JP2001063319A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2001063319A
JP2001063319A JP24729999A JP24729999A JP2001063319A JP 2001063319 A JP2001063319 A JP 2001063319A JP 24729999 A JP24729999 A JP 24729999A JP 24729999 A JP24729999 A JP 24729999A JP 2001063319 A JP2001063319 A JP 2001063319A
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pneumatic tire
snow
wall surface
tread
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Eisuke Seta
英介 瀬田
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 氷上性能を犠牲にすることなく、雪上性能を
向上することのできる空気入りタイヤを提供すること。 【解決手段】 この空気入りタイヤでは、踏み込み側の
ブロック側壁面18Aに複数の三角リブ20を設けて摩
擦係数を増大させたので、接地面内の雪柱26がブロッ
ク側壁面18A上で滑らなくなり、雪柱26にタイヤ回
転方向に沿った剪断力Fを効果的に発生させることがで
き、大きな雪上トラクション力を得ることができ、ま
た、大きな雪上ブレーキ力も得られる。また、ネガティ
ブ比を変更せず、ブロック側壁面の摩擦係数を変えるこ
とで雪上性能を向上できるので、氷上性能を低下させる
ことが無い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雪道を走行する自
動車の使途に供する空気入りタイヤに関するもので、特
には雪上性能を向上させた空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冬用の空気入りタイヤにおいて、
雪道を走行する場合には、タイヤが雪道をグリップしき
れずに雪面上をスリップする場合があった。
【0003】雪道における発進時に加速性(雪上トラク
ション性)や制動性(雪上ブレーキ性)を改良するため
にタイヤトレッドパターンの溝部の面積を増加させるこ
ともなされてきたが、同じ冬用タイヤの要求性能である
氷上性能が、溝部の面積を増加させると氷に接触する面
積が低下するために低下するという難点があり、雪上性
能と氷上性能の両面から溝部の面積による雪上性能の改
良には限界があるのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トレ
ッドパターンの溝部面積を変えずに、即ち、氷上性能を
犠牲にすることなく、雪上性能を向上することのできる
空気入りタイヤを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、互いに交差する複数の溝によって区画された複数の
ブロック状陸部をトレッドに備えた空気入りタイヤであ
って、前記ブロック状陸部のブロック側面のうち、踏み
込み側のブロック側壁面の摩擦係数を、他のブロック側
壁面の摩擦係数よりも大きく設定したことを特徴として
いる。
【0006】次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0007】空気入りタイヤが雪道を走行すると、接地
時に周方向溝と横溝とに雪が進入し、トレッドパターン
部の横溝では進入した雪が押し固められて雪柱が形成さ
れ、空気入りタイヤが転動するのに従って横溝壁が押し
固めた雪柱を剪断させ、これによってトラクションを生
じる。
【0008】トラクションは、他にタイヤ表面摩擦力と
エッジ部(ブロックやサイプの)が雪に貫入することに
より雪を掘り起こす効果(エッジ効果)が存在するが、
トレッドのネガティブ比が変わらないのであればタイヤ
表面摩擦力は変わらないため、雪上トラクションを効果
的に向上させるには雪柱に作用する剪断力とエッジ効果
を増大させる必要がある。
【0009】雪柱に作用する剪断力の大きさは雪質にも
よるが、これを最大限に引き出すには、横溝での雪柱の
滑りを少なくして効果的に雪柱を剪断させる必要があ
る。
【0010】請求項1に記載の空気入りタイヤでは、踏
み込み側のブロック側壁面の摩擦係数を他のブロック側
壁面よりも増大させたので、トラクション時に接地面内
の雪柱がブロック側壁面上で滑らなくなり、雪柱にタイ
