JP2001001539A - 液体供給システム、並びに該システムに用いられる液体供給容器及び負圧発生部材収納容器 - Google Patents

液体供給システム、並びに該システムに用いられる液体供給容器及び負圧発生部材収納容器

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JP2001001539A
JP2001001539A JP17857499A JP17857499A JP2001001539A JP 2001001539 A JP2001001539 A JP 2001001539A JP 17857499 A JP17857499 A JP 17857499A JP 17857499 A JP17857499 A JP 17857499A JP 2001001539 A JP2001001539 A JP 2001001539A
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liquid
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Hajime Yamamoto
肇 山本
Tomoyuki Kaneda
智之 金田
Sadayuki Sugama
定之 須釜
Hirofumi Okuhara
宏文 奥原
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負圧発生部材として繊維吸収体を用いた場合
においても、液体供給量及び供給速度に応じて安定して
液体を供給する。 【解決手段】 密閉空間内に液体を収納する液体収納部
を具備する液体供給容器30と内部に毛管力発生部材1
3を具備する毛管力発生部材収納容器10とを、2つの
気液交換通路14a,14bによって連通し、液体供給
量や液体供給の速度に応じて2つの気液交換通路14
a,14bの両方または一方を用いて、液体供給容器3
0と毛管力発生部材収納容器10との間における気液交
換を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録の分野等で好適に利用される液体収納容器に関し、特
に、容器の一部が交換可能な液体供給システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクジェット記録装置の分
野においては、インク吐出ヘッドに対して負圧を与える
インクタンクが提案されてきた。このようなインクタン
クの最も一般的な構成は、多孔質体の毛管力を利用する
ものであり、インクタンク内部全体にインク貯蔵を目的
として収納、好ましくは圧縮収納されたスポンジ等の多
孔質体と、印字中のインク供給を円滑にするためインク
収納部に空気を取り入れ可能な大気連通口とを含む構成
となる。
【0003】しかし、多孔質部材をインク保持部材とし
て使用する場合の課題として、単位体積当たりのインク
収納効率が低いことが挙げられる。この課題を解決する
ために、本出願人は、特開平7−125232号公報に
おいて、毛管力発生部材収納室に対して連通部を除く全
体が実質密閉のインク収納室を有し毛管力発生部材収納
室を大気に開放した状態で使用されるインクタンクを提
案している。また、特開平6−226990号公報にお
いて、上述の構造のインクタンクに対して、インク収納
室を交換可能にした発明を提案している。
【0004】上述のインクタンクは、インク収納室内の
インクの導出に伴って気体がインク収納室内に収納され
る気液交換動作によってインク収納室から毛管力発生部
材収納室へのインク供給が行なわれるため、この気液交
換動作中は、ほぼ一定の負圧条件下でインクを供給でき
るメリットがある。さらに、特開平6−226990号
公報に開示されるインクタンクは、交換性という観点か
らも、技術的に優れたものとなっている。
【0005】一方、本出願人は、特開平8−20115
号公報において、上述のインクタンクの毛管力発生部材
として、熱可塑性を有するオレフィン系樹脂(例えばポ
リプロピレンやポリエチレン等)からなる繊維を用いた
インクタンクを提案している。このインクタンクはイン
クの貯蔵安定性に優れるとともに、インクタンク筐体と
繊維体材料とが同種の材料からなるためリサイクル性に
も優れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うな毛管力発生部材収納室と、これに対するインク収納
室とを隣接させたタイプのインクタンクは、予め定めら
れている固定された収納空間を持つインク収納室のイン
クを毛管力発生部材収納室へ供給する際に、インク収納
室内に気体を導入する気液交換を行うものである。
【0007】ここで、上述のオレフィン系樹脂からなる
繊維をインク吸収体として、毛管力発生部材収納室の毛
管力発生部材として利用したところ、短時間に大量のイ
ンクを供給しようとした時に、連通部に気泡が滞留する
現象が確認された。
【0008】本発明者らは、上述の繊維吸収体を用いた
場合について特有なこの現象について解析を行った結
果、上述の問題が以下のような原因によって発生するも
のと認識を得るに至った。
【0009】従来のウレタンフォーム等の多孔質部材に
比べて繊維を用いたインク吸収体は以下の特性を有す
る。
【0010】(1)空隙率が大きいのでインク移動の圧
力損失が小さい。
【0011】(2)繊維に対するインクの前進接触角と
後退接触角との差が小さい。
【0012】(3)繊維間の隙間で毛管力が発生するの
で、ウレタンフォームを発泡させた後セル膜を除去させ
てなるインク吸収体と比べて、ウレタンスポンジのセル
(約80〜120μm)スケールでの局部的な毛管力の
強弱の差が小さい。
【0013】このため、短時間に大量のインクを供給し
ようとした場合には特に顕著に、気液交換動作を行う際
に大気連通孔から連通部への気体の経路が複数発生し、
それにより、一度に大量の気体が連通部に集中すること
によって連通部に気泡が滞留する。
【0014】そこで、本発明は、上述したような新規な
知見に基づき、負圧発生部材収納室に液体収納室を隣接
させたタイプのインクタンク及びインク供給システムに
おいて、負圧発生部材として繊維吸収体を利用する場合
に生じる、単位時間当たりのインク供給量が多い際に連
通部に気泡が滞留することによるインク供給の不安定要
因を、従来とは異なる観点から解決することで、安定し
た液体供給を実現することができるインクタンク及び液
体供給システムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、密閉空間内に液体を収納する液体収納部を
具備する液体供給容器と、該液体供給容器との連通部を
介して前記液体収納部内に連通するとともに内部に負圧
発生部材を具備する負圧発生部材収納容器とを有し、前
記連通部を介して前記液体収納部内に気体を導入して該
液体収納部内の液体を前記負圧発生部材収納容器内に導
出させる気液交換による液体供給動作を行なう液体供給
システムにおいて、前記連通部は、重力方向に上下2つ
設けられていることを特徴とする。
【0016】また、前記液体供給容器は、前記負圧発生
部材収納容器に対して分離可能であることを特徴とす
る。
【0017】また、前記負圧発生部材は、繊維からな
り、前記気液交換による液体供給動作における前記負圧
発生部材中の気体と液体との界面に、略水平方向に主た
る繊維の配列成分を有する層を備えることを特徴とす
る。
【0018】また、前記2つの連通部は、一方が、前記
負圧発生部材収納容器から前記液体収納部に気体を優先
して導入し、他方が、前記液体収納部から前記負圧発生
部材収納容器に液体を優先して導入することを特徴とす
る。
【0019】また、前記液体収納部は、内部に収納され
た液体の導出に伴い変形し、負圧発生可能であることを
特徴とする。
【0020】また、前記2つの連通部のうち重力方向上
部に設けられた連通部は、外部から大気が導入される大
気導入溝を有することを特徴とする。
【0021】また、前記液体供給システムに用いられる
液体供給容器であって、前記2つの連通部を形成するた
めの2つの開口を有することを特徴とする。
【0022】また、前記液体供給システムに用いられる
負圧発生部材収納容器であって、前記2つの連通部を形
成するための2つの開口を有し、前記負圧発生部材が繊
維からなる液体吸収体であることを特徴とする。
【0023】(作用)上記のように構成された本発明に
おいては、密閉空間内に液体を収納する液体収納部を具
備する液体供給容器と内部に負圧発生部材を具備する負
圧発生部材収納容器とが、重力方向に2つ設けられた連
通部によって連通されており、この2つの連通部を介し
て液体収納部内に気体が導入されて液体収納部内の液体
が負圧発生部材収納容器内に導出され、気液交換が行わ
れる。
【0024】ここで、通常の液体供給時においては、液
体供給量が少ない場合は、重力方向上部に設けられた連
通部を介して主として気液交換が行われ、重力方向下部
に設けられた連通部を介しては主として液体のみが液体
供給容器から負圧発生部材収納容器に導出される。ま
た、液体供給量が多い場合においては、重力方向上部に
設けられた連通部を介して主として気体の移動が行わ
れ、重力方向下部に設けられた連通部を介しては主とし
て液体の移動が行われる。
【0025】また、2つの連通部のうち一方の連通部が
気泡の滞留により塞がれてしまった場合は、他方の連通
部を介して気液交換が行われる。
