JP2001193347A - 回転ダンパ、該回転ダンパを用いた吊り戸用制動装置、ならびに、該制動装置を備えた吊り戸 - Google Patents

回転ダンパ、該回転ダンパを用いた吊り戸用制動装置、ならびに、該制動装置を備えた吊り戸

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JP2001193347A
JP2001193347A JP2000346783A JP2000346783A JP2001193347A JP 2001193347 A JP2001193347 A JP 2001193347A JP 2000346783 A JP2000346783 A JP 2000346783A JP 2000346783 A JP2000346783 A JP 2000346783A JP 2001193347 A JP2001193347 A JP 2001193347A
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Kenji Takahashi
謙次 高橋
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TOK Bearing Co Ltd
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BEST OUME KK
TOK Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 治具を用いないで指等によって発生トルクの
調整が容易に操作可能な回転ダンパ、該回転ダンパを用
いた吊り戸用制動装置、ならびに、該制動装置を備えた
吊り戸を提供する。 【解決手段】 回転部材(5)が、駆動軸(4)に軸支
された基部(6)と、駆動軸に相対回動可能でカム部材
(72)を有するトルク調整体(7)と、これを介して
対向するように配置された一対のスライド部材(8)
と、スライド部材をトルク調整体に付勢する一対のバネ
手段(9)とを備え、カム部材の軸方向突出部の先端に
設けた調整ツマミ(73)によって、トルク調整体を駆
動軸に対して所定角度をもった位置に相対回動可能とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転ダンパの発生
トルクの調整を、ドライバー等の治具を用いないで指等
によって容易に操作可能とした回転ダンパに関し、さら
に、該回転ダンパを用いた、スライドして開閉される吊
り戸用の制動装置、ならびに、該制動装置を備えた吊り
戸に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回転ダンパの発生トルクを調整す
る方法としては、例えば特開平8−93312号公報に
示される。この公報には、図12に示すように、制動シ
ャフト33に固着した回転ドラム34と、筐体31の蓋
体部31Bに固着された基体部31Aに螺着する調整ネ
ジ35と、この調整ネジ35に螺合すると共に蓋体部3
1Bの溝31Cに沿って移動可能な可動ドラム36と、
制動シャフト33に一方向のみの回転動作を伝達する一
方向クラッチ37とからなるドアクローザ用流体摩擦抵
抗型ダンパ装置が開示されている。
【0003】このようなダンパ装置では、可動ドラム3
6を筐体31内で軸方向に沿って移動させ、可動ドラム
36の外周面と回転ドラム34の内周面との接触・摺動
面積を変化させて、発生トルクの大きさを調整するよう
になっている。このような調整は、調整ネジ35の出し
入れによって行なわれるため、ドライバー等の治具の使
用が必須であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、回転ダンパの
発生トルクの調整を、ドライバー等の治具を用いないで
指等によって容易に操作可能とした回転ダンパ、ならび
に、このような回転ダンパを用いた吊り戸の制動装置、
ならびに該制動装置を備えた吊り戸が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の発明に係る回転ダンパは、請求項1において、
内部に室を備えたハウジングと、該室内に基端側が収容
された駆動軸と、該駆動軸に軸支されて前記室内に収容
された回転部材と、前記室内に充填された粘性流体とを
備え、前記回転部材が、前記駆動軸と一体回転自在に軸
支された基部と、前記駆動軸に対して固定関係を持ちつ
つ一定以上の外部力の作用により相対回転可能なカム部
材を備えたトルク調整体と、該トルク調整体を介して径
方向に移動可能に対向して配置され、かつ前記室の内周
面の一部と相補的な外面をそれぞれ有する一対のスライ
ド部材と、該一対のスライド部材を前記トルク調整体の
前記カム部材に対して付勢する一対のバネ手段とを備
え、前記駆動軸に対して前記トルク調整体を所定角度相
対回動させることにより、前記一対のスライド部材を前
記基部に沿って径方向にスライドさせて該一対のスライ
ド部材の外面と前記室の内周面との間の径方向の間隔を
変化させることによって前記回転部材の回転により発生
するトルクを変化させるようにした回転ダンパにおい
て、前記カム部材は前記ハウジング外に突出した軸方向
突起部を有し、前記トルク調整体を前記駆動軸に対して
所定角度相対回動させるための作動部としての調整ツマ
ミを、前記突起部の先端に固定するようにした。
【0006】一対のスライド部材を基部に沿って径方向
