JPH11311559A - センサー回路系 - Google Patents

センサー回路系

Info

Publication number
JPH11311559A
JPH11311559A JP10120516A JP12051698A JPH11311559A JP H11311559 A JPH11311559 A JP H11311559A JP 10120516 A JP10120516 A JP 10120516A JP 12051698 A JP12051698 A JP 12051698A JP H11311559 A JPH11311559 A JP H11311559A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
detection
sensor
output
digital
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10120516A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromitsu Miyajima
浩光 宮嶋
Nobuaki Yamashita
宣明 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AICHI KEISO KK
Original Assignee
AICHI KEISO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AICHI KEISO KK filed Critical AICHI KEISO KK
Priority to JP10120516A priority Critical patent/JPH11311559A/ja
Publication of JPH11311559A publication Critical patent/JPH11311559A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)
  • Direct Current Feeding And Distribution (AREA)
  • Analogue/Digital Conversion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 流量センサー回路系において、補正回路を使
用することなしに、供給電源の電圧が変動してもデジタ
ル検知信号の変動を極めて少なくし、回路構成を簡単化
し、消費電力を少なくし、センサー寸法を大きくする必
要をなくし、回路調整を簡単化し、回路系の信頼性を良
好に維持する。 【解決手段】 流量に対応するアナログ電気信号を出力
する流量検知回路及びこの流量検知回路のための定電圧
回路を含むセンサー側のアナログ回路と、流量検知回路
から出力されるアナログ電気信号をデジタル電気信号に
変換するA/D変換回路を含むマイコン側のデジタル回
路とを有するセンサー回路系であって、A/D変換回路
の+側リファレンス電圧として定電圧回路の出力を用
い、デジタル回路において定電圧回路の出力を基準とし
て利用することにより流量に対応するデジタル検知信号
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検知量に対応する
電気的信号を出力する各種センサーに付随する電気回路
系に関するものである。センサーとしては、傍熱型流量
センサーなどの熱式流量センサーを例示することができ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
各種流体特に液体(または気体)の流量(あるいは流
速)を測定する流量センサー(あるいは流速センサー)
としては、種々の形式のものが使用されているが、低価
格化が容易であるという理由で、いわゆる熱式(特に傍
熱型)の流量センサーが利用されている。
【0003】この傍熱型流量センサーとしては、基板上
に薄膜技術を利用して薄膜発熱体と薄膜感温体とを絶縁
層を介して積層し、基板を配管に取付けたものが使用さ
れている。発熱体に通電することにより感温体を加熱
し、該感温体の電気的特性例えば電気抵抗の値を変化さ
せる。この電気抵抗値の変化(感温体の温度上昇に基づ
く)は、配管内を流れる流体の流量(流速)に応じて変
化する。これは、発熱体の発熱量のうちの一部が基板を
経て流体中へと伝達され、この流体中へ拡散する熱量は
流体の流量(流速)に応じて変化し、これに応じて感温
体へと供給される熱量が変化して、該感温体の電気抵抗
値が変化するからである。この感温体の電気抵抗値の変
化は、流体の温度によっても異なり、このため、上記感
温体の電気抵抗値の変化を測定する電気回路中に温度補
償用の感温素子を組み込んでおき、流体の温度による流
量測定値の変化をできるだけ少なくすることも行われて
いる。