ヤ回転方向に沿った剪断力を効果的に発生させることが
でき、大きな雪上トラクション力を得ることができる。
【0011】なお、ブレーキ時においても雪柱が滑り難
くなり、これによってブレーキ性も向上させることがで
きる。
【0012】また、ネガティブ比を変更せず、ブロック
側壁面の摩擦係数を変えることで雪上性能を向上できる
ので、氷上性能を低下させることが無い。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の空気入りタイヤにおいて、踏み込み側の前記ブロック
側壁面の摩擦係数を基部側よりも踏面側で大きく設定し
たことを特徴としている。
【0014】次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0015】請求項2に記載の空気入りタイヤでは、踏
み込み側のブロック側壁面の摩擦係数を基部側よりも踏
面側で大きく設定した、即ち、雪柱の基部側(路面側の
幅広の部分)での摩擦係数を大きく設定したので、効果
的に踏み込み側のブロック側壁面の滑りを抑えることが
できる。
【0016】請求項3に記載の発明は、互いに交差する
複数の溝によって区画された複数のブロック状陸部をト
レッドに備えた空気入りタイヤであって、前記ブロック
状陸部のブロック側面のうち、踏み込み側のブロック側
壁面に凹部及び凸部の少なくとも一方を設けたことを特
徴としている。
【0017】次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0018】空気入りタイヤが雪道を走行すると、接地
時に周方向溝と横溝とに雪が進入し、トレッドパターン
部の横溝では進入した雪が押し固められて雪柱が形成さ
れ、空気入りタイヤが転動するのに従って横溝壁が押し
固めた雪柱を剪断させ、これによってトラクションを生
じる。
【0019】トラクションは、他にタイヤ表面摩擦力と
エッジ部(ブロックやサイプの)が雪に貫入することに
より雪を掘り起こす効果(エッジ効果)が存在するが、
トレッドのネガティブ比が変わらないのであればタイヤ
表面摩擦力は変わらないため、雪上トラクションを効果
的に向上させるには雪柱に作用する剪断力とエッジ効果
を増大させる必要がある。
【0020】雪柱に作用する剪断力の大きさは雪質にも
よるが、これを最大限に引き出すには、横溝での雪柱の
滑りを少なくして効果的に雪柱を剪断させる必要があ
る。
【0021】請求項3に記載の空気入りタイヤでは、踏
み込み側のブロック側壁面を凹凸させて摩擦係数を増大
させたので、トラクション時に接地面内の雪柱がブロッ
ク側壁面上で滑らなくなり、雪柱にタイヤ回転方向に沿
った剪断力を効果的に発生させることができ、大きな雪
上トラクション力を得ることができる。
【0022】なお、ブレーキ時においても雪柱が滑り難
くなり、これによってブレーキ性も向上させることがで
きる。
【0023】なお、ブロック側壁面の凹部とは、例え
ば、略半球状のディンプル(これ以外の形状であっても
良く、形状は特に問わない。)、溝(断面形状は、V字
状等、これ以外の形状であっても良く、断面形状は特に
は問わない。)等を上げることができる。
【0024】また、ブロック側壁面の凸部とは、例え
ば、台形錐、三角錐、角柱等(これ以外の形状であって
も良く、形状は特には問わない。)、リブ(断面形状
は、三角形等、これ以外の形状であっても良く、断面形
状は特には問わない。)等を上げることができる。
【0025】また、凹部及び凸部は各々単独で用いても
良く、組み合わせて用いても良い。
【0026】摩擦係数を上げるためには、凹部及び凸部
は各々複数設けることが好ましい。
【0027】因みに、凹部の深さ及び凸部の高さは、雪
柱との摩擦係数を増大させるために、0.5mm以上、望
ましくは1mm以上に設定することが好ましい。また、ブ
ロック剛性確保の為、凹部の深さは3mm以下にすること
が望ましい。
【0028】なお、凹部及び凸部は、雪柱との摩擦係数
を増大させるために設けているが、例えば、凹部の大き
さを極端に大きくする、凸部の大きさを極端に大きくす
る等すると、ブロック状陸部の踏み込み側の剛性を低下
させるため好ましくない。
【0029】ブロック状陸部の踏み込み側の剛性が低下
すると、ブロック状陸部に偏摩耗を発生する場合があ
り、雪道に接地したときのブロック状陸部の踏み込み側
のエッジ部分の雪への食い込み量が減少して雪上性能が
逆に低下する場合がある。
【0030】このため、踏み込み側のブロック側壁面付
近の剛性(踏面に垂直方向の圧縮剛性)を、凹部及びま
たは凸部を形成していないブロック側壁面付近の剛性に
対して90%以下にすることは好ましくない。
【0031】例えば、凹部の深さ(または凸部の高さ)
