JP2001271871A - アクティブ防振装置 - Google Patents

アクティブ防振装置

Info

Publication number
JP2001271871A
JP2001271871A JP2000088542A JP2000088542A JP2001271871A JP 2001271871 A JP2001271871 A JP 2001271871A JP 2000088542 A JP2000088542 A JP 2000088542A JP 2000088542 A JP2000088542 A JP 2000088542A JP 2001271871 A JP2001271871 A JP 2001271871A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
mass body
active
support
intermediate mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000088542A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Yasuda
正志 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokkyokiki Corp
Original Assignee
Tokkyokiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokkyokiki Corp filed Critical Tokkyokiki Corp
Priority to JP2000088542A priority Critical patent/JP2001271871A/ja
Publication of JP2001271871A publication Critical patent/JP2001271871A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量化および小型化を図る。 【解決手段】 付加制御質量体63の上下に空気ばね6
4、65を配し、センサ59からのフィードバック信号
により空気ばね64の空気量をサーボバルブ66aで制
御し、付加制御質量体63が振動しないようにする。空
気ばね64が振動源62と付加制御質量体63との緩衝
部材としてのほか付加制御質量体63に制振力を与える
部材としても機能するので、これらを別々に設ける場合
と比較して小型且つ軽量にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクティブ防振装
置に関し、特に小型且つ軽量なアクティブ防振装置に関
する。ここで、「防振」とは、振動源となる機器からそ
の支持体への力の伝達を遮断することを意味し、床その
他の支持体からこれに支持された振動を嫌う機器に伝播
するのを抑制することを意味する「除振」とは異なる概
念である。
【0002】
【従来の技術】エンジンなどの振動体(振動源)が発生
する振動力がその支持体に伝達されないようにするため
の防振装置として、パッシブ防振装置が知られている。
パッシブ防振装置は、弾性作用および減衰作用(ダンパ
作用)を有する緩衝部材からなり、振動源とその支持体
との間に配置される。このようにして形成されたパッシ
ブ防振系の固有振動数は、振動源の振動数よりも低くな
るように設計される。しかしながら、パッシブ防振装置
には、振動源の振動数が非常に低い場合や、振動源に衝
撃振動が加えられた場合に、固有振動数付近の振動を増
幅して支持体に伝えてしまうという問題がある。
【0003】そのため、近年、アクチュエータを備えた
アクティブ防振装置の開発が盛んに行われている。かか
るアクティブ防振装置の一種として、振動源と支持体と
の間に中間質量体を配置するようにしたものが特開平1
0−252820号公報に記載されている。特開平10
−252820号公報に記載のアクティブ防振装置の概
略的な構造を図17に示す。
【0004】図17に示すアクティブ防振装置は、ばね
要素211およびダンパ要素212を介して支持体20
1と接続され且つばね要素221およびダンパ要素22
2を介して振動源202と接続された中間質量体203
と、中間質量体203の振動を検出するセンサ204
と、センサ204の検出信号が入力されるコントローラ
205と、中間質量体203にだけ結合されているとと
もにコントローラ205からの制御信号に基づいて中間
質量体203の振動を相殺する制振力を与えるアクチュ
エータ206とを有している。このように構成されたア
クティブ防振装置によると、アクチュエータ206によ
って中間質量体203の振動を抑制することで支持体2
01の振動を防止することができるので、振動源202
の振動数が非常に低い場合や振動源202に衝撃振動が
加えられた場合であっても支持体201の良好な防振を
行うことが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載されたアクティブ防振装置において、中間質量
体203にだけ結合されたアクチュエータ206から中
間質量体203に制振力を及ぼすためには、アクチュエ
ータ206がそれ自体で質量を有しているアクティブ動
吸振器である必要がある(上記公報に係る発明の特許法
第30条第1項適用申請の根拠とされた「第39回 自
動制御連合講演会」の予稿集191ページ参照)。その
ため、アクチュエータ206は比較的大型となり、これ
に伴ってアクティブ防振装置も大型化してしまい、その
構造が複雑になり、しかも低コストで製造することがで
きないという問題が生じてしまう。
【0006】そこで、本発明の目的は、比較的小型であ
って構造が簡単であり、低コストで製造することが可能
な中間質量体を有するアクティブ防振装置を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1のアクティブ防振装置は、振動体と支持体
との間に配置される中間質量体と、前記中間質量体の前
記振動体側に設けられた第1の緩衝部材と、前記中間質
量体の前記支持体側に設けられた第2の緩衝部材と、前
記中間質量体に与えられる制振力を制御することが可能
であって、前記振動体および前記中間質量体の間に配置
されて両者を結合する結合部分を有する制振力制御手段
とを備えていることを特徴とするものである。
【0008】請求項1によると、制振力制御手段が振動
体および中間質量体の間に配置されて両者を結合する結
合部分を有しているので、中間質量体に制振力を与える
際に振動体の慣性力を制振力の源として中間質量体に制
振力を与えると同時に振動体にその反力を与えることが
可能となり(つまり、結合部分は、制御反力を振動体に
負担させることになる)、制振力制御手段のうち結合部
分自体が質量を有していなくてもよくなる。そのため、
第1の緩衝部材と結合部分とを共通部材で形成すること
ができるようになり、アクティブ防振装置が比較的軽量
且つ小型で構造が簡略化されたものとなって、低コスト
での製造が可能になる。
【0009】なお、請求項1において、第1の緩衝部材
および第2の緩衝部材は、弾性作用および減衰作用をと
もに有するものであることが好ましい。また、振動体と
しては、エンジン、ポンプ、ファンなどの回転機械、プ
レス機や鍛造機などの衝撃機械だけでなく、歩行者、エ
アロビクスなどの衝撃性振動体(或いはこれらと直接的
に接触して振動が伝えられる部材)などどのようなもの
であってもよい。本発明によると、特に従来のパッシブ
防振装置では有効な防振をすることが難しかった衝撃性
振動体に対して効果的な防振を行うことができる。
【0010】ここで、請求項1のアクティブ防振装置の
4つのモデル(本発明はこれら4つのモデルに限定され
るものではない)について、その概略的な構成を示す図
1〜図4に基づいて順次説明する。図1に示す<モデル
1>は、振動源2の鉛直方向の振動が床などの支持体1
に伝わるのを防止することを目的とした振動絶縁装置で
あって、その結合部分6は第1の緩衝部材(ばね要素2
1および減衰要素22)と並列に配置されている。支持
体1と振動源2との間には、中間質量体としての付加制
御質量体3が配置されている。付加制御質量体3は、鉛
直方向に変位可能なばね要素11および減衰要素12か
らなる第2の緩衝部材を介して支持体1と結合されてい
る。また、付加制御質量体3は、鉛直方向に変位可能な
ばね要素21および減衰要素22からなる第2の緩衝部
材を介して振動源2と結合されている。
【0011】また、振動源2と付加制御質量体3との間
には、付加制御質量体3に与えられる制振力を鉛直方向
に制御することができるとともに、振動源2および付加
制御質量体3の両方と結合された結合部分6が設けられ
ている。鉛直方向についての制振力を発生する結合部分
6は、付加制御質量体3に取り付けられたセンサ4、お
よび、センサ4からの振動加速度を表すフィードバック
信号を受け取るコントローラ5とともに制振力制御手段
を構成している。なお、制振力制御手段は、振動源2に
取り付けられて、その振動加速度を表すフィードフォワ
ード信号またはフィードバック信号を発生するセンサ
7、および/または、支持体1に取り付けられて、その
振動加速度を表すフィードバック信号を発生するセンサ
8をさらに有していてもよい。
【0012】結合部分6は、センサ4からの振動加速度
を表すフィードバック信号(センサ7、8からの振動加
速度を表すフィードフォワード信号および/またはフィ
ードバック信号を加算してもよい)に基づいてコントロ
ーラ5で生成された制御信号によって、付加制御質量体
3の振動を消去するような制振力を付加制御質量体3に
与えるように動作する。その結果、付加制御質量体3の
