JP3723043B2 - 画像処理装置、画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

画像処理装置、画像読取装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像を複数の画素に分割して読取り、読取った画素毎に画像データを生成して出力するシステムに適用され、出力前の画像データに対してガンマ補正処理を施す画像処理装置、画像読取装置および画像形成装置に関し、特に暗部の画像データのノイズを低減して出力する画像処理装置、画像読取装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像を複数の画素に分割して読取、読取った画素毎に画像データを生成して出力する画像センサとしてのエリアCCD(電荷結合素子)やラインCCDなどが、デジタルラボシステム、ファクシミリ装置、デジタル複写機、スキャナ、ビデオカメラおよびデジタルカメラなどの多くの機器に広く利用されている。このような画像センサを用いた従来の画像読取装置では、画像センサに投影された画像を画像センサの複数の光電変換素子に対応する画素に分割し、入射された光量に比例して発生した電荷を走査し、画素毎の画像データを順次出力している。
【0003】
特開平11−284880号公報には、撮像装置において、入力信号のS/N比が低い場合にもガンマ補正を施し、低輝度部分における雑音成分の不所望なレベル増大を抑制しかつ優れた階調再現性を得る技術が開示されている。具体的に、この撮像装置は、輪郭補正信号を生成する輪郭補正信号生成回路、生成された輪郭補正信号を可変比で二系統に分配する分配手段、分配比を設定する分配比設定手段、CRTの電圧・発光特性を補償するガンマ補正回路、ガンマ補正回路への入力信号と分配された第1の輪郭補正信号とを加算する第1の加算器およびガンマ補正回路からの出力信号と分配された第2の輪郭補正信号とを加算する第2の加算器を含んで構成され、ガンマ補正が施された輝度信号を出力する。
【0004】
また、特開平10−276348号公報には、入力される補正対象のY信号に対して標準のガンマカーブ特性のデータを生成するガンマROMを有する、たとえばROMテーブル方式のガンマ補正回路において、標準のガンマカーブ特性の黒付近の領域の特性を補正する補正データを生成する補正データ生成部と、標準のガンマカーブ特性のデータから補正データを減算する減算器とを設け、黒付近の階調重視とS/N重視との両機能を同一信号処理にて実現する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような画像読取装置はガンマ特性を有する。ガンマ特性は、図3に示されるようなガンマ曲線で表され、画像読取装置においてこのガンマ曲線に従ってガンマ補正を施す場合、入力信号レベルが小さい暗部では高い利得を持って出力信号が得られることになり、雑音成分が著しく増幅されてしまう。すなわち、入力信号にわずかなずれが生じていた場合、そのずれが出力信号レベルYにおいて著しく増幅される。したがって、滑らかな階調性を必要とする写真などの画像の読取りの場合においては、雑音成分の影響によって出力画像がざらついてしまい、滑らかな階調性を再現することができない。また、暗部の利得が低くなるようにガンマ特性を変化させて雑音成分の増大を抑制することも考えられるが、この場合、雑音成分を抑制することはできるが、暗部がつぶれてしまい、滑らかな階調性を再現することができない。
【0006】
本発明の目的は、ガンマ補正を施すとともに暗部の雑音成分による画像のざらつきを低減させることができる画像処理装置、画像読取装置および画像形成装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、マトリックス状の画素によって構成される画像の赤、緑および青の各色成分に分解して得られる各画像データに対してガンマ補正処理をそれぞれ施すガンマ補正処理手段と、
ガンマ補正処理が施された画像データを出力する出力手段と、
ガンマ補正処理が施された各色成分の画像データのうち、前記出力手段のガンマ特性を示すガンマ曲線の入力レベルXに対する出力レベルYの傾きが、前記各色成分に共通な予め定める閾値よりも大きい暗部の画素の前記各色成分の画像データに対して、ノイズを低減させるノイズ低減化処理をそれぞれ施して前記出力手段に与えるノイズ低減化処理手段とを備えることを特徴とする画像処理装置である。
【0008】
本発明に従えば、ガンマ補正処理が施された赤R、緑Gおよび青Bの各色成分の画像データのうち、出力手段のガンマ特性を示すガンマ曲線の入力レベルXに対する出力レベルYの傾きが、前記各色成分に共通な予め定める閾値よりも大きい暗部の画素の前記各色成分の画像データに対してはノイズ低減化処理がそれぞれ施されて出力手段から出力され、それ以外の画像データはそのまま出力される。したがって、ガンマ曲線の傾きが所定の閾値、たとえば傾き1を越える部分についてノイズを低減させる画像処理を行うことができ、ガンマ補正によってノイズ増幅の生じやすい画像の暗部であってもノイズを低減させることができ、ノイズによる画像のざらつきを防止して滑らかな階調性を有する良好な画像を再現することが可能となる。
【0009】
また本発明は、前記ノイズ低減化処理手段は、ノイズ低減化処理が施される注目画素とその周辺画素との画像データを平均化して注目画素の画素値を決定することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、前記注目画素と前記周辺画素との画像データに重み付けをし、この重み付けされた画像データを平均化することを特徴とする。
本発明に従えば、前記ノイズ低減化処理とは、ノイズ低減化処理が施される注目画素とその周辺画素との画像データに対して、重み付けをすることなく、または重み付けをして、平均化処理を施し、この平均値を注目画素の画素値に決定することである。このようなノイズ低減化処理によって、注目画素の画素値が周辺画素を含むデータの中の平均値に決定されるので、ノイズによるざらつきの発生を防止して滑らかな階調性を再現することができる。
