JP2000108615A - 方向性傾斜溝を備えた乗用車用空気入りラジアル・タイヤ - Google Patents

方向性傾斜溝を備えた乗用車用空気入りラジアル・タイヤ

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JP2000108615A
JP2000108615A JP10285076A JP28507698A JP2000108615A JP 2000108615 A JP2000108615 A JP 2000108615A JP 10285076 A JP10285076 A JP 10285076A JP 28507698 A JP28507698 A JP 28507698A JP 2000108615 A JP2000108615 A JP 2000108615A
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tread
tire
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directional inclined
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Yasuo Himuro
泰雄 氷室
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Bridgestone Corp
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    • B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03—Tread patterns
    • B60C11/0302—Tread patterns directional pattern, i.e. with main rolling direction
    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60—VEHICLES IN GENERAL
    • B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03—Tread patterns
    • B60C11/12—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
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    • B60C2011/1213—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe sinusoidal or zigzag at the tread surface
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 乾燥した路面での操縦安定性能やタイヤ騒音
性能などの基本的な要求性能を低下することなく、濡れ
た路面を走行したときの排水性能および雪上走行時の操
縦安定性能に優れた全天候型空気入りタイヤを提供す
る。 【解決手段】 方向性傾斜溝は、左右のトレッド端か
ら、左右交互に半ピッチずれて、該トレッド中央領域ま
で延び、タイヤ赤道面を越えた位置で相対する他方の該
方向性傾斜溝に相互に開口し、該トレッド側部領域に、
タイヤ周方向に平行またはほぼ平行に延び、周方向主溝
と比べ幅が狭く、深さが浅い側部周方向溝が配置され、
該側部領域に形成されたブロックが内側のブロックと外
側のブロックとに分割され、該中央領域および該側部領
域に形成された該ブロックには多数のサイプが形成され
ていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は空気入りタイヤに関する
もので、特に、トレッドを中央領域と左右一対の側部領
域とにほぼ三等分するように配置され、タイヤ周方向に
平行またはほぼ平行に延びる一対の周方向主溝と、タイ
ヤ周方向に間隔を置いて配置され、タイヤ周方向に傾斜
した方向に延びトレッド端に開口する多数の方向性傾斜
溝と、該周方向主溝と該方向性傾斜溝とによって該中央
領域および該側部領域にタイヤ周方向に間隔を置いて形
