JP2000322739A - 光記録方法 - Google Patents

光記録方法

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JP2000322739A
JP2000322739A JP11128460A JP12846099A JP2000322739A JP 2000322739 A JP2000322739 A JP 2000322739A JP 11128460 A JP11128460 A JP 11128460A JP 12846099 A JP12846099 A JP 12846099A JP 2000322739 A JP2000322739 A JP 2000322739A
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tmp
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optical recording
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JP11128460A
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Shin Nagayama
森 長山
Hiroyasu Inoue
弘康 井上
Jiro Yoshinari
次郎 吉成
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Original Assignee
TDK Corp
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/004Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B7/006Overwriting

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  • Optical Head (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 相変化型光記録媒体に速い線速度でオーバー
ライトを行う際に、レーザーパワーを上昇させることな
く、ジッタの増大を抑制する。 【解決手段】 光ビーム変調のための記録波形として、
上向きパルスとこれに続く下向きパルスとからなる単位
パルスを少なくとも1つ有するパルス列を用いる光記録
方法であって、単位パルスの数がn(ただし、n≧4)
であるパルス列において、i番目の単位パルスの上向き
パルス幅および下向きパルス幅をそれぞれ基準クロック
幅で規格化した値をT(i)HおよびT(i)Lで表したとき、
T(2)H〜T(n-1)H=TmpHかつT(2)L〜T(n-2)L=TmpL
とし、かつ、第1の態様では0<T(1)L<TmpLとし、
第2の態様では0≦T(n)L<TmpL、TmpH<T(n)H≦T
mpH+0.3とし、第3の態様では0≦T(n)L<TmpL
0.1≦T(n-1)L<TmpLとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相変化型の光記録
媒体に記録する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度記録が可能で、記録情報を
書き換えることの可能な光記録媒体が注目されている。
書き換えの可能な光記録媒体のうち相変化型光記録媒体
は、レーザー光を照射して記録層の結晶状態を変化させ
て記録を行ない、状態変化にともなう記録層の反射率変
化を検出することにより再生を行なうものである。
【0003】相変化型光記録媒体は、単一の光ビームの
強度を変調することでオーバーライトが可能であり、駆
動装置の光学系が単純であるために注目されている。
【0004】相変化型光記録媒体において情報を記録す
る際には、記録層がその融点以上まで昇温されるパワー
(記録パワー)のレーザービームを照射する。記録パワ
ーが加えられた部分では記録層が溶融した後、急冷さ
れ、非晶質の記録マークが形成される。記録マークを消
去する際には、記録層がその結晶化温度以上融点未満の
温度まで昇温されるパワー(消去パワー)のレーザービ
ームを照射する。消去パワーが加えられた記録マーク
は、結晶化温度以上まで加熱された後、徐冷されるた
め、結晶質に戻る。このように、単一のレーザービーム
