JP2001086328A - 画像処理方法及び画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法及び画像処理装置

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JP2001086328A
JP2001086328A JP25720699A JP25720699A JP2001086328A JP 2001086328 A JP2001086328 A JP 2001086328A JP 25720699 A JP25720699 A JP 25720699A JP 25720699 A JP25720699 A JP 25720699A JP 2001086328 A JP2001086328 A JP 2001086328A
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Japan
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rectangular
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JP25720699A
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English (en)
Inventor
Yosuke Konishi
陽介 小西
Toshiaki Morita
敏昭 森田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力される多値画像データを複数の二値化画
像に分割し、各々の二値化画像における矩形情報から簡
便にかつ迅速に文字・写真・網点の各領域に分割するこ
とができるようにする。 【解決手段】 画像処理装置10の領域分離処理部19
を、多値画像データより複数の二値化画像を生成するた
めの複数の閾値を設定する閾値設定手段23と、この閾
値設定手段23を基に生成された二値化画像より矩形情
報を抽出するための矩形情報抽出手段26と、この矩形
情報抽出手段26にて抽出された矩形情報の比較を行う
ための矩形情報比較手段27とで構成する。多値画像デ
ータに二値化処理を施すことにより複数のプレーンに分
割し、各々のプレーンにおいて画像の矩形情報を抽出す
るとともに、矩形情報の特徴量を基に画像の種別を判定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばデジタルカ
ラー複写機やファクシミリなどの画像形成装置ににおけ
る画像処理方法及び画像処理装置に関し、更に詳しく
は、文字・写真・網点が混在する画像を対象として、画
像の文字・写真・網点の各領域の領域分離を行うように
した画像処理方法及び画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器のデジタル化に急速の進
展が見られると同時に、カラー画像出力の需要の増加
で、デジタルカラー複写機やカラーレーザプリンタなど
が広く一般に普及してきている。また、このような画像
形成装置における画像処理は、高画質化や高機能化を実
現する上で最も重要であり、特に、文字・写真・網点が
混在する画像が入力される場合、画像の文字・写真・網
点の各領域では、画像特性がそれぞれ異なっているため
に、各画像領域を分離してそれぞれに適切な処理を施す
ことにより、入力画像を忠実に再現することが必要であ
る。
【0003】従来、この種の画像処理、特に、画像の文
字・写真・網点の各領域での領域分離を行う画像処理手
段としては、例えば特開平9−114923号公報(先
行技術1)に開示されているように、同一の二値化画像
データに対して、 異なったパラメータを設定する 異なったアルゴリズムを使用する これらの異なったパラメータ及びアルゴリズムを組み
合わせて処理する ことにより領域分離を行う。また、これらの処理を複数
の閾値により得られるそれぞれの二値化画像データに対
しても行う。このことにより、複数の領域分離結果を得
て、その中からユーザが最も正解に近いと判断されたも
のを選択し、それを領域分離結果とする方法が提案され
ている。
【0004】さらに、特開平5−128306号公報
(先行技術2)には、二値化画像を作成した後、画像を
縮小し、この縮小画像において領域内黒画素数や外接矩
形の縦横比と厚さ、及び領域の矩形度と厚さなどを求
め、それらを所定の閾値と比較することにより、文字
(列)・図形・写真・表及びフィールドセパレータの判
別を行う方法が提案されている。また、縮小画像におい
て、文字(列)とフィールドセパレータの接触領域は、
接触領域分離及び属性判別処理により原画像に戻してか
ら領域分割して判別する方法も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た先行技術1に記載の画像処理における領域分離手段に
あっては、複数の領域分離結果の中からユーザが最も正
解に近いと判断されたものを選択していることから、正
解率を上げるには、それだけ多くの結果を得なければな
らず、そのため、複数の領域分離のアルゴリズムが必要
になるばかりでなく、それぞれの二値化画像データに領
域分離処理を行うために、処理時間が増加するという問
題がある。
【0006】また、先行技術2に記載のものでは、領域
分離を行う際に、分割された領域内の黒画素数や外接矩
形の縦横比と厚さ、及び領域の矩形度と厚さなどの多く
の情報を求める必要があり、これによって、処理が煩雑
になるという問題がある。
【0007】本発明は、上記した事情に鑑みてなされた
もので、入力される多値画像データを複数の二値化画像
に分割し、各々の二値化画像における矩形情報から簡便
にかつ迅速に文字・写真・網点の各領域に分割すること
ができるようにした画像処理方法及び画像処理装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、第1の発明である画像処理方法は、入力された