【0026】このように、液体供給量や液体供給の速度
に応じて2つの連通部の両方または一方を用いて、液体
供給容器と負圧発生部材収納容器との間における気液交
換が行われるので、安定した液体が供給される。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0028】なお、本発明の液体供給方法、液体供給シ
ステムに用いられる液体として、以下の実施の形態では
インクを例に挙げて説明を行なっているが、適用可能な
液体としてはインクに限ることなく、例えばインクジェ
ット記録分野にあっては記録媒体に対する処理液などを
含むことは言うまでもない。
【0029】また、本発明における毛管力発生部材の
「固さ」とは、毛管力発生部材が液体収納容器内に収容
されている状態におけるときの「固さ」であり、毛管力
発生部材の変形量に対する反発力の傾き(単位:kgf
/mm)により規定される。2つの毛管力発生部材の
「固さ」の大小は、変形量に対する反発力の傾きが大き
い方の毛管力発生部材の方を「固い毛管力発生部材」と
する。
【0030】(第1の実施の形態)図1は、本発明の交
換可能な液体供給システムの第1の実施の形態を説明す
るための図であり、(a)は毛管衣力発生部材収納容器
と液体供給容器とが取り外された状態を示す断面図、
(b)は毛管衣力発生部材収納容器と液体供給容器とが
接続された状態を示す断面図、(c)は毛管力発生部材
収納容器10内の繊維を示す図、(d)はその繊維1本
の断面図である。
【0031】インクタンク1は、毛管力発生部材収納室
としての毛管力発生部材収納容器10と、インク収納室
としての液体供給容器30とにより構成されており、液
体供給容器30は気液交換通路14a,14bを介して
毛管力発生部材収納容器10に対し分離可能な構成とな
っている。
【0032】毛管力発生部材収納容器10は、液体を吐
出口から吐出して記録を行なう記録ヘッド部等の外部へ
インク(処理液などの液体を含む)を供給するインク供
給口12を有する筺体11と、筺体11の内部に収納さ
れるポリプロピレンとポリエチレン等の混紡繊維により
構成される毛管力発生部材13と、毛管力発生部材13
と接するとともに液体供給容器30から液体を導入する
ための連通部用開口18を備えている。筺体11はさら
に、内部に収納した毛管力発生部材13と外気とを連通
させるための大気連通口15を備えており、この大気連
通口15の近傍には筺体11内面から突出したリブによ
り形成されたバッファ空間16が設けられている。
【0033】一方、液体供給容器30は、筺体31内に
直接インクを収容しており、毛管力発生部材収納容器1
0の連通部用開口18a,18bと接続し、筐体31内
部(液体収納部)に収容された液体を毛管力発生部材収
納容器10へ導出するためのインク導出口32a,32
bを備えている。本形態においては、インク導出口32
a,32bが筐体31から突出しており、毛管力発生部
材収納容器10に設けられた連通部用開口18a,18
bにインク導入口32a,32bが接続されることで、
液体供給容器30と毛管力発生部材収納容器10との連
通部が形成され、液体供給容器30の液体収納部はこの
連通部を除いて外気に対して実質的な密閉空間を形成す
る。ここで、インク導出部32a,32bと連通部用開
口18との接続部分には、例えばOリングなどのシール
部材37が設けられており、接続部からのインク漏れ及
び大気の導入を防止している。また、インク導出口32
a,32bには、液体供給容器30を毛管力発生部材収
納容器10に接続する前にインク導出口32a,32b
から内部に収容したインクの漏出を防ぐための密閉手段
となるフィルム38が貼り付けられており、図中F方向
に引っ張ることによりインク導出口32a,32bから
剥離させることができる。
【0034】ここで、本形態の毛管力発生部材13につ
いてさらに詳細に説明する。
【0035】本形態の毛管力発生部材13は、ポリプロ
ピレンとポリエチレンの混紡繊維により構成されてお
り、本形態の毛管力発生部材13を構成する繊維1本1
本の長さは60mm程度である。その繊維21の断面形
状は図1(d)に示すように、略同心円形状で、相対的
に融点の低いポリエチレンを鞘材21Aに、相対的に融
点の高いポリプロピレンを芯材21Bに配置したものと
なっている。本形態の毛管力発生部材13は、このよう
な短繊維からなる繊維塊を梳綿機で繊維方向をそろえた
後に、加熱し(加熱の際の温度は、相対的に融点の低い
ポリエチレンの融点より高く、相対的に融点の高いポリ
プロピレンの融点より低い温度が望ましい)、所望の長
さに切断することによって製造されている。
【0036】そのため、図1(c)に示すように、それ
ぞれの繊維は主として梳綿機で整えられた長手方向(F
1)に連続的に配列されるとともに、それと直交する方
向(F2)については、熱成形により繊維間の交点の一
部が融着することでつながりを有する構造となってい
る。このため、毛管力発生部材13は図中F1方向に引
っ張りを加えても壊れにくいが、図中F2方向に引っ張
ると繊維間の結合部が破壊されることでF1方向の場合
に比べて容易に分離することができる。
【0037】繊維からなる毛管力発生部材13では、繊
維間の隙間により毛管力を発生させるが、本形態の毛管
力発生部材では、このように主となる繊維方向(F1)
が存在するので、主となる繊維方向(F1)と、それに
直交する繊維方向(F2)とでは、インクの流動性及び
静止状態での保持の仕方が異なってくる。
【0038】本形態においては、このような毛管力発生
部材13を、主たる繊維方向(F1)が略水平方向及び
連通部からインク供給口12に向かう方向に対して略平
行になるように配置している。そのため、図1(b)に
示すように、液体供給容器30が接続された状態での毛
管力発生部材13内の気液界面Lは主たる繊維方向F1
の方向と平行な略水平方向となり、環境変化による変動
が起こった場合も、その気液界面L’は略水平方向を維
持するため、環境の変動が収まればその気液界面は元の
Lの位置に戻ることになり、環境変化のサイクル数に応
じて気液界面Lの重力方向に対するばらつきが増大する
ことはない。その結果、液体供給容器30内の液体を使
い切って、新たな液体供給容器30に交換する際には、
図1(a)に示すようにその気液界面Lは略水平状態が
保たれるので、液体供給容器30の交換回数が増加して
も、バッファ空間VBが減少することはない。
【0039】このように環境の変化に関わらず気液交換
動作中の気液界面Lの位置を安定化させるためには、接
続部としての連通部(本形態の場合は連通部用開口1
8)の上端の領域、より望ましくは上端より上方を含む
領域に、略水平方向に主たる繊維の配列成分を有する層
を備えていればよい。別の観点から見ると、この層はイ
ンク供給口12と連通部用開口18の上端部とを結ぶ領
域にあればよく、また、さらに異なる観点から見れば、
気液交換動作における気液界面L上にこの領域があれば
よい。後者を作用的に捉えるならば、この配列の方向性
を有する繊維層は、気液交換による液体供給動作におけ
る、毛管力発生部材13中の気液界面lを水平化させる
ものであり、液体供給容器30からの液体移動に伴う毛
管力発生部材13中の気液界面lの鉛直方向の変化を規
制する機能を有するものである。
【0040】毛管力発生部材13中にこのような層を有
することで、この領域内で気液界面Lは重力方向に対し
てのばらつきを抑えることができる。この場合、毛管力
発生部材13の水平方向の切断面における長手方向に対
しても、主たる繊維の配列成分が略平行であると、繊維
の長手方向を有効に利用できるのでより望ましい。
【0041】なお、ここで、繊維の配列方向は、鉛直方
向から僅かでも傾いていれば、理論上はわずかでも上述
の効果を奏するが、実用上は水平面に対しておよそ±3
0°の範囲にある場合、明確な効果が確認できた。従っ
て、略水平の「略」は、本明細書中では上述の傾きをも
含むものとする。
【0042】本形態においては、連通部用開口18の上
端より下方の領域についても、主たる繊維の配列成分は
同じように構成されている。そのため、図1(b)に示
すような気液交換動作において、不用意にその気液界面
Lが連通部用開口18の上端より下方の領域でばらつく
ことが無くなるため、インク切れなどによるインク供給
不良をおこすことがない。
【0043】また、本形態においては、毛管力発生部材
13の水平方向の接断面における長手方向は、連通部用
開口18a,18bからインク供給口12の方向と一致
している。そのため、インク供給口12から高速でイン
クを導出するような場合であっても、繊維の長手方向に
対してはインク流動性に優れるために、途中でインク切
れすることなく、安定してインク供給できるという効果
がある。
【0044】さらに、本形態においては、2つのインク
導出口32a,32bを介して毛管力発生部材収納容器
10と液体供給容器30とが接続されるが、通常のイン
ク供給時においては、インク供給量が少ない場合は、イ
ンク導出口32aを介してエアパス1で主として気液交
換が行われ、インク導出口32bを介して主として液体
のみが液体供給容器30から毛管力発生部材収納容器1
0に導出される。ただし、例えば、インク供給量が極端
に少ない場合等においては、インク導出口32bを介し
てのインク移動あるいは気体移動が行われなくてもよ
い。また、何かのきっかけでインク導出口32bを介し
たエアパス2が形成されていれば、インク導出口32b
