JP2000190641A - 光記録媒体 - Google Patents
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- JP2000190641A JP2000190641A JP10377478A JP37747898A JP2000190641A JP 2000190641 A JP2000190641 A JP 2000190641A JP 10377478 A JP10377478 A JP 10377478A JP 37747898 A JP37747898 A JP 37747898A JP 2000190641 A JP2000190641 A JP 2000190641A
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Abstract
十分な溶解性をもち、680nm以下の波長光で良好なジッ
ターを示すなど、優れた記録再生特性を有し、さらには
耐光性、信頼性に優れた光記録媒体を提供する。 【解決手段】 記録および再生光の波長が680nm以下で
あり、基板上に色素を含有する記録層を有し、この記録
層上に反射層を有し、光を照射することによってピット
を形成して記録を行う光記録媒体において、前記記録層
が、下記式(I)で表される色素と金属とのアゾ金属錯
塩色素およびシアニン色素を含有することを特徴とする
光記録媒体。
Description
ましくはレーザー光を照射することによりピットを形成
する光記録媒体に関する。特に、記録再生波長が600〜6
80nmの光記録媒体に関する。
ィスク)規格に対応した記録可能な光記録媒体としてCD
−R(追記型コンパクトディスク)を開発してきた。こ
のCD−Rは、案内溝を有する基板上に、有機色素系から
なる光記録層、金属からなる光反射層、UV硬化樹脂から
なる保護層からなっており、波長780nmのレーザーで記
録再生することができる。
よりも短波長のレーザー光を用いたより高密度な光記録
媒体が望まれている。その一つとして提案されているの
が記録再生波長を635nm〜650nmに短波長化したDVD−R
(追記型デジタルビデオディスク)である。
色素系も吸収波長の短波長化が必要となるが、現在提案
されているものは、ディスクにした際の電気特性が不十
分、特に記録感度、ジッターが悪いという問題、耐光
性、信頼性が不十分であるという問題を有している。
特性の点からアゾ系色素、インドレニン系シアニン色素
等が提案されている。特開昭62−30090号では記録層に
アゾ系化合物と金属との金属キレート化合物を含有する
光記録媒体が提案されているが、溶解性が低く、ポリカ
ーボネート基板を侵さない塗布溶剤に十分な溶解性をも
たないという欠点を有する。
生光の繰り返し照射による再生劣化や明室保存下での光
劣化が生じやすい欠点を有する。このため、色素と金属
錯体クエンチャーとを混合して用いたり、色素カチオン
とクエンチャーアニオンとをイオン結合させて結合体と
して用いることが提案されている(特開昭59−59795
号、同60−118748号、同60−118749号等)。
れる塗布溶媒に対する溶解度が著しく低下することと、
安定化剤そのものが分解劣化してしまう欠点を有する。
物と金属との金属キレート化合物およびインドレニン系
シアニン色素を含有する光記録媒体が提案されている
が、吸収波長が長く、635nm〜650nmでは十分な変調度、
反射率を得られないという問題点を有している。
の組合せにおいて、式(I)の表記に従った場合A1で完
成される複素環が2個のフェニル基をもつイミダゾール
環であり、イミダゾール環の2位でジアゾ基に結合した
構造の化合物が示されている。しかし、このような化合
物を用いた場合、イミダゾール環上の置換基がフェニル
基であるためか、熱分解特性が悪く、記録感度が悪い、
また変調度が小さいためジッターが悪くなる問題があ
る。
カーボネート基板を侵さない塗布溶剤に十分な溶解性を
もち、680nm以下の波長光で良好なジッターを示すな
ど、優れた記録再生特性を有し、さらには耐光性、信頼
性に優れた光記録媒体を提供することである。
の本発明によって達成される。 (1) 記録および再生光の波長が680nm以下であり、
基板上に色素を含有する記録層を有し、この記録層上に
反射層を有し、光を照射することによってピットを形成
して記録を行う光記録媒体において、前記記録層が、下
記式(I)で表される色素と金属とのアゾ金属錯塩色素
およびシアニン色素を含有することを特徴とする光記録
媒体。
ている炭素原子および窒素原子と一緒になってイミダゾ
ール環を形成するのに必要な原子団を表す。ただし、A1
部分が置換基を有するときの置換基は、アルキル基、ア
ルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アミ
ノ基またはカルバモイル基である。A2は、それが結合し
ている2つの炭素原子と一緒になって芳香族炭素環また
は複素環を形成するのに必要な原子団を表す。Xは酸ア
ニオンの基を表す。] (2)前記アゾ金属錯塩色素が下記式(II)で表される
上記(1)に記載の光記録媒体。
ている炭素原子および窒素原子と一緒になってイミダゾ
ール環を形成するのに必要な原子団を表す。ただし、A1
部分が置換基を有するときの置換基は、アルキル基、ア
ルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アミ
ノ基またはカルバモイル基である。A2は、それが結合し
