JP2001174249A - 面形状測定装置および面形状測定方法 - Google Patents

面形状測定装置および面形状測定方法

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JP2001174249A
JP2001174249A JP35624499A JP35624499A JP2001174249A JP 2001174249 A JP2001174249 A JP 2001174249A JP 35624499 A JP35624499 A JP 35624499A JP 35624499 A JP35624499 A JP 35624499A JP 2001174249 A JP2001174249 A JP 2001174249A
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shape measuring
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Yoshihiro Manabe
芳宏 真鍋
Yoshiyuki Akiyama
義行 秋山
Takeshi Yamazaki
剛 山崎
Kiyoshi Mano
清志 真能
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光ディスクの信号記録面等の円盤体の被測定面
に存在する凹凸量やこの凹凸に起因するフォーカスサー
ボの追従誤差量を正確にかつ効率的に測定することがで
き、かつ、測定した凹凸量や追従誤差量からの面形状の
把握が容易な面形状測定装置および面形状測定方法を提
供する。 【解決手段】光ディスクを回転させる回転手段と、光デ
ィスク信号記録面に存在する凹凸によって発生する垂直
方向の速度を検出する速度算出部73と、検出した速度
データ、および、回転する光ディスクの信号記録面から
垂直な方向の目標位置に対物レンズを追従させるフォー
カスサーボ系のゲイン特性に基づいて、フォーカスサー
ボ系に発生すると予想される信号記録面の凹凸に対して
追従できない追従誤差量を算出する追従誤差量算出部7
4とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、光ディ
スク等の円盤体の被測定面に存在する凹凸、および、こ
の凹凸に起因する諸特性値を測定する面形状測定装置お
よび面形状測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図9に示すように、ディスク状の記録媒
体である光ディスク1は、光学的に透明なプラスチック
製の光ディスク基板3の一面に信号記録面4を備えてお
り、信号記録面4内の所定の領域に信号記録領域2を備
えている。また、この信号記録面4内の信号記録領域2
には、たとえば、図10(a)に示すように、ディスク
基板3の一方の信号記録面4に連続溝状のグルーブ5お
よびこれに隣接するランド6がトラック毎に所定のトラ
ックピッチP(1〜2μm)でスパイラル状に設けられ
ているものや、図10(b)に示すように、信号記録面
4にピット8の列が、トラック毎に所定のトラックピッ
チでスパイラル状に設けられているものも知られてい
る。たとえば、情報を記録可能な相変化型あるいは光磁
気型の光ディスクでは、図10(a)に示したグルーブ
5が設けられた信号記録面4上に、相変化膜あるいは磁
性膜、光反射層、および保護膜層(いずれも図示せず)
が順に形成されており、信号記録面4上における、グル
ーブ5およびランド6のいずれか一方を記録エリアと
し、他方をトラッキング用の光反射エリアとして用いる
ものが多数を占めている。また、再生専用の光ディスク
においては、図10(b)に示したピット8の列を設け
た信号記録面4上に光反射層および保護膜層(いずれも
図示せず)が順に形成されており、信号記録面4上にお
けるピット8の列を記録エリアおよびトラッキング用回
折格子として用いるものが多数を占めている。
【0003】上記のような構成の光ディスクでは、光デ
ィスクを回転させながら、光ディスク基板3の一方の信
号記録面4とは反対側の無信号面7から、光学ピックア
ップに搭載された対物レンズ(図示せず)で集光したレ
ーザー光を照射する。情報を記録可能な光ディスクで
は、その照射光によって、たとえば、ランド6上の記録
層に光学的に情報が書き込まれ、あるいは、反射光によ
って同記録層への光学的書き込み情報が読み取られる。
さらに、記録または再生用のレーザー光が常に所定のト
ラック上に照射されるように、例えばグルーブ5からの
反射光を検出してトラッキングを行う。再生専用の光デ
ィスクでは、無信号面7から光学ピックアップで照射し
た光に対して、ピット8の列を設けた面4からの反射・
回折光を検出することで、情報の読み取りおよびトラッ
キングを行う。
【0004】一方、近年開発が進んでいる高密度光ディ
スクでは、図11に示すように、グルーブ5を設けた信
号記録面4上に、光反射層と相変化膜あるいは磁性膜か
らなる光反射面4および0.1mm程度の一定の厚みを
持つ透明な層11の順で形成されるものが知られてい
る。再生専用の光ディスクに関しても同様に、光反射層
からなる光反射面4および0.1mm程度の一定の厚み
を持つ透明層11の順で形成されたものが知られてい
る。このように成膜された光ディスクの場合には、光デ
ィスクを回転させながら、光ディスク基板3の面4上に
形成した透明層11側に、光学ピックアップ(図示せ
ず)を配置し、レーザー光を照射する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ディスク
基板3は、一般に、プラスチックを射出成形することに
より形成される。この方法により作製された光ディスク
基板3は、成形時の熱ひずみや気温や湿度など環境の変
化に伴い、反りが生じることが知られている。さらに、
成型時の金型の歪みによってディスク表面にうねりが生
じる。光ディスク基板3に反りやうねりの凹凸がある状
態で回転させると、光ディスク基板3の表面に上下の振
れが発生し、信号読み取り用レンズの焦点位置がディス
クの信号記録面から外れたり(デフォーカス)、信号記
録面が信号読みとり用レンズの焦点面から傾いたり(ス
キュー)することになる。この時、光学ピックアップで
集光されたスポットは収差の影響を受けてしまう。この
収差の大きさは、ピックアップレンズの開口数(NA)
に依存し、デフォーカスによる収差はNAの二乗に、ま
た、スキューによる収差は開口数(NA)の三乗に比例
する。つまり、開口数(NA)が大きくなればなるほ
ど、許容できるデフォーカスやスキューが小さくなる。
一方、ディスク表面から信号記録面4までの厚みが小さ
いほど、デフォーカスやスキューによる収差は小さくな
る。この理由により、近年の光ディスクの高密度化に伴
い、高開口数(NA)化と共に、ディスクの厚みの薄肉
化が進んでいる。たとえば、図11に示したような高密
度光ディスクでは、ディスク基板3のグルーブやランド
またはピット列が形成された信号記録面4の上に、0.
