JP2000290062A - MgO蒸着材及びその製造方法 - Google Patents

MgO蒸着材及びその製造方法

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JP2000290062A
JP2000290062A JP11097342A JP9734299A JP2000290062A JP 2000290062 A JP2000290062 A JP 2000290062A JP 11097342 A JP11097342 A JP 11097342A JP 9734299 A JP9734299 A JP 9734299A JP 2000290062 A JP2000290062 A JP 2000290062A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子ビーム蒸着法で成膜しても、MgO焼結体
の供給系のトラブルがなく、スプラッシュを発生させ
ず、安定した均一な成膜ができる。また成膜されたMg
O膜の膜特性を向上できる。 【解決手段】相対密度が95%以上のMgO焼結体であ
って、平均結晶粒径が0.3〜100μmの結晶粒子を
有するMgOマトリックス中に、アルカリ土類金属酸化
物粒子が0.5〜50体積%分散される。このアルカリ
土類金属酸化物粒子中のアルカリ土類金属元素としてC
a,Sr及びBaからなる群より選ばれた1種又は2種
以上の元素を用いることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MgOマトリック
ス中に、アルカリ土類金属酸化物粒子又はアルカリ土類
金属酸化物粒子及び希土類酸化物粒子を含む複合セラミ
ックからなるMgO系蒸着材及びその製造方法に関す
る。更に詳しくは、AC型PDP(Plasma Display Pan
el)の誘電体層を保護するMgO膜を成膜するのに好適
なMgO系蒸着材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ここ数年、平面ディスプレイ、なかでも
プラズマ発光を用いた大型ディスプレイパネルの研究開
発と実用化はめざましく、その生産も急増している。カ
ラープラズマディスプレイパネル(以下、PDPとい
う)は、その開発と実用化の動きが活発化しており、ハ
イビジョン用大画面壁掛けテレビの最短距離にあり、対
角40インチクラス以上のPDPの試作が進められてい
る。PDPは、電極構造の点で放電空間に金属電極が露
出しているDC型と、金属電極が誘電体層で覆われてい
るAC型とに分類される。このAC型PDPの開発の当
初は、ガラス誘電体層が放電空間に露出していたため、
直接放電にさらされ、イオン衝撃のスパッタリングによ
り誘電体層表面が変化して放電開始電圧が上昇し、パネ
ル寿命等に安定性が得られなかった。
【0003】そのため、上記イオン衝撃のスパッタリン
グで変化しないという、重要な役割を担う種々の酸化物
を誘電体層の保護膜とする試みがなされている。即ち、
保護膜に求められる特性は、低い放電電圧、耐スパ
ッタ性、速い放電の応答性、絶縁性、である。これ
らの条件を満たす材料として、MgOが挙げられる。こ
のMgOからなる保護膜は、誘電体層表面をスパッタリ
ングから守り、PDPの長寿命化に重要な働きをする。
またMgOは材料としての仕事関数が小さく、二次電子
を放出し易いため、放電時の駆動電圧が低くなるという
利点を有する。
【0004】現在、AC型PDPの上記保護膜として、
単結晶MgOの破砕品を蒸着材とする電子ビーム蒸着法
により成膜されたMgO膜が一般的である。なお、単結
晶MgOの破砕品は純度が98%以上のMgOクリンカ
や軽焼MgO(1000℃以下で焼結されたMgO)を
電弧炉(アーク炉)で溶融することにより、即ち電融に
よりインゴットとした後、このインゴットから単結晶部
を取り出して破砕することにより製造される。この電子
ビーム蒸着法によるMgO膜は1000Å/分程度の速
度で成膜されている。また、成膜されたMgO膜は、低
い維持電圧で駆動でき、更に膜中に存在する(111)
面の量が増えるほど、二次電子放出比は増大し、駆動電
圧も減少すると言われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の単
結晶MgOの破砕品を蒸着材として用いた電子ビーム蒸
着法では、成膜速度が速い利点がある反面、破砕品であ
るため、形状が均一でなく、スプラッシュが発生し易い
不具合があった。また、上記従来の単結晶MgOの破砕
品を蒸着材として用いた電子ビーム蒸着法では、単一の
組成からなるため、異種原料を混合した成膜には適さ
ず、また成膜面積が広いときには、膜厚及び膜組成を均
一にすることが難しい問題点があった。
【0006】本発明の目的は、電子ビーム蒸着法による
成膜時にスプラッシュが発生せず、成膜面積が広くて
も、膜厚及び膜組成が均一なMgO膜を得ることができ
る、MgO蒸着材及びその製造方法を提供することにあ
る。本発明の別の目的は、電子ビーム蒸着法による成膜
後、低い電圧でプラズマを生成しかつ維持することがで
き、放電時の耐スパッタ性,速い放電の応答性及び高い
絶縁性を有するMgO膜を得ることができる、MgO蒸
着材及びその製造方法を提供することにある。本発明の
更に別の目的は、MgO焼結体のMgOマトリックス粒
界の欠陥を低減することができ、かつ強度も向上するこ
とができ、またMgO焼結体のMgOマトリックスを均
一な組織にすることができる、MgO蒸着材及びその製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
相対密度が95%以上のMgO焼結体であって、平均結
晶粒径が0.3〜100μmの結晶粒子を有するMgO
マトリックス中に、アルカリ土類金属酸化物粒子が0.