多値化画像データに対して複数の閾値を設定し、それぞ
れの閾値で多値化画像データを二値化して複数のプレー
ンに分割し、各々のプレーン毎に矩形情報の抽出を行
い、抽出された矩形情報を比較して画像の種別ごとに領
域分離を行うことを特徴とする。
【0009】第2の発明である画像処理方法は、各々の
プレーン間での前記矩形情報の相関関係に基づいて画像
の種別を判定することを特徴とする。
【0010】第3の発明である画像処理装置は、多値画
像データより複数の二値化画像を生成するための複数の
閾値を設定する閾値設定手段と、該閾値設定手段により
設定された閾値により多値画像データに対し二値化処理
を行って複数のプレーンに分割する二値化処理手段と、
各々のプレーン毎に矩形情報を抽出するための矩形情報
抽出手段と、抽出された矩形情報を比較して、画像の種
別ごとに領域分離を行う矩形情報比較手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0011】本発明においては、複数の閾値で多値化画
像データを二値化処理し、その結果として多値化画像デ
ータが複数のプレーンに分割される。そして、各々のプ
レーン毎に矩形情報の抽出を行う。ここで、矩形情報と
は、矩形の座標・大きさ・数・ピッチ等である。これら
を比較して画像の種別、すなわち文字領域・網点領域・
写真領域等の領域ごとに分離を行う。このとき、特に、
各々のプレーン間での前記矩形情報の相関関係に基づい
て画像の種別を判定すれば、文字・網点領域と写真領域
との識別が可能となる。こうして、複数の閾値から矩形
情報を求めるので、従来より処理量が少なくてすみ、文
字・写真・網点等の各領域を簡便にかつ迅速に分割する
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の画像
処理装置が適用される画像形成装置としてのデジタルカ
ラー複写機を示す全体構成図である。図1に示すよう
に、この画像形成装置本体100の内部には、カラー画
像入力装置110及びカラー画像出力装置210が配置
されているとともに、その上面には、原稿台111が図
示しない操作パネルと共に設けられている。
【0013】この原稿台111の上面には、両面自動原
稿送り装置(RADF:ReversingAutomatic Document
Feeder)112が搭載され、この両面自動原稿送り装置
112は、原稿台111の原稿載置面に対して所定の位
置関係をもって開閉可能に支持されている。
【0014】両面自動原稿送り装置112は、セットさ
れる原稿を、原稿台111の原稿載置面上の所定位置に
おいて、その原稿の一方の面が、例えばスキャナ部より
構成されたカラー画像入力装置110に対向するように
搬送する。そして、カラー画像入力装置110にて原稿
の一方の面についての画像読み取りが終了した後、原稿
の他方の面が原稿台111の原稿載置面上の所定位置に
おいてカラー画像入力装置110に対向するように、原
稿を表裏反転させて原稿台111の原稿載置面上に向け
て搬送する。カラー画像入力装置110にて原稿の他方
の面についての画像読み取りが再び行われ、このような
一枚の原稿についての両面の画像読み取りが終了した
後、その原稿は外部に排出され、次の原稿についての両
面搬送動作を実行する。この場合、両面自動原稿送り装
置112による原稿の搬送及び表裏反転の動作は、画像
形成装置本体100の駆動動作に関連させて制御される
ようになっている。
【0015】原稿台111の原稿載置面上の原稿のカラ
ー画像を読み取るカラー画像入力装置110のスキャナ
部は、原稿台111の原稿載置面の下方に配置されて平
行に往復移動する第1及び第2の走査ユニット113,
114と、光学レンズ115と、光電変換素子からなる
CCD(Charge Coupled Devic
e)ラインセンサ116とで構成されている。
【0016】スキャナ部を構成する第1の走査ユニット
113は、原稿画像表面を露光する露光ランプ117
と、この露光ランプ117の露光による原稿からの反射
光像Lを所定の方向に向かって偏向させるための第1の
ミラー118aとを有する。第1の走査ユニット113
は、原稿台111の原稿載置面の下面に対して一定の距
離を保ちながら所定の走査速度で平行に往復移動制御さ
れるようになっている。また、第2の走査ユニット11
4は、第1の走査ユニット113の第1のミラー118
aにより偏向された原稿からの反射光像Lを更に所定の
方向に向かって偏向させるための第2のミラー118b
及び第3のミラー118cを有する。そして、第1の走
査ユニット113と一定の速度関係を保って平行に往復
移動制御されるようになっている。
【0017】光学レンズ115は、第2の走査ユニット
114の第3のミラー118cにより偏向された原稿か
らの反射光像Lを縮小し、この縮小された光像をCCD
ラインセンサ116上の所定位置に結像させるようにな
っている。
【0018】CCDラインセンサ116は、白黒画像あ
るいはカラー画像を読み取って、R(赤)・G(緑)・
B(青)の各色成分に色分解したラインデータを出力す
ることのできる3ラインのカラーCCDからなり、光学
レンズ115により結像された光像を順次光電変換して
電気信号にして出力するようになっているものである。
このように電気信号に変換された原稿画像情報は、後述
する画像処理装置10に転送されて所定の画像データ処
理が施されるようになっている。
【0019】一方、カラー画像出力装置210には、画
像形成装置本体100の内底部に配置された給紙機構2
11から記録媒体としての用紙Pが搬送される。この給
紙機構211は、用紙トレイ211a内に積載収容され
た用紙Pをピックアップローラ211bにより一枚づつ
分離して搬送ローラ対211cを介してレジストローラ
対212に搬送する。このレジストローラ対212によ
り給紙タイミングが制御されてカラー画像出力装置21
0の下方に配置した転写搬送ベルト機構213の上流側
