JP2001293826A - 積層多孔性フィルム - Google Patents

積層多孔性フィルム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通気性、柔軟性、遮断性などに優れた多孔性
フィルムを提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン樹脂、充填剤及び第三成
分を含有する組成物を溶融成形しフィルムとなし、次に
該フィルムを延伸処理してなる多孔性フィルムであっ
て、前記第三成分としてアミド化合物を含むX層と、前
記第三成分としてエステル化合物、側鎖を有する炭化水
素重合体、シリコーン重合体、鉱油の少なくとも1種以
上を含むY層からなり、X層とY層の厚み比が1/10
〜10/1であることを特徴とする積層多孔性フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衛生材料、医療用
材料、建築用材料等の用途に使用される多孔性フィルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】多孔性フィルムの製造方法としては、従
来、ポリオレフィン樹脂と充填剤を含有する原料組成物
を溶融成形しフィルムとなしボイドを発生させる方法が
一般的であるが、この多孔性フィルムを使い捨ておむ
つ、生理用品の資材として用いた場合、人尿、血液等は
洩らさず、湿気のみを通す性能が特に要求される。ま
た、ポリオレフィン樹脂と充填剤だけの原料組成物から
ではしなやかな風合を有するものが得られにくい。そこ
で、多孔性フィルムの性能改良すべく、原料組成物中に
ポリオレフィン樹脂と充填剤以外の第三成分を配合する
方法が多く提案されている。第三成分としては、硬化ひ
まし油(特開平4ー227738号)、脱水ひまし油
(特開平9ー208730号)、硬化ひまし油+脱水ひ
まし油の混合物(特開平9ー221560号)、液状ポ
リブタジエン,液状ポリブテン,末端ヒドロキシ液状ポ
リブタジエン(特開昭58ー15538号)、液状ポリ
イソプレン(特開昭58ー149925号)などが知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】多孔性フィルムについ
ての課題は他にも存在し、例えば、使用上、止着テープ
等の接着テープのフィルムへの接着性が良好であること
が必要である。接着性の悪い多孔性フィルムを使い捨て
紙オムツのバックシートとして使用した場合、使い捨て
紙オムツを人体に装着する際に止着テープ等で固定する
ことが困難であり、人尿等が漏洩する原因となる。更
に、その際、接着テープに含まれる成分が多孔性フィル
ムに移行し、遮蔽性が損なわれ、不透明感のある部分が
透明化して中が透けて見えるという問題がある。しかし
ながら、前記した公知の方法では、十分な通気性を維持
しつつ、上記の接着性と遮蔽性の問題を同時解決できう
るものが見当たらなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
に鑑み、透気度が従来品と同レベル以上に維持しつつ、
優れた接着性と遮蔽性を有し、且つ、柔軟性に富んで風
合いの良い多孔性フィルムを提供すべく鋭意検討した結
果、特定の第三成分を含有原料組成物を用いたフィルム
層を組み合わせた積層フィルムとすることで、所望の物
性の多孔性フィルムが得られることを見出し、本発明に
到った。即ち、本発明は、ポリオレフィン樹脂、充填剤
及び第三成分を含有する組成物を溶融成形しフィルムと
なし、次に該フィルムを延伸処理してなる多孔性フィル
ムであって、前記第三成分として硬化ひまし油を含むX
層と、前記第三成分としてエステル化合物、側鎖を有す
る炭化水素重合体、シリコーン重合体、鉱油の少なくと
も1種以上を含むY層からなり、X層とY層の厚み比が
1/10〜10/1であることを特徴とする積層多孔性
フィルムに存する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に使用されるポリオレフィン樹脂としては
エチレン、プロピレン、ブテン等のモノオレフィン重合
体及び共重合体を主成分とするものをいい、例えば高密
度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレンランダ
ムもしくはブロック共重合体、ポリブテン、エチレン酢
酸ビニル共重合体及びこれらの混合物が挙げられる。な
かでも線状低密度ポリエチレンがしなやかで強靱である
ことから好ましい。
【0006】本発明に用いるポリオレフィン樹脂とし
て、特に好ましくは、線状密度ポリエチレンと分岐状低
密度ポリエチレンの混合物である。線状低密度ポリエチ
