JP2000357843A - 窒化物半導体の成長方法 - Google Patents

窒化物半導体の成長方法

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JP2000357843A
JP2000357843A JP16807999A JP16807999A JP2000357843A JP 2000357843 A JP2000357843 A JP 2000357843A JP 16807999 A JP16807999 A JP 16807999A JP 16807999 A JP16807999 A JP 16807999A JP 2000357843 A JP2000357843 A JP 2000357843A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 SiO2等の保護膜を用いずとも、転位の低
減された、結晶性が良好な窒化物半導体を得ることがで
きる窒化物半導体の成長方法、及び結晶性が良好で且つ
転位の少ない窒化物半導体を基板とする窒化物半導体素
子を提供することである。 【解決手段】 第1の工程で、窒化物半導体と異なる材
料よりなる異種基板1の上に第1の窒化物半導体2を成
長させ、第2の工程で、第1の窒化物半導体2の表面を
部分的に、窒化物半導体が成長しにくいか又は成長しな
いように改質し、第1の窒化物半導体2の表面への窒化
物半導体の成長に選択性を持たせ、第3の工程で、表面
に部分的に改質部分を有する第1の窒化物半導体2上
に、第2の窒化物半導体3を成長させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窒化物半導体(In
XAlYGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)の成長
方法に係り、特に転位の少ない窒化物半導体よりなる基
板の成長方法に関する。また、本発明は、前記窒化物半
導体よりなる基板を用い発光ダイオード、レーザダイオ
ード等の発光素子、あるいは太陽電池、光センサー等の
受光素子に使用される窒化物半導体(InXAlYGa
1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)よりなる窒化物半
導体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、サファイア、スピネル、炭化ケイ
素のような窒化物半導体と異なる異種基板の上、又は異
種基板上に成長された窒化物半導体上に、窒化物半導体
が成長しないかあるいは成長しにくい材料からなるSi
2等の保護膜を成長させ、この上に窒化物半導体を選
択成長させることにより、転位を低減できる種々の窒化
物半導体の成長方法[ELOG(Epitaxially laterall
y overgrown GaN)の成長方法]が知られている。
【0003】例えば、SiO2等の保護膜を用いる場合
のELOGの成長方法としては、Jpn.J.App
l.Phys.Vol.37(1998)pp.L30
9−L312(以下単にJ.J.A.P.の文献とす
る。)に、サファイア上に成長させた窒化物半導体上に
SiO2等のマスクを部分的(例えばストライプ形状)
に形成し、その後、この上に窒化物半導体を成長させる
ことにより、転位の少ない窒化物半導体を得ることが記
載されている。このELOG成長は、マスクを形成しこ
のマスクを覆うように意図的にGaNを横方向に成長さ
せることにより、マスク上方部に成長した窒化物半導体
には転位がほとんど見られなくなるものである。つま
り、マスクを覆うように窒化物半導体が横方向に成長す
ると、この窒化物半導体の成長に伴って転位も横方向に
伝播し、一旦横方向に伝播した転位は、再び縦方向(窒
化物半導体の成長方向)に伝播しなくなり、これによっ
て、マスク上方部に成長する窒化物半導体には転位がほ
とんど見られなくなる。そして、マスクを形成していな
い部分に成長したGaNの表面には、ほぼ1×107
cm2の転位があるが、マスクの上方部に成長したGa
Nの表面には転位がほとんど見られなくなる。このよう
に、転位の少ない窒化物半導体の基板を得ることが可能
となったことから、窒化物半導体素子の寿命特性を向上
させることができる。
【0004】しかし、上記J.J.A.P.の文献に記
載のELOGの成長方法は、転位を低減でき、寿命特性
の良好な素子を得ることができるものの、成長時の熱に
よってSiO2が分解する可能性がある。SiO2が分解
すると、SiO2上から窒化物半導体が異常成長した
り、分解したSiやO等が窒化物半導体に入りGaNを
汚染したりして、結晶性の低下を招くことがある。
【0005】これに対して、SiO2等の保護膜を用い
ない場合のELOGの成長方法としては、特開平8−6
4791号公報に、異種基板上にアモルファス状のGa
N膜を成長させた後、このアモルファス状のGaN膜を
ストライプ状にエッチングし、この上にさらに窒化物半
導体を成長させることにより、アモルファスGaN膜部
分以外から成長する窒化物半導体の転位が、アモルファ
スGaN膜上部に成長する特定の窒化物半導体部分に集
中し、アモルファス膜上部以外に成長する窒化物半導体
の転位を低減できることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−64791号公報に記載の方法では、転位がアモル
ファスGaN膜の上部に成長する特定の部分に集中する
傾向があるが、十分に転位をアモルファス膜に集中させ
ることができず、ストライプ状のアモルファス以外から
成長する窒化物半導体の転位の低減が十分ではない。こ
のようなSiO2等の保護膜を用いないELOGの成長
方法では、十分満足できる程度に転位の低減された窒化
物半導体を得ることができない。寿命特性の良好な窒化
物半導体素子を作製するには、転位の少ない窒化物半導
体の基板を得ることが望ましいが、上記従来の方法では
十分な寿命特性を有する程度に転位を低減させることが
難しい。
【0007】そこで、本発明の目的は、SiO2等の保
護膜を用いずとも、転位の低減された、結晶性が良好な
窒化物半導体を得ることができる窒化物半導体の成長方
法を提供することである。更に、本発明は、結晶性が良
好で且つ転位の少ない窒化物半導体を基板とする窒化物
半導体素子を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の目的は、
下記(1)〜(11)の構成によって達成することがで
きる。 (1) 窒化物半導体と異なる材料よりなる異種基板の
上に、第1の窒化物半導体を成長させる第1の工程と、
前記第1の工程後、前記第1の窒化物半導体の表面を部
分的に、窒化物半導体が成長しにくいか又は成長しない
ように改質し、第1の窒化物半導体の表面への窒化物半
導体の成長に選択性を持たせる第2の工程と、前記第2
の工程後、前記表面が部分的に改質された第1の窒化物
半導体上に、第2の窒化物半導体を成長させる第3の工
程を少なくとも有することを特徴とする窒化物半導体の
成長方法。 (2) 前記第2の工程が、異種基板上に成長された第
1の窒化物半導体上に、保護膜を部分的に形成した後、
該保護膜の形成されていない部分を、ドライエッチング
してN欠損部分を形成して第1の窒化物半導体の表面を
部分的に改質し、その後、保護膜を除去する工程である
ことを特徴とする前記(1)に記載の窒化物半導体の成
長方法。 (3) 前記ドライエッチングがが、希ガス及びO2
スの少なくとも1種以上のガスを用いることを特徴とす
る前記(2)に記載の窒化物半導体の成長方法。 (4) 前記第2の工程が、異種基板上に成長された第
1の窒化物半導体上に、不純物を部分的に拡散させて第
1の窒化物半導体の表面を部分的に改質する工程である
ことを特徴とする前記(1)に記載の窒化物半導体の成
長方法。 (5) 前記不純物が、周期律表の3B族及び5B族以
外の元素であることを特徴する前記(4)に記載の窒化
物半導体の成長方法。 (6) 前記第2の窒化物半導体を成長後に、前記第2
及び第3の工程を繰り返して行う、但し、第2の窒化物
半導体の表面の改質される部分が、第1の窒化物半導体
の表面に改質された部分以外の部分上部に形成されるこ
とを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の
窒化物半導体の成長方法。 (7) 前記異種基板が、サファイアのC面がステップ