5〜50体積%分散されたMgO蒸着材である。請求項
2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更にア
ルカリ土類金属酸化物粒子中のアルカリ土類金属元素が
Ca,Sr及びBaからなる群より選ばれた1種又は2
種以上の元素であることを特徴とする。これらの請求項
1又は2に記載されたMgO蒸着材では、異方性のない
MgOマトリックス中に、アルカリ土類金属酸化物粒子
を分散して複合化を行うことにより、MgO焼結体の物
理的性質を改善できる。
【0008】例えば、Al23マトリックスにSiC粒
子を分散させた場合には、分散粒子の熱膨張係数がAl
23マトリックスより2倍以上小さいため、焼結時にこ
の熱膨張係数の差に起因して焼結過程で分散粒子の周囲
や内部に応力が発生する。この応力は1000MPa〜
1500MPaに達する程大きいため、Al23マトリ
ックスと分散粒子の界面に亀裂が走る場合がある。従っ
て、これを防ぐには、非常に細かいSiC粒子を分散さ
せなければならない問題点がある。これに対して本発明
では、アルカリ土類金属酸化物粒子が高温で軟化し、そ
の熱膨張係数が高温でMgOマトリックスの熱膨張係数
(約14×10-6/℃)の約0.7〜0.9倍になる。
MgOマトリックスに対するアルカリ土類金属酸化物粒
子の高温時の熱挙動から、焼結時にMgOマトリックス
と分散粒子はその界面で強く結合する。この界面での強
い結合により、蒸着材として用いた場合に、数千オング
ストローム/分以上の成膜速度が得られる。
【0009】上述のように分散粒子であるアルカリ土類
金属酸化物粒子は、高温で軟らかくなるために、高温で
はマトリックスと分散粒子との熱膨張係数の差は、小さ
くなる。従って、界面に亀裂を発生させない範囲で大き
なアルカリ土類金属酸化物粒子を分散させることが可能
で、そのためにマトリックス粒界を締め付けるトータル
の領域が大きくなり、粒界の欠陥も少なく、かつ強度も
向上する。更にアルカリ土類金属酸化物粒子を添加する
ことにより、MgO焼結体のMgOマトリックスが均一
な組織となる。
【0010】請求項3に係る発明は、相対密度が95%
以上のMgO焼結体であって、平均結晶粒径が0.3〜
100μmの結晶粒子を有するMgOマトリックス中
に、アルカリ土類金属酸化物粒子及び希土類酸化物粒子
が合計0.5〜50体積%分散されたMgO蒸着材であ
る。請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明であっ
て、更にアルカリ土類金属酸化物粒子中のアルカリ土類
金属元素がCa,Sr及びBaからなる群より選ばれた
1種の元素であり、希土類酸化物粒子中の希土類元素が
Sc,Y,La,Ce,Nd,Sm,Gd,Tb,Yb
及びDyからなる群より選ばれた1種の元素であること
を特徴とする。
【0011】これらの請求項3又は4に記載されたMg
O蒸着材では、希土類酸化物粒子がアルカリ土類金属酸
化物粒子と同様に、高温で軟化し、その熱膨張係数が高
温でMgOマトリックスの熱膨張係数(約14×10-6
/℃)の約0.7〜0.9倍になる。この結果、MgO
マトリックスに対するアルカリ土類金属酸化物粒子及び
希土類酸化物粒子の高温時の熱挙動から、焼結時にMg
Oマトリックスと分散粒子はその界面で強く結合する。
また分散粒子であるアルカリ土類金属酸化物粒子及び希
土類酸化物粒子は、高温で軟らかくなるために、請求項
1に記載されたMgO蒸着材と同様に、高温ではマトリ
ックスと分散粒子との熱膨張係数の差が小さくなり、界
面に亀裂を発生させない範囲で大きなアルカリ土類金属
酸化物粒子及び希土類酸化物粒子を分散させることが可
能となる。そのためにマトリックス粒界を締め付けるト
ータルの領域が大きくなり、粒界の欠陥も少なく、かつ
強度も向上する、即ちMgO焼結体の物理的性質を改善
できる。またアルカリ土類金属酸化物粒子及び希土類酸
化物粒子を添加することにより、MgO焼結体のMgO
マトリックスが均一な組織となる。
【0012】上記請求項1又は2に係るMgO蒸着材
は、MgO粉末とアルカリ土類金属の酸化物粉末又は炭
酸塩粉末とバインダと有機溶媒とを混合して所定濃度の
混合スラリーを調製する工程と、このスラリーを噴霧乾
燥して所定粒径の造粒粉末を得る工程と、この造粒粉末
を所定の型に入れて所定の圧力で成形する工程と、この
成形体を脱脂した後に1450〜1700℃の温度で焼
結する工程とを含む製造方法で製造されることが好まし
い。また上記請求項3又は4に係るMgO蒸着材は、M
gO粉末とアルカリ土類金属の酸化物粉末又は炭酸塩粉
末と希土類酸化物粉末とバインダと有機溶媒とを混合し
て所定濃度の混合スラリーを調製する工程と、このスラ
リーを噴霧乾燥して所定粒径の造粒粉末を得る工程と、
この造粒粉末を所定の型に入れて所定の圧力で成形する
工程と、この成形体を脱脂した後に1450〜1700
℃の温度で焼結する工程とを含む製造方法で製造される
ことが好ましい。
【0013】なお、上記アルカリ土類金属酸化物粉末は
アルカリ土類金属元素の水酸化物,炭酸塩,蓚酸塩又は
有機金属化合物のアルコキシドを熱分解することにより
作製され、希土類酸化物粉末は希土類元素の水酸化物,
炭酸塩,蓚酸塩又は有機金属化合物のアルコキシドを熱
分解することにより作製されることが好ましい。上記製
造方法で製造されたMgO蒸着材では、焼結工程で緻密
に焼結され、この蒸着材のMgOマトリックス内に分散
相であるアルカリ土類金属酸化物粒子又はアルカリ土類
金属酸化物粒子及び希土類酸化物粒子が均一に分散され
る。
【0014】上記請求項1ないし4いずれか記載のMg
O蒸着材を用いて電子ビーム蒸着法によりMgO膜を成
膜すると、二相共存、即ちMgOマトリックスと分散粒
子とが固溶体や反応物を形成しない状態で蒸発するの
