JP2001099779A - 路面状態検出装置 - Google Patents

路面状態検出装置

Info

Publication number
JP2001099779A
JP2001099779A JP27571999A JP27571999A JP2001099779A JP 2001099779 A JP2001099779 A JP 2001099779A JP 27571999 A JP27571999 A JP 27571999A JP 27571999 A JP27571999 A JP 27571999A JP 2001099779 A JP2001099779 A JP 2001099779A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
road surface
water film
detecting
vehicle speed
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27571999A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Amano
也寸志 天野
Katsuhiro Asano
勝宏 浅野
Shu Asaumi
周 浅海
Koji Umeno
孝治 梅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP27571999A priority Critical patent/JP2001099779A/ja
Publication of JP2001099779A publication Critical patent/JP2001099779A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一定速度走行状態において走行する路面の滑
り易さ等の路面状態を的確に検出する路面状態検出装置
を提供する。 【解決手段】 タイヤと路面との間に存在する水膜の有
無を検出する水膜検出手段としての水膜センサ12及び
車輪速度を検出する車輪速度センサ14の検出信号に基
づいて、路面状態判定手段としての判定回路16により
水膜の存在が検出された場合には、路面粗さが小さくか
つ車速が大きいほど路面が滑り易いと判定し、装置外部
に設けられた警報装置18により警報を発し、車両制御
装置20により自動的に減速する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は路面状態検出装置に
係り、詳しくは、大きな加減速を行わない状態で走行す
る路面の滑り易さ(路面μ最大値)等の路面状態を検出
する路面状態検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図14に示すように、スリップ率が所定
の値に達するまでは、スリップ率の増大に伴いタイヤと
路面との間に作用する制動力は増大し、路面μ(制動摩
擦係数)も大きくなるが、スリップ率が所定の値に達す
ると路面μは最大値をとり、それ以降はスリップ率の増
大に伴い小さくなる。即ち、車輪がロックしてしまう。
従って、安全にブレーキをかけるためには、走行する路
面μ最大値を推定し、路面状態に応じた制動力を車輪に
与えることが重要となる。
【0003】従来、路面μを推定する方法が種々提案さ
れているが、大きな加減速を伴わない一定速度走行状態
(スリップ率ゼロ付近)で推定することができるのはμ
勾配のみであり、ハイドロプレーン現象を起こして水膜
によりタイヤが完全に浮いてしまいスリップ率ゼロ付近
でμ特性が変化する場合を除き、路面μ最大値は、加減
速をすることによりスリップ率を大きくしてμが飽和す
る領域に達しなければ推定することができなかった。
【0004】ハイドロプレーン現象により路面μ最大値
が大幅に低下することからも分かるように、タイヤと路
面との間に存在する水膜は、路面μの最大値が低下する
最大の要因となる。
【0005】タイヤと路面との間の水膜を検出する装置
について、特開平7−179108号公報には、タイヤ
に埋め込んだ電極型センサーによりタイヤと路面との間
の水膜を検出し、ハイドロプレーン現象によりスリップ
の危険が増大したことを警告するタイヤ状態の探知装置
が提案されている。また、特開平7−83827号公報
には、タイヤ表面に光を照射し、その反射光からタイヤ
表面の乾湿状態を検出し、路面の乾湿状態を判定する路
面状態検出装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、タイヤ
と路面との間に水膜が存在する湿潤路であっても、路面
粗さが大きい場合には乾燥路と略同等の高い路面μ最大
値を有するし、水膜量が極僅かであっても、路面が平滑
な場合には路面μ最大値が大きく低下する。従って、タ
イヤと路面との間の水膜を検出するだけの上記の装置で
は、一定速度走行状態において走行する路面が滑り易い
か否か等の路面状態を的確に判断し得ないという問題が