ている2つの炭素原子と一緒になって芳香族炭素環また
は複素環を形成するのに必要な原子団を表す。Mは中心
金属を表す。Y1 +は対カチオンを表す。] (3) 前記シアニン色素が下記式(III)で表される
上記(1)または(2)に記載の光記録媒体。
ぞれ炭素原子および窒素原子とともに複素環を形成する
のに必要な原子団を表し、Q1またはQ2で完成される複素
環骨格は同一でも異なるものであってもよい。D1および
D2は、それぞれ脂肪族炭化水素基を表し、これらは同一
でも異なるものであってもよい。D3は水素原子または一
価の置換基を表す。Zは対アニオンを表し、xは電荷に均
衡を保つための数を表す。] (4) 記録および再生光の波長が680nm以下であり、
基板上に色素を含有する記録層を有し、この記録層上に
反射層を有し、光を照射することによってピットを形成
して記録を行う光記録媒体において、前記記録層が、下
記式(IIa)で表されるアゾ金属錯アニオンと+1価の
トリメチンシアニン色素カチオンとで構成されるアゾ金
属錯塩色素を含有することを特徴とする光記録媒体。
している炭素原子および窒素原子と一緒になってイミダ
ゾール環を形成するのに必要な原子団を表す。ただし、
A1部分が置換基を有するときの置換基は、アルキル基、
アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、ア
ミノ基またはカルバモイル基である。A2は、それが結合
している2つの炭素原子と一緒になって芳香族炭素環ま
たは複素環を形成するのに必要な原子団を表す。Mは中
心金属を表す。Q1およびQ2はそれぞれ炭素原子および窒
素原子とともに複素環を形成するのに必要な原子団を表
し、Q1またはQ2で完成される複素環骨格は同一でも異な
るものであってもよい。D1およびD2は、それぞれ脂肪族
炭化水素基を表し、これらは同一でも異なるものであっ
てもよい。D3は水素原子または一価の置換基を表す。]
する。本発明の光記録媒体は、記録および再生光の波長
が680nm以下であり、記録層上に反射層を有し、光の照
射によってピットと称される***を形成して記録を行う
ヒートモード方式のものであり、記録層に式(I)で表
される色素と金属とのアゾ金属錯塩色素およびシアニン
色素を含有する。
る複素環として、所定構造のイミダゾール環を有する化
合物である。このような色素を配位子とするアゾ金属錯
塩色素を用いることによって、媒体としての特性に優れ
たものとなる。ただし、イミダゾール環を有する化合物
であっても、WO98/29257号に開示されているようなフェ
ニル基が置換したイミダゾール環をもつ類似化合物を配
位したアゾ金属錯体色素を用いると、熱分解特性が悪
く、記録感度が悪い、また変調度が小さいためジッター
が悪くなる欠点がある。一方、特公平7-51682号に開示
の化合物のように、本発明とは異なるピリジン環やチア
ゾール環を有する化合物を配位子とする金属錯体色素を
用いると、記録感度が低下し、かつ耐光性および信頼性
の悪化がみられる。
いる炭素原子および窒素原子と一緒になってイミダゾー
ル環を形成するのに必要な原子団を表す。このようなイ
ミダゾール環は、ジアゾ基のほかに、さらに置換基を有
していてもよく、すなわちA1部分が置換基を有するもの
であってもよく、このときの置換基はアルキル基、アル
コキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アミノ
基またはカルバモイル基である。
のが好ましく、直鎖状であっても分岐を有していてもよ
く、場合によってはシクロアルキル基やシクロアルキル
基を有するものであってもよい。さらには置換基を有し
ていてもよく、このような置換基としてはハロゲン原子
(フッ素原子、塩素原子等)、アミノ基、ヒドロキシ基
などが好ましい。アルキル基としてはシクロヘキシル基
もあるが、特に、総炭素数1〜4の直鎖ないし分岐の置換
基を有していてもよいアルキル基が好ましく、具体的に
はメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブ
チル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
炭素数が1〜12、さらには1〜4のものが好ましく、ハロ
ゲン原子(フッ素原子等)などで置換されていてもよ
い。このようなアルコキシ基の具体例としては、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、
ブトキシ基、ペンタフルオロプロポキシ基などが挙げら
れる。
原子、臭素原子等が挙げられる。
よく、総炭素数は0〜12、さらには0〜4のものが好まし
い。置換アミノ基としてはジアルキルアミノ基が好まし
い。このようなアミノ基の具体例としてはアミノ基、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基などが挙げられる。
いてもよく、総炭素数1〜12、さらには1〜4のものが好
ましく、具体例としてはカルバモイル基、メチルカルバ
モイル基などが挙げられる。
は、特に、アルキル基、シアノ基、アミノ基等で置換さ
れていることが好ましい。
炭素環または複素環を形成するのに必要な原子団を示
し、A2によって完成されるこれらの環としては単環であ
っても縮合環を有していてもよく、具体的には、ベンゼ
ン環、ナフタレン環、ピリジン環、キノリン環、ピラゾ
ール環、ビラゾロン環等が挙げられる。中でもベンゼン
環が好ましい。
ゾ基や酸アニオンの基のほかに、さらに置換基を有して