の強度を変調することにより、オーバーライトが可能と
なる。
【0005】記録マークの形成方法としては、一般に、
記録マークの形成位置だけに情報をもたせるマークポジ
ション記録と、記録マークの両エッジに情報をもたせる
マークエッジ記録の2つが挙げられる。マークエッジ記
録は、マークポジション記録の2倍の記録密度を達成で
きるので、高密度記録には必須の記録方法である。
【0006】マークエッジ記録では、記録マークの両エ
ッジの位置が意味をもつため、記録マークを正確に描く
ことが重要である。そのため、記録用のレーザービーム
をパルス的に照射する方法が主流となっている。レーザ
ービームをパルス照射すれば、照射部における熱の蓄積
を抑制できるので、記録マークの後端が肥大して記録マ
ークが長くなってしまうことを防げる。
【0007】従来提案されているパルス照射の方法とし
ては、例えば、記録マーク長に対応する時間の間、また
はそれよりもやや短い間、レーザーパワーを高パワーと
低パワーとの間で一定の周期で切り替える方法がある。
この方法では、高パワー照射後に急冷されることになる
ので、非晶質化が容易となる。この方法は、例えば特開
平8−235588号公報、特開平3−283021号
公報、特開平2−165420号公報に記載されてい
る。
【0008】また、先頭のパルスの幅を他のパルスの幅
よりも大きくする方法も提案されている。この方法は、
例えば特開平9−138947号公報、特開平8−23
5587号公報、特開平6−12674号公報、特開平
6−295440号公報、特開平5−62193号公報
に記載されている。
【0009】また、先頭のパルスの前および/または最
後尾のパルスの後に、冷却のために、消去パワーよりも
低いパワーのレーザービームを照射する方法も提案され
ている。この方法は、例えば前記特開平9−13894
7号公報、前記特開平6−295440号公報に記載さ
れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者らの
研究によれば、記録波形をパルス列とし、各パルスの幅
を上記各公報に示されるように制御しても、線速度が速
くなるとジッタを十分に小さくすることができないこと
がわかった。線速度を速くした場合でもレーザービーム
のパワーを上げればジッタを小さくすることができた
が、高パワーの半導体レーザーは製造が困難であり、非
常に高価なので、民生用機器に使用することは難しい。
【0011】そこで本発明では、相変化型光記録媒体に
速い線速度でオーバーライトを行う際に、レーザービー
ムのパワーを上昇させることなく、ジッタの増大を抑制
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記(1)
〜(4)の本発明により達成される。 (1) 基体上に相変化型の記録層を有する光記録媒体
に対しオーバーライトにより1つの記録マークを形成す
るに際し、光ビーム変調のための記録波形として、上向
きパルスとこれに続く下向きパルスとからなる単位パル
スを少なくとも1つ有するパルス列を用いる光記録方法
であって、単位パルスの数がn(ただし、n≧4)であ
るパルス列において、先頭からi番目の単位パルスの上
向きパルス幅および下向きパルス幅をそれぞれ基準クロ
ック幅で規格化した値をT(i)HおよびT(i)Lで表したと
き、2≦i≦n−1においてT(i)H=TmpH(一定値)
とし2≦i≦n−2においてT(i)L=TmpL(一定値)
とし、かつ、 0<T(1)L<TmpL とする光記録方法。 (2) 基体上に相変化型の記録層を有する光記録媒体
に対しオーバーライトにより1つの記録マークを形成す
るに際し、光ビーム変調のための記録波形として、上向
きパルスとこれに続く下向きパルスとからなる単位パル
スを少なくとも1つ有するパルス列を用いる光記録方法
であって、単位パルスの数がn(ただし、n≧4)であ
るパルス列において、先頭からi番目の単位パルスの上
向きパルス幅および下向きパルス幅をそれぞれ基準クロ
ック幅で規格化した値をT(i)HおよびT(i)Lで表したと
き、2≦i≦n−1においてT(i)H=TmpH(一定値)
とし2≦i≦n−2においてT(i)L=TmpL(一定値)
とし、かつ、 0≦T(n)L<TmpL、 TmpH<T(n)H≦TmpH+0.3 とする光記録方法。 (3) 基体上に相変化型の記録層を有する光記録媒体
に対しオーバーライトにより1つの記録マークを形成す