状にオフアングルされていることを特徴とする前記
(1)〜(6)のいずれかに記載の窒化物半導体の成長
方法。 (8) 前記ステップ状にオフアングルされているサフ
ァイア基板のオフアングル角が、0.1°〜0.5°で
あることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに
記載の窒化物半導体の成長方法。 (9) 前記ステップ状にオフアングルされているサフ
ァイア基板のステップに沿う方向(段差方向)が、サフ
ァイアのA面に対して垂直に形成されていることを特徴
とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載の窒化物半
導体の成長方法。 (10) 前記窒化物半導体の成長方法で得られる窒化
物半導体を基板とし、この上に素子構造となる少なくと
もn型窒化物半導体、活性層、及びp型窒化物半導体が
形成されていることを特徴とする窒化物半導体素子。 (11) 前記窒化物半導体の成長方法で得られた窒化
物半導体基板上に、素子構造となる少なくともn型窒化
物半導体、活性層、及びp型窒化物半導体が形成され、
窒化物半導体基板の第1の窒化物半導体に形成された改
質部分上部に、窒化物半導体レーザ素子の光を導波する
ストライプ形状又はリッジ形状を形成してなること特徴
とする窒化物半導体レーザ素子。
【0009】つまり、本発明の窒化物半導体の成長方法
は、異種基板上に成長された第1の窒化物半導体の表面
を部分的に、窒化物半導体が成長しにくくなるように改
質することにより、この改質部分への第2の窒化物半導
体の成長が抑制され、第1の窒化物半導体の表面への窒
化物半導体の成長に選択性が生じ、従来のSiO2等の
保護膜を用いた場合のように、改質部分が保護膜のよう
な働きをすることで、改質部分の上方部に成長する第2
の窒化物半導体には転位がほとんど見られなくなる。
【0010】従来のSiO2を用いないELOGの成長
方法では、SiO2を用いた場合のように窒化物半導体
の成長に選択性が得られないので、意図的に窒化物半導
体を横方向に成長させることができない。また、SiO
2を用いる従来技術では、窒化物半導体の成長に選択性
が得られ転位のほとんどない部分を形成することができ
るが、熱によるSiO2の分解による汚染等での結晶性
の低下が懸念される。
【0011】これに対して、本発明の窒化物半導体の成
長方法は、上記のように、SiO2等のマスクを用いず
とも、窒化物半導体の表面を部分的に改質することで、
窒化物半導体の成長に選択性を持たせることができる。
これによって、改質部分へ向かって、意図的に窒化物半
導体を横方向に成長させることができ、その結果、転位
の低減が可能となる。本発明において、改質部分では窒
化物半導体の成長が抑制され、改質部分以外から窒化物
半導体が成長する。この成長を始めた窒化物半導体が、
厚膜に成長していく過程で、成長の抑制されている改質
部分方向に意図的に横方向に成長し、それと同時に転位
も改質部分方向に向かって横方向に伝播する。その結
果、改質部分の上方部に成長する第2の窒化物半導体に
は転位がほとんど見られなくなる。
【0012】転位は、窒化物半導体の成長の方向とほぼ
同様の方向に伝播する性質を有するが、窒化物半導体の
縦方向の成長に比べて横方向の成長が促進される(意図
的に横方向に成長させる場合に横方向の成長が促進され
る傾向がある。)と横方向に伝播する傾向がある。そし
て、一旦横方向に伝播した転位は、再び横方向の成長に
比べて、縦方向の成長が促進されても、再び縦方向(改
質部分の上方部)に伝播しにくくなる傾向がある。その
結果、改質部分の上に向かって意図的に横方向に成長し
た窒化物半導体部分には転位がほとんど見られなくな
る。
【0013】また、転位のほとんど見られない部分を有
する第2の窒化物半導体を基板として素子構造を形成す
ると、寿命特性の良好な窒化物半導体素子が得られる。
この場合、素子の導波路等が、転位のほとんど見られな
い部分の上方に形成されていることが寿命特性を向上さ
せる点で好ましい。
【0014】更に、本発明は、第2の工程が、異種基板
上に成長された第1の窒化物半導体上に、保護膜を部分
的に形成した後、該保護膜の形成されていない部分を、
ドライエッチングしてN欠損部分を形成して第1の窒化
物半導体の表面を部分的に改質し、その後、保護膜を除
去する工程であると、改質部分への窒化物半導体の成長
を良好に抑制でき、改質部分以外から成長する窒化物半
導体の横方向の成長を良好とし、転位の低減の点で好ま
しい。この場合、保護膜の形成されていない分部をドラ
イエッチングするとN欠損部分が形成され、このN欠損
となった窒化物半導体の表面には窒化物半導体が成長し
ないか又は成長しにくくなる。更に、本発明は、ドライ
エッチングが、希ガス及びO2ガスの少なくとも1種以
上のガスを用いて行うものであると、スパッタリングの
みでのドライエッチングとなり有効に改質できる点で好
ましい。保護膜の形成されていない部分の第1の窒化物
半導体の表面では、上記のようなガスでドライエッチン
グすると、窒化物半導体はほとんど削れず、窒化物半導
体の質のみが変わる。そのため改質部分を有する第1の
窒化物半導体の表面を、第2の窒化物半導体が良好に覆
い易くなる。
【0015】また、本発明は、第2の工程が、異種基板
上に成長された第1の窒化物半導体上に、不純物を部分
的に拡散させて第1の窒化物半導体の表面を部分的に改
質する工程であると、改質部分への窒化物半導体の成長
を良好に抑制でき、改質部分以外から成長する窒化物半
導体の横方向の成長を良好とし、転位の低減の点で好ま
しい。更に本発明は、不純物が、周期律表の3B族及び
5B族以外の元素であると、不純物の拡散部分への窒化
物半導体の成長を良好に抑制でき好ましい。不純物の拡
散部分では、窒化物半導体が成長しない又は成長しにく
くなっている。
【0016】また、本発明の方法における第1の窒化物
半導体の表面の改質の方法は、第1の窒化物半導体表面
にあまり段差が生じず、改質部分以外から成長する第2
の窒化物半導体が良好に改質部分を覆い易くなる傾向が
ある。そして、この改質部分を覆い易くなる傾向は、第
2の窒化物半導体の膜厚を比較的薄膜で成長させても、
転位の低減が良好に行われるので、第2及び第3の工程
を繰り返して行う場合、成長時間の短縮など操作の簡素
化が可能となり好ましい。
【0017】更に、本発明において、第2の窒化物半導
体を厚膜に成長させた後、第2の工程と第3の工程を繰
り返すことで転位を更に低減させることができる。但
し、繰り替えされる第2の工程は、第1の窒化物半導体
の表面に形成された改質部分以外の上部に、第2の窒化
物半導体の表面に形成される改質部分が位置するよう
に、第2の窒化物半導体の表面に部分的に改質が行われ
る。また、第2及び第3の工程は、2回以上繰り返して
もよい。このように第1の窒化物半導体の表面の改質部
分と、第2の窒化物半導体の表面の改質部分とが、上記
のように交互になっていると、改質部分の上部に厚膜に
成長する窒化物半導体には転位がほとんど見られなくな
ることから、改質部分を有する第2の窒化物半導体上に
成長させる窒化物半導体の表面全面には、転位がほとん
ど見られなくなる。このように全体的に転位の低減され
た窒化物半導体を基板として素子構造を成長させると、
寿命特性の良好な素子を量産する場合に好ましい。
【0018】更に、本発明の成長方法において、異種基
板が、サファイアのC面がステップ状にオフアングルさ
れているものであると、得られた窒化物半導体を基板と
して素子構造を形成する際に、1チップの大きさに値す
る程度の幅の良好な平面を有する窒化物半導体基板が得
られ、寿命特性の良好な素子が選られやすくなり好まし
い。更に、ステップ状にオフアングルされていると、レ
ーザ素子ではしきい値が低下し、LEDでは発光出力が
20〜30%向上する傾向がある。更に本発明におい
て、ステップ状にオフアングルされているサファイア基
板のオフアングル角が、0.1°〜0.5°であると、
上記良好な平面となる部分の表面性が良好となり、この
上に素子を形成すると寿命特性をより良好にすることが
でき好ましい。更にオフ角が上記範囲であると、しきい
値がより低下し、発光出力がより向上し好ましい。更に
本発明において、ステップ状にオフアングルされている
サファイア基板のステップに沿う方向(段差方向)が、
サファイアのA面に対して垂直に形成されていると、サ
ファイアのA面に対して窒化物半導体のM面が平行とな