いてもよく、すなわちA2部分は置換基を有するものであ
ってよい。こうした置換基としては、アルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、アラルキル基、ハロゲン原子、
シアノ基、ニトロ基、エステル基、カルバモイル基、ア
ミノ基、アシル基、アシルアミノ基、スルフアモイル
基、スルフォンアミド基、等が挙げられ、これらの置換
基はさらに置換基を有していてもよい。
のが好ましく、直鎖状であっても分岐を有していてもよ
く、場合によってはシクロアルキル基やシクロアルキル
基を有するものであってもよい。さらには置換基を有し
ていてもよく、このような置換基としてはハロゲン原子
(フッ素原子、塩素原子等)などが好ましい。アルキル
基としてはシクロヘキシル基もあるが、特に、総炭素数
1〜4の直鎖ないし分岐の置換基を有していてもよいアル
キル基が好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブ
チル基、s−ブチル基、t−ブチル基、トリフルオロメチ
ル基等が挙げられる。
炭素数が1〜12、さらには1〜4のものが好ましく、ハロ
ゲン原子(フッ素原子等)などで置換されていてもよ
い。このようなアルコキシ基の具体例としては、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、
ブトキシ基、ペンタフルオロプロポキシ基などが挙げら
れる。
原子、臭素原子等が挙げられる。
好ましいが、無置換のものであってもよい。置換アミノ
基としては特にジアルキルアミノ基、モノアリールアミ
ノ基が好ましく、とりわけジアルキルアミノ基が好まし
い。この場合ジアルキルアミノ基のアルキル部分の炭素
数は1〜12、さらには1〜4であることが好ましく、直鎖
状であっても分岐を有するものであってもよい。また、
2つのアルキル基は非対称であってもよい。一方、モノ
アリールアミノ基のアリール部分の炭素数は6〜12であ
ることが好ましく、特にフェニル基が好ましい。アミノ
基の具体例としては、アミノ基、メチルアミノ基、フェ
ニルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、
ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等が好ましい。
また、アミノ基の置換基同士が結合して含窒素複素環
(例えばピペリジン環)を形成したものも好ましい。
のが好ましく、単環でも縮合多環等の多環であってもよ
く、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子等)などで置換
されていてもよい。このようなアリール基の具体例とし
ては、フェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル
基等が挙げられる。
の総炭素数が6〜12のものが好ましく、置換基を有して
いてもよく、具体例としてはフェノキシ基等が挙げられ
る。
総炭素数が1〜4のものが好ましく、置換基を有していて
もよく、具体例としてはメチルチオ基、エチルチオ基等
が挙げられる。
総炭素数が6〜12のものが好ましく、置換基を有してい
てもよく、具体例としてはフェニルチオ基等が挙げられ
る。
ましく、さらに置換基を有していてもよく、具体例とし
てはベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
ましく、置換基を有していてもよく、具体例としてはメ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アセトキ
シ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
が好ましく、置換基を有していてもよく、具体例として
はカルバモイル基、メチルカルバモイル基、フェニルカ
ルバモイル等が挙げられる。
しく、置換基を有していてもよく、具体例としてはアセ
チル基、プロピオニル基等が挙げられる。
が好ましく、置換基を有していてもよく、具体例として
はアセチルアミノ基、ベンジルアミノ基等が挙げられ
る。
が好ましく、置換基を有していてもよく、具体例として
はスルファモイル基、メチルスルファモイル基、フェニ
ルスルファモイル基等が挙げられる。
〜12が好ましく、置換基を有していてもよく、具体例と
してはメチルスルフォンアミド基、ベンゼンスルフォン
アミド基等が挙げられる。
はジアゾ基等のほかは無置換であってもよいが、置換基
を有する方が好ましく、置換基の中で好ましい置換基と
しては、置換基を有していてもよい総炭素数1〜12、さ
らには1〜4のアルキル基、炭素数1〜12、さらには1〜4
のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、
アミノ基(特に、ジアルキルアミノ基、ピペリジノ基、
フェニルアミノ基)などが挙げられる。また、A2で完成
される環が複素環であるときの置換基としてはアリール
基(フェニル基、ハロゲン化フェニル基等)なども好ま
しい。なかでも、アルキル基、アミノ基、ニトロ基、ハ
ロゲン化フェニル基等が好ましい。
H-、−SO2NH-、−SO3 -等の酸アニオンの基を表し、特に
−O-が好ましい。
を形成する金属は、この化合物と錯形成可能なものであ
って、形成された錯体が電荷をもつ錯イオンになるもの
であれば特に制限されないが、特に錯アニオンを形成す
るようなものが好ましい。このような場合の対イオンと
