JP2001283430A - 磁気記録媒体、その製造方法およびマーキング装置、並びに磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録媒体、その製造方法およびマーキング装置、並びに磁気記録再生装置

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JP2001283430A
JP2001283430A JP2000098268A JP2000098268A JP2001283430A JP 2001283430 A JP2001283430 A JP 2001283430A JP 2000098268 A JP2000098268 A JP 2000098268A JP 2000098268 A JP2000098268 A JP 2000098268A JP 2001283430 A JP2001283430 A JP 2001283430A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成膜後の磁気記録媒体に、容易に、正確にマ
ーキングを施すことができる方法を得る。 【解決手段】 基板上に少なくとも磁性膜が形成され
た磁気記録媒体6表面に、レーザ光を照射することによ
って突起状構造体を複数形成し、これら突起状構造体に
より目視により識別可能なマーキング7を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
などに用いられる磁気記録媒体とその製造方法およびそ
のマーキング装置、並びに磁気記録再生装置に関し、詳
しくは、目視により識別可能なマーキングが施されてい
る磁気記録媒体とその製造方法およびそのマーキング装
置と、該磁気記録媒体を有する磁気記録再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライブ(HDD)など
に用いられる磁気記録媒体としては、例えば、図8に示
すようなアルミニウム基板やガラス基板などの基板1上
に、非磁性下地層2、磁性膜3、保護膜4等が順に成膜
されたものが知られている。従来、このような磁気記録
媒体6には、製造管理上相互間の識別を容易とするため
に、その表面にマーキングが施される場合があった。こ
のようなマーキングは、磁気記録媒体上に、例えば番号
や、文字などのマーキングをレーザ照射、インクジェッ
ト、罫書き等の手段により形成するものであった。これ
らの方法によれば、市販のレーザ装置を用いて上記識別
のためのマーキングを磁気記録媒体上に容易に形成する
ことができた。例えば、YAGレーザ等を用いた方法に
おいては、市販のLEー100S(レーザテクノロジー
社製)MYー9500(キーエンス社製)等のレーザマ
ーカを用いて容易に形成することができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法による磁気記録媒体6へのマーキング加工は、
通常、磁気記録媒体6の基板1上、あるいは非磁性下地
層2上に形成されるもので、その製造段階における磁性
膜3などの成膜前に行われるものであり、成膜後磁気記
録媒体6製造後、すなわち磁性膜3等が成膜された後の
成膜面上になされるものではなかった。よって、磁気記
録媒体6製造後に、その磁気記録媒体6表面にマーキン
グを施す場合に、上記基板1上、あるいは非磁性下地層
2上にマーキングする場合の加工方法の条件をそのまま
用いたのでは良好なマーキングを施すことはできない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、基板上に
各層を成膜後、すなわち製造後の磁気記録媒体に、容易
に、正確にマーキングを施すことができる方法を得るこ
とを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体
は、基板上に少なくとも磁性膜が形成された磁気記録媒
体であって、この記録媒体上に、目視により識別可能な
マーキングが形成され、このマーキングが複数の突起状
構造体からなるものであることを特徴とする。本発明の
磁気記録媒体においては、その突起状構造体の凸部の高
さが、10nm以上、(基板上に形成された層の総合厚
さ)×2nm以下であることが望ましい。本発明の磁気
記録媒体においては、その突起状構造体の凹部の深さ
が、10nm以上、(基板上に形成された層の総合厚
さ)nm以下であることが望ましい。本発明の磁気記録
媒体においては、基板上に形成された層の総合厚さが、
10〜300nmであることが望ましい。また、本発明
の磁気記録媒体においては、上記マーキングが、目視に
より識別可能な記号や文字であることが望ましい。ま
た、本発明の磁気記録媒体は、正常面と不良面とを有す
るものであり、上記マーキングが施され、これら正常面
と不良面との識別が可能とされたことを特徴とする。
【0005】本発明の磁気記録媒体の製造方法は、基板
上に少なくとも磁性膜が形成された磁気記録媒体表面
に、レーザ光を照射して、複数の突起状構造体を形成し
て目視により識別可能なマーキングを施すことを特徴と
する。本発明の磁気記録媒体の製造方法においては、上
記磁気記録媒体を回転させ、この回転のZ相信号に同期
をとって、パルスレーザ光を磁気記録媒体表面に照射し
て複数の突起状構造体を形成することができる。また、
本発明の磁気記録媒体の製造方法においては、上記レー
ザ光の波長が200〜1100nmであり、パルス幅が
100ns以上であることが望ましい。このような磁気
記録媒体の製造方法によれば、磁気記録媒体の製造後
に、容易に突起状構造物をその表面に形成することがで
きる。
【0006】本発明の磁気記録媒体のマーキング装置
は、基板上に少なくとも磁性膜が形成された磁気記録媒
体表面に、レーザ光を照射することによって突起状構造
体を複数形成し、これら突起状構造体により目視により
識別可能なマーキングを形成できることを特徴とする。
本発明の磁気記録再生装置は、磁気記録媒体と、該磁気
記録媒体に情報を記録再生する磁気ヘッドとを備え、該
磁気記録媒体が、上記本発明の磁気記録媒体であること
を特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体の一
実施形態について説明する。図1は、本発明の磁気記録
媒体の一例を示したものである。この磁気記録媒体6
