JP2004092453A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの自動停止・始動を行う車両にあって、同エンジンの再始動をより好適に行うことのできる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】この車両の制御装置は、車載されたエンジン10の始動を行う始動手段(スタータ40)を備え、所定の停止条件が満たされるとき自動的にエンジン10の運転を停止させ、且つ所定の始動条件が満たされるとき始動手段を駆動して自動的にエンジン10の再始動を行う。そして、所定の始動条件が満たされてエンジン10の再始動を行うべく始動手段が駆動されているとき、始動手段の駆動力が車両の駆動系(変速機30等)に伝達される状態であることが検出されることを条件に始動手段の駆動を中断する。
【選択図】 図1
【解決手段】この車両の制御装置は、車載されたエンジン10の始動を行う始動手段(スタータ40)を備え、所定の停止条件が満たされるとき自動的にエンジン10の運転を停止させ、且つ所定の始動条件が満たされるとき始動手段を駆動して自動的にエンジン10の再始動を行う。そして、所定の始動条件が満たされてエンジン10の再始動を行うべく始動手段が駆動されているとき、始動手段の駆動力が車両の駆動系(変速機30等)に伝達される状態であることが検出されることを条件に始動手段の駆動を中断する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、所定の停止条件が満たされるとき自動的にエンジンの運転を停止させ、且つ所定の始動条件が満たされるとき自動的に同エンジンの再始動を行うエンジンの自動停止・始動制御機能を備える車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、燃費性能を向上させる観点から、車両停止時に所定の停止条件が満たされたときに自動的にエンジンの運転を停止させ、また所定の始動条件が満たされたときに同エンジンを再始動させる、エンジンの自動停止・始動制御装置が知られている。例えば、特開平11−257120号公報には、上記自動停止・始動制御装置と手動変速機とを組み合わせた車両が記載されている。この車両は、所定の停止条件が満たされると、上記自動停止・始動制御装置によりエンジンを自動的に停止させる。そして、運転者によりクラッチペダルが踏み込まれていること、且つ変速機の変速位置がニュートラル以外であることを条件として、エンジンの再始動を行うようにしている。これにより、エンジンの停止頻度が増加されて、燃料消費量の節減を図ることができるようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に記載された車両では、エンジンを再始動する条件が満たされると、同エンジンの再始動を行うべくスタータモータの駆動が開始される。そして、このスタータモータの駆動は、エンジンの再始動を確実に行うために、同エンジンの回転速度が所定の始動回転速度に達するまで継続される。ところが、このようにスタータモータが駆動されているときであっても、運転者の誤操作、あるいは運転者の姿勢変更等に起因してクラッチペダルの踏み込みが中断されることがある。しかしこのような車両では、その場合であっても上記スタータモータは継続して駆動される。すなわち、スタータモータの駆動力が駆動系に伝達される状態であるにもかかわらず、同スタータモータの駆動が継続して行われることとなる。その結果、スタータモータに過大な負荷が作用するとともに、運転性にも支障をきたすなどの不都合を招くことがあった。
【0004】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、エンジンの自動停止・始動を行う車両にあって、同エンジンの再始動をより好適に行うことのできる車両の制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、車載されたエンジンの始動を行う始動手段を備え、所定の停止条件が満たされるとき自動的に前記エンジンの運転を停止させ、且つ所定の始動条件が満たされるとき前記始動手段を駆動して自動的に前記エンジンの再始動を行う車両の制御装置において、前記所定の始動条件が満たされて前記エンジンの再始動を行うべく前記始動手段が駆動されているとき、該始動手段の駆動力が前記車両の駆動系に伝達される状態であることが検出されることを条件に同始動手段の駆動を中断することを要旨とする。
【0006】
請求項1記載の発明のこうした構成によれば、エンジンの運転が停止された後、所定の始動条件が満たされると同エンジンの再始動を行うべく例えばスタータモータ等からなる始動手段が駆動される。そして、こうして始動手段が駆動されているときに、該始動手段の駆動力が駆動系に伝達される状態、例えば車両が走行可能な状態となったときは、エンジンの再始動はもとより、同始動手段の駆動が中断される。すなわち、エンジンを再始動すべく始動手段の駆動が開始された後であっても、同始動手段に過大な負荷が作用する虞のあるときは、エンジンの再始動はもとより、始動手段の駆動が中断されるようになる。その結果、始動手段に過大な負荷が作用することが好適に抑制されるようになる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、車載されたエンジンの始動を行う始動手段と、同じく車載された手動の変速機とを備え、所定の停止条件が満たされるとき自動的にエンジンの運転を停止させ、且つ所定の始動条件が満たされるとき前記始動手段を駆動して自動的に前記エンジンの再始動を行う車両の制御装置において、前記所定の始動条件が満たされて前記エンジンの再始動を行うべく前記始動手段が駆動されているとき、前記変速機の変速位置がニュートラル以外であることが検出され、且つ前記変速機への動力を接続・切断するクラッチが接続状態であることが検出されることを条件に前記始動手段の駆動を中断することを要旨とする。
【0008】
請求項2記載の発明のこうした構成によれば、エンジンの運転が停止された後、所定の始動条件が満たされると同エンジンの再始動を行うべく例えばスタータモータ等からなる始動手段が駆動される。こうして始動手段が駆動されているときに、変速機の変速位置がニュートラル以外であり、且つクラッチが接続状態にある場合には、エンジンの再始動はもとより、同始動手段の駆動が中断される。すなわち、エンジンを再始動すべく始動手段の駆動が開始された後であっても、該始動手段の駆動力が駆動系に伝達される状態、例えば車両が走行可能な状態であるときは、エンジンの再始動はもとより、始動手段の駆動が中断されるようになる。その結果、始動手段に過大な負荷が作用することが好適に抑制されるようになる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の車両の制御装置において、前記始動手段の駆動の中断が、運転者による前記車両の発進操作及び発進準備操作以外の操作に基づいて前記エンジンの再始動が行われているときにのみ実行されることを要旨とする。
【0010】
運転者による車両の発進操作及び発進準備操作以外の操作に基づいてエンジンの再始動が行われる場合は、運転者は、エンジンの再始動が行われることを必ずしも予期していない。そのため、このような時に始動手段の駆動力が駆動系に伝達される状態となると、運転者に違和感を与える虞がある。一方、運転者の発進操作あるいは発進準備操作に基づいてエンジンの再始動が行われているときは、そのような虞は生じない。
【0011】
この点、請求項3記載の発明の上記構成によれば、始動手段の駆動力が駆動系に伝達される状態となったとしても、それが運転者の意図したものでない場合にのみ、エンジンの再始動を中断させることができるようになる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項2記載の車両の制御装置において、前記始動手段の駆動の中断が、前記クラッチの接続される速度が所定の速度以上であることが検出されるときにのみ実行されることを要旨とする。
【0013】
運転者が誤操作や姿勢の変更等によりうっかりクラッチペダルから足を踏み外した場合は通常、クラッチペダルは急速に戻ることとなる。そのため、クラッチが接続される速度も速い。一方、運転者が車両を発進させるためにクラッチを接続する場合は通常、クラッチを完全に接続した状態とする前にいわゆる半クラッチの状態を形成するため、クラッチペダルは比較的ゆっくりと戻される。そのため、クラッチの接続される速度は比較的遅くなる。
【0014】
この点、請求項4記載の発明の上記構成によれば、クラッチの接続される速度が所定の速度以上となる、いわば運転者の誤操作や姿勢の変更等に起因するクラッチペダル操作があった場合にのみ、エンジンの再始動が中断されるようになる。一方、エンジンの再始動が完了する前にクラッチが接続されたとしても、それが運転者の意思によるものである場合は、同エンジンの再始動を継続させることができるようにもなる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の車両の制御装置において、前記始動条件は前記エンジンの回転が停止していることを含み、前記始動手段の駆動力が前記車両の駆動系に伝達される状態であることの検出に基づいて該始動手段の駆動を中断した後、同始動手段の駆動力が前記車両の駆動系に伝達される状態であることが解除されることを条件に、前記エンジンが回転している状態であっても前記始動手段の駆動を再開することを要旨とする。
【0016】
エンジンの始動が完了する前に始動手段の駆動が中断されたとしても、該エンジンは、しばらくの間は慣性により回転を続けることとなる。
この点、請求項5記載の発明の上記構成によれば、始動手段の駆動を中断する条件が成立して該始動手段の駆動が中断された後、この条件が不成立となった場合は、エンジンの回転の停止を待たず同始動手段の駆動が再開されるようになる。その結果、エンジンの回転が停止する前に始動手段の駆動が再開された場合は、エンジンが停止している状態から始動を行う場合と比較して、同エンジンの始動を速やかに完了させることができるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる車両の制御装置を具体化した第1の実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。本実施形態では、車載されたエンジンの運転状態を制御するエンジン制御装置、同エンジンの自動停止・始動制御を行うエンジンの自動停止・始動制御装置に具体化されている。ここで、エンジン制御装置は、エンジンの始動にともない燃料噴射量や点火時期を制御する装置である。また、エンジンの自動停止・始動制御装置は、所定の停止条件が満たされるとき自動的にエンジンの運転を停止させ、且つ所定の始動条件が満たされるときスタータを駆動して自動的にエンジンの再始動を行う装置である。
【0018】
なお、上記エンジンの自動停止・始動制御装置は、エンジンの不要な作動時間を減らして燃料の節約や排出ガスの低減を図るものである。そのため、同装置は、エコノミーランニングシステム(エコランシステム)とも称される。
【0019】
さて、図1に示されるように、この車両はエンジン10を備えており、このエンジン10の動力は、クラッチ20及び手動の変速機30等を介して駆動輪に伝達される。
【0020】
上記クラッチ20の接続・切断状態は、運転者によるクラッチペダル22の踏込み操作によって切替えられる。このクラッチペダル22の踏込み量は、クラッチペダルロワースイッチ84、クラッチペダルアッパースイッチ86、クラッチストロークセンサ88によって検出される。このクラッチペダルロワースイッチ84は、上記クラッチペダル22がほぼ一杯まで踏み込まれたときにON状態となる。一方、上記クラッチペダルアッパースイッチ86は、上記クラッチペダル22がまったく又はほとんど踏込まれていないとき、例えば同クラッチペダル22の上に運転者が足をのせているだけのときにON状態となる。さらに、上記クラッチペダルロワースイッチ84の検出位置とクラッチペダルアッパースイッチ86の検出位置との間における上記クラッチペダル22の位置が、上記クラッチストロークセンサ88によって検出される。
【0021】