レンは、炭素数が3〜8の分子骨格であるα−オレフィ
ンとエチレンとの共重合体である。線状低密度ポリエチ
レンとしては、密度が0.910〜0.940g/cm
3、メルトインデックスが0.5〜5g/10分のもの
が好ましい。密度が0.910g/cm3未満になると
均一延伸性が低下し、0.940g/cm3を超えると
延伸フィルムのソフト感が損なわれる。また、メルトイ
ンデックスが0.5g/10分未満になるとフィルムを
押し出すときに異常流動により厚みが均一なフィルムを
得ることが難しくなり、5g/10分を超えると均一延
伸性が悪化する。
【0007】また、分岐状低密度ポリエチレンは、エチ
レンを公知の高圧法で重合させることによって得られる
もので、メルトインデックスが0.1〜2g/10分、
密度が0.915〜0.925g/cm3のものが好ま
しい。メルトインデックスが0.1g/10分未満にな
ると前者の線状低密度ポリエチレンと混ざり合いが悪く
なり、2g/10分を超えると均一厚みのフィルムが得
られなくなる。また、密度が0.925を超えると均一
厚みのフィルムが得られにくくなる。
【0008】以上におけるポリエチレン系樹脂の混合比
率としては、線状低密度ポリエチレンが通常75〜98
重量%、好ましくは85〜96重量%と、分岐状低密度
ポリエチレンが通常25〜2重量%、好ましくは15〜
4重量%である。分岐状低密度ポリエチレンが25重量
%を超えると溶融状態でのフィルムの伸びが低下し、フ
ィルムに加工することが難しくなる。一方、2重量%未
満では均一厚みのフィルムを得ることが難しくなる。
【0009】次に、充填剤としては、例えば、炭酸カル
シウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜
鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカ、タルク等
が挙げられる。これらのうち、炭酸カルシウム及び硫酸
バリウムが特に好ましい。かかる充填剤の平均粒径が通
常20μm以下、好ましくは10μm以下、特に好まし
くは0.5〜5μmである。また、充填剤は、樹脂中で
の分散性向上のため、表面処理剤で充填剤の表面を被覆
して疎水化しておくのが望ましく、かかる表面処理剤と
しては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸等の高級脂
肪酸又はそれらの金属塩等を挙げることができる。
【0010】本発明の積層多孔性フィルムは、以上のよ
うなポリオレフィン樹脂、充填剤を含む樹脂組成物に、
第三成分として硬化ひまし油を加えた樹脂化合物(X)
と、第三成分としてエステル化合物、側鎖を有する炭化
水素重合体、シリコーン重合体、鉱油の少なくとも1種
以上を加えた樹脂組成物(Y)を使用した、X層とY層
とから構成されるものである。本発明において、硬化ひ
まし油とは、リシノール酸の二重結合部を水素添加し、
飽和脂肪酸とした12−ヒドロキシオクタデカン酸を主
成分とする脂肪酸混合物とグリセリンとのエステルのこ
とである。このエステルにはモノエステル、ジエステル
及びトリエステルがあるが、これらの単独物であって
も、また混合物であってもよいが、トリエステルを主成
分とするものが好ましい。また、この脂肪酸混合物中の
12−ヒドロキシオクタデカン酸の含有量が70重量%
以上で、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸等の炭素数1
2〜22程度の他の脂肪酸の含有量が30重量%未満と
することで、多孔性フィルム表面の遮蔽性が経時的な低
下を防止することができる。かかる硬化ヒマシ油は、工
業的には不乾性油であるヒマシ油に水素添加することに
より製造され、市販品としては、例えば、伊藤製油
(株)製、硬化ヒマシ油、商品名:カスターワックス等
を挙げることができる。
【0011】エステル化合物としては、アルコールとカ
ルボン酸からなる構造のモノエステルもしくはポリエス
テルであればいかなるものでもよいが、好ましくはエス
テル基の形で封鎖された化合物が好ましく、ステアリル
ステアレート、ソルビタントリステアレート、エポキシ
大豆油、精製ひまし油、脱水ひまし油、エポキシ大豆
油、極度硬化油、トリメリット酸トリオクチル、エチレ
ングリコールジオクタノエート、ペンタエリスリトール
テトラオクタノエート等が挙げられる。側鎖を有する炭
化水素重合体としては、ポリα−オレフィン類で、炭素
数4以上の側鎖を有するオリゴマー領域のものが好まし
いが、エチレン−プロピレンの共重合体、例えば三井石
油化学工業(株)製の商品名ルーカントやそのマレイン
酸誘導体、イソブチレンの重合体、例えば出光石油化学