るに際し、光ビーム変調のための記録波形として、上向
きパルスとこれに続く下向きパルスとからなる単位パル
スを少なくとも1つ有するパルス列を用いる光記録方法
であって、単位パルスの数がn(ただし、n≧4)であ
るパルス列において、先頭からi番目の単位パルスの上
向きパルス幅および下向きパルス幅をそれぞれ基準クロ
ック幅で規格化した値をT(i)HおよびT(i)Lで表したと
き、2≦i≦n−1においてT(i)H=TmpH(一定値)
とし2≦i≦n−2においてT(i)L=TmpL(一定値)
とし、かつ、 0≦T(n)L<TmpL、 0.1≦T(n-1)L<TmpL とする光記録方法。 (4) 前記光記録媒体の線速度を3.5m/s以上とし
てオーバーライトを行う上記(1)〜(3)のいずれか
の光記録方法。
【0013】
【発明の実施の形態】前述したように、レーザービーム
をパルス的に照射することにより、比較的遅い線速度の
場合にはかなり正確に記録マーク長を制御できるように
なった。しかし前述したように、前記各公報に記載され
ているようなパルス分割方法を用いた場合、線速度を速
くすると記録マーク長の正確な制御ができなくなり、ジ
ッタを小さく抑えることができなかった。ただし、線速
度上昇に伴ってレーザービームのパワーを上げれば、ジ
ッタ増大を抑えることができた。
【0014】このことから、線速度を速くした場合のジ
ッタ増大の原因は、レーザービームの移動速度が速くな
るために、記録パワーレベルのレーザービーム照射時に
媒体の記録層に蓄積される熱量が不足すること、また、
消去パワーレベルのレーザービーム照射時の熱量不足に
より記録マークの消去が不十分になること、が原因と考
えられる。
【0015】これに対し本発明では、記録波形、すなわ
ち、オーバーライトに用いるレーザービームを変調させ
るための信号パターン、を制御することにより、レーザ
ーパワーを上昇させることなく、ジッタ増大を抑制す
る。以下、本発明における記録波形の制御方法について
説明する。
【0016】図1に、本発明における記録波形の例を示
す。この記録波形は、オーバーライトによって1つの記
録マークを形成する際に用いるものであり、パルス列か
ら構成される。同図において、Pwは記録パワーレベ
ル、Peは消去パワーレベル、Pbはボトムパワーレベ
ルである。このパルス列は、上向きパルス(強度Pw)
とこれに続く下向きパルス(強度Pb)との組み合わせ
(本明細書ではこれを単位パルスという)が繰り返され
る構造であり、全体としてはPeから立ち上がり、Pe
に戻るものとなっている。
【0017】本明細書におけるパルス幅は、基準クロッ
ク幅で規格化した規格化パルス幅である。線速度を変更
しても変調方式を変更しない場合には、基準クロック幅
を線速度に反比例して変更するため、同一信号の記録マ
ークであれば、媒体上の実際のマーク長は線速度によら
ず一定となる。例えば、線速度を1/2としたときには
基準クロック幅を2倍とする。
【0018】本明細書では、単位パルスの数がnである
パルス列において、先頭からi番目の単位パルスの上向
きパルス幅および下向きパルス幅をそれぞれ基準クロッ
クで規格化した値を、T(i)HおよびT(i)Lで表す。
【0019】以下に説明する本発明の第1〜第3の態様
では、単位パルスの数nが4以上であるパルス列におい
て、2≦i≦n−1のときT(i)Hを一定値とし、これを
Tmp Hで表す。また、2≦i≦n−2のときT(i)Lを一
定値とし、これをTmpLで表す。
【0020】本発明の第1の態様では、 0<T(1)L<TmpL とする。なお、第1の態様では、T(n)H、T(n-1)L、T
(n)Lは限定されず、例えばT(n)H=TmpHとし、T(n-1)
L=T(n)L=TmpLとしてもよく、T(n)H≠TmpH、T(n-
1)L≠TmpLまたはT(n)L≠TmpLとしてもよい。ただ
し、T(n)H、T(n-1)LおよびT(n)Lは、後述する第2の
態様および第3の態様を満足する値とすることが好まし
い。
【0021】第1の態様においてT(1)Lを上記範囲内と
するのは、記録マークの先端付近の熱量を増大させるた
めである。記録マーク先端付近では、消去パワーPeか
ら記録パワーPwに遷移するため、記録マーク先端付近
に照射されるエネルギーが不足すると、記録マーク先端
付近でマーク幅が細くなってしまい、その結果、ノイズ
が増えてジッタが増大してしまう。記録マーク先端付近
に照射されるエネルギーを増やすために、先頭の上向き
