JP2001102687A - 半導体レーザ素子 - Google Patents

半導体レーザ素子

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JP2001102687A JP27843099A JP27843099A JP2001102687A JP 2001102687 A JP2001102687 A JP 2001102687A JP 27843099 A JP27843099 A JP 27843099A JP 27843099 A JP27843099 A JP 27843099A JP 2001102687 A JP2001102687 A JP 2001102687A
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則広 岩井
Tomokazu Mukohara
智一 向原
Akihiko Kasukawa
秋彦 粕川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 しきい値電流等のレーザ特性にばらつきが生
じないような構成を備えた半導体レーザ素子を提供す
る。 【解決手段】 本半導体レーザ素子20は、リッジ型の
端面発光型レーザ素子であって、n−InP基板21上
に順次形成された、n−InPクラッド層22、SCH
−MQW活性層23、第1のp−InPクラッド層2
4、p−AlInAs被酸化層25、第2のp−InP
クラッド層26、及びp−GaInAsコンタクト層2
7からなる積層構造を備える。第1のp−クラッド層を
含む上層は、ストライプ状リッジ32になっている。第
1のp−クラッド層の上面には、2本の細溝33がリッ
ジの延在方向と平行に相互に離隔した形成されていて、
被酸化層は、2本の細溝の溝壁上、及び、第1のp−ク
ラッド層上に成膜され、リッジ側面から細溝の外側の溝
壁までは、Alが選択的に酸化されたAl酸化層28と
なっている。細溝により、被酸化層の酸化反応の領域的
進行を制御できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Al酸化層により
形成された内部電流狭窄構造を有する半導体レーザ素子
に関し、更に詳細には、ウエハ面内及びウエハ間で、又
は半導体レーザ素子のバッチ式製造のウエハ・ロット間
で、レーザ特性がばらつかないようにした構成を備えた
半導体レーザ素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ素子では、Alを含む半導
体層を発光領域の積層構造の一部として成膜し、Alを
含む半導体層中のAlを選択的に酸化させてAl酸化層
を形成し、そのAl酸化層を電流ブロッキング層、即ち
電流狭窄構造として用いることが行われている。
【0003】ここで、図6を参照して、Al酸化層を電
流ブロッキング層として用いた従来のストライプ状リッ
ジ型半導体レーザ素子の構成を説明する。図6は従来の
半導体レーザ素子の断面模式図である。従来の半導体レ
ーザ素子15は、端面発光型の半導体レーザ素子であっ
て、基本的には、図6に示すように、厚さ約100μm
のn−InP基板1と、n−InP基板1上に順次形成
された、n−InPクラッド層2、SCH−MQW活性
層3、第1のp−InPクラッド層4、p−AlInA
s被酸化層5、第2のp−InPクラッド層6、及びp
−GaInAsコンタクト層7からなる積層構造を備え
ている。積層構造のうち、第1のp−InPクラッド層
4、p−AlInAs被酸化層5、第2のp−InPク
ラッド層6、及びp−GaInAsコンタクト層7は、
幅が約10μmのストライプ状リッジ12として形成さ
れている。また、p−AlInAs被酸化層5のリッジ
側面部は、Alが選択的に酸化されたAl酸化層8とな
っている。
【0004】窓13であるリッジ上部の領域を除く領域
上にSiNX 膜9が保護膜として形成されている。そし
て、p側電極10が、リッジ上部の窓13の領域を含め
てSiNX 膜9上に、及びn側電極11がn−InP基
板裏面にそれぞれ形成されている。
【0005】本半導体レーザ素子15では、Al酸化層
8が電気的絶縁特性を有すると共に光学的にも屈折率が
低下しているので、Al酸化膜8により電流及び光の閉
じ込めの双方を行うことができる優れた閉じ込め構造が
形成されている。
【0006】次に、図7を参照して、従来の半導体レー
ザ素子15の作製方法を説明する。図7(a)から
(c)は、それぞれ、従来の半導体レーザ素子15を作
製する際の工程毎の基板断面を示す縦断面図である。先
ず、MOCVD法により、n−InP基板1上に、順
次、n−InPクラッド層2、SCH−MQW活性層
3、第1のp−InPクラッド層4、p−AlInAs
