JP2000062161A - インクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを用いた画像形成装置 - Google Patents
インクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを用いた画像形成装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 インクの飛翔角度を任意に変える。
【解決手段】 インク溜め９からインク５の供給される
インク吐出部４が形成された弾性表面波伝播体１の上面
の両端部に、弾性表面波を励起する第１の櫛形電極２及
び第２の櫛形電極３が設けられている。第１の櫛形電極
２及び第２の櫛形電極３は、インク吐出部４に対して略
対称な位置に配され、印加電圧を制御するための第１の
電圧制御手段６及び第２の電圧制御手段７にそれぞれ接
続されている。
インク吐出部４が形成された弾性表面波伝播体１の上面
の両端部に、弾性表面波を励起する第１の櫛形電極２及
び第２の櫛形電極３が設けられている。第１の櫛形電極
２及び第２の櫛形電極３は、インク吐出部４に対して略
対称な位置に配され、印加電圧を制御するための第１の
電圧制御手段６及び第２の電圧制御手段７にそれぞれ接
続されている。
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性表面波の弾性
表面エネルギをインクに与えることで、インク滴を飛翔
させるインクジェットヘッド及び該インクジェットヘッ
ドを用いた画像形成装置に関する。
表面エネルギをインクに与えることで、インク滴を飛翔
させるインクジェットヘッド及び該インクジェットヘッ
ドを用いた画像形成装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】インクジェット記録方式としては、ヒー
タでインクを加熱することによりインク中に気泡を形成
して、この圧力によりノズルよりインクを吐出する、い
わゆるバブルジェット方式や、ピエゾ素子のバルク振動
による圧力を利用してインクを吐出させる、いわゆるピ
エゾジェット方式が、広く商品化され、また、その画質
を向上させている。
タでインクを加熱することによりインク中に気泡を形成
して、この圧力によりノズルよりインクを吐出する、い
わゆるバブルジェット方式や、ピエゾ素子のバルク振動
による圧力を利用してインクを吐出させる、いわゆるピ
エゾジェット方式が、広く商品化され、また、その画質
を向上させている。
【０００３】上記のものは、一般的に細かい画素ドット
を形成するために、微細なノズルや、熱源あるいは、ピ
エゾ素子の加工を施して完成しているものであるので、
微細なノズルへのインクの目詰まりや、またはドライバ
の実装やノズルへの供給エネルギの問題から高密度で長
尺マルチ化した印字ヘッドを形成することに困難があ
る。
を形成するために、微細なノズルや、熱源あるいは、ピ
エゾ素子の加工を施して完成しているものであるので、
微細なノズルへのインクの目詰まりや、またはドライバ
の実装やノズルへの供給エネルギの問題から高密度で長
尺マルチ化した印字ヘッドを形成することに困難があ
る。
【０００４】一方、近年において、例えば、塩川らは弾
性表面波をインク中に放出することでインクを飛翔させ
る基本現象を確認している（ＳＡＷストリーミング現象
の解明とその応用、電子情報通信学会技術報告、ＵＳ８
９−５１、ｐ．４１−４６参照）。また、表面弾性波に
よるインク飛翔現象を、ノズルインクジェットに応用し
た例が（特開平２−２６９０５８号公報、特開平４−１
８９１４５号公報参照）等に開示されている。
性表面波をインク中に放出することでインクを飛翔させ
る基本現象を確認している（ＳＡＷストリーミング現象
の解明とその応用、電子情報通信学会技術報告、ＵＳ８
９−５１、ｐ．４１−４６参照）。また、表面弾性波に
よるインク飛翔現象を、ノズルインクジェットに応用し