は、3mm以下に設定することが好ましい。
【0032】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の空気入りタイヤにおいて、単位面積当たりの前記凹部
または前記凸部の少なくとも一方の配置密度を、基部側
よりも踏面側で高く設定したことを特徴としている。
【0033】また、ネガティブ比を変更せず、ブロック
側壁面の摩擦係数を変えることで雪上性能を向上できる
ので、氷上性能を低下させることが無い。
【0034】次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0035】請求項4に記載の空気入りタイヤでは、単
位面積当たりの凹部または凸部の少なくとも一方の配置
密度を基部側よりも踏面側で高く設定したので、踏み込
み側のブロック側壁面の摩擦係数が基部側よりも踏面側
で大きくなる、即ち、雪柱の基部側(路面側の幅広の部
分)での摩擦係数が大きくなるので、効果的に踏み込み
側のブロック側壁面の滑りを抑えることができる。
【0036】また、ブロックが摩耗後に、ブロックエッ
ジが鈍角化すると、ブロックエッジ部でのエッジ効果が
減少する。しかし、踏面付近の壁面に凹凸(ギザギザ)
が摩耗後に新たな鋭角エッジとしてブロック表面近傍に
出現するので、エッジ効果減少(摩耗時)を抑えること
ができる。また、このために、凹凸密度は踏面近傍で密
にすることが望ましい。
【0037】請求項5に記載の発明は、請求項3または
請求項4に記載の空気入りタイヤにおいて、前記凸部の
高さまたは前記凹部の深さの少なくとも一方を、基部側
よりも踏面側で大きく設定したことを特徴としている。
【0038】次に、請求項5に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0039】請求項5に記載の空気入りタイヤでは、凸
部の高さまたは凹部の深さの少なくとも一方を、基部側
よりも踏面側で大きく設定したので、踏み込み側のブロ
ック側壁面の摩擦係数が基部側よりも踏面側で大きくな
る、即ち、雪柱の基部側(路面側の幅広の部分)での摩
擦係数が大きくなるので、効果的に踏み込み側のブロッ
ク側壁面の滑りを抑えることができる。
【0040】請求項6に記載の発明は、互いに交差する
複数の溝によって区画された複数のブロック状陸部をト
レッドに備えた空気入りタイヤであって、前記ブロック
状陸部のブロック側面のうち、踏み込み側のブロック側
壁面の摩擦係数をμ1 、他のブロック側壁面の摩擦係数
をμ2 としたときに、μ1 /μ2 を1.2以上に設定し
たことを特徴としている。
【0041】請求項1に記載の空気入りタイヤでは、踏
み込み側のブロック側壁面の摩擦係数を他のブロック側
壁面よりも20%以上増大させたので、トラクション時
に接地面内の雪柱がブロック側壁面上で滑らなくなり、
雪柱にタイヤ回転方向に沿った剪断力を効果的に発生さ
せることができ、大きな雪上トラクション力を得ること
ができる。
【0042】なお、ブレーキ時においても雪柱が滑り難
くなり、これによってブレーキ性も向上させることがで
きる。
【0043】また、ネガティブ比を変更せず、ブロック
側壁面の摩擦係数を変えることで雪上性能を向上できる
ので、氷上性能を低下させることが無い。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明の空気入りタイヤの一実施
形態を図1乃至図3にしたがって説明する。
【0045】図2に示すように、本実施形態の空気入り
タイヤ10のトレッド12には、タイヤ周方向(矢印A
方向及び矢印B方向)に沿って延びる複数の周方向溝1
4と、タイヤ軸方向(矢印L方向及び矢印R方向)に沿
って延びる複数の横溝16とによって複数のブロック1
8が区画されている。
【0046】なお、この空気入りタイヤ10は車両前進
時に矢印A方向に回転する。
【0047】図1及び図3に示すように、ブロック18
の踏み込み側のブロック側壁面18A、蹴り出し側のブ
ロック側壁面18B、タイヤ軸方向両側のブロック側壁
面(図示せず)は、溝幅拡大方向に若干傾斜している。
【0048】ブロック18の踏み込み側のブロック側壁
面18Aは、断面が三角形状でタイヤ軸方向に沿って延
びる複数の三角リブ20がタイヤ踏面側から溝底部側へ
向かって複数形成されている。
【0049】本実施形態の三角リブ20は、高さH(平
均値)が1.0mm、底部の幅W(平均値)が1.5mm、
配設ピッチP(中心間距離の平均値)が2mmである。
【0050】なお、他のブロック側壁面18B等の表面
は従来通り平滑(表面粗さピーク〜ピーク値で30μ
m)であり、三角リブ20を複数設けたブロック側壁面