しては種々のものであってよいが、特に+1価のシアニ
ン色素カチオンなどが好ましく、こうしたシアニン色素
カチオンを対イオンとする場合においては、通常のシア
ニン色素との併用は必ずしも必要とはされない。
形成可能な形であれば特に制限はなく、アルカリ金属塩
やアンモニウム塩等の塩であってもよい。
金属錯塩色素の中では式(II)で示されるものが好まし
い。式(II)について説明すると、A1は、式(I)のも
のと同義のものであり、A1によって完成されるイミダゾ
ール環として、好ましくは下記のものが挙げられる。
アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロ
ゲン原子、アミノ基、もしくはカルバモイル基を表す。
これらの置換基の具体例や好ましいものなどについて
は、式(I)のA1のところのものと同様である。
つの炭素原子と一緒になって芳香族炭素環または複素環
を形成する残基を示し、具体的には、ベンゼン環、ナフ
タレン環、ピリジン環、キノリン環、ピラゾール環、ピ
ラゾロン環等が挙げられる。
(II)において、A2で完成される環の好ましいものとし
ては下記のものが挙げられる。
表す。R5〜R8の置換基の中で好ましい置換基としては、
置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、
もしくは炭素数1〜12のアルコキシ基、ニトロ基、シア
ノ基、ハロゲン原子、アミノ基等が挙げられる。
(I)のA2のところのものと同様である。特に、R5〜R8
としては水素原子、ニトロ基、アミノ基等が好ましい。
r、Fe等であり、特に、Coが好ましい。
の無機系陽イオン、(R9)(R10)(R11)(R12)N+(ここで、R
9、R10、R11およびR12は各々水素原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、アリール基等を表す)で表されるアンモニ
ウムイオン等が挙げられる。
のシアニン色素カチオンがあるが、このものはシアニン
色素との併用は必ずしも必要とされず、これについては
後述する。
金属錯塩色素の具体例を示す。なお、シアニン色素カチ
オンを対イオンとするものの具体例は後に示す。
講座20巻P347〜358(1956)丸善」の記載を参照して合成
することができる。式(II)で表される化合物は、公知
の方法に従って式(I)の化合物と金属化合物とを反応
させることによって得ることができる。
アゾ)−5−ニトロフェノールの合成 12N塩酸5.6mlを水30mlで希釈し、5−ニトロ-2-アミノ
フェノール3.08g(20mmol)を溶解させた。これを氷浴
中、5℃以下に冷却しながら、水15mlに溶解した亜硝酸
ナトリウム1.40g(20mmol)を撹拌しながら徐々に加え
てジアゾ化を行った。2時間、撹拌を行った。
に溶かし、ここへ4-アミノ-1H-イミダゾール-5-カルボ
ニトリル2.16g(20mmol)を添加した。ここへ上記ジア
ゾニウム塩水溶液を3〜5℃に冷却しながら徐々に加えて
カップリングを行った。全量を加えた後に4時間、氷浴
中で撹拌した。
引濾過によりこれを集め、エタノール可溶成分を抽出し
た。この溶液をロータリーエバポレータにて濃縮乾固
し、さらに真空熱乾燥して緑色の金属光沢を有する結晶
を得た(収率71.0%)。 質量分析値(M+):272
溶解させ、ここへ水酸化ナトリウム0.15g(3.70mmol)
+水10mlを添加した。これを80℃に加熱し、ここへ無水
塩化コバルト0.12g(0.19mmol)を加え、1時間撹拌し
た。液は瞬時に赤紫色に呈色した。この反応溶液に塩化
ナトリウムを適当量加えて錯塩を析出させ、吸引濾過し
て集めた。この粗製物を少量の水で洗い、80℃で3時間
熱真空乾燥させた。粗製物をアセトンに溶かし、不溶な
塩化ナトリウムをガラスフィルターで取り除いた。濾液
をロータリーエバポレータにて濃縮乾固し、さらに真空
熱乾燥して深緑色の金属光沢を有する0.52g(収率90
%)のCo錯塩を得た。この錯塩について蛍光X線測定を
行ったところ、1分子中のニッケル原子とナトリウム原
子のモル比Na/Coは1.07となり錯塩1分子当り1個のNa+
が存在することが確認された。また、同時に塩素原子は
存在しないことが確認された。
9mmol)をメタノール5mlに溶解させ、ここへ過塩素酸テ
トラエチルアンモニウム0.09g(0.39mmol)を加え、60
℃で20分間撹拌した。この反応溶液に30mlの水を加えて
錯塩を析出させ、吸引濾過して集めた。得られた固体を
水で洗い、80℃で1晩真空熱乾燥させた。深緑色の金属
光沢を有する0.29gの目的物を得た。この錯塩について
蛍光X線測定を行ったところ、ナトリウム原子が存在し
ないことが確認され、錯塩のNa+がテトラエチルアンモ
ニウムカチオンに交換されたことが確認された。
ジエチルアミノ)フェノールの合成 ニトロシル硫酸の硫酸溶液(ニトロシル硫酸45%含有)
2.82gを5℃以下に冷却しながら、プロピオン酸5gに4-ア
ミノ-1H-イミダゾール-5-カルボニトリル1.08g(10mmo
l)を乾燥させたものを添加した。5℃以下で2時間撹拌
を行いジアゾ化を行った。
lに溶かし、ここへ3-ジエチルアミノフェノール1.65g
(10mmol)を添加した。ここへ上記ジアゾニウム塩水溶
液を3〜5℃に冷却しながら徐々に加えてカップリングを
行った。全量を加えた後に10時間、氷浴中で撹拌した。
引濾過によりこれを集め、得られた固体を水で洗い、80
℃で1晩真空熱乾燥させた。固体を水酸化ナトリウム水