を利用して気液交換が行われてもよい。
【0045】また、インク供給量が多い場合において
は、インク導出口32aを介して主として気体の移動が
行われ、インク導出口32bを介して主として液体の移
動が行われてもよい。
【0046】ここで、例えば、外部へのインク供給の速
度が速い場合、エアパス1,2以外にも多数のエアパス
が形成されることがあり、その場合、インク導出口32
aに気泡が滞留し、インク導出口32aが気泡で塞がれ
てしまう場合がある。その場合は、インク導出口32b
を介してのエアパス2を利用して気液交換動作を行うこ
とができる。
【0047】(第2の実施の形態)図2は、本発明の交
換可能な液体供給システムを適用可能なインクタンクの
第2の実施の形態を説明するための図であり、(a)は
概略断面図、(b)はその変形例の要部断面図である。
【0048】図2に示すように本形態においては、第1
の実施の形態に対して、連通部用開口18a,18bの
形状、毛管力発生部材13の構成及び液体供給容器の構
造が異なっている。そこで、以下に、第1の実施の形態
との違いを中心に毛管力発生部材収納容器10と液体供
給容器50とに分けて説明する。
【0049】(1)毛管力発生部材収納容器 本形態における毛管力発生部材収納容器10は、第1の
実施の形態における連通部用開口18a,18bとし
て、毛管力発生部材13と接するとともに液体供給容器
50から液体を導入するための連通管(気液交換通路)
14a,14bを備えている。また、毛管力発生部材1
3としては、大気連通部と連通する第1の毛管力発生部
材13Aと、第1の毛管力発生部材13Aと密着すると
ともに、第1の実施の形態と同様に繊維が配置されてい
る第2の毛管力発生部材13Bとを備えており、その境
界面13Cは連通部としての連通部用開口18の上端よ
り使用時姿勢において上方に設けられている。
【0050】このように毛管力発生部材13を複数の部
材に分割し、その境界面を連通部としての連通部用開口
18aの上端より使用時姿勢において上方に設けること
で、双方にインクが存在する場合は、上方の毛管力発生
部材13A内のインクを消費した後、下方の毛管力発生
部材13内のインクを消費することが可能となる。ま
た、環境変化により気液界面Lが変動する場合、はじめ
に第2の毛管力発生部材13B及び2つの毛管力発生部
材13の境界面13C近傍が充填された後、第1の毛管
力発生部材13Aにインクが進入する。従って、第2の
毛管力発生部材13Bの繊維方向とあわせて、毛管力発
生部材収納容器10内のバッファ空間16以外のバッフ
ァ領域を安定的に確保することができる。
【0051】さらに本形態のように、第1の毛管力発生
部材13Aの毛管力より第2の毛管力発生部材13Bの
毛管力の強さを相対的に高くすることで、使用時に確実
に上方の毛管力発生部材13A中のインクを消費するこ
とができる。
【0052】さらに加えて、本形態においては、第1の
毛管力発生部材13Aと第2の毛管力発生部材13Bの
境界層13Cは圧接しており、毛管力発生部材13の境
界層13C近傍は他の部位と比較して圧縮率が高く、毛
管力が強い状態となっている。すなわち、第1の毛管力
発生部材13の毛管力をP1、第2の毛管力発生部材1
3の持つ毛管力をP2、毛管力発生部材13同士の境界
面13C及びその近傍領域(境界層)の持つ毛管力をP
Sとすると、P1<P2<PSなっている。このように毛管
力の強い境界層を設けることで、疎密のばらつきを考慮
したP1とP2の毛管力範囲が毛管力発生部材13内の疎
密のばらつきによりオーバーラップしたとしても、界面
に上記条件を満たす毛管力があるので、上述したような
効果を確実に奏することができる。
【0053】そこで、本形態における境界面13Cを構
成するための方法について説明する。
【0054】本形態の場合、第1の毛管力発生部材13
Aはオレフィン系樹脂繊維材料(6デニール)を用いた
毛管力発生部材(P1=−80mmAg.)であり、そ
の固さは、1.88kgf/mmである。なお、毛管力
発生部材の固さは、毛管力発生部材収納室に収納された
状態においてφ15mmの押し棒で押し込んだ時の反発
力を測定し、押し込み量に対する反発力の傾きにより求
めた。
【0055】一方、第2の毛管力発生部材13Bは、第
一の毛管力発生部材13Aと同材料のオレフィン系樹脂
繊維材料を使用した毛管力発生部材であるが、第1の毛
管力発生部材に比べて毛管力が強く(P2=−110m
mAg.)、繊維材料の繊維径が細く(2デニール)、
吸収体の剛性は低い(0.69kgf/mm)ものであ
る。
【0056】このように、毛管力の弱い毛管力発生部材
の方が毛管力の高い毛管力発生部材に対して固くなるよ
うに毛管力発生部材を組み合わせ、それらを圧接させる
ことで、本形態の毛管力発生部材同士の界面は、第一の
毛管力発生部材13Aの方がつぶれる事により、毛管力
の強さをP1<P2<PSとすることができる。さらに、
1とPSの差を必ずP1とP2の差以上とすることができ
る。なお、毛管力発生部材に関しては、図2(b)に示
すように連通管との当接部分の下端が一部離れること
で、空間19が形成されていてもよい。
【0057】(2)液体供給容器 本実施例の液体供給容器50は、いわゆるブロータンク
成形によって構成される形態であり、詳細には後述する
が、容器を構成する筺体(外壁)51と、筺体内面と同
等もしくは相似形の内面を有する壁(内壁)54により
構成され内部にインクを収納するインク収納部53、毛
管力発生部材収納容器10の気液交換通路14a,14
bと接続し、液体収納部53の液体を毛管力発生部材収
納容器10内へ導出するためのインク導出口52a,5
2bを備えている。
【0058】本形態においては、インク導出口52a,
52bと気液交換通路14a,14bとの接続部分にそ
れぞれ、Oリングなどのシール部材57が設けられてお
り、接続部からのインク漏れ及び大気の導入を防止して
いる。内壁54は可撓性を有しており、インク収納部5
3は、内部に収納されたインクの導出に伴い変形可能で
ある。また、内壁54は溶着部(ピンチオフ部)56を
有し、この溶着部で内壁54は外壁51に係合する形で
支持されている。また、外壁51には外気連通口55が
設けられており、内壁54と外壁51との間に大気を導
入可能となっている。
【0059】ここで、本形態の液体供給容器50は、略
直方体形状をなす6つの平面から構成され、円筒状のイ
ンク導出口52a,52bが曲面として付加されたもの
であり、この直方体形状の最大面積面は、図2上で間接
的に表示されている。そして、内壁面53の厚さは、直
方体の各面の中央域より頂点部分(頂点部分が微小曲面
形状をなす場合も含め、以下、角部と称する)を構成す
る部分の方が薄く、各面の中央域から前記角部それぞれ
に向かって徐々に減少しており、インク収納部53内側
に凸の形状を有している。この方向は、言い換えると面
の変形方向と同じであり、後述する変形を促進させる効
果を有する。
【0060】また、内壁54の角部は3面により構成さ
れているので、結果として内壁54の角部全体の強度は
中央域の強度に比べ相対的には強くなっている。また、
面の延長から見れば、中央域に比べて厚さは薄いので後
述する面の移動を許容する。この内壁54の角部を構成
する部分は、それぞれ略同等の厚さであることが望まし
い。
【0061】なお、図2は模式的概略図であるため、イ
ンク収納室の外壁51と内壁54との位置関係は空間を
隔てたように描かれているが、実際は分離可能な状態に
なっていればよく、内壁54と外壁51が接触していて
も、微少な空間を隔てて配置されるように構成されてい
てもよい。
【0062】第1の実施の形態における液体供給容器3
0では、大気の液体供給容器50への導入に伴い直ちに
液体供給容器50内のインクが毛管力発生部材収納室内
10へ供給されるのに対し、本形態のようにインク収納
部53が変形可能な液体供給容器50では、インク収納
部53への大気の導入がなくても内部のインクを毛管力
発生部材収納室10に供給する場合もある。逆に、イン
クの消費に伴い大気が液体供給容器内50に導入されて
もすぐにインクが毛管力発生部材収納室10内に供給さ
れない場合がある。これらはインク収納部53及び毛管
力発生部材13A,13Bとの動的及び静的な負圧バラ
ンスによるものである。
【0063】このような動作の具体例については以下に
説明するが、本願構成においては、従来のインクタンク
構成とは異なる(従来の気液交換とはタイミングの異な
る)気液交換動作を行う場合があり、この気液交換時に
おけるインク収納部53からのインク導出と、インク収
納部53への気体の導入の時間的ずれによって、例えば
急激なインクの消費、環境変化、振動等の外的要因に対
してもバッファー効果、タイミングのずれにより安定的
なインク供給に対しての信頼性が増すことができる。
【0064】まず、図2(a)に示す液体供給容器50
を毛管力発生部材収納容器10に装着してから、容器内
のインクが消費される迄のインク消費動作の概要につい
て説明する。
【0065】図3は、図2に示したインク供給システム
におけるインク消費動作を説明するための図であり、
(a)はインク供給部静負圧に対するインク導出量を示
す図、(b)はインク収納部53における空気導入量と
インク導出量とを示す図である。
【0066】液体供給容器50を毛管力発生部材収納容
器10と接続させると、毛管力発生部材収納容器10と
液体供給容器50の圧力が等しくなるまでインクが移動
