JP2000088622A - 流量センサー - Google Patents

流量センサー

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JP2000088622A
JP2000088622A JP10257242A JP25724298A JP2000088622A JP 2000088622 A JP2000088622 A JP 2000088622A JP 10257242 A JP10257242 A JP 10257242A JP 25724298 A JP25724298 A JP 25724298A JP 2000088622 A JP2000088622 A JP 2000088622A
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JP10257242A
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Kiyoshi Yamagishi
喜代志 山岸
Atsushi Koike
淳 小池
Takayuki Takahata
孝行 高畑
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流量測定値の温度依存性を少なくし、幅広い
環境温度条件下において配管内の粘性流体の流量を正確
に測定できる流量センサーを提供する。 【解決手段】 流体流通管路4と、流量検知ユニット5
1内の流量検知部における発熱の影響を受け且つ流体流
通管路4内に延出するように配置された流量検知用熱伝
達フィンプレート14とを備えており、流量検知部にお
いて発熱に基づきフィンプレート14を介して被検知流
体による吸熱の影響を受けた感温が実行され、この感温
の結果に基づき流体流通管路4内の被検知流体の流量の
検知がなされる。流体流通管路4は被検知流体の流通方
向に沿って流体流入側部分4bと流体流出側部分4cと
これらの間に位置する中央部分4aとを有しており、フ
ィンプレート14は中央部分4aにおいて流体流通管路
4内へと延出している。中央部分4aの内径は流体流入
側部分4bの内径よりも小さい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体流量検知技術
に属するものであり、特に、配管内を流れる流体の流量
を検知するための流量センサーに関する。本発明は特に
流量センサーの測定精度の向上を企図したものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
各種流体特に液体の流量(あるいは流速)を測定する流
量センサー(あるいは流速センサー)としては、種々の
形式のものが使用されているが、低価格化が容易である
という理由で、いわゆる熱式(特に傍熱型)の流量セン
サーが利用されている。
【0003】この傍熱型流量センサーとしては、基板上
に薄膜技術を利用して薄膜発熱体と薄膜感温体とを絶縁
層を介して積層し、基板と配管内の流体とを熱的に接続
させるように配置したものが使用されている。発熱体に
通電することにより感温体を加熱し、該感温体の電気的
特性例えば電気抵抗の値を変化させる。この電気抵抗値
の変化(感温体の温度上昇に基づく)は、配管内を流れ
る流体の流量(流速)に応じて変化する。これは、発熱
体の発熱量のうちの一部が基板を経て流体中へと伝達さ
れ、この流体中へ拡散する熱量は流体の流量(流速)に
応じて変化し、これに応じて感温体へと供給される熱量
が変化して、該感温体の電気抵抗値が変化するからであ
る。この感温体の電気抵抗値の変化は、流体の温度によ
っても異なり、このため、上記感温体の電気抵抗値の変
化を測定する電気回路中に温度補償用の感温素子を組み
込んでおき、流体の温度による流量測定値の変化をでき
るだけ少なくすることも行われている。
【0004】このような、薄膜素子を用いた傍熱型流量
センサーに関しては、例えば、特開平8−146026
号公報に記載がある。
【0005】ところで、従来の傍熱型の流量センサー
は、流量検知部の基板または該基板に対して熱的に接続
されたケーシングを配管の壁面から流体中に露出させる
ようにして配管に取り付けられている。
【0006】しかして、流体が粘性流体特に液体である
場合には、配管内の流体の流れと直交する断面における
流速分布が不均一となる(断面内の中央部と外周部とで
流速が大きく異なる)。上記従来の管壁に単に基板また
はそれに接続されたケーシング部分を露出させたものの
場合には、上記流速分布が、流量測定の精度に大きな影
響を与える。これは、流量検知に際して、配管の断面中