パルスの照射時間[本発明におけるT(1)Hに相当]を長
くすることは従来提案されている。しかし、本発明者ら
の研究では、先頭の上向きパルスを単純に前に延ばした
場合、記録マークが必要以上に長くなってしまい、これ
によるノイズのためにジッタを大幅に低減することはで
きなかった。そこで本発明の第1の態様では、先頭の上
向きパルスを2番目の上向きパルスに近づけることによ
って、記録マーク長を不必要に増大させずに、記録マー
ク先端付近に照射されるエネルギーを増やす構成とし
た。その結果、ジッタの大幅な低減が可能となった。
【0022】ただし、T(1)Lが0に近づくにしたがって
冷却が不十分となり、パルス照射の効果が小さくなって
しまうので、好ましくは0.15≦T(1)L、より好まし
くは 0.25≦T(1)L とする。また、T(1)L短縮による効果を十分に発揮させ
るためには、好ましくはT(1)L≦TmpL−0.1、より
好ましくは T(1)L≦TmpL−0.15 とする。
【0023】本発明の第2の態様では、 0≦T(n)L<TmpL、 TmpH<T(n)H≦TmpH+0.3 とする。
【0024】第2の態様においてT(n)LおよびT(n)H
上記範囲内とするのは、記録マーク後端付近に照射され
るエネルギー量を増大させるためである。高密度記録用
の相変化型光記録媒体では、記録マーク後端における形
状の乱れを抑えるために、最後尾の上向きパルスの後に
下向きパルス(クーリングパルスということもある)を
入れることが多い。クーリングパルス幅[本発明におけ
るT(n)L]は、TmpLと同じか、これより大きくするこ
とが一般的であったが、高線速媒体においてT(n)L≧T
mpLとすると、記録マーク後端付近において消去に必要
なパワーが不十分となり、以前に書かれていた非晶質記
録マークの消去(結晶化)が不十分となってしまう。そ
の結果、ジッタが増大する。これに対し本発明の第2の
態様では、クーリングパルスの幅T(n)LをTmpLよりも
短くすると共に、最後尾の上向きパルスの幅T(n)Hを、
それより前側に存在する上向きパルスの幅TmpHよりも
長くすることによって、記録マーク後端付近における冷
却不足を解消する。これにより高線速オーバーライト時
の消去不足によるジッタ増大を抑制できる。ただし、T
(n)Hを長くしすぎると、記録マークが長くなりすぎてか
えってジッタが増大するので、上記のようにT(n)Hの上
限を設ける。
【0025】なお、好ましくは T(n)L≦0.3 である。そして、 T(n)L=0 とすれば、記録波形を簡素化できるので好ましい。ま
た、T(n)Hの好ましい範囲は、 TmpH+0.1≦T(n)H≦TmpH+0.2 である。
【0026】本発明の第3の態様では、 0≦T(n)L<TmpL、 0.1≦T(n-1)L<TmpL とする。
【0027】第3の態様においてT(n)LおよびT(n-1)L
を上記範囲内とするのは、第2の態様と同様に記録マー
ク後端付近に照射されるエネルギー量を増大させるため
である。T(n)Lの限定理由および好ましい範囲は、第2
の態様と同様である。一方、T(n-1)Lは、最後尾の上向
きパルスとその直前の上向きパルスとの間の下向きパル
スの幅である。T(n-1)Lを、それより手前の下向きパル
スの幅TmpLよりも短くすることにより、マーク後端付
近のエネルギーを増やすことができるので、T(n)Lの短
縮と併用することによりマーク後端付近における消去率
を向上させることができ、ジッタを低減できる。なお、
好ましくは T(n-1)L≦TmpL−0.05 とする。
【0028】ただし、T(n-1)Lを短くしすぎると冷却が
不足して記録マークの肥大を招くので、T(n-1)Lは0.
1以上、好ましくは0.2以上とする。
【0029】本発明では、上記各態様の少なくとも2つ
を組み合わせてもよい。上記各態様の複数を組み合わせ
ることにより、ジッタ低減効果はさらに向上する。
【0030】上記各態様において、大部分の単位パルス
においてT(i)HおよびT(i)Lを一定値とするのは、パル
ス制御回路の複雑化を避けるためである。すなわち、本
発明では、パルス制御回路を複雑化することなくジッタ
を低減することができる。
【0031】また、上記各態様において、T(i)Hおよび
T(i)Lが一定である単位パルスにおける上向きパルスの
占める幅の比率、すなわち単位パルスのデューティー比
Tmp H/(TmpH+TmpL)は、好ましくは0.4〜0.