溶液に溶解させ、分液ロートにてトルエンで洗浄した。
この操作を5回繰り返した後、水層を抽出し酢酸で中和
して固体を析出させた。吸引濾過によりこれを集め、得
られた固体を水で洗い、80℃で1晩真空熱乾燥させた。
緑色の金属光沢を有する結晶を得た(収率54.0%)。 質量分析値(M+):283
成例2の過塩素酸テトラエチルアンモニウムの代わりに
フェニルトリメチルアンモニウムブロミドを用いる以外
は合成例2と同様にして目的物を得た。他の例示化合物
も上記と同様にして合成し、同様に同定した。
(mp)は220〜350℃であり、λmax(50nm厚の色素薄膜
で測定)は490〜610nmの範囲にある。
素屈折率の実部(n)は1.90〜2.50であり、虚部(k)は
0〜0.30である。
上に色素膜を光記録媒体の記録層程度の厚さ、例えば40
〜100nm程度の厚さに記録層と同条件で設層して、測定
用サンプルを作製し、次いで、この測定用サンプルの63
5nmまたは650nmにおける反射率および透過率を測定し、
これらの測定値から、例えば、共立全書「光学」石黒浩
三P168〜178に準じ、算出したものである。反射率は測
定用サンプルの基板を通しての反射率あるいは色素膜側
からの反射率であり、鏡面反射(5°程度)にて測定し
たものである。
色素として、1種のみを用いても2種以上を併用してもよ
い。
れ、クエンチャー機能を有し、有機溶媒に対する溶解性
が十分であり、光記録媒体の基板材料として汎用されて
いるポリカーボネート樹脂(PC)を侵すことがない塗布
溶媒に対して十分な溶解度をもつ。
用が好ましいシアニン色素としては式(III)で表され
るトリメチンシアニン色素が挙げられる。
2は互いに同じであっても異なっていてもよく、それぞ
れ縮合環を有していてもよい5員環の含窒素複素環を形
成するための原子団を表す。このような複素環として
は、インドレニン環、4,5−べンゾインドレニン環、オ
キサゾリン環、ベンゾオキサゾリン環、ナフトオキサゾ
リン環、チアゾリン環、ベンゾチアゾリン環、セレナゾ
リン環、ベンゾセレナゾリン環、イミダゾリン環、ベン
ゾイミダゾリン環等がある。また、これらの環は、置換
基を有していてもよく、このような置換基は、ハロゲン
原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミノ
基等がある。
基、好ましくはアルキル基を示す。アルキル基は、置換
基を有するものであってもよく、その炭素数は1〜5であ
ることが望ましい。置換基としては、ハロゲン原子、ア
ルキル基、エーテル基等が挙げられる。D3は、水素原子
または、ハロゲン原子、アルキル基など一価の置換基を
示す。
はハロゲン化物イオン(Cl-、Br-、I-等)、ClO4 -、BF4
-、PF6 -、VO3 -、VO4 3-、WO4 2-、CH3SO3 -、CF3COO-、CH3
COO-、HSO4 -、CF3SO3 -、パラトルエンスルホン酸イオン
(PTS-)、p−三フッ化メチルフェニルスルホン酸イオ
ン(PFS-)等が挙げられる。なかでも、Cl-、Br-、ClO4
-、BF4 -等が好ましい。xは電荷の均衡を保つための数で
ある。
アニン色素の具体例を示す。
もあり、また公知の方法(特開昭58−112790号等に記
載)にて容易に合成することができる。
本発明のアゾ金属錯塩色素の添加は、耐光性を向上させ
る上で、非常に有効である。本発明のアゾ金属錯塩色素
とトリメチンシアニン色素との混合比率は、本発明のア
ゾ金属錯塩色素/トリメチンシアニン色素のモル比が90
/10〜30/70であることが好ましい。シアニン色素は1
種のみを用いても2種以上を併用してもよい。
色素とを併用するかわりに、アゾ金属錯アニオンとシア
ニン色素カチオンとの塩形成色素を用いてもよく、好ま
しくは式(II)中のY1 +で表される対カチオンを式(II
I)で表されるトリメチンシアニン色素カチオンとした
ものであり、式(IIa)で表される。式(IIa)におい
て、A1、A2、XおよびMは、それぞれ式(II)におけるも
のと同義のものであり、Q1、Q2、D1、D2およびD3は、そ
れぞれ式(III)におけるものと同義のものである。
オンが式(III)で表されるトリメチンシアニン色素カ
チオンである場合、すなわち式(IIa)の色素の具体例
を示す。
もつアゾ金属錯塩色素を得るには、合成例1と同様にア
ゾ金属錯塩色素のNa+塩やK+塩を合成したのち、合成例2
のテトラエチルアンモニウム塩の代わりにトリメチンシ
アニン色素を用いて、合成例2と同様にトリメチンシア
ニン色素カチオンに陽イオン交換すればよい。
ても2種以上を併用してもよい。また、さらに、シアニ
ン色素やシアニン色素カチオン以外の対カチオンをもつ
アゾ金属錯塩色素を併用してもよい。
型の光記録ディスク(DVD−R)に用いることが好まし
い。このような記録層は、色素含有塗布液を用いて設層
することができ、特に、回転する基板上に塗布液を展開
塗布するスピンコート法によることが好ましい。このほ
か、グラビア塗布、スプレーコート、ディッピングなど
によってもよい。
じて塗膜を乾燥させる。このようにして形成される記録
層の厚さは、目的とする反射率などに応じて適宜設定さ
れるものであるが、通常、500〜3000A(50〜300nm)で
ある。
0.05〜10wt%とするのがよい。本発明のアゾ金属キレー
ト化合物は溶解性が良好であるので、このような含有量
の塗布液を調製することが容易である。具体的に言え
ば、本発明のアゾ金属錯塩色素は、イオン構造を有して
いるため主に極性溶媒に良好な溶解性を示し、アルコー