央部分を流れる流体の流速が考慮されず、配管の管壁近
傍における流体の流速のみが考慮されるからである。こ
のように、従来の流量センサーでは、粘性流体の場合に
は、正確な流量測定が困難であるという問題点があっ
た。尚、常温において粘度が低い流体であっても、温度
が低下するにつれて粘度が上昇するので、以上のような
流体の粘性に関連する問題が発生する。
【0007】流量センサーが使用される温度環境は、地
理的条件及び屋内外の別などにより極めて広い範囲であ
り、更に、これらに季節的条件及び昼夜の別などが加わ
り、温度環境の変化も極めて大きく、このような幅広い
環境温度条件下において正確に流量を検知する流量セン
サーが望まれている。
【0008】また、上記のように、測定回路中に温度補
償用感温素子を組み込んで、流体温度による流量測定値
の変化をできるだけ少なくすることも行われているが、
未だ十分とはいえず、流量測定値の温度依存性を一層少
なくして更に測定精度を向上させることが要求されてい
る。
【0009】そこで、本発明の目的は、粘性流体であっ
ても、配管内を流れる該流体の流量を正確に測定できる
流量センサーを提供することにある。
【0010】更に、本発明の目的は、流量測定値の温度
依存性を少なくして、幅広い環境温度条件下において、
配管内を流れる粘性流体の流量を正確に測定できる流量
センサーを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以上の
如き目的を達成するものとして、発熱機能及び感温機能
を有する流量検知部と、被検知流体の流通のための流体
流通管路と、前記流量検知部における発熱の影響を受け
且つ前記流体流通管路内に延出するように配置された流
量検知用熱伝達部材とを備えており、前記流量検知部に
おいて発熱に基づき前記流量検知用熱伝達部材を介して
前記被検知流体による吸熱の影響を受けた感温が実行さ
れ、該感温の結果に基づき前記流体流通管路内の被検知
流体の流量の検知がなされる流量センサーであって、前
記流体流通管路は被検知流体の流通方向に沿って流体流
入側部分と流体流出側部分とこれらの間に位置する中央
部分とを有しており、前記流量検知用熱伝達部材は前記
中央部分において前記流体流通管路内へと延出してお
り、前記中央部分の内径は前記流体流入側部分の内径よ
りも小さいことを特徴とする流量センサー、が提供され
る。
【0012】本発明の一態様においては、前記中央部分
の内径は前記流体流入側部分の内径の50〜80%であ
る。
【0013】本発明の一態様においては、前記流体流出
側部分の内径は前記流体流入側部分の内径と同等であ
る。
【0014】本発明の一態様においては、前記中央部分
と前記流体流入側部分との間には、前記流体流通管路の
内径が連続的に変化している境界部分が存在しており、
該境界部分の被検知流体の流通方向の長さは前記流体流
入側部分の内径と前記中央部分の内径との差の1/2以
下である。
【0015】本発明の一態様においては、前記流量検知
用熱伝達部材は前記中央部分の流体流入側端部から前記
中央部分の内径の4倍以内の距離に配置されている。
【0016】本発明の一態様においては、前記流量検知
部は前記流体流通管路外において前記流量検知用熱伝達
部材の上に形成された薄膜発熱体及び該薄膜発熱体の発
熱の影響を受けるように配置された流量検知用薄膜感温
体とを含んでいる。
【0017】本発明の一態様においては、前記流量検知
用熱伝達部材は、平板状をなしており、前記流体流通管
路内において前記流体流通方向に沿うように配置されて
いる。
【0018】本発明の一態様においては、前記流量検知
の際の温度補償を行うための流体温度検知部を含んでお
り、該流体温度検知部と前記流体流通管路内に延出する
ように配置された温度検知用熱伝達部材とが熱的に接続
されている。
【0019】本発明の一態様においては、前記温度検知
用熱伝達部材は前記流体流通管路の中央部分において前
記流量検知用熱伝達部材より流体流出側に位置してい
る。
【0020】本発明の一態様においては、前記温度検知
用熱伝達部材は、平板状をなしており、前記流体流通管
路内において前記流体流通方向に沿うように配置されて
いる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。
【0022】図1及び図2は本発明による流量センサー
の一実施形態を示す断面図であり、図1は被検知流体が
流通する流体流通管路に沿った断面を示し、図2は流体
流通管路と直交する断面を示す。
【0023】これらの図において、2はケーシング本体
部であり、該ケーシング本体部を貫通して被検知流体の
流通のための流体流通管路4が形成されている。該管路
