JP2000295052A - 増幅回路 - Google Patents

増幅回路

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JP2000295052A
JP2000295052A JP11097838A JP9783899A JP2000295052A JP 2000295052 A JP2000295052 A JP 2000295052A JP 11097838 A JP11097838 A JP 11097838A JP 9783899 A JP9783899 A JP 9783899A JP 2000295052 A JP2000295052 A JP 2000295052A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路の安定化を損なうことなく消費電力の低
減化、低雑音化が図れる上に、集積回路化の場合には小
型化、低コスト化が図れるようにした増幅回路の提供 【解決手段】第1差動増幅器1は、入力信号の差動増幅
を行う。第2差動増幅器2は、加算器4に供給する正負
の電流を生成し、第1差動増幅器1の動作を安定化させ
る。加算器4は、第1差動増幅器1からの電流と、第2
差動増幅器2からの電流の加算を行うものである。電流
・電圧変換器7は、加算器4からの出力電流をインピー
ダンス5とバッファアンプ6を用いて電流・電圧変換を
行う。第2差動増幅器2と加算器4の各構成素子は、抵
抗以外のMOSトランジスタで構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、差動増幅回路、帰
還型増幅回路、インピーダンス変換回路のような増幅回
路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高利得の電圧増幅回路において
は、その電圧利得の安定化のために、抵抗を用いて出力
信号を入力側に負帰還することが一般に行われている。
図6は、抵抗により負帰還を行う反転増幅器の回路例を
示す。この回路では、電圧利得は抵抗の比R2/R1で
決定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、増幅器にオ
フセットがあって出力が零点(入力電圧、基準電圧、出
力電圧が等しい)にない場合には、その差分の電圧が帰
還抵抗に印加されるため、帰還抵抗において電力消費が
発生し、増幅器の低消費電力化を妨げる。その消費電力
は、帰還網の抵抗値を増加することにより抑制できる
が、増幅器を集積回路化するような場合には占有面積が
増大し、また抵抗熱雑音の発生などの点から種々の制約
がある。また、差動増幅器や反転増幅器などの一般的な
構成では入力抵抗が低くなる不都合もある。
【0004】そこで、本発明の目的は、上記の点に鑑
み、回路の安定化を損なうことなく消費電力の低減化、
低雑音化が図れる上に、集積回路化の場合には小型化、
低コスト化が図れるようにした増幅回路を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、本発
明の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
入力信号を差動増幅する第1差動増幅手段と、この第1
差動増幅手段の出力電流のうちの一部を分岐させ、この
分岐電流に基づいて前記第1差動増幅手段の動作を安定
化させる第2差動増幅手段とを備えたものである。
【0006】このように請求項1に係る発明では、第1
差動増幅手段の出力電流のうちの一部を分岐させ、この
分岐電流に基づいて第1差動増幅手段の動作を安定化さ
せる第2差動増幅手段を備え、これは差動増幅手段のた
めに抵抗を使用せずに実現できる。このため、回路の安
定化を損なうことなく消費電力の低減化、低雑音化が図
れる上に、集積回路化した場合には小型化、低コスト化
できる各種の増幅回路が実現可能となる。
【0007】請求項2に記載の発明は、入力信号を差動
増幅する第1差動増幅部と、入力信号を差動増幅する第
2差動増幅部と、前記第1差動増幅部と前記第2差動増
幅部とからそれぞれ流れ込む電流の総和の電流を流す負
荷部と、この負荷部に流れる総和の負荷電流を電圧に変
換する電流・電圧変換部とを備えたものである。ここ
で、上記の第1差動増幅部は第1差動増幅器1や第1差
動増幅回路11が対応し、第2差動増幅部は第2差動増
幅器2や第2差動増幅回路13が対応し、負荷部はイン
ピーダンス5やトランジスタM24、M25が対応し、
