JP2001302878A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JP2001302878A
JP2001302878A JP2000126324A JP2000126324A JP2001302878A JP 2001302878 A JP2001302878 A JP 2001302878A JP 2000126324 A JP2000126324 A JP 2000126324A JP 2000126324 A JP2000126324 A JP 2000126324A JP 2001302878 A JP2001302878 A JP 2001302878A
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phenolic resin
phenol resin
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Hidehiro Korogi
英裕 興梠
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Asahi Yukizai Corp
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Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期耐熱性、寸法安定性に優れたフェノール
樹脂成形材料の提供。 【解決手段】 樹脂成分が、ノボラック型フェノール樹
脂とレゾール型フェノール樹脂を重量比90/10〜6
0/40の範囲で配合したフェノール樹脂であって、こ
のフェノール樹脂100重量部に対し、メラミン15〜
60重量部、無機充填材160〜250重量部を配合
し、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して
ヘキサメチレンテトラミン10〜20重量部を配合する
ことを特徴とするフェノール樹脂成形材料、及び、その
無機充填材として、少なくともガラス繊維を含む前記フ
ェノール樹脂成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期耐熱性、寸法
安定性に優れ、主として自動車部品をはじめとする各種
金属部品の代替に好適なフェノール樹脂成形材料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フェノール樹脂成形材料は、耐熱
性、寸法安定性、機械的強度及びコストのバランスに優
れた材料として、各分野において幅広く用いられてい
る。しかしながら、市場の要求特性はますます厳しくな
る一方であり、特に近年の自動車産業における高温雰囲
気で使用されるトランスミッション部品やエンジン付近
の部品などのプラスチックへの代替化の要求に対して
は、従来のフェノール樹脂成形材料ではその耐熱性が限
界に来ているのが実状である。
【0003】この解決策として本出願人は、ノボラック
型フェノール樹脂にメラミンを配合し長期耐熱性に優れ
たフェノール樹脂成形材料について出願した (特願平1
0−323470号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
成形材料にはアフターキュア時、メラミンとヘキサメチ
レンテトラミンとの相互作用に基づくと考えられる成形
品の大きな膨張が発生することで、初期寸法に不良が生
じたり、金属インサート成形品においてはクラックが発
生しやすくなり、用途・分野が限定されるという問題点
があった。
【0005】本発明は、このような従来のフェノール樹
脂成形材料が有する欠点を克服し、従来の材料と同等の
成形性を有するとともに、長期耐熱性、機械的強度に優
れ、かつアフターキュアにおける寸法安定性に優れたフ
ェノール樹脂成形材料を提供することを目的としてなさ
れたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の好ま
しい性質を有するフェノール樹脂成形材料を開発すべく
鋭意研究を重ねた結果、ノボラック型フェノール樹脂、
レゾール型フェノール樹脂及びメラミンを特定の割合で
配合し、ヘキサメチレンテトラミンを硬化剤とすること
でその目的を達成しうることを見出し、この知見に基づ
いて発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、フェノール樹脂成形
材料が、樹脂成分がノボラック型フェノール樹脂とレゾ
ール型フェノール樹脂を重量比90/10〜60/40
の範囲で配合したフェノール樹脂であって、このフェノ
ール樹脂100重量部に対し、メラミン15〜60重量
部、無機充填材160〜250重量部を配合し、ノボラ
ック型フェノール樹脂100重量部に対してヘキサメチ