で、高速で安定な成膜が可能となり、またスプラッシュ
が発生せず、成膜面積が広くても、膜厚及び膜組成が均
一なMgO膜を得ることができる。またこのMgO膜は
MgO中にアルカリ土類金属酸化物粒子又はアルカリ土
類金属酸化物粒子及び希土類酸化物粒子をドーピングし
た構造、即ちMgO中に上記アルカリ土類金属酸化物粒
子等を固溶した構造、或いはスピネル構造であるので、
MgO膜の配向性は向上する。この結果、このMgO膜
を成膜した基板をPDPに組込むと、低い電圧でプラズ
マを生成しかつ維持することができ、放電時の耐スパッ
タ性を向上でき、速い放電の応答性及び高い絶縁性を得
ることができる。またMgO膜が蛍光体に悪影響を及ぼ
すことはなく、青色に関係する輝度も向上することがで
きる。即ち、AC型PDPの誘電体層の保護膜に好適な
ものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の第1の実施の形態
を説明する。本発明のMgO蒸着材は、相対密度が95
%以上のMgO焼結体であって、平均結晶粒径が0.3
〜100μm、好ましくは2〜50μmの結晶粒子を有
するMgOマトリックス中に、アルカリ土類金属酸化物
粒子が0.5〜50体積%、好ましくは1〜30体積
%、更に好ましくは5〜25体積%分散されたものであ
る。この蒸着材はマトリックスとしてMgOを用い、か
つ分散相(分散粒子)としてアルカリ土類金属酸化物粒
子を用いたセラミック焼結体である。上記アルカリ土類
金属酸化物粒子中のアルカリ土類金属元素としては、C
a,Sr及びBaからなる群より選ばれた1種又は2種
以上の元素が用いられることが好ましい。また分散粒子
の平均粒径は3.0μm以下であることが好ましく、分
散粒子の含有割合はMgOマトリックス及び分散粒子の
合計に対する内割の割合である。
【0016】上記MgOマトリックスの平均結晶粒径を
0.3〜100μmの範囲に限定したのは、この範囲に
おいてMgOマトリックスの組織制御が可能なためであ
る。また分散粒子の平均粒径を3.0μm以下に限定し
たのは、MgOマトリックスの組織構造を制御し易く、
また残留応力がある限度以上になってもマイクロクラッ
クが発生しないためである。なお、分散粒子の平均粒径
が3.0μmを越えるとマイクロクラックが発生し易く
なる。
【0017】このように構成された本発明のMgO蒸着
材の製造方法を説明する。平均粒径が0.1〜5μm、
好ましくは0.2〜2μmのMgO粉末に、平均粒径が
0.2〜3.0μmのアルカリ土類金属酸化物粉末とバ
インダとを合計0.2〜2.5重量%添加し、更にエタ
ノールやプロパノール等を分散媒として湿式混合して濃
度が40〜70重量%の混合スラリーに調製する。上記
アルカリ土類金属酸化物粉末はこのアルカリ土類金属酸
化物粉末とMgO粉末との合計体積に対してアルカリ土
類金属酸化物粉末が0.5〜50体積%となるように秤
量してMgO粉末に加えられる。また上記湿式混合はボ
ールミル又は撹拌ミルにより行われる。上記MgO粉末
の粒径を0.1〜5μmの範囲に限定したのは、焼結し
易くするためである。また分散粒子の添加量、即ちアル
カリ土類金属酸化物粉末の添加量を0.5〜50体積%
の範囲に限定したのは、0.5体積%未満ではアルカリ
土類金属酸化物粉末を添加した効果が乏しく、50体積
%を越えると、材料組織の制御が困難となり、耐スパッ
タ性や絶縁性にバラツキが生じ、材料の信頼性がなくな
るからである。分散粒子の添加量が上記範囲内であれ
ば、MgOマトリックス中に分散粒子が均一に取り込ま
れかつMgOマトリックスの組織を制御でき、成膜した
膜特性も向上する。
【0018】上記アルカリ土類金属酸化物粉末はアルカ
リ土類金属元素の水酸化物又は炭酸塩を熱分解すること
により作製されることが好ましい。例えば、アルカリ土
類金属元素の水酸化物としては水酸化カルシウム、炭酸
塩としては炭酸カルシウムが用いられる。また上記混合
スラリーの濃度を40〜70重量%に限定したのは、こ
の範囲内であれば混合スラリーの粘度が200ppm以
下であり、スプレードライ造粒しても安定して製造でき
ること、更には後述する成形体の密度が高くなり、緻密
な焼結体の製造が可能になるためである。混合スラリー
の濃度が70重量%を越えると、非水系スラリーである
ために、安定した造粒が難しく、40重量%未満では、
均一な組織を有した緻密なMgO焼結体が得られない。
【0019】次に上記混合スラリーを噴霧乾燥して平均
粒径が50〜200μmの造粒粉末を得た後、この造粒
粉末を所定の型に入れて所定の圧力で成形する。上記噴
霧乾燥はスプレードライヤを用いて行われることが好ま
しく、ペレットの成形には、メカニカルプレス法、タブ
レットマシン法又はブリケットマシン法のいずれかの金
型プレス法を用いて行われることが好ましい。
【0020】更に上記成形体を1450℃〜1700℃
で焼結する。焼結する前に成形体を350〜620℃の
温度で脱脂処理することが好ましい。この脱脂処理は、
成形体の焼結後の色むらと反りを防止するために行わ
れ、時間をかけて十分に行うことが好ましい。上記成形
体の焼結温度を1450℃〜1700℃に限定したの
は、1450℃未満では緻密な焼結体が得られず、17
00℃を越えると粒成長が著しく速く、特性が低下する
からである。また、成形体を不活性ガス雰囲気中で焼結
する場合には、不活性ガスとしてアルゴンガスを用いる
ことが好ましい。このようにして相対密度が95%以上
の緻密なMgO蒸着材が得られる。
【0021】上記MgO蒸着材を用いて電子ビーム蒸着
法によりMgO膜を基板等に成膜すれば、高速で安定な
成膜が可能となり、またスプラッシュが発生せず、成膜
面積が広くても、膜厚及び膜組成が均一なMgO膜を得
ることができる。またこのMgO膜はMgO中にアルカ
