JP2000502436A - 大気圧ガスバーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 加熱機器のための大気圧ガスバーナであって、ａ） 複数のノズル（１２）を備えたガス供給装置（１４）が設けられており、ｂ） 燃焼ガス空気混合気のための少なくとも１つの流れ通路（１８）を備えたインゼクタ装置（１６）が設けられており、ｃ） 流れ方向でインゼクタ装置（１６）に続いて変向領域（２２）が設けられており、この変向領域が、拡張する混合気分配器（２４）へ移行しており、ｄ） 混合気分配器（２４）の出口に配置されたバーナプレート（２６）が設けられており、このバーナプレートがフィン（３０，３１）により構成されており、これらのフィンが、それらの間にバーナプレート（２６）の、燃焼室に面した側で点火可能な燃焼ガス空気混合気の通流のための通路もしくは隙間（３４）を制限しており、かつ冷却管機構（３２）により互いに結合されている。このことにより、わずかな全高を有するコンパクトなガスバーナの構造が可能であり、それと同時にこのガスバーナは低いＮＯｘ値及びＣＯ値を有している。 【選択図】図１

Description

【発明の詳細な説明】 大気圧ガスバーナ 従来技術 本発明は主請求項の上位概念に記載した形式の加熱機器、特に湯沸かし器のた めの大気圧ガスバーナに関する。この原理で作動するガスバーナは公知であり（ フランス国特許第２１９９８５３号明細書）、そのバーナプレートはフィンから 構成されており、その場合、バーナプレート温度及び火炎温度の削減のために、 冷却媒体により通流される管機構によってフィンが貫通されている。 発明の利点 主請求項の特徴を有する本発明にもとづく装置が有する利点は、わずかな全高 を有するコンパクトな大気圧ガスバーナの製作が可能であり、この大気圧ガスバ ーナが同時に、燃焼ガスと燃焼空気との、理論混合比よりも希薄な（ueberstoec hiometrisch）完全な予混合（空気過剰率λ＞１）と火炎冷却とにより、低い有 害物質エミッション、特に低いＮＯｘ及びＣＯ値を有していることにある。ガス バーナの変向領域内では燃焼ガス空気混合気の乱流により付加的な混合が行われ 、その結果、インゼクタ装置内の流れ通路は相応して比較的短く選択することが できる。 従属請求項に記載した特徴により、主請求項にもとづく装置の有利な構成が可 能である。 インゼクタのほぼ水平方向の配置により、このバーナを備えた加熱機器の全高 が全体として低く保たれることができる。 インゼクタの構造が流体技術的に簡単なため、後加工なしのダイカスト技術的 な製作が可能である。インゼクタ装置内に設けられた、コンスタントな横断面を 有していて直線的に延びる流れ通路により流れ抵抗が減少させられる。 大きな直径を有する短い流れ通路により、ノズルの位置決めと流れ通路の位置 決めとの間の誤差に対する感度がわずかとなり、このことが組立費用の低下をも たらす。 円筒形に形成された流れ通路に対する有利な変化実施例として、入口領域に複 数のノズルを配置した長穴状の流れ通路が形成される。極端な場合には、インゼ クタ装置は、入口領域にガス供給のためのすべてのノズルを対応して配置した長 穴状に形成されたただ１つの流れ通路から成る。このことにより、流れ抵抗、位 置決め誤差に対する感度、及び製作コストがさらに削減される。 バーナのコスト的に有利な製作のために、インゼクタ装置、変向領域、及び混 合気分配器が１部分から製作されることができると特別有利である。冷却管機構 に結合されていて表面を拡大するフィンにもとづき、バーナプレートの温度は、 混合気分配器とバーナプレートとの間に弾性的なパッキンを使用できる値に制限 されている。 冷却媒体を案内する管が銅製であり、他面においてバーナプレートのフィンが 比較的高い熱負荷のために有利には高貴鋼製であると、良好な熱伝導が得られる 。 フィンから構成されたバーナプレートでは、所定のヒレの燃焼室側の縁がその 他のフィンの燃焼室側の縁に対比して引っ込んで位置いていると有利であること が分かった。このことにより、火炎の根元が隣合う薄板フィンに比較的大きな側 部領域にわたり接触し、従って特別良好に冷却されるような、バーナプレートの 燃焼室側の壁の特別優れた構造が得られる。 バーナプレートのこの優れた構造は、引っ込んで位置していない２つの薄板フ ィンの間にそれぞれつ１の又は複数の引っ込んで位置する、もしくは短縮された フィンが設けられていることにより得られる。 