ルやセロソルブ系ないしアルコキシアルコール系、ジア
セトンアルコールなどのケトアルコール、2,2,3,3−
テトラフルオロプロパノールなどのフッ素化アルコール
などに0.5〜10wt%溶解する。特にポリカーボネート製デ
ィスク基板に塗布する際に好適な塗布溶媒である、エチ
ルセロソルブや2,2,3,3−テトラフルオロプロパノー
ルに1wt%以上溶解し、短時間に良質なスピンコート膜を
成膜することが可能である。また、塗布液には適宜バイ
ンダー、分散剤、安定剤などを含有させてもよい。
アゾ金属錯塩色素およびシアニン色素のほか、他の種類
の光吸収色素を含有させてもよい。このような色素とし
ては、上記とは別種の金属錯体系色素、スチリル系色
素、ポリフィリン系色素、ホルマザン金属錯体などが挙
げられる。このような場合には、塗布液中にこのような
色素を含有させて記録層を設層すればよい。
的には、アルコール系(ケトアルコール系、エチレング
リコールモノアルキルエーテル系等のアルコキシアルコ
ール系を含む。)、ケトン系、エステル系、エーテル
系、芳香族系、ハロゲン化アルキル系等から適宜選択す
ればよい。
い。アルコール系のなかでは、アルコキシアルコール
系、ケトアルコール系などが好ましい。アルコキシアル
コール系は、アルコキシ部分の炭素原子数が1〜4である
ことが好ましく、かつアルコール部分の炭素原子数が1
〜5、さらには2〜5であることが好ましく、総炭素原子
数が3〜7であることが好ましい。具体的には、エチレン
グリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)や
エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソ
ルブ、エトキシエタノールともいう)やブチルセロソル
ブ、2−イソプロポキシ−1−エタノール等のエチレング
リコールモノアルキルエーテル(セロソルブ)系や1−
メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−ブタノ
ール、3−メトキシ−1−ブタノール、4−メトキシ−1−
ブタノール、1−エトキシ−2−プロパノール等が挙げら
れる。ケトアルコール系としてはジアセトンアルコール
等が挙げられる。さらには2,2,3,3−テトラフルオロ
プロパノールなどのフッ素化アルコールも用いることが
できる。
600nm〜680nm程度の短波長で記録・再生を行う追記型デ
ジタルビデオディスク(DVD−R)の構成例を図1に示
す。図1は部分断面図である。
は、DVD規格に対応した光記録ディスクであり、同様な
構造のディスク2枚の保護膜15および保護膜25同士を貼
り合わせて形成する。接着剤層50の厚さは、10〜200μm
程度である。この場合の基板(通常、ポリカーボネー
ト樹脂)一枚当たりの厚さは0.6mmであり、グルーブ123
を有する基板12上に記録層13、反射層14、保護膜15を順
次形成し、一方グルーブ223を有する基板22上に同様に
記録層23、反射層24、保護膜25を形成し、上述のように
貼り合わされて得られるものである。貼り合わせの方法
としては、ホットメルト接着剤、遅効性UV接着剤、粘着
シート等を利用できる。
り、基板12または22の裏面側からの記録および再生を可
能とするために、記録光および再生光(波長600〜680nm
程度、さらには波長630〜680nm程度、なかでも波長635
〜680nm程度のレーザー光、特に635nmまたは650nm)に
対し、実質的に透明(好ましくは透過率88%以上)な樹
脂あるいはガラスを用いて形成するのがよい。また、大
きさは、直径64〜200mm程度、厚さ0.6mm程度のものとす
る。
には、図1に示すように、トラッキング用のグルーブ123
または223が形成される。グルーブ123または223は、ス
パイラル状の連続型グルーブであることが好ましく、深
さは0.05〜0.20μm (500〜2000A)、幅は0.20〜0.40μ
m 、グルーブピッチは0.65〜0.85μm であることが好ま
しい。グルーブをこのような横成とすることにより、グ
ルーブの反射レベルを下げることなく、良好なトラッキ
ング信号を得ることができる。特にグルーブ幅を0.20〜
0.40μm に規制することは重要であり、グルーブ幅を0.
2μm 未満とすると、十分な大きさのトラッキング信号
が得られにくく、記録時のトラッキングのわずかなオフ
セットによって、ジッターが大きくなりやすい。またグ
ルーブ幅が大きくなると隣接トラックの影響が大きくな
り波形ひずみが生じやすくなる。
いることが好ましく、ポリカーボネート樹脂、アクリル
樹脂、アモルファスポリオレフイン、TPX、ポリスチレ
ン系樹脂等の各種熱可塑性樹脂が好適である。そして、
このような樹脂を用いて射出成形等の公知の方法に従っ
て製造することができる。グルーブ123または223は、基
板12または22の成形時に形成することが好ましい。な
お、基板12または22の製造後に2P法等によりグルーブ12
3または223を有する樹脂層を形成してもよい。また、場
合によってはガラス基板を用いてもよい。
設層される記録層13または23は、前記の色素含有塗布液
を用い、前記のように、好ましくはスピンコート法によ
り形成されたものである。スピンコートは通常の条件に
従い、内周から外周にかけて、回転数を500〜5000rpmの
間で調整するなどして行えばよい。
23の厚さは、50〜300nm(500〜3000A)であり、記録光
および再生光波長における複素屈折率は実部n=2.0〜2.