あった。
【0007】本発明は、上記の問題点に鑑みなされたも
のであって、その目的は、一定速度走行状態において走
行する路面の滑り易さ等の路面状態を的確に検出する路
面状態検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1記載の路面状態検出装置は、タ
イヤと路面との間に存在する水膜の有無を検出する水膜
検出手段と、走行路面の路面粗さを検出する路面粗さ検
出手段と、車体の走行速度を検出する車速検出手段と、
前記水膜検出手段、前記路面粗さ検出手段、及び前記車
速検出手段の検出信号に基づいて、水膜の存在が検出さ
れた場合には、路面粗さが小さくかつ車速が大きいほど
路面が滑り易いと判定する路面状態判定手段と、を含ん
で構成したことを特徴としている。
【0009】請求項2記載の路面状態検出装置は、タイ
ヤと路面との間に存在する水膜量を検出する水膜量検出
手段と、走行路面の路面粗さを検出する路面粗さ検出手
段と、車体の走行速度を検出する車速検出手段と、前記
水膜検出手段、前記路面粗さ検出手段、及び前記車速検
出手段の検出信号に基づいて、水膜量が多く、路面粗さ
が小さく、かつ車速が大きいほど路面が滑り易いと判定
する路面状態判定手段と、を含んで構成したことを特徴
としている。
【0010】請求項1記載の装置においては、タイヤと
路面との間に存在する水膜の有無が水膜検出手段によ
り、走行路面の路面粗さが路面粗さ検出手段により、車
体の走行速度が車速検出手段により、それぞれ検出され
る。そして、路面状態判定手段では、前記水膜検出手
段、前記路面粗さ検出手段、及び前記車速検出手段の検
出信号に基づいて、路面の滑り易さを判定する。
【0011】路面の滑り易さ、即ち、路面μ最大値の低
下の度合いは、水膜の有無、路面粗さ、及び車速により
変化する。タイヤと路面との間に水膜が存在しない場合
は路面μ最大値は低下しないが、水膜が存在する場合に
は路面μ最大値が低下する。また、図15に示すよう
に、水膜が存在する場合には、路面粗さが小さい方が路
面μ最大値がより低下する。さらに、図16に示すよう
に、水膜が存在する場合には、車速が大きい方が路面μ
最大値がより低下する。
【0012】なお、氷上では、図17に示すように、氷
温が低い場合には路面μ最大値の低下は少ないが、氷温
が0℃付近になると路面μ最大値の低下が大きくなる。
これは、氷温が高い場合には摩擦熱等により氷が溶け易
くなり、タイヤと路面との間に水膜が存在するようにな
るためであると考えられる。また、氷上であっても、路
面粗さが大きい場合には路面μ最大値の低下の度合いは
少ない。
【0013】以上の相関関係に基づき、水膜の存在が検
出された場合には、路面粗さが小さくかつ車速が大きい
ほど路面が滑り易いと判定する。この通り一定速度走行
状態で得られる情報により、制動時の路面の滑り易さを
予測することが可能になることから、走行時の車両の制
動特性(最大減速度等)あるいは旋回性能(最大横すべ
り摩擦力等)を予測することができ、この予測に基づい
てドライバーへの警告を行うことや、車両制御装置によ
り自動的に安全な状態に減速することが可能になる。
【0014】請求項2記載の装置においては、タイヤと
路面との間に存在する水膜量が水膜検出手段により、走
行路面の路面粗さが路面粗さ検出手段により、車体の走
行速度が車速検出手段により、それぞれ検出される。そ
して、路面状態判定手段では、前記水膜検出手段、前記
路面粗さ検出手段、及び前記車速検出手段の検出信号に
基づいて、路面の滑り易さを判定する。
【0015】路面の滑り易さ、即ち、路面μ最大値の低
下の度合いは、水膜量、路面粗さ、及び車速により変化
する。タイヤと路面との間に水膜が存在する場合には路
面μ最大値が低下する。その低下の度合いは水膜が厚い
ほど即ち水膜量が多いほど大きい。従って、水膜量が検
出できる場合には、検出された水膜量、路面粗さ、及び
車速に基づいて、水膜量が多く、路面粗さが小さく、か
つ車速が大きいほど路面が滑り易いとの判定を行う。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の路面状態検出装置
を実施の形態に基づき詳細に説明する。
【0017】第1の実施の形態に係る路面状態検出装置
は、図1に示すように、水膜の有無を検出する水膜検出
手段としての水膜センサ12と、車輪速度を検出する車
輪速度センサ14と、路面状態判定手段としての判定回
路16と、からなり、車両に搭載されている。水膜セン
サ12と車輪速度センサ14とは判定回路16に接続さ
れ、判定回路16は装置外部に設けられた警報装置18
及び車両制御装置20に接続されている。
【0018】判定回路16には、CPU22、ROM2
4、及びRAM26が含まれており、CPU22は、R
OM24に記憶された以下で説明する判定プログラムに
基づき各種演算処理を行う。
【0019】車輪速度センサ14は、図2に示すよう
に、図示しない車輪と共に回転するシグナルロータ28
を備えており、このシグナルロータ28は、磁性体材料