また、上記変速機30は、1〜5速の前進変速位置、後進変速位置、同変速機30のギアが噛み合っていない状態のニュートラル位置をそれぞれ取り得る。そして、これら変速位置の切替えは、運転者のシフトレバー操作等の変速操作によって行われる。この変速機30の変速位置は、シフトポジションセンサ82によって検出される。
【0022】
また、上記エンジン10は、その始動を行うためのスタータ40(始動手段)を備えている。このスタータ40には、イグニッションスイッチ42を介してバッテリ44が接続されている。そして、運転者がこのイグニッションスイッチ42をST位置まで操作することにより、上記バッテリ44の電力が上記スタータ40に供給される。これにより、スタータ40のモータ40aが駆動され、上記エンジン10の始動が行われる。
【0023】
また、この車両は、ブレーキペダル(図示略)の踏力を軽減するためのアシスト手段として、ブレーキブースタ50を備えている。このブレーキブースタ50は、吸気通路(図示略)内に生じる吸気負圧を蓄圧して、その蓄圧された負圧(ブレーキ負圧)に基づきアシスト力を得るようにしている。そして、このブレーキ負圧は、ブレーキの使用によって次第に小さくなり大気圧に近付いていく。それとともに、ブレーキブースタ50のアシスト力は弱くなる。したがって、ブレーキ負圧を確保するためには、上記エンジン10を適宜回転させて吸気負圧を発生させる必要がある。なお、このブレーキ負圧は、圧力センサ52によって検出される。
【0024】
また、この車両は、エンジン10の上記自動停止及び再始動を行う自動停止・始動制御装置60を備えている。この自動停止・始動制御装置60は、演算ユニットをはじめ、各種制御プログラムや演算用マップ、制御の実行に際して算出されるデータ等を記憶保持するメモリを備えている。そして、この自動停止・始動制御装置60には、イグニッションスイッチ42、圧力センサ52、シフトポジションセンサ82、クラッチペダルロワースイッチ84、クラッチペダルアッパースイッチ86、クラッチストロークセンサ88が接続されている。さらに、この自動停止・始動制御装置60には、車速センサ90、エコランキャンセルスイッチ92、エンジンフードスイッチ94、96、及び運転席ドアスイッチ98が接続されている。
【0025】
また、上記自動停止・始動制御装置60には、上記の各種センサ類によって検出される信号が入力される。すなわち、この自動停止・始動制御装置60には、上記イグニッションスイッチ42によって検出されるイグニッション信号IG、上記圧力センサ52によって検出されるブレーキ負圧BP、シフトポジションセンサ82によって検出される変速機30の変速位置SPが入力される。また、上記自動停止・始動制御装置60には、上記クラッチペダルロワースイッチ84、クラッチペダルアッパースイッチ86によってそれぞれ検出される上記クラッチペダル22の踏込みの有無の信号CPL、CPUが入力される。さらに、上記自動停止・始動制御装置60には、クラッチストロークセンサ88によって検出される上記クラッチペダル22の位置CS、上記車速センサ90によって検出される車速SPD、エコランキャンセルスイッチ92によって検出される自動停止・始動制御の禁止信号ECRCが入力される。また、同自動停止・始動制御装置60には、エンジンフードスイッチ94、96によって検出されるエンジンフード54の開閉信号EF1、EF2、運転席ドアスイッチ98によって検出される運転席ドア56の開閉信号DDが入力される。
【0026】
また、この車両は、上記エンジン10の運転状態を制御するエンジン制御装置70を備えている。このエンジン制御装置70は、演算ユニットをはじめ、各種制御プログラムや演算用マップ、制御の実行に際して算出されるデータ等を記憶保持するメモリを備えている。そして、このエンジン制御装置70は、燃料供給制御手段12に信号を出力して燃料噴射量や点火時期を制御する。また、上記エンジン10の自動停止制御に際し、同エンジン制御装置70は、上記燃料供給制御手段12に燃料カット信号FCを出力して同エンジン10の運転を停止させる。なお、このエンジン制御装置70には、エンジン10の回転速度センサ100が接続されている。そして、このエンジン制御装置70には、この回転速度センサ100によって検出されるエンジン10の回転速度信号NEが入力される。
【0027】
また、上記自動停止・始動制御装置60と上記エンジン制御装置70とは、通信線を介して電気的に接続されている。そして、これらは互いに信号の送受信を行う。ちなみに、上記エンジン10の自動停止制御時には、上記自動停止・始動制御装置60からエンジン制御装置70へとエンジン10の停止要求信号ESが送信される。また、上記エンジン制御装置70からは、自動停止・始動制御許可信号ECRP、エンジン10の回転速度信号NEが上記自動停止・始動制御装置60へと送信される。
【0028】
次に、上記エンジン10の自動停止・始動制御における制御状態(モード)の推移について、図2を参照して説明する。
(1)モード0
運転者が、上記イグニッションスイッチ42をOFF位置からON位置に操作したときに入るモードである。上記エンジン10は、自動停止制御以外による停止状態となっている。例えば、上記エンジン10がいわゆるエンストしたときも、このモード0へと移行する。また、上記エンジン10の自動停止・始動制御の中止条件が成立したときも、このモード0へと移行する。エンジン10の自動停止・始動制御の中止条件は、例えば、運転席ドアが開いていること、またはエンジンフードが開いていることのいずれかが満たされている場合に成立したと判定される。また、このモード0において、運転者が上記イグニッションスイッチ42をST位置まで操作することにより、上記エンジン10の始動が行われてモード1へと移行する。
【0029】
(2)モード1
このようにしてエンジン10の始動が行われた後、上記エンジン制御装置70により同エンジン10の運転状態を制御するモードである。上記エンジン10は、当該車両を走行させる動力を発生させるため又はアイドリング状態を維持するために回転状態となっている。また、上記エンジン10の再始動制御が行われ、同エンジン10の再始動が完了した場合もこのモード1へと移行する。このモード1において、上記エンジン10の自動停止条件が成立した場合は、上記自動停止・始動制御装置60から上記エンジン制御装置70へとエンジン10の停止要求信号ESが送信される。そして、同エンジン10の自動停止制御を行うモード2へと移行する。上記エンジン10の自動停止条件は、例えば、以下の条件がすべて成立した場合に成立したものと判定される。
・システムの異常がないこと。
・エンジン10の暖機が完了していること。
・運転席ドアが閉じていること。
・エンジンフードが閉じていること。
・エコランキャンセルスイッチ92がOFFであること。
・車速が0であること。
・変速機30の変速位置がニュートラルであり、且つクラッチペダル22が踏み込まれていないこと。
【0030】
(3)モード2
このようにしてエンジン10の停止要求信号ESが送信された後、同エンジン10の自動停止制御を行うモードである。上記エンジン制御装置70は、上記燃料供給制御手段12に燃料カット信号FCを出力して、同エンジン10の運転を停止させる制御を行う。そして、このエンジン10の停止が完了したと判定された場合は、同エンジン10が自動停止制御により停止した状態であるモード3へと移行する。上記エンジン10の停止完了の条件は、例えば、以下の条件がすべて成立した場合に成立したものと判定される。
・システム異常がないこと。
・エンジン10の回転速度が300rpmより小さいこと。
・エンジン10が停止したと判定された状態が200ms以上継続していること。
【0031】
(4)モード3
このようにしてエンジン10の停止が完了したと判定されたときに入るモードである。上記エンジン10は、自動停止制御による停止状態となっている。そして、このモード3では、上記エンジン10の再始動条件の判定及び自動停止・始動制御の中止条件の判定等を行う。また、上記エンジン10の再始動制御において、同エンジン10の再始動の中断条件が成立したときも、このモード3へと移行する。このモード3において、上記エンジン10の再始動条件が成立した場合は、同エンジン10の再始動制御を行うモード4へと移行する。なお、上記エンジン10の再始動条件の判定、及び同エンジン10の再始動制御における再始動の中断条件の判定については後述する。
【0032】
(5)モード4
このようにしてエンジン10の再始動条件が成立した後、同エンジン10の再始動制御を行うモードである。上記自動停止・始動制御装置60は、上記スタータ40へとスタータ駆動信号SMDを出力して、モータ40aの駆動を行う。そして、このエンジン10の再始動が完了したと判定された場合は、上記エンジン制御装置70により同エンジン10の運転状態を制御する状態であるモード1へと移行する。このエンジン10の再始動完了の条件は、例えば、同エンジン10の回転速度が500rpm(始動回転速度)に到達した場合に、成立したと判定される。
【0033】
以下、本実施形態にかかる車両の制御装置の上記自動停止・始動制御装置60による上記エンジン10の再始動条件の判定を、図3を参照して詳細に説明する。
【0034】
図3は、この車両の制御装置のエンジン再始動条件の判定の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、上記エンジン10の自動停止・始動制御におけるモードがモード3である場合に、自動停止・始動制御装置60により所定の周期をもって繰り返し実行される。
【0035】
同図3に示されるように、この一連の処理では、まず、エンジンフードが閉じている状態であるか否かが判定される(ステップ100)。具体的には、上記エンジンフードスイッチ94、96により検出されるエンジンフード54の開閉信号EF1、EF2に基づいて、上記エンジンフード54が閉じている状態であるか否かが判定される。
【0036】
この判定処理を通じて、エンジンフードが閉じている状態である旨判定された場合には(ステップ100:YES)、イグニッションスイッチがON位置であるか否かが判定される(ステップ110)。具体的には、上記イグニッションスイッチ42により検出されるイグニッション信号IGに基づいて、同イグニッションスイッチ42がON位置であり且つその状態が5秒以上継続しているか否かが判定される。
【0037】
この判定処理を通じて、イグニッションスイッチがON位置である旨判定された場合には(ステップ110:YES)、エンジンが停止した状態であるか否かが判定される(ステップ120)。具体的には、上記回転速度センサ100により検出されて上記エンジン制御装置70から送信されるエンジン10の回転速度信号NEに基づいて、上記エンジン10の回転速度が200rpmより小さいか否かが判定される。
【0038】
この判定処理を通じて、エンジンが停止した状態である旨判定された場合には(ステップ120:YES)、運転者によるエンジン始動要求が有るか否かが判定される(ステップ130)。具体的には、上記シフトポジションセンサ82により検出される上記変速機30の変速位置SPに基づいて、同変速機30の変速位置がニュートラルであるか否かが判断される。また、上記クラッチペダルロワースイッチ84により検出される上記クラッチペダル22の踏込みの有無の信号CPLに基づいて、同クラッチペダル22が踏込まれた状態であるか否かかが判断される。そして、上記変速機30の変速位置がニュートラル以外であり、且つ上記クラッチペダル22が踏み込まれた状態であるか否かが判定される。すなわち、上記変速機30の変速位置がニュートラル以外であり、且つ上記クラッチペダル22が踏み込まれた状態である場合は、運転者が当該車両を走行させることを意図しているものとみなすことができる。そのため、運転者によるエンジン始動要求が有るものと判定する。
【0039】
一方、エンジンフードが閉じている状態ではない旨判定された場合(ステップ100:NO)又は上記イグニッションスイッチがON位置ではない旨判定された場合(ステップ110:NO)又はエンジンが停止した状態ではない旨判定された場合(ステップ120:NO)には、エンジン再始動条件は成立しない。このようにしてエンジン再始動条件が不成立とされた後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード3の状態が維持され、モード4への移行は行われない。すなわち、これらの場合には、上記エンジン10の再始動を行うための条件が成立していないものとみなされ、同エンジン10の再始動は行われない。