にスライドさせることによってその外面と室の内周面と
の間に形成される径方向における間隔を制御することに
より、この隙間に存在する粘性流体の剪断抵抗に基づい
て発生するトルクを変化させることができるので、ダン
パ本体の軸方向長さに関する制約を受けることがない。
さらに、カム部材がハウジング外に突出した軸方向突起
部を有するようにし、トルク調整体を駆動軸に対して所
定角度相対回動させるための作動部としての調整ツマミ
をカム部材の前記突起部に固定するようにした。これに
より、トルク調整体を該所定角度の位置まで容易に回動
することができる。
【0007】請求項2では、前記調整ツマミを、前記カ
ム部材の軸方向突起部の先端に装着される環状のツマミ
本体と、該本体の径方向に沿って貫通するネジ孔と、該
ネジ孔に螺合するネジとから構成し、該ネジの端面が前
記突起部の外面に圧接することにより、前記調整ツマミ
を前記カム部材に固定するようにした。
【0008】請求項3では、前記カム部材が前記突起部
の先端に径方向に沿った孔を備えるようにし、前記調整
ツマミが、前記突起部の孔を通る線上に位置する一対の
孔を有する環状のツマミ本体と、前記突起部の孔と前記
本体の一対の孔とからなる連続孔に挿入される圧入ピン
とを備えるようにし、前記連続孔に前記圧入ピンを挿入
することにより前記調整ツマミを前記カム部材に固定す
るようにした。
【0009】請求項4では、前記カム部材が、前記突起
部の先端近傍の外周面に周方向に沿って形成された溝を
備えるようにし、前記調整ツマミが、前記溝の内寄りに
前記カム部材の前記突起部に対し相対回転不能に装着さ
れるツマミ本体と、前記溝に装着可能な止め輪とを備え
るようにし、前記溝に前記止め輪を装着することにより
前記調整ツマミを前記カム部材に固定するようにした。
【0010】上記請求項2〜4のような構成とすること
により、調整ツマミをカム部材に容易かつ確実に固定で
きる。
【0011】次ぎに、上記課題を解決するための本発明
における第2発明に係るスライド戸用の制動装置は、請
求項5に示すように、ガイドレール上をスライドして開
閉される吊り戸に取付けられた前記請求項1〜請求項4
のいずれか一項に記載の回転ダンパと、該回転ダンパの
駆動軸のハウジング外への延出部に取付けられ、前記駆
動軸の一方向のみへの回転を許容する一方向クラッチ
と、該一方向クラッチの外周に固定されたピニオンと、
前記ガイドレールと略平行線上にある所定位置に設けら
れた、前記ピニオンと噛合うラックとを備えるようにし
た。
【0012】このような構成としたことにより、吊り戸
を閉じる際においては、軸方向長さの短いコンパクトな
ダンパを用いて所望の制動力により戸を閉じることがで
き、かつ、吊り戸を開く際においては、一方向クラッチ
の作用により制動力を受けることなく戸を開けることが
できる。
【0013】また、本発明における第3発明に係る吊り
戸は、請求項6に示すように、請求項5に記載の制動装
置を備え、本体と、該本体に設けられた走行車輪と、該
走行車輪が回転自在に載置される前記ガイドレールとか
らなり、該ガイドレールが前記本体が閉まる側に下方傾
斜したことを特徴とする。
【0014】さらに、このような吊り戸としては、請求
項7に示すように、請求項5に記載の制動装置を備え、
本体と、該本体に設けられた走行車輪と、該走行車輪が
回転自在に載置されるガイドレールと、前記本体が閉ま
る側に該本体を牽引する牽引機構と、前記本体と前記牽
引機構との間に張設されたワイヤーとを備えるようにし
てもよい。
【0015】請求項6では、ガイドレールを吊り戸の本
体が閉まる側に下方傾斜させることによって自閉機構を
備えた吊り戸とすることが可能であり、請求項7では、
吊り戸の本体が閉まる側に該本体を牽引する牽引機構を
設けることによって吊り戸本体を閉じることが可能であ
る。
【0016】請求項8では、前記本体の閉まる側に配置
された壁等の固定部材に固定され、かつ、内部にゼンマ
イバネを備えた前記牽引機構を設け、該ゼンマイバネと
前記本体との間に前記ワイヤーを張設するようにした。
本体が閉まる側に移動する際には、前記ゼンマイバネに
よって前記ワイヤーが前記牽引機構内に引き込まれるの
で、本体が閉まる方向に容易に移動することができる。
【0017】請求項9では、前記本体の閉まる側に配置
された壁等の固定部材に固定された滑車と、重りとから
牽引機構を構成し、前記滑車を介して前記ワイヤに前記
重りを吊り下げるようにした。本体が閉まる側に移動す
る際には、前記重りによって前記ワイヤーが引かれるの
で、本体が閉まる方向に容易に移動することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第1発明に係る回転ダン
パについて添付した図面に基づき説明する。図1は本回
転ダンパの分解斜視図、図2は右側面図、図3は図2に
おいて蓋を取外した内部説明図、図4は図3のA−A断
面図である。
【0019】図1、図3及び図4に示すように、本発明
の回転ダンパ1は、ハウジング2の内部の室3内に駆動
軸4の基端側4aを収容し、この基端側4aに回転部材
5を軸支し、さらに、室3内に粘性流体10を充填した
構造を有し、ハウジング2に対して回転部材5を相対的
に回転可能としたものである。
【0020】ここで、回転部材5は、駆動軸4の基端側
4aを軸孔6aに挿入して軸支された略小判形の基部6
と、この基部6の一方の面に設けられた円形突出部6b
に取付けられたトルク調整体7と、このトルク調整体7