【0004】このような、薄膜素子を用いた傍熱型流量
センサーに関しては、例えば、特開平8−146026
号公報に記載がある。
【0005】ところで、近年においては、以上のような
傍熱型などの熱式流量センサーやその他の検知量に対応
する電気的信号を出力する各種センサーのアナログ出力
は、該センサーの検知量に基づき各種制御を行ったり、
検知量を遠隔地へと通信したり、検知量を表示したりす
るのに便利なように、デジタル信号へと変換されるよう
になっている。
【0006】このようなデジタル信号への変換は、近年
急速に進歩したマイクロコンピューター(マイコン)に
よりなされる。そして、センサーとマイコンとは一般に
異なる製造所にて別個のユニットとして製造され、これ
らの配線端子どうしをハンダ付けなどにより電気的に接
続することでセンサー回路系(センサー回路及びその周
辺の回路系)が形成されている。
【0007】測定機器であるセンサーでは、測定精度の
確保のため、供給電源からの電圧を内部の基準電圧回路
(定電圧回路:安定化電源回路)を用いて電圧変動の極
めて少ない定電圧を作成している。該センサーから出力
される検知信号たるアナログ信号は、マイコン側のA/
D変換回路によりデジタル信号に変換される。このA/
D変換回路のリファレンス電圧としては、従来、マイコ
ン側への供給電源電圧が使用されている。
【0008】このため、上記電源電圧が変動する(例え
ば5%)と、A/D変換回路では変動するリファレンス
電圧に基づきセンサーからの入力信号をデジタル化する
ので、該A/D変換回路から出力されるデジタル信号の
値もそれに応じて変動するという難点があった。
【0009】このように供給電源電圧が変動してもA/
D変換回路からの出力信号をセンサーからの入力信号
(即ち検知信号)にできるだけ対応したものにするた
め、センサー側において補正回路を付加して、該補正回
路によりセンサー出力を電源電圧変動分を補償した値に
補正した上で、マイコン側のA/D変換器に入力させる
ことが考えられる。
【0010】このような補正回路を有する流量センサー
を用いたセンサー回路系の構成ブロック図を図8に示
す。
【0011】図8において、アナログ回路(センサー
側)では、供給電源(Vcc)から定電圧回路により定
電圧を作成し、流量検知回路へと供給している。該流量
検知回路からは検知量に対応するアナログ電気信号が出
力され、この出力は補正回路へと入力される。該補正回
路へはVcc及び定電圧回路からも入力がなされ、アナ
ログ演算によりVccの電圧変動を補償した補償検知量
信号が出力される。デジタル回路(マイコン側)では、
アナログ回路からの補償検知量信号がA/D変換回路に
入力され、ここでA/D変換され、デジタル信号出力が
得られる。A/D変換回路では、マイコン側のVccか
ら供給されるリファレンス電圧を用いてA/D変換がな
される。このため、Vccが電圧変動しても、該変動分
はA/D変換回路に入力される補償検知量信号で予め補
償されているので、A/D変換回路の出力は検知量に対
応する値となる。
【0012】しかし、このような構成を採用する場合、
補正回路として使用される例えばアナログ乗除算回路で
は増幅器、トランジスタ、抵抗体その他(入出力のレベ
ル調整のための周辺回路分も含む)の多くの構成要素を
使用するので、アナログ回路の構成が非常に複雑にな
り、消費電力が多くなるとともに、センサーの寸法が大
きくなり、アナログ回路の調整が面倒で困難になり、回
路系の信頼性が低下するなどの不利がある。
【0013】そこで、本発明の目的は、センサー回路系
において、補正回路を使用することなしに、供給電源の
電圧が変動してもデジタル検知信号の変動を極めて少な
くし、回路構成を簡単化し、消費電力を少なくし、セン
サー寸法を大きくする必要をなくし、回路調整を簡単化
し、回路系の信頼性を良好に維持することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以上の
如き目的を達成するものとして、検知量に対応するアナ
ログ電気信号を出力する検知回路及び該検知回路のため
の定電圧回路を含んでなるアナログ回路と、前記検知回
路から出力されるアナログ電気信号をデジタル電気信号
に変換するA/D変換回路を含んでなるデジタル回路と
を有するセンサー回路系であって、前記デジタル回路に
おいて前記定電圧回路の出力を基準として利用すること
により前記検知量に対応するデジタル検知信号を得るこ
とを特徴とするセンサー回路系、が提供される。
【0015】また、本発明によれば、以上の如き目的を
達成するものとして、検知量に対応するアナログ電気信
号を出力する検知回路及び該検知回路のための定電圧回
路を含んでなるアナログ回路と、前記検知回路から出力
されるアナログ電気信号をデジタル電気信号に変換する
A/D変換回路を含んでなるデジタル回路とを有するセ
ンサー回路系であって、前記A/D変換回路のリファレ
ンス電圧として前記定電圧回路の出力を用いることを特
