JP2000277536A - 電界効果トランジスタ - Google Patents

電界効果トランジスタ

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JP2000277536A
JP2000277536A JP11086528A JP8652899A JP2000277536A JP 2000277536 A JP2000277536 A JP 2000277536A JP 11086528 A JP11086528 A JP 11086528A JP 8652899 A JP8652899 A JP 8652899A JP 2000277536 A JP2000277536 A JP 2000277536A
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layer
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semiconductor
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Hironobu Miyamoto
広信 宮本
Kazuki Ota
一樹 大田
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ショットキーゲート電極から半導体層への電
流リークを抑制した電界効果トランジスタを再現性良く
作製できる構造を提供する。 【解決手段】 高抵抗基板101上に上層の結晶の品質
を上げるためのバッファ層102と、キャリアが流れる
n型の第1の半導体層103とを順次形成する。第1の
半導体層103の上に、第1の半導体層より電子親和力
が小さく、ゲート電極から熱励起によって流れ込む電流
を抑制する第2の半導体層104を形成する。さらに、
第2の半導体層より電子親和力がさらに小さい第3の半
導体層105を第2の半導体層のゲート電極近傍に挿入
する。そして、このような結晶構造上に、ソース電極1
06、ゲート電極107、ドレイン電極108を形成す
る。リーク電流を半導体中に設けた障壁層によって防
き、かつ、その障壁層を半導体中に設けて、エッチング
による損耗を防ぎ、プロセスの再現性を改善する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界効果トランジ
スタに関し、特にゲートリーク電流が小さい電界効果ト
ランジスタ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ゲート電極を直接半導体に接
触させて半導体中に流れる電流を制御する方式の電界効
果トランジスタにおいて、ゲート電極と半導体との間の
ショットキー障壁高さが低いと、熱励起された電子が電
極から半導体中に流れ込むゲートリーク電流が発生し、
デバイス特性が劣化する問題がある。この問題を解決す
る方法として、ショットキ接合界面に高い障壁を形成す
る半導体を導入する方法がある。
【0003】具体例として、まず、InGaP半導体の
場合について説明する。InGaP半導体は、AlGa
As半導体と異なり、反応性の高いAlを含まず、化学
的に安定であること、及び、DXセンタ等の深い準位が
ないことから、信頼性が高いトランジスタの半導体材料
として期待されている。しかしながら、金属/InGa
P半導体のショットキー障壁高さ(0.65eV)は、
金属/AlGaAs半導体のショットキー障壁高さ
(0.80eV)より低い。従って、ゲートリーク電流
が流れやすく、耐圧が低いという問題があり、用途が低
電圧で動作するデバイスに限られていた。これを解決す
る手段として、例えば特開昭62−252975号公報
に記載されるように、In0.5(Ga1-xAlx0.5As
層、あるいは、InxGa1-xP(x<0.5)を用いて
ショットキー障壁高さを上げる方法が提案されている。
【0004】次に、もう1つの具体例として、InP半
導体の場合について説明する。InP半導体は、電子の
飽和速度がGaAs半導体と等しく、絶縁破壊強度はG
aAs半導体の2倍高いため、高電圧動作が可能な半導
体材料として期待されている。しかしながら、InPと
ショットキーゲート金属の障壁高さは、0.5eV前後
であり、耐圧が低い。これを解決する手段として、上述
した特開昭62−252975号公報に記載されるよう
に、In0.5(Ga1-xAlx0.5As層、あるいは、I
xGa1-xP(x<0.5)を用いてショットキー障壁
高さを上げる方法が提案されている。
【0005】次に、もう1つの具体例として、GaN半
導体の場合について説明する。GaN半導体のエネルギ
バンドギャップEgは3.4eVであり、GaAsの
1.42eVに比較して2倍以上高く、また、GaN半
導体の絶縁破壊強度はGaAs半導体の5倍高いため、
高温動作、高電圧動作が可能な半導体材料として期待さ
れている。しかしながら、GaN半導体とショットキー
ゲート金属の障壁高さは、1.0eVであり、従来のA
lGaAs/GaAs材料の障壁高さ1.0eVと同じ
であるが、上述のようなエネルギーバンドギャップが大
きい特徴を生かす高温中では、電界効果トランジスタを
動作時のゲートリーク電流の増加が問題となる。また、
高温動作時のゲートリーク電流を押る方法として、ゲー
ト金属とAlGaN半導体が接触するAlGaN/Ga
Nテロ接合を用いた構造が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の具体例で説
明したInGaP半導体における第1の問題点は、作製
