JP2001167523A - データ復調回路及びこの回路を組み込む半導体装置 - Google Patents

データ復調回路及びこの回路を組み込む半導体装置

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JP2001167523A
JP2001167523A JP34838899A JP34838899A JP2001167523A JP 2001167523 A JP2001167523 A JP 2001167523A JP 34838899 A JP34838899 A JP 34838899A JP 34838899 A JP34838899 A JP 34838899A JP 2001167523 A JP2001167523 A JP 2001167523A
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Naokazu Susa
直和 須佐
Ikuo Kano
郁夫 狩野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メインカウンタに与えるカウント情報の数値
を限定して、追従周波数の変化範囲が広い場合でも同期
特性を安定化させ、且つ引き込み同期の応答を確実し、
さらに、2種以上の転送ルートでのデータ処理ができる
ようにする。 【解決手段】 加減算器1が、帰還量と基準カウント値
を加算してメインカウンタ2に供給すると、位相ラッチ
回路4が、メインカウンタ2の出力信号と再生データの
位相ずれを検出するために、メインカウンタ2のカウン
ト値を保持する。そして、アキュムレータ7や除算器求
12などを経て、小数処理回路13で補正しながらメイ
ンカウンタ2への帰還量を算出する。さらに、周波数リ
ミッタ17は帰還数値の上下限値の制限を行い、狙いの
周波数範囲を限定する。また、初期位相合せ回路18は
読み出し許可タイミングでの初期化動作を行い、転送レ
ート切り替え回路19は2種以上の転送レートの再生デ
ータの切り替え動作を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気もしくは光を使
用した記録再生装置、あるいは再生装置、あるいは半導
体装置に利用され、PLLを必要とするデータ復調器に
関する。
【0002】
【従来の技術】記録再生装置のデータ復調器には、例え
ば、特開平8−36836号公報などに開示された技術
がある。図8は、特開平8−36836号公報に記載さ
れた先行技術と同等のブロック図である。
【0003】この技術は、与えられたカウント情報に基
づいて動作して同期信号を生成するメインカウンタ10
2と、このメインカウンタ102と再生データの位相ず
れを検出するためにメインカウンタ102のカウント値
をラッチする位相ラッチ回路103と、この位相ラッチ
回路103の出力から位相差情報を生成し、この位相差
情報を蓄積した累積情報と上記位相差情報をとを加減算
するアキュムレータ110と、このアキュムレータ11
0の加減算結果を任意の値nで除算する除算器112
と、除算器112が除算した値の整数値を補正値として
メインカウンタ102の設定値に加減算する加減算器1
01などによって構成され、加減算器101の出力をメ
インカウンタ102に帰還するデータ復調器である。
尚、各部の詳細な構成は同公報に報告されているので、
その説明は省略する。
【0004】このデータ復調器を回路化する場合には、
デジタル回路のみでPLL回路を構成することができ、
アナログ回路で構成したPLLよりも外部部品を削減す
ることができ、且つ、半導体装置化しやすい。また、デ
ジタルでの構成のため低電圧での動作も保証される。
【0005】次に、この回路の動作について図8を用い
て説明する。同図において、メインカウンタ102は加
減算器101の情報をロードし、減算カウントを行い、
カウンタ情報が“0”になると、再度、加減算器101
の情報をロードし、その数値の減算カウントを繰り返
す。このカウンタ動作が、アナログPLLの1/nクロ
ック出力に相当する。
【0006】また、位相ラッチ回路103と加減算器1
04とで位相比較器105を構成する。位相ラッチ回路
103は、メインカウンタ102のカウント情報を再生
データのエッジでラッチし、加減算器104は、位相ラ
ッチ回路103のラッチ情報と位相比較のための基準と
なる中心値Cとにより、メインカウンタ102と再生デ
ータ入力タイミングとの位相差を、アキュムレータ11
0に出力する。
【0007】尚、中心値Cは、加減算器101に入力す
る基準カウント開始値の1/2の値に設定する。これ
は、メインカウンタ102の減算カウントの中央値を入
力データの位相基準値にするためである。
【0008】次に、アキュムレータ110では、加減算
器106とラッチ回路107とで位相差を累積加減算す
る。このラッチ回路107と加減算器106において、
再生データのエッジで位相差情報を作成しているが、再
生データのエッジにより遅延したタイミングでないと位
相を累積することができないため、遅延器111によ
り、入力データを遅らせたタイミングで、ラッチ回路1
07に取り込むタイミングを与えている。
【0009】加減算器109は、上記の累積加減算情報
と位相差情報とを乗算器108で乗算した乗算情報を加
減算し、その情報を除算器112で1/nに除した整数
部を補正値として、加減算器101に入力する。そし
て、加減算器101は、基準カウント開始値と除算器1
12の出力値とを加減算して、基準カウント開始値を補
正する。
【0010】また、このメインカウンタ102の動作か
ら同期信号が生成され、再生データを同期信号に合わせ
て、波形整形器113で波形整形することにより同期し
たデータの復調が可能となる。
【0011】図9は、メインカウンタにロードされるカ
ウント開始値と位相と帰還量との関係を示す摸式図であ
る。すなわち、同図は、メインカウンタ102にロード
されるカウント開始値よりの位相差と帰還量との関係を
示している。メインカウンタ102のカウント開始値の
基準値をWoとしてダウンカウントを開始する場合に、
ウィンドウの中心値Cに対して、時間的に△θkだけ位
相がずれた位置で再生データが入力されたときに、演算
処理によって帰還量△Fが求められ、次のダウンカウン
ト開始時にロードされるカウント情報がWo−△Fに補
正されてロードされ、再びダウンカウントが開始され
る。
【0012】ところが、図8に示す従来技術のデータ復
調器では、再生データのタイミング変動が比較的小さい
場合には有効であるが、実際の装置に使用する場合にい
くつかの問題点がある。以下にそれについて説明する。
【0013】一般的に、記録媒体では、多数回に亘って
記録することが可能なことから、記録媒体のいたるとこ
ろに、例えば、磁気記録を例にすると、セクターフォー
マットのデータシンク部での書き継ぎ点が存在してい
る。一般に、書き継ぎ点前のデータの位相分布と、書き
継ぎ点後の再生データの位相分布は大きくずれる可能性
が高いが、図8に示す従来技術では、これに対する対策
は考慮されていない。
【0014】図10は、書き継ぎの不連続点において、
不正データ間隔を検出できる場合と検出できない場合の
同期信号の比較を示す摸式図である。同期信号の条件1
は不正データ間隔が検出できない場合、同期信号の条件
2は不正データ間隔が検出できる場合の同期信号波形で
ある。
【0015】図8の従来技術の場合は、図10の条件1
に示すように、書き継ぎ点すなわち不連続点があって、
その時点の前後でデータの位相分布が大きくずれている
場合においても、再生データに対する処理方法が変わら
ないので、条件1の不正データが検出できない同期信号
波形となる。すなわち、アキュムレータ110のラッチ
回路107に保持された位相の累積情報が重みになっ
て、不連続点後のデータの位相分布に対する応答が遅く
なってしまい、最悪の場合追従しきれなくなって、再生
データの同調エラーを起こすことになる。