1mm程度の薄い透明層11を乗せたディスク構造とな
っているものもある。このように、開口数(NA)が大
きくなることによって生じる収差の影響を低減するため
に、光学的に薄いディスクの開発が行われている。最近
では、短波長(λ≦430nm)、高開口数(NA≧
0.76)の高密度ディスクの提案がなされている。
【0006】上記のような高NA化に伴い焦点深度が浅
くなるため、光ディスク基板3に許される面ぶれ、すな
わち、光ディスク基板3の表面の凹凸の大きさにはいっ
そう厳しい値が要求されるようになっている。このた
め、光ディスク基板3表面の凹凸量を正確に測定する必
要がある。また、光ディスク基板3には、実際にフォー
カスサーボをかけた際に発生する光ディスク基板3表面
の凹凸に対して追従できない追従誤差量が所定の範囲に
収まる精度が要求されるため、この追従誤差量を正確に
かつ効率的に測定する必要がある。さらに、測定した凹
凸量や追従誤差量の値からだけでは、光ディスク基板3
の面形状の状態や、凹凸の分布を把握することが困難で
あり、光ディスク基板3に存在する凹凸の発生原因を究
明等することが難しく、視覚的に光ディスク基板3の面
形状の状態や、凹凸の分布を把握できる必要がある。
【0007】本発明は、上記の問題に鑑みてなされたも
のであって、光ディスクの信号記録面等の円盤体の被測
定面に存在する凹凸量やこの凹凸に起因するフォーカス
サーボの追従誤差量を正確にかつ効率的に測定すること
ができ、かつ、測定した凹凸量や追従誤差量からの面形
状の把握が容易な面形状測定装置および面形状測定方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点の面
形状測定装置は、円盤体を回転させる回転手段と、回転
する前記円盤体の被測定面内に存在する凹凸によって発
生する当該被測定面の垂直方向の速度を検出する速度検
出手段と、前記検出した速度データ、および、回転する
前記円盤体の被測定面から垂直な方向の目標位置に所定
の対象物を追従させるサーボ系のゲイン特性に基づい
て、前記サーボ系に発生すると予想される前記被測定面
の凹凸に対して追従できない追従誤差量を算出する追従
誤差量算出手段とを有する。
【0009】前記円盤体は、光学的に情報の記録および
再生の少なくとも一方が可能な記録媒体であり、前記被
測定面は、前記記録媒体の信号記録面であり、前記対象
物は、前記記録媒体の信号記録面への情報の記録および
前記信号記録面からの情報の再生の少なくとも一方を行
う光学ピックアップあるいは当該光学ピックアップに搭
載されたレンズであり、前記サーボ系は、光学ピックア
ップあるいは当該光学ピックアップに搭載されたレンズ
のフォーカスを前記信号記録面から垂直な方向の目標位
置に追従させるフォーカスサーボ系である。
【0010】好適には、前記追従誤差量算出手段は、前
記サーボ系の周波数特性を近似した伝達関数をもち、前
記速度データを入力信号とし、前記追従誤差量を出力信
号とするデジタルフィルタを有する。
【0011】さらに好適には、前記ディジタルフィルタ
は、IIRフィルタで構成されている。
【0012】本発明の第2の観点の面形状測定装置は、
円盤体を回転させる回転手段と、回転する前記円盤体の
被測定面に存在する凹凸によって発生する当該被測定面
の垂直方向の速度を検出する速度検出手段と、前記検出
した速度データに基づいて、前記凹凸量あるいは前記凹
凸に起因する諸特性量の少なくとも一つを算出する特性
量算出手段と、前記特性量算出手段によって算出された
算出量の前記円盤体内における分布を立体的に把握可能
に画面上に表示する表示手段とを有する。
【0013】好適には、前記表示手段は、前記記録媒体
の各測定点における算出量を前記画面の当該記録媒体と
相似形の領域内の全ての画素に対応ずけて割り当てる割
り当て手段と、前記各画素に割り当てられた算出量に基
づいて、前記記録媒体の被測定面に前記算出量に応じた
高さの凹凸が存在したと想定した場合に、当該凹凸に対
して所定の向きから光を照射することによって発生する
仮想的な陰影を画面上で表現する陰影シミュレート手段
とを有する。
【0014】本発明の面形状測定方法は、円盤体を回転
させるステップと、回転する前記円盤体の被測定面内に
存在する凹凸によって発生する当該被測定面の垂直方向
の速度を検出するステップと、前記検出した速度デー
タ、および、回転する前記円盤体の被測定面から垂直な
方向の所定位置に所定の対象物を追従させるサーボ系の
周波数特性に基づいて、前記サーボ系に発生すると予想
される前記被測定面の凹凸に対して追従できない追従誤
差量を算出するステップとを有する。
【0015】本発明では、円盤体を回転させ、速度検出
手段によって被測定面内に存在する凹凸によって発生す
る被測定面の垂直方向の速度を検出することにより得ら
れた速度データは、被測定面の凹凸量に応じた量とな
り、凹凸量が効率的にかつ正確に測定される。追従誤差
算出手段は、所定の対象物を円盤体の被測定面から所定
の目標位置に追従させるサーボ系に発生すると予想され
る被測定面の凹凸に対して追従できない追従誤差量を、
得られた速度データとサーボ系の周波数特性に基づいて
算出する。サーボ系の追従誤差量を速度データとサーボ
系の周波数特性に基づいて算出するには、たとえば、速
度データを高速フーリエ変換し、得られた速度スペクト
ラムデータにサーボ系のゲイン特性を乗じ、これを逆フ
ーリエ変換することでサーボ系の追従誤差量を算出する
ことができるが、本発明では、サーボ系の周波数特性を
近似した伝達関数をもち、得られた速度データを入力信
号とし、追従誤差量を出力信号とするデジタルフィルタ
によって追従誤差量を算出する。すなわち、得られた速
度データをサーボ系の周波数特性をもつデジタルフィル
タに直接通すことで追従誤差量を得る。したがって、得
られた速度データを周波数領域に変換し、再度時系列デ
ータに戻すといった処理が必要なく、処理時間が短縮さ
れる。
【0016】ディジタルフィルタにはIIR(Infinite
