吐出圧が高くなる油
圧ポンプ50が、流体伝動機構8に接近した位置に設け
られている。具体的には、流体伝動機構8と前後進切換
機構9との間に配置されている。なお、車両が停止して
いる状態であってもエンジン1を駆動させ続けるために
流体伝動機構8を設けている場合には、車両の状態に基
づいて自動的に断続される自動クラッチを、上記の流体
伝動機構8に置換して使用することができる。
【0043】その流体伝動機構8の入力部材がエンジン
1の出力部材に連結され、また流体伝動機構8の出力部
材が前後進切換機構9の入力部材に連結されている。こ
の前後進切換機構9は、一例としてダブルピニオン型遊
星歯車機構によって構成され、特には図示しないが、サ
ンギヤとキャリヤとのいずれか一方を入力要素とし、か
つ他方を出力要素とするとともに、リングギヤを選択的
に固定するブレーキ手段と、サンギヤおよびキャリヤな
らびにリンクギヤの3要素のうちのいずれか2つの回転
要素を選択的に連結して遊星歯車機構の全体を一体化す
るクラッチ手段とを備えている。すなわちそのクラッチ
手段を係合させることに前進状態を設定し、また前記ブ
レーキ手段を係合させることにより後進状態を設定する
ように構成されている。
【0044】図5に示してある無段変速機10は、その
入力側の部材の回転数と出力側の部材の回転数との比率
すなわち変速比を無段階に(連続的に)変化させること
のできる機構であり、ベルト式無段変速機やトロイダル
式無段変速機などを採用することができる。そのベルト
式無段変速機10の一例を図6を参照して簡単に説明す
ると、駆動側プーリー(プライマリープーリー)20
と、従動側プーリー(セカンダリープーリー)21と、
これらのプーリー20,21に巻き掛けられたベルト2
2とを備えている。これらのプーリー20,21のそれ
ぞれは、固定シーブ23,24と、その固定シーブ2
3,24に対して接近・離隔する可動シーブ25,26
とからなり、可動シーブ25,26を固定シーブ23,
24に対して接近する方向に押圧する油圧アクチュエー
タ27,28が設けられている。
【0045】上記の駆動側プーリー20が入力軸29に
取り付けられ、その入力軸29と平行に配置された出力
軸30に従動側プーリー21が取り付けられている。そ
して、従動側プーリー21における油圧アクチュエータ
28には、アクセル開度PAに代表される要求出力に基
づいて算出される要求駆動力に応じた油圧が供給され、
トルクを伝達するのに必要な張力をベルト22に付与す
るようになっている。また、駆動側プーリー20の油圧
アクチュエータ27には、入力軸29の回転数を目標入
力回転数に一致させるための変速比となるように、油圧
が給排されている。すなわち、各プーリー20,21に
おける溝幅(固定シーブ23,24と可動シーブ25,
26との間隔)を変化させることにより、各プーリー2
0,21に対するベルト22の巻き掛け半径が大小に変
化して変速が実行されるようになっている。より具体的
には、実入力回転数と目標入力回転数との偏差に基づい
て駆動プーリー20側の油圧をフィードバック制御する
ことにより変速が実行され、したがってその偏差が大き
いほど、変速速度が速くなる。
【0046】駆動プーリー20に対する油圧の給排は、
流量制御によっておこなわれ、そのためのバルブ機構
は、以下のとおりである。すなわち、駆動プーリー20
の油圧アクチュエータ27には、ライン圧を供給する第
1流量制御弁31と、ドレーンに接続された第2流量制
御弁32とが連通されている。これらの流量制御弁3
1,32の制御ポートには、デューティソレノイド弁3
3,34がそれぞれ接続されており、デューティ比が大
きいほどこれらのデューティソレノイド弁33,34か
ら出力される制御圧が高くなって、各流量制御弁31,
32の開度すなわち流量が増大するようになっている。
すなわち、第1流量制御弁31の開度を増大させて圧油
の流量を増大させることにより、駆動プーリー20の溝
幅が狭くなって急速にアップシフトし、また反対に第2
流量制御弁32の開度を増大させて駆動プーリー20側
の油圧アクチュエータ27からの排圧速度を速くするこ
とにより、駆動プーリー20の溝幅が広くなって、急速
にダウンシフトする。このように、変速速度をデューテ
ィ制御するように構成されている。
【0047】これに対して従動プーリー21側の油圧ア
クチュエータ28には、ベルト22の挟圧力が、伝達す
るべきトルクに応じた圧力となるように油圧が供給され
る。そのための調圧機構として調圧バルブ35とその調
圧バルブ35の調圧レベルすなわち出力圧を決めるソレ
ノイドバルブ36とが設けられている。その調圧バルブ
35は、一例としてスプールタイプのバルブであって、
スプールの一端側に制御圧を作用させる制御ポート37
が形成されるとともに、スプールの他端側に出力圧をフ
ィードバック圧として作用させるフィードバックポート
38が形成されており、制御ポート37に印加される制
御圧に応じてライン圧PL を調圧して出力ポート39か
ら従動プーリー21側の油圧アクチュエータ28に供給
するように構成されている。
【0048】また、ソレノイドバルブ36は、電気的に
オン・オフ制御されてポートを繰り返し開閉するデュー
ティ制御弁であって、単位時間あたりのオン状態とオフ
状態との割合すなわちデューティ比に応じてソレノイド
モジュレータ圧を調圧し、制御圧として前記調圧バルブ
35の制御ポート37に印加するようになっている。な
お、図示の例では、デューティ比が高いほど出力圧(す
なわち制御圧)が低くなって調圧バルブ35の調圧レベ