によって構成され、等間隔で配置された多数の歯(例え
ば、48歯)を周囲に有する歯車として構成されてい
る。そして、このシグナルロータ28の外周に接近する
ように電磁ピックアップ30が固定配置されている。こ
の電磁ピックアップ30は、車輪と共に回転するシグナ
ルロータ28の一つの歯が通過することに伴う磁界の変
化を検出し、歯の一つが通過する毎に振動する正弦波状
の検出信号を出力する。この正弦波状の検出信号は、後
段に配置されたパルスジェネレータ32によりパルス信
号列に変換され、車輪速度信号として判定回路16に入
力される。
【0020】水膜センサ12は、近接して配置された正
負一対の電極からなる電極対34を複数個配列して構成
され、図3(A)、(B)に示すように、電極の先端部
分がタイヤ表面に露出するように、タイヤトレッド内に
埋め込まれている。水膜センサ12は、図3(A)に示
すように、タイヤの軸方向に所定間隔で配置された例え
ば2個の電極対34を、図3(B)に示すように、タイ
ヤの周方向に多数列所定間隔で配置して構成されてい
る。水膜センサ12が埋め込まれたトレッド部分が接地
した際に、タイヤと路面との間に水膜が存在する場合に
は、正負電極間に一定以上の電流が流れて水膜の存在を
検出することができる。
【0021】判定回路16で実行される制御ルーチン
を、図4、図5を参照して説明する。
【0022】判定回路16では、ステップ100におい
て、水膜センサ12からの信号を取り込み、ステップ1
02でタイヤと路面との間に水膜が存在するか否かを判
別する。ここで水膜が有れば、ステップ104で車輪速
度センサ14からの信号を取り込み、ステップ106で
車輪速度Vwを演算する。次いで、ステップ108で車
輪速度Vwの変動に基づいて路面粗さCを検出する。即
ち、一定速度で走行している状態では、路面が粗くなる
に従って、車輪速度の変動が大きくなるので車輪速度か
ら路面粗さを検出することができる。ステップ110で
は車輪速度Vwに基づいて車速Vrを検出する。
【0023】路面μ最大値の低下量Gは、路面粗さC及
び車速Vrに対して図5に示すように路面粗さが大きく
なるに従って小さくなり、車速が大きくなるに従って大
きくなる特性を示すことから、ステップ112におい
て、ROMに記憶しておいた図5に示すマップまたは関
数を用い、検出した路面粗さC及び車速Vrに基づき路
面μ最大値の低下量Gを検出する。一方、ステップ10
2で水膜が無いと判断されれば、ステップ114で路面
μ最大値の低下量Gをゼロとする。
【0024】次に、検出された路面μ最大値の低下量G
を用いて、ステップ116において路面の滑り易さが限
界値G0を超えたか否かの判別を行う。すなわち、路面
μ最大値の低下量Gが限界値G0を超えたか否かを判別
し、限界値G0を超えていれば、ステップ118で警報
装置18より警報を発し、ステップ120で車両制御装
置20により車速の自動制御を行う。例えば、燃焼室内
に供給される吸入空気量を調整するスロットル弁を、ア
クセルペダルの踏み込み量に関係無く閉じるように制御
することで、機関の駆動トルクを調整し、減速するよう
に自動的に制御する。一方、限界値G0以下の場合は、
次の信号を取り込み、再度判定を繰り返す。
【0025】以上の通り、本実施形態では、水膜の有
無、路面粗さ、及び車速により、一定速度走行状態か
ら、制動時の路面の滑り易さを予測することが可能にな
り、走行時の車両の制動特性(最大減速度等)あるいは
旋回性能(最大横すべり摩擦力等)を予測することがで
き、この予測に基づいてドライバーへの警告を行うこと
や、車両制御装置により自動的に安全な状態に減速する
ことが可能になる。本実施形態では、ステップ116の
判別を1段階で行ったが、多段階できめ細かく路面の状
態を判別することも可能である。また、本実施形態で
は、車輪速度センサ14を用いて路面粗さの検出を行っ
たが、車両に上下加速度センサを搭載し、これを用いて
路面粗さを検出することも可能である。
【0026】第2の実施の形態に係る路面状態検出装置
は、第1の実施の形態の水膜センサ12に代えて、水膜
の有無だけでなく水膜量の大小をも検出することができ
る水膜センサ12aを用いたものであり、第1の実施の
形態に係る路面状態検出装置と同じ構成部分には同じ符
号を付して説明を省略する。
【0027】水膜センサ12aは、タイヤの軸方向に沿
って埋め込まれた圧力センサ列タイヤ周方向に配列した
多数の圧力センサ36からなり、圧力センサ36列は、
図6(B)に示すように、圧力センサ36をタイヤの軸
方向に沿ってタイヤトレッドの表面部38と溝部40と
の各々に配置して構成され、タイヤの軸方向に配置され
た5個の圧力センサをそれぞれA,B,C,D,Eとす
ると、A,C,Eはタイヤトレッドの表面部38に、
B,Dは溝部40に設けられている。また、図6(A)
に示すように、圧力センサ36列はタイヤの周方向に沿
って所定間隔で多数列配置され、これらの圧力センサ3
6は、軸方向に配置された5個の圧力センサごとに設け
られた可動接点42に接続されている。車体側には、固