るように第2の窒化物半導体が成長し、段差方向に平行
に、例えばリッジ形状のストライプを形成すると、M面
で劈開し易くなり良好な共振面が得られるので好まし
い。
【0019】また本発明は、上記本発明の窒化物半導体
の成長方法により得られる窒化物半導体を基板として、
この上に素子構造となる少なくともn型窒化物半導体、
活性層、及びp型窒化物半導体を形成することにより、
寿命特性の良好な窒化物半導体素子を得ることができ
る。更に、本発明において、リッジ形状のストライプを
有する窒化物半導体レーザ素子を製造する場合、前記窒
化物半導体の成長方法で改質された部分の上部にリッジ
形状のストライプが位置するように素子を製造すると、
より良好な寿命特性のレーザ素子が得られ好ましい。ま
た上記本発明の方法で第2及び第3の工程を繰り返す場
合は、特にリッジ形状のストライプの形成される位置を
考慮しなくともよい。転位の少ない部分に窒化物半導体
素子を形成すると、良好な素子特性を有するので好まし
い。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明を更に詳
細に説明する。図1〜図4は、本発明の窒化物半導体の
成長方法の一実施の形態を段階的に示した模式図であ
る。
【0021】本発明の窒化物半導体の成長方法の一実施
の形態として、まず、図1の第1の工程において、異種
基板1上に第1の窒化物半導体2を成長させ、図2の第
2の工程において、第1の窒化物半導体2の表面を部分
的に窒化物半導体が成長しにくいか又は成長しないよう
に改質し、第1の窒化物半導体2の表面への窒化物半導
体の成長に選択性を持たせ、続いて図3の第3の工程に
おいて、部分的に改質された第1の窒化物半導体2上
に、第2の窒化物半導体3を成長させる。
【0022】以下に上記各工程ごとに図を用いて更に詳
細に説明する。 (第1の工程)図1は異種基板1上に、第1の窒化物半
導体2を成長させる第1の工程を行った模式的段面図で
ある。この第1の工程において、用いることのできる異
種基板としては、例えば、C面、R面、及びA面のいず
れかを主面とするサファイア、スピネル(MgA1
24)のような絶縁性基板、SiC(6H、4H、3C
を含む)、ZnS、ZnO、GaAs、Si、及び窒化
物半導体と格子整合する酸化物基板等、従来知られてい
る窒化物半導体と異なる基板材料を用いることができ
る。好ましい異種基板としては、サファイア、スピネル
が挙げられる。
【0023】また、第1の工程において、異種基板1上
に第1の窒化物半導体2を成長させる前に、異種基板1
上にバッファ層(図示されていない)を形成してもよ
い。バッファ層としては、AlN、GaN、AlGa
N、InGaN等が用いられる。バッファ層は、900
℃以下300℃以上の温度で、膜厚0.5μm〜10オ
ングストロームで成長される。このように異種基板1上
にバッファ層を900℃以下の温度で形成すると、異種
基板1と第1の窒化物半導体2との格子定数不正を緩和
し、第1の窒化物半導体2の結晶欠陥が少なくなる傾向
にある。
【0024】第1の工程において、異種基板1上に形成
される第1の窒化物半導体2としては、アンドープ(不
純物をドープしない状態、undope)のGaN、Si、G
e、及びS等のn型不純物をドープしたGaNを用いる
ことができる。第1の窒化物半導体2は、高温、具体的
には約900℃より高温〜1100℃、好ましくは10
50℃で異種基板1上に成長される。このような温度で
成長させると、第1の窒化物半導体2は単結晶となる。
第1の窒化物半導体2の膜厚は特に限定しないが、第1
の窒化物半導体の表面の改質が良好に行える程度の膜厚
であることが好ましく、例えば具体的には、500オン
グストローム〜10μmが好ましく、2.5μm〜5μ
mがより好ましい。上記範囲であると、反りが防止さ
れ、結晶性が良好となり好ましい。
【0025】(第2の工程)次に、図2は異種基板1上
に第1の窒化物半導体2を成長させた後、第1の窒化物
半導体2の表面を部分的に窒化物半導体が成長しにくい
又は成長しないように改質し、第1の窒化物半導体2の
表面への窒化物半導体の成長に選択性を持たせてなる模
式的断面図である。
【0026】第2の工程において、部分的に表面を改質
するとは、少なくとも第1の窒化物半導体2の表面に、
窒化物半導体が成長しないように窒化物半導体の表面の
性質を変化させて、窒化物半導体の成長を抑制すること
である。また、第1の窒化物半導体2の表面に形成され
る改質の部分の形状は、特に限定されないが、第1の窒
化物半導体2を真上から見た状態での形状が、例えば、
ランダム状、ストライプ状、碁盤目状、ドット状に形成
できる。好ましい形状としては、ストライプ状であり、
この形状とすると、異常成長が少なく、より平坦に埋ま
り好ましい。
【0027】改質の部分の形状をストライプ状とする場
合、ストライプの形状としては、特に限定されないが、
例えば改質部分のストライプ幅を1〜30μm、好まし
くは10〜20μmであり、改質部分以外の部分のスト
ライプ間隔を1〜30μm、好ましくは2〜20μmで
あるものを形成することができる。このようなストライ
プ形状を有していると、転位の低減と面状態を良好にす
る点で好ましい。
【0028】本発明において、第1の窒化物半導体2の
表面の改質としては、特に限定されず、少なくとも窒化
物半導体の成長が抑制されていればよく、例えば好まし
い具体例としては、一旦、部分的に保護膜を形成した後
ドライエッチングすることで保護膜の形成されていない
部分を改質する方法[但し、保護膜は、改質後に等方性
のエッチング(ドライエッチングまたはウエットエッチ
ング)で除去する](図2のa−1からa−3参照)、
及び不純物(周期律表の3B族及び5B族以外の元素)
を拡散させて改質する方法(図2のb−1からb−3参
照)が挙げられる。以下にこれらの好ましい改質の方法
について説明する。
【0029】まず、図2の(a−1)から(a−3)に
示されたドライエッチングにて改質する方法について説
明する。図2の(a−1)に示すように、保護膜を第1
の窒化物半導体2の表面に部分的に形成する。その後、
図2(a−2)に示すように、保護膜の形成されている
第1の窒化物半導体2上からドライエッチングして、保
護膜の形成されていない部分の第1の窒化物半導体2表
面にN欠損部分を形成することにより、第1の窒化物半
導体2の表面を部分的に改質する。改質後、図2(a−
3)に示すように、保護膜を等方性のエッチング(ドラ
イエッチングまたはウエットエッチング)で除去する。
【0030】第1の窒化物半導体2上に形成される保護
膜としては、特に限定されず、第1の窒化物半導体の表
面をドライエッチングで改質する際に第1の窒化物半導
体を保護できるような材料であれば特に限定されず、例
えば酸化物、金属、フッ化物、窒化物、等が挙げられ
る。例えば具体的には酸化ケイ素(SiOX)、窒化ケ
イ素(SiXY)、酸化チタン(TiOX)、酸化ジル
コニウム(ZrOX)等の酸化物、窒化物、またこれら
の多層膜、金属等を用いることができる。好ましい保護
膜材料としては、SiO2及びSiNが挙げられる。こ
のような保護膜を用いることは、ドライエッチング時の
選択制、及び窒化物半導体へ拡散しない点で好ましい。
【0031】上記のような保護膜を第1の窒化物半導体
2の表面に形成する方法としては、例えば蒸着、スパッ
タ、CVD等の気相製膜技術を用いることができる。ま
た、部分的(選択的)に形成するためには、フォトリソ
グラフィー技術を用いて、所定の形状を有するフォトマ
スクを作製し、そのフォトマスクを介して、前記材料を
気相製膜することにより、所定の形状を有する保護膜を
形成できる。保護膜の形状は、特に限定されないが、例
えばドット、ストライプ、碁盤面状の形状で形成でき、
好ましくはストライプ状の形状でストライプがオリエン
テーションフラット面(サファイアのA面)に垂直にな
るように形成される。また保護膜が形成されている表面
積は、保護膜が形成されていない部分の表面積より小さ
い方が転位を防止して良好な結晶性を有する窒化物半導
体基板を得ることができる。保護膜の幅は、上記した改
質部分以外の部分の幅で調整され、また、保護膜と保護
膜の間の幅は、上記の改質部分の幅で調整される。更に
保護膜の形成される形状として、改質部分の形状が上記
したような例えばストライプ状等になるように適宜調整
される。
【0032】上記のように保護膜を第1の窒化物半導体