成された多数のブロックとをトレッドに備え、該方向性
傾斜溝の溝が延びる部分のトレッド端に遠い側が先に接
地して、トレッド端に近い側が後に接地するように車両
に装着する際のタイヤの回転方向が指定されている方向
性トレッド・パターンを備えた全天候型空気入りタイヤ
に関するものである。
【０００２】本明細書において、「方向性傾斜溝」と
は、周方向に対して傾斜した方向に延びる溝であって、
該溝の傾斜して延びる部分のトレッド端に遠い側が先に
接地して、トレッド端に近い側が後に接地するように、
車両に装着する際のタイヤの回転（正転）方向が指定さ
れている、いわゆる方向性トレッド・パターンが形成さ
れる溝を意味する。
【０００３】
【従来の技術】従来、全天候型空気入りタイヤは、周方
向に対して直線状および／またはジグザグ状に延びる周
方向溝と、周方向に対して傾斜した方向に延びる傾斜溝
と、これらの周方向溝と傾斜溝とによって形成された多
数のブロックとで構成されるブロック・パターンをトレ
ッドに備え、ブロックには多数のサイプが形成されてい
て、ブロックおよびサイプのエッジ成分によって氷雪上
を走行したときのトラクション性能やブレーキ性能を高
めるようにしている。しかしながら、ブロックに多数の
サイプを形成することによってブロック剛性が低下する
と、乾燥した路面での操縦安定性能や濡れた路面での操
縦安定性能だけでなく、雪上走行時の操縦安定性能も低
下する。また、氷雪上を走行したときのトラクション性
能を高めるために、周方向に対して傾斜した方向に延び
る傾斜溝を周方向に対して大きな傾斜角度で延びる緩傾
斜溝にすることが好ましいが、そうすると濡れた路面を
走行したときの排水性能が低下し、しかも、タイヤの騒
音レベルが悪化するという不具合が生じる。さらに、前
後方向の排水のための周方向に直線状に延びる周方向溝
と、横方向の排水のための傾斜溝に代表される、溝が延
びる方向が異なる溝が交差している場合、その交差個所
でそれぞれの溝に沿って流れる水流が衝突するので乱れ
が生じ、気泡が発生して排水性能が低下するという不具
合が生じる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような従来技術の不具合を解消して、乾燥した路面で
の操縦安定性能やタイヤ騒音性能などの基本的な要求性
能を低下することなく、濡れた路面を走行したときの排
水性能および雪上走行時の操縦安定性能に優れた全天候
型空気入りタイヤを提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の空気入りタイヤは、トレッドを中央領域と
左右一対の側部領域とにほぼ三等分するように配置さ
れ、タイヤ周方向に平行またはほぼ平行に延びる一対の
周方向主溝と、タイヤ周方向に間隔を置いて配置され、
タイヤ周方向に傾斜した方向に延びトレッド端に開口す
る多数の方向性傾斜溝と、該周方向主溝と該方向性傾斜
溝とによって該中央領域および該側部領域にタイヤ周方
向に間隔を置いて形成された多数のブロックとをトレッ
ドに備え、該方向性傾斜溝の溝が延びる部分のトレッド
端に遠い側が先に接地して、トレッド端に近い側が後に
接地するように車両に装着する際のタイヤの回転方向が
指定されている方向性トレッド・パターンを備えた空気
入りタイヤにおいて、（１）該方向性傾斜溝は、左右の
トレッド端から、左右交互に半ピッチずれて、該トレッ
ド中央領域まで延び、タイヤ赤道面を越えた位置で相対
する他方の該方向性傾斜溝に相互に開口し、（２）該ト
レッド側部領域に、タイヤ周方向に平行またはほぼ平行
に延び、該周方向主溝と比べ幅が狭く、深さが浅い側部
周方向溝が配置され、該側部領域に形成されたブロック
が内側のブロックと外側のブロックとに分割され、
（３）該中央領域および該側部領域に形成された該ブロ
ックには多数のサイプが形成されていることを特徴とす
る全天候型乗用車用空気入りラジアル・タイヤである。
【０００６】上記目的を達成するために、本発明の空気
入りタイヤでは、少なくとも該トレッド中央領域のブロ
ックに形成された該サイプは、該方向性傾斜溝が延びる
方向に対して交差する方向に延びていること、該トレッ
ド中央領域のブロックおよび該側部領域の内側のブロッ
クに形成された該サイプは、該方向性傾斜溝が延びる方
向に対して交差する方向に延び、該側部領域の外側のブ