振動が抑制されて、支持体1に振動が伝えられるのを効
果的に防止することができる。
【0013】このように、制振力制御手段の結合部分6
は、ばね要素21および減衰要素22と同様に、振動源
2および付加制御質量体3の両方に結合されている。そ
のため、結合部分6自体が質量を有していなくとも、振
動源2の慣性力を付加制御質量体3への制振力の源とす
ることができる。よって、結合部分6をばね要素21お
よび減衰要素22と共通部材とし、その弾性係数および
減衰係数を制御することによって付加制御質量体3の振
動をほぼ消去することが可能である。従って、請求項1
によると、結合部分6とばね要素21および減衰要素2
2とを別体として設ける必要がなくなり、アクティブ防
振装置を比較的軽量且つ小型で構造が簡略化されたもの
とすることができて、これを低コストで製造することが
できるようになる。
【0014】図2に示す<モデル2>は、振動源2の鉛
直方向の振動が支持体1に伝わるのを防止することを目
的とした振動絶縁装置であって、結合部分6が第1の緩
衝部材のうちのばね要素21および減衰要素22と並列
に、互いに並列に配置されたばね要素23および減衰要
素24と直列に配置されている。
【0015】このモデルは、結合部分6が例えばピエゾ
(圧電)素子や超磁歪素子などの固体素子からなる場合
に、大きな制振力を発生させるために用いて好適であ
る。なぜなら、固体素子は変位アクチュエータであっ
て、その変位量とこれに直列な弾性要素のばね定数との
積で制振力が決定され、振動源2の重量が大きくなると
<モデル1>では適切な大きさの制振力が得られなくな
るからである。
【0016】図3に示す<モデル3>は、振動源2の水
平方向の振動が支持体1に伝わるのを防止することを目
的とした振動絶縁装置であって、第1および第2の緩衝
部材であるばね要素41、51、減衰要素42、52が
水平方向に変位可能に配置されており、結合部分36が
水平方向についての制振力を発生する点においてのみ図
1の<モデル1>と相違している。
【0017】通常、水平方向の制振を行うには、振動源
2の重量を支持するために、結合部分36とは並列にば
ね要素51および減衰要素52が不可避的に別体として
配置される。鉛直および水平方向の同時制御を行うとき
も同様である。このとき、必要な制振力の大きさは増大
することになり、3次元の制御を考える場合には、制御
軸と直交する方向の弾性要素は極力小さなパラメータに
なるように工夫する必要がある。固体素子を利用すると
きには、弾性体を素子と直列に配置して用いる。
【0018】図4に示す<モデル4>は、振動源2の水
平方向の振動が支持体3に伝わるのを防止することを目
的とした振動絶縁装置であって、第1の緩衝部材である
ばね要素53および減衰要素54が並列に接続されてい
るとともにこれらが結合部分36と直列に接続されてい
る点においてのみ図3の<モデル3>と相違している。
【0019】図5は、本発明による防振効果の一例を説
明するためのグラフである。図5において、曲線Aは中
間質量体が付加されておらず、振動源だけが存在すると
きの支持体への振動伝達特性を表しており、曲線Bは振
動源と支持体との間に中間質量体を付加してこれに対す
る制御を行わないときの支持体への振動伝達特性を表し
ており、曲線Cは振動源と支持体との間に中間質量体を
付加してこれに対して適切な制御を行ったときの支持体
への振動伝達特性を表している。
【0020】曲線Bは共振点が2つ現れる二重防振系を
示しており、一部の周波数では曲線Aよりも振動が大き
くなっている。しかしながら、中間質量体の振動加速度
を表すフィードバック信号に基づいて結合部分を駆動
し、中間質量体の振動を抑制することによって、曲線C
に示すように支持体の振動を大幅に低下させることが可
能となる。
【0021】なお、必ずしも必要ではないが、中間質量
体からのフィードバック信号に加えて、センサ7からの
振動源2の振動加速度を表すフィードバック信号または
フィードフォワード信号に基づいて結合部分を駆動する
と、制御の自由度が大きくなって、支持体1の振動をよ
り一層低下させることができる。
【0022】また、支持体1に取り付けられたセンサ8
をコントローラ5での制御に用いることで、より一層防
振効果を高めることができる。つまり、センサ8からの
フィードバック信号は、例えば支持体1の共振点での増
幅情報などの支持体1の動特性情報を含んでおり、その
ためこのフィードバック信号を制御に用いることで、支
持体1の共振による増幅に起因した付加制御質量体3の
振動を取り除くことが可能となる。
【0023】なお、このような制御を実現するためには
必ずセンサ8が必要になるものではなく、支持体1の動
特性情報が予め分かっている場合には、それに基づいて
センサ4からのフィードバック信号に重みを付けた制御
を行えば、センサ8を用いたときと同等の効果を得るこ
とが可能である。また、振動源2についてもこれと同様
の事項が当てはまり、センサ7を用いずに振動源2の動
特性情報に基づいてセンサ4からのフィードバック信号
に重みを付けた制御を行うようにしてもよい。
【0024】また、例えば地震などのために支持体1に
大きな振動が発生した場合、上述したような通常の制御
では、振動源2から中間質量体3に振動が伝えられるの
を防止することが前提となっているため、支持体1に起
因した中間質量体3の振動が外乱となって好適に中間質
量体3を制御することができなくなる。そのため、支持
体1から中間質量体3までの伝達関数を用いて伝達量を
予測し、支持体1の振動に起因する中間質量体3の振動
を補償することに基づいて結合部分を制御することが好
ましい。このとき、例えば、支持体1の振動と振動源2
の振動とを比較して、両者の間に有意な差がある場合
に、このような制御を行うようにしてもよい。
【0025】本発明においては、前記結合部分が前記第
1の緩衝部材との共通部材として形成された空気ばねで
あってもよい。このとき、前記空気ばねが前記中間質量
体に対して鉛直方向の制振力を与えることが好ましい。
なぜなら、空気ばねは圧力を変更するだけで容易に振動
源の静荷重を支持することができ、後述する圧電素子や
リニアモータのように静荷重を支持しておくために常に
電流を消費することがなく、そのため発熱による温度上
昇が生じることもないからである。
【0026】また、本発明においては、前記結合部分が
前記第1の緩衝部材との共通部材として形成された、電
歪素子(例えば圧電素子)または磁歪素子(超磁歪素子
を含む)といった固体アクチュエータであってもよい。
このとき、前記電歪素子および磁歪素子が前記中間質量
体に対して水平方向の制振力を与えることが好ましい。
なぜなら、これらえは高周波数域での制振特性に優れて
おり、しかも、水平方向であれば常に静荷重を支持して
おく必要がないため小型省スペースにすることができる
からである。
【0027】また、本発明においては、前記結合部分が
前記第1の緩衝部材との共通部材として形成されたリニ
アモータであってよい。リニアモータは中間質量体と振
動源とを非接触で結合することができるので、これらに
動的な変化を与えることなく制振力を加えることができ
るという利点がある。このとき、前記リニアモータが前
記中間質量体に対して水平方向の制振力を与えることが
好ましい。なぜなら、リニアモータは高周波数域での制
振特性に優れており、しかも、水平方向であれば常に静
荷重を支持しておく必要がなくため電流消費も少なくて
済み、さらに、弾性を持たないために伝達振動を増大さ
せてしまうことがないからである。
【0028】また、本発明においては、前記制振力制御
手段が、互いに交差する2方向または同一平面内にない
互いに交差する3方向の制振力を前記中間質量体に対し
て与えることが可能に構成されていてよい。これによる
と、例えばXY方向についていわゆる2軸制御またはX
YZ方向についていわゆる3軸制御を行うことができ
る。
【0029】また、本発明においては、上述したような
アクティブ防振装置が複数組み合わされていてもよい。
これによると、複数のアクティブ防振装置を適宜用いる
ことで、任意の多次元多自由度の制御が可能となる。例
えば3軸制御を行う場合には、同一平面内にない互いに
交差する3方向の制振力を前記中間質量体に対して与え
ることが可能なアクティブ防振装置を3個所に配置する
ことにより、制御対象の3次元6自由度でのより高精度
な制振制御が可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明する。
【0031】図6は、本発明の第1の実施の形態にかか
るアクティブ防振装置の使用状態を説明するための側面
方向の概略図である。図6において、本実施の形態のア
クティブ防振装置60は、支持体61と鉛直方向に振動
する振動源62との間に配置された中間質量体である付
加制御質量体63と、付加制御質量体63の振動源62
側に設けられた空気ばね64(第1の緩衝部材、結合部
分)と、付加制御質量体63を挟んで空気ばね64と対
向する位置にある空気ばね65(第2の緩衝部材)と、
空気ばね65を支持する台座61bと、ともに台座61
bに支持された変位センサ59bおよびメカニカルレベ
ラー59cとを有している。空気ばね64、65は、内
圧の変化によって伸張収縮が可能であって、弾性作用お
よび減衰作用を有している。
【0032】空気ばね64には、電気的に開閉可能であ
って、空気ばね64の内圧を動的に制御することが可能
なサーボバルブ66aを介して、空気ばね64への空気
の供給源としてのコンプレッサ67が接続されている。
また、空気ばね65およびメカニカルレベラー59cに
は、メカニカル三方弁やレギュレータなどのレベリング
バルブ66bを介してコンプレッサ67が接続されてい
る。空気ばね65の内圧はレベリングバルブ66bによ