レンテトラミンを10〜20重量部配合することを第一
の特徴とするものであり、前記無機充填材として少なく
ともガラス繊維を含むことを第二の特徴とするものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明におけるノボラック型フェ
ノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒
の存在下に縮合させることにより得られたものであっ
て、その性状などについては特に限定はなく、従来成形
材料に慣用されているノボラック型フェノール樹脂の中
から任意のものを適宜選択して用いることができる。
【0009】本発明におけるレゾール型フェノール樹脂
は、メチロール型、ジメチレンエーテル型のいずれでも
よく、液状でも固形状でもよい。
【0010】本発明においては、樹脂成分としてノボラ
ック型フェノール樹脂とレゾール型フェノール樹脂が併
用され、両者は重量比90/10〜60/40の範囲で
配合される。レゾール型フェノール樹脂の比率がこの範
囲より少ないと耐熱性及び機械的強度が不十分となり、
この範囲を超えて多くなるとアフターキュア時の寸法安
定性が悪くなる。
【0011】本発明においては、メラミンを用いること
が必要である。このメラミンは、フェノール樹脂100
重量部に対し15〜60重量部の割合で配合される。1
5重量部より少ないと長期耐熱性の向上効果が十分に発
揮されないし、アフターキュアでの寸法安定性も得られ
ない。また、60重量部を超えると機械的強度が低下
し、かつアフターキュアでの寸法安定性が得られなくな
る上、成形材料製造時の作業性が悪くなる。長期耐熱
性、機械的強度、アフターキュア時の寸法安定性及び成
形材料製造時の作業性などを考慮すると、このメラミン
の好ましい配合量は25〜50重量部である。
【0012】本発明における無機充填材としては特に制
限がなく、従来フェノール樹脂成形材料において無機充
填材として慣用されている球状フィラー、板状フィラ
ー、繊維状フィラーなどの中から適宜選択して用いるこ
とができる。上記球状フィラーの例としては、炭酸カル
シウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、クレー、パー
ライト、シラスバルーン、けいそう土、焼成アルミナ、
ケイ酸カルシウムなどが挙げられ、板状フィラーの例と
してはタルクやマイカなどが挙げられる。一方、繊維状
フィラーとしては、ガラス繊維、炭素繊維、ホウ素繊
維、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリウム繊維などが挙げ
られる。これらの無機充填材は単独で用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよいが、特にガラス繊
維を主体としたものが、強度、耐熱性、コストなどの面
で好ましい。このガラス繊維は、フェノール樹脂との接
着性を良くする目的で、シランカップリング剤など表面
処理することが望ましい。
【0013】このシランカップリング剤としては、従来
のフェノール樹脂成形材料に用いられるガラス繊維に適
用されているもの、例えばγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
−クロロプロピルトリメトキシシランなどが挙げられ
る。これらの中で、得られる成形材料の機械的強度、耐
熱性、成形材料製造時の作業性などの点から、特にアミ
ノ系シラン類やエポキシ系シランが好適である。
【0014】本発明においては、この無機充填材は、フ
ェノール樹脂100重量部に対し、160〜250重量
部の割合で配合することが必要である。この量が160
重量部未満では、十分な機械的強度及び耐熱性が得られ
ず、また250重量部を超えると成形材料製造時の作業
性及び本材料の成形性が悪くなる。機械的強度、耐熱
性、成形性などを考慮すると、この無機充填材の好まし
い配合量は180〜220重量部の範囲である。また、
無機充填材中に占めるガラス繊維の含有量は、好ましく
は50%以上である。
【0015】本発明におけるヘキサメチレンテトラミン
は、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して
10〜20重量部の範囲で使用するのが良い。10重量
部より少ないと硬化が不十分となり、強度低下の原因と
なる。また、20重量部より多くなると、成形材料製造
時の作業性が悪くなる。
【0016】本発明の成形材料には、所望により従来フ
ェノール樹脂成形材料において慣用されている各種添加
剤、例えばステアリン酸カルシウムのような離型剤、酸
化マグネシウムのような硬化促進剤、ヒンダードフェノ
ール系の酸化防止剤、ヒンダードアミン系の光安定剤、
ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤及び着色剤などを