に接触しつつこれを介して対向する位置に配置された一
対のスライド部材8、8と、これら一対のスライド部材
8、8をトルク調整体7に付勢する一対の引張バネ手段
9、9とから構成される。なお、トルク調整体7は、円
形突出部6bに取付けられる内側の調整リング71と、
この調整リング71の外周に取付けられてこれと係合す
る外側の楕円状カム部材72と、調整ツマミ73とから
構成される。
【0021】基部6の一方の面には円形突出部6bが設
けられ、この突出部6bの外面に形成された二つの係合
凸部(不図示)に、調整リング71の内面に形成された
二つの係合凹部71a、71aをそれぞれ係合すること
によって、調整リング71が基部6に回転不能に取付け
られる。
【0022】調整リング71とカム部材72とは、調整
リングの外周とカム部材の中央孔の内周の一方に形成し
た凹部と他方に形成した凸部とにより係合するように構
成される。例えば、図1に示すように、調整リング71
の外面に軸方向に沿った二つの凸部71b、71bを設
け、カム部材72の内面に軸方向に沿った複数の突起7
2aを形成した構造が採用される。調整リング71を介
してカム部材72を駆動軸4に対して回転させると、カ
ム部材72の突起72aが調整リング71の凸部71b
を次々に乗り越え、回転の停止により突起72a、72
a間の凹部72bに凸部71bが噛合った状態となる。
このような構成とすることによって、駆動軸に対してト
ルク調整体を所定角度をもって確実に配置することがで
きる。このような構造に代わって、調整リング71の外
面に軸方向に沿った凹部を設け、カム部材72の内面に
軸方向に沿った複数の凸部を形成した構造とし、駆動軸
の回転の停止により、調整リング71の外面の凹部にカ
ム部材72内面の凸部が噛合うようにしてもよい。この
ような構成とすることによっても、駆動軸に対してトル
ク調整体を所定角度をもって確実に配置することができ
る。
【0023】図1及び図4に示すように、カム部材72
の軸72cの端部には作動部としての調整ツマミ73が
嵌合されている。調整ツマミ73は、リング状の本体
と、該本体の径方向に沿ったネジ孔73bと、これに螺
合するネジ73aとからなり、ネジ孔73bにネジ73
aを螺合させつつネジ73aの端面をカム部材72の軸
72cの外面に圧接させることにより、調整ツマミ73
をカム部材72に固定するものである。調整ツマミ73
を回すことによって、カム部材72を基部6に対して容
易に回転させることができる。
【0024】作動部としての調整ツマミ73をカム部材
の軸72cの端部に固定する方法としては、上述のもの
他に例えば図8及び図9示すような方法を採用してもよ
い。図8に示す例では、調整ツマミ73のリング状本体
の径方向に沿って、孔73c、73cが設けられる。2
つの孔73cはリング状本体の中心に対して対向する位
置に配置され、これら2つの孔の中心軸は一直線上にあ
る。一方、カム部材の軸72cの端部(軸方向突起部)
にも孔72fが設けられる。2つの孔73cと孔72f
の中心軸が一直線上に揃うように、カム部材の軸72c
の端部に調整ツマミ73のリング状本体が嵌合される。
2つの孔73c及び孔72f内に波形スプリング等の圧
入ピン73dを挿入することにより、調整ツマミ73を
カム部材の軸72cの端部に固定する。なお、圧入ピン
として、波形スプリングの他にマツバピンやダルマピン
等を用いてもよい。
【0025】図9に示す例では、カム部材の軸72cの
端部(軸方向突起部)に軸方向に沿ったカット面72
e、72eが設けられると共に、カットされていない部
分の周面に周方向に沿った溝72g、72gが設けられ
る。一方、調整ツマミ73のリング状本体には、軸72
cの端部と相補的形状をなす孔73eが設けられる。溝
72g、72gが孔73eから外部に突出するように軸
72cの端部を孔73eに嵌入し、溝72g、72gに
止め輪73fを装着する。調整ツマミ73はカム部材の
軸72cに対して、回り止め状態にあると共に抜け止め
状態にあり、これによって、調整ツマミ73がカム部材
の軸72cの端部に固定される。
【0026】各スライド部材8は、円形突出部6bが設
けられている側の基部6面上に沿って径方向にスライド
する滑動部8aと、滑動部8aの径方向の外端に取付け
られた外壁8bとから構成され、外壁8bは室3の内周
面3aと相補的な形状をなす外面8cを有する。各スラ
イド部材8の滑動部8a、8aには、基部6の長手方向
の両端部に形成された孔6c、6cにそれぞれ対応する
長孔8d、8dが設けられている。孔6cと長孔8dと
に押えピン11を通すことにより、各スライド部材8は
長孔8dのクリアランスの範囲内において室3内を径方
向に移動可能である。
【0027】各スライド部材8の滑動部8aの径方向に
おける内端部には、一対の孔8e、8eがその両端付近
に設けられている。一方の滑動部8aの孔8e、8e
と、これらに対向する他方の滑動部8aの孔8e、8e
とが、引張バネ手段9、9によってそれぞれ連結されて
いる。引張バネ手段9の張力によって、一対のスライド
部材8、8がトルク調整体7のカム部材72に接するよ
うに付勢されている。
【0028】次ぎに、このように構成された回転ダンパ
1の作用等について説明する。このような回転ダンパ1
は、例えば、ハウジング2を吊り戸に固定し、上記駆動
軸4の他端側4bをピニオン等を介して吊り戸のガイド
レールと平行なラックに係合することによって使用され
る。
【0029】吊り戸が閉じる際に、吊り戸の回転動作が