【0016】また、一般的に、記録媒体上で記録密度の
高い領域においては、隣り合う記録データの相互干渉が
生じるものであり、再生されたデータは大きなピークシ
フトを持つ。さらに、再生出力のS/N比が低い場合に
は、ノイズによる再生データのジッターが特に大きくな
る。このように、ピークシフトやジッターが大きい場合
には、たとえ再生データの位相分布の中心が同期信号の
中心付近にあったとしても、局所的には再生データが同
期信号の中心から大きく外れてしまうこともあり得る。
【0017】ところが、図8に示す従来技術において
は、再生データの取り込みと、それによる位相情報の処
理には一定の遅延時間を必要としている。ここで、たま
たま再生データのエッジがメインカウンタのカウント
“0”にあったとすると、その再生データに対する位相
の処理は次ぎのカウントフェーズで行われる。すると、
本来のカウントフェーズでメインカウンタへ帰還すべき
ところが、次のカウントフェーズで帰還を返すことにな
り、PLL回路において本来期待していたとおりの演算
処理結果が得られなくなる。すなわち、カウントフェー
ズが切り替わる点から前の、ある一定時間内において、
取り込まれる再生データの位相処理が正しく処理されな
い不感帯が存在することになる。
【0018】図11は、従来技術で不感帯に対する対応
ができていない場合の復調データのタイミング図であ
り、横軸に時間をとった復調データのタイミングを示し
ている。同図において、k番目の再生データがTiフェ
ーズ内で処理されて、その結果を、カウンタのカウント
開始値をロードする前に処理すべきところ、不感帯にあ
るために処理できず、再生データが検知された次のフェ
ーズにおいても、同期信号幅はk−1のデータで生成さ
れた同期信号幅のままになっている。この結果、復調さ
れた同期データは再生データとは異なったデータパター
ンになっている。
【0019】次に、同期信号の標準周期について考えて
みる。各種の記録再生装置または再生装置では、再生デ
ータは記録再生の方式ごとに異なる複数の基準パルス間
隔を持っている。たとえば、よく使用される2MB容量
でMFM方式のフレキシブル磁気装置の場合には2μ
s、3μs、4μsの基準パルス間隔を持つ。この装置
を例に考えると、これら3種類のパルス間隔に共通に同
期させる同期信号の周期としては1μsを基準値とする
のが最も効率が良い。
【0020】図12は、フレキシブル磁気装置における
再生データの基準パルス間隔と、同期信号の周期を1μ
sにしたときの同期信号のフェーズを示すタイミング図
である。同図に示すように、この場合、たとえば2μs
の再生データのパルス間隔に対しては同期信号が2個、
3μsの場合は3個、4μsの場合は4個の同期信号が
必要になる。また、再生データが入力されないと新たな
位相情報は得られないので、帰還情報は更新されず同期
信号の幅は変わらない。
【0021】図13は、再生データと同期信号の変化の
関係を示すタイミング図である。同図に示すように、k
番目の再生データが入力された場合に、その再生データ
の位相とk−1番目までの再生データの累積位相情報と
が演算処理され、次の周期信号幅Wkが得られるが、同
期信号は、新たにk+1番目の再生データが入力される
まで信号振幅Wkのままで繰り返される。
【0022】図8に示す従来技術においては、nの除算
処理で小数部を切り捨てているので、同じ同期信号幅W
kの同期信号が複数個連続する方式では、切り捨てられ
た小数部が積算され誤差が拡大することになる。たとえ
ば、小数部の値が0.9の場合、これが4個連続すると
その値は3.6となる。
【0023】すなわち、図8に示す従来技術では、1カ
ウントを62.5ns、すなわち1μsの周期を16個
のカウントで分割することにすると、累積誤差の3.6
は、16に対する誤差としてはかなり大きな値になる。
【0024】そこで、図8に示す従来技術に対して特性
改善を実施した技術が、例えば、特開平9―32161
5公報などに報告されている。図14は、特開平9―3
21615公報に報告された従来技術の復調回路のブロ
ック図である。図14が図8と異なる主な点は、不正デ
ータに対する応答特性を向上させるための不正データ検
出リセット回路16と、再生データの不感帯を回避する
ための不感帯回避回路5と、累積誤差を低減するための
少数処理回路13とが設けられた点である。尚、その他
の構成については図8の従来技術と同様であるので説明
は省略する。
【0025】すなわち、図14においては、特性改善の
ために、不正データに対する応答特性の向上と不感帯を
回避するための手段と、ジッター増大を引き起こす小数
の累積誤差を低減させる手段とを設けることによって、
書き継ぎ点を有し、且つピークシフトの大きい現実の装
置においても演算処理を速やかに行うとともに、不感帯
を回避して演算の誤処理を無くすことができる。また、
再生装置特有のデータパターンにおいても、小数の積算
誤差を低減することが可能になり、同期復調データのジ
ッターの低減が可能になる。
【0026】このように、特開平9―321615公報
の技術によれば、実際の使われかたに対応して書き継ぎ
点などの不正タイミングに対する対応や、不感帯の回避
や、小数処理による累積誤差の最小化などを行うことが
できる。すなわち、不正データに対する応答性改善とジ
ッタ低減の改善を行うことができ、安定した動作を実現
することが可能となる。
【0027】
【発明が解決しよとする課題】しかしながら、上記の従
来技術では、同期する周波数に対して、同期ウインドウ
の追従周波数の変化範囲が広いと異常な同期状態に陥る
虞がある。さらに、ヘッドが移動中の様な異常なデータ
が連続して入力された場合、PLL回路内部の帰還情報
などの数値処理が異常になり、ヘッド位置が安定してか
らにおいて、正規なデータが入力されてからの引き込み
同期の応答性が確実でなくなる虞もある。また、入力す
るデータの処理が2種以上の転送レートの処理機能がな
いなどの使い勝手の悪さがある。
【0028】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、デジタル回路のみで構成した
PLL回路を有するデータ復調器において、メインカウ
ンタに与えるカウント情報の数値を限定することによ
り、追従周波数の変化範囲が広い場合でも同期特性を安
定化させ、且つ引き込み同期の応答を確実にすることに
ある。さらに、2種以上の転送ルートでのデータ処理が
できるようにすることにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のデータ復調回路は、与えられたカウント
情報値に基づいて動作して同期信号を生成するメインカ
ウンタと、同期信号と入力される再生データとの位相差
を検出するために、メインカウンタのカウント値を保持
する位相ラッチ回路と、この位相ラッチ回路の出力信号
に基づいて位相差情報を生成し、位相差情報を蓄積した
累積情報と位相差情報とを加減算する加減算器と、この
加減算器の加減算結果を任意の値で除算した整数値を補
正値として、メインカウンタの設定値に加減算し、補正
されたカウント情報値としてメインカウンタに与えるカ
ウント情報入力手段とを備えたデータ復調回路であっ
て、カウント情報入力手段から入力されるカウント情報
値の上限値と下限値を制限する周波数リミッタを設け、
同期信号の周波数範囲を制限するように構成したことを
特徴とする。
【0030】すなわち、同期特性の安定化のためは、再
生データを転送する周波数はほぼ一定であるため、予
め、同期する周波数の範囲を限定させることによって、
異常同期を防止することができる。したがって、本発明
のデータ復調回路は、この点に着目してなされたもので
あり、メインカウンタに与えるダウンカウンタ数値の上
限値と下限値の数値を限定し、帰還数値の上限と下限を
決定する周波数リミッタ回路を設けたことを特徴とす
る。
【0031】また、本発明のデータ復調回路は、上記の
発明に加えて、正規の再生データが出力されるタイミン