工業(株)製の商品名ポリブテンHV-100、又はブタジエ
ン、イソプレンのオリゴマー及びその水添物やこれらの
誘導体であってもよい。シリコーン油としては公知のも
のであれば何れでもよいが、例えばポリジメチルシロキ
サン、ポリメチルフェニルシロキサン等が挙られる。鉱
油としては、流動パラフィン、パラフィンワックス等が
挙げられる。
【0012】本発明の積層多孔性フィルムにおいて、X
層とY層の厚み比は1/10〜10/1である。X層の
みでは遮蔽性に優れるが柔軟性が十分でなく、逆に、Y
層のみでは遮蔽性が十分でない傾向があり、更には前記
厚み比範囲外では層比が安定せず、また、均一延伸が困
難となるなどの問題がある。そして、X層とY層を適当
な範囲で積層することによりバランスのよいフィルム物
性が発現させることができる。層構成としては、X/
Y,X/Y/X,Y/X/Y、Y/X/Y’、X/Y/
X/Y/X、X/Y/X/Y’/X、X/Y/X/Y’
等の何れの層構成でもよいが、X/Y,X/Y/Xの構
成が生産性の点からから好ましい。かかる積層多孔性フ
ィルムの厚みは通常10〜100μm程度である。10
μm未満ではフィルムが破れ易くなり、100μmを超
えるとフィルムが硬くなり、布様のソフト感、良好な風
合いを有する多孔性フィルムとなり難いので好ましくな
いからである。
【0013】本発明の積層多孔性フィルムは、以上のよ
うなポリオレフィン樹脂、充填剤及び特定第三成分を含
有する樹脂組成物X,Yより製造する。この場合の樹脂
組成物の組成としては、ポリオフィン樹脂が通常25〜
50重量部、好ましくは35〜45重量部に対し、充填
剤が75〜50重量部、好ましくは65〜55重量部の
範囲である。充填剤が50重量部未満になると、ポリオ
レフィン樹脂と充填剤との界面が剥離してできる隣接し
たボイドどうしが連通しなくなり、通気性が得られにく
くなる。また、75重量部を超えると、フィルムの延伸
時の伸びがなくなり、延伸が困難になる。
【0014】上記樹脂組成物中への第三成分の添加は、
フィルムの厚みの均一性、延伸性、フィルムの風合い、
フィルムの成形性、フィルムの接着性などに大きな影響
を及ぼす。添加量が多すぎると、これらがフィルムから
ブリードアウトし、接着性が悪くなる。一方、添加量が
少なすぎると、フィルムが硬くなり風合いが悪くなり、
厚み均一性も悪くなる。かかる点を考慮すると、上記ポ
リオレフィン樹脂と無機充填剤の合計量100重量部に
対し、第三成分の総量は0.5〜5重量部であることが
好ましい。なお、樹脂組成物中には、上記の必須成分の
他に一般に樹脂組成物用として用いられている添加物、
例えば、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収
剤、中和剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、帯電防止
剤、スリップ剤、着色剤等を、多孔性フィルムの特性を
損なわない程度の範囲で配合してもよい。
【0015】本発明の積層多孔性フィルムは、以上の樹
脂組成物をヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、タ
ンブラー型ミキサー等を用いて混合した後、一軸あるい
は二軸押出機、ニーダー等で加熱混練し、ペレット化す
る。次いで、そのペレットをポリエチレン樹脂の融点以
上、好ましくは融点+20℃以上、分解温度未満の温度
において、Tダイ等が装着された押出成形機、円形ダイ
が装着されたインフレーション成形機等の公知の成形機
を用いて、溶融、製膜する。場合によっては、ペレット
化せず直接成形機で製膜することもできる。そして、X
層とY層は別々に製膜した後に熱圧着してもよいし、両
層間で押し出しラミネーション等の方法を用いて多層化
してもよい。
【0016】製膜されたフィルムは、ロール法、テンタ
ー法等の公知の方法により、室温〜樹脂の軟化点(JI
S K6760による測定値)において、少なくとも一
軸方向に延伸を行い、ポリオレフィン樹脂と無機充填剤
との界面剥離を起こさせることで多孔性フィルムを得
る。延伸は、一段でも多段でもよい。また、延伸倍率
は、延伸時のフィルムの破れ、得られるフィルムの通気
性、フィルムのソフト感等に関係するので、倍率が高す
ぎても低すぎても好ましくない。かかる観点から、本発
明における延伸倍率は通常1.2〜5倍、好ましくは
1.5〜3倍である。二軸延伸する場合は、最初に機械
方向、またはそれと直角をなす方向に一軸延伸し、次い
で、該方向と直角をなす方向に二軸目の延伸を行う方
法、及び、機械方向、およびそれと直角をなす方向に同
時に二軸延伸する方法がある。また、延伸した後、必要