電流・電圧変換部はバッファアンプ6などが対応する。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の増幅回路において、前記第1差動増幅部と前記第2差
動増幅部とは、少なくともMOSトランジスタの差動対
により構成したものである。請求項4に記載の発明は、
請求項2または請求項3に記載の増幅回路において、前
記第2差動増幅部の負荷トランジスタ対とカレントミラ
ーを構成するトランジスタ対を形成することで、前記第
1差動増幅部に流れる電流と、前記第2差動増幅部に流
れる電流を、共通の負荷回路で加算するようにしたもの
である。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項2、請求
項3、または請求項4に記載の増幅回路において、前記
電流・電圧変換部の出力を前記第2差動増幅部の負の入
力端子に帰還するとともにその正の入力端子に基準電圧
を印加し、前記第1差動増幅部の入力端子を差動入力と
し、この差動入力と前記電流・電圧変換部の出力との比
が、前記第1差動増幅部の入力トランジスタと前記第2
差動増幅部の入力トランジスタの電流駆動能力比により
設定できる帰還型増幅回路とするものである。
【0010】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の増幅回路において、前記第1差動増幅部に対して、さ
らに任意の電流駆動能力を有する入力トランジスタを備
えた複数の入力差動増幅部を並列に有し、前記第1差動
増幅部および前記複数の入力差動増幅部のそれぞれの入
力トランジスタと前記第2差動増幅部の入力トランジス
タとの電流駆動能力比に応じて、複数の入力を加算して
増幅するようにしたものである。
【0011】請求項7に記載の発明は、請求項5または
請求項6に記載の増幅回路において、前記第2差動増幅
部の正の入力端子に前記基準電圧に加え、さらにオフセ
ット補償電圧を加えるようにしたものである。請求項8
に記載の発明は、請求項2、請求項3、または請求項4
に記載の増幅回路において、前記電流・電圧変換部の出
力を前記第2差動増幅部の負の入力端子に帰還し、前記
第1差動増幅部の正負の2つの入力端子に基準電圧を印
加し、前記第2差動増幅部の正の入力端子に入力信号を
入力することによりインピーダンス変換回路とするもの
である。
【0012】このように請求項2〜請求項8に係る各発
明では、第1差動増幅部の動作を安定化する手段を第2
差動増幅部などで構成し、これは抵抗を含まずにMOS
トランジスタなどで実現できる。このため、回路の利得
などの安定化を損なうことなく消費電力の低減化、低雑
音化が図れる上に、集積回路化した場合には小型化、低
コスト化できる増幅回路が実現できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。本発明の実施形態の増幅回
路の構成の概要について、図1のブロック図を参照して
説明する。この増幅回路は、図1に示すように、第1差
動増幅器(トランスコンダクタンスアンプ)1および第
2差動増幅器(トランスコンダクタンスアンプ)2から
なる電圧・電流変換器3と、加算器4と、インピーダン
ス5およびバッファアンプ6からなる電流・電圧変換器
7とから構成されている。
【0014】第1差動増幅器1は、正負の入力端子を有
し入力信号の差動増幅を行うものである。第2差動増幅
器2は、正負の入力端子を有するとともに、加算器4に
供給する正負の電流を生成し、第1差動増幅器1の動作
を安定化させるものである。加算器4は、第1差動増幅
器1からの電流と、第2差動増幅器2からの電流の加算
を行うものである。電流・電圧変換器7は、加算器4か
らの出力電流をインピーダンス5とバッファアンプ6を
用いて電流・電圧変換を行うものである。
【0015】このような構成から図1の増幅回路におい
て、第1差動増幅器1のトランスコンダクタンスをgm
1とし、第2差動増幅器2のトランスコンダクタンスを
gm2とし、第1差動増幅器1の正負の入力端子の入力
電圧をVin+ とVin- とし、第2差動増幅器2の正
負の入力端子の入力電圧をVf+ とVf- とし、バッフ
ァアンプ6の出力電圧をVoutとし、回路全体の電圧
利得をAとすると、次の(1)式が成立する。 Vout=A〔gm1(Vin+ −Vin- )+gm2(Vf+ −Vf- )〕 …(1) 次に、図1の増幅回路において、バッファアンプ6の出
力側と第2差動増幅器2の負の入力端子とを電気的に接
続すると、図2に示すような負帰還増幅回路を構成する
ことになる。
【0016】図2の負帰還増幅回路では、Vout=V
- になるとともに、Vf+ =Vref(基準電圧)と
して使用する。また、回路全体の電圧利得Aが十分に大
