JP2000097065A - エンジンのアイドル運転停止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一時停車でエンジンの自動停止をさせるアイ
ドル運転経過時間を、ドライバの意志で延期させること
ができるエンジンのアイドル運転停止装置の提供。 【解決手段】 アイドル運転経過時間を含む所定のアイ
ドル運転停止条件に基づいてエンジンのアイドル運転の
自動停止を行うエンジンのアイドル運転停止装置におい
て、車速を検知する車速センサ（１）と、エンジン回転
速度を検知するエンジン回転センサ（２）と、変速装置
の中立位置を検知するニュートラル位置センサ（３）
と、駐車ブレーキのＯＮ／ＯＦＦ状態を検知する駐車ブ
レーキセンサ（４）と、キャビンのチルト状態を検知す
るキャブチルトセンサ（５）と、これらの各センサから
の信号と予め入力した情報とに基づいてアイドル運転の
継続／停止の判断を行って警報を発すると共にアイドル
運転の自動停止を行う制御装置（６）とを設け、、制御
装置（６）にはアイドル運転の停止を延期させる停止開
始延期装置（９）を連結して前記アイドル運転停止条件
が満たされた状態においてもアイドル運転の停止を延期
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、アイドル運転経過
時間を含む所定のアイドル運転停止条件に基づいてエン
ジンのアイドル運転の自動停止を行うエンジンのアイド
ル運転停止装置に関し、特に予め設定したアイドル運転
の継続運転時間期限をドライバの意志で延期させる技術
に関する。

【０００２】

【従来の技術】排気ガス、騒音等の環境対策および燃費
改善のために、車両の一時停止例えば信号待ちでのエン
ジンアイドル運転停止即ちエンジン運転停止は、特定の
路線バスでは手動操作、自動停止がすでに行われてい
る。また、自動のアイドル運転停止、再始動の技術も開
示されており、特開平６ー２５７４８４号公報では、エ
ンジン水温が低い場合でも停車状態が長い場合や、走行
開始して以後の所定時間停車ではエンジン運転を停止さ
せている。特開平９ー６０５３８号公報では、自動停止
時に排気ブレーキ作動で溜まっていた黒煙が自動始動時
に一気に排出されることを防いでいる。特開平９ー６０
５３９号公報では、エンジンの自動停止・始動条件が途
中で解除された場合に新条件にしたがって作動するリカ
バリー並びにバックアップを迅速に行わせるようにして
いる。また、特開平９ー６０５４８号公報ではエンジン
の自動停止、自動始動の動作回数を記憶して、規定回数
になったらメンテナンスランプを点灯し、規定回数より
さらに一定回数が多くなったら自動停止、自動始動の機
能を停止させてスタータ等の負荷類の故障防止を図って
いる。

【０００３】上記のような従来のエンジンのアイドル運
転停止をドライバ操作によって行うことは停止開始時間
を自由に選択できて効果が大きいが、操作が面倒であ
る。また、従来のエンジン自動停止装置では、アイドル
運転時間を例えば５分に固定すると、５分を越えて発進
する機会が多い場合にはその都度の再始動が煩わしく、
特にトラック車では運行経路が一定しない走行条件でア
イドル運転時間が固定されてしまうことは好ましくなか
った。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みて
なされたもので、停止に支障のない所定の停止条件が満
たされたときにエンジンを自動停止させるエンジンのア
イドル運転停止装置において、エンジンの自動停止をさ
せるアイドル運転時間期限をドライバの意志でその都度
延期させることができるエンジンのアイドル運転停止装
置の提供を目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のエンジンのアイ
ドル運転停止装置によれば、アイドル運転経過時間を含
む所定のアイドル運転停止条件に基づいてエンジンのア
イドル運転の自動停止を行うエンジンのアイドル運転停
止装置において、車速を検知する車速センサと、エンジ
ン回転速度を検知するエンジン回転センサと、変速装置
の中立位置を検知するニュートラル位置センサと、駐車
ブレーキのＯＮ／ＯＦＦ状態を検知する駐車ブレーキセ
ンサと、キャビンのチルト状態を検知するキャブチルト
センサと、これらの各センサからの信号と予め入力した
情報とに基づいてアイドル運転の継続／停止の判断を行
って警報を発すると共にアイドル運転の自動停止を行う
制御装置とを設け、該制御装置にはアイドル運転の停止
を延期させる停止開始延期装置を連結して前記アイドル
運転停止条件が満たされた状態においてもアイドル運転
の停止を延期するような機能を有している。

【０００６】上記発明によれば、車速センサによって停
車状態を確認し、エンジン回転センサによってアイドル
運転であることを確認し、ニュートラル位置センサによ
って前記の車速センサによる停車状態と併せてさらにア
イドル運転であることを確認すると共に、エンジン再始
動の際に車両発進のないことを確認し、駐車ブレーキセ
ンサがＯＮで停車状態であることをさらに確認する。制
御装置は、これらのセンサ信号を受信し予め入力された
判断情報にもとづいて所定のアイドル運転経過時間後に
アイドル運転を停止させる。その運転停止前に運転停止
を警報し、ドライバがエンジン運転停止を先延ばしして
再始動の煩雑さを回避したい場合は停止開始延期装置で
アイドル運転を継続する。なお、キャブチルトセンサに
よってキャビンをエンジンの点検整備のために後部を揚
傾（チルト）させた状態では、アイドル運転の停止を行
わせないようにしている。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を説明する。エンジンのアイドル運転停止装置
は、図１に示すように、例えば推進軸の回転数から車速
を検出する車速センサ１と、エンジンが回転している
か、さらにはアイドル運転にあるかを検出するための任
意公知のエンジン回転センサ２と、車両が駆動走行不可
能状態にあるかをトランスミッションの中立位置で検出
するニュートラル位置センサ３と、が制御装置６に送信
するよう接続されている。また、駐車状態にあるかを検
出する駐車ブレーキセンサ４と、エンジン点検、整備の
ためのキャビン揚傾（チルト）状態を検出するキャブチ
ルトセンサと、が制御装置６に送信するよう接続されて
いる。キャビンチルトの状態では、エンジンまわりの点
検、整備時にアイドル運転の停止がないように構成され
ている。