Impulse Response) フィルタを用いるのが好ましい。I
IRフィルタを用いると、たとえば、FIR(finite Im
pulse Response) フィルタに比べてディジタルフィルタ
の次数を低減でき、かつ、サーボ系の周波数特性に近い
伝達関数が得られる。
【0017】また、上記のようにして得られた追従誤差
量は、円盤体内における分布が立体的に把握可能に画面
上に表示される。具体的には、円盤体の各測定点におけ
る追従誤差量は、画面の円盤体と相似形の領域内の全て
の画素に対応づけて割り当てられる。そして、各画素に
割り当てられた追従誤差量に基づいて、円盤体の被測定
面に追従誤差量に応じた高さの凹凸が存在したと想定し
た場合に、当該凹凸に対して所定の向きから光を照射す
ることによって発生する仮想的な陰影が画面上で表現さ
れる。この仮想的な陰影を画面上で観察することによ
り、追従誤差量の分布状態、大きさ等を視覚的に把握す
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形
態に係る面形状測定装置の構成図である。図1におい
て、面形状測定装置1は、円盤体である記録媒体として
の光ディスク46を保持し回転させるスピンドルモータ
61と、レーザビーム41を出力するレーザ光源40
と、干渉光学系を構成するビームスプリッタ42、光フ
ァイバ44、対物レンズ45、音響光学素子49および
参照ミラー50と、フォトダイオード51と、フォトダ
イオード51の検出した光強度信号51sが入力され、
当該光強度の周波数を検出する周波数カウンタ52と、
周波数カウンタ52の検出したアナログ信号52sをデ
ィジタル信号に変換するA/D変換器53と、A/D変
換器53から信号53sが入力されるコンピュータ55
と、コンピュータ55に接続された表示装置56とを備
えている。
【0019】ここで、スピンドルモータ61は本発明の
回転手段の一具体例に対応しており、コンピュータ55
は本発明の特性量算出手段および表示手段を構成してい
る。また、周波数カウンタ52およびコンピュータ55
によって本発明の速度算出手段を構成している。
【0020】スピンドルモータ61は、光ディスク46
を、対物レンズ45で集光されたレーザビームの入射位
置での線速度が、所定の値、たとえば、10m/sec
になるように回転させる。
【0021】光ディスク46は、たとえば、信号記録面
47上に0.1mmの光透明層を備えている。光ディス
ク46の信号記録面47は、たとえば、金属膜が蒸着形
成された光を反射する光反射面となっている。ただし、
光ディスク46は光反射面上に0.1mmの透明層を持
つものに限るわけではなく、その他種々の光ディスクを
用いることができる。
【0022】レーザ光源40は、振動数f0 のレーザビ
ーム41をビームスプリッタ42に向けて出力する。ビ
ームスプリッタ42は、レーザ光源40から出力された
振動数f0 のレーザビーム41の一部をレーザビーム4
3として通過させ、残りをレーザビーム48として参照
ミラー50に向けて反射する。さらに、ビームスプリッ
タ42は、光ディスク46の信号記録面47に対物レン
ズ45を通じて入射したレーザビーム43の戻り光をフ
ォトダイオード51に向けて反射する。
【0023】光ファイバ44は、ビームスプリッタ42
を通過したレーザビーム43が入力され、このレーザビ
ーム43を対物レンズ45に導く。また、この光ファイ
バ44は、対物レンズ45を通じて入力される信号記録
面47からの戻り光をビームスプリッタ42に導く。
【0024】対物レンズ45は、光ファイバ44から出
力されたレーザビーム43を信号記録面47に集光す
る。具体的には、対物レンズ45は、たとえば、焦点距
離が100mm程度、開口数(NA)が0.01程度の
レンズであり、スポット径が100μm程度のスポット
になるように光ディスク46の光反射面47に垂直にレ
ーザビーム43照射する。また、対物レンズ45は、光
ディスク46の光反射面47で反射した戻り光を再度光
ファイバ44に集光する。なお、対物レンズ45は矢印
Rで示す光ディスク47の半径方向の所望の位置に図示
しない駆動装置によって位置決めされ、このとき、光フ
ァイバ44も対物レンズ45と一体に移動する。
【0025】音響光学変調素子49は、ビームスプリッ
タ42で反射したレーザビーム48が入力され、入力さ
れた所定の振動数f0 のレーザビーム48の振動数fを
一定の周波数Δfだけシフトさせる。参照ミラー50
は、音響光学変調素子49を通過した振動数fが周波数
Δfだけシフトされたレーザビーム48を反射して再度
音響光学変調素子49に入力させる。音響光学変調素子
49に入力されたレーザビーム48は振動数fがさらに
周波数Δfだけシフトされる。
【0026】フォトダイオード51は、ビームスプリッ
タ42で反射された信号記録面47からの戻り光と、参
照ミラー50で反射し音響光学素子49およびビームス
プリッタ42を通過したレーザビーム48が入力され、
これらの光の強度を検出し、この光強度信号を周波数カ
ウンタ52に出力する。
【0027】ここで、光ディスク46の信号記録面47
が当該信号記録面47に垂直な方向に速度成分を持て
ば、信号記録面47で反射した戻り光はドップラー効果
によりその振動数がシフトする。レーザ光源40から出
力されたレーザービーム41の振動数をf0 、光の速度
をcとするとドップラーシフトを受けた戻り光の振動数
f1 は次式(2)で表すことができる。
【0028】
【数2】
【0029】一方、参照ミラー50で反射し音響光学素
子49およびビームスプリッタ42を通過したレーザビ
ーム48の振動数f2 は、次式(3)で表すことができ
る。
【0030】
【数3】
【0031】上記のドップラーシフトを受けた戻り光と
ビームスプリッタ42を通過したレーザビーム48とは
干渉してうねりを起こし、光強度が時間的に振動する状
態でフォトダイオード51に入射する。このうねりの周
波数fb は、次式(4)で表される。
【0032】
【数4】
【0033】周波数カウンタ52は、フォトダイオード
