JP2000097215A - クリップ - Google Patents

クリップ

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JP2000097215A
JP2000097215A JP10266266A JP26626698A JP2000097215A JP 2000097215 A JP2000097215 A JP 2000097215A JP 10266266 A JP10266266 A JP 10266266A JP 26626698 A JP26626698 A JP 26626698A JP 2000097215 A JP2000097215 A JP 2000097215A
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JP10266266A
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Akira Kobayashi
章 小林
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Suzuki Motor Corp
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガタ付きを無くすと共に、クリップ挿通孔の
加工誤差許容範囲を大きくし、かつ、組付性をよくし
て、生産性を向上するようにしたクリップを提供する。 【解決手段】 脚部2をクリップ挿通孔に挿通すること
によって、クリップ挿通孔により削り取り可能な突起9
を、脚部2の付根部3外周に複数個設け、クリップ挿通
孔の内径如何に関わらず、脚部2をクリップ挿通孔に挿
通することにより、突起9の先端をクリップ挿通孔の内
周面に接触させる。これにより、クリップ挿通孔内での
ガタ付きを無くすと共に、突起9は、クリップ挿通孔の
大きさに対応して、その突出部分が削り取られるので、
加工誤差許容範囲を大きくできるため加工精度を緩やか
にし、かつ、組付性をよくして、生産性を向上すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クリップ挿通孔径
の誤差許容範囲を大きくし、かつ、クリップ挿通孔と脚
部との間のガタ付きを無くすように改良したクリップに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のクリップとして、特開平
10−129252号公報に開示されたものがある。そ
の概略を図16に示して説明する。図16において、ク
リップを被クリップ部材6に挿入するには、図の上方か
ら脚部2をクリップ挿通孔4に挿入し、固定片5をその
弾性力に抗して押し縮めながら、クリップの脚部2を挿
通すると、固定片5がクリップ挿通孔4を通過したとこ
ろで、固定片5が弾性力により復帰して広がり、固定片
5の端部と頭部1の裏面との間で、被クリップ部材6を
留めるものである。また、図17に示す従来例は、図1
6に示したクリップの変形例であり、その相違点は、頭
部1の厚みを薄くして、頭部1の縁を弾性限界内で変形
させ、この頭部1の変形による弾性力と、固定片5の弾
性力により、被クリップ部材6をより強固に留めるよう
にしたものである。
【0003】また、他の従来例として、実公昭63−3
0810号公報に開示されたものがある。その概略を図
20に示して説明すると、図16に示した従来例と同様
に、被クリップ部材6にあけられたクリップ挿通孔4
に、固定片5の弾性力に抗して、固定片5を押し縮めな
がら、クリップの脚部2を挿通し、固定片5がクリップ
挿通孔4を通過したところで、固定片5が弾性力により
復帰して広がり、固定片5の段部と頭部1の裏面との間
で、被クリップ部材6を留めるようにしている。そし
て、この従来例の場合には、頭部1の縁を弾性変形させ
て、隙間C2 を無くすようにして固定片5の段部を、被
クリップ部材6の裏面に圧着すると共に、固定片5の弾
性力により、隙間C1 が無くなるように、固定片5の側
面を、クリップ挿通孔4の内周面に圧接して、ガタを無