ルが低くなり、その結果、前記油圧アクチュエータ28
に供給される油圧が低くなるように構成されている。ま
た、ソレノイドバルブ36として、電流の大きさにほぼ
比例した油圧を出力するリニアソレノイドバルブを使用
することができる。
【0049】そして、このようにして油圧アクチュエー
タ28に供給される油圧を検出する油圧センサ40が、
前記調圧バルブ35と油圧アクチュエータ28とを連通
する油路41に接続して設けられている。この油圧セン
サ40は、油圧アクチュエータ28の油圧を測定(もし
くは検出)してその油圧に応じた信号を出力するセンサ
であり、後述するように、油圧の学習制御に使用され
る。したがって、この油圧センサ40は、常時、前記油
路41に取り付けた構成とすることができるが、これに
替えて、油圧の学習制御の際にのみ油路41に取り付け
るように構成することができる。例えば油路41の所定
箇所に接続用ポートを形成しておき、ここに油圧センサ
40を必要に応じて取り付け、油圧の検出の必要がない
場合には、油圧センサ40を油路41から取り外すとと
もに、その接続用ポートに適宜のプラグを取り付けて閉
じるように構成すればよい。
【0050】上記の図6に示す無段変速機10では、駆
動側プーリー20に対するベルト22の巻き掛け半径が
最小でかつ従動側プーリー21に対するベルト22の巻
き掛け半径が最大の状態で、最低速側の変速比(最大変
速比)γmax が設定され、また、これとは反対に駆動側
プーリー20に対するベルト22の巻き掛け半径が最大
でかつ従動側プーリー21に対するベルト22の巻き掛
け半径が最小の状態で、最高速側の変速比(最小変速
比)γmin が設定される。
【0051】上記の変速機構2における直結クラッチ1
1の係合・解放ならびに滑りを伴う半係合の各状態の制
御および前後進切換機構9での前後進の切り換えならび
に無段変速機10での変速比の制御は、基本的には、車
両の走行状態に基づいて制御されるようになっている。
その制御のためにマイクロコンピュータを主体として構
成された電子制御装置(T−ECU)13が設けられて
いる。
【0052】この電子制御装置13は、前述したエンジ
ン用の電子制御装置6とデータ通信可能に連結される一
方、制御のためのデータとして車速SPDや変速機構2
の出力回転数No 、入力回転数NIN、前記油圧センサ
40からの信号などのデータが入力されている。また、
変速機構2を停止状態(パーキングポジション:P)、
後進状態(リバースポジション:R)、中立状態(ニュ
ートラルポジション:N)、車両の走行状態に応じて変
速比を自動的に設定して通常の走行をおこなう自動前進
状態(ドライブポジション:D)、エンジン1のポンピ
ングロスを制動力とする状態(ブレーキポジション:
B)ならびに所定値以上の高速側の変速比の設定を禁止
する状態(SDポジション)の各状態(ポジション)を
選択するシフト装置14が設けられており、このシフト
装置14が電子制御装置13に電気的に連結されてい
る。
【0053】上記の無段変速機10におけるトルクの伝
達は、ベルト22と各プーリー20,21との間の摩擦
によっておこなわれるから、各プーリー20,21によ
るベルト22の挟圧力(すなわちベルト22の張力)
が、伝達するべきトルクに対して小さければ、ベルト2
2の滑りが生じて摩耗などによる耐久性の低下が生じ
る。また反対にベルト22の挟圧力が伝達するべきトル
クに対して過大であれば、ベルト22の張力が大きすぎ
てその耐久性が低下する。そこで、無段変速機10で伝
達すべきトルクがエンジン1の負荷(例えばアクセル開
度)に応じて変化するので、ベルト22の挟圧力すなわ
ち前記従動プーリー21側の油圧アクチュエータ28に
供給する油圧が、エンジン負荷に基づいて制御されてい
る。より具体的には、エンジン負荷に基づいて定まる圧
力指示値を前記電子制御装置13で演算し、その圧力指
示値に応じた指示信号が前記ソレノイドバルブ36に出
力され、その指示信号によるデューティ比でソレノイド
バルブ36が動作する。
【0054】しかしながら、ソレノイドバルブ36や調
圧バルブ35などの調圧機構の個体差などが原因となっ
て、圧力指示値とは異なる油圧が前記油圧アクチュエー
タ28に供給されることがあり、これを是正するために
油圧の学習制御が実行される。図1にその学習制御の一
例をフローチャートで示してある。
【0055】図1において、先ず、学習指示の有無が判
断される(ステップS1)。後述するように、油圧の学
習補正は、調圧バルブ36の調圧レベルを車両の運転状
態に関係なく設定するので、走行中にこの種の指示が生
じないように、特殊な指示信号として用意されており、
その指示があった場合のみ油圧の学習補正をおこなうよ
うになっている。したがってこの学習指示の出力は、車
両の工場出荷前の特定の期間に出力するように構成する
ことができる。もしくは購買者に対する納車までの期間
におけるサービス工場で、学習指示の出力をおこなうこ
ともできる。あるいは車両の走行距離が予め定めた距離
に達するまでの期間とすることができる。このように期
間を定めて学習指示を出力するステップS1の機能的手
段が請求項5の学習指示手段に相当する。
【0056】学習指示がないことによりステップS1で
否定的に判断された場合には、図1のルーチンを終了
し、また学習指示があったことによりステップS1で肯
定的に判断された場合には、変速機構2で設定されてい
るシフトレンジが非走行レンジ(Pポジションもしくは
Nポジション)か否かが判断される(ステップS2)。