したデバイスに流れる電流が動作中に変動するという点
である。その理由は、Al組成を高くしたり、あるいは
In組成を低くしたりすることによって半導体中に発生
した深い準位が、キャリアを捕らえられたり、放出した
りして、デバイスの中の電位を変動させるからである。
【0007】また、第2の問題は、特開昭62−252
975号公報に記載されたショットキー障壁高さを上げ
る方法で、表面のInxGa1-xP(x<0.5)層の一
部がプロセス中にエッチングされ、膜厚が減少して障壁
高さが低下することである。その理由は、InxGa1-x
P(x<0.5)層がGaAs基板と格子定数の異なる
歪層であるため、障壁高さを上げようとしてxの組成を
小さくすると、結晶欠陥の発生なしに形成できる膜厚が
薄くなり、プロセス中にInxGa1-xP(x<0.5)
層がエッチングされ、膜厚が減少することが無視できな
くなり、障壁層としての効果が薄れるからである。
【0008】次に、第2の具体例で説明したInP半導
体における第1の問題点は、前述と同様に表面の(Al
Ga)InP層の一部がプロセス中にエッチングされ膜
厚が減少して実効的な障壁高さが低下することである。
その理由は、障壁高さを上げるため、(AlGa)組成
を上げようとすると、InP基板に対して格子定数差が
大きくなり、結晶欠陥なしに成長できる膜厚が薄くな
り、プロセス中に(AlGa)InP層がエッチングさ
れ、膜厚が減少することが無視できなくなり、十分な障
壁として働かないからである。
【0009】次に、第3の具体例で説明したGaN半導
体における第1の問題点は、表面のAlxGa1-xN(x
>0.5)層の一部がプロセス中にエッチングされ、膜
厚が減少して障壁高さが低下することである。その理由
は、AlNとGaNの格子定数差は2.4%と大きく、
障壁高さを上げるため、Al組成を上げようとすると、
結晶欠陥無しに形成できるAlGaN層の膜厚は薄くな
る。そして、この薄くなったAlGaN層は、プロセス
中にエッチングされ、さらに膜厚が減少してゲートリー
ク電流を低減させる障壁としては不十分となる。
【0010】そこで本発明の目的は、ゲート電極を直接
半導体に接触させて半導体中に流れる電流を制御する方
式の電界効果トランジスタにおいて、熱励起された電子
がゲート電極から半導体中に流れ込み、デバイス特性が
劣化する問題を解決した電界効果トランジスタを再現性
良く作製できる構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、キャリアが流れる第1の半導体層と、前記第
1の半導体層より電子親和力が小さく、かつ、前記第1
の半導体層とヘテロ接合を形成し、かつ、ゲート電極と
ショットキー接合を形成する第2の半導体層とを有する
電界効果トランジスタにおいて、前記第2の半導体層中
に第2の半導体層より電子親和力の小さい第3の半導体
層を挿入し、かつ、その挿入位置を第2の半導体層と第
1の半導体層が形成するへテロ界面より第2の半導体層
とゲート電極が形成するショットキー接合界面の近傍に
配置したことを特徴とする。
【0012】この電界効果トランジスタでは、ゲート電
極近傍の第2の半導体層中に第2の半導体層より電子親
和力の小さい第3の半導体層がに挿入されている。した
がって、ゲート電極から熱励起によって流れ込む電子は
第3の半導体層の電子親和力が小さいため第3の半導体
層が障壁層となり大幅に低減される。また、表面は第2
の半導体層により保護されており、プロセス中にエッチ
ングされて第3の半導体層が薄層化することもない。し
たがって、再現性良くゲートリーク電流が低減できる。
【0013】また本発明は、第1の半導体層がn型ある
いはp型であり、第1の半導体層とゲート電極がショッ
トキー接合を形成する電界効果トランジスタにおいて、
第1の半導体層中に第1の半導体層より電子親和力の小
さい第3の半導体層を挿入し、かつその挿入された第3
の半導体層と第1の半導体層との界面が、ゲート電極側
ではソース電極とゲート電極の電位を等しくしたときの
ショットキー接合に形成された空乏層端の深さに比較し
て1/2以下の深さに位置し、基板側では空乏層厚より
浅い点に位置することを特徴とする。
【0014】この電界効果トランジスタでは、ゲート電
極と第1の半導体層のショットキー接合に形成された空
乏層中のゲート電極近傍に第1の半導体層より電子親和
力の小さい第3の半導体層を挿入されている。したがっ
て、ゲート電極から熱励起によって流れ込む電子は、第
3の半導体層の電子親和力が小さいため、第3の半導体
層が障壁層となり大幅に低減される。また、表面は第1
の半導体層により保護されており、プロセス中にエッチ
ングされて第3の半導体層が薄層化することもない。し
たがって、再現性良くゲートリーク電流が低減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明による電界効果トラ
ンジスタの実施の形態について説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形
態による電界効果トランジスタの構造例を示す断面図で
あり、図2は、図1に示す電界効果トランジスタのゲー
ト電極下のエネルギバンドを示す説明図である。図1に
示す電界効果トランジスタは、高抵抗基板101上に、
上層の結晶の品質を上げるためのバッファ層102と、
キャリアが流れるn型伝導性を示す第1の半導体層10
3と、ゲート電極から熱励起によって流れ込む電流を抑
制するための第1の半導体層より電子親和力電子親和力
が小さい第2の半導体層104とが順次形成されてい