って予め一定値に調整されている。
【0033】変位センサ59bは、通常ギャップセンサ
と呼ばれる渦電流を利用した相対変位計である。電位セ
ンサ59bは、その上側面と振動源62との間の間隙距
離hを検出し、その目標値との差を制御誤差としてコン
トローラ68に出力する。
【0034】付加制御質量体63には、その振動加速度
を検出するためのセンサ59が貼り付けられており、セ
ンサ59の出力信号はフィードバック信号としてセンサ
アンプを含むコントローラ68に送られる。コントロー
ラ68は、センサ59の出力信号に基づいて、付加制御
質量体63の振動を除去するような制振力を空気ばね6
4が発生するようにサーボバルブ66aを開閉させる制
御信号を生成し、その制御信号をサーボバルブドライバ
69に出力する。コントローラ68は、センサ59側か
ら順に、前置処理器、A/D変換器、マトリックス演算
器、フィルタ演算器、マトリックス演算器、D/A変換
器が配列されたものであってよい。
【0035】制御信号は、付加制御質量体63の励振力
とは逆方向の制振力を空気ばね64、65が発生するよ
うに、例えば周波数重み付け最適制御によって生成する
ことができる。この制御信号に応じてサーボバルブドラ
イバ69によってサーボバルブ66aまたはレベリング
バルブ66bを開閉させることで、空気ばね64、65
の弾性係数および減衰係数を変化させることができ、そ
の結果として付加制御質量体63の振動が除去され、支
持体61に振動が伝達されるのを防止することができ
る。
【0036】本実施の形態において、レベル制御(アク
ティブ防振制御)は、空気ばね64、65のどちらが受
け持ってもよい。レベリングバルブ66bは制御性能と
しては応答が遅いものの、メカニカル方式のものとする
と安価にすることができる。一方サーボバルブ66aは
高速応答して制御も正確であるが比較的高価である。以
下、いくつかの場合を例示する。
【0037】(1) 空気ばね65は静圧だけ、つまりレベ
リングバルブ66bをマニュアルで設定した一定の圧力
で空気ばね65により付加制御質量体63を浮上させ、
レベル制御は変位センサ59bの検出結果に基づいてサ
ーボバルブ66aで行う。 (2) レベリングバルブ66bを電空レギュレータや比例
弁のようなものにして、変位センサ59bの出力信号に
基づいてサーボバルブ66aおよびレベリングバルブ6
6bの両方でレベル制御を行う。 (3) メカニカルレベラ59cを用いてレベリングバルブ
66bでレベル制御をする。空気ばね64は一定圧で浮
上させる。サーボバルブ66aはその一定圧分をバイア
スとし、それにセンサ59の振動信号のみを加算して制
御する。 (4) 上記(3) に変位センサ59bの出力信号を追加して
空気ばね64をさらに位置制御してもよい。
【0038】このように、本実施の形態において、制振
力制御手段は、空気ばね64、65、センサ59、コン
トローラ68、サーボバルブドライバ69、および、サ
ーボバルブ66a、レベリングバルブ66b,変位セン
サ59b、メカニカルレベラ59cから構成されてい
る。このうち、空気ばね64は、振動源62と結合され
ているとともに付加制御質量体63とも結合されている
ので、振動源62と付加制御質量体63との間で緩衝作
用を行う第1の緩衝部材として機能する。また、それに
加えて、空気ばね64は、振動源62に制振力を付与す
る結合部分としても機能する。つまり、本実施の形態で
は、従来のように、付加制御質量体63に制振力を与え
るための部材を空気ばね64のほかに別途設ける必要が
ない。
【0039】従って、本実施の形態のアクティブ制振装
置は、上述した特開平10−252820号公報の装置
よりも小型であって装置全体の省スペース化が可能であ
るとともに、簡単な構造であるために低コストで製造可
能である。
【0040】また、本実施の形態では、空気ばね64が
付加制御質量体63に対して鉛直方向の制振力を与える
ように構成されているので、空気ばね64の内圧を変更
するだけで容易に振動源62の静荷重を支持することが
でき、後述する圧電素子やリニアモータのように静荷重
を支持しておくために常に電流を消費することがなく、
そのため発熱による温度上昇が生じることもないという
利点がある。
【0041】本実施の形態において、空気ばね64、6
5としては、ベローズ形、ローリングシール形、ダイヤ
フラム形など公知のものをいずれも使用することができ
る。例えば、空気ばね64として、制御軸に直交する方
向のばね剛性が大きいローリングシール形を用いる場合
には、空気ばね65の代わりに積層ゴムなどの弾性要素
を直列に配置することが好ましい(図8参照)。
【0042】次に、本発明の第2の実施の形態につい
て、図7を参照して説明する。
【0043】図7(a)は、本発明の第2の実施の形態
にかかるアクティブ防振装置の使用状態を説明するため
の側面方向の概略図であり、図7(b)は平面方向の概
略図である。これらの図面において、図6で説明した第
1の実施の形態と同様の部材には同じ符号を用いるもの
とし、本実施の形態では詳細な説明を省略する。図7
(a)、(b)に示すように、本実施の形態のアクティ
ブ防振装置70は、支持体61と鉛直方向に振動する振
動源72との間に配置された中間質量体である付加制御
質量体63と、付加制御質量体63の振動源72側に設
けられた空気ばね64(第1の緩衝部材)と、付加制御
質量体63の支持体61側に設けられた空気ばね65
(第2の緩衝部材)と、付加制御質量体63の振動源7
2側に互いに対向して設けられた一対のリニアモータ7
3、74(結合部分)とを有している。本実施の形態で
は、振動源72の周端部が付加制御質量体63の側面か
ら離隔した状態を保ちつつ下方に延在しており、この振
動源72の下方延在部と付加制御質量体63の側面との
間にリニアモータ73、74が配置されている。空気ば
ね64、65は、内圧の変化によって伸張収縮が可能で
あって、弾性作用および減衰作用を有している。
【0044】リニアモータ73、74は、振動源72と
接続されたコイルと、コイルを挟み込むようにこれと離
隔して配置されており、付加制御質量体63と接続され
た一対の磁石とを具備するものであってよい。このよう
にリニアモータ73、74は付加制御質量体63および
振動源72の両方と結合されており、付加制御質量体6
3に対して鉛直方向の制振力を付与する。
【0045】付加制御質量体63には、その振動加速度
を検出するためのセンサ59が貼り付けられており、セ
ンサ59の出力信号はフィードバック信号としてセンサ
アンプを含むコントローラ68に送られる。コントロー
ラ68は、センサ59の出力信号に基づいて、付加制御
質量体63の振動を除去するような制振力をリニアモー
タ73、74が発生するような制御信号を生成し、その
制御信号をリニアドライバアンプ76に出力する。この
制御信号に応じてリニアドライバアンプ76によってリ
ニアモータ73、74を駆動することで、付加制御質量
体63の振動が除去され、支持体61に振動が伝達され
るのを防止することができる。
【0046】このように、本実施の形態において、制振
力制御手段は、リニアモータ73、74、センサ59、
コントローラ68、および、リニアドライバアンプ76
から構成されている。このうち、リニアモータ73、7
4は、振動源72および付加制御質量体63に結合され
た結合部分であるとともに、両者の間で緩衝作用を施す
第1の緩衝部材でもある。本実施の形態では、第1の実
施の形態のように空気ばね64に圧縮ガスを供給するコ
ンプレッサが不要となって構成が簡略化されるという利
点がある。
【0047】本実施の形態のアクティブ制振装置70に
よると、リニアモータ73、74において磁石とコイル
とが非接触であるので、付加制御質量体63に動的な変
化を与えることなく制振力を加えることができるという
利点がある。また、本実施の形態のアクティブ制振装置
は、上述した特開平10−252820号公報の装置よ
りも小型であって装置全体の省スペース化が可能である
とともに、簡単な構造であるために低コストで製造可能
である。
【0048】本実施の形態において、リニアモータ7
3、74としては、平面配置のものやVCM形の円形の
ものなど公知のものをいずれも使用することができる。
【0049】次に、本発明の第3の実施の形態につい
て、図8を参照して説明する。
【0050】図8(a)は、本発明の第3の実施の形態
にかかるアクティブ防振装置の使用状態を説明するため
の側面方向の概略図であり、図8(b)は平面方向の概
略図である。これらの図面において、第1、第2の実施
の形態と同様の部材には同じ符号を用いるものとし、本
実施の形態では詳細な説明を省略する。図8(a)、
(b)に示すように、本実施の形態のアクティブ防振装
置80は、支持体61と水平方向に振動する振動源82
との間に配置された中間質量体である付加制御質量体8
3と、付加制御質量体83の振動源82側に設けられた
空気ばね64(第1の緩衝部材)と、付加制御質量体8
3の支持体61側に設けられた弾性体である防振ゴム8
5(第2の緩衝部材)と、付加制御質量体83に対して
側面から水平に挿入されたピエゾ素子86と、ピエゾ素
子86と直列となるように付加制御質量体83の両側に
配置された弾性体である積層ゴム87a、87b(結合
部分)とを有している。本実施の形態では、振動源82
の周端部が付加制御質量体63の側面から離隔した状態
を保ちつつ下方に延在しており、この振動源82の下方
延在部と付加制御質量体63の側面との間に積層ゴム8
7a、87bが配置されている。空気ばね64および防
振ゴム85は、弾性作用および減衰作用を有している。
【0051】ピエゾ素子86は、超磁歪素子と同様の変
位アクチュエータであって積層ゴム87a、87bのよ
うな弾性体と直列に配置されることにより、弾性体のば
