JP2000513294A - 交通システムの対応する扉を自動的に制御するための方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 交通システム（１）の車両扉（７）および対応する停留所扉（９）の運動を自動的に制御するための方法において、扉運動の特に簡単なコーディネーションのために相応の制御信号が直接に対応する扉（７、９）の間を伝達される。コーディネートされた運動を制御するため車両扉（７）には第１の制御システム（１５）が、また対応する停留所扉（９）には第２の制御システム（２０）が対応付けられている。その際に有利な付方で各々の扉（７、９）に固有のローカルな扉制御装置（１３ａ、１６ａ）が付設されている。

Description

【発明の詳細な説明】 交通システムの対応する扉を自動的に制御するための方法および装置 本発明は請求項１の前文による交通システムの車両扉およびこれに対応する停 留所扉の運動を自動的に制御するための方法に関する。本発明はさらにこの方法 を実施するための装置に関する。ここで交通システムとは特に近距離交通システ ム、たとえばＳバーン（都市鉄道）、Ｕバーン（地下鉄道）またはＨバーン（高 架鉄道）システム（ピープル‐ムーバー）を指している。 運転手なしで運転される自動式の近距離交通システムでは車両も停留所のプラ ットホームも扉により保護される。それによれば乗客の乗り降りは、車両扉およ び対応する停留所扉が互いに完全に向かい合うように車両が位置決めされている ときにのみ可能である。可能なかぎり短い停車時間を達成するため、その際に扉 は可能なかぎり同期して開閉される必要がある。 さらに、扉の１つを、それに対応する扉が運転上またはシステム条件上の理由 から、たとえば故障の際または任意的な閉塞の際に、閉鎖されているとき、従っ てまた開かれてはならないときに、開くことは防止すべきであろう。このような 条件を考慮にいれた自動制御装置を実現する際、所与の状況により、車両扉と停 留所扉との間に制御ケーブルによる接続ができないことがある。 ドイツ特許出願公開第291026 0 A1号明細書から公知の軌道車両に対する扉制 御装置では、扉の運動をコーディネートするため、無線伝送原理に基づく計算機 を使用した伝送装置が使用される。そのために車両の外側に使用されるライン状 の伝送装置（ＬＺＢ）は軌道ラインのすべての車両扉およびすべての停留所扉に 共通である。その際に、対応する扉に関するコーディネーションは直列に行われ る。それに伴って伝送装置の多くの計算機レベルを通る長い伝送経路に基づいて 、関与する計算機の計算能力が制約される。さらに、通信時間が望ましくない仕 方で制限されるので、個々の扉運動のコーディネーションが非常に複雑にされて いる。 従って、本発明の課題は、交通システムの対応する扉同士を自動的に制御する ための特に簡単で確実に機能する方法ならびにその実行のために特に適した装置 を提供することにある。 この課題は、方法に関しては、本発明により請求項１の特徴により解決される 。 対応する扉相互の運動を互いにコーディネートするため、その際に、運動をト リガする、または状態を定義する各々の制御信号が直接的に扉の間を伝送される 。換言すれば、対応する扉相互間の通信は従来のようにすべての扉に共通の別個 に設けられたライン状の伝送装置を介してではなく、それぞれ直接的に扉から対 応する扉へ行われる。 短い距離および対応する扉の間の直接的な光学的接続に基づいて、これらの扉 相互間の信号伝送は好適には無接触でまた赤外線範囲内で行われる。 対応する扉の各々は能動的になり、開放または閉鎖を励起し得る。そのために 、要求する側の扉の制御システムの能動化信号の送信および対応する側の扉の制 御システムによるこの信号の受信により直接的にまた最短の経路で対応する扉相 互間に、コーディネートされた運動を保証するテレグラムトラフィック（ハンド シェイク法）が構築される。その際に扉の各々の運動は、能動化信号が要求され る扉の制御システムにより受信確認されたときに初めて行われる。