る。そして、第2の半導体層より電子親和力電子親和力
がさらに小さい第3の半導体層105が第2の半導体層
のゲート電極近傍に挿入された結晶構造となっている。
そして、このような結晶構造上に、ソース電極106、
ゲート電極107、ドレイン電極108を形成したもの
である。
【0016】図2において、縦軸はエネルギレベルを示
し、横軸は各層の間隔を模式的に示している。キャリア
は第1の半導体層103を流れる。そして、熱によって
励起された電子109は、ゲート電極107よりショッ
トキー障壁を乗り越えて第1の半導体層103中に流れ
込もうとするが、第2の半導体層104に比較して電子
親和力が小さく、障壁高さが高い第3の半導体層105
が存在するので、流れ込む電流が大幅に抑制される。ま
た、表面には第2の半導体層104が存在するので、プ
ロセス中に第3の半導体層105がエッチングされ、薄
層化して障壁層が薄くなることもない。したがって、再
現性良くゲートリーク電流の小さい電界効果トランジス
タが得られる。
【0017】また、第3の半導体層105は、第2の半
導体層104に比較して薄くて良いことから、基板の半
導体材料と格子定数が異なっても結晶欠陥が発生しな
い。したがって、電子親和力がより小さい半導体材料を
選択できる。従来より、第2の半導体層104で熱によ
って励起された電子109がゲート電極からショットキ
ー障壁を乗り越えて第1の半導体層103中に流れ込む
のを防いでいたが、本例においては、第3の半導体層1
05を挿入することで、さらに電流が低減できる。以
下、本実施の形態における具体的実施例1〜5について
説明する。
【0018】(実施例1)図3は、本発明の第1の実施
の形態による電界効果トランジスタの具体的構造例を示
す断面図である。図3において、まず、高抵抗基板10
1として、GaAs基板を用いる。そして、バッファ層
102として、アンドープGaAsバッファ層を厚さ1
μmから100nmの範囲内で、例えば、400nm積
層する。そして、第1の半導体層103としてn型不純
物を添加したGaAs層、例えばSi不純物を1x10
17cm-3添加した厚さ300nmの層を形成する。ま
た、第2の半導体層104として、例えばアンドープI
nGaP層40nmを形成する。
【0019】さらに、第3の半導体層105として、例
えばアンドープInxGa1-xP(x=0.3、10n
m)層を第2の半導体層104中のゲート電極より深さ
10nmの部位に挿入した。ソース電極106、ドレイ
ン電極108は、第2の半導体層104上にコンタクト
層110として、高濃度にn型不純物を添加したGaA
s層110を、例えばSi濃度2×1018cm-3、厚さ
50nmに形成し、その上にオーミック電極として、例
えばAuGe/Niを蒸着後、熱処理により合金化して
作製する。ゲート電極107は、第2の半導体層104
上のコンタクト層110をエッチング除去した後、第2
の半導体層104であるアンドープInGaP層を露出
させ、レジストリフトオフ法により作製する。
【0020】以上のような構成において、ゲート電極1
07と接触する第2の半導体層104であるInGaP
の下層に第3の半導体層105としてInxGa1-x
(x=0.3、10nm)層が存在するため、従来のI
xGa1-xP(x=0.3、10nm)層が表面に露出
する構造に比較して、プロセス中に表面がエッチングさ
れてInxGa1-xP(x=0.3、10nm)層が薄層
化することがない。したがって、再現性良くゲートリー
ク電流の低減がはかれる。
【0021】なお、この実施例では、第3の半導体層1
05として厚さ10nmの(x=0.3)を用いたが、
例えば1990年7月ジャーナル・オブ・アプライドフ
ィジックス、第68巻、第1号、第107〜111ペー
ジ、第2図記載のInGaPのIn組成と臨界膜厚の関
係を満たす範囲内にあればよい。また、望ましくは、障
壁厚さとして4nm以上が確保される中で、In組成が
低いほうがよい。また、本実施例では、第3の半導体層
105の挿入位置として第2の半導体層104中のゲー
ト電極107より深さ10nmに挿入したが、ゲートリ
ーク電流を低減するためには、挿入位置としてはゲート
電極107に近いほうが望ましく、プロセス中に表面が
約2nmエッチングされることを考慮すると、2nm以
上10nm未満の深さに挿入するのが最も効果的であ
る。また、ここでは第3の半導体層105として、In
xGa1-xPを用いて説明したが、AlxGa1-xAs(x
=0.5)、臨界膜厚が4nm以上を満たす範囲内のI
x(Ga1-yAly1-xP(x<0.51、y>0)を
用いても同様の効果がある。また、第2半導体層104
がAlGaAs層の場合でも同様の効果がある。
【0022】(実施例2)本実施例2では、上述した実
施例1と同様に第1の半導体層103を形成した後、第
2の半導体層104として、例えばInGaP層40n
mを形成する。そして、第3の半導体層105として、
例えばInxGa1-xP(x=0.3、10nm)層を第
2の半導体層104中のゲート電極107より深さ10
nmの部位に挿入した。また、このとき第2の半導体層
104及び第3の半導体層105の2層をp型(2×1
19cm-3)にドーピングした。その後、実施例1と同
様のプロセスでトランジスタを形成した。
【0023】本実施例2においても、ゲート電極107
と接触するInGaPの下層に、第3の半導体層105
してInxGa1-xP(x=0.3、10nm)層が存在
するため、従来の表面に露出する構造に比較して、プロ
セス中のエッチングによりInxGa1-xP(x=0.