被酸化層5、第2のp−InPクラッド層6、及びp−
GaInAsコンタクト層7を成膜して、図7(a)に
示すように、積層構造を形成する。次に、SiO2膜か
らなるマスク14をコンタクト層7上に形成し、続いて
マスク14を使って、コンタクト層7、第2のp−In
Pクラッド層6、p−AlInAs被酸化層5、及び第
1のp−InPクラッド層4をエッチングして除去し、
図7(b)に示すように、幅10μmのストライプ状リ
ッジを形成する。次に、マスク14を残したままで、水
蒸気中にて、約500℃の温度で150分間熱処理を施
すことにより、p−AlInAs被酸化層5のAlをリ
ッジ側面から選択的に酸化させ、図7(c)に示すよう
に、Al酸化層8を形成する。
【0007】次に、窓13とするリッジ上部の領域を除
く領域上にSiNX 膜9を保護膜として形成する。続い
て、n−InP基板1の厚さが100μm程度の厚さに
なるように基板裏面を研磨し、p側電極10をリッジ上
部の窓13の領域を含めてSiNX 膜9上に、及びn側
電極11を基板裏面にそれぞれ形成する。
【0008】半導体レーザ素子の上述した作製方法は、
閉じ込め構造の形成を除き、基本的には、通常のリッジ
型の端面発光型半導体レーザ素子の作製方法と同じであ
るものの、次の利点を有する。即ち、上述した作製方法
では、p−AlInAs被酸化層5を結晶成長させ、次
いで酸化させる、一回の結晶成長及び酸化工程にて、閉
じ込め構造を形成することができるので、p−半導体層
とn−半導体層とを成膜して、リッジ構造を埋め込み、
p−n接合分離により形成した通常の閉じ込め構造の形
成方法に比べて、製造工程が簡単で、素子の歩留まり向
上や低コスト化が期待できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したAl
酸化層を電流ブロッキング層とした従来の半導体レーザ
素子には、枚葉式で半導体レーザ素子を製造する際のウ
エハ間で、又は複数枚のウエハにバッチ式で半導体レー
ザ素子を製造する際のウエハ・ロット間で、しきい値電
流等のレーザ特性にばらつきが生じるという問題があっ
た。
【0010】そこで、本発明の目的は、しきい値電流等
のレーザ特性にばらつきが生じないような構成を備えた
半導体レーザ素子を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、Al酸化層
を電流ブロッキング層とした従来の半導体レーザ素子
で、しきい値電流等のレーザ特性がばらつく原因を調
べ、次のことを見い出した。AlInAs被酸化層を酸
化してAl酸化層に転化する工程では、酸化反応の領域
的進行を停止する停止機構が設けられていないので、従
来、酸化反応の時間を調整することによって、Al酸化
層の酸化層幅を制御していたが、時間調整による酸化反
応の制御は難しく、ウエハ間で、更にはバッチ製造のウ
エハ・ロット間で、Al酸化層の酸化層幅にばらつきが
生じることが判った。そして、Al酸化層を電流ブロッ
キング層とする半導体レーザ素子では、Al酸化層の幅
が、即ち電流注入領域の幅となるため、Al酸化層の幅
がばらつくと、電流注入領域の幅がばらつき、従ってレ
ーザ特性に直接ばらつきが反映されてしまい、結果的
に、しきい値電流等のレーザ特性にばらつきが生じるこ
とが判った。
【0012】ところで、AlInAs被酸化層を成膜
し、続いて必要な層幅を残すようにしてAlInAs被
酸化層をエッチングにより除去し、その上に所定の化合
物半導体層を結晶成長させた後、AlInAs被酸化層
を酸化することにより、必要な幅のAl酸化層を形成す
る方法も提案されている。しかし、この方法では、Al
を含む被酸化層を大気中に暴露するため、Alを含む被
酸化層が大気中の酸素により自然酸化するために、再成
長界面で転位が発生し、良好な結晶成長を行うことが難
しいという問題があった。
【0013】そこで、上記目的を達成するために、本発
明に係る半導体レーザ素子は、Alを含む化合物半導体
層のAlを選択的に酸化してなるAl酸化層によって形
成された電流狭窄領域を活性層の少なくとも一方の面側
の下地層上に備える半導体レーザ素子において、少なく
とも1本の細溝が、Alを含む化合物半導体層の下地層
の上面に電流狭窄領域の内縁に沿って形成され、Alを
含む化合物半導体層が、下地層の細溝の溝壁上に溝壁に
沿って、及び、溝壁上に連続して下地層上に設けられ、
最外側の細溝の外側に延在するAlを含む化合物半導体
層は、Alが選択的に酸化されたAl酸化層に転化して
電流狭窄領域を構成し、最内側の細溝の内側に延在する
Alを含む化合物半導体層は、Alが未酸化の電流注入
領域を構成することを特徴としている。
【0014】本発明は、Al酸化層によって形成された
電流狭窄領域を備える半導体レーザ素子である限り適用