【0011】
また本発明は、前記ノイズ低減化処理手段は、ノイズ低減化処理が施される注目画素とその周辺画素との画像データに対してメジアンフィルタを用いたフィルタ処理を施して注目画素の画素値を決定することを特徴とする。
【0012】
本発明に従えば、前記ノイズ低減化処理とは、ノイズ低減化処理が施される注目画素とその周辺画素との画像データに対してメジアンフィルタを用いたフィルタ処理を施し、これによってえられた中間値を注目画素の画素値に決定することである。このようなノイズ低減化処理によって、注目画素の画素値が周辺画素を含むデータの中の中間値に決定されるので、ノイズによるざらつきの発生を防止して滑らかな階調性を再現することができる。
【0013】
また本発明は、前記画像データは文字領域と写真領域との画像データを含み、
前記画像処理装置は、文字領域と写真領域との画像データを分離する領域分離手段を含み、
前記ノイズ低減化処理手段は、写真領域の画像データのみに対してノイズ低減化処理を施すことを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、写真領域のみについてノイズ低減化処理を施し、文字領域についてはノイズ低減化処理を施さないので、文字のエッジのぼけを回避することができる。
【0015】
また本発明は、前記予め定める閾値は、傾き1であることを特徴とする。
また本発明は、原稿を読取り、マトリックス状の画素によって構成される画像の赤、緑および青の各色成分に分解して得られる各画像データを出力する画像読取手段と、
画像読取手段からの各色成分の画像データに対してガンマ補正処理をそれぞれ施すガンマ補正処理手段と、
ガンマ補正処理が施された画像データを出力する出力手段と、
ガンマ補正処理が施された前記各色成分の画像データのうち、前記出力手段のガンマ特性を示すガンマ曲線の入力レベルXに対する出力レベルYの傾きが、前記各色成分に共通な予め定める閾値よりも大きい暗部の画素の前記各色成分の画像データに対して、ノイズを低減させるノイズ低減化処理をそれぞれ施して前記出力手段に与えるノイズ低減化処理手段とを備えることを特徴とする画像読取装置である。
【0016】
本発明に従えば、画像読取手段によって読取られて出力された各色成分の画像データに対してガンマ補正処理がそれぞれ施される。ガンマ補正処理が施された各色成分の画像データのうち、出力手段のガンマ特性を示すガンマ曲線の入力レベルXに対する出力レベルYの傾きが、前記各色成分に共通な予め定める閾値よりも大きい暗部の画素の各色成分の画像データに対してはノイズ低減化処理が施されて出力手段から出力され、それ以外の画像データはそのまま出力される。したがって、画像読取手段からの画像データをガンマ補正処理した後であって出力手段に与える前にノイズを低減させる画像処理を行うことができる。このため、画像読取装置の外部に設けられた画像形成装置などにノイズを低減した画像データを与えることができる。このような画像データが与えられた画像形成装置は、ノイズ低減化処理機能を備えない場合であっても滑らかな階調性を有する良好な画像を形成することができる。
【0017】
また本発明は、前記ノイズ低減化処理手段によってノイズ低減化処理を実行するか否かを設定するノイズ低減化処理設定手段を含むことを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、画像読取装置においてノイズ低減化処理を実行するか否かが選択できる。これによって、画像データが与えられた画像形成装置などのノイズ低減化処理機能を含む画像処理の有無に応じてノイズ低減化処理を実行することができる。したがって、画像データが与えられた画像形成装置などに設けられたノイズ低減化処理機能などの画像処理に影響を与えないようにして、通常の画像データを画像形成装置に出力することが可能となる。
【0019】
また本発明は、前記画像データは文字領域と写真領域との画像データを含み、前記画像読取装置は、文字領域と写真領域との画像データを分離する領域分離手段を含み、
前記ノイズ低減化処理手段は、写真領域の画像データのみに対してノイズ低減化処理を施すことを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、写真領域のみについてノイズ低減化処理を施し、文字領域についてはノイズ低減化処理を施さないので、文字のエッジのぼけを回避することができる。
【0021】
また本発明は、原稿を読取り、マトリックス状の画素によって構成される画像の赤、緑および青の各色成分に分解して得られる各画像データを出力する画像読取手段と、
画像読取手段からの各色成分の画像データに対してガンマ補正処理をそれぞれ施すガンマ補正処理手段と、
記録媒体上への黒、イエロー、マゼンタおよびシアン毎の画像をそれぞれ印字出力する画像形成手段を有し、これらの各画像形成手段に、黒、イエロー、マゼンタおよびシアン毎の印字用画像データがそれぞれ与えられる印字出力手段と、
ガンマ補正処理が施された前記各色成分の画像データのうち、前記印字出力手段のガンマ特性を示すガンマ曲線の入力レベルXに対する出力レベルYの傾きが、前記各色成分に共通な予め定める閾値よりも大きい暗部の画素の前記各色成分の画像データに対して、ノイズを低減させるノイズ低減化処理をそれぞれ施すノイズ低減化処理手段と
ノイズ低減化処理手段の出力に応答し、ノイズ低減化処理が行なわれた前記各色成分の画像データから、黒、イエロー、マゼンタおよびシアン毎の印字用画像データをそれぞれ導出して、印字出力手段の画像形成手段に与える印字用画像データ導出手段とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
【0022】