きいとすると、(1)式から次の(2)式が得られる。 Vout=gm1/gm2(Vin+ −Vin- )+Vref…(2) 従って、図2の負帰還増幅回路では、(2)式から第1
差動増幅器の2つの入力に対して、その電圧利得が(g
m1/gm2)となる。
【0017】次に、図2の負帰還増幅回路においてVi
- =Vrefとすると、入力Vin+ に対して、その
電圧利得が(gm1/gm2)となる非反転増幅器を構
成することになり、Vin+ =Vrefとすると入力V
in- に対して、その電圧利得が−(gm1/gm2)
となる反転増幅器を構成することになる。次に、図1の
増幅回路において、バッファアンプ6の出力側と第2差
動増幅器2の負の入力端子とを電気的に接続し、第1差
動増幅器1の正負の入力端子に基準電圧Vrefをそれ
ぞれ印加し、第2差動増幅器2の正の入力端子に入力信
号を入力する場合には、図3に示すようなインピーダン
ス変換回路として機能することになる。
【0018】ここで、図2の回路において、第2差動増
幅器2の正の入力端子に上記の基準電圧に加えて、さら
にオフセット補償電圧を加えると、オフセット補償が行
える点で好ましい。ところで、図2に示す増幅回路は、
第1差動増幅器1が1つの場合であるが、図4に示すよ
うに、複数の第1差動増幅器1a、1b、1c…にする
ことができる。この増幅回路は、図4に示すように、複
数の第1差動増幅器1a、1b、1c…を備えて複数の
入力とし、その各出力を加算器4に供給するようにした
ものであり、その他の部分の構成は図2と同様であるの
で、その説明は省略する。
【0019】この図4の増幅回路の出力電圧Vout
は、第1差動増幅器1a、1b、1c…の各トランスコ
ンダクタンスをgm1a、gm1b、gm1c…とし、
第2差動増幅器2のトランスコンダクタンスをgm2と
し、第1差動増幅器1a、1b、1c…の正負の入力端
子の入力電圧をVin1a+ 、Vin1b+ 、Vin1
+ …と、Vin1a- 、Vin1b- 、Vin1c-
…とすると、次の(4)式が成立する。
【0020】 Vout=gm1a/gm2(Vin1a+ −Vin1a- ) +gm1b/gm2(Vin1b+ −Vin1b- ) +gm1c/gm2(Vin1c+ −Vin1c- ) +… …(4) この(4)式からわかるように、この回路は複数の入力
に重みを持たせることができ、その各入力を加算して出
力できることがわかる。
【0021】次に、本発明の実施形態の増幅回路を反転
増幅回路に適用した場合の構成の詳細について、図5の
回路図を参照して説明する。この反転増幅回路は、図5
に示すように、入力信号を差動増幅する第1差動増幅回
路11と、加算回路12と、この加算回路12に供給す
る電流を生成し、第1差動増幅回路11の動作の安定化
を図る電流帰還用の第2差動増幅回路13と、第1差動
増幅回路11の出力電流に基づいてAB級の電圧増幅を
行うAB級増幅回路14と、これら各回路を動作させる
ためのバイアス電流や電圧を供給するバイアス回路とを
少なくとも備えている。
【0022】まずバイアス回路について説明すると、バ
イアス回路は、図5に示すように、それぞれダイオード
接続された4つのMOSトランジスタM1、M2、M
3、M15が、電源の端子間に直列に接続されることに
より構成されている。そして、MOSトランジスタM1
のゲート電圧がMOSトランジスタM4、M7、M12
の各ゲートに供給され、第2差動増幅回路13、第1差
動増幅回路11、AB級増幅回路14に所定のバイアス
電流を供給するようになっている。
【0023】また、MOSトランジスタM2のゲート電
圧が、第1差動増幅回路11のカスケードトランジスタ
M10、M11の各ゲートにバイアス電圧として供給さ
れるようになっている。さらに、MOSトランジスタ1
5のゲート電圧が、第2差動増幅回路13のレベルシフ
タを構成するトランジスタM17、M23の各ゲートに
バイアス電圧として供給されるようになっている。
【0024】第1差動増幅回路11は、図5に示すよう
に、差動対を構成する2つの入力信号用のPMOSトラ
ンジスタM8、M9と、このPMOSトランジスタM
8、M9の差動対に定電流を供給する定電流源用のPM
OSトランジスタM7と、PMOSトランジスタM8、
M9の出力側に直列に接続され、所定の直流バイアス電
圧がゲートに印加されているPMOSトランジスタM1
0、M11と、カレントミラー回路を構成するNMOS
トランジスタM24、M25とを備えている。また、差
動対を構成するPMOSトランジスタM8とM9の各ゲ
ートは、負の入力端子21と正の入力端子22にそれぞ
れ接続されている。