は、円形のディスク状で、基板の両面に、少なくとも磁
性膜を有する成膜層が形成されているものである。この
磁気記録媒体6の表面は、図に示すように記録再生が行
われる領域である記録領域100と、その内周部に位置
する記録とは関係のない非記録領域101とから構成さ
れ、該非記録領域は101は、さらに最内周領域102
と、磁気ヘッドとの接触領域であるCSSゾーン103
とから構成されている。そして、この磁気記録媒体6の
最内周部102には、目視により識別可能なマーキング
7が形成されている。なお、この例においては、磁気記
録媒体6にCSSゾーン103が設けられている。な
お、磁気記録媒体6は、ランプロード方式の磁気記録再
生装置に用いられるもののようにCSSゾーンが形成さ
れていないものであっても構わない。
【0008】このような磁気記録媒体6は、例えば、図
8に示すような、アルミニウム基板やガラス基板などか
らなる基板1上に、Cr、Cr/Ti合金などからなる
非磁性下地層2、Co/Cr合金、Co/Cr/Ta合
金などからなる磁性層3、カーボンなどからなる保護層
4がそれぞれスパッタリング、真空蒸着、イオンプレー
ティング、メッキなどの手法により形成されたものであ
る。このような基板1上に形成される各層を総合して成
膜層5と呼ぶこととする。この例においては、成膜層5
は、下地層2、磁性層3、保護層4からなるが、保護層
4上にパーフルオロポリエーテル(PFPE)などから
なる潤滑層が設けられている場合や、基板1と非磁性下
地層2との間に、メッキ法、スパッタ法等により形成さ
れたNiP合金膜が設けられている場合などもあり、成
膜層5としては、少なくとも磁性膜3が形成されている
ものであればよい。
【0009】上記成膜層5の厚さは、下地層2、磁性膜
3、保護層4などの構成、およびそれらの厚さに関係す
るが、通常、その総合厚さは、10〜300nmとされ
る。この厚さが10nm未満であると、磁性膜3が薄く
なりすぎてその磁化が弱くなり磁気記録媒体6として用
いることが困難となり、300nmを越えると、成膜層
5の成膜時にその表面に荒れが生じてしまい、磁気記録
媒体6としたときに、ヘッドが磁気記録媒体6に接触し
てヘッドクラッシュを起こすおそれがある。
【0010】このような磁気記録媒体6上に形成される
マーキング7は、目視により識別可能なものであり、記
号、文字または図形などを表すものであることが望まし
い。この例においては、アルファベットのAとされてい
る。このように、マーキング7が記号や文字を示すもの
であれば、目視により直ちに確認することができ、例え
ば、マーキング7により磁気記録媒体6の表、裏を容易
に識別することができる。このようなマーキング7は、
磁気記録媒体6の表面に形成された複数の突起状構造体
から形成されるものである。 図2は、本発明の磁気記
録媒体に形成される突起状構造体の一例を示す概略断面
図であり、図2−(a)は、平面図であり、図2−
(b)は、(a)におけるA−A’断面図である。
【0011】この突起状構造体10は、基板1上に、少
なくとも磁性膜を有する成膜層5が形成された磁気記録
媒体6上に複数設けられ、この磁気記録媒体6の成膜層
5表面より盛り上がって形成された環状の凸部11と、
前記成膜層5表面より堀り下がって形成され、凸部に囲
まれた凹部12によりクレータ状に構成されるものであ
る。上記突起状構造体10の大きさとしては、特に限定
されるものではないが、図2に示すように、環状の突起
状構造体10において、その中心を通る直線における凸
部の頂点から他方の凸部の頂点までの距離(L1)を、
突起状構造体10の直径として定義して表した場合に、
この直径(距離L1)が、0.1〜30μm、好ましく
は1〜30μm、より好ましくは8〜30μmの範囲と
なるようにされる。また、この突起状構造物10の凸部
11の高さ、すなわち成膜層5表面からの高さh1は、
10nm以上(成膜層5の厚さ)×2nm以下の範囲で
あることが望ましい。凸部11の高さh1が10nm未
満であると、複数の突起状構造体10から構成されるマ
ーキング7の目視による識別が困難となるばかりか、光
学的な手法を用いてもその識別が困難となってしまう。
また、この高さh1が、成膜層5の厚さの2倍の大きさ
を越えると、磁気記録媒体6の駆動時に、磁気ヘッドの
走行が不安定になるおそれがある。
【0012】また、上記突起状構造体10の凹部12の
深さ、すなわち成膜層5表面からの深さh2は、10n
m以上(成膜層5の厚さ)nm以下の範囲であることが
望ましい。凹部12の深さh2が10nm未満である
と、複数の突起状構造体10から構成されるマーキング
の目視による識別が困難となるばかりか、光学的な手法
を用いてもその識別が困難となってしまう。また深さh
2が、基板1上に形成された成膜層5の厚さよりも大き
くなると基板1が露出してしまう。
【0013】基板1表面が露出すると、次に説明するよ
うな不都合が起こる。一般に、磁気記録媒体6に用いら
れる基板1としては、上記のようにアルミ基板やガラス
基板などが用いられている。これらの基板1が磁気記録
媒体6から露出していると、その表面から様々な陽イオ
ンが析出してしまう。例えば、表面にニッケル燐メッキ
が施してあるアルミニウム基板であれば、ニッケルイオ
ンが、ガラス基板であれば、リチウムイオン、カリウム
イオン、ナトリウムイオンなどが析出してしまう。この
ようなイオンが存在すると、磁気記録媒体6の耐コロー
ジョン性の低下を促進してしまい、磁気記録媒体におけ
る信頼性を維持することができなくなってしまう。よっ
て、基板1表面を露出させないようにして、突起状構造
体10を形成することが好ましい。また、各突起状構造
体10の間隔は、10〜50μmであることが好まし
い。10μm未満であると、装置の振動やスピンドルの
振動などにより突起状構造体10同士が重なって形成さ
れるおそれがあり、50μmを越えると突起状構造体1
0の密度が粗くなってしまい目視で識別することが困難
になってしまう。このような複数の突起状構造体10に
より形成されるマーキング7の大きさL2としては、小
さすぎると目視により識別しにくくなり、大きすぎれば
形成に時間がかかるようになるため、0.1〜2mm程
度とすることが好ましい。
【0014】次に、上記磁気記録媒体6を製造する場合
を例として、本発明の磁気記録媒体の製造方法の一実施
形態を説明する。上記磁気記録媒体6は、その表面に、
レーザ光を照射して、複数の突起状構造体10を形成す