3、10nm)層が薄層化することがないため、再現性
良くゲートリーク電流の低減がはかれる。さらに本実施
例2では、第2の半導体層104と第3の半導体層10
5にp型の不純物(2×1019cm-3)を添加してい
る。このためビルトインポテンシャルが高くなり、ゲー
ト電極107に正の電圧を加えた場合に発生するゲート
リーク電流の増加現象も抑制できる。
【0024】なお、本実施例2では、第2の半導体層1
04と第3の半導体層105にp型の不純物(2×10
19cm-3)を添加したが、第3の半導体層105と、第
3の半導体層105により2つに分割された第2の半導
体層104との3層のうち、少なくとも1層以上がp型
にドーピングされていれば、ビルトインポテンシャルは
高くなり、リーク電流が低減できる。また、この実施例
2でも実施例1で説明したその他の半導体材料が適用で
きる。
【0025】(実施例3)この実施例3は、実施例1と
同様に、図3において第1の半導体層103を形成した
後、第2の半導体層104として、例えばInGaP層
を40nmを形成し、第3の半導体層105として、例
えばInxGa1-xP(x=0.3、10nm)層を第2
の半導体層中のゲート電極107より深さ10nmの位
置に挿入した。このとき第2の半導体層104及び第3
の半導体層105の2層をn型(2×1017cm-3)に
ドーピングする。その後、実施例1と同様のプロセスで
トランジスタを形成した。
【0026】この実施例3においても、ゲート電極10
7と接触するInGaPの下層に第3の半導体層105
として、InxGa1-xP(x=0.3、10nm)層が
存在するため、従来の表面に露出する構造に比較して、
プロセス中のエッチングによりInxGa1-xP(x=
0.3、10nm)層が薄層化することがない。このた
め再現性良くゲートリーク電流の低減がはかれる。さら
に本実施例3では、第2の半導体層104と第3の半導
体層105にn型の不純物(2×1017cm-3)を添加
している。このためコンタクト層110から第1の半導
体層103までのアクセス抵抗が低減でき、高効率のト
ランジスタが実現できた。本実施例3では、第2の半導
体層104と第3の半導体層105にn型の不純物(2
×1017cm-3)を添加したが、第3の半導体層105
と第3の半導体層105により2つに分割された第2の
半導体層104の3層のうち、少なくとも1層以上がn
型にドーピングされていれば、アクセス抵抗が低減でき
る。また、この実施例2でも実施例1で説明したその他
の半導体材料が適用できる。
【0027】(実施例4)高抵抗基板101としてIn
P基板を用いた場合、実施例1と同様にバッファ層10
2として、アンドープInPバッファ層を厚さ1μmか
ら100nmの間、例えば200nm積層し、第1の半
導体層103としてn型不純物を添加したInP層を例
えばSi不純物を1x1017cm-3添加した厚さ300
nmで形成する。そして、第2の半導体層104とし
て、例えばアンドープInAlAs層40nmを形成
し、第3の半導体層105として、例えばInxGa1-x
P(x=0.3、10nm)層を第2の半導体層104
中のゲート電極107より深さ10nmの部位に挿入し
た。ソース電極106、ドレイン電極108は、第2の
半導体層104上にコンタクト層110として高濃度に
n型不純物を添加したInP層で、例えばSi濃度2×
1018cm-3、厚さ50nmを用い、実施例1と同じプ
ロセスでを作製する。
【0028】この実施例4においても、ゲート電極10
7と接触するInAlAsの下層に第3の半導体層10
5としてInxGa1-xP(x=0.3、10nm)層が
存在するため、従来のInxGa1-xP(x=0.3、1
0nm)層が表面に露出する構造に比較して、プロセス
中のエッチングによりInxGa1-xP(x=0.3、1
0nm)層が薄層化することがない。このため、再現性
良くゲートリーク電流の低減がはかれる。また、この実
施例4では、第3の半導体層105として厚さ10nm
のInxGa1-xP(x=0.3)を用いたが 実施例1
で説明したその他の材料も適用できる。また、実施例
2、3で説明したように、第2の半導体層、第3の半導
体層にn型、p型半導体層を用いることもできる。
【0029】(実施例5)高抵抗基板101としてサフ
ァイア基板あるいはSiC基板あるいはGaN基板を用
いた場合、実施例1と同様に、バッファ層102として
アンドープGaNバッファ層を厚さ3μmから100n
mの間、例えば2μm積層し、第1の半導体層103と
して、n型不純物を添加したGaN層を、例えばSi不
純物を1x1017cm-3添加した厚さ300nmで形成
する。さらに、第2の半導体層104として、例えばア
ンドープAl0.15Ga0.85N層を40nmで形成し、第
3の半導体層105として、例えばAlxGa1-xN(x
=0.7、10nm)層を第2の半導体層104中のゲ
ート電極107より深さ10nmの位置に挿入した。ま
た、ソース電極106、ドレイン電極108は、第2の
半導体層104上のコンタクト層110として高濃度に
n型不純物を添加したGaN層を、例えばSi濃度2×
1018cm-3、厚さ50nmを用い、実施例1と同じプ
ロセスで作製した。
【0030】この実施例5においても、ゲート電極10
7と接触するAlGaNの下層に第3の半導体層105
としてAlxGa1-xN(x=0.7、10nm)層が存
在するため、従来のAl0.15Ga0.85N層が表面に露出
する構造に比較して、プロセス中のエッチングによりA
xGa1-xN(x=0.7、10nm)層が薄層化する
ことがない。このため再現性良くゲートリーク電流の低
減がはかれる。また、この実施例5では、第3の半導体
層105として厚さ10nmのアンドープAlxGa1-x
N(x=0.7)を用いたが、実施例2、3で説明した
ように第2の半導体層、第3の半導体層にn型、p型半
導体層を用いることもできる。
【0031】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図4は、本発明の第2の実施の形態による電界効果トラ
ンジスタの構造例を示す断面図であり、図5は、図4に
示す電界効果トランジスタのゲート電極下のエネルギバ
ンドを示す説明図である。図4において、この第2の実
施の形態による電界効果トランジスタは、高抵抗基板2
01上に、上層の結晶の品質を上げるためのバッファ層
202と、キャリアが流れるアンドープの第1の半導体
層203と、第1の半導体層203にキャリアを供給す
るために、第1の半導体層203より電子親和力が小さ
く、n型の不純物が添加された第2の半導体層204が
順次形成されている。そして、第2の半導体層204よ
り電子親和力がさらに小さい第3の半導体層205が第
2の半導体層204のゲート電極207近傍に挿入され
た結晶構造を有する。そして、この結晶構造上に、ソー
ス電極206、ゲート電極207、ドレイン電極208
を形成したものである。
【0032】図5において、キャリアは第1の半導体層
203と第2の半導体層204とで形成されるヘテロ界
面付近の第1の半導体層203側を流れる。熱によって
励起された電子209は、ゲート電極207よりショッ
トキー障壁を乗り越えて第1の半導体層203中に流れ
込もうとするが、第2の半導体層204に比較して電子
親和力が小さい第3の半導体層がない構造では、ゲート
リーク電流が大きくなる。これに対して本形態の構造で