7である。本発明は、高線速でのオーバーライトに適用
されるので、このデューティー比を比較的大きくするこ
とにより、オーバーライトに必要なレーザーパワーの増
大を抑える。
【0032】また、上記各態様において、T(i)Hおよび
T(i)Lが一定である単位パルスでは、 TmpH+TmpL=1 とすることが好ましい。単位パルス幅(TmpH+TmpL
を1に設定することにより、パルス制御回路の構成を簡
素化できる。
【0033】先頭の上向きパルスは消去パワーPeから
立ち上がるパルスなので、先頭の上向きパルスの幅T
(1)Hを他の上向きパルスの幅TmpHと同じにすると、記
録層の温度上昇が不十分になりやすい。そのため、好ま
しくは T(1)H>TmpH とし、より好ましくは T(1)H≧TmpH+0.3 とする。なお、例えば特開平9−7176号公報に記載
されているように、先頭の上向きパルスの直前に、消去
パワーよりも低いパワーレベルの下向きパルスを設けて
もよい。
【0034】なお、上記各態様において、単位パルスの
数nが3以下であるパルス列からなる記録波形では、T
(1)HおよびT(1)Lを、n≧4であるパルス列におけるT
(1)HおよびT(1)Lとそれぞれ同じとすればよく、T(2)H
およびT(2)Lを、n≧4であるパルス列におけるT(n-
1)HおよびT(n-1)Lとそれぞれ同じとすればよく、T(3)
HおよびT(3)Lを、n≧4であるパルス列におけるT(n)
HおよびT(n)Lとそれぞれ同じとすればよい。
【0035】本発明において、信号長nT(nは自然
数、Tは基準クロック幅)の記録マークを形成するため
の記録波形の幅は、nTである必要はない。レーザー照
射時間をnTとした場合、トラック方向への熱伝導によ
り記録マーク長が長くなりすぎることがあるため、一般
には、記録波形の幅を実際の信号長よりも短くする。
【0036】次に、各パルスのパワーレベルについて説
明する。最後尾の単位パルスにおける下向きパルスのパ
ワーレベル(図1におけるPb)は、消去パワーPeよ
り必ず低くする。図1では、他の下向きパルスのパワー
レベルもPbとしてあるが、他の下向きパルスではPb
以外の値としてもよい。例えば、他の下向きパルスのパ
ワーレベルをPeと同じとしてもよい。ただし、下向き
パルスとしての効果を損なわないためには、下向きパル
スのパワーレベルがPeを超えないことが好ましく、P
e未満、特にPbであることがより好ましい。ただし、
下向きパルスのパワーレベルは、トラッキングサーボを
かけるために0より大きいことが必要である。また、上
向きパルスについては、すべてのパワーレベルを同一と
してもよく、必要に応じて異なるものとしてもよい。
【0037】なお、本発明は、消去パワーPeが比較的
低い場合に特に効果が高い。消去パワーPeが高いと、
最後尾の単位パルスの後に消去パワーを加えたとき、伝
導した熱により記録マーク後端部が消去されやすくな
り、その結果、ジッタが大きくなることがある。これを
防ぐためには、消去パワーPeを記録パワーPwの好ま
しくは50%以下、より好ましくは40%以下とし、か
つ、消し残りを防ぐために、記録パワーPwの好ましく
は10%以上、より好ましくは20%以上とする。
【0038】本発明は、高線速度でオーバーライトする
場合に最適化された記録方法である。本発明が効果を発
揮する線速度は、好ましくは3.5m/s以上、より好ま
しくは5.0m/s以上、さらに好ましくは7.0m/s以上
である。
【0039】なお、本発明はマークエッジ記録方式に適
用される。
【0040】本発明は、一般の相変化型光記録媒体に特
に制限なく適用できるが、特に、Ge−Sb−Te系組
成やIn−Ag−Te−Sb系組成の記録層を有する媒
体に好適である。
【0041】Ge−Sb−Te系組成としては、構成元
素の原子比を 式I GeaSbbTe1-a-b で表わしたとき、 0.08≦a≦0.25、 0.20≦b≦0.40 であるものが好ましい。また、In−Ag−Te−Sb