51からの光強度信号51sが入力され、この光強度信
号51sのもつうねり周波数fbを測定し、その測定値
に応じた電圧を信号52sとしてA/D変換器53に出
力する。
【0034】A/D変換器53は、周波数カウンタ52
から入力されたうねり周波数fbであるアナログ信号5
2sを所定のサンプリング周波数、たとえば、100k
Hzでサンプリングし、これをディジタル信号に変換し
てコンピュータ55に出力する。
【0035】図2は、コンピュータ55内の構成を示す
構成図である。コンピュータ55内には、特性量算出部
71と、表示部81とを有している。特性量算出部71
は、メモリ72と、速度算出部73と、追従誤差量算出
部74と凹凸量算出部75とを備えている。表示部81
は、割り当て部82と、陰影シミュレート部83とを備
えている。なお、特性量算出部71は本発明の特性量算
出手段、表示部72は本発明の表示手段、速度算出部7
3は本発明の速度算出手段、追従誤差量算出部74は本
発明の追従誤差量算出手段、凹凸量算出部75は凹凸量
算出手段、割り当て部82は本発明の割り当て手段、陰
影シミュレート部83は本発明の陰影シミュレート手段
のそれぞれ一具体例に対応している。
【0036】特性量算出部71の構成 メモリ72は、A/D変換器53から入力される所定の
サンプリング周期でサンプリングされたうねり周波数f
bのデータを記憶保持する。
【0037】速度算出部73は、メモリ72に記憶され
たうねり周波数fbのデータから、信号記録面47内に
存在する凹凸によって発生する図1に示す信号記録面4
7の垂直方向の速度データVを算出する。すなわち、光
ディスク46の信号記録面47に垂直な方向の速度V
は、次式(5)で示すように、うねり周波数fb 、音響
光学変調素子49の変調周波数Δf、および、レーザ光
源40から出力されたレーザビーム41の振動数f0 に
関する関数で表すことができ、速度算出部73は(5)
式に基づいて速度Vを算出する。
【0038】
【数5】
【0039】追従誤差量算出部74は、速度算出部73
で算出された速度データVおよび光ディスク46の信号
記録面47から垂直な方向の目標位置に信号記録面47
への情報の記録および信号記録面47からの情報の再生
の少なくとも一方を行う光学ピックアップあるいは光学
ピックアップの対物レンズのフォーカスを追従させるフ
ォーカスサーボ系のゲイン特性に基づいて、このフォー
カスサーボ系に発生すると予想される信号記録面47に
存在する凹凸に対して追従できない対物レンズの追従誤
差量を算出する。
【0040】ここで、上記のフォーカスサーボ系のゲイ
ン特性について説明する。図3はフォーカスサーボ系の
一例を示すブロック図である。図3に示すように、フォ
ーカスサーボ系は、低域補償回路91と、位相進み補償
回路92と、アクチュエータ駆動回路93と、アクチュ
エータ94とを備えており、アクチュエータ94の位置
Xが操作量Rにフィードバックされ、操作量Rと位置X
との偏差、すなわち、追従誤差量Eが低域補償回路91
に入力される構成となっている。
【0041】アクチュエータ94は、光ディスク46の
信号記録面47にレーザビームを集光する光学系である
対物レンズを信号記録面47に垂直な方向に駆動するも
のであり、たとえば、ボイスコイルモータである。
【0042】低域補償回路91および位相進み補償回路
92は、フォーカスサーボ系に必要とされる開ループゲ
インを得るために、低周波数帯域での位相遅れ補償およ
び高周波数帯域での位相進み補償をするための回路であ
る。
【0043】アクチュエータ駆動回路93は、低域補償
回路91および位相進み補償回路92で補償された制御
量に基づいて、アクチュエータ94を駆動する回路であ
る。
【0044】上記のようなフォーカスサーボ系には、対
物レンズの焦点の光ディスク46の信号記録面47に対
する位置を規定する目標位置指令R0 が入力されるが、
この目標位置指令R0 には光ディスク46の信号記録面
47に存在する凹凸量(面振れ量)Dが加算部95で示
すように加算され、目標位置指令R0 と凹凸量Dとを加
算した操作量Rがフォーカスサーボ系に入力されること
になる。なお、光ディスク46を回転させると、スピン
ドルモータ61のベースの変位によって光ディスク46
に面振れが発生するが、この面振れ量については無視し
て説明する。
【0045】上記のフォーカスサーボ系には、たとえ
ば、図4に示すような開ループゲイン特性が要求され
る。すなわち、フォーカスサーボ系は低域補償回路9
1、位相進み補償回路92、アクチュエータ駆動回路9
3およびアクチュエータ94をあわせた伝達関数G0
ゲイン特性が図4に示すような最小必要ゲインを満たす
ように設計される。
【0046】上記した追従誤差量算出部74は、図4に
示したような フォーカスサーボ系の開ループゲイン特
性および速度算出部73で算出された速度データVに基
づいて、図3に示した追従誤差量Eを算出する。すなわ
ち、追従誤差量算出部74は、光ディスク46を実際に
回転させこの光ディスク46の信号記録面47に対して
対物レンズ等の光学系のフォーカスサーボをかけた状態
で追従誤差量Eを測定するのではなく、図4に示すよう
なフォーカスサーボ系のゲイン特性を用いて追従誤差量
Eを算出する。
【0047】具体的には、追従誤差量算出部74は、図
4に示すようなフォーカスサーボ系のゲイン特性を近似
した伝達関数をもち、速度データVを入力信号とし、追
従誤差量Eを出力信号とするディジタルフィルタで構成
されている。このディジタルフィルタには、たとえば、
図6に示す構成のIIR(infiniteImpluse Response
)ディジタルフィルタを用いる。
【0048】図6に示す構成のIIRディジタルフィル
タ100において、入力信号vn は測定された速度Vの
データ列であり、出力信号xn は算出された追従誤差量
Eのデータ列であり、中間変数yn はIIRディジタル
フィルタにおいて計算に用いる一時的な値である。な
お、nはサンプル数である。また、IIRディジタルフ