徴とするセンサー回路系、が提供される。
【0016】また、本発明によれば、以上の如き目的を
達成するものとして、検知量に対応するアナログ電気信
号を出力する検知回路及び該検知回路のための定電圧回
路を含んでなるアナログ回路と、前記検知回路から出力
されるアナログ電気信号をデジタル電気信号に変換する
A/D変換回路を含んでなるデジタル回路とを有するセ
ンサー回路系であって、前記検知回路の出力と前記定電
圧回路の出力とを切替えスイッチを介して交互に前記A
/D変換回路へと入力させ、該A/D変換回路から出力
される定電圧回路出力対応デジタル信号を基準としてそ
の前または後に前記A/D変換回路から出力される検知
回路出力対応デジタル信号の大きさの割合を算出し、予
め記憶された検量線に基づき前記検知量に対応するデジ
タル検知信号を得ることを特徴とするセンサー回路系、
が提供される。
【0017】本発明の一態様においては、前記アナログ
回路を有するセンサーの前記定電圧回路の出力端子及び
前記検知回路の出力端子が、それぞれ、前記デジタル回
路を有するマイコンの2つの入力端子と接続されてい
る。
【0018】本発明の一態様においては、前記検知回路
は傍熱型流量センサーの流量検知回路であり、前記傍熱
型流量センサーは、発熱体と該発熱体の発熱の影響を受
けるように配置された流量検知用感温体とを有してお
り、前記発熱体からの熱が被検知流体に伝達され吸熱さ
れるように該被検知流体のための流通経路が形成されて
おり、前記発熱体の発熱に基づき前記被検知流体による
吸熱の影響を受けた感温が前記流量検知用感温体におい
て実行され、前記発熱体に電流を供給する経路に前記発
熱体の発熱を制御する発熱制御手段が接続されており、
該発熱制御手段は前記感温の結果が目標と一致するよう
に該感温の結果に基づき前記発熱体へ供給する電流を制
御し、前記発熱制御手段による制御状態に基づき前記被
検知流体の流量を検知し、これにより検知される前記検
知量に対応するアナログ電気信号を出力する。
【0019】本発明の一態様においては、前記発熱制御
手段による制御状態を示すものとして前記発熱体に印加
される電圧を用いる。
【0020】本発明の一態様においては、前記発熱体及
び前記流量検知用感温体はいずれも薄膜からなり、これ
ら発熱体及び流量検知用感温体は基板上にて絶縁層を介
して積層されている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。
【0022】図1は本発明によるセンサー回路系の第1
の実施形態を示すブロック図である。
【0023】図1において、アナログ回路(センサー
側)では、供給電源(Vcc)から定電圧回路により定
電圧を作成し、流量検知回路へと供給している。該流量
検知回路からは検知流量に対応するアナログ電気信号が
出力される。一方、デジタル回路(マイコン側)では、
アナログ回路の定電圧回路の出力がA/D変換回路の+
側リファレンス電圧として入力され(なお、図示はしな
いが、A/D変換回路の−側リファレンス電圧としては
接地電位が入力される)、またアナログ回路の流量検知
回路から流量検知信号が入力され、ここでリファレンス
電圧に基づき検知信号がA/D変換される。このため、
Vccが電圧変動しても、A/D変換回路では定電圧回
路により作成された定電圧をリファレンス電圧として用
いているので、Vccの電圧変動による影響を受けるこ
となく検知量に正確に対応するデジタル信号がA/D変
換回路から出力される。A/D変換回路は例えば8ビッ
トのデジタル信号を出力する。このA/D変換回路の出
力を用いてCPUが所望の処理たとえば積算、流量制
御、通信、記憶、表示などを行う(あるいは制御す
る)。
【0024】図1に示されているように、本実施形態で
は、アナログ回路の流量検知回路の出力端子とデジタル
回路のA/D変換回路の信号入力端子とが接続されるこ
とに加えて、アナログ回路の定電圧回路の出力端子とデ
ジタル回路のA/D変換回路のリファレンス端子とが接
続される。この接続は、ハンダ付けや端子に付設された
カプラにより行うことができる。
【0025】図2は本発明による回路系を構成する流量
センサーの一実施形態を示す回路構成図である。供給電
源(Vcc)は、例えば+5V(±5%)であり、定電
圧回路102に供給される。該定電圧回路102は、例
えば+4V(±0.5%)で出力0.1Wであり、その
出力はブリッジ回路104に供給される。ブリッジ回路
104は流量検知用感温体104−1と温度補償用感温
体104−2と可変抵抗104−3,104−4とを含
んでなる。
【0026】ブリッジ回路104のa,b点の電圧が差
動増幅回路106に入力される。該差動増幅回路106
は可変抵抗106aにより増幅率可変とされている。差
動増幅回路106の出力は積分回路108に入力され
る。これら増幅率可変の差動増幅回路106と積分回路
108とが、後述のように応答性設定手段として機能す