8、虚部k=0.4以下である。
ド部のコントラストが小さくなりトラッキングが掛かり
にくくなる、あるいは、反射率が低下して、良好な再生
を行うことが難しくなるという問題が生じる。
よって、良好な記録、再生が行える。kが0.4を超える
と、十分な反射率が得られない。nが2.0未満では信号の
変調度が小さすぎる。nの上限には特に制限はないが、
色素化合物の合成上の都合等から通常2.8程度である。
板上に記録層を例えば40〜100nm程度の厚さに実際の条
件にて設層して、測定用サンプルを作製し、次いで、こ
の測定用サンプルの基板を通しての反射率あるいは記録
層側からの反射率を測定することによって求める。この
場合、反射率は、記録再生光波長(635nmまたは650nm)
を用いて鏡面反射(5°程度)にて測定する。また、サ
ンプルの透過率を測定する。そして、これらの測定値か
ら、例えば、共立全書「光学」石黒浩三P168〜178に準
じ、n、kを算出すればよい。
上には、直接密着して反射層14または24が設層される。
反射層14または24としては、Au、Cu、Al、Ag、AgCu等の
高反射率金属ないし合金を用いるのがよい。反射層14ま
たは24の厚さは50nm(500A)以上であることが好まし
く、蒸着、スパッタ等により設層すればよい。また、厚
さの上限に特に制限はないが、コスト、生産作業時間等
を考慮すると、120nm(1200A)程度以下であることが好
ましい。これにより、反射層14または24単独での反射率
は、90%以上となり、媒体の未記録部の基板を通しての
反射率は十分である。
上には、保護膜15または25が設層される。保護膜15また
は25は、例えば紫外線硬化樹脂等の各種樹脂材質から、
通常は、0.5〜100μm 程度の厚さに設層すればよい。保
護膜15または25は、層状であってもシート状であっても
よい。保護膜15または25は、スピンコート、グラビア塗
布、スプレーコート、ディッピング等の通常の方法によ
り形成すればよい。
ないし追記を行うには、例えば635nmあるいは650nmの記
録光を、基板12または22を通してパルス状に照射し、照
射部の光反射率を変化させる。なお、記録光を照射する
と、記録層13または23が光を吸収して発熱し、同時に基
板12または22も加熱される。この結果、基板12または22
と記録層13または23との界面近傍において、色素等の記
録層材質の融解や分解が生じ、記録層13と基板12、ある
いは記録層23と基板22との界面に圧力が加わり、グルー
ブの底面や側壁を変形させることがある。
に示し、本発明をさらに詳細に説明する。 実施例1 光記録層用色素として、色素II−2と色素III−20をモル
比で50:50で混合したものを用い、プリグルーブ(深さ
0.16μm 、幅0.28μm 、グルーブピッチ0.74μm )を有
する直径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート樹脂基板
上に、スピンコート法により色素を含有する記録層を形
成した。この場合の塗布液として、1.0wt%の2,2,3,
3−テトラフルオロプロパノール溶液を用いた。次に、
この記録層にAg反射層を850Aの厚さにスパッタ法により
形成し、さらに紫外線硬化型のアクリル樹脂の透明な保
護膜(膜厚5μm )を形成した。同様にして形成したデ
ィスク2枚の保護膜を内側にして接着剤で貼り付けてデ
ィスクを作製した(図1参照)。これをサンプルNo.1と
する。
色素として、色素II−2と色素III−20の混合物のかわり
に、表1に示すような色素混合物を用いるほかは同様に
してサンプルを作製した(表1)。
施例1と同様にしてサンプルを作製した。これをサンプ
ルNo.4とする。
色素として、色素II−33のかわりに、表2に示すような
色素を用いるほかは同様にしてサンプルを作製した(表
2)。
レーザー光635nmを使用して線速3.5m/sで8/16変調信号
を記録した。最適記録パワーは記録評価に用いている評
価機(パルステック社製)でアシンメトリが0%になる範
囲を意味する。次にこのディスクを線速3.5m/sの650nm
レーザー光で再生し、特性を評価した。なお、対物レン
ズの開口数はNA=0.60である。特性は650nmでの反射率、
変調度(I14Mod.)、ジッター(Jitter)、635nmでの最
適記録パワー(Po)について評価した。
光性を調べた。耐光性は8万ルックスのキセノンランプ
(島津社製キセノンフェードメーター)を40時間照射し
た後の、ディスクのジッターを測定することによって調
べた。
て、80℃80%RH500時間の信頼性試験を行った。結果を表
1、表2に示す。
ッター共に良好であることがわかる。特に、サンプルN
o.4〜6の、光記録層色素として本発明のアゾ金属錯アニ
オンとトリメチンシアニン色素カチオンとの塩形成色素
を用いた場合、さらに良好なジッターを示すことがわか
る。
てはジッターの変化は少なかった。以下の比較例1に示
すトリメチンシアニン色素を用いたサンプルよりもはる
かに良化したレベルであった。特に塩形成色素を用いた
サンプルNo.4〜6では非常に良好な結果が得られ、ジッ
ターはほとんど変化しなかった。
は特性の劣化がほとんどなかった。また、サンプルNo.1
〜3については上記サンプルに比べ、特性の劣化が若干
大きかったが、以下の比較例1に示すトリメチンシアニ
ン色素を用いたサンプルよりもはるかに良化したレベル
であった。
