JP2001235677A - 対物レンズ及びdvd/cd互換光ピックアップ装置 - Google Patents

対物レンズ及びdvd/cd互換光ピックアップ装置

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JP2001235677A
JP2001235677A JP2000047986A JP2000047986A JP2001235677A JP 2001235677 A JP2001235677 A JP 2001235677A JP 2000047986 A JP2000047986 A JP 2000047986A JP 2000047986 A JP2000047986 A JP 2000047986A JP 2001235677 A JP2001235677 A JP 2001235677A
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浩司 本田
Akiyoshi Haruta
明美 治田
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  • Lenses (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境変化に対してもより安定した光学特性を有
し、光量の損失も少なく、小型、軽量かつ安価に得るこ
とができ、DVD/CD互換光ピックアップ装置用の対
物レンズとして極めて実用性の高い対物レンズ、及びそ
れを用いたDVD/CD互換光ピックアップ装置を提供
する。 【解決手段】環状オレフィン系樹脂を用いることによ
り、環境の変化に対して白化などを抑制できる光学特性
に優れたDVD/CD互換光ピックアップ装置用の対物
レンズ、及びDVD/CD互換光ピックアップ装置を提
供することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DVD/CD互換
光ピックアップ装置用の対物レンズとして好適な対物レ
ンズ及ぴそれを用いたDVD/CD互換光ピックアップ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、短波長赤色半導体レーザ実用化に
伴い、従来の光ディスクすなわち光情報記録媒体である
CD(コンパクトディスク)やDVD(デジタルビデオ
ディスク)の開発が進んでいる。このような光ディスク
などを媒体とした光情報記録再生装置の光学系におい
て、環境の変化に対する光学特性の安定性という観点で
は、ガラスレンズを用いることが好ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ガラスレン
ズは、製造に手間がかかるという不具合がある。これに
対し、樹脂レンズは、型を用いて成形できるため、一定
の品質を有する製品の大量生産が可能である。しかしな
がら、樹脂レンズには、環境の変化に対する光学特性の
安定性がガラスレンズに比べて劣るという問題がある。
例えば、樹脂の一つであるアクリルは、比較的透明性に
優れているものの、吸湿することによって屈折率が変化
するという問題がある。近年、開発されたDVDなどに
おいては、情報記録密度をより高密度化させているため
に、より情報記録光のスポット径をより小さくすること
が要求されており、かかる場合対物レンズの屈折率が変
化すると、焦点位置がずれ、それにより情報記録/再生
のエラーが生ずる恐れがあり、光学特性がより安定化し
た光ピックアップ装置用の対物レンズが望まれている。
【0004】また、高密度化されたDVDの記録及び/
又は再生が可能な光ピックアップ装置を搭載した音声画
像記録再生プレーヤー等の機器において、比較的低密度
のCDの記録及び/又は再生ができないのは不合理であ
り、一つの光ピックアップ装置を兼用して、DVD/C
Dを共に記録及び/又は再生できる光ピックアップ装置
が強く要望されている。そして、そのようなDVD/C
D互換光ピックアップ装置に好適な対物レンズとして
は、ますますの小型化(小径、薄肉化)や軽量化、低コ
スト化を追求せざるを得ない状況にある。
【0005】本発明は、環境変化に対してもより安定し
た光学特性を有し、光量の損失も少なく、小型、軽量か
つ安価に得ることができ、DVD/CD互換光ピックア
ップ装置用の対物レンズとして極めて実用性の高い対物
レンズ、及ぴそれを用いたDVD/CD互換光ピックア
ップ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の対物レ
ンズは、DVD/CD互換光ピックアップ装置用の対物
レンズであって、回折面を有し、オレフィン系樹脂を含
有する組成物を用いて形成されていることを特徴とす
る。
【0007】オレフィン系樹脂は、アクリルなどと異な
り、吸湿による屈折率変化が殆ど生じないため、DVD
/CD互換光ピックアップ装置用の回折面を有する精巧
な対物レンズの所望の光学性能が劣化することが少な
く、DVD/CD互換性能を容易に確保することができ
る。また、オレフィン系樹脂は、アクリルよりも屈折率
が大きいことから、対物レンズの端厚を比較的厚くして
設計することができ、これによって、対物レンズの成形
性、転写性を向上させることができ、高粘度の回折面を
有し、DVD/CD互換性能に優れた対物レンズを得る
ことができる。
【0008】請求項2に記載の対物レンズは、DVD/
CD互換光ピックアップ装置に使用される対物レンズで
あって、回折面を有し、メルトフローレイトMFRが3
0〜60(g/10分)を満たす組成物を用いて形成さ
れていることを特徴とする。
【0009】メルトフローレイトMFRについては、J
ISK7210に規定されている。メルトフローレイト
MFRが30〜60であると、複屈折が低減されるとと
もに、成形時の金型ヘの転写性が向上して、DVD/C
D互換光性能を有する高精度の回折面を有する対物レン
ズを得ることができる。
【0010】請求項3に記載の対物レンズは、DVD/
CD互換光ピックアップ装置に使用される対物レンズに
おいて、回折面を有し、環境温度80℃、湿度90%で
48時間曝し、その後室内に3時間放置した後に、65
0nmの波長で外径が1mmの光束を照射した場合にお
ける透過率減少は6%以下であることを特徴とする。
【0011】オレフィン系樹脂における一つの問題は、
白化が生じやすいということである。オレフィン系樹脂
は吸湿作用がないため、その分子間に水の分子が介在す
ることとなり、これが気化するときに、素材に微細なク
ラックを生じさせ、これが白化として認識されると考え
られる。対物レンズに白化が生じると、対物レンズの透
過率が低下するため、光ディスク上で十分な情報記録光
の強度を確保できなくなり、情報の読み取り精度が低下
する。上記の透過率減少が6%以下であることを満足す
ることにより、高密度のDVDに必要な光量や精度を種
々の環境下においても維持することが可能となる。尚、
上記透過率減少は、好ましくは4%以下であり、2%以
下であることがさらに好ましい。
【0012】請求項4に記載の対物レンズは、オレフィ
ン系樹脂を含有する組成物を用いて形成されていること
を特徴とする。
【0013】請求項5に記載の対物レンズは、メルトフ
ローレイトMFRが30〜60(g/10分)を満たす
組成物を用いて形成されていることを特徴とする。
【0014】請求項6に記載の対物レンズは、前記組成
物が、オレフィン系樹脂を含有することを特徴とする。
【0015】請求項7に記載の対物レンズは、前記オレ
フィン系樹脂が、環状オレフィン系樹脂[A]であるこ
とを特徴とする。[A]は複屈折の低減及び転写性の向
上に優れ、DVD/CD互換光ピックアップ装置用の対
物レンズとして、小型化が可能で精密な回折面を有する
対物レンズを得ることができる。特に、後述する[A−
1][A−2][A−3]が好ましい。
【0016】本発明では、環状オレフィン系樹脂とし
て、[A−1]エチレンと下記式[化式1]または[化
式2]で示される環状オレフィンとのランダム共重合
体、[A−2]下記式[化式1]または[化式2]で示
される環状オレフィンの開環重合体または共重合体、ま
たは[A−3]上記開環重合体または共重合体[A−
2]の水素化物が用いられる。以下このような環状オレ
フィン系樹脂[A−1]〜[A−3]を形成する式[化
式1]または[化式2]で示される環状オレフィンにつ
いて説明する。環状オレフィン
【0017】
【化5】
【0018】上記式[化式1]中、nは0または1であ
り、mは0または正の整数であり、qは0または1であ
る。なおqが1の場合には、RaおよびRbは、それぞれ
独立に、下記の原子または炭化水素基であり、qが0の
場合には、それぞれの結合手が結合して5員環を形成す
る。
【0019】R1〜R18ならびにRaおよびRbは、それ
ぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基
である。ここでハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子またはヨウ素原子である。
【0020】また炭化水素基としては、それぞれ独立
に、通常炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数
3〜15のシクロアルキル基、芳香族炭化水素基が挙げ
られる。より具体的には、アルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル
基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基お
よびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基とし
ては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基
としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
これらの炭化水素基は、ハロゲン原子で置換されていて
もよい。
【0021】さらに上記式[化式1]において、R15
18がそれぞれ結合して(互いに共同して)単環または
多環を形成していてもよく、しかもこのようにして形成
された単環または多環は二重結合を有していてもよい。
ここで形成される単環または多環の具体例を下記に示
す。
【0022】
【化6】
【0023】なお上記例示において、1または2の番号
が賦された炭素原子は、式[化式1]においてそれぞれ
15(R16)またはR17(R18)が結合している炭素原
子を示している。またR15とR16とで、またはR17とR
18とでアルキリデン基を形成していてもよい。このよう
なアルキリデン基は、通常は炭素原子数2〜20のアル
キリデン基であり、このようなアルキリデン基の具体的
な例としては、エチリデン基、プロピリデン基およびイ
ソプロピリデン基を挙げることができる。
【0024】
【化7】
【0025】上記式[化式2]中、pおよびqは0また
は正の整数であり、mおよびnは0、1または2であ
る。またR1〜R19は、それぞれ独立に水素原子、ハロ
ゲン原子、炭化水素基またはアルコキシ基である。
【0026】ハロゲン原子は、上記式[化式1]におけ
るハロゲン原子と同じ意味である。また炭化水素基とし
ては、それぞれ独立に炭素原子数1〜20のアルキル
基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素
原子数3〜15のシクロアルキル基または芳香族炭化水
素基が挙げられる。より具体的には、アルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ド
デシル基およびオクタデシル基が挙げられ、シクロアル
キル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族
炭化水素基としては、アリール基およびアラルキル基、
具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベン
ジル基およびフェニルエチル基などが挙げられる。アル
コキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基およびプロ
ポキシ基などを挙げることができる。これらの炭化水素
基およびアルコキシ基は、フッ素原子、塩素原子、臭素
原子またはヨウ素原子で置換されていてもよい。
【0027】ここで、R9およびR10が結合している炭
素原子と、R13が結合している炭素原子またはR11が結
合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜
3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわ
ち上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合して
いる場合には、R9およびR13で示される基が、または
10およびR11で示される基が互いに共同して、メチレ
ン基(−CH2−)、エチレン基(−CH2CH2−)ま
たはプロピレン基(−CH2CH2CH2−)のうちのい
ずれかのアルキレン基を形成している。さらに、n=m
=0のとき、R 15とR12またはR15とR19とは互いに結
合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよ
い。この場合の単環または多環の芳香族環として、たと
えば下記のようなn=m=0のときR15とR12がさらに
芳香族環を形成している基が挙げられる。
【0028】
【化8】
【0029】ここでqは式[化式2]におけるqと同じ
意味である。上記のような式[化式1]または[化式
2]で示される環状オレフィンを、より具体的に下記に
例示する。
【0030】
【化9】
【0031】(上記式中、1〜7の数字は炭素の位置番
号を示す。)およびこのビシクロ[2.2.1 ]−2
−ヘプテンに、炭化水素基が置換した誘導体。この炭化
水素基としては、たとえば、5−メチル、5,6−ジメ
チル、1−メチル、5−エチル、5−n−ブチル、5−
イソブチル、7−メチル、5−フェニル、5−メチル−
5−フェニル、5−ベンジル、5−トリル、5−(エチ
ルフェニル)、5−(イソプロピルフェニル)、5−
(ビフェニル)、5−(β−ナフチル)、5−(α−ナ
フチル)、5−(アントラセニル)、5,6−ジフェニ
ルなどが挙げられる。
【0032】さらに他の誘導体として、シクロペンタジ
エン−アセナフチレン付加物、1,4−メタノ−1,
4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、1,4−メ
タノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロ
アントラセンなどのビシクロ[2.2.1 ]−2−ヘ
プテン誘導体などが挙げられる。
【0033】トリシクロ[4.3.0.12,5]−3−
デセン、2−メチルトリシクロ[4.3.0.12,5
−3−デセン、5−メチルトリシクロ[4.3.0.1
2,5]−3−デセンなどのトリシクロ[4.3.0.1
2,5]−3−デセン誘導体、トリシクロ[4.4.0.