して使用開始状態となり、その後、液体吐出記録手段
(図2に示す吐出口61及びインク導出管62等を備え
た記録ヘッド部60)によりインクの消費が開始される
と、まず、インク収納部53と毛管力発生部材13の双
方の発生する静負圧の値が増大する方向にバランスを取
りつつ、インク収納部53と毛管力発生部材13の双方
に保持されたインクが消費される(第1のインク供給状
態:図3(a)のA領域)。
【0067】その後、インク収納部53に気体が導入さ
れることで毛管力発生部材13が気液界面Lを保ちなが
らインクの導出に対しほぼ一定の負圧を保持する気液交
換状態(第2のインク供給状態:図3(a)のB領域)
を経て、毛管力発生部材収納室10内に残存するインク
を消費するようになる(図3(a)のC領域)。
【0068】なお、図4(a)はこの時のインク供給口
12における負圧変化の割合の一例を示す説明図であ
り、横軸はインク供給口からの外部へのインク導出量、
縦軸はインク供給口部の負圧(静負圧)である。
【0069】このように、本発明のインクタンクは、イ
ンク収納部53へ外気を導入することなくインク収納部
53のインクを使用する工程を有するため、このインク
供給工程(第1のインク供給状態)において液体供給容
器50の内容積の制限は、結合時においてインク収納部
53に導入された空気のみを考慮すればよいことにな
る。その結果、液体供給容器50の内容積の制限を緩和
しても、環境変化に対応可能であるという利点がある。
【0070】また、上述の領域A,B,Cのどの状態に
おいて液体供給容器50を交換したとしても、安定的に
負圧を発生することができ、それにより確実なインク供
給動作を行うことが出来る。すなわち、本発明のインク
タンクによれば、液体供給容器50のインクをほぼ完全
に消費することができるだけでなく、交換時に気液交換
通路14a,14bに空気を含んでいてもよく、毛管力
発生部材13のインク保持量によらず液体供給容器50
の交換をできるので、従来技術のように残量検出機構を
設けなくとも、液体供給容器50を交換可能なインク供
給システムを提供することができる。
【0071】ここで、以上説明した一連のインク消費過
程における動作について、図3(b)にてさらに別の観
点で説明する。
【0072】図3(b)において、横軸に時間、縦軸に
インク収納部からのインク導出量とインク収納部53へ
の空気導入量の一例を示す。また、経過時間においての
記録ヘッド60からのインク供給量は一定とする。
【0073】以上の観点で、インク収納部からのインク
導出量を実線、インク収納部への空気導入量を実線
で示す。
【0074】t=0からt=t1までは、図3(a)で
示した気液交換前の領域(A領域)に相当する。本領域
では、前述したように毛管力発生部材13からとインク
収納部53からのバランスをとりながらインクがヘッド
から導出される。
【0075】次にt=t1からt=t2までは、図3
(a)の気液交換領域(B領域)に相当する。本領域で
は、前述したような負圧バランスに基づき、気液交換が
行われる。図3(b)の実線で示すように、インク収
納部53内にエアが導入される(実線の段差で示され
る)ことによりインク収納部53からインクが導出され
る。その際に、エアの導入に伴い直ちに導入されたエア
に等しい量のインクがインク収納部53から導出される
わけではなく、例えばエアの導入からある所定時間を経
た後、最終的に導入されたエアに等しい量のインクが導
出されるようになっている。この図からも明らかなよう
に、前述したような従来のインク収納部53が変形しな
いインクタンクの動作に比べてタイミングのずれが生じ
るものである。以上のように気液交換領域においてこの
動作が繰り返される。ある点で、インク収納部53内の
エアの量とインクの量とが逆転する点を経る。
【0076】t=t2を過ぎると、図3(a)で示す気液
交換後の領域(C領域)となる。この領域では、前述し
たようにインク収納部53が略大気圧になる。それに伴
い、インク収納部53の内壁54の弾性力により初期状
態(使用開始前の状態)にもどる動作となる。ただし、
いわゆる座屈により完全には初期の状態には戻りきらな
い。そのためインク収納部53への最終的な空気導入量
Vcは(V>Vc)となる。本領域でもインク収納部か
らのインクはすべて使い切る状態となる。
【0077】以上説明したように、本願の構成における
気液交換動作の現象の特徴として、気液交換中の圧力変
動(図3(a)における振幅rの周期変動)が従来の気
液交換を行うインクタンクシステムに比べて比較的大き
いことがあげられる。
【0078】この理由として、気液交換を行う以前にイ
ンク収納部53からのインクの導出により、内壁54が
タンク内方に変形した状態になっている。そのため内壁
54の弾性力によりインク収納部53の内壁54は常に
外方へ向かう力が働いている。そのため気液交換時に毛
管力発生部材13とインク収納部53との圧力差を緩和
させるためにインク収納部内に入るエアの量が、前述し
たように所定以上に入る場合が多い。それによりインク
収納部53から毛管力発生部材収納容器10へのインク
の導出も多くなる傾向にある。それに対して、従来のシ
ステムのような、変形不能なインク収納部を有する構成
の場合は、所定量のエアが入ることにより直ちに毛管力
発生部材収納容器10へインクを導出するものである。
【0079】たとえば100%デューティ(ベタモー
ド)の印字を行う場合、ヘッドから一度に大量のインク
が吐出される。それによりタンクからも急激にインクの
導出が行われるが本願構成のインクタンクにおいては、
気液交換によるインクの導出が従来に比べて比較的多い
ので、インク切れの心配がなく信頼性が向上する。
【0080】また本願の構成によればインク収納部53
が内方に変形した状態でインクの導出が行われるため、
キャリッジなどの振動、環境変化などによる外的要因に
対してのバッファ効果が高いという更なる利点も有する
ものである。
【0081】以上説明したように、本形態のインク供給
システムは、微小な負圧変動をインク収納部53により
緩和することができるが、さらに、本形態の構成によれ
ば、第2のインク供給状態など、インク収納部53に空
気を含む場合においても、従来の方法とは異なる解決方
法により、環境の変化に対応することが可能な構成とな
っている。
【0082】そこで、次に、図2に示すインクタンク
の、環境条件を変化させた場合の安定した液体保持のメ
カニズムについて図4を用いて説明する。
【0083】図4は、図2に示した液体供給システムの
インク収納部53の変形による内部圧力変動の抑制効果
を説明するための図であり、(a)はインク収納部内の
空気量に対するインク収納部からのインク導出量を示す
図、(b)はインク収納部からのインク導出量の経時変
化を示す図である。
【0084】大気圧の減圧(あるいは気温の上昇)によ
り、インク収納室内の空気は膨張すると、本形態の構成
では、インク収納部53を構成する壁面及び液面が押圧
され、インク収納部53の内容積が増加すると共に、一
部のインクは気液交換通路を介してインク収納部53内
から毛管力発生部材収納容器10側へと流出する。ここ
で、インク収納部53の内容積が増加するために、毛管
力発生部材13へ流出するインク量はインク収納部53
が変形不能な場合に比べ大幅に少ないものとなる。ここ
で、気液交換通路14a,14bを通じて流出するイン
ク量は、気圧変化が急激な場合、インク収納部53内の
負圧を緩和しインク収納部53内の内容積を増加させる
ため、インク収納部53の内壁54面の内方への変形を
緩和することにより生じる壁面の抵抗力と、インクを移
動させて毛管力発生部材13に吸収させるための抵抗力
との影響が初期的には支配的である。
【0085】特に、本構成の場合、毛管力発生部材13
の流抵抗がインク収納部53の復元に対する抵抗よりも
大きいので、空気の膨張にともない、まずインク収納部
53の内容積が増加する。そして、この増加分の上限よ
り空気の膨張による体積の増加が大きい場合、気液交換
通路14a,14bを介してインク収納部53内から毛
管力発生部材収納容器10側へインクが流出するように
なる。つまり、インク収納部53の壁面が環境変化に対
するバッファとしての機能を果たすため、毛管力発生部
材13内のインクの移動が緩やかになり、インク供給口
12部における負圧特性が安定する。
【0086】なお、本形態においては、毛管力発生部材
収納室10に流出したインクは毛管力発生部材13で保
持されるようにしている。この場合、毛管力発生部材収
納容器10のインク量が一時的に増加して気液界面が上
昇するので、使用初期と同様にインク内圧の安定期より
一時的にやや正側の内圧になるが、記録ヘッド60など
の液体吐出記録手段の吐出特性への影響は小さく、実使
用上の問題はない。また、大気圧が減圧前のレベルに回
復(1気圧に戻る)した場合(あるいは元の温度に戻っ
た場合)は、毛管力発生部材収納容器10に漏出して毛
管力発生部材13に保持されていたインクが再びインク
収納部53に戻ると共にインク収納部53の体積が元の
状態へと戻るようになる。
【0087】次に、気圧変化の後の初期的な動作の後、
変化した気圧のもとで定常状態に至ったときの原理動作
を説明する。
【0088】この状態で特徴的なことは、インク収納部
53から導出されたインク量だけでなく、インク収納部
53自体の体積変化による負圧の変動に対してバランス
を保つように、毛管力発生部材13に保持されているイ