ね定数とアクチュエータ変位との積で決められる制振力
を発生する。そして、その制振力によって振動源82の
水平方向における制振が図られる。
【0052】付加制御質量体83には、その振動加速度
を検出するためのセンサ88が貼り付けられており、セ
ンサ88の出力信号はフィードバック信号としてセンサ
アンプを含むコントローラ68に送られる。コントロー
ラ68は、センサ88の出力信号に基づいて、付加制御
質量体83の振動を除去するような制振力をピエゾ素子
86および積層ゴム87a、87bが発生するような制
御信号を生成し、その制御信号をピエゾドライバアンプ
89に出力する。この制御信号に応じてピエゾドライバ
アンプ89によってピエゾ素子86を駆動することで、
付加制御質量体83の振動が除去され、支持体61に振
動が伝達されるのを防止することができる。
【0053】このように、本実施の形態において、制振
力制御手段は、ピエゾ素子86、積層ゴム87a、87
b、センサ88、コントローラ68、および、ピエゾド
ライバアンプ89から構成されている。このうち、ピエ
ゾ素子86と積層ゴム87a、87bは、振動源82お
よび付加制御質量体83に結合された結合部分であると
ともに、両者の間で緩衝作用を施す第1の緩衝部材でも
ある。本実施の形態では、水平方向の制振力をピエゾ素
子86を用いて発生させているので、高周波数域におい
て優れた制御性が得られる。また、本実施の形態のアク
ティブ制振装置は、上述した特開平10−252820
号公報の装置よりも小型であって装置全体の省スペース
化が可能であるとともに、簡単な構造であるために低コ
ストで製造可能である。
【0054】上述した第3の実施の形態によるアクティ
ブ防振装置において、第1の実施の形態と同様にして空
気ばね64にサーボバルブおよびコンプレッサを接続す
るとともにセンサ59を配置することにより、振動源8
2の鉛直方向の制振を行うようにしてもよい。これによ
り、水平1方向と鉛直1方向の2方向について制振力を
発生することができるようになる。
【0055】このように構成されたアクティブ防振装置
を複数用いれば3次元6自由度での防振が可能になる。
この例について図9を参照して説明する。図9は、領域
90内に4つのアクティブ防振装置80a〜80dが整
列配置されている。これら4つのアクティブ防振装置は
第3の実施の形態で説明したアクティブ防振装置80に
おいて、空気ばね64にサーボバルブおよびコンプレッ
サを接続するとともにセンサ59を配置することによ
り、振動源82の鉛直方向の制振をも可能としたもので
あって、鉛直方向に沿った1自由度の制振力と水平方向
の1自由度の制振力とを発生するものである。図9に描
かれた4つのアクティブ防振装置80a〜80dのう
ち、アクティブ防振装置80a、80bは、水平方向に
は図中左右方向に関する制振力のみを発生するように配
置されており、アクティブ防振装置80c、80dは、
水平方向には図中上下方向に関する制振力のみを発生す
るように配置されている。
【0056】このように4つのアクティブ防振装置80
a〜80dを配置し、これらが発生する制振力を適宜組
み合わせることにより、図9に示す水平面内において並
進の2自由度および回転の1自由度で合計3自由度での
制振制御を行うことが可能となる。また、空気ばね64
による鉛直方向の制振を組み合わせると3次元6自由度
の制御が可能である。
【0057】次に、本発明の第4の実施の形態につい
て、図10を参照して説明する。
【0058】図10は、本発明の第4の実施の形態にか
かるアクティブ防振装置の使用状態を説明するための側
面方向の概略図である。この図面において、第1〜第3
の実施の形態と同様の部材には同じ符号を用いるものと
し、本実施の形態では詳細な説明を省略する。図10に
示すように、本実施の形態のアクティブ防振装置100
は、支持体61と水平および垂直方向に振動する振動源
82との間に配置された中間質量体である付加制御質量
体103と、付加制御質量体103に対して上面から鉛
直に挿入されたピエゾ素子104aと、ピエゾ素子10
4aと振動源82との間に配置された弾性体である積層
ゴム105aと、ピエゾ素子104aと直列となるよう
に付加制御質量体103の反対側に配置された弾性体で
ある防振ゴム85(第2の緩衝部材)と、付加制御質量
体103に対して側面から水平に挿入されたピエゾ素子
104bと、ピエゾ素子104bと直列となるように付
加制御質量体103の両側に配置された弾性体である積
層ゴム105b、105cとを有している。本実施の形
態では、振動源82の周端部が付加制御質量体103の
側面から離隔した状態を保ちつつ下方に延在しており、
この振動源82の下方延在部と付加制御質量体103の
側面との間に積層ゴム105b、105cが配置されて
いる。
【0059】付加制御質量体103には、その水平方向
の振動加速度を検出するためのセンサ106aと鉛直方
向の振動加速度を検出するためのセンサ106bとが貼
り付けられており、センサ106a、106bの出力信
号はフィードバック信号としてセンサアンプを含むコン
トローラ68に送られる。コントローラ68は、センサ
106a、106bの出力信号に基づいて、付加制御質
量体103の水平および鉛直方向の振動を除去するよう
な制振力をピエゾ素子104a、104b、積層ゴム1
05a〜105cおよび防振ゴム85が発生するような
制御信号を生成し、その制御信号をピエゾドライバアン
プ89に出力する。この制御信号に応じてピエゾドライ
バアンプ89によってピエゾ素子104a、104bを
駆動することで、付加制御質量体103の振動が除去さ
れ、支持体61に振動が伝達されるのを防止することが
できる。
【0060】このように、本実施の形態において、制振
力制御手段は、ピエゾ素子104a、104b、積層ゴ
ム105a〜105cおよび防振ゴム85、センサ10
6a、106b、コントローラ68、および、ピエゾド
ライバアンプ89から構成されている。このうち、ピエ
ゾ素子104a、104bと積層ゴム105a〜105
cは、振動源82および付加制御質量体103に結合さ
れた結合部分であるとともに、両者の間で緩衝作用を施
す第1の緩衝部材でもある。本実施の形態では、水平お
よび鉛直方向の制振力をピエゾ素子104a、104b
を用いて発生させているので、高周波数域において優れ
た制御性が得られる。また、本実施の形態のアクティブ
制振装置は、上述した特開平10−252820号公報
の装置よりも小型であって装置全体の省スペース化が可
能であるとともに、簡単な構造であるために低コストで
製造可能である。
【0061】次に、本発明の第5の実施の形態につい
て、図11を参照して説明する。
【0062】図11(a)は、本発明の第5の実施の形
態にかかるアクティブ防振装置の使用状態を説明するた
めの側面方向の概略図であり、図11(b)は平面方向
の概略図である。これらの図面において、第1〜第4の
実施の形態と同様の部材には同じ符号を用いるものと
し、本実施の形態では詳細な説明を省略する。図11
(a)、(b)に示すように、本実施の形態のアクティ
ブ防振装置110は、支持体61と水平方向に振動する
振動源82との間に配置された中間質量体である付加制
御質量体103と、付加制御質量体103に対して上面
から鉛直に挿入されたピエゾ素子104aと、ピエゾ素
子104aと振動源82との間に配置された弾性体であ
る積層ゴム105aと、ピエゾ素子104aと直列とな
るように付加制御質量体103の反対側に配置された弾
性体である防振ゴム85(第2の緩衝部材)と、付加制
御質量体103の側面と振動源82との間に配置された
作用方向が直交する2つのボイスコイル形リニアモータ
112a、112bとを有している。本実施の形態で
は、振動源82の周端部が付加制御質量体103の側面
から離隔した状態を保ちつつ下方に延在しており、この
振動源82の下方延在部と付加制御質量体103の側面
との間にリニアモータ112a、112bが配置されて
いる。
【0063】本実施の形態において、ピエゾ素子104
a、積層ゴム105aおよび防振ゴム85は、付加制御
質量体103に対する鉛直方向の制振力を発生し、リニ
アモータ112a、112bは、付加制御質量体103
に対する直交する水平2方向の制振力を発生する。
【0064】付加制御質量体103には、その水平方向
の振動加速度を検出するためのセンサ106a、106
bと鉛直方向の振動加速度を検出するためのセンサ10
6cとが貼り付けられており、センサ106a〜106
cの出力信号はフィードバック信号としてセンサアンプ
を含むコントローラ68に送られる。コントローラ68
は、センサ106a〜106cの出力信号に基づいて、
付加制御質量体103の水平および鉛直方向の振動を除
去するような制振力をピエゾ素子104a、積層ゴム1
05a、防振ゴム85およびリニアモータ112a、1
12bが発生するような制御信号を生成し、その制御信
号をピエゾドライバアンプ89およびリニアドライブア
ンプ76に出力する。この制御信号に応じてピエゾドラ
イバアンプ89によってピエゾ素子104aを駆動し且
つリニアドライブアンプ76でリニアモータ112a、
112bを駆動することで、付加制御質量体103の水
平および鉛直方向の振動がほぼ除去され、支持体61に
振動が伝達されるのを防止することができる。
【0065】このように、本実施の形態において、制振
力制御手段は、ピエゾ素子104a、積層ゴム105
a、防振ゴム85、リニアモータ112a、112b、
センサ106a〜106c、コントローラ68、ピエゾ
ドライバアンプ89、および、リニアドライブアンプ7
6から構成されている。このうち、ピエゾ素子104
a、積層ゴム105a、リニアモータ112a、112
bは、振動源82および付加制御質量体103に結合さ