【0040】
また、上記判定処理を通じて、運転者によるエンジン始動要求が有る旨判定された場合には(ステップ130:YES)、エンジンの再始動条件が成立する(ステップ160)。このようにしてエンジン再始動条件が成立した後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード3の状態からモード4への移行が行われる。すなわち、運転者のエンジン始動要求に応じて、上記エンジン10の再始動が行われる。
【0041】
一方、この判定処理を通じて、運転者によるエンジン始動要求がない旨判定された場合には(ステップ130:NO)、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求が有るか否かが判定される(ステップ140)。具体的には、上記圧力センサ52によって検出されるブレーキ負圧BPに基づいて、上記ブレーキブースタ50の負圧が所定の基準値より小さいか否か(所定の基準値よりも大気圧側の値であるか否か)が判断される。また、上記シフトポジションセンサ82により検出される上記変速機30の変速位置SPに基づいて、同変速機30の変速位置がニュートラルであるか否かが判断される。そして、上記ブレーキブースタ50の負圧が所定の基準値より小さいものであり、且つ上記変速機30の変速位置がニュートラルであるか否かが判定される。すなわち、上記ブレーキブースタ50の負圧が所定の基準値より小さいものであり、且つ上記変速機30の変速位置がニュートラルである場合は、所定のブレーキ負圧を確保するため上記エンジン10を回転させる必要があり、かつ同エンジン10の再始動が可能な状態とみなすことができる。そのため、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求が有るものと判定する。
【0042】
この判定処理を通じて、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求が有る旨判定された場合には(ステップ140:YES)、エンジンの再始動条件が成立する(ステップ160)。このようにしてエンジン再始動条件が成立した後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード3の状態からモード4への移行が行われる。すなわち、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求に応じて、上記エンジン10の再始動が行われる。
【0043】
一方、この判定処理を通じて、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求がない旨判定された場合には(ステップ140:NO)、車速増加によるエンジン始動要求が有るか否かが判定される(ステップ150)。具体的には、上記車速センサ90によって検出される車速SPDに基づいて、当該車両の車速が所定の基準値以上か否かが判断される。また、上記シフトポジションセンサ82により検出される上記変速機30の変速位置SPに基づいて、同変速機30の変速位置がニュートラルであるか否かが判断される。また、上記クラッチペダルロワースイッチ84、クラッチペダルアッパースイッチ86によりそれぞれ検出される上記クラッチペダル22の踏込みの有無の信号CPL、CPUに基づいて、同クラッチペダル22が踏込まれた状態であるか否かかが判断される。そして、これらが以下の条件をすべて満たすか否かが判定される。
・当該車両の車速が所定の基準値以上であること。
・変速機30の変速位置がニュートラルであること、又はクラッチペダル22が踏込まれた状態であること。
【0044】
すなわち、上記条件が満たされた場合は、運転者が、坂道等でブレーキを解除して、坂道の勾配を利用して当該車両を走行させることを意図しており、かつ同エンジン10の再始動が可能な状態とみなすことができる。そのため、車速増加によるエンジン始動要求が有るものと判定する。
【0045】
この判定処理を通じて、車速増加によるエンジン始動要求が有る旨判定された場合には(ステップ150:YES)、エンジンの再始動条件が成立する(ステップ160)。このようにしてエンジン再始動条件が成立した後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード3の状態からモード4への移行が行われる。すなわち、車速増加によるエンジン始動要求に応じて、上記エンジン10の再始動が行われる。
【0046】
一方、この判定処理を通じて、車速増加によるエンジン始動要求がない旨判定された場合には(ステップ150:NO)、エンジン再始動条件は成立しない。このようにしてエンジン再始動条件が不成立とされた後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード3の状態が維持され、モード4への移行は行われない。すなわち、この場合には、上記エンジン10の始動要求がないものとみなされ、同エンジン10の再始動は行われない。
【0047】
次に、本実施形態にかかる車両の制御装置の上記自動停止・始動制御装置60による上記エンジン10の再始動の中断条件の判定を、図4を参照して詳細に説明する。
【0048】
図4は、この車両の制御装置のエンジン再始動の中断条件の判定の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、上記エンジン10の自動停止・始動制御におけるモードがモード4である場合に、自動停止・始動制御装置60により所定の周期をもって繰り返し実行される。
【0049】
同図4に示されるように、この一連の処理では、まず、変速機の変速位置がニュートラルであるか否かが判定される(ステップ200)。具体的には、上記シフトポジションセンサ82により検出される上記変速機30の変速位置SPに基づいて、同変速機30の変速位置がニュートラルであるか否かが判定される。すなわち、上記変速機30の変速位置がニュートラルである場合は、上記クラッチ20が接続状態となっていても、上記モータ40aの駆動力が駆動系に伝達されることはない。そのため、上記エンジン10の再始動を中断する必要がある状況は生じない。
【0050】
この判定処理を通じて、変速機の変速位置がニュートラルである旨判定された場合には(ステップ200:YES)、エンジン再始動の中断条件は成立しない。このようにしてエンジン再始動の中断条件が不成立とされた後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態が維持され、モード3への移行は行われない。すなわち、上記エンジン10の再始動制御が継続して行われる。
【0051】
一方、この判定処理を通じて、変速機の変速位置がニュートラルでない旨判定された場合には(ステップ200:NO)、クラッチペダルが確実に踏込まれているか否かが判定される(ステップ210)。具体的には、上記クラッチペダルロワースイッチ84により検出される上記クラッチペダル22の踏込みの有無の信号CPLに基づいて、同クラッチペダル22がほぼ一杯まで踏込まれた状態であるか否かかが判断される。また、上記クラッチストロークセンサ88によって検出される上記クラッチペダル22の位置CSに基づいて、上記クラッチ20が実際に接続された状態であるか否かかが判断される。すなわち、上記クラッチストロークセンサ88により検出される上記クラッチペダル22の位置の変化によって、実際に上記クラッチ20が接続される位置を検出することができる。例えば、運転者がいわゆる半クラッチの状態とするときは、半クラッチの状態となる位置で上記クラッチペダル22が保持される。そのため、半クラッチの状態となる位置では、クラッチペダル22の位置変化が小さくなる。よって、このクラッチペダル22の位置変化が小さくなる位置において、上記クラッチ20は実際に接続された状態となると推定することができる。また、上記クラッチペダルアッパースイッチ86によって検出される上記クラッチペダル22の踏込みの有無の信号CPUに基づいて、同クラッチペダル22がまったく又はほとんど踏み込まれていない状態、例えば同クラッチペダル22の上に運転者が足をのせているだけの状態であるか否かかが判断される。
【0052】
そして、これらが以下の条件をすべて満たした場合に、上記クラッチペダル22が確実に踏込まれていると判定する。
・クラッチペダル22がほぼ一杯まで踏込まれた状態であること。
・クラッチ20が実際に接続された状態でないこと。
・クラッチペダル22がまったく又はほとんど踏み込まれていない状態でないこと。
【0053】
すなわち、上記変速機30の変速位置がニュートラルでなく(ステップ200:NO)、かつクラッチペダル22が確実に踏み込まれていないときは、上記モータ40aの駆動力が駆動系に伝達される状態となっていると予想される。
【0054】
この判定処理を通じて、クラッチペダルが確実に踏込まれていない旨判定された場合には(ステップ210:NO)、エンジンの再始動の中断条件が成立する(ステップ220)。このようにしてエンジン再始動条件が成立した後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態からモード3への移行が行われる。すなわち、上記エンジン10の再始動制御は中断され、同エンジン10は自動停止制御による停止状態となる。
【0055】
一方、この判定処理を通じて、クラッチペダルが確実に踏込まれている旨判定された場合には(ステップ210:YES)、エンジン再始動の中断条件は成立しない。このようにしてエンジン再始動の中断条件が不成立とされた後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態が維持され、モード3への移行は行われない。すなわち、上記エンジン10の再始動制御が継続して行われる。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に列記するような優れた効果を得ることができるようになる。
(1)モータ40aが駆動されているときに、変速機30の変速位置がニュートラル以外であり、且つクラッチ20が接続状態にある場合には、エンジン10の再始動はもとより、同モータ40aの駆動が中断される。すなわち、エンジン10を再始動すべくモータ40aの駆動が開始された後であっても、同モータ40aの駆動力が駆動系に伝達される状態、例えば当該車両が走行可能な状態であるときは、エンジン10の再始動はもとより、モータ40aの駆動が中断されるようになる。その結果、モータ40aに過大な負荷が作用することが好適に抑制されるようになる。
【0057】
(2)変速機30の変速位置がニュートラルであるときは、クラッチ20が接続状態となっていても、エンジン10の再始動制御が継続される。すなわち、モータ40aの駆動力が駆動系に伝達される虞がない場合は、エンジン10の再始動は中断されない。その結果、エンジン10の再始動制御が不要に中断されることを避けることができるようになる。
【0058】
(3)クラッチペダルロワースイッチ84、クラッチストロークセンサ88、クラッチペダルアッパースイッチ86のうち、いずれか1つでもクラッチ20が接続状態であることを検出したときはエンジン10の再始動制御が中断される。その結果、クラッチペダル22が確実に踏込まれている場合にのみ、エンジン10の再始動を継続することができるようになる。
【0059】
(第2の実施形態)
以下、本発明にかかる車両の制御装置を具体化した第2の実施形態について、図5を参照して説明する。
【0060】
本実施形態の車両の制御装置は、上記第1の実施形態にかかる車両の制御装置のエンジン再始動の中断条件の判定に、これがブレーキ負圧確保のための再始動であるか否かの判定を追加している。上記以外は、第1の実施形態にかかる車両の制御装置と同様の構成であるため、その説明を省略する。
【0061】
次に、図5を参照して、本実施形態のエンジン再始動の中断条件の判定について説明する。なお、ステップ300、310の処理は、図4に示したステップ200、210と同様の処理であるため、その説明を省略する。
【0062】