に応じて、得られた開孔の形態を安定させるために熱固
定処理を行ってもよい。
【0017】以下、本発明についてさらに具体的に説明
するため、以下に実施例を示す。なお、実施例で行った
評価方法は以下の通りである。 (1)透気度 JISーP8117に準拠し測定した(単位はsec/5
0cc)。 (2)延伸性 延伸したフィルムの均一延伸性を以下の基準で目視評価
した。 ○:延伸ムラ殆ど認められず △:延伸ムラあり ×:延伸ムラ著しく認められる。
【0018】(3)柔軟性 指触感触により下記基準に従って評価した。 ◎:フィルムを折り曲げてもカサカサ音がせず、肌触り
が非常に良好。 ○:フィルムを折り曲げてもカサカサ音がせず、肌触り
が良好。 △:フィルムを折り曲げてもカサカサ音はしないが、や
や硬く肌触りが悪い。 ×:フィルムを折り曲げてもカサカサ音がし、硬く肌触
りが悪い。
【0019】(4)遮蔽性 フィルムの片表面に幅25mm両面粘着テープ(商品名
コクヨ T−225)の片面を貼付して試料とし、引
き続き残りの剥離紙をはがして全光線透過率をT1を測
定した。また、フィルムの片表面に幅25mm両面粘着
テープ(商品名コクヨ T−225)の片面を貼付して
試料とし、この試料を40℃75%の恒温高湿中に1週
間放置した後、室温に戻し、残りの剥離紙をはがした試
料の全光線透過率をT2を測定した。そして、全光線透
過率の差(T(%)=T1ーT2(%))を測定し以下
基準で評価した。 ◎:Tが10%未満 ○:Tが10%以上20%未満 △:Tが20%以上30%未満 ×:Tが30%以上 なお、全光線透過率の測定は、JIS−K6718に準
拠したヘーズメーター(日本電色社製 NDH−20
0)を使用した。
【0020】実施例1〜6、比較例1〜10 (X)原料:ポリエチレン系樹脂38重量部中、線状低
密度ポリエチレン〔日本ポリケム(株)製、商品名:F
W20G、密度:0.921g/cm3、MI:1g/
10分〕32重量部(ポリエチレン系樹脂中95重量
%)に対し、分岐状低密度ポリエチレン〔日本ポリケム
(株)製、商品名:LF441、密度:0.919g/
cm3、MI:2g/10分〕5重量部、炭酸カルシウ
ム(平均粒径1.2μm、脂肪酸処理)62重量部、表
−1に示す第三成分をタンブラーミキサーにて混合した
後、タンデム型混練押出機を用いて220℃で均一に混
練し、ペレット状に加工した。 (Y)原料:ポリエチレン系樹脂37重量部中、線状低
密度ポリエチレン〔日本ポリケム(株)製、商品名:F
W20G、密度:0.921g/cm3、MI:1g/
10分〕32重量部(ポリエチレン系樹脂中95重量
%)に対し、分岐状低密度ポリエチレン〔日本ポリケム
(株)製、商品名:LF441、密度:0.919g/
cm3、MI:2g/10分〕5重量部、炭酸カルシウ
ム(平均粒径1.2μm、脂肪酸処理)63重量部、表
−1に示す第三成分をタンブラーミキサーにて混合した
後、タンデム型混練押出機を用いて220℃で均一に混
練し、ペレット状に加工した。 以上のペレットを多層円形ダイが装着された押出成形機
を用いて、200℃においてX/Yの2層(層比5/
5)に溶融製膜したあと、60℃に加熱した予熱ロール
延伸ロールとの間で2.0倍の延伸倍率でライン速度2
0m/分で機械方向に一軸延伸し、厚さ25μmの多孔
フィルムを得た。得られた多孔性フィルムの諸特性を表
−2に示す。なお、比較例8は第三成分を硬化ひまし油
を用いた組成物からなる厚さ25μmの単層の多孔性フ
ィルムを意味する。
【0021】実施例7、比較例11 (X)原料:ポリエチレン系樹脂37重量部中、線状低
密度ポリエチレン〔日本ポリケム(株)製、商品名:F
W20G、密度:0.921g/cm3、MI:1g/
10分〕32重量部(ポリエチレン系樹脂中95重量
%)に対し、分岐状低密度ポリエチレン〔日本ポリケム
(株)製、商品名:LF441、密度:0.919g/
cm3、MI:2g/10分〕を5重量部、炭酸カルシ
ウム(平均粒径1.2μm、脂肪酸処理)63重量部、
表−1に示す第三成分をタンブラーミキサーにて混合し
た後、タンデム型混練押出機を用いて220℃で均一に
混練し、ペレット状に加工した。 (Y)原料:ポリエチレン系樹脂37重量部中、線状低
密度ポリエチレン〔日本ポリケム(株)製、商品名:F
W20G、密度:0.921g/cm3、MI:1g/
10分〕32重量部(ポリエチレン系樹脂中95重量
%)に対し、分岐状低密度ポリエチレン〔日本ポリケム
(株)製、商品名:LF441、密度:0.919g/
cm3、MI:2g/10分〕を5重量部、炭酸カルシ
ウム(平均粒径1.2μm、脂肪酸処理)63重量部、
表−1に示す第三成分1重量部をタンブラーミキサーに
て混合した後、タンデム型混練押出機を用いて220℃