る。
【0027】一方、上記供給電源は、NPNトランジス
ター110のコレクタに接続されており、該トランジス
ター110のエミッタは発熱体112に接続されてい
る。また、トランジスター110のベースには、上記積
分回路108の出力が入力される。即ち、供給電源はト
ランジスター110を経て発熱体112へと電流を供給
し、該発熱体112にかかる電圧はトランジスター11
0の分圧により制御される。そして、トランジスター1
10の分圧は、抵抗を介してベースへと入力される積分
回路108の出力の電流により制御され、トランジスタ
ー110は可変抵抗体として機能し、発熱体112の発
熱を制御する発熱制御手段として機能する。
【0028】図5は本実施形態の流量センサーの構造部
分を示す一部切欠平面図であり、図3及び図4はそれぞ
れその一部切欠側面図及び断面図である。
【0029】これらの図において、2はケーシング本体
部であり、該ケーシング本体部を貫通して被検知流体の
流通経路となる管路4が形成されている。該管路4はケ
ーシング本体部2の両端まで延びている。該ケーシング
本体部の両端において、外部配管と接続するための接続
部6a,6bが形成されている。ケーシング2には、管
路4の上方に素子収容部が形成されており、該収容部に
はケーシング蓋体部8がネジにより固定されている。該
ケーシング蓋体部8と上記ケーシング本体部2とにより
ケーシングが構成されている。
【0030】上記ケーシング内には、流量検知部12が
配置されている。該流量検知部12は、図6に示されて
いる様に、基板12−1の上面(第1面)上に絶縁層1
2−2を形成し、その上に薄膜発熱体12−3を形成
し、その上に該薄膜発熱体のための1対の電極層12−
4,12−5を形成し、その上に絶縁層12−6を形成
し、その上に流量検知用薄膜感温体12−7を形成し、
その上に絶縁層12−8を形成したチップ状のものから
なる。基板12−1としては例えば厚さ0.5mm程度
で大きさ2〜3mm角程度のシリコンやアルミナなどか
らなるものを用いることができ(アルミナなどの絶縁基
板を用いる場合には、絶縁層12−2を省略することが
できる)、薄膜発熱体12−3としては膜厚1μm程度
で所望形状にパターニングしたサーメットからなるもの
を用いることができ、電極層12−4,12−5として
は膜厚0.5μm程度のニッケルからなるもの又はこれ
に膜厚0.1μm程度の金を積層したものを用いること
ができ、絶縁層12−2,12−6,12−8としては
膜厚1μm程度のSiO2 からなるものを用いることが
でき、薄膜感温体12−7としては膜厚0.5〜1μm
程度で所望形状例えば蛇行形状にパターニングした白金
やニッケルなどの温度係数が大きく安定な金属抵抗膜を
用いることができる(あるいは酸化マンガン系のNTC
サーミスターからなるものを用いることもできる)。こ
のように、薄膜発熱体12−3と薄膜感温体12−7と
が薄膜絶縁層12−6を介して極く近接して配置されて
いることにより、薄膜感温体12−7は薄膜発熱体12
−3の発熱の影響を直ちに受けることになる。
【0031】図3及び図4に示されているように、流量
検知部12の下面すなわち基板12−1の下面(第2
面)には、熱伝達用部材としてのフィンプレート14が
熱伝導性良好な接合材16により接合されている。フィ
ンプレート14としては例えば銅、ジュラルミン、銅−
タングステン合金からなるものを用いることができ、接
合材16としては例えば銀ペーストを用いることができ
る。尚、ケーシング本体部2には、上記流量検知部12
が配置されている位置において、フィンプレート14が
通過する開口が形成されており、該開口内にはフィンプ
レート14を挿入した状態でシール用のガラスが充填さ
れ、ガラスシール18が形成されている。
【0032】フィンプレート14は、中央でほぼ直角に
曲っており、上部水平部分が流量検知部12に接合され
ており、下部垂直部分が管路4内へと延びている。該フ
ィンプレート14は、ほぼ円形の断面を持つ管路4内に
おいて、その断面内の中央を通って上部から下部へと該
管路4を横切って延在している。但し、管路4は必ずし
も断面が円形である必要はなく、適宜の断面形状が可能
である。管路4内において、上記フィンプレート14の
管路方向の寸法L1 は該フィンプレート14の厚さL2
より十分大きい。このため、フィンプレート14は、管
路4内における流体の流通に大きな影響を与えることな
しに、流量検知部12と流体との間の熱伝達を良好に行
うことが可能である。
【0033】上記ケーシング内には、流量検知部12か
ら管路4に沿って隔てられた位置において、流体温度検
知部22が配置されている。該温度検知部22は、上記
流量検知部12と同様な基板上に、同様な薄膜感温体
(上記図1の温度補償用感温体104−2に相当する)
を形成したチップ状のものからなる。また、温度検知部
22はケーシング本体部2の管路4の真上において熱伝