これは、前記シフト装置14からの出力信号に基づいて
判断することができる。このステップS2で否定的に判
断された場合、すなわち走行レンジが設定されていて動
力源であるエンジン1と無段変速機10とが連結されて
いる場合には、油圧の学習補正をおこなうとすれば無段
変速機10が動作してしまうので、これを避けるために
特に制御をおこなうことなくこのルーチンを終了する。
【0057】これとは反対に非走行レンジが設定されて
いることによりステップS2で肯定的に判断された場合
には、無段変速機10がエンジン1に対して連結されて
いないので、油圧の学習補正をおこなっても無段変速機
10が回転させられることがなく、したがって次のステ
ップS3に進んで、車両が停車中か否かが判断される。
これは、車速SPDに基づいて判断することができ、あ
るいはサイドブレーキ(ハンドブレーキ)などの動作状
態に基づいて判断することもできる。走行していれば、
無段変速機10を使用する可能性が高いので、油圧の学
習補正をおこなうことが好ましくなく、したがってステ
ップS3で否定的に判断された場合には、特に制御をお
こなうことなくこのルーチンを終了する。
【0058】これに対して停車中であることによりステ
ップS3で肯定的に判断された場合には、変速機構2も
しくは無段変速機10の油温Toil が予め定めた基準温
度α以上か否かが判断される(ステップS4)。油温が
低い場合には、オイルの粘性が高いことにより正確な油
圧制御をおこなうことが困難であり、そのため油温Toi
l が基準温度αより低温であれば、すなわちステップS
4で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなう
ことなくこのルーチンを終了する。油温Toilが基準温
度α以上であることによりステップS4で肯定的に判断
された場合には、電圧Vが基準電圧β以上か否かが判断
される(ステップS5)。
【0059】前述したようにベルト22の挟圧力は、ソ
レノイドバルブ36をデューティ制御して設定されるの
で、ソレノイドバルブ36を駆動するための電源電圧が
低い場合には、所期どおりの制御をおこなうことができ
ない。そのため、油圧の学習補正の前提条件として電圧
Vが基準電圧β以上であることを設定してある。したが
ってステップS5で否定的に判断された場合には、条件
が成立してないことになるので、特に制御をおこなうこ
となくこのルーチンを終了し、また反対にステップS5
で肯定的に判断された場合には、アイドル回転数のアッ
プ要求をおこなう(ステップS6)。
【0060】油圧の学習制御は、車両の走行に影響を与
えず、また無段変速機10が動作していない状態でおこ
なうことが好ましい。したがってこのような状態の一例
が上記のように非走行レンジでの停車中であるから、エ
ンジン1は動作しているとしてもアイドリング状態にな
っていることが通常である。これに対して通常の走行状
態では、アイドリング回転数以上の回転数でエンジン1
が回転し、かつ油圧ポンプ50が吐出する高い油圧を使
用するので、油圧の学習制御の際にそのような高圧を発
生させるために、アイドリング回転数を増大させる要求
信号が、変速機用の電子制御装置13からエンジン1用
の電子制御装置6に対して出力される。すなわち動力源
の回転数を、車両停止時における通常のアイドリング回
転数よりも増大させる。したがって、エンジン1の回転
数の増大に伴って油圧ポンプ50の回転数が高くなって
その吐出圧が高くなるから、このステップS6の機能的
手段がこの発明の回転数上昇手段に相当する。なお、エ
ンジン1の回転数の増大は、自動的に、もしくはアクセ
ル操作とは別個独立におこなわれる。これは、例えば電
子スロットルバルブを電気的に制御して実行される。す
なわち運転者による操作が不要になる。
【0061】ついで、エンジン回転数NE の単位時間あ
たりの変動量ΔNE が基準変動量δより小さいか否か、
すなわちエンジン1の回転が安定しているか否かが判断
される(ステップS7)。このステップS7で否定的に
判断された場合には、特に制御をおこなうことなくこの
ルーチンを終了する。エンジン1の回転数NE の変動量
ΔNE が大きいと、油圧ポンプ50の回転が不安定にな
ってその吐出圧が安定しないからである。
【0062】また、エンジン回転数NE が所定の回転数
の範囲(NE1≦NE ≦NE2)に入っているか否かが判断
される(ステップS8)。油圧ポンプ50の吐出圧は、
エンジン1の回転数NE およびそれに伴う油圧ポンプ5
0の回転数によって決まるので、油圧の学習補正に過不
足のないエンジン回転数NE の範囲を予め定め、その回
転数となるように制御するが、実際のエンジン回転数N
E がその範囲からずれていれば、油圧の学習制御の前提
となる油圧源の圧力についての前提条件が成立しないこ
とになり、したがってステップS8で否定的に判断され
た場合には、特に制御をおこなうことなくこのルーチン
を終了する。なお、このステップS7およびステップS
8の機能的手段が、請求項10の発明における判定手段
に相当する。
【0063】アイドルアップ要求に基づいてエンジン回
転数NE が必要十分に高く、かつ安定していることによ
りステップS8で肯定的に判断された場合には、検出用
油圧を発生させる(ステップS9)。このステップS9
の機能的手段がこの発明の検出用油圧指示手段に相当
し、これは、予め定めた指示油圧(圧力指示値)の指示
信号を前記ソレノイドバルブ36に対してデューティ信
号として出力する制御であり、その指示油圧の一例を図
2に示してある。