ることによって、目視により識別可能なマーキング7を
設けることによって得ることができる。
【0015】上記レーザ光としては、パルス発振レーザ
光または連続発振レーザ光をパルス化したパルスレーザ
光を用いることが望ましい。これらのレーザ光の照射装
置、すなわちレーザとしては、連続発振レーザとして
は、Millennia(スペクトラフィジックス社
製)やVerdy(コヒーレント社製)などが代表的な
ものとしてあげられる。また、パルス発振レーザとして
は、T/J20−V80−106Q(スペクトラフィジ
ックス社製)やZT−15(コヒーレント社製)などが
代表的なものとしてあげられる。レーザ光の照射装置の
レーザ光源としては、YAGレーザ(波長1064n
m)や、YAG−SHGレーザ(波長532nm)など
があげられる。
【0016】上記パルスレザー光を得る方法としては、
例えば以下に示す2種類の方法を用いることができる。 (1)連続発振されたレーザ光を外部変調器を用いてパ
ルス化することによりパルスレーザ光を得る方法。 (2)Qスイッチパルスレーザを用いてパルスレーザ光
を得る方法。 上記(1)の方法は、連続発振レーザにより得られたレ
ーザ光をEOM、AOMなどの外部変調器に通すことに
よりパルス化するものである。この方法では、繰り返し
性に優れたパルスレーザ光を得ることができ、しかもそ
のパルス幅を任意に設定することができる点で好まし
い。
【0017】上記EOMとは電気光学効果変調器(El
ectric−Optic−Modulator)のこ
とであり、光学結晶に電圧を印加して結晶の屈折率が変
化する電気光学効果を利用して入射した連続発振レーザ
光の光路を変更させることによりレーザ出力を連続的に
変化させるものである。また、AOMとは音響光学変調
器(Acoustic−Optic−Modulato
r)のことであり、光学結晶に外部より超音波を導入
し、結晶の光学弾性効果を利用して入射した連続発振レ
ーザ光の回折角度を変化させることにより直進透過する
レーザ出力を連続的に変化させるものである。
【0018】上記(2)の方法は、レーザ共振器を備え
たQスイッチパルスレーザを用い、レーザ共振器のQ値
の切り替えにより大出力のパルスを得る方法である。レ
ーザ共振器は、EOMやAOMなどの変調器を内蔵した
もので、この変調器の動作を外部電気信号により制御す
ることによりレーザ光をパルス化するものである。一般
的に用いられるQスイッチパルスレーザは、パルス幅が
10〜80nsであるので、本発明における突起状構造
体10の製造には適さないが、パルス幅の長い特殊なQ
スイッチパルスレーザを用いれば、突起状構造体10を
形成することができる。例えば、ZT−15(波長10
64nm、コヒーレント社製)を150kHzで使用す
れば、パルス幅が110nmとなって、突起状構造体1
0を形成することができる。
【0019】上記レーザ光のパルス幅(レーザ光をフォ
トディレクターにより検出したときのパルス波形の半値
幅)としては、100ns以上、好ましくは、100〜
1000nsの範囲が好ましい。このようなものであれ
ば、突起状構造体10の凸部11、凹部12の形状の制
御が容易で、良好な突起状構造体10を磁気記録媒体6
上に形成することができる。また、レーザ光の照射ビー
ム径としては、0.1〜30μmが好ましく、より好ま
しくは1〜30μm、さらに好ましくは8〜30μmの
範囲とされる。
【0020】図5は、突起状構造体における凸部11の
高さh1と、レーザパワーの関係をパルス幅500ns
(図中、長いパルス幅とした)と、50ns(図中、短
いパルス幅とした)とで比較したものである。また、図
6は、突起状構造体における凹部12の深さh2と、レ
ーザパワーの関係を、パルス幅500ns(図中、長い
パルス幅とした)と50ns(図中、短いパルス幅とし
た)とで比較したものである。
【0021】図5より、パルス幅が長いもののほうが、
レーザパワーと凸部11の高さh1のグラフの傾きが緩
やかになっていることがわかる。このことから、一定量
のレーザパワーの変動に対して、パルス幅の長い方が凸
部11の高さh1の変動が少ないことがわかる。同様
に、図6より、パルス幅が長いもののほうが、レーザパ
ワーと凹部12の深さh2のグラフの傾きが緩やかにな
っていることから、一定量のレーザパワーの変動に対し
て、パルス幅の長い方が凹部12の高さh2の変動が少
ないことがわかる。なお、図6中、一定レーザパワー以
上で凹部12の深さh2が飽和状態、すなわちグラフ上
では頭打ちとなっているのは、凹部12が成膜層5を貫
通し、基板1まで達したために、これ以上加工できない
ためである。このような現象は基板1がガラス基板であ
るものによくみられる。これは、波長200〜1100
nmのレーザ光に対してガラスがほとんど加工性を示さ
ないためである。
【0022】図7は、レーザパワーとパルス幅との関係
を示すグラフであり、加工開始時パルス幅(凸部11の
高さh1が10nmとなるときのパルス数とした)と、
形成されたすべての突起状構造体10において基板1が
露出する時のパルス幅、言い換えれば、それ以上凸部1
1が形成できないとされたときのパルス幅を示したもの
である。このグラフより、レーザパワーが小さく加工開
始パルス幅が長い方が、基板露出時のパルス数との間の
幅が大きいことがわかる。そして、この幅は、レーザパ
ワーが大きくパルス幅が短くなるほど狭くなることがわ
かる。このことから、パルス幅が長い方が、凸部11の
高さの制御または、凹部12の深さの制御に適している
といえることがわかる。
【0023】このような実験から、磁気記録媒体6に照
射するレーザ光のパルス幅が長い方が、凸部11、凹部
12の形状を制御しやすいことがわかった。また具体的
なパルス幅としては、100ns以上が好ましいことが
次の実験でわかった。次にこの実験について説明する。
以下の装置を用いてパルス幅と、突起状構造体の凸部1
1の高さh1との関係を調べた。実験条件としては、次
のようにした。レーザとして、MillenniaX
(連続発振、波長532nm、出力10W、スペクトラ
フィジックス社製)を用い、外部変調器EOMmode
1370−LA(Conoptics,inc製)を用
いてレーザ光をパルス化し、集光レンズには、MSPl
an×5(オリンパス社製)を用いた。また、磁気記録
媒体としては、ガラス基板上に、下地層、磁性膜、保護
層を順に成膜したもので、これら成膜層の総合厚さが1