定接点44が圧力センサに接続された可動接点42に対
向する位置に配置され、固定接点44は車体側に設けら
れた判定回路16の演算部に接続されている。
【0028】この水膜センサ12aでは、タイヤと路面
との間に水膜が多量に存在する場合には、図6(C)に
示すように、溝部40内に侵入する水の量が多くなるの
で溝部の圧力が高くなり、タイヤの表面部38に配置さ
れた圧力センサAや圧力センサCに作用する圧力と、溝
部40に配置された圧力センサBに作用する圧力との差
が所定の圧力差ΔP以下となるので、圧力センサBに作
用する圧力を、圧力センサAに作用する圧力及び圧力セ
ンサCに作用する圧力の平均値とΔPとの差と比較する
ことにより、多量の水膜が存在することを検知すること
ができる。
【0029】また、タイヤと路面との間に存在する水膜
量が中程度の場合には、溝部40内に侵入する水の量も
中程度であるが、溝部40内には空気が混入しており、
この空気が水膜により圧縮されて、溝部40に配置され
た圧力センサBに所定値以上の圧力が作用するので、圧
力センサBに作用する圧力を基準圧力P0と比較するこ
とにより、中程度の量の水膜が存在することを検知する
ことができる。一方、タイヤと路面との間に水膜が殆ど
存在しない場合や存在する水膜量が少ない場合には、通
常は溝部40内にまで水が浸入せず、溝部40内の空気
は殆ど圧縮されず、溝部40に配置された圧力センサB
にかかる圧力は基準圧力P0未満になるので、圧力セン
サBに作用する圧力を基準圧力P0と比較することによ
り、水膜量が少ないことを検知することができる。
【0030】可動接点42と固定接点44との接続は、
図7(A)のように可動接点42に設けられた金属接続
部42Aと固定接点44に設けられた金属接続部44A
とを接触させて直接電気信号を伝送する方式の他、図7
(B)のように可動接点42に発光素子42B、固定接
点44に受光素子44Bを設け、光により信号を伝送す
る方式や、図7(C)のように可動接点42にコイル4
2C、固定接点44にコイル44Cを設け、磁力により
電磁誘導で信号を伝送する方式のように非接触で行って
もよい。また、静電容量の変化に基づいて電気信号を伝
送する方式を採用することもできる。
【0031】図8は、本実施形態の判定回路16で実施
される制御ルーチンを示すフローチャートである。な
お、図4に対応する部分には同一符号を付して説明す
る。
【0032】ステップ124では、後述する手順に従い
水膜量Wの検出を行う。次いで、ステップ104、10
6で車輪速度センサ14からの信号を取り込み、車輪速
度V wを演算する。次のステップ108で、この車輪速
度Vwの変動に基づいて路面粗さCを検出し、ステップ
110で車輪速度Vwに基づいて車速Vrを検出する。
【0033】路面μ最大値の低下量は、路面粗さC及び
車速Vrに対しては、図5で説明したのと同様に、図9
に示す特性を示す。また、水膜量W及び車速Vrに対し
ては図10に示すように水膜量が多くなるに従って路面
μ最大値の低下量が大きくなり、車速が大きくなるに従
って路面μ最大値の低下量が大きくなる特性を示すこと
から、ステップ126においてROMに記憶しておいた
図9及び図10に示すマップまたは関数を用い、検出し
た路面粗さC及び車速Vrに基づき路面μ最大値の低下
量g1を求め、検出した水膜量W及び車速Vrに基づき路
面μ最大値の低下量g2を求め、次いで、g1とg2との
積(g1×g2)と路面μ最大値の低下量Gとの関係を示
す図11のマップを用い、検出した路面粗さC、水膜量
W、及び車速Vrでの路面μ最大値の低下量Gを検出す
る。
【0034】次に、検出された路面μ最大値の低下量G
を用いて、ステップ116で路面の滑り易さが限界値G
0を超えたか否かの判別を行う。すなわち、路面μ最大
値の低下量Gが限界値G0を超えたか否かを判別し、限
界値G0を超えていれば、ステップ118で警報装置1
8より警報を発し、ステップ120で車両制御装置20
により車速の自動制御を行う。限界値G0以下の場合
は、次の信号を取り込み、再度判定を繰り返す。
【0035】図12は、ステップ124の水膜量の検出
ルーチンの詳細を示すフローチャートである。ステップ
124aで圧力センサA,B,C,D,Eからの信号を
取り込み、ステップ124bでセンサBの圧力PBが、
センサAの圧力PA及びセンサCの圧力PCから求めた平
均値(PA+PC)/2と定数ΔPとの差以上であるか、
または、センサDの圧力PDが、センサCの圧力PC及び
センサEの圧力PEから求めた平均値(PC+PE)/2
と定数ΔPとの差以上であるか、を判別し、要件を満た
す場合には水膜量大と判定し、ステップ124cで水膜
量大であることをRAMに記憶する。要件を満たさない
場合には、ステップ124dでセンサBの圧力PBが基
準値P0以上であるか、または、センサDの圧力PDが基
準値P0以上であるか、を判別し、要件を満たす場合に
は、水膜量中と判定し、これをステップ124eで水膜
量中であることをRAMに記憶する。要件を満たさない