クラッチペダルが確実に踏込まれていない旨判定された場合には(ステップ310:NO)、ブレーキ負圧確保のための再始動であるか否かが判定される(ステップ320)。すなわち、現在のエンジン10の再始動制御が、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求(図3のステップ140:YES)により行われているものであるか否かが判定される。具体的には、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求が有る旨判定された場合は、フラグの値を「1」にセットするようにして、そのフラグの値に基づいて判定することができる。
【0063】
すなわち、運転者による当該車両の発進操作及び発進準備操作以外の条件に基づいて上記エンジン10の再始動が行われる場合は、運転者は、エンジンの再始動が行われることを必ずしも予期していない。そのため、このような時にモータ40aの駆動力が駆動系に伝達される状態となると、運転者に違和感を与える虞がある。上記運転者による当該車両の発進操作及び発進準備操作とは、例えば、図3のステップ130において判定した運転者によるエンジン始動要求、同図3のステップ150において判定した車速増加によるエンジン始動要求などがある。一方、このような運転者の発進操作及び発進準備操作に基づいて上記エンジン10の再始動が行われているときは、上記エンジン10の再始動制御において上記モータ40aの駆動力が駆動系に伝達される状態となったとしても、同運転者に違和感を与えるような虞は生じない。そこで、ブレーキ負圧確保のための再始動であるか否かを判定することにより、このエンジン10の再始動が運転者の意図したものであるか否か判定することができるようになる。
【0064】
この判定処理を通じて、ブレーキ負圧確保のための再始動である旨判定された場合には(ステップ320:YES)、エンジンの再始動の中断条件が成立する(ステップ330)。このようにしてエンジン再始動条件が成立した後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態からモード3への移行が行われる。すなわち、上記エンジン10の再始動制御は中断され、同エンジン10は自動停止制御による停止状態となる。
【0065】
一方、この判定処理を通じて、ブレーキ負圧確保のための再始動でない旨判定された場合には(ステップ320:NO)、エンジン再始動の中断条件は成立しない。このようにしてエンジン再始動の中断条件が不成立とされた後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態が維持され、モード3への移行は行われない。すなわち、上記エンジン10の再始動制御が継続して行われる。
【0066】
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に記載するような優れた効果を得ることができるようになる。
(1)ブレーキ負圧確保のための再始動であるか否かを判定することにより、このエンジン10の再始動が運転者の意図したものであるか否か判定することができるようになる。その結果、モータ40aの駆動力が駆動系に伝達される状態となったとしても、それが運転者の意図したものでない場合にのみ、エンジン10の再始動を中断させることができるようになる。
【0067】
(第3の実施形態)
以下、本発明にかかる車両の制御装置を具体化した第3の実施形態について、図6を参照して説明する。
【0068】
本実施形態の車両の制御装置は、上記第1の実施形態にかかる車両の制御装置のエンジン再始動の中断条件の判定に、クラッチの接続速度が所定の速度以上であるか否かの判定を追加している。上記以外は、第1の実施形態にかかる車両の制御装置と同様の構成であるため、その説明を省略する。
【0069】
次に、図6を参照して、本実施形態のエンジン再始動の中断条件の判定について説明する。なお、ステップ400、410の処理は、図4に示したステップ200、210と同様の処理であるため、その説明を省略する。
【0070】
クラッチペダルが確実に踏込まれていない旨判定された場合には(ステップ410:NO)、クラッチの接続速度が算出される(ステップ420)。具体的には、上記クラッチストロークセンサ88によって検出される上記クラッチペダル22の位置CSの変化度合いに基づいて、上記クラッチペダル22の戻り速度CPVを算出する。
【0071】
このようにしてクラッチの接続速度が算出された後、クラッチの接続速度が基準値以上であるか否かが判定される(ステップ430)。具体的には、上記クラッチペダル22の戻り速度CPVが、基準値CPVF以上であるか否かが判定される。ここで、上記基準値CPVFは、運転者の変速操作時の上記クラッチペダル22の戻り速度や、運転者がいわゆる半クラッチの状態とするときの同クラッチペダル22の戻り速度等を参考にして、それらよりも大きな速度に設定される。すなわち、運転者が誤操作等によりうっかり上記クラッチペダル22から足を踏み外した場合は、同クラッチペダル22は急速に戻ることとなる。そのため、上記クラッチ20が接続される速度も速い。一方、運転者が当該車両を発進させるために上記クラッチ20を接続する場合は通常、同クラッチ20を完全に接続した状態とする前にいわゆる半クラッチの状態を形成するため、上記クラッチペダル22は比較的ゆっくりと戻される。そのため、上記クラッチ20の接続される速度は比較的遅くなる。つまり、ここで設定される基準値CPVFは、運転者が誤操作によりうっかり上記クラッチペダル22を踏み外したような場合でなければ、通常取り得ない速度に設定される。
【0072】
この判定処理を通じて、クラッチの接続速度が基準値以上である旨判定された場合には(ステップ430:YES)、エンジンの再始動の中断条件が成立する(ステップ440)。このようにしてエンジン再始動条件が成立した後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態からモード3への移行が行われる。すなわち、上記エンジン10の再始動制御は中断され、同エンジン10は自動停止制御による停止状態となる。
【0073】
一方、この判定処理を通じて、クラッチの接続速度が基準値以上でない旨判定された場合には(ステップ430:NO)、エンジン再始動の中断条件は成立しない。このようにしてエンジン再始動の中断条件が不成立とされた後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態が維持され、モード3への移行は行われない。すなわち、上記エンジン10の再始動制御が継続して行われる。
【0074】
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に記載するような優れた効果を得ることができるようになる。
(1)クラッチ20の接続される速度が基準値CPVF以上となる、いわば運転者の誤操作や姿勢の変更等に起因するクラッチペダル22の操作があった場合にのみ、エンジン10の再始動が中断されるようになる。一方、エンジン10の再始動が完了する前にクラッチ20が接続されたとしても、それが運転者の意思によるものである場合は、同エンジン10の再始動を継続させることができるようにもなる。
【0075】
なお、本発明にかかる車両の制御装置は上記の各実施形態に限定されるものではなく、それら各実施形態を適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
【0076】
・上記第1〜第3の各実施形態では、エンジン10の始動手段としてスタータ40を採用するようにしたが、例えば、エンジンの始動機能と発電機能を併せ持つモータジェネレータを採用することもできる。かかる構成によっても、上記第1〜第3の各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0077】
・上記第1〜第3の各実施形態では、クラッチペダルロワースイッチ84、クラッチストロークセンサ88、クラッチペダルアッパースイッチ86のうち、いずれか1つでもクラッチ20が切断状態であることを検出したときはエンジン10の再始動制御が中断されるようにした。しかし、クラッチペダルロワースイッチ84がクラッチ20の切断状態を検出したとしても、クラッチストロークセンサ88が同クラッチ20の切断状態を検出するまでは、エンジン10の再始動制御を継続するようにしてもよい。すなわち、クラッチペダルロワースイッチ84の検出位置は、通常クラッチペダル22をほぼ完全に踏み込んだ位置に設定される。そのため、クラッチペダルロワースイッチ84によりクラッチペダル22が踏込まれていないことが検出されたとしても、実際にはクラッチ20が接続されていないことがある。そこで、クラッチストロークセンサ88がクラッチ20の切断状態を検出するまではエンジン10の再始動制御を継続することにより、クラッチペダル22の踏込みが若干緩んだとしても、クラッチ20が実際に接続されていない場合は、エンジン10の再始動を継続させることができるようになる。
【0078】
・上記第1〜第3の各実施形態では、エンジン10の再始動条件の判定において同エンジン10が停止中であるか否か判定して、同エンジン10が停止中でないときは同エンジン10の再始動を行わないようにしたが、この判定条件を省略するようにしてもよい。すなわち、エンジン10の始動が完了する前にモータ40aの駆動が中断されたとしても、同エンジン10は、しばらくの間は慣性により回転を続けることとなる。そこで、上記構成とすることにより、モータ40aの駆動を中断する条件が成立して同モータ40aの駆動が中断された後、この条件が不成立となった場合は、同エンジン10の回転の停止を待たず同モータ40aの駆動が再開されるようになる。その結果、エンジン10の回転が停止する前にモータ40aの駆動が再開された場合は、エンジン10が停止している状態から始動を行う場合と比較して、同エンジン10の始動を速やかに完了させることができるようになる。
【0079】
・上記第1〜第3の各実施形態では、運転者によるクラッチペダル22の操作によりクラッチ20の接続・切断状態を切替える車両を例示したが、自動的にクラッチの接続・切断制御を行う車両に本発明を適用するようにしてもよい。要するに、エンジンの動力の接続・切断状態を切替えるクラッチを備える車両であれば、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる車両の制御装置の第1の実施形態についてその概略を示すブロック図。
【図2】同実施形態のエンジン自動停止・始動制御についてその制御状態の遷移を示す状態遷移図。
【図3】同実施形態のエンジン再始動条件の判定についてその処理手順を示すフローチャート。
【図4】同実施形態のエンジン再始動の中断条件の判定についてその処理手順を示すフローチャート。
【図5】本発明にかかる車両の制御装置の第2の実施形態におけるエンジン再始動の中断条件の判定についてその処理手順を示すフローチャート。