00nmであるものを用いた。そして、この磁気記録媒
体を回転させながら上記レーザを照射し、以下の条件に
おいて突起状構造体を形成し、マーキング加工を行っ
た。 加工集速・・・4m/s 加工パルス周波数・・・200kHz 加工ピッチ・・・半径方向20μm、円周方向20μm 加工範囲・・・円周上に100μm
【0024】上記実験条件にて、レーザ光のパルス幅を
変化させた場合の磁気記録媒体上に形成された突起状構
造体の凸部の高さの変化量を調べた。結果を表1に示
す。この結果より、凹部12の深さh2を60nmを中
心に制御しようとすると、100nsにおける変動を、
60±20nm程度にすることができる。パルス幅がこ
れ以下の値であると、凹部12の深さを100nm(上
記成膜面の厚さ)内に管理するのは難しく、100ns
あたりが下限となることが分かる。このため、レーザの
パルス幅は100ns以上であることが好ましい。
【0025】
【表1】
【0026】また、レーザ光の波長としては、200〜
1100nmが好ましい。200nm未満であると、オ
ゾンの発生が懸念され、この発生を防ぐために、非酸素
中突起状構造体10を形成しなければならなくなり面倒
となる。またレーザ光を発するレーザにはエキシマレー
ザなどの繰り返し性、安定性に劣るものが多く、形成さ
れる突起高さが不均一となり易く、さらにはコスト高と
なって好ましくない。また、波長が1100nmを越え
ると、金属への吸収が落ちるので、成膜層5上に、突起
状構造体10を形成することができなくなるので好まし
くない。また、この範囲の波長のレーザは、ガラスに吸
収され難いため、ガラス基板を基板1とする磁気記録媒
体へのレーザ照射を行う場合には、特に適しているとい
える。逆に、ガラスは、例えば、CO2レーザの波長1
0.6μmのレーザに対しては、金属よりも吸収し易い
ため、パーティクルの発生が起こることもあるので、こ
のような波長は適さない。
【0027】また、このようなレザー光を照射して磁気
記録媒体6上に、突起状構造体10を複数形成し、これ
らが識別記号、文字等のマーキングを構成するようにす
るには、磁気記録媒体6を回転させながら、パルスレー
ザ光を磁気記録媒体6の回転のZ相信号に同期をとって
照射することが好ましい。このとき、磁気記録媒体6を
回転させながら、磁気記録媒体6あるいは集光レンズの
どちらかが、磁気記録媒体6の半径方向に移動すること
によって文字の印字を行うことが好ましい。磁気記録媒
体6の回転方向だけでは一次元の移動であるので、磁気
記録媒体6あるいは集光レンズのどちらかが、磁気記録
媒体6の半径方向に移動することによって2次元の移動
が可能になり、文字等の印字を行うことができる。ま
た、このときに用いる集光レンズとしては、凸レンズ、
アクロマッティクレンズ、顕微鏡用対物レンズ等のいず
れのものを使用してもかまわない。ただし、焦点距離が
小さすぎると焦点深度がとれないので、好ましくなく、
焦点距離が大きすぎると連続発振レーザでは加工できな
くなるので、焦点範囲としては10〜80μmが好まし
い。
【0028】磁気記録媒体6を回転させる方法として
は、モータなどを用いるのが好ましい。このモータとし
ては、DC(サーボ)モータ、AC(サーボ)モータ、
ステッピングモータ等が挙げられる。このようなモータ
としては、Z相信号の出力が可能なものが好ましい。Z
相信号とは、回転軸1回転に対して1パルスの出力信号
を出すものであり、この場合、レーザ照射位置の位置決
めの原点用として用いることができる。また、位置決め
の原点の役割を有する信号であれば、Z信号の代わりと
して使用することもできる。例えば、1回転あたり10
24パルスが出力信号が出されるA相信号であれば、出
力信号を1024回カウントすることにより原点信号と
して使用可能である。
【0029】次に、アルファベットのAをマーキングと
して磁気記録媒体上に印字する場合を例に挙げて本発明
の磁気記録媒体の製造方法について説明する。まず、文
字情報を図3に示すように、ドットパターンとして表
す。この場合は、アルファベットのAを10×10のド
ットとして表した。ついで、このドットパターンをデジ
タル信号に変換する。例えば、図4に示すように、図3
におけるAのドットパターンの黒部を1、白部を0とし
て表す。ついで、上記変換されたデジタル信号の一行を
まとまった信号として、データゼネレータ等のパルス発
信器に入力する。この場合、Aを10×10のドットで
表現しているので、1行が10ビットのデジタル信号と
され、例えば、一行目0000110000、2行目が
0000110000、3行目が0001111000
というように、各行のデジタル信号がパルス発信器に入
力される。ついで、前記パルス発信器にシーケンスを作
製し、1回トリガー信号が入力されると、1回につき一
行のデジタル信号が出力されるようにする。さらに、1
回トリガー信号が入力されると、次の行のデジタル信号
が1回出力されるようにする。このプロセスは、文字等
の情報が完結するまで繰り返される。例えば、この場合
には、10行目が終わるまで繰り返されることとなる。
このときのトリガー信号には、Z相信号を用い、磁気記
録媒体を回転させながら、集光レンズが一軸方向に移動
するようにしてマーキングを行う。このとき、マーキン
グ加工時のパルス幅は、上述の突起状構造物を作製する
のに適した範囲とする。
【0030】このようにして、磁気記録媒体の一回転の
原点位置に、上記デジタル信号の一行分が印字されるこ
ととなる。この各行のデジタル信号ごとに繰り返せば、
文字等、この場合は、Aを印字することができる。この
ように、原点信号をトリガー信号に用いれば、原点位置
と文字等の情報の一行分がほぼ同じ位置にくることにな
る。したがって、印字の行方向がずれるということがな
い。Z相信号は磁気記録媒体が回転している間は、一回
転に一回ずつ発生する。しかし、実際には、マーキング
するのは、その間の一部の時間であるので、マーキング
するだけのZ相信号が発生するようにしなければならな
いが、これは、マーキングの間だけリレーがONするよ
うなシーケンサーにより容易に実現することができる。
仮に原点信号を用いずに、回転時間を推測してマーキン
グを施す方法であれば、回転のばらつきにより印字が行
方向にずれてしまう。
【0031】一般的なレザーマーキング装置において
は、文字等を直接表現するために、ガルバノミラーとf
θレンズを用いている。ガルバノミラーは、2枚のミラ
