JP2000320616A - 伝動ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルト - Google Patents

伝動ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルト

Info

Publication number
JP2000320616A
JP2000320616A JP11133541A JP13354199A JP2000320616A JP 2000320616 A JP2000320616 A JP 2000320616A JP 11133541 A JP11133541 A JP 11133541A JP 13354199 A JP13354199 A JP 13354199A JP 2000320616 A JP2000320616 A JP 2000320616A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
twisted
cord
power transmission
strands
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11133541A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kinoshita
隆史 木下
Hitoshi Hanesaka
仁志 羽坂
Keiji Takano
啓二 高野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuboshi Belting Ltd filed Critical Mitsuboshi Belting Ltd
Priority to JP11133541A priority Critical patent/JP2000320616A/ja
Publication of JP2000320616A publication Critical patent/JP2000320616A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ropes Or Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 子縄の引き揃え性が良好になって屈曲疲労性
を改善し、ベルト走行後の残存強力や強力保持率を改善
した伝動ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルトを提
供することを目的とする。 【解決手段】 心線4として、エチレン−2,6−ナフ
タレートを主たる構成単位とするポリエステル繊維フィ
ラメントからなる、500〜1, 500デニールの1束
のマルチフィラメント群を下撚りして下撚り子縄とし、
該子縄を2本束ね下撚り方向と逆方向に中撚りして中撚
り子縄とし、該子縄を3本束ね中撚りと同一または逆方
向に上撚りしてト−タルデニール数を3,000〜9,
000デニールとした撚コードを使用したVリブドベル
ト1のような伝動ベルトである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は伝動ベルト用心線
及びこれを用いた伝動ベルトに係り、詳しくは子縄の引
き揃え性を良好にしてコードあるいはベルトの残存強力
や強力保持率を高めこれらの屈曲疲労性を改善した伝動
ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】伝動ベルトは、伸張部と、ベルト長手方
向に沿って心線を埋設したクッションゴム層と、クッシ
ョンゴム層に隣接して配置した圧縮部によって構成され
ている。また最近では、Vベルトに代わって、クッショ
ンゴム層中に心線を埋設し、該クッションゴム層の上部
には必要に応じてカバー帆布を積層し、そして該クッシ
ョンゴム層の下部に複数のリブ部を設けたVリブドベル
トが、Vベルトに代わって自動車のエアーコンディショ
ナーやオルタネータ等の補機駆動の動力伝動用として広
く用いられている。
【0003】現在、上記心線としてポリエチレンテレフ
タレート(PET)繊維のコードが一般に使用されてい
る。それは、PET繊維が強力、弾性率、耐疲労性など
のバランスが他の繊維よりも優れているためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ベルト走行中
の張力低下を小さくするため、ベルトの熱収縮応力を大
きくすると、経時寸法安定性が悪くなるという問題点が
あった。この経時寸法安定性を改善するため、ポリエチ
レン−2,6−ナフタレート(PEN)繊維を使用した
耐熱性、寸法安定性の良好なゴム補強材が特開昭50−
16739号公報に開示されている。しかし、PET繊
維に比べて屈曲疲労性が悪いという問題点があった。
【0005】更に、屈曲疲労性を改善するために、PE
N繊維製心線のフィラメント角度を15〜25度にする
方法(特開平5−312237号公報)やPENフィラ
メントとPETフィラメントとを混撚する方法(特開平
7−127690号公報)等も提案されている。しか
し、その場合にも、PEN繊維を用いた心線の特徴の一
つであるモジュラスが低下すると言った不具合が発生し