【0064】図2において横軸が時間軸であり、先ず最
初にならし用油圧の指示信号が出力される。これは、図
2に上向きに尖った線で示してある指示油圧の信号であ
り、ソレノイドバルブ36や調圧バルブ35などの調圧
機構におけるスプールなどの可動部分をテスト的に動か
して、油圧の学習制御時の動作をなめらかにするための
操作である。したがってそのならし用油圧は、一瞬出力
すれば充分であり、またその圧力は、機構上許容できる
最高圧あるいは実用される最高圧程度の圧力であればよ
い。このようなならし用油圧の指示信号を出力する機能
を備えたステップS9の機能的手段が、請求項7の発明
のならし油圧指示手段に相当する。
【0065】図2に示す例では、次に、で示す低圧、
で示す中圧、で示す高圧の3つの指示油圧を検出用
油圧の指示信号として順次出力し、また、それに続けて
で示す低圧を指示油圧とする指示信号を出力する。こ
こで、「低圧」とは、変速機での実用域における最低圧
力であり、ソレノイドバルブ36におけるいわゆる漏れ
圧力程度のデューティ比に応じた変化を示さない非調圧
域の圧力より高い油圧である。このような非調圧域の圧
力より高い油圧を油圧の学習制御時の指示油圧として出
力するステップS9の機能的手段が、請求項9の発明に
おける検出油圧指示手段に相当する。
【0066】また、上記の「中圧」とは、前述した車両
の最も頻度の高い通常走行状態(すなわち常用域)での
平均油圧であり、予め求められている圧力である。さら
に、「高圧」とは、変速機の使用域での最高圧力に相当
する油圧である。図2に示す例では、これら、低圧、中
圧、高圧の3つの指示油圧を出力するように構成してあ
るが、この発明では、要は、複数の圧力指示値の指示信
号を出力する構成であればよく、これら3つの油圧のう
ちの2つもしくはそれ以上の指示油圧を出力するように
してもよい。したがってこのような指示油圧を出力する
ステップS9の機能的手段が、請求項13の発明におけ
る圧力指示値を出力する検出用油圧指示手段に相当す
る。また、図2に示す例では、指示油圧の上昇過程で出
力する油圧と下降過程で出力する油圧とが異なっている
が、昇圧過程と降圧過程とで同じ指示油圧を出力するよ
うにしてもよい。そして、昇圧過程と降圧過程とのそれ
ぞれで検出用の油圧を指示油圧として出力するステップ
S9の機能的手段が、請求項12の発明における検出油
圧指示手段に相当する。
【0067】ついで、ベルト挟圧力が測定される(ステ
ップS10)。ベルト挟圧力は、前記従動プーリー21
の油圧アクチュエータ28に供給される油圧であり、こ
れは、前述した油圧センサ40によって測定(検出)さ
れる。したがってこのステップS10の機能的手段がこ
の発明の油圧検出手段に相当する。
【0068】調圧機構に異常や個体差がない場合には、
指示油圧とベルト挟圧力とが一致して両者の間に偏差が
生じないが、異常や制御機器の個体差などがあると、指
示油圧とベルト挟圧力とに偏差が生じる。その偏差に応
じた制御量の補正をおこなうための油圧補正量が算出さ
れる(ステップS11)。このステップS11の機能的
手段がこの発明の学習補正手段に相当する。
【0069】さらに、ステップS11で算出された補正
量の絶対値が限界補正量より大きいか否かが判断される
(ステップS12)。そして、ステップS12で肯定的
に判断された場合には、不良の判定がおこなわれる(ス
テップS13)。すなわち、補正量がある程度大きい場
合には、油圧制御機器の個体差によるベルト挟圧力の偏
差ではなく、何らかの異常に基づく圧力偏差であること
が考えられるので、製品としての不良判定をおこない、
部品の交換などの処理をおこなう。したがってこの場合
は、油圧の学習補正はおこなわれない。このステップS
13の機能的手段が請求項14の発明における禁止手段
に相当する。
【0070】これとは反対にステップS12で否定的に
判断された場合には、良の判定がおこなわれる(ステッ
プS14)。この場合、油圧の学習補正がおこなわれ
る。具体的には、ベルト挟圧力が指示油圧に一致するよ
うにデューティ比を補正し、その補正したデューティ比
を指示油圧についての値として更新して記憶する。
【0071】このようにして得られた油圧の特性の一例
を、指示油圧に相当するデューティ比と関連させて図3
に示してある。検出用油圧として出力した指示油圧は、
ここに示す例では3つの油圧であるが、その測定結果に
おけるこれら3つの指示油圧の間の値は適宜の補間処理
によって求められる。学習制御によって図3に示す特性
が得られた後は、エンジン負荷などに基づいてベルト挟
圧力が求められると、そのベルト挟圧力に対応するデュ
ーティ比が図3に基づいて算出され、このデューティ比
に応じて指示信号が前記ソレノイドバルブ36に出力さ
れる。
【0072】なお、図3に示すように、指示油圧を次第
に増大させる昇圧過程での特性(図3のないしおよ
びそれに基づく補間による特性)と、指示油圧を低下さ
せる降圧過程での特性(図3のおよびそれに基づく補
間による特性)とは、後者の特性の方が油圧が高くな
る。言い換えれば、同一の油圧に対してデューティ比が
大きくなる。前述したこの発明に係る油圧の学習制御で
は、「低圧」の指示油圧を昇圧過程と降圧過程との両方
で出力し、それぞれの油圧を測定するので、昇圧方向の
特性と降圧方向の特性との偏差すなわちヒステリシスを
検出することができる。
【0073】このようなヒステリシスは油圧の制御精度
を高くするためには、可及的に小さいことが好ましく、
検出されたヒステリシスが予め定めた範囲を超えている