2の表面に部分的に形成した後、N欠損部分を形成する
ドライエッチングについて記載する。ドライエッチング
としては、異方性のドライエッチングであり、さらに非
反応性のドライエッチングが好ましい。エッチングに用
いられるガスとしては、He、Ne、Ar及びXe等の
希ガス、及びO2ガス等の少なくとも1種以上のガスを
用いることができる。このようなガスを用いると、スパ
ッタリングのみでのドライエッチングとなり、有効に改
質できる点で好ましい。改質されている部分は、N欠損
となり、この部分には窒化物半導体が成長しないような
性質の結晶面となっている。また、保護膜の形成されて
いない部分の第1の窒化物半導体の表面では、上記のよ
うなガスでドライエッチングすると、窒化物半導体はほ
とんど削れず、窒化物半導体の質のみが変わる。そのた
め改質部分を有する第1の窒化物半導体の表面を、第2
の窒化物半導体が良好に覆い易くなる。上記のように改
質部分を形成した後、第1の窒化物半導体2の表面から
保護膜を除去し、この上に第2の窒化物半導体3を成長
させる。本発明において、ドライエッチングによる改質
部分は、従来技術のSiO2を用いる場合のELOGの
成長方法におけるSiO2と同様の働きをする。
【0033】次に、図2の(b−1)から(b−3)に
示された不純物の拡散により改質する方法について記載
する。図2の(b−1)に示すように、第1の窒化物半
導体2上に、不純物となる元素を部分的に形成し、続い
て、図2(b−2)に示すように、熱処理を行い元素を
第1の窒化物半導体2の表面付近に拡散させ、その後、
図2(b−3)に示すように、不純物となる元素を第1
の窒化物半導体2表面から除去することで、元素の形成
されていた部分に不純物が拡散され、その部分の表面は
窒化物半導体の成長の抑制されるような性質の結晶面と
なり改質される。
【0034】上記の不純物となる元素としては、特に限
定されないが、例えば好ましい元素としては、3B族及
び5B族以外の元素が挙げられ、より好ましくは3B族
及び5B族以外の元素で電気陰性度が、Gaより大きい
元素が挙げられる。更に好ましい具体例としては、N
i、Au、Co、Cr、Fe及びCuのいずれか1種以
上の元素を用いることができる。このような元素を用い
ると、改質部分以外への拡散が少なく、第1の窒化物半
導体2の表面を部分的に改質でき、改質後に成長させる
第2の窒化物半導体3の転位を良好に低減でき好まし
い。不純物となる元素の形成される形状や、元素の形成
されない部分の幅等は、上記の改質部分及び改質部分以
外の部分の形状と同様である。また、不純物となる元素
の形成される際の膜厚は、第1の窒化物半導体2の表面
が改質される程度であれば特に限定されず、例えば好ま
しい膜厚としては、10オングストローム〜5μm、好
ましくは100オングストローム〜1μmである。上記
範囲の膜厚であると、第1の窒化物半導体の改質と、不
純物となる元素の形成及び除去の点で好ましい。
【0035】上記の元素を第1の窒化物半導体2の表面
に形成後の熱処理としては、元素が拡散される程度の温
度で熱処理され、具体的には、例えば200〜800
℃、好ましくは400〜700℃程度に熱して、元素を
第1の窒化物半導体に拡散させる。上記範囲の温度で熱
処理すると、不純物となる元素が良好に拡散され第1の
窒化物半導体2の表面の改質の点で好ましい。
【0036】上記の熱処理の後、元素を第1の窒化物半
導体2の表面から除去する。除去の方法としては、例え
ば、王水、フッ酸等で処理して除去する。そして、元素
を除去された第1の窒化物半導体2の表面には、元素が
拡散されており、この部分が窒化物半導体の成長が抑制
されるような性質を有する結晶面となり、改質されてい
る。
【0037】(第3の工程)次に、図3は、表面を部分
的に改質された第1の窒化物半導体2上に、第2の窒化
物半導体3を成長させる第3の工程を行った模式的断面
図である。第2の窒化物半導体3としては、前記第1の
窒化物半導体2と同様のものを用いることができる。第
2の窒化物半導体3の成長温度は、第1の窒化物半導体
2を成長させる場合と同様である。第2の窒化物半導体
3の膜厚は、特に限定されないが、少なくとも第1の窒
化物半導体2の表面の改質部分を良好に覆うことができ
る程度の膜厚であればよく、例えば、具体的には、5〜
30μm、好ましくは10〜15μmである。このよう
な膜厚で成長させると、改質部分を有する第1の窒化物
半導体2の表面を良好に覆うことができ、転位の低減さ
れた良好な第2の窒化物半導体3を得ることができる。
【0038】第2の窒化物半導体3は、まず、改質部分
以外の部分の第1の窒化物半導体2の表面から成長し、
成長していく過程で、改質部分へ向かって横方向に成長
して改質部分を覆う。そして、厚膜に成長させると、改
質部分は窒化物半導体が成長しないような性質を有して
いるが、あたかも改質部分に窒化物半導体が成長したよ
うに図4のように第2の窒化物半導体3が成長する。ま
た、図4に示すように、改質部分にはわずかに空隙が形
成される場合がある。
【0039】また、第2の窒化物半導体3を成長させる
際に、不純物(例えばSi、Ge、Sn、Be、Zn、
Mn、Cr、及びMg等)をドープして成長さる、減圧
条件下で成長させる、または窒化物半導体の原料となる
III族とV族の成分のモル比(III/Vのモル比)
を調整して成長させる等により、横方向の成長を縦方向
の成長に比べて促進させ転位を低減させる点で好まし
い。このような反応条件は、転位を低減するために、窒
化物半導体を意図的に横方向に成長させる場合に適用で
きる。
【0040】また、本発明において、第2及び第3の工
程を繰り返す場合、図5に示すように、第1の窒化物半
導体2の表面の改質部分の上方部に、第2の窒化物半導
体3の表面に部分的に形成される改質部分以外の部分が
位置するように、及び第1の窒化物半導体2の表面の改
質部分以外の部分の上部に、第2の窒化物半導体3の表
面の改質部分が位置するように、第2の窒化物半導体3
の表面を部分的に改質する。そして、改質部分を有する
第2の窒化物半導体3上に第3の窒化物半導体4を成長
させる。第3の窒化物半導体4は、表面全体が転位の少
ない窒化物半導体となり好ましい。第3の窒化物半導体
4としては、第2の窒化物半導体と同様のものが挙げら
れる。また、第3の窒化物半導体4の膜厚は、特に限定
されないが、少なくとも第2の窒化物半導体3の改質部
分を良好に覆うことができる程度の膜厚であればよい。
【0041】また、第2の窒化物半導体3は、この上に
素子構造となる窒化物半導体を成長させるための基板と
なるが、素子構造を形成するには異種基板を予め除去し
てから行う場合と、異種基板等を残して行う場合があ
る。また、素子構造を形成した後で異種基板を除去する
場合もある。異種基板等を除去する場合の第2の窒化物
半導体3の膜厚は、50μm以上、好ましくは100μ
m以上、好ましくは500μm以下である。この範囲で
あると異種基板及び保護膜等を研磨除去しても、第2の
窒化物半導体3が割れにくくハンドリングが容易となり
好ましい。
【0042】また異種基板等を残して行う場合の第2の
窒化物半導体3の膜厚は、特に限定されないが、100
μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは2
0μm以下である。この範囲であると異種基板と窒化物
半導体の熱膨張係数差によるウエハの反りが防止でき、
更に素子基板となる第2の窒化物半導体5の上に素子構
造となる窒化物半導体を良好に成長させることができ
る。
【0043】本発明の窒化物半導体の成長方法におい
て、第1の窒化物半導体2、及び第2の窒化物半導体3
等を成長させる方法としては、特に限定されないが、M
OVPE(有機金属気相成長法)、HVPE(ハライド
気相成長法)、MBE(分子線エピタキシー法)、MO
CVD(有機金属化学気相成長法)等、窒化物半導体を
成長させるのに知られている全ての方法を適用できる。
好ましい成長方法としては、膜厚が50μm以下ではM
OCVD法を用いると成長速度をコントロールし易い。
また膜厚が50μm以下ではHVPEでは成長速度が速
くてコントロールが難しい。
【0044】また本発明において、第2の窒化物半導体
3上には、素子構造となる窒化物半導体を形成すること
ができるので、明細書内において第2の窒化物半導体3
を素子基板又は窒化物半導体基板と言う場合がある。
【0045】また第1の工程における前記異種基板とな
る材料の主面をオフアングルさせた基板、さらにステッ