れた結合部分であるとともに、両者の間で緩衝作用を施
す第1の緩衝部材でもある。本実施の形態では、水平方
向の制振力をリニアモータ112a、112bを用いて
発生させているので、高周波数域において優れた制御性
が得られる。また、水平方向であれば常に静荷重を支持
しておく必要がなくためリニアモータ112a、112
bの電流消費も少なくて済み、さらに、リニアモータ1
12a、112bは弾性を持たないために伝達振動を増
大させてしまうことがない。また、本実施の形態のアク
ティブ制振装置は、上述した特開平10−252820
号公報の装置よりも小型であって装置全体の省スペース
化が可能であるとともに、簡単な構造であるために低コ
ストで製造可能である。また、リニアモータ112a、
112bは振動源82および付加制御質量体103を非
接触で結合することができるので、これらに動的な変化
を与えることなく制振力を加えることができるという利
点がある。
【0066】次に、本発明の第6の実施の形態につい
て、図12を参照して説明する。
【0067】図12(a)は、本発明の第6の実施の形
態にかかるアクティブ防振装置の使用状態を説明するた
めの側面方向の概略図であり、図12(b)は平面方向
の概略図である。これらの図面において、第1〜第5の
実施の形態と同様の部材には同じ符号を用いるものと
し、本実施の形態ではその詳細な説明を省略する。図1
2(a)、(b)に示すように、本実施の形態のアクテ
ィブ防振装置120は、支持体61と鉛直および水平方
向に振動する振動源82との間に配置された中間質量体
である付加制御質量体103と、付加制御質量体103
に対して上面から鉛直に挿入されたピエゾ素子104a
と、ピエゾ素子104aと振動源82との間に配置され
た弾性体である積層ゴム105aと、ピエゾ素子104
aと直列となるように付加制御質量体103の反対側に
配置された弾性体である防振ゴム85(第2の緩衝部
材)と、付加制御質量体103の側面と振動源82との
間に配置された作用方向が直交する2組の空気ばね12
1a、121b:122a、122bとを有している。
本実施の形態では、振動源82の周端部が付加制御質量
体103の側面から離隔した状態を保ちつつ下方に延在
しており、この振動源82の下方延在部と付加制御質量
体103の側面との間に2組の空気ばね121a、12
1b:122a、122bが配置されている。2つの空
気ばね121a、121bは付加制御質量体103を挟
んで対向するように配置されており、これらは逆相とな
るように制御される。別の2つの空気ばね122a、1
22bについても同様である。
【0068】空気ばね121a、122aには、電気的
に開閉可能であって、空気ばね121a、122aの内
圧を動的に制御することが可能なサーボバルブ66aを
介して、空気ばね121a、122aへの空気の供給源
としてのコンプレッサ67が接続されている。また、空
気ばね121b、122bには、レベリングバルブ66
bを介してコンプレッサ67が接続されている。空気ば
ね121b、122bの内圧はレベリングバルブ66b
によって予め一定値に調整されている。
【0069】本実施の形態において、ピエゾ素子104
a、積層ゴム105aおよび防振ゴム85は、付加制御
質量体103に対する鉛直方向の制振力を発生し、空気
ばね121a、121b:122a、122bは、付加
制御質量体103に対する直交する水平2方向の制振力
を発生する。
【0070】付加制御質量体103には、その水平方向
の振動加速度を検出するためのセンサ106a、106
bと鉛直方向の振動加速度を検出するためのセンサ10
6cとが貼り付けられており、センサ106a〜106
cの出力信号はフィードバック信号としてセンサアンプ
を含むコントローラ68に送られる。コントローラ68
は、センサ106a〜106cの出力信号に基づいて、
付加制御質量体103の水平および鉛直方向の振動を除
去するような制振力をピエゾ素子104a、積層ゴム1
05a、防振ゴム85および空気ばね121a、121
b:122a、122bが発生するような制御信号を生
成し、その制御信号をピエゾドライバアンプ89および
サーボバルブドライバ69に出力する。この制御信号に
応じてピエゾドライバアンプ89によってピエゾ素子1
04aを駆動し且つサーボバルブドライバ69でサーボ
バルブ66aを開閉させることで、付加制御質量体10
3の振動が除去され、支持体61に振動が伝達されるの
を防止することができる。
【0071】このように、本実施の形態において、制振
力制御手段は、ピエゾ素子104a、積層ゴム105
a、防振ゴム85、空気ばね121a、121b:12
2a、122b、センサ106a〜106c、コントロ
ーラ68、ピエゾドライバアンプ89、および、サーボ
バルブドライバ69から構成されている。このうち、ピ
エゾ素子104a、積層ゴム105a、空気ばね121
a、121b:122a、122bは、振動源82およ
び付加制御質量体103に結合された結合部分であると
ともに、両者の間で緩衝作用を施す第1の緩衝部材でも
ある。本実施の形態のアクティブ制振装置は、上述した
特開平10−252820号公報の装置よりも小型であ
って装置全体の省スペース化が可能であるとともに、簡
単な構造であるために低コストで製造可能である。
【0072】次に、上述した第6の実施の形態のよるア
クティブ防振装置を複数用いて多自由度での防振を可能
とした例について説明する。図13は、この場合の例を
示す図であって、領域130内に3つのアクティブ防振
装置120a〜120cが整列配置されている。これら
3つのアクティブ防振装置は第6の実施の形態で説明し
たアクティブ防振装置120と同様のものであって、水
平2方向および鉛直方向の合計3つの自由度の制振力を
発生するものである。
【0073】このように3つのアクティブ防振装置12
0a〜120cを配置し、これらが発生する制振力を適
宜組み合わせることにより、3次元6自由度での制振制
御を行うことが可能となる。このようにアクティブ防振
装置120を用いることにより、図9で説明した例より
も3次元6自由度を実現するために必要なアクティブ防
振装置の数を3つに減らすことができる。
【0074】次に、本発明の第7の実施の形態につい
て、図14を参照して説明する。
【0075】図14は、本発明の第7の実施の形態にか
かるアクティブ防振装置の使用状態を説明するための側
面方向の概略図である。この図面において、第1〜第6
の実施の形態と同様の部材には同じ符号を用いるものと
し、本実施の形態では詳細な説明を省略する。図14に
示すように、本実施の形態のアクティブ防振装置140
は、支持体61と水平および垂直方向に振動する振動源
82との間に配置された中間質量体である付加制御質量
体103と、付加制御質量体103に対して上面から鉛
直に挿入されたピエゾ素子104aと、ピエゾ素子10
4aと振動源82との間に配置された弾性体である積層
ゴム105aと、ピエゾ素子104aと直列となるよう
に付加制御質量体103の反対側の台座61b上に配置
された弾性体である防振ゴム85(第2の緩衝部材)
と、付加制御質量体103に対して側面から水平に挿入
されたピエゾ素子104bと、ピエゾ素子104bと直
列となるように付加制御質量体103の両側に配置され
た弾性体である積層ゴム105b、105cとを有して
いる。本実施の形態では、振動源82の周端部が付加制
御質量体103の側面から離隔した状態を保ちつつ下方
に延在しており、この振動源82の下方延在部と付加制
御質量体103の側面との間に積層ゴム105b、10
5cが配置されている。
【0076】付加制御質量体103には、その水平方向
の振動加速度を検出するためのセンサ106bと鉛直方
向の振動加速度を検出するためのセンサ106aとが貼
り付けられている。また、振動源82には、その水平方
向の振動加速度を検出するためのセンサ107bと鉛直
方向の振動加速度を検出するためのセンサ107aとが
貼り付けられている。これらセンサ106a、106
b、107a、107bの出力信号はフィードバック信
号としてセンサアンプを含むコントローラ68a、68
bに送られる。すなわち、本実施の形態では、センサ1
06a、106b、107a、107bによる付加制御
質量体103の制御は、センサ信号を近傍のアクチュエ
ータに戻す各自フィードバック制御となっている。
【0077】本実施の形態において、振動源82に取り
付けられたセンサ107a、107bは、振動源である
機械の揺れを抑制したり、加振信号をフィードフォワー
ドにより抑制するために用いられる。振動源82に取り
付けられるセンサは、本実施の形態のようにアクチュエ
ータ(本実施の形態ではピエゾ素子104a、104
b)の近傍にアクチュエータと同じ数だけ配置してロー
カルループを構成する以外に、振動機械の6自由度の運
動を6個のセンサで検出して座標変換して直交座標系或
いはモード座標系で制御したりすることができる。モー
ド座標系の場合、センサの数は6個である必要はなく、
センサ数は制御したいモードに合わせて可観測になるよ
うに決定すればよい。
【0078】また、本実施の形態では、台座61b上に
は、その水平方向の振動加速度を検出するためのセンサ
108bと鉛直方向の振動加速度を検出するためのセン
サ108aとが設けられている。センサ108a、10
8bの出力信号は、床振動補償器109a、109bを
介してコントローラ68a、68bにそれぞれ供給され
る。床振動補償器109a、109bは、支持体61自
身が振動源となった場合に、その振動のキャンセラーと
して用いることができる。つまり、支持体61が比較的
大きく振動する場合、その振動は付加制御質量体103
に伝達されてセンサ106a、106bからのフィード
バック信号として検出され、本来振動源82が持ってい