2,5]−3−ウンデセン、10−メチルトリシクロ
[4.4.0.12,5]−3−ウンデセンなどのトリシ
クロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン誘導体。
【0034】
【化10】
【0035】(上記式中、1〜12の数字は炭素の位置
番号を示す。)およびこれに、炭化水素基が置換した誘
導体。この炭化水素基としては、たとえば、8−メチ
ル、8−エチル、8−プロピル、8−ブチル、8−イソ
ブチル、8−ヘキシル、8−シクロヘキシル、8−ステ
アリル、5,10−ジメチル、2,10−ジメチル、
8,9−ジメチル、8−エチル−9−メチル、11,1
2−ジメチル、2,7,9−トリメチル、2,7−ジメ
チル−9−エチル、9−イソブチル−2,7−ジメチ
ル、9,11,12−トリメチル、9−エチル−11,
12−ジメチル、9−イソブチル−11,12−ジメチ
ル、5,8,9,10−テトラメチル、8−エチリデ
ン、8−エチリデン−9−メチル、8−エチリデン−9
−エチル、8−エチリデン−9−イソプロピル、8−エ
チリデン−9−ブチル、8−n−プロピリデン、8−n
−プロピリデン−9−メチル、8−n−プロピリデン−
9−エチル、8−n−プロピリデン−9−イソプロピ
ル、8−n−プロピリデン−9−ブチル、8−イソプロ
ピリデン、8−イソプロピリデン−9−メチル、8−イ
ソプロピリデン−9−エチル、8−イソプロピリデン−
9−イソプロピル、8−イソプロピリデン−9−ブチ
ル、8−クロロ、8−ブロモ、8−フルオロ、8,9−
ジクロロ、8−フェニル、8−メチル−8−フェニル、
8−ベンジル、8−トリル、8−(エチルフェニル)、
8−(イソプロピルフェニル)、8,9−ジフェニル、
8−(ビフェニル)、8−(β−ナフチル)、8−(α
−ナフチル)、8−(アントラセニル)、5,6−ジフ
ェニルなどが挙げられる。
【0036】さらに他の誘導体として、(シクロペンタ
ジエン−アセナフチレン付加物)とシクロペンタジエン
との付加物などが挙げられる。ペンタシクロ[6.5.
1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、およ
びその誘導体。ペンタシクロ[7.4.0.12,5.1
9,12.08,13]−3−ペンタデセン、およびその誘導
体。ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13
]−4,10−ペンタデカジエンなどのペンタシクロ
ペンタデカジエン化合物。ペンタシクロ[8.4.0.
2,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセン、および
その誘導体。ペンタシクロ[6.6.1.13,6
2,7.09,14 ]−4−ヘキサデセン、およびその誘導
体。ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.0
2,7.09,14]−4−ヘプタデセン、およびその誘導
体。ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14 ,7.1
11,17.03,8.012,16]−5−エイコセン、およびそ
の誘導体。ヘプタシクロ[8.8.0.12,9.14,7
11,18.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセン、お
よびその誘導体。オクタシクロ[8.8.0.12,9
4,7.111 ,18.113,16.03,8.012,17 ]−5−ド
コセン、およびその誘導体。ノナシクロ[10.9.
1.14,7.113,20.115,18.02,10.03,8.0
12,21.01 4,19]−5−ペンタコセン、およびその誘導
体。ノナシクロ[10.10.1.15,8.114,21.1
16,19.02,11.04,9.013,22.015,20]−6−ヘキ
サコセン、およびその誘導体などが挙げられる。
【0037】なお一般式[化式1]または[化式2]で
示される環状オレフィンの具体例を上記に示したが、こ
れら化合物のより具体的な構造例としては、特願平5−
196475号当初明細書の段落番号[0032]〜
[0054]に示された環状オレフィンの構造例を挙げ
ることができる。本発明のレンズの組成物は、上記環状
オレフィンから導かれる単位を2種以上含有していても
よい。
【0038】上記のような一般式[化式1]または[化
式2]で示される環状オレフィンは、シクロペンタジエ
ンと対応する構造を有するオレフィン類とを、ディール
ス・アルダー反応させることによって製造することがで
きる。
【0039】本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂
は、上記のような式[化式1]または[化式2]で示さ
れる環状オレフィンを用いて、たとえば特開昭60−1
68708号、同61−120816号、同61−11
5912号、同61−115916号、同61−271
308号、同61−272216号、同62−2524
06号および同62−252407号などの公報におい
て提案されている方法に従い、それぞれ適宜条件を選択
することにより製造することができる。
【0040】[A−1]エチレン・環状オレフィンラン
ダム共重合体[A−1]エチレンと環状オレフィンとの
ランダム共重合体は、エチレンから導かれる単位を通常
5〜95モル%、好ましくは20〜80モル%の量で、
環状オレフィンから導かれる単位を通常5〜95モル
%、好ましくは20〜80モル%の量で含有している。
なおエチレン組成および環状オレフィン組成は、13C
−NMRによって測定することができる。
【0041】この[A−1]エチレン・環状オレフィン
ランダム共重合体では、上記のようなエチレンから導か
れる単位と環状オレフィンから導かれる単位とが、ラン
ダムに配列して結合し、実質的に線状構造を有してい
る。この共重合体が実質的に線状であって、実質的にゲ
ル状架橋構造を有していないことは、この共重合体が有
機溶媒に溶解した際に、この溶液に不溶分が含まれてい
ないことにより確認することができる。たとえば極限粘
度[η]を測定する際に、この共重合体が135℃のデ
カリンに完全に溶解することにより確認することができ
る。
【0042】本発明で用いられる[A−1]エチレン・
環状オレフィンランダム共重合体において、上記式[化
式1]または[化式2]で示される環状オレフィンの少
なくとも一部は、下記式[化式3]または[化式4]で
示される繰り返し単位を構成していると考えられる。
【0043】
【化11】
【0044】式[化式3]において、n、m、q、R1
〜R18ならびにRa、Rbは式[化式1]と同じ意味
である。
【0045】
【化12】
【0046】式[化式4]において、n、m、p、qお
よびR1〜R19は式[化式2]と同じ意味である。また
上記のような[A−1]エチレン・環状オレフィンラン
ダム共重合体は、本発明の目的を損なわない範囲であれ
ば必要に応じて他の共重合可能なモノマーから導かれる
単位を有していてもよく、具体的には他のモノマーから
導かれる単位を、通常20モル%以下、好ましくは10
モル%以下の量で含有していてもよい。
【0047】このような他のモノマーとしては、上記の
ようなエチレンまたは環状オレフィン以外のオレフィン
を挙げることができ、具体的には、プロピレン、1−ブ
テン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−
ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−
ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1
−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4
−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセ
ン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デ
セン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデ
セン、1−オクタデセンおよび1−エイコセンなどの炭
素数3〜20のα−オレフィン、シクロブテン、シクロ
ペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペ
ンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチル
ブチル)−1−シクロヘキセンおよびシクロオクテン、
3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−
1H−インデンなどのシクロオレフィン、1,4−ヘキ
サジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メ
チル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、
ジシクロペンタジエンおよび5−ビニル−2−ノルボル
ネンなどの非共役ジエン類を挙げることができる。エチ
レン・環状オレフィンランダム共重合体[A−1]は、
上記他のモノマーから導かれる単位を2種以上含有して
いてもよい。
【0048】エチレン・環状オレフィンランダム共重合
体[A−1]は、エチレンと式[化式1]または[化式
2]で示される環状オレフィンとを用いて上記公報に開
示された製造方法により製造することができる。これら
のうちでも、共重合反応を炭化水素溶媒中で行ない、触
媒として該炭化水素溶媒に可溶性のバナジウム化合物お
よび有機アルミニウム化合物から形成される触媒を用い
てエチレン・環状オレフィンランダム共重合体[A−
1]を製造することが好ましい。
【0049】また固体状IV族メタロセン系触媒を用い
てエチレン・環状オレフィンランダム共重合体[A−
1]を製造することもできる。この固体状IV族メタロ
セン系触媒は、少なくとも1個のシクロペンタジエニル
骨格を有する配位子を含む遷移金属化合物(メタロセン
化合物)と、有機アルミニウムオキシ化合物と、必要に
応じて有機アルミニウム化合物とから形成される。ここ
でIV族の遷移金属は、ジルコニウム、チタンまたはハ
フニウムである。シクロペンタジエニル骨格を含む配位
子としてはアルキル基が置換していてもよいシクロペン
タジエニル基、インデニル基、テトラヒドロインデニル
基、フロオレニル基などが挙げられる。これらの基はア
ルキレン基など他の基を介して結合していてもよい。ま
たシクロペンタジエニル骨格を含む配位子以外の配位子
は、通常アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、
アラルキル基などである。
【0050】また有機アルミニウムオキシ化合物、有機
アルミニウム化合物は、通常オレフィン系重合体の製造
に使用されるものを用いることができる。このような固
体状IVB族メタロセン系触媒については、たとえば特
開昭61−221206号、同64−106号および特
開平2−173112号公報などに詳細に記載されてい
る。
【0051】[A−2]環状オレフィンの開環(共)重
合体環状オレフィンの開環重合体または開環共重合体
[A−2]では、上記式[化式1]または[化式2]で
示される環状オレフィンから導かれる単位の少なくとも
一部は、下記式[化式5]または[化式6]で示される
と考えられる。
【0052】
【化13】
【0053】式[化式5]において、n、m、qおよび
1〜R18ならびにRaおよびRbは式[化式1]と同じ
意味である。
【0054】
【化14】
【0055】式[化式6]において、n、m、p、qお
よびR1〜R19は式[化式2]と同じ意味である。この
ような開環(共)重合体は、前記公報に開示された製造
方法により製造することができ、たとえば上記式[化式
1]で示される環状オレフィンを開環重合触媒の存在下
に、重合または共重合させることにより製造することが
できる。
【0056】このような開環重合触媒としては、ルテニ
ウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、インジウム
または白金などから選ばれる金属のハロゲン化物、硝酸
塩またはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる
触媒、あるいは、チタン、パラジウム、ジルコニウムま
たはモリブテンなどから選ばれる金属のハロゲン化物ま
たはアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合
物とからなる触媒を用いることができる。
【0057】[A−3]開環(共)重合体の水素化物開
環(共)重合体の水素化物[A−3]は、上記のような
開環重合体または開環共重合体[A−2]を、従来公知
の水素添加触媒の存在下に水素化して得られる。
【0058】この開環(共)重合体の水素化物[A−
3]では、式[化式1]または[化式2]から導かれる
単位の少なくとも一部は、下記式[化式7]または[化
式8]で示されると考えられる。
【0059】
【化15】
【0060】式[化式7]において、n、m、qおよび
1〜R18ならびにRaおよびRbは式[化式1]と同じ
意味である。
【0061】
【化16】
【0062】式[化式8]において、n、m、p、q、
1〜R19は式[化式2]と同じ意味である。本発明で
は、環状オレフィン系樹脂[A]として、上記のような
[A−1]、[A−2]および[A−3]のいずれかを
単独で用いてもよく、同種を2種以上用いてもよく、ま
たこれらを組み合わせて用いてもよい。
【0063】これらのうちでも、環状オレフィン系樹脂
[A]として、エチレン・環状オレフィンランダム共重