グで発生する読出し許可信号に基づいてリセットを解除
し、リセット解除後の最初の再生データと同期信号との
位相合わせを行う初期位相合わせ回路を備えたことを特
徴とする。
【0032】すなわち、ヘッドが移動中のような状態で
は、ヘッドが記録された磁気記録トラックをトレースし
ていないことから、正規な再生データが得られない。さ
らには、そのような状態では、ホストサイドでの読み出
し許可状態でなく、再生データを出力しなくてもよい状
態であるから、読み出し許可でない時はデータ復調器全
体をリセット状態に保持し、ヘッドが移動終了して正規
の再生データが出力される状態になってから、データ復
調器のリセット状態を解除するようにする。そして、こ
のリセット解除のタイミングにおいて、再生データの位
相に合わせたタイミングでリセット解除することによ
り、初期位相誤差をなくすことができ、確実な引き込み
過渡応答特性を保証させることができる。したがって、
このために初期位相合せ回路を設けたことを特徴とす
る。
【0033】さらに、本発明のデータ復調回路は、上記
の各発明に加えて、メディアへの転送レートを複数に切
り替える機能を有する再生データを処理するための転送
レート切換え回路を備えたことを特徴とする。
【0034】すなわち、記録媒体の下位互換性保証で発
生する2種以上の転送レートが異なる再生データを扱う
場合には、転送レートを切り換える切り替え回路を設け
て対応することができる。
【0035】尚、本発明は、上記の各発明のデータ復調
回路を組込んだ半導体装置でもあり、さらに、これらの
半導体装置を組込んだ記録再生装置を構成することもで
きる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を詳細に説明する。
【0037】図1は、本発明の実施の形態におけるデー
タ復調器の構成を示すブロック図である。このデータ復
調器は、先に説明した図14の回路構成に対して、周波
数リミッタ17と初期位相合せ回路18と転換ルート切
換え回路19が追加されたものである。尚、以下の説明
ではデータ復調回路をデータ復調器と表現する。
【0038】すなわち、このデータ復調器は、加減算器
1とメインカウンタ2と位相比較器3とアキュムレータ
7と除算器12と小数処理回路13と加減算器14と波
形成形器15と不正データ検出リセット回路16と周波
数リミッタ17と初期位相合せ回路18と転送レート切
換え回路19とによって構成されている。また、位相比
較器3は、位相ラッチ回路4と不感帯回避回路5とタイ
ミング生成回路5Aとカウント値先読み回路5Bと加減
算器6とによって構成されている。さらに、アキュムレ
ータ7は、加減算器8とラッチ回路9と乗算器10と加
減算器11とによって構成されている。
【0039】図8及び図14と同一部分については先に
説明したので、重複を避けるためにその説明を省略し、
本発明に関わる周波数リミッタ17と初期位相合せ回路
18と転換ルート切換え回路19について詳細に説明す
る。
【0040】先ず、周波数リミッタ17について説明す
る。先の従来技術で説明したように、加減算器14にて
帰還量の△Fが帰還されるが、この△Fの値が正の値で
大きすぎても、負の値で大きすぎても異常な同期状態に
なることがある。すなわち、前述した図12における、
基準パルス間隔と同期状態とのタイミング図を用いて説
明を行う。この場合、再生データは2μs、3μs、4
μsと3種あり、各Tnフェーズで書かれた内部クロッ
クと同期しており、正常同期している状態にある。
【0041】また、同期状態を入力データ周波数VSと
PLL内部同期周波数との関係で示すと、図15のグラ
フのようになる。すなわち、同図は、PLL内部同期周
波数の中心値における入力データ周波数が250KHz
(4μs)のときの同期状態と、PLL内部同期周波数
の中心値における入力データ周波数が375KHz(3
μs)のときの同期状態と、PLL内部同期周波数の中
心値における入力データ周波数が500KHz(2μ
s)のときの同期状態とを示している。
【0042】図15のグラフで、例えば250KHzの
周波数で同期した後に、入力周波数を変動させると、矢
印方向の同期周波数の範囲でPLL内部周波数が追従す
る。この時、PLL内部同期周波数が上限値および下限
値の設定範囲であるならば、入力データ周波数範囲に限
定した範囲では同期ができる。ここで、仮に、上限値、
下限値の制限をなくした状態でPLL内部周波数の周波
数が追従できるようにすると、破線で示す範囲まで追従
することができることになり、さらに同期周波数の範囲
は広がる。
【0043】しかし、この時に起こり得ることは異常同
期状態に陥ることである。図15において、375KH
zの入力データ周波数に同期できる3つの同期状態が発
生する。この3つの同期状態の中心が正常同期状態であ
り、上方及び下方の同期状態は異常同期状態である。従
って、このような異常同期状態に陥らない様にするに
は、適切なPLL内部同期周波数の周波数リミッタを設
置することによって、目的の周波数と同期することが実
現できる。
【0044】再び図1に戻って、加減算器14の出力側
に周波数リミッタ17を追加することによって、加減算
器1への帰還数値の上限値と下限値が決定される。これ
によって、PLL内部同期周波数の周波数範囲が限定さ
れ、狙いとする入力データ周波数の同期状態が保証され
る。
【0045】ちなみに、この実施の形態では16MHz
のクロックで動作しており、PLLの同期周波数中心値
は1周期16カウントであり、時間換算で1μsで動作
している。この時の周波数リミッタの設定は±4カウン
トに設定することで正常動作が実現できる。
【0046】1周期が16カウントに対して、周波数リ
ミッタの設定値は4カウントなので、PLL内部周波数
としては、±25%の上下限リミッタに相当することに
なる。
【0047】また、周波数リミッタの範囲を少なくする
弊害として、狙う入力データの周波数変動が大きいと、
同期できなくなることが挙げられる。一方、周波数リミ
ッタを広げると、前述したように、異常同期状態が発生
する。したがって、狙った周波数範囲の合った周波数リ
ミッタを設定することが必要である。
【0048】つぎに初期位相合せ回路18について説明
する。本発明のデジタル回路のみで構成したPLL回路
に入力される再生データにおいて、通常時の読み出し状
態では、連続した周波数成分をもつデータであり、PL
L内部同期は保たれる。しかし、実際のデータ再生のた
めには、記録されているメディアをスピンドルモータで
回転し、かつ、ヘッドが所定のトラックへ移動してから
安定した再生データがデータ復調器へ与えられる。
【0049】従って、前記のようなメディアを回転する
モータの回転数が定速に達しない起動過渡状態や、ヘッ
ドが移動中の状態での再生データが不安定な状態では、
再生データには同期すべき周波数以外の乱雑な周波数が
含また不正データが印加される。このため、不正データ
を印加した状態では、復調回路内の演算数値に異常な値
が残り、且つこの状態から正常なデータを入力しても、
内部演算数値の処理のため同期時間が長くなる欠点があ
る。したがって、この問題を解決するため初期位相合せ
回路18が追加される。
【0050】図1において、初期位相合せ回路18は、
初期位相をリセットする回路の入力信号としては2種あ
る。すなわち、一つの信号は不正データリセット回路1
6の出力信号であるが、このタイミングは、前述の従来
技術で説明した通りである。
【0051】もう一つの信号は読み出し許可信号である
が、これについては図16を用いて説明する。すなわ
ち、図16は、図1の初期位相合せ回路に入力される読
み出し許可信号のタイミング図である。この図は、横軸
に時間の経過を表して、各信号及び状態の時間的経緯を
示している。
【0052】すなわち、同図において、第1の再生デー
タの不定状態は、パワーオンリセット信号である電源電
圧の立ち上がり初期化信号から、メディアを回転するス