ない振動で振動源82が加振されることになる。
【0079】そこで、本実施の形態では、支持体61の
振動の付加制御質量体103への寄与分を制御ループか
ら消してしまう。つまり、センサ108a、108bか
らの信号x0 を床振動補償器109a、109bでV0
(z)=H×T×x0 に変換してコントローラ68
a、68bに加算する。ここで、Tはセンサ108a、
108bからセンサ106a、106bまでの伝達特
性、Hはコントローラ68a、68bの加算点までの伝
達特性である。一方、付加制御質量体103の振動をx
1 とすると、センサ106a、106bからのフィー
ドバック信号はV1(z)=H×x1 と置くことがで
き、求める制御信号はV(z)=V1 (z)−V
0 (z)のように与えられる。ここで、(z)はz変換
による離散領域での演算を示すが、この演算をアナログ
で行うことも可能である。
【0080】なお、支持体61自体で発生する振動を考
慮しなくてもよい場合には、センサ108a、108b
からの信号を床振動補償器109a、109bを介する
ことなくコントローラ68a、68bに供給してもよ
い。
【0081】コントローラ68a、68bは、センサ1
06a、106b、107a、107b、108a、1
08bの出力信号に基づいて、付加制御質量体103の
水平および鉛直方向の振動を除去するような制振力をピ
エゾ素子104a、104b、積層ゴム105a〜10
5cおよび防振ゴム85が発生するような制御信号を生
成し、その制御信号をピエゾドライバアンプ89a、8
9bに出力する。この制御信号に応じてピエゾドライバ
アンプ89、89bによってピエゾ素子104a、10
4bを駆動することで、付加制御質量体103の振動が
除去され、支持体61に振動が伝達されるのを防止する
ことができる。
【0082】このように、本実施の形態において、制振
力制御手段は、ピエゾ素子104a、104b、積層ゴ
ム105a〜105cおよび防振ゴム85、センサ10
6a、106b、107a、107b、108a、10
8b、コントローラ68a、68b、および、ピエゾド
ライバアンプ89a、89bから構成されている。この
うち、ピエゾ素子104a、104bと積層ゴム105
a〜105cは、振動源82および付加制御質量体10
3に結合された結合部分であるとともに、両者の間で緩
衝作用を施す第1の緩衝部材でもある。本実施の形態で
は、水平および鉛直方向の制振力をピエゾ素子104
a、104bを用いて発生させているので、高周波数域
において優れた制御性が得られる。また、本実施の形態
のアクティブ制振装置は、上述した特開平10−252
820号公報の装置よりも小型であって装置全体の省ス
ペース化が可能であるとともに、簡単な構造であるため
に低コストで製造可能である。
【0083】さらに、本実施の形態のアクティブ制振装
置は、支持体61に起因した付加制御質量体103の振
動を床振動補償器109a、109bを用いて補償する
ので、支持体61の制振をより高精度に実現することが
できる。
【0084】次に、本発明の第8の実施の形態につい
て、図15を参照して説明する。
【0085】図15は、本発明の第8の実施の形態にか
かるアクティブ防振装置の使用状態を説明するための概
略的な斜視図である。図15に示すように、本実施の形
態のアクティブ防振装置150は、下方の支持体(図示
せず)と水平および垂直方向に振動する振動源92との
間に配置された中間質量体である付加制御質量体93
と、付加制御質量体93と振動源92との間に配置され
た4つの空気ばね94a〜94dと、空気ばね94a〜
94dと支持体との間に配置された弾性体である4つの
積層ゴム95a〜95d(図15には95dは描かれて
いない)と、振動源92の隣接する2つの側面にそれぞ
れ2つずつ水平方向に配置されたリニアモータ(非接触
のアクチュエータであり、空気ばねや固体アクチュエー
タとは異なり、静圧のバランスを考える必要がない)9
6a〜96dとを有している。なお、図示は省略する
が、本実施の形態においても、上述した第1〜第7の実
施の形態と同様に、センサやコントローラなどの制御系
が設けられており、同様の振動制御が行われるものとす
る。
【0086】ただし、本実施の形態では、4つの空気ば
ね94a〜94dを用いることにより、鉛直方向の3軸
(Z,Xθ,Yθ)の制御を行うことができ、4つのリ
ニアモータ96a〜96dを用いることにより水平方向
の3軸(X,Y,Zθ)の制御を行うことができる。こ
のように、本実施の形態では、多軸制御が行われるの
で、本アクティブ防振装置を1つ用いるだけで、制御対
象の3次元6自由度での高精度な制振制御が可能とな
る。
【0087】次に、本実施の形態の変形例について図1
6を参照して説明する。図16(a)は、図15の例で
4つの空気ばね94a〜94dをそのままにリニアモー
タの配置場所を変更した例である。本例において、リニ
アモータ97a〜97dは、これらが振動源92に与え
るトルクのバランスが釣り合うように配置されている。
【0088】また、図16(b)に示した例は、図15
の例で4つの空気ばね94a〜94dをそのままにリニ
アモータを空気ばねに変更しその配置場所および数を変
更した例である。本例において、8つの空気ばね98a
〜98hは、振動源92の各辺に2つずつ互いに対向す
る位置に配置されている。
【0089】また、図16(c)に示した例は、図15
の例で4つの空気ばね94a〜94dを3つにするとと
もに、リニアモータの配置場所および数を変更した例で
ある。本例において、振動源92に水平方向の力を与え
る3つの空気ばね99a〜98cは、振動源92の1辺
に1つ、これに隣接する辺に2つ配置されている。この
例のように、少なくとも鉛直方向に3つ、水平方向に3
つのアクチュエータを配置することで、3次元6自由度
の振動制御が可能である。なお、ここで用いたアクチュ
エータの種類は公知のものに任意に変更することが可能
である。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1による
と、制振力制御手段が振動源および中間質量体の間に配
置されて両者を結合する結合部分を有しているので、中
間質量体に制振力を与える際に振動源の慣性力を制振力
の源として中間質量体に制振力を与えると同時に振動源
にその反力を与えることが可能となり、制振力制御手段
のうち結合部分自体が質量を有していなくてもよくな
る。そのため、第1の緩衝部材と結合部分とを共通部材
で形成することができるようになり、制振力制御手段お
よびこれを含むアクティブ防振装置が比較的軽量且つ小
型で構造が簡略化されたものとなって、低コストでの製
造が可能になる。
【0091】また、請求項2、3によると、圧力を変更
するだけで容易に振動源の静荷重を支持することがで
き、圧電素子やリニアモータのように静荷重を支持して
おくために常に電流を消費することがなく、そのため発
熱による温度上昇が生じることもない。
【0092】また、請求項4、5によると、電歪素子お
よび磁歪素子は高周波数域での制振特性に優れており、
しかも、小さなスペースに配置することができるので、
防振のために床の高さがかさ上げされる量を小さくする
ことができる。
【0093】また、請求項6によると、リニアモータは
中間質量体と振動源とを非接触で結合することができる
ので、これらに動的な変化を与えることなく制振力を加
えることができる。また、請求項7によると、リニアモ
ータは高周波数域での制振特性に優れており、しかも、
水平方向であれば常に静荷重を支持しておく必要がなく
ため電流消費も少なくて済み、さらに、弾性を持たない
ために伝達振動を増大させてしまうことがない。
【0094】また、請求項8、9によると、多軸制御が
行われるので、本アクティブ防振装置を1つ用いるだけ
で、制御対象の多次元多自由度での高精度な制振制御が
可能となる。また、請求項10によると、本アクティブ
防振装置を複数個所に配置することにより、制御対象の
多次元多自由度での高精度な制振制御が可能となる。
【0095】また、請求項11によると、振動源、支持
体および中間質量体の少なくともいずれか1つの振動を
検出することにより、精度の高い制御が行われる。ま
た、請求項12によると、支持体の振動特性に基づいて
結合部分を制御することにより、センサの不要な簡略化
された構成となる。請求項13によると、振動源および
支持体の少なくともいずれか1つの振動特性に制御重み
を付けた制御を行うことにより、請求項12の場合に制
御の精度を高めることができる。請求項14によると、
支持体の振動に起因する中間質量体の振動を補償するの
で、支持体が振動源となる場合にも高精度の制御を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクティブ防振装置の概略的な構成の
一例である<モデル1>を模式的に示す図である。
【図2】本発明のアクティブ防振装置の概略的な構成の
一例である<モデル2>を模式的に示す図である。
【図3】本発明のアクティブ防振装置の概略的な構成の
一例である<モデル3>を模式的に示す図である。
【図4】本発明のアクティブ防振装置の概略的な構成の
一例である<モデル4>を模式的に示す図である。
【図5】本発明による防振効果の一例を説明するための
グラフである。
【図6】本発明の第1の実施の形態にかかるアクティブ
防振装置の使用状態を説明するための概略図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態にかかるアクティブ
防振装置の使用状態を説明するための概略図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態にかかるアクティブ
防振装置の使用状態を説明するための概略図である。