くすようにしている。
【0004】また、さらに他の従来例として、実開平6
−35624号公報に開示されたものがある。その概略
は、図21に示すように、被クリップ部材6にあけられ
た内径D1 のクリップ挿通孔4に、脚部2の外周に設け
られた突起7を弾性変形させながら、脚部2を挿通し、
クリップ挿通孔4を通過した突起7と、頭部1の縁を弾
性変形させた弾性力により、被クリップ部材6を留める
ようにしている。そして、この従来例の場合には、クリ
ップ挿通孔4内に位置している突起7の弾性力により、
クリップ挿通孔4と脚部2との間のガタを無くすように
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例において、
まず図16に示すものにあっては、次のような改良すべ
き問題がある。通常、孔あけ加工精度の関係から、被ク
リップ部材6にあけられるクリップ挿通孔4の内径D1
にバラツキがある。そのため、付根部3の外径D2 は、
クリップ挿通孔4のバラツキのある内径D1 のうち最も
小さいものに合わせて加工されることになる。その結
果、クリップ挿通孔4の内径D1 が最も大きなものに対
して、付根部3の外周との間に隙間C1 が生じることに
なり、頭部1の裏面と、固定片5との間の挟持力が小さ
い場合に、ガタが生じる。
【0006】次に、図17に示す従来例は、以下に述べ
る問題がある。図18および図19は、図17の要部を
拡大して示した図であり、これらを用いて説明すると、
この従来例においては、クリップ挿通孔4の内径D1 の
バラツキに対応できるように、固定片5の固定面8が傾
斜している。そこでまず、図18に示すように、クリッ
プ挿通孔4の内径D1 が小さい場合に、頭部1の縁の撓
み量が大きくなって(高さH1 が低くなる)、大きな力
F1 を得ることができ、隙間C1 があっても、この力F
1 で、被クリップ部材6を留めることができる。
【0007】しかしながら、図19に示すように、クリ
ップ挿通孔4の内径D1 ′が大きい場合に、固定面8で
の固定点が外側にずれるので、図18に示すものより頭
部1の縁の弾性変形量が少なくなり(高さH1 <H2
)、力F2 は小さくなる。そのために、この力F2 で
は、被クリップ部材6を十分に留めることができず、隙
間C1 ′でガタが生じる。また、このガタを無くすため
には、クリップ挿通孔4の加工精度を高くしてバラツキ
を小さくしなければならず、加工誤差許容範囲が狭くな
って、高い加工精度および組付け精度が必要になり、生
産性が落ちる。
【0008】次に、図20および図21に示す従来例の
場合にはいづれも、固定片5および突起7の弾性変形を
利用して、クリップ挿通孔4との間のガタ付きを無くす
ようにしているので、ガタ付きの面では問題はないもの
の、次のような問題点がある。すなわち、固定片5およ
び突起7の弾性力を利用するためには、加工誤差がある
クリップ挿通孔4のうち、最も大きな内径において、十
分な弾性力が得られるようにしなければならない。この
ように、最も大きなクリップ挿通孔の内径に合わせて、
十分な弾性力が得られるように、固定片5および突起7
を製作した場合に、最も小さなクリップ挿通孔4に脚部
2を挿通する時に、大きな力で固定片5および突起7を
弾性変形させながら、挿通しなければならないので、組
付性の点で問題がある。また、この組付性をよくするた
めには、加工誤差から生じる最小のクリップ挿通孔4の
内径をあまり小さくすることができない。そのために、
加工誤差許容範囲が狭くなって、高い加工精度および組
付け精度が必要になり、生産性が落ちる。
【0009】また、図16および図17に示すように、
固定片5の固定面8(図18参照)を傾斜面にして、被
クリップ部材6の厚みのバラツキに対応して、クリップ
できるようにしているのとは異なり、図20に示す従来
例においては、頭部1の撓み力と、隙間C2 をゼロにし
て圧着する固定片5に設けた段部が水平であるので、ク
リップ力は、被クリップ部材6の厚みT1 に大きく左右
されるという問題がある。また、図21に示した従来例
も同様の問題がある。
【0010】したがって本発明は、従来のように、突起