18Aの溝深さ方向の摩擦係数は、他のブロック側壁面
18B等より大きく設定されることになる。
【0051】次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の
作用を説明する。
【0052】図3に示すように、空気入りタイヤ10が
雪道22を走行すると、接地時に周方向溝14(図3で
は図示せず)と横溝16とに雪24が進入し、トレッド
パターン部の横溝16では進入した雪24が押し固めら
れて雪柱26が形成され、空気入りタイヤ10が転動す
るのに従って溝壁が押し固めた雪柱26を剪断させ、こ
れによってトラクションを生じる。
【0053】トラクションは、他にタイヤ表面摩擦力と
エッジ部(ブロック18やサイプの)が雪24に貫入す
ることにより雪を掘り起こす効果(エッジ効果)が存在
するが、トレッド12のネガティブ比が変わらないので
あればタイヤ表面摩擦力は変わらないため、雪上トラク
ションを効果的に向上させるには雪柱26に作用する剪
断力Fとエッジ効果を増大させる必要がある。
【0054】雪柱26に作用する剪断力Fの大きさは雪
質にもよるが、これを最大限に引き出すには、横溝16
での雪柱26の滑りを少なくして効果的に雪柱26を剪
断させる必要がある。
【0055】本実施形態の空気入りタイヤ10では、踏
み込み側のブロック側壁面18Aに複数の三角リブ20
を設けて摩擦係数を増大させたので、接地面内の雪柱2
6がブロック側壁面18A上で滑らなくなり、雪柱26
にタイヤ回転方向に沿った剪断力Fを効果的に発生させ
ることができ、大きな雪上トラクション力を得ることが
でき、また、大きな雪上ブレーキ力も得られる。
【0056】さらに、本実施形態の空気入りタイヤ10
では、ネガティブ比を変更せず、ブロック側壁面18A
の摩擦係数を変えることで雪上性能を向上できるので、
氷上性能を低下させることが無い。
【0057】なお、ブロック側壁面18Aと対向する蹴
り出し側のブロック側壁面18Bに三角リブ20を形成
しても良い。これにより、空気入りタイヤ10の装着時
の方向性が無くなる。
【0058】また、三角リブ20の高さH(平均値)を
高くし過ぎると、ブロック18の蹴り出し側の剛性が低
下するので、3mmを越えないことが好ましい。
【0059】また、本実施形態の空気入りタイヤ10の
ブロック18にはサイプが設けられていないが、氷上性
能等を得るために、従来周知のサイプを設けても良いの
は勿論である。 [第2の実施形態]本発明の空気入りタイヤの第2の実
施形態を図4にしたがって説明する。なお、第1の実施
形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略す
る。
【0060】本実施形態の空気入りタイヤ10は、図4
に示すように、踏み込み側のブロック側壁面18Aにお
いて、三角リブ20の配設ピッチPが、ブロック20の
基部側よりも踏面側で大きく設定されている。
【0061】因みに、三角リブ20の配設ピッチPは、
基部側で約1mm、踏面側で約2mmに設定されている。な
お、三角リブ20の、高さH及び底部の幅Wは、第1の
実施形態と同等である。
【0062】本実施形態のように三角リブ20の配設ピ
ッチPを、基部側より側より踏面側で小さく設定すると
(言い換えれば、三角リブ20の密度を高くすると)、
雪柱26の基部側(路面側の幅広の部分)での摩擦係数
が大となり、効果的に踏み込み側のブロック側壁面18
Aの滑りを抑えることができるようになる。
【0063】また、三角リブ20の密度を高くすると、
摩耗時にも凹凸の効果を継続して期待できる。 [第3の実施形態]本発明の空気入りタイヤの第3の実
施形態を図5にしたがって説明する。なお、第1の実施
形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略す
る。
【0064】本実施形態の空気入りタイヤ10は、図5
に示すように、踏み込み側のブロック側壁面18Aにお
いて、三角リブ20の配設ピッチPが、ブロック20の
踏面側よりも基部側で大きく設定されている。
【0065】因みに、三角リブ20の配設ピッチPは、
基部側で約2mm、踏面側で約0.5mmに設定されてい
る。なお、三角リブ20の、高さH及び底部の幅Wは、
第1の実施形態と同等である。
【0066】空気入りタイヤ10のブロック20が摩耗
後に、ブロックエッジが鈍角化すると、ブロックエッジ
部でのエッジ効果が減少する。
【0067】しかし、踏面付近のブロック側壁面18A
に三角リブ20による凹凸(ギザギザ)が摩耗後に新た
な鋭角エッジとしてブロック踏面近傍に出現するので、
エッジ効果減少(摩耗時)を抑えることができる。ま