回転ダンパ1の駆動軸4に伝達され、駆動軸4の回転と
共に回転部材5が回転する。ここで、一対のスライド部
材8、8の外面8c、8cと室3の内周面3aとの間に
は所定の間隔を有する隙間が形成されているので、スラ
イド部材8の回転により前記隙間に存在する粘性流体1
0に剪断力が作用して回転トルクが発生し、これによっ
て回転によるトルクを制動力として発生させるものであ
る。
【0030】駆動軸を回転しないように固定しておき、
調整ツマミ73を廻すことにより駆動軸4に対してカム
部材72を所定角度まで回転することによって所望の回
転トルクが得られる。
【0031】すなわち、カム部材72の内面の突起72
aが調整リング71の外面の凸部71bを次々に乗り越
えるようにして回転すると、カム部材72の外面は両ス
ライド部材8、8に接しつつスライド部材8、8同士を
径方向に離間又は近接させる。そこで、スライド部材8
の外面8cと室3の内周面3aとの間に形成される隙間
が所望の間隔を与えるところでカム部材72の回転を停
止する。このように、駆動軸4に対してカム部材72を
所定の角度まで相対回動させることによって、回転部材
が回転する際に発生するトルクを所望の大きさに設定で
きる。
【0032】本回転ダンパ1では、カム部材72の内面
の突起72a間の凹部72bに、調整リング71の外面
の凸部71bが噛合った状態でカム部材72が停止して
いるので、駆動軸4に対してトルク調整体7のカム部材
72を所定角度に確実に配置することができる。
【0033】ところで、カム部材72は楕円形状をなす
ので、カム部材72の回転に伴って、スライド部材8と
カム部材72との各接触部12、12のカム部材72中
心からの距離(以下「中心距離」と記す)を連続的に変
化させることができる。したがって、回転により発生す
るトルク値を連続値として設定できるので、制動力の微
調整が可能となる。
【0034】発生トルクを増大させるには、カム部材7
2の回転により中心距離を当初のものより増加させ、ス
ライド部材8の外面8cと室3の内周面3aとの間に形
成される隙間の間隔をより狭くする。逆に、中心距離を
当初のものより減少させると、スライド部材8の外面8
cと室3の内周面3aとの間に形成される隙間の間隔が
より広くなり、その結果、回転によって発生するトルク
が減少する。
【0035】また、回転ダンパ1を取付けた戸等に一時
的に高負荷が作用するような場合には、駆動軸4の回転
数が急激に増加して戸等の急激な閉戸動作が生起する。
このとき、各スライド部材8には駆動軸4の回転数に応
じた大きな遠心力が一時的に作用する。本発明に係る回
転ダンパ1では、引張りバネ9の引張り力をこのような
急激な閉戸動作に基づく遠心力より小さく設定してある
ので、たとえ斯かる急激な閉戸動作が生起したとして
も、引張りバネ9の引張り力に抗してそれを上回る遠心
力によって各スライド部材8をトルク調整体7から離間
させつつ基部6に沿って室3の径方向外方に一時的に移
動させる。その結果、各スライド部材8の各外面8cと
室3の内周面3aとの間に形成される径方向における間
隔を一時的にさらに狭くして極めて高いトルクを発生さ
せることが可能となる。このように、一時的な高負荷が
作用して急激な閉戸動作が生起しても、その後直ちにこ
のような急激な動作を吸収する十分な制動力を作用させ
ることができる。
【0036】そして、このような制動力の作用によって
駆動軸4が通常の回転数に戻ると、各スライド部材8は
トルク調整体7に接するように引張りバネ9により再び
付勢され、通常の設定トルクを発生する状態に復帰す
る。
【0037】図4に示すように、駆動軸4の他端側4b
は内側からスライダー33、ハウジング2、O−リング
15、プレート17をこの順に嵌装し、最後にベアリン
グ18を軸支してハウジング外に突出させ、例えばピニ
オン等に連結される(不図示)。ハウジング2の他方の側
(図中右側)は、トルク調整体7のカム部材72との間
に粘性流体10の漏洩防止用のO−リング14及びブッ
シュ32を介装しつつ蓋13によって閉じられる。カム
部材72と駆動軸4との間のO−リング34、ハウジン
グ2と駆動軸4との間のO−リング15、ならびに、ハ
ウジング2と蓋13との間のO−リング16もまた、室
3からの粘性流体10の漏洩を防止するためのものであ
る。
【0038】以上説明した本発明の第1発明に係る回転
ダンパ1は、回転部材がいずれの方向に回転しても制動
トルクを発生させる両方向性ダンパであるため、このよ
うな回転ダンパを吊り戸に適用する際には、以下に詳述
するように、戸を開くときに制動トルクを発生させない
ために、ハウジングから外部に突出する駆動軸に一方向
クラッチ等を介してピニオンを取り付ける必要がある。
【0039】次ぎに、以上説明した回転ダンパを利用し
た、本発明の第2発明に係るスライドして開閉する吊り
戸用制動装置、ならびに、同第3発明に係る、このよう
な制動装置を備えた吊り戸の一実施形態について添付し
た図面に基づき説明する。このような吊り戸用制動装置
及び吊り戸は、上述した第1発明に係る回転ダンパを主
構成要素とするもので、自重によってスライドしながら
自閉する吊り戸に取付けて使用するものである。図5は
吊り戸制動用の回転ダンパの断面図、図6はこのような
制動装置を吊り戸に適用した例を示す正面図、図7は同
側面図である。
【0040】図5に示すように、スライドしながら自閉
する吊り戸用制動装置には、図1〜図4に示す本発明に
係る回転ダンパ1が用いられる。ここで、ハウジング2