た。
【0006】本発明はこのような問題点を改善するもの
であり、これに対処するもので子縄の引き揃え性が良好
になって屈曲疲労性を改善し、ベルト走行後の残存強力
や強力保持率を改善した伝動ベルト用心線及びこれを用
いた伝動ベルトを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本願請求項1記載
の発明は、伝動ベルトに使用する心線であり、エチレン
−2,6−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエ
ステル繊維フィラメントからなる、500〜1, 500
デニールの1束のマルチフィラメント群を下撚りして下
撚り子縄とし、該子縄を2本束ね下撚り方向と逆方向に
中撚りして中撚り子縄とし、該子縄を3本束ね中撚りと
同一または逆方向に上撚りしてト−タルデニール数を
3,000〜9,000デニールとした撚コードである
伝動ベルト用心線であり、子縄の引き揃え性が良好にな
って屈曲疲労性が改善され、ベルト走行後のコード残存
強力や強力保持率を高める。
【0008】本願請求項2記載の発明は、伸張部と、ベ
ルト長手方向に沿って心線を埋設したクッションゴム層
と、クッションゴム層に隣接して配置した圧縮部とから
なる伝動ベルトにおいて、上記心線がエチレン−2,6
−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエステル繊
維フィラメントからなる、500〜1, 500デニール
の1束のマルチフィラメント群を下撚りして下撚り子縄
とし、該子縄を2本束ね下撚り方向と逆方向に中撚りし
て中撚り子縄とし、該子縄を3本束ね中撚りと同一また
は逆方向に上撚りしてト−タルデニール数を3,000
〜9,000デニールとした撚コードである伝動ベルト
にあり、上記心線を使用しているために、子縄の引き揃
え性が良好になって屈曲疲労性が改善され、ベルト走行
後のコード残存強力や強力保持率を高める。
【0009】本願請求項3記載の発明は、伝動ベルト
が、伸張部と、ベルト長手方向に沿って心線を埋設した
クッションゴム層と、クッションゴム層に隣接してベル
トの周方向に延びる複数のリブを有する圧縮部とからな
るVリブドベルトであり、走行後のベルト残存強力や強
力保持率を高めその屈曲疲労性を改善することができ、
自動車のエアーコンディショナーやオルタネータ等の補
機駆動の動力伝動用として使用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るVリブドベル
トについて、添付図面に基づき具体的に説明する。図1
に示すVリブドベルト1は、カバー帆布3からなる伸張
部2と、コードよりなる心線4を埋設したクッションゴ
ム層5と、その下側に弾性体層である圧縮部6からなっ
ている。この圧縮部6は、ベルト長手方向に延びる断面
略三角形である台形の複数のリブ7を有している。
【0011】前記リブ7には、水素化ニトリルゴム、水
素化ニトリルゴムに不飽和カルボン酸金属塩を添加した
もの、クロロプレンゴム、天然ゴム、CSM、ACS
M、SBR、エチレン−アルファ−オレフィンエラスト
マーが使用される。水素化ニトリルゴムは水素添加率8
0%以上で、耐熱性及び耐オゾン性の特性を発揮するた
めに、好ましくは90%以上が良い。水素添加率80%
未満の水素化ニトリルゴムは、耐熱性及び耐オゾン性は
極度に低下する。耐油性及び耐寒性を考慮すると、結合
アクリロニトリル量は20〜45%の範囲が好ましい。
【0012】また、エチレン−アルファ−オレフィンエ
ラストマーの代表的なものとしては、EPDMがあり、
これはエチレン−プロピレン−ジエンモノマーよりなる
ゴムをいう。ジエンモノマーの例としては、ジシクロペ
ンタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボ
ルネン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエンな
どがあげられる。無論、エチレン−プロピレン系ゴム
(EPR)も使用可能である。
【0013】また、上記リブ7には、ナイロン6、ナイ
ロン66、ポリエステル、綿、アラミドからなる短繊維
を混入してリブ7の耐側圧性を向上させるとともに、プ
ーリと接する面になるリブ7の表面に該短繊維を突出さ
せ、リブ7の摩擦係数を低下させて、ベルト走行時の騒
音を軽減させる。これらの短繊維のうち、剛直で強度を
有し、しかも耐摩耗性を有するアラミド繊維とそれ以外
の繊維を併用することが望ましい。
【0014】上記アラミド短繊維が前述の効果を充分に
発揮するためには、アラミド繊維の繊維長さは1〜20
mmで、その添加量はゴム100重量部に対して1〜3
0重量部である。このアラミド繊維は分子構造中に芳香
環をもつ、例えば商品名コーネックス、ノーメックス、
ケブラー、テクノーラ、トワロン等である。尚、アラミ
ド短繊維の添加量が1重量部未満の場合には、リブ7の
ゴムが粘着しやすくなって摩耗する欠点があり、また一
方30重量部を越えると、短繊維がゴム中に均一に分散
しなくなる。
【0015】また、上記アラミド短繊維はリブ7のゴム
との接着を向上させるためにも、該短繊維をエポキシ化
合物やイソシアネート化合物から選ばれた処理液あるい