の弾性変形を利用するのではなく、突起を削り取ること
によって、ガタ付きを無くすと共に、クリップ挿通孔の
加工誤差許容範囲を大きくして、クリップ挿通孔の加工
精度を緩やかにし、かつ、組付性をよくして、生産性を
向上するようにしたクリップを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】課題を解決するための手
段として、請求項1記載の発明では、クリップ挿通孔
に、頭部と脚部とを備えたクリップの脚部を挿通するよ
うにしたクリップにおいて、前記脚部を前記クリップ挿
通孔に挿通することによって、クリップ挿通孔により削
り取り可能な突起を、前記脚部の付根外周に複数個設け
たことを特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明では、突起の脚部外周
面からの高さを、クリップ挿通孔径の最大バラツキ量の
1/2にしたことを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明では、突起は、その付
根側から先端に向かって先細りの形状としたことを特徴
とする。
【0014】請求項1記載の発明では、脚部をクリップ
挿通孔に挿通することによって、クリップ挿通孔により
削り取り可能な突起を、脚部の付根外周に複数個設けた
ので、クリップ挿通孔の内径如何に関わらず、脚部をク
リップ挿通孔に挿通することにより突起を削り取り、残
った突起の先端をクリップ挿通孔の内周面に接触させる
ことができる。なお、クリップ挿通孔により突起を削り
取るため、クリップ挿通孔を有する被クリップ部材の剛
性は、少なくともクリップの突起の剛性よりも大きいも
のである必要がある。
【0015】次に、請求項2記載の発明では、突起の脚
部外周面からの高さを、クリップ挿通孔径の最大バラツ
キ量の1/2にしたので、加工誤差範囲を制限すること
なく、加工誤差によるクリップ挿通孔の最大孔径に対し
ては、突起の先端をその孔の内周面に接触させ、最大孔
径よりも小さいものに対しては、クリップ挿通孔に脚部
を挿通する時に突起を削り取って、残った突起の先端を
クリップ挿通孔の内周面に接触させる。
【0016】請求項3記載の発明では、突起は、その付
根側から先端に向かって先細りの形状としたので、削ら
れた突起の削り屑を、突起の上部分に逃がすことができ
ると共に、クリップ挿通孔の周縁に傾斜して当接するた
め、突起を削る力が小さくて済むので、脚部を押し込む
作業が容易である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。まず、本発明のクリップを斜視図で示した
図5を用いて、その概略を説明する。本発明のクリップ
は、頭部1と脚部2とで構成されている。頭部1と脚部
2との間の付根部3は円柱形になっており、その外周面
には、突起9が複数個設けられている。主脚部10は、
その断面形状が矩形状であり、この主脚部10の両側面
に対向して、固定片5が設けられている。この固定片5
と主脚部10は、円柱状の基部11で一体になってい
て、固定片5は主脚部10の側面に対して、離間接近可
能なように弾性変形するようになっている。また、この
基部11には、円柱状の副脚部12が一体に設けられて
おり、その先端に球形の嵌合頭部13が形成されてい
る。
【0018】図1は図5の正面を示す図であり、頭部1
は被クリップ部材6を留めた状態で撓まないように、そ
の剛性力を大きくしている。したがって、被クリップ部
材6を留めた状態においても、頭部1の弾性変形はな
く、その外観を保持するようにしている。また、固定面
8は傾斜面になっていて、クリップ挿通孔4のバラツキ
および被クリップ部材6の厚みのバラツキがあっても、
頭部1の裏面と固定面8との間で被クリップ部材6を留
められるようにしている。また、頭部1の裏面と突起9
との間には、高さH2 の隙間を設け、頭部1の裏面が被
クリップ部材6の表面に密着しやすいようにすると共
に、突起9が削られた時の削り屑を逃がすようにして、
頭部1の裏面が被クリップ部材6の表面に密着するよう
にしている。