ンクの界面が変化することである。
【0089】ここで、本発明における、毛管力発生部材
13のインク吸収量と液体供給容器50との関係につい
ては、前述の減圧ないしは温度変化時の大気連通口など
からのインクの漏れを防止するという観点から、液体供
給容器50からの最悪条件下でのインク流出量と、液体
供給容器50からのインク供給時に毛管力発生部材収納
容器10に保持させるインク量とを考慮して毛管力発生
部材収納容器10の最大インク吸収量を決め、少なくと
もその分の毛管力発生部材13を収納するだけの容積を
毛管力発生部材収納容器10に持たせれば良い。
【0090】図4(a)においては、インク収納部53
が空気の膨張に対して全く変形しない場合の、減圧前の
インク収納部53の初期空間体積(空気の体積)を横軸
(X)、気圧をP気圧(0<P<1)に減圧した場合の
インク流出量を縦軸(Y)として、これらの関係が点線
で示されている。
【0091】従って、インク収納部53からのインク流
出量の最悪条件での見積は、例えば、大気圧の最大減圧
条件を0.7気圧とした場合、インク収納室53からの
インク流出量が最大となるのはインク収納室53の容積
Bの30%のインクがインク収納部53に残余してい
る場合であり、インク収納部53壁下端部より下のイン
クも毛管力発生部材収納室10の圧縮吸収体に吸収され
るとすれば、インク収納室53に残余している全てのイ
ンク(VBの30%)が漏出すると考えれば良い。
【0092】これに対し、本形態においては、インク収
納部53が空気の膨張に対して変形するので、膨張前の
インク収納部の内容積に対し、膨張後のインク収納部5
3の内容積は増加するとともに、このインク収納部53
の変形による負圧の変動に対してバランスを保つよう
に、毛管力発生部材収納容器10内のインク保持レベル
が変化する。そして、定常状態では、インク収納部53
からのインクによって気圧変動前に比べて負圧が減少し
た毛管力発生部材13との負圧のバランスを保つように
なる。すなわち、インク収納部53の膨張量だけ、イン
ク導出量は少なくなる。その結果、実線で示したよう
になる。この点線と実線からも明らかなように、イ
ンク収納部53からのインク流出量の最悪条件での見積
は、インク収納部53が空気の膨張に対して全く変形し
ない場合よりも小さくすることができる。上記の現象は
インクタンクの温度変化の場合でも同様であるが、50
deg程度の温度上昇があっても流出量は上記減圧時よ
りも少ない。
【0093】このように、本発明のインクタンクによれ
ば、環境の変化による液体供給容器50内の空気の膨張
を、毛管力発生部材収納容器10だけではなく、最大で
インク収納部53の外形形状が筐体51内面の形状と実
質的に等しくなるまで液体供給容器50自体の体積を増
加させるバッファ効果により液体供給容器50でも許容
することができるので、液体供給容器50のインク収納
量を大幅に増大しても環境変化に対応可能なインク供給
システムを提供することができる。
【0094】また、初期の空気の体積をVA1とした時、
t=0で大気圧下から気圧(0<P<1)の減圧環境下
にタンクの環境を変化させた場合の、時間の経過に伴う
インク収納部53からのインク導出量及びインク収納部
53の体積が図4(b)に模式的に示されており、横軸
は時間(t)、縦軸はインク収納部53からのインク導
出量及びインク収納部53体積であり、インク収納部5
3からのインク導出量の時間変化が実線で、インク収
納部53の体積の時間変化が実線で示されている。
【0095】図4(b)に示すように、急激な環境の変
化に対しては、最終的に毛管力発生部材収納容器10と
液体供給容器50とが負圧バランスを保つ定常状態とな
る前に、主として液体供給容器50で空気の膨張に対応
することができる。従って、急激な環境変化に対して、
液体供給容器50から毛管力発生部材収納容器10への
インクの導出タイミングを遅らせることができる。
【0096】従って、種々の使用環境下であっても、気
液交換により導入された外気の気体膨張に対して許容力
を高めつつ、液体供給容器50の使用中に安定した負圧
条件下でインク供給を行なうことのできるインク供給シ
ステムを提供することができる。
【0097】本発明のインク供給システムによれば、使
用する毛管力発生部材13及びインク収納部53の材料
を適宜選択することで、毛管力発生部材収納室10とイ
ンク収納部53との体積割合を任意に決定することがで
き、1:2より大きな場合でも、実用上使用することが
できる。特に、インク収納部53のバッファ効果を重視
する場合には、弾性変形可能な範囲内で使用開始状態に
対する気液交換状態でのインク収納部53の変形量を大
きくするようにすればよい。
【0098】このように、本形態の液体供給システムに
よれば、毛管力発生部部材収納室10の構成と合わせ、
毛管力発生部材13がわずかな占有体積しかない場合で
も、外部環境に対する変化に対して相乗的に効果を発揮
することができる。
【0099】ここで、通常のインクジェットカートリッ
ジにおいては、限られたスペースで複数のタンクが搭載
されるため、液体供給容器の供給口形状は長穴形状とな
っているが、長穴供給口部の形状が大きくなると、液体
供給容器の供給管がインク導出に伴って変形してしまう
虞れがある。しかしながら、本形態においては、インク
導出口が複数に分離されているので、供給管の変形を防
ぐことができる。
【0100】(第3の実施の形態)図5は、本発明の液
体供給システムの第3の実施の形態を説明するための図
であり、(a)は概略断面図、(b)は毛管力発生部材
として用いられる繊維束を示す図、(c)は毛管力発生
部材として用いられるチューブ状部材を示す図である。
【0101】本形態においては、第2の実施の形態に対
し、上部の連通口に気液交換を促進するための大気導入
溝17が設けられている点が異なっている。
【0102】本形態の毛管力発生部材収納室10には、
気液交換を促進するための大気導入溝17を備えてお
り、上部の気液交換通路14aは、毛管力発生部材13
Aと当接するとともに、その端部は大気導入溝17とも
連続しており、液体供給動作をスムーズに実現すること
が可能となっている。
【0103】そして、前述の各実施の形態における繊維
層は、本形態においては、気液交換動作における気液界
面の形成位置である、大気導入溝17の上端領域に設け
られている。このように大気導入溝17を設けることで
気液交換動作における気液界面Lの形成位置をより安定
化させる効果を有するとともに、大気導入溝17の上端
領域に設けられた繊維層の効果をより確実なものとする
効果がある。
【0104】また、気液交換通路14aには大気導入溝
17が連続して形成されているので、上述した気液交換
の際に、大気導入溝17を通った空気は、気液交換通路
14aを優先的に通過することができ、空気の通路が確
保される。その結果、気液交換通路14a内を空気が通
りやすくなり、インク収納部53内に空気が導入されや
すくなるため、それに伴うインク収納部53から毛管力
発生部材収納室10へのインクの導出も気液交換通路1
4bを介して確実かつ安定して行うことができるととも
に、毛管力発生部材収納室10内のインク保持量によら
ず気液交換を容易に行うことができる。
【0105】なお、第2及び第3の実施の形態において
は、複数の毛管力発生部材13を用いているが、上方に
設けられる毛管力発生部材13Aは、バッファ空間とし
ての機能を果たすものであれば、図5(b)に示すよう
な円筒形の繊維束22の集合体でも、図5(c)に示す
ような中空部23Bを備えたチューブ状部材23Aでも
構わない。
【0106】(第4の実施の形態)図6は、本発明の液
体供給容器の第4の実施の形態を示すインクタンクの断
面図である。なお、第1から第3の実施の形態と同様の
部分については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0107】図6に示すように本形態によるインクタン
クは、第1〜第3の実施の形態における毛管力発生部材
収納容器10と液体供給容器50とが一体的に形成され
ているものである。すなわち、毛管力発生部材収納容器
10と液体供給容器50とは一つの筐体内に配され仕切
り壁65によって隔離されている。液体供給容器50か
ら毛管力発生部材収納容器10へのインク供給は連通部
66a,66bを介して行われる。
【0108】このような構成とすることにより、液体供
給容器50と毛管力発生部材収納容器10との間に第1
の実施の形態における気液交換通路14が無いため、こ
の気液交換通路14部分に環境変化により不用意なエア
パスが発生することはなく、気液交換動作を安定化する
ことができる。
【0109】本形態の毛管力発生部材収納室10には、
気液交換を促進するための大気導入溝17を備えてお
り、連通部66aは、毛管力発生部材13Bと当接する
とともに、その端部は大気導入溝17とも連続してお
り、液体供給動作をスムーズに実現することが可能とな
っている。
【0110】そして、本形態においては、気液交換動作
における気液界面Lの形成位置は大気導入溝17の上端
領域であって、第3の実施の形態とは異なり、毛管力発
生部材13B内にある。このように大気導入溝を設ける
ことで気液交換動作における気液界面の形成位置をより
安定化させる効果を有するとともに、大気導入溝の上端
領域に設けられた繊維層の効果をより確実なものとする
効果がある。
【0111】本形態における毛管力発生部材13Bは、