は、障壁高さが高い第3の半導体層205が存在するの
で、流れ込む電流が大幅に抑制される。
【0033】また、表面には第2の半導体層204が存
在するので、プロセス中に第3の半導体層205がエッ
チングされ、薄層化して障壁層が薄くなることもない。
したがって、再現性良くゲートリーク電流の小さい電界
効果トランジスタが得られる。また、本構造において
は、第2の半導体層204はn型にドーピングされてい
るため空乏層幅が小さく、第1の実施の形態の電界効果
トランジスタより多くの電子209が熱によって励起さ
れ、ゲート電極207より半導体障壁を乗り越えて第1
の半導体層203に流れ込む。したがって、第3の半導
体層205を挿入してゲートリーク電流を抑制する効果
が大きいものとなる。以下、本実施の形態における具体
的実施例6について説明する。
【0034】(実施例6)図6は、本発明の第2の実施
の形態による電界効果トランジスタの具体的構造例を示
す断面図である。図6においては、高抵抗基板201と
してのGaAs基板上に、バッファ層202としてアン
ドープGaAsを厚さ1μmから100nmの範囲、例
えば200nm積層する。また、第1の半導体層203
としてアンドープInxGa1-xAs層を、例えばx=
0.15、厚さ300nmで形成し、第2の半導体層2
04として、例えば1x1018cm-3のSiを添加した
InGaP層を30nm形成する。さらに、第3の半導
体層205として例えばInxGa1-xP(x=0.3、
10nm)層を第2の半導体層204中のゲート電極2
07より深さ10nmの部位に挿入した。
【0035】また、ソース電極206、ドレイン電極2
07は第2の半導体層204上のコンタクト層210と
して高濃度にn型不純物を添加したGaAs層を、例え
ばSi濃度2×1018cm-3、50nmで形成し、その
上にオーミック電極として例えばAuGe/Niを蒸着
後、熱処理により合金化して作製する。ゲート電極20
7は、第2の半導体層204上の高濃度にn型不純物を
添加したGaAs層をエッチング除去した後、第2の半
導体層204であるSi不純物を添加したInGaP層
を露出させ、レジストリフトオフ法により作製する。こ
のような構造では、ゲート電極207と接触するInG
aPの下層にInxGa1-xP(x=0.3、10nm)
層が存在するため、従来のInxGa1-xP(x=0.
3、10nm)層が表面に露出する構造に比較し、再現
性良くゲートリーク電流の低減がはかれる。
【0036】なお、この実施例6では、第3の半導体層
205として厚さ10nmのInxGa1-xP(x=0.
3) を用いたが、例えば1990年7月ジャーナル・オ
ブ・アプライドフィジックス第68巻、第1号、第10
7〜111ページ、第2図に記載のInGaPのIn組
成と臨界膜厚の関係を満たす範囲内にあればよい。また
望ましくは、障壁厚さとして4nm以上が確保される中
でIn組成が低いほうがよい。また、AlxGa1-xAs
(x0.5)、臨界膜厚が4nm以上を満たす範囲内の
Inx(Ga1-yAly1-xP(x<0.51、y>0)
を用いても同様の効果がある。また、第2半導体層20
4がAlGaAs層の場合でも同様の効果があった。ま
た、上述した実施例2、3、4、5で示した基板と半導
体材料、n型、p型ドーピング層の組み合わせにおいて
も同様の効果を得ることができる。
【0037】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図7は、本発明の第3の実施の形態による電界効果トラ
ンジスタの構造例を示す断面図であり、図8は、図7に
示す電界効果トランジスタのゲート電極下のエネルギバ
ンドを示す説明図である。図7において、この第3の実
施の形態による電界効果トランジスタは、高抵抗基板3
01上に、上層の結晶の品質を上げるためのバッファ層
302と、キャリアが流れるn型の不純物が添加された
第1の半導体層303と、この第1の半導体層303に
キャリアを供給する第1の半導体層303より電子親和
力が小さくn型の不純物が添加された第2の半導体層3
04とが形成されている。そして、第2の半導体層30
4より電子親和力がさらに小さい第3の半導体層305
が第2の半導体層のゲート電極307近傍に挿入された
結晶構造上に、ソース電極306、ゲート電極307、
ドレイン電極308を形成したものである。
【0038】図8において、キャリアは第1の半導体層
303と第2の半導体層304とで形成されるヘテロ界
面付近の第1の半導体層303側を流れる。第1の半導
体層303と第2の半導体層304は、キャリア濃度を
上げるためにn型不純物が添加されて空乏層幅が小さく
なり、熱によって励起された電子309は、ゲート電極
307より半導体障壁を乗り越えて第1の半導体層30
3中に流れ込みやすくなる。しかし、第2の半導体層3
03に比較して電子親和力が小さく障壁が高い第3の半
導体層305が存在するので、大幅に流れ込む電流が抑
制される。また、表面には第2の半導体層304が存在
するので、プロセス中に第3の半導体層305がエッチ
ングされ、薄層化して障壁層が薄くなることもない。し
たがって、再現性良くゲートリーク電流の小さい電界効
果トランジスタが得られる。
【0039】また、本構造では、第1の半導体層303
と第2の半導体層304にn型不純物がドーピングされ
ているため空乏層幅が小さく、第2の実施の形態の電界
効果トランジスタより多くの電子309が熱によって励
起され、ゲート電極307よりショトキー障壁を乗り越
えて第1の半導体層303中に流れ込む。したがって、
第3の半導体層305を挿入することによるゲートリー
ク電流の低減効果は大きいものとなる。以下、本実施の
形態における具体的実施例7について説明する。
【0040】(実施例7)図9は、本発明の第3の実施
の形態による電界効果トランジスタの具体的構造例を示
す断面図である。図9において、高抵抗基板301とし
てはGaAs基板上を用い、バッファ層302として、
アンドープGaAsを厚さ1μmから100nmの範
囲、例えば200nm積層する。また、第1の半導体層
303として、例えばSiを1x1017cm-3添加した
InxGa1-xAs層、例えばx=0.15、厚さ300
nmを形成し、第2の半導体層304として、例えばS
iを添加したInGaP層を30nmで形成する。さら
に、第3の半導体層305として、例えばInxGa1-x
P(x=0.3、10nm)層を第2の半導体層304
中のゲート電極307より深さ10nmの位置に挿入し
た。
【0041】また、ソース電極306、ドレイン電極3
08は、第2の半導体層304上のコンタクト層310
として高濃度にn型不純物を添加たGaAs層で、例え
ばSi濃度2×1018cm-3、厚さ50nm上に、オー
ミック電極として例えばAuGe/Niを蒸着後、熱処
理により合金化して作製する。また、ゲート電極307
は、第2の半導体層304上の高濃度にn型不純物を添
加たGaAs層をエッチング除去した後、第2の半導体
層304であるSi不純物を添加したInGaP層を露
出させ、レジストリフトオフ法により作製する。このよ
うな構成では、ゲート電極307と接触するInGaP
の下層にが存在するため、従来のInxGa1-xP(x=
0.3、10nm)層が表面に露出する構造に比較し
て、再現性良くゲートリーク電流の低減がはかれる。
【0042】また、この実施例7では、第3の半導体層
305として厚さ10nmのInxGa1-xP(x=0.