添加することができる。
【0017】本発明のフェノール樹脂成形材料は、加圧
ニーダー、二軸押出機、ヘンシェルミキサー、ミキシン
グ熱ロール等で加熱混練し、粉砕して製造することがで
きる。
【0018】
【実施例】本発明を実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。なお、得られた成形材料の性能は、以下に示
す方法に従って評価した。
【0019】(1)曲げ強度、曲げ弾性率 JIS K6911に準拠し、曲げ強度及び曲げ弾性率
を測定した。 (2)シャルピー衝撃強さ J1S K6911に準拠し、シャルピー衝撃強さを測
定した。 (3)アフターキュア時の寸法変化率 J1S K6911に準拠し、アフターキュア前後の収
縮率を測定し、寸法変化率を計算した。 (4)長期耐熱性 アフターキュア後の曲げ試験片を250℃で500時間
保持した後、上記(1)と同様にして曲げ強度及び曲げ
弾性率を測定し、それぞれの保持率を算出するととも
に、重量変化率を求めた。
【0020】実施例1 ノボラック樹脂〔旭有機材工業(株)製、数平均分子量
800〕87重量部、ジメチレンエーテル型レゾール樹
脂〔旭有機材工業(株)製、数平均分子量700〕13
重量部、メラミン〔三井化学(株)製〕33重量部、ア
ミノシラン系カップリング剤で表面処理したガラス繊維
〔日本電気ガラス(株)製〕167重量部、クレー33
重量部、ヘキサメチレンテトラミン12重量部、酸化マ
グネシウム5重量部及びステアリン酸カルシウム5重量
部を配合し、ミキシング熱ロールにて混練した後、パワ
ーミルで粉砕し、成形材料として製造した。得られた成
形材料を、 シリンダー温度:前部90℃、後部50℃ 金型温度:175℃ 硬化時間:60秒 の条件で射出成形し、JIS曲げ試験片、J1Sシャル
ピー衝撃試験片及びJIS成形収縮試験片を作製した。
得られた試験片について、180℃×3時間+220℃
×3時間の条件でアフターキュアを行い、曲げ強度、シ
ャルピー衝撃強度及び曲げ弾性率を測定すると共に、ア
フターキュアにおける寸法安定性を評価した。また、ア
フターキュア後の曲げ試験片について、250℃×50
0時間の長期耐熱試験を行った。その結果を表1に示
す。
【0021】実施例2及び比較例1〜3 配合割合を表1に示すように変えた以外は、実施例1と
同様にして実施し、成形材料を製造した後、各試験片を
作製し性能を評価した。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から分るように、本発明のフェノール
樹脂成形材料を使用した成形品は、アフターキュアによ
る寸法安定性試験において、寸法変化率が比較例の1/
5〜1/10と小さく、アフターキュアによる寸法変化
が極めて小さいことを示している。また、長期耐熱性評
価試験において、曲げ強度、曲げ弾性率の保持率の低下
及び重量変化率が比較例に比べて小さく、長期耐熱性に
優れている。
【0024】また、本件発明のフェノール樹脂成形材料
におけるメラミンの替わりにメラミン樹脂を配合した場
合について、実施例1に示した手順により、試験片の性
能を評価した結果を参考例として示す。
【0025】
【表2】
【0026】表1中の実施例2と参考例に示した物性を
対比すると、本件発明のフェノール樹脂成形材料により
得たものの機械的強度及び耐熱性が参考例のものに比べ
て格段に優れていることがわかる。すなわち、メラミン
樹脂の使用では、本発明の目的は達成されないことが明
らかである。
【0027】
【発明の効果】本発明のフェノール樹脂成形材料は、ア
フターキュアによる寸法変化が極めて小さく、更に20
0℃を超えるような高温雰囲気における長期耐熱性にも
優れた成形品が得られるため、トランスミッション、エ
ンジン付近といった自動車部品の金属の代替材料に適し
ている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成分が、ノボラック型フェノール樹
    脂とレゾール型フェノール樹脂を重量比90/10〜6
    0/40の範囲で配合したフェノール樹脂であって、こ
    のフェノール樹脂100重量部に対し、メラミン15〜
    60重量部、無機充填材160〜250重量部を配合
    し、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して
    ヘキサメチレンテトラミン10〜20重量部を配合する
    ことを特徴とするフェノール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 無機充填材が、少なくともガラス繊維を
    含むものである請求項1記載のフェノール樹脂成形材
    料。
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