本発明に従えば、画像読取手段によって読取られて出力された赤R、緑Gおよび青Bの各色成分の画像データに対してガンマ補正処理が施される。ガンマ補正処理が施された画像データのうち、印字出力手段のガンマ特性を示すガンマ曲線の入力レベルXに対する出力レベルYの傾きが、前記各色成分に共通な予め定める閾値よりも大きい暗部の画素の各色成分の画像データに対してノイズ低減化処理がそれぞれ施され、こうしてノイズ低減化処理が行なわれた前記各色成分の画像データから、印字用画像データ導出手段41b,41dによって黒、イエローY、マゼンタM、およびシアンC毎の印字用画像データをそれぞれ得て、印字出力手段の画像形成手段Pa〜Pdに与えられ、こうして印字出力手段から印字出力され、それ以外の前記各色成分の画像データは、ノイズ低減化処理が施されずに、印字用画像データ導出手段41b,41dから印字出力手段の画像形成手段Pa〜Pdに与えられ、そのまま印字出力される。したがって、画像読取手段からの各色成分の画像データをガンマ補正処理した後であって印字出力手段に与える前にノイズを低減させる画像処理を行うことができる。このため、画像形成装置は滑らかな階調性を有する良好な画像を形成することができる。
【0023】
また本発明は、前記画像データは文字領域と写真領域との画像データを含み、
前記画像形成装置は、文字領域と写真領域との画像データを分離する領域分離手段を含み、
前記ノイズ低減化処理手段は、写真領域の画像データのみに対してノイズ低減化処理を施すことを特徴とする。
【0024】
本発明に従えば、写真領域のみについてノイズ低減化処理を施し、文字領域についてはノイズ低減化処理を施さないので、文字のエッジのぼけを回避することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の画像形成装置であるカラーデジタル複写機(以下、単に「複写機」ともいう)1のブロック図である。なおここでは、本発明の画像処理装置を、複写機1の原稿読取部40で読取った画像データを印字出力する画像形成装置に適用した例について説明する。
【0026】
複写機1は、画像データ入力部である原稿読取部40、画像処理部41、ハードディスク装置およびRAM(ランダムアクセスメモリ)などで構成される画像メモリ43、画像データ出力部42、CPU(中央処理装置)44、画像編集部45および外部とのインタフェース部46,47を含んで構成される。
【0027】
原稿読取部40は、複数ライン、たとえば3ラインのカラーCCDセンサ40a、シェーディング補正回路40b、ライン補正部40c、領域分離部40d、ガンマ傾き検知部40e、ガンマ補正部40fおよびフィルタ処理部40gを含んで構成される。
【0028】
CCDセンサ40aは、白黒またはカラーの原稿から画像を読取り、R(赤)、G(緑)およびB(青)の色成分(以下、各色成分を、各色と略称することがある)に分解したライン画像データを出力する。シェーディング補正回路40bは読取った画像データの信号レベルを補正し、ライン補正部40cは読取った画像データのずれを補正する。領域分離部40dは、読取った画像データが文字領域の画像データであるか写真領域の画像データであるかを判別する。ガンマ傾き検知部40eは各色成分の画像データ毎にガンマ曲線の図3に示されるように入力レベルXに対する出力レベルYの傾きを、各色成分に共通な予め定める閾値と比較する。ガンマ補正部40fは各色成分の画像データ毎に明暗を補正して視覚度補正を行う。フィルタ処理部40gは読取った写真領域の画像データに対してフィルタ処理を行う。
【0029】
画像処理部41は、モノクロデータ生成部41a、入力処理部41b、領域分離部41c、黒生成部41d、Y(イエロー)、M(マゼンタ)およびC(シアン)毎の色補正回路41e、黒およびYMC毎のズーム処理回路41f、黒およびYMC毎の空間フィルタ41g、黒およびYMC毎のプリントデータ入力部41i、黒およびYMC毎の中間調処理部41h、および追跡パターン出力部41jを含んで構成される。
【0030】
モノクロデータ生成部41aは、原稿読取部40からのRGBの画像データからモノクロデータ(白黒原稿)を生成する。入力処理部41bは、原稿読取部40からのRGBの画像データを複写機1の各色毎の画像形成ステーションに対応したYMCのライン印字用画像データに変換するとともにクロック変換する。領域分離部41cは、モノクロデータ生成部41aおよび入力処理部41bからの画像データから文字領域、網点写真領域および印画紙写真領域の画像データを分離する。黒生成部41dは、入力処理部41bからのライン画像データに基づき、下色除去処理を行って黒のライン印字用画像データを生成する。YMC毎の色補正回路41eは、黒生成部41dからのYMCの各画像データを予め定められる各色の変換テーブルに基づいてそれぞれ補正する。
【0031】
黒およびYMC毎のズーム処理回路41fは、領域分離部41c、黒生成部41dおよび色補正回路41eからの各色の画像データを予め設定された倍率に基づいてそれぞれ倍率変換する。各色毎の空間フィルタ41gは、ズーム処理回路41fからの各色の画像データをそれぞれ空間フィルタ処理する。各色毎のプリントデータ入力部41iには、空間フィルタ41gからの各色の画像データと、原稿読取部40からの各色の画像データとがそれぞれ入力される。各色毎の中間調処理部41hは、プリントデータ入力部41iからの各色の画像データに対して、多値誤差拡散および多値デザインなどの階調性を表現するための中間調処理をそれぞれ施す。追跡パターン出力部41jは、Yの中間調処理部41hからのYの画像データに対する追跡パターンを出力する。黒およびCMの中間調処理部41hからの黒およびCMの画像データおよび追跡パターン出力部41jからのYの画像データは、画像メモリ43に一旦貯えられる。
【0032】
画像メモリ43は、画像処理部41からシリアル出力される8ビット4色、すなわち32ビットの画像データを順次受取り、バッファに一時的に貯えながら32ビットの画像データを8ビット4色の画像データに変換して各色毎の画像データとして記憶管理する4基のハードディスク43a〜43d、すなわち回転記憶媒体を含んで構成される。
【0033】
また、画像メモリ43は半導体メモリなどで実現される遅延バッファメモリ43eを含み、複写機1では、遅延バッファメモリ43eに各色の画像データを一旦記憶させ、時間をずらしてタイミングを合せて各レーザースキャナユニットに画像データを送ることによって、各画像形成ステーションの位置が異なることによって生じる色ずれを防止している。さらに、画像メモリ43は後述する画像編集時に用いられる画像合成用メモリ43fを含んで構成される。