3)を用いたが、例えば1990年7月ジャーナル・オ
ブ・アプライドフィジックス第68巻、第1号、第10
7〜111ページ、第2図に記載のInGaPのIn組
成と臨界膜厚の関係を満たす範囲内にあればよい。ま
た、望ましくは、障壁厚さとして、4nm以上が確保さ
れる中で、In組成が低いほうがよい。なお、Alx
1-xAs(x0.5)、臨界膜厚が4nm以上を満た
す範囲内のInx(Ga1-yAly1-xP(x<0.5
1、y>0)を用いても同様の効果を得ることができ
る。また、第2半導体層304がAlGaAs層の場合
でも同様の効果がある。また、上述した実施例2、3、
4で示した基板と半導体材料、p型ドーピング層の組み
合わせにおいても同様の効果がある。
【0043】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図10は、本発明の第4の実施の形態による電界効果ト
ランジスタの構造例を示す断面図であり、図11は、図
10に示す電界効果トランジスタのゲート電極下のエネ
ルギバンドを示す説明図である。図10において、この
第4の実施の形態による電界効果トランジスタは、高抵
抗基板401上に、上層の結晶の品質を上げるためのバ
ッファ層402と、キャリアが流れるn型の不純物が添
加された第1の半導体層403が順次形成され、第1の
半導体層403より電子親和力が小さい第3の半導体層
405が第1の半導体層403のゲート電極407近傍
に挿入されている。そして、挿入された第3の半導体層
405のゲート電極407側界面は、ソース電極406
とゲート電極407の電位を等しくしたときの第1の半
導体層403とショットキー接合に形成された空乏層端
の深さに比較して1/2以下の深さに位置し、第3の半
導体層405の基板側界面が空乏層厚より浅い点に位置
する結晶構造上に、ソース電極406、ゲート電極40
7、ドレイン電極408が形成されている。
【0044】図11において、キャリアは第1の半導体
層403を流れる。熱によって励起された電子409
は、ゲート電極407より半導体障壁を乗り越えて第1
の半導体層403中に流れ込もうとするが、第1の半導
体層403に比較して電子親和力が小さく障壁高さが高
い第3の半導体層405が存在するので大幅に流れ込む
電流が抑制される。また、表面には第1の半導体層40
3が存在するのでプロセス中に第3の半導体層405が
エッチングされ薄層化して障壁層が薄くなることもな
い。したがって、再現性良くゲートリーク電流の小さい
電界効果トランジスタが得られる。
【0045】(実施例8)図12は、本発明の第4の実
施の形態による電界効果トランジスタの具体的構造例を
示す断面図である。図12において、高抵抗基板401
としてGaAs基板を用い、バッファ層402として、
アンドープGaAsを厚さ1μmから100nmの範囲
の例えば200nmで積層し、第1の半導体層403と
して、n型不純物を添加したGaAs層、例えばSi不
純物を1x1017cm-3添加した厚さ300nmで積層
する。また、第3の半導体層405として、例えばアン
ドープのInxGa1-xP(x=0.3、10nm)層を
第1の半導体層403中のゲート電極407より深さ1
0nmの位置に挿入する。
【0046】また、ソース電極406、ドレイン電極4
08は、第1の半導体層403上のコンタクト層410
として高濃度にn型不純物を添加たGaAs層を例えば
Si濃度2×1018cm-3厚さ50nmで形成し、この
上にオーミック電極として例えばAuGe/Niを蒸着
後、熱処理により合金化して作製する。また、ゲート電
極407は第1の半導体層403上の高濃度にn型不純
物を添加したGaAs層をエッチング除去した後、第1
の半導体層403であるn型不純物を添加したGaAs
層を露出させレジストリフトオフ法により作製する。こ
のような構成により、ゲート電極407と接触するGa
As層の下層に第3の半導体層405としてInxGa
1-xP(x=0.3、10nm)層が存在するため、従
来のInxGa1-xP(x=0.3、10nm)層が表面
に露出する構造に比較して、プロセス中に表面がエッチ
ングされてInxGa1-xP(x=0.3、10nm)層
が薄層化することがない。このため、再現性良くゲート
リーク電流の低減がはかれる。
【0047】なお、この実施例8では、第3の半導体層
405として厚さ10nmの(x=0.3)を用いた
が、各種の学会誌や論文等(刊行物)に記載されるIn
GaPのIn組成と臨界膜厚の関係を満たす範囲内にあ
ればよい。また望ましくは障壁厚さとして4nm以上が
確保される中でIn組成が低いほうがよい。また、この
実施例8では、第3の半導体層405の挿入位置として
第1の半導体層403中のゲート電極407より深さ1
0nmに挿入したが、ゲートリーク電流を低減するため
には、挿入位置としてはゲート電極407に近いほうが
望ましく、プロセス中に表面が約2nmエッチングされ
ることを考慮すると、2nm以上10nm未満の深さに
挿入するのが最も効果がある。
【0048】ここでは第3の半導体層405として、I
xGa1-xPを用いて説明したが、例えば、AlxGa
1-xAs(x0.5)や、臨界膜厚が4nm以上を満た
す範囲内のInx(Ga1-yAly1-xP(x<0.5
1、y>0)を用いても同様の効果がある。また、本実
施例8では、第3の半導体層407としてアンドープの
InxGa1 -xP(x=0.3、10nm)層を用いた
が、高濃度のP型不純物、例えば炭素を1x1019cm
-3で添加したInxGa1-xP(x=0.3、10nm)
層を用いれば、さらにリーク電流が低減できる。したが
って、高出力トランジスタに用いることができる。ま
た、第3の半導体層407として、高濃度のn型不純
物、例えばSiを1x1018cm-3で添加したInx
1-xP(x=0.3、10nm)層を用いれば、ソー
ス抵抗が低減できる。したがって、高効率トランジスタ