ィルタ100は、入力信号vn にゲインH0 を乗じる乗
算器101と、中間変数yn にゲインaを乗じる乗算器
103と、乗算器101および乗算器103の出力値を
加算する加算器102と、加算器102の出力値をサン
プリング時間分遅延させて中間変数yn として出力する
遅延器104と、中間変数yn にゲイン−1を乗じる乗
算器105と、乗算器105および加算器102の出力
値を加算する加算器106とを有する。さらに、出力信
号xn をサンプリング時間分遅延させて出力する遅延器
109と、遅延器109の出力値にゲインaを乗ずる乗
算器108と、乗算器108および加算器106の出力
値を加算して出力信号xn として出力する加算器107
とを有する。なお、ゲインH0 およびゲインaは、II
Rデジタルフィルタ100の特性を決定するパラメータ
である。
【0049】IIRデジタルフィルタ100は、次式
(6)および(7)で表される。
【0050】
【数6】
【0051】IIRデジタルフィルタ100のゲインH
0 およびゲインaは、たとえば、図5に示すように、図
4に示したフォーカスサーボ系のゲイン特性線図に対し
てカーブフィッティングさせて決定することができ、こ
れにより図4に示したフォーカスサーボ系のゲイン特性
に近似した伝達関数をもつディジタルフィルタが得られ
る。図5から判るように、IIRデジタルフィルタ10
0を用いることにより、フォーカスサーボ系のゲイン特
性を比較的正確に近似することができる。
【0052】凹凸量算出部75は、速度算出部73で算
出された速度Vに基づいて、光ディスク46の信号記録
面47の各測定点の凹凸量Gを算出する。具体的には、
凹凸量算出部75は、速度Vを積分して凹凸量Gを算出
するディジタルフィルタから構成されている。このディ
ジタルフィルタにもIIRディジタルフィルタを用いる
ことができる。
【0053】表示部81の構成 表示部81の割り当て部82は、光ディスク46の信号
記録面47の各速度測定点について算出した追従誤差量
Eあるいは凹凸量Gを表示装置56の画面のうち光ディ
スク46と相似形の領域内の全ての画素に対応づけて割
り当て、各追従誤差量Eあるいは凹凸量Gをメモリに記
憶保持する。すなわち、追従誤差量Eあるいは凹凸量G
を光ディスク46と相似形をなすように配置する。表示
装置56の画面の一画素に対応する光ディスク46の信
号記録面47上で、少なくとも一個以上の測定点があれ
ば追従誤差量Eあるいは凹凸量Gの測定結果を表示装置
56の画面に隙間無く配置することができる。具体的に
は、例えば、追従誤差量Eあるいは凹凸量Gが0の場合
を128とし、凹の場合(0よりも小さい場合)は12
8よりも小さくなるように追従誤差量Eあるいは凹凸量
Gに合わせて0から127の値を各画素に割り当てる。
凸の場合(0よりも大きい場合)は128よりも大きく
なるように129から255の値を各画素に割り当て
る。
【0054】陰影シミュレート部83は、表示装置56
の画面の各画素に割り当てられた追従誤差量Eあるいは
凹凸量Gに基づいて、光ディスク46の信号記録面47
に追従誤差量Eあるいは凹凸量Gに応じた高さの凹凸が
存在したと想定した場合に、当該凹凸に対して所定の向
きから光を照射することによって発生する仮想的な陰影
をもつ画像を表示装置56の画面上で表現する。
【0055】陰影シミュレート部83は、具体的には、
隣接する画素にそれぞれ割り当てられた値の差を算出す
る。例えば、画素が縦横に並んでいる場合、注目してい
る画素に割り当てられた値から右隣の画素に割り当てら
れた値を引いたものを横方向の差Δxとし、注目してい
る画素に割り当てられた値から上側に隣接する画素の値
を引いた物を縦方向の差Δyとする。
【0056】次いで、各画素について算出した差Δx,
Δyに基づいて、各画素の画素値、すなわち、色を決定
する。具体的には、光の照射方向をθとし、光の仮想的
な強度をI0 としたとき、各画素の画素値Iを次式
(8)によって決定する。式(8)に画素値Iを決定す
ることにより、仮想的な光の強度と方向を独立して調整
することができる。
【0057】
【数7】
【0058】例えば、0を黒、255を白に割り当てて
いる表示装置においては、画素値Iが0の場合に、白と
黒のちょうど中間の灰色である128とし、画素値Iが
正の場合に129から255を割り当て、負の場合に0
から127を割り当てる。
【0059】このとき、図2に示すように、ユーザーの
操作に合わせて、光の照射方向θ、光の仮想的な強度I
0 をそれぞれ独立に特定する外部信号83sを陰影シミ
ュレート部83に入力し、この外部信号83sで特定さ
れる光の仮想的な強度I0 0および照射方向θに基づい
て新しく生成した画像を表示する構成とすることができ
る。
【0060】次に、上記構成の面形状測定装置1を用い
た面形状測定方法について説明する。まず、光ディスク
46をスピンドルモータ61に装着し、回転させる。ま
た、レーザ光源40から振動数f0 のレーザビームを出
力し、光ディスク46の信号記録面47の所望の位置に
レーザビームのスポットを形成する。
【0061】このとき、光ディスク46の信号記録面4
7の凹凸によって発生する信号記録面47に垂直な方向
の速度Vのデータのサンプリングは、信号記録面47に
形成されたレーザビームのスポットが信号記録面47上
でスポット径だけ移動する間に少なくとも一回行われる
ようにする。
【0062】このため、スポットの直径は、たとえば、
略100μmとなるようにし、また、光ディスク46の
回転数は、レーザビームのスポットの形成位置での線速
度が、たとえば、10m/secになるようにし、さら
に、うねり周波数fbをサンプリングするA/D変換器
53のサンプリング周波数は、たとえば、100kHz
とする。これにより、信号記録面47にスポットが照射
する領域につき、一回のサンプリングを行うことができ
る。
【0063】しかしながら、信号記録面47にスポット
が照射する領域につき、一回のサンプリングを行ったの
では、たとえば、パルス的なノイズが生じた場合に、デ