ーで構成されており、2枚のミラーを制御することによ
り2次元の描写が可能になり、文字等を直接表現するこ
とができるものである。このガルバノミラーを用いる
と、レーザ光の集光レンズへの入射角度、入射位置は変
化するため、通常用いられる集光レンズでは、同一表面
上に焦点を結ぶことは困難である。この問題を解消する
ために用いられているのがfθレンズであり、fθレン
ズの焦点距離を大きくすることによって、レーザ光の集
光レンズへの入射角度、入射位置が変化しても、同一表
面上に焦点を結ぶことを可能としている。例えば、Yf
θレンズ(シグマ光機社製)では、焦点距離が300、
150、100mmと小さくなるにしたがい、走査距離
がφ240、120、60mmと短くなってしまう。
【0032】このように、従来のレーザーマーキング装
置において、連続発振レーザ光を外部変調装置を用いて
パルス化して用いる場合には、そのピークパワーが小さ
いために、焦点距離の長いレンズを用いることができな
かった。しかしながら、上述の磁気記録媒体を回転さ
せ、レーザ光を磁気記録媒体の回転のZ相信号に同期を
とってパルス発振させる方法であれば、このようなレー
ザ光を外部変調装置を用いてパルス化して用いる場合で
あっても、焦点距離の短い通常の集光レンズを用いて
も、正確に記号や文字等を印字することができる。一般
に、レーザテクスチャ法としては、パルスレーザ光が用
いられている。よって、例えば、レーザテクスチャ法に
用いられるレーザ法をそのままレーザマーキングに用い
ることが可能となる。このようにすれば、容易に上記マ
ーキングを磁気記録媒体6に形成することができる。
【0033】このようなレーザ光を用いて磁気記録場板
6表面上に突起状構造体10を形成してマーキングをす
る磁気記録媒体の製造方法によれば、レーザ光の波長、
パルス幅が最適のものに設定されているので、突起状構
造体10の凸部11の高さ、凹部12の深さ、形成位置
等の設定を精度よく行うことができる。また、基本的に
この形成方法は乾式過程であるため、磁気記録媒体6へ
の不純物の混入等を防ぐことができる。また、このよう
な磁気記録媒体6の製造方法においては、磁気記録媒体
6を回転させ、レーザ光を磁気記録媒体6の回転のZ相
信号に同期をとってパルスレーザ光を照射することによ
って複数の突起状構造体10を形成するものであるの
で、容易にかつ正確に、記号や文字などを示すマーキン
グ7を、磁気記録媒体6上に形成することができる。
【0034】また、このような成膜後の磁気記録媒体6
にマーキングを施す方法は、例えば、片面のみ記録面と
して使用可能な磁気記録媒体6で、その表面に、記録面
と非記録面とを識別するために用いることができる。通
常の磁気記録媒体6には、記録容量を向上させるため
に、その両面に記録面が形成されている。しかし、製造
後の磁気記録媒体6の中には、その片面が記録面として
不良であるものが含まれている。この不良面をここでは
非記録面としている。上記磁気記録媒体6における記録
面(正常面)と非記録面(不良面)とは、磁気記録媒体
6製造後に行われる表面検査や、電磁変換特性検査等の
試験によりその記録面の特性を調べることにより初めて
わかるものである。よって、これら記録面と非記録面と
の識別のためのマーキングは、これらの検査の後、すな
わち磁気記録媒体6製造後(磁性膜の成膜後)に行わな
ければならないものであり、本発明におけるマーキング
の形成方法が好適に用いられる。
【0035】このような記録面と非記録面とを有する磁
気記録媒体6に形成されるマーキング7は、磁気記録媒
体の記録面、非記録面のどちらに形成しても構わない。
非記録面にマーキング7を形成する場合であれば、磁気
記録媒体6の記録面の特性を阻害することなく、磁気記
録媒体6の非記録面の任意の位置に、突起状構造体10
を形成することができ、その識別が容易となる。また、
記録面にマーキング7を形成する場合のその形成位置と
しては、例えば、図1に示すような磁気記録媒体6にお
ける非記録領域101が好ましく、特に、この例のよう
に、非記録領域101の最内周領域102に形成される
ことが望ましい。このようにすれば、マーキング7を記
録面に形成する場合であっても、磁気記録媒体6の記録
特性を低下させることがない。
【0036】ところで、従来、このような片面のみ記録
面として使用可能な磁気記録媒体6は、不良品として破
棄されていた。ところが、最近では、このような片面だ
け使用可能な磁気記録媒体6であっても、実用可能とさ
れる場合がでてきた。というのは、従来は、ハードディ
スクドライブ(HDD)には、磁気記録媒体1枚あた
り、2個の磁気記録ヘッドが用いられてきたため、磁気
記録媒体6の両面を記録面に用いることにより記録容量
の向上が図られてきたという事情があったが、近年のH
DDの記録密度の向上は目覚ましく、通常のパーソナル
コンピュータ(PC)の用途では、磁気記録媒体6の片
面を用いるだけで、必要な記録容量を満たしてしまうこ
とが多くなってきているためである。
【0037】このような事情から、従来、磁気記録媒体
製造後の検査の段階で、片方の記録面が不良であるため
に用いられなかった磁気記録媒体6であっても、片面の
記録面が正常であれば、磁気記録媒体6として十分に用
いることができると考えられる。よって、従来不良品と
して破棄されていた片面だけが正常の磁気記録媒体6を
有効に利用することができれば、大幅なコスト削減が実
現できるものである。このような片面のみ記録面として
良好である磁気記録媒体6を用いる場合、正常の記録面
と、そうでない非記録面とを区別して用いることが必要
とされる。
【0038】よって、上記マーキングが施された磁気記
録媒体6であれば、磁気記録媒体6の記録面と、非記録
面との識別が目視により容易にできる。よって、このよ
うな片面のみ使用可能な磁気記録媒体6を実用化するこ
とができる。これにより、磁気記録媒体6の製造コスト
を大幅に減少させることができるとともに、この片面の
み使用可能の磁気記録媒体6を磁気記録装置に用いれ
ば、磁気記録再生装置のコストを下げることができる。
【0039】なお、本発明はこのような用途に限定され
るものではなく、様々な用途のマーキング7に使用する
ことができる。例えば、両面使用の磁気記録媒体6の製
造番号や日付などの識別等にも用いることができる。ま
た、本発明は、CSSゾーンのない磁気記録媒体におけ
るマーキングにも用いることができる。