場合には、不良と判定して制御機器の交換もしくは修理
などの処置を採ることとしてもよい。この昇圧方向での
特性と降圧方向での特性とを検出するように構成した油
圧制御装置が請求項12の発明の油圧制御装置に相当す
る。
【0074】以上説明したように、ベルト挟圧力を設定
する指示油圧の学習補正をおこなうことにより、実用域
の全体に亘って油圧の制御精度を高くし、エンジン負荷
に応じたベルト挟圧力、すなわち伝達するべきトルクに
応じたベルト挟圧力を設定することができる。その結
果、ベルト22と各プーリー20,21との間の滑りや
ベルト22に過大な張力が作用する事態を防止して無段
変速機10の耐久性を良好なものとすることができ、ま
た油圧を不必要に高くすることに起因する燃費の悪化な
どの不都合を未然に回避することができる。さらに、学
習時に無段変速機10を動作させないので、その耐久性
を向上させることができる。そして、油圧の学習のため
のエンジン1の回転数の増大は、自動的に、もしくは電
気的に制御でき、運転者の操作を必要としないので、簡
単に油圧の学習補正をおこなうことができる。
【0075】しかしながら、無段変速機10はベルト挟
圧力を設定する制御の学習補正をおこなう以前にも駆動
しなければならない場合がある。そのような場合におい
ても必要なトルクの伝達をおこなわなければならないの
で、この発明の油圧制御装置では、ベルト22の滑りを
防止するために、学習補正が完了する以前の状態では、
指示油圧に対して相対的に高いベルト挟圧力が設定され
るように構成されている。
【0076】具体的には図4に示すとおりであって、学
習補正の完了が判断され(ステップS21)、学習補正
が完了していれば指示信号として学習値が採用される
(ステップS22)。これに対して学習補正が完了して
いないことによりステップS21で否定的に判断された
場合には、指示信号として補正値が採用される(ステッ
プS23)。すなわち、当初設定されている圧力指示値
よりも高い油圧が前記油圧アクチュエータ28に供給さ
れるように圧力指示値を増大補正する。上記の例では、
デューティ比が小さくなるように補正される。このよう
な補正をおこなうステップS23の機能的手段が、請求
項8の発明における補正手段に相当する。
【0077】したがってソレノイドバルブ36などの油
圧制御機器に個体差などによる特性のばらつきがあって
も、学習補正の完了前に設定されるベルト挟圧力は、指
示した圧力より高くなる。そのため、トルクの伝達に必
要な摩擦力をベルト22と各プーリー20,21との間
に生じさせることができ、ベルト22の滑りなどの異常
を未然に回避することが可能である。
【0078】なお、上記の具体例は、車両が停止してお
り、かつ無段変速機10を動作させない状態での学習補
正の例であるが、この発明の油圧制御装置は、走行中に
油圧の無段変速機10におけるベルト挟圧力の学習補正
をおこなうように構成することもできる。具体的には、
車速を検出するとともに、検出された車速がある程度高
速状態であることを示す所定車速以上である場合に、ア
イドルスイッチがオンか否かを判断し、その判断が成立
した場合、すなわち高車速でのアイドリング状態が検出
された場合に、学習指示を出力し、図1に示すステップ
S9以降の制御を実行するように構成することができ
る。
【0079】このように構成した例における車速を検出
する機能的手段が請求項11の発明における車速検出手
段に相当し、また圧力指示値の信号を出力する機能的手
段(図1のステップS9に相当する機能的手段)が請求
項11の発明における検出用油圧指示手段に相当し、さ
らに油圧センサ40によって油圧を検出する機能的手段
が請求項11の発明における油圧検出手段に相当し、そ
してその検出した油圧に基づいて補正量を算出しかつ指
示信号の補正をおこなう機能的手段(図1に示すステッ
プS11に相当する機能的手段)が請求項11の発明に
おける学習補正手段に相当する。
【0080】このような走行中の学習補正であっても、
車速がある程度高く、それに伴って油圧ポンプ50の吐
出圧が高くなるので、無段変速機10の実用域の全体に
亘って油圧の学習補正をおこなうことができ、その結
果、ベルト挟圧力などの油圧の制御精度が向上する。ま
た、走行中であってもエンジン1のアイドリング時に油
圧の学習補正をおこなうので、油圧が安定し、精度の高
い学習補正が可能である。
【0081】なお、上述した油圧の学習制御が停車中も
しくは走行中に実行された場合、その制御がおこなわれ
ている間、適宜の表示をおこなうことが好ましい。例え
ばメータパネルやインストルメントパネルに表示灯を点
灯し、油圧の学習制御中であることを運転者に告知す
る。また、上記の具体例では、無段変速機10における
ベルトの挟圧力を学習制御する例について説明したが、
この発明は、上記の具体例に限定されないのであって、
トロイダル式の無段変速機や歯車列を使用した有段変速
機などの他の変速機における油圧を制御する装置に適用
することができる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、変速機が動力源によって回転させられない状態で
動力源の回転数を増大させて油圧ポンプの吐出圧を高く
するので、変速機を停止させた状態であっても、油圧源
である油圧ポンプで発生する油圧を、変速機の動作状態
での最高圧程度の圧力にすることが可能になり、これに
加えて複数の圧力指示値の信号を出力するので、変速機
に高い圧力を作用させて変速機を動作させるなどの操作
をおこなうことなく、変速機の実用状態での油圧の発生