ィスク上のゴミや傷等によるものか、測定装置の電気的
なノイズによるものなのかを分離することができない。
このため、A/D変換器53のサンプリング間隔を小さ
くする必要がある。例えば2MHzのサンプリング周波
数で測定した場合、スポットが照射される領域を二十点
サンプリングすることができ、上記のような問題の発生
を回避できる。
【0064】光ディスク46の信号記録面47の凹凸が
存在すれば、信号記録面47に垂直な方向に速度Vをも
ち、信号記録面47で反射した戻り光はドップラー効果
によりその振動数fがシフトして振動数f1 となる。
【0065】一方、ビームスプリッタ42で分離したレ
ーザービーム48は、参照ミラー50で反射て同経路を
往復するため、音響光学変調素子49によって周波数Δ
f2のシフトを2回受けて振動数f2 となる。フォトダ
イオード51に入射する信号記録面47で反射した振動
数f1 の戻り光と振動数f2 の戻り光とは、干渉してう
ねりを起こし、フォトダイオード51の検出する光強度
が時間的に振動する。このうねり周波数fbが周波数カ
ウンタ52によって測定され、うねり周波数fbがA/
D変換器53でサンプリングされる。
【0066】A/D変換器53でサンプリングされたう
ねり周波数fbは特性量算出部71のメモリ72に記憶
保持される。次いで、速度算出部73は、メモリ72に
記憶保持されたうねり周波数fbにに基づいて上記した
(2)式にしたがって、速度Vを算出する。これによ
り、回転する光ディスク46の信号記録面47に存在す
る凹凸によって発生する信号記録面47の垂直方向の速
度が検出される。
【0067】追従誤差量算出部74は、速度算出部73
で算出された速度Vのデータが順次入力され、上記した
(6)式および(7)式で定義されるIIRディジタル
フィルタ100によって追従誤差量Eを算出する。
【0068】このとき、IIRディジタルフィルタ10
0は計算量が比較的少ない。すなわち、IIRディジタ
ルフィルタ100はサンプル数nに比例した計算量であ
る。一方、たとえば、追従誤差量Eを算出するのに、I
IRディジタルフィルタ100を用いずに、高速フーリ
エ変換(FFT)および高速逆フーリエ変換を用いて算
出すると、計算量がnlog(n)のオーダで増加する
ため、高速な処理ができない。特に、サンプル数nが増
加すると、また、高速フーリエ変換(FFT)および高
速逆フーリエ変換を用いて算出するには、測定点を二の
累乗に調整する必要があるが、IIRディジタルフィル
タ100では測定点の数に制限を受けない。
【0069】このため、追従誤差量算出部74では追従
誤差量Eの算出処理を非常に高速に行うことができる。
追従誤差量算出部74で算出された追従誤差量Eは、表
示部81に順次入力される。
【0070】凹凸量算出部75にも同様に、速度算出部
73で算出された速度Vのデータが順次入力される。凹
凸量算出部75では、入力される速度Vのデータから光
ディスク46の信号記録面47に存在する凹凸の凹凸量
Gを算出し、算出された凹凸量Gは、表示部81に順次
入力される。
【0071】表示部81の割り当て部82では、入力さ
れた追従誤差量Eあるいは凹凸量Gが表示装置56の画
面のうち光ディスク46と相似形の領域内の全ての画素
に対応づけて割り当てられ、メモリに記憶保持される。
【0072】陰影シミュレート部83では、割り当て部
82に記憶された追従誤差量Eあるいは凹凸量Gに基づ
いて、追従誤差量Eあるいは凹凸量Gの信号記録面47
内での分布を立体的に把握可能な画像、すなわち、光デ
ィスク46の信号記録面47に追従誤差量Eあるいは凹
凸量Gに応じた高さの凹凸が存在したと想定した場合
に、当該凹凸に対して所定の向きから光を照射すること
によって発生する仮想的な陰影をもつ画像を表示装置5
6の画面に表示する。このとき、ユーザーは、光の照射
方向θおよび光の仮想的な強度I0 を変更する操作をコ
ンピュータ55のキーボードやマウス等の外部入力機器
を用いて行うことができる。
【0073】ここで、図7は、陰影シミュレート部83
で生成された、光ディスク46の信号記録面47内にお
ける凹凸量Gの分布を示す画像の一例を示す図である。
図7に示す画像では、仮想的に所定の方向から信号記録
面47の凹凸に光を当てることによってできる陰影をシ
ミュレートしている。なお、図7において矢印で示す方
向が光の照射方向θである。また、図7に示す画像にお
いて、色が淡く(白く)なった部分は、光の照射方向に
向かう凹凸の側面領域であり、色が濃く(黒く)なって
いる部分は、光の照射方向に対して背を向けた凹凸の側
面領域であり、中間の色(灰色)の部分は凹凸が少ない
領域である。したがって、凹凸量が大きい部分ほど陰影
が濃くなり、この画像の色の違いから、凹凸の分布や凹
凸の状態等の面形状の状態を容易に把握することができ
る。また、光の照射方向θおよび光の仮想的な強度I0
を適宜変更することにより、信号記録面47のすべての
領域の凹凸の分布や凹凸の状態等を観察することができ
る。
【0074】一方、図8は、光ディスク46の信号記録
面47の対応する位置での凹凸量に応じて表示装置56
の画面上の画素の濃淡を決定したモノクロ画像を示す図
である。図8に示す画像では、人間の目にはあたかもそ
れが凹凸に光があたってできた陰影であるかのように間
違って認識されてしまいやすく、信号記録面47の面形
状や追従誤差量Eの分布の状態を容易に把握するのが難
しい。
【0075】以上のように、本実施形態によれば、追従
誤差量算出部74をフォーカスサーボ系のゲイン特性を
近似した伝達関数をもち速度データVを入力信号とし、
追従誤差量Eを出力信号とするIIRディジタルフィル
タ100によって構成することにより、フォーカスサー
ボ系に発生すると予想される信号記録面47に存在する
凹凸に対して追従できない対物レンズの追従誤差量Eを
高速に算出することが可能となる。この結果、光ディス
ク46の信号記録面47の凹凸に起因した特性量を効率
的に測定でき、面形状測定装置1を実用的なものとする
ことができる。