4はケーシング本体部2の両端まで延びている。管路4
は、被検知流体の流通方向に沿って中央に位置する中央
部分4aと、その両側に位置する流体流入側部分4b及
び流体流出側部分4cとからなっている。ケーシング本
体部2の両端において、外部配管と接続するための接続
部(例えば詳細には図示されていないクイックカップリ
ング構造)6a,6bが形成されている。ケーシング本
体部2は合成樹脂製たとえば塩化ビニル樹脂や耐薬品性
及び耐油性が大きいガラス繊維強化のポリフェニレンサ
ルファイド(PPS)やポリブチレンテレフタレート
(PBT)等からなる。このケーシング本体部2には、
管路4の上方にて素子収容部5が形成されており、該素
子収容部5にはケーシング蓋体部8がネジまたは嵌合な
どにより固定されている。該ケーシング蓋体部8と上記
ケーシング本体部2とによりケーシングが構成されてい
る。
【0024】本実施形態では、ケーシング本体部2の素
子収容部5の内側(即ち管路4側)に、管路4に隣接し
て2つの素子ユニット保持部50,60が形成されてい
る。これら素子ユニット保持部50,60はいずれも管
路4の径方向を中心とする2段円筒状内面を有する。第
1の素子ユニット保持部50により流量検知ユニット5
1が保持されており、第2の素子ユニット保持部60に
より流体温度検知ユニット61が保持されている。
【0025】図3に、流量検知ユニット51の断面図を
示す。図3に示されているように、流量検知ユニット5
1は、流量検知部12と、該流量検知部12に熱伝導性
良好な接合材16により接合された熱伝達用部材として
のフィンプレート14と、電極端子52と、流量検知部
12の電極を対応する電極端子52と電気的に接続する
ボンディングワイヤ28と、合成樹脂製の基体部53と
を有する。該基体部53は、耐薬品性や耐油性が大き
く、例えばPPSやPBT等からなる。基体部53は素
子ユニット保持部50の内周面に対応した2段円筒形状
外周面を有する。基体部53から、フィンプレート14
の一部が管路4の側へと延出しており、電極端子52の
一部が管路4と反対の側(外側)へと延出している。す
なわち、流量検知部12と、接合材16とフィンプレー
ト14の一部と、電極端子52の一部とボンディングワ
イヤ28とが基体部53により封止されている。
【0026】流量検知部12は、図4に示されている様
に、基板12−1の上面(第1面)上に絶縁層12−2
を形成し、その上に薄膜発熱体12−3を形成し、その
上に該薄膜発熱体のための1対の電極層12−4,12
−5を形成し、その上に絶縁層12−6を形成し、その
上に流量検知用薄膜感温体12−7を形成し、その上に
絶縁層12−8を形成したチップ状のものからなる。基
板12−1としては例えば厚さ0.5mm程度で大きさ
2〜3mm角程度のシリコンやアルミナなどからなるも
のを用いることができ(アルミナなどの絶縁基板を用い
る場合には、絶縁層12−2を省略することができ
る)、薄膜発熱体12−3としては膜厚1μm程度で所
望形状にパターニングしたサーメットからなるものを用
いることができ、電極層12−4,12−5としては膜
厚0.5μm程度のニッケルからなるもの又はこれに膜
厚0.1μm程度の金を積層したものを用いることがで
き、絶縁層12−2,12−6,12−8としては膜厚
1μm程度のSiO2 からなるものを用いることがで
き、薄膜感温体12−7としては膜厚0.5〜1μm程
度で所望形状例えば蛇行形状にパターニングした白金や
ニッケルなどの温度係数が大きく安定な金属抵抗膜を用
いることができる(あるいは酸化マンガン系のNTCサ
ーミスターからなるものを用いることもできる)。この
ように、薄膜発熱体12−3と薄膜感温体12−7とが
薄膜絶縁層12−6を介して極く近接して配置されてい
ることにより、薄膜感温体12−7は薄膜発熱体12−
3の発熱の影響を直ちに受けることになる。
【0027】図3に示されているように、流量検知部1
2の一方の面すなわち基板12−1の第2面に、熱伝達
用部材としての平板状フィンプレート14が接合材16
により接合されている。フィンプレート14としては例
えば銅、ジュラルミン、銅−タングステン合金からなる
平板状のものを用いることができ、接合材16としては
例えば銀ペーストを用いることができる。
【0028】図1及び図2に示されているように、流量
検知ユニット51(の基体部53)の外周面と素子ユニ
ット保持部50の内周面との間には、管路4に対するシ
ール部材としてのO−リング54が介在している。
【0029】フィンプレート14は、上部分が流量検知
部12に接合されており、下部分が管路4の中央部分4