【０００８】制御装置６はコンピュータを含んでいて、
これらのセンサからの信号と、予め入力された条件に基
ずいて停車時のアイドル運転の継続／停止を判断し、停
止警報を発すると共にアイドル運転の自動停止を行う。

【０００９】制御装置６に接続されたエンジン停止警報
装置７はブザーで構成され、エンジン停止装置８はディ
ーゼルエンジンであれば燃料噴射レバーの操作による燃
料噴射のカット等で行うよう構成されている。

【００１０】また、停止開始延期装置である延期ボタン
９は、アイドル運転停止警報に対して、停止させぬよう
延期させるためのもので、ドライバが操作するよう制御
装置６に接続されている。

【００１１】上記構成のエンジンのアイドル運転停止装
置の作用を図２に示すフローチャート図で説明する。

【００１２】ステップＳ１において、エンジンスタート
以後の時間経過の基準にするためにタイマを０にする。
ステップＳ２では、アイドル運転を停止させるべき条件
が満足か否かを判断する。即ち、車速センサ１により停
車状態にあることの確認、エンジン回転センサ２により
所定の例えば８００ｒｐｍ以下のアイドル回転であるこ
との確認、ＴＭが中立位置にあってエンジン再始動時の
安全状態確認、駐車ブレーキをかけた状態にあるかの確
認等によるアイドル運転状態にあることの確認をする。
更に、アイドル運転経過時間が、予め制御装置６に入力
した所定時間例えば５分を経過したかの条件を満たした
かを判断する。これらの条件を満たしていればステップ
Ｓ３に行く。満たしていなければステップＳ１に戻る。

【００１３】ステップＳ３では、アイドル運転を停止さ
せるための警報を発する時間、例えばアイドル運転５分
では２０秒前に、エンジン停止警報を発するが、この警
報時間に到ったか否かを判断する。警報時間に到ってい
ればステップＳ４に行く。警報時間未満であれば、ステ
ップＳ２に戻る。ステップＳ４では、アイドル運転停止
の警報を例えばブザーで行う。ステップＳ５では、ドラ
イバの状況判断によって所定のアイドル運転経過時間で
運転停止させるかまたは、アイドル運転を継続延期させ
るかを決定する。アイドル運転を継続延期させる延期ボ
タン９をＯＮの場合はステップＳ６に行き警報を解除す
る。延期しない場合は、ステップＳ７に行く。

【００１４】ステップＳ７では、アイドル運転経過時間
を確認する。経過時間が例えば前記の５分未満であれ
ば、ステップＳ２に戻る。５分を経過すれば、ステップ
Ｓ８に行ってアイドル運転停止即ち、エンジン運転停止
をしてフローを終了する。そして、エンジンの再始動を
待機する。

【００１５】

【発明の効果】本発明の作用効果を、以下に列挙する。 （１） アイドル運転の継続／停止を制御する制御装置
に運転停止の開始を延期させる停止開始延期装置を連結
したので、ドライバは運転停止警報にしたがって必要に
応じ停止開始延期装置を作動させ運転停止を延期させる
ことができるので、運転停止後すぐに再始動させるよう
な状態で有効である。これによって、渋滞中などの頻繁
なエンジンの停止、始動を回避して始動装置への負荷の
低減、ドライバのストレス低減が図れる。 （２） 運転開始延期装置によるアイドル運転停止の延
期は、走行状況に応じてドライバが判断して行うので最
適な運転停止にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態を示すエンジンのアイドル運
転停止装置の構成図。

【図２】図１の作用を説明するフローチャート図。

【符号の説明】

１・・・車速センサ ２・・・エンジン回転センサ ３・・・ニュートラル位置センサ ４・・・駐車ブレーキセンサ ５・・・キャブチルトセンサ ６・・・制御装置 ７・・・エンジン停止警報装置 ８・・・エンジン停止装置 ９・・・延期ボタン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3G092 AA02 AC03 BB10 CA02 CB05 DE11S EA16 EA28 FA30 GA04 GB10 HE01Z HF00Z HF07Z HF13Z HF21Z 3G093 AB01 BA22 BA24 CA04 DA01 DB00 DB06 DB12 DB15 EA05 FB02 FB04

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 アイドル運転経過時間を含む所定のアイ
   ドル運転停止条件に基づいてエンジンのアイドル運転の
   自動停止を行うエンジンのアイドル運転停止装置におい
   て、車速を検知する車速センサと、エンジン回転速度を
   検知するエンジン回転センサと、変速装置の中立位置を
   検知するニュートラル位置センサと、駐車ブレーキのＯ
   Ｎ／ＯＦＦ状態を検知する駐車ブレーキセンサと、キャ
   ビンのチルト状態を検知するキャブチルトセンサと、こ
   れらの各センサからの信号と予め入力した情報とに基づ
   いてアイドル運転の継続／停止の判断を行って警報を発
   すると共にアイドル運転の自動停止を行う制御装置とを
   設け、該制御装置にはアイドル運転の停止を延期させる
   停止開始延期装置を連結して前記アイドル運転停止条件
   が満たされた状態においてもアイドル運転の停止を延期
   するような機能を有することを特徴とするエンジンのア
   イドル運転停止装置。