環境の変化に関わらず気液交換動作中の気液界面Lの位
置を安定化させるためには、大気導入溝17の上端の領
域、より望ましくは上端より上方を含む領域に、略水平
方向に主たる繊維の配列成分を有する層を備えていれば
よい。別の観点から見ると、この層はインク供給口12
と大気導入溝17の上端部とを結ぶ領域にあればよく、
また、さらに異なる観点から見れば、気液交換動作にお
ける気液界面上にこの領域があればよい。後者を作用的
に捉えるならば、この配列の方向性を有する繊維層は、
気液交換による液体供給動作における、毛管力発生部材
中の気液界面を水平化させるものであり、液体供給容器
50からの液体移動に伴う毛管力発生部材中の気液界面
Lの鉛直方向の変化を規制する機能を有するものであ
る。
【0112】毛管力発生部材13中にこのような層を有
することで、この領域内で気液界面Lは重力方向に対し
てのばらつきを抑えることが出来る。この場合、毛管力
発生部材の水平方向の切断面における長手方向に対して
も、主たる繊維の配列成分が略平行であると、繊維の長
手方向を有効に利用できるのでより望ましい。
【0113】なお、ここで、繊維の配列方向は、鉛直方
向から僅かでも傾いていれば、理論上はわずかでも上述
の効果を奏するが、実用上は水平面に対しておよそ±3
0°の範囲にある場合、明確な効果が確認できた。従っ
て、略水平の「略」は、本明細書中では上述の傾きをも
含むものとする。
【0114】本形態においては、大気導入溝17の上端
より下方の領域についても、主たる繊維の配列成分は同
じように構成されている。そのため、気液交換動作にお
いて、不用意にその気液界面Lが連通部66aの上端よ
り下方の領域でばらつくことが無くなるため、インク切
れなどによるインク供給不良をおこすことがない。
【0115】さらに加えて、本形態においては、毛管力
発生部材13Dのインク供給口12の近傍断面の長手方
向は、インク供給口12からのインク供給の方向と一致
している。そのため、インク供給口12から高速でイン
クを導出するような場合であっても、繊維の長手方向に
対してはインク流動性に優れるために、途中でインク切
れすることなく、安定してインク供給できるという効果
がある。
【0116】次に、本形態に示した2部材の毛管力発生
部材13A,13Bについて、図1を参照して詳しく説
明する。
【0117】毛管力発生部材13A,13Bは、ポリプ
ロピレンが芯21B、ポリエチレンが鞘材21Aとなる
二重構造繊維により構成されており、本形態の負圧発生
部材を構成する繊維1本1本の長さは60mm程度であ
る。この繊維の断面形状は略同心円形状で、相対的に融
点の低いポリエチレンを鞘材として、相対的に融点の高
いポリプロピレンを芯材として形成されたものである。
本形態の毛管力発生部材は、図示しないが、このような
短繊維からなる繊維塊を梳綿機で繊維方向をそろえた後
に、パイプ状部材で繊維方向をより揃えた後、オーブン
等による予備加熱および熱風炉等による再加熱が行われ
(加熱温度は、相対的に融点の低いポリエチレンの融点
より高く、相対的に融点の高いポリプロピレンの融点よ
り低い温度が望ましい)、それからノズルを通して所望
の太さの繊維束とした後、所望の長さに切断することに
よって製造されている。
【0118】このようにして製造された毛管力発生部材
13A,13Bは、その製造工程に部材の外側を撫でる
工程を有しており、その表層領域は、内部領域に比べ、
繊維密度がやや高いとともに、繊維の方向性もより揃っ
たものとなっている。そのため、この方向性を有する毛
管力発生部材13A,13Bの2部材の界面となる部分
が気液交換時の気液界面Lの近傍に位置すること、言い
換えれば連通部および大気導入溝17の上端部近傍の上
方領域に存在することで、前述した気液界面Lの安定効
果をより促進させる効果がある。
【0119】繊維方向が揃えられた毛管力発生部材13
A,13Bの境界面は、凹凸を有する表面同士が接触す
ることで、その近傍の各毛管力発生部材13A,13B
の表層領域とあわせ、全体としてインクは水平方向に対
して適度な流動性を有する状態となる。すなわち、境界
面のみが周りの領域に比べてインク流動性が格段に優
れ、その結果として筐体11と毛管力発生部材との間の
隙間と境界面との間にインクパスを作る、ということは
ない。したがって、毛管力発生部材13A,13Bの境
界面を使用時姿勢における連通部の上部、望ましくは連
通部の近傍に設けることで、前述した気液交換動作にお
ける、気液交換動作中の毛管力発生部材中でのインクと
気体の界面を、境界面とすることができ、結果としてイ
ンク供給動作中のヘッド部における静負圧を安定化させ
ることができる。
【0120】ここで、毛管力発生部材の内部構造につい
て補足する。
【0121】図7は、本発明の液体供給システムに用い
られる毛管力発生部材の繊維を示す図であり、(a)は
加熱前の状態を示す図、(b)は加熱後の状態を示す図
である。
【0122】図7(a)に示すような捲縮された短繊維
が、ある程度繊維方向が揃った状態で加熱されることに
より、図7(b)に示すような状態となる。ここで、図
7(a)で繊維方向に複数の短繊維が重なっていた領域
αは、図7(b)に示すように交点が融着される確率が
高く、結果として繊維方向には図1(c)に示すF1方
向に対して切れにくい、連続した切れ目のない繊維が形
成される。また、捲縮された短繊維を用いることで短繊
維の端部領域(図7(a)に示すβ,γ)は、図7
(b)に示すように3次元的に他の短繊維と融着したり
(β)、そのまま端部として残ったり(γ)する。加え
て、すべての繊維が全く同一の方向に揃っているわけで
はないので、はじめから他の短繊維に対して交差するよ
うに傾いて接触している短繊維(図7(a)に示すε)
は、加熱後はそのまま融着される(図7(b)に示す
ε)。このようにして、F2方向に対しても従来の一方
向繊維束と比べて強度の強い繊維が形成される。
【0123】また、繊維方向と図1から図6に示した本
発明の各実施の形態の毛管力発生部材を備えたインクタ
ンクおよび液体供給システムにおける繊維方向とインク
供給動作について補足する。
【0124】本発明の各実施の形態においては、気液交
換動作において、大気連通口15から導入される大気
は、気液界面Lに到達すると主たる繊維方向に沿って分
散される。その結果、気液交換動作中の界面は略水平方
向に保たれ、安定化することができる。その結果、安定
した負圧を維持しながらインクを供給することがより確
実に行うことができるという効果がある。また、気液交
換動作後についても、本発明の各実施の形態の場合は、
主たる繊維方向が略水平方向であることから、インクは
水平方向でほぼ均等に消費されて行く。その結果、毛管
力発生部材収納容器内のインクについても、使い残りの
少ないインク供給システムを提供することができる。し
たがって、特に、第1〜第3の実施の形態例のように液
体を直接収容する液体供給容器が交換可能なシステムに
おいては、毛管力発生部材内のインクを保持していない
領域を効果的に作り出すことができるので、バッファ空
間効率が向上し、トータルで少ないバッファ空間で環境
変動に強いインク供給システムを提供することができ
る。
【0125】(他の実施の形態)以上、本発明の要部に
ついての説明を行なったが、以下に各実施の形態に適用
可能なその他の実施の形態及び各実施の形態の変形例に
ついて説明する。なお、以下の説明では、特に断りのな
い限りは、上述の各実施の形態に適用可能である。
【0126】<液体供給容器の構造>まず、第2及び第
3の実施の形態における液体供給容器50の構造につい
て、補足説明を行なう。
【0127】第2及び第3の実施の形態の液体供給容器
50は、ダイレクトブロー製造方法によって形成され
る。すなわち、互いに分離可能な筐体(外壁)51とイ
ンク収納部53(内壁54)とは、略多角柱の型に対し
て円筒状のパリソンをエアーブローによって均一に膨張
させることで形成されるものである。これにかわり、例
えば可撓性の袋内に金属製のばね等を備えることで、イ
ンクの導出に伴い負圧を発生させるようにしてもよい。
【0128】しかし、ブロー成形を用いることで、筐体
内面形状と同等あるいは相似形の外面形状を有するイン
ク収納部53を容易に製造することができるだけでな
く、インク収納部53を構成する内壁54の材料、厚み
を変えることで容易に発生する負圧を設定できる利点が
ある。さらに、内壁54及び外壁51の材料に熱可塑性
樹脂を利用することで、リサイクル性に富んだ液体供給
容器50を提供することができる。
【0129】ここで、前述した各実施の形態における
「外壁51」の構造および「外壁51」が「内壁54」
に対して及ぼす結果的な構造について補足説明する。
【0130】前述した各実施の形態においては、液体供
給容器50はブロー成形により製造されるため、内壁
は、容器を構成する面の中央近傍領域の厚みにくらべ角
部近傍の厚みの方が薄く形成されている。また、外壁5
1も同様に、容器を構成する面の中央近傍領域の厚みに
くらべ角部近傍の厚みの方が薄く形成されている。さら
に、外壁51に対して内壁54は、各面の中央部から各
面の角部に向かって徐々に減少する厚み分布を有する外
壁51に積層されることで形成されている。
【0131】この結果、上記内壁54は外壁51の内面
に対して一致する外面を有することになる。この内壁5
4の外面は、外壁51の厚み分布に対して沿うため、内
壁54が形成するインク収納部53側に向かって凸とな
