JP2000309105A - 液体収納容器、液体供給システムおよび前記液体収納容器の製造方法 - Google Patents

液体収納容器、液体供給システムおよび前記液体収納容器の製造方法

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JP2000309105A
JP2000309105A JP11120616A JP12061699A JP2000309105A JP 2000309105 A JP2000309105 A JP 2000309105A JP 11120616 A JP11120616 A JP 11120616A JP 12061699 A JP12061699 A JP 12061699A JP 2000309105 A JP2000309105 A JP 2000309105A
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wall
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Hidehisa Matsumoto
英久 松本
Hajime Yamamoto
肇 山本
Shozo Hattori
省三 服部
Atsushi Hinami
淳 日南
Eiichiro Shimizu
英一郎 清水
Koki Hayashi
弘毅 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用環境の温度変化に依らずに負圧特性を安
定させ、安定した液体供給を実現する。 【解決手段】 インクタンクは、内部にインクを収容す
るインク収納部を形成する内壁102と、インク収納部
を収容するインク収納部収容室を形成する外壁101
と、インク収納部から外部にインクを供給するためのイ
ンク供給部103とを有する。内壁102は、インクの
導出に伴って変形してインク収納部内に負圧を発生させ
ることができる部材であって、使用環境の温度変化に伴
う弾性率の変化が25%以下である部材によって構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部へ液体を供給
するために負圧を利用する液体収納容器、液体供給シス
テム、および前記液体収納容器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、本出願人による特開平9−2
67483号公報に開示されているように、外郭を形成
する外壁に対して分離可能な内壁で囲まれた領域(以
下、「インク収納部」という。)にインクが収容されて
いるインクタンクが知られている。
【0003】上記のインクタンクは、外壁が内壁に比べ
て十分厚く形成されており、収納されたインクの流出に
よって内壁が変形しても、外壁は殆ど変形しない。ま
た、外壁には、外壁と内壁との間に空気を取り入れるた
めの空気取り入れ口が設けられている。内壁は溶着部
(ピンチオフ部)を有し、この溶着部で内壁は外壁に係
合するように支持されている。
【0004】このように構成されたインクタンクは、イ
ンクの消費による変形の作用力と初期状態の形状に戻ろ
うとする作用力とが内壁に働き、インク収納部内の負圧
を安定化させる方向に機能するものであり、安定した負
圧を利用しながら液体供給を行うことができる優れたイ
ンクタンクである。
【0005】また、上記の公報は、インクタンクの内壁
および外壁について、耐衝撃性を高めるために、それぞ
れを異なる材質の多層構造とすることを開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プリンタが
使用される環境は一般に地域によって大きく異なるが、
プリンタは一定温度の環境下において使用されることが
多い。
【0007】ところが、実際には、温度変化が激しい地
域や、一日の温度差が大きい地域もある。本発明者等
は、このように温度条件を変化させて上述のインクタン
クを使用した場合、変形量が同じであるにもかかわら
ず、インクタンクが発生する負圧に変化が見られる場合
があることを見出した。そのため、ある所定の温度では
所望の負圧特性を発揮することのできるインクタンクで
あっても、その温度に対して大幅に温度が変化した環境
下では、このような負圧の変動により、所望の負圧特性
を得ることができなくなるおそれがあることが分かっ
た。この場合、設定された温度との温度差の大きい環境
下で印字を行なうには、記録ヘッドからのインク漏れを
防止するために、例えば通常よりも回復処理を増やすこ
となどで負圧を調整する必要がある。
【0008】本発明者等は上述の原因について鋭意検討
した結果、内壁の材料として使用される樹脂の、温度に
対する弾性率の変化、およびガラス転移点温度(分子が
ミクロブラウン運動を開始し、性状がガラス状からゴム
状に移行する温度)と使用環境温度との関係が重要であ
るとの新規な知見を得るに至った。
【0009】また、インクタンクは、内部にインク等の
液体を収容するため、インクに対する接液性に優れる
(インクと接触することでインクの組成に影響を与える
ことのない)こと、ガスバリア性に優れることが求めら
れていた。ところが、これらの機能性樹脂は一般的には
互いに剥離可能であるため、これらの樹脂層を互いに接
着させるための接着層を必要としている。
【0010】一方で、上述の公報に開示されたインクタ
ンクでは、円筒形のパリソンを断面が角柱形状の型内で
膨らませることにより製造されることによる、厚み分布
を有している。したがって、内壁を多層で形成する場合
も、その各層は中央部が角部に対して相対的に厚く、中
央部から角部に向かって滑らかに厚み分布が変化してい
る。そのため、複数の層を互いに確実に密着させるため
に接着層を設けると、中央部を中心に接着層の厚みが増
加し、結果として内壁全体の厚みが増加することにな
る。
【0011】そこで本発明は、使用環境の温度変化に依
らずに負圧特性を安定させ、安定した液体供給を実現す
ることができる液体収納容器、液体供給システムおよび
前記液体収納容器の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の液体収納容器は、内部に液体を収容する液
体収納部を形成する内壁と、前記液体収納部を収容する
液体収納部収容室を形成する外壁と、前記液体収納部か
ら外部に液体を供給するための液体供給部とを有する液
体収納容器であって、前記内壁が、前記液体の導出に伴
って変形して前記液体収納部内に負圧を発生させること
ができる部材であり、かつ使用環境の温度変化に伴う弾
性率の変化が25%以下である部材によって構成されて
いることを特徴とする。
【0013】上記のように構成された本発明の液体収納
容器によれば、内壁の材料が非結晶性樹脂であると結晶
性樹脂であるとを問わず、使用環境の温度変化に依らず
に負圧特性が安定するので、安定した液体供給を実現す
ることが可能になる。
【0014】また、本発明の液体収納容器は、内部に液
体を収容する液体収納部を形成する内壁と、前記液体収
納部を収容する液体収納部収容室を形成する外壁と、前
記液体収納部から外部に液体を供給するための液体供給
部とを有する液体収納容器であって、前記内壁が、前記
液体の導出に伴って変形して前記液体収納部内に負圧を
発生させることができる部材であり、かつガラス転移温
度が使用環境の最高温度よりも高い非結晶性の樹脂から
なる部材によって構成されていることを特徴とする。
【0015】また、本発明の液体収納容器は、内部に液
体を収容する液体収納部を形成する内壁と、前記液体収
納部を収容する液体収納部収容室を形成する外壁と、前
記液体収納部から外部に液体を供給するための液体供給
部とを有する液体収納容器であって、前記内壁が耐酸素
透過層、耐環境温度変化層および耐液体層を含む多層構
造を成し、前記耐液体層は前記液体に接触する最内層に
設けられ、前記耐環境温度変化層はガラス転移温度が使
用環境の最高温度よりも高い非結晶性の樹脂からなり、
さらに、前記内壁が前記液体の導出に伴って変形して前
記液体収納部内に負圧を発生させることができるように
構成されていることを特徴とする。
【0016】非結晶性の樹脂は、ガラス転移温度以下の
温度での弾性率が温度によらずほぼ一定であるので、内
壁の材料にガラス転移温度が使用環境の最高温度よりも
高い非結晶性の樹脂を用いることにより負圧特性が安定
し、使用環境の温度変化に依らず安定した液体供給を実
現することが可能になる。
【0017】さらに、前記内壁の前記耐環境温度変化層
は、前記耐液体層と前記耐酸素透過層との間に設けられ
ているとともに機能性接着樹脂材料を含んでいる構成と