系組成としては、構成元素の原子比を 式II [(InaAgbTe1-a-b1-cSbc1-dd で表したとき、 a=0.1〜0.3、 b=0.1〜0.3、 c=0.5〜0.8、 d=0〜0.10 であるものが好ましい。なお、元素Mは、H、Si、
C、V、W、Ta、Zn、Ti、Ce、Tb、Ge、S
n、PbおよびYから選択される少なくとも1種の元素
である。
【0042】
【実施例】射出成形によりグルーブ(幅0.2μm、深
さ20nm、ピッチ0.74μm)を同時形成した直径1
20mm、厚さ0.6mmのランド・グルーブダブルスパイ
ラルディスク状ポリカーボネート基体の表面に、第1誘
電体層、記録層、第2誘電体層、反射層および保護層を
以下に示す手順で順次形成し、光記録ディスクサンプル
とした。
【0043】第1誘電体層は、ターゲットにZnS(8
5モル%)−SiO2(15モル%)を用い、Ar雰囲
気中でスパッタ法により形成した。厚さは88nmとし
た。
【0044】記録層は、スパッタ法により形成した。タ
ーゲットの組成は、 (InaAgbTe1-a-b1-cSbc において a=0.1、 b=0.15、 c=0.6 とした。記録層の厚さは23nmとした。
【0045】第2誘電体層は、ターゲットにZnS(8
5モル%)−SiO2(15モル%)を用い、Ar雰囲
気中でスパッタ法により形成した。第2誘電体層の厚さ
は20nmとした。
【0046】反射層は、Ar雰囲気中においてスパッタ
法により形成した。ターゲットにはAl−1.7原子%
Crを用いた。反射層の厚さは100nmとした。
【0047】保護層は、紫外線硬化型樹脂をスピンコー
ト法により塗布後、紫外線照射により硬化して形成し
た。硬化後の保護層厚さは5μm であった。
【0048】このようにして作製したサンプルを、バル
クイレーザーにより初期化した。次いで、光記録媒体評
価装置を用いてオーバーライトを行った。なお、オーバ
ーライト条件は、 レーザー波長:635nm、 NA:0.6、 記録信号:8−16変調信号(最短信号3T、最長信号
14T)、 最短マーク長:0.40μm、 記録パワーPw:13.0mW、 消去パワーPe:4.5mW、 バイアスパワーPb:0.5mW、 線速度:3.5m/s、5.0m/s、7.0m/s とした。各線速度におけるクロック周波数と、先頭の上
向きパルスの幅T(1)Hとを、下記表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】オーバーライトの際の記録波形は、下記表
2〜表4に示されるものとした。このようにして10回
オーバーライトを行った後、再生信号をタイムインター
バルアナライザにより測定し、ウインドウ幅をTwとし
て σ/Tw (%) によりクロックジッタを算出した。
【0051】表2には、T(1)Lを変化させたときのクロ
ックジッタの変化を、表3には、T(n)LおよびT(n)H
変化させたときのクロックジッタの変化を、表4には、
T(n)LおよびT(n-1)Lを変化させたときのクロックジッ
タの変化を、それぞれ示してある。なお、T(1)Hは表1
に示すように線速度に応じて変更し、そのほかのパルス
幅は、各表に示す値に固定した。また、3T信号では、
前述したように、n≧4である信号に合わせてT(i)H
よびT(i)Lを設定した。
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】表2〜表4から、本発明の効果が明らかで
ある。従来の一般的条件は、表3のNo.212である。
すなわち、先頭の上向きパルス幅T(1)Hを長くした以外
は、すべてのパルス幅を同一とした条件である。これに
対し、表2では、T(1)Lが第1の態様を満足する場合
に、クロックジッタが小さくなっている。また、表3で
は、T(n)LおよびT(n)Hが第2の態様を満足する場合
に、クロックジッタが小さくなっている。また、表4で
は、T(n)LおよびT(n-1)Lが第3の態様を満足する場合
に、クロックジッタが小さくなっている。
【0056】さらに、上記表2〜表4に示す条件を組み
合わせてクロックジッタの測定を行った結果、 T(1)L=0.25、 T(n-1)L=0.45、 T(n)H=0.80、 T(n)L=0 が最適条件であることがわかった。このときのクロック