から外部に突出した駆動軸4の他端側4bの端部は一方
向クラッチ20の軸孔20aに軸支されており、一方向
クラッチ20がピニオン21の軸孔21aにさらに軸支
されている。一方向クラッチ20は、ピニオン21が一
方向に回転する際に、ピニオン21の回転動作をダンパ
の回転軸4に伝達し、ピニオン21が他方向に回転する
際には、ピニオン21の回転動作が回転軸4に伝達する
のを阻止する働きを有する。
【0041】図6及び図7に示すように、自重によって
スライドしながら自閉する吊り戸22の上部の任意位置
にブラケット23を取付け、このブラケット23に上述
した回転ダンパ1のハウジング2を取付けてダンパを固
定する。吊り戸22の上部の両端付近には、周方向に沿
った凹部24aを備えた走行車輪24がそれぞれ取付け
られている。さらに、吊り戸22の走行部分に沿って、
上部が凸条25aのガイドレール25が張設されてい
る。走行車輪24の凹部24aがガイドレール25の凸
条25a上を回転することにより、走行車輪24がガイ
ドレール25上を走行する。なお、吊り戸22が自重に
よって閉じることが可能なように、ガイドレール25は
吊り戸22が閉じる側に沿って下方に傾斜している。
【0042】ガイドレール25とこれが取付けられる壁
26との間には、ガイドレール25の下方に傾斜した端
部付近と略平行な線上に、ピニオン21と噛合うラック
27が設けられている。
【0043】次ぎに、このように構成された吊り戸用制
動装置19及び吊り戸の作用等について説明する。図6
には、吊り戸22が開けられている状態が示されてい
る。この状態において、ガイドレール25が下方に傾斜
する方向(X)に吊り戸22を押すと、走行車輪24の
凹部24aがガイドレール25の凸条25a上を回転し
てガイドレール25上を走行しつつ、ガイドレール25
の傾斜により吊り戸22は自重によってX方向に移動す
る。
【0044】このようにして吊り戸22が移動しピニオ
ン21がラック27と係合し始めると、ピニオン21は
ラック27と噛合いつつ図6における図中時計回りに回
転する。駆動軸4に取付けられた不図示の一方向クラッ
チは、ピニオン21がこの方向に回転する際にピニオン
21の回転動作をダンパの回転軸4に伝達するように作
動するので、ピニオン21がラック27と噛合い動作中
においてはピニオン21の回転動作はダンパの回転軸4
に伝達される。
【0045】ピニオン21の回転動作がダンパの回転軸
4に伝達されると、図4に示すように、トルク調整体7
が駆動軸4に対して所定角度をもって配置されつつ、駆
動軸4と、基部6と、トルク調整体7と、一対のスライ
ド部材8、8と、引張りバネ9手段とからなる回転部材
5が一体的に回転する。トルク調整体7が駆動軸4に対
して所定角度をもって配置されているので、一対のスラ
イド部材8、8の外面8c、8cと室3の内周面3aと
の間には径方向に所定の間隔を有する隙間が形成され
る。したがって、スライド部材8の回転により前記隙間
に存在する粘性流体10に剪断力が作用して回転トルク
が発生するので、ピニオン21とラック27との噛合動
作中は、回転部材5の回転によるトルクを制動力として
発生させることができる。
【0046】このようにして発生する制動力が、今度は
ピニオン21とラック27との噛合い動作に作用し、結
果として吊り戸の移動に制動力が働く。したがって、ピ
ニオン21がラック27と噛合い始めると、吊り戸のス
ライドする勢いが低減してゆっくり閉じることができ
る。
【0047】一方、このようにして吊り戸22が閉じら
れた状態からこれをスライドさせて開ける際には、ガイ
ドレール25が上方に傾斜する方向(Y)に吊り戸22
を押し上げるように移動させる。ピニオン21がラック
27と噛合って回転する際には、駆動軸4に取付けられ
た一方向クラッチ20により、ピニオン21の回転動作
がダンパの回転軸4に伝達されないので、吊り戸22の
移動に対して制動力は作用しない。したがって、吊り戸
22の傾斜自重に基づくX方向に作用する力に抗して吊
り戸22をY方向に押し上げる力だけでこれをY方向に
移動することができる。
【0048】ところで、図6に示す吊り戸22が開けら
れている状態において、例えば誤って吊り戸22がX方
向に非常に大きな力で押される場合には、吊り戸22は
急激にX方向にスライドしてピニオン21がラック27
と係合する。このような係合の初期には、一時的に高負
荷がピニオン21に作用してピニオン21が高速回転し
この回転が回転ダンパ1の回転軸4に伝達される。
【0049】しかしながら、回転ダンパ1の各スライド
部材8には駆動軸4の回転数に応じた大きな遠心力が作
用するが、引張りバネ9の引張り力をこのような急激な
閉鎖動作に基づく遠心力より小さく設定してあるため、
引張りバネ9の引張り力に抗してそれを上回る遠心力に
よって各スライド部材8がトルク調整体7から離間す
る。その結果、各スライド部材8の各外面8cと室3の
内周面3aとの間に形成される径方向における間隔を一
時的にさらに狭くして極めて高いトルクを発生させるこ
とができ、吊り戸の一時的な急激な閉戸動作を吸収する
のに十分な制動力が得られる。
【0050】また、開閉方向にスライドする吊り戸を用
いた上記制動装置では、吊り戸が閉まる側に下方傾斜し
たガイドレールを設けることによって、吊り戸が自閉す
るようになっている。しかしながら、このような自閉機
構に代えて、例えば、図10、図11に示すような牽引
機構を採用することによって、吊り戸を閉じるようにし