合体[A−1]が好ましく用いられる。環状オレフィン
系樹脂のX線回折法によって測定される結晶化度は、0
〜20%好ましくは0〜2%であることが望ましい。本
発明で用いられる環状オレフィン系樹脂[A]の軟化点
温度(TMA)は、80℃以上であり、好ましくは90
〜250℃、さらに好ましくは100〜200℃であ
る。ガラス転移点温度(Tg)は、60〜230℃好ま
しくは70〜210℃であることが望ましい。[A]環
状オレフィン系樹脂の極限粘度[η](135℃デカリ
ン中)は、0.05〜10dl/gであり、好ましくは
0.08〜5dl/gである。
【0064】すなわち、請求項6に記載の対物レンズ
は、前記オレフィン系樹脂は、下記[A−1]〜[A−
3]から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位を有す
ることを特徴とする。 [A−1]エチレンと上記化学式[化式1]または[化
式2]で示される環状オレフィンとのランダム共重合
体;(化学式[化式1]中、nは0または1であり、m
は0または正の整数であり、qは0または1であり、R
1〜R18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に水素
原子、ハロゲン原子またはハロゲンで置換されていても
よい炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単
環または多環を形成していてもよく、かつ該単環または
多環は二重結合を有していてもよく、またR15とR16
で、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成してい
てもよい。(化学式[化式2]中、pおよびqは0また
は正の整数であり、mおよびnは0、1または2であ
リ、R1〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原
子、ハロゲンで置換されていてもよい炭化水素基または
アルコキシ基であり、R9またはR10が結合している炭
素原子と、R13が結合している炭素原子またはR11が結
合している炭素原子とは直接あるいは炭素数1〜3のア
ルキレン基を介して結合していてもよく、またn=m=
0のときR15とR12またはR15とR19とは互いに結合し
て単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。) [A−2]上記化学式[化1]または[化2]で示され
る環状オレフィンの開環重合体または共重合体、およ
び、 [A−3]上記開環重合体体または共重合体〔A−2〕
の水素化物。
【0065】請求項9に記載の対物レンズは、前記組成
物が、同一分子中に親水基と疎水基とを有する化合物を
含有することを特徴とする。
【0066】本発明のレンズの組成物は、同一分子中に
親水基と疎水基とを有する化合物[B](以下成分
[B]ともいう)を含有している。本発明のレンズの組
成物は、特に上記のような同一分子中に親水基と疎水基
とを有する化合物[B]を含有していることによって、
高温高湿雰囲気下から常温常湿雰囲気下へと環境変化し
た場合などにおいても、より白化が抑えられて透過率減
少を小さくでき、優れた透明性を保持することができ
る。
【0067】上記のような親水基としては、具体的にヒ
ドロキシ基、炭素数1以上のヒドロキシアルキル基、ヒ
ドロキシル基、カルボニル基、エステル基、アミノ基、
アミド基、アンモニウム塩、チオール、スルホン酸塩、
リン酸塩、ポリアルキレングリコール基などが挙げら
れ、アミノ基は1級、2級、3級のいずれであってもよ
い。疎水基としては、具体的に芳香族基を有していても
よい炭素数6以上のアルキル基、炭素数6以上のアルキ
ル基を有するシリル基、炭素数6以上のフルオロアルキ
ル基などが挙げられる。アルキル基としては、具体的に
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウン
デセニル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ミリ
スチル、ステアリル、ラウリル、パルミチル、シクロヘ
キシルなどが挙げられる。芳香族基としてはフェニル基
などが挙げられる。この成分[B]は、上記のような親
水基と疎水基とをそれぞれ同一分子中に少なくとも1個
ずつ有していればよく、各基を2個以上有していてもよ
い。
【0068】このような同一分子中に親水基と疎水基と
を有する化合物[B]としては、より具体的にはたとえ
ば、ミリスチルジエタノールアミン、2−ヒドロキシエ
チル−2−ヒドロキシドデシルアミン、2−ヒドロキシ
エチル−2−ヒドロキシトリデシルアミン、2−ヒドロ
キシエチル−2−ヒドロキシテトラデシルアミン、ペン
タエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリト
ールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステア
レート、ジ−2−ヒドロキシエチル−2−ヒドロキシド
デシルアミン、アルキル(C数8〜18)ベンジルジメ
チルアンモニウムクロライド、エチレンビスアルキル
(C数8〜18)アミド、ステアリルジエタノールアミ
ド、ラウリルジエタノールアミド、ミリスチルジエタノ
ールアミド、パルミチルジエタノールアミド、などが挙
げられる。これらのうちでも、ヒドロキシアルキル基を
有するアミン化合物またはアミド化合物が好ましく用い
られる。本発明では、これら化合物を2種以上組合わせ
て用いてもよい。
【0069】本発明に係るレンズの組成物は、好ましく
は環状オレフィン系樹脂100重量部に対して、同一分
子中に親水基と疎水基とを有する化合物を0.01〜1
0重量部、好ましくは0.05〜5重量部、より好まし
くは0.3〜3重量部の量で含有している。
【0070】上記のような本発明に係るレンズの組成物
は、本発明の目的を損なわない範囲であれば、前記環状
オレフィン系樹脂および前記化合物とともに他の成分を
任意に含有していてもよく、前記化合物以外の添加剤た
とえば耐熱安定剤、耐候安定剤などの安定剤、架橋剤、
架橋助剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキン
グ剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、鉱物油系軟化剤、石
油樹脂、ワックスなどを含有していてもよい。
【0071】具体的に、任意成分として含有される安定
剤としては、たとえばテトラキス[メチレン−3-(3,5-
ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
メタン、β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)
プロピオン酸アルキルエステル、2,2'-オギザミドビス
[エチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)
プロピオネートなどのフェノール系酸化防止剤、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、1,2-ヒドロキシ
ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩などが挙げ
られる。これらは組合わせて用いることもでき、たとえ
ばテトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]メタンとステアリン酸
亜鉛またはステアリン酸カルシウムとを組合わせて用い
ることもできる。
【0072】また安定剤として、たとえばジステアリル
ペンタエリスリトールジフォスファイト、ジ(ノニルフ
ェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、フェ
ニル-4,4'-イソプロピリデンジフェノール−ペンタエリ
スリトールジフォスファイト、ビス(2,4-ジ-t-ブチル
フェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ビ
ス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリス
リトールジフォスファイト、フェニルビスフェノール−
A−ペンタエリスリトールジフォスファイト、トリス
(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスファイト、トリス
(ノニルフェニル)フォスファイト、テトラキス(2,4-
ジ-t-ブチルフェニル)-4,4'-ビフェニレンジフォスフ
ァイト、ビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジフォスファイトなどのリン系安定
剤を用いることもできる。
【0073】また本発明のレンズの組成物は、本発明の
目的を損なわない範囲であれば必要に応じて有機充填材
または無機充填材を含有していてもよく、たとえばシリ
カ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウ
ム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイ
ト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウ
ム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、アス
ベスト、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシ
ウム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイ
ト、アルミニウム粉、硫化モリブデンなどを含有してい
てもよい。
【0074】請求項10に記載の対物レンズは、焦点距
離fと、レンズ外径Dとの間には、 0.5≦D/f≦0.7 (1) が成立するので、DVD/CD互換光ピックアップ装置
の対物レンズとして要望される小さくしかも高精度のレ
ンズを、高精密な回折面を有し、且つ高性能な光学特性
を保有しながら軽量且つ安価に得ることができ、コンパ
クトなDVD/CD互換光ピックアップ装置を実現する
ことができる。
【0075】請求項11に記載の対物レンズは、軸上厚
tと、焦点距離fとの間には、 0.45≦t/f≦0.73 (2) が成立するので、DVD/CD互換光ピックアップ装置
の対物レンズとして要望される小さくしかも高精度のレ
ンズを、高精密な回折面を有し、且つ高性能な光学特性
を保有しながら軽量且つ安価に得ることができ、コンパ
クトなDVD/CD互換光ピックアップ装置を実現する
ことができる。
【0076】請求項12に記載の対物レンズは、前記回
折面が複数の輪帯を有し、全輪帯数は、13以上50以
下であることを特徴とする。回折面の輪帯数を13〜5
0としたので、成形型の製作も容易で、所望の形状で回
折効果も高い回折面を有するDVD/CD五換光ピック
アップ装置用の対物レンズを得ることができる。
【0077】請求項13に記載の対物レンズは、光学機
能部と、その外周に形成されたフランジ部とを有し、前
記フランジ部に切欠を有することを特徴とする。
【0078】請求項14に記載の対物レンズは、前記切
欠は、光軸方向に見たときに、前記フランジ部の略円形
の外周面の一部がカットされた部分であることを特徴と
する。
【0079】請求項15に記載の対物レンズは、像側面
の一部に、光軸に対して略垂直な方向に延在する面を有
することを特徴とする。
【0080】図11は、本発明の対物レンズを示す断面
図(図11(a))及び正面図(図11(b))であ
る。図11において、対物レンズOLは、光学機能部と
してのレンズ部OL1と、その周囲に形成されたフラン
ジ部OL2とを有している。前記フランジ部OL2に
は、切欠Gtが設けられている。図11では、切欠Gt
は、円弧状であるが、例えばそれとは向きが逆の円弧
状、直線状であっても良い。尚、図11では図示されて
いないが、レンズ部OLの光学面には、上述した構成の
回折輪帯が設けられている。
【0081】すなわち、切欠Gtは、光軸方向から見た
ときに、前記フランジ部の略円形の外周面の一部がカッ
トされた部分であれば良い。このように切欠Gtを設け
た理由は、樹脂製レンズの成形時に、樹脂のゲートの位
置によって光学特性が回転方向に変化するため、ゲート
の位置との関係で最適な回転角度を把握するためであ
る。特に、ゲ―トの位置に切欠Gtを設けると、ゲート
の位置を容易に判別することができ、最適な回転角度を
把握できるので好ましい。
【0082】更に、対物レンズOLは、フランジ部OL
2の内側であって、対物レンズOLが集光する情報記録
及び/又は再生用光の出射側面(像側面)の一部に、光
軸に対して略垂直な方向に延在する面OL3を設けてい
る。かかる面OL3を設けることによって、対物レンズ
OLを光軸に対し直角に精度良く維持できる。
【0083】請求項16に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、互いに波長の異なる少なくとも2つ
の光源と、前記光源からの光束をDVDまたはCDの記
録面上に集光するための対物レンズを含む集光光学系
と、前記記録面からの反射光を検出するための受光手段
とを有し、前記対物レンズが、回折面を有し、オレフィ
ン系樹脂を含有する組成物を用いて形成されていること
を特徴とする。オレフィン系樹脂については詳述したの
で説明を省略する。又、本発明の対物レンズに関連して
説明した効果に対し、構成を同じくする結果同様となる
効果についても説明を省略する。
【0084】請求項17に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、互いに波長の異なる少なくとも2つ