およびその検出ならびに油圧の学習補正をおこなうこと
ができる。したがって変速機の実用域の全体に亘って油
圧の精度を高くすることができ、また変速機を動作させ
ないのでその耐久性を向上させることができる。
【0083】また、請求項2の発明によれば、所定の圧
力レベルの油圧を出力させる指示信号が出力されると、
それに合わせて動力源の回転数が増大させられて油圧ポ
ンプの吐出量が増加する。そして、油圧が検出されると
ともに、その検出された油圧と前記指示信号による圧力
指示値とに基づいて指示信号の学習補正がおこなわれ、
その結果、学習用に動力源の回転数を増大させて油圧が
確保されるので、適切な油圧の学習をおこなうことが可
能になる。
【0084】さらに、請求項3の発明によれば、変速機
が動力を伝達しない状態でかつ停車している状態、ある
いは停車している状態で動力源の回転数を増大させて油
圧ポンプの吐出圧を高くするので、変速機を停止させた
状態であっても、油圧源である油圧ポンプで発生する油
圧が、変速機の動作状態での最高圧程度の圧力になり、
これに加えて複数の圧力指示値の信号を出力するので、
変速機に高い圧力を作用させて変速機を動作させるなど
の操作をおこなうことなく、変速機の実用状態での油圧
の発生およびその検出ならびに油圧の学習補正をおこな
うことができる。
【0085】そして、請求項4の発明によれば、請求項
1ないし3の発明で得られる効果に加えて、油圧の学習
制御をおこなう場合の油圧源の圧力にばらつきがなくな
るので、精度の高い学習制御をおこなうことができる。
【0086】さらに、請求項5の発明によれば、請求項
1もしくは4の発明による効果に加えて、変速機を動作
させない状態での油圧の学習補正を予め定めた所定の期
間に実行するので、変速機の動作に影響を与えずに、し
かも容易に油圧の学習補正をおこなうことが可能にな
る。
【0087】さらにまた、請求項6の発明によれば、請
求項5の発明による効果に加えて、前記動力源の回転数
の増大操作を車両の生産工場でおこなうことになるの
で、その操作・作業を容易におこなうことができ、その
結果、油圧の学習補正の操作が容易になるとともにその
補正精度が向上する。
【0088】そして、請求項7の発明によれば、請求項
1ないし6のいずれかの発明による効果に加えて、調圧
機構が一旦動作させられ、その動きが円滑になった状態
で油圧の学習補正がおこなわれるので、精度よく学習補
正をおこなうことができる。
【0089】またさらに、請求項8の発明によれば、請
求項1ないし7のいずれかの発明による効果に加えて、
油圧の学習補正が完了する前の状態で変速機に供給され
る油圧は、圧力指示値に対して相対的に高い油圧とな
り、言い換えれば、予定している油圧より高圧側にずれ
た油圧が変速機に供給されるので、例えばトルクを伝達
するために摩擦接触している箇所での接触圧が、その伝
達トルクに対して充分に高くなり、滑りなどの異常を未
然に防止することができる。
【0090】そしてまた、請求項9の発明によれば、請
求項1ないし8のいずれかの発明による効果に加えて、
圧力指示値と発生圧力との間に相関関係が成立しない非
調圧域での学習制御がおこなわれないので、学習補正精
度や油圧の制御精度が低下することを未然に防止するこ
とができる。
【0091】そしてさらに、請求項10の発明によれ
ば、請求項1ないし9のいずれかの発明による効果に加
えて、動力源およびこれによって回転させられる油圧ポ
ンプの回転数が充分高く、あるいは安定している状態で
油圧の学習補正がおこなわれるので、油圧の制御精度を
向上させることができる。
【0092】一方、請求項11の発明によれば、車両が
走行している際に、指示油圧の学習補正をおこなうこと
ができ、その結果、調圧機構などの制御機器の経時変化
による油圧の制御精度の低下を是正することができる。
特に、所定以上の車速でかつ減速時などの動力源の回転
が安定している状態で学習補正することとすれば、実用
域の全体に亘った精度の高い油圧の学習補正が可能にな
る。
【0093】また、請求項12の発明によれば、請求項
1ないし11のいずれかの発明による効果に加えて、圧
力指示値が同じであっても、圧力の上昇過程での発生油
圧と下降過程での発生油圧とに偏差(ヒステリシス)が
ある場合、そのヒステリシスを検出することが可能にな
り、またその検出結果に基づいて変速機もしくは油圧制
御装置の良否の判定をおこなうことが可能になる。
【0094】さらに、請求項13の発明によれば、請求
項1ないし12のいずれかの発明による効果に加えて、
変速機の実用域での油圧を広い範囲に亘って学習補正で
きるので、油圧の制御精度が向上する。
【0095】そして、請求項14の発明によれば、請求
項1ないし13のいずれかの発明による効果に加えて、
圧力指示値に対して発生する油圧が大きくずれている場
合には、調圧機構などに個体差を超えた機械的な異常が
生じていると判断されるので、学習補正を禁止して機械
的な修理をおこなうことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る油圧制御装置で実行される制
御例を示すフローチャートである。
【図2】 この発明の油圧制御装置で検出用油圧として
出力する指示油圧の例を示す線図である。
【図3】 学習補正された油圧特性の一例を示す線図で
ある。
【図4】 学習補正の完了の前後で圧力指示値を選択す
るためのフローチャートである。
【図5】 この発明で対象とする車両の駆動系統および
その制御系統を模式的に示すブロック図である。