図面 本発明の１実施例が図面に示されており、かつ以下の記載でその他の利点と併 せて詳細に説明される。第１図は本発明にもとづくガスバーナの縦断面を、第２ 図は第１図のＡ−Ａ線に沿ったガスバーナの断面を、第３図はバーナプレートの 拡大断面を、第４図はバー ナプレートの平面図を、第５図及び第６図はインゼクタの２つの別の実施例を示 す。 実施例の説明 第１図は、ノズル１２を備えたガス供給装置１４を有するガスバーナ１０を示 し、このガス供給装置１４は、ガスバーナ１０の水平に向けられたインゼクタ装 置１６に対して、ノズル１２にそれぞれ間隔をおいて１つの円筒状の流れ通路１ ８が対向して位置するように流れ方向で隔てられており、その場合、ノズル１２ は流れ通路１８の中央軸線の高さに配置されている。流れ通路１８の中央軸線は ほぼ直線的に延びており、その場合、流れ横断面は、入口領域内の、取り入れ口 として形成された拡張部２０を除いてコンスタントである。インゼクタ１６内に 配置された流れ通路１８の直径に対する長さの比は＜４：１であり、公知のイン ゼクタ装置では１０倍ないし１２倍であり、この点でガスバーナのための公知の インゼクタ装置と異なっている。燃焼ガス空気混合気の流れ方向でインゼクタ装 置１６に続く９０゜変向領域２２は一方の側へ向かってホッパ状に拡張された混 合気分配器２４へ移行しており、この混合気分配器の出口には混合気分配器２４ に対してシールされたバーナプレート２６が配置されている。 混合気分配器２４に対して固定部材により固定されたバーナプレート２６は異 なる長さを有する積層板も しくはフィン３０，３１（第３図）により構成されており、これらのフィンは、 それらの間にバーナプレート２６の、燃焼室に面した側で点火される燃焼ガス空 気混合気の通流のための通路もしくは隙間３４を制限しており、かつ冷却蛇管３ ２により互いに結合されている。特殊鋼より成るフィン３０，３１は銅製の冷却 蛇管３２に良好な熱伝導で接触し、かつこれらの冷却蛇管により剛性の構造ユニ ットを形成するように結合されている。隙間３４の幅ａはいわゆる消炎間隔に比 して狭く寸法決めされており、その結果、火炎はバーナプレート２６内もしくは その手前に位置する混合気分配区域内へバックファイヤを形成することができな い。 第３図に示すように、バーナプレート２６は、２つの短い方のフィン３１がそ れぞれ、２つの長い方のフィン３０の間に位置するように形成されている。その 場合、短い方のフィン３１の燃焼室側の縁３６が、長い方のフィン３０の縁３８ に対して引っ込んで位置するように配置が行われている。このことにより、バー ナプレート２６の燃焼室側の壁に、長い方のフィン３０の壁領域４２により側方 で制限された幅広い中間室４０を備えた著しく段付けされた表面構造が生じる。 バーナプレート２６は、燃焼室内へ突入した端部薄板４４，４６により側方に閉 鎖されており、これらの端部薄板は燃焼時に生じる火炎のフラッシュオーバーを 阻止する。第４図はバーナプレート２６の平面図を示し、かつ冷却蛇管の延びる 形状を示している。 このガスバーナ１０は次のように作動する。 ガスノズル１２を介して燃焼ガスがインゼクタ装置１６の流れ通路１８内へ噴 入され、その際、燃焼ガスにより周囲空気が連れ込まれる。バーナ機構全体（ノ ズル圧、インゼクタ、変向領域、バーナプレートその他）は、空気過剰（λ＞１ ）での燃焼のために必要な燃焼空気が既に完全に１次空気吸込により使用に供さ れる（いわゆる予混合バーナ原理）ように設計されている。流れ通路１８の入口 の、取り入れ口として形成された拡張部２０は流れ通路１８内への燃焼空気の摩 擦の少ない流入を可能ならしめる。流れ通路１８内で形成された燃焼ガス空気混 合気は変向領域２２内へ流入し、そのところで、乱流により燃焼ガスと燃焼空気 とが一層よく混合される。変向領域２２に続くホッパ状に拡張された混合気分配 器２４により、混合気の分配の他に均一化も行われる。さらに、速度減少により 動圧の著しい部分が、燃焼に必要な静圧に変換される。 燃焼ガス空気混合気がバーナプレート２６に達した後、この混合気はフィン３ ０，３１の下流側の縁３６，３８の間もしくは縁のところで反応して火炎を形成 し、その際、反応熱が火炎の根元からフィン３０，３１を介して蛇管３２内の加 熱すべき水へ達する。火炎 の根元は、それが側方でもフィン３０の壁領域４２に接触しているために特別良 好に冷却される。フィン３０，３１の熱伝導性は寸法及び又は材料選択により、 その表面温度が例えば４００℃に設定されるようにバーナ出力に合わせて規定さ れている。 