の光源と、前記光源からの光束をDVDまたはCDの記
録面上に集光するための対物レンズを含む集光光学系
と、前記記録面からの反射光を検出するための受光手段
とを有し、前記対物レンズが、回折面を有し、メルトフ
ローレイトMFRが30〜60(g/10分)を満たす
組成物を用いて形成されていることを特徴とする。
【0085】請求項18に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、互いに波長の異なる少なくとも2つ
の光源と、前記光源からの光束をDVDまたはCDの記
録面上に集光するための対物レンズを含む集光光学系
と、前記記録面からの反射光を検出するための受光手段
とを有し、前記対物レンズが、回折面を有し、環境温度
80℃、湿度90%で48時間曝し、その後室内に3時
間放置した後に、650nmの波長で外径が1mmの光
束を照射した場合における透過率減少は6%以下である
ことを特徴とする。
【0086】請求項19に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズが、オレフィン系樹
脂を含有する組成物を用いて形成されていることを特徴
とする。
【0087】請求項20に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズが、メルトフローレ
イトMFRが30〜60(g/10分)を満たす組成物
を用いて形成されていることを特徴とする。
【0088】請求項21に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記組成物が、オレフィン系樹脂を
含有することを特徴とする。
【0089】請求項22に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記オレフィン系樹脂が環状オレフ
ィン系樹脂であることを特徴とする。
【0090】請求項23に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記環状オレフィン系樹脂が、下記
[A−1]〜[A−3]から選ばれる少なくとも1つの
繰り返し単位を有することを特徴とする。 [A−1]エチレンと上記化学式[化式1]または[化
式2]で示される環状オレフィンとのランダム共重合
体;(化学式[化式1]中、nは0または1であり、m
は0または正の整数であり、qは0または1であり、R
1〜R18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に水素
原子、ハロゲン原子またはハロゲンで置換されていても
よい炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単
環または多環を形成していてもよく、かつ該単環または
多環は二重結合を有していてもよく、またR15とR16
で、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成してい
てもよい。(化学式[化式2]中、pおよびqは0また
は正の整数であり、mおよびnは0、1または2であ
リ、R1〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原
子、ハロゲンで置換されていてもよい炭化水素基または
アルコキシ基であり、R9またはR10が結合している炭
素原子と、R13が結合している炭素原子またはR11が結
合している炭素原子とは直接あるいは炭素数1〜3のア
ルキレン基を介して結合していてもよく、またn=m=
0のときR15とR12またはR15とR19とは互いに結合し
て単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。) [A−2]上記化学式[化式1]または[化式2]で示
される環状オレフィンの開環重合体または共重合体、お
よび、 [A−3]上記開環重合体体または共重合体〔A−2〕
の水素化物。
【0091】請求項24に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記組成物が、同一分子中に親水基
と疎水基とを有する化合物を含有することを特徴とす
る。
【0092】請求項25に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズにおいて、焦点距離
fと、レンズ外径Dとの間には、 0.5≦D/f≦0.7 (1) が成立することを特徴とする。
【0093】請求項26に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズの外径Doと、有効
径Deとの間には、 0.4mm≦Do−De≦3.0mm (3) が成立するので、DVD/CD互換光ピックアップ装置
の対物レンズとして要望される小さくしかも高精度のレ
ンズを、高精密な回折面を有し、且つ高性能な光学特性
を保有しながら軽量且つ安価に得ることができ、コンパ
クトなDVD/CD互換光ピックアップ装置を実現する
ことができる。
【0094】請求項27に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズの端厚が、0.9m
m以下であるので、よりコンパクトなDVD/CD互換
光ピックアップ装置を提供できる。
【0095】請求項28に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズの軸上厚tと、焦点
距離fとの間には、 0.45≦t/f≦0.73 (2) が成立することを特徴とする。
【0096】請求項29に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記回折面は複数の輪帯を有し、全
輪帯数は、13以上50以下であることを特徴とする。
【0097】請求項30に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズが、光学機能部と、
その外周に形成されたフランジ部とを有し、前記フラン
ジ部に切欠を有することを特徴とする。
【0098】請求項31に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記切欠が、光軸方向に見たとき
に、前記フランジ部の略円形の外周面の一部がカットさ
れた部分であることを特徴とする。
【0099】請求項32に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズの像側面の一部に、
光軸に対して略垂直な方向に延在する面を有することを
特徴とする。
【0100】請求項33に記載の対物レンズは、前記回
折面の光路差関数をφ(h)とするとき(hは光軸から
の距離)、所定距離hの箇所でdφ(h)/dhが不連
続または実質的に不連続となることを特徴とする。
【0101】厚さの異なる複数種の光情報記録媒体に対
して、情報の記録再生を行う光ピックアップ装置の光学
系において、開口数NAが小さい側の使用状態で所定開
口数の外側の光束をフレアとすれば、小さい開口数NA
のための開口制限を用いずとも、ビーム径が絞られ過ぎ
ることがなく、比較的大きなスポット径を得ることがで
きる。そこで、本発明の如く回折輪帯を設けた対物レン
ズを用いることにより、厚さの異なる複数種の光情報記
録媒体に対して、情報の記録再生を行う光ピックアップ
装置を提供することが可能となる。
【0102】尚、かかるフレアは、所定開口数の外側で
十分に大きなフレアであることが望ましく、フレア量が
不十分だと、情報記録又は再生のために必要な部分のス
ポットに悪影響を与える。これに対し、本発明によれ
ば、開口数NAが小さい側の使用状態で、所定開口数の
外側の球面収差を十分に大きなフレアとすることができ
る。すなわち、NAが小さい側の使用状態で球面収差を
実質的に不連続とし、所定開口数の内側では良好に絞ら
れたスポットを得、その外側の光束は大きなフレアとな
って記録再生のために必要なスポットに影響を与えない
ようにしている。
【0103】光路差関数φ(h)は基準波長の1次回折
光に対し回折面によって付加される光路差をあらわすも
のとし、光路差関数の値がmλ(mは回折次数)変わる
ごとに回折輪帯を設ける。基準波長は回折効率が最大と
なる波長とする。
【0104】ここで、光軸からのある距離hの箇所でd
φ(h)/dhが実質的に不連続とは、dφ(h)/d
hが連続関数であったとしても、光路差関数から回折輪
帯のピッチを求めた時に、回折輪帯のピッチが急激に変
わっている状態をいい、好ましくは、|d2φ(h)/
dh2|が0.20以上を満たす程度に十分大きいもの
である。
【0105】本明細書中、輪帯(回折輪帯)は、光軸方
向と平行な断面で回折形状を見たときに、ここでは段
(ステップ)から段(ステップ)からまでを一つの輪帯
とみなす。
【0106】請求項34に記載の対物レンズは、前記所
定距離hの内側に形成された輪帯のうち最も外側の輪帯
における光軸に垂直方向の幅は、前記最も外側の輪帯に
隣接し、かつ前記所定距離hの外側に形成された輪帯に
おける光軸に垂直方向の幅より小さいことを特徴とす
る。
【0107】図9は、回折輪帯を設けた対物レンズとし
てのレンズの例を示す模式図である。図9においては、
回折輪帯のピッチ及び段差は、理解しやすいように実際
よりも大きく描かれ、その数も、理解しやすいように少
なく描かれている。なお、複数の輪帯からなる輪帯状の
パタ―ン(回折輪帯)を形成された回折面を有する対物
レンズの具体例としては、例えば特開平11‐3378
18号公報等を参照することができる。
【0108】図9に示すレンズ3の左方の光学面は、光
軸Xからの距離をhとして光路差関数をφ(h)で表し
たとき、所定距離hの箇所で前記光路差関数φ(h)を
微分した関数dφ(h)/dhが不連続または実質的に
不連続となる点Hを有している。点Hの内側の面には、
母非球面Bに沿うような形で、回折輪帯3a〜3fが漸
次ピッチ(光軸に直角な方向の幅)を減少するようにし
て設けられ、変曲点Hの外側の面には、母非球面Bに沿
うような形で、回折輪帯3g〜3iが漸次ピッチを減少
するようにして設けられている。又、母非球面Bも点H
において折れ曲がる、または実質的に折れ曲がる形状で
ある。
【0109】ここで、点Hを境にして、回折輪帯のピッ
チが変わる。より具体的には、回折輪帯3a〜3fまで
は漸次ピッチが減少するが、点Hの内側における、その
点Hに最も近い回折輪帯3fのピッチP1は、回折輪帯
3fに接し、かつ点Hの外側の回折輪帯3gのピッチP
2よりも、小さくなっている。このようにすれば、点H
の外側を通過する所定の波長の光を、効果的にフレア光
に変換させることが出来る。
【0110】請求項35に記載の対物レンズは、CDに
対し、所定の物体距離にある波長λの光源から光を照射
した場合、前記所定距離h以下の開口数NAでは、波面
収差が0.07λrms以下であり、前記所定距離hの
内側を通過する光線の球面収差は、前記所定距離hの外
側を通過する光線の球面収差に対して、10λ〜100
λ小さいことを特徴とする。
【0111】このように、前記所定距離hの内側を通過
する光線の球面収差が、前記所定距離hの外側を通過す
る光線の球面収差に対して、10λ〜100λ小さけれ
ば、前記所定距離hの外側を通過する光線はフレアと見
なせ、小さい開口数NAのための開口制限を用いずと
も、ビーム径が絞られ過ぎることがなく、比較的大きな
スポット径を得ることができるため好ましい。
【0112】請求項36に記載の対物レンズは、前記回
折面の、光軸から周辺方向に数えて、あるi番目の回折
輪帯が次式を満たすことを特徴とする。 1.2≦pi+1/pi≦10 (4) ただし、pi:光軸から周辺方向に数えてi番目の回折
輪帯の、光軸に垂直な方向の幅
【0113】尚、上述のi番目の回折輪帯としては、光
軸上の輪帯を1としたとき、第14番目〜第22番目の
輪帯であることが望ましい。
【0114】請求項36の本発明によれば、開口数NA
が小さい側の使用状態で、所定開口数の外側の球面収差
を十分に大きなフレアとすることができる。すなわち、
NAが小さい側の使用状態で球面収差を実質的に不連続
とし、所定開口数の内側では良好に絞られたスポットを
得、その外側の光束は大きなフレアとなって記録再生の
ために必要な部分のスポットに影響を与えないようにし
ている。値pi+1/piが、式(4)の下限値以上であれ
ば、十分なフレアを得ることができる。一方、値pi+1
/piが、式(4)の上限値以下であれば、輪帯ピッチ
が小さすぎることがなく、回折面の製造が容易となる。
【0115】請求項37に記載の対物レンズは、NA
0.60の光線が通る回折輪帯の番号mが、 22≦m≦32 (5) をみたすことを特徴とする。ただし、回折輪帯の番号は
光軸上の輪帯を1とし、順に外側に数える。
【0116】請求項37の本発明によれば、番号mが式
(5)の下限値以上であれば、光情報記録媒体(例えば
CDとDVD等)の基板厚さに起因して生じる球面収差
の補正を十分に行え、一方、番号mが式(5)の上限値
以下であれば、回折効率の良いレンズを作りやすいとい
う利点がある。
【0117】請求項38に記載の対物レンズは、前記光
線が、波長630〜665nmの範囲内で、略平行な光
束で入射されることを特徴とする。
【0118】請求項39に記載の対物レンズは、DVD
用の波長をλ1、CD用の波長をλ2(λ1<λ2)と
し、前記波長λ1の光束により、DVDの記録または再
生を行うのに必要な像側の必要開口数をNA1とし、前
記波長λ2の光束により、CDの記録または再生を行う
のに必要な像側の必要開口数をNA2(NA1≧NA
2)とした時、前記波長λ1とDVDと前記必要開口数
NA1の組み合わせに対して、波面収差が0.07λ1
rms以下であり、かつ、前記波長λ2とCDと前記必
要開口数NA2の組み合わせに対して、波面収差が0.