る。そして、内壁54の内面は、上述した内壁54の厚
み分布を有するので、より一層インク収納部53に向か
って凸となる。これらの構造は、最大面積部で特に前述
した機能を発揮するため、本発明としては、このような
凸状形状は少なくとも最大面積部で存在すれば良く、そ
の凸状形状も内壁面として2mm以下で良く、内壁外面
で1mm以下でよい。この凸状形状は、小面積部では測
定誤差範囲内になることもあるが、略多角柱インクタン
クの各面における変形優先順位をもたらす1つの要因と
なるので、本発明にとって好ましい条件の1つとなる。
【0132】加えて、外壁51の構造について補足す
る。前述した外壁51の1つの機能として内壁54の角
部の変形を規制することをあげたが、この機能を発揮す
る構造としては、内壁54の変形に対しては形状を維持
でき、かつ角部の周囲を覆う構造(角部包囲部材)を有
するものであればよい。従って、プラスチック、金属あ
るいは、厚紙等の材質で、上述した外壁51または内壁
54を覆う構造にしてもよい。この外壁51としては、
全面でもよく、角部のみ面構造で、この面構造を金属等
の棒で結合するようなものでも、メッシュ構造でも良
い。
【0133】さらに、液体供給容器50が交換式の場合
の液体供給容器50の交換時など、何らかの理由で毛管
力発生部材13Bの気液交換通路14a,14b近傍領
域からインク供給口12近傍領域でインク切れが起こっ
た場合、弾性変形可能な外壁51を、手動で内壁54と
ともに一時的に押圧することで、液体供給容器50内の
インクを強制的に毛管力発生部材収納容器10へ移動さ
せ、簡単に回復させることができる。このような加圧回
復処理は手動ではなく自動で行なってもよく、そのため
の加圧回復手段を後述する記録装置に設けてもよい。な
お、内壁54の一部が露出している場合は内壁54の露
出部だけを押圧してもよい。
【0134】なお、本発明の第2及び第3の実施の形態
においては、インク収納部53は略多角柱形状となって
いるが、この形態に限定されるものではなく、少なくと
もインクの導出に伴い変形可能で、この変形により負圧
を発生可能であってもよい。
【0135】ただし、より好ましくは、インク収納部5
3の変形と復元とを繰り返しても、インク収納部53の
変形量とインク導出口52aないしはインク導入口52
bにおける負圧との関係がほぼ1対1で対応することが
望ましい。インク収納部53が弾性変形を行う範囲で変
形を行うと、このような望ましい状態を容易に得ること
ができる。
【0136】なお、本発明の第2及び第3の実施の形態
の場合、気液交換動作後、インク導出口52a,52b
部の圧力が0になっても、インク収納部53はわずかに
変形した状態を維持している。このように一部の領域で
インク収納部53が弾性変形を行なわなくても、この部
分を除いた領域で弾性的な変形を行う場合には、実質的
には弾性変形を行なうものとして取り扱うものとする。
【0137】また、インク導出による変形にともなう負
圧の変化の割合が急激に変わる状態が存在する場合(例
えば変形部分同士が当接する場合など)には、弾性変形
の範囲内であっても、この急激に変わる状態になる前に
第1のインク供給状態を終え、第2のインク供給状態が
開始されるようになっていることが望ましい。
【0138】また、本発明の液体供給容器50に使用さ
れる材料としては、内壁54と外壁51とが分離可能な
ものであればよく、内壁54又は外壁51にそれぞれ複
数の材料を用いて、多層により構成してもよい。また、
液体供給容器50を単独で負圧発生型液体収納容器とし
て使用する場合より、内壁54としては弾性の高いもの
を使用することが可能となっている。このため、液体供
給容器50を単独で負圧発生容器として利用する場合に
比べ、例えば内壁54の厚みが厚いものや剛性の高い材
料についてもインクジェット用交換液体供給容器として
好適に利用することができ、材料選択の幅が広がるとい
う利点がある。ここで、内壁54の厚みを厚くすること
は、液体供給容器50におけるガス透過性を低いものと
することができる。ガス透過性を低減させることは、液
体供給容器50を単独で販売する際の、例えば物流時や
保存時における液体供給容器50の膨張やインク漏れを
防ぐことができるので望ましい。
【0139】なお、内部に収容されるインクなどに対す
る影響を考慮すれば、内壁54に使用する材料としては
例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などが好
適に適用可能である。以上説明した各実施の形態、適用
例では、内壁54及び外壁51はそれぞれ単層のものと
して説明したが、内壁54あるいは外壁51を異なる材
料の多層構造としてもよい。特に、本発明の場合、液体
供給容器50を単独で負圧発生容器として利用する場合
に比べ、例えば内壁54の厚みが厚いものや剛性の高い
材料についてもインクジェット用交換液体供給容器とし
て好適に利用することができるので、内壁54の材料の
組合わせの選択範囲も広がるという利点がある。
【0140】<シール部材、密閉手段>上述した各実施
の形態においては、毛管力発生部材収納容器10と液体
供給容器50との接続部のシール部材57は液体供給容
器50側に設けられているが、シール部材58は液体供
給容器60側、毛管力発生部材収納容器10側のいずれ
かに設けられていればよく、シール性を高めるために双
方に設けられていてもよい。また、液体供給容器50及
び毛管力発生部材収納容器10のそれぞれとは独立して
設けられ、結合時に双方の接続部分に嵌合するようにし
てもよい。
【0141】また、液体供給容器50が毛管力発生部材
収納容器10に対して着脱可能であるので、液体供給容
器50の毛管力発生部材収納容器10との連通部には、
結合時の連通部からの液体や空気の漏れを防止すると共
に結合前のインク収納部53内のインクの導出を防止す
る部材としての密閉手段が設けられる。本形態では密閉
手段はいずれもフィルム膜状のものを使用しているが、
ボール上の栓などを使用してもよい。また、気液交換通
路14a,14bを中空針で、密閉手段をゴム栓として
もよい。
【0142】<インクジェットカートリッジ>図8は、
本発明の液体供給システムを適用可能なインクジェット
カートリッジを示す図であり、(a)は分離型の液体供
給容器を用いたインクジェットカートリッジの構成を示
す概観斜視図、(b)は一体型の液体供給容器を用いた
インクジェットカートリッジの構成を示す概観斜視図で
ある。
【0143】本適用例では、複数種類の液体(本適用例
の場合、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン
(C)の3色)を吐出可能な液体吐出部71にそれぞれ
の液体を収納した毛管力発生部材収納容器73a,73
b,73cが一体化されたヘッドカートリッジ70を構
成しており、このヘッドカートリッジ70に対してそれ
ぞれの液体を収納した液体供給容器75a,75b,7
5cを互いに着脱可能としている。
【0144】本形態においては、それぞれの液体供給容
器75を対応する毛管力発生部材収納容器73に確実に
結合させるために、ヘッドカートリッジ70に液体供給
容器75の外面の一部を覆うのホルダー部72を設ける
とともに、液体供給容器75に係止爪を有するラッチレ
バー77a,77b,77cを設け、ガイド部材に係止
爪と対応する係合孔74a,74b,74cを設けるこ
とで、結合後の結合状態を維持しやすい構成となってい
る。それぞれの液体容器75a,75b,75cはほぼ
同じ形状であるが、例えば誤装着防止用の識別ラベル
(不図示)を設けることで、誤装着を防止することがで
きる。もちろん、ホルダー形状を各色ごとに変更し、誤
装着防止構成を付加してもよい。この場合、各色の使用
頻度に応じて容器の容積を変更することで誤装着防止を
おこなってもよい。
【0145】なお、本形態の変形例として、図8(b)
に示すように複数の毛管力発生部材収納容器が一体とな
った容器76とし、この容器76が液体吐出部に対して
互いに分離可能としても良い。この場合、液体供給容器
76に設けられるラッチレバーは一つであってもよい。
本変形例のように一体形状にすることで、容器76の誤
装着を防止する効果をも有する。
【0146】本形態及びその変形例において、収納され
る液体の種類はY,M,C以外の他の色であってもよい
ことは言うまでもなく、収納される液体容器の数、及び
組合せ(例えばブラック(Bk)のみ単独のタンクで、
他のY,M,Cは一体タンクとする)についても任意で
あることは言うまでもない。
【0147】<記録装置>最後に、上述の液体収納シス
テム(インクタンク)、あるいはインクジェットヘッド
カートリッジを搭載可能な液体吐出記録装置の一例につ
いて説明する。
【0148】図9は、本発明の液体供給システムが搭載
可能な液体吐出記録装置の一構成例を示す図である。
【0149】図9に示す記録装置において、81は液体
収納容器75及びインクジェットヘッドカートリッジ7
0aを着脱自在に搭載可能なキャリッジ、82はヘッド
の複数のオリフィスからのインク乾燥を防止するための
ヘッドキャップとヘッドの動作不良時に複数のオリフィ
スからインクを吸引するための吸引ポンプとが組み込ま
れたヘッド回復ユニット、83は被記録媒体としての記
録用紙が搬送される給紙面である。
【0150】キャリッジ81は、回復ユニット82上で
の位置をホームポジションとしており、印刷はベルト8
4がモータなどにより駆動されることでされる図中の左