リ土類金属酸化物粒子をドーピングした構造、即ちMg
O中に上記アルカリ土類金属酸化物粒子を固溶した構
造、或いはスピネル構造であるので、MgO膜の配向性
は向上する。この結果、このMgO膜を成膜した基板を
PDPに組込むと、低い電圧でプラズマを生成しかつ維
持することができ、放電時の耐スパッタ性を向上でき、
速い放電の応答性及び高い絶縁性を得ることができる。
またMgO膜が蛍光体に悪影響を及ぼすことはなく、青
色に関係する輝度も向上することができる。従って、A
C型PDPの誘電体層の保護膜に好適であり、また高機
能セラミック材料の保護膜などにも適用できる。
【0022】次に本発明の第2の実施の形態を説明す
る。本発明のMgO蒸着材は、相対密度が95%以上の
MgO焼結体であって、平均結晶粒径が0.3〜100
μm、好ましくは2〜50μmの結晶粒子を有するMg
Oマトリックス中に、アルカリ土類金属酸化物粒子及び
希土類酸化物粒子が合計で0.5〜50体積%、好まし
くは1〜30体積%、更に好ましくは5〜25体積%分
散されたものである。この蒸着材はマトリックスとして
MgOを用い、かつ分散相(分散粒子)としてアルカリ
土類金属酸化物粒子及び希土類酸化物粒子を用いたセラ
ミック焼結体である。上記アルカリ土類金属酸化物粒子
中のアルカリ土類金属元素としては、Ca,Sr及びB
aからなる群より選ばれた1種の元素が用いられ、希土
類酸化物粒子中の希土類元素としては、Sc,Y,L
a,Ce,Nd,Sm,Gd,Tb,Yb及びDyから
なる群より選ばれた1種の元素が用いられることが好ま
しい。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成され
る。
【0023】このように構成された本発明のMgO蒸着
材の製造方法を説明する。平均粒径が0.1〜5μm、
好ましくは0.2〜2μmのMgO粉末に、平均粒径が
0.2〜3.0μmのアルカリ土類金属酸化物粉末及び
希土類酸化物粉末と、バインダとを合計0.2〜2.5
重量%添加し、更にエタノールやプロパノール等を分散
媒として湿式混合して濃度が45〜70重量%の混合ス
ラリーに調製する。上記アルカリ土類金属酸化物粉末及
び希土類酸化物粉末はアルカリ土類金属酸化物粉末と希
土類酸化物粉末とMgO粉末との合計体積に対してアル
カリ土類金属酸化物粉末及び希土類酸化物粉末が0.5
〜50体積%となるように秤量してMgO粉末に加えら
れる。分散粒子の添加量、即ちアルカリ土類金属酸化物
粉末及び希土類酸化物粉末の合計添加量を0.5〜50
体積%の範囲に限定したのは、0.5体積%未満ではア
ルカリ土類金属酸化物及び希土類酸化物を添加した効果
が乏しく、50体積%を越えると、材料組織の制御が困
難となり、耐スパッタ性や絶縁性にバラツキが生じ、材
料の信頼性がなくなるからである。
【0024】上記希土類酸化物粉末は希土類元素の水酸
化物,炭酸塩,蓚酸塩又は有機金属化合物のアルコキシ
ドを熱分解することにより作製されることが好ましい。
例えば、希土類元素の水酸化物としては水酸化ランタン
[La(OH)3]、炭酸塩としては炭酸ランタン[L
2(CO33]、蓚酸塩としては蓚酸ランタン[La2
(C243・10H2O]、有機金属化合物としてはL
a(C5823が用いられる。上記以外のMgO蒸着
材の製造方法は第1の実施の形態と略同様であるので、
繰返しの説明を省略する。
【0025】上記MgO蒸着材を用いて電子ビーム蒸着
法によりMgO膜を基板等に成膜すれば、第1の実施の
形態と同様に、高速で安定な成膜が可能となり、またス
プラッシュが発生せず、成膜面積が広くても、膜厚及び
膜組成が均一なMgO膜を得ることができる。またこの
MgO膜はMgO中にアルカリ土類金属酸化物粒子及び
希土類酸化物粒子をドーピングした構造、即ちMgO中
に上記アルカリ土類金属酸化物粒子及び希土類酸化物粒
子を固溶した構造、或いはスピネル構造であるので、M
gO膜の配向性は向上する。この結果、このMgO膜を
成膜した基板をPDPに組込むと、低い電圧でプラズマ
を生成しかつ維持することができ、放電時の耐スパッタ
性を向上でき、速い放電の応答性及び高い絶縁性を得る
ことができる。またMgO膜が蛍光体に悪影響を及ぼす
ことはなく、青色に関係する輝度も向上することができ
る。従って、AC型PDPの誘電体層の保護膜に好適で
あり、また高機能セラミック材料の保護膜などにも適用
できる。
【0026】なお、上記第1及び第2の実施の形態で
は、混合スラリーを噴霧乾燥して所定粒径の造粒粉末を
得た後に所定の型に入れて所定の圧力で成形したが、転
動造粒機を用いて成形体を成形してもよい。即ち、先ず
MgO粉末とアルカリ土類金属酸化物粉末等とバインダ
とを混練し、この混練物を転動造粒機の回転皿に入れた
後に、スプレー機でエタノールやプロパノール等の有機
溶媒を噴霧することにより上記混練物を造粒して球状の
成形体を成形し、回転皿に更に上記混練物を入れかつ有
機溶媒を噴霧する作業を繰返すことにより、所定の大き
さの球状の成形体を成形してもよい。また、上記第1及
び第2の実施の形態では、成形体を脱脂した後に145
0〜1700℃の温度で焼結したが、ホットプレス焼結
してもよい。即ち、MgO粉末とアルカリ土類金属酸化
物粉末等とを湿式混合し、この混合物を減圧加熱して乾
燥した後に乾式解砕し、更にこの乾式解砕した混合粉末
を所定の型に入れて所定の圧力をかけた状態で不活性ガ
ス雰囲気中で1450〜1650℃に昇温して焼結して
もよい。
【0027】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を
より具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に限定されるものではない。 <実施例1>MgO粉末(岩谷化学社製、平均粒径0.