【0019】図1の底面図である図2に示すように、こ
の実施の形態においては、突起9は等間隔に四個設けら
れているが、クリップの中心を通る線上に二個設けても
よく、また等角度間隔に三個設けてもよい。この突起9
は、その先端がクリップと同心の直径D3 の仮想円に含
まれるように設けられている。図3は図1の側面図であ
り、付根部3は外径D4 の円柱形となっている。また、
主脚部10の幅も付根部3の外径と同じになるように設
けられている。そして、突起9の高さはH3 である。
【0020】次に、突起9の高さH3 について説明す
る。図8において、被クリップ部材6にあけられるクリ
ップ挿通孔4は、その加工誤差によって、最大孔径Dm
から最小孔径Dn のバラツキがある。そしてその差は、
(Dm −Dn )/2=ΔCである。そこで、H3 =ΔC
とした場合に、付根部の外径D4 =Dn となり、最大孔
径Dm に対しては、図9に示すように、突起9の先端が
クリップ挿通孔4の内周面に接触するようになり、最小
孔径Dn に対しては、図10に示すように、突起9は根
元から削られて、付根部3がクリップ挿通孔4の内周面
に接触するようになる。そして、クリップ挿通孔4の内
径がDn <Di <Dm である中間の場合には、図11に
示すように、突起9がΔHi だけ削られて、その削られ
た後の突起9の先端が、クリップ挿通孔4の内周面に接
触するようになる。
【0021】上記説明ではH3 =ΔCとしたが、H3 >
ΔCにしてもよい。このように突起9の高さをH3 とし
た場合に、最大孔径Dm に対しても突起9の削り代ΔH
m ができ、また、最小孔径Dn に対しては、突起9を根
元から削らないようにして、クリップ挿通孔4への脚部
2の挿入力を小さくすることができる。この場合は付根
部3の外径とクリップ挿通孔4の内径との関係はD4 <
Dn となる。
【0022】次に、突起9の具体的な大きさを把握する
ために、その一例を示す。図14及び図15において、
W3 =0.8mm 、W4 =0.4mm 、H3 =0.6mm 、H4 =1.
2mm、H5 =0.5mm である。このように、突起9を小さ
くできるのは、突起9の変形による弾性力を利用するの
ではなく、突起9を削ってクリップ挿通孔4の内周面に
接触させ、積極的に突起9を弾性変形させないようにし
て、ガタ付きを無くすようにしたからである。そして、
このように突起9を小さくすることによって、突起9を
削り取る力を小さくし、クリップ挿通孔4への脚部2の
挿入を容易にしている。
【0023】次に、突起9の形状について説明すると、
図14および図15に示すように、その外形は、上面が
先細りになった四角柱状体で、側面の形状は台形であ
る。このような形状にすることによって、突起9を削る
力を比較的少なくすると共に、図13に示すように、頭
部1と付根部3およびクリップ挿通孔4の内周面との間
に空間14を形成することができ、突起9の削り屑をこ
の空間14に逃がすようにして、頭部1の裏面を被クリ
ップ部材6の表面に密着させる。また、図12に示すよ
うに、突起9を先細り形状にしない場合には、クリップ
挿通孔4に座ぐり孔15を形成し、同様にこの座ぐり孔
15で形成される空間に突起9の削り屑を逃がすように
して、頭部1の裏面を被クリップ部材6の表面に密着さ
せる。また、固定面8で受ける側にも座ぐり孔16を形
成することにより、固定面8でクリップ挿通孔4の縁を
受ける面圧を小さくし、固定面8の撓み(永久歪み)を
防止して、耐用寿命を長くすることができる。
【0024】上記説明は、図5に示した形式のクリップ
について説明したが、図6に示すように、頭部1と脚部
2のみからなる位置決めピンの付根部3の外周面に、突
起9を設けることもできる。また、図7に示すように、
頭部1と固定鍔17とを備えた孔塞ぎキャップの付根部
3に突起9を設けることもできる。
【0025】次に、本発明のクリップによる被クリップ
部材6の留め作業について説明する。図4は、車両のパ
ネル18に、被クリップ部材6としてガラスを留める場
合の、クリップの使用態様を示した図である。以下に詳
細に述べるように、突起9は、脚部2をクリップ挿通孔