た、このために、凹凸密度は踏面近傍で密にすることが
望ましい。 [第4の実施形態]本発明の空気入りタイヤの第4の実
施形態を図6にしたがって説明する。なお、第1の実施
形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略す
る。
【0068】本実施形態の空気入りタイヤ10は、図6
に示すように、踏み込み側のブロック側壁面18Aに複
数のディンプル28を設けて摩擦係数を増大させてい
る。
【0069】このディンプル28は、溝深さ方向の寸法
と、溝長手方向(図面の紙面裏表方向)の寸法とは略同
等であり、略矩形の断面形状を有している。
【0070】因みに本実施形態のディンプル28は、深
さD(平均値)が0.5mm、幅W(平均値)が1mm、配
設ピッチP(中心間距離の平均値)が1mmである。
【0071】なお、作用効果は第1の実施形態と同様で
ある。 [第5の実施形態]本発明の空気入りタイヤの第4の実
施形態を図7にしたがって説明する。なお、第1の実施
形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略す
る。
【0072】本実施形態の空気入りタイヤ10は、図7
に示すように、踏み込み側のブロック側壁面18Aを波
形形状(なお、一つの波30は、第1の実施形態の三角
リブ20と同様に、横溝16の長手方向に延びるリブ状
である。)として摩擦係数を増大させている。
【0073】本実施形態の波30は、高さH(波底〜波
頂部の平均値)が1mm、幅W(平均値)が3mm、配設ピ
ッチP(中心間距離の平均値)が3mmである。
【0074】因みに、図7中の一点鎖線は、ブロック側
壁面18Aの平均位置(波が形成されていない場合の位
置)である。
【0075】なお、作用効果は第1の実施形態と同様で
ある。 [第6の実施形態]本発明の空気入りタイヤの第5の実
施形態を図8にしたがって説明する。なお、第1の実施
形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略す
る。
【0076】本実施形態の空気入りタイヤ10は、図8
に示すように、踏み込み側のブロック側壁面18Aに断
面が台形でタイヤ軸方向に沿って延びる複数の台形リブ
32と断面が台形でタイヤ軸方向に沿って延びる複数の
台形溝34とをタイヤ踏面側から溝底部側へ向かって交
互に形成したものである。
【0077】因みに、図8中の一点鎖線は、ブロック側
壁面18Aの平均位置(台形リブ32と台形溝34が形
成されていない場合の位置)である。
【0078】台形リブ32は高さH(平均値)が0.5
mm、基部の幅W1 (平均値)が3mm、台形溝34は深さ
D(平均値)が0.5mm、開口部の幅W2 (平均値)が
3mmである。
【0079】なお、作用効果は第1の実施形態と同様で
ある。
【0080】ここで、上記実施形態では、タイヤ周方向
に沿って延びる複数の周方向溝14とタイヤ軸方向に沿
って延びる複数の横溝16によってトレッド12に長方
形のブロック18を形成していたが、ブロック18の形
状は、長方形以外の形状(例えば、正方形、6角形、平
行四辺形等の多角形、円形等従来周知の形状。)であっ
ても良い。
【0081】踏み込み側のブロック側壁面とは、接地し
たブロック(単体)18を車両後方から見たときに見え
る側壁面であり、タイヤ軸方向に平行であっても良く、
傾斜していても良い。
【0082】また、上記実施形態では、ブロック側壁面
18Aの踏面側の摩擦係数と溝底部側の摩擦係数を異な
らせるために、凸部または凹部のピッチを変更したが、
本発明はこれに限らず、図9に示すように、三角リブ2
0(凸部)の高さ(凹部の深さでも良い。)変えて摩擦
係数を異ならせても良い。因みに、摩擦係数を大きくす
るには、凸部の高さまたは凹部の深さを大きくする。
【0083】なお、踏み込み側のブロック側壁面18A
の摩擦係数をμ1 、他のブロック側壁面の摩擦係数をμ
2 としたときに、μ1 /μ2 を1.2以上に設定されて
いれば本発明の効果は有り、ブロック側壁面18Aの表
面形状は上述した以外のどのようなものであっても良
い。 (試験例)本発明の効果を確かめるため、従来例のタイ
ヤ1種及び本発明の適用された実施例のタイヤ6種を用
意し、タイヤを6J−15のリムに内圧200kPaで
組み付け、乗用車に装着して雪道の発進テストを行っ
た。発進テストは、静止状態からアクセルを全開し、5
0m走行するまでの時間(加速タイム)で評価を行っ
た。
【0084】評価は、加速タイムの逆数を算出し、従来
例のタイヤを100とする指数で表した。なお、数値が
大きい程トラクション性能に優れていることを表す。
【0085】