【図6】本発明にかかる車両の制御装置の第3の実施形態におけるエンジン再始動の中断条件の判定についてその処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…エンジン、12…燃料供給制御手段、20…クラッチ、22…クラッチペダル、30…変速機、40…スタータ、40a…モータ、42…イグニッションスイッチ、44…バッテリ、50…ブレーキブースタ、52…圧力センサ、60…自動停止・始動制御装置、70…エンジン制御装置、82…シフトポジションセンサ、84…クラッチペダルロワースイッチ、86…クラッチペダルアッパースイッチ、88…クラッチストロークセンサ、90…車速センサ、92…エコランキャンセルスイッチ、94、96…エンジンフードスイッチ、98…運転席ドアスイッチ、100…回転速度センサ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、所定の停止条件が満たされるとき自動的にエンジンの運転を停止させ、且つ所定の始動条件が満たされるとき自動的に同エンジンの再始動を行うエンジンの自動停止・始動制御機能を備える車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、燃費性能を向上させる観点から、車両停止時に所定の停止条件が満たされたときに自動的にエンジンの運転を停止させ、また所定の始動条件が満たされたときに同エンジンを再始動させる、エンジンの自動停止・始動制御装置が知られている。例えば、特開平11−257120号公報には、上記自動停止・始動制御装置と手動変速機とを組み合わせた車両が記載されている。この車両は、所定の停止条件が満たされると、上記自動停止・始動制御装置によりエンジンを自動的に停止させる。そして、運転者によりクラッチペダルが踏み込まれていること、且つ変速機の変速位置がニュートラル以外であることを条件として、エンジンの再始動を行うようにしている。これにより、エンジンの停止頻度が増加されて、燃料消費量の節減を図ることができるようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に記載された車両では、エンジンを再始動する条件が満たされると、同エンジンの再始動を行うべくスタータモータの駆動が開始される。そして、このスタータモータの駆動は、エンジンの再始動を確実に行うために、同エンジンの回転速度が所定の始動回転速度に達するまで継続される。ところが、このようにスタータモータが駆動されているときであっても、運転者の誤操作、あるいは運転者の姿勢変更等に起因してクラッチペダルの踏み込みが中断されることがある。しかしこのような車両では、その場合であっても上記スタータモータは継続して駆動される。すなわち、スタータモータの駆動力が駆動系に伝達される状態であるにもかかわらず、同スタータモータの駆動が継続して行われることとなる。その結果、スタータモータに過大な負荷が作用するとともに、運転性にも支障をきたすなどの不都合を招くことがあった。
【0004】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、エンジンの自動停止・始動を行う車両にあって、同エンジンの再始動をより好適に行うことのできる車両の制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、車載されたエンジンの始動を行う始動手段を備え、所定の停止条件が満たされるとき自動的に前記エンジンの運転を停止させ、且つ所定の始動条件が満たされるとき前記始動手段を駆動して自動的に前記エンジンの再始動を行う車両の制御装置において、前記所定の始動条件が満たされて前記エンジンの再始動を行うべく前記始動手段が駆動されているとき、該始動手段の駆動力が前記車両の駆動系に伝達される状態であることが検出されることを条件に同始動手段の駆動を中断することを要旨とする。
【0006】
請求項1記載の発明のこうした構成によれば、エンジンの運転が停止された後、所定の始動条件が満たされると同エンジンの再始動を行うべく例えばスタータモータ等からなる始動手段が駆動される。そして、こうして始動手段が駆動されているときに、該始動手段の駆動力が駆動系に伝達される状態、例えば車両が走行可能な状態となったときは、エンジンの再始動はもとより、同始動手段の駆動が中断される。すなわち、エンジンを再始動すべく始動手段の駆動が開始された後であっても、同始動手段に過大な負荷が作用する虞のあるときは、エンジンの再始動はもとより、始動手段の駆動が中断されるようになる。その結果、始動手段に過大な負荷が作用することが好適に抑制されるようになる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、車載されたエンジンの始動を行う始動手段と、同じく車載された手動の変速機とを備え、所定の停止条件が満たされるとき自動的にエンジンの運転を停止させ、且つ所定の始動条件が満たされるとき前記始動手段を駆動して自動的に前記エンジンの再始動を行う車両の制御装置において、前記所定の始動条件が満たされて前記エンジンの再始動を行うべく前記始動手段が駆動されているとき、前記変速機の変速位置がニュートラル以外であることが検出され、且つ前記変速機への動力を接続・切断するクラッチが接続状態であることが検出されることを条件に前記始動手段の駆動を中断することを要旨とする。
【0008】
請求項2記載の発明のこうした構成によれば、エンジンの運転が停止された後、所定の始動条件が満たされると同エンジンの再始動を行うべく例えばスタータモータ等からなる始動手段が駆動される。こうして始動手段が駆動されているときに、変速機の変速位置がニュートラル以外であり、且つクラッチが接続状態にある場合には、エンジンの再始動はもとより、同始動手段の駆動が中断される。すなわち、エンジンを再始動すべく始動手段の駆動が開始された後であっても、該始動手段の駆動力が駆動系に伝達される状態、例えば車両が走行可能な状態であるときは、エンジンの再始動はもとより、始動手段の駆動が中断されるようになる。その結果、始動手段に過大な負荷が作用することが好適に抑制されるようになる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の車両の制御装置において、前記始動手段の駆動の中断が、運転者による前記車両の発進操作及び発進準備操作以外の操作に基づいて前記エンジンの再始動が行われているときにのみ実行されることを要旨とする。
【0010】
運転者による車両の発進操作及び発進準備操作以外の操作に基づいてエンジンの再始動が行われる場合は、運転者は、エンジンの再始動が行われることを必ずしも予期していない。そのため、このような時に始動手段の駆動力が駆動系に伝達される状態となると、運転者に違和感を与える虞がある。一方、運転者の発進操作あるいは発進準備操作に基づいてエンジンの再始動が行われているときは、そのような虞は生じない。
【0011】
この点、請求項3記載の発明の上記構成によれば、始動手段の駆動力が駆動系に伝達される状態となったとしても、それが運転者の意図したものでない場合にのみ、エンジンの再始動を中断させることができるようになる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項2記載の車両の制御装置において、前記始動手段の駆動の中断が、前記クラッチの接続される速度が所定の速度以上であることが検出されるときにのみ実行されることを要旨とする。
【0013】
運転者が誤操作や姿勢の変更等によりうっかりクラッチペダルから足を踏み外した場合は通常、クラッチペダルは急速に戻ることとなる。そのため、クラッチが接続される速度も速い。一方、運転者が車両を発進させるためにクラッチを接続する場合は通常、クラッチを完全に接続した状態とする前にいわゆる半クラッチの状態を形成するため、クラッチペダルは比較的ゆっくりと戻される。そのため、クラッチの接続される速度は比較的遅くなる。
【0014】
この点、請求項4記載の発明の上記構成によれば、クラッチの接続される速度が所定の速度以上となる、いわば運転者の誤操作や姿勢の変更等に起因するクラッチペダル操作があった場合にのみ、エンジンの再始動が中断されるようになる。一方、エンジンの再始動が完了する前にクラッチが接続されたとしても、それが運転者の意思によるものである場合は、同エンジンの再始動を継続させることができるようにもなる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の車両の制御装置において、前記始動条件は前記エンジンの回転が停止していることを含み、前記始動手段の駆動力が前記車両の駆動系に伝達される状態であることの検出に基づいて該始動手段の駆動を中断した後、同始動手段の駆動力が前記車両の駆動系に伝達される状態であることが解除されることを条件に、前記エンジンが回転している状態であっても前記始動手段の駆動を再開することを要旨とする。
【0016】
エンジンの始動が完了する前に始動手段の駆動が中断されたとしても、該エンジンは、しばらくの間は慣性により回転を続けることとなる。
この点、請求項5記載の発明の上記構成によれば、始動手段の駆動を中断する条件が成立して該始動手段の駆動が中断された後、この条件が不成立となった場合は、エンジンの回転の停止を待たず同始動手段の駆動が再開されるようになる。その結果、エンジンの回転が停止する前に始動手段の駆動が再開された場合は、エンジンが停止している状態から始動を行う場合と比較して、同エンジンの始動を速やかに完了させることができるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる車両の制御装置を具体化した第1の実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。本実施形態では、車載されたエンジンの運転状態を制御するエンジン制御装置、同エンジンの自動停止・始動制御を行うエンジンの自動停止・始動制御装置に具体化されている。ここで、エンジン制御装置は、エンジンの始動にともない燃料噴射量や点火時期を制御する装置である。また、エンジンの自動停止・始動制御装置は、所定の停止条件が満たされるとき自動的にエンジンの運転を停止させ、且つ所定の始動条件が満たされるときスタータを駆動して自動的にエンジンの再始動を行う装置である。
【0018】
なお、上記エンジンの自動停止・始動制御装置は、エンジンの不要な作動時間を減らして燃料の節約や排出ガスの低減を図るものである。そのため、同装置は、エコノミーランニングシステム(エコランシステム)とも称される。
【0019】
さて、図1に示されるように、この車両はエンジン10を備えており、このエンジン10の動力は、クラッチ20及び手動の変速機30等を介して駆動輪に伝達される。
【0020】
上記クラッチ20の接続・切断状態は、運転者によるクラッチペダル22の踏込み操作によって切替えられる。このクラッチペダル22の踏込み量は、クラッチペダルロワースイッチ84、クラッチペダルアッパースイッチ86、クラッチストロークセンサ88によって検出される。このクラッチペダルロワースイッチ84は、上記クラッチペダル22がほぼ一杯まで踏み込まれたときにON状態となる。一方、上記クラッチペダルアッパースイッチ86は、上記クラッチペダル22がまったく又はほとんど踏込まれていないとき、例えば同クラッチペダル22の上に運転者が足をのせているだけのときにON状態となる。さらに、上記クラッチペダルロワースイッチ84の検出位置とクラッチペダルアッパースイッチ86の検出位置との間における上記クラッチペダル22の位置が、上記クラッチストロークセンサ88によって検出される。
【0021】
また、上記変速機30は、1〜5速の前進変速位置、後進変速位置、同変速機30のギアが噛み合っていない状態のニュートラル位置をそれぞれ取り得る。そして、これら変速位置の切替えは、運転者のシフトレバー操作等の変速操作によって行われる。この変速機30の変速位置は、シフトポジションセンサ82によって検出される。
【0022】
また、上記エンジン10は、その始動を行うためのスタータ40(始動手段)を備えている。このスタータ40には、イグニッションスイッチ42を介してバッテリ44が接続されている。そして、運転者がこのイグニッションスイッチ42をST位置まで操作することにより、上記バッテリ44の電力が上記スタータ40に供給される。これにより、スタータ40のモータ40aが駆動され、上記エンジン10の始動が行われる。
【0023】
また、この車両は、ブレーキペダル(図示略)の踏力を軽減するためのアシスト手段として、ブレーキブースタ50を備えている。このブレーキブースタ50は、吸気通路(図示略)内に生じる吸気負圧を蓄圧して、その蓄圧された負圧(ブレーキ負圧)に基づきアシスト力を得るようにしている。そして、このブレーキ負圧は、ブレーキの使用によって次第に小さくなり大気圧に近付いていく。それとともに、ブレーキブースタ50のアシスト力は弱くなる。したがって、ブレーキ負圧を確保するためには、上記エンジン10を適宜回転させて吸気負圧を発生させる必要がある。なお、このブレーキ負圧は、圧力センサ52によって検出される。
【0024】
また、この車両は、エンジン10の上記自動停止及び再始動を行う自動停止・始動制御装置60を備えている。この自動停止・始動制御装置60は、演算ユニットをはじめ、各種制御プログラムや演算用マップ、制御の実行に際して算出されるデータ等を記憶保持するメモリを備えている。そして、この自動停止・始動制御装置60には、イグニッションスイッチ42、圧力センサ52、シフトポジションセンサ82、クラッチペダルロワースイッチ84、クラッチペダルアッパースイッチ86、クラッチストロークセンサ88が接続されている。さらに、この自動停止・始動制御装置60には、車速センサ90、エコランキャンセルスイッチ92、エンジンフードスイッチ94、96、及び運転席ドアスイッチ98が接続されている。