【0034】
画像データ出力部42は、黒およびCMの中間調処理部41hからの黒およびCMの画像データおよび追跡パターン出力部41jからのYの画像データに基づいてパルス幅変調を行う各色毎のレーザーコントロールユニット42aと、レーザーコントロールユニット42aから出力される各色の画像データに応じたパルス幅変調信号に基づいてレーザ記録を行う各色毎のレーザースキャナユニット42b〜42eとを含んで構成される。
【0035】
CPU44は、上述した原稿読取部40、画像処理部41、画像メモリ43および画像データ出力部42、後述する画像編集部45およびインタフェース部46,47を、所定のシーケンスに基づいて制御する。
【0036】
画像編集部45は、原稿読取部40、画像処理部41または後述するインタフェース部46,47を経て、画像メモリ43に一旦記憶された画像データに対して所定の画像編集を施す。画像データの編集作業は画像合成用メモリ43fを用いて行われる。
【0037】
インタフェース部46は、複写機1とは別に設けられた外部の画像入力処理装置である通信携帯端末装置、デジタルカメラおよびデジタルビデオカメラなどからの画像データを受入れるための通信インタフェース手段である。なお、インタフェース部46から入力された画像データに対しても画像処理部41で色空間補正などを行うことによって、複写機1の画像形成部で取扱うことができるデータレベルに変換し、画像メモリ43のハードディスク43a〜43dに記憶されて管理される。
【0038】
インタフェース部47は、パーソナルコンピユータなどの外部機器によって作成された画像データを入力するプリンタインタフェース手段であり、またファクシミリ受信した画像データを受入れるための白黒またはカラーのファクシミリインタフェース手段である。インタフェース部47から入力された画像データはすでにCMYK信号であり、中間調処理部41hで中間調処理を施して画像メモリ43のハードディスク43a〜43dに記憶されて管理される。
【0039】
図2は、前記複写機1の構成を示す図である。複写機1の上面には原稿台111と操作パネルとが設けられ、複写機1の内部には画像読取部110と画像形成部210と給紙機構211とが設けられる。また、複写機1の原稿台111の上面には該原稿台111に対して開閉可能に支持される両面自動原稿送り装置(RADF;Recirculating Autom atic Document Feeder)112が装着される。
【0040】
両面自動原稿送り装置112は、まず、原稿の一方の面が原稿台111の所定位置において画像読取部110に対向するようにして原稿を搬送し、原稿の一方の面についての画像読取りが終了すると、原稿の他方の面が原稿台111の所定位置において画像読取部110に対向するようにして原稿を反転して搬送し、原稿の他方の面についての画像読取りが終了すると、原稿を排出して次の原稿を搬送する。このような原稿の搬送および表裏反転の動作は複写機1の全体の動作に関連して制御される。
【0041】
画像読取部110は、両面自動原稿送り装置112によって原稿台111の上に搬送されてきた原稿の画像を読取るために、原稿台111の下方に配置される。画像読取部110は、原稿台111の下面に沿って平行に往復移動する第1および第2の原稿走査ユニット113,114と光学レンズ115とCCDセンサ116とを含んで構成される。
【0042】
第1の原稿走査ユニット113は、原稿画像表面を露光する露光ランプと原稿からの反射光像を所定の方向に向かって偏向する第1ミラーとを有し、原稿台111の下面に対して一定の距離を保ちながら所定の走査速度で平行に往復移動する。第2の原稿走査ユニット114は、第1の原稿走査ユニット113の第1ミラーによって偏向された原稿からの反射光像をさらに所定の方向に向かって偏向する第2および第3ミラーを有し、第1の原稿走査ユニット113と一定の速度関係を保って平行に往復移動する。光学レンズ115は、第2の原稿走査ユニット114の第3ミラーによって偏向された原稿からの反射光像を縮小し、縮小された光像をCCDセンサ116の上の所定位置に結像させる。CCDセンサ116は、結像された光像を順次光電変換して電気信号として出力する。
【0043】
CCDセンサ116からの画像データは、前記原稿読取部40のシェーディング補正回路40b、ライン補正部40c、領域分離部40d、ガンマ傾き検知部40e、ガンマ補正部40fおよびフィルタ処理部40gで処理された後、前記画像処理部41に転送されて所定の画像処理が施される。
【0044】
給紙機構211は、画像形成部210の下方に設けられ、用紙トレイ内に積載収容されている用紙(記録媒体)Pを1枚ずつ分離して画像形成部210に向かって供給する。1枚ずつ分離供給された用紙Pは、画像形成部210の手前に配置された一対のレジストローラ212によってタイミングが制御されて画像形成部210に搬送される。片面に画像が形成された用紙Pは、画像形成部210の画像形成のタイミングで画像形成部210に再供給搬送される。
【0045】
画像形成部210の下部には、転写搬送ベルト機構213が配置されている。転写搬送ベルト機構213によれば、駆動ローラ214と従動ローラ215との間に略平行に伸びるように張架された転写搬送ベルト216に用紙Pが静電吸着されて搬送される。
【0046】
用紙搬送路における転写搬送ベルト機構213の下流側には、用紙Pの上に転写形成されたトナー像を用紙Pの上に定着させるための定着装置217が配置される。定着装置217の一対の定着ローラ間におけるニップ部を通過した用紙Pは、搬送方向切換えゲート218を経て、排出ローラ219によって複写機1の外壁に取付けられている排紙トレイ220上に排出される。
【0047】
切換えゲート218は、定着後の用紙Pの搬送経路を、複写機1の外部へ用紙Pを排出する経路と、画像形成部210に向かって用紙Pを再供給する経路との間で選択的に切換える。切換えゲート218によって再び画像形成部210に向かって搬送方向が切換えられた用紙Pは、スイッチバック搬送経路221を介して表裏反転された後、画像形成部210へと再度供給される。