07λ2rms以下であり、かつ、波長λ2とCDの組
み合わせに対して前記必要開口数NA2以上の光束をフ
レアにすることを特徴とする。
【0119】請求項40に記載の対物レンズは、CDに
対し、所定の物体距離にある前記波長λ2の光源から光
を照射した場合、前記必要開口数NA2以上NA1以下
の光束が、CDの記録面上では径w2以上w1以下の範
囲に分布し、 10μm≦w2≦50μm (6) 20μm≦w1−w2≦110μm (7) を満たすことを特徴とする。
【0120】径w2が式(6)の下限以上であれば、透
明基板厚t2の光情報記録媒体に対し、開口数NA2の
理想的なレンズと同等のビーム径を得ることができ、N
A2以上の光束はフレアとなって、情報の書き込み及び
/又は読み取りに悪影響を与える恐れが少ない。
【0121】値(w1−w2)が式(7)の下限以上で
あれば、透明基板厚t2の光情報記録媒体に対し、開口
数NA2以上の光束が広範囲なフレアとなって、良好な
フォーカス信号を得ることができる。
【0122】径W2が式(6)の上限以下である場合、
及び値(w1−w2)が式(7)の上限以下である場
合、プラスチックレンズからなる対物レンズの場合、温
度変化による屈折率変化による球面収差の劣化を、温度
変化に伴う半導体レーザの発振波長の変化を利用した回
折面による球面収差変化によって、ある程度補償するこ
とができる。開口数NA2以上の光束に対してフレアを
大きくすることは、基板厚さによる球面収差を補正する
回折の作用が弱くなることに相当し、温度変化による球
面収差の劣化を補償する上記の効果を損ねてしまうの
で、フレアを大きくしすぎるのは好ましくない。
【0123】請求項41に記載の対物レンズは、CDに
対し、所定の物体距離にある前記波長λ2の光源から光
を照射した場合、前記所定距離h以下の開口数NAで
は、波面収差が0.07λ2rms以下であり、前記所
定距離hの内側を通過する光線の球面収差は、前記所定
距離hの外側を通過する光線の球面収差に対して、10
λ2〜100λ2小さいことを特徴とする。
【0124】請求項42に記載の対物レンズは、前記波
長λ1は、630〜665nmの範囲にある波長であ
り、前記波長λ2は、750〜810nmの範囲にある
波長であるので、DVD又はCDの情報記録及び/又は
再生可能なDVD/CD互換光ピックアップ装置に好適
である。
【0125】請求項43に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記回折面の光路差関数をφ(h)
とするとき(hは光軸からの距離)、所定距離hの箇所
でdφ(h)/dhが不連続または実質的に不連続な関
数であることを特徴とする。
【0126】請求項44に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記所定距離hの内側に形成された
輪帯のうち最も外側の輪帯における光軸に垂直方向の幅
は、前記最も外側の輪帯に隣接し、かつ前記所定距離h
の外側に形成された輪帯における光軸に垂直方向の幅よ
り小さいことを特徴とする。
【0127】請求項45に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズを介して、CDに対
し、所定の物体距離にある波長λの光源から光を照射し
た場合、前記所定距離h以下の開口数NAでは、波面収
差が0.07λrms以下であり、前記所定距離hの内
側を通過する光線の球面収差は、前記所定距離hの外側
を通過する光線の球面収差に対して、10λ〜100λ
小さいことを特徴とする。
【0128】請求項46に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記回折面の、光軸から周辺方向に
数えて、あるi番目の回折輪帯が次式を満たすことを特
徴とする。 1.2≦pi+1/pi≦10 (4) ただし、pi:光軸から周辺方向に数えてi番目の回折
輪帯の、光軸に垂直な方向の幅
【0129】請求項47に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、NA0.60の光線が通る回折輪帯
の番号mが、 22≦m≦32 (5) をみたすことを特徴とする。
【0130】請求項48に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記2つの光源のうち、DVD用の
光源の波長をλ1、CD用の光源の波長λ2(λ1<λ
2)とし、前記波長λ1の光束により、DVDの記録ま
たは再生を行うのに必要な像側の必要開口数をNA1と
し、前記波長λ2の光束により、CDの記録または再生
を行うのに必要な像側の必要開口数をNA2(NA1≧
NA2)とした時、前記波長λ1とDVDと前記必要開
口数NA1の組み合わせに対して、波面収差が0.07
λ1rms以下であり、かつ、前記波長λ2とCDと前
記必要開口数NA2の組み合わせに対して、波面収差が
0.07λ2rms以下であり、かつ、前記波長λ2と
CDの組み合わせに対して前記必要開口数NA2以上の
光束をフレアにすることを特徴とする。
【0131】請求項49に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズを介して、CDに対
し、所定の物体距離にある前記波長λ2の光源から光を
照射した場合、前記必要開口数NA2以上NA1以下の
光束が、CDの記録面上では径w2以上w1以下の範囲
に分布し、 10μm≦w2≦50μm (6) 20μm≦w1−w2≦110μm (7) を満たすことを特徴とする。
【0132】請求項50に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記波長λ1とDVDの組み合わせ
に対する前記対物レンズの物点と、前記波長λ2とCD
の組み合わせに対する前記対物レンズの物点とが、光学
的に等しい距離にあることを特徴とする。
【0133】請求項51に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記波長λ1は、630〜665n
mの範囲にある波長であり、前記波長λ2は、750〜
810nmの範囲にある波長であることを特徴とする。
【0134】請求項52に記載の対物レンズは、開口数
NAが0.5〜0.7の範囲における波長λの光束が通
過したときの球面収差量は、開口数NAが0.5未満に
おける波長λの光束が通過したときの球面収差量より
も、10λ〜100λ以上大きいことを特徴とする。
【0135】請求項53に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズに、開口数NAが
0.5〜0.7の範囲における波長λの光束が通過した
ときの球面収差量は、開口数NAが0.5未満における
波長λの光束が通過したときの球面収差量よりも、10
λ〜100λ以上大きいことを特徴とする。光ピックア
ップ装置は、前記対物レンズの少なくとも一つの面の回
折輪帯において、前記所定距離hの内側に形成された輪
帯のうち最も外側の輪帯における光軸に垂直方向の幅
は、前記最も外側の輪帯に隣接し、かつ前記所定距離h
の外側に形成された輪帯における光軸に垂直方向の幅よ
り小さいことを特徴とする。
【0136】請求項54に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズに、開口数NAが
0.5未満の光束が通過したときに、CDから反射した
光束は、前記受光手段の受光面内に含まれるように、前
記受光手段に向かって照射され、開口数NAが0.5以
上の光束が通過したときに、CDから反射した光束は、
前記受光手段の受光面を除く周囲に照射されることを特
徴とする。
【0137】請求項55に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記受光手段は、1個ないし3個の
ほぼ矩形状の受光面を有しており、前記開口数NAが
0.5以上の光束のCDの記録面上でのスポット径は5
μm以上であることを特徴とする。
【0138】請求項56に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記受光手段は、略一直線上に並べ
た3個の矩形状の受光面を有し、前記開口数NAが0.
5以上の光束のCDの記録面上でのスポット径は25μ
m以上であることを特徴とする。
【0139】請求項57に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記対物レンズに、必要開口数NA
が0.5以上の光束が通過したときに、CDから反射し
た光束は、前記周辺受光面のみを含むように、前記受光
手段に向かって照射されることを特徴とする。
【0140】請求項58に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記受光手段は、少なくとも2個の
ストライプ状の受光面を有し、前記開口数NAが0.5
以上の光束のCDの記録面上でのスポット径は20μm
以上であることを特徴とする。
【0141】請求項59に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置は、前記受光手段は、少なくとも4個の
ストライプ状の受光面を有し、前記開口数NAが0.5
以上のCDの記録面上での光束のスポット径は50μm
以上であることを特徴とする。
【0142】光ピックアップ装置に使われる受光手段に
関して、レーザ光源と受光手段がユニット化されたモジ
ュールを使用する場合と、レーザ光源と受光手段とを別
に設ける場合がある。前者を一体型受光手段と、後者を
別体型受光手段と呼ぶこととする。図8(a)は一体型
受光手段の受光面を示し、図8(b)は別体型受光手段
の受光面を示す模式図である。図8(b)において、通
常ほぼ3個の矩形状の受光面から構成されている受光手
段の受光面は、中央受光面CSと、その両側に配置され
た一対の周辺受光面PSとを有している。中央受光面C
Sは、記録信号の書き込み及び/又は読み取りエラーが
生じていないか検出する機能を有し、周辺受光面PS
は、トラッキングエラーが生じていないか検出する機能
を有する。
【0143】本発明においては、DVD及びCDの2つ
の光情報記録媒体のうち、必要開口数の小さい光情報記
録媒体、すなわちCDに対して、開口数NAが0.5以
上の波長λの光束が前記対物レンズを通過したときに、
回折面によりフレアが形成されるようになっている。図
8(b)に示すように、開口数NAが0.5未満の波長
λの光束は、中央受光面CSの中央にスポットを形成す
るが、開口数NAが0.5以上の波長λの光束は、内径
φ1のフレア光となって照射される。このときに、内径
φ1が十分大きく、中央受光面CSを完全に内包するよ
うであれば、開口数NAが0.5以上の波長λの光束が
周辺受光面PSのみに照射されることとなり、本発明で
いう受光面としての中央受光面CSにおいて不要な光が
検出されることが防止され、誤検出を防止することが出
来る。
【0144】更に、フレア光の内径をφ1より大きなφ
2とし、周辺受光面PSまでを完全に内包するようであ
れば、開口数NAが0.5以上の波長λの光束は、本発
明でいう受光面としての中央受光面CS及び周辺受光面
PSにおいて不要な光が検出されることが防止され、誤
検出を防止することが出来る。
【0145】請求項55に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置の如く、前記受光手段が、1個ないし3
個のほぼ矩形状の受光面を有している場合、開口数NA
が0.5以上の光束のCDの記録面上でのスポット径は
5μm以上であれば、別体型受光手段において、中央受
光面CSに不要な光が入りづらくなり、誤検出を防止す
ることが出来る。
【0146】請求項56に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置のごとく、前記受光手段が、略一直線上
に並べた3個の矩形状の受光面を有し、開口数NAが
0.5以上の光束のCDの記録面上でのスポット径は2
5μm以上であれば、別体型受光手段において、さらに
周辺受光面PSに不要な光が入りづらくなり、誤検出を
更に防止できる。
【0147】これに対し、図8(a)に示すように、一
体型受光手段は、少なくとも2個以上、通常は4個以上
のストライプ状の受光面から成り立っている。開口数N
Aが0.5未満の波長λの光束は、中央受光面群CSの
間にスポットを形成するが、開口数NAが0.5以上の
波長λの光束は、内径φ1のフレア光となって照射され
る。このときに、内径φ1が十分大きく、中央受光面群
CSを完全に内包するようであれば、開口数NAが0.