【0025】
また、上記自動停止・始動制御装置60には、上記の各種センサ類によって検出される信号が入力される。すなわち、この自動停止・始動制御装置60には、上記イグニッションスイッチ42によって検出されるイグニッション信号IG、上記圧力センサ52によって検出されるブレーキ負圧BP、シフトポジションセンサ82によって検出される変速機30の変速位置SPが入力される。また、上記自動停止・始動制御装置60には、上記クラッチペダルロワースイッチ84、クラッチペダルアッパースイッチ86によってそれぞれ検出される上記クラッチペダル22の踏込みの有無の信号CPL、CPUが入力される。さらに、上記自動停止・始動制御装置60には、クラッチストロークセンサ88によって検出される上記クラッチペダル22の位置CS、上記車速センサ90によって検出される車速SPD、エコランキャンセルスイッチ92によって検出される自動停止・始動制御の禁止信号ECRCが入力される。また、同自動停止・始動制御装置60には、エンジンフードスイッチ94、96によって検出されるエンジンフード54の開閉信号EF1、EF2、運転席ドアスイッチ98によって検出される運転席ドア56の開閉信号DDが入力される。
【0026】
また、この車両は、上記エンジン10の運転状態を制御するエンジン制御装置70を備えている。このエンジン制御装置70は、演算ユニットをはじめ、各種制御プログラムや演算用マップ、制御の実行に際して算出されるデータ等を記憶保持するメモリを備えている。そして、このエンジン制御装置70は、燃料供給制御手段12に信号を出力して燃料噴射量や点火時期を制御する。また、上記エンジン10の自動停止制御に際し、同エンジン制御装置70は、上記燃料供給制御手段12に燃料カット信号FCを出力して同エンジン10の運転を停止させる。なお、このエンジン制御装置70には、エンジン10の回転速度センサ100が接続されている。そして、このエンジン制御装置70には、この回転速度センサ100によって検出されるエンジン10の回転速度信号NEが入力される。
【0027】
また、上記自動停止・始動制御装置60と上記エンジン制御装置70とは、通信線を介して電気的に接続されている。そして、これらは互いに信号の送受信を行う。ちなみに、上記エンジン10の自動停止制御時には、上記自動停止・始動制御装置60からエンジン制御装置70へとエンジン10の停止要求信号ESが送信される。また、上記エンジン制御装置70からは、自動停止・始動制御許可信号ECRP、エンジン10の回転速度信号NEが上記自動停止・始動制御装置60へと送信される。
【0028】
次に、上記エンジン10の自動停止・始動制御における制御状態(モード)の推移について、図2を参照して説明する。
(1)モード0
運転者が、上記イグニッションスイッチ42をOFF位置からON位置に操作したときに入るモードである。上記エンジン10は、自動停止制御以外による停止状態となっている。例えば、上記エンジン10がいわゆるエンストしたときも、このモード0へと移行する。また、上記エンジン10の自動停止・始動制御の中止条件が成立したときも、このモード0へと移行する。エンジン10の自動停止・始動制御の中止条件は、例えば、運転席ドアが開いていること、またはエンジンフードが開いていることのいずれかが満たされている場合に成立したと判定される。また、このモード0において、運転者が上記イグニッションスイッチ42をST位置まで操作することにより、上記エンジン10の始動が行われてモード1へと移行する。
【0029】
(2)モード1
このようにしてエンジン10の始動が行われた後、上記エンジン制御装置70により同エンジン10の運転状態を制御するモードである。上記エンジン10は、当該車両を走行させる動力を発生させるため又はアイドリング状態を維持するために回転状態となっている。また、上記エンジン10の再始動制御が行われ、同エンジン10の再始動が完了した場合もこのモード1へと移行する。このモード1において、上記エンジン10の自動停止条件が成立した場合は、上記自動停止・始動制御装置60から上記エンジン制御装置70へとエンジン10の停止要求信号ESが送信される。そして、同エンジン10の自動停止制御を行うモード2へと移行する。上記エンジン10の自動停止条件は、例えば、以下の条件がすべて成立した場合に成立したものと判定される。
・システムの異常がないこと。
・エンジン10の暖機が完了していること。
・運転席ドアが閉じていること。
・エンジンフードが閉じていること。
・エコランキャンセルスイッチ92がOFFであること。
・車速が0であること。
・変速機30の変速位置がニュートラルであり、且つクラッチペダル22が踏み込まれていないこと。
【0030】
(3)モード2
このようにしてエンジン10の停止要求信号ESが送信された後、同エンジン10の自動停止制御を行うモードである。上記エンジン制御装置70は、上記燃料供給制御手段12に燃料カット信号FCを出力して、同エンジン10の運転を停止させる制御を行う。そして、このエンジン10の停止が完了したと判定された場合は、同エンジン10が自動停止制御により停止した状態であるモード3へと移行する。上記エンジン10の停止完了の条件は、例えば、以下の条件がすべて成立した場合に成立したものと判定される。
・システム異常がないこと。
・エンジン10の回転速度が300rpmより小さいこと。
・エンジン10が停止したと判定された状態が200ms以上継続していること。
【0031】
(4)モード3
このようにしてエンジン10の停止が完了したと判定されたときに入るモードである。上記エンジン10は、自動停止制御による停止状態となっている。そして、このモード3では、上記エンジン10の再始動条件の判定及び自動停止・始動制御の中止条件の判定等を行う。また、上記エンジン10の再始動制御において、同エンジン10の再始動の中断条件が成立したときも、このモード3へと移行する。このモード3において、上記エンジン10の再始動条件が成立した場合は、同エンジン10の再始動制御を行うモード4へと移行する。なお、上記エンジン10の再始動条件の判定、及び同エンジン10の再始動制御における再始動の中断条件の判定については後述する。
【0032】
(5)モード4
このようにしてエンジン10の再始動条件が成立した後、同エンジン10の再始動制御を行うモードである。上記自動停止・始動制御装置60は、上記スタータ40へとスタータ駆動信号SMDを出力して、モータ40aの駆動を行う。そして、このエンジン10の再始動が完了したと判定された場合は、上記エンジン制御装置70により同エンジン10の運転状態を制御する状態であるモード1へと移行する。このエンジン10の再始動完了の条件は、例えば、同エンジン10の回転速度が500rpm(始動回転速度)に到達した場合に、成立したと判定される。
【0033】
以下、本実施形態にかかる車両の制御装置の上記自動停止・始動制御装置60による上記エンジン10の再始動条件の判定を、図3を参照して詳細に説明する。
【0034】
図3は、この車両の制御装置のエンジン再始動条件の判定の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、上記エンジン10の自動停止・始動制御におけるモードがモード3である場合に、自動停止・始動制御装置60により所定の周期をもって繰り返し実行される。
【0035】
同図3に示されるように、この一連の処理では、まず、エンジンフードが閉じている状態であるか否かが判定される(ステップ100)。具体的には、上記エンジンフードスイッチ94、96により検出されるエンジンフード54の開閉信号EF1、EF2に基づいて、上記エンジンフード54が閉じている状態であるか否かが判定される。
【0036】
この判定処理を通じて、エンジンフードが閉じている状態である旨判定された場合には(ステップ100:YES)、イグニッションスイッチがON位置であるか否かが判定される(ステップ110)。具体的には、上記イグニッションスイッチ42により検出されるイグニッション信号IGに基づいて、同イグニッションスイッチ42がON位置であり且つその状態が5秒以上継続しているか否かが判定される。
【0037】
この判定処理を通じて、イグニッションスイッチがON位置である旨判定された場合には(ステップ110:YES)、エンジンが停止した状態であるか否かが判定される(ステップ120)。具体的には、上記回転速度センサ100により検出されて上記エンジン制御装置70から送信されるエンジン10の回転速度信号NEに基づいて、上記エンジン10の回転速度が200rpmより小さいか否かが判定される。
【0038】
この判定処理を通じて、エンジンが停止した状態である旨判定された場合には(ステップ120:YES)、運転者によるエンジン始動要求が有るか否かが判定される(ステップ130)。具体的には、上記シフトポジションセンサ82により検出される上記変速機30の変速位置SPに基づいて、同変速機30の変速位置がニュートラルであるか否かが判断される。また、上記クラッチペダルロワースイッチ84により検出される上記クラッチペダル22の踏込みの有無の信号CPLに基づいて、同クラッチペダル22が踏込まれた状態であるか否かかが判断される。そして、上記変速機30の変速位置がニュートラル以外であり、且つ上記クラッチペダル22が踏み込まれた状態であるか否かが判定される。すなわち、上記変速機30の変速位置がニュートラル以外であり、且つ上記クラッチペダル22が踏み込まれた状態である場合は、運転者が当該車両を走行させることを意図しているものとみなすことができる。そのため、運転者によるエンジン始動要求が有るものと判定する。
【0039】
一方、エンジンフードが閉じている状態ではない旨判定された場合(ステップ100:NO)又は上記イグニッションスイッチがON位置ではない旨判定された場合(ステップ110:NO)又はエンジンが停止した状態ではない旨判定された場合(ステップ120:NO)には、エンジン再始動条件は成立しない。このようにしてエンジン再始動条件が不成立とされた後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード3の状態が維持され、モード4への移行は行われない。すなわち、これらの場合には、上記エンジン10の再始動を行うための条件が成立していないものとみなされ、同エンジン10の再始動は行われない。
【0040】
また、上記判定処理を通じて、運転者によるエンジン始動要求が有る旨判定された場合には(ステップ130:YES)、エンジンの再始動条件が成立する(ステップ160)。このようにしてエンジン再始動条件が成立した後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード3の状態からモード4への移行が行われる。すなわち、運転者のエンジン始動要求に応じて、上記エンジン10の再始動が行われる。
【0041】
一方、この判定処理を通じて、運転者によるエンジン始動要求がない旨判定された場合には(ステップ130:NO)、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求が有るか否かが判定される(ステップ140)。具体的には、上記圧力センサ52によって検出されるブレーキ負圧BPに基づいて、上記ブレーキブースタ50の負圧が所定の基準値より小さいか否か(所定の基準値よりも大気圧側の値であるか否か)が判断される。また、上記シフトポジションセンサ82により検出される上記変速機30の変速位置SPに基づいて、同変速機30の変速位置がニュートラルであるか否かが判断される。そして、上記ブレーキブースタ50の負圧が所定の基準値より小さいものであり、且つ上記変速機30の変速位置がニュートラルであるか否かが判定される。すなわち、上記ブレーキブースタ50の負圧が所定の基準値より小さいものであり、且つ上記変速機30の変速位置がニュートラルである場合は、所定のブレーキ負圧を確保するため上記エンジン10を回転させる必要があり、かつ同エンジン10の再始動が可能な状態とみなすことができる。そのため、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求が有るものと判定する。