でき、例えばストライプ状リッジ型の端面発光型半導体
レーザ素子にも、エアポスト型の面発光型半導体レーザ
素子にも適用できる。即ち、ストライプ状電流注入領域
を挟んで、ストライプ状リッジ内の両側部にそれぞれ電
流狭窄領域を有する半導体レーザ素子にあっては、少な
くとも1本の細溝が、各電流狭窄領域の内縁に沿って下
地層の上面に形成されている。また、電流注入領域を囲
んでエアポストの外周部に電流狭窄領域を有する半導体
レーザにあっては、少なくとも1本の細溝が、電流狭窄
領域の内周縁に沿って下地層の上面に形成されている。
【0015】本発明では、Alを含む化合物半導体層の
下地層に細溝を設け、次いでAlを含む化合物半導体層
を下地層上及び細溝内の溝壁上に成膜することにより、
Alを含む化合物半導体層を酸化する際、細溝の外側に
延在するAlを含む化合物半導体層のみを酸化すること
ができる。それは、細溝に沿って設けられているAlを
含む化合物半導体層の長さ(酸化長さ)は、細溝と同じ
幅で、細溝の外側の平坦なAlを含む化合物半導体層の
長さ(酸化長さ)と比較した場合、溝壁の高さの両側分
だけ長いので、Alを含む化合物半導体層中のAlを選
択的に酸化させてAl酸化層を生成する際、細溝の外側
に比べて、酸化に要する時間がそれだけ長くなる。よっ
て、Alを含む化合物半導体層の酸化速度がばらついた
場合でも、細溝の酸化距離の調整機能によって、Al酸
化層の生成は、細溝内で停止し、細溝を越えて内側には
進行しないからである。従って、細溝の位置、寸法を調
整することにより、Al酸化層幅がばらつかないよう
に、Alを含む化合物半導体層の酸化反応の領域的進行
を確実に制御することができる。よって、電流注入領域
幅のばらつきを抑制し、レーザ特性のばらつきを低減す
ることができる。
【0016】本発明の好適な実施態様では、細溝内の対
向する溝側壁にそれぞれ設けられたAlを含む化合物半
導体層は、埋め込み層によって相互に離隔している。こ
れにより、本発明の効果が一層確実になる。
【0017】細溝の寸法、即ち深さ及び幅は、また、細
溝が複数本のときの細溝間のピッチは、Alを含む化合
物半導体層の厚さ、及び、Al酸化層からなる電流狭窄
領域と活性層との距離によって異なるので、適宜、半導
体レーザ素子の構造に応じて設定すべきものである。ま
た、本発明では、電流狭窄領域の内縁に沿って設ける細
溝は、酸化距離を長くするためのものであるから、その
数は、1本又は複数本であって、本数に制約はない。し
かし、製造面上の制約等と効果の比較から、現実的に
は、3本位までのことが多い。また、細溝の形状は、酸
化距離を長くできる限り形状に制約はなく、チャンネル
状の細溝に限らず、例えばU字状のものでも、V字状の
ものでも良い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態例を挙げ、添付
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。実施形態例 本実施形態例は、本発明に係る半導体レーザ素子の実施
形態の一例であって、図1は本実施形態例の半導体レー
ザ素子の構成を示す断面図、及び図2(a)及び(b)
はA部の第1のp−InPクラッド層の細溝及びp−A
lInAs被酸化層の拡大断面図である。図3は、細溝
の別の例を示す断面図である。本実施形態例の半導体レ
ーザ素子20は、ストライプ状リッジ型の端面発光型半
導体レーザ素子であって、図1に示すように、厚さ約1
00μm のn−InP基板21上に順次形成された、膜
厚0.5μmのn−InPクラッド層22、バンドギャ
ップ波長が1.3μmの組成のSCH−MQW活性層2
3、膜厚0.2μmの第1のp−InPクラッド層2
4、膜厚0.1μmのp−AlInAs被酸化層25、
膜厚2.0μmの第2のp−InPクラッド層26、及
び膜厚0.3μmのp−GaInAsコンタクト層27
からなる積層構造を備えている。
【0019】積層構造のうち、第1のp−InPクラッ
ド層24、p−AlInAs被酸化層25、第2のp−
InPクラッド層26、及びp−GaInAsコンタク
ト層27は、幅が約10μmのストライプ状リッジ32
として形成されている。
【0020】第1のp−InPクラッド層24の上面に
は、2本の細溝33がリッジ32の延在方向と平行に相
互に離隔した形成されていて、p−AlInAs被酸化
層25は、図2(a)に示すように、第1のp−InP
クラッド層24の2本の細溝33の溝壁上、及び、第1
のp−InPクラッド層24上に成膜されている。細溝
33の間隔(ピッチ)Pは、3.0μmのであって、2
本の細溝33間の中点は、電流注入領域(窓34)の長
手方向中心線の直下にある。また、細溝33の溝深さD
及び溝幅Wは、それぞれ、0.15μm及び0.3μm