【0076】また、本実施形態によれば、光ディスク4
6の信号記録面47に存在する凹凸に光が当たった場合
にできる陰影をシミュレートした画像を生成すること
で、光ディスク46の信号記録面47の面形状を容易に
認識することができる。
【0077】本発明は、上述した実施形態に限定されな
い。上述した実施形態においては、本発明の円盤体とし
て光ディスク46の場合について説明し、被測定面とし
て信号記録面47の場合を説明したが、本発明は、光デ
ィスクの信号記録面ばかりでなく、たとえば、光ディス
クの信号記録面の面振れ発生の原因になりうる光ディス
クの信号記録面を形成するためのスタンパの面形状を測
定することができる。また、光ディスクではなく磁気デ
ィスク等の円盤体の面形状を測定することができる。な
お、被測定面が光を反射する光反射面となっていない場
合には、この表面を金属膜でコーティングすることによ
り確実な観察を行うことができる。
【0078】また、上述の実施形態では、特性量算出部
71の算出する特性量として、信号記録面47に存在す
る凹凸量およびフォーカスサーボの追従誤差量の場合に
ついて説明したが、たとえば、フォーカスサーボによっ
て位置決め制御される対物レンズにかかる加速度も算出
する構成としてもよい。この場合には、速度算出部73
で算出された速度Vを微分することによって、対物レン
ズにかかる加速度を算出することができる。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、光ディスクの信号記録
面等の円盤体の被測定面に存在する凹凸量やこの凹凸に
起因するフォーカスサーボの追従誤差量を正確にかつ効
率的に測定することができる。また、本発明によれば、
測定した凹凸量や追従誤差量からの面形状の把握が容易
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る面形状測定装置の構
成図である。
【図2】コンピュータ55内の構成を示す構成図であ
る。
【図3】フォーカスサーボ系の一例を示すブロック図で
ある。
【図4】フォーカスサーボ系の開ループゲイン特性を示
す図である。
【図5】フォーカスサーボ系の開ループゲイン特性にI
IRディジタルフィルタをフィッテイングさせた状態を
示す図である。
【図6】IIRディジタルフィルタの構成を示す図であ
る。
【図7】陰影シミュレート部83で生成された、光ディ
スク46の信号記録面47内における凹凸量Gの分布を
示す画像の一例を示す図である。
【図8】光ディスク46の信号記録面47の対応する位
置での凹凸量に応じて表示装置56の画面上の画素の濃
淡を決定したモノクロ画像を示す図である。
【図9】光ディスクの構成を示す図である。
【図10】光ディスクの信号記録面の構造例を示す図で
ある。
【図11】光ディスクの層構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…面形状測定装置、46…光ディスク、47…信号記
録面、51…フォトダイオード、52…周波数カウン
タ、53…A/D変換器、55…コンピュータ、56…
表示装置、61…スピンドルモータ、71…特性量算出
部、72…メモリ、73…速度算出部、74…追従誤差
量算出部、75…凹凸量算出部、81…表示部、82…
割り当て部、83…陰影シミュレート部。
フロントページの続き (72)発明者 山崎 剛 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 真能 清志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA01 AA49 BB03 CC03 DD03 DD06 FF31 GG04 HH04 HH13 JJ18 KK01 LL02 LL57 MM04 MM16 MM26 PP13 PP21 QQ21 RR05 SS12 UU05 UU06 2F069 AA54 AA57 AA60 BB17 CC07 DD15 DD16 DD19 GG04 GG07 GG15 GG31 GG39 GG52 GG56 HH09 JJ02 JJ17 MM04 MM11 MM23 NN12 PP02 QQ05 5D121 AA02 CB08 DD13 GG02 HH07 HH08 HH15 HH18

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円盤体を回転させる回転手段と、 回転する前記円盤体の被測定面内に存在する凹凸によっ
    て発生する当該被測定面の垂直方向の速度を検出する速
    度検出手段と、 前記検出した速度データ、および、回転する前記円盤体
    の被測定面から垂直な方向の目標位置に所定の対象物を
    追従させるサーボ系のゲイン特性に基づいて、前記サー
    ボ系に発生すると予想される前記被測定面の凹凸に対し
    て追従できない追従誤差量を算出する追従誤差量算出手
    段とを有する面形状測定装置。
  2. 【請求項2】前記円盤体は、光学的に情報の記録および
    再生の少なくとも一方が可能な記録媒体であり、 前記被測定面は、前記記録媒体の信号記録面であり、 前記対象物は、前記記録媒体の信号記録面への情報の記
    録および前記信号記録面からの情報の再生の少なくとも
    一方を行う光学ピックアップあるいは当該光学ピックア
    ップに搭載されたレンズであり、 前記サーボ系は、光学ピックアップあるいは当該光学ピ
    ックアップに搭載されたレンズのフォーカスを前記信号
    記録面から垂直な方向の目標位置に追従させるフォーカ
    スサーボ系である請求項1に記載の面形状測定装置。
  3. 【請求項3】前記追従誤差量算出手段は、前記サーボ系
    を近似した伝達関数をもち、前記速度データを入力信号
    とし、前記追従誤差量を出力信号とするディジタルフィ
    ルタを有する請求項1に記載の面形状測定装置。
  4. 【請求項4】前記ディジタルフィルタは、IIRフィル