プ状にオフアングルさせた基板を用いたほうが好まし
い。オフアングルさせた基板を用いると、表面に3次元
成長が見られず、ステップ成長があらわれ表面が平坦に
なり易い。更にステップ状にオフアングルされているサ
ファイア基板のステップに沿う方向(段差方向)が、サ
ファイアのA面に対して垂直に形成されていると、窒化
物半導体のステップ面がレーザの共振器方向と一致し、
レーザ光が表面粗さにより乱反射されることが少なくな
り好ましい。
【0046】更に好ましい異種基板としては、(000
1)面[C面]を主面とするサファイア、(112−0)
面[A面]を主面とするサファイア、又は(111)面を
主面とするスピネルである。ここで異種基板が、(00
01)面[C面]を主面とするサファイアであるとき、前
記第1の窒化物半導体等に形成される改質部分のストラ
イプ形状が、そのサファイアの(112−0)面[A面]
に対して垂直なストライプ形状を有していること[窒化
物半導体の(101−0)[M面]に平行方向にストライ
プを形成すること]が好ましく、また、オフアングルの
オフ角θ(図11に示すθ)は0.1°〜0.5°、好
ましくは0.1°〜0.2°が好ましい。また(112
−0)面[A面]を主面とするサファイアであるとき、前
記改質部分のストライプ形状は、そのサファイアの(1
1−02)面[R面]に対して垂直なストライプ形状を有
していることが好ましく、また(111)面を主面とす
るスピネルであるとき、前記改質部分のストライプ形状
は、そのスピネルの(110)面に対して垂直なストラ
イプ形状を有していることが好ましい。ここでは、改質
部分がストライプ形状の場合について記載したが、本発
明においてサファイアのA面及びR面、スピネルの(1
10)面に窒化物半導体が横方向に成長し易いので、改
質部分の形状を、これらの面を考慮して形成することが
好ましい。
【0047】本発明に用いられる異種基板について図を
用いて更に詳細に説明する。図6はサファイアの結晶構
造を示すユニットセル図であり、以下のサファイアの各
面を例示している。まず本発明の方法において、C面を
主面とするサファイアを用い、改質部分が、サファイア
A面に対して垂直なストライプ形状とする場合について
説明する。例えば、図7は主面側のサファイア基板の平
面図である。この図7はサファイアC面を主面とし、オ
リエンテーションフラット(オリフラ)面をA面として
いる。この図に示すように改質部分のストライプをA面
に対して垂直方向で、互いに平行なストライプを形成す
る。図7に示すように、サファイアC面上に窒化物半導
体を選択成長させた場合、窒化物半導体は面内ではA面
に対して平行な方向で成長しやすく、垂直な方向では成
長しにくい傾向にある。従ってA面に対して垂直な方向
でストライプを設けると、ストライプとストライプの間
の窒化物半導体がつながって成長しやすくなり、図1〜
図4に示したような結晶成長が容易に可能となると考え
られるが詳細は定かではない。
【0048】次に、A面を主面とするサファイア基板を
用いた場合、上記C面を主面とする場合と同様に、例え
ばオリフラ面をR面とすると、R面に対して垂直方向
に、互いに平行なストライプを形成することにより、ス
トライプ幅方向に対して窒化物半導体が成長しやすい傾
向にあるため、結晶欠陥の少ない窒化物半導体層を成長
させることができる。
【0049】また次に、スピネル(MgAl24)に対
しても、窒化物半導体の成長は異方性があり、窒化物半
導体の成長面を(111)面とし、オリフラ面を(11
0)面とすると、窒化物半導体は(110)面に対して
平行方向に成長しやすい傾向がある。従って、(11
0)面に対して垂直方向にストライプを形成すると窒化
物半導体層と隣接する窒化物半導体同士が保護膜の上部
でつながって、結晶欠陥の少ない結晶を成長できる。な
おスピネルは四方晶であるため特に図示していない。
【0050】また、以下に、オフアングルされたサファ
イア基板のステップに沿う方向が、サファイア基板のA
面に対して垂直に形成されてなる場合について図11を
用いて説明する。ステップ状にオフアングルしたサファ
イアなどの異種基板は、図11に示すようにほぼ水平な
テラス部分Aと、段差部分Bとを有している。テラス部
分Aの表面凹凸は少なく、ほぼ規則正しく形成されてい
る。このようなオフ角θを有するステップ状部分は、基
板全体にわたって連続して形成されていることが望まし
いが、特に部分的に形成されていてもよい。なおオフ角
θとは、図11に示すように、複数の段差の底部を結ん
だ直線と、最上層のステップの水平面との角度を示すも
のとする。また異種基板は、オフ角が0.1°〜0.5
°、好ましくは0.1°〜0.2°である。オフ角を上
記範囲とすると、第1の窒化物半導体2表面は細かな筋
状のモフォロジーとなり、エピタキシャル成長表面(第
2の窒化物半導体3表面)は波状のモフォロジーとな
り、この基板を用いて得られる窒化物半導体素子は平滑
で、特性も長寿命、高効率、高出力、歩留まりの向上し
たものが得られる。
【0051】本発明の窒化物半導体素子(以下本発明の
素子と言う場合がある。)について以下に説明する。本
発明の窒化物半導体素子は、前記した本発明の窒化物半
導体の成長法により得られる第2の窒化物半導体3(窒
化物半導体基板)上に、素子構造となる少なくともn型
及びp型の窒化物半導体等が形成されてなるものであ
る。本発明において、前記本発明の成長方法により得ら
れる窒化物半導体上に素子構造を形成する場合、改質部
分上部に発光領域など(例えばレーザ素子においてはリ
ッジ形状のストライプなど)が位置するように素子構造
を形成することが、寿命特性等の素子特性が良好な素子
を得るのに好ましい。本発明の窒化物半導体素子を構成
する窒化物半導体としては、特に限定されず、少なくと
もn型窒化物半導体、活性層、及びp型の窒化物半導体
が積層されていればよい。例えば、n型窒化物半導体層
として、超格子構造を有するn型窒化物半導体層を有
し、この超格子構造のn型層にn電極を形成することの
できるn型窒化物半導体が形成されているもの等が挙げ
られる。活性層としては、例えばInGaNを含んでな
る多重量子井戸構造の活性層が挙げられる。また、窒化
物半導体素子構造を形成するその他の構成は、例えば電
極、素子の形状等、いずれのものを適用させてもよい。
本発明の窒化物半導体素子の一実施の形態を実施例に示
したが、本発明はこれに限定されない。
【0052】本発明の窒化物半導体素子構造となる窒化
物半導体を成長させる方法は、特に限定されないがMO
VPE(有機金属気相成長法)、HVPE(ハライド気
相成長法)、MBE(分子線エピタキシー法)、MOC
VD(有機金属化学気相成長法)等、窒化物半導体を成
長させるのに知られている全ての方法を適用できる。好
ましい成長方法は、MOCVD法であり、結晶をきれい
に成長させることができる。しかし、MOCVD法は時
間がかかるため、膜厚が厚い場合には時間の短い方法で
行うことが好ましい。また使用目的によって種々の窒化
物半導体の成長方法を適宜選択し、窒化物半導体の成長
を行うことが好ましい。
【0053】
【実施例】以下に本発明の一実施の形態である実施例を
示し、本発明の更に詳細に説明する。しかし、本発明は
これに限定されない。 [実施例1]実施例1における各工程を図1〜図4を用
いて示す。また実施例1はMOCVD法を用いて行っ
た。
【0054】(第1の工程)異種基板1として、2イン
チφ、C面を主面とし、オリフラ面をA面とするサファ
イア基板1を反応容器内にセットし、温度を510℃に
して、キャリアガスに水素、原料ガスにアンモニアとT
MG(トリメチルガリウム)とを用い、サファイア基板
1上にGaNよりなるバッファ層(図示されていない)
を約200オングストロームの膜厚で成長させる。バッ
ファ層を成長後、TMGのみ止めて、温度を1050℃
まで上昇させる。1050℃になったら、原料ガスにT
MG、アンモニアを用い、アンドープのGaNよりなる
第1の窒化物半導体層2を2.5μmの膜厚で成長させ
る(図1)。
【0055】(第2の工程)第1の窒化物半導体層2を
成長後、第1の窒化物半導体層2上に、CVD装置によ
りSiO2を形成し、フォトリソグラフィーによりスト
ライプ状のフォトマスクを介して、保護膜の形成されな
い部分(改質部分)のストライプ幅10μm、保護膜の
形成される部分(改質部分以外の部分)のストライプ間
隔10μmとなるようにパターニングされたSiO2