【0042】
この判定処理を通じて、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求が有る旨判定された場合には(ステップ140:YES)、エンジンの再始動条件が成立する(ステップ160)。このようにしてエンジン再始動条件が成立した後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード3の状態からモード4への移行が行われる。すなわち、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求に応じて、上記エンジン10の再始動が行われる。
【0043】
一方、この判定処理を通じて、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求がない旨判定された場合には(ステップ140:NO)、車速増加によるエンジン始動要求が有るか否かが判定される(ステップ150)。具体的には、上記車速センサ90によって検出される車速SPDに基づいて、当該車両の車速が所定の基準値以上か否かが判断される。また、上記シフトポジションセンサ82により検出される上記変速機30の変速位置SPに基づいて、同変速機30の変速位置がニュートラルであるか否かが判断される。また、上記クラッチペダルロワースイッチ84、クラッチペダルアッパースイッチ86によりそれぞれ検出される上記クラッチペダル22の踏込みの有無の信号CPL、CPUに基づいて、同クラッチペダル22が踏込まれた状態であるか否かかが判断される。そして、これらが以下の条件をすべて満たすか否かが判定される。
・当該車両の車速が所定の基準値以上であること。
・変速機30の変速位置がニュートラルであること、又はクラッチペダル22が踏込まれた状態であること。
【0044】
すなわち、上記条件が満たされた場合は、運転者が、坂道等でブレーキを解除して、坂道の勾配を利用して当該車両を走行させることを意図しており、かつ同エンジン10の再始動が可能な状態とみなすことができる。そのため、車速増加によるエンジン始動要求が有るものと判定する。
【0045】
この判定処理を通じて、車速増加によるエンジン始動要求が有る旨判定された場合には(ステップ150:YES)、エンジンの再始動条件が成立する(ステップ160)。このようにしてエンジン再始動条件が成立した後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード3の状態からモード4への移行が行われる。すなわち、車速増加によるエンジン始動要求に応じて、上記エンジン10の再始動が行われる。
【0046】
一方、この判定処理を通じて、車速増加によるエンジン始動要求がない旨判定された場合には(ステップ150:NO)、エンジン再始動条件は成立しない。このようにしてエンジン再始動条件が不成立とされた後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード3の状態が維持され、モード4への移行は行われない。すなわち、この場合には、上記エンジン10の始動要求がないものとみなされ、同エンジン10の再始動は行われない。
【0047】
次に、本実施形態にかかる車両の制御装置の上記自動停止・始動制御装置60による上記エンジン10の再始動の中断条件の判定を、図4を参照して詳細に説明する。
【0048】
図4は、この車両の制御装置のエンジン再始動の中断条件の判定の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、上記エンジン10の自動停止・始動制御におけるモードがモード4である場合に、自動停止・始動制御装置60により所定の周期をもって繰り返し実行される。
【0049】
同図4に示されるように、この一連の処理では、まず、変速機の変速位置がニュートラルであるか否かが判定される(ステップ200)。具体的には、上記シフトポジションセンサ82により検出される上記変速機30の変速位置SPに基づいて、同変速機30の変速位置がニュートラルであるか否かが判定される。すなわち、上記変速機30の変速位置がニュートラルである場合は、上記クラッチ20が接続状態となっていても、上記モータ40aの駆動力が駆動系に伝達されることはない。そのため、上記エンジン10の再始動を中断する必要がある状況は生じない。
【0050】
この判定処理を通じて、変速機の変速位置がニュートラルである旨判定された場合には(ステップ200:YES)、エンジン再始動の中断条件は成立しない。このようにしてエンジン再始動の中断条件が不成立とされた後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態が維持され、モード3への移行は行われない。すなわち、上記エンジン10の再始動制御が継続して行われる。
【0051】
一方、この判定処理を通じて、変速機の変速位置がニュートラルでない旨判定された場合には(ステップ200:NO)、クラッチペダルが確実に踏込まれているか否かが判定される(ステップ210)。具体的には、上記クラッチペダルロワースイッチ84により検出される上記クラッチペダル22の踏込みの有無の信号CPLに基づいて、同クラッチペダル22がほぼ一杯まで踏込まれた状態であるか否かかが判断される。また、上記クラッチストロークセンサ88によって検出される上記クラッチペダル22の位置CSに基づいて、上記クラッチ20が実際に接続された状態であるか否かかが判断される。すなわち、上記クラッチストロークセンサ88により検出される上記クラッチペダル22の位置の変化によって、実際に上記クラッチ20が接続される位置を検出することができる。例えば、運転者がいわゆる半クラッチの状態とするときは、半クラッチの状態となる位置で上記クラッチペダル22が保持される。そのため、半クラッチの状態となる位置では、クラッチペダル22の位置変化が小さくなる。よって、このクラッチペダル22の位置変化が小さくなる位置において、上記クラッチ20は実際に接続された状態となると推定することができる。また、上記クラッチペダルアッパースイッチ86によって検出される上記クラッチペダル22の踏込みの有無の信号CPUに基づいて、同クラッチペダル22がまったく又はほとんど踏み込まれていない状態、例えば同クラッチペダル22の上に運転者が足をのせているだけの状態であるか否かかが判断される。
【0052】
そして、これらが以下の条件をすべて満たした場合に、上記クラッチペダル22が確実に踏込まれていると判定する。
・クラッチペダル22がほぼ一杯まで踏込まれた状態であること。
・クラッチ20が実際に接続された状態でないこと。
・クラッチペダル22がまったく又はほとんど踏み込まれていない状態でないこと。
【0053】
すなわち、上記変速機30の変速位置がニュートラルでなく(ステップ200:NO)、かつクラッチペダル22が確実に踏み込まれていないときは、上記モータ40aの駆動力が駆動系に伝達される状態となっていると予想される。
【0054】
この判定処理を通じて、クラッチペダルが確実に踏込まれていない旨判定された場合には(ステップ210:NO)、エンジンの再始動の中断条件が成立する(ステップ220)。このようにしてエンジン再始動条件が成立した後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態からモード3への移行が行われる。すなわち、上記エンジン10の再始動制御は中断され、同エンジン10は自動停止制御による停止状態となる。
【0055】
一方、この判定処理を通じて、クラッチペダルが確実に踏込まれている旨判定された場合には(ステップ210:YES)、エンジン再始動の中断条件は成立しない。このようにしてエンジン再始動の中断条件が不成立とされた後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態が維持され、モード3への移行は行われない。すなわち、上記エンジン10の再始動制御が継続して行われる。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に列記するような優れた効果を得ることができるようになる。
(1)モータ40aが駆動されているときに、変速機30の変速位置がニュートラル以外であり、且つクラッチ20が接続状態にある場合には、エンジン10の再始動はもとより、同モータ40aの駆動が中断される。すなわち、エンジン10を再始動すべくモータ40aの駆動が開始された後であっても、同モータ40aの駆動力が駆動系に伝達される状態、例えば当該車両が走行可能な状態であるときは、エンジン10の再始動はもとより、モータ40aの駆動が中断されるようになる。その結果、モータ40aに過大な負荷が作用することが好適に抑制されるようになる。
【0057】
(2)変速機30の変速位置がニュートラルであるときは、クラッチ20が接続状態となっていても、エンジン10の再始動制御が継続される。すなわち、モータ40aの駆動力が駆動系に伝達される虞がない場合は、エンジン10の再始動は中断されない。その結果、エンジン10の再始動制御が不要に中断されることを避けることができるようになる。
【0058】
(3)クラッチペダルロワースイッチ84、クラッチストロークセンサ88、クラッチペダルアッパースイッチ86のうち、いずれか1つでもクラッチ20が接続状態であることを検出したときはエンジン10の再始動制御が中断される。その結果、クラッチペダル22が確実に踏込まれている場合にのみ、エンジン10の再始動を継続することができるようになる。
【0059】
(第2の実施形態)
以下、本発明にかかる車両の制御装置を具体化した第2の実施形態について、図5を参照して説明する。
【0060】
本実施形態の車両の制御装置は、上記第1の実施形態にかかる車両の制御装置のエンジン再始動の中断条件の判定に、これがブレーキ負圧確保のための再始動であるか否かの判定を追加している。上記以外は、第1の実施形態にかかる車両の制御装置と同様の構成であるため、その説明を省略する。
【0061】
次に、図5を参照して、本実施形態のエンジン再始動の中断条件の判定について説明する。なお、ステップ300、310の処理は、図4に示したステップ200、210と同様の処理であるため、その説明を省略する。
【0062】
クラッチペダルが確実に踏込まれていない旨判定された場合には(ステップ310:NO)、ブレーキ負圧確保のための再始動であるか否かが判定される(ステップ320)。すなわち、現在のエンジン10の再始動制御が、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求(図3のステップ140:YES)により行われているものであるか否かが判定される。具体的には、ブレーキ負圧確保のためのエンジン始動要求が有る旨判定された場合は、フラグの値を「1」にセットするようにして、そのフラグの値に基づいて判定することができる。
【0063】
すなわち、運転者による当該車両の発進操作及び発進準備操作以外の条件に基づいて上記エンジン10の再始動が行われる場合は、運転者は、エンジンの再始動が行われることを必ずしも予期していない。そのため、このような時にモータ40aの駆動力が駆動系に伝達される状態となると、運転者に違和感を与える虞がある。上記運転者による当該車両の発進操作及び発進準備操作とは、例えば、図3のステップ130において判定した運転者によるエンジン始動要求、同図3のステップ150において判定した車速増加によるエンジン始動要求などがある。一方、このような運転者の発進操作及び発進準備操作に基づいて上記エンジン10の再始動が行われているときは、上記エンジン10の再始動制御において上記モータ40aの駆動力が駆動系に伝達される状態となったとしても、同運転者に違和感を与えるような虞は生じない。そこで、ブレーキ負圧確保のための再始動であるか否かを判定することにより、このエンジン10の再始動が運転者の意図したものであるか否か判定することができるようになる。
【0064】