【0025】第2差動増幅回路13は、図5に示すよう
に、差動対を構成する2つの帰還入力用のPMOSトラ
ンジスタM5、M6と、このPMOSトランジスタM
5、M6の差動対に定電流を供給する定電流源用のPM
OSトランジスタM4とを少なくとも備えている。PM
OSトランジスタM5のドレインには、その負荷になる
とともに第1差動増幅回路11のPMOSトランジスタ
M8に流れる電流に対して負の加算を行う、NMOSト
ランジスタM18とM19とからなる第1カレントミラ
ー回路が接続されている。また、同様に、PMOSトラ
ンジスタM6のドレインには、その負荷になるとともに
第1差動増幅回路のPMOSトランジスタM9に流れる
電流に対して負の加算を行う、NMOSトランジスタM
20とM21とからなる第2カレントミラー回路が接続
されている。このような第1カレントミラー回路と第2
カレントミラー回路とにより、加算回路12が構成され
ている。
【0026】差動対を構成する一方のPMOSトランジ
スタM5のゲートには、NMOSトランジスタM16、
M17で構成されるレベルシフタを介して信号が入力さ
れるようになっている。また、その他方のPMOSトラ
ンジスタM6のゲートには、NMOSトランジスタM2
2、M23で構成されるレベルシフタを介して信号が入
力されるようになっている。そして、NMOSトランジ
スタ16のゲートが正の入力端子23に接続され、NM
OSトランジスタM22のゲートが負の入力端子24に
接続され、これら両入力端子23、24が第2差動増幅
回路13の入力端子を構成している。
【0027】正の入力端子23には、基準電圧Vref
が入力されるが、この基準電圧VrefはMOSトラン
ジスタM16のしきい値分だけ負側にシフトされてMO
SトランジスタM5のゲートに入力される。また、負の
入力端子24には、AB級増幅回路14の出力端子25
からの出力電圧Voutが入力されるが、この出力電圧
Voutは、MOSトランジスタM22のしきい値分だ
け負側にシフトされてMOSトランジスタM5のゲート
に入力される。
【0028】第2差動増幅回路13の入力用のMOSト
ランジスタM5、M6の相互コンダクタンスgmを相当
に下げた場合には、電流源のMOSトランジスタM4の
ドレイン電圧が上がり、非飽和領域に入りやすくなり動
作が不安定になる。そこで、レベルシフタであるMOS
トランジスタM16、M22により、第2差動増幅回路
13の入力電圧を下げ、電流源のMOSトランジスタM
4のドレイン電圧が下げて、非飽和領域で動作すること
を抑制するようにしている。
【0029】AB級増幅回路14は、図5に示すよう
に、レベルシフタを構成する2つのNMOSトランジス
タM12、M13と、第1差動増幅回路11の出力電圧
をAB級増幅するPMOSトランジスタM14およびN
MOSトランジスタM26とから構成されている。次
に、このような構成からなるこの実施形態にかかる反転
増幅回路の動作について説明する。
【0030】いま、第1差動増幅回路11の正の入力端
子22に基準電圧を印加した状態で、その負の入力端子
21に入力電圧が印加すると、その印加直後は入力用の
MOSトランジスタM8、M9の出力電流は不平衡にな
る。その不平衡により出力電圧が変動し、それは第2差
動増幅回路13へ入力される。その結果、加算回路12
へ第2差動増幅回路13から流れ込む電流が変化し、不
平衡が打ち消されたところで回路の動作が安定する。
【0031】すなわち、例えば第1差動増幅回路11の
入力トランジスタM8、M9の電流駆動能力を、第2差
動増幅回路13の入力トランジスタM5、M6の電流駆
動能力の50倍とすると、第1差動増幅回路11の入力
電圧に対して第2差動増幅回路13に約50倍の入力電
圧が加わったときに、回路の動作が安定し、回路全体の
電圧利得は約50倍となる。
【0032】第1差動増幅回路11のカスケードトラン
ジスタM10、M11は、各ゲートがバイアス電源によ
り固定されているため、ゲート接地回路として働き、M
OSトランジスタM24、M25を負荷として電圧増幅
する。すなわち、第1差動増幅回路11の入力トランジ
スタM8、M9の出力電流と、第2差動増幅回路13の
入力トランジスタM5、M6の出力電流の差分の電流を
電圧に変換する。
【0033】ここで、加算回路12を構成するMOSト
ランジスタM17、M18と、MOSトランジスタM2
0、M21とはそれぞれカレントミラー回路を構成する
ので、第1差動増幅回路11のMOSトランジスタM
8、M9の各出力電流は、第2差動増幅回路13のMO
SトランジスタM5、M6の各出力電流から負の加算を
したものとなる。
【0034】換言すれば、この図5の回路では、第1差