に搬送し得るようになっている。
【0020】転写搬送ベルト機構213は、駆動ローラ
214と従動ローラ215との間に略平行に延びるよう
に張架された用紙搬送路を形成する転写搬送ベルト21
6に給紙機構211からの用紙Pを静電吸着させて担持
することにより搬送方向Zに搬送するような構成を有す
る。さらに、転写搬送ベルト216の下側には、パター
ン画像検出ユニット232が近接されて配置されてい
る。
【0021】また、転写搬送ベルト機構213の下流側
には、定着装置217が配置されている。この定着装置
217は、一対の定着ローラ217a,217bを有す
る。これら定着ローラ217a,217b間のニップ部
に後述する画像形成部Pa〜Pdによりトナー像が順次
転写形成された用紙Pを通過させる。用紙P上にトナー
像を定着させるようになっている。
【0022】そして、定着装置217を通過した定着後
の用紙Pは、切換えゲート218に向け搬送される。こ
の切換えゲート218は、定着後の用紙Pを排紙ローラ
219を介して排紙トレイ220上にそのまま排出する
搬送経路と、定着後の用紙Pをカラー画像出力装置21
0に再給紙するスイッチバック搬送経路221との間で
選択的に切換え制御されるようになっている。切換えゲ
ート218の切り換えによりスイッチバック搬送経路2
21上に搬送された用紙Pは、表裏反転されてカラー画
像出力装置210の画像形成のタイミングに合わせて画
像形成部Pa〜Pdに再給紙され、これにより、両面複
写を可能にしている。
【0023】上記した画像形成部Pa〜Pdは、転写搬
送ベルト216の上方に近接させて第1の画像形成部P
a・第2の画像形成部Pb・第3の画像形成部Pc及び
第4の画像形成部Pdを用紙搬送路の上流側から順に並
列されて配置することにより形成されている。
【0024】各々の画像形成部Pa〜Pdは、実質的に
は同一の構成を有し、矢印F方向に回転駆動される像担
持体としての感光体ドラム222a,222b,222
c,222dを含む。各々の感光体ドラム222a〜2
22dの周囲には、感光体ドラム222a〜222dの
表面を一様に帯電させる帯電器223a,223b,2
23c,223dと、各々の帯電器223a〜223d
により帯電された感光体ドラム222a〜222d上に
形成される静電潜像をそれぞれ現像する現像装置224
a,224b,224c,244dと、各々の現像装置
224a〜244dにより現像された感光体ドラム22
2a〜222d上のトナー像をそれぞれ用紙Pに転写す
る転写部材225a,225b,225c,225d
と、転写後の感光体ドラム222a〜222dの表面に
残留する残留トナーを除去するクリーニング装置226
a,226b,226c,226dとが回転方向に沿っ
て順次配置されている。
【0025】また、各々の感光体ドラム222a〜22
2dの上方には、レーザビームスキャナユニット227
a,227b,227c,227dがそれぞれ配置され
ている。各々のレーザビームスキャナユニット227a
〜227dは、後述する画像処理装置10からの画像デ
ータに応じて変調された光を発する半導体レーザ素子
(図示せず)からのレーザビームを、各々のポリゴンミ
ラー240a,240b,240c,240dによって
主走査方向に偏向させるようになっているものである。
【0026】そして、このように各々のポリゴンミラー
240a〜240dにより偏向されたレーザビームは、
各々のfθレンズ241a,241b,241c,24
1dと、偏向ミラー242a,242b,242c,2
42d及び偏向ミラー243a,243b,243c,
243dなどによって、各々の感光体ドラム222a〜
222dの表面に結像させる。
【0027】さらに、各々のレーザビームスキャナユニ
ット227a〜227dには、後述する画像処理装置1
0からのカラー原稿画像の黒色成分の像、シアン色成分
の像、マゼンタ色成分の像及びイエロー色成分の像に対
応する画素信号がそれぞれ入力される。これにより、色
変換された原稿画像情報に対応する静電潜像が、各々の
感光体ドラム222a〜222d上に形成されるように
なっている。
【0028】そして、各々の感光体ドラム222a〜2
22d上に形成された原稿画像情報に対応する静電潜像
は、カラー画像出力装置210にて各々の現像装置22
4a〜244dにそれぞれ収容された黒色のトナー、シ
アン色のトナー、マゼンタ色のトナー及びイエロー色の
トナーによる現像を施すことにより、トナー像として再
現されるようになっている。
【0029】一方、給紙機構211のレジストローラ対
212と画像形成部の上流側に配置された第1の画像形
成部Paとの間には、用紙吸着用帯電器228が設けら
れている。この用紙吸着用帯電器228は、転写搬送ベ
ルト216の表面を帯電させることにより、給紙機構2
11からレジストローラ対212を介して給紙される用
紙Pを転写搬送ベルト216上に静電吸着させて担持さ
せた状態で第1の画像形成部Paから第4の画像形成部
Pdまで通過する間に亘って紙ズレを発生させることな
く安定して確実に搬送させるようになっている。
【0030】そしてまた、画像形成部の下流側に配置さ
れた第4の画像形成部Pdと定着装置217との間に
は、除電用放電器229が転写搬送ベルト216を駆動
する駆動ローラ214のほぼ真上に設けられている。こ
の除電用放電器229は、転写搬送ベルト216に交流
電圧を印加することにより、用紙吸着用帯電器228に
より帯電された転写搬送ベルト216上に静電吸着され
ている用紙Pを、転写搬送ベルト216から容易に分離
可能にしている。
【0031】すなわち、上記したようなデジタルカラー
画像形成装置は、まず、用紙Pとしてカットシート状の
紙を使用し、このカットシート状の用紙Pを給紙機構2
11の給紙カセット211a内に積載収容する。そし
て、画像形成装置本体100の複写操作により、用紙P
が給紙カセット211aから一枚づつピックアップされ
て給紙搬送経路内に搬送されると、その用紙Pの先端部