【0040】図9は、本発明の磁気記録媒体のマーキン
グ装置の一実施形態を示すもので、この装置は、レーザ
光源21と、レーザ光源21から発せられたレーザ光を
集光する集光レンズ22と、マーキングを施すべき磁気
記録媒体Dを保持する基板保持装置23とを備えて概略
構成されている。集光レンズ22とは、凸レンズアクロ
マティックレンズ、顕微鏡用対物レンズ等のほかに、カ
ライドスコープ等を用いることができる。
【0041】カライドスコープはレーザ光を、エネルギ
ー密度が均一な平行光とするための光学装置であり、図
10に示すように、筒状のスコープ本体30内に、入射
光を多重反射させ平行化するカライドミラー31と、カ
ライドミラー31からの出射光の方向を変える反射ミラ
ー32とを収容し、本体30の外周に反射ミラー32か
らの反射光の光路を整える集光用レンズ33を設けて構
成されたものである。このカライドスコープは、レーザ
光のエネルギー密度を均一にすることができるので集光
レンズ22として用いるのに好ましい。また、基板保持
装置33は、マーキング処理を施すべき磁気記録媒体D
を周方向に所定の回転速度で回転させることができるよ
うに構成されている。本発明の磁気記録媒体のマーキン
グ装置は、これらの装置に限らず、その他外部変調器、
各種制御装置等を備えて構成することができる。
【0042】このような記録媒体のマーキング装置であ
れば、成膜後の磁気記録媒体6上に、上述の突起状構造
体10を複数容易に形成することができる。
【0043】図11は、上記磁気記録媒体を用いた磁気
記録再生装置の例を示すものである。ここに示す磁気記
録再生装置は、磁気記録媒体6と、磁気記録媒体6を回
転駆動させる媒体駆動部41と、磁気記録媒体6に情報
を記録再生する磁気ヘッド42と、ヘッド駆動部43
と、記録再生信号処理系44とを備えている。記録再生
信号処理系44は、外部からの記録信号を処理して磁気
ヘッド44に送ったり、磁気ヘッド42からの再生信号
を処理して外部に送ることができるようになっている。
このような磁気記録再生装置であれば、片面のみ使用可
能な磁気記録媒体6であっても、その内部に備えて使用
することができる。よって製造コストを低くすることが
できるので、安価とすることができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。 (実施例1)リチウムシリケイトガラスからなるガラス
基板1上に、Cr合金からなる下地層2、Co合金から
なる磁性膜3、カーボンからなる保護層4を順に成膜し
た磁気記録媒体6の非記録領域101に加工範囲を円周
上に500μmとして、次に示す装置、方法により突起
状構造体10を複数形成した。このとき基板1上に形成
された下地層2、磁性膜3、保護層4をあわせた成膜層
5の膜圧は100nmであった。レーザ光源として、M
illenniaX(連続発振、波長532nm、出力
5W、スペクトラフィジックス社製)を用い、外部変調
器EOM mode1370−LA(Conoptic
s,inc製)を用いてレーザをパルス化し、集光レン
ズには、MSPlan×5(オリンパス社製)を用い
た。そして、この磁気記録媒体6を回転させながら上記
レーザを、加工パルス周波数200kHz、レーザ出力
2.5W、パルス幅500nsで照射した。このときの
回転する磁気記録媒体6の集速を4m/s、ピッチを半
径方向20μmとし、その加工範囲を円周上に100μ
mとした。
【0045】この結果、磁気記録媒体6の所定の位置
に、凸部11の高さが50nmである突起状構造体10
を複数形成することできた。その形状は良好であり、ガ
ラス基板が露出した突起状構造体10はなかった。
【0046】(実施例2)磁気記録媒体6の基板1とし
てニッケル燐メッキを施したアルミ基板を用いた以外は
実施例1と同様にして磁気記録媒体6上に凸部11の高
さが50nmである複数の突起状構造体10を形成し
た。この結果、磁気記録媒体6の所定の位置に、突起状
構造体10を容易に形成することできた。その形状は良
好であり、アルミ基板のニッケル燐下地層が露出した突
起状構造体10はなかった。
【0047】(実施例3)レーザ光源として、Mill
enniaV(連続発振、波長532nm、出力5W、
スペクトラフィジックス社製)を用い、レーザ出力を
0.8Wとして、連続発振レーザを用いた以外は実施例
1と同様にして、磁気記録媒体6上に凸部11の高さが
50nmである複数の突起状構造体10を形成した。こ
の結果、磁気記録媒体6の所定の位置に、突起状構造体
10を容易に形成するこできた。その形状は良好であ
り、ガラス基板が露出した突起状構造体10はなかっ
た。
【0048】(実施例4)レーザ光源としてZT−15
(パルス発振、波長1064nm、出力2W、コヒーレ
ント社製)を用い、加工パルス周波数を150kHz、
レーザ出力0.15W、パルス幅110nsとした以外
は、実施例1と同様にして、凸部11の高さが50nm
である複数の突起状構造体10を形成した。この結果、
磁気記録媒体6の所定の位置に、突起状構造体10を容
易に形成することできた。その形状は良好であり、ガラ
ス基板が露出した突起状構造体10はなかった。
【0049】(比較例1)レーザ光のパルス幅を150
0nsとした以外は、実施例1と同様にして、凸11部
の高さが200nmである複数の突起状構造体10形成
した。しかしながら、形成した全ての突起状構造体10
において、ガラス基材が露出してしまった。
【0050】(比較例2)レーザ光のパルス幅を150
0nsとした以外は、実施例2と同様にして、凸11部
の高さが200nmである複数の突起状構造体10形成
した。しかしながら、形成した全ての突起状構造体10
において、アルミ基材のニッケル燐メッキ部分が露出し
てしまった。
【0051】(比較例3)レーザ光源として501QM
−VD(パルス発振、波長1064nm、出力1.5
W、コヒーレント社製)を用い、加工パルス周波数を1
0kHz、レーザ出力を0.01W、パルス幅を10n
sとした以外は、実施例1と同様にして、凸部11の高
さが50nmである突起状構造体10を複数形成した。
この結果、形成された突起状構造体10の30%程度
で、ガラス基板が露出してしまった。このとき、レーザ
出力を可変しても、ガラス基板が露出していない突起状
構造体10を得ることはできなかった。
【0052】実施例1と比較例1の突起状構造体10形
成後の磁気記録媒体6にけるコロージョン性を評価し