1μm)とCaCO3粉末(関東化学社製、平均粒径
1.0〜1.5μm)とを加え、更にバインダ(ポリビ
ニールブチラール)を添加し、エタノールを分散媒とし
て、撹拌ミルで1時間湿式混合し、濃度が55%の混合
スラリーに調製した。ここで、CaCO3粉末はCaO
に換算してMgOとCaOとの合計体積に対しCaOが
10体積%になるように秤量した。この混合スラリーを
スプレードライヤで噴霧乾燥して造粒することにより造
粒粉末を得た。この造粒粉末を金型(内径が100mm
で深さが8mmの金型)に充填し、メカニカルプレスで
成形して成形体を作製した。この成形体を大気雰囲気
中、1650℃に昇温し、焼結炉(広築社製)で3時間
焼結することにより直径が約80mmのMgO焼結体を
得た。このMgO焼結体を実施例1とした。
【0028】<実施例2>CaCO3粉末をCaOに換
算してMgOとCaOとの合計体積に対しCaOが20
体積%になるように秤量して、MgO粉末に加え、実施
例1と同様にして混合スラリーを調製した後に造粒粉末
を得た。この造粒粉末を2つの金型(内径が100mm
で深さが8mmの金型、内径が6mmで深さが3mmの
金型)にそれぞれ充填し、メカニカルプレスで成形して
成形体をそれぞれ作製し、更にこれらの成形体を実施例
1と同様に焼結することにより直径が約80mm及び5
mmのMgO焼結体をそれぞれ得た。上記直径が約80
mm及び5mmのMgO焼結体を実施例2とした。 <実施例3>CaCO3粉末をCaOに換算してMgO
とCaOとの合計体積に対しCaOが30体積%になる
ように秤量して、MgO粉末に加えたことを除いて、実
施例1と同様にして直径が約80mmのMgO焼結体を
得た。このMgO焼結体を実施例3とした。
【0029】<実施例4>SrCO3粉末(堺化学社
製、平均粒径0.3〜0.5μm)をSrOに換算して
MgOとSrOとの合計体積に対しSrOが10体積%
になるように秤量して、MgO粉末に加えたことを除い
て、実施例1と同様にして直径が約80mmのMgO焼
結体を得た。このMgO焼結体を実施例4とした。 <実施例5>SrCO3粉末をSrOに換算してMgO
とSrOとの合計体積に対しSrOが20体積%になる
ように秤量して、MgO粉末に加えたことを除いて、実
施例2と同様にして直径が約80mm及び5mmのMg
O焼結体を得た。これらのMgO焼結体を実施例5とし
た。 <実施例6>SrCO3粉末をSrOに換算してMgO
とSrOとの合計体積に対しSrOが30体積%になる
ように秤量して、MgO粉末に加えたことを除いて、実
施例1と同様にして直径が約80mmのMgO焼結体を
得た。このMgO焼結体を実施例6とした。
【0030】<実施例7>BaCO3粉末(関東化学社
製、平均粒径1.0〜1.5μm)をBaOに換算して
MgOとBaOとの合計体積に対しBaOが10体積%
になるように秤量して、MgO粉末に加えたことを除い
て、実施例1と同様にして直径が約80mmのMgO焼
結体を得た。このMgO焼結体を実施例7とした。 <実施例8>BaCO3粉末をBaOに換算してMgO
とBaOとの合計体積に対しBaOが20体積%になる
ように秤量して、MgO粉末に加えたことを除いて、実
施例2と同様にして直径が約80mm及び5mmのMg
O焼結体を得た。これらのMgO焼結体を実施例8とし
た。 <実施例9>BaCO3粉末をBaOに換算してMgO
とBaOとの合計体積に対しBaOが30体積%になる
ように秤量して、MgO粉末に加えたことを除いて、実
施例1と同様にして直径が約80mmのMgO焼結体を
得た。このMgO焼結体を実施例9とした。
【0031】<実施例10>CaCO3粉末(関東化学
社製、平均粒径1.0〜1.5μm)及びSc23粉末
(三菱マテリアル社製、平均粒径1〜3μm)を、Ca
CO3粉末をCaOに換算して、MgOとCaOとSc2
3の合計体積に対し、CaO及びSc23がそれぞれ
10体積%及び5体積%になるように秤量して、MgO
粉末に加えたことを除いて、実施例1と同様にして直径
が約80mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼結体
を実施例10とした。 <実施例11>CaCO3粉末及びSc23粉末を、C
aCO3粉末をCaOに換算して、MgOとCaOとS
23の合計体積に対し、CaO及びSc23がそれぞ
れ20体積%及び10体積%になるように秤量して、M
gO粉末に加えたことを除いて、実施例2と同様にして
直径が約80mm及び5mmのMgO焼結体を得た。こ
のMgO焼結体を実施例11とした。 <実施例12>CaCO3粉末及びSc23粉末を、C
aCO3粉末をCaOに換算して、MgOとCaOとS
23の合計体積に対し、CaO及びSc23がそれぞ
れ30体積%及び20体積%になるように秤量して、M
gO粉末に加えたことを除いて、実施例1と同様にして
直径が約80mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼
結体を実施例12とした。
【0032】<実施例13>CaCO3粉末(関東化学
社製、平均粒径1.0〜1.5μm)及びY23粉末
(信越化学社製、平均粒径0.6〜1.0μm)を、C
aCO3粉末をCaOに換算して、MgOとCaOとY2
3の合計体積に対し、CaO及びY23がそれぞれ1
0体積%及び5体積%になるように秤量して、MgO粉
末に加えたことを除いて、実施例1と同様にして直径が
約80mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼結体を
実施例13とした。 <実施例14>CaCO3粉末及びY23粉末を、Ca
CO3粉末をCaOに換算して、MgOとCaOとY2
3の合計体積に対し、CaO及びY23がそれぞれ20
体積%及び10体積%になるように秤量して、MgO粉
末に加えたことを除いて、実施例2と同様にして直径が
約80mm及び5mmのMgO焼結体を得た。このMg
O焼結体を実施例14とした。 <実施例15>CaCO3粉末及びY23粉末を、Ca
CO3粉末をCaOに換算して、MgOとCaOとY2
3の合計体積に対し、CaO及びY23がそれぞれ30
体積%及び20体積%になるように秤量して、MgO粉
末に加えたことを除いて、実施例1と同様にして直径が
約80mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼結体を
実施例15とした。
【0033】<実施例16>SrCO3粉末(堺化学社