た例が（特開平２−２６９０５８号公報、特開平４−１
８９１４５号公報参照）等に開示されている。
【０００５】上記の弾性表面波エネルギを用いてインク
を飛翔させる方式は、ピエゾ素子のバルク振動を利用す
る方式と比較して、弾性体の表面に集中した弾性波エネ
ルギを高効率で吸収してインクの飛翔エネルギを得るた
め、入力パワーの点で有利であり、また、微細なヒータ
や、ピエゾ素子加工が不必要で、現状技術を持ってすれ
ば容易な微細電極パターニング技術により印字ヘッドが
形成しうる特徴を有する。
を飛翔させる方式は、ピエゾ素子のバルク振動を利用す
る方式と比較して、弾性体の表面に集中した弾性波エネ
ルギを高効率で吸収してインクの飛翔エネルギを得るた
め、入力パワーの点で有利であり、また、微細なヒータ
や、ピエゾ素子加工が不必要で、現状技術を持ってすれ
ば容易な微細電極パターニング技術により印字ヘッドが
形成しうる特徴を有する。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、インクの飛翔角度は基板上を伝播する弾性表
面波の音速と水中を伝播するバルク波の音速より一意に
決定されるため、飛翔角度を任意に変えることはできな
いので、印字点ごとにインクヘッドを移動しなければな
らず、高精細な画像を得るためには、インクヘッドの高
精度な位置合わせが必要であるという問題点があった。
来例では、インクの飛翔角度は基板上を伝播する弾性表
面波の音速と水中を伝播するバルク波の音速より一意に
決定されるため、飛翔角度を任意に変えることはできな
いので、印字点ごとにインクヘッドを移動しなければな
らず、高精細な画像を得るためには、インクヘッドの高
精度な位置合わせが必要であるという問題点があった。
【０００７】そこで本発明は、インクの飛翔角度を任意
に変えることのできる、弾性表面波を用いたインクジェ
ットヘッド及び該インクジェットヘッドを用いた画像形
成装置を提供することを目的とする。
に変えることのできる、弾性表面波を用いたインクジェ
ットヘッド及び該インクジェットヘッドを用いた画像形
成装置を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のインクジェットヘッドでは、弾性表面波の弾
性表面波エネルギを、インクに与えることで、インク吐
出部から前記インクを飛翔させるインクジェットヘッド
であって、弾性表面波が伝播する弾性表面波伝播体上に
弾性表面波を励振させるための、印加電圧が個別に制御
される複数の弾性表面波発生手段と、インクを前記弾性
表面波伝播体の表面上の前記インク吐出部へと供給する
インク供給手段とを有し、前記各弾性表面波発生手段
は、前記弾性表面波伝播体の表面で、かつ、前記弾性表
面波エネルギを前記インク吐出部で合成できる位置に配
置されることを特徴とする。
に本発明のインクジェットヘッドでは、弾性表面波の弾
性表面波エネルギを、インクに与えることで、インク吐
出部から前記インクを飛翔させるインクジェットヘッド
であって、弾性表面波が伝播する弾性表面波伝播体上に
弾性表面波を励振させるための、印加電圧が個別に制御
される複数の弾性表面波発生手段と、インクを前記弾性
表面波伝播体の表面上の前記インク吐出部へと供給する
インク供給手段とを有し、前記各弾性表面波発生手段
は、前記弾性表面波伝播体の表面で、かつ、前記弾性表
面波エネルギを前記インク吐出部で合成できる位置に配
置されることを特徴とする。
【０００９】上記の通り構成された本発明は、各弾性表
面波発生手段への電圧の印加により発生し、弾性表面波
伝播体の表面を伝わる弾性表面波エネルギは、弾性表面
波伝播体上のインク吐出部で合成される。インク吐出部
にはインク供給手段によりインクが供給されており、弾
性表面波エネルギがインク供給部に伝わることで、イン
ク吐出部からインクが吐出される。また、これら各弾性
表面波発生手段に印加する電圧を制御することで、イン
クに与えられる合成された弾性表面波エネルギが変化