テレグラムト ラフィックによりこうして、扉の運動が、両方の扉が故障してもいないし運転上 の理由から閉塞してもいないとき、従ってまた運動してよいときにのみ行われる ことが保証される。 開かれた状態で両方の対応する扉が互いに監視することは好ましい。そのため に、相応の位置を確認する状態信号がライブテレグラムの形態で対応する扉の間 を伝達されるようにすると好適である。受信確認がこのようなライブテレグラム 設定時間内に現れないならば、両方の対応する扉の少なくとも１つが閉じられる 。 交通システムの対応する扉同士を自動的に制御するための装置に関する前記の 課題は、本発明によれば、請求項４の特徴により解決される。 その際に交通システムの車両扉および停留所扉がそれぞれ自立型のローカルな 扉制御装置を有し、この扉制御装置が扉運動のすべての必要な経過を自動的に制 御または調節すると有利である。一方ではすべての車両扉に対する、また他方で はすべての停留所扉に対する制御計算機の形態のこの上位の制御システムはその 場合に命令のみを与え、また好適には車両扉およびこれに対応する停留所扉のコ ーディネートされた運動を制御するために使用される。 信号伝送が光学的伝送チャネルを介して直接的にまた最矩の経路で対応する扉 相互間で行われるようにすると好適である。その際に伝送チャネルの光学的散乱 、すなわち発光角度または散乱範囲が達成可能なまたは必要な位置決め精度に相 応してそれぞれ対応する扉を認識するために使用され得る。そのために各々の車 両扉および各々の停留所扉に第１または第２の制御システムと接続されている伝 送要素が付設れていると好適である。 各々の伝送要素はまた、対応する扉同士が向かい合う位置を確定する散乱範囲 の内側に配置されている伝送センサを有する。散乱範囲の外側に位置する伝送セ ンサは従ってもはや対応する扉には属さない。従って、後者は相互の接続をも必 要としない。こうしてこのようなデータ接続を介してそれぞれ対応する扉のみが それらの運動経過を互いに合わせることができる。 すべての伝送システムが赤外線範囲内の信号を伝達するために構成されている と好適である。扉のそれぞれの伝送要素を有する制御システムならびに伝送シス テムがモジュールとして構成されていると有利である。モジュール構成は標準的 構成要素によるシステムの構成を可能にし、このことは特に有利である。 以下、図面により本発明の実施例を説明する。その際に図面は対応する車両扉 および停留所扉をコーディネートするための自動制御装置を有する交通システム の構成要素の概要を示す。 交通システム１はたとえば図示されている位置で停留所２に止まっている車両 ３の運転手なしで運転される近距離交通システムである。車両３は直線導体４に 案内されている。車両は両側に車両扉５、６または７、８を有する。車両３のこ の位置では車両扉７および８のみが対応する停留所扉９または１０と直接的に向 かい合っている。その他の停留所扉１１および１２は図面を完全なものにするた めにのみ図示されている。 各々の車両扉５ないし８に固有の伝送要素および固有の扉制御装置が付設され ており、その際に車両扉７および８の伝送要素１３、１４ならびに扉制御装置１ ３ａおよび１４ａのみが図示されている。伝送要素１３および１４は扉制御装置 １３ａ、１４ａを介してすべての車両扉５ないし７に共通の制御計算機の形態の 第１の制御システム１５と接続されている。伝送要素１３、１４および扉制御装 置１３ａまたは１４ａはそれぞれまたは共通に、車両３の第１の制御システム１ ５も対応付けられていてよいモジュール構成の構成要素を形成する。これは、有 利には、車両扉５ないし８および停留所扉９ないし１２の同時的な運動が必要と され、または望まれているこのような交通システムの任意の応用に対して使用さ れ得る標準的な構成要素として形成されている。 同様に各々の停留所扉９ないし１２には固有の伝送要素１６、１７、１８、１ ９および固有の扉制御装置１６ａ、１７ａ、１８ａまたは１９ａが付設されてい る。