【図6】 その無段変速機の一例を模式的に示す図であ
る。
【符号の説明】
1…エンジン、 2…変速機構、 6…電子制御装置、
7…加減速操作装置、 10…無段変速機、 13…
電子制御装置、 14…シフト装置、 28…油圧アク
チュエータ、 35…調圧バルブ、 36…ソレノイド
バルブ、 40…油圧センサ、 50…油圧ポンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 賢治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 安江 秀樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 田村 忠司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 羽淵 良司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 服部 勇仁 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 森岡 浩司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 近藤 宏紀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3J552 MA02 MA07 MA09 MA12 MA26 NA01 NB01 NB04 NB05 NB08 PA54 PB06 QA03C QA14C QA26C QB03 QB04 RA21 RC13 SA36 SA53 SA54 SA57 TA01 TA12 TA13 UA08 VA32Y VA53W VA58W VA62Z VA63W VA65W VB01W VC01W VC03Z VD02Z

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧ポンプに連結された動力源を回転さ
    せて油圧を発生させるとともに、電気的に動作する調圧
    機構に油圧の指示信号を出力して、前記油圧ポンプで発
    生させた油圧を指示信号に応じた油圧に調圧して変速機
    に供給する変速機の油圧制御装置において、 前記変速機が前記動力源によって回転させられない状態
    で前記動力源の回転数を増大させて前記油圧ポンプの吐
    出量を増大させる回転数上昇手段と、 前記油圧ポンプの吐出量を増大させた状態で前記調圧機
    構に圧力指示値の異なる複数の指示信号を出力して複数
    の圧力レベルの油圧を出力させる検出用油圧指示手段
    と、 調圧されて前記変速機に供給される油圧を複数の圧力レ
    ベルで検出する油圧検出手段と、 前記検出用油圧指示手段で出力された圧力指示値と前記
    油圧検出手段で検出された油圧とに基づいて前記指示信
    号の学習補正をおこなう学習補正手段とを備えているこ
    とを特徴とする変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 油圧ポンプに連結された動力源を回転さ
    せて油圧を発生させるとともに、電気的に動作する調圧
    機構に油圧の指示信号を出力して、前記油圧ポンプで発
    生させた油圧を指示信号に応じた油圧に調圧して変速機
    に供給する変速機の油圧制御装置において、 前記調圧機構に所定の圧力指示値の指示信号を出力して
    所定の圧力レベルの油圧を出力させる検出用油圧指示手
    段と、 調圧されて前記変速機に供給される油圧を所定の圧力レ
    ベルで検出する油圧検出手段と、 前記検出用油圧指示手段で出力された圧力指示値と前記
    油圧検出手段で検出された油圧とに基づいて前記指示信
    号の学習補正をおこなう学習補正手段と、 検出用油圧指示手段の出力時期か否かを検出し、出力時
    期であることが検出されたときに、前記動力源の回転数
    を増大させて前記油圧ポンプの吐出量を増大させる回転
    数上昇手段とを備えていることを特徴とする変速機の油
    圧制御装置。
  3. 【請求項3】 動力を伝達しない非走行シフト位置を選
    択できる変速機と油圧ポンプとが動力源に連結され、そ
    の動力源を回転させて前記油圧ポンプにより油圧を発生
    させるとともに、電気的に動作する調圧機構に油圧の指
    示信号を出力して、前記油圧ポンプで発生させた油圧を
    指示信号に応じた油圧に調圧して変速機に供給する変速
    機の油圧制御装置において、 前記非走行シフト位置が選択された状態および/または
    停車状態で前記動力源の回転数を増大させて前記油圧ポ
    ンプの吐出量を増大させる回転数上昇手段と、 前記油圧ポンプの吐出量を増大させた状態で前記調圧機
    構に圧力指示値の異なる複数の指示信号を出力して複数
    の圧力レベルの油圧を出力させる検出用油圧指示手段
    と、 調圧されて前記変速機に供給される油圧を複数の圧力レ
    ベルで検出する油圧検出手段と、 前記検出用油圧指示手段で出力された圧力指示値と前記
    油圧検出手段で検出された油圧とに基づいて前記指示信
    号の学習補正をおこなう学習補正手段とを備えているこ
    とを特徴とする変速機の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記回転数上昇手段は、前記変速機で使
    用する最高圧力以上の油圧を前記油圧ポンプが吐出する