【表1】
【0086】上記の表1の試験結果が示すとおり、本発
明の適用された実施例のタイヤは、何れも従来例のタイ
ヤよりも加速タイムが良く、雪上トラクション性能に優
れていることが分かる。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の空気入り
タイヤは上記の構成としたので、氷上性能を犠牲にする
ことなく、雪上性能を向上することができる、という優
れた効果を有する。
【0088】また、請求項2、4、5に記載の空気入り
タイヤでは、雪柱にタイヤ回転方向に沿った剪断力を効
果的に発生させることができ、大きな雪上トラクション
力を得ることができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ
の雪道に接地した横溝付近の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ
のトレッドの平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ
の雪道に接地したトレッドの断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤ
の雪道に接地した横溝付近の断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る空気入りタイヤ
の雪道に接地した横溝付近の断面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態に係る空気入りタイヤ
の雪道に接地した横溝付近の断面図である。
【図7】本発明の第5の実施形態に係る空気入りタイヤ
の雪道に接地した横溝付近の断面図である。
【図8】本発明の第6の実施形態に係る空気入りタイヤ
の雪道に接地した横溝付近の断面図である。
【図9】その他の実施形態に係る空気入りタイヤの雪道
に接地した横溝付近の断面図である。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ 12 トレッド 16 横溝(溝) 18 ブロック(ブロック状陸部) 18A 踏み込み側のブロック側壁面 20 三角リブ(凸部) 28 ディンプル(凹部) 30 波(凸部) 32 台形リブ(凸部)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに交差する複数の溝によって区画さ
    れた複数のブロック状陸部をトレッドに備えた空気入り
    タイヤであって、 前記ブロック状陸部のブロック側面のうち、踏み込み側
    のブロック側壁面の摩擦係数を、他のブロック側壁面の
    摩擦係数よりも大きく設定したことを特徴とする空気入
    りタイヤ。
  2. 【請求項2】 踏み込み側の前記ブロック側壁面の摩擦
    係数を基部側よりも踏面側で大きく設定したことを特徴
    とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 互いに交差する複数の溝によって区画さ
    れた複数のブロック状陸部をトレッドに備えた空気入り
    タイヤであって、 前記ブロック状陸部のブロック側面のうち、踏み込み側
    のブロック側壁面に凹部及び凸部の少なくとも一方を設
    けたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 単位面積当たりの前記凹部または前記凸
    部の少なくとも一方の配置密度を、基部側よりも踏面側
    で高く設定したことを特徴とする請求項3に記載の空気
    入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記凸部の高さまたは前記凹部の深さの
    少なくとも一方を、基部側よりも踏面側で大きく設定し
    たことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の空
    気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 互いに交差する複数の溝によって区画さ
    れた複数のブロック状陸部をトレッドに備えた空気入り
    タイヤであって、 前記ブロック状陸部のブロック側面のうち、踏み込み側
    のブロック側壁面の摩擦係数をμ1 、他のブロック側壁
    面の摩擦係数をμ2 としたときに、μ1 /μ2を1.2
    以上に設定したことを特徴とする空気入りタイヤ。
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