はRFL液、または両方の処理液によって接着処理され
る。
【0016】また、上記心線4としては、エチレン−
2,6−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエス
テル繊維フィラメントからなる、500〜1, 500デ
ニールの1束のマルチフィラメント群を下撚りして下撚
り子縄とし、該子縄を2本束ね下撚り方向と逆方向に中
撚りして中撚り子縄とし、該子縄を3本束ね中撚りと同
一または逆方向に上撚りしてト−タルデニール数を3,
000〜9,000デニールとした撚コードである。こ
のコードの上撚り数は5〜18/10cmであり、また
下撚り数は15〜50/10cm、中撚り数は3〜20
/10cmである。総デニールが3,000未満の場合
には、心線のモジュラス、強力が低くなり過ぎ、また
9,000を越えると、ベルトの厚みが増し、屈曲疲労
性が悪くなる。
【0017】本発明で使用するエチレン−2,6−ナフ
タレートは、通常ナフタレン−2,6−ジカルボン酸ま
たはそのエステル形成性誘導体を触媒の存在下に適当な
条件のもとにエチレングリコールと縮重合させることに
よって合成させる。このとき、エチレン−2,6−ナフ
タレートの重合完結前に適当な1種または2種以上の第
3成分を添加すれば、共重合体ポリエステルが合成され
る。
【0018】上記心線4の接着処理工程は、まず(1)
未処理コードをエポキシ化合物やイソシアネート化合物
から選ばれた処理液を入れたタンクに含浸してプレディ
ップした後、(2)160〜200°Cに温度設定した
乾燥炉に30〜600秒間通して乾燥し、(3)続いて
RFL液からなる接着液を入れたタンクに浸漬し、
(4)210〜260°Cに温度設定した延伸熱固定処
理機に30〜600秒間通して−1〜2%延伸して延伸
処理コードとする。
【0019】上記エポキシ化合物としては、例えばエチ
レングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等
の多価アルコールや、ポリエチレングリコール等のポリ
アルキレングリコールとエピクロルヒドリンのようなハ
ロゲン含有エポキシ化合物との反応生成物や、レゾルシ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジメチルメタン、
フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ホル
ムアルデヒド樹脂等の多価フェノール類やハロゲン含有
エポキシ化合物との反応生成物である。このエポキシ化
合物はトルエン、メチルエチルケトン等の有機溶剤に混
合して使用される。
【0020】また、イソシアネート化合物としては、例
えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ト
ルエン2,4−ジイソシアネート、P−フェニルジイソ
シアネート、ポリアリールポリイソシアネート等があ
る。このイソシアネート化合物もトルエン、メチルエチ
ルケトン等の有機溶剤に混合して使用される。
【0021】RFL液はレゾルシンとホルマリンとの初
期縮合体をラテックスに混合したものであり、ここで使
用するラテックスとしてはクロロプレン、スチレン・ブ
タジエン・ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリ
ル、NBR、CSM等である。
【0022】上記延伸熱固定処理されたコードは、スピ
ニングピッチ、即ち心線の巻き付けピッチを0.8〜
1.3mmにすることで、モジュラスの高いベルトに仕
上げることができる。0.8mm未満になると、コード
が隣接するコードに乗り上げて巻き付けができず、一方
1.3mmを越えると、ベルトのモジュラスが徐々に低
くなる。
【0023】上記カバー帆布3は綿、ポリアミド、ポリ
エチレンテレフタレート、アラミド繊維からなる糸を用
いて、平織、綾織、朱子織等に製織した布である。
【0024】尚、アラミド繊維を使用した場合には、ベ
ルトのモジュラスを高めることができるが、熱収縮がな
いために別途オートテンショナーが必要になり、伝達機
構が複雑になる欠点がある。しかし、エチレン−2,6
−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエステル繊
維を用いた心線は、熱収縮を起こすため、オートテンシ
ョナーを使用しなくてもよい。
【0025】Vリブドベルトの製造方法の一例は以下の
通りである。まず、円筒状の成形ドラムの周面に1〜複
数枚のカバー帆布と接着ゴム層とを巻き付けた後、この
上に処理コードからなる心線を螺旋状にスピニングし、
更に圧縮ゴム層を順次巻き付けて積層体を得た後、これ
を加硫して加硫スリーブを得る。次に、加硫スリーブを
駆動ロールと従動ロールに掛架され所定の張力下で走行
させ、更に回転させた研削ホイールを走行中の加硫スリ
ーブに当接するように移動して加硫スリーブの圧縮ゴム
層表面に3〜100個の複数の溝状部を一度に研磨す
る。このようにして得られた加硫スリーブを駆動ロール
と従動ロールから取り外し、該加硫スリーブを他の駆動
ロールと従動ロールに掛架して走行させ、カッターによ
って所定に幅に切断して個々のVリブドベルトに仕上げ
る。