【0048】
画像形成部210における転写搬送ベルト216の上方には、転写搬送ベルト216に近接して、第1の画像形成ステーションPa、第2の画像形成ステーションPb、第3の画像形成ステーションPcおよび第4の画像形成ステーションPdが、用紙搬送経路上流側からこの順番に並設される。
【0049】
転写搬送ベルト216は駆動ローラ214によって図2において矢印Zで示す方向に摩擦駆動され、前述したように給紙機構211を通じて給送される用紙Pを把持し、用紙Pを画像形成ステーションPa〜Pdへと順次搬送する。
【0050】
各画像形成ステーションPa〜Pdの構成は実質的に同一であり、図2に示す矢印F方向に回転駆動される感光体ドラム222a,222b,222c,222dをそれぞれ含む。
【0051】
各感光体ドラム222a〜222dの周辺には、感光体ドラム222a〜222dをそれぞれ一様に帯電する帯電器223a,223b,223c,223dと、感光体ドラム222a〜222dの上に形成された静電潜像をそれぞれ現像する現像装置224a,224b,224c,224dと、現像された感光体ドラム222a〜222dの上のトナー像を用紙Pへ転写する転写用放電器225a,225b,225c,225dと、感光体ドラム222a〜222dの上に残留するトナーを除去するクリーニング装置226a,226b,226c,226dとが感光体ドラム222a〜222dの回転方向に沿って順次配置される。また、各感光体ドラム222a〜222dの上方には、レーザービームスキャナユニット227a,227b,227c,227dがそれぞれ設けられる。
【0052】
レーザービームスキャナユニット227a〜227dは、画像データに応じて変調されたドット光を発する半導体レーザ素子(図示せず)と、半導体レーザ素子からのレーザービームを主走査方向に偏向させるためのポリゴンミラー(偏向装置)240a,240b,240c,240dと、ポリゴンミラー240a〜240dによって偏向されたレーザービームを感光体ドラム222a〜222dの表面に結像させるためのfθレンズ241a,241b,241c,241dやミラー242a,242b,242c,242d,243a,243b,243c,243dとを含んで構成される。
【0053】
レーザービームスキャナユニット227aにはカラー原稿画像の黒色成分像に対応する画素信号が、レーザービームスキャナユニット227bにはカラー原稿画像のシアン色成分像に対応する画素信号が、レーザービームスキャナユニット227cにはカラー原稿画像のマゼンタ色成分像に対応する画素信号が、そして、レーザービームスキャナユニット227dにはカラー原稿画像のイエロー色成分像に対応する画素信号がそれぞれ入力される。
【0054】
これによって色変換された原稿画像情報に対応する静電潜像が各感光体ドラム222a〜222dの上に形成される。そして、現像装置224aには黒色のトナーが、現像装置224bにはシアン色のトナーが、現像装置224cにはマゼンタ色のトナーが、現像装置224dにはイエロー色のトナーがそれぞれ収容されており、感光体ドラム222a〜222dの上の静電潜像がこれら各色のトナーによって現像される。これによって画像形成部210にて色変換された原稿画像情報が各色のトナー像として再現される。
【0055】
第1の画像形成ステーションPaと給紙機構211との間には用紙吸着用(ブラシ)帯電器228が設けられており、該吸着用帯電器228は転写搬送ベルト216の表面を帯電させ、給紙機構211から供給された用紙Pは、転写搬送ベルト216の上に確実に吸着させた状態で第1〜第4の画像形成ステーションPa〜Pdの間をずれることなく搬送される。
【0056】
第4の画像形成ステーションPdと定着装置217との間であって、駆動ローラ214のほぼ真上部には、除電器229が設けられており、該除電器229には搬送ベルト216に静電吸着されている用紙Pを転写搬送ベルト216から分離するための交流電流が印加される。
【0057】
このようにして構成される複写機1においては、用紙Pとしてカットシート状の紙が使用される。この用紙Pは、給紙カセットから送り出されて給紙機構211の給紙搬送経路のガイド内に供給されると、その用紙Pの先端部分がセンサ(図示せず)にて検知され、このセンサから出力される検知信号に基づいて一対のレジストローラ212によって一旦停止される。そして、用紙Pは各画像形成ステーションPa〜Pdとのタイミングをとって図2の矢印Z方向に回転している転写搬送ベルト216に送られる。このとき転写搬送ベルト216には前述したように吸着用帯電器228によって所定の帯電が施されているので、用紙Pは各画像形成ステーションPa〜Pdを通過する間、安定して搬送供給される。
【0058】
各画像形成ステーションPa〜Pdにおいては各色のトナー像がそれぞれ形成され、転写搬送ベルト216によって静電吸着されて搬送される用紙Pの支持面上で重ね合わされる。第4の画像形成ステーションPdによる画像の転写が完了すると、用紙Pはその先端部分から順次的に除電器229によって転写搬送ベルト216の上から剥離され、定着装置217へと導かれる。最後に、トナー画像が定着された用紙Pは用紙排出口(図示せず)から排紙トレイ220の上へと排出される。
【0059】
なお、上述の説明ではレーザービームスキャナユニット227a〜227dでレーザービームを走査して露光することによって感光体ドラム222a〜222dへの光書込みを行っているが、レーザービームスキャナユニット227a〜227dの代わりに発光ダイオードアレイと結像レンズアレイとから成る書込み光学系(LEDヘッド)を用いてもよい。LED(発光ダイオード)ヘッドはレーザービームスキャナユニットに比べて、サイズが小さく、また可動部分が無いので無音である。したがって複数個の光書込みユニットを必要とするタンデム方式のデジタルカラー複写機などの画像形成装置において好適に用いることができる。
【0060】