    回転数以上の予め定めた所定の回転数に前記動力源の回
    転数を増大させるように構成されていることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の変速機の油圧制
    御装置。
  5. 【請求項5】 前記回転数上昇手段による前記動力源の
    回転数の増大と、前記検出用油圧指示手段による前記調
    圧機構への圧力指示値の指示信号の出力と、前記油圧検
    出手段による油圧の検出と、前記学習補正手段による前
    記指示信号の学習補正とを、予め定めた所定期間に実行
    させる指示を出力する学習指示手段を更に備えているこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の変
    速機の油圧制御装置。
  6. 【請求項6】 前記所定期間が、前記変速機を搭載した
    車両の工場出荷前の期間であることを特徴とする請求項
    5に記載の変速機の油圧制御装置。
  7. 【請求項7】 前記検出用油圧指示手段が、前記学習補
    正に使用する油圧を指示するための指示信号を出力する
    以前に、その学習補正に使用する油圧以上の油圧を指示
    する指示信号を出力するならし油圧指示手段を更に備え
    ていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに
    記載の変速機の油圧制御装置。
  8. 【請求項8】 前記回転数増大手段によって前記油圧ポ
    ンプの吐出量を増大させて前記学習補正手段によって学
    習補正をおこなう以前に、前記調圧機構に対する圧力指
    示値に油圧の増大側の補正を施し、圧力指示値より高い
    油圧を変速機に供給させる補正手段が更に設けられてい
    ることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載
    の変速機の油圧制御装置。
  9. 【請求項9】 前記調圧機構が、前記指示信号の変化に
    伴う出力油圧の変更が生じない非調圧域を有し、前記検
    出用油圧指示手段が、その非調圧域以外の油圧を圧力指
    示値として出力するように構成されていることを特徴と
    する請求項1ないし8に記載の変速機の油圧制御装置。
  10. 【請求項10】 前記動力源の回転数とその動力源の回
    転数の変動量との少なくともいずれかがそれぞれに応じ
    て予め設定されている所定範囲に入っていることを判定
    する判定手段を更に備え、 前記検出用油圧指示手段は、前記動力源の回転数もしく
    はその回転数の変動量がそれぞれに応じて設定された所
    定範囲に入っている場合に前記複数の指示信号を出力す
    るように構成されていることを特徴とする請求項1ない
    し9のいずれかに記載の変速機の油圧制御装置。
  11. 【請求項11】 油圧ポンプに連結された動力源を回転
    させて油圧を発生させるとともに、電気的に動作する調
    圧機構に油圧の指示信号を出力して、前記油圧ポンプで
    発生させた油圧を指示信号に応じた油圧に調圧して変速
    機に供給する変速機の油圧制御装置において、 前記変速機を搭載している車両の車速を検出する車速検
    出手段と、 その車速検出手段で検出された車速が予め定めた基準車
    速以上でかつ車速の安定状態の時に前記調圧機構に所定
    の圧力指示値の指示信号を出力して複数の圧力レベルの
    油圧を出力させる検出用油圧指示手段と、 調圧されて前記変速機に供給される油圧を検出する油圧
    検出手段と、 前記検出用油圧指示手段で出力された圧力指示値と前記
    油圧検出手段で検出された油圧とに基づいて前記指示信
    号の学習補正をおこなう学習補正手段とを備えているこ
    とを特徴とする変速機の油圧制御装置。
  12. 【請求項12】 前記検出用油圧指示手段が、前記調圧
    機構の出力油圧が上昇する過程で所定の前記圧力指示値
    の指示信号を出力し、かつ前記調圧機構の出力油圧が下
    降する過程で前記所定の圧力指示値の指示信号を出力す
    る手段を備え、 前記油圧検出手段が、前記調圧機構の出力油圧の上昇過
    程での前記圧力指示値に応じた油圧と前記調圧機構の出
    力油圧の下降過程での前記圧力指示値に応じた油圧とを
    検出するように構成されていることを特徴とする請求項
    1ないし11のいずれかに記載の変速機の油圧制御装
    置。
  13. 【請求項13】 前記圧力指示値が、前記変速機の使用
    域での最高圧力値と、前記変速機を搭載した車両の最も
    頻度の高い通常走行状態での平均油圧値と、前記変速機
    の使用域の最低圧力値との少なくともいずれか2つの圧
    力値であることを特徴とする請求項1ないし12のいず
    れかに記載の変速機の油圧制御装置。
  14. 【請求項14】 前記圧力指示値と前記油圧検出手段で
    検出された油圧との偏差もしくは前記圧力指示値と前記
    油圧検出手段で検出された油圧とに基づく学習補正量が
    予め定めた値以上の場合には前記学習補正手段による学
    習補正を禁止する禁止手段を更に備えていることを特徴
    とする請求項1ないし13の記載の変速機の油圧制御装
    置。
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