製、平均粒径0.3〜0.5μm)及びLa23粉末
(信越化学社製、平均粒径0.1〜0.2μm)を、S
rCO3粉末をSrOに換算して、MgOとSrOとY2
3の合計体積に対し、SrO及びY23がそれぞれ1
0体積%及び5体積%になるように秤量して、MgO粉
末に加えたことを除いて、実施例1と同様にして直径が
約80mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼結体を
実施例16とした。 <実施例17>SrCO3粉末及びLa23粉末を、S
rCO3粉末をSrOに換算して、MgOとSrOとY2
3の合計体積に対し、SrO及びY23がそれぞれ2
0体積%及び10体積%になるように秤量して、MgO
粉末に加えたことを除いて、実施例2と同様にして直径
が約80mm及び5mmのMgO焼結体を得た。このM
gO焼結体を実施例17とした。 <実施例18>SrCO3粉末及びLa23粉末を、S
rCO3粉末をSrOに換算して、MgOとSrOとY2
3の合計体積に対し、SrO及びY23がそれぞれ3
0体積%及び20体積%になるように秤量して、MgO
粉末に加えたことを除いて、実施例1と同様にして直径
が約80mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼結体
を実施例18とした。
【0034】<実施例19>SrCO3粉末(堺化学社
製、平均粒径0.3〜0.5μm)及びCe23粉末
(信越化学社製、平均粒径0.6〜1.0μm)を、S
rCO3粉末をSrOに換算して、MgOとSrOとC
23の合計体積に対し、SrO及びCe23がそれぞ
れ10体積%及び5体積%になるように秤量して、Mg
O粉末に加えたことを除いて、実施例1と同様にして直
径が約80mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼結
体を実施例19とした。 <実施例20>SrCO3粉末及びCe23粉末を、S
rCO3粉末をSrOに換算して、MgOとSrOとC
23の合計体積に対し、SrO及びCe23がそれぞ
れ20体積%及び10体積%になるように秤量して、M
gO粉末に加えたことを除いて、実施例2と同様にして
直径が約80mm及び5mmのMgO焼結体を得た。こ
のMgO焼結体を実施例20とした。 <実施例21>SrCO3粉末及びCe23粉末を、S
rCO3粉末をSrOに換算して、MgOとSrOとC
23の合計体積に対し、SrO及びCe23がそれぞ
れ30体積%及び20体積%になるように秤量して、M
gO粉末に加えたことを除いて、実施例1と同様にして
直径が約80mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼
結体を実施例21とした。
【0035】<実施例22>BaCO3粉末(関東化学
社製、平均粒径1.0〜2.0μm)及びNd23粉末
(信越化学社製、平均粒径0.7〜1.5μm)を、B
aCO3粉末をBaOに換算して、MgOとBaOとC
23の合計体積に対し、BaO及びCe23がそれぞ
れ10体積%及び5体積%になるように秤量して、Mg
O粉末に加えたことを除いて、実施例1と同様にして直
径が約80mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼結
体を実施例22とした。 <実施例23>BaCO3粉末及びNd23粉末を、B
aCO3粉末をBaOに換算して、MgOとBaOとC
23の合計体積に対し、BaO及びCe23がそれぞ
れ20体積%及び10体積%になるように秤量して、M
gO粉末に加えたことを除いて、実施例2と同様にして
直径が約80mm及び5mmのMgO焼結体を得た。こ
のMgO焼結体を実施例23とした。 <実施例24>BaCO3粉末及びNd23粉末を、B
aCO3粉末をBaOに換算して、MgOとBaOとC
23の合計体積に対し、BaO及びCe23がそれぞ
れ30体積%及び20体積%になるように秤量して、M
gO粉末に加えたことを除いて、実施例1と同様にして
直径が約80mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼
結体を実施例24とした。
【0036】<実施例25>BaCO3粉末(関東化学
社製、平均粒径1.0〜2.0μm)及びSm23粉末
(信越化学社製、平均粒径1.0〜1.5μm)を、B
aCO3粉末をBaOに換算して、MgOとBaOとS
23の合計体積に対し、BaO及びSm23がそれぞ
れ10体積%及び5体積%になるように秤量して、Mg
O粉末に加えたことを除いて、実施例1と同様にして直
径が約80mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼結
体を実施例25とした。 <実施例26>BaCO3粉末及びSm23粉末を、B
aCO3粉末をBaOに換算して、MgOとBaOとS
23の合計体積に対し、BaO及びSm23がそれぞ
れ20体積%及び10体積%になるように秤量して、M
gO粉末に加えたことを除いて、実施例2と同様にして
直径が約80mm及び5mmのMgO焼結体を得た。こ
のMgO焼結体を実施例26とした。 <実施例27>BaCO3粉末及びSm23粉末を、B
aCO3粉末をBaOに換算して、MgOとBaOとS
23の合計体積に対し、BaO及びSm23がそれぞ
れ30体積%及び20体積%になるように秤量して、M
gO粉末に加えたことを除いて、実施例1と同様にして
直径が約80mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼
結体を実施例27とした。
【0037】<比較例1>市販のMgO焼結体(直径が
約80mm)を比較例1とした。 <比較例2>CaCO3粉末(関東化学社製、平均粒径
1.0〜1.5μm)をCaOに換算してMgOとCa
Oの合計体積に対しCaOが0.3体積%になるように
秤量して、MgO粉末に加えたことを除いて、実施例1
と同様にして直径が約80mmのMgO焼結体を得た。
このMgO焼結体を比較例2とした。 <比較例3>SrCO3粉末(堺化学社製、平均粒径
0.3〜0.5μm)をSrOに換算してMgOとSr
Oの合計体積に対しSrOが0.2体積%になるように
秤量して、MgO粉末に加えたことを除いて、実施例1
と同様にして直径が約80mmのMgO焼結体を得た。
このMgO焼結体を比較例3とした。 <比較例4>BaCO3粉末(関東化学社製、平均粒径
1.0〜1.5μm)をBaOに換算してMgOとBa