がセンサ(図示せず)により検知され、このセンサから
出力される検知信号に基づいてレジストローラ対212
が作動し、用紙Pを画像形成部の手前で一旦停止させ
る。画像形成部の手前で一旦停止させた用紙Pは、カラ
ー画像出力装置210による画像形成部Pa〜Pdのタ
イミングに合わせて用紙吸着用帯電器228により予め
帯電された転写搬送ベルト216上に送られる。転写搬
送ベルト216上に静電吸着させることにより、各々の
画像形成部Pa〜Pdを通過する間に亘って安定した搬
送が行われるようになっている。
【0032】各々の画像形成部Pa〜Pdにおいては、
各々の感光体ドラム222a〜222d上に原稿画像情
報に対応する各色のトナー像が形成される。これら各々
のトナー像は、転写搬送ベルト216により静電吸着さ
れて搬送される用紙Pの支持面上に第1の画像形成部P
aから第4の画像形成部Pdへと順に重ね合わされて転
写されるようになっている。
【0033】そして、最終の第4の画像形成部Pdによ
るトナー像の転写が完了すると、用紙Pは、その先端部
から順に除電用放電器229により転写搬送ベルト21
6上から剥離され、定着装置217へと導かれるように
なっている。定着装置217による定着後の用紙Pは、
排紙ローラ219を介して排紙トレイ220上に排出さ
れ積載される。このとき、用紙Pへの複写が両面複写の
場合には、定着後の用紙Pは、切換えゲート218を介
してスイッチバック搬送経路221へ搬送され、表裏反
転される。そして、カラー画像出力装置210の画像形
成のタイミングに合わせて画像形成部Pa〜Pdに再給
紙され、これにより、両面複写が行われる。
【0034】なお、上記したデジタルカラー画像形成装
置の実施形態では、レーザビームスキャナユニット22
7a〜227dによってレーザビームを走査して露光す
ることにより、感光体ドラム222a〜222d上への
光書き込みを行うようにしたが、レーザビームスキャナ
ユニットに代えて発光ダイオードアレイと結像レンズア
レイからなるLED(Light Emitting Diode)ヘッドな
どの書き込み光学系を用いても良い。このようなLED
ヘッドは、レーザビームスキャナユニットに比べて小型
で、可動部分がなく、しかも、無音であるために、複数
個の光書き込みユニットを必要とするタンデム方式のデ
ジタルカラー画像形成装置などに好適である。
【0035】図2は、画像処理装置を示すブロック図で
ある。この画像処理装置10は、画像形成装置本体10
0の原稿台111に載置された原稿画像からの反射光像
Lをカラー画像入力装置110のCCDラインセンサ1
16により読み取る第1の表色系のRGB(R:赤、
G:緑、B:青)のアナログ信号が入力されてデジタル
信号に変換するA/D(アナログ−デジタル)変換部1
1を有する。そして、このA/D変換部11により変換
されたRGBの画像信号は、シェーディング補正部12
に送られる。このシェーディング補正部12は、カラー
画像入力装置110の照明系、結像系、撮像系で生じる
各種の歪みを取り除くための補正処理を行うようになっ
ている。
【0036】シェーディング補正部12による補正処理
後のRGBの画像信号は、入力階調補正部13に送られ
る。この入力階調補正部13は、RGBの反射率信号
を、カラーバランスを整えると同時に、例えば濃度信号
など画像処理システム上において扱い易い信号に変換す
る補正処理を施すようになっている。
【0037】入力階調補正部13により補正されたRG
Bの画像信号は、色補正部14に送られる。この色補正
部14は、色再現の忠実化を実現する第2の表色系のC
MY(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー)の画
像信号に変換するとともに、不要吸収成分を含むCMY
色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除くための補正
処理を行うようになっている。
【0038】色補正部14による色補正後のCMYの画
像信号は、黒生成/下色除去部15に送られる。この黒
生成/下色除去部15は、色補正後のCMYの3色の画
像信号から黒色(K)の画像信号を生成する。そして、
この黒生成で得られたK信号を元のCMY信号から差し
引いて新たなCMYの画像信号に生成するための処理を
行うようになっている。この新たなCMYの3色の画像
信号は、CMYKの4色の画像信号に変換される。
【0039】黒生成/下色除去部15で処理され変換さ
れたCMYKの画像信号は、空間フィルタ処理部16に
送られる。この空間フィルタ処理部16は、CMYKの
画像信号に対して空間周波数特性を補正するためのデジ
タルフィルタによる空間フィルタ処理を行うことによ
り、出力画像のボヤケや粒状性劣化を防止するようにし
ている。
【0040】空間フィルタ処理部16で処理されたCM
YKの画像信号は、出力階調補正部17に送られる。こ
の出力階調補正部17は、例えば濃度信号などの信号を
カラー画像出力装置210の特性値である網点面積率に
変換するための出力階調補正処理を行うようになってい
る。
【0041】出力階調補正部17で補正処理されたCM
YKの画像信号は、階調再現処理部18に送られる。こ
の階調再現処理部18は、最終的に画像を画素に分割し
てそれぞれの階調を再現するための階調再現処理(中間
調生成処理)を行うようになっている。
【0042】また、上記した色補正部14により色補正
処理されるCMYの画像信号において、色補正処理後、
領域分離処理部19に送られる。この領域分離処理部1
9は、画像の文字・写真・網点の各画像領域を分離して
それぞれに適切な処理を施すことにより、入力画像を忠
実に再現する。領域分離処理部19により「文字」、例
えば「黒文字(場合によっては色文字を含む)」として
判別され抽出された画像領域に関しては、空間フィルタ
処理部16での鮮鋭度強調処理において高域周波数の強
調量が大きくされる。同時に階調再現処理部18におい
ては、高域周波数再現に適した高解像のスクリーンでの