動増幅回路11のMOSトランジスタM8、M9の各出
力電流と、第2差動増幅回路13のMOSトランジスタ
M5、M6の各出力電流との総和の電流が、第1差動増
幅回路11の負荷であるMOSトランジスタM24、M
25に流れることになる。図5の回路は、その外部接続
の変更などにより上記のように反転増幅回路として機能
するが、この反転増幅回路の他に、非反転増幅回路、差
動増幅回路、およびインピーダンス変換回路として機能
させることができるので、これについて以下に説明す
る。
【0035】まず、非反転増幅回路の場合には、AB級
増幅回路14の出力端子と第2差動増幅回路13の負の
入力端子24を接続するとともにその正の入力端子23
に基準電圧を印加し、さらに、第1差動増幅回路11の
負の入力端子21に基準電圧を印加するとともにその正
の入力端子22に入力電圧を印加する。また、差動増幅
回路の場合には、AB級増幅回路14の出力端子と第2
差動増幅回路13の負の入力端子24を接続するととも
にその正の入力端子23に基準電圧を印加し、第1差動
増幅回路11の正負の入力端子21、22間に入力信号
を加えることになる。
【0036】さらに、インピーダンス変換回路の場合に
は、第1差動増幅回路11の正負の入力端子21、22
にそれぞれに基準電圧を印加し、第2差動増幅回路13
のAB級増幅回路14の出力端子と第2差動増幅回路1
3の負の入力端子24を接続するとともにその正の入力
端子23に入力信号を供給することになる。以上説明し
たように、この実施形態にかかる増幅回路では、利得の
安定化のために、抵抗を使用することなくMOSトラン
ジスタからなる第2差動増幅回路13などを使用するよ
うにし、その利得の決定には第1差動増幅回路11のM
OSトランジスタと第2差動増幅回路13のMOSトラ
ンジスタの性能比を用いるようにした。このため、増幅
回路としての機能を損なうことなく消費電力の低減化、
低雑音化、小型化などを実現できる。
【0037】また、上記のMOSトランジスタの性能比
は、抵抗素子と同様に相対的な寸法比で決定されるた
め、集積回路化する場合には、従来の集積回路技術を活
用することができる。さらに、この実施形態にかかる増
幅回路では、第2差動増幅回路13の入力用のMOSト
ランジスタのゲートにAB級増幅回路14の出力電圧を
帰還するようにしたので、帰還ループの入力インピーダ
ンスがほぼ無限大になる。また、そのMOSトランジス
タの差動対は小電流で動作可能であるので、帰還増幅回
路全体として動作時の消費電力を極力減少できる。
【0038】また、この実施形態では、回路構成を変更
することなく、入力抵抗が無限大の反転増幅回路、非反
転増幅回路、差動増幅回路、およびインピーダンス変換
回路を形成できる。さらに、この実施形態にかかる増幅
回路では、雑音源となる抵抗を含まないため、回路全体
の雑音レベルを低減してS/N比を向上できる。
【0039】また、この実施形態にかかる増幅回路をモ
ノリシック集積回路で実現する場合には、抵抗で帰還を
実現する場合に比べ、帰還に係る部分の面積占有率を大
幅に減少でき、もって小型化、低コスト化が図れる。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る発明
では、第1差動増幅手段の出力電流のうちの一部を分岐
させ、この分岐電流に基づいて第1差動増幅手段の動作
を安定化させる第2差動増幅手段を備え、これは差動増
幅手段のために抵抗を使用せずに実現できるので、回路
の安定化を損なうことなく消費電力の低減化、低雑音化
が図れる上に、集積回路化した場合には小型化、低コス
ト化できる増幅回路が実現可能となる。
【0041】また、請求項2〜請求項8に係る各発明で
は、第1差動増幅部の動作を安定化する手段を第2差動
増幅部などで構成し、これは抵抗を含まずにMOSトラ
ンジスタなどで実現できるので、回路の利得などの安定
化を損なうことなく消費電力の低減化、低雑音化が図れ
る上に、集積回路化した場合には小型化、低コスト化で
きる増幅回路が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の増幅回路の構成の概略を説
明するブロック図である。
【図2】負帰還増幅回路とした場合の構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】インピーダンス変換回路とした場合のブロック
図である。
【図4】複数入力とした場合の負帰還増幅回路の構成を
示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態の増幅回路の詳細な構成を示
す回路図である。