4に挿入する際に削れるものでなければならないため、
被クリップ部材6としてガラスを使用する場合には、本
発明のクリップの突起9は、ガラスの剛性よりも小さい
ものが選択されなければならず、この場合には、材質は
AES(アクリロニトリル・エチレンプロピレン・スチ
レン)である。まず、パネル18に固定部材19を固定
する。次に、この固定部材19に、被クリップ部材6に
あけたクリップ挿通孔4を位置あわせして、クリップ挿
通孔4に脚部2を挿入し、さらに脚部2を押し込むこと
によって突起9を削りながら、嵌合頭部13を固定部材
19に圧入する。
【0026】上記留め作業において、脚部2をクリップ
挿通孔4に挿通することによって、クリップ挿通孔4に
より削り取り可能な突起9を、脚部2の付根部3の外周
に複数個設けたので、図8に示すように、クリップ挿通
孔4の内径がDm 、Dn ように加工誤差があっても、脚
部2をクリップ挿通孔4に挿通した状態においては、突
起9をクリップ挿通孔4の内周面に接触させることがで
きる。
【0027】また、突起9の付根部3の外周面からの高
さH3 を、クリップ挿通孔4の内径の最大バラツキ量の
1/2に設定したので(H3 =ΔC)、加工誤差を基準
にして突起9の高さH3 を決定することができ、加工誤
差範囲を制限することはない。そして、加工誤差による
クリップ挿通孔4の最大孔径Dm に対しては、突起9の
先端をその孔の内周面に接触させ、最大孔径よりも小さ
い内径Di に対しては、クリップ挿通孔4に脚部2を挿
通する時に、突起9を削り取って、突起9の削り面をク
リップ挿通孔4の内周面に接触させることができる。ま
た、最小のクリップ挿通孔4の内径Dn に対しては、突
起9の全部を削り取り、付根部3をクリップ挿通孔4の
内周面に接触させることができる。
【0028】また、突起9の高さH3 とクリップ挿通孔
4のバラツキΔCとの関係を、H3>ΔCまたはΔC≦
H3 いずれの場合にも、加工誤差に関係なく適用するこ
とができるので、加工誤差許容範囲を広げることがで
き、かつ、最小のクリップ挿通孔4に対して、突起9の
付根部の削り取りがなくなって、特に突起9の形状が先
細りの場合には、突起9を削り取るために必要な力を小
さくし、クリップ挿通孔4への脚部2の挿通を容易にす
ることができる。
【0029】また、突起9の脚部2の付根側が斜めにな
るように、突起9の側面形状を図14に示すように台形
にした場合には、削られた突起9の削り屑を、突起9の
斜め上部分に逃がすことができ、突起9の削りを容易に
すると共に、頭部1の裏面を被クリップ部材6の表面に
密着させることができ、かつ、クリップ挿通孔4から固
定片5を通過させ、固定面8と頭部1の裏面とで、被ク
リップ部材6を確実に固定することができる。
【0030】また、突起9を削り取ることによって、ガ
タ付きを無くすようにしたので、突起9の弾性変形には
依存しないため、突起9に必要な弾性力を持たせる必要
はない。したがって、突起9は削り取り可能な比較的堅
い材質を選定されるべきであり、クリップ挿通孔4の周
縁で突起9を削ることにより突起9の先端を被クリップ
材に当接するように小さくすることができ、ガタ付きの
安定性を図ることができると共に、クリップのクリップ
挿通孔4への挿入の力を小さくし、組付け性をよくする
ことができる。
【0031】上記説明は、図5に示したクリップの使用
態様として、図4を例に説明したが、突起9に関する作
用は、図6に示した位置決めピンの場合も、図7に示し
た孔塞ぎキャップの場合も同じである。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、脚部を
クリップ挿通孔に挿通することによって、クリップ挿通
孔により削り取り可能な突起を、脚部の付根外周に複数
個設け、クリップ挿通孔の内径如何に関わらず、脚部を
クリップ挿通孔に挿通することにより、突起をクリップ
挿通孔の内周面に接触させるようにしたので、ガタ付き
を無くすと共に、クリップ挿通孔の加工誤差許容範囲を
大きくして、クリップ挿通孔の加工精度を緩やかにし、
かつ、組付性をよくして、生産性を向上することができ
