JP2001200122A - 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩素化塩化ビニル系樹脂組成物

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JP2001200122A
JP2001200122A JP2000008257A JP2000008257A JP2001200122A JP 2001200122 A JP2001200122 A JP 2001200122A JP 2000008257 A JP2000008257 A JP 2000008257A JP 2000008257 A JP2000008257 A JP 2000008257A JP 2001200122 A JP2001200122 A JP 2001200122A
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vinyl chloride
chloride resin
chlorinated vinyl
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chlorination
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JP2000008257A
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Tsuyoshi Suzuki
毅之 鈴木
Minoru Isshiki
実 一色
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低温での耐衝撃性を犠牲にせずに、耐熱性が高
く、しかも高温での引張強度も高い、塩素化塩化ビニル
系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】塩素化度が62〜70重量%である塩素化
塩化ビニル系樹脂(I)100重量部と粒子中のブタジ
エン含有量が60重量%より大きいABS粒子(II)5〜
12重量部および塩素化前の重合度が600〜1500
であり塩素化度が58〜62重量%である塩素化塩化ビ
ニル系樹脂(III)0.5〜4重量部を含んでなる塩素化
塩化ビニル系樹脂組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩素化塩化ビニル
系樹脂組成物、特に低温での耐衝撃強度を犠牲にせずに
耐熱性が高く、しかも高温での引張強度が強い成形用塩
素化塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩素化塩化ビニル系樹脂の成形物は、耐
熱性が高いという特徴を有し、従来の塩化ビニル系樹脂
の成形物では加熱変形するために使用できないような比
較的高温での用途に用いられている。例えば、塩化ビニ
ル系樹脂成形物よりも熱変形温度が20〜40℃も高い
ことを利用して、熱水用パイプとして塩素化塩化ビニル
系樹脂成形物が用いられる。あるいは、塩化ビニル系樹
脂成形物よりも熱変形温度が高いことを利用して、熱の
かかる家電用のシートとして塩素化塩化ビニル系樹脂成
形物が用いられる。
【0003】一方、塩素化塩化ビニル系樹脂の成形物
は、高温での引張強度が強い反面で、低温での耐衝撃性
が弱いことが知られている。この低温での耐衝撃性が弱
いことを克服するために、塩素化塩化ビニル系樹脂組成
物においてABS,MBS等の耐衝撃改良剤を配合する
ことが知られている。これらの耐衝撃吸収剤は低温での
耐衝撃性を向上するものの十分ではなかった。この問題
を解決するために、特公昭49−18102では、塩素
化塩化ビニル系樹脂組成物において、ABS及び/又は
MBSと塩素化ポリエチレンを配合することを提案して
いる。しかし、塩素化塩化ビニル系樹脂組成物に塩素化
ポリエチレンを配合することで耐衝撃性は優れて改善さ
れるものの、塩素化塩化ビニル系樹脂成形物の軟化温度
が下がり、高温での引張強度が低下するため、塩素化塩
化ビニル系樹脂組成物としては不十分なものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低温
での耐衝撃性を犠牲にせずに、耐熱性が高く、しかも高
温での引張強度も高い、好ましい塩素化塩化ビニル系樹
脂組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、塩
素化度が62〜70重量%である塩素化塩化ビニル系樹