OとSm23の合計体積に対しBaOが60体積%にな
るように秤量して、MgO粉末に加えたことを除いて、
実施例2と同様にして直径が約80mm及び5mmのM
gO焼結体を得た。これらのMgO焼結体を比較例4と
した。
【0038】<比較例5>CaCO3粉末(関東化学社
製、平均粒径1.0〜1.5μm)及びSc23粉末
(三菱マテリアル社製、平均粒径1〜3μm)を、Ca
CO3粉末をCaOに換算して、MgOとCaOとSc2
3の合計体積に対し、CaO及びSc23がそれぞれ
10体積%及び45体積%になるように秤量して、Mg
O粉末に加えたことを除いて、実施例2と同様にして直
径が約80mm及び5mmのMgO焼結体を得た。これ
らのMgO焼結体を比較例5とした。 <比較例6>SrCO3粉末(堺化学社製、平均粒径
0.3〜0.5μm)及びLa23粉末(信越化学社
製、平均粒径0.1〜0.2μm)を、SrCO3粉末
をSrOに換算して、MgOとSrOとLa23の合計
体積に対し、SrO及びLa23がそれぞれ20体積%
及び50体積%になるように秤量して、MgO粉末に加
えたことを除いて、実施例2と同様にして直径が約80
mm及び5mmのMgO焼結体を得た。これらのMgO
焼結体を比較例6とした。 <比較例7>BaCO3粉末(関東化学社製、平均粒径
1.0〜1.5μm)及びNd23粉末(信越化学社
製、平均粒径0.7〜1.5μm)を、BaCO3粉末
をBaOに換算して、MgOとBaOとNd23の合計
体積に対し、BaO及びNd2O3がそれぞれ40体積%
及び20体積%になるように秤量して、MgO粉末に加
えたことを除いて、実施例1と同様にして直径が約80
mmのMgO焼結体を得た。このMgO焼結体を比較例
7とした。
【0039】<比較試験と評価> (a) 相対密度と強度試験 実施例1〜27及び比較例1〜7で得られたMgO焼結
体(直径80mmのMgO焼結体)を切り出し、研削・
研磨加工して、JIS R1601に準じた3×4×4
0mmの3点曲げ試験片の大きさとし、相対密度、曲げ
強度を測定した。これらの結果を表1に示す。なお、相
対密度はトルエン中、アルキメデス法で測定した。破壊
強度は3点曲げ試験により測定した。
【0040】
【表1】
【0041】表1から明らかなように、比較例1の市販
のMgO焼結体の相対密度96%であるのに対して、実
施例1〜27のMgO焼結体の相対密度は96%以上と
緻密になっている。また実施例1〜27のMgO焼結体
の曲げ強度は比較例1〜7の2倍以上の高強度を示し
た。これは、実施例1〜27では結晶粒界面に亀裂を発
生させない範囲内でアルカリ土類金属酸化物粒子又はア
ルカリ土類金属酸化物粒子及び希土類酸化物粒子を分散
でき、結晶粒界の欠陥も少なく強度が改善できるためで
あり、比較例2〜7では分散粒子の添加割合の過多によ
り、結晶粒界に欠陥が生じたためであると考えられる。
【0042】(b) MgO膜の特性試験 実施例2,5,8,11,14,17,20,23及び
26と比較例1及び4〜6の直径5mmのMgO焼結体
を電子ビーム蒸着法によりガラス基板に成膜して10種
類のTEG(Test Element Group)基板を作製した。な
お、上記比較例1の直径5mmのMgO焼結体は直径が
約80mmのものを直径が5mmで厚さが2.5mmに
機械加工することにより作製した。図1に示すようにT
EG基板10は、厚さ1mmのガラス基板(コーニング
#7059ガラス)11上にフォトリソグラフィにより
InSn複合酸化膜からなる下地電極12を100μm
の間隔で厚さ0.2μm、幅100μmに形成し、これ
らの下地電極12を覆うようにSiの反応性DCスパッ
タリングで厚さ2μmのガラス層13を形成した後、上
記電子ビーム蒸着法により同一の成膜条件で厚さ0.5
μmのMgO膜14を成膜することにより作られた。な
お、MgO膜の成膜条件は、到達圧力が4×10-4
a、酸素分圧が1×10-2Pa、基板温度が200℃で
あった。
【0043】先ず上記MgO膜14の屈折率及び吸収係
数を測定した。MgO膜の屈折率と吸収係数は、He−
Neレーザ(波長6238オングストローム)により、
膜に対し1波長、2入射角(55°、70°)のエリプ
ソ測定を行い、解析ソフトを用いて求めた。次に上記M
gO膜の放電開始電圧を以下の方法で測定した。上記1
3種類のTEG基板をTEG基板毎に図2に示す装置の
Ne−5%Xeで500Torrの真空ベルジャー15
内に配置した加熱サンプル台16に載せ、下地電極19
(図1)をパルス電源17に接続し、TEG基板10を
熱電対18で測定しながら一定の温度に制御して、電源
電圧を上昇して行き、放電を開始する電圧を測定した。
パルス電源17は0〜300Vの範囲で電圧可変であっ
て、周波数30kHzでパルス幅10μsecのパルスを
発生するようになっている。上記方法で求めたMgO膜
の屈折率、吸収係数及び放電開始電圧を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】表2から明らかなように、比較例1及び比
較例4〜6のMgO焼結体を用いて成膜されたMgO膜
の屈折率は1.65以下で吸収係数は0.008以上
(但し、比較例1の吸収係数は0.002)であったの
に対して、実施例2,5,8,11,14,17,2
0,23及び26のMgO焼結体を用いて成膜されたM
gO膜の屈折率は1.70以上で吸収係数は0.005
以下であった。これらのことから、実施例のMgO焼結
体を用いれば、結晶性と透過性に優れたMgO膜が得ら
れることが分かった。また上記実施例の放電開始電圧は
上記比較例の放電開始電圧と比べて、いずれも20〜5
0V程度低いことから、実施例のMgO焼結体を用いて
成膜されたMgO膜は低い電圧でのプラズマの生成と維
持が可能なことが分かった。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、相
対密度が95%以上のMgO焼結体であって、平均結晶
粒径が0.3〜100μmの結晶粒子を有するMgOマ
トリックス中に、アルカリ土類金属酸化物粒子を0.5
〜50体積%分散することにより、MgO蒸着材を構成
したので、MgO焼結体の物理的性質を改善できる。即
ち、MgO焼結体におけるMgOマトリックスと分散粒
子であるアルカリ土類金属酸化物粒子はその界面で強く
結合するので、蒸着材として用いた場合に、数千オング
ストローム/分以上の成膜速度が得られる。また分散粒
子であるアルカリ土類金属酸化物粒子とMgOマトリッ