a内へと延びている。該フィンプレート14は、ほぼ円
形の断面を持つ管路中央部分4aにおいて、その断面内
の中央を通って上部から下部へと該管路4を横切って延
在している。但し、管路4は必ずしも断面が円形である
必要はなく、適宜の断面形状が可能である。管路4内に
おいて、上記フィンプレート14の幅(管路方向の寸
法)は該フィンプレート14の厚さより十分大きい。こ
のため、フィンプレート14は、管路中央部分4a内に
おける流体の流通に大きな影響を与えることなしに、流
量検知部12と流体との間の熱伝達を良好に行うことが
可能である。
【0030】上記ケーシング本体部2には、素子ユニッ
ト保持部50から管路4に沿って隔てられた位置におい
て、素子ユニット保持部60が配置されている。素子ユ
ニット保持部60により流体温度検知ユニット61が保
持されている。
【0031】流体温度検知ユニット61は、基本的に
は、流量検知部12の代わりに流体温度検知部を用いた
ことが、流量検知ユニット51と異なる。即ち、流体温
度検知ユニット61は、流体温度検知部に熱伝導性良好
な接合材により接合された熱伝達用部材としてのフィン
プレート14’と、電極端子62と、流体温度検知部の
電極を対応する電極端子62と電気的に接続するボンデ
ィングワイヤと、合成樹脂製の基体部とを有する。基体
部から、フィンプレート14’の一部が管路4の側へと
延出しており、電極端子62の一部が管路4と反対の側
(外側)へと延出している。
【0032】温度検知部は、上記流量検知部12と同様
な基板上に、同様な薄膜感温体(流体温度補償用薄膜感
温体)を形成したチップ状のものからなる。即ち、温度
検知部は、図4における薄膜発熱体12−3、1対の電
極層12−4,12−5及び絶縁層12−6を除去した
ものと同様にして構成することができる。また、温度検
知部には、流量検知部12と同様にして、接合材により
フィンプレート14’が接合されている。
【0033】図1に示されているように、流体温度検知
ユニット61の外周面と素子ユニット保持部60の内周
面との間には、管路4に対するシール部材としてのO−
リング64が介在している。
【0034】流体温度検知ユニット61は、管路中央部
分4a内の流体流通方向に関して流量検知ユニット51
の下流側に配置するのが好ましい。
【0035】上記ケーシング本体部2の素子収容部5内
には、流量検知ユニット51及び流体温度検知ユニット
61のための押え板32が配置されており、その上に配
線基板26が固定配置されている。該配線基板26の電
極のうちのいくつかは、上記流量検知ユニット51の電
極端子52とワイヤボンディング等により電気的に接続
されており(図示省略)、同様に上記流体温度検知ユニ
ット61の電極端子62とワイヤボンディング等により
電気的に接続されている(図示省略)。配線基板26の
電極のうちの他のいくつかは外部リード線30と接続さ
れていて、該外部リード線30はケーシング外へと延び
ている。この外部リード線30は予めケーシング本体部
2の所定の箇所に一体的に配置しておき、ケーシング本
体部2への配線基板26の取り付けの際に該配線基板2
6の電極との電気的接続を行うようにすることができ
る。
【0036】図5は本実施形態の流量センサーの回路構
成図である。供給電源は、例えば+15V(±10%)
であり、定電圧回路102に供給される。該定電圧回路
102は、例えば+6V(±3%)で出力0.1Wであ
り、その出力はブリッジ回路104に供給される。ブリ
ッジ回路104は流量検知用薄膜感温体104−1(上
記12−7)と温度補償用薄膜感温体104−2と可変
抵抗104−3,104−4とを含んでなる。
【0037】ブリッジ回路104のa,b点の電圧が差
動増幅回路106に入力される。該差動増幅回路106
は可変抵抗106aにより増幅率可変とされている。差
動増幅回路106の出力は積分回路108に入力され
る。これら増幅率可変の差動増幅回路106と積分回路
108とが、後述のように応答性設定手段として機能す
る。
【0038】一方、上記供給電源は、NPNトランジス
ター110のコレクタに接続されており、該トランジス
ター110のエミッタは発熱体112に接続されてい
る。また、トランジスター110のベースには、上記積
分回路108の出力が入力される。即ち、供給電源はト
ランジスター110を経て薄膜発熱体112(上記12
−3)へと電流を供給し、該発熱体112にかかる電圧
はトランジスター110の分圧により制御される。そし
て、トランジスター110の分圧は、抵抗を介してベー
スへと入力される積分回路108の出力の電流により制
御され、トランジスター110は可変抵抗体として機能