ロックに形成された該サイプは、該方向性傾斜溝が延び
る方向に対して平行またはほぼ平行に延びていること、
および該ブロックに形成された多数の該サイプが、ブロ
ック中央部に形成された浅いサイプによって連結されて
いることが好ましい。
【０００７】上記目的を達成するために、本発明の空気
入りタイヤでは、一方の該方向性傾斜溝が該トレッド中
央領域で相対する他方の該方向性傾斜溝に相互に開口す
ることによって形成される、ジグザグ状中央溝の振幅
が、該トレッド中央領域の幅の３０ないし４０％である
こと、該方向性傾斜溝が、該トレッド中央領域で相対す
る他方の該方向性傾斜溝に開口する近傍で、溝深さが浅
くなっていること、該方向性傾斜溝が該トレッド中央領
域ではタイヤ周方向に３０乃至５０度の角度で延びてい
ること、および該方向性傾斜溝が該トレッド側部領域で
はタイヤ周方向に５０乃至８５度の角度で延びているこ
とが好ましい。
【０００８】上記目的を達成するために、本発明の空気
入りタイヤでは、該周方向主溝は、周方向に透視可能な
程度の小さな振幅でタイヤ周方向に鋸歯状に延び、該鋸
歯状波のピッチが隣接する該方向性傾斜溝の周方向間隔
と同じであること、および左右一対の該周方向主溝の該
鋸歯状波は、該方向性傾斜溝の方向と同じ方向に傾斜し
て、タイヤ周方向に３乃至５度の角度で延びていること
が好ましい。
【０００９】上記目的を達成するために、本発明の空気
入りタイヤでは、該側部周方向溝が該周方向主溝と平行
またはほぼ平行に延び、該側部周方向溝の溝幅が該周方
向主溝の溝幅の３５％程度以下であること、および該側
部領域の内側のブロックの該周方向主溝に隣接する側の
表面が、幅２乃至４ｍｍに亙って面取りされていること
が好ましい。
【００１０】本発明の空気入りタイヤは上記のような構
成であり、特に、タイヤ周方向に平行またはほぼ平行に
延びる一対の周方向主溝によって、トレッドを中央領域
と左右一対の側部領域とにほぼ三等分しているので、周
方向主溝と方向性傾斜溝とによってトレッド中央領域お
よびトレッド側部領域に形成されたブロック列に十分な
ブロック剛性が付与される。すなわち、三分割ではなく
トレッドを四分割にすると、ブロック列の幅が小さくな
り過ぎて、特に、トレッド中央領域のブロック剛性低下
によってハンドルのしっかり感が不足し、またトレッド
側部領域のブロック剛性低下によってコーナリング時の
グリップが不足する。また、トレッドを二分割にすると
ブロック剛性は確保されるが、濡れた路面を走行したと
きの排水性能を確保するためにトレッド中央の周方向主
溝の幅を広くする必要が生じ、そうするとトレッド中央
領域の剛性低下によって操縦安定性能が悪化するという
不具合が生じる。
【００１１】本発明の空気入りタイヤは上記のような構
成であり、特に、トレッド側部領域に、タイヤ周方向に
平行またはほぼ平行に延び、周方向主溝と比べ幅が狭
く、深さが浅い側部周方向溝が配置され、これによって
側部領域に形成されたブロックがブロック剛性を大きく
損なうことなく内側のブロックと外側のブロックとに分
割され、エッジ効果が高まり、タイヤの接地性が向上
し、氷雪上を走行したときのトラクション性能やブレー
キ性能およびコーナリング性能を高めることができる。
側部領域に形成されたブロックがブロック剛性を大きく
損なうことがないように、側部周方向溝の溝幅が周方向
主溝の溝幅の３５％程度以下であることが好ましく、ま
た、濡れた路面を走行したときの排水性能を確保するた
めに、側部周方向溝が周方向主溝と平行またはほぼ平行
に延び、方向性傾斜溝と同じ方向に傾斜して、タイヤ周
方向に３乃至５度の角度で延びていることが好ましい。
【００１２】本発明の空気入りタイヤは上記のような構
成であり、特に、方向性傾斜溝が左右のトレッド端か
ら、左右交互に半ピッチずれて、トレッド中央領域まで
延び、タイヤ赤道面を越えた位置で相対する他方の方向
性傾斜溝に相互に開口しているので、基本的に、氷雪上
を走行したときのトラクション性能および濡れた路面を
走行したときの排水性能が確保され、方向性傾斜溝が左
右交互に半ピッチずれて配置されることによって、タイ
ヤの騒音レベルが悪化するという不具合を防止してい
る。また、一方の方向性傾斜溝がトレッド中央領域で相
対する他方の方向性傾斜溝に相互に開口することによっ
て、ジグザグ状中央溝が形成されるので、氷雪上を走行