【0026】また、本発明においては、上記のVリブド
ベルト以外にも、図2に示すようにベルトの上下表面に
のみカバー帆布3を付着したVベルト8も含む。このV
ベルト8は、心線4をクッションゴム層5中に埋設し、
その下側に短繊維を幅方向に配向した弾性体層である圧
縮部6を有している。この圧縮部6には、コグを長手方
向に沿って所定間隔で設けてもよい。
【0027】
【実施例】以下に、本発明を具体的な実施例のより更に
詳細に説明する。 実施例1、比較例1〜3 心線として、1束が1,000デニールのエチレン−
2,6−ナフタレート繊維(PEN繊維)と、1束が
1,100デニールのポリエチレンテレフタレート繊維
(PET繊維)を用いて、表1に示す構成、撚り数のコ
ードを作製した後、各未処置コードをトルエン90gに
PAPI(化成アップジョン社製ポリイソシアネート化
合物)10gからなる接着剤でプレディップした後、約
170〜190°Cの温度設定した乾燥炉に10〜30
0秒間通して乾燥し、続いてRFL液(クロロプレンラ
テックス100重量部、レゾルシン14.6重量部、ホ
ルマリン9.2重量部、苛性ソーダ1.5重量部、水2
62.5重量部)からなる接着剤に含浸させ、表1に示
す処理条件で熱延伸固定処理を行って処理コードとし
た。
【0028】
【表1】
【0029】次に、上記コードを使用してVリブドベル
ト(3PK1100)を作製した。このベルトの製造方
法は、以下の通りである。まず、円筒状モールドに経糸
と緯糸とが綿糸からなる平織物にクロロプレンゴムをフ
リクションしたゴム付帆布を1プライ巻き付けた後、表
2に示すクロロプレンゴム組成物からなる接着ゴムシー
トを巻き、更にその上に上記コードをスピニングし、そ
して表2に示すクロロプレンゴム組成物からなるゴム層
を巻き付け成形を終えた。これを公知の方法で160°
C、30分で加硫して円筒状の加硫ゴムスリーブを得
た。
【0030】上記加硫ゴムスリーブを研磨機の駆動ロー
ルと従動ロールに装着して、張力を付与した後に回転さ
せた。150メッシュのダイヤモンドを表面に装着した
研磨ホイールを1,600rpmで回転させ、これを加
硫スリーブに当接させてリブ部を研磨した。研磨機から
取り出したスリーブを切断機に設置した後、回転しなが
ら切断した。
【0031】作製したVリブドベルトは、上記各延伸固
定処理コードからなる心線がクッションゴム層内に埋設
され、その上側にゴム付綿帆布を1プライ積層し、他方
クッションゴム層の下側には圧縮部があって3個のリブ
がベルト長手方向に有していた。このVリブドベルトは
RMA規格による長さ1,100mmのK型3リブドベ
ルトであり、リブピッチ3.56mm、リブ高さ2.0
mm、リブ角度40°、ベルト厚さ4.3mmを有する
ものであった。
【0032】ここで圧縮部およびクッションゴム層を、
それぞれ表2に示すゴム組成物から調製し、バンバリー
ミキサーで混練後、カレンダーで圧延したものを用い
た。圧縮部には、短繊維が含まれ、ベルト幅方向に配向
している。尚、該短繊維はあらかじめ上記RFL液で接
着処置した。
【0033】
【表2】
【0034】次いで、前記Vリブドベルトの静的および
動的性能の評価を行った。この結果を表1に併記する。
【0035】尚、コードおよびベルトの試験方法は、以
下の通りである。
【0036】コード引き揃え差 長さ300mmの未処理コードを下撚り子縄の状態まで
解撚し、下撚り子縄の最長と最短の長さの差を元の長さ
(300mm)で除して求めた。
【0037】(2)ベルト中間伸度 ベルトを50mm/分の速度で引っ張って、ベルトに1
リブ当たり245Nの応力が掛かった時の伸び率を測定
した。
【0038】(3)ベルト切断伸度 ベルトを50mm/分の速度で引っ張って、ベルトが切
断したときの伸び率を測定した。
【0039】(3)ベルト強力 ベルトを50mm/分の速度で引っ張って、ベルト(コ
ード)が切断したときの最大荷重をリブ数で除して求め
た。
【0040】(4)ベルト残存強力 直径120mmの駆動プーリ、直径120mmの従動プ
ーリ、そして直径45mmの従動プーリを備えた走行試
験機にベルトを掛架し、直径120mmの従動プーリに
102kgfの荷重を掛けてベルトに張力を付与した
後、室温雰囲気下で駆動プーリを4800rpmで回転
させて、1,000時間ベルトを走行させた後、上記
(3)の方法でベルト強力を測定した。
【0041】(5)ベルト強力保持率 ベルト残存強力をベルト強力で除して求めた。
【0042】(6)ベルト側面ヒゲ発生率 ベルト100本を検査し、ベルト側面から心線の下撚り
子縄がヒゲ状に長さ3mm以上飛び出しているベルトの
本数の割合を算出した。
【0043】このように実施例では、下撚り、中撚り、
上撚りを設けているために、特にコード引き揃え差が小
さくなり、ベルト強力やベルト残存強力が改善され、し
かもベルト側面のヒゲ発生率が小さいことが判る。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本願請求項1記載の発明
では、エチレン−2,6−ナフタレートを主たる構成単
位とするポリエステル繊維フィラメントからなる、50
0〜1,500デニールの1束のマルチフィラメント群
を下撚りして下撚り子縄とし、該子縄を2本束ね下撚り
方向と逆方向に中撚りして中撚り子縄とし、該子縄を3