5以上の波長λの光束が周辺受光面PSのみに照射され
ることとなり、本発明でいう受光面としての中央受光面
群CSにおいて不要な光が検出されることが防止され、
誤検出を防止することが出来る。
【0148】請求項58に記載のDVD/CD互換光ピ
ックアップ装置の如く、少なくとも2個のストライプ状
の受光面を有し、開口数NAが0.5以上の光束のCD
の記録面上でのスポット径は20μm以上であれば、一
体型受光手段において、中央受光面CSに不要な光が入
りづらくなり、誤検出を防止することが出来る。
【0149】更に、請求項59に記載のDVD/CD互
換光ピックアップ装置の如く、少なくとも4個のストラ
イプ状の受光面を有し、開口数NAが0.5以上の光束
のCDの記録面上でのスポット径は50μm以上であれ
ば、一体型受光手段において、さらに周辺受光面PSに
不要な光が入りづらくなり、誤検出を更に防止できる。
【0150】本明細書中で用いる回折面(又は回折パタ
ーン)とは、レンズの表面に、レリーフを設けて、回折
によって光束を集光あるいは発散させる作用を持たせた
面(又は形態)のことをいう。レリーフの形状として
は、例えば、レンズの表面に、光軸を中心とする略同心
円状の輪帯として形成され、光軸を含む平面でその断面
をみれば各輪帯は鋸歯のような形状が知られているが、
そのような形状を含むものである。
【0151】本明細書中において、対物レンズとは、狭
義には光ピックアップ装置に光情報記録媒体を装填した
状態において、最も光情報記録媒体側の位置で、これと
対向すべく配置される集光作用を有するレンズを指し、
広義にはそのレンズと共に、アクチュエータによって少
なくともその光軸方向に作動可能なレンズ群を指すもの
とする。ここで、かかるレンズ群とは、少なくとも1枚
以上(例えば2枚)のレンズを指すものである。従っ
て、本明細書中において、対物レンズの光情報記録媒体
側(像側)の開口数NAとは、対物レンズの最も光情報
記録媒体側に位置するレンズ面の開口数NAを指すもの
である。また、本明細書中では必要開口数NAは、それ
ぞれの光情報記録媒体の規格で規定されている開口数、
あるいはそれぞれの光情報記録媒体に対して、使用する
光源の波長に応じ、情報の記録または再生をするために
必要なスポット径を得ることができる回折限界性能の対
物レンズの開口数を示す。
【0152】本明細書中において、光情報記録媒体であ
るCDとは、例えば、CD-R, CD-RW,CD-Video, CD-ROM等
の各種CD系の光ディスク、DVDとは、DVD-ROM, DVD
-RAM, DVD-R, DVD-RW,DVD-Video等の各種DVD系の光
ディスクを意味するものである。
【0153】本明細書において、DVD/CD互換光ピ
ックアップ装置とは、上記のような種々のDVD系の光
ディスクのうち、少なくとも1種のDVDに対して、情
報の記録又は再生の少なくとも一方が可能であって、且
つ、上記のような種々のCD系の光ディスクのうち、少
なくとも1種のCDに対して、情報の記録又は再生の少
なくとも―方が可能である光ピックアップ装置である。
勿論、そのようなDVD/CD互換機能に、更に、DV
D及びCD以外の他の光情報記録媒体に対しても、情報
の記録又は再生が可能である機能を有する光ピックアッ
プ装置を除外するものではない。
【0154】DVD/CD互換光ピックアップ装置の望
ましい具体的な実施態様としては、波長の異なる少なく
とも2つの光源を有し、DVDに対しては、波長630
〜665nmの範囲内の或る波長を有する一方の光源を
使用し、CDに対しては、波長750〜810nmの範
囲内の或る波長を有する他方の光源を便用して、対物レ
ンズを含む集光光字系を介して、DVD又はCDからの
反射光を受光手段に導くように構成された光ピックアッ
プ装置である。
【0155】また、DVD/CD互換光ピックアップ装
置用の対物レンズとは、上記のようなDVD/CD互換
光ピックアップ装置に使用できる対物レンズであって、
望ましくは単玉のレンズからなるものである。
【0156】本明細書において、対物レンズのレンズ外
径D又は外径Doとは、光軸方向に対物レンズを見たと
きのフランジ部を含めた対物レンズ全体の略円形の外径
である。このとき、フランジ部の外周に切欠が設けられ
ている場合は、その切欠を無視した外径である。
【0157】また、有効径Deとは、光ピックアップ装
置に装着された対物レンズにおいて、実質的に光学面と
して使用される光源側の径であり、光源からの光束が紋
り等により実際に対物レンズに照射される領域の、光軸
を中心とした最大径である。
【0158】更に、端厚とは、上記の有効径に相当する
対物レンズの面上の位置における対物レンズの光軸方向
の厚さである。
【0159】本発明の光ピックアップ装置は、各種のプ
レーヤまたはドライブ等、あるいはそれらを組み込んだ
AV機器、パソコン、その他の情報端末等の音声および
/または画像の記録および/または再生装置に搭載する
ことができる。
【0160】尚、本発明のDVD/CD互換光ピックア
ップ装置として、特に、DVDの再生及びCDの再生の
みが可能な光ピックアップ装置においては、DVD用の
第1のレ一ザ光源の波長をλ1とし、CD用の第2のレ
ーザ光源の波長をλ2としたとき、前記波長λ1のレ一
ザ光における対物レンズの結像倍率mT1と、前記波長
λ2のレーザ光における前記対物レンズの結像倍率mT
2についてそれぞれ以下の式が成り立つようにすると好
ましい。 −1/5<mT1<−1/7.5 (8) −1/3<mT2<−1/7.5 (9)
【0161】又、DVD/CD互換光ピックアップ装置
として、特に、DVDの記録及び再生、及びCDの再生
のみが可能な光ピックアップ装置においては、DVD用
の第1のレ―ザ光源の波長をλ1とし、CD用の第2の
レ―ザ光源の波長をλ2としたとき、前記波長λ1のレ
―ザ光における対物レンズの結像倍率mT1と、前記波
長λ2のレーザ光における前記対物レンズの結像倍率m
T2について、それぞれ以下の式が成り立つようにする
と好ましい。 −1/3<mT1<−1/5 (10) −1/5<mT2<−1/7、5 (11)
【0162】更に、DVD/CD互換光ピックアップ装
置として、特に、DVDの再生、及びCDの記録及び再
生のみが可能な光ピックアップ装置においては、DVD
用の第1のレ―ザ光源の波長をλ1とし、CD用の第2
のレーザ光源の波長をλ2としたとき、前記波長λ1の
レーザ光における対物レンズの結像倍率mT1と、前記
波長λ2のレーザ光における前記対物レンズの結像倍率
mT2について、それぞれ以下の式が成り立つようにす
ると好ましい。 −1/5<mT1<−1/7.5 (12) −1/3<mT2<−1/5 (13)
【0163】又、DVD/CD互換光ピックアップ装置
として、特に、DVDの記録及び再生、及びCDの記録
及び再生のみが可能な光ピックアップ装置においては、
DVD用の第1のレーザ光源の波長をλ1とし、CD用
の第2のレーザ光源の波長をλ2としたとき、前記波長
λ1のレーザ光における対物レンズの結像倍率mT1
と、前記波長λ2のレーザ光における前記対物レンズの
結像倍率mT2について、それぞれ以下の式が成り立つ
ようにすると好ましい。 −1/3<mT1<−1/5 (14) −1/3<mT2<−1/5 (15)
【0164】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明する。回折面は回折レ
リーフをはずしたマクロ的な形状を示す母非球面と、光
路差函数とで表す。光路差関数は、基準波長の1次回折
光に対し回折面によって付加される光路差をあらわすも
のとし、光路差関数の値がmλ(mは回折次数)変わる
ごとに回折輪帯を設ける。
【0165】本発明の実施例では、回折面の母非球面お
よび光路差関数を、光軸からの距離hbを境界として、
その内側(光軸側)と外側(周辺側)とでそれぞれ別の
関数で表す。
【0166】このとき母非球面および光路差関数が、境
界hbで実質的に連続とするために、外側の母非面およ
び外側の光路差関数には定数項を設けた。光路差関数Φ
(h)は次式で表す。 Φ(h)=b0+b2*h2+b4*h4+b6*h6+・・・ (16) ただし、 h:光軸からの距離 b0、b2、b4、b6、・・・:光路差関数の係数
【0167】一方、非球面は次式で表す。 x=(h2/r)/(1+√(1−(1+k)h2/r2))+A0+A2*h2+ A4*h4+A6*h6+・・・ (17) ただし、 A0、A2、A4、A6、・・・:非球面係数 k:円錐係数 r:近軸曲率半径 r、d、n、νdはレンズの曲率半径、面間隔、基準波
長での屈折率、アッベ数を表す。
【0168】上記の定義を基にした場合、光路差関数の
2次係数を零でない値とすることにより、レンズにパワ
ーを持たせることができる。また、光路差関数の2次以
外の係数、例えば、4次係数、6次係数、8次係数、1
0次係数等を零でない値とすることにより、球面収差を
制御することができる。尚、ここで、制御するというこ
とは、屈折パワーを有する部分が持つ球面収差を、逆の
球面収差を発生させて補正したり、全体の球面収差を所
望な値にすることを意味する。
【0169】図1は、本実施の形態にかかる光ピックア
ップ装置の概略構成図である。図1において、第1の光
情報記録媒体(光ディスク、例えばCD)に対して記録
および/または再生を行う第1光源11と、第2の光情
報記録媒体(光ディスク、例えばDVD)に対して記録
および/または再生を行う第1光源11とは波長の異な
る第2光源12とを備え、それぞれの光源から射出され
る発散光束の発散角を所望の発散角に変換するカップリ
ングレンズ21,22と、上記光束をほぼ一つの方向に
進むように合成する光合成手段であるビームスプリッタ
62と、ビームスプリッタ62からの光束を光情報記録
媒体の情報記録面5に集光する対物レンズ3と、光情報
記録媒体からの反射光を受光する受光手段としての光検
出器41、42とを備えている。図中、8は絞り、9は
シリンドリカルレンズ、71,72は1/4波長板、1
5は光源11からの発散光束の発散度を小さくするため
のカップリングレンズ、16は凹レンズ、17は反射光
束を分離するためのホログラムである。対物レンズ3と
しては、実施例1〜3の対物レンズを用いた。
【0170】第1光源11は波長λ1=635又は65
5nm程度のレーザ光を射出し、このとき透明基板厚t
1=0.6mmの光情報記録媒体(DVD)に対して記
録および/または再生を行うのに必要な対物レンズの開
口数をNA1=0.6〜0.65とする。第2光源12
は波長λ2=785nm程度のレーザ光を射出し、この
とき透明基板厚t2=1.2mmの光情報記録媒体(C
D)に対して記録および/または再生を行うのに必要な
対物レンズの開口数をNA2=0.5とする。
【0171】本実施の形態における1枚構成の高NA対
物レンズで、厚みの異なる情報記録媒体に対応できる対
物レンズを得るための、回折面の役割は、球面収差の補
正であるが、球面収差の補正について、以下のようにす
る。
【0172】本実施例においては、透明基板の厚さt1
の記録媒体に対する物点の位置と、透明基板の厚さt2
の記録媒体に対する物点の位置とが等しくなっており、
例えば対物レンズにはいずれもコリメートされた平行光
が入射するので、回折面だけの作用によって基板厚の違
いによる球面収差を補正する。本実施例では、透明基板
の厚さt2の記録媒体に対して必要な開口数NA2の範
囲まで球面収差を小さくし、開口数NA1から開口数N
A2までの範囲は球面収差を大きくしている。
【0173】(実施例1)図2は、実施例1の対物レン
ズの断面図であり、図3は、実施例1の対物レンズにお
ける球面収差図である。[表1]及び[表2]に、実施
例1の対物レンズにおけるレンズデータを示す。
【0174】
【表1】
【表2】
【0175】(実施例2)図4は、実施例2の対物レン
ズの断面図であり、図5は、実施例2の対物レンズにお
ける球面収差図である。[表3]及び[表4]に、実施
例2の対物レンズにおけるレンズデータを示す。
【0176】
【表3】
【表4】
【0177】(実施例2)図6は、実施例3の対物レン
ズの断面図であり、図7は、実施例3の対物レンズにお
ける球面収差図であり、図7(a)は、DVDの情報記
録/再生条件における収差図で、図7(b)は、CDの
情報記録/再生条件における収差図である。[表5]及
び[表6]に、実施例3の対物レンズにおけるレンズデ
ータを示す。
【0178】
【表5】
【表6】
【0179】[表7]に、上述した各条件式を満足して
いる実施例1,2及び3の各データを、まとめて示す。
尚、表中において、例えばpiはi番目の輪帯における
ピッチを示す。
【表7】
【0180】尚、実施例1〜3のレンズは、成分[A]
として、軟化温度(TMA)が150℃であり、極限粘
度[η]が0.6dl/gであるエチレンとテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]ドデセン−3(以下T
CD−3)とのランダム共重合体 100重量部と、2
−ヒドロキシエチル−2− ヒドロキシドデシルアミン
と2−ヒドロキシエチルー2−ヒドロキシテトラドデシ
ルアミンとの混合物を0.6%と、ペンタエリスリトー
ルジステアレートを0.6%添加し、さらに他の添加剤
としてテトラキス[メチレン−3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを0.6
重量部添加して、シリンダ温度を250℃に設定した二
軸押出機に供給して溶融混練して環状オレフィン系樹脂
組成物を得た。
【0181】(実施例4)実施例4のレンズは、成分
[A]として、軟化温度(TMA)が150℃であり、
極限粘度[η]が0.6dl/gであるエチレンとテトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデセン−3
(以下TCD−3)とのランダム共重合体 100重量
部と、成分[B]として、[表8]に示すような各成分
をそれに示す量(重量部)で添加し、さらに他の添加剤