し、発熱体112の発熱を制御する発熱制御手段として
機能する。
【0039】即ち、流量検知部12において、薄膜発熱
体12−3の発熱に基づき、フィンプレート14を介し
て被検知流体による吸熱の影響を受けて、薄膜感温体1
2−7による感温が実行される。そして、該感温の結果
として、図5に示すブリッジ回路104のa,b点の電
圧Va,Vbの差が得られる。
【0040】(Va−Vb)の値は、流体の流量に応じ
て流量検知用薄膜感温体104−1の温度が変化するこ
とで、変化する。予め可変抵抗104−3,104−4
の抵抗値を適宜設定することで、基準となる所望の流体
流量の場合において(Va−Vb)の値を零とすること
ができる。この基準流量では、差動増幅回路106の出
力は零であり、積分回路108の出力が一定となり、ト
ランジスター110の抵抗値も一定となる。その場合に
は、発熱体112に印加される分圧も一定となり、この
時の流量出力が上記基準流量を示すものとなる。
【0041】流体流量が基準流量から増減すると、差動
増幅回路106の出力は(Va−Vb)の値に応じて極
性(流量検知用感温体104−1の抵抗−温度特性の正
負により異なる)及び大きさが変化し、これに応じて積
分回路108の出力が変化する。積分回路108の出力
の変化の速さは差動増幅回路106の可変抵抗106a
による増幅率設定により調節することができる。これら
積分回路108と差動増幅回路106とにより、制御系
の応答特性が設定される。
【0042】流体流量が増加した場合には流量検知用感
温体104−1の温度が低下するので、発熱体112の
発熱量を増加させる(即ち電流量を増加させる)よう、
積分回路108からはトランジスター110のベースに
対して、トランジスター110の抵抗を低下させるよう
な制御入力がなされる。
【0043】他方、流体流量が減少した場合には流量検
知用感温体104−1の温度が上昇するので、発熱体1
12の発熱量を減少させる(即ち電流量を減少させる)
よう、積分回路108からはトランジスター110のベ
ースに対して、トランジスター110の抵抗を増加させ
るような制御入力がなされる。
【0044】以上のようにして、流体流量の変化によら
ず、常に流量検知用感温体104−1により検知される
温度が目標値となるように、発熱体112の発熱がフィ
ードバック制御される(流量検知用感温体104−1の
抵抗−温度特性の正負に応じて、必要な場合には差動増
幅回路106の出力の極性を適宜反転させる)。そし
て、その際に発熱体112に印加される電圧は流体流量
に対応しているので、これを流量出力として取り出す。
【0045】これによれば、被検知流体の流量の如何に
かかわらず、発熱体112周囲の流量検知用感温体10
4−1の温度がほぼ一定に維持されるので、流量センサ
ーの経時劣化が少なく、また可燃性の被検知流体の着火
爆発の発生を防止することができる。また、発熱体11
2には定電圧回路が不要であるので、ブリッジ回路10
4のための低出力の定電圧回路102を用いれば良いと
いう利点がある。このため、定電圧回路の発熱量を小さ
くでき、流量センサーを小型化しても流量検知精度を良
好に維持することができる。
【0046】本実施形態では、図1に示されているよう
に、管路4は、中央部分4aの内径がD1φであり、流
体流入側部分4bの内径がD2φであり、流体流出側部
分4cの内径がD3φであり、D1φはD2φ及びD3
φのいずれよりも小さい。従って、本実施形態の流量セ
ンサーでは、被検知流体が流体流入側部分4bから中央
部分4aへと流入する際に、これらの境界部に存在する
段差により特に管路断面内での外周部における流れが攪
乱される。これにより、特に中央部分4aの管路外周部
にまで流体流動性の高められた領域が拡大し、フィンプ
レート14と接触する被検知流体が管路断面内の高い面
積割合の領域で平均化された流速をもつようになり、フ
ィンプレート14を介しての放熱は管路4内の被検知流
体の流量をより正確に反映したものとなる。
【0047】また、D2φ=D3φであるのが、流量セ
ンサーの上流側及び下流側での被検知流体流量を変化さ
せないという点で好ましい。
【0048】中央部分の内径D1φは、流体流入側部分
の内径D2φの50〜80%であるのが好ましい。これ
は、D1φ/D2φが50%未満となり小さくなるにつ
れて、流体流通に際しての圧力損失が著しく大きくなり
流体流通自体を阻害する傾向があるためであり、D1φ
/D2φが80%を越えて大きくなるにつれて、上記流
体攪乱による管路断面内の流速分布の均一化向上の効果
が低下する傾向にあるためである。
【0049】図1に示されているように、フィンプレー
ト14は、中央部分4aの流体流入側部分4bの側の端