ピンドルモータ許可信号によってスピンドルモータが起
動してからスピンドルモータが定速に達するまでの起動
過渡状態が終了するまでの期間である。そして、スピン
ドルモータが定速状態になると、再生データは正常デー
タの状態になり、読み出し許可信号が送出される。さら
に、定速状態において、ヘッド移動状態になると第2の
不定状態となり、読み出し許可信号も送出を停止する。
そして、ヘッドの移動が停止すると、再び再生データは
正常データとなる。
【0053】すなわち、図16において、再生データが
不定状態の期間において、読み出し許可信号がLow状
態で初期位相合せ回路18に入力されると、データ復調
器の内部演算処理内容が全て初期化される。また、読み
出し許可信号がHighになってから、再生データパル
スと同期したタイミングにより、メインカウンタ2の設
定値をウィンドウ中心値に設定した状態において、デー
タ復調器の初期化クリア状態が解除され、データ復調器
を再び動作させる。
【0054】このことにより、初期化を解除する再生デ
ータパルスを基準として、データ復調器の動作が開始さ
れる。この時のデータ復調器の演算情報は初期状態から
動作し、再生データに追従した演算が開始される。ま
た、メインカウンタ2の設定がウインドウ中心値からの
スタートになるため、次の再生データパルスが図12に
示すような2μs或いは3μs或いは4μsに印加させ
ることから、位相比較がほぼ中心値からの引き込み動作
である過渡応答が実施できることによって同期時間が早
くできる。
【0055】次に、転送レート切替え回路19について
説明する。FDD装置のような再生装置では、下位互換
性が必要であり、旧世代のフォーマットのメディアも再
生する必要がある。
【0056】前述までの内容では500Kbps転送時
での説明を行ったが、実際には250Kbps再生時の
切り替え機能が必要である。したがって、この切り替え
機能のため転送レート切り替え回路について、図1を用
いて説明する。
【0057】図1のデータ復調器は全てデジタル回路の
みで構成されていることから、基本的には回路全体を動
作させるクロック周波数を変えることで簡単に転送レー
トを変更することができる。従って、前術の500Kb
psでの動作クロックを16MHzで動作させていたも
のを、8MHzにするだけで転送レートを半分の250
Kbpsに変更することができる。
【0058】但し、乗算器10の値を変更して最適化す
れば、PLL内部過渡応答特性の補正ができる。すなわ
ち、乗算器10の値を増やすと応答特性が早くなり、逆
にPLL内部クロックのジッタが増大する。また、乗算
器10の値を減らすと応答特性が遅くなり、逆にPLL
内部クロックのジッタが少なくなる。
【0059】尚、図1に示す本発明のデータ復調器は、
上述したような本発明固有の手段のほかに、以下に述べ
るような各手段を備えている。
【0060】すなわち、特性改善を達成するために改良
点の技術的手段としては、与えられたカウント情報に基
づき動作して同期信号を生成するメインカウンタと、こ
のメインカウンタと再生データの位相ずれを検出するた
めにメインカウンタのカウント値をラッチする位相ラッ
チ回路と、この位相ラッチ回路の出力から位相差情報を
生成し、この位相差情報を蓄積した累積情報と上記位相
差情報をとを加減算し、この加減算結果を任意の値nで
除算した値の整数値を補正値としてメインカウンタの設
定値に加減算し、その結果をメインカウンタに与える手
段とを備えたデータ復調器において、不正な再生データ
を検知した場合に検知後の再生データの同期化処理の応
答を早くする手段を備えている。
【0061】そして、同期化処理応答を早くする手段
は、連続する再生データのパルス間隔を監視して不正な
タイミングを検知した場合にデータ復調器全体をリセッ
トする回路と、リセット後に再生データへの同期信号の
応答を速くするために、特定数の再生データが入力され
るまで帰還利得を高くして、特定数の再生データが入力
されると帰還利得を小さくする切り替え回路とによって
構成することができる。
【0062】また、上記の目的を達成するための別の手
段として、与えられたカウント情報に基づき動作して同
期信号を生成するメインカウンタと、このメインカウン
タと再生データの位相ずれを検出するために、メインカ
ウンタのカウント値をラッチする位相ラッチ回路と、こ
の位相ラッチ回路の出力から位相差情報を生成し、この
位相差情報を蓄積した累積情報と位相差情報をとを加減
算し、この加減算結果を任意の値nで除算した値の整数
値を補正値としてメインカウンタの設定値に加減算し、
その結果をメインカウンタに与える手段とを備えたデー
タ復調器において、補正値を得るために、nで除算処理
されて切り捨てられる小数部分の累積による誤差の影響
を小さくする手段を備えたものである。
【0063】さらに、補正値を得るためにnで除算処理
されて切り捨てられる小数部分の累積による誤差の影響
を小さくする手段として、小数部分を特定の値で乗算し
てその結果の整数部を取り出す桁上げ計算回路を複数種
有し、且つ、カウントフェーズを判断する切り替えタイ
ミング信号を元にカウントフェーズを認識する回路を有
し、さらに、カウントフェーズによって前記の複数の桁
上げ計算回路の結果のうちから一つを選択する回路を有
し、桁上げ回路の結果を前記の除算処理された整数値に
加算するように回路構成したことを特徴とする。
【0064】尚、ここで再生データのパルスとパルスの
間で繰り返される、メインカウンタのカウント値のロー
ドから、値が“0”となって再ロードするまでを一つの
カウントフェーズと呼ぶことにして、再生データパルス
が入力された直後のカウントフェーズをT1フェーズ、
その次をT2フェーズとして、次の再生データパルスが
入力されるまで順番にT3フェーズ、T4フェーズ等と
呼び、これらを総称してTnフェーズと呼ぶことにす
る。
【0065】また、上記の目的を達成するための別の手
段として、与えられたカウント情報に基づき動作して同
期信号を生成するメインカウンタと、このメインカウン
タと再生データの位相ずれを検出するために、メインカ
ウンタのカウント値をラッチする位相ラッチ回路と、こ
の位相ラッチ回路の出力から位相差情報を生成し、この
位相差情報を蓄積した累積情報と位相差情報をとを加減
算し、この加減算結果を任意の値nで除算した値の整数
値を補正値としてメインカウンタの設定値に加減算し、
その結果をメインカウンタに与える手段とを備えたデー
タ復調器において、再生データの入力タイミングから入
力されたデータの処理を行うまでに必要な遅延時間のた
めに生じる不感帯を回避する手段を備えたものである。
【0066】そして、不感帯を回避する手段としては、
再生データのエッジで取り込んだメインカウンタの値を
保持する位相ラッチ回路に対し、再生データの入力タイ
ミングから入力されたデータの処理を行うまでに必要な
遅延時間より十分に大きなカウント値だけメインカウン
タの値に対して進んだカウント値を与えるカウント値先
読み回路を有し、入力された再生データとは非同期に、
再生データの位相情報を累積位相ラッチ回路に取り込ん
で補正値の処理を行うタイミングを生成する非同期タイ
ミング生成回路を備えたものである。
【0067】また、カウント値先読み回路として、位相
ラッチに保持された値から3を減算する減算回路と、メ
インカウンタのカウント開始値を保持するラッチと、減
算回路の出力値が負になった場合にカウントフェーズが
次のフェーズに変わったものとして、ラッチに保持され
たカウント開始値に戻って再びカウントダウンするカウ
ント値を算出する回路と、減算回路の値が正か負かを判
断するコンパレータと、コンパレータの出力を入力ポー
トの選択信号とするセレクタとを備える。
【0068】ここのような構成によって、減算回路の出
力が正のときには減算回路の出力を直接出力し、減算回
路の出力が負の場合にはカウントフェーズが次のフェー
ズに移ったと想定して、ラッチに保持されたカウント開
始値に戻って再びカウントダウンするカウント値を出力