したときのトラクション性能が確保される。さらに、こ
の方向性傾斜溝は、溝が延びる部分のトレッド端に遠い
側が先に接地して、トレッド端に近い側が後に接地する
ので、トレッド中央領域では接地後方で方向性傾斜溝が
周方向主溝に開口している。その結果、トレッド中央領
域では方向性傾斜溝から周方向主溝に水流がスムースに
流れ、流れに乱れが生じることがない。
【００１３】本発明の空気入りタイヤは上記のような構
成であり、特に、方向性傾斜溝がトレッド中央領域では
タイヤ周方向に３０乃至５０度の角度で延びているこ
と、および方向性傾斜溝がトレッド側部領域ではタイヤ
周方向に５０乃至８５度の角度で延びていることが、氷
雪上を走行したときのトラクション性能や濡れた路面を
走行したときの排水性能及びパターン・ノイズのバラン
スを最適に保つために好ましい。
【００１４】本発明の空気入りタイヤは上記のような構
成であり、特に、方向性傾斜溝が、トレッド中央領域で
相対する他方の方向性傾斜溝に開口する近傍で、溝深さ
が浅くなっていることが、トレッド中央領域でブロック
列の剛性を大きく保ち、方向性傾斜溝が相対する他方の
方向性傾斜溝に開口する個所で流れに乱れが生じること
を防止するのに好ましい。
【００１５】本発明の空気入りタイヤは上記のような構
成であり、特に、トレッド中央領域のブロックおよび側
部領域の内側のブロックに形成されたサイプは、方向性
傾斜溝が延びる方向に対して交差する方向に延びている
ので、ブロック踏み込み時にサイプが開きやすく、サイ
プのエッジ効果が高まるとともに、開いたサイプに雪が
詰まって傾斜溝の幅を狭くすることがないため、傾斜溝
のトラクション効果が低減されない。
【００１６】本発明の空気入りタイヤは上記のような構
成であり、特に、ブロックに形成された多数のサイプ
が、それぞれのブロックのほぼ中央部に形成された浅い
サイプによって連結されているので、タイヤの接地性が
向上する。
【００１７】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従う実施例１乃至
２のタイヤおよび従来例のタイヤについて図面を参照し
て説明する。タイヤ・サイズは、いずれも、１９５／６
５Ｒ１５である。
【００１８】図１に示す本発明に基づく実施例１のタイ
ヤは、トレッドを中央領域ＴＣと左右一対の側部領域Ｔ
Ｓとにほぼ三等分するように配置され、タイヤ周方向に
ほぼ平行に延びる一対の周方向主溝１と、タイヤ周方向
に間隔を置いて配置され、タイヤ周方向に傾斜した方向
に延びトレッド端ＴＥに開口する多数の方向性傾斜溝２
と、周方向主溝１と方向性傾斜溝２とによって中央領域
ＴＣおよび側部領域ＴＳにタイヤ周方向に間隔を置いて
形成された多数のブロック４、５とをトレッドに備えて
いて、方向性傾斜溝２の溝が延びる部分のトレッド端Ｔ
Ｅに遠い側が先に接地して、トレッド端ＴＥに近い側が
後に接地するように車両に装着する際のタイヤの回転方
向ＲＤが指定されている方向性トレッド・パターンを備
えた全天候型乗用車用空気入りラジアル・タイヤであ
る。方向性傾斜溝２は、左右のトレッド端ＴＥから、左
右交互に半ピッチずれて、トレッド中央領域ＴＣまで延
び、タイヤ赤道面ＥＰを越えた位置で相対する他方の方
向性傾斜溝２に相互に開口している。トレッド側部領域
ＴＳに、タイヤ周方向に平行またはほぼ平行に延び、周
方向主溝１と比べ幅が狭く、深さが浅い側部周方向溝３
が配置され、側部領域ＴＳに形成されたブロック５が内
側のブロック５１と外側のブロック５２とに分割されて
いる。実施例１のタイヤでは、周方向主溝１の幅は８．
５ｍｍで深さは９ｍｍであり、側部周方向溝３の幅は３
ｍｍで深さは５．５ｍｍである。中央領域ＴＣおよび側
部領域ＴＳに形成されたブロック４、５には多数のサイ
プ７、８が形成されている。トレッド中央領域のブロッ
ク４および側部領域の内側のブロック５１に形成された
サイプ７は、方向性傾斜溝２が延びる方向に対して交差
する方向に延び、側部領域の外側のブロック５２に形成
されたサイプ８は、方向性傾斜溝２が延びる方向に対し
て平行またはほぼ平行に延びている。ブロック４、５に
形成された多数のサイプ７、８が、ブロック中央部に形
成された浅いサイプ９によって連結されている。方向性
傾斜溝２の溝深さは９ｍｍであるが、方向性傾斜溝２
が、トレッド中央領域ＴＣで相対する他方の方向性傾斜