で均一に混練し、ペレット状に加工した。このペレット
を多層Tダイが装着された押出成形機を用いて、200
℃において、X/Y/Xの三層(層比2/6/2)で溶
融製膜した後、60℃に加熱した予熱ロール延伸ロール
との間で2.1倍の延伸倍率でライン速度20m/分で
機械方向に一軸延伸し、厚さ25μmの多孔性フィルム
を得た。得られた物性を表−2に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表−1の第三成分は以下の通りである。 硬化ひまし油:伊藤製油(株)製 商品名 硬化ひまし
油 カスターワックス 脱水ひまし油:伊藤製油(株)製 商品名 脱水ひまし
油DCO 精製ひまし油:伊藤製油(株)製 商品名 精製ひまし
油LAV EBS:日本化成(株)製 商品名 エチレンビスステ
アリン酸アミド スリバックスE DEA:アジピン酸とジエチレングリコールをモル比
3:2で脱水反応により製造した縮合物 エポキシ大豆油:旭電化興業(株)製 商品名 アデカ
サイザーOー13‐P DPEHO:三菱化学(株)製 商品名 ジペンタエリ
スリトールエキサオクタノエート D−600 PHA:三菱化学(株)製 商品名:ポリテールHA PB :日本油脂(株)製 商品名:ニッサンポリブテ
ン200SH シリコーンオイル:東芝シリコーン製 商品名 ジメチ
ルシリコーンTSF−451 ペンタエリスリトールエ
キサオクタノエート D−600 TTO:三菱化学(株)製 商品名:トリメリット酸ト
リオクチルD−1174
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明の積層多孔性フィルムは、透気
度、均一延伸性などが従来品と同レベル以上に維持され
つつ、接着性、遮蔽性が良好であり、且つ、柔軟性に富
んで風合いも良い。そのため、使い捨て紙オムツ、体液
吸収用パット、ベッドシーツ等の衛生材料、手術衣、温
湿布用基材等の医療用材料、ジャンパー、雨着等の衣料
用材料、壁紙、屋根防水材等の建築用材料、乾燥剤、防
湿剤、脱酸素剤、使い捨てカイロ、鮮度保持包装、食品
包装等の包装材、電池用セパレーター等の資材として極
めて好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/00 C08L 23/00 83/04 83/04 91/00 91/00 Fターム(参考) 4F074 AA16 AA17 AA26 AA64 AA90 AA98 AC26 AD11 AD13 AG01 CA02 CA05 CA06 DA10 DA17 DA23 DA53 4F100 AA08H AH02A AH02B AH02C AH02H AK03A AK03B AK03C AK04 AK06 AK08B AK08C AK08H AK52B AK52H AK63 BA02 BA03 BA06 BA10A BA10B BA10C BA15 CA23A CA23B CA23C CA30A CA30B CA30C DJ06A DJ06B DJ06C EH17 EJ37 GB07 GB15 GB23 GB66 GB72 JD02 JK06 JK13 JK17 4J002 AE043 AE053 BB03W BB03X BB04W BB04X BB06W BB06X BB12W BB12X BB14W BB14X BB15W BB15X BB153 BB17W BB17X BB173 BL013 BL023 BP02W BP02X CD163 CP033 DE076 DE106 DE136 DE146 DE236 DG046 DG056 DJ016 DJ046 EA017 EH047 FB236 FD016 GB00 GF00 GL00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン樹脂、充填剤及び第三成
    分を含有する組成物を溶融成形しフィルムとなし、次に
    該フィルムを延伸処理してなる多孔性フィルムであっ
    て、前記第三成分として硬化ひまし油を含むX層と、前
    記第三成分としてエステル化合物、側鎖を有する炭化水
    素重合体、シリコーン重合体、鉱油の少なくとも1種以
    上を含むY層からなり、X層とY層の厚み比が1/10
    〜10/1であることを特徴とする積層多孔性フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 多層構成がX/Y、X/Y/X、Y/X
    /Yであることを特徴とする請求項1の積層多孔性フィ
    ルム。
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