脂(I)100重量部、粒子中のブタジエン含有量が60
重量%より大きいABS粒子(II)5〜12重量部、およ
び塩素化度が58〜62重量%である塩素化塩化ビニル
系樹脂(III)0.5〜4重量部からなる塩素化塩化ビニ
ル系樹脂組成物、に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる塩素化塩化ビ
ニル系樹脂は、通常、原料として塩化ビニル系樹脂を用
い、同塩化ビニル系樹脂を水性媒体中に分散した状態で
塩素を供給し、それに水銀灯を照射するか、加熱塩素化
するか、触媒の存在下で塩素化するなど水性媒体中で塩
素化する方法、塩化ビニル系樹脂を気層中、水銀灯の照
射下で塩素化を行うなど気層中で塩素化する方法などに
より製造される。原料である塩素化前の塩化ビニル系樹
脂の平均重合度は、通常600から1500,好ましく
は600〜1300、より好ましくは600〜1200
であり、塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素化度は62〜7
0重量%、好ましくは63〜70重量%、より好ましく
は64〜70重量%である。塩素化塩化ビニル系樹脂の
塩素化度が62重量%未満であれば、十分な耐熱性を有
する組成物が得られず、一方、塩素化度が70重量%を
越えると、溶融粘度が高くなり、樹脂組成物の加工に技
術的な困難を伴うので、好ましくない。原料の塩化ビニ
ル系樹脂(I)としては、塩化ビニルの単独重合体、およ
び塩化ビニルと他の共重合可能な単量体、例えば、エチ
レン、プロピレン、酢酸ビニル、塩化アリル、アリルグ
リシジルエーテル、アクリル酸エステル、ビニルエーテ
ル等との共重合体を包含する。
【0007】本発明では、粒子中のブタジエン含有量が
60重量%より大きいABS粒子(II)5〜12重量部を
用いる。ここでABSとは、アクリロニトリルとブタジ
エンとスチレンの共重合体であり、ブタジエン含有量が
60重量%より大きいABSとしてGE Specia
lty Chemicals社製のBlendex33
8あるいはBlendex336等が知られている。
【0008】ここで、ブタジエン含有量が60重量%よ
り小さいと、低温での耐衝撃強度が低下する。また、A
BSの配合量が2重量部未満だと成形品の耐衝撃物性が
低下し、8重量部を越えると塩素化塩化ビニル系樹脂が
持つ特性である耐熱性が低下する。
【0009】本発明では、更に、塩素化度が58〜62
重量%の塩素化塩化ビニル系樹脂(III)を0.5〜4重
量部配合する。この塩素化塩化ビニル系樹脂(III)は、
前記、塩素化塩化ビニル系樹脂(I)と同様に、原料とし
て平均重合度が、600〜1500,好ましくは600
〜1300、より好ましくは600〜1200の塩化ビ
ニル系樹脂を用い、塩素化塩化ビニル系樹脂(I)と同様
の方法で塩素化して製造される。ただし、このとき塩素
化塩化ビニル系樹脂(III)の塩素化度が58〜62重量
%になるように調整する必要がある。これにより、加工
性が向上し、物性的にも、高温引っ張り強度、軟化点が
向上の効果が得られる。塩素化塩化ビニル系樹脂(III)
の塩素化度が58重量%より小さい場合には所望の効果
を得るために、原料の塩化ビニル樹脂の重合度を上げる
必要があり加工が容易でなくなる。62重量%より大き
い場合は、所望の低温での耐衝撃強度が得られない等の
問題がある。また、この塩素化塩化ビニル系樹脂の配合
量が0.5重量部未満であると所望の低温での耐衝撃強
度が得られず、4重量部を越えると所望の高温での引張
強度が得られない。
【0010】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明する。しかし、本発明は以下の実施例のみ
に限定されるわけではない。尚、実施例および比較例
中、「部」または「%」は、特に記載のない限り「重量
部」または「重量%」である。
【0011】(実施例1)重合度1000の塩化ビニル
樹脂を後塩素化して塩素化度が67%の塩素化塩化ビニ
ル樹脂(I)を得た。この塩素化塩化ビニル樹脂(I)100
部に、Blendex338(ブタジエンを70%含有
するABS粒子、GE SpecialtyChemi
cals社製)(II)8部、重合度1000の塩化ビニル
系樹脂を後塩素化して得た塩素化度59%の塩素化塩化
ビニル系樹脂(III)1部、安定剤としてブチル錫系安定
剤2部、安定化助剤として合成ゼオライトを1部、滑剤
を2部、充填剤として二酸化チタン4部を加えた。この