溝２に開口する近傍では、溝深さが５．５ｍｍと浅くな
っている。方向性傾斜溝２は、トレッド中央領域ＴＣで
はタイヤ周方向に４０乃至４５度の角度で延びていて、
一方、トレッド側部領域ＴＳではタイヤ周方向に６０乃
至８０度の角度で延びている。周方向主溝１は、図示の
ように、周方向に透視可能な程度の振幅でタイヤ周方向
に鋸歯状に延び、この鋸歯状波のピッチが方向性傾斜溝
の周方向間隔と同じである。左右一対の周方向主溝１の
上記鋸歯状波は、方向性傾斜溝２の方向と同じ方向に傾
斜して、タイヤ周方向に５度の角度で延びている。側部
周方向溝３が周方向主溝１と平行に鋸歯状に延び、側部
周方向溝３の溝幅が周方向主溝１の溝幅の３５％程度で
ある。
【００１９】図２に示す実施例２のタイヤは、中央領域
ＴＣおよび側部領域ＴＳのブロック４、５に形成された
サイプ７、８が、直線状ではなくジグザグ状に延びてい
ることを除いて、上記実施例１のタイヤとほぼ同じであ
る。
【００２０】図３に示す従来例のタイヤは、タイヤ軸方
向に間隔を置いて配置され、周方向に延びる５本の周方
向溝と、タイヤ周方向に間隔を置いて配置され、タイヤ
軸方向またはほぼ軸方向に延びる多数の横方向溝と、こ
れらの周方向溝と横方向溝とによってタイヤ軸方向とタ
イヤ周方向に間隔を置いて形成された多数のブロックと
がトレッドに形成されたトレッド・パターンを備えてい
る。
【００２１】本発明に基づく上記実施例１乃至２のタイ
ヤおよび上記従来例のタイヤについて、雪上を走行した
ときの操縦安定性能、濡れた路面を直線走行したときの
排水性能、乾燥した路面での操縦安定性能およびタイヤ
騒音性能の評価試験を実施した。
【００２２】雪上を走行したときの操縦安定性能は、圧
雪路面のテストコースにおける、制動性、発進性、直進
性およびコーナリング性能の総合フィーリング評価で、
濡れた路面を走行したときの排水性能は水深５ｍｍの濡
れた路面を走行したときのハイドロプレーニング発生限
界速度をフィーリングで評価したもので、乾燥した路面
での操縦安定性能は乾燥した状態のサーキット・コース
を各種走行モードによりスポーツ走行したときのテスト
・ドライバイーによるフィーリングで評価したもので、
タイヤ騒音性能は、直線平滑路を１００ｋｍ／ｈから惰
行したときの車内音をフィーリングで評価したものであ
る。
【００２３】上記の評価試験の結果では、上記従来例の
タイヤを１００とすると本発明に基づく上記実施例１乃
至２のタイヤは、雪上を走行したときの操縦安定性能は
１２０と１１５、濡れた路面を走行したときの排水性能
はいずれも１１５、乾燥した路面での操縦安定性能が１
０５と１１０であり、タイヤ騒音性能がいずれも１１０
であった。いずれも、数字が大きいほど、タイヤの性能
が優れていることを示す。
【００２４】
【発明の効果】上記の結果から、本発明によって、乾燥
した路面での操縦安定性能およびタイヤ騒音性能耐偏摩
耗性能を低下することなく、雪上を走行したときの操縦
安定性能および濡れた路面を走行したときの排水性能に
優れた乗用車用空気入りラジアル・タイヤが得られるこ
とがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図１】タイヤのトレッド・パターンの一部拡大正面図
である。
【図２】タイヤのトレッド・パターンの一部拡大正面図
である。
【図３】タイヤのトレッド・パターンの一部拡大正面図
である。
【符号の説明】
１ 周方向溝 ２ 方向性傾斜溝 ３ 側部周方向溝 ４ ブロック ５ ブロック ７ サイプ ８ サイプ ９ 浅いサイプ ５１ 内側のブロック ５２ 外側のブロック ＴＣ トレッド中央領域 ＴＳ トレッド側部領域 ＴＥ トレッド端 ＲＤ タイヤの回転方向 ＥＰ タイヤ赤道面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｂ６０Ｃ 11/12 Ｂ６０Ｃ 11/04 Ｄ 11/06 Ｂ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 トレッドを中央領域と左右一対の側部領
    域とにほぼ三等分するように配置され、タイヤ周方向に
    平行またはほぼ平行に延びる一対の周方向主溝と、タイ
    ヤ周方向に間隔を置いて配置され、タイヤ周方向に傾斜
    した方向に延びトレッド端に開口する多数の方向性傾斜