本束ね中撚りと同一または逆方向に上撚りしてト−タル
デニール数を3,000〜9,000デニールとした撚
コードである伝動ベルト用心線であり、子縄の引き揃え
性が良好になって屈曲疲労性が改善され、ベルト走行後
のコード残存強力や強力保持率が改善でき、ベルト側面
のヒゲ発生率を小さくできる効果がある。
【0045】本願請求項2記載の発明では、上記請求項
1記載の心線を用いた伝動ベルトであり、上記心線を使
用しているため子縄の引き揃え性が良好になって屈曲疲
労性が改善され、ベルト走行後のコード残存強力や強力
保持率が改善でき、ベルト側面のヒゲ発生率を小さくで
きる効果がある。
【0046】本願請求項3記載の発明では、上記請求項
1記載の心線を用いたVリブドベルトであり、走行後の
ベルト残存強力や強力保持率を高めてその屈曲疲労性を
大きく改善することができ、自動車のエアーコンディシ
ョナーやオルタネータ等の補機駆動の動力伝動用として
使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るVリブドベルトの断面斜視図であ
る。
【図2】本発明に係るVベルトの断面斜視図である。
【符号の説明】
1 Vリブドベルト 2 伸張部 3 カバー帆布 4 心線 5 クッションゴム層 6 圧縮部 7 リブ
フロントページの続き Fターム(参考) 3B153 AA08 AA47 AA50 BB01 BB20 CC21 CC27 CC29 FF12 FF15 GG01 GG05 GG40

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝動ベルトに使用する心線であり、エチ
    レン−2,6−ナフタレートを主たる構成単位とするポ
    リエステル繊維フィラメントからなる、500〜1, 5
    00デニールの1束のマルチフィラメント群を下撚りし
    て下撚り子縄とし、該子縄を2本束ね下撚り方向と逆方
    向に中撚りして中撚り子縄とし、該子縄を3本束ね中撚
    りと同一または逆方向に上撚りしてト−タルデニール数
    を3,000〜9,000デニールとした撚コードであ
    ることを特徴とする伝動ベルト用心線。
  2. 【請求項2】 伸張部と、ベルト長手方向に沿って心線
    を埋設したクッションゴム層と、クッションゴム層に隣
    接して配置した圧縮部とからなる伝動ベルトにおいて、
    上記心線がエチレン−2,6−ナフタレートを主たる構
    成単位とするポリエステル繊維フィラメントからなる、
    500〜1, 500デニールの1束のマルチフィラメン
    ト群を下撚りして下撚り子縄とし、該子縄を2本束ね下
    撚り方向と逆方向に中撚りして中撚り子縄とし、該子縄
    を3本束ね中撚りと同一または逆方向に上撚りしてト−
    タルデニール数を3,000〜9,000デニールとし
    た撚コードであることを特徴とする伝動ベルト。
  3. 【請求項3】 伝動ベルトが、伸張部と、ベルト長手方
    向に沿って心線を埋設したクッションゴム層と、クッシ
    ョンゴム層に隣接してベルトの周方向に延びる複数のリ
    ブを有する圧縮部とからなるVリブドベルトである請求
    項2記載の伝動ベルト。
JP11133541A 1999-05-14 1999-05-14 伝動ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルト Pending JP2000320616A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11133541A JP2000320616A (ja) 1999-05-14 1999-05-14 伝動ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11133541A JP2000320616A (ja) 1999-05-14 1999-05-14 伝動ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000320616A true JP2000320616A (ja) 2000-11-24

Family

ID=15107235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11133541A Pending JP2000320616A (ja) 1999-05-14 1999-05-14 伝動ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000320616A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012167711A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Teijin Fibers Ltd 伝動ベルト
CN103291838A (zh) * 2013-05-17 2013-09-11 刘有林 塔架式抽油机专用皮带
JP2017538049A (ja) * 2014-12-09 2017-12-21 コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン 少なくとも三重撚りを有するテキスタイルコード