【図6】従来回路の説明図である。
【符号の説明】
1 第1差動増幅器 2 第2差動増幅器 3 電圧・電流変換回路 4 加算器 5 インピーダンス 6 バッファアンプ 7 電流・電圧変換回路 11 第1差動増幅回路 12 加算回路 13 第2差動増幅回路 14 AB級増幅回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福本 博文 静岡県富士市鮫島2番地の1 旭化成工業 株式会社内 Fターム(参考) 5J066 AA01 AA12 CA36 CA41 CA92 FA15 HA10 HA17 HA25 HA29 KA00 KA02 KA03 KA09 KA26 KA27 MA11 ND01 ND14 ND22 ND23 PD02 TA01 5J092 AA01 AA12 CA36 CA41 CA92 FA15 HA10 HA17 HA25 HA29 KA00 KA02 KA03 KA09 KA26 KA27 MA11 TA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を差動増幅する第1差動増幅手
    段と、 この第1差動増幅手段の出力電流のうちの一部を分岐さ
    せ、この分岐電流に基づいて前記第1差動増幅手段の動
    作を安定化させる第2差動増幅手段と、 を備えたことを特徴とする増幅回路。
  2. 【請求項2】 入力信号を差動増幅する第1差動増幅部
    と、 入力信号を差動増幅する第2差動増幅部と、 前記第1差動増幅部と前記第2差動増幅部とからそれぞ
    れ流れ込む電流の総和の電流を流す負荷部と、 この負荷部に流れる総和の負荷電流を電圧に変換する電
    流・電圧変換部と、 を備えたことを特徴とする増幅回路。
  3. 【請求項3】 前記第1差動増幅部と前記第2差動増幅
    部とは、少なくともMOSトランジスタの差動対により
    構成されていることを特徴とする請求項2に記載の増幅
    回路。
  4. 【請求項4】 前記第2差動増幅部の負荷トランジスタ
    対とカレントミラーを構成するトランジスタ対を形成す
    ることで、前記第1差動増幅部に流れる電流と、前記第
    2差動増幅部に流れる電流を、共通の負荷回路で加算す
    るようにしたことを特徴とする請求項2または請求項3
    に記載の増幅回路。
  5. 【請求項5】 前記電流・電圧変換部の出力を前記第2
    差動増幅部の負の入力端子に帰還するとともにその正の
    入力端子に基準電圧を印加し、 前記第1差動増幅部の入力端子を差動入力とし、 この差動入力と前記電流・電圧変換部の出力との比が、
    前記第1差動増幅部の入力トランジスタと前記第2差動
    増幅部の入力トランジスタの電流駆動能力比により設定
    できる帰還型増幅回路とすること特徴とする請求項2、
    請求項3、または請求項4に記載の増幅回路。
  6. 【請求項6】 前記第1差動増幅部に対して、さらに任
    意の電流駆動能力を有する入力トランジスタを備えた複
    数の入力差動増幅部を並列に有し、前記第1差動増幅部
    および前記複数の入力差動増幅部のそれぞれの入力トラ
    ンジスタと前記第2差動増幅部の入力トランジスタとの
    電流駆動能力比に応じて、複数の入力を加算して増幅す
    ることを特徴とする請求項5に記載の増幅回路。
  7. 【請求項7】 前記第2差動増幅部の正の入力端子に前
    記基準電圧に加え、さらにオフセット補償電圧を加える
    ようにしたことを特徴とする請求項5または請求項6に
    記載の増幅回路。
  8. 【請求項8】 前記電流・電圧変換部の出力を前記第2
    差動増幅部の負の入力端子に帰還し、前記第1差動増幅
    部の正負の2つの入力端子に基準電圧を印加し、前記第
    2差動増幅部の正の入力端子に入力信号を入力すること
    によりインピーダンス変換回路とすることを特徴とする
    請求項2、請求項3、または請求項4に記載の増幅回
    路。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100748721B1 (ko) 2006-06-15 2007-08-13 삼성전자주식회사 저잡음 증폭을 위한 푸시-풀 증폭기 및 방법
JP2008503167A (ja) * 2004-06-15 2008-01-31 アナログ デバイセス インコーポレーテッド 電流モード計装用増幅器
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