達向上のために肉薄となした部分に、熱伝導性良好な接
合材を介して接合されている。流体温度検知部22は、
管路4内の流体流通方向に関して上流側に配置するのが
好ましい。
【0034】尚、以上のような流量検知部12及び温度
検知部22を覆うようにして、それぞれ樹脂被覆20,
24が形成されている。図5においては、これらの樹脂
被覆は図示を省略されている。
【0035】上記ケーシング内には、流量検知部12及
び温度検知部22以外の部分において、配線基板26が
固定配置されている。該配線基板26の電極のうちのい
くつかは、上記流量検知部12の電極とボンディングワ
イヤ28により電気的に接続されており、同様に上記温
度検知部22の電極とボンディングワイヤにより電気的
に接続されている。これらボンディングワイヤ28は、
上記樹脂被覆20,24により封止されている。配線基
板26の電極のうちの他のいくつかは外部リード線30
と接続されていて、該外部リード線30はケーシング外
へと延びている。
【0036】即ち、流量検知部12において、薄膜発熱
体12−3の発熱に基づき、フィンプレート14を介し
て被検知流体による吸熱の影響を受けて、薄膜感温体1
2−7による感温が実行される。そして、該感温の結果
として、図1に示すブリッジ回路104のa,b点の電
圧Va,Vbの差が得られる。
【0037】(Va−Vb)の値は、流体の流量に応じ
て流量検知用感温体104−1の温度が変化すること
で、変化する。予め可変抵抗104−3,104−4の
抵抗値を適宜設定することで、基準となる所望の流体流
量の場合において(Va−Vb)の値を零とすることが
できる。この基準流量では、差動増幅回路106の出力
は零であり、積分回路108の出力が一定となり、トラ
ンジスター110の抵抗値も一定となる。その場合に
は、発熱体に印加される分圧も一定となり、この時の流
量出力が上記基準流量を示すものとなる。
【0038】流体流量が基準流量から増減すると、差動
増幅回路106の出力は(Va−Vb)の値に応じて極
性(流量検知用感温体104−1の抵抗−温度特性の正
負により異なる)及び大きさが変化し、これに応じて積
分回路108の出力が変化する。積分回路108の出力
の変化の速さは差動増幅回路106の可変抵抗106a
による増幅率設定により調節することができる。これら
積分回路108と差動増幅回路106とにより、制御系
の応答特性が設定される。
【0039】流体流量が増加した場合には流量検知用感
温体104−1の温度が低下するので、発熱体112の
発熱量を増加させる(即ち電流量を増加させる)よう、
積分回路108からはトランジスター110のベースに
対して、トランジスター110の抵抗を低下させるよう
な制御入力がなされる。
【0040】他方、流体流量が減少した場合には流量検
知用感温体104−1の温度が上昇するので、発熱体1
12の発熱量を減少させる(即ち電流量を減少させる)
よう、積分回路108からはトランジスター110のベ
ースに対して、トランジスター110の抵抗を増加させ
るような制御入力がなされる。
【0041】以上のようにして、流体流量の変化によら
ず、常に流量検知用感温体104−1により検知される
温度が目標値となるように、発熱体112の発熱がフィ
ードバック制御される(流量検知用感温体104−1の
抵抗−温度特性の正負に応じて、必要な場合には差動増
幅回路106の出力の極性を適宜反転させる)。そし
て、その際に発熱体112に印加される電圧は流体流量
に対応しているので、これを流量出力として取り出す。
【0042】この流量出力がセンサーの流量検知出力と
して図1のデジタル回路のA/D変換回路へと入力され
る。また、図2の定電圧回路102の出力が図1のデジ
タル回路のA/D変換回路の+側リファレンス電圧とし
て入力される。
【0043】以上の本実施形態によれば、被検知流体の
流量の如何にかかわらず、発熱体112周囲の流量検知
用感温体104−1の温度がほぼ一定に維持されるの
で、流量センサーの経時劣化が少なく、また可燃性の被
検知流体の着火爆発の発生を防止することができる。
【0044】また、本実施形態においては、発熱体11
2には定電圧回路が不要であるので、ブリッジ回路10
4のための低出力の定電圧回路102を用いれば良いと
いう利点がある。このため、定電圧回路の発熱量を小さ
くでき、流量センサーを小型化しても流量検知精度を良
好に維持することができる。また、流量センサーを小型
化することで高速動作が可能となる。
【0045】以上の実施形態においては、Vccの電圧
が変動してもデジタル検知信号の変動は殆どなく、回路
構成は簡単であり、消費電力も少なく、センサー寸法を
大きくする必要はなく、回路調整も簡単化され、回路系
の信頼性は良好なものとなる。また、A/D変換回路の
消費電力は小さいので、センサの動作に悪影響を及ぼす
ことはない。
【0046】図7は本発明によるセンサー回路系の第2
の実施形態を示すブロック図である。