てもよい。
【0051】図10に示す例では、吊り戸22の上部に
は回転ダンパ1とこれを挟むように2つの走行車輪2
4、24が取付けられる。吊り戸22の走行部分にはガ
イドレール25が張設され、その上を走行車輪24、2
4が走行する。ガイドレール25の一端側が取付けられ
た壁83部分には、内部にゼンマイバネ84が収容され
た牽引機構85が取付けられている。吊り戸上部の壁8
3側の端部と牽引機構85のゼンマイバネ84との間に
は、ワイヤー86が張設されている。吊り戸22をX方
向に押すと、ゼンマイバネ84が巻き上げられワイヤー
86も牽引機構内に引き込まれるので、吊り戸22がX
方向に移動して閉められる。ゼンマイバネ84の張力に
抗して吊り戸22をY方向に引張ることによって吊り戸
22が開けられる。
【0052】次ぎに、図11に示す例では、図10の牽
引機構85に代わって、滑車87と重り88からなる牽
引機構89が用いられる。吊り戸上部の壁83側の端部
と牽引機構89の重り88との間に、滑車87を介して
ワイヤー86が張設されている。吊り戸22をX方向に
押すと、吊り戸22に作用する押力により吊り戸22が
X方向に移動して閉められる。重りの自重に抗して吊り
戸22をY方向に引張ることによって吊り戸22が開け
られる。
【0053】
【発明の効果】本発明の回転ダンパは、請求項1におい
て、内部に室を備えたハウジングと、該室内に基端側が
収容された駆動軸と、該駆動軸に軸支されて前記室内に
収容された回転部材と、前記室内に充填された粘性流体
とを備え、前記回転部材が、前記駆動軸と一体回転自在
に軸支された基部と、前記駆動軸に対して固定関係を持
ちつつ一定以上の外部力の作用により相対回転可能なカ
ム部材を備えたトルク調整体と、該トルク調整体を介し
て径方向に移動可能に対向して配置され、かつ前記室の
内周面の一部と相補的な外面をそれぞれ有する一対のス
ライド部材と、該一対のスライド部材を前記トルク調整
体の前記カム部材に対して付勢する一対のバネ手段とを
備え、前記駆動軸に対して前記トルク調整体を所定角度
相対回動させることにより、前記一対のスライド部材を
前記基部に沿って径方向にスライドさせて該一対のスラ
イド部材の外面と前記室の内周面との間の径方向の間隔
を変化させることによって前記回転部材の回転により発
生するトルクを変化させるようにした回転ダンパにおい
て、前記カム部材は前記ハウジング外に突出した軸方向
突起部を有し、前記トルク調整体を前記駆動軸に対して
所定角度相対回動させるための作動部としての調整ツマ
ミを、前記突起部の先端に固定するようにした。
【0054】一対のスライド部材を径方向にスライドさ
せることによってその外面と室の内周面との間に形成さ
れる径方向における間隔を調整し、この隙間に存在する
粘性流体の前記間隔に応じた剪断抵抗力に基づいて発生
するトルクが得られる。したがって、発生トルクは径方
向の前記間隔に依存して変化可能なので、ダンパ本体の
軸方向長さを短くすることが可能となるので、軸方向長
さが狭い場所にダンパを取付けなければならないような
場合においてもダンパの取付けが可能である。
【0055】前記トルク調整体を前記駆動軸に対して所
定角度相対回動させるための作動部としての調整ツマミ
を、前記カム部材のハウジングから突出した軸方向突起
部の先端に固定するようにしたことにより、駆動軸に対
してトルク調整体を容易に所定角度の位置まで回動する
ことができる。また、このような調整ツマミは指で容易
に操作可能である。
【0056】請求項2では、前記調整ツマミを、前記カ
ム部材の突起部の先端に装着される環状のツマミ本体
と、該本体の径方向に沿って貫通するネジ孔と、該ネジ
孔に螺合するネジとから構成し、該ネジの端面が前記突
起部の外面に圧接することにより前記カム部材の軸に固
定するようにした。
【0057】請求項3では、前記カム部材が前記突起部
の先端に径方向に沿った孔を備えるようにし、前記調整
ツマミが、前記突起部の孔を通る線上に位置する一対の
孔を有する環状のツマミ本体と、前記突起部の孔と前記
本体の一対の孔とからなる連続孔に挿入される圧入ピン
とを備えるようにし、前記連続孔に前記圧入ピンを挿入
することにより前記調整ツマミを前記カム部材に固定す
るようにした。
【0058】請求項4では、前記カム部材が、前記突起
部の先端近傍の外周面に周方向に沿って形成された溝を
備えるようにし、前記調整ツマミが、前記溝の内寄りに
前記カム部材の前記突起部に対し相対回転不能に装着さ
れるツマミ本体と、前記溝に装着可能な止め輪とを備え
るようにし、前記溝に前記止め輪を装着することにより
前記調整ツマミを前記カム部材に固定するようにした。
【0059】上記請求項2〜4のような構成とすること
により、調整ツマミをカム部材に容易かつ確実に固定で
き、このような調節ツマミは指で容易に操作可能であ
る。
【0060】次ぎに、本発明の第2発明は、請求項5に
示すような、ガイドレール上をスライドして開閉される
吊り戸に取付けられた前記請求項1〜請求項4のいずれ
か一項に記載の回転ダンパと、該回転ダンパの駆動軸の
ハウジング外への延出部に取付けられ、前記駆動軸の一
方向のみへの回転を許容する一方向クラッチと、該一方
向クラッチの外周に固定されたピニオンと、前記ガイド
レールと略平行線上にある所定位置に設けられた、前記
ピニオンと噛合うラックとを備えた制動装置である。
【0061】このような構成の制動装置では、軸方向長