部(即ち、流体流入側部分4bとの境界)から管路4の
方向に距離L1の位置に配置されている。この距離L1
は中央部分4aの内径D1φの4倍以内であるのが好ま
しく、特に2倍以内であるのがより好ましい。これは、
この距離L1が大きすぎると、中央部分4aと流体流入
側部分4bとの境界の段差による攪乱を受けた被検知流
体がフィンプレート14に達する前に該流体の攪乱状態
が減衰する傾向にあるためである。
【0050】図6は、以上のような本実施形態の流量セ
ンサーを用いて異なる流体温度における流量変化に対す
る流量出力電圧の変化を測定した結果を示すグラフであ
る。ここで、被検知流体として灯油を使用し、D1φを
4mmφとし、D2φ及びD3φを6mmとした。流体
温度変化による流量出力電圧の変化は殆どないことがわ
かる。一方、図7は、D1φを6mmφとした(即ち、
D1φ=D2φ=D3φ)こと以外は上記図6を得たの
と同様な流量センサーを用いて、同様な流量測定を行っ
た結果を示すグラフである。図7の場合には、流体温度
変化による流量出力電圧の変化が認められる。
【0051】以上の実施形態では管路4の中央部分4a
と流体流入側部分4bとの間に明確な段差を形成した例
が示されているが、本発明は、このような明確な段差形
態のものに限定されることはなく、例えば管路4の中央
部分4aと流体流入側部分4bとの間に管路4の内径が
連続的に変化している境界部分が存在していてもよい。
図8及び図9はこのような境界部分を有する変形例を示
す部分断面図である。図8の例では、境界部分4dは、
断面円弧状の面取りを施されており、管路方向の長さが
L2とされている。面取りは通常の断面直線状のもの
(管路方向に対し45度の角度をなすもの)であっても
よい。また、図9の例では、境界部分4dは、流体流入
側部分4bから中央部分4aへと断面直線状の斜面とさ
れており、管路方向の長さがL2とされている。上記の
境界部分4dの長さL2は、流体流入側部分4bの内径
D2φと中央部分4aの内径D1φとの差の1/2より
小さいのが好ましい。これは、この長さL2が大きくな
るにつれて、中央部分4aと流体流入側部分4bとの間
の境界部分4dの段差による流体攪乱の効果が低下する
傾向にあるためである。
【0052】以上の実施形態においては、フィンプレー
ト14,14’が管路断面の中央部を通って上部から下
部へと横切っているが、該フィンプレート14,14’
は管路断面の上部から中央部の近傍にまで延びているも
のとすることができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の流量セン
サーによれば、流体流通管路の中央部分の内径を流体流
入側部分の内径より小さくしているので、中央部分と流
体流入側部分との境界部に存在する段差により特に管路
断面内で外周部の流れを攪乱して流量の管路断面内分布
の平均化を行うことができる。これにより、流量検知用
熱伝達部材を介して行われる流量測定の精度を向上させ
ることができ、特に被検知流体の温度が変化しても測定
精度が低下せず、幅広い環境温度条件下での正確な流量
測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による流量センサーの一実施形態を示す
流体流通管路に沿った断面図である。
【図2】本発明による流量センサーの一実施形態を示す
流体流通管路と直交する断面図である。
【図3】本発明による流量センサーの一実施形態の流量
検知ユニットの断面図である。
【図4】本発明による流量センサーの一実施形態の流量
検知部の分解斜視図である。
【図5】本発明による流量センサーの一実施形態の回路
構成図である。
【図6】本発明による流量センサーの一実施形態におい
て異なる流体温度における流量変化に対する流量出力電
圧の変化を測定した結果を示すグラフである。
【図7】本発明との比較のための流量センサーにおいて
異なる流体温度における流量変化に対する流量出力電圧
の変化を測定した結果を示すグラフである。
【図8】本発明による流量センサーの一実施形態の変形
例を示す部分断面図である。
【図9】本発明による流量センサーの一実施形態の変形
例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