場合には、ステップ124fで水膜量小であることをR
AMに記憶する。
【0036】本実施形態では、水膜量検出手段として圧
力センサからなる水膜センサ12aを用いたが、第1の
実施形態で用いた多数の電極対からなる水膜センサ12
を用いて、水膜量を検出することもできる。この場合の
判定回路16による水膜量の検出ルーチンを示すフロー
チャートを図13に示す。この場合、判定回路16は、
ステップ130で接続状態にある水膜センサからの信号
を取り込み、ステップ132で水膜を検知した水膜セン
サの数Cをカウントする。ステップ134で、このカウ
ント値Cが所定値C0以上か否かを判別し、所定値C0
上の場合には、水膜量大と判定し、ステップ136で水
膜量大を記憶する。所定値C0未満の場合には、ステッ
プ138でカウント値Cが0か否かを判別し、カウント
値が0の場合には、ステップ140で水膜量ゼロを記憶
し、カウント値が0でない場合には、ステップ142で
水膜量小を記憶する。
【0037】以上の通り、本実施形態では、水膜量、路
面粗さ、及び車速により、一定速度走行状態から、制動
時の路面の滑り易さを予測することが可能になり、走行
時の車両の制動特性(最大減速度等)あるいは旋回性能
(最大横すべり摩擦力等)を予測することができ、この
予測に基づいてドライバーへの警告を行うことや、車両
制御装置により自動的に安全な状態に減速することが可
能になる。
【0038】なお、上記実施形態では、車両側設けられ
た判定回路16で、水膜量を演算することとしたが、図
7(D)〜(F)に示すように、水膜センサ側の可動接
点44に演算装置を設けて、入力された圧力信号に基づ
いて水膜量を演算し、演算された水膜量を接点を介して
判定回路に入力することもできる。
【0039】また、上記実施形態では、警報と車両制御
とを行う例について説明したが、いずれか一方を行うよ
うにしてもよく、これらに代えて表示のみを行うように
してもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明の路面状態検出装置によれば、一
定速度走行状態から走行する路面が滑り易いか否か等の
路面状態を的確に検出することが可能になるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る路面状態検出装置の概略
構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係る路面状態検出装置におけ
る車輪速度センサの概略図である。
【図3】(A)(B)は、第1の実施形態に係る路面状
態検出装置における水膜センサの概略図である。
【図4】第1の実施形態に係る路面状態検出装置で行わ
れる制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】路面μ最大値の低下量の路面粗さ及び車速に対
する特性を示すマップを示す線図である。
【図6】(A)(B)は、第2の実施形態に係る路面状
態検出装置における水膜センサの概略図である。(C)
は(A)(B)に示される水膜センサが水膜量を検出す
る原理を説明する説明図である。
【図7】(A)(B)(C)は、図6に示される水膜セ
ンサが信号を伝送する方式を示す概略図であり、(D)
(E)(F)は、演算装置が水膜センサ側に設けられた
応用例を示す概略図である。
【図8】第2の実施形態に係る路面状態検出装置で行わ
れる制御手順を示すフローチャートである。
【図9】路面μ最大値の低下量の路面粗さ及び車速に対
する特性を示すマップを示す線図である。
【図10】路面μ最大値の低下量の水膜量及び車速に対
する特性を示すマップを示す線図である。
【図11】図9のマップを示す線図により求めた路面μ
最大値の低下量g1と図10のマップを示す線図により
求めた路面μ最大値の低下量g2との積と路面μ最大値
の低下量Gとの関係を示すマップを示す線図である。
【図12】図8のステップ124の詳細を示すフローチ
ャートである。
【図13】図8のステップ124の他の例の詳細を示す
フローチャートである。
【図14】路面の制動摩擦係数μとスリップ率との関係
を表すグラフである。
【図15】路面の制動摩擦係数μと路面粗さとの関係を
表すグラフである。
【図16】路面の制動摩擦係数μと車速との関係を表す
グラフである。
【図17】路面の制動摩擦係数μと氷温との関係を表す
グラフである。
【符号の説明】
12、12a 水膜センサ 14 車輪速度センサ 16 判定回路 18 警報装置 20 車両制御装置 22 CPU 24 ROM 26 RAM 28 シグナルロータ 30 電磁ピックアップ 32 パルスジェネレータ 34 電極 36 圧力センサ 38 表面部 40 溝部 42 可動接点 44 固定接点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅海 周 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 梅野 孝治 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 2F069 AA57 AA83 BB24 GG06 GG20 HH09 HH15 HH30 NN05 3D046 BB01 BB22 BB27 EE01 HH22 HH45 HH46 HH50 MM08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤと路面との間に存在する水膜の有