た。コロージョン性の評価は、それぞれの磁気記録媒体
6を温度80℃の温水に60分間浸して温水抽出し、こ
の温水中のリチウムイオン量をICP−MSにより測定
した。このとき、レーザ処理をしていない実施例1に用
いた磁気記録媒体6と同様のものをリファレンスとし、
同様の試験を行った。結果を表2に示す。この結果か
ら、比較例1の磁気記録媒体6から、実施例1およびリ
ファレンスの磁気記録媒体6に比較して、多量のリチウ
ムイオンが析出していることがわかった。
【0053】実施例2と比較例2の突起状構造体10形
成後の磁気記録媒体6にけるコロージョン性を評価し
た。コロージョン性の評価は、それぞれの磁気記録媒体
6を温度80℃、湿度80%のオーブン中に168時間
放置し、その後、温度25℃の温水に60分間浸して温
水抽出し、この温水中のニッケルイオン量をICS−M
Sにより測定した。レーザ処理をしていない実施例2に
用いた磁気記録媒体6と同様のものをリファレンスと
し、同様の試験を行った。結果を表2に示す。この結果
から比較例2の磁気記録媒体6から、実施例2およびリ
ファレンスの磁気記録媒体6に比較して、多量のニッケ
ルイオンが析出していることがわかった。
【0054】
【表2】
【0055】(実施例5)レーザには、Milleni
aV(スペクトラフィジックス社製、出力5W)レーザ
出力2.5W、外部変調器としてEMO mode13
70−LA(Conoptics.inc製)、集光レ
ンズとして顕微鏡用対物レンズMSPlan×5(オリ
ンパス社製、焦点距離36mm)モータとしてACサー
ボモータ(新明和製)を用い、磁気記録媒体6として、
上記実施例1に用いた磁気記録媒体6を用い、この磁気
記録媒体6の加工周速を4m/sで回転させながら、加
工ピッチを半径方向20μmとし、円周方向の間隔を制
御することによって、その表面に、突起状構造物10と
形成することにより、文字Aを印字した。そして、図3
にあるように、文字Aは、10×10ドットとして、こ
のドットを白部を0、黒部を1としたデジタル信号に変
換し、デジタル信号が1の時のみに、レーザがパルス発
振して、突起状構造物10が形成されるようにした。そ
して、図4に示した文字Aを変換したデジタル信号は行
ごとに、データゼネレータDZ2020(ソニーテクト
ロニクス社製)に取り込み、トリガー信号が入力された
ら、順番に1回ずつ対応するデジタル信号が発振される
ようにした。また、上記データゼネレータのクロック周
波数は、2MHsであったので、そのままデジタル信号
を発信したのでは2μm間隔のドットとなってしまうの
で、、デジタル信号が0のときには000000000
0、1のときには1000000000のデジタル信号
を割り当て、20μmドット間隔になるように調整し
た。このとき、レーザ光の1パルスあたりのパルス幅は
500nsであった。トリガー信号には、ACサーボメ
ータのZ相信号を用いた。この結果、200×200μ
m角のAという文字を行方向のずれなしできれいに作製
することができた。また、このときの突起状構造体10
の凸部11の高さh1は、500nmであった。
【0056】(比較例4)レーザには、Milleni
aZ(スペクトラフィジックス社製、出力10W) レーザ出力10W、外部変調器としてEMO mode
1370−LA(Conoptics.inc製)、集
光レンズとしてYfθレンズ(シグマ光機社製、焦点距
離100mm)を用い、磁気記録媒体6に実施例1と同
様のものを用い、この磁気記録媒体6を静止させ、ガル
バノミラーを動かすことにより、上記Aの印字を行っ
た。この結果、磁気記録媒体6上に突起状構造体10を
形成することができず、文字Aを印字することができな
かった。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明の磁気記録媒
体は、基板上に少なくとも磁性膜が形成された磁気記録
媒体であって、この記録媒体上に、目視により識別可能
な複数の突起状構造体からなるマーキングが形成されて
いるものであるので、磁気記録媒体における様々な識別
を目視により容易に行うことができるものである。例え
ば、磁気記録媒体における記録面と非記録面とを有する
ものであれば、その識別を容易に行うことができる。ま
た、このような磁気記録媒体であれば、従来不良品とさ
れていた片面のみ良好な磁気記録媒体でも製品として用
いることができ、大幅なコストダウンを計ることができ
る。
【0058】また、上記突起状構造体の凸部の高さが、
10nm以上、(基板上に形成された層の総合厚さ)×
2nm以下であれば、目視可能でわかりやすく、また磁
気記録媒体の耐コロージョン性の低下させることのなく
マーキングを施された磁気記録媒体を得ることができ
る。上記突起状構造体の凹部の深さが、10nm以上、
(基板上に形成された層の総合厚さ)nm以下であれ
ば、同様に目視可能でわかりやすく、また磁気記録媒体
の耐コロージョン性の低下させることのなくマーキング
を施された磁気記録媒体を得ることができる。さらに、
上記基板上に形成された層の総合厚さが、10〜300
nmである磁気記録媒体であれば、容易に良好なマーキ
ングを施すことができる。上記マーキングが、目視によ
り識別可能な記号または文字などであれば、より磁気記
録媒体の識別が容易となる。また、上記マーキングによ
り正常面(記録面)と不良面とを識別された磁気記録媒
体によれば、これを用いることにより従来破棄されてき
た片面のみ使用可能な磁気記録媒体を製品として用いる
ことが可能となり、大幅なコスト削減が可能となる。ま
た、この磁気記録媒体を磁気記録装置に用いれば、磁気
記録装置の製造コストを下げることができる。
【0059】本発明の磁気記録媒体の製造方法によれ
ば、パルス発振レザー光または、パルス化された連続発
振レーザ光を、磁気記録媒体に照射することによって上
記突起状構造体を形成するものであるので、成膜後の磁
気記録媒体に、上記突起状構造体を複数形成して、目視
により識別可能なマーキングを容易に形成することがで
きる。詳しくは、凸部の高さが、10nm以上、(基板
上に形成された層の総合厚さ)×2nm以下であり、凹
部の深さが、10nm以上、(基板上に形成された層の
総合厚さ)nm以下である突起状構造体を複数、容易に
磁気記録媒体上に形成することができる。また、この方
法においては、レーザ光により突起状構造体を、磁気記
録媒体上の正確な位置に形成することができるので、輪