【図9】本発明の実施の形態のよるアクティブ防振装置
を複数用いて多自由度での防振を可能とした例について
説明するための概略図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態にかかるアクティ
ブ防振装置の使用状態を説明するための概略図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態にかかるアクティ
ブ防振装置の使用状態を説明するための概略図である。
【図12】本発明の第6の実施の形態にかかるアクティ
ブ防振装置の使用状態を説明するための概略図である。
【図13】本発明の第6の実施の形態のよるアクティブ
防振装置を複数用いて多自由度での防振を可能とした例
について説明するための概略図である。
【図14】本発明の第7の実施の形態にかかるアクティ
ブ防振装置の使用状態を説明するための概略図である。
【図15】本発明の第8の実施の形態にかかるアクティ
ブ防振装置の使用状態を説明するための概略的な斜視図
である。
【図16】本発明の第8の実施の形態にかかるアクティ
ブ防振装置の変形例を説明するための概略的な平面図で
ある。
【図17】従来技術によるアクティブ防振装置の概略的
な構造を示す図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 振動源 3 付加制御質量 4、7 センサ 5 コントローラ 6 結合部分 11、21 ばね要素 12、22 減衰要素 59 センサ 60 アクティブ防振装置 61 支持体 62 振動源 63 付加制御質量体 64、65 空気ばね 66a サーボバルブ 67 コンプレッサ 68 コントローラ 69 サーボバルブドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 33/06 H02K 33/06 33/16 33/16 A

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動体と支持体との間に配置される中間
    質量体と、 前記中間質量体の前記振動体側に設けられた第1の緩衝
    部材と、 前記中間質量体の前記支持体側に設けられた第2の緩衝
    部材と、 前記中間質量体に与えられる制振力を制御することが可
    能であって、前記振動体および前記中間質量体の間に配
    置されて両者を結合する結合部分を有する制振力制御手
    段とを備えていることを特徴とするアクティブ防振装
    置。
  2. 【請求項2】 前記結合部分が前記第1の緩衝部材との
    共通部材として形成された空気ばねであることを特徴と
    する請求項1に記載のアクティブ防振装置。
  3. 【請求項3】 前記空気ばねが前記中間質量体に対して
    鉛直方向の制振力を与えることを特徴とする請求項2に
    記載のアクティブ防振装置。
  4. 【請求項4】 前記結合部分が前記第1の緩衝部材との
    共通部材として形成された固体アクチュエータであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のアクティブ防振装置。
  5. 【請求項5】 前記固体アクチュエータが前記中間質量
    体に対して水平方向の制振力を与えることを特徴とする
    請求項4に記載のアクティブ防振装置。
  6. 【請求項6】 前記結合部分が前記第1の緩衝部材との
    共通部材として形成されたリニアモータであることを特
    徴とする請求項1に記載のアクティブ防振装置。
  7. 【請求項7】 前記リニアモータが前記中間質量体に対
    して水平方向の制振力を与えることを特徴とする請求項
    6に記載のアクティブ防振装置。
  8. 【請求項8】 前記制振力制御手段が、互いに交差する
    2方向の制振力を前記中間質量体に対して与えることが
    可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれか1項に記載のアクティブ防振装置。
  9. 【請求項9】 前記制振力制御手段が、同一平面内にな
    い互いに交差する3方向の制振力を前記中間質量体に対
    して与えることが可能に構成されていることを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれか1項に記載のアクティブ防振
    装置。
  10. 【請求項10】 多次元多自由度の制御が可能となるよ
    うに、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアクティブ
    防振装置が複数組み合わされていることを特徴とするア
    クティブ防振装置。
  11. 【請求項11】 前記制振力制御手段が、前記振動体、
    前記支持体および前記中間質量体の少なくともいずれか
    1つの振動を検出することに基づいて前記結合部分を制
    御可能であることを特徴とする請求項1〜10のいずれ
    か1項に記載のアクティブ防振装置。
  12. 【請求項12】 前記制振力制御手段が、前記支持体の
    振動特性に基づいて前記結合部分を制御可能であること
    を特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のア
    クティブ防振装置。
  13. 【請求項13】 前記制振力制御手段が、前記振動体お
    よび前記支持体の少なくともいずれか1つの振動特性に
    制御重みを付けた制御を行うことを特徴とする請求項1
    2に記載のアクティブ防振装置。
  14. 【請求項14】 前記制振力制御手段が、前記支持体お
    よび前記中間質量体の振動を検出し、前記支持体の振動
    に起因する前記中間質量体の振動を補償することに基づ
    いて前記結合部分を制御可能であることを特徴とする請
    求項1〜13のいずれか1項に記載のアクティブ防振装
    置。
JP2000088542A 2000-03-24 2000-03-24 アクティブ防振装置 Pending JP2001271871A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000088542A JP2001271871A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 アクティブ防振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000088542A JP2001271871A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 アクティブ防振装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001271871A true JP2001271871A (ja) 2001-10-05

Family

ID=18604413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000088542A Pending JP2001271871A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 アクティブ防振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001271871A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005127460A (ja) * 2003-10-27 2005-05-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 免震除振床システム
JP2005147151A (ja) * 2003-11-18 2005-06-09 Varian Spa 振動減衰器を備えた真空ポンプ
DE102005040223B4 (de) * 2005-08-17 2007-08-16 Carl Zeiss Industrielle Messtechnik Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum Bewegen eines Mess- oder Arbeitskopfes
KR101448733B1 (ko) 2008-04-23 2014-10-13 현대자동차 주식회사 능동 동흡진기
JP2015515691A (ja) * 2012-04-13 2015-05-28 トムソン ライセンシングThomson Licensing 複数のローカルな力フィードバックを用いてグローバルな6自由度運動効果を提供する方法
JP2017508109A (ja) * 2013-12-24 2017-03-23 ピーブイ ラボズ インク.Pv Labs Inc. プラットフォーム安定化システム
JP2017219096A (ja) * 2016-06-06 2017-12-14 国立大学法人埼玉大学 除振ユニット
JP2021110370A (ja) * 2020-01-09 2021-08-02 倉敷化工株式会社 アクティブ防振装置
CN113864388A (zh) * 2021-09-17 2021-12-31 中国空间技术研究院 三向变刚度隔振装置
CN114183497A (zh) * 2021-12-17 2022-03-15 中国船舶重工集团公司第七0九研究所 一种基于压电效应的三轴向主动减振器及其***