JP2018500471A (ja) * 2014-12-09 2018-01-11 コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン 少なくとも三重撚りを伴う高弾性率テキスタイルコード
US11572640B2 (en) 2017-03-31 2023-02-07 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Organic fiber twisted yarn cord
EP4201698A1 (en) * 2021-12-27 2023-06-28 Advanced International Multitech Co., Ltd. Wheel rim

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012167711A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Teijin Fibers Ltd 伝動ベルト
CN103291838A (zh) * 2013-05-17 2013-09-11 刘有林 塔架式抽油机专用皮带
CN103291838B (zh) * 2013-05-17 2016-06-22 刘有林 塔架式抽油机专用皮带
JP2017538049A (ja) * 2014-12-09 2017-12-21 コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン 少なくとも三重撚りを有するテキスタイルコード
JP2018500471A (ja) * 2014-12-09 2018-01-11 コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン 少なくとも三重撚りを伴う高弾性率テキスタイルコード
US10689780B2 (en) 2014-12-09 2020-06-23 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin High modulus textile cord with an at least triple twist
US11572640B2 (en) 2017-03-31 2023-02-07 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Organic fiber twisted yarn cord
EP4201698A1 (en) * 2021-12-27 2023-06-28 Advanced International Multitech Co., Ltd. Wheel rim

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6132328A (en) Load carrying cord and power transmission belt incorporating the load carrying cord
JPH09158989A (ja) 接着処理繊維コード及びこれを用いた動力伝動用ベルト
JP6283097B2 (ja) ゴム補強用短繊維、該短繊維含有ゴム組成物及び動力伝動ベルト
JP3140679B2 (ja) Vリブドベルト
CN110785582B (zh) V型多楔带及其制造方法
JP2000320616A (ja) 伝動ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルト
JPH11159580A (ja) 伝動ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルト
JP2002227051A (ja) 伝動ベルト用心線及びこれを用いたvリブドベルト
JP2006266494A (ja) Vリブドベルト
JP3923818B2 (ja) 動力伝動ベルト
JP3190819B2 (ja) Vリブドベルト
JPH116546A (ja) Vリブドベルトを用いた多軸駆動装置
JP2571526B2 (ja) 動力伝動ベルト用心線およびこれを用いた動力伝動ベルト
JP2000199181A (ja) ゴム組成物分散用短繊維およびこれを用いた動力伝動ベルト
JPH116547A (ja) Vリブドベルトを用いた多軸駆動装置
JP2003194152A (ja) Vリブドベルト
JP3174757B2 (ja) 接着処理繊維及びこれを用いた動力伝動用ベルト
JP3126931B2 (ja) 動力伝動ベルト補強用短繊維の製造方法及び動力伝動ベルト
JP2005076705A (ja) Vリブドベルト
JP2001140988A (ja) 動力伝動用ベルト
JP2002241543A (ja) クロロプレンゴム組成物及びこれを用いた伝動用ベルト
JP2003294088A (ja) 多軸駆動装置用のvリブドベルト
JP2001234984A (ja) Vリブドベルト
JP2005188689A (ja) Vリブドベルト
JP2001124146A (ja) 動力伝動用ベルト