し、インクの飛翔角度も変化する。
面波発生手段への電圧の印加により発生し、弾性表面波
伝播体の表面を伝わる弾性表面波エネルギは、弾性表面
波伝播体上のインク吐出部で合成される。インク吐出部
にはインク供給手段によりインクが供給されており、弾
性表面波エネルギがインク供給部に伝わることで、イン
ク吐出部からインクが吐出される。また、これら各弾性
表面波発生手段に印加する電圧を制御することで、イン
クに与えられる合成された弾性表面波エネルギが変化
し、インクの飛翔角度も変化する。
【００１０】各弾性表面波発生手段は、インク供給部を
挟んだ略対称な位置に配置されるものであってもよい
し、櫛形電極であってもよい。
挟んだ略対称な位置に配置されるものであってもよい
し、櫛形電極であってもよい。
【００１１】また、弾性表面波伝播体の表面に吸音材を
設けることによって、インクの飛翔に不要な弾性表面波
エネルギを吸音材に吸収させることができる。
設けることによって、インクの飛翔に不要な弾性表面波
エネルギを吸音材に吸収させることができる。
【００１２】また、上記インク供給手段は、インク供給
部にインクを供給する供給路としたり、弾性表面波伝播
体の下面に設けられた、インクを貯留するインク溜め
と、弾性表面波伝播体を貫通してインク吐出部とインク
溜めとを連通する貫通穴とを有するものとすることがで
きる。特に供給路とした場合には、供給路は、弾性表面
波伝播体の表面上に形成されたガイド部材で構成された
ものや、弾性表面波伝播体に形成された溝で構成された
ものや、弾性表面波伝播体の上方に配置された管であっ
てもよい。
部にインクを供給する供給路としたり、弾性表面波伝播
体の下面に設けられた、インクを貯留するインク溜め
と、弾性表面波伝播体を貫通してインク吐出部とインク
溜めとを連通する貫通穴とを有するものとすることがで
きる。特に供給路とした場合には、供給路は、弾性表面
波伝播体の表面上に形成されたガイド部材で構成された
ものや、弾性表面波伝播体に形成された溝で構成された
ものや、弾性表面波伝播体の上方に配置された管であっ
てもよい。
【００１３】本発明の画像形成装置は、弾性表面波の弾
性表面波エネルギをインクに与えることで前記インクを
飛翔させ、被記録媒体に画像を形成させる画像形成装置
であって、本発明のインクジェットヘッドと、インクジ
ェットヘッドの弾性表面波発生手段への印加電圧を個別
に制御する電圧制御手段とを有する。
性表面波エネルギをインクに与えることで前記インクを
飛翔させ、被記録媒体に画像を形成させる画像形成装置
であって、本発明のインクジェットヘッドと、インクジ
ェットヘッドの弾性表面波発生手段への印加電圧を個別
に制御する電圧制御手段とを有する。
【００１４】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。
図面を参照して説明する。
【００１５】（第１の実施形態）図１に本発明の第１の
実施形態のインクジェットヘッド１３の斜視図を示す。
また、図２は図１に示した、インクジェットヘッド１３
の断面図である。
実施形態のインクジェットヘッド１３の斜視図を示す。
また、図２は図１に示した、インクジェットヘッド１３
の断面図である。
【００１６】図１及び図２に示すように、インク５の吐
出するインク吐出部４が中央部に形成された弾性表面波
伝播体１の上面の両端部には、電極間隔に応じた周波数
の電気信号を印加することにより弾性表面波を励振す
る、第１の櫛形電極２及び第２の櫛形電極３が形成され
ている。さらに第１の櫛形電極２及び第２の櫛形電極３
の外側には、それぞれ不要な表面波を吸収する吸音材８
が形成されている。
出するインク吐出部４が中央部に形成された弾性表面波
伝播体１の上面の両端部には、電極間隔に応じた周波数
の電気信号を印加することにより弾性表面波を励振す
る、第１の櫛形電極２及び第２の櫛形電極３が形成され
ている。さらに第１の櫛形電極２及び第２の櫛形電極３
の外側には、それぞれ不要な表面波を吸収する吸音材８