方向へ走査しはじめることで開始される。
【0151】なお、上述した実施の形態においては、毛
管力発生部材として用いられる繊維の方向は横方向とし
て説明したが、本発明はこれに限らず、横方向による効
果を期待しない場合は繊維の方向を縦方向にしてもかま
わない。
【0152】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
密閉空間内に液体を収納する液体収納部を具備する液体
供給容器と内部に負圧発生部材を具備する負圧発生部材
収納容器とが、重力方向に2つ設けられた連通部によっ
て連通されており、液体供給量や液体供給の速度に応じ
て2つの連通部の両方または一方を用いて、液体供給容
器と負圧発生部材収納容器との間における気液交換が行
われる構成としたため、2つの連通部の一方が気泡等で
塞がれた場合においても安定して液体を供給することが
できる。
【0153】また、負圧発生部材収納容器に特定の方向
の流動性が良い繊維層を設けることにより、負圧発生部
材中の気液界面の変形や移動を抑制することができ、こ
れにより、液体供給システムの使用環境の変化により負
圧発生部材収納容器に供給される液体量が変化した際に
インク漏れが起こったり、液体供給が滞ったりすること
を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の交換可能な液体供給システムの第1の
実施の形態を説明するための図であり、(a)は毛管衣
力発生部材収納容器と液体供給容器とが取り外された状
態を示す断面図、(b)は毛管衣力発生部材収納容器と
液体供給容器とが接続された状態を示す断面図、(c)
は毛管力発生部材収納容器内の繊維を示す図、(d)は
その繊維1本の断面図である。
【図2】本発明の交換可能な液体供給システムを適用可
能なインクタンクの第2の実施の形態を説明するための
図であり、(a)は概略断面図、(b)はその変形例の
要部断面図である。
【図3】図2に示したインク供給システムにおけるイン
ク消費動作を説明するための図であり、(a)はインク
供給部静負圧に対するインク導出量を示す図、(b)は
インク収納部における空気導入量とインク導出量とを示
す図である。
【図4】図2に示した液体供給システムのインク収納部
の変形による内部圧力変動の抑制効果を説明するための
図であり、(a)はインク収納部内の空気量に対するイ
ンク収納部からのインク導出量を示す図、(b)はイン
ク収納部からのインク導出量の経時変化を示す図であ
る。
【図5】本発明の液体供給システムの第3の実施の形態
を説明するための図であり、(a)は概略断面図、
(b)は毛管力発生部材として用いられる繊維束を示す
図、(c)は毛管力発生部材として用いられるチューブ
状部材を示す図である。
【図6】本発明の液体供給容器の第4の実施の形態を示
すインクタンクの断面図である。
【図7】本発明の液体供給システムに用いられる毛管力
発生部材の繊維を示す図であり、(a)は加熱前の状態
を示す図、(b)は加熱後の状態を示す図である。
【図8】本発明の液体供給システムを適用可能なインク
ジェットカートリッジを示す図であり、(a)は分離型
の液体供給容器を用いたインクジェットカートリッジの
構成を示す概観斜視図、(b)は一体型の液体供給容器
を用いたインクジェットカートリッジの構成を示す概観
斜視図である。
【図9】本発明の液体供給システムが搭載可能な液体吐
出記録装置の一構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 インクタンク 10,73,73a,73b,73c,1004 毛管
力発生部材収納容器 11 筐体 12,1002 インク供給口 13,13A,13B,13D,1001 毛管力発生
部材 13C 境界面 14a,14b 連通管(気液交換通路) 15,1003 大気連通口 16,1006 バッファ空間 17 大気導入溝 18a,18b,1005 連通部用開口 19 空間 21 繊維 21A 鞘材 21B 芯材 22 繊維束 23A チューブ状部材 23B 中空部 30,50,75,75a,75b,75c, 100
7 液体供給容器 31,51,1009 筐体(外壁) 32a,32b,52a,52b,1008 インク導
出口 33,53 インク収納部 37,57 シール部材 38 フィルム(密閉手段) 54 内壁 55 外気連通口 56 溶着部 37,57 シール部材(Oリング) 38 密閉手段(フィルム) 60 記録ヘッド 61 吐出口 62 インク導出管 65 仕切り壁 66a,66b 大気導入溝 70,70a ヘッドカートリッジ 71 液体吐出部 72 ホルダー部 74a,74b,74c 係合孔 76 一体型液体供給容器 77,77a ,77b ,77c ラッチレバー 81 キャリッジ 82 回復ユニット 83 給紙面 84 ベルト L,L’,L1,Ln 気液界面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須釜 定之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 奥原 宏文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA26 FA10 HA38 JA13 KB15 KB37 KC05 KC12 KC14 KC16 KC20 KC22 KC25 KC27

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉空間内に液体を収納する液体収納部
    を具備する液体供給容器と、該液体供給容器との連通部
    を介して前記液体収納部内に連通するとともに内部に負
    圧発生部材を具備する負圧発生部材収納容器とを有し、
    前記連通部を介して前記液体収納部内に気体を導入して
    該液体収納部内の液体を前記負圧発生部材収納容器内に
    導出させる気液交換による液体供給動作を行なう液体供
    給システムにおいて、 前記連通部は、重力方向に上下2つ設けられていること
    を特徴とする液体供給システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液体供給システムにお
    いて、 前記液体供給容器は、前記負圧発生部材収納容器に対し
    て分離可能であることを特徴とする液体供給システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の液体供
    給システムにおいて、 前記負圧発生部材は、繊維からなり、前記気液交換によ
    る液体供給動作における前記負圧発生部材中の気体と液
    体との界面に、略水平方向に主たる繊維の配列成分を有
    する層を備えることを特徴とする液体供給システム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    液体供給システムにおいて、 前記2つの連通部は、一方が、前記負圧発生部材収納容
    器から前記液体収納部に気体を優先して導入し、他方
    が、前記液体収納部から前記負圧発生部材収納容器に液
    体を優先して導入することを特徴とする液体供給システ
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    液体供給システムにおいて、 前記液体収納部は、内部に収納された液体の導出に伴い
    変形し、負圧発生可能であることを特徴とする液体供給
    システム。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    液体供給システムにおいて、 前記2つの連通部のうち重力方向上部に設けられた連通
    部は、外部から大気が導入される大気導入溝を有するこ
    とを特徴とする液体供給システム。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載の液体供給システムに用
    いられる液体供給容器であって、 前記2つの連通部を形成するための2つの開口を有する
    ことを特徴とする液体供給容器。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載の液体供給システムに用
    いられる負圧発生部材収納容器であって、 前記2つの連通部を形成するための2つの開口を有し、 前記負圧発生部材が繊維からなる液体吸収体であること
    を特徴とする負圧発生部材収納容器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020032692A (ja) * 2018-08-31 2020-03-05 ブラザー工業株式会社 液体供給装置及び画像記録装置
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US11787192B2 (en) 2017-02-28 2023-10-17 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid supplying device having tank and cartridge attachable thereto

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