る。
【0033】次に、請求項2記載の本発明によれば、突
起の脚部外周面からの高さを、クリップ挿通孔径の最大
バラツキ量の1/2にすることによって、加工誤差範囲
を制限することがない。すなわち、加工誤差によるクリ
ップ挿通孔の最大孔径に対しては、突起の先端をその孔
の内周面に接触させてガタ付きをなくし、最大孔径より
も小さいものに対しては、クリップ挿通孔に脚部を挿通
する時に、突起を削り取って、残った突起の先端をクリ
ップ挿通孔の内周面に接触させるようにして、ガタ付き
を無くすことができる。
【0034】請求項3記載の本発明によれば、突起は、
その付根側から先端に向かって先細りの形状としたの
で、削られた突起の削り屑を、突起の上部分に逃がすこ
とができると共に、クリップ挿通孔の周縁に傾斜して当
接するため、突起を削る力が小さくて済むので、脚部を
押し込む作業が容易になり、組付性をよくして、生産性
を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すクリップの正面図
である。
【図2】図1の底面図である。
【図3】図1の側面図である。
【図4】図1に示すクリップの使用態様を示す縦断面図
である。
【図5】図1におけるクリップの斜視図である。
【図6】位置決めピンに本発明を適用した斜視図であ
る。
【図7】孔塞ぎキャップに本発明を適用した斜視図であ
る。
【図8】クリップ挿通孔のバラツキを説明するための説
明用断面図である。
【図9】最大クリップ挿通孔と突起との関係を縦断面し
て示した図である。
【図10】最小クリップ挿通孔と突起との関係を縦断面
して示した図である。
【図11】中間のクリップ挿通孔と突起との関係を縦断
面して示した図である。
【図12】クリップ挿通孔に座ぐり孔を設けた場合の要
部を示す縦断面図である。
【図13】突起に傾斜面を設けた場合の要部を示す縦断
面図である。
【図14】突起の平面図である。
【図15】図14の側面図である。
【図16】従来例の縦断面図である。
【図17】他の従来例の縦断面図である。
【図18】図17における頭部変形量とクリップ挿通孔
径(小)との関係を示す要部縦断面図である。
【図19】図17における頭部変形量とクリップ挿通孔
径(大)との関係を示す要部縦断面図である。
【図20】更に他の従来例の一部縦断面図である。
【図21】更に他の従来例の一部縦断面図である。
【符号の説明】
1 頭部 2 脚部 3 付根部 4 クリップ挿通孔 5 固定片 6 被クリップ部材 7 突起 8 固定面 9 突起 10 主脚部 11 基部 12 副脚部 13 嵌合頭部 14 空間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クリップ挿通孔に、頭部と脚部とを備え
    たクリップの脚部を挿通するようにしたクリップにおい
    て、前記脚部を前記クリップ挿通孔に挿通することによ
    って、クリップ挿通孔により削り取り可能な突起を、前
    記脚部の付根外周に複数個設けたことを特徴とするクリ
    ップ。
  2. 【請求項2】 突起の脚部外周面からの高さを、クリッ
    プ挿通孔径の最大バラツキ量の1/2にしたことを特徴
    とする請求項1に記載のクリップ。
  3. 【請求項3】 突起は、その付根側から先端に向かって
    先細りの形状としたことを特徴とする請求項1または2
    に記載のクリップ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018132140A (ja) * 2017-02-16 2018-08-23 ポップリベット・ファスナー株式会社 シート状部材の取付具

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JP2018132140A (ja) * 2017-02-16 2018-08-23 ポップリベット・ファスナー株式会社 シート状部材の取付具

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