に用いることができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、キャリ
アが流れる第1の半導体層と、前記第1の半導体層より
電子親和力が小さく、かつ、前記第1の半導体層とヘテ
ロ接合を形成し、かつ、ゲート電極とショットキー接合
を形成する第2の半導体層とを有する電界効果トランジ
スタにおいて、前記第2の半導体層中に第2の半導体層
より電子親和力の小さい第3の半導体層を挿入し、か
つ、その挿入位置を第2の半導体層と第1の半導体層が
形成するへテロ界面より第2の半導体層とゲート電極が
形成するショットキー接合界面の近傍に配置した。この
ため、ゲート電極から流れ込む熱励起された電子をゲー
ト電極近傍の半導体中に設けた障壁層によって防ぐこと
が可能であり、さらにその障壁層が半導体中にあるため
ゲート電極形成プロセス中にエッチングされず、プロセ
スの再現性が良いため、ゲートリーク電流小さい電界効
果トランジスタを再現性良く作製できる。
【0050】また本発明は、第1の半導体層がn型ある
いはp型であり、第1の半導体層とゲート電極がショッ
トキー接合を形成する電界効果トランジスタにおいて、
第1の半導体層中に第1の半導体層より電子親和力の小
さい第3の半導体層を挿入し、かつその挿入された第3
の半導体層と第1の半導体層との界面が、ゲート電極側
ではソース電極とゲート電極の電位を等しくしたときの
ショットキー接合に形成された空乏層端の深さに比較し
て1/2以下の深さに位置し、基板側では空乏層厚より
浅い点に位置することを特徴とする。このため、ゲート
電極から流れ込む熱励起された電子をゲート電極近傍の
半導体中に設けた障壁層によって防ぐことが可能であ
り、さらにその障壁層が半導体中にあるためゲート電極
形成プロセス中にエッチングされず、プロセスの再現性
が良いため、ゲートリーク電流小さい電界効果トランジ
スタを再現性良く作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による電界効果トラ
ンジスタの構造例を示す断面図である。
【図2】図1に示す電界効果トランジスタのゲート電極
下のエネルギバンドを示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による電界効果トラ
ンジスタの具体的構造例を示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による電界効果トラ
ンジスタの構造例を示す断面図である。
【図5】図4に示す電界効果トランジスタのゲート電極
下のエネルギバンドを示す説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態による電界効果トラ
ンジスタの具体的構造例を示す断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態による電界効果トラ
ンジスタの構造例を示す断面図である。
【図8】図7に示す電界効果トランジスタのゲート電極
下のエネルギバンドを示す説明図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態による電界効果トラ
ンジスタの具体的構造例を示す断面図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態による電界効果ト
ランジスタの具体的構造例を示す断面図である。
【図11】図10に示す電界効果トランジスタのゲート
電極下のエネルギバンドを示す説明図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態による電界効果ト
ランジスタの具体的構造例を示す断面図である。
【符号の説明】
101……高抵抗基板、102……バッファ層、103
……第1の半導体層、104……第2の半導体層、10
5……第3の半導体層105、106……ソース電極、
107……ゲート電極、108……ドレイン電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F102 GB01 GC01 GD01 GJ02 GJ04 GJ05 GJ06 GJ10 GK04 GK05 GN04 GN05 GQ01 GR04 HC15 HC19

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリアが流れる第1の半導体層と、前
    記第1の半導体層より電子親和力が小さく、かつ、前記
    第1の半導体層とヘテロ接合を形成し、かつ、ゲート電
    極とショットキー接合を形成する第2の半導体層とを有
    する電界効果トランジスタにおいて、 前記第2の半導体層中に第2の半導体層より電子親和力
    の小さい第3の半導体層を挿入し、かつ、その挿入位置
    を第2の半導体層と第1の半導体層が形成するへテロ界
    面より第2の半導体層とゲート電極が形成するショット
    キー接合界面の近傍に配置した、 ことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】 第1の半導体層はn−型またはp−型の
    いずれかの伝導性を示す半導体であることを特徴とする
    請求項1記載の電界効果トランジスタ。
  3. 【請求項3】 第1の半導体層は不純物を添加しない半
    導体であり、第2の半導体層のうち第3の半導体層と第
    1の半導体層に挟まれる領域がn−型またはp−型の伝
    導性を示す半導体であることを特徴とする請求項1記載
    の電界効果トランジスタ。
  4. 【請求項4】 第2の半導体層のうち第3の半導体層と
    第1の半導体層に挟まれる第2の半導体層が第1の半導
    体層と同じ伝導性を示すことを特徴とする請求項2記載
    の電界効果トランジスタ。