また、原稿読取部40は図2の画像読取部110に含まれ、CCDセンサ40aはCCDセンサ116に相当する。また、画像処理部41、画像データ出力部42、画像メモリ43、CPU44、画像編集部45およびインタフェース部46,47は図2の画像形成部210に含まれる。本発明の画像処理装置を構成する各手段は、領域分離部40d、ガンマ傾き検知部40e、ガンマ補正部40fおよびフィルタ処理部40gである。このため、上記図1および図2の構成では、原稿読取部40または画像読取部110が本発明の画像処理装置に相当する。しかしながら本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の画像処理装置の上記各手段は、画像処理部41などを含む画像形成部210に含まれる構成であってもよい。
【0061】
次に、複写機1の上述した各手段で構成される画像処理装置におけるガンマ補正処理およびノイズ低減化処理について説明する。図3は複写機1の画像処理装置の画像データの入力信号レベルと出力信号レベルとの関係であるガンマ特性を表すガンマ曲線を示す図である。また、図4は複写機1の原稿読取部40の一連の原稿読取処理動作を示す図である。複写機1では図3のガンマ特性に従ってガンマ補正を行うが、このとき単にガンマ補正を行うのみでは特に暗部においてノイズ成分が増幅されて出力画像の品位が低下する。そこで、複写機1ではガンマ補正後にノイズ低減化処理を行い、滑らかな階調を有する高品位な画像を得るようにしている。
【0062】
なお、ノイズ低減化処理は暗部のついてのみ実行し、明部については行わないようにしている。これは、ノイズ低減化処理は画像を平滑化させる処理であり、また明部においては暗部におけるようなガンマ補正によるノイズ増幅は生じず、したがって明部においてノイズ低減化処理を実行すると過大な平滑化処理が行われることとなり、これによって画像がぼけるという弊害が生じるためである。
【0063】
ノイズ低減化処理を暗部のみについて行うには、まず、図3に示されるガンマ曲線の接線の傾きに対してある閾値、たとえば1を決定する。ガンマ曲線の接線の傾きが大きいところは入力信号レベルに対する出力信号レベルの利得が大きい暗部であることを示し、逆に傾きが小さいところは明部であることを示す。そして、ガンマ曲線の接線の傾きが決定した閾値よりも大きい領域についてのみノイズ低減化処理を行う。これによって、ガンマ補正によるノイズ増幅が生じる暗部についてのみノイズ低減を図ることができ、明部についてはノイズ低減化処理を行わないので過大な平滑化による画像のぼけが生じない。
【0064】
ノイズ低減化処理は、以下の第1または第2の方法で行うことができる。第1の方法は、注目画素とその周辺画素との画像データを平均化して、注目画素の画素値を決定する方法である。たとえば図5に示される3×3のマトリックスの画素データa〜iについて、以下の式(1)から注目画素eの画像データPeを求める。
Pe =(a+b+c+ … +h+i) / 9 …(1)
【0065】
なお、以下の式(2)を用いてマトリックス内の各画素データa〜iに所定の重み付けX1〜X9をした後、平均化しても構わない。
P =(X1・a+X2・b+ … +X8・h+X9・i)/(X1+X2+ … +X8+X9) …(2)
【0066】
また、平均化は3×3のマトリックスの画素データについてのみに限定されるものではなく、たとえば5×5のマトリックスの画素データについて平均化を行い、注目画素の画像データPを求めても構わない。ただしこの場合、解像度が低下する。したがって、3×3のマトリックスの画素データについて平均化を行い、注目画素の画像データPを求めるのが好ましい。
【0067】
第2の方法は、注目画素とその周辺画素との画像データについてメジアンフィルタを用いて処理し、注目画素の画素値を決定する方法である。たとえば図5に示される3×3のマトリックスの画素データa〜iについて、その中間値を注目画素の画像データPとする。つまり、画像データa〜iのうち、画像データgが中間値であり注目画素の画像データPとした場合、該画像データgの画素が注目画素となる。
【0068】
図7〜図9は、複写機1でのノイズ低減化処理の結果を示すグラフである。具体的には、市販のIT−8のチャートのグレーパッチ、すなわち図6に示す無彩色の黒から白までの24のパッチ(パッチ0〜パッチ23)を画像読取部40を用いて読取り、上述した第1または第2の方法でノイズ低減化処理を行った場合とノイズ低減化処理を行わなかった場合との各パッチの画像データの標準偏差を求めたものである。図7は赤色成分の結果を示し、図8は緑色成分の結果を示し、図9は青色成分の結果を示す。なお、ORGはノイズ低減化処理を行わなかったときの画像データの標準偏差を示し、AVEは第1の方法である平均化によってノイズ低減化処理を行ったときの画像データの標準偏差を示し、MIDは第2の方法であるメジアンフィルタを用いた方法によってノイズ低減化処理を行ったときの画像データの標準偏差を示す。また、図7〜図9のAVEおよびMIDでは、全トナーパッチの入力に関してノイズ低減化処理を行っており、暗部のみのノイズ低減化処理は行っていない。
【0069】
図7〜図9において、標準偏差の値が大きいということは、同じ値の入力値に対して出力値のばらつきが大きく、ノイズの影響が大きいことを示している。ORGから、番号が小さいトナーパッチ、すなわち暗部に相当するトナーパッチにおいて出力のばらつきが大きくなっていることが判る。これに対して、AVEおよびMIDでは、全てのトナーパッチにおいて、標準偏差の値が下がっており、出力のばらつき、すなわちノイズの影響が低減されていることが判る。ただし、番号が大きいトナーパッチ、すなわち明部に相当するトナーパッチでは、暗部に比べて最初からノイズの影響が小さく(標準偏差が小さく)、したがってノイズ低減の効果も小さい。このため、ノイズ低減の効果よりも、平滑化による画像ぼけの弊害の方が大きくなりノイズ低減化処理を実施することは好ましくないといえる。
【0070】
本形態のようにノイズ低減化処理を行う範囲をガンマ曲線の接線の傾きが1を越える範囲とした場合、たとえば図3ではノイズ低減化処理を行う範囲は、入力信号レベルが57以下でかつ出力信号レベルが157以下の範囲となり、この範囲の画像データに対してノイズ低減化処理のフィルタ処理を行う。なお、図7〜図9ではガンマ曲線の接線の傾きが1を越える範囲はパッチ18以上に相当する。