することができ、メインカウンタに対して3カウントだ
け先に進んだカウント値を得ることができる。これによ
り、予め不感帯に位置する再生データがわかるので、不
感帯を回避する処理を行うことができる。
【0069】また、非同期タイミング生成回路として、
再生データが入力されるとセットされ、それに対応する
同期復調データが出力されるまでその状態を保持する第
1のフリップフロップと、メインカウンタの出力が2に
なった時のみ出力を有効にする第1の数値コンパレータ
と、第1の数値コンパレータの出力が有効になった時に
第1のフリップフロップに保持された値を出力に出す第
2目のフリップフロップと、メインカウンタの出力が1
になったとき時のみ出力を有効にする第2の数値コンパ
レータと、メインカウンタの出力が0になったとき時の
み出力を有効にする第3の数値コンパレータと、第2の
フリップフロップの出力をマスク信号として第2の数値
コンパレータの出力をゲートする第1のAND回路と、
第2のフリップフロップの出力をマスク信号として第3
の数値コンパレータの出力をゲートするとともに出力を
第1のフリップフロップのリセット信号とする第2のA
ND回路とを備えている。
【0070】これにより、メインカウンタの値がカウン
ト開始値から3までの間に再生データの入力があった場
合には、同一のカウントフェーズ内においてその再生デ
ータに対する位相差情報の処理をメインカウンタの値が
1になった時に行い、同期復調リードデータの出力をメ
インカウンタの値が0になった時に行う。一方、メイン
カウンタの値が2から0の時に再生データの入力があっ
た場合には、次のカウントフェーズ内においてその再生
データに対する位相差情報の処理をメインカウンタの値
が1になった時に行い、同期復調リードデータの出力を
メインカウンタの値が0になった時に行うことができ
る。すなわち、これによって、本来不感帯に位置する再
生データについては次のカウントフェーズに処理を先送
りすることができる。
【0071】具体的な実施例を図1を用いて説明する。
メインカウンタ2は、基準カウント初期値Woと帰還量
ΔFを加減算した加減算器1の出力をカウントの開始値
としてロードし、ダウンカウントを行う回路である。こ
のメインカウンタ2はアナログPLL回路の1/nクロ
ック出力に相当する。また、位相比較器3は、位相ラッ
チ回路4、不感帯回避回路5、タイミング生成回路5
A、カウント値先読み回路5B、加減算器6によって構
成されている。
【0072】この位相比較器3が図8と異なる点は、不
感帯回避回路5が追加されているところであるが、この
不感帯回避回路5の内部のカウント値先読み回路5B
は、メインカウンタ2の出力値をラッチした値に対して
常に3カウント進んだ値を出力する為、メインカウンタ
2より常に3カウント進んだ仮想的なカウンタの位相ラ
ッチと想定することができる。
【0073】位相ラッチ回路4は、再生データの入力エ
ッジでその時のメインカウンタ2の出力値をラッチする
回路である。ここでラッチされた値は不感帯回避回路5
の入力となる。不感帯回避回路5は、加減算器1の出力
と、メインカウンタ2の出力と、再生データとを入力と
して、メインカウンタ2に加減算器1の出力のロードを
促す信号と、アキュムレータ7のラッチ回路9が位相情
報をラッチするタイミング信号と、Tnフェーズ切り替
えのタイミング信号と、メインカウンタ2のカウントフ
ェーズに同期した復調リードデータを生成するタイミン
グ信号とを出力する。
【0074】また、不感帯回避回路5は、位相ラッチ回
路4に保持されているカウント値に対して3カウント進
んだ値Tを出力する。出力Tの値は加減算器6に入力さ
れて、中心値Cとの差(T−C)を位相情報Δθkとし
て、次段の加減算器8と乗算器10に入力される。加減
算器8とラッチ回路9などで構成されるアキュムレータ
7は、位相情報を累積加算する回路である。
【0075】乗算器10は、位相情報Δθkに対してm
倍もしくはm’倍(m<m’)の値を算出する回路であ
る。m倍あるいはm’倍の切り替えは乗算器6のもう一
つの入力信号により切り替わえが行われる。
【0076】次に、アキュムレータ7のラッチ回路9と
乗算器10の出力の加減算を行う加減算回路11によ
り、位相の累積情報(Δθk+Σk−1Δθ)と最新の
位相情報をm倍(またはm’倍)した情報m×Δθk
(またはm’×Δθk)の加減算値を出力する。
【0077】さらに、加減算器11の出力値{(1+
m)・Δθk+Σk−1Δθ}は除算器12によって1
/nに除算され{(1+m)・Δθk+Σk−1Δθ}
/nとなる。そして、除算値の整数部は加減算器14に
直接入力され、小数部は少数処理回路13を介して加減
算器14に入力される。
【0078】小数処理回路13は、除算器12によって
切り捨てられた小数部を累積加算して、対応するカウン
トフェーズ(T1、またはT2、またはT3、またはT
4)に合う累積誤差の整数部を出力する。また、加減算
器14は小数の累積加算分を除算結果の整数部に加えて
帰還量ΔFとして加減算器1に入力する。
【0079】波形成型器15は、再生データが入力され
たときに不感帯回避回路5から出力されるメインカウン
タ2のカウント周期に同期したリーリードデータ生成タ
イミング信号から、復調されたリードデータを出力す
る。
【0080】不正データ検出リセット回路16は、再生
データと、不感帯回避回路5から出力されリードデータ
生成タイミング信号と、同じく不感帯回避回路5から出
力されるTnフェーズ切り替えタイミング信号とから、
現在のフェーズに入る再生データのパルス間隔範囲を算
出して、もし範囲からはずれている場合には再生データ
は誤ったデータと判断して、メインカウンタ2、位相比
較器3の位相ラッチ回路4、アキュムレータ7のラッチ
回路9、及び小数処理回路13をリセットする信号を供
給して、復調回路全体をリセットする。
【0081】また、リセット後に入力される再生データ
のパルス数をカウントして、8個のパルスが入力される
まで、乗算器10の入力につながっている利得切り替え
信号により乗算器10の利得は高くし、リセット後に8
個の再生データが入力された時点で利得を低くする信号
を生成する。
【0082】上記のような回路構成により、再生データ
が入力された時の位相情報をΔθkとすると、 ΔF={(1+m)・Δθk+Σk−1Δθ}/n (1) で得られる帰還量をメインカウンタ2の基準カウンタ初
期値Woに加えてロードし、カウンタのカウントフェー
ズの周期を変化させるようにする。上の式(1)におい
て、mとnの値を適当な値にすることにより、位相差が
減衰振動的に小さくなりPLL回路が構成される。
【0083】次に、図1に示す回路の具体的な実施例に
ついて説明する。まず、不正データ検出リセット回路1
6について述べる。図2は、図1のデータ復調器におけ
る不正データ検出リセット回路の内部詳細図である。
【0084】まず、この不正データ検出リセット回路の
構成について説明する。不正データ検出リセット回路
は、再生データ入力を入力とするパルス数カウンタ21
と、再生データを入力としてパルスとパルスの間隔をカ
ウントするパルス間隔カウンタ22と、アキュムレータ
ラッチタイミングをリセット信号として使用し、Tnフ
ェーズ切り替えタイミング信号で与えられる信号を順次
カウントして、現在のカウントフェーズがどのフェーズ
であるかを認識するTnフェーズ検出回路23と、パル
ス間隔カウンタ22のカウント値とTnフェーズ検出回
路23の出力から不正間隔を検出する不正間隔検出回路
24とによって構成されている。
【0085】次に、図2の不正データ検出リセット回路
の動作を説明する。パルス間隔カウンタ22は、隣り合
う再生データの間隔をカウントして、そのカウント値を
不正間隔検出回路24に入力する。さらに、Tnフェー
ズ検出回路23は、Tnフェーズ切り替えタイミング信
号から現在のカウンタのフェーズがT1、T2、T3、
T4のいずれかであるかを検出し、不正間隔検出回路2