してもよく、あるいは、前記内壁の前記耐酸素透過層
は、前記耐液体層と前記耐環境温度変化層との間に設け
られているとともに機能性接着樹脂材料を含んでいる構
成としてもよい。
【0018】これにより、内壁を構成する最外層および
最内層が、機能性接着樹脂材料が添加された中間層と一
体化される。そのため、接着層を設けていた従来技術に
比べて内壁の厚みが増加することが抑えられ、負圧変化
を滑らかに行わせることが可能となる。
【0019】また、前記内壁の前記耐環境温度変化層
は、使用環境の温度変化に伴う弾性率の変化が15%以
下であることを含む構成としてもよい。
【0020】さらには、前記液体供給部を介して前記液
体収納部内に気体を導入して液体を導出させる気液交換
を生じさせることができる負圧発生部材収納容器に取り
付けられるように構成されていてもよい。
【0021】また、本発明の液体供給システムは、上記
本発明の液体収納容器と、該液体収納容器の前記液体供
給部を介して前記液体収納部内に気体を導入して液体を
導出させる気液交換を生じさせることができる負圧発生
部材収納容器とを有する。
【0022】上記本発明の液体収納容器は使用環境の温
度変化に依らずに負圧特性が安定するので、この液体収
納容器を用いて液体供給システムを構成することによ
り、負圧発生部材収納容器内に設けられるバッファ空間
をより一層減少させることが可能となる。
【0023】さらに、前記液体収納容器が前記負圧発生
部材収納容器に対して着脱できるように構成されていて
もよい。
【0024】また、本発明の液体収納容器の製造方法
は、内部に液体を収容する液体収納部を形成する内壁
と、前記液体収納部を収容する液体収納部収容室を形成
する外壁と、前記液体収納部から外部に液体を供給する
ための液体供給部とを有する液体収納容器の製造方法で
あって、前記液体収納容器の外郭に相当する型と、該型
より小さい径の略円筒形の外壁用の第1のパリソンおよ
び内壁用の第2のパリソンとを用意する工程と、内部に
エアを注入して前記第1および第2のパリソンを膨張さ
せて前記型に沿わせ、前記液体収納容器の前記外壁およ
び前記内壁を、前記内壁で形成される領域と前記外壁に
よって形成される領域とが分離することができるように
かつ略相似形に成形する工程とを含み、前記内壁用の第
2のパリソンを用意する工程が、耐酸素透過層、耐環境
温度変化層および耐液体層を含む多層構造のパリソンを
用意する工程からなることを特徴とする。
【0025】これにより、負圧特性が安定し、使用環境
の温度変化に依らずに安定した液体供給を実現すること
ができる液体収納容器が製造される。
【0026】さらに、前記内壁用の第2のパリソンを用
意する工程が、前記第2のパリソンを前記耐環境温度変
化層が前記耐液体層と前記耐酸素透過層との間に設けら
れている構成に形成する工程と、前記耐環境温度変化層
を形成する樹脂に機能性接着樹脂材料を含ませる工程と
を含む構成としてもよく、あるいは、前記内壁用の第2
のパリソンを用意する工程が、前記第2のパリソンを前
記耐酸素透過層が前記耐液体層と前記耐環境温度変化層
との間に設けられている構成に形成する工程と、前記耐
酸素透過層を形成する樹脂に機能性接着樹脂材料を含ま
せる工程とを含む構成としてもよい。
【0027】これにより、最内層と中間層と中間層とを
接着させるために接着層を設けていた従来技術に比べて
内壁の厚みの増加が抑えられた液体収納容器が製造され
る。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0029】図1は、本発明のインクタンクの一実施形
態を示す概略図であり、同図(a)は断面図、同図
(b)は側面図、同図(c)は斜視図である。また、図
2は、図1に示したインクタンクにインクを収容し、イ
ンクタンクのインク供給部からインクを導出したときの
変化を(a)〜(d)の順に示す概略図であり、添字1
は図1(b)のB−B断面図を、添字2は図1(a)の
A−A断面図を示している。
【0030】図1に示した本実施形態のインクタンク1
00は、外郭を形成する外壁101に対して分離可能な
内壁102で囲まれた領域(以下、「インク収納部」と
いう。)にインクが収容されている。外壁101は、イ
ンク収納部を収容するインク収納部収容室を構成するも
のでもある。また、外壁101は内壁102に比べて十
分厚く、インクの流出により内壁102が変形しても殆
ど変形することはない。また、外壁は空気取り入れ口1
05を有している。内壁は溶着部(ピンチオフ部)10
4を有し、この溶着部で内壁は外壁に係合するように支
持されている。
【0031】ここで、図1のインクタンクについて詳述
すると、インクタンク100は8つの平面から構成さ
れ、円筒状のインク供給部103が曲面として付加され
たものである。この8つの面のうち、インク供給部10
3の両側にある内・外壁それぞれにおける最大面積の面
は、後述する6つの角部(α1、β1、β1、β1、β
1、α1)、(α2、β2、β2、β2、β2、α2)
で区分されている。
【0032】この最大面積をなす内壁面の厚さは、略多
角柱状の各面の中央域より角部を構成する部分の方が薄
く、各面の中央域から前記角部それぞれに向かって徐々
に減少しており、インク収納部側に凸の形状を有してい
る。この方向は、言い換えると面の変形方向と同じであ
り、インク収納部の変形を促進する効果を有する。
【0033】ここで内壁の角部は、3面により構成され
ているので、結果として内壁の角部全体の強度は中央域
の強度に比べて相対的には強くなっている。また、面の
延長から見れば、中央域に比べて厚さは薄いので後述す
る面の移動を許容する。この内壁の角部を構成する部分
は、それぞれほぼ同等の厚さであることが望ましい。
【0034】また、インク供給部103には、わずかな
振動や外圧がタンクに加わった場合にインクの漏れを防
止できるようなインク漏れ防止機能を有するインク導出
許可部材106を介して不図示のインクジェット記録手
段のインク導出管と連結されている(以下、「初期状
態」という。)。インク供給部103は、内壁と外壁と
がインク導出許可部材106などにより分離しにくい構
成となっている。さらに後述する円筒の曲面と平面との
交差部であるγ1、γ2は、インク供給部が略円筒形で
あることから、通常のインクジェット記録手段からのイ
ンクの吐出による、インクの導出に伴う内壁の変形に対
しては潰れにくい特性を有する。本実施形態のインクタ
ンクでは、インク供給部は略円筒形であるが、略円筒形
に限定されるものではない。多角柱形状であっても、イ
ンク収納部に比べインク供給部の大きさは十分小さいた
めに、インクの導出に伴う内壁の変形に対しては潰れに
くい特性は変わらない。従って、インクの消費が完全に
終了したときでも、インク供給部では内壁と外壁とは変
形することなく初期状態を維持している。
【0035】なお、図1および図2は模式的概略図であ
るため、インクタンクの外壁101とインクタンク内壁
102との位置関係は空間を隔てたように描かれている
が、実際は分離可能な状態になっていればよく、内壁と
外壁とが接触していても、微少な空間を隔てて配置され
るように構成されていてもよい。したがって、いずれの
場合においても初期状態において、インクタンクは、外
壁101の内面の形状に沿って、少なくとも外壁101
の角部α1、β1に対応した位置に内壁102の角部α
2、β2がくるように成形されている(図2(a1),
(a2))。
【0036】ここで、角部とは、略多面体により構成さ
れるインクタンクにおいて、少なくとも3つの面、より
好ましくは3つの平面の交差する交差部分、あるいはそ
の延長面の交差部に対応する部分を含む意味である。角
部の符号の意味は、αがインク供給部を有する面により
形成される角部、βはそれ以外の角部であり、添字1が
外壁であること、添字2が内壁であることを表してい
る。また、インク供給部は略円筒状に形成されている
が、ここで円筒の曲面と、実質的な平面との交差部分を
γで表すと、この交差部分においても外壁と内壁は対応
した位置にあり、それぞれを以下γ1、γ2と表記す
る。なお、角部には微小曲面部を設けて構成しても良
い。この時の面の定義は、多面体の微小曲面部を角部と
してとらえ、微小曲面部を除いた平面として定義する。
【0037】記録ヘッドからインクが吐出された後、イ
ンク収納部のインクが消費され始めると、内壁102
は、インク収納部の体積が減少する方向に、面積最大の
面の中央部から変形を始める。ここで、外壁は内壁の角
部の変位を抑制する働きをする。本インクタンクは上述
の角部α2、β2によって区分された角部の位置変動が
ほとんどないので、インク収納部はインク消費による変
形の作用力と初期状態の形状に戻ろうとする作用力とが