    無を検出する水膜検出手段と、 走行路面の路面粗さを検出する路面粗さ検出手段と、 車体の走行速度を検出する車速検出手段と、 前記水膜検出手段、前記路面粗さ検出手段、及び前記車
    速検出手段の検出信号に基づいて、水膜の存在が検出さ
    れた場合には、路面粗さが小さくかつ車速が大きいほど
    路面が滑り易いと判定する路面状態判定手段と、 を含む路面状態検出装置。
  2. 【請求項2】 タイヤと路面との間に存在する水膜量を
    検出する水膜量検出手段と、 走行路面の路面粗さを検出する路面粗さ検出手段と、 車体の走行速度を検出する車速検出手段と、 前記水膜検出手段、前記路面粗さ検出手段、及び前記車
    速検出手段の検出信号に基づいて、水膜量が多く、路面
    粗さが小さく、かつ車速が大きいほど路面が滑り易いと
    判定する路面状態判定手段と、 を含む路面状態検出装置。
JP27571999A 1999-09-29 1999-09-29 路面状態検出装置 Pending JP2001099779A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27571999A JP2001099779A (ja) 1999-09-29 1999-09-29 路面状態検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27571999A JP2001099779A (ja) 1999-09-29 1999-09-29 路面状態検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001099779A true JP2001099779A (ja) 2001-04-13

Family

ID=17559435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27571999A Pending JP2001099779A (ja) 1999-09-29 1999-09-29 路面状態検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001099779A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004330995A (ja) * 2003-05-12 2004-11-25 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2007057286A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Yuki Center 車載式塩分濃度測定装置および塩分濃度測定方法
KR100804377B1 (ko) * 2004-10-28 2008-02-15 가부시키가이샤 덴소 충돌 검출 장치 및 그 제조 방법
DE102010025719A1 (de) * 2010-06-30 2012-05-16 Wabco Gmbh Vorrichtung und Verfahren zur Ausgabe eines Signals bei gefährlichem Untergrund unter einem Fahrzeug
CN102564942A (zh) * 2010-10-25 2012-07-11 住友橡胶工业株式会社 轮胎的摩擦系数的预测方法
CN103253190A (zh) * 2013-04-28 2013-08-21 安徽江淮汽车股份有限公司 一种车辆涉水预警方法和***及车辆落水预警方法和***
JP2019128263A (ja) * 2018-01-25 2019-08-01 住友重機械工業株式会社 測定装置、ロボット及び測定方法
EP4378786A1 (en) 2022-11-29 2024-06-05 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Estimation apparatus for water film thickness on road surface

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004330995A (ja) * 2003-05-12 2004-11-25 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