ジッタは、 線速度3.5m/s:8.22%、 線速度5.0m/s:8.45%、 線速度7.0m/s:9.66% であった。
【0057】
【発明の効果】本発明では、相変化型光記録媒体に速い
線速度でオーバーライトを行う際に、記録波形を制御す
ることにより、レーザービームのパワーを上昇させるこ
となく、記録マークの先端付近および後端付近での照射
パワー不足を解消することができる。その結果、ジッタ
の増大を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における記録波形の模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉成 次郎 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5D090 AA01 BB05 CC01 GG02 HH01 KK03 LL01 5D119 AA23 AA24 BA01 BB04 DA01 FA05 HA59 HA62

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に相変化型の記録層を有する光記
    録媒体に対しオーバーライトにより1つの記録マークを
    形成するに際し、光ビーム変調のための記録波形とし
    て、上向きパルスとこれに続く下向きパルスとからなる
    単位パルスを少なくとも1つ有するパルス列を用いる光
    記録方法であって、 単位パルスの数がn(ただし、n≧4)であるパルス列
    において、先頭からi番目の単位パルスの上向きパルス
    幅および下向きパルス幅をそれぞれ基準クロック幅で規
    格化した値をT(i)HおよびT(i)Lで表したとき、 2≦i≦n−1においてT(i)H=TmpH(一定値)とし
    2≦i≦n−2においてT(i)L=TmpL(一定値)と
    し、かつ、 0<T(1)L<TmpL とする光記録方法。
  2. 【請求項2】 基体上に相変化型の記録層を有する光記
    録媒体に対しオーバーライトにより1つの記録マークを
    形成するに際し、光ビーム変調のための記録波形とし
    て、上向きパルスとこれに続く下向きパルスとからなる
    単位パルスを少なくとも1つ有するパルス列を用いる光
    記録方法であって、 単位パルスの数がn(ただし、n≧4)であるパルス列
    において、先頭からi番目の単位パルスの上向きパルス
    幅および下向きパルス幅をそれぞれ基準クロック幅で規
    格化した値をT(i)HおよびT(i)Lで表したとき、 2≦i≦n−1においてT(i)H=TmpH(一定値)とし
    2≦i≦n−2においてT(i)L=TmpL(一定値)と
    し、かつ、 0≦T(n)L<TmpL、 TmpH<T(n)H≦TmpH+0.3 とする光記録方法。
  3. 【請求項3】 基体上に相変化型の記録層を有する光記
    録媒体に対しオーバーライトにより1つの記録マークを
    形成するに際し、光ビーム変調のための記録波形とし
    て、上向きパルスとこれに続く下向きパルスとからなる
    単位パルスを少なくとも1つ有するパルス列を用いる光
    記録方法であって、 単位パルスの数がn(ただし、n≧4)であるパルス列
    において、先頭からi番目の単位パルスの上向きパルス
    幅および下向きパルス幅をそれぞれ基準クロック幅で規
    格化した値をT(i)HおよびT(i)Lで表したとき、 2≦i≦n−1においてT(i)H=TmpH(一定値)とし
    2≦i≦n−2においてT(i)L=TmpL(一定値)と
    し、かつ、 0≦T(n)L<TmpL、 0.1≦T(n-1)L<TmpL とする光記録方法。
  4. 【請求項4】 前記光記録媒体の線速度を3.5m/s以
    上としてオーバーライトを行う請求項1〜3のいずれか
    の光記録方法。
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