働き、負圧を安定化させる方向に機能する。
【0038】この時、空気取り入れ口105から、内壁
102と外壁101との間に空気が導入され、内壁の変
形を阻害することなく、インク使用時における安定した
負圧の維持をはかる働きをする。つまり、内壁と外壁の
空間は、空気取り入れ口105を介して外気に連通して
いる。この後、内壁の力と、記録ヘッドの吐出口におけ
るメニスカスの力とが釣り合うことにより、インク収納
部内にインクが保持される(図2(b1),(b
2))。
【0039】さらにインク収納部のかなりのインクが外
部に導出される(図2(c1),(c2))と、前述と
同様にインク収納部が変形し、インク収納部の中央部分
が内方に向かう安定した潰れ方が維持される。さらに、
溶着部104も、内壁の変形規制部分となり、最大面積
を有する面に隣接する面について、相対的にピンチオフ
部104を有する領域より、ピンチオフ部を有していな
い部分が先に変形を始め、外壁から離間する。
【0040】しかし、上記の内壁変形規制部分だけで
は、インク供給部近傍の内壁が変形することでインク供
給部を塞いでしまい、インク収納部に収容されたインク
を十分使い切ることができなくなるおそれがある。
【0041】本実施形態では、図1(c)に示す内壁の
角部α2は、初期状態において外壁の角部α1に沿って
形成されているので、内壁が変形する際に、内壁の他の
部分に比べて内壁の角部α2は変形しにくく、内壁の変
形を規制することができる。なお、本インクタンクの内
壁は、複数の角部α2のなす角度が90度として表現さ
れている。
【0042】ここで、内壁の角部α2の角度を、外壁の
角部α1を構成する実質的に平面形状をなす少なくとも
3面のうちの2面のなす角度、すなわち、2面の延長の
交差部分の角度として定義した。内壁の角部の角度を外
壁の角部の角度により定義するのは、後述する製造工程
において、外壁を基準に製造するためであり、すでに述
べたように内壁と外壁とは初期状態においてほぼ相似形
であるためである。
【0043】このように、図2(c1),(c2)にお
いては、図1(c)に示す内壁の角部α2が対応する外
壁の角部α1に分離可能な状態で位置しており、一方、
インク供給部を有する面により形成される角部以外の内
壁の角部β2については、α2に比べると対応する外壁
の角部β1からやや離れるようになる。しかし、図1お
よび図2に示す実施形態では、対向する位置にあるβに
ついても、そのなす角度が90度以下により構成されて
いるものが多い。したがって、インク収納部を形成する
他の内壁の領域に比べれば、対応する外壁との位置関係
を初期状態に近い位置に保つことができるので、内壁の
補助的な支持を実現している。
【0044】さらに、図2(c1),(c2)において
は、表面積が最大の互いに対向する面が、ほぼ同時に変
形を行うので、インク収納部の中心部が互いに接するよ
うになる。この中心部の接触部分(図2(c1),(d
1)の斜線部)は、更なるインクの導出によりさらに広
がるようになる。すなわち、本実施形態のインクタンク
は、インクを導出するときに最大面積の面と、最大面積
の面に隣接する面とが形成するエッジが折れ曲がる前
に、最大面積の面が対向面と接触することになる。
【0045】やがてインク収納部に収容されていたイン
クのほぼ全体を使い終える(以下、「最終状態」とい
う。)。この時の状態を図2(d1),(d2)に示
す。
【0046】この状態において、インク収納部の接触部
分は、インク収納部のほぼ全域にわたり、内壁の角部β
2の中には、対応する外壁の角部β1から完全に離れる
ものも存在するようになる。一方、内壁の角部α2は、
最終状態においても対応する外壁の角部α1に分離可能
な状態で位置しており、最後まで内壁の変形規制部分と
なる。
【0047】さらに、この状態の場合、内壁の厚さによ
っては、溶着部104が外壁から離れることが起こりう
るが、その場合、溶着部104は長さ成分を持っている
ため、変形する方向は限定される。従って、溶着部が外
壁から外れる場合でも、その変形は不規則ではなく、バ
ランスをとりながら変形を行うことになる。
【0048】本実施形態のインクタンクのインク収納部
にインクを収容し、インク供給部からインクを導出した
ときの変化は以上の通りであり、最大面積の面から変形
をはじめ、最大面積の面と隣接する面が形成するエッジ
が折れ曲がる前に最大面積の面が対向する面と接触し、
インク供給部を有する面により構成される角部以外の角
部が移動することで、インクタンクの変形の際に変形の
優先順位を有する構成となっている。
【0049】次に、上記に説明した本実施形態のインク
タンクの実施例について説明する。
【0050】
【実施例】(第1の実施例)図1に示したインクタンク
100の、内壁102を材料をそれぞれ異ならせて構成
した場合における温度変化による負圧特性の変化を調べ
た。
【0051】インクタンクの容量を12cc、内壁10
2の厚みを約200μm(以下、「最大厚み」とい
う。)、インクタンクの幅を約10mm、環境温度を5
℃および35℃とした場合のインクタンクの負圧特性
は、下記の表1に示す結果であった。
【0052】
【表1】 上記の表1に示したように、内壁をPET(ポリエチレ
ンテレフタラート)またはAPL(アペル;三井化学
(株)の登録商標)で形成した場合には実用上良好な負
圧特性が得られたが、HDPE(高密度ポリエチレン)
で形成した比較例では実用上良好な負圧特性が得られな
かった。なお、アペル(本明細書中においては「AP
L」と表記する)は、非結晶性ポリオレフィンの一種か
らなる樹脂である。
【0053】ここで、APLは非結晶性樹脂であり、そ
のガラス転移点温度は約80℃〜140℃である。な
お、図3に示すように、APL等の非結晶性樹脂の場合
には、ガラス転移点以下の温度での弾性率は温度によら
ずほぼ一定である。それに対し、HDPE等の結晶性の
樹脂の場合は、ガラス転移点より低い温度でも弾性率は
温度によって変化し、またガラス転移点より温度が高い
領域では弾性率の変化の割合が大きな領域が存在する。
【0054】このように、本実施例では、ガラス転移温
度が環境温度の最高温度より高い非結晶性の樹脂を内壁
の材料に用いることで、使用環境の温度変化によらず、
安定したインク供給を実現することができる。
【0055】表2は、APLまたはHDPEによって形
成された、耐環境温度変化層としても機能する内壁の、
使用環境を5℃とした場合と35℃とした場合とにおけ
る弾性率変化等を示す表である。
【0056】
【表2】 表2から分かるように、使用環境温度の最低温度と最高
温度とにおける内壁の弾性率変化の割合が大きいと、イ
ンクタンクに発生する負圧も変化する。これは、本発明
のインクタンクは、インクの導出に伴って内壁が変形す
ることで負圧を発生するためであり、図1に示すような
偏平形状のインクタンクでは、主としてインクの導出に
伴う最大面積面の変形が元の形状に戻ろうとするための
力が変化するためである。
【0057】この内壁の弾性率(すなわち、例えば2層
構成の内壁の場合は2層全体であって、3層構成の内壁
の場合は3層全体である)の変化は小さければ小さい程
よいが、実用上、インクジェット記録の分野に使用され
るインクタンクの範囲としては、内壁の弾性率の変化の
割合が25%以下であることが望ましく、耐環境温度変
化層としての弾性率の変化の割合は15%以下であるこ
とが望ましい。このような材料であれば、非結晶性、結
晶性を問わず、内壁の材料として使用することで、使用
環境の温度変化によらず、安定したインク供給を実現す
ることができる。弾性率の変化の割合が15%以下を満
たす結晶性の樹脂としては、上述したPET(環境温度
が23℃のときに、弾性率が約20000kgf/cm2)等があ
る。
【0058】なお、使用環境温度の上限が50℃の場合
には、ガラス転移点温度がそれより高い非結晶性の樹脂
を用いるが、5℃〜50℃での弾性率変化が上述の範囲
内にあるものを用いればよい。
【0059】(第2の実施例)インクタンク100の外
壁101および内壁102は、それぞれ種々の材料を用
いて形成することができる。さらに、内壁102は、種
々の材料からなる複数の層を積層させて形成することが
できる。
【0060】本発明者等は、インクタンクの構成例Aと
して(図10参照)、外壁101を厚さが1000μm
のPP(ポリプロピレン)を用いて構成し、内壁を厚さ
が10〜15μmのEVOH(EVA(エチレン酢酸ビ
ニル共重合体樹脂)のけん化物)からなる最外層102
aと、厚さが200〜230μmのAPLおよび機能性
接着剤樹脂の混合樹脂からなる中間層102bと、厚さ
が60μmのPE(ポリエチレン)からなる最内層10