この判定処理を通じて、ブレーキ負圧確保のための再始動である旨判定された場合には(ステップ320:YES)、エンジンの再始動の中断条件が成立する(ステップ330)。このようにしてエンジン再始動条件が成立した後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態からモード3への移行が行われる。すなわち、上記エンジン10の再始動制御は中断され、同エンジン10は自動停止制御による停止状態となる。
【0065】
一方、この判定処理を通じて、ブレーキ負圧確保のための再始動でない旨判定された場合には(ステップ320:NO)、エンジン再始動の中断条件は成立しない。このようにしてエンジン再始動の中断条件が不成立とされた後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態が維持され、モード3への移行は行われない。すなわち、上記エンジン10の再始動制御が継続して行われる。
【0066】
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に記載するような優れた効果を得ることができるようになる。
(1)ブレーキ負圧確保のための再始動であるか否かを判定することにより、このエンジン10の再始動が運転者の意図したものであるか否か判定することができるようになる。その結果、モータ40aの駆動力が駆動系に伝達される状態となったとしても、それが運転者の意図したものでない場合にのみ、エンジン10の再始動を中断させることができるようになる。
【0067】
(第3の実施形態)
以下、本発明にかかる車両の制御装置を具体化した第3の実施形態について、図6を参照して説明する。
【0068】
本実施形態の車両の制御装置は、上記第1の実施形態にかかる車両の制御装置のエンジン再始動の中断条件の判定に、クラッチの接続速度が所定の速度以上であるか否かの判定を追加している。上記以外は、第1の実施形態にかかる車両の制御装置と同様の構成であるため、その説明を省略する。
【0069】
次に、図6を参照して、本実施形態のエンジン再始動の中断条件の判定について説明する。なお、ステップ400、410の処理は、図4に示したステップ200、210と同様の処理であるため、その説明を省略する。
【0070】
クラッチペダルが確実に踏込まれていない旨判定された場合には(ステップ410:NO)、クラッチの接続速度が算出される(ステップ420)。具体的には、上記クラッチストロークセンサ88によって検出される上記クラッチペダル22の位置CSの変化度合いに基づいて、上記クラッチペダル22の戻り速度CPVを算出する。
【0071】
このようにしてクラッチの接続速度が算出された後、クラッチの接続速度が基準値以上であるか否かが判定される(ステップ430)。具体的には、上記クラッチペダル22の戻り速度CPVが、基準値CPVF以上であるか否かが判定される。ここで、上記基準値CPVFは、運転者の変速操作時の上記クラッチペダル22の戻り速度や、運転者がいわゆる半クラッチの状態とするときの同クラッチペダル22の戻り速度等を参考にして、それらよりも大きな速度に設定される。すなわち、運転者が誤操作等によりうっかり上記クラッチペダル22から足を踏み外した場合は、同クラッチペダル22は急速に戻ることとなる。そのため、上記クラッチ20が接続される速度も速い。一方、運転者が当該車両を発進させるために上記クラッチ20を接続する場合は通常、同クラッチ20を完全に接続した状態とする前にいわゆる半クラッチの状態を形成するため、上記クラッチペダル22は比較的ゆっくりと戻される。そのため、上記クラッチ20の接続される速度は比較的遅くなる。つまり、ここで設定される基準値CPVFは、運転者が誤操作によりうっかり上記クラッチペダル22を踏み外したような場合でなければ、通常取り得ない速度に設定される。
【0072】
この判定処理を通じて、クラッチの接続速度が基準値以上である旨判定された場合には(ステップ430:YES)、エンジンの再始動の中断条件が成立する(ステップ440)。このようにしてエンジン再始動条件が成立した後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態からモード3への移行が行われる。すなわち、上記エンジン10の再始動制御は中断され、同エンジン10は自動停止制御による停止状態となる。
【0073】
一方、この判定処理を通じて、クラッチの接続速度が基準値以上でない旨判定された場合には(ステップ430:NO)、エンジン再始動の中断条件は成立しない。このようにしてエンジン再始動の中断条件が不成立とされた後、この一連の処理は一旦終了される。なお、その後、図2に示されるモード4の状態が維持され、モード3への移行は行われない。すなわち、上記エンジン10の再始動制御が継続して行われる。
【0074】
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に記載するような優れた効果を得ることができるようになる。
(1)クラッチ20の接続される速度が基準値CPVF以上となる、いわば運転者の誤操作や姿勢の変更等に起因するクラッチペダル22の操作があった場合にのみ、エンジン10の再始動が中断されるようになる。一方、エンジン10の再始動が完了する前にクラッチ20が接続されたとしても、それが運転者の意思によるものである場合は、同エンジン10の再始動を継続させることができるようにもなる。
【0075】
なお、本発明にかかる車両の制御装置は上記の各実施形態に限定されるものではなく、それら各実施形態を適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
【0076】
・上記第1〜第3の各実施形態では、エンジン10の始動手段としてスタータ40を採用するようにしたが、例えば、エンジンの始動機能と発電機能を併せ持つモータジェネレータを採用することもできる。かかる構成によっても、上記第1〜第3の各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0077】
・上記第1〜第3の各実施形態では、クラッチペダルロワースイッチ84、クラッチストロークセンサ88、クラッチペダルアッパースイッチ86のうち、いずれか1つでもクラッチ20が切断状態であることを検出したときはエンジン10の再始動制御が中断されるようにした。しかし、クラッチペダルロワースイッチ84がクラッチ20の切断状態を検出したとしても、クラッチストロークセンサ88が同クラッチ20の切断状態を検出するまでは、エンジン10の再始動制御を継続するようにしてもよい。すなわち、クラッチペダルロワースイッチ84の検出位置は、通常クラッチペダル22をほぼ完全に踏み込んだ位置に設定される。そのため、クラッチペダルロワースイッチ84によりクラッチペダル22が踏込まれていないことが検出されたとしても、実際にはクラッチ20が接続されていないことがある。そこで、クラッチストロークセンサ88がクラッチ20の切断状態を検出するまではエンジン10の再始動制御を継続することにより、クラッチペダル22の踏込みが若干緩んだとしても、クラッチ20が実際に接続されていない場合は、エンジン10の再始動を継続させることができるようになる。
【0078】
・上記第1〜第3の各実施形態では、エンジン10の再始動条件の判定において同エンジン10が停止中であるか否か判定して、同エンジン10が停止中でないときは同エンジン10の再始動を行わないようにしたが、この判定条件を省略するようにしてもよい。すなわち、エンジン10の始動が完了する前にモータ40aの駆動が中断されたとしても、同エンジン10は、しばらくの間は慣性により回転を続けることとなる。そこで、上記構成とすることにより、モータ40aの駆動を中断する条件が成立して同モータ40aの駆動が中断された後、この条件が不成立となった場合は、同エンジン10の回転の停止を待たず同モータ40aの駆動が再開されるようになる。その結果、エンジン10の回転が停止する前にモータ40aの駆動が再開された場合は、エンジン10が停止している状態から始動を行う場合と比較して、同エンジン10の始動を速やかに完了させることができるようになる。
【0079】
・上記第1〜第3の各実施形態では、運転者によるクラッチペダル22の操作によりクラッチ20の接続・切断状態を切替える車両を例示したが、自動的にクラッチの接続・切断制御を行う車両に本発明を適用するようにしてもよい。要するに、エンジンの動力の接続・切断状態を切替えるクラッチを備える車両であれば、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる車両の制御装置の第1の実施形態についてその概略を示すブロック図。
【図2】同実施形態のエンジン自動停止・始動制御についてその制御状態の遷移を示す状態遷移図。
【図3】同実施形態のエンジン再始動条件の判定についてその処理手順を示すフローチャート。
【図4】同実施形態のエンジン再始動の中断条件の判定についてその処理手順を示すフローチャート。
【図5】本発明にかかる車両の制御装置の第2の実施形態におけるエンジン再始動の中断条件の判定についてその処理手順を示すフローチャート。
【図6】本発明にかかる車両の制御装置の第3の実施形態におけるエンジン再始動の中断条件の判定についてその処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…エンジン、12…燃料供給制御手段、20…クラッチ、22…クラッチペダル、30…変速機、40…スタータ、40a…モータ、42…イグニッションスイッチ、44…バッテリ、50…ブレーキブースタ、52…圧力センサ、60…自動停止・始動制御装置、70…エンジン制御装置、82…シフトポジションセンサ、84…クラッチペダルロワースイッチ、86…クラッチペダルアッパースイッチ、88…クラッチストロークセンサ、90…車速センサ、92…エコランキャンセルスイッチ、94、96…エンジンフードスイッチ、98…運転席ドアスイッチ、100…回転速度センサ。
Claims (5)
- 車載されたエンジンの始動を行う始動手段を備え、所定の停止条件が満たされるとき自動的に前記エンジンの運転を停止させ、且つ所定の始動条件が満たされるとき前記始動手段を駆動して自動的に前記エンジンの再始動を行う車両の制御装置において、
前記所定の始動条件が満たされて前記エンジンの再始動を行うべく前記始動手段が駆動されているとき、該始動手段の駆動力が前記車両の駆動系に伝達される状態であることが検出されることを条件に同始動手段の駆動を中断する
ことを特徴とする車両の制御装置。 - 車載されたエンジンの始動を行う始動手段と、同じく車載された手動の変速機とを備え、所定の停止条件が満たされるとき自動的にエンジンの運転を停止させ、且つ所定の始動条件が満たされるとき前記始動手段を駆動して自動的に前記エンジンの再始動を行う車両の制御装置において、
前記所定の始動条件が満たされて前記エンジンの再始動を行うべく前記始動手段が駆動されているとき、前記変速機の変速位置がニュートラル以外であることが検出され、且つ前記変速機への動力を接続・切断するクラッチが接続状態であることが検出されることを条件に前記始動手段の駆動を中断する
ことを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項1または2記載の車両の制御装置において、
前記始動手段の駆動の中断が、運転者による前記車両の発進操作及び発進準備操作以外の操作に基づいて前記エンジンの再始動が行われているときにのみ実行される
ことを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項2記載の車両の制御装置において、
前記始動手段の駆動の中断が、前記クラッチの接続される速度が所定の速度以上であることが検出されるときにのみ実行される
ことを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の車両の制御装置において、
前記始動条件は前記エンジンの回転が停止していることを含み、
前記始動手段の駆動力が前記車両の駆動系に伝達される状態であることの検出に基づいて該始動手段の駆動を中断した後、同始動手段の駆動力が前記車両の駆動系に伝達される状態であることが解除されることを条件に、前記エンジンが回転している状態であっても前記始動手段の駆動を再開する
ことを特徴とする車両の制御装置。
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