【0047】本実施形態は、デジタル回路の構成が上記
第1の実施形態とは異なる。即ち、A/D変換回路の+
側リファレンス端子へはVccが接続されている。ま
た、アナログ回路の定電圧回路の出力と流量検知回路出
力とは、切替えスイッチ(切替えSW)を介して、A/
D変換回路の信号入力端子と接続されている。この切替
えスイッチは、CPUにより制御される。
【0048】本実施形態では、A/D変換回路の信号入
力端子へは、切替えスイッチを作動させることで、定電
圧回路出力と流量検知回路出力とが交互に入力され、そ
れらの信号がA/D変換された上でCPUに入力され
る。定電圧回路出力が入力された時点と流量検知回路出
力が入力される時点との時間間隔を適宜設定すること
で、これらの入力時点間隔におけるVccの電圧変動を
十分に小さくすることができる。
【0049】CPUでは、これら2つの信号の比率を演
算し、予め内蔵メモリに格納されている検量線との比較
を行って、流量検知回路出力に対応するデジタル信号を
得る。
【0050】このように、本実施形態では、A/D変換
回路の出力の段階ではVccの電圧変動による影響を受
けた2種類(定電圧回路出力に対応するもの[基準信
号]と流量検知回路出力に対応するもの[検知データ信
号])のデジタル信号が出力されるが、これら2種類の
信号はマイコン側のVccの電圧変動により実質上同等
の影響を受けているので、CPUにおいてこれらの比率
を演算する(即ち基準信号に対する検知データ信号の割
合を得る)ことで、実質上Vccの電圧変動による影響
を除去することができ、検知量に正確に対応するデジタ
ル信号を得ることができる。
【0051】本実施形態においても、回路構成は簡単で
あり、消費電力も少なく、センサー寸法を大きくする必
要はなく、回路調整も簡単化され、回路系の信頼性は良
好なものとなる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のセンサー
回路系によれば、センサー側のアナログ回路に含まれて
いる定電圧回路の出力をマイコン側のデジタル回路での
A/D変換の際の基準電圧として利用したりCPUでの
演算の際の基準信号をA/D変換回路で作成するのに利
用したりすることで、供給電源の電圧変動の影響を十分
に防止することができる。しかも、このような効果を、
回路構成を簡単化し、消費電力を少なくし、センサー寸
法を小さく維持し、回路調整を簡単化し、回路系の信頼
性を良好なものとなしつつ、実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるセンサー回路系の第1の実施形態
を示すブロック図である。
【図2】本発明による回路系を構成する流量センサーの
一実施形態を示す回路構成図である。
【図3】本発明による回路系を構成する流量センサーの
一実施形態の構造部分を示す一部切欠側面図である。
【図4】本発明による回路系を構成する流量センサーの
一実施形態の構造部分を示す断面図である。
【図5】本発明による回路系を構成する流量センサーの
一実施形態の構造部分を示す一部切欠平面図である。
【図6】本発明による回路系を構成する流量センサーの
一実施形態の流量検知部の分解斜視図である。
【図7】本発明によるセンサー回路系の第2の実施形態
を示すブロック図である。
【図8】補正回路を有する流量センサーを用いたセンサ
ー回路系の構成ブロック図である。
【符号の説明】
2 ケーシング本体部 4 管路 6a,6b 接続部 8 ケーシング蓋体部 12 流量検知部 12−1 基板 12−2 絶縁層 12−3 薄膜発熱体 12−4,12−5 電極層 12−6 絶縁層 12−7 流量検知用薄膜感温体 12−8 絶縁層 13 ハウジング 14 フィンプレート 16 接合材 18 ガラスシール 20 樹脂被覆 22 流体温度検知部 24 樹脂被覆 26 配線基板 28 ボンディングワイヤ 30 外部リード線 102 定電圧回路 104 ブリッジ回路 104−1 流量検知用感温体 104−2 温度補償用感温体 104−3,104−4 可変抵抗 106 差動増幅回路 108 積分回路 110 トランジスター 112 発熱体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検知量に対応するアナログ電気信号を出
    力する検知回路及び該検知回路のための定電圧回路を含
    んでなるアナログ回路と、前記検知回路から出力される
    アナログ電気信号をデジタル電気信号に変換するA/D
    変換回路を含んでなるデジタル回路とを有するセンサー
    回路系であって、前記デジタル回路において前記定電圧
    回路の出力を基準として利用することにより前記検知量
    に対応するデジタル検知信号を得ることを特徴とするセ
    ンサー回路系。
  2. 【請求項2】 検知量に対応するアナログ電気信号を出
    力する検知回路及び該検知回路のための定電圧回路を含