さの短いコンパクトなダンパを用いて所望の制動力によ
り戸を閉じることができ、一方向クラッチの作用により
制動力を受けることなく戸を開けることができる利点を
有する。
【0062】また、回転ダンパのスライド部材を径方向
にスライドさせることによってその外面と室の内周面と
の間に形成される径方向における間隔を調整して発生ト
ルクを変化させるようにしたので、ダンパ本体の軸方向
長さに関しては特に制限されないのでこれを短くでき
る。ダンパ本体は、壁とガイドレールとの間でこれらに
ほぼ直角となる方向にその軸方向を一致させるように配
置されるので、壁とガイドレールとの間の距離を狭くす
ることができ、制動装置をコンパクトにすることができ
る。
【0063】さらに、吊り戸に一時的に高負荷が作用し
て駆動軸の回転数が急激に増加した際においても、発生
する遠心力をバネ手段の引張り力より小さく設定してあ
るので、斯かる一時的な高負荷を吸収する制動力働くよ
うにできる利点がある。
【0064】また、本発明における第3発明に係る吊り
戸は、請求項6に示すように、請求項5に記載の制動装
置を備え、本体と、該本体に設けられた走行車輪と、該
走行車輪が回転自在に載置される前記ガイドレールとか
らなり、該ガイドレールが前記本体が閉まる側に下方傾
斜したものであり、請求項7に示すように、請求項5に
記載の制動装置を備え、本体と、該本体に設けられた走
行車輪と、該走行車輪が回転自在に載置されるガイドレ
ールと、前記本体が閉まる側に該本体を牽引する牽引機
構と、前記本体と前記牽引機構との間に張設されたワイ
ヤーとを備えるように構成してもよい。
【0065】請求項6の吊り戸では、吊り戸の本体が閉
まる側にガイドレールを下方傾斜させた自閉機構を備え
るようにし、請求項7の吊り戸では、本体が閉まる側に
該本体を牽引する牽引機構を備えるようにしたので、い
ずれも吊り戸の本体が閉まる方向に容易に移動可能とな
る利点を有する。
【0066】請求項8の吊り戸では、前記本体の閉まる
側に配置された壁等の固定部材に固定され、かつ、内部
にゼンマイバネを備えた前記牽引機構を設け、該ゼンマ
イバネと前記本体との間に前記ワイヤーを張設するよう
にした。前記ゼンマイバネによって前記ワイヤーが前記
牽引機構内に引き込まれるようにして本体が閉まる側に
容易に移動可能である。
【0067】請求項9の吊り戸では、前記本体の閉まる
側に配置された壁等の固定部材に固定された滑車と、重
りとから牽引機構を構成し、前記滑車を介して前記ワイ
ヤに前記重りを吊り下げるようにした。本体が閉まる側
に移動する際には、前記重りによって前記ワイヤーが引
かれるようにして本体が閉まる側に容易に移動可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転ダンパの分解斜視図である。
【図2】同回転ダンパの右側面図である。
【図3】図2において蓋を取外した内部説明図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】本発明に係る吊り戸制動用の回転ダンパの断面
図である。
【図6】本発明に係る吊り戸用制動装置を吊り戸の開閉
に適用した例を示す正面図である。
【図7】本発明に係る吊り戸用制動装置を吊り戸の開閉
に適用した例を示す側面図である。
【図8】調整ツマミをトルク調整体へ取付ける方法の変
更例を示す斜視図である。
【図9】調整ツマミをトルク調整体へ取付ける方法の変
更例を示す斜視図である。
【図10】本発明に係る吊り戸用制動装置を吊り戸の開
閉に適用した例を示す側面図である。
【図11】本発明に係る吊り戸用制動装置を吊り戸の開
閉に適用した例を示す側面図である。
【図12】従来のドアクローザ用液体摩擦抵抗型ダンパ
装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・回転ダンパ、2・・ハウジング、3・・室、3a
・・内周面、4・・駆動軸、4a・・基端側、5・・回
転部材、6・・基部、7・・トルク調整体、8・・スラ
イド部材、8c・・外面、9・・バネ手段、10・・粘
性流体、19・・吊り戸用制動装置、20・・一方向ク
ラッチ、21・・ピニオン、22・・吊り戸、24・・
走行車輪、25ガイドレール、27・・ラック、72・
・カム部材、72f・・孔、72g・・溝、73・・調
整ツマミ、73a・・ネジ、73b・・ネジ孔、73c
・・孔、73d・・圧入ピン、73f・・止め輪、83
・・固定部材、84・・ゼンマイバネ、85,89・・
牽引機構、86・・ワイヤー、87・・滑車、88・・
重り。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 19/04 F16H 19/04 Z G05G 1/08 G05G 1/08 E

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に室を備えたハウジングと、該室内
    に基端側が収容された駆動軸と、該駆動軸に軸支されて
    前記室内に収容された回転部材と、前記室内に充填され
    た粘性流体とを備え、 前記回転部材が、前記駆動軸と一体回転自在に軸支され
    た基部と、前記駆動軸に対して固定関係を持ちつつ一定
    以上の外部力の作用により相対回転可能なカム部材を備
    えたトルク調整体と、該トルク調整体を介して径方向に
    移動可能に対向して配置され、かつ前記室の内周面の一
    部と相補的な外面をそれぞれ有する一対のスライド部材