からなる保護膜を形成し(図2のa−1)、続いて、R
IE装置によりArガスでスパッタリング(ドライエッ
チング)して、保護膜の形成されていな部分の第1の窒
化物半導体層2表面をN欠損として改質する(図2のa
−2)。改質後は、保護膜を除去する(図2のa−
3)。そして、SiO2が形成されていない部分の第1
の窒化物半導体の表面ではN欠損がおこり、この部分に
は窒化物半導体が成長しないかまたは成長しにくく改質
されている(図2のa−3)。なお、ストライプ方向
は、図7に示すように、オリフラ面に対して垂直な方向
で形成する。
【0056】(第3の工程)次に、第1の窒化物半導体
層2の表面が部分的に改質部分の形成されたウエハを反
応容器内にセットし、原料ガスにTMG、アンモニアを
用い、アンドープのGaNよりなる第2の窒化物半導体
層3を15μmの膜厚で成長させる(図3及び図4)。
【0057】第2の窒化物半導体層3を成長後、ウェー
ハを反応容器から取り出し、アンドープのGaNよりな
る窒化物半導体基板を得る。
【0058】得られた第2の窒化物半導体層3(本発明
の窒化物半導体基板)をCL(カソードルミネセンス)
方法により観測すると、改質部分以外の部分の上方部は
転位密度がやや多めであったが、改質部分の上方部には
ほとんど転位が見られず良好な結晶性を有している。
【0059】[実施例2]実施例1において、第2の工
程を以下のようにする他は同様にして第2の窒化物半導
体3を成長させる。 (第2の工程)第1の窒化物半導体層2を成長後、改質
部分のストライプ幅10μm、改質部分以外の部分のス
トライプ間隔10μmとなるように、厚さ1000オン
グストロームの膜厚でNiを改質される部分にストライ
プ状に形成する(図2のb−1)。次に、600℃で熱
処理して、Niを第1の窒化物半導体層2の表面部分に
拡散させる(図2のb−2)。その後、ストライプ状の
Niを除去し、第1の窒化物半導体層2の表面にNiが
拡散された改質面が形成される(図2のb−3)。Ni
が不純物として拡散された部分の第1の窒化物半導体2
の表面では、窒化物半導体が成長しないかまたは成長し
にくく改質されている。なお、ストライプ方向は、図7
に示すように、オリフラ面に対して垂直な方向で形成す
る。
【0060】以上のようにして得られた第2の窒化物半
導体3を実施例1と同様にして観測すると、改質部分上
部にはほとんど転位が見られず、実施例1と同等の良好
な結果が得られた。
【0061】[実施例3]実施例1で得られた第2の窒
化物半導体3の表面に、実施例1の第2の工程及び第3
の工程を繰り返す。 (繰り返される第2の工程)まず、図5に示すように、
第1の窒化物半導体2の表面の改質部分の上部に、第2
の窒化物半導体3の表面に形成される改質部分以外の部
分が位置するように、さらに第1の窒化物半導体2の表
面の改質部分以外の部分の上部に、第2の窒化物半導体
3の表面に形成される改質部分が位置するように、第2
の窒化物半導体層3上に、CVD装置によりSiO2
形成し、フォトリソグラフィーによりストライプ状のフ
ォトマスクを介して、保護膜の形成されない部分(改質
部分)のストライプ幅10μm、保護膜の形成される部
分(改質部分以外の部分)のストライプ間隔10μmに
パターニングされたSiO2膜からなる保護膜を形成
し、続いて、RIE装置によりArガスでスパッタリン
グ(ドライエッチング)して、保護膜の形成されていな
部分の第2の窒化物半導体層3表面をN欠損として改質
する。改質後は、保護膜を除去する。SiO2膜の除去
面は、実施例1の第1の窒化物半導体の表面に形成され
た改質部分と同様に、窒化物半導体が成長しにくくなっ
ている。 (繰り返される第3の工程)次に、改質部分を有する第
2の窒化物半導体3上に、アンドープのGaNからなる
第3の窒化物半導体4を15μmの膜厚で成長させる
(図5)。
【0062】以上のようにして得られた第3の窒化物半
導体4をCL方法により観察すると、全体的に転位の低
減された窒化物半導体を得ることができる。
【0063】[実施例4]以下に、図8を用いて実施例
4を説明する。図8は本発明の実施例1で得られた第2
の窒化物半導体を基板として素子構造を形成してなる本
発明の一実施の形態であるレーザ素子の構造を示す模式
的断面図である。実施例1で得られた第2の窒化物半導
体3を窒化物半導体基板として以下の素子構造を積層成
長させる。
【0064】(アンドープn型コンタクト層)[図8に
は図示されていない] 窒化物半導体基板1上に、1050℃で原料ガスにTM
A(トリメチルアルミニウム)、TMG、アンモニアガ
スを用いアンドープのAl0.05Ga0.95Nよりなるn型
コンタクト層を1μmの膜厚で成長させる。
【0065】(n型コンタクト層32)次に、同様の温
度で、原料ガスにTMA、TMG及びアンモニアガスを
用い、不純物ガスにシランガス(SiH4)を用い、S
iを3×1018/cm3ドープしたAl0.05Ga0.95
よりなるn型コンタクト層2を3μmの膜厚で成長させ
る。
【0066】(クラック防止層33)次に、温度を80
0℃にして、原料ガスにTMG、TMI(トリメチルイ
ンジウム)及びアンモニアを用い、不純物ガスにシラン
ガスを用い、Siを5×10 18/cm3ドープしたIn
0.08Ga0.92Nよりなるクラック防止層33を0.15
μmの膜厚で成長させる。
【0067】(n型クラッド層34)次に、温度を10
50℃にして、原料ガスにTMA、TMG及びアンモニ
アを用い、アンドープのAl0.14Ga0.86NよりなるA
層を25オングストロームの膜厚で成長させ、続いて、
TMAを止め、不純物ガスとしてシランガスを用い、S
iを5×1018/cm3ドープしたGaNよりなるB層
を25オングストロームの膜厚で成長させる。そして、
この操作をそれぞれ160回繰り返してA層とB層を積
層し、総膜厚8000オングストロームの多層膜(超格
子構造)よりなるn型クラッド層34を成長させる。
【0068】(n型ガイド層35)次に、同様の温度
で、原料ガスにTMG及びアンモニアを用い、アンドー
プのGaNよりなるn型ガイド層35を0.075μm
の膜厚で成長させる。
【0069】(活性層36)次に、温度を800℃にし
て、原料ガスにTMI、TMG及びアンモニアを用い、
不純物ガスとしてシランガスを用い、Siを5×1018
/cm3ドープしたIn0.01Ga0.99Nよりなる障壁層
を100オングストロームの膜厚で成長させる。続い
て、シランガスを止め、アンドープのIn0.11Ga0.89
Nよりなる井戸層を50オングストロームの膜厚で成長
させる。この操作を3回繰り返し、最後に障壁層を積層
した総膜厚550オングストロームの多重量子井戸構造
(MQW)の活性層36を成長させる。
【0070】(p型電子閉じ込め層37)次に、同様の
温度で、原料ガスにTMA、TMG及びアンモニアを用
い、不純物ガスとしてCp2Mg(シクロペンタジエニ
ルマグネシウム)を用い、Mgを1×1019/cm3
ープしたAl0.4Ga0.6Nよりなるp型電子閉じ込め層
37を100オングストロームの膜厚で成長させる。
【0071】(p型ガイド層38)次に、温度を105
0℃にして、原料ガスにTMG及びアンモニアを用い、
アンドープのGaNよりなるp型ガイド層8を0.07
5μmの膜厚で成長させる。このp型ガイド層8は、ア
ンドープとして成長させるが、p型電子閉じ込め層37
からのMgの拡散により、Mg濃度が5×1016/cm
3となりp型を示す。
【0072】(p型クラッド層39)次に、同様の温度
で、原料ガスにTMA、TMG及びアンモニアを用い、
アンドープのAl0.1Ga0.9NよりなるA層を25オン
グストロームの膜厚で成長させ、続いて、TMAを止
め、不純物ガスとしてCp2Mgを用い、Mgを5×1
18/cm3ドープしたGaNよりなるB層を25オン
グストロームの膜厚で成長させる。そして、この操作を
それぞれ100回繰り返してA層とB層の積層し、総膜
厚5000オングストロームの多層膜(超格子構造)よ
りなるp型クラッド層39を成長させる。
【0073】(p型コンタクト層40)次に、同様の温
度で、原料ガスにTMG及びアンモニアを用い、不純物
ガスとしてCp2Mgを用い、Mgを1×1020/cm3
ドープしたGaNよりなるp型コンタクト層40を15
0オングストロームの膜厚で成長させる。
【0074】反応終了後、反応容器内において、ウエハ
を窒素雰囲気中、700℃でアニーリングを行い、p型
層を更に低抵抗化する。アニーリング後、ウエハを反応