二値化または多値化処理を選択するようになっている。
また、領域分離処理部19により「写真」と判別された
画像領域に関しては、空間フィルタ処理部16におい
て、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ
処理が施されると同時に、階調再現処理部18では、階
調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化
処理が行われるようになっている。
【0043】このように、上記したような画像処理装置
10により各処理が施された画像データは、一旦、図示
しない記憶部に格納されるようになっている。そして、
この記憶部から所定のタイミングで画像データを読み出
してカラー画像出力装置210に入力され、その入力さ
れた画像データを記録媒体としての用紙P上に出力する
ようになっている。ところで、このような画像出力装置
210は、上記した電子写真方式を用いた画像形成装置
に限らず、インクジェット方式を用いたカラー画像形成
装置等にも用いられることは云うまでもない。
【0044】領域分離処理部19は、図3に示すよう
に、画像データ記憶部21、ヒストグラム作成部22、
閾値設定部(閾値設定手段)23、閾値記憶部24、二
値化処理部(二値化処理手段)25、矩形座標抽出部
(矩形情報抽出手段)26、矩形座標比較部(矩形情報
比較手段)27及び矩形座標データ記憶部28より構成
されて、画像処理装置10の各処理部よりアクセスされ
るようになっている。
【0045】すなわち、領域分離処理部19は、画像デ
ータ記憶部21に色補正部14から入力された多値化画
像データを格納する。ヒストグラム作成部22は、画像
データ記憶部21に格納された多値化画像データを読み
出して、濃度分布ヒストグラムの作成を行うものであ
る。この濃度分布ヒストグラムを基に閾値設定部23に
て複数の閾値の設定が行われるとともに、それらの閾値
は、閾値記憶部24に格納される。
【0046】そして、画像データ記憶部21に格納され
た多値化画像データ及び閾値記憶部24に格納された閾
値は、二値化処理部25にそれぞれ順次読み出されて入
力画像データの二値化処理が行われる。このようにして
二値化処理された画像は、画像データ記憶部21にそれ
ぞれ格納される。
【0047】矩形座標抽出部26は、画像データ記憶部
21に格納された全ての二値化画像に対して矩形座標
(矩形情報)の抽出処理を行うものである。このような
抽出処理により求められた二値化画像の矩形座標は、各
画像毎に矩形座標データ記憶部28に格納される。
【0048】矩形座標比較部27は、矩形座標データ記
憶部28に格納された各画像の矩形座標を用いて領域分
離処理を施すとともに、画像の文字・写真・網点の各領
域毎の矩形座標は、領域分離結果として矩形座標データ
記憶部28に格納される。このような矩形座標データ記
憶部28に格納された領域分離結果は、図2に示すよう
に、黒生成/下色除去部15、空間フィルタ処理部1
6、出力階調補正部17及び階調再現処理部18にそれ
ぞれ出力される。
【0049】次に、上記した本発明に係る画像処理装置
による画像の領域分離処理を図4に示すフローチャート
に基づいて説明する。この場合、本発明の実施形態で
は、多値化画像データの階調を256階調とする。
【0050】まず、画像データ記憶部21に格納された
多値化画像データを読み出し、ヒストグラム作成部22
により、例えば図5に示すような濃度分布ヒストグラム
の作成を行い(ステップS1:以下、S1と略記す
る)、このような濃度分布ヒストグラムの作成により、
多値化画像データを複数のプレーンに分割するための閾
値THpが設定される(S2)。ところで、このような
閾値THpの設定は、図5に示すように、濃度分布ヒス
トグラムの極小値1,2,3・・・・n−1,nとなる
濃度値を選択することにより行う方法があるが、多値化
画像データにおいては、濃度分布ヒストグラムを作成し
た場合、明瞭な極小値が存在しないことがある。このよ
うな場合には、濃度値を等間隔で区切るようにして閾値
THpを設定しても良い。
【0051】次いで、このように設定された閾値THp
の数が所定値以上か否かの判断を行い(S3)、閾値T
Hpの数が所定値以下の場合には、閾値THpの数を増
加する処理が行われる(S4)。この閾値THpの数の
増加処理としては、例えば濃度分布ヒストグラムより極
小値を基に設定される閾値THp間の濃度を等間隔に区
切り、必要数の閾値THpを設定することにより行われ
る。この場合、閾値THpの数は、多ければ多い程、よ
り詳細な処理を施すことが可能であるが、これにより、
処理時間も長くなるために、必要最小限の値、例えば
「8」程度の値に設定することが好ましい。また、閾値
THpの数を設定するには、事前に種々の画像に処理を
施し、その結果を基に設定したり、あるいは、明確な領
域分離結果が得られない場合は、閾値THpの数を増し
て再度処理を行うようにしても良い。この場合には、入
力された多値化画像データ、あるいは、多値化画像デー
タから下地除去が行われた画像データが二値化画像とし
て含まれるように、閾値THpを設定しておく。
【0052】このようにして複数の閾値THpが設定さ
れると、各々の閾値THpは、閾値記憶部24に格納さ
れる(S5)。そして、画像データ記憶部21より多値
化画像データ及び閾値記憶部24より最初の閾値THp
をそれぞれ読み出して、その最初の閾値THpを用いて
二値化画像を二値化処理部25により作成し(S6)、
その結果を画像データ記憶部21に格納する。
【0053】このような二値化画像の作成は、設定され
た各々の閾値THpの全てに対して行われ、閾値THp
の数がK個の場合、その二値化処理回数L(Lの初期値
は0に設定されている)が終了(L=K)しているか否
かの判定が行われる(S7)。そして、処理が終了して
いなければ、S8において、処理回数Lの値を1回増加
させることにより(L=L+1)、S6に戻り二値化処