としてテトラキス[メチレン−3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを0.6
重量部添加して、シリンダ温度を250℃に設定した二
軸押出機に供給して溶融混練して得た環状オレフィン系
樹脂組成物を用いて、実施例1のレンズデータと同様の
レンズデータであるレンズ1〜4を製造した。更に比較
例として、PMMAを用いて同様のレンズデータである
レンズを製造した。
【表8】
【0182】比較レンズと本発明のレンズ4のMFR、
屈折率、吸水率、耐熱温度を測定した。結果を[表9]
に示す。
【表9】
【0183】レンズ4は、吸水率が0.01%以下と比
較レンズに比ペ非常に小さく、また、耐熱温度も高いこ
とから、環境変化に対する屈折率の変化や変質なとの起
こりにくいレンズであることが分かる。また、レンズ4
は、屈折率が比較レンズよりも大きいことから、レンズ
の端厚を厚くすることが可能となり、レンズの成形性を
向上させることかでき、転写性を向上させることができ
る。また、メルトフローレイトMFRが大きいことから
も、転写性を向上させることかできる。よって、光ピッ
クアップ装置の対物レンズのような、小型で精密性を要
求されるレンズにおいてはレンズ製造時の不良品発生率
を低減することが可能となり、低コスト化を可能とする
ことができる。
【0184】さらにレンズ1〜4を透過率試験機で透過
率を測定した値から、環境温度80℃、湿度90%で4
8時間曝し、その後室内に3時間放置した後に、再度透
過率試験機で透過率を測定した値を差し引いた値である
透過率減少(%)を[表10]に示す。
【表10】
【0185】図10は本発明者らが行った透過率試験機
を示す概略図である。図10において、ジグ102に、
レンズ1〜4に係る2枚の対物レンズ0Lを背中合わせ
に保持し、光軸に沿って、レーザー光源101より65
0nmの波長を有するφ1mmの光束を対物レンズO
L、OLを透過させ、反対側に配置された分光高度計1
03で、光強度を求めた。
【0186】
【発明の効果】本発明によると、環境変化に対してもよ
り安定した光学特性を有し、光量の損失も少なく、小
型、軽量かつ安価に得ることができ、DVD/CD互換
光ピックアップ装置用の対物レンズとして極めて実用性
の高い対物レンズ、及びそれを用いたDVD/CD互換
光ピックアップ装置を提供出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる光ピックアップ装置の概
略構成図である。
【図2】実施例1の対物レンズの断面図である。
【図3】実施例1の対物レンズにおける球面収差図であ
る。
【図4】実施例2の対物レンズの断面図である。
【図5】実施例2の対物レンズにおける球面収差図であ
る。
【図6】実施例3の対物レンズの断面図である。
【図7】実施例3の対物レンズにおける球面収差図であ
る。
【図8】図8(a)は一体型受光手段の受光面を示し、
図8(b)は別体形受光手段の受光面を示す模式図であ
る。
【図9】回折輪帯を設けた対物レンズとしてのレンズの
例を示す模式図である。
【図10】透過率試験機を示す概略図である。
【図11】本発明の対物レンズを示す断面図(図11
(a))及び正面図(図11(b))である。
【符号の説明】
8 絞り 9 シリンドリカルレンズ 11 第1光源 12 第2光源 15 カップリングレンズ 16 凹レンズ 17 ホログラム 21、22 カップリングレンズ 41,42 光検出器 62 ビームスプリッタ 71,72 1/4波長板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 3/08 G02B 3/08 G11B 7/12 G11B 7/12 7/135 7/135 A Fターム(参考) 2H087 KA13 PA01 PA17 PB01 QA02 QA07 QA14 QA34 RA46 RA47 UA01 4J032 CA34 CA35 CA43 CA45 CA53 CB11 CF03 CG02 4J100 AA02P AR09Q AR11Q BC43Q BC44Q BC48Q BC49Q CA04 5D119 AA41 BA01 CA16 DA01 DA05 EC01 EC47 FA05 FA08 JA44 JA47 JB01 JB02 JB05 JC05 9A001 KK16 KK17

Claims (59)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DVD/CD互換光ピックアップ装置用
    の対物レンズであって、回折面を有し、オレフィン系樹
    脂を含有する組成物を用いて形成されていることを特徴
    とする対物レンズ。
  2. 【請求項2】 DVD/CD互換光ピックアップ装置に
    使用される対物レンズであって、回折面を有し、メルト
    フローレイトMFRが30〜60(g/10分)を満た
    す組成物を用いて形成されていることを特徴とする対物
    レンズ。
  3. 【請求項3】 DVD/CD互換光ピックアップ装置に
    使用される対物レンズにおいて、回折面を有し、環境温
    度80℃、湿度90%で48時間曝し、その後室内に3
    時間放置した後に、650nmの波長で外径が1mmの
    光束を照射した場合における透過率減少は6%以下であ
    ることを特徴とする対物レンズ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の対物レンズは、オレフ
    ィン系樹脂を含有する組成物を用いて形成されているこ
    とを特徴とする対物レンズ。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の対物レンズは、メルト
    フローレイトMFRが30〜60(g/10分)を満た
    す組成物を用いて形成されていることを特徴とする対物
    レンズ。
  6. 【請求項6】 前記組成物が、オレフィン系樹脂を含有
    することを特徴とする請求項2又は5に記載の対物レン
    ズ。
  7. 【請求項7】 前記オレフィン系樹脂は、環状オレフィ
    ン系樹脂であることを特徴とする請求項1,4,6のい
    ずれかに記載の対物レンズ。
  8. 【請求項8】 前記環状オレフィン系樹脂は、下記[A
    −1]〜[A−3]から選ばれる少なくとも1つの繰り
    返し単位を有することを特徴とする請求項7に記載の対
    物レンズ。 [A−1]エチレンと下記化学式[化式1]または[化
    式2]で示される環状オレフィンとのランダム共重合
    体; 【化1】 (化学式[化式1]中、nは0または1であり、mは0
    または正の整数であり、qは0または1であり、R1
    18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に水素原
    子、ハロゲン原子またはハロゲンで置換されていてもよ
    い炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単環
    または多環を形成していてもよく、かつ該単環または多
    環は二重結合を有していてもよく、またR15とR16
    で、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成してい
    てもよい。 【化2】 (化学式[化式2]中、pおよびqは0または正の整数
    であり、mおよびnは0、1または2であリ、R1〜R
    19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン
    で置換されていてもよい炭化水素基またはアルコキシ基
    であり、R9またはR10が結合している炭素原子と、R
    13が結合している炭素原子またはR11が結合している炭
    素原子とは直接あるいは炭素数1〜3のアルキレン基を
    介して結合していてもよく、またn=m=0のときR15
    とR12またはR15とR19とは互いに結合して単環または
    多環の芳香族環を形成していてもよい。) [A−2]上記化学式[化式1]または[化式2]で示
    される環状オレフィンの開環重合体または共重合体、お
    よび、 [A−3]上記開環重合体体または共重合体〔A−2〕
    の水素化物。
  9. 【請求項9】 前記組成物は、同一分子中に親水基と疎
    水基とを有する化合物を含有することを特徴とする請求
    項1,4,6〜8のいずれかに記載の対物レンズ。
  10. 【請求項10】 焦点距離fと、レンズ外径Dとの間に
    は、 0.5≦D/f≦0.7 が成立することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに
    記載の対物レンズ。
  11. 【請求項11】 軸上厚tと、焦点距離fとの間には、 0.45≦t/f≦0.73 が成立することを特徴とする請求項1〜10のいずれか
    に記載の対物レンズ。
  12. 【請求項12】 前記回折面は複数の輪帯を有し、全輪
    帯数は、13以上50以下であることを特徴とする請求
    項1〜11のいずれかに記載の対物レンズ。
  13. 【請求項13】 光学機能部と、その外周に形成された
    フランジ部とを有し、前記フランジ部に切欠を有するこ
    とを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の対物
    レンズ。
  14. 【請求項14】 前記切欠は、光軸方向に見たときに、
    前記フランジ部の略円形の外周面の一部がカットされた
    部分であることを特徴とする請求項13に記載の対物レ
    ンズ。
  15. 【請求項15】 像側面の一部に、光軸に対して略垂直
    な方向に延在する面を有することを特徴とする請求項1
    〜14のいずれかに記載の対物レンズ。
  16. 【請求項16】 互いに波長の異なる少なくとも2つの
    光源と、前記光源からの光束をDVDまたはCDの記録
    面上に集光するための対物レンズを含む集光光学系と、
    前記記録面からの反射光を検出するための受光手段とを
    有し、 前記対物レンズが、回折面を有し、オレフィン系樹脂を
    含有する組成物を用いて形成されていることを特徴とす
    るDVD/CD互換光ピックアップ装置。
  17. 【請求項17】 互いに波長の異なる少なくとも2つの
    光源と、前記光源からの光束をDVDまたはCDの記録
    面上に集光するための対物レンズを含む集光光学系と、
    前記記録面からの反射光を検出するための受光手段とを
    有し、 前記対物レンズが、回折面を有し、メルトフローレイト
    MFRが30〜60(g/10分)を満たす組成物を用
    いて形成されていることを特徴とするDVD/CD互換
    光ピックアップ装置。
  18. 【請求項18】 互いに波長の異なる少なくとも2つの
    光源と、前記光源からの光束をDVDまたはCDの記録
    面上に集光するための対物レンズを含む集光光学系と、
    前記記録面からの反射光を検出するための受光手段とを
    有し、 前記対物レンズが、回折面を有し、環境温度80℃、湿
    度90%で48時間曝し、その後室内に3時間放置した
    後に、650nmの波長で外径が1mmの光束を照射し
    た場合における透過率減少は6%以下であることを特徴
    とするDVD/CD互換光ピックアップ装置。
  19. 【請求項19】 前記対物レンズは、オレフィン系樹脂
    を含有する組成物を用いて形成されていることを特徴と
    する請求項18に記載のDVD/CD互換光ピックアッ
    プ装置。
  20. 【請求項20】 前記対物レンズは、メルトフローレイ
    トMFRが30〜60(g/10分)を満たす組成物を
    用いて形成されていることを特徴とする請求項18に記
    載のDVD/CD互換光ピックアップ装置。
  21. 【請求項21】 前記組成物が、オレフィン系樹脂を含
    有することを特徴とする請求項17又は20に記載のD
    VD/CD互換光ピックアップ装置。
  22. 【請求項22】 前記オレフィン系樹脂は、環状オレフ
    ィン系樹脂であることを特徴とする請求項16,19,
    21のいずれかに記載のDVD/CD互換光ピックアッ
    プ装置。
  23. 【請求項23】 前記環状オレフィン系樹脂は、下記
    [A−1]〜[A−3]から選ばれる少なくとも1つの
    繰り返し単位を有することを特徴とする請求項22に記
    載のDVD/CD互換光ピックアップ装置。 [A−1]エチレンと下記化学式[化式1]または[化
    式2]で示される環状オレフィンとのランダム共重合
    体; 【化3】 (化学式[化式1]中、nは0または1であり、mは0
    または正の整数であり、qは0または1であり、R1
    18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に水素原
    子、ハロゲン原子またはハロゲンで置換されていてもよ
    い炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単環
    または多環を形成していてもよく、かつ該単環または多
    環は二重結合を有していてもよく、またR15とR16
    で、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成してい
    てもよい。 【化4】 (化学式[化式2]中、pおよびqは0または正の整数
    であり、mおよびnは0、1または2であリ、R1〜R
    19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン
    で置換されていてもよい炭化水素基またはアルコキシ基
    であり、R9またはR10が結合している炭素原子と、R