容器から取り出し、最上層のp側コンタクト層の表面に
SiO2よりなる保護膜を形成して、RIE(反応性イ
オンエッチング)を用いSiCl4ガスによりエッチン
グし、図9に示すように、n電極を形成すべきn側コン
タクト層32の表面を露出させる。次に図9(a)に示
すように、最上層のp側コンタクト層40のほぼ全面
に、PVD装置により、Si酸化物(主として、SiO
2)よりなる第1の保護膜61を0.5μmの膜厚で形
成した後、第1の保護膜61の上に所定の形状のマスク
をかけ、フォトレジストよりなる第3の保護膜63を、
ストライプ幅1.8μm、厚さ1μmで形成する。次
に、図9(b)に示すように第3の保護膜63形成後、
RIE(反応性イオンエッチング)装置により、CF4
ガスを用い、第3の保護膜63をマスクとして、前記第
1の保護膜をエッチングして、ストライプ状とする。そ
の後エッチング液で処理してフォトレジストのみを除去
することにより、図9(c)に示すようにp側コンタク
ト層40の上にストライプ幅1.8μmの第1の保護膜
61が形成できる。
【0075】さらに、図9(d)に示すように、ストラ
イプ状の第1の保護膜61形成後、再度RIEによりS
iCl4ガスを用いて、p側コンタクト層40、および
p側クラッド層39をエッチングして、ストライプ幅
1.8μmのリッジ形状のストライプを形成する。但
し、リッジ形状のストライプは、図8に示すように、第
1の窒化物半導体に形成した凹部上部にくるように形成
される。リッジストライプ形成後、ウェーハをPVD装
置に移送し、図9(e)に示すように、Zr酸化物(主
としてZrO2)よりなる第2の保護膜62を、第1の
保護膜61の上と、エッチングにより露出されたp側ク
ラッド層39の上に0.5μmの膜厚で連続して形成す
る。このようにZr酸化物を形成すると、p−n面の絶
縁をとるためと、横モードの安定を図ることができ好ま
しい。次に、ウェーハをフッ酸に浸漬し、図9(f)に
示すように、第1の保護膜61をリフトオフ法により除
去する。
【0076】次に図9(g)に示すように、p側コンタ
クト層40の上の第1の保護膜61が除去されて露出し
たそのp側コンタクト層の表面にNi/Auよりなるp
電極20を形成する。但しp電極20は100μmのス
トライプ幅として、この図に示すように、第2の保護膜
62の上に渡って形成する。第2の保護膜62形成後、
図8に示されるように露出させたn側コンタクト層2の
表面にはTi/Alよりなるn電極21をストライプと
平行な方向で形成する。
【0077】以上のようにして、n電極とp電極とを形
成したウェーハのサファイア基板を研磨して70μmと
した後、ストライプ状の電極に垂直な方向で、基板側か
らバー状に劈開し、劈開面(11−00面、六角柱状の
結晶の側面に相当する面=M面)に共振器を作製する。
共振器面にSiO2とTiO2よりなる誘電体多層膜を形
成し、最後にp電極に平行な方向で、バーを切断して図
8に示すようなレーザ素子とする。なお共振器長は30
0〜500μmとすることが望ましい。得られたレーザ
素子をヒートシンクに設置し、それぞれの電極をワイヤ
ーボンディングして、室温でレーザ発振を試みた。その
結果、室温においてしきい値2.5kA/cm2、しき
い値電圧5Vで、発振波長400nmの連続発振が確認
され、室温で1万時間以上の寿命を示す。また、第2の
窒化物半導体の面状態が良好であるので、素子特性の良
好なレーザ素子を歩留まりよく得られる。
【0078】[実施例5]以下、図10を元に実施例5
について説明する。図10は本発明の成長方法により得
られた窒化物半導体層を基板とする一実施の形態のレー
ザ素子の構造を示す模式断面図である。
【0079】実施例1において、第2の窒化物半導体3
を成長させる際に、Siを1×10 18/cm3ドープし
て、膜厚を150μmとする他は同様にして、Siドー
プの第2の窒化物半導体3を得る。得られたウエハのサ
ファイア基板等を研磨、除去し、第2の窒化物半導体3
の単体とする。
【0080】次に、サファイア基板を除去した面とは反
対の面の第2の窒化物半導体層3(SiドープGaN)
を主面とするウェーハをMOVPE装置の反応容器内に
セットし、この第2の窒化物半導体層3の上に下記各層
を形成する。
【0081】(n側クラッド層43)次に、Siを1×
1019/cm3ドープしたn型Al0.2Ga0.8Nよりなる
第1の層、20オングストロームと、アンドープ(undo
pe)のGaNよりなる第2の層、20オングストローム
とを交互に100層積層してなる総膜厚0.4μmの超
格子構造とする。
【0082】(n側光ガイド層44)続いて、Siを1
×1017/cm3ドープしたn型GaNよりなるn型光ガ
イド層44を0.1μmの膜厚で成長させる。
【0083】(活性層45)次に、Siを1×1017
cm3ドープのIn0.2Ga0.8Nよりなる井戸層、25オ
ングストロームと、Siを1×1017/cm3ドープのI
0.01Ga0.95Nよりなる障壁層、50オングストロー
ムを交互に積層してなる総膜厚175オングストローム
の多重量子井戸構造(MQW)の活性層45を成長させ
る。
【0084】(p側キャップ層46)次に、バンドギャ
ップエネルギーがp側光ガイド層47よりも大きく、か
つ活性層45よりも大きい、Mgを1×1020/cm3
ープしたp型Al0.3Ga0.9Nよりなるp側キャップ層
46を300オングストロームの膜厚で成長させる。
【0085】(p側光ガイド層47)次に、バンドギャ
ップエネルギーがp側キャップ層46より小さい、Mg
を1×1018/cm3ドープしたp型GaNよりなるp側
光ガイド層47を0.1μmの膜厚で成長させる。
【0086】(p側クラッド層48)次に、Mgを1×
1020/cm3ドープしたp型Al0.2Ga0.8Nよりなる
第1の層、20オングストロームと、Mgを1×1020
/cm3ドープしたp型GaNよりなる第2の層、20オ
ングストロームとを交互に積層してなる総膜厚0.4μ
mの超格子層よりなるp側クラッド層48を形成する。
【0087】(p側コンタクト層49)最後に、Mgを
2×1020/cm3ドープしたp型GaNよりなるp側コ
ンタクト層49を150オングストロームの膜厚で成長
させる。
【0088】反応終了後、反応容器内において、ウェー
ハを窒素雰囲気中、700℃でアニーリングを行い、p
型層をさらに低抵抗化する。アニーリング後、ウェーハ
を反応容器から取り出し、図10に示すように、RIE
装置により最上層のp型コンタクト層49と、p型クラ
ッド層48とをエッチングして、4μmのストライプ幅
を有するリッジ形状とし、リッジ表面の全面にNi/A
uよりなるp電極51を形成する。
【0089】次に、図10に示すようにp電極51を除
くp側クラッド層48、コンタクト層49の表面にSi
2よりなる絶縁膜50を形成し、この絶縁膜50を介
してp電極51と電気的に接続したpパッド電極52を
形成する。
【0090】p側電極形成後、第2の窒化物半導体層3
の素子構造が形成されていない表面全面に、Ti/Al
よりなるn電極53を0.5μmの膜厚で形成し、その
上にヒートシンクとのメタライゼーション用にAu/S
nよりなる薄膜を形成する。
【0091】その後、n電極側53からスクライブし、
第2の窒化物半導体層3のM面(11−00、図6の六
角柱の側面に相当する面)で第2の窒化物半導体層5を
劈開し、共振面を作製する。共振面の両方あるいはどち
らか一方にSiO2とTiO2よりなる誘電体多層膜を形
成し、最後にp電極に平行な方向で、バーを切断してレ
ーザチップとした。次にチップをフェースアップ(基板
とヒートシンクとが対向した状態)でヒートシンクに設
置し、pパッド電極52をワイヤーボンディングして、
室温でレーザ発振を試みたところ、室温において、閾値
電流密度2.5kA/cm2、閾値電圧4.5Vで、発振
波長405nmの連続発振が確認され、1万時間以上の
寿命を示した。
【0092】[実施例6]実施例3で得られた第3の窒
化物半導体4を基板として、実施例4と同様の素子構造
を形成してレーザ素子を作製した。得られたレーザ素子
は実施例4と同様に良好な寿命特性を有している。ま
た、リッジ形状のストライプを形成する位置を第2の窒
化物半導体3の改質部分上部に関係なく改質部分以外の
部分上部に形成しても良好な特性を示す。
【0093】[実施例7]実施例1において、サファイ
ア基板1として、2インチφ、オフアングル角θ=0.