4に入力する。
【0086】そして、不正間隔検出回路24は、Tnフ
ェーズ検出回路23とパルス間隔カウンタ22の出力信
号から、入力された再生データが正規のタイミング内に
無い場合には、ラッチ回路全体及びパルス数カウンタを
リセットする信号を出力する。尚、パルス数カウンタ2
1は、リセットが解除されてから再生データのパルス数
が特定のカウント数に達するまでは利得をm’倍にし
て、その後はm倍に切り替えるための利得切り替え信号
を生成する。
【0087】次に、図1のデータ復調器における小数処
理回路13について説明する。図3は、図1のデータ復
調器における小数処理回路の詳細構成を示すブロック図
である。同図において、カウンタ35は、アキュムレー
タラッチタイミングとTn切り替え信号タイミングか
ら、現在のカウントフェーズがT1、T2、T3、T4
のいずれのフェーズかを認識する回路であり、各フェー
ズに対応して有効になる信号を出力する。
【0088】T2桁上計算回路31は、図1の除算器1
2の小数切り捨て部を入力として、T2フェーズにおけ
る桁上げ値を算出し、その値をセレクタ34の一つの入
力として与える。また、T3桁上計算回路32は、図1
の除算器12の小数切り捨て部を入力として、T3フェ
ーズにおける桁上げ値を算出し、その値をセレクタ34
の他の一つの入力として与える。さらに、T4桁上計算
回路33は、図1の除算器12の小数切り捨て部を入力
として、T4フェーズにおける桁上げ値を算出し、その
値をセレクタ34のさらに他の入力として与える。セレ
クタ34は、カウンタ35のT1、T2、T3、T4を
選択信号としてA、B、Cの入力を選択する。
【0089】次に、図3の小数処理回路の動作について
説明する。T1、T2、T3、T4のそれぞれのフェー
ズにおける帰還量をF1、F2、F3、F4とすると、
それぞれの計算値は次のようになる。
【0090】 F1=INT(A/n) (2) よって、T1フェーズにおける小数処理の出力は0とな
る。
【0091】また、F1+F2=2×INT(A/n)
+INT{2×UZ(A/n)}であることから、 F2=INT(A/n)+INT{2×UZ(A/n)} (3) よってT2フェーズにおける小数処理の出力はINT
{2×UZ(A/n)}である。
【0092】さらに、F1+F2+F3=3×INT
(A/n)+INT{3×UZ(A/n)}であること
から、 F3=INT(A/n)+INT{3×UZ(A/n)}−INT{2×UZ (A/n)} (4) よって、T3フェーズにおける小数処理の出力は、IN
T{3×UZ(A/n)}−INT{2×UZ(A/
n)}となる。
【0093】そして、F1+F2+F3+F4=4×I
NT(A/n)+INT{4×UZ(A/n)}である
ことから、 F4=INT(A/n)+INT{4×UZ(A/n)}−INT{3×UZ (A/n)} (5) よって、T4ェーズにおける小数処理の出力は、INT
{2×UZ(A/n)}―INT{4×UZ(A/
n)}−INT{3×UZ(A/n)}となる。
【0094】ただし、上記の各式においてAは加減算器
14の出力、nは除算器12の除数、INT(X)はX
の整数部、UZ(X)はXの小数部を意味する。
【0095】上記の各式において、A/nが帰還量の小
数部入力に相当するので、図3の小数処理回路におい
て、T2桁上計算回路31は、小数部入力を2倍にした
場合の整数部の値を出力とする。また、T3桁上計算回
路32は、小数部入力を3倍した値の整数部から2倍に
した整数部の値を減算した値を出力とする。さらに、T
4桁上計算回路32は、小数部入力を4倍した値の整数
部から3倍にした整数部の値を減算した値を出力とす
る。
【0096】図3において、カウンタ35はアキュムレ
ータ取り込み信号でリセットされ、その後に入力される
小数処理タイミング信号を数えて、1番めの立ち上がり
でT1のみがHighレベルになる。2番めの立ち上が
りでT2出力が変わってHighレベルになり、以降、
T3、T4の順にHighレベルになる。なお、T4以
降は上記のデータの入力と判断されるので小数処理の出
力は意味を持たない。
【0097】図3において、セレクタ34は、入力端子
に接続されたカウンタ35の出力T1、T2、T3、T
4を切り替え信号として、各信号がHighになるのに
応じて、1対1でそれぞれ、“0”、または、“T2桁
上計算回路31の出力”、または、“T3桁上計算回路
32の出力”、または、“T4桁上計算回路33の出
力”をそれぞれ出力信号とする。
【0098】上記の処理結果を累積桁上げとして、図1
の加減算器14に入力して、除算器12の整数出力と加
算して帰還量とすることにより、小数の累積加算による
誤差は小数以下の値にすることができる。
【0099】図4の(a)は、少数の累積誤差処理を行
わない場合の再生データとTnフェーズのタイミング図
であり、(b)は少数の累積誤差処理を行う場合の再生
データとTnフェーズのタイミング図である。すなわ
ち、同図(b)のように少数の累積誤差処理を考慮するこ
とによって、カウントフェーズT2、T3、T4は、そ
れぞれ、帰還量ΔFが、ΔF′2、ΔF′3、ΔF′4
補正されている状態がわかる。
【0100】次に、図1のデータ復調器における不感帯
回避回路5について説明する。図5は、図1のデータ復
調器における不感帯回避回路の詳細ブロック図である。
図5において、不感帯回避回路は、カウンタの出力値と
再生リードデータからメインカウンタの値に同期したア
キュムレータラッチタイミング信号、及びリードデータ
生成タイミング信号、及びカウンタロードタイミング信
号、及びTnフェーズ切り替え信号を出力するタイミン
グ生成回路5Aと、メインカウンタ2の値をラッチした
位相ラッチ回路4の値に対して、不感帯を回避する為
に、位相値から帰還量を処理するのに必要な時間より長
めのカウント値分(例えば3)だけ、メインカウンタの
値を先読みするカウント値先読み回路5Bとにより構成
されている。
【0101】タイミング生成回路5Aは、メインカウン
タ2の出力値が2のときに出力がHighレベルになる
2カウントコンパレータ41と、メインカウンタの出力
値が1のときに出力がHighレベルになる1カウント
コンパレータ42と、メインカウンタ2の出力値が0の
ときに出力がHighレベルになる0カウントコンパレ
ータ43と、再生データが入力されたことを保持するD
フリップフロップ回路44と、メインカウンタ2の値が
2になった時すなわちに2カウントコンパレータ41の
出力がHighになったときにDフリップフロップ回路
44の出力レベルを保持するDフリップフロップ回路4
5と、Dフリップフロップ回路45の出力を一方の入力
とし、1カウントコンパレータ42の出力をもう一方の
入力とするAND回路46と、Dフリップフロップ回路
45の出力を一方の入力とし、0カウントコンパレータ
43の出力をもう一方の入力とするAND回路47と、
0カウントコンパレータ43の出力を1カウント遅延さ
せる1カウント遅延器48とによって構成されている。
【0102】また、カウント値先読み回路5Bは、再生
データの入力に同期して保持されたメインカウンタ2の
出力を保持する位相ラッチ回路4の出力値から3だけ減
算する減算回路51と、メインカウンタ2へのロード値
である加減算回路1の出力を保持するラッチ回路52
と、減算回路51の出力が正の値か負の値かを認識して
切り替え信号を出力するコンパレータ53と、コンパレ
ータ53から出力された信号を切り替え信号とするセレ
クタ54と、減算回路51の出力値が負になった場合に
カウントフェーズが次のフェーズに変わったものとし
て、ラッチ回路52に保持されたカウント開始値に戻っ
て再びカウントダウンするカウント値を算出する次フェ
ーズカウント値算出回路55とによって構成されてい
る。
【0103】次に、図5の不感帯回避回路の詳細な動作
について説明する。
【0104】再生データが入力されると、その信号の立
ち上がりでDフリップフロップ回路44はD端子に接続