  5. 【請求項5】 第3の半導体層と、第2の半導体層のう
    ち第3の半導体層とゲート電極に挟まれる側の第2の半
    導体層とのうち、少なくともいずれかの層が、第1の半
    導体中を流れるキャリアと反対の伝導性を示すことを特
    徴とする請求項2、3または4記載の電界効果トランジ
    スタ。
  6. 【請求項6】 第3の半導体層と、第2の半導体層のう
    ち第3の半導体層とゲート電極に挟まれる側の第2の半
    導体層とのうち、少なくともいずれかの層が、不純物を
    添加しない半導体であることを特徴とする請求項2、3
    または4記載の電界効果トランジスタ。
  7. 【請求項7】 第3の半導体層と、第2の半導体層のう
    ち第3の半導体層とゲート電極に挟まれる側の第2の半
    導体層とのうち、少なくともいずれかの層が、第1の半
    導体中を流れるキャリアと同じ伝導性を示す半導体であ
    ることを特徴とする請求項2、3または4記載の電界効
    果トランジスタ。
  8. 【請求項8】 第1の半導体層がn型あるいはp型であ
    り、第1の半導体層とゲート電極がショットキー接合を
    形成する電界効果トランジスタにおいて、 第1の半導体層中に第1の半導体層より電子親和力の小
    さい第3の半導体層を挿入し、かつその挿入された第3
    の半導体層と第1の半導体層との界面が、ゲート電極側
    ではソース電極とゲート電極の電位を等しくしたときの
    ショットキー接合に形成された空乏層端の深さに比較し
    て1/2以下の深さに位置し、基板側では空乏層厚より
    浅い点に位置することを特徴とする電界効果トランジス
    タ。
  9. 【請求項9】 第3の半導体層が不純物を添加していな
    いことを特徴とする請求項8記載の電界効果トランジス
    タ。
  10. 【請求項10】 第3の半導体層と、第1の半導体層の
    うち第3の半導体層とゲート電極に挟まれる側の第1の
    半導体層とのうち、少なくともいずれかの層が、第3の
    半導体層より下層の第1の半導体層を流れるキャリアと
    反対の伝導性を示すことを特徴とする請求項8記載の電
    界効果トランジスタ。
  11. 【請求項11】 第1の半導体層のうち第3の半導体層
    とゲート電極で挟まれる領域と第3の半導体層が、第3
    の半導体層より下層の第1の半導体層を流れるキャリア
    と同じ伝導性を示すことを特徴とする請求項8記載の電
    界効果トランジスタ。
  12. 【請求項12】 第1の半導体層がInGaAsであ
    り、第2の半導体層がInGaPであり、第3の半導体
    層がGaAs基板に格子整合するIn0.5(Ga1-yAl
    y0.5P(1>y≧0)であることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6または7記載の電界効果トラン
    ジスタ。
  13. 【請求項13】 第1の半導体層がInGaAsであ
    り、第2の半導体層がInGaPであり、第3の半導体
    層がInx(Ga1-yAly1-xP(x<0.5、1>y
    ≧0)の歪層であることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6または7記載の電界効果トランジスタ。
  14. 【請求項14】 第1の半導体層がInGaAsであ
    り、第2の半導体層がAlxGa1-xAs(x<0.3)
    であり、第3の半導体層がAlxGa1-xAs(x≧0.
    5)の歪層であることを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6または7記載の電界効果トランジスタ。
  15. 【請求項15】 第1の半導体層がInxGa1-x
    (0.3≧x≧0)であり、第2の半導体層がAlx
    1-xN(0≦x<0.5)あり、第3の半導体層がA
    xGa1-xN(0.5≦x≦1)の歪層であることを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載の
    電界効果トランジスタ。
  16. 【請求項16】 第1の半導体層がInGaAsであ
    り、第3の半導体層がGaAs基板に格子整合するIn
    0.5(Ga1-yAly0.5P(1>y≧0)で半導体層で
    あることを特徴とする請求項8、9、10または11記
    載の電界効果トランジスタ。
  17. 【請求項17】 第1の半導体層がInGaAsであ
    り、第3の半導体層がInx(Ga1-yAly1-xP(x
    <0.5、1>y≧0)の歪層であることを特徴とする
    請求項8、9、10または11記載の電界効果トランジ
    スタ。
  18. 【請求項18】 第1の半導体層がInGaAsであ
    り、第3の半導体層がAlxGa1-xAs(0.5≦x)
    の歪層であることを特徴とする請求項8、9、10また
    は11記載の電界効果トランジスタ。
  19. 【請求項19】 第1の半導体層がInxGa1-x
    (0.3≧x ≧0)であり、第3の半導体層がAlx
    Ga1-xN(0.5≦x≦1)の歪層であることを特徴
    とする請求項8、9、10または11記載の電界効果ト
    ランジスタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7432538B2 (en) 2005-09-22 2008-10-07 Toyoda Gosei Co., Ltd. Field-effect transistor

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