2°、ステップ段差(高さ)約1原子層、テラス幅Wが
約40オングストロームのステップを有し、C面を主面
とし、オリフラ面をA面として、ステップに沿う方向、
すなわち段差の方向がこのA面に対して垂直な方向に設
けてあるサファイア基板を用いる他は同様にして第2の
窒化物半導体3を成長させる。得られた第2の窒化物半
導体3を基板として、実施例4と同様の素子構造を形成
してレーザ素子を製造する。得られたレーザ素子は、実
施例4よりしきい値が低下し、より良好な寿命特性を有
する。
【0094】
【発明の効果】本発明は、上記の如く、窒化物半導体の
表面を部分的に改質することにより、改質部分が、従来
のELOG成長の場合に用いられていたSiO2とほぼ
同様に窒化物半導体の横方向の成長を意図的に促進し、
それによって、転位の低減された、結晶性が良好な窒化
物半導体を得ることができる窒化物半導体の成長方法を
提供することができる。更に、本発明は、結晶性が良好
で転位の少ない窒化物半導体を基板とする寿命特性の良
好な窒化物半導体素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の各工程において得られる窒化物
半導体ウェーハの構造を示す模式的断面図である。
【図2】本発明の方法の各工程において得られる窒化物
半導体ウェーハの構造を示す模式的断面図である。
【図3】本発明の方法の各工程において得られる窒化物
半導体ウェーハの構造を示す模式的断面図である。
【図4】本発明の方法の各工程において得られる窒化物
半導体ウェーハの構造を示す模式的断面図である。
【図5】本発明の方法の各工程において得られる窒化物
半導体ウェーハの構造を示す模式的断面図である。
【図6】サファイアの面方位を示すユニットセル図であ
る。
【図7】保護膜のストライプ方向を説明するための基板
主面側の平面図である。
【図8】本発明の方法による基板を用いた窒化物半導体
LD素子の一構造を示す模式断面図である。
【図9】図9は、リッジ形状のストライプを形成する一
実施の形態である方法の各工程におけるウエハの部分的
な構造を示す模式的断面図である。
【図10】本発明の方法による基板を用いた窒化物半導
体LD素子の一構造を示す模式断面図である。
【図11】本発明の方法による基板の一部を拡大して示
した模式的断面図である。
【符号の説明】
1・・・・異種基板 2・・・・第1の窒化物半導体 3・・・・第2の窒化物半導体 4・・・・第3の窒化物半導体
フロントページの続き Fターム(参考) 5F041 CA21 CA46 CA49 CA61 CA74 5F045 AA04 AB09 AB14 AB17 AB18 AB32 AB33 AC01 AC08 AC11 AC12 AC19 AD07 AD08 AD09 AD10 AD11 AD12 AD13 AD14 AD15 AF02 AF03 AF04 AF06 AF09 AF13 AF20 BB12 CA10 CA12 CA13 DA53 DA54 DA55 HA13 HA14 HA16 HA20 5F073 AA13 AA74 CA17 CB05 CB07 DA05 DA24 EA29

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化物半導体と異なる材料よりなる異種
    基板の上に、第1の窒化物半導体を成長させる第1の工
    程と、前記第1の工程後、前記第1の窒化物半導体の表
    面を部分的に、窒化物半導体が成長しにくいか又は成長
    しないように改質し、第1の窒化物半導体の表面への窒
    化物半導体の成長に選択性を持たせる第2の工程と、前
    記第2の工程後、前記表面が部分的に改質された第1の
    窒化物半導体上に、第2の窒化物半導体を成長させる第
    3の工程を少なくとも有することを特徴とする窒化物半
    導体の成長方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の工程が、異種基板上に成長さ
    れた第1の窒化物半導体上に、保護膜を部分的に形成し
    た後、該保護膜の形成されていない部分を、ドライエッ
    チングしてN欠損部分を形成して第1の窒化物半導体の
    表面を部分的に改質し、その後、保護膜を除去する工程
    であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体
    の成長方法。
  3. 【請求項3】 前記ドライエッチングが、希ガス及びO
    2ガスの少なくとも1種以上のガスを用いることを特徴
    とする請求項2に記載の窒化物半導体の成長方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の工程が、異種基板上に成長さ
    れた第1の窒化物半導体上に、不純物を部分的に拡散さ
    せて第1の窒化物半導体の表面を部分的に改質する工程
    であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体
    の成長方法。
  5. 【請求項5】 前記不純物が、周期律表の3B族及び5
    B族以外の元素であることを特徴する請求項4に記載の
    窒化物半導体の成長方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の窒化物半導体を成長後に、前
    記第2及び第3の工程を繰り返して行う、但し、第2の
    窒化物半導体の表面の改質される部分が、第1の窒化物
    半導体の表面に改質された部分以外の部分上部に形成さ
    れることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    窒化物半導体の成長方法。
  7. 【請求項7】 前記異種基板が、サファイアのC面がス
    テップ状にオフアングルされていることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載の窒化物半導体の成長方
    法。
  8. 【請求項8】 前記ステップ状にオフアングルされてい
    るサファイア基板のオフアングル角が、0.1°〜0.
    5°であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに
    記載の窒化物半導体の成長方法。
  9. 【請求項9】 前記ステップ状にオフアングルされてい
    るサファイア基板のステップに沿う方向(段差方向)
    が、サファイアのA面に対して垂直に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の窒化物
    半導体の成長方法。
  10. 【請求項10】 前記窒化物半導体の成長方法で得られ
    る窒化物半導体を基板とし、この上に素子構造となる少
    なくともn型窒化物半導体、活性層、及びp型窒化物半
    導体が形成されていることを特徴とする窒化物半導体素
    子。
  11. 【請求項11】 前記窒化物半導体の成長方法で得られ
    た窒化物半導体基板上に、素子構造となる少なくともn
    型窒化物半導体、活性層、及びp型窒化物半導体が形成
    され、窒化物半導体基板の第1の窒化物半導体に形成さ
    れた改質部分上部に、窒化物半導体レーザ素子の光を導
    波するストライプ形状又はリッジ形状を形成してなるこ
    と特徴とする窒化物半導体レーザ素子。
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