【0071】
なお、ノイズ低減化処理は写真領域においてはある程度滑らかな階調表現を必要とするので有効であるが、エッジを多く含む文字領域ではエッジのぼけを招くので好ましくない。したがって、複写機1では、入力画像データに対して、写真領域(中間調領域)と文字領域とに分離する領域分離処理を行った上で、写真領域のみについてノイズ低減化処理を行う構成とすることが好ましい。原稿の画像データが写真領域か文字領域かの判断は、図1の領域分離部40dによって自動的に行われるが、領域を指定することができるデシタイザなどの装置を用いて原稿を読取る前に写真領域を指定するようにしても構わない。
【0072】
以上のように本実施形態ではスキャナなどの画像読取部40で読取った画像データに対して本発明に係る画像処理を施し、複写機1にて出力する構成について示したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、ガンマ処理が施される画像データを獲得する手段やガンマ処理が施された画像データを出力する手段は本実施形態に限定されるものではない。本発明は、デジタルカメラで撮像された画像データをディスプレイに表示出力するシステムなどにも適用することができる。
【0073】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ガンマ補正処理が施された赤R、緑Gおよび青Bの各色成分に分解して得られる各画像データのうち、出力手段のガンマ特性を示すガンマ曲線の入力レベルXに対する出力レベルYの傾きが、前記各色成分に共通な予め定める閾値、たとえば傾き1よりも大きい暗部の画素の各色成分の画像データに対してノイズ低減化処理をそれぞれ施し出力手段から出力するようにしたので、ガンマ補正によってノイズ増幅の生じやすい画像の暗部であってもノイズを低減させることができ、ノイズによる画像のざらつきを防止して滑らかな階調性を有する良好な画像を再現することが可能となる。
【0074】
また本発明によれば、ノイズ低減化処理が施される注目画素とその周辺画素との画像データを平均化して注目画素の画素値を決定するノイズ低減化処理を施すようにしたので、注目画素の画素値が周辺画素を含むデータの中の平均値に決定され、ノイズによるざらつきの発生を防止して滑らかな階調性を再現することができる。
【0075】
また本発明によれば、ノイズ低減化処理が施される注目画素とその周辺画素との画像データに対してメジアンフィルタを用いたフィルタ処理を施して注目画素の画素値を決定するノイズ低減化処理を施すようにしたので、注目画素の画素値が周辺画素を含むデータの中の中間値に決定され、ノイズによるざらつきの発生を防止して滑らかな階調性を再現することができる。
【0076】
また本発明によれば、文字領域と写真領域とを含む画像データに対し、写真領域の画像データのみについてノイズ低減化処理を施し、文字領域の画像データについてはノイズ低減化処理を施さないようにしたので、文字のエッジのぼけを回避することができる。
【0077】
また本発明によれば、画像読取手段によって読取られて出力された画像の赤R、緑Gおよび青Bの各色成分に分解して得られる各画像データに対してガンマ補正処理した後、出力手段に与える前にノイズ低減化処理をそれぞれ実施するようにしたので、画像読取装置の外部に設けられた画像形成装置などにノイズを低減した画像データを与えることができる。このような画像データが与えられた画像形成装置ではノイズ低減化処理機能を備えない場合であっても滑らかな階調性を有する良好な画像を形成することができる。
【0078】
また本発明によれば、画像読取装置においてノイズ低減化処理を実行するか否かを選択できるようにしたので、画像データが与えられる画像形成装置などのノイズ低減化処理機能の有無に応じて画像読取装置においてノイズ低減化処理を実行することができ、画像データが与えられる画像形成装置などに設けられたノイズ低減化処理機能などの画像処理に影響を与えないようにして、通常の画像データを画像形成装置に与えることが可能となる。
【0079】
また本発明によれば、写真領域の画像データのみについてノイズ低減化処理を施し、文字領域の画像データについてはノイズ低減化処理を施さないようにしたので、文字のエッジのぼけを回避することができる。
【0080】
また本発明によれば、画像読取手段によって読取られて出力された画像の赤R、緑Gおよび青Bの各色成分に分解して得られる各画像データに対してガンマ補正処理した後、印字出力手段の画像形成手段Pa〜Pdにそれぞれ与える前に印字用画像データ導出手段41dによって、前述のノイズ低減化処理が行なわれた赤R、緑G、青Bの各色成分の画像データから、印字用画像データ導出手段41b,41dによって黒、イエローY、マゼンタMおよびシアンC毎の印字用画像データをそれぞれ得て、印字出力手段の画像形成手段Pa〜Pdに与え、記録媒体上にカラー印字をして印字出力手段から出力するようにしたので、ノイズを低減した画像を印字出力することができる。
【0081】
また本発明によれば、写真領域の画像データのみについてノイズ低減化処理を施し、文字領域の画像データについてはノイズ低減化処理を施さないようにしたので、文字のエッジのぼけを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の画像形成装置であるカラーデジタル複写機1のブロック図である。
【図2】複写機1の構成を示す図である。
【図3】複写機1の画像処理装置のガンマ曲線を示す図である。
【図4】複写機1の原稿読取部40の一連の原稿読取処理動作を示す図である。
【図5】ノイズ低減化処理されるマトリックスの画素データa〜iを示す図である。
【図6】市販のIT−8のチャートのグレーパッチを示す図である。
【図7】複写機1での赤色成分のノイズ低減化処理の結果を示すグラフである。
【図8】複写機1での緑色成分のノイズ低減化処理の結果を示すグラフである。