配合物のハンドブレンドをおこない均一な配合物を得
た。
【0012】このブレンド配合物を、200℃の8イン
チのロールにて3分間混練し、205℃のプレス機にて
10分間プレス後に切削して試験片を得た。JIS K
7110に準じて−7℃でのアイゾット衝撃試験をお
こなったところアイゾット衝撃試験値は7.4kg・c
m/cm2であった。また、JIS K 7113に準
じて82℃での引張試験をおこなったところ、引張強度
は269kg/cm2であった。また、JIS K 7
206に準じた5kg荷重でのVicat軟化点は11
7.7℃だった。
【0013】(実施例2)重合度1000の塩化ビニル
樹脂を後塩素化して塩素化度が67%の塩素化塩化ビニ
ル樹脂(I)を得た。この塩素化塩化ビニル樹脂(I)100
部に、Blendex338(ブタジエンを70%含有
するABS粒子、GE SpecialtyChemi
cals社製)(II)9部、重合度1000の塩化ビニル
系樹脂を後塩素化して得た塩素化度59%の塩素化塩化
ビニル系樹脂(III)2部、安定剤としてブチル錫系安定
剤2部、安定化助剤として合成ゼオライトを1部、滑剤
を2部、充填剤として二酸化チタン4部を加えた。この
配合物のハンドブレンドをおこない均一な配合物を得
た。
【0014】このブレンド配合物を、200℃の8イン
チのロールにて3分間混練し、205℃のプレス機にて
10分間プレス後に切削して試験片を得た。JIS K
7110に準じて−7℃でのアイゾット衝撃試験をお
こなったところアイゾット衝撃試験値は7.1kg・c
m/cm2であった。また、JIS K 7113に準
じて82℃での引張試験をおこなったところ、引張強度
は265kg/cm2であった。また、JIS K 7
206に準じた5kg荷重でのVicat軟化点は11
7.2℃だった。
【0015】(比較例1)重合度1000の塩化ビニル
樹脂を後塩素化して塩素化度が67%の塩素化塩化ビニ
ル樹脂(I)を得た。この塩素化塩化ビニル樹脂100部
に、Blendex338(ブタジエンを70%含有す
るABS粒子、GE SpecialtyChemic
als社製)(II)7部、Tyrin 3615P(塩素
含有量36%の塩素化ポリエチレン、ダウ・スペシャリ
ティー・ケミカルズ社製)2部、安定剤としてブチル錫
系安定剤2部、安定化助剤として合成ゼオライトを1
部、滑剤を2部、充填剤として二酸化チタン4部を加え
た。この配合物のハンドブレンドをおこない均一な配合
物を得た。
【0016】このブレンド配合物を、200℃の8イン
チのロールにて3分間混練し、205℃のプレス機にて
10分間プレス後に切削して試験片を得た。JIS K
7110に準じて−7℃でのアイゾット衝撃試験をお
こなったところアイゾット衝撃試験値は7.1kg・c
m/cm2であった。また、JIS K 7113に準
じて82℃での引張試験をおこなったところ、引張強度
は252kg/cm2であった。また、JIS K 7
206に準じた5kg荷重でのVicat軟化点は11
6.3℃だった。
【0017】上記の実施例および比較例の結果を表1に
まとめた。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】実施例1〜2の結果から明らかなよう
に、塩素化塩化ビニル系樹脂(I)100重量部に対し
て、粒子中のブタジエン含有量が60重量%より大きい
ABS粒子(II)5〜12重量部、および塩素化度が5
8〜62重量%である塩素化塩化ビニル系樹脂(III)
0.5〜4重量部からなる塩素化塩化ビニル系樹脂組成
物を用いることにより、低温での耐衝撃強度を犠牲にせ
ずに成形体の耐熱性を向上し、高温での引張強度を向上
することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素化度が62〜70重量%である塩素
    化塩化ビニル系樹脂(I)100重量部、粒子中のブタ
    ジエン含有量が60重量%より大きいABS粒子(II)
    5〜12重量部、および塩素化度が58〜62重量%で
    ある塩素化塩化ビニル系樹脂(III)0.5〜4重量部か
    らなる塩素化塩化ビニル系樹脂組成物。
JP2000008257A 2000-01-17 2000-01-17 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物 Pending JP2001200122A (ja)

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