2cとを積層させて構成したものを作製した。本構成例
Aの内壁の厚みは約300μmとした。
【0061】EVOHからなる最外層は酸素に対するガ
スバリヤ性に優れる耐酸素透過層として機能し、また、
PEからなる最内層はインクに対する接液性に優れる耐
インク層として機能する。また、APLおよび機能性接
着剤樹脂の混合樹脂からなる中間層は、第1の実施例中
で説明したように、温度変化による弾性率の変化が少な
い耐環境温度変化層として機能する。本構成例Aのよう
に、最もインク収納部側に位置しインク収納部の内壁面
を構成する最内層に接液性に優れる層を有し、さらにガ
スバリア性に優れる層を備えることで、長期保存時のイ
ンクの特性の変化を効果的に防止することができる。
【0062】なお、EVOH、APLおよびPEは互い
に分離し易いため、それらを互いに接着させるために、
通常は機能性接着樹脂からなる接着層を必要とする。し
かし、接着層を設けると内壁全体の厚みが増加してしま
うという問題が生じてしまう。そこで、本実施例では、
中間層のAPLにポリオレフィンからなる機能性接着樹
脂をぺレット状の状態で重量比が7:3の割合で添加
(内添)してある。この機能性接着樹脂をAPLに添加
することで、最外層および最内層を中間層から分離しな
いように中間層と一体化させることができる。
【0063】また、最外層と中間層とを入れ替えて、つ
まり、APLで最外層を形成するとともにEVOHで中
間層を形成して、APLに機能性接着樹脂を添加する代
りに、EVOHに機能性接着樹脂を添加する構成として
もよい。ただし、EVOHに機能性接着樹脂を添加する
とガスバリア性が低下するため、当初のように、APL
で中間層を形成してAPLに機能性接着樹脂を添加する
構成とすることが好ましい。
【0064】機能性接着樹脂の添加割合が、ぺレット状
の状態における重量比で6:4よりもAPLの割合の方
が多くなるようにすれば、APLおよび接着樹脂からな
る中間層が、第1の実施例で説明したような温度変化に
対する負圧変化を支配的に決定する層として機能するこ
とができる。
【0065】また、最外層、中間層および最内層が互い
に分離しないように一体となっている状態において、中
間層が第1の実施例で説明したような温度変化に対する
負圧変化を支配的に決定する層として機能するために
は、最外層および最内層の弾性率の変化の割合にもよる
が、上述の構成例Aでは、最外層および最内層に対して
中間層の割合が70%以上であればよいことが確認され
た。
【0066】なお、中間層のAPLは環状オレフィンコ
ポリマーであり、機能性接着樹脂がポリオレフィン、外
壁がPPであるので、本実施例Aのインクタンクはリサ
イクル性に優れている。
【0067】また、本発明者等は、インクタンクの他の
構成例として、構成例B,CおよびDを作製した。
【0068】構成例Bは、外壁を厚さが1000μmの
PPを用いて構成し、内壁を厚さが10μmのEVOH
からなる最外層と、厚さが150〜200μmのAPL
および機能性接着剤樹脂の混合樹脂からなる中間層と、
厚さが10μmのPPからなる最内層とを積層させて構
成したものである。
【0069】構成例Cは、外壁を厚さが1000μmの
HIPS(耐衝撃性ポリスチレン)を用いて構成し、内
壁を厚さが20μmのPPおよび機能性接着樹脂からな
る最外層と、厚さが10μmのEVOHからなる第1の
中間層と、厚さが150〜200μmのAPLおよび機
能性接着剤樹脂の混合樹脂からなる第2の中間層と、厚
さが10μmのPPからなる最内層とを積層させて構成
したものである。
【0070】また、構成例Dは、外壁を厚さが1000
μmのPPを用いて構成し、内壁を厚さが200μmの
APLからなる最外層と、厚さが20μmのEVOHお
よび機能性接着剤樹脂の混合樹脂からなる中間層と、厚
さが50μmのPPからなる最内層とを積層させて構成
したものである。
【0071】さらに、本発明者等は、比較例として、外
壁を厚さが1000μmのHIPSを用いて構成し、内
壁を厚さが250μmのPPを用いて構成したものを作
製した。
【0072】表3は、上記の各構成例および比較例にお
けるガスバリア性、内壁の吸湿性および温度変化による
負圧特性の変化をそれぞれ比較した結果を示す表であ
る。
【0073】
【表3】 EVOHは吸湿性を有するため、構成例AおよびBで
は、最外層のEVOHが吸湿することでガスバリア性が
変化するおそれがある(ただし、内壁は外気に対して外
壁との間の空間を隔てて開放されているので、内壁が大
気に対して直接にさらされている状態に比べれば内壁は
保護されている)。一方、構成例CおよびDでは、最外
層にPPあるいはAPLを用いることでEVOHからな
る層を保護し、内壁が吸湿することを抑えている。
【0074】なお、上記の説明では、耐酸素透過層をE
VOHで形成し、耐インク層をPPまたはPEで形成
し、耐環境温度変化層をAPLで形成する例を示した。
これらの他にも、耐酸素透過層をEVOHまたはPET
で形成し、耐インク層をPP,PE,ノリル樹脂(米国
GE社の登録商標),またはポリサルフォンで形成し、
耐環境温度変化層をガラス転移点温度が環境温度より高
い非結晶性樹脂の他、PETあるいはPBT(ポリブチ
レンテレフタラート)で形成してもよい。
【0075】次に、本実施例のインクタンクの製造方法
について詳細に説明する。
【0076】本発明で提供されるインクタンクは、成形
樹脂材料からなる二重壁構造を採用し、外壁を厚くして
強度を持たせ、一方で、内壁に柔らかい材質を用い、さ
らに薄くすることで内部に収容されたインクの体積変動
に追従させることを可能としている。それぞれの壁に用
いられる材質としては、内壁を耐インク性を持つものと
し、外壁を耐衝撃性等を持つものとすることが望まし
い。
【0077】本実施例においては、インクタンクを製造
する方法としてブローイングエアーを用いるブロー成形
を採用した。これは、インクタンクを構成する壁を実質
的に延伸していない樹脂で構成するためであり、これに
よりインク収納部を構成するインクタンク内壁をどの方
向に対してもほぼ均一な負荷に耐えられるようにしてい
る。従って、特に、ある程度インクを消費した状態でイ
ンクタンク内壁によって収容されたインクがどの方向に
揺動しても、インクタンク内壁はインクを確実に保持す
ることができ、インクタンクの耐久性を総合的に向上さ
せている。
【0078】このブロー成形方法としては、インジェク
ションブローを用いる方法、ダイレクトブローを用いる
方法、ダブルウオールブローを用いる方法などがある。
本実施例では、ダイレクトブロー成形法を用いた。
【0079】本実施例のインクタンクの、ダイレクトブ
ロー成形を用いた製造工程について、図4から図7を参
照して詳細に説明する。
【0080】図4(a)〜(d)のそれぞれは本実施例
のインクタンク製造工程を示す図であり、図5はインク
タンクの製造工程を示すフローチャートである。また、
図6はインクタンクの製造工程におけるインクタンクの
状態を示す概略図であり、添字1はインクタンクの表面
積最大の面を、添字2はそのときのインクタンクの中央
部のインクタンク端面に平行な断面を示している。
【0081】図4において、符号201は内壁樹脂を供
給する主アキュムレータを示し、符号202は内壁樹脂
を押し出す主押出機を示し、符号203は外壁樹脂を供
給する副アキュムレータを示し、符号204は外壁樹脂
を押し出す副押出機を示す。
【0082】まず、インジェクションノズルを多層ノズ
ルとして、内側の樹脂と外側の樹脂を型内に同時に押出
して第1、第2パリソンが一体化したものを用意する。
この場合、樹脂の供給は内側の樹脂と外側の樹脂が接触
していてもよく、また全部が接触していなくても良い。
また樹脂の一部が接触するような構造でも良い。なお、
この場合には、内側の樹脂と外側の樹脂の接触する面は
樹脂同士が溶着しない材質をそれぞれ選択するか、型に
供給する際にどちらか一方の樹脂に化合物を加えること
で分離可能に成形することが必要である。また、インク
に対する接液性や形状により同系統の材質が必要となる
場合には、内側の材質あるいは外側の材質を多層構成と
して接触面に異種材料が位置するように樹脂を供給して
もよい。なお、内側の樹脂の供給は全周に亘って均一で
あることが理想であるが、部分的に薄くして内部圧力の
変動に追従し易くしても良い。部分的に薄くする方法
は、インクタンクの内部の構造により選択するが、型内
に供給する樹脂の供給方向に添った構成とする。
【0083】これらにより供給される外壁樹脂および内
壁樹脂はリング205を介してダイ206に供給され
(ステップS301、S302)、第1および第2のパ