が形成されている。
【００１７】インク吐出部４は、第１の櫛形電極２及び
第２の櫛形電極３との略中間位置に形成されており、弾
性表面波伝播体１を貫通して形成されたインク供給路１
２を介して、弾性表面波伝播体１の下面に取付けられた
インク溜め９と連通している。つまり、第１の櫛形電極
２及び第２の櫛形電極３はインク吐出部４に対して略対
称な位置に配されている。インク溜め９に収容されたイ
ンクは、毛管現象によりインク供給路１２内に侵入し、
インク吐出部４でメニスカスを形成して、インク供給路
１２を満たした状態を保つ。
第２の櫛形電極３との略中間位置に形成されており、弾
性表面波伝播体１を貫通して形成されたインク供給路１
２を介して、弾性表面波伝播体１の下面に取付けられた
インク溜め９と連通している。つまり、第１の櫛形電極
２及び第２の櫛形電極３はインク吐出部４に対して略対
称な位置に配されている。インク溜め９に収容されたイ
ンクは、毛管現象によりインク供給路１２内に侵入し、
インク吐出部４でメニスカスを形成して、インク供給路
１２を満たした状態を保つ。
【００１８】第１の櫛形電極２及び第２の櫛形電極３
は、印加電圧を制御するための第１の電圧制御手段６及
び第２の電圧制御手段７にそれぞれ接続されている。
は、印加電圧を制御するための第１の電圧制御手段６及
び第２の電圧制御手段７にそれぞれ接続されている。
【００１９】なお、弾性表面波伝播体１は、１２８°Ｙ
カットＸ伝播、あるいはＹカットＺ伝播のＬｉＮｂＯ3
やＬｉＴａＯ3、水晶などの圧電性単結晶やＰＺＴなど
の圧電性セラミックス、または、ガラスなどの上にＺｎ
Ｏなどの圧電体膜を設けたものが使用できる。
カットＸ伝播、あるいはＹカットＺ伝播のＬｉＮｂＯ3
やＬｉＴａＯ3、水晶などの圧電性単結晶やＰＺＴなど
の圧電性セラミックス、または、ガラスなどの上にＺｎ
Ｏなどの圧電体膜を設けたものが使用できる。
【００２０】次に、上述のインクジェットヘッド１３に
より、インク５を飛翔させる方法について、図２を参照
して説明する。
より、インク５を飛翔させる方法について、図２を参照
して説明する。
【００２１】第１の電圧制御手段６から第１の櫛形電極
２に適当な周波数の電気信号が印加されると、弾性表面
波伝播体１が励振され弾性表面波が発生し、この弾性表
面波がインク吐出部４に向かって伝播し、インク溜め９
からインク供給手段１２によりインク吐出部４へと供給
されたインク５に第１の弾性表面波エネルギが与えられ
る。この第１の櫛形電極２より伝播した第１の弾性表面
波エネルギにより、インク５はベクトルＡの飛翔成分を
得る。ここで、ベクトルＡの飛翔角度は、弾性表面波伝
播体１上を伝播する弾性表面波の音速と水中を伝播する
バルク波の音速より一意に決定される角度であり、ベク
トルＡの大きさは、第１の弾性表面波エネルギに比例し
た大きさ、すなわち、第１の櫛形電極２に印加される電
圧の２乗に比例した大きさとなる。
２に適当な周波数の電気信号が印加されると、弾性表面
波伝播体１が励振され弾性表面波が発生し、この弾性表
面波がインク吐出部４に向かって伝播し、インク溜め９
からインク供給手段１２によりインク吐出部４へと供給
されたインク５に第１の弾性表面波エネルギが与えられ
る。この第１の櫛形電極２より伝播した第１の弾性表面
波エネルギにより、インク５はベクトルＡの飛翔成分を
得る。ここで、ベクトルＡの飛翔角度は、弾性表面波伝
播体１上を伝播する弾性表面波の音速と水中を伝播する
バルク波の音速より一意に決定される角度であり、ベク
トルＡの大きさは、第１の弾性表面波エネルギに比例し
た大きさ、すなわち、第１の櫛形電極２に印加される電
圧の２乗に比例した大きさとなる。
【００２２】同様に、第２の電圧制御手段７から第２の
櫛形電極３に適当な周波数の電気信号が印加されると、
弾性表面波伝播体１が励振され弾性表面波が発生し、こ
の弾性表面波がインク吐出部４向かって伝播する。イン
ク溜め９よりインク吐出部４に供給されたインク５に第
２の弾性表面波エネルギが、第１の弾性表面波エネルギ