伝送要素１６ないし１９は扉制御装置１６ａないし１９ａを介してすべての 停留所扉９ないし１２に共通の同じく制御計算機の形態の第２の制御システム２ ０と接続されている。伝送要素１６ないし１９および扉制御装置１６ａないし１ ９ａならびに場合によっては停留所２の第２の制御システム２０は同じくモジュ ール構成の構成要素を形成する。 車両扉７および８の伝送要素１３および１４はそれぞれ伝送センサ２１または ２２を有する。相応して停留所扉９ないし１２の伝送要素１６ないし１９はそれ ぞれ伝送センサ２３ないし２６を有する。停留所２に対して相対的な車両３のこ の位置で、対応する扉７および９の伝送要素１３および１６が伝送システムを形 成する。相応のことが全システムにおいて対応する扉８および１０の伝送要素１ ４および１７に対しても当てはまる。 扉制御装置１３ａ、１４ａおよび１６ａないし１９ａはそれぞれ扉５ないし８ または９ないし１２の運動に対して不可欠または必要なすべての経過を自動的に 制御し、また調節する。制御システム１５および２０には状態報知のみが送られ 、またそこから全システムに該当する命令のみが受信される。従って、必要な力 センサおよび行程センサならびにそれらの駆動のために、各々の扉５ないし１２ に固有のローカルな扉制御装置１３ａ、１４ａ、１６ａないし１９ａを付設する と特に有利である。 対応する扉７および９ならびに８および１０のコーディネートされた運動に対 する信号伝達は直接的にまた最短の経路で伝送要素１３と１６との間また１４と １７との間で光学的伝送チャネルを介して行われる。これは矢印２７または２８ により示されている。車両扉７、８および対応する停留所扉９または１０のコー ディネートされた運動に対して必要なすべての経過はそれぞれ制御システム１５ 、２０によりコーディネートされ、またそれぞれ扉制御装置１３ａ、１６ａおよ び１４ａ、１７ａにより自動的に制御され、また調節される。ある種の位置決め 精度は別としてまた運動なしで直接的に向かい合っている扉７、９および８、１ ０のみがそれらの運動を互いにコーディネートしてよいことは本装置の原理内に ある。この経過のコーディネーションを以下に対応する扉７および９により一層 詳細に説明する。 両方の対応する扉７および９が能動的になり、開放または閉鎖を励起し得る。 その際に扉７と９との間で伝送要素１３および１６を介して、またこれらと接続 されている扉制御装置１３ａまたは１６ａを介して、伝送チャネル２７を介して 信号の形態で維持されているテレグラムトラフィックが進行する。このテレグラ ムトラフィックにより、両方の扉７および９が閉塞も故障もしておらず、従って また運動してよいときにのみ運動が行われることが保証される。扉７と９との間 の情報伝送は無線で、また短い距離ならびに直接的で阻害されない光学的接続の ために赤外線領域で行われ、また伝送システムが赤外線領域での情報伝送用とし て構成されていると好適である。 すべての運動指令または命令は制御システム１５および２０によりコーディネ ートされ、伝送システム１３または１６により実行される。扉７、９の１つがそ の制御システム１５、２０からデータ線２９または３０を介して相応の命令を受 けると直ちに、能動化信号が伝達され、またテレグラムトラフィックが構築され る。その際に、要求する側の扉７、９から光学的伝送チャネル２７を介して送ら れる要求テレグラムは要求される側の扉９、７の監視システム１６、１３により 受信確認され、その際にこの受信確認は再び要求する側の扉７、９により監視さ れる。 制御論理を説明するため、車両扉７が要求する側の扉であるものとする。その 場合、車両３が停留所２に相応に位置決めされているならば、停留所扉９が対応 する側の扉である。要求される側の扉が対応する側の扉９でないならば、または 対応する側の扉９の制御装置または監視装置が故障しているならば、受信確認テ レグラムは送られない。その結果、扉の運動は行われない。対応する側の扉９が 運動し得ない、または運動してはならないならば、否定的な受信確認が行われ、 また同じく扉の運動は行われない。それに対して、対応する側の扉９が運動し得 る、運動してよい、また運動が既に開始しているならば、肯定的な受信確認が行 われる。 