理が繰り返し行われる。二値化処理が終了すると、入力
された多値化画像データは、複数のプレーンに分割され
たデータとなり、このように各々の閾値THpにより分
割された各々のプレーンは、各プレーン毎に矩形座標抽
出部26に読み出されて、各プレーン毎の矩形座標の抽
出処理が行われるとともに(S9)、各プレーンの矩形
座標は、矩形座標データ記憶部28に格納される(S1
0)。
【0054】ところで、このような多値化画像データの
矩形座標の抽出は、例えば平成9年1月9日付けで登録
された特許番号第2597006号公報に開示されてい
るように、多値化画像データの縦方向と横方向の連結関
係を求めることにより行われる。すなわち、多値化画像
データは、縦方向では1バイト(8ビット)単位で区切
られ、この1バイトデータの連結関係がどの程度続くか
によって矩形座標の抽出が行われるようになっている。
例えば、ある黒画素を注目ビットとした場合、その黒画
素を含む1バイトデータが「注目データ」となり、その
下の1バイトデータを調べることにより行われる。
【0055】ここで、「連結関係が存在する」とは、注
目ビットの±1の範囲に黒画素が存在することを意味す
るもので、例えば「注目データ」のビット値(1画素
値)として「0」を黒、「1」を白とした場合、図6に
示す例では、「注目データ」と「データ1」との間に
は、連結関係が存在する。図7に示す例では、「注目デ
ータ」と「データ2」との間には、注目ビットの±1の
範囲に黒画素が存在しないため、連結関係が存在しな
い。この図7に示す例は、「注目データ」に一つの黒ビ
ットしか存在しない場合であるが、複数の黒ビットが存
在する場合においては、黒「0」の何れか一つでも±1
の範囲内に黒画素があれば、図8に示す例のように、
「注目データ」と「データ3」との間には、連結関係が
存在する。
【0056】このように、「注目データ」に対して、そ
の下の「データ」との間に連結関係が存在するならば、
その「データ」を「注目データ」として走査し、次の
「データ」との間の連結関係を同様にして求めて処理し
て行き、それらの連結関係がなくなるまで繰り返し実行
されるようになっている。この処理は、「注目データ」
に対する下方向の「データ」の連結関係を求めてなるも
のであるが、「注目データ」に対する上方向の「デー
タ」の連結関係も同様にして求められる。そして、この
ような処理によって求めた「注目データ」と「データ」
との間の連結関係を基に、「注目データ」を含む矩形の
上部座標と下部座標が求められる。
【0057】上記のような処理によって多値化画像デー
タの縦方向の連結関係が求められると、次に、これらの
データに対して横方向の連結関係の走査が行われる。こ
の走査は、上記の処理によって求めた縦方向の上部座標
から下部座標までの画像データに対して、黒が「0」、
白が「1」の場合には、縦方向のビット列毎の論理積を
求めることにより行われる。また、黒が「1」、白が
「0」のような逆の場合には、縦方向のビット列毎の論
理和を求めることにより行われる。例えば、あるビット
列に黒ビット「0」が一つでも存在した場合、その縦の
列の論理積は、黒「0」とし、一方、全て白ビット
「1」の場合には、その縦の列の論理積は、白「1」と
する。このような処理を最初の注目データで求めたビッ
ト位置を中心として左右に走査し、最初の白「1」とな
るまでの領域が、「連結関係が存在する領域」とし、こ
の領域の左方向の終点を左座標、右方向の終点を右座標
とする。
【0058】次いで、このようにして求めた左座標から
右座標の間に、縦方向の下部座標の一つ下の行に対して
黒画素が「有る」か「無い」かを調べる。「無い」場合
には、先に求めた座標を矩形座標とし、「有る」場合に
は、その黒画素を新たに注目データとして、この処理を
連結関係がなくなるまで繰り返し実行することにより、
矩形座標を求めて行く。例えば、画像データとして数字
の「7」等の場合、部分的には縦方向に連結関係がなく
ても、広い範囲で見た場合には、連結関係が存在し、こ
れにより、文字全体としての矩形座標を正確に抽出する
ことが可能になる。
【0059】このように、画像データの縦方向及び横方
向の走査により、最終的に連結関係のなくなった矩形領
域での上部座標・下部座標・左座標及び右座標の座標値
を求めることにより、矩形座標抽出部26により矩形座
標として抽出される。そして、矩形座標データ記憶部2
8に格納された各プレーン毎の矩形座標の情報は、矩形
座標比較部27によって各プレーン間での相関関係の比
較が行われる(S11)。この相関関係の比較は、ま
ず、各プレーン間での矩形座標が所定の範囲(α)内に
あるか否か、すなわち、各プレーン間での矩形座標の変
化が小さいか否かの判定が行われ(S12)、その変化
が大きい領域に対しては、後述する判定処理によって
「写真領域」と判断されて(S13)、その処理を終了
する。
【0060】一方、各プレーン間での矩形座標の変化が
小さい領域に対しては、濃度の高い領域のプレーンの一
つが選択されるとともに(S14)、その矩形座標間の
ピッチが求められ、このピッチが予め設定された閾値T
Hrよりも小さいか否かの比較が行われる(S15)。
選択された濃度の高い領域のプレーンの矩形座標間のピ
ッチが閾値THrより小さい領域に対しては、「網点領
域」と判断され(S16)、大きい領域に対しては、
「文字領域」と判断されて(S17)、その処理を終了
する。その閾値THrは、閾値記憶部24あるいは矩形
座標比較部27に格納されている。
【0061】さらに、各プレーン毎に抽出された矩形座
標の相関関係を基にして画像の領域分離を行う方法につ
いて説明する。今、「文字領域」・「写真領域」・「網
点領域」よりなる多値化画像が入力された場合を想定す
る。図4のフローチャートで示すS9で抽出される各プ
レーン毎の矩形情報としては、例えば図9に示すものが
得られる。図9(a)は閾値THpとして低い値に設定
して二値化処理を行った場合の結果を示し、図9(c)
は高い値に設定して二値化処理を行った場合の結果を示