クスの熱膨張係数の差は小さいので、界面に亀裂を発生
させない範囲で大きなアルカリ土類金属酸化物粒子を分
散させることが可能となる。この結果、マトリックス粒
界を締め付けるトータルの領域が大きくなり、粒界の欠
陥も少なく、かつ強度も向上でき、MgOマトリックス
の組織を均一にすることができる。また上記MgOマト
リックス中に、アルカリ土類金属酸化物粒子及び希土類
酸化物粒子を合計0.5〜50体積%分散しても、上記
と同様の効果が得られる。
【0047】またMgO粉末と,アルカリ土類金属の酸
化物粉末等又はアルカリ土類金属の酸化物粉末等及び希
土類酸化物粉末と,バインダと,有機溶媒とを混合して
所定濃度の混合スラリーを調製し、このスラリーを噴霧
乾燥して所定粒径の造粒粉末を作製し、この造粒粉末を
所定の型に入れて所定の圧力で成形し、更にこの成形体
を脱脂した後に1450〜1700℃の温度で焼結する
ことが好ましい。上記アルカリ土類金属酸化物粉末をア
ルカリ土類金属元素の水酸化物,炭酸塩,蓚酸塩又は有
機金属化合物のアルコキシドを熱分解することにより作
製し、上記希土類酸化物粉末を希土類元素の水酸化物,
炭酸塩,蓚酸塩又は有機金属化合物のアルコキシドを熱
分解することにより作製することが更に好ましい。これ
らの方法で製造された蒸着材は、焼結工程で緻密に焼結
され、この蒸着材のMgOマトリックスの粒子内に分散
相のアルカリ土類金属酸化物粉末や希土類酸化物粉末が
均一に分散される。この結果、上記方法で製造されたM
gO蒸着材は、高純度で緻密なMgO焼結体となる。
【0048】また上記MgO蒸着材を用いて電子ビーム
蒸着法によりMgO膜を成膜すれば、二相共存、即ちM
gOマトリックスと分散粒子とが固溶体や反応物を形成
しない状態で蒸発するので、高速で安定な成膜が可能と
なり、またスプラッシュが発生せず、成膜面積が広くて
も、膜厚及び膜組成が均一なMgO膜を得ることができ
る。更にこのMgO膜はMgO中にアルカリ土類金属酸
化物粒子又はアルカリ土類金属酸化物粒子及び希土類酸
化物粒子をドーピングした構造、即ちMgO中に上記ア
ルカリ土類金属酸化物粒子等を固溶した構造、或いはス
ピネル構造であるので、MgO膜の配向性は向上する。
この結果、このMgO膜を成膜した基板をPDPに組込
むと、低い電圧でプラズマを生成しかつ維持することが
でき、放電時の耐スパッタ性を向上でき、速い放電の応
答性及び高い絶縁性を得ることができる。またMgO膜
が蛍光体に悪影響を及ぼすことはなく、青色に関係する
輝度も向上することができる。従って、AC型PDPの
誘電体層の保護膜に好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のMgO蒸着材を用いて電子ビーム蒸着
法で成膜したMgO膜を有するTEG基板の断面図。
【図2】図1に示すTEG基板の放電開始電圧を測定す
る装置の構成図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G030 AA05 AA08 AA09 AA10 AA11 AA13 AA14 BA12 CA01 CA02 CA04 GA05 GA27 4G076 AA01 AA02 AA10 AA16 AA26 AC07 BA38 BC08 CA11 CA30 4K029 BA50 BB07 CA01 DB05 DB07 DB21

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対密度が95%以上のMgO焼結体で
    あって、平均結晶粒径が0.3〜100μmの結晶粒子
    を有するMgOマトリックス中に、アルカリ土類金属酸
    化物粒子が0.5〜50体積%分散されたMgO蒸着
    材。
  2. 【請求項2】 アルカリ土類金属酸化物粒子中のアルカ
    リ土類金属元素がCa,Sr及びBaからなる群より選
    ばれた1種又は2種以上の元素である請求項1記載のM
    gO蒸着材。
  3. 【請求項3】 相対密度が95%以上のMgO焼結体で
    あって、平均結晶粒径が0.3〜100μmの結晶粒子
    を有するMgOマトリックス中に、アルカリ土類金属酸
    化物粒子及び希土類酸化物粒子が合計0.5〜50体積
    %分散されたMgO蒸着材。
  4. 【請求項4】 アルカリ土類金属酸化物粒子中のアルカ
    リ土類金属元素がCa,Sr及びBaからなる群より選
    ばれた1種の元素であり、希土類酸化物粒子中の希土類
    元素がSc,Y,La,Ce,Nd,Sm,Gd,T
    b,Yb及びDyからなる群より選ばれた1種の元素で
    ある請求項3記載のMgO蒸着材。
  5. 【請求項5】 MgO粉末とアルカリ土類金属の酸化物
    粉末又は炭酸塩粉末とバインダと有機溶媒とを混合して
    所定濃度の混合スラリーを調製する工程と、 前記スラリーを噴霧乾燥して所定粒径の造粒粉末を得る
    工程と、 前記造粒粉末を所定の型に入れて所定の圧力で成形する
    工程と、 前記成形体を脱脂した後に1450〜1700℃の温度
    で焼結する工程とを含むMgO蒸着材の製造方法。
  6. 【請求項6】 MgO粉末とアルカリ土類金属の酸化物
    粉末又は炭酸塩粉末と希土類酸化物粉末とバインダと有
    機溶媒とを混合して所定濃度の混合スラリーを調製する
    工程と、 前記スラリーを噴霧乾燥して所定粒径の造粒粉末を得る
    工程と、 前記造粒粉末を所定の型に入れて所定の圧力で成形する
    工程と、 前記成形体を脱脂した後に1450〜1700℃の温度
    で焼結する工程とを含むMgO蒸着材の製造方法。
  7. 【請求項7】 アルカリ土類金属酸化物粉末がアルカリ
    土類金属元素の水酸化物,炭酸塩,蓚酸塩又は有機金属
    化合物のアルコキシドを熱分解することにより作製され
    た請求項5又は6記載のMgO蒸着材の製造方法。
  8. 【請求項8】 希土類酸化物粉末が希土類元素の水酸化
    物,炭酸塩,蓚酸塩又は有機金属化合物のアルコキシド
    を熱分解することにより作製された請求項6記載のMg
    O蒸着材の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし4いずれか記載のMgO
    蒸着材を用いて電子ビーム蒸着法により成膜するMgO
    膜の製造方法。
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