開かれた状態では両方の対応する扉７および９が連続的にこの位置を確認する いわゆるライブテレグラムの形態の状態信号を監視する。このようなライブテレ グラムの受信確認が現れないならば、先ず相応する扉７、９が、また続いてまた は同時に他方の扉９、７が閉じられる。 この装置の主要な利点は対応する扉７、９相互間の直接的かつ簡単な伝送経路 である。直接的な場所的なコーディネーションの課題は上位の制御システム１５ 、２０から直接的に該当する構成要素に、すなわち扉制御装置１３ａ、１６ａに 、またそこから伝送要素１３、１６および伝送センサ２１、２３ならびに扉７ま たは９に委ねられる。こうして標準的構成要素またはモジュール、特に制御シス テム１５、２０、伝送要素１３、１４、１６ないし１９、扉制御装置１３ａ、１ ４ａ、１６ａないし１９ａおよび扉５ないし１２が生ずる。モジュール構成に基 づいて始動期間および／または）その後の故障探索の際に特別な簡単化が達成さ れている。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミュラー、ゲルト ドイツ連邦共和国 デー―40668 メール ブッシュ ウェーバーガッセ 69

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．交通システム（１）の車両扉（７、８）および対応する停留所扉（９、１０ ）の運動を自動的に制御するための方法であって、扉（７、９；８、１０）の運 動を互いにコーディネートするため相応の制御信号が直接に扉（７、９；８、１ ０）相互間を伝達される方法において、要求するがあくぁの扉（７）の制御シス テム（１５、２０）から送られる能動化信号（要求テレグラム）が対応するがわ の扉（９）の制御システム（２０、１５）により受信され、その際に扉（７、９ ）の各々の運動が、能動化信号が対応する扉（９）の制御システム（２０、１５ ）により受信確認されるときに初めて行われることを特徴とする方法。 ２．扉（７、９；８、１０）相互間の信号伝達が光学的に行われることを特徴と する請求項１記載の方法。 ３．扉（７、９；８、１０）が開いている際に、この位置を確認する状態信号（ ライブ‐テレグラム）が対応する扉（７、９または８、１０）相互間を伝達され ることを特徴とする請求項１または２記載の方法。 ４．交通システムの車両扉および対応する停留所扉の運動を自動的に制御するた めの装置において、コーディネートされた扉運動を制御するため車両扉（７、８ ）に第１の制御システム（１５）が、また対応する停留所扉（９、１０）に第２ の制御システム（２０）が付設されており、その際に各々の車両扉（５ないし８ ）および各々の停留所扉（９ないし１２）に固有の扉制御装置（１３ａ、１４ａ ；１６ａないし１９ａ）が付設されていることを特徴とする装置。 ５．第１の制御システム（１５）と接続されている第１の伝送要素（１３、１４ ）と第２の制御システム（２０）と接続されている第２の伝送要素（１６ないし １９）とを有する伝送システムが設けられていることを特徴とする請求項４記載 の装置。 ６．伝送要素（１３、１４、１６、１７）またはその各々が伝送センサ（２１、 ２２または２３、２４）を有することを特徴とする請求項４または５記載の装置 。 ７．伝送システム（１３、１４；１６ないし１９）が赤外線範囲内の信号を伝達 するために構成されていることを特徴とする請求項４ないし６の１つに記載の装 置。 ８．制御信号に対する伝送チャネル（２５、２６）として直接的な光学的接続が 対応する扉（７、９または８、１０）の間に設けられていることを特徴とする請 求項４ないし７の１つに記載の装置。 ９．扉（５ないし１２）、これに付設されている制御システム（１５、２０）、 これに付設れている扉制御装置（１３ａ、１４ａ；１６ａないし１９ａ）および ／またはこれに付設されている伝送要素（１３、１４、１６ないし１９）がモジ ュールとして構成されていることを特徴とする請求項４ないし８の１つに記載の 装置。