し、図9(b)は図9(a)に示す閾値と図9(c)に
示す閾値との間の閾値に設定して二値化処理を行った場
合の結果をそれぞれ示す。
【0062】これらの各プレーンで抽出された矩形座標
の相関関係を矩形座標比較部27により比較するには、
次のような方法が挙げられる。まず、例えばL番目のプ
レーンにおける矩形座標の値と(L+1)番目のプレー
ンにおける矩形座標の値を矩形座標データ記憶部28よ
り読み出す。なお、各プレーンで抽出された矩形座標の
相関関係の比較の説明を簡単化するために、一つの矩形
座標を例として説明する。
【0063】図9(a)に示す矩形情報の座標の始点
(始点座標)をAs1とし、終点座標をAe1とする。
この場合、As,Aeは、画像上の位置を表すもので、
それぞれ縦方向座標、横方向座標を持っている。このと
き、図9(b),(c)の各プレーンにおいて、図9
(a)に示す矩形情報のAs1,Ae1に相当する座標
から、同一の始点座標をBs1,Cs1及び終点座標B
e1,Ce1が、予め設定された範囲α内に存在するか
否かを調べられる。この範囲αの値としては、数画素程
度の値が設定されるもので、図10は、例えば、範囲α
を2(α=2)に設定した場合の各プレーン間の相関関
係を求めるための例を示している。
【0064】図10に示すように、まず、図9(a)の
プレーンにおいて、矩形情報の始点座標As1が座標
(i,j)であるとすると、図9(b)のプレーンにお
いて、図9(a)のプレーンにおける矩形情報の始点座
標As1の座標(i,j)を中心として±αの範囲内の
座標情報、すなわち、座標(i−2,j−2)を始点座
標とし、座標(i+2,j+2)を終点座標とする範囲
の中に、始点座標Bs1に当たる点があるか否かが調べ
られる。
【0065】例えば図10に示す実施形態では、図9
(a)のプレーンにおける矩形情報の始点座標As1の
座標(i,j)に対して、図9(b)のプレーンにおけ
る矩形情報の始点座標Bs1の座標が±αの範囲内に存
在するため、始点座標Bs1は、始点座標As1に対し
て「相関関係がある」と判定される。さらに、終点座標
Ae1についても同様にして相関関係が調べられる。始
点座標と終点座標の両方に相関関係が認められる場合に
は、その矩形座標に対してプレーン間で「相関関係があ
る」と判断される。
【0066】そして、このような判定処理を抽出された
全ての矩形座標について各プレーン間で行うことによ
り、各矩形座標のプレーン間での相関関係が求められ
る。その結果、プレーン間での相関関係が強い矩形座標
の領域は、「文字領域」・「網点領域」と判定される。
また、プレーン間での相関関係が弱い矩形座標の領域
は、「写真領域」と判定される。すなわち、これらの領
域の判定理由は、「文字領域」・「網点領域」では、画
像の濃度が高いために、異なる閾値THpにより二値化
処理を行っても、各プレーンより抽出される矩形座標
は、ほとんど変化せず、プレーン間での相関関係が「写
真領域」よりも強いからである。また、各プレーンより
抽出される矩形座標を矩形座標比較部27により比較す
る際、その比較範囲をαに設定した理由は、同一の「文
字領域」や「網点領域」でも、「写真領域」の矩形座標
の変化と比べると、その変化は小さいものの、僅かでは
あるが濃度に差があり、これにより、プレーン間の矩形
座標に僅かな差が生じる可能性を否定することができな
いからである。
【0067】一方、「写真領域」を判定する場合には、
「写真領域」が階調性を有するために、閾値THp毎に
抽出される矩形座標の形や大きさが異なり、これによっ
て、プレーン間での相関関係が「文字領域」・「網点領
域」よりも弱くなることに着目して行われる。
【0068】このようにして、矩形座標比較部27によ
り「文字領域」・「網点領域」と判定された矩形座標
は、一旦、文字領域または網点領域用の矩形座標データ
記憶部28に格納される。「写真領域」と判定された矩
形座標もまた、一旦、写真領域用の矩形座標データ記憶
部28に格納される。そして、「文字領域」・「網点領
域」と判定された領域を分離するには、文字や網点の情
報の欠落を防止するために、まず、比較的濃度の高いプ
レーン(入力された多値化画像データ、あるいは、入力
された多値化画像データから下地除去を行った画像デー
タ)を選択し、矩形座標抽出部26により抽出された
「文字領域」・「網点領域」の矩形座標のデータを矩形
座標データ記憶部28から読み出す。矩形座標データ記
憶部28から読み出された「文字領域」・「網点領域」
の矩形座標に対して、矩形座標比較部27により矩形座
標のピッチと、設定された閾値との比較が行われ、これ
により、矩形座標の集合が「網点領域」なのか、「文字
領域」なのかの判定がなされる。
【0069】図11は、比較的濃度の高いプレーンにて
抽出された矩形座標の状態を示すものである。ここで、
各矩形座標Diの始点座標をDsi(i=1,2,3・
・・n)と表すと、まず、最初に矩形D1の始点座標D
s1と、矩形D1に隣接する矩形D2の始点座標Ds2
とを比較し、その差(Ds1−Ds2)の絶対値と、
「文字領域」・「網点領域」を判別するために設定され
た閾値THrとを比べる。そして、矩形D1の始点座標
Ds1と、矩形D2の始点座標Ds2との差の絶対値
が、閾値THr以上であれば「文字」と判定し、閾値T
Hr以下であれば「網点」と判定する。次いで、矩形D
2の始点座標Ds2と、矩形D3の始点座標Ds3に対
しても同様に行うとともに、このような処理を、読み出
された全ての矩形座標に対して順次行うことにより、
「文字領域」と「網点領域」との分離を行うようになっ
ている。
【0070】ところで、「文字」と「網点」では、各々
の矩形座標を抽出した場合、文字に比べて網点の方が矩
形Diの始点座標Dsi間のピッチが小さくなるという
特徴があるために、この特徴を利用することにより、
「文字」と「網点」との判別が可能となる。
【0071】また、予め設定される閾値THrとして
は、「文字領域」・「網点領域」を判別するために、一
般的な網点の間隔よりも少し大きな値が設定されるよう