リソンが一体となったパリソン207が形成される(ス
テップS303)。なお、このとき、内壁樹脂として、
耐インク(液体)層、耐環境温度変化層(非結晶性樹脂
層)および耐酸素透過層が積層されてなる樹脂が用意さ
れる。耐温度変化層を形成する樹脂には、機能性接着樹
脂を含ませる。
【0084】次に、一体となったパリソン207に対し
て、これを挟むように配置された金型208が図4
(b)に示す状態から図4(c)に示す状態となるよう
に移動してパリソン207を挟み込む(ステップS30
4)。
【0085】続いて、図4(c)に示すようにエアノズ
ル209よりエアの注入がなされて金型208に合った
形状にブロー成形される(ステップS305)。この時
のインクタンクの状態の模式図を図6(a1),(a
2)に示す。この時、内壁と外壁とは隙間なく密着され
たものとなっている。また、成型時において型の温度を
基準温度に対して±30℃程度の範囲で温度調節を行う
と、製造時におけるインクタンクの各壁の厚みの個体差
によるばらつきを減らすことができるのでより望まし
い。
【0086】次に、インク供給部以外の内外壁の剥離を
行う(ステップS306)。真空引きにより剥離させる
場合のステップS306のインクタンクの状態の概略図
を図6(b1),(b2)に示す。真空引きを行う以外
の内壁と外壁の剥離の方法としては、内壁と外壁を構成
する成形樹脂に、熱膨張率(収縮率)の異なる材料を用
いる方法が挙げられる。この場合は、ブロー成形後、成
形物の温度が下がることにより自動的に剥離させること
が可能となり、工程数を減少させることができる。ま
た、同様にブロー成型時にパリソンを型によって挟んだ
部分に成形後に外力をかけて内壁と外壁を剥離させ、そ
の隙間を空気に連通させることにより大気連通口として
用いることができ、これはインクジェット用のインク収
容容器としては工程数を少なくできることから、より好
ましい。
【0087】このように内壁と外壁を剥離させた後、イ
ンクの注入を行う(ステップS307)。この時、イン
クの注入を行う前に加圧空気によりインク収納部を初期
状態とほぼ同じ形にし(図6(c1),(c2)参
照)、その後にインク注入を行ってもよい。また、イン
ク収納部を初期状態と同じ形にするときにインクを加圧
により注入してもよい。
【0088】また、注入するインクの量について、イン
ク収納部の体積の約90%の量を注入すると、インクタ
ンクの置かれる環境の変化に容易に対応させることがで
き、外力、温度変化、気圧の変化からインクが外部に漏
れることを防ぐことができる。
【0089】インクを注入し終えた後のインクタンクの
状態の概略図を図6(d1),(d2)に示す。この時
のインクタンクは、内壁と外壁とはインクの導出により
分離可能な状態になっている。そして、インクを注入し
た後に、インク導出許可部材を取り付ける(ステップS
308)。
【0090】以上の工程により、本実施例のインクタン
クを製造した。
【0091】(第3の実施例)図7は本発明のインクタ
ンクの第3の実施例を説明するための概略断面図であ
る。図7(a)は、本発明の第3の実施例のインクタン
クが適用された液体供給システムの概略断面図、図7
(b)はその液体供給システムの要部断面図である。
【0092】以下に、図6に示した液体供給システムを
毛管力発生部材収納容器と液体収納容器とに分けて説明
する。 (1)毛管力発生部材収納容器 本実施例における毛管力発生部材収納室10は、負圧発
生部材である毛管力発生部材と接するとともに液体収納
容器から液体を導入するための連通管(気液交換通路)
14を大気連通部として備えている。また、毛管力発生
部材収納室10は、大気連通部と連通する第1の毛管力
発生部材13Aと、第1の毛管力発生部材と密着する第
2の毛管力発生部材13Bとを毛管力発生部材として備
えており、その境界面13Cは使用時の姿勢において連
通部としての連通管の上端よりも上方に設けられてい
る。
【0093】このように毛管力発生部材を複数の部材に
分割し、その境界面を大気連通部としての連通管14の
上端より使用時の姿勢において上方に設けることで、双
方にインクが存在する場合は、上方の毛管力発生部材1
3A内のインクを消費した後、下方の毛管力発生部材1
3B内のインクを消費することが可能となる。また、環
境変化により気液界面が変動する場合、はじめに第2の
毛管力発生部材13Bと2つの毛管力発生部材の境界面
13Cの近傍とが充填された後、第1の毛管力発生部材
13Aにインクが進入する。従って、第2の毛管力発生
部材13Bの繊維方向とあわせて、毛管力発生部材収納
室10内のバッファ空間16以外のバッファ領域を安定
的に確保することができる。さらに、本実施例のよう
に、第1の毛管力発生部材13Aの毛管力よりも第2の
毛管力発生部材13Bの毛管力の強さを相対的に高くす
ることで、使用時に確実に上方の毛管力発生部材13A
中のインクを消費することができる。
【0094】さらに加えて、本実施例の場合、第1の毛
管力発生部材13Aと第2の毛管力発生部材13Bとの
境界層は圧接されており、毛管力発生部材13A,13
Bの境界層近傍は他の部位と比較して圧縮率が高く、毛
管力が強い状態となっている。すなわち、第1の毛管力
発生部材13Aの持つ毛管力をP1、第2の毛管力発生
部材13Bの持つ毛管力をP2、毛管力発生部材同士の
境界面13Cおよびその近傍領域(境界層)の持つ毛管
力をPSとすると、P1<P2<PSとなっている。このよ
うに毛管力の強い境界層を設けることで、疎密のばらつ
きを考慮したP 1とP2の毛管力範囲が毛管力発生部材内
の疎密のばらつきによりオーバーラップしたとしても、
界面に上記条件を満たす毛管力があるので、上述したよ
うな効果を確実に奏することができる。
【0095】ここで、本実施例における境界面13Cを
構成するための方法について説明する。本実施例の場
合、第2の毛管力発生部材13Bの構成材料として毛管
力P2=-110mmAq.のオレフィン系樹脂繊維材料(2デニ
ール)を用い、その固さは0.69kgf/mmである。なお、毛
管力発生部材の固さは、毛管力発生部材収納室10に収
納された状態の毛管力発生部材をφ15mmの押し棒で押し
込んだ時の反発力を測定し、押し込み量に対する反発力
の傾きにより求めた。
【0096】一方、第1の毛管力発生部材13Aの構成
材料には、第2の毛管力発生部材13Bと同材料のオレ
フィン系樹脂繊維材料を用いたが、第2の毛管力発生部
材13Bに比べて毛管力がP2=−80mmAq.と弱く、繊維
材料の繊維径が太く(6デニール)、吸収体の剛性が1.88
kgf/mmと高くなっている。
【0097】このように、毛管力の弱い毛管力発生部材
13Bの方が毛管力の高い毛管力発生部材13Aに比べ
て固くなるように毛管力発生部材を組み合わせ、それら
を圧接させることで、本実施例の毛管力発生部材13
A,13B同士の界面は、第1の毛管力発生部材13A
の方が潰れることにより、毛管力の強さをP<P2
Sとすることができる。さらに、P1とPSとの差を必
ずP1とP2との差以上とすることができる。
【0098】なお、毛管力発生部材に関しては、図7
(b)に示すように連通管との当接部分の下端が一部離
れることで、空間19が形成されていてもよい。
【0099】(2)液体収納容器 本実施例の液体収納容器(インクタンク)50は、上述
した各実施例のインクタンクと同様に、容器を構成する
筺体(外壁)51と、筺体内面と同等もしくは相似形の
内面を有する壁(内壁)54とにより構成され、内部に
インクを収納するインク収納部53、および毛管力発生
部材収納容器の気液交換通路14と接続し液体収納部5
3の液体を毛管力発生部材収納容器内へ導出するための
インク導出口52を備えている。本実施例では、インク
導出口52と気液交換通路14との接続部分に、Oリン
グなどのシール部材57が設けられており、接続部から
のインク漏れおよび大気の導入を防止している。内壁5
4は可撓性を有しており、インク収納部53は、内部に
収納されたインクの導出に伴い変形可能である。また、
内壁54は溶着部(ピンチオフ部)56を有し、この溶
着部で内壁は外壁に係合するように支持されている。ま
た、外壁には外気連通口55が設けられており、内壁と
外壁との間に大気を導入することが可能となっている。
【0100】ここで、本実施例の液体収納容器は、略直
方体形状をなす6つの平面から構成され、円筒状のイン
ク導出口52が曲面として付加されたものであり、この
直方体形状の最大面積面は、図7上で間接的に表示され
ている。そして、内壁54の厚さは、直方体の各面の中
央域より頂点部分(頂点部分が微小曲面形状をなす場合
も含め、以下、「角部」という。)を構成する部分の方