    溝と、該周方向主溝と該方向性傾斜溝とによって該中央
    領域および該側部領域にタイヤ周方向に間隔を置いて形
    成された多数のブロックとをトレッドに備え、該方向性
    傾斜溝の溝が延びる部分のトレッド端に遠い側が先に接
    地して、トレッド端に近い側が後に接地するように車両
    に装着する際のタイヤの回転方向が指定されている方向
    性トレッド・パターンを備えた空気入りタイヤにおい
    て、（１）該方向性傾斜溝は、左右のトレッド端から、
    左右交互に半ピッチずれて、該トレッド中央領域まで延
    び、タイヤ赤道面を越えた位置で相対する他方の該方向
    性傾斜溝に相互に開口し、（２）該トレッド側部領域
    に、タイヤ周方向に平行またはほぼ平行に延び、該周方
    向主溝と比べ幅が狭く、深さが浅い側部周方向溝が配置
    され、該側部領域に形成されたブロックが内側のブロッ
    クと外側のブロックとに分割され、（３）該中央領域お
    よび該側部領域に形成された該ブロックには多数のサイ
    プが形成されていることを特徴とする全天候型乗用車用
    空気入りラジアル・タイヤ。
  2. 【請求項２】 少なくとも該トレッド中央領域のブロッ
    クに形成された該サイプは、該方向性傾斜溝が延びる方
    向に対して交差する方向に延びていることを特徴とする
    請求項１記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項３】 該トレッド中央領域のブロックおよび該
    側部領域の内側のブロックに形成された該サイプは、該
    方向性傾斜溝が延びる方向に対して交差する方向に延
    び、該側部領域の外側のブロックに形成された該サイプ
    は、該方向性傾斜溝が延びる方向に対して平行またはほ
    ぼ平行に延びていることを特徴とする請求項２記載の空
    気入りタイヤ。
  4. 【請求項４】 該ブロックに形成された多数の該サイプ
    が、ブロック中央部に形成された浅いサイプによって連
    結されていることを特徴とする請求項１乃至３記載の空
    気入りタイヤ。
  5. 【請求項５】 一方の該方向性傾斜溝が該トレッド中央
    領域で相対する他方の該方向性傾斜溝に相互に開口する
    ことによって形成される、ジグザグ状中央溝の振幅が、
    該トレッド中央領域の幅の３０ないし４０％であること
    を特徴とする請求項１乃至４記載の空気入りタイヤ。
  6. 【請求項６】 該方向性傾斜溝が、該トレッド中央領域
    で相対する他方の該方向性傾斜溝に開口する近傍で、溝
    深さが浅くなっていることを特徴とする請求項１乃至５
    記載の空気入りタイヤ。
  7. 【請求項７】 該方向性傾斜溝が該トレッド中央領域で
    はタイヤ周方向に３０乃至５０度の角度で延びているこ
    とを特徴とする請求項１乃至６記載の空気入りタイヤ。
  8. 【請求項８】 該方向性傾斜溝が該トレッド側部領域で
    はタイヤ周方向に５０乃至８５度の角度で延びているこ
    とを特徴とする請求項１乃至７記載の空気入りタイヤ。
  9. 【請求項９】 該周方向主溝は、周方向に透視可能な程
    度の振幅でタイヤ周方向に鋸歯状に延び、該鋸歯状波の
    ピッチが隣接する該方向性傾斜溝の周方向間隔と同じで
    あることを特徴とする請求項１乃至８記載の空気入りタ
    イヤ。
  10. 【請求項１０】 左右一対の該周方向主溝の該鋸歯状波
    は、該方向性傾斜溝の方向と同じ方向に傾斜して、タイ
    ヤ周方向に３乃至５度の角度で延びていることを特徴と
    する請求項９記載の空気入りタイヤ。
  11. 【請求項１１】 該側部周方向溝が該周方向主溝と平行
    またはほぼ平行に延び、該側部周方向溝の溝幅が該周方
    向主溝の溝幅の３５％程度以下であることを特徴とする
    請求項１乃至１０記載の空気入りタイヤ。
  12. 【請求項１２】 該側部領域の内側のブロックの該周方
    向主溝に隣接する側の表面が、幅２乃至４ｍｍに亙って
    面取りされていることを特徴とする請求項１乃至１１記
    載の空気入りタイヤ。
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