とは略対称の方向から与えられ、インク５はベクトルＢ
の飛翔成分を得る。これらベクトルＡとベクトルＢは合
成されて、インク５はベクトルＣの方向に飛翔すること
となる。
櫛形電極３に適当な周波数の電気信号が印加されると、
弾性表面波伝播体１が励振され弾性表面波が発生し、こ
の弾性表面波がインク吐出部４向かって伝播する。イン
ク溜め９よりインク吐出部４に供給されたインク５に第
２の弾性表面波エネルギが、第１の弾性表面波エネルギ
とは略対称の方向から与えられ、インク５はベクトルＢ
の飛翔成分を得る。これらベクトルＡとベクトルＢは合
成されて、インク５はベクトルＣの方向に飛翔すること
となる。
【００２３】上記のような方法で飛翔するインク５によ
り、記録紙に印字する場合の画像形成装置の基本構成を
図３に示す。第１の電圧制御手段６から第１の櫛形電極
２に印加される電気信号と、第２の電圧制御手段７から
第２の櫛形電極３に印加される電気信号の組み合わせを
変えることで、インク５は合成ベクトルＣ１，Ｃ２，Ｃ
３のように飛翔し、ローラ１１により矢印Ｄの方向に送
られる記録紙１０上に印字される。
り、記録紙に印字する場合の画像形成装置の基本構成を
図３に示す。第１の電圧制御手段６から第１の櫛形電極
２に印加される電気信号と、第２の電圧制御手段７から
第２の櫛形電極３に印加される電気信号の組み合わせを
変えることで、インク５は合成ベクトルＣ１，Ｃ２，Ｃ
３のように飛翔し、ローラ１１により矢印Ｄの方向に送
られる記録紙１０上に印字される。
【００２４】以上説明したように、第１の櫛形電極２及
び第２の櫛形電極３を、弾性表面波伝播体１の表面、か
つ、第１の櫛形電極２及び第２の櫛形電極３より励起さ
れる弾性表面波エネルギをインク吐出部４で合成できる
位置に配置し、さらに、第１の櫛形電極２及び第２の櫛
形電極３に与える電圧を、第１の電圧制御手段６及び第
２の電圧制御手段７で制御することにより、任意の方向
にインク５を飛翔させ、記録紙上に画像を形成すること
ができる。
び第２の櫛形電極３を、弾性表面波伝播体１の表面、か
つ、第１の櫛形電極２及び第２の櫛形電極３より励起さ
れる弾性表面波エネルギをインク吐出部４で合成できる
位置に配置し、さらに、第１の櫛形電極２及び第２の櫛
形電極３に与える電圧を、第１の電圧制御手段６及び第
２の電圧制御手段７で制御することにより、任意の方向
にインク５を飛翔させ、記録紙上に画像を形成すること
ができる。
【００２５】本実施形態はインク吐出部４の両側に２個
の弾性表面波発生手段を有する例を挙げたが、印字ヘッ
ドを、図３の矢印Ｅで示す走査線方向に、１つないしは
数個配置すれば、印字ヘッドを機械的に動かさずに固定
したままで、印字範囲をカバーすることが可能となる。
したがって、このような構成とすることで印字ヘッドを
機械的に制御する必要がなくなり、部品点数の削減、並
びに故障の低減ができる。また、これを例えば、イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの複数色配するこ
とで、高速な高品位ヘッドとして構成しうる。
の弾性表面波発生手段を有する例を挙げたが、印字ヘッ
ドを、図３の矢印Ｅで示す走査線方向に、１つないしは
数個配置すれば、印字ヘッドを機械的に動かさずに固定
したままで、印字範囲をカバーすることが可能となる。
したがって、このような構成とすることで印字ヘッドを
機械的に制御する必要がなくなり、部品点数の削減、並
びに故障の低減ができる。また、これを例えば、イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの複数色配するこ
とで、高速な高品位ヘッドとして構成しうる。
【００２６】（第２の実施形態）次に図４に本発明の第
２の実施形態のインクジェットヘッド１１３の斜視図を
示す。
２の実施形態のインクジェットヘッド１１３の斜視図を
示す。
【００２７】本実施形態では、弾性表面波伝播体１０１
の表面上にインク供給手段である２本のガイド部材１１