    と、該一対のスライド部材を前記トルク調整体の前記カ
    ム部材に対して付勢する一対のバネ手段とを備え、 前記駆動軸に対して前記トルク調整体を所定角度相対回
    動させることにより、前記一対のスライド部材を前記基
    部に沿って径方向にスライドさせて該一対のスライド部
    材の外面と前記室の内周面との間の径方向の間隔を変化
    させることによって前記回転部材の回転により発生する
    トルクを変化させるようにした回転ダンパにおいて、 前記カム部材は前記ハウジング外に突出した軸方向突起
    部を有し、前記トルク調整体を前記駆動軸に対して所定
    角度相対回動させるための作動部としての調整ツマミ
    を、前記突起部の先端に固定したことを特徴とする回転
    ダンパ。
  2. 【請求項2】 前記調整ツマミが、前記カム部材の前記
    突起部の先端に装着される環状のツマミ本体と、該本体
    の径方向に沿ったネジ孔と、該ネジ孔に螺合するネジと
    を備え、該ネジの端面が前記突起部の外面に圧接するこ
    とにより前記調整ツマミが前記カム部材に固定される、
    請求項1に記載の回転ダンパ。
  3. 【請求項3】 前記カム部材が前記突起部の先端に径方
    向に沿った孔を備え、前記ツマミが、前記突起部の孔を
    通る線上に位置する一対の孔を有する環状のツマミ本体
    と、前記突起部の孔と前記本体の一対の孔とからなる連
    続孔に挿入される圧入ピンとを備え、前記連続孔に前記
    圧入ピンを挿入することにより前記調整ツマミが前記カ
    ム部材に固定される、請求項1に記載の回転ダンパ。
  4. 【請求項4】 前記カム部材が、前記突起部の先端近傍
    の外周面に周方向に沿って形成された溝を備え、前記調
    整ツマミが、前記溝の内寄りに前記カム部材の前記突起
    部に対し相対回転不能に装着されるツマミ本体と、前記
    溝に装着可能な止め輪とを備え、前記溝に前記止め輪を
    装着することにより前記調整ツマミが前記カム部材に固
    定される、請求項1に記載の回転ダンパ。
  5. 【請求項5】 ガイドレール上をスライドして開閉され
    る吊り戸に取付けられた前記請求項1〜請求項4のいず
    れか一項に記載の回転ダンパと、 該回転ダンパの駆動軸のハウジング外への延出部に取付
    けられ、前記駆動軸の一方向のみへの回転を許容する一
    方向クラッチと、 該一方向クラッチの外周に固定されたピニオンと、 前記ガイドレールと略平行線上にある所定位置に設けら
    れた、前記ピニオンと噛合うラックとを備えることを特
    徴とする吊り戸用制動装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の制動装置を備え、本体
    と、該本体に設けられた走行車輪と、該走行車輪が回転
    自在に載置される前記ガイドレールとからなり、該ガイ
    ドレールは前記本体が閉まる側に下方傾斜したことを特
    徴とする吊り戸。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の制動装置を備え、本体
    と、該本体に設けられた走行車輪と、該走行車輪が回転
    自在に載置されるガイドレールと、前記本体が閉まる側
    に該本体を牽引する牽引機構と、前記本体と前記牽引機
    構との間に張設されたワイヤーとからなることを特徴と
    する吊り戸。
  8. 【請求項8】 前記牽引機構が、前記本体の閉まる側に
    配置された壁等の固定部材に固定され、かつ、内部にゼ
    ンマイバネを備え、該ゼンマイバネと前記本体との間に
    前記ワイヤーが張設され、前記本体が閉まる側に移動す
    る際に、前記ゼンマイバネによって前記ワイヤーが前記
    牽引機構内に引き込まれるようにした、請求項7に記載
    の吊り戸。
  9. 【請求項9】 前記牽引機構が、前記本体の閉まる側に
    配置された壁等の固定部材に固定された滑車と、重りと
    から構成され、前記滑車を介して前記ワイヤに前記重り
    が吊り下げられ、前記本体が閉まる側に移動する際に、
    前記重りによって前記ワイヤーが引かれるようにした、
    請求項7に記載の吊り戸。
JP2000346783A 1999-10-19 2000-11-14 回転ダンパ、該回転ダンパを用いた吊り戸用制動装置、ならびに、該制動装置を備えた吊り戸 Withdrawn JP2001193347A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108286564A (zh) * 2018-03-09 2018-07-17 仝达科技(惠州)有限公司 一种新型手动翻转装置
EP3653903A4 (en) * 2017-07-13 2021-04-21 TOK, Inc. ROTARY SHOCK ABSORBER WITH A TORQUE ADJUSTMENT FUNCTION

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CN108286564B (zh) * 2018-03-09 2024-06-28 仝达科技(惠州)有限公司 一种新型手动翻转装置

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