第５図及び第６図は、円筒状の流れ通路１８が長穴状の流れ通路に置き換えら れた２つの別のインゼクタ装置を示し、その場合、第６図にもとづくインゼクタ 装置は長穴状の流れ通路５８をただ１つだけ有している。後者の場合では、すべ てのノズルがこの流れ通路２８に対応して配置されている。 インゼクタ装置（１６）、変向領域（２２）及び混合気分配器（２４）がダイ カスト部分から製作されていれば、バーナの特にコスト的に有利な製作が得られ る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミヒャエル ヤンツァー ドイツ連邦共和国 Ｄ―70372 シュツツ トガルト マリーエンバーダー シュトラ ーセ 36 (72)発明者 ベアーテ マウハー ドイツ連邦共和国 Ｄ―71032 ベーブリ ンゲン チュービンガー シュトラーセ 69 (72)発明者 トーマス―エッカルト フリーリング ドイツ連邦共和国 Ｄ―70180 シュツツ トガルト ファンゲルスバッハシュトラー セ 26

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．加熱機器、特に湯沸かし器のための大気圧ガスバーナであって、 ａ） 複数のノズル（１２）を備えたガス供給装置（１４）が設けられており 、 ｂ） 燃焼ガス空気混合気のための少なくとも１つの流れ通路（１８）を備え たインゼクタ装置（１６）が設けられており、 ｃ） 流れ方向でインゼクタ装置（１６）に続いて変向領域（２２）が設けら れており、この変向領域が、拡張した混合気分配器（２４）へ移行しており、 ｄ） 該混合気分配器（２４）の出口に配置されたバーナプレート（２６）が 設けられており、このバーナプレートがフィン（３０，３１）により構成されて おり、これらのフィンがそれらの間に、バーナプレート（２６）の、燃焼室に面 した側で点火される燃焼ガス空気混合気の通流のための通路もしくは隙間（３４ ）を制限しており、かつ冷却管機構（３２）により互いに結合されていることを 特徴とする加熱機器のための大気圧ガスバーナ。 ２．インゼクタ装置（１６）がほぼ水平に向けられていることを特徴とする請求 項１記載のガスバーナ。 ３．インゼクタ装置（１６）内に形成された流れ通路 が（１８）がほぼコンスタントな流れ横断面を有しており、その場合、流れ通路 （１８）の中央軸線がほぼ直線的に延びていることを特徴とする請求項１又は２ 記載のガスバーナ。 ４．流れ通路（１８）の高さに対する長さの比が＜４：１であることを特徴とす る請求項１から３までのいずれか１項記載のガスバーナ。 ５．インゼクタ装置（１６）が円筒状に形成された複数の流れ通路（１８）を備 えており、これらの通路には入口領域内にガス供給のためのそれぞれ１つのノズ ル（１２）が対応して配置されており、その場合、外径−ノズル（１２）に対す る直径−流れ通路（１８）の比が少なくとも２：１であることを特徴とする請求 項１から３までのいずれか１項記載のガスバーナ。 ６．インゼクタ装置（１６）が長穴状に形成された複数の流れ通路（１８）を備 えており、その場合、１つの流れ通路（１８）に、入口領域内で複数のノズルが 対応して配置されていることを特徴とする請求項１から３までのいずれか１項記 載のガスバーナ。 ７．インゼクタ装置（１６）全体が、長穴状に形成された流れ通路（１８）を１ つだけ備えており、この流れ通路には入口領域内にガス供給のためのすべてのノ ズルが対応して配置されていることを特徴とする請求項１から３までのいずれか １項記載のガスバ ーナ。 ８．インゼクタ装置（１６）、変向領域（２２）及び混合気分配器（２４）が１ つのユニットにまとめ合わされていることを特徴とする請求項１から７までのい ずれか１項記載のガスバーナ。 ９．バーナプレート（２６）が混合気分配器（２４）に対して弾性的なパッキン によりシールされていることを特徴とする請求項１から８までのいずれか１項記 載のガスバーナ。 10．バーナプレート（２６）のフィン（３，，３１）が特殊鋼製であり、一方、 冷却媒体を案内する管（３２）が銅製であることを特徴とする請求項１から９ま でのいずれか１項記載のガスバーナ。 11．所定の薄板フィン（３１）の燃焼室側の縁（３６）がその他の薄板フィン（ ３０）の燃焼室側の縁（３８）に対して引っ込んで位置していることを特徴とす る請求項１から１０までのいずれか１項記載のガスバーナ。 12．引っ込んで位置していない２つの薄板フィンの間にそれぞれ２つの比較的短 い薄板フィン（３１）が互いに並んで配置されていることを特徴とする請求項１ １記載のガスバーナ。