実施例1と同様にディスクサンプルを作製し、初期特
性、耐光性および信頼性を評価した。
に記載の下記構造のアゾ金属錯体R-1を用いる以外は、
サンプルNo.1と同様にディスクサンプルを作製し、初期
特性、耐光性および信頼性を評価した。
記構造の塩形成色素R-2を用いる以外は、サンプルNo.1
と同様にディスクサンプルを作製し、初期特性、耐光性
および信頼性を評価した。なお、上記色素R-2における
対カチオンY1 +は色素III-9のシアニン色素カチオンであ
る。
得られず、ジッターは測定不能であった。信頼性試験で
も、変調度、ジッターの劣化が大きかった。
く、ジッターが大きかった。耐光性試験、信頼性試験で
も、変調度、ジッターの劣化が大きかった。
く、変調度が小さかった。ジッターも大きく、耐光性試
験後のジッターの測定は不可能であり、耐光性が極めて
悪いことがわかった。また、信頼性も悪かった。
溶解性に優れた本発明のアゾ金属錯塩色素とトリメチン
シアニン色素との混合物を光記録層として用いることに
より、記録感度、反射率および変調度のバランスに優
れ、ジッターが小さいなどの特性に優れた光記録媒体を
得ることができる。特に、トリメチンシアニン色素カチ
オンと本発明のアゾ金属錯アニオンとの塩形成色素を用
いた場合、更に耐光性、信頼性が向上する。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 記録および再生光の波長が680nm以下で
あり、基板上に色素を含有する記録層を有し、この記録
層上に反射層を有し、光を照射することによってピット
を形成して記録を行う光記録媒体において、 前記記録層が、下記式(I)で表される色素と金属との
アゾ金属錯塩色素およびシアニン色素を含有することを
特徴とする光記録媒体。 【化1】 [式(I)において、A1は、それが結合している炭素原
子および窒素原子と一緒になってイミダゾール環を形成
するのに必要な原子団を表す。ただし、A1部分が置換基
を有するときの置換基は、アルキル基、アルコキシ基、
ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アミノ基またはカ
ルバモイル基である。A2は、それが結合している2つの
炭素原子と一緒になって芳香族炭素環または複素環を形
成するのに必要な原子団を表す。Xは酸アニオンの基を
表す。] - 【請求項2】前記アゾ金属錯塩色素が下記式(II)で表
される請求項1に記載の光記録媒体。 【化2】 [式(II)において、A1は、それが結合している炭素原
子および窒素原子と一緒になってイミダゾール環を形成
するのに必要な原子団を表す。ただし、A1部分が置換基
を有するときの置換基は、アルキル基、アルコキシ基、
ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アミノ基またはカ
ルバモイル基である。A2は、それが結合している2つの
炭素原子と一緒になって芳香族炭素環または複素環を形
成するのに必要な原子団を表す。Mは中心金属を表す。Y
1 +は対カチオンを表す。] - 【請求項3】 前記シアニン色素が下記式(III)で表
される請求項1または2に記載の光記録媒体。 【化3】 [式(III)において、Q1およびQ2はそれぞれ炭素原子
および窒素原子とともに複素環を形成するのに必要な原
子団を表し、Q1またはQ2で完成される複素環骨格は同一
でも異なるものであってもよい。D1およびD2は、それぞ
れ脂肪族炭化水素基を表し、これらは同一でも異なるも
のであってもよい。D3は水素原子または一価の置換基を
表す。Zは対アニオンを表し、xは電荷に均衡を保つため
の数を表す。] - 【請求項4】 記録および再生光の波長が680nm以下で
あり、基板上に色素を含有する記録層を有し、この記録
層上に反射層を有し、光を照射することによってピット
を形成して記録を行う光記録媒体において、前記記録層
が、下記式(IIa)で表されるアゾ金属錯アニオンと+
1価のトリメチンシアニン色素カチオンとで構成される
アゾ金属錯塩色素を含有することを特徴とする光記録媒
体。 【化4】 [式(IIa)において、A1は、それが結合している炭素
原子および窒素原子と一緒になってイミダゾール環を形
成するのに必要な原子団を表す。ただし、A1部分が置換
基を有するときの置換基は、アルキル基、アルコキシ
基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アミノ基また
はカルバモイル基である。A2は、それが結合している2
つの炭素原子と一緒になって芳香族炭素環または複素環
を形成するのに必要な原子団を表す。Mは中心金属を表
す。Q1およびQ2はそれぞれ炭素原子および窒素原子とと
もに複素環を形成するのに必要な原子団を表し、Q1また
はQ2で完成される複素環骨格は同一でも異なるものであ
ってもよい。D1およびD2は、それぞれ脂肪族炭化水素基
を表し、これらは同一でも異なるものであってもよい。
D3は水素原子または一価の置換基を表す。]
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JP10377478A JP2000190641A (ja) | 1998-12-29 | 1998-12-29 | 光記録媒体 |
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