    んでなるアナログ回路と、前記検知回路から出力される
    アナログ電気信号をデジタル電気信号に変換するA/D
    変換回路を含んでなるデジタル回路とを有するセンサー
    回路系であって、前記A/D変換回路のリファレンス電
    圧として前記定電圧回路の出力を用いることを特徴とす
    るセンサー回路系。
  3. 【請求項3】 検知量に対応するアナログ電気信号を出
    力する検知回路及び該検知回路のための定電圧回路を含
    んでなるアナログ回路と、前記検知回路から出力される
    アナログ電気信号をデジタル電気信号に変換するA/D
    変換回路を含んでなるデジタル回路とを有するセンサー
    回路系であって、前記検知回路の出力と前記定電圧回路
    の出力とを切替えスイッチを介して交互に前記A/D変
    換回路へと入力させ、該A/D変換回路から出力される
    定電圧回路出力対応デジタル信号を基準としてその前ま
    たは後に前記A/D変換回路から出力される検知回路出
    力対応デジタル信号の大きさの割合を算出し、予め記憶
    された検量線に基づき前記検知量に対応するデジタル検
    知信号を得ることを特徴とするセンサー回路系。
  4. 【請求項4】 前記アナログ回路を有するセンサーの前
    記定電圧回路の出力端子及び前記検知回路の出力端子
    が、それぞれ、前記デジタル回路を有するマイコンの2
    つの入力端子と接続されていることを特徴とする、請求
    項1〜3のいずれかに記載のセンサー回路系。
  5. 【請求項5】 前記検知回路は傍熱型流量センサーの流
    量検知回路であり、前記傍熱型流量センサーは、発熱体
    と該発熱体の発熱の影響を受けるように配置された流量
    検知用感温体とを有しており、前記発熱体からの熱が被
    検知流体に伝達され吸熱されるように該被検知流体のた
    めの流通経路が形成されており、前記発熱体の発熱に基
    づき前記被検知流体による吸熱の影響を受けた感温が前
    記流量検知用感温体において実行され、前記発熱体に電
    流を供給する経路に前記発熱体の発熱を制御する発熱制
    御手段が接続されており、該発熱制御手段は前記感温の
    結果が目標と一致するように該感温の結果に基づき前記
    発熱体へ供給する電流を制御し、前記発熱制御手段によ
    る制御状態に基づき前記被検知流体の流量を検知し、こ
    れにより検知される前記検知量に対応するアナログ電気
    信号を出力することを特徴とする、請求項1〜4のいず
    れかに記載のセンサー回路系。
  6. 【請求項6】 前記発熱制御手段による制御状態を示す
    ものとして前記発熱体に印加される電圧を用いることを
    特徴とする、請求項5に記載のセンサー回路系。
  7. 【請求項7】 前記発熱体及び前記流量検知用感温体は
    いずれも薄膜からなり、これら発熱体及び流量検知用感
    温体は基板上にて絶縁層を介して積層されていることを
    特徴とする、請求項5〜6のいずれかに記載のセンサー
    回路系。
JP10120516A 1998-04-30 1998-04-30 センサー回路系 Pending JPH11311559A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10120516A JPH11311559A (ja) 1998-04-30 1998-04-30 センサー回路系

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10120516A JPH11311559A (ja) 1998-04-30 1998-04-30 センサー回路系

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11311559A true JPH11311559A (ja) 1999-11-09

Family

ID=14788174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10120516A Pending JPH11311559A (ja) 1998-04-30 1998-04-30 センサー回路系

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11311559A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004221591A (ja) * 2003-01-10 2004-08-05 Agilent Technol Inc レーザシステムの較正
US6927711B2 (en) 2003-03-12 2005-08-09 Denso Corporation Sensor apparatus