が薄く、各面の中央域から前記角部それぞれに向かって
徐々に減少しており、インク収納部53の内側に凸の形
状を有している。この方向は、言い換えると面の変形方
向と同じであり、後述する変形を促進させる効果を有す
る。
【0101】また、内壁の角部は3面により構成されて
いるので、結果として内壁の角部全体の強度は中央域の
強度に比べ相対的には強くなっている。また、面の延長
から見れば、中央域に比べて厚さは薄いので後述する面
の移動を許容する。この内壁の角部を構成する部分は、
それぞれ略同等の厚さであることが望ましい。
【0102】なお、図7は模式的概略図であるため、イ
ンク収納室の外壁51と内壁52との位置関係は空間を
隔てたように描かれているが、実際は分離可能な状態に
なっていればよく、内壁と外壁が接触していても、微少
な空間を隔てて配置されるように構成されていてもよ
い。
【0103】インク収納部が変形可能な液体収納容器5
0では、インク収納部への大気の導入がなくても内部の
インクを毛管力発生部材収納室10に供給する場合もあ
る。逆に、インクの消費に伴い大気が液体収納容器50
内に導入されてもすぐにインクが毛管力発生部材に供給
されない場合がある。さらに、大気の液体収納容器50
への導入に伴い直ちに液体収納容器50内のインクが毛
管力発生部材収納室10内へ供給される場合もある。こ
れらはインク収納部53と毛管力発生部材13A,13
Bとの動的および静的な負圧バランスによるものであ
る。
【0104】このような動作の具体例については以下に
説明するが、本実施例の構成においては、従来のインク
タンク構成とは異なる(従来の気液交換とはタイミング
の異なる)気液交換動作を行う場合があり、この気液交
換時におけるインク収納部53からのインク導出と、イ
ンク収納部53への気体の導入の時間的ずれによって、
例えば急激なインクの消費、環境変化、振動等の外的要
因に対しても、バッファー効果やタイミングのずれによ
り、安定的なインク供給に対しての信頼性が増すことが
できる。
【0105】まず、図7(a)に示す液体収納容器50
を毛管力発生部材収納容器10に装着してから、容器5
0内のインクが消費される迄のインク消費動作の概要に
ついて説明する。
【0106】液体収納容器50を毛管力発生部材収納容
器10に接続させると、毛管力発生部材収納容器10と
液体収納容器50との圧力が等しくなるまでインクが移
動して使用開始状態となり、その後液体吐出記録手段
(図7に示す吐出口61およびインク導出管62等を備
えた記録ヘッド部60)によりインクの消費が開始され
ると、まずはインク収納部53と毛管力発生部材13
A,13Bの双方に発生する静負圧の値が増大する方向
にバランスを取りつつ、インク収納部53と毛管力発生
部材13A,13Bとの双方に保持されたインクが消費
される(第1のインク供給状態:図8(a)のA領
域)。
【0107】その後、インク収納部53に気体が導入さ
れることで毛管力発生部材が気液界面を保ちながらイン
クの導出に対しほぼ一定の負圧を保持する気液交換状態
(第2のインク供給状態:図8(a)のB領域)を経
て、毛管力発生部材収納室10内に残存するインクを消
費するようになる(図8(a)のC領域)。なお、図8
(a)はこの時のインク供給口12における負圧変化の
割合の一例を示す説明図であり、横軸はインク供給口か
らの外部へのインク導出量、縦軸はインク供給口部の負
圧(静負圧)である。
【0108】このように、本発明のインクタンクは、イ
ンク収納部53へ外気を導入することなくインク収納部
53のインクを使用する工程を有するため、このインク
供給工程(第1のインク供給状態)において液体収納容
器50の内容積の制限は、結合時においてインク収納部
53に導入された空気のみを考慮すればよいことにな
る。その結果、液体収納容器50の内容積の制限を緩和
しても、環境変化に対応可能であるという利点がある。
【0109】また、上述の領域A,B,Cのどの状態に
おいて液体収納容器50を交換したとしても、安定的に
負圧を発生することができ、それにより確実なインク供
給動作を行うことができる。すなわち、本発明のインク
タンクによれば、液体収納容器50のインクをほぼ完全
に消費することができるだけでなく、交換時に気液交換
通路14に空気を含んでいてもよく、毛管力発生部材1
3A,13Bのインク保持量によらず液体収納容器50
を交換できるので、従来技術のように残量検出機構を設
けなくとも、液体収納容器50を交換可能なインク供給
システムを提供することができる。
【0110】ここで、以上に説明した一連のインク消費
過程における動作について、図8(b)にてさらに別の
観点で説明する。
【0111】図8(b)は、横軸に時間を、縦軸にイン
ク収納部からのインク導出量とインク収納部への空気同
入量との一例を示している。また、時間経過中における
インクジェット記録ヘッドからのインク供給量は一定と
する。インク収納部53からのインク導出量を実線、
インク収納部53への空気導入量を実線で示す。
【0112】t=0からt=t1までは、図8(a)で
示した気液交換前の領域に相当する。本領域では、前述
したように毛管力発生部材13A,13Bからのインク
導出とインク収納部からのインク導出とのバランスをと
りながらインクがヘッドから導出される。
【0113】次にt=t1からt=t2までは、図8
(a)の気液交換領域(B領域)に相当する。本領域で
は、前述したような負圧バランスに基づき、気液交換が
行われる。図8(b)の実線で示すように、インク収
納部53内にエアが導入される(実線の段差で示され
る)ことにより、インク収納部53からインクが導出さ
れる。その際に、エアの導入に伴って導入されたエアと
等しい量のインクがインク収納部53から直ちに導出さ
れるわけではなく、例えばエアの導入からある所定の時
間を経た後、導入されたエアに等しい量のインクが最終
的に導出されるようになっている。この図からも明らか
なように、本実施例のインクタンクは、インク収納部が
変形しない従来のインクタンクの動作に比べて気液交換
にタイミングのずれが生じる。以上のように、気液交換
領域においてこの動作が繰り返される。ある時点で、イ
ンク収納部53内のエアの量とインクの量とが逆転す
る。
【0114】t=t2を過ぎると、図8(a)で示す気
液交換後の領域(c領域)となる。この領域では、前述
したようにインク収納部53の圧力が大気圧とほぼ同じ
になる。それに伴い、容器50はインク収納部53の内
壁の弾性力により初期状態(使用開始前の状態)に戻る
ように動作する。ただし、いわゆる座屈により、完全に
は初期の状態には戻り切らない。そのため、インク収納
部53への最終的な空気導入量Vcは(V>Vc)とな
る。しかしながら、インク収納部53からのインクはす
べて使い切る状態となる。
【0115】以上説明したように、本実施例の構成にお
ける気液交換動作の現象の特徴として、気液交換中の圧
力変動(図8(a)における振幅rおよび周期s)が従
来の気液交換を行うインクタンクシステムに比べて比較
的大きいことが挙げられる。
【0116】この理由として、気液交換を行う以前にイ
ンク収納部53からのインクの導出により、内壁54が
タンクの内方に変形した状態になっていることがある。
そのため、内壁54の弾性力により、インク収納部53
の内壁54には常に外方へ向かう力が働いている。その
ため気液交換時に毛管力発生部材13A,13Bとイン
ク収納部53との圧力差を緩和させるためにインク収納
部53内に入るエアの量が、前述したように所定の量以
上となる場合が多い。それにより、インク収納部53か
ら毛管力発生部材収納容器10へのインクの導出も多く
なる傾向にある。それに対して、インク収納部が変形し
ない構成の従来のシステムの場合は、所定量のエアが入
ることにより、毛管力発生部材収納容器へインクを直ち
に導出するものである。
【0117】例えば100%デューティーモード(ベタ
モード)で印字を行う場合、ヘッドから一度に大量のイ
ンクが吐出される。それによりタンクからも急激にイン
クの導出が行われるが、本実施例のインクタンクにおい
ては、気液交換によるインクの導出が従来に比べて比較
的多いので、インク切れの心配がなく信頼性が向上す
る。
【0118】また、本実施例の構成によれば、インク収
納部53が内方に変形した状態でインクの導出が行われ
るため、キャリッジなどの振動、環境変化などによる外
的要因に対してのバッファ効果が高いという更なる利点
も有する。
【0119】以上説明したように、本実施例の液体供給
システムは、微小な負圧変動をインク収納部53により
緩和することができるが、さらに、本実施例の構成によ
れば、第2のインク供給状態など、インク収納部53に