KR100804377B1 (ko) * 2004-10-28 2008-02-15 가부시키가이샤 덴소 충돌 검출 장치 및 그 제조 방법
JP2007057286A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Yuki Center 車載式塩分濃度測定装置および塩分濃度測定方法
JP4691418B2 (ja) * 2005-08-23 2011-06-01 社団法人 雪センター 車載式塩分濃度測定装置および塩分濃度測定方法
DE102010025719A1 (de) * 2010-06-30 2012-05-16 Wabco Gmbh Vorrichtung und Verfahren zur Ausgabe eines Signals bei gefährlichem Untergrund unter einem Fahrzeug
US8890713B2 (en) 2010-06-30 2014-11-18 Wabco Gmbh Device and method for outputting a signal when there is a hazardous underlying surface under a vehicle
CN102564942A (zh) * 2010-10-25 2012-07-11 住友橡胶工业株式会社 轮胎的摩擦系数的预测方法
CN103253190A (zh) * 2013-04-28 2013-08-21 安徽江淮汽车股份有限公司 一种车辆涉水预警方法和***及车辆落水预警方法和***
CN103253190B (zh) * 2013-04-28 2016-01-06 安徽江淮汽车股份有限公司 一种车辆涉水预警方法和***及车辆落水预警方法和***
JP2019128263A (ja) * 2018-01-25 2019-08-01 住友重機械工業株式会社 測定装置、ロボット及び測定方法
JP7033937B2 (ja) 2018-01-25 2022-03-11 住友重機械工業株式会社 測定装置及び測定方法
EP4378786A1 (en) 2022-11-29 2024-06-05 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Estimation apparatus for water film thickness on road surface

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190344796A1 (en) Acceleration slip regulation method and device for four-wheel drive electric vehicle
JP5339121B2 (ja) スリップ率推定装置及びその方法と、スリップ率制御装置及びその方法
JP2007161225A (ja) 車間距離制御方法及びそのシステム
JP5104961B2 (ja) 車両の走行制御装置
JPH10100623A (ja) タイヤ空気圧検知装置
JP2003004128A (ja) 路面勾配判定装置および方法、ならびに勾配判定のプログラム
JPH07112659A (ja) 路面摩擦係数推定装置
JP3515040B2 (ja) 路面摩擦係数判定方法
CN110920626A (zh) 一种数据驱动的电驱动车辆附着稳定识别方法及装置
JP2001099779A (ja) 路面状態検出装置
JP4414547B2 (ja) 路面摩擦係数判定装置および方法
JP2970353B2 (ja) 路面状態検出装置
JP4138283B2 (ja) 路面状態判別装置および方法、ならびに路面状態の判別プログラム
US6585070B1 (en) Method and system for controlling the handling of a vehicle in response to a movement
US20190161065A1 (en) Method of changing abs control mode by using analysis of driving pattern
JP2002036836A (ja) 路面摩擦係数の推定方法とその装置及び空気入りタイヤ
JPH01267463A (ja) 車体加速度の検出装置
JP4247534B2 (ja) 路面判定装置および路面判定方法
JP4261309B2 (ja) 車両のタイヤ種別判定方法
JP4107988B2 (ja) 路面状態判定装置および方法、ならびに路面状態判定プログラム
JP3815090B2 (ja) アンチスキッド制御装置
KR100751232B1 (ko) 에이비에스 차량의 압력제어방법
JP4425478B2 (ja) 路面状態推定方法および装置
JPH0663766B2 (ja) 路面勾配検出装置
US20030139855A1 (en) System and method for monitoring an automotive subsystem