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0374648A (ja) * 1989-08-11 1991-03-29 Bridgestone Corp 振動制御装置
JPH04254025A (ja) * 1989-07-24 1992-09-09 Tokkyo Kiki Kk 除振台の水平位置の維持と水平振動の除振方法並びにその回路
JPH0511856A (ja) * 1991-07-05 1993-01-22 Tokkyo Kiki Kk 除振台のフイードフオワード制御方法
JPH06213273A (ja) * 1993-01-21 1994-08-02 Tokai Rubber Ind Ltd 振動体の防振装置
JPH08326833A (ja) * 1995-05-30 1996-12-10 Mitsubishi Heavy Ind Ltd アクティブダンパの制御装置
JPH09195581A (ja) * 1996-01-23 1997-07-29 Fujita Corp 構造物の制振装置
JPH11108109A (ja) * 1997-10-09 1999-04-20 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 制御型除振台の支持装置
JPH11141596A (ja) * 1997-11-13 1999-05-25 Tokkyo Kiki Kk アクティブ除振装置
JP2000002289A (ja) * 1998-06-12 2000-01-07 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 除振装置
JP2000249185A (ja) * 1999-02-26 2000-09-12 Fujita Corp アクティブ型除振装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04254025A (ja) * 1989-07-24 1992-09-09 Tokkyo Kiki Kk 除振台の水平位置の維持と水平振動の除振方法並びにその回路
JPH0374648A (ja) * 1989-08-11 1991-03-29 Bridgestone Corp 振動制御装置
JPH0511856A (ja) * 1991-07-05 1993-01-22 Tokkyo Kiki Kk 除振台のフイードフオワード制御方法
JPH06213273A (ja) * 1993-01-21 1994-08-02 Tokai Rubber Ind Ltd 振動体の防振装置
JPH08326833A (ja) * 1995-05-30 1996-12-10 Mitsubishi Heavy Ind Ltd アクティブダンパの制御装置
JPH09195581A (ja) * 1996-01-23 1997-07-29 Fujita Corp 構造物の制振装置
JPH11108109A (ja) * 1997-10-09 1999-04-20 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 制御型除振台の支持装置
JPH11141596A (ja) * 1997-11-13 1999-05-25 Tokkyo Kiki Kk アクティブ除振装置
JP2000002289A (ja) * 1998-06-12 2000-01-07 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 除振装置
JP2000249185A (ja) * 1999-02-26 2000-09-12 Fujita Corp アクティブ型除振装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005127460A (ja) * 2003-10-27 2005-05-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 免震除振床システム
JP2005147151A (ja) * 2003-11-18 2005-06-09 Varian Spa 振動減衰器を備えた真空ポンプ
DE102005040223B4 (de) * 2005-08-17 2007-08-16 Carl Zeiss Industrielle Messtechnik Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum Bewegen eines Mess- oder Arbeitskopfes
KR101448733B1 (ko) 2008-04-23 2014-10-13 현대자동차 주식회사 능동 동흡진기
US9717997B2 (en) 2012-04-13 2017-08-01 Thomson Licensing Method to render global 5 DoF motion effect with multiple local force-feedback
JP2015515691A (ja) * 2012-04-13 2015-05-28 トムソン ライセンシングThomson Licensing 複数のローカルな力フィードバックを用いてグローバルな6自由度運動効果を提供する方法
JP2017508109A (ja) * 2013-12-24 2017-03-23 ピーブイ ラボズ インク.Pv Labs Inc. プラットフォーム安定化システム
JP2017219096A (ja) * 2016-06-06 2017-12-14 国立大学法人埼玉大学 除振ユニット
JP2021110370A (ja) * 2020-01-09 2021-08-02 倉敷化工株式会社 アクティブ防振装置
JP7308156B2 (ja) 2020-01-09 2023-07-13 倉敷化工株式会社 アクティブ防振装置
CN113864388A (zh) * 2021-09-17 2021-12-31 中国空间技术研究院 三向变刚度隔振装置
CN114183497A (zh) * 2021-12-17 2022-03-15 中国船舶重工集团公司第七0九研究所 一种基于压电效应的三轴向主动减振器及其***
CN114183497B (zh) * 2021-12-17 2024-02-27 中国船舶重工集团公司第七0九研究所 一种基于压电效应的三轴向主动减振器及其***

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9353824B2 (en) Active vibration isolation system
JP6038506B2 (ja) 振動の絶縁
JP3825869B2 (ja) 能動除振装置
Beard et al. Practical product implementation of an active/passive vibration isolation system
US5626332A (en) Vibration isolation system using plural signals for control
JP2012529607A (ja) 能動的防振および制振システム
WO2005026573A1 (ja) 除振方法およびその装置
JPH06109072A (ja) パワーユニットの防振支持装置
JP2001271871A (ja) アクティブ防振装置
US7822509B2 (en) Control system for active vibration isolation of a supported payload
KR100870108B1 (ko) 보이스코일모터를 사용한 능동수동제진기
JP4727151B2 (ja) 除振方法およびその装置
JP4157393B2 (ja) 除振装置
JP2978162B1 (ja) アクティブ除振装置
JPH09112628A (ja) 磁気浮上除振装置
JP4078330B2 (ja) アクティブ除振装置およびアクティブ除振方法
JP3159023B2 (ja) 精密除振装置
Shahadat et al. Active horizontal suspension system using negative stiffness control
JP2008281048A (ja) アクティブ除振装置
JP2000136844A (ja) 変位発生形アクチュエータ能動振動絶縁装置
Wang et al. Robust vibration control of a beam using the h∞-based controller with model error compensator
JPH0791485A (ja) アクティブ除振装置
Yu et al. An active control method for vibration isolation of precision equipments
Mizuno et al. Vibration isolation unit combining a air spring with a voice coil motor for negative stiffness
JPS63165645A (ja) 超微細振動環境を作る制振方法及び制振装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100406

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100603

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110315

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110712