JP2008170074A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Fujitsu General Ltd センサ回路を備えた電子機器
CN101826874A (zh) * 2009-03-05 2010-09-08 雅马哈株式会社 用于d/a转换器的校正电路
JP2010216978A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Denso Corp エアフローメータ
JP2012199782A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Seiko Epson Corp パルス発生回路、集積回路装置、検出装置
US9310240B2 (en) 2011-03-22 2016-04-12 Seiko Epson Corporation Circuit device, integrated circuit and detection device
CN113765512A (zh) * 2020-06-04 2021-12-07 瑞昱半导体股份有限公司 数字电路装置与电压降检测电路

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004221591A (ja) * 2003-01-10 2004-08-05 Agilent Technol Inc レーザシステムの較正
US6927711B2 (en) 2003-03-12 2005-08-09 Denso Corporation Sensor apparatus
JP2008170074A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Fujitsu General Ltd センサ回路を備えた電子機器
CN101826874A (zh) * 2009-03-05 2010-09-08 雅马哈株式会社 用于d/a转换器的校正电路
JP2010216978A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Denso Corp エアフローメータ
JP2012199782A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Seiko Epson Corp パルス発生回路、集積回路装置、検出装置
US9310240B2 (en) 2011-03-22 2016-04-12 Seiko Epson Corporation Circuit device, integrated circuit and detection device
CN113765512A (zh) * 2020-06-04 2021-12-07 瑞昱半导体股份有限公司 数字电路装置与电压降检测电路

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100488213B1 (ko) 열식공기유량계
JP5055349B2 (ja) 熱式ガスセンサ
US6588268B1 (en) Flow rate sensor, temperature sensor and flow rate detecting apparatus
JP3335860B2 (ja) 熱式空気流量計用測定素子及び熱式空気流量計
WO2004113848A1 (ja) 熱式空気流量計
US7631555B2 (en) Thermal flowmeter for measuring a flow rate of fluid
JP4157034B2 (ja) 熱式流量計測装置
JPH11311559A (ja) センサー回路系
JPH11118566A (ja) 流量センサー
JPH11237356A (ja) 流体識別方法及び流体識別装置
JP2889910B2 (ja) 雰囲気検出装置
JP2000046608A (ja) 流量センサー
JPH11153466A (ja) 流量センサー
US20190219529A1 (en) Humidity Measuring Apparatus
JP3016424B2 (ja) 流量センサー
JPH0552625A (ja) 熱式空気流量計及びエンジン制御装置
JP2001004422A (ja) 流体識別機能を有する流量センサー
JP4201861B2 (ja) 流量センサー
JP2000146650A (ja) 流量センサー
JPH11295124A (ja) 流量計
JP2001124607A (ja) 流量計
JP2000146655A (ja) 流量センサー
JP2001091321A (ja) 流量センサーユニット及びこれを用いた流量計
JP2000088622A (ja) 流量センサー
JP2001091320A (ja) 流量センサーユニット及びこれを用いた流量計