空気を含む場合においても、従来の方法とは異なる解決
策により、環境の変化に対応することが可能な構成とな
っている。
【0120】次に、図7に示したインクタンクの、環境
条件を変化させた場合の安定した液体保持のメカニズム
について、図9を用いて説明する。
【0121】大気圧の減圧(あるいは気温の上昇)によ
り、インク収納室53内の空気が膨張すると、本実施例
の構成では、インク収納部53を構成する壁面及び液面
が押圧され、インク収納部53の内容積が増加すると共
に、一部のインクは気液交換通路14を介してインク収
納部53内から毛管力発生部材収納容器10側へと流出
する。ここで、インク収納部53の内容積が増加するた
めに、毛管力発生部材13A,13Bへ流出するインク
量は、インク収納部53が変形不能な場合に比べて大幅
に少ないものとなる。
【0122】ここで、気液交換通路14を通じて流出す
るインク量は、気圧変化が急激な場合、インク収納部5
3内の負圧を緩和しインク収納部53内の内容積を増加
させるため、インク収納部53の内壁面の内方への変形
を緩和することにより生じる壁面の抵抗力と、インクを
移動させて毛管力発生部材13A,13Bに吸収させる
ための抵抗力との影響が、初期的には支配的である。
【0123】特に、本実施例の場合、毛管力発生部材1
3A,13Bの流抵抗がインク収納部53の復元に対す
る抵抗よりも大きいので、空気の膨張に伴い、まずイン
ク収納部53の内容積が増加する。そして、この増加分
の上限よりも空気の膨張による体積の増加が大きい場
合、気液交換通路14を介してインク収納部53内から
毛管力発生部材収納容器10側へインクが流出するよう
になる。このように、インク収納部53の壁面が環境変
化に対するバッファとしての機能を果たすため、毛管力
発生部材13A,13B内のインクの移動が緩やかにな
り、インク供給口部における負圧特性が安定する。
【0124】なお、本実施例では毛管力発生部材収納室
10に流出したインクは毛管力発生部材13A,13B
で保持されるようにしている。この場合、毛管力発生部
材収納容器10のインク量が一時的に増加して気液界面
が上昇するので、使用初期と同様にインク内圧の安定期
より一時的にやや正側の内圧になるが、記録ヘッド等の
液体吐出記録手段の吐出特性への影響は小さく、実使用
上の問題はない。また、大気圧が減圧前のレベルに回復
(1気圧に戻る)した場合、(あるいは元の温度に戻っ
た場合)は、毛管力発生部材収納容器10に漏出して毛
管力発生部材13A,13Bに保持されていたインクが
再びインク収納部53に戻ると共にインク収納部53の
体積が元の状態へと戻るようになる。
【0125】次に、気圧変化の後の初期的な動作の後、
変化した気圧のもとで定常状態に至ったときの原理動作
を説明する。
【0126】この状態で特徴的なことは、インク収納部
53から導出されたインク量だけでなく、インク収納部
53自体の体積変化による負圧の変動に対してバランス
を保つように、毛管力発生部材13A,13Bに保持さ
れているインクの界面が変化することである。
【0127】ここで、本実施例における、毛管力発生部
材13A,13Bのインク吸収量と液体収納容器50と
の関係については、前述の減圧ないしは温度変化時の大
気連通口等からのインクの漏れを防止するという観点か
ら、液体収納容器50からの最悪条件下でのインク流出
量と液体収納容器50からのインク供給時に毛管力発生
部材収納容器10に保持させるインク量とを考慮して毛
管力発生部材収納容器10の最大インク吸収量を決め、
少なくともその分の毛管力発生部材13A,13Bを収
納するだけの容積を毛管力発生部材収納容器10に持た
せれば良い。
【0128】図9(a)に、インク収納部53が空気の
膨張に対して全く変形しない場合の、減圧前のインク収
納室53の初期空間体積(空気の体積)を横軸(X)と
し、気圧をP気圧(0<P<1)に減圧した場合のイン
ク流出量を縦軸(Y)として、これらの関係を点線で
示した。
【0129】従って、インク収納室からのインク流出量
の最悪条件での見積りに関し、例えば、大気圧の最大減
圧条件を0.7気圧とした場合、インク収納室からのイ
ンク流出量が最大となるのはインク収納室の容積VB
30%のインクがインク収納室に残余している場合であ
り、インク室壁下端部より下のインクも毛管力発生部材
収納室の圧縮吸収体に吸収されるとすれば、インク収納
室に残余している全てのインク(VBの30%)が漏出
すると考えれば良い。
【0130】これに対し、本実施例では、インク収納部
53が空気の膨張に対して変形するので、膨張前のイン
ク収納部53の内容積に対し、膨張後のインク収納部5
3の内容積が増加するとともに、このインク収納部53
の変形による負圧の変動に対してバランスを保つよう
に、毛管力発生部材収納容器10内のインク保持レベル
が変化する。そして、定常状態では、インク収納部53
からのインクによって気圧変動前に比べて負圧が減少し
た毛管力発生部材13A,13Bとの負圧のバランスを
保つようになる。すなわち、インク収納部53の膨張量
だけ、インク導出量は少なくなる。その結果、実線で
示したようになる。この点線と実線とからも明らか
なように、インク収納室53からのインク流出量の最悪
条件での見積りは、インク収納部53が空気の膨張に対
して全く変形しない場合よりも小さくすることができ
る。上記の現象はインクタンクの温度変化の場合でも同
様であるが、50℃程度の温度上昇があっても流出量は
上記の減圧時よりも少ない。
【0131】このように、本発明のインクタンクによれ
ば、環境の変化による液体収納容器50内の空気の膨張
を、毛管力発生部材収納容器10だけではなく、インク
収納部53の外形形状が最大で筐体内面の形状と実質的
に等しくなるまで液体収納容器50自体の体積を増加さ
せるバッファ効果により、液体収納容器50でも許容す
ることができるので、液体収納容器50のインク収納量
を大幅に増大しても環境変化に対応可能な液体供給シス
テムを提供することができる。
【0132】また、初期の空気の体積をVA1とした時、
t=0で大気圧下からP気圧(0<P<1)の減圧環境
下にタンクの使用環境を変化させた場合の、時間の経過
に伴うインク収納部からのインク導出量及びインク収納
部の体積を図9(b)に模式的に示す。図9(b)にお
いて、横軸は時間(t)、縦軸はインク収納部からのイ
ンク導出量およびインク収納部体積であり、インク収納
部からのインク導出量の時間変化を実線で、インク収
納部の体積の時間変化を実線で示す。
【0133】図9(b)に示すように、急激な環境の変
化に対しては、最終的に毛管力発生部材収納容器10と
液体収納容器50とが負圧バランスを保つ定常状態とな
る前に、主として液体収納容器50で空気の膨張に対応
することができる。従って、急激な環境変化に対して、
液体収納容器50から毛管力発生部材収納容器10への
インクの導出タイミングを遅らせることができる。
【0134】従って、種々の使用環境下であっても、気
液交換により導入された外気の気体膨張に対して許容力
を高めつつ、液体収納容器50の使用中に安定した負圧
条件下でインク供給を行なうことのできる液体供給シス
テムを提供することができる。
【0135】本実施例の液体供給システムによれば、使
用する毛管力発生部材13A,13Bおよびインク収納
部53の材料を適宜選択することで、毛管力発生部材収
納室10とインク収納室53との体積割合を任意に決定
することができ、両者の体積割合が1:2より大きな場
合でも、実用上使用することができる。特に、インク収
納室53のバッファ効果を重視する場合には、弾性変形
可能な範囲内で使用開始状態に対する気液交換状態での
インク収納部53の変形量を大きくするようにすればよ
い。
【0136】このように、本実施例の液体供給システム
によれば、毛管力発生部部材収納室10の構成と合わ
せ、毛管力発生部材13A,13Bがわずかな占有体積
しかない場合でも、外部環境に対する変化に対して相乗
的に効果を発揮することができる。
【0137】また、上述した実施例1および2に示した
各インクタンクが、環境温度による内壁の弾性率の変化
が少ないことは既に説明した通りである。そのため、本
実施例の液体供給システムにこれらのインクタンクを採
用することにより、負圧特性を良好に安定化させること
ができる。したがって、各実施例1,2に示したインク
タンクを本実施例の液体供給システムに適用することに
より、毛管力発生部材収納室10のバッファ空間をより
一層減少させることが可能となる。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液体収納
容器は、使用環境の温度変化に依らずに負圧特性が安定