されたHighレベル値を出力端子に出力する。Dフリ
ップフロップ回路44の出力はDフリップフロップ回路
45のD入力に接続されており、メインカウンタ2の値
が2のときにHighレベルを出力する2カウントコン
パレータ41の立ち上がりでその値を取り込んで出力す
る。したがって、メインカウンタ2の値が2になったと
きに新たな再生データが入力されていなければDフリッ
プフロップ回路45の出力はLowレベルになり、新た
な再生データが入力されていれば出力はHighレベル
になる。
【0105】Dフリップフロップ回路45の出力はAN
D回路46の一方の入力端子に接続されており、Dフリ
ップフロップ回路45の出力がHighレベルの時にA
ND回路46のもう一方の入力信号のレベルを出力する
マスク回路を構成する。AND回路46のもう一方の入
力は1カウントコンパレータ42の出力であるが、1カ
ウントコンパレータ42は、メインカウンタ2の値が1
の時に出力がHighレベルになって、AND回路46
を介してアキュムレータ7のラッチ回路9の取り込み信
号になる。したがって、アキュムレータ7の取り込みは
メインカウンタが2になるまでに再生データが入力され
た場合において、メインカウンタ2の値が1になった瞬
間に行われる。
【0106】ここで、AND回路47の出力は同時にD
フリップフロップ回路44のリセット端子に接続されて
いる。したがって、アキュムレータ7の取り込み信号が
生成されると同時にDフリップフロップ回路44はリセ
ットされ、新たな再生データが入力されるのを待つ状態
になる。
【0107】一方、メインカウンタ2の値が2〜0の時
に再生データが入力されたとすると、Dフリップフロッ
プ回路44の出力がHighになる前にDフリップフロ
ップ回路45はD端子の値を取り込んで出力する。した
がって、この場合にDフリップフロップ回路45の出力
はLowレベルとなる。よって、AND回路46の出力
は常にLowレベルとなり、メインカウンタ2の値が1
になった時点でもアキュムレータラッチ信号は有効にな
らない。
【0108】その後メインカウンタ2の値は0になっ
て、カウンタロード信号が有効になりメインカウンタ2
に新たな値がロードされる。この時点においてもDフリ
ップフロップ回路44のリセット信号は有効になってい
ないので、再生データを読み込んでいる状態はDフリッ
プフロップ回路44に保持される。その後、メインカウ
ンタ2のダウンカウントが進みメインカウンタ2の値が
再び2になった時点でDフリップフロップ回路44はH
ighレベルになっているDフリップフリップ44の出
力を取り込んで出力はHighとなる。さらにメインカ
ウンタ2のダウンカウントが進み値が1になるとこの時
点でアキュムレータ7のラッチ信号が有効になる。
【0109】以上の処理手順で述べたように、メインカ
ウンタ2の値が2〜0のときに再生データが入力される
場合には、その処理は次のダウンカウントフェーズ後に
行われる。
【0110】アキュムレータラッチタイミングと同様
に、Dフリップフロップ回路45の出力はAND回路4
7の一方の入力端子にも接続されており、Dフリップフ
ロップ回路45の出力がHighレベルの時にAND回
路47のもう一方の入力信号のレベルを出力するマスク
回路を構成する。AND回路47のもう一方の入力は0
カウントコンパレータ43の出力であるが、0カウント
ンパレータ43はメインカウンタ2の値が0の時に出力
がHighレベルになって、AND回路47を介して図
1の波形成形器15に出力される。波形成型器15はこ
れに同期して復調されたリードデータを出力する。した
がってメインカウンタ値が3以上の時に再生データが入
力された場合には同一のカウントフェーズでカウンタの
値が0のときに有効になり、メインカウンタ2の値が2
〜0のときに再生データが入力される場合には、次のカ
ウントフェーズでメインカウンタ2の値が0のときに有
効になる。
【0111】上記に説明した以外に0カウントコンパレ
ータ43があるが、これはメインカウンタ2の値が0の
ときにHighレベルを出力して、メインカウンタ2に
新しい値をロードするタイミング信号を作る。また、1
カウント遅延器48により0カウントコンパレータ43
の出力から1カウント遅れた信号が出力される。この信
号はクロックのカウント周期に同期しておりこれが同期
信号になる。この信号は同時にカウントフェーズの切り
替わりを示す信号にもなり、図1の不正データ検出リセ
ット回路16、小数処理回路13に出力される。
【0112】図5におけるカウンタ値先読み回路5B
は、メインカウンタ2の値に対して3だけ減算した値を
処理情報として出力する回路であるが、その減算を行う
のが減算回路51である。減算回路51は入力値が2以
下の場合には出力は負の値になる。カウンタの値が負に
なることの実際の意味は、次のカウンタのフェーズに移
るということであり、負のときの先読み値を計算するた
めに、カウンタのロード値を元にして生成する。メイン
カウンタから3を減算した値とその減算回路51の符号
によって先読みカウンタの値を減算回路51からの出力
か、次フェーズカウント値算出回路55の出力かをセレ
クタ54によって切り替える。なお、ラッチ回路52に
取り込むタイミングは、図1の小数処理回路13と同時
タイミングとして、小数処理で帰還量が変化する直前の
値を取り込む。
【0113】図6は、メインカウンタのカウント値を3
カウント先読みする動作の説明のための摸式図である。
すなわち、3カウント先読みすることによって、メイン
カウタ値が同期信号に対して3カウントずれている様子
が示されている。
【0114】メインカウンタ2の値が初期値から3まで
の値の時に再生データが入力された場合、位相情報の演
算処理は同一のダウンカウントフェーズ内で、メインカ
ウンタ2が1になった瞬間に行われる。その処理結果は
帰還値として基準値に加減算されて、メインカウンタ2
の値が0になったときにメインカウンタ2にロードされ
る。小数の処理は位相処理の演算処理が行われたカウン
トフェーズの次のカウントフェーズ以降でメインカウン
タ2に新しい値がロードされて次のカウントで処理が行
われ、その結果はメインカウンタ2の値が0になった時
にメインカウンタ2にロードされる。
【0115】メインカウンタ2の値が2から0までの値
の時に再生データが入力された場合、位相情報の演算処
理は次のダウンカウントフェーズ内で、メインカウンタ
2が1になった瞬間に行われる。その処理結果は帰還値
として基準値に加減算されて、メインカウンタ2の値が
0になったときにメインカウンタ2にロードされる。小
数の処理は位相処理の演算処理が行われたカウントフェ
ーズの次のカウントフェーズ以降でメインカウンタ2に
新しい値がロードされて次のカウントで処理が行われ、
その結果はメインカウンタ2の値が0になった時にメイ
ンカウンタ2にロードされる。
【0116】先読みカウンタのロード値からカウント0
になるまでを同期信号の一つのフェーズとしてリードデ
ータの位相を取り込むことにより、帰還量の演算処理は
再生データの入力タイミングとは非同期に、次のフェー
ズの最初の部分で処理を行う。これにより、位相情報を
処理する遅延時間のために生じる再生データの誤った取
り込みが防止できる。また、再生データの位相情報とし
て取り込まれる値は、ラッチされたメインカウンタ2の
値ではなく、メインカウンタ2の値を3カウント先読み
した値となる。このカウント値先読回路の値を内部的な
同期信号と考えることにより、タイミング生成回路5A
で述べたメインカウンタ2の値が2〜0の時に再生デー
タを入力した場合に、処理が次のカウントフェーズに先
送りされることについても、タイミング生成回路5Aの
ブロックで生成されるタイミング上の矛盾は無く、不感
帯で入力された再生データに関しても処理は正しく行わ
れる。
【0117】尚、図7は、本発明で不感帯に対する処理
を施した時の復調データのタイミング図である。図7と
図11を比較すれば明らかなように、図7においては、