である。そして、図2(b)に示すように、リッジ側面
から細溝33の外側の溝壁までのp−AlInAs被酸
化層25は、Alが選択的に酸化されたAl酸化層28
となっている。一方、2本の細溝33の間のp−AlI
nAs被酸化層25は未酸化のままである。
【0021】窓34であるリッジ上部の領域を除く領域
上にSiNX 膜29が保護膜として形成されている。そ
して、p側電極30が、リッジ上部の窓33の領域を含
めてSiNX 膜29上に、及びn側電極31がn−In
P基板21の裏面にそれぞれ形成されている。
【0022】図4及び図5を参照して、本実施形態例の
半導体レーザ素子の作製方法を説明する。図4(a)か
ら(c)及び図5(d)から(f)は、それぞれ、本実
施形態例の半導体レーザ素子を作製する際の各工程の断
面図である。先ず、図4(a)に示すように、MOCV
D法により、n−InP基板21上に、膜厚0.5μm
のn−InPクラッド層22、バンドギャップ波長が
1.3μmの組成の活性層SCH−MQW活性層23、
膜厚0.2μmの第1のp−InPクラッド層24を、
順次、積層する。
【0023】次に、図2(a)及び図4(b)に示すよ
うに、フォトリソグラフィ技術及びRIBE(Reactive
Ion Beam Etching )法を使ったドライエッチングによ
り、第1のp−InPクラッド層24をエッチングし、
間隔P3.0μmで、幅W0.3μm、深さD0.15
μmの2本の細溝33を形成する。次に、図2(b)及
び図4(c)に示すように、MOCVD法により、膜厚
0.1μmのp−AlInAs被酸化層25を第1のp
−InPクラッド層24上に細溝33の溝壁に沿って成
膜する。
【0024】続いて、図5(d)に示すように、p−A
lInAs被酸化層25上に、更に、MOCVD法によ
り、膜厚2.0μmの第2のp−InPクラッド層2
6、及び膜厚0.3μmのp−GaInAsコンタクト
層27を、順次、積層する。
【0025】次に、SiO2膜をコンタクト層27上に
成膜し、パターニングしてエッチングマスク35を形成
する。そして、図5(e)に示すように、エッチングマ
スク35を使って、コンタクト層27、第2のp−In
Pクラッド層26、p−AlInAs被酸化層25、及
びp−InPクラッド層24をエッチングして、幅10
μmのストライプ状リッジ32に加工する。この時、リ
ッジ32の長手方向中心線が細溝33の中点上に来るよ
うにする。
【0026】次に、リッジ状に加工したものを、水蒸気
中にて約500℃の温度で120分間熱処理を施すこと
により、p−AlInAs被酸化層25を側面から酸化
して、p−AlInAs被酸化層25中のAlを選択的
に酸化して、Al酸化層28を形成する。この際、細溝
33が酸化反応の停止域の機能を果して、図2(b)及
び図5(f)に示すように、Alの選択的酸化は、細溝
33の外側溝壁で停止する。次に、窓34のリッジ上部
を除く部分に、SiNx膜29を形成した後、n−In
P基板21を100μm程度の厚さに研磨し、p電極3
0及びn側電極31をそれぞれ形成する。以上の工程を
経て、図1に示す半導体レーザ素子20を作製すること
ができる。
【0027】本実施形態例では、例えば、Al酸化層の
層幅を3.0μmにするために、間隔3.0μmの細溝
33を形成した場合、電流注入領域の幅を2.8μm以
上3.2μm以下の範囲に収めることができる。一方、
従来の半導体レーザ素子では、酸化工程でのAlInA
s層の酸化幅のばらつきが片側で±0.25μm程度で
あるから、電流注入領域の幅は、2.5μm以上3.5
μm以下の範囲で変動し、ばらつきが大きい。従って、
本実施形態例の半導体レーザ素子では、しきい値電流等
のレーザ特性のばらつきが、従来の半導体レーザ素子に
比べて小さい。
【0028】尚、細溝33の深さや幅は、AlInAs
被酸化層25の厚さ、Al酸化層28からなる電流狭窄
領域と活性層23との距離等によって異なる寸法であっ
て、本実施形態例で採用した寸法に限定されるものでは
ない。また、本実施形態例では、積層面に垂直方向の酸
化距離のばらつきを調整する手段として、片側に1本の
細溝33を形成しているが、これに限らず、複数本の細
溝、例えば図3に示すように、片側3本の細溝36を形
成しても良い。この時の細溝のピッチ、各細溝の幅、深
さは、AlInAs被酸化層の厚さ、酸化層電流狭窄層
と活性層との距離等によって異なる。また、細溝の形状
に関しても、本実施形態例で示したチャンネル状の細溝
33に限らず、例えばU字状のものでも、V字状のもの
でも良い。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、Alを含む化合物半導
体層の下地層に細溝を設け、次いでAlを含む化合物半
導体層を下地層上及び細溝内の溝壁上に成膜することに