郭のはっきりとした正確な形状の記号や文字等のマーキ
ングを磁気記録媒体の表面に形成することができる。ま
た、上記磁気記録媒体の製造方法において、レーザ光の
波長が200〜1100nm、そのパルス幅を100n
s以上にすれば、上記凸部の高さまた、凹部の深さ等の
制御がよういであり、これらの値にばらつきの少ない良
好な形状の突起状構造体を得ることができる。
【0060】本発明の磁気記録媒体のマーキング装置に
よれば、上記形状の突起状構造体を容易に形成すること
ができ、上記磁気記録媒体を容易に製造することができ
る。また、本発明の磁気記録再生装置においては、正常
記録面と不良記録面とを有し、従来破棄されてきた磁気
記録媒体であっても用いることができるので、製造コス
トが低く、安価とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気記録媒体の一例を示す平面図で
ある。
【図2】 (a)本発明の磁気記録媒体に形成される突
起状構造体の一例を示した平面図である。 (b)(a)におけるA−A’方向からみた断面図であ
る。
【図3】 本発明の磁気記録媒体に形成されるマーキン
グの一例をドットパターンとして示した図である。
【図4】 図3におけるマーキングのドットパターンを
デジタル信号として表した図である。
【図5】 本発明の磁気記録媒体に形成される突起状構
造体の一例における凸部の高さh1と、レザーパワーの
関係を示したグラフである。
【図6】 本発明の磁気記録媒体に形成される突起状構
造体の一例における凹部に深さh2と、レザーパワーの
関係を示したグラフである。
【図7】 本発明の磁気記録媒体に形成される突起状構
造体を形成する際のレーザ光のパルス幅と、レーザパワ
ーの関係を示したグラフである。
【図8】 磁気記録媒体の一例の構造を示すための断面
図である。
【図9】 本発明の磁気記録媒体のマーキング装置の一
例を示す概略構成図である。
【図10】 本発明の磁気記録媒体のマーキング装置に
用いられるカライドスコープの一例を示す概略構成図で
ある。
【図11】 本発明の磁気記録再生装置の一例を示す概
略構成図である。
【符号の説明】
1…基板、 2…下地膜、 3…磁性膜、 4…保護
膜、 5…成膜層 6…磁気記録媒体、 7…マーキング 10…突起状構造体、11…凸部、12…凹部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも磁性膜が形成された
    磁気記録媒体であって、この記録媒体上に、目視により
    識別可能なマーキングが形成され、このマーキングが複
    数の突起状構造体からなるものであることを特徴とする
    磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記突起状構造体の凸部の高さが、10
    nm以上、(基板上に形成された層の総合厚さ)×2n
    m以下であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録
    媒体。
  3. 【請求項3】 上記突起状構造体の凹部の深さが、10
    nm以上、基板上に形成された層の総合厚さ)nm以下
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気
    記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記基板上に形成された層の総合厚さ
    が、10〜300nmであることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれか一項に記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記マーキングが記号または文字を示す
    ものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    か一項に記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 上記磁気記録媒体が、正常面と不良面と
    を有するものであり、上記マーキングにより、これら正
    常面と不良面との識別が可能とされたことを特徴とする
    請求項1ないし5のいずれか一項に記載の磁気記録媒
    体。
  7. 【請求項7】 基板上に少なくとも磁性膜が形成された
    磁気記録媒体表面に、レーザ光を照射することによって
    突起状構造体を複数形成し、これら突起状構造体により
    目視により識別可能なマーキングを形成することを特徴
    とする磁気記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】 マーキングを形成するにあたり、磁気記
    録媒体を回転させ、この回転のZ相信号に同期をとっ
    て、レーザ光をパルス化したパルスレーザ光を磁気記録
    媒体表面に照射することによって前記複数の突起状構造
    体を形成することを特徴とする請求項7に記載の磁気記
    録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記レーザ光の波長が200〜1100
    nmであり、パルス幅が100ns以上であることを特
    徴とする請求項7または8に記載の磁気記録媒体の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 基板上に少なくとも磁性膜が形成され
    た磁気記録媒体表面に、レーザ光を照射することによっ
    て突起状構造体を複数形成し、これら突起状構造体によ
    り目視により識別可能なマーキングを形成できることを
    特徴とする磁気記録媒体のマーキング装置。
  11. 【請求項11】 磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に情
    報を記録再生する磁気ヘッドとを備え、該磁気記録媒体
    が、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の磁気記録
    媒体であることを特徴とする磁気記録再生装置。
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