    タで構成されている請求項3に記載の面形状測定装置。
  5. 【請求項5】前記算出された追従誤差量の前記円盤体内
    における分布を立体的に把握可能に画面上に表示する表
    示手段をさらに有する請求項1に記載の面形状測定装
    置。
  6. 【請求項6】前記速度検出手段は、レーザ光を照射する
    レーザ光源と、 前記レーザ光源からのレーザ光を前記円盤体の被測定面
    に導き、かつ、当該レーザ光と前記被測定面からの反射
    光とを干渉させる干渉光学系と、 前記干渉光学系から得られた光を受光する受光手段と、 前記受光手段の検出した光強度の周波数を検出し、当該
    検出した周波数から前記被測定面内に存在する凹凸によ
    って発生する当該被測定面の垂直方向の速度を算出する
    速度算出手段とを有する請求項1に記載の面形状測定装
    置。
  7. 【請求項7】前記検出した速度データに基づいて、前記
    被測定面の凹凸量を算出する凹凸量算出手段をさらに有
    する請求項1に記載の面形状測定装置。
  8. 【請求項8】前記凹凸量算出手段は、前記検出した速度
    データを積分して凹凸量を算出するディジタルフィルタ
    を有する請求項7に記載の面形状測定装置。
  9. 【請求項9】前記被測定面は、光を反射する光反射面で
    ある請求項1に記載の面形状測定装置。
  10. 【請求項10】前記被測定面には、前記追従誤差量を測
    定するために光を反射する光反射膜がコーティングされ
    ている請求項1に記載の面形状測定装置。
  11. 【請求項11】円盤体を回転させるステップと、 回転する前記円盤体の被測定面内に存在する凹凸によっ
    て発生する当該被測定面の垂直方向の速度を検出するス
    テップと、 前記検出した速度データ、および、回転する前記円盤体
    の被測定面から垂直な方向の目標位置に所定の対象物を
    追従させるサーボ系の周波数特性に基づいて、前記サー
    ボ系に発生すると予想される前記被測定面の凹凸に対し
    て追従できない追従誤差量を算出するステップとを有す
    るの面形状測定方法。
  12. 【請求項12】前記追従誤差量を算出するステップは、
    前記速度データを入力信号とし、前記追従誤差量を出力
    信号とする、前記サーボ系を近似した伝達関数をもつデ
    ジタルフィルタを用いて行う請求項11に記載の面形状
    測定方法。
  13. 【請求項13】前記デジタルフィルタには、IIRフィ
    ルタを用いる請求項12に記載の面形状測定方法。
  14. 【請求項14】前記追従誤差量を測定すべき前記円盤体
    の被測定面に反射膜を形成して測定を行う請求項11に
    記載の面形状測定方法。
  15. 【請求項15】円盤体を回転させる回転手段と、 回転する前記円盤体の被測定面に存在する凹凸によって
    発生する当該被測定面の垂直方向の速度を検出する速度
    検出手段と、 前記検出した速度データに基づいて、前記凹凸量あるい
    は前記凹凸に起因する諸特性量の少なくとも一つを算出
    する特性量算出手段と、 前記特性量算出手段によって算出された算出量の前記円
    盤体内における分布を立体的に把握可能に画面上に表示
    する表示手段とを有する面形状測定装置。
  16. 【請求項16】前記表示手段は、前記円盤体の各測定点
    における算出量を前記画面の当該円盤体と相似形の領域
    内の全ての画素に対応づけて割り当てる割り当て手段
    と、 前記各画素に割り当てられた算出量に基づいて、
    前記円盤体の被測定面に前記算出量に応じた高さの凹凸
    が存在したと想定した場合に、当該凹凸に対して所定の
    向きから光を照射することによって発生する仮想的な陰
    影を画面上で表現する陰影シミュレート手段とを有する
    請求項15に記載の面形状測定装置。
  17. 【請求項17】前記陰影シミュレート手段は、一の画素
    に割り当てられた算出量と当該一の画素に隣接する画素
    に割り当てられた算出量との差に基づいて前記一の画素
    の画素値を決定する請求項16に記載の面形状測定装
    置。
  18. 【請求項18】前記陰影シミュレート手段は、一の画素
    に割り当てられた算出量と当該一の画素の前記画面の縦
    方向および横方向の一方側にそれぞれ隣接する画素に割
    り当てられた算出量との差をそれぞれΔx、Δyとし、
    前記光の照射方向をθとし、前記光の仮想的な強度をI
    0 としたとき、前記一の画素の画素値Iを次式(1)に
    よって決定する請求項17に記載の面形状測定装置。 【数1】 I=I0 ・(cosθ・Δx+sinθ・Δy) ・・・(1)
  19. 【請求項19】前記光の仮想的な強度I0 および前記光
    の照射方向θは、外部からの信号の入力によって任意に
    設定可能である請求項18に記載の面形状測定装置。
  20. 【請求項20】前記算出量は、前記検出した速度デー
    タ、および、回転する前記円盤体の被測定面から垂直な
    方向の目標位置に所定の対象物を追従させるサーボ系の
    ゲイン特性に基づいて算出された、前記サーボ系に発生
    すると予想される前記被測定面の凹凸に対して追従でき
    ない追従誤差量である請求項15に記載の面形状測定装
    置。
  21. 【請求項21】前記円盤体は、光学的に情報の記録およ
    び再生の少なくとも一方が可能な記録媒体であり、 前記被測定面は、前記記録媒体の信号記録面である請求
    項15に記載の面形状測定装置。
  22. 【請求項22】前記円盤体は、光学的に情報の記録およ
    び再生の少なくとも一方が可能な記録媒体の信号記録面
    を形成するためのスタンパである請求項15に記載の面
    形状測定装置。
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