になっている。例えば、60線の網点の解像度を600
dpiのCCDで読み込んだとき、この網点の矩形座標
の間隔は、約20画素となり、このような網点を検出す
るための閾値THrとしては、例えば、25画素に設定
される。この場合、閾値THrの値は、CCDの解像度
を基に決定すれば良い。図11に示す「文字領域」及び
「網点領域」の矩形座標の図を例にすれば、図の中央よ
り左側に存在する矩形は、「文字領域」と判断され、そ
の右側に存在する矩形は、「網点領域」と判断される。
【0072】また、上記の処理で、二値化画像のある矩
形に隣接する矩形を判断する方法としては、例えば、抽
出された矩形座標の上部座標・下部座標を統計処理(座
標の分布等)し、その結果を基に、矩形座標の比較を開
始する座標や比較する際の範囲を決めれば良い。
【0073】このようにして分離された「文字領域」及
び「網点領域」の矩形座標は、それぞれ領域毎に矩形座
標データ記憶部28に記憶される。この矩形座標のデー
タを参照することにより、画像データ記憶部21から対
応する画像データが読み出され、画像処理装置10の各
処理部に入力されて、各々の領域に対して所定の処理が
施される。
【0074】なお、本発明は、上記した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の要旨を免脱しない範囲で
種々変更実施可能なことは云うまでもない。
【0075】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、複数の閾値を用いて多値化画像データを二値化して
複数のプレーンに分割して矩形情報を求め、その矩形情
報に基づいて領域分離を行うので、従来より処理量が少
なくてすみ、文字・写真・網点等の各領域を簡便にかつ
迅速に分割することができる。また、各々のプレーン間
での前記矩形情報の相関関係に基づいて画像の種別を判
定するので、文字・網点領域と写真領域との識別が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置が適用される画像形成装
置としてのデジタルカラー複写機を示す全体構成図であ
る。
【図2】画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示した画像処理装置の領域分離処理部の
構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の画像処理方法である領域分離処理を示
すフローチャートである。
【図5】領域分離処理部のヒストグラム作成部で作成さ
れる濃度ヒストグラムの一例を示す説明図である。
【図6】二値化画像より矩形座標を抽出する際のデータ
の縦方向の連結関係を示す説明図である。
【図7】二値化画像より矩形座標を抽出する際のデータ
の縦方向の連結関係を示す他の説明図である。
【図8】二値化画像より矩形座標を抽出する際のデータ
の縦方向の連結関係を示す他の説明図である。
【図9】(a)は低い閾値に設定して二値化処理を行っ
た場合の結果を示す説明図、(b)は中間の閾値に設定
して二値化処理を行った場合の結果を示す説明図、
(c)は高い閾値に設定して二値化処理を行った場合の
結果を示す説明図である。
【図10】各プレーン間の矩形座標の相関関係を示す説
明図である。
【図11】文字領域・網点領域の矩形座標を示す説明図
である。
【符号の説明】
10 画像処理装置 11 A/D変換部 12 シェーディング補正部 13 入力階調補正部 14 色補正部 15 黒生成/下色除去部 16 空間フィルタ処理部 17 出力階調補正部 18 階調再現処理部 19 領域分離処理部 21 画像データ記憶部 22 ヒストグラム作成部 23 閾値設定部(閾値設定手段) 24 閾値記憶部 25 二値化処理部(二値化処理手段) 26 矩形座標抽出部(矩形情報抽出手段) 27 矩形座標比較部(矩形情報比較手段) 28 矩形座標データ記憶部 100 画像形成装置本体 110 カラー画像入力装置 210 カラー画像出力装置 THp 閾値 THr 閾値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C077 LL17 LL18 MP02 MP05 MP06 MP08 PP21 PP27 PP32 PP33 PP38 PP68 PQ19 PQ20 PQ22 RR02 RR04 RR15 RR16 TT02 TT06 5L096 AA02 CA14 EA35 FA43 FA44 FA45 GA51 LA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された多値化画像データに対して複
    数の閾値を設定し、それぞれの閾値で多値化画像データ
    を二値化して複数のプレーンに分割し、各々のプレーン
    毎に矩形情報の抽出を行い、抽出された矩形情報を比較
    して画像の種別ごとに領域分離を行うことを特徴とする
    画像処理方法。
  2. 【請求項2】 各々のプレーン間での前記矩形情報の相
    関関係に基づいて画像の種別を判定することを特徴とす
    る請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 多値画像データより複数の二値化画像を
    生成するための複数の閾値を設定する閾値設定手段と、 該閾値設定手段により設定された閾値により多値画像デ
    ータに対し二値化処理を行って複数のプレーンに分割す
    る二値化処理手段と、 各々のプレーン毎に矩形情報を抽出するための矩形情報
    抽出手段と、 抽出された矩形情報を比較して、画像の種別ごとに領域
    分離を行う矩形情報比較手段と、 を備えることを特徴とする画像処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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