【図9】複写機1での青色成分のノイズ低減化処理の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 カラーデジタル複写機
40 原稿読取部(画像データ入力部)
40a,116 CCDセンサ
40b シェーディング補正回路
40c ライン補正部
40d 領域分離部部
40e ガンマ傾き検知部
40f ガンマ補正部
40g フィルタ処理部
41 画像処理部
42 画像データ出力部
43 画像メモリ
44 CPU(中央処理装置)
45 画像編集部
46,47 インターフェイス部
110 画像読取部
112 両面自動原稿送り装置
113 第1の原稿走査ユニット
114 第2の原稿走査ユニット
115 光学レンズ
210 画像形成部
211 給紙機構

Claims (13)

  1. マトリックス状の画素によって構成される画像の赤、緑および青の各色成分に分解して得られる各画像データに対してガンマ補正処理をそれぞれ施すガンマ補正処理手段と、
    ガンマ補正処理が施された画像データを出力する出力手段と、
    ガンマ補正処理が施された各色成分の画像データのうち、前記出力手段のガンマ特性を示すガンマ曲線の入力レベルXに対する出力レベルYの傾きが、前記各色成分に共通な予め定める閾値よりも大きい暗部の画素の前記各色成分の画像データに対して、ノイズを低減させるノイズ低減化処理をそれぞれ施して前記出力手段に与えるノイズ低減化処理手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記ノイズ低減化処理手段は、ノイズ低減化処理が施される注目画素とその周辺画素との画像データを平均化して注目画素の画素値を決定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記注目画素と前記周辺画素との画像データに重み付けをし、この重み付けされた画像データを平均化することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記ノイズ低減化処理手段は、ノイズ低減化処理が施される注目画素とその周辺画素との画像データに対してメジアンフィルタを用いたフィルタ処理を施して注目画素の画素値を決定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記画像データは文字領域と写真領域との画像データを含み、
    前記画像処理装置は、文字領域と写真領域との画像データを分離する領域分離手段を含み、
    前記ノイズ低減化処理手段は、写真領域の画像データのみに対してノイズ低減化処理を施すことを特徴とする請求項1〜のうちの1つに記載の画像処理装置。
  6. 前記予め定める閾値は、傾き1であることを特徴とする請求項1〜5のうちの1つに記載の画像処理装置。
  7. 原稿を読取り、マトリックス状の画素によって構成される画像の赤、緑および青の各色成分に分解して得られる各画像データを出力する画像読取手段と、
    画像読取手段からの各色成分の画像データに対してガンマ補正処理をそれぞれ施すガンマ補正処理手段と、
    ガンマ補正処理が施された画像データを出力する出力手段と、
    ガンマ補正処理が施された前記各色成分の画像データのうち、前記出力手段のガンマ特性を示すガンマ曲線の入力レベルXに対する出力レベルYの傾きが、前記各色成分に共通な予め定める閾値よりも大きい暗部の画素の前記各色成分の画像データに対して、ノイズを低減させるノイズ低減化処理をそれぞれ施して前記出力手段に与えるノイズ低減化処理手段とを備えることを特徴とする画像読取装置。
  8. 前記ノイズ低減化処理手段によってノイズ低減化処理を実行するか否かを設定するノイズ低減化処理設定手段を含むことを特徴とする請求項記載の画像読取装置。
  9. 前記画像データは文字領域と写真領域との画像データを含み、
    前記画像読取装置は、文字領域と写真領域との画像データを分離する領域分離手段を含み、
    前記ノイズ低減化処理手段は、写真領域の画像データのみに対してノイズ低減化処理を施すことを特徴とする請求項またはに記載の画像読取装置。
  10. 前記予め定める閾値は、傾き1であることを特徴とする請求項7〜9のうちの1つに記載の画像読取装置。
  11. 原稿を読取り、マトリックス状の画素によって構成される画像の赤、緑および青の各色成分に分解して得られる各画像データを出力する画像読取手段と、
    画像読取手段からの各色成分の画像データに対してガンマ補正処理をそれぞれ施すガンマ補正処理手段と、
    記録媒体上への黒、イエロー、マゼンタおよびシアン毎の画像をそれぞれ印字出力する 画像形成手段を有し、これらの各画像形成手段に、黒、イエロー、マゼンタおよびシアン毎の印字用画像データがそれぞれ与えられる印字出力手段と、
    ガンマ補正処理が施された前記各色成分の画像データのうち、前記印字出力手段のガンマ特性を示すガンマ曲線の入力レベルXに対する出力レベルYの傾きが、前記各色成分に共通な予め定める閾値よりも大きい暗部の画素の前記各色成分の画像データに対して、ノイズを低減させるノイズ低減化処理をそれぞれ施すノイズ低減化処理手段と
    ノイズ低減化処理手段の出力に応答し、ノイズ低減化処理が行なわれた前記各色成分の画像データから、黒、イエロー、マゼンタおよびシアン毎の印字用画像データをそれぞれ導出して、印字出力手段の画像形成手段に与える印字用画像データ導出手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記画像データは文字領域と写真領域との画像データを含み、
    前記画像形成装置は、文字領域と写真領域との画像データを分離する領域分離手段を含み、
    前記ノイズ低減化処理手段は、写真領域の画像データのみに対してノイズ低減化処理を施すことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記予め定める閾値は、傾き1であることを特徴とする請求項11または12記載の画像形成装置。
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