より、Alを含む化合物半導体層を酸化する際、細溝の
外側に延在するAlを含む化合物半導体層のみを酸化す
ることができる。即ち、細溝の酸化距離のばらつき調整
機能によって、Alを含む化合物半導体層の酸化反応の
積層面に垂直方向での進行を確実に制御することができ
るので、積層面に垂直な方向でのAl酸化層幅がばらつ
かない。よって、電流注入領域幅のばらつきを抑制し
て、レーザ特性のばらつきを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例の半導体レーザ素子の構成を示す断
面図である。
【図2】図2(a)及び(b)は、それぞれ、図1のA
部の第1のp−InPクラッド層の細溝及びp−AlI
nAs被酸化層の拡大断面図である。
【図3】細溝の別の例を示す断面図である。
【図4】図4(a)から(c)は、それぞれ、実施形態
例の半導体レーザ素子を作製する際の各工程の断面図で
ある。
【図5】図5(d)から(f)は、それぞれ、図4
(c)に続いて、実施形態例の半導体レーザ素子を作製
する際の各工程の断面図である。
【図6】従来の半導体レーザ素子の断面図である。
【図7】図7(a)から(c)は、それぞれ、従来の半
導体レーザ素子を作製する際の工程毎の断面図である。
【符号の説明】
1 n−InP基板 2 n−InPクラッド層 3 SCH−MQW活性層 4 第1のp−InPクラッド層 5 p−AlInAs層 6 第2のp−InPクラッド層 7 p−GaInAsコンタクト層 8 Al酸化層 9 SiNX 膜 10 p側電極 11 n側電極 12 ストライプ状リッジ 13 窓 14 マスク 15 従来の半導体レーザ素子 20 実施形態例の半導体レーザ素子 21 n−InP基板 22 n−InPクラッド層 23 SCH−MQW活性層 24 第1のp−InPクラッド層 25 p−AlInAs被酸化層 26 第2のp−InPクラッド層 27 p−GaInAsコンタクト層 28 Al酸化層 29 SiNX 膜 30 p側電極 31 n側電極 32 ストライプ状リッジ 33 細溝 34 窓 35 マスク 36 細溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 粕川 秋彦 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AA13 AA74 CA12 CB02 DA05 DA25 DA27 EA23

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Alを含む化合物半導体層のAlを選択
    的に酸化してなるAl酸化層によって形成された電流狭
    窄領域を活性層の少なくとも一方の面側の下地層上に備
    える半導体レーザ素子において、 少なくとも1本の細溝が、Alを含む化合物半導体層の
    下地層の上面に電流狭窄領域の内縁に沿って形成され、 Alを含む化合物半導体層が、下地層の細溝の溝壁上に
    溝壁に沿って、及び、溝壁上に連続して下地層上に設け
    られ、 最外側の細溝の外側に延在するAlを含む化合物半導体
    層は、Alが選択的に酸化されたAl酸化層に転化して
    電流狭窄領域を構成し、 最内側の細溝の内側に延在するAlを含む化合物半導体
    層は、Alが未酸化の電流注入領域を構成することを特
    徴とする半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 ストライプ状電流注入領域を挟んで、ス
    トライプ状リッジ内の両側部にそれぞれ電流狭窄領域を
    有する半導体レーザ素子にあっては、 少なくとも1本の細溝が、各電流狭窄領域の内縁に沿っ
    て下地層の上面に形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. 【請求項3】 電流注入領域を囲んでエアポストの外周
    部に電流狭窄領域を有する半導体レーザにあっては、 少なくとも1本の細溝が、電流狭窄領域の内周縁に沿っ
    て下地層の上面に形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の半導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】 細溝内の対向する溝側壁にそれぞれ設け
    られたAlを含む化合物半導体層は、埋め込み層によっ
    て相互に離隔していることを特徴とする請求項1から3
    のうちのいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
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