    13が結合している炭素原子またはR11が結合している炭
    素原子とは直接あるいは炭素数1〜3のアルキレン基を
    介して結合していてもよく、またn=m=0のときR15
    とR12またはR15とR19とは互いに結合して単環または
    多環の芳香族環を形成していてもよい。) [A−2]上記化学式[化式1]または[化式2]で示
    される環状オレフィンの開環重合体または共重合体、お
    よび、 [A−3]上記開環重合体体または共重合体〔A−2〕
    の水素化物。
  24. 【請求項24】 前記組成物は、同一分子中に親水基と
    疎水基とを有する化合物を含有することを特徴とする請
    求項16,19,21〜23のいずれかに記載のDVD
    /CD互換光ピックアップ装置。
  25. 【請求項25】 前記対物レンズにおいて、焦点距離f
    と、レンズ外径Dとの間には、 0.5≦D/f≦0.7 が成立することを特徴とする請求項16〜24のいずれ
    かに記載のDVD/CD互換光ピックアップ装置。
  26. 【請求項26】 前記対物レンズの外径Doと、有効径
    Deとの間には、 0.4mm≦Do−De≦3.0mm が成立することを特徴とする請求項16〜25のいずれ
    かに記載のDVD/CD互換光ピックアップ装置。
  27. 【請求項27】 前記対物レンズの端厚は、0.9mm
    以下であることを特徴とする請求項16〜26のいずれ
    かに記載のDVD/CD互換光ピックアップ装置。
  28. 【請求項28】 前記対物レンズの軸上厚tと、焦点距
    離fとの間には、 0.45≦t/f≦0.73 が成立することを特徴とする請求項16〜27のいずれ
    かに記載のDVD/CD互換光ピックアップ装置。
  29. 【請求項29】 前記回折面は複数の輪帯を有し、全輪
    帯数は、13以上50以下であることを特徴とする請求
    項16〜28のいずれかに記載のDVD/CD互換光ピ
    ックアップ装置。
  30. 【請求項30】 前記対物レンズは、光学機能部と、そ
    の外周に形成されたフランジ部とを有し、前記フランジ
    部に切欠を有することを特徴とする請求項16〜29の
    いずれかに記載のDVD/CD互換光ピックアップ装
    置。
  31. 【請求項31】 前記切欠は、光軸方向に見たときに、
    前記フランジ部の略円形の外周面の一部がカットされた
    部分であることを特徴とする請求項30に記載のDVD
    /CD互換光ピックアップ装置。
  32. 【請求項32】 前記対物レンズの像側面の一部に、光
    軸に対して略垂直な方向に延在する面を有することを特
    徴とする請求項16〜31のいずれかに記載のDVD/
    CD互換光ピックアップ装置。
  33. 【請求項33】 前記回折面の光路差関数をφ(h)と
    するとき(hは光軸からの距離)、所定距離hの箇所で
    dφ(h)/dhが不連続または実質的に不連続な関数
    であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記
    載の対物レンズ。
  34. 【請求項34】 前記所定距離hの内側に形成された輪
    帯のうち最も外側の輪帯における光軸に垂直方向の幅
    は、前記最も外側の輪帯に隣接し、かつ前記所定距離h
    の外側に形成された輪帯における光軸に垂直方向の幅よ
    り小さいことを特徴とする請求項33に記載の対物レン
    ズ。
  35. 【請求項35】 CDに対し、所定の物体距離にある波
    長λの光源から光を照射した場合、前記所定距離h以下
    の開口数NAでは、波面収差が0.07λrms以下で
    あり、 前記所定距離hの内側を通過する光線の球面収差は、前
    記所定距離hの外側を通過する光線の球面収差に対し
    て、10λ〜100λ小さいことを特徴とする請求項3
    3又は34に記載の対物レンズ。
  36. 【請求項36】 前記回折面の、光軸から周辺方向に数
    えて、あるi番目の回折輪帯が次式を満たすことを特徴
    とする請求項1〜15,33〜35のいずれかに記載の
    対物レンズ。 1.2≦pi+1/pi≦10 ただし、 pi:光軸から周辺方向に数えてi番目の回折輪帯の、
    光軸に垂直な方向の幅
  37. 【請求項37】 NA0.60の光線が通る回折輪帯の
    番号mが、 22≦m≦32 をみたすことを特徴とする請求項1〜15,33〜36
    のいずれかに記載の対物レンズ。ただし、回折輪帯の番
    号は光軸上の輪帯を1とし、順に外側に数える。
  38. 【請求項38】 前記光線は、波長630〜665nm
    の範囲内で、略平行な光束で入射されることを特徴とす
    る請求項37に記載の対物レンズ。
  39. 【請求項39】 DVD用の波長をλ1、CD用の波長
    をλ2(λ1<λ2)とし、 前記波長λ1の光束により、DVDの記録または再生を
    行うのに必要な像側の必要開口数をNA1とし、前記波
    長λ2の光束により、CDの記録または再生を行うのに
    必要な像側の必要開口数をNA2(NA1≧NA2)と
    した時、 前記波長λ1とDVDと前記必要開口数NA1の組み合
    わせに対して、波面収差が0.07λ1rms以下であ
    り、 かつ、前記波長λ2とCDと前記必要開口数NA2の組
    み合わせに対して、波面収差が0.07λ2rms以下
    であり、 かつ、波長λ2とCDの組み合わせに対して前記必要開
    口数NA2以上の光束をフレアにすることを特徴とする
    請求項1〜15,33〜38のいずれかに記載の対物レ
    ンズ。
  40. 【請求項40】 CDに対し、所定の物体距離にある前
    記波長λ2の光源から光を照射した場合、前記必要開口
    数NA2以上NA1以下の光束が、CDの記録面上では
    径w2以上w1以下の範囲に分布し、 10μm≦w2≦50μm 20μm≦w1−w2≦110μm を満たすことを特徴とする請求項39に記載の対物レン
    ズ。
  41. 【請求項41】 CDに対し、所定の物体距離にある前
    記波長λ2の光源から光を照射した場合、前記所定距離
    h以下の開口数NAでは、波面収差が0.07λ2rm
    s以下であり、 前記所定距離hの内側を通過する光線の球面収差は、前
    記所定距離hの外側を通過する光線の球面収差に対し
    て、10λ2〜100λ2小さいことを特徴とする請求
    項39又は40に記載の対物レンズ。
  42. 【請求項42】 前記波長λ1は、630〜665nm
    の範囲にある波長であり、前記波長λ2は、750〜8
    10nmの範囲にある波長であることを特徴とする請求
    項39〜41のいずれかに記載の対物レンズ。
  43. 【請求項43】 前記回折面の光路差関数をφ(h)と
    するとき(hは光軸からの距離)、所定距離hの箇所で
    dφ(h)/dhが不連続または実質的に不連続な関数
    であることを特徴とする請求項16〜32のいずれかに
    記載のDVD/CD互換光ピックアップ装置。
  44. 【請求項44】 前記所定距離hの内側に形成された輪
    帯のうち最も外側の輪帯における光軸に垂直方向の幅
    は、前記最も外側の輪帯に隣接し、かつ前記所定距離h
    の外側に形成された輪帯における光軸に垂直方向の幅よ
    り小さいことを特徴とする請求項43に記載のDVD/
    CD互換光ピックアップ装置。
  45. 【請求項45】 前記対物レンズを介して、CDに対
    し、所定の物体距離にある波長λの光源から光を照射し
    た場合、前記所定距離h以下の開口数NAでは、波面収
    差が0.07λrms以下であり、 前記所定距離hの内側を通過する光線の球面収差は、前
    記所定距離hの外側を通過する光線の球面収差に対し
    て、10λ〜100λ小さいことを特徴とする請求項4
    3又は44に記載のDVD/CD互換光ピックアップ装
    置。
  46. 【請求項46】 前記回折面の、光軸から周辺方向に数
    えて、あるi番目の回折輪帯が次式を満たすことを特徴
    とする請求項16〜32,43〜45のいずれかに記載
    のDVD/CD互換光ピックアップ装置。 1.2≦pi+1/pi≦10 ただし、 pi:光軸から周辺方向に数えてi番目の回折輪帯の、
    光軸に垂直な方向の幅
  47. 【請求項47】 NA0.60の光線が通る前記回折面
    の回折輪帯の番号mが、 22≦m≦32 をみたすことを特徴とする請求項16〜32、42〜4
    6のいずれかに記載のDVD/CD互換光ピックアップ
    装置。
  48. 【請求項48】 前記2つの光源のうち、DVD用の光
    源の波長をλ1、CD用の光源の波長λ2(λ1<λ
    2)とし、 前記波長λ1の光束により、DVDの記録または再生を
    行うのに必要な像側の必要開口数をNA1とし、前記波
    長λ2の光束により、CDの記録または再生を行うのに
    必要な像側の必要開口数をNA2(NA1≧NA2)と
    した時、 前記波長λ1とDVDと前記必要開口数NA1の組み合
    わせに対して、波面収差が0.07λ1rms以下であ
    り、 かつ、前記波長λ2とCDと前記必要開口数NA2の組
    み合わせに対して、波面収差が0.07λ2rms以下
    であり、 かつ、前記波長λ2とCDの組み合わせに対して前記必
    要開口数NA2以上の光束をフレアにすることを特徴と
    する請求項16〜32、43〜47のいずれかに記載の
    DVD/CD互換光ピックアップ装置。
  49. 【請求項49】 前記対物レンズを介して、CDに対
    し、所定の物体距離にある前記波長λ2の光源から光を
    照射した場合、前記必要開口数NA2以上NA1以下の
    光束が、CDの記録面上では径w2以上w1以下の範囲
    に分布し、 10μm≦w2≦50μm 20μm≦w1−w2≦110μm を満たすことを特徴とする請求項48に記載のDVD/
    CD互換光ピックアップ装置。
  50. 【請求項50】 前記波長λ1とDVDの組み合わせに
    対する前記対物レンズの物点と、前記波長λ2とCDの
    組み合わせに対する前記対物レンズの物点とが、光学的
    に等しい距離にあることを特徴とする請求項48又は4
    9に記載のDVD/CD互換光ピックアップ装置。
  51. 【請求項51】 前記波長λ1は、630〜665nm
    の範囲にある波長であり、前記波長λ2は、750〜8
    10nmの範囲にある波長であることを特徴とする請求
    項48〜50のいずれかに記載のDVD/CD互換光ピ
    ックアップ装置。
  52. 【請求項52】 開口数NAが0.5〜0.7の範囲に
    おける波長λの光束が通過したときの球面収差量は、開
    口数NAが0.5未満における波長λの光束が通過した
    ときの球面収差量よりも、10λ〜100λ以上大きい
    ことを特徴とする請求項33又は34に記載の対物レン
    ズ。
  53. 【請求項53】 前記対物レンズに、開口数NAが0.
    5〜0.7の範囲における前記波長λ2の光束が通過し
    たときの球面収差量は、必要開口数NAが0.5未満に
    おける前記所定の波長λ2の光束が通過したときの球面
    収差量よりも、10λ2〜100λ2以上大きいことを
    特徴とする請求項48〜51のいずれかに記載のDVD
    /CD互換光ピックアップ装置。
  54. 【請求項54】 前記対物レンズに、開口数NAが0.
    5未満の光束が通過したときに、CDから反射した光束
    は、前記受光手段の受光面内に含まれるように、前記受
    光手段に向かって照射され、 開口数NAが0.5以上の光束が通過したときに、CD
    から反射した光束は、前記受光手段の受光面を除く周囲
    に照射されることを特徴とする請求項16〜32、43
    〜51,53のいずれかに記載のDVD/CD互換光ピ
    ックアップ装置。
  55. 【請求項55】 前記受光手段は、1個ないし3個のほ
    ぼ矩形状の受光面を有しており、前記開口数NAが0.
    5以上の光束のCDの記録面上でのスポット径は5μm
    以上であることを特徴とする請求項54に記載のDVD
    /CD互換光ピックアップ装置。
  56. 【請求項56】 前記受光手段は、略一直線上に並べた
    3個の矩形状の受光面を有し、前記開口数NAが0.5
    以上の光束のCDの記録面上でのスポット径は25μm
    以上であることを特徴とする請求項54に記載のDVD
    /CD互換光ピックアップ装置。
  57. 【請求項57】 前記対物レンズに、必要開口数NAが
    0.5以上の光束が通過したときに、CDから反射した
    光束は、前記周辺受光面のみを含むように、前記受光手
    段に向かって照射されることを特徴とする請求項16〜
    32,43〜51,52のいずれかに記載のDVD/C
    D互換光ピックアップ装置。
  58. 【請求項58】 前記受光手段は、少なくとも2個のス
    トライプ状の受光面を有し、前記開口数NAが0.5以
    上の光束のCDの記録面上でのスポット径は20μm以
    上であることを特徴とする請求項57に記載のDVD/
    CD互換光ピックアップ装置。
  59. 【請求項59】 前記受光手段は、少なくとも4個のス
    トライプ状の受光面を有し、前記開口数NAが0.5以
    上のCDの記録面上での光束のスポット径は50μm以
    上であることを特徴とする請求項57に記載のDVD/
    CD互換光ピックアップ装置。
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