2 ケーシング本体部 4 流体流通管路 4a 中央部分 4b 流体流入側部分 4c 流体流出側部分 4d 境界部分 5 素子収容部 6a,6b 接続部 8 ケーシング蓋体部 12 流量検知部 12−1 基板 12−2 絶縁層 12−3 薄膜発熱体 12−4,12−5 電極層 12−6 絶縁層 12−7 流量検知用薄膜感温体 12−8 絶縁層 14,14’ フィンプレート 16 接合材 22 流体温度検知部 26 配線基板 28 ボンディングワイヤ 30 外部リード線 32 押え板 50 素子ユニット保持部 51 流量検知ユニット 52 電極端子 53 基体部 54 O−リング 60 素子ユニット保持部 61 流体温度検知ユニット 62 電極端子 63 基体部 64 O−リング 104−1 流量検知用薄膜感温体 104−2 温度補償用薄膜感温体 112 薄膜発熱体
フロントページの続き (72)発明者 高畑 孝行 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2F035 EA04 EA08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱機能及び感温機能を有する流量検知
    部と、被検知流体の流通のための流体流通管路と、前記
    流量検知部における発熱の影響を受け且つ前記流体流通
    管路内に延出するように配置された流量検知用熱伝達部
    材とを備えており、前記流量検知部において発熱に基づ
    き前記流量検知用熱伝達部材を介して前記被検知流体に
    よる吸熱の影響を受けた感温が実行され、該感温の結果
    に基づき前記流体流通管路内の被検知流体の流量の検知
    がなされる流量センサーであって、 前記流体流通管路は被検知流体の流通方向に沿って流体
    流入側部分と流体流出側部分とこれらの間に位置する中
    央部分とを有しており、前記流量検知用熱伝達部材は前
    記中央部分において前記流体流通管路内へと延出してお
    り、前記中央部分の内径は前記流体流入側部分の内径よ
    りも小さいことを特徴とする流量センサー。
  2. 【請求項2】 前記中央部分の内径は前記流体流入側部
    分の内径の50〜80%であることを特徴とする、請求
    項1に記載の流量センサー。
  3. 【請求項3】 前記流体流出側部分の内径は前記流体流
    入側部分の内径と同等であることを特徴とする、請求項
    1〜2のいずれかに記載の流量センサー。
  4. 【請求項4】 前記中央部分と前記流体流入側部分との
    間には、前記流体流通管路の内径が連続的に変化してい
    る境界部分が存在しており、該境界部分の被検知流体の
    流通方向の長さは前記流体流入側部分の内径と前記中央
    部分の内径との差の1/2以下であることを特徴とす
    る、請求項1〜3のいずれかに記載の流量センサー。
  5. 【請求項5】 前記流量検知用熱伝達部材は前記中央部
    分の流体流入側端部から前記中央部分の内径の4倍以内
    の距離に配置されていることを特徴とする、請求項1〜
    4のいずれかに記載の流量センサー。
  6. 【請求項6】 前記流量検知部は前記流体流通管路外に
    おいて前記流量検知用熱伝達部材の上に形成された薄膜
    発熱体及び該薄膜発熱体の発熱の影響を受けるように配
    置された流量検知用薄膜感温体とを含んでいることを特
    徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の流量センサ
    ー。
  7. 【請求項7】 前記流量検知用熱伝達部材は、平板状を
    なしており、前記流体流通管路内において前記流体流通
    方向に沿うように配置されていることを特徴とする、請
    求項1〜6のいずれかに記載の流量センサー。
  8. 【請求項8】 前記流量検知の際の温度補償を行うため
    の流体温度検知部を含んでおり、該流体温度検知部と前
    記流体流通管路内に延出するように配置された温度検知
    用熱伝達部材とが熱的に接続されていることを特徴とす
    る、請求項1〜7のいずれかに記載の流量センサー。
  9. 【請求項9】 前記温度検知用熱伝達部材は前記流体流
    通管路の中央部分において前記流量検知用熱伝達部材よ
    り流体流出側に位置していることを特徴とする、請求項
    8に記載の流量センサー。
  10. 【請求項10】 前記温度検知用熱伝達部材は、平板状
    をなしており、前記流体流通管路内において前記流体流
    通方向に沿うように配置されていることを特徴とする、
    請求項8〜9のいずれかに記載の流量センサー。
JP10257242A 1998-08-18 1998-09-10 流量センサー Pending JP2000088622A (ja)

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