するため、安定した液体供給を実現することができる。
【0139】また、本発明の液体供給システムは、使用
環境の温度変化に依らずに負圧特性が安定する本発明の
液体収納容器を用いて構成されているので、負圧発生部
材収納容器内に設けられるバッファ空間をより一層減少
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクタンクの一実施形態を示す概略
図である。
【図2】図1に示したインクタンクにインクを収容し、
インクタンクのインク供給部からインクを導出したとき
の変化を(a)〜(d)の順に示す概略図である。
【図3】結晶性樹脂および非晶性樹脂の、温度と弾性率
との関係を示すグラフである。
【図4】本発明のインクタンクの製造工程を示す図であ
る。
【図5】本発明のインクタンクの製造工程を示すフロー
チャートである。
【図6】本発明のインクタンクの製造工程の各工程にお
けるインクタンクの状態を示す概略図である。
【図7】本発明のインクタンクの第3の実施例を説明す
るための概略断面図である。
【図8】インク収納部からのインク導出量と、インク供
給内圧およびインク収納部への空気導入量との関係を示
すグラフである。
【図9】インク収納部からのインク導出量と、インク収
納部内空気量およびインク収納部体積との関係を示すグ
ラフである。
【図10】本発明のインクタンクの、内壁が3層構造を
有する一実施形態を示す概略図である。
【符号の説明】
10 毛管力発生部材収納室 13A 第1の毛管力発生部材 13B 第2の毛管力発生部材 13C 境界面 14 連通管 16 バッファ空間 19 空間 50 液体収納容器(インクタンク) 51 外壁 52 インク導出口 53 インク収納部 54 内壁 55 外気連通口 56 溶着部(ピンチオフ部) 57 シール部材 60 記録ヘッド部 61 吐出口 62 インク導出管 100 インクタンク 101 外壁 102 内壁 103 インク供給部 104 溶着部(ピンチオフ部) 105 空気取り入れ口 106 インク導出許可部材 201 主アキュムレータ 202 主押出機 203 副アキュムレータ 204 副押出機 205 リング 206 ダイ 207 パリソン 208 金型 209 エアノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 省三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 日南 淳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 清水 英一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 林 弘毅 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA26 KC10 KC11 KC13 KC14 KC16 KC30

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に液体を収容する液体収納部を形成
    する内壁と、前記液体収納部を収容する液体収納部収容
    室を形成する外壁と、前記液体収納部から外部に液体を
    供給するための液体供給部とを有する液体収納容器であ
    って、 前記内壁が、前記液体の導出に伴って変形して前記液体
    収納部内に負圧を発生させることができる部材であり、
    かつ使用環境の温度変化に伴う弾性率の変化が25%以
    下である部材によって構成されていることを特徴とする
    液体収納容器。
  2. 【請求項2】 内部に液体を収容する液体収納部を形成
    する内壁と、前記液体収納部を収容する液体収納部収容
    室を形成する外壁と、前記液体収納部から外部に液体を
    供給するための液体供給部とを有する液体収納容器であ
    って、 前記内壁が、前記液体の導出に伴って変形して前記液体
    収納部内に負圧を発生させることができる部材であり、
    かつガラス転移温度が使用環境の最高温度よりも高い非
    結晶性の樹脂からなる部材によって構成されていること
    を特徴とする液体収納容器。
  3. 【請求項3】 内部に液体を収容する液体収納部を形成
    する内壁と、前記液体収納部を収容する液体収納部収容
    室を形成する外壁と、前記液体収納部から外部に液体を
    供給するための液体供給部とを有する液体収納容器であ
    って、 前記内壁が耐酸素透過層、耐環境温度変化層および耐液
    体層を含む多層構造を成し、前記耐液体層は前記液体に
    接触する最内層に設けられ、前記耐環境温度変化層はガ
    ラス転移温度が使用環境の最高温度よりも高い非結晶性
    の樹脂からなり、さらに、前記内壁が前記液体の導出に
    伴って変形して前記液体収納部内に負圧を発生させるこ
    とができるように構成されていることを特徴とする液体
    収納容器。
  4. 【請求項4】 前記内壁の前記耐環境温度変化層は、前
    記耐液体層と前記耐酸素透過層との間に設けられている
    とともに機能性接着樹脂材料を含んでいる請求項3に記
    載の液体収納容器。
  5. 【請求項5】 前記内壁の前記耐酸素透過層は、前記耐
    液体層と前記耐環境温度変化層との間に設けられている
    とともに機能性接着樹脂材料を含んでいる請求項3に記
    載の液体収納容器。
  6. 【請求項6】 前記内壁の前記耐環境温度変化層は、使
    用環境の温度変化に伴う弾性率の変化が15%以下であ
    ることを含む請求項3から5のいずれか一項に記載の液
    体収納容器。
  7. 【請求項7】 前記液体供給部を介して前記液体収納部
    内に気体を導入して液体を導出させる気液交換を生じさ
    せることができる負圧発生部材収納容器に取り付けられ
    るように構成されている請求項1から6のいずれか1項
    に記載の液体収納容器。
  8. 【請求項8】 請求項1から6のいずれか1項に記載の
    液体収納容器と、 該液体収納容器の前記液体供給部を介して前記液体収納
    部内に気体を導入して液体を導出させる気液交換を生じ
    させることができる負圧発生部材収納容器とを有する液
    体供給システム。
  9. 【請求項9】 前記液体収納容器が前記負圧発生部材収
    納容器に対して着脱できるように構成されている請求項
    8に記載の液体供給システム。
  10. 【請求項10】 内部に液体を収容する液体収納部を形
    成する内壁と、前記液体収納部を収容する液体収納部収
    容室を形成する外壁と、前記液体収納部から外部に液体
    を供給するための液体供給部とを有する液体収納容器の
    製造方法であって、 前記液体収納容器の外郭に相当する型と、該型より小さ
    い径の略円筒形の外壁用の第1のパリソンおよび内壁用
    の第2のパリソンとを用意する工程と、 内部にエアを注入して前記第1および第2のパリソンを
    膨張させて前記型に沿わせ、前記液体収納容器の前記外
    壁および前記内壁を、前記内壁で形成される領域と前記
    外壁によって形成される領域とが分離することができる
    ようにかつ略相似形に成形する工程とを含み、 前記内壁用の第2のパリソンを用意する工程が、耐酸素
    透過層、耐環境温度変化層および耐液体層を含む多層構
    造のパリソンを用意する工程からなることを特徴とする
    液体収納容器の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記内壁用の第2のパリソンを用意す
    る工程が、前記第2のパリソンを前記耐環境温度変化層
    が前記耐液体層と前記耐酸素透過層との間に設けられて
    いる構成に形成する工程と、 前記耐環境温度変化層を形成する樹脂に機能性接着樹脂
    材料を含ませる工程とを含む請求項10に記載の液体収
    納容器の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記内壁用の第2のパリソンを用意す
    る工程が、前記第2のパリソンを前記耐酸素透過層が前
    記耐液体層と前記耐環境温度変化層との間に設けられて
    いる構成に形成する工程と、 前記耐酸素透過層を形成する樹脂に機能性接着樹脂材料
    を含ませる工程とを含む請求項10に記載の液体収納容
    器の製造方法。
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