k番目のデータは不感帯があっても処理されて再生デー
タが検知され、所定のタイミングで同期復調データが現
れている。
【0118】以上説明したように、実際の使われかたに
対応して書き継ぎ点などの不正タイミングに対する対応
や、不感帯の回避や、小数処理による累積誤差の最小化
などによって、安定した動作を実現することができる。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のデータ復
調器によれば、前述の従来技術による不正データに対す
る応答性改善とジッタ低減の改善に加えて、PLL回路
での異常同期状態である、異常ロック状態を回避するこ
とができることにより、確実な同期状態を補償すること
ができる。
【0120】さらに、読み出し許可信号での初期化を行
い、且つ初期位相合わせを行うことにより、不正なデー
タ入力による演算結果のための同期時間が長くなること
を防止することができる。また、本発明の構成のPLL
回路において、異種転送レートでの再生データの動作も
可能となりかなり使い勝手がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるデータ復調器の構
成を示すブロック図
【図2】図1のデータ復調器における不正データ検出リ
セット回路の詳細ブロック図
【図3】図1のデータ復調器における小数処理回路の詳
細ブロック図
【図4】(a)は少数の累積誤差処理を行わない場合の
タイミング図 (b)は少数の累積誤差処理を行う場合のタイミング図
【図5】図1データ復調器における不感帯回避回路の詳
細ブロック図
【図6】メインカウンタのカウント値を3カウント先読
みする動作の説明のための摸式図
【図7】本発明で不感帯に対する処理を施した時の復調
データのタイミング図
【図8】特開平8―36386公報に報告された従来技
術のデータ復調器のブロック図
【図9】メインカウンタにロードされるカウント開始値
と位相と帰還量との関係を示す摸式図
【図10】書き継ぎの不連続点において、不正データ間
隔を検出できる場合と検出できない場合の同期信号の比
較を示す摸式図
【図11】従来技術で不感帯に対する対応ができていな
い場合の復調データのタイミング図
【図12】フレキシブル磁気装置における再生データの
基準パルス間隔と、同期信号の周期を1usにしたとき
の同期信号のフェーズの関係を示すタイミング図
【図13】再生データと同期信号の変化の関係を示すタ
イミング図
【図14】特開平9―321615公報に報告された従
来技術のデータ復調器のブロック図
【図15】同期状態を、入力データ周波数VSとPLL
内部同期周波数との関係で示すグラフ
【図16】図1に示すデータ復調器の初期位相合せ回路
に入力される読み出し許可信号のタイミング図
【符号の説明】
1 加減算器 2 メインカウンタ 3 位相比較器 4 位相ラッチ回路 5 不感帯回避回路 5A タイミング生成回路 5B カウント値先読み回路 6 加減算器 7 アキュムレータ 8 加減算器 9 ラッチ回路 10 乗算器 11 加減算器 12 除算器 13 小数処理回路 14 加減算器 15 波形整形器 16 不正データ検出リセット回路 17 周波数リミッタ 18 初期位相合せ回路 19 転送レート切替え回路 21 パルス数カウンタ 22 パルス間隔カウンタ 23 Tnフェーズ検出回路 24 不正間隔検出回路 31 T2桁上計算回路 32 T3桁上計算回路 33 T4桁上計算回路 34 セレクタ 35 カウンタ 41 2カウントコンパレータ 42 1カウントコンパレータ 43 0カウントコンパレータ 44、45 Dフリップフロップ回路 46、47 AND回路 48 1カウント遅延器 51 減算回路 52 ラッチ回路 53 コンパレータ 54 セレクタ 55 次フェーズカウント値算出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D044 GK10 GM12 GM14 GM15 5J106 AA05 BB09 CC21 DD13 DD17 DD42 DD44 FF02 GG13 HH09 KK03 KK25 KK30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 与えられたカウント情報値に基づいて動
    作して同期信号を生成するメインカウンタと、前記同期
    信号と入力される再生データとの位相差を検出するため
    に、前記メインカウンタのカウント値を保持する位相ラ
    ッチ回路と、前記位相ラッチ回路の出力信号に基づいて
    位相差情報を生成し、前記位相差情報を蓄積した累積情
    報と前記位相差情報とを加減算する加減算器と、前記加
    減算器の加減算結果を任意の値で除算した整数値を補正
    値として、前記メインカウンタの設定値に加減算し、補
    正されたカウント情報値として前記メインカウンタに与
    えるカウント情報入力手段とを備えたデータ復調回路で
    あって、前記カウント情報入力手段から入力されるカウ
    ント情報値の上限値と下限値を制限する周波数リミッタ
    を設け、前記同期信号の周波数範囲を制限するように構
    成したことを特徴とするデータ復調回路。
  2. 【請求項2】 正規の再生データが出力されるタイミン
    グで発生する読出し許可信号に基づいてリセットを解除
    し、リセット解除後の最初の再生データと前記同期信号
    との位相合わせを行う初期位相合わせ回路を備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載のデータ復調回路。
  3. 【請求項3】 メディアへの転送レートを複数に切り替
    える機能を有する再生データを処理するための転送レー
    ト切換え回路を備えたことを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載のデータ復調回路。
  4. 【請求項4】 与えられたカウント情報値に基づいて動
    作して同期信号を生成するメインカウンタと、前記同期
    信号と入力される再生データとの位相差を検出するため
    に、前記メインカウンタのカウント値を保持する位相ラ
    ッチ回路と、前記位相ラッチ回路の出力信号に基づいて
    位相差情報を生成し、前記位相差情報を蓄積した累積情
    報と前記位相差情報とを加減算する加減算器と、前記加
    減算器の加減算結果を任意の値で除算した整数値を補正
    値として、前記メインカウンタの設定値に加減算し、補
    正されたカウント情報値として前記メインカウンタに与
    えるカウント情報入力手段とを備えたデータ復調回路を
    組み込んだ半導体装置であって、前記カウント情報入力
    手段から入力されるカウント情報値の上限値と下限値を
    制限する周波数リミッタを設け、前記同期信号の周波数
    範囲を制限するように構成したデータ復調回路を組み込
    んだことを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 正規の再生データが出力されるタイミン
    グで発生する読出し許可信号に基づいてリセットを解除
    し、リセット解除後の最初の再生データと前記同期信号
    との位相合わせを行う初期位相合わせ回路を備えたデー
    タ復調回路を組み込んだことを特徴とする請求項4に記
    載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 メディアへの転送レートを複数に切り替
    える機能を有する再生データを処理するための転送レー
    ト切換え回路を備えたデータ復調回路を組み込んだこと
    を特徴とする請求項4または請求項5に記載の半導体装
    置。
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