２が形成されている。インクは弾性表面波伝播体１０１
とは別に設けられた不図示のインク溜めから各ガイド部
材１１２の間を通って、第１の櫛形電極１０２と第２の
櫛形電極１０３との略中間位置であるインク吐出部１０
４へと供給される構成となっている。その他の構成は、
第１の実施形態と同様であるため、その説明は省略す
る。
の表面上にインク供給手段である２本のガイド部材１１
２が形成されている。インクは弾性表面波伝播体１０１
とは別に設けられた不図示のインク溜めから各ガイド部
材１１２の間を通って、第１の櫛形電極１０２と第２の
櫛形電極１０３との略中間位置であるインク吐出部１０
４へと供給される構成となっている。その他の構成は、
第１の実施形態と同様であるため、その説明は省略す
る。
【００２８】インク吐出部１０４へと供給されたインク
１０５は、第１の実施形態と同様に、第１の電圧制御手
段１０６により制御される第１の櫛形電極１０２と、第
２の電圧制御手段１０７に制御される第２の櫛形電極１
０３とで励振される表面弾性波の合力方向へと飛翔する
こととなる。
１０５は、第１の実施形態と同様に、第１の電圧制御手
段１０６により制御される第１の櫛形電極１０２と、第
２の電圧制御手段１０７に制御される第２の櫛形電極１
０３とで励振される表面弾性波の合力方向へと飛翔する
こととなる。
【００２９】また、図３で示した第１の実施形態の画像
形成装置のインクジェットヘッド１３の代わりに、本実
施形態で説明したインクジェットヘッド１１３を用い
て、第１の櫛形電極１０２及び第２の櫛形電極１０３を
個別に制御することにより、任意の方向にインク１０５
を飛翔させ、記録紙上に画像を形成することができる。
形成装置のインクジェットヘッド１３の代わりに、本実
施形態で説明したインクジェットヘッド１１３を用い
て、第１の櫛形電極１０２及び第２の櫛形電極１０３を
個別に制御することにより、任意の方向にインク１０５
を飛翔させ、記録紙上に画像を形成することができる。
【００３０】（第３の実施形態）次に図５に本発明の第
３の実施形態のインクジェットヘッド２１３の斜視図を
示す。
３の実施形態のインクジェットヘッド２１３の斜視図を
示す。
【００３１】本実施形態では、弾性表面波伝播体２０１
にインク供給手段である溝部２１２が形成されている。
インクは弾性表面波伝播体２０１とは別に設けられた不
図示のインク溜めから溝部２１２を通って、第１の櫛形
電極２０２と第２の櫛形電極２０３との略中間位置であ
るインク吐出部２０４へと供給される構成となってい
る。その他の構成は、第１の実施形態と同様であるた
め、その説明は省略する。
にインク供給手段である溝部２１２が形成されている。
インクは弾性表面波伝播体２０１とは別に設けられた不
図示のインク溜めから溝部２１２を通って、第１の櫛形
電極２０２と第２の櫛形電極２０３との略中間位置であ
るインク吐出部２０４へと供給される構成となってい
る。その他の構成は、第１の実施形態と同様であるた
め、その説明は省略する。
【００３２】インク供給部２０４へと供給されたインク
２０５は、第１及び第２の実施形態と同様に、第１の電
圧制御手段２０６により制御される第１の櫛形電極２０
２と、第２の電圧制御手段２０７に制御される第２の櫛
形電極２０３とで励振される表面弾性波の合力方向へと
飛翔することとなる。
２０５は、第１及び第２の実施形態と同様に、第１の電
圧制御手段２０６により制御される第１の櫛形電極２０
２と、第２の電圧制御手段２０７に制御される第２の櫛
形電極２０３とで励振される表面弾性波の合力方向へと
飛翔することとなる。
【００３３】また、図３で示した第１の実施形態の画像
形成装置のインクジェットヘッド１３の代わりに、本実
施形態で説明したインクジェットヘッド２１３を用い
て、第１の櫛形電極１０２及び第２の櫛形電極１０３を
個別に制御することにより、任意の方向にインク２０５
を飛翔させ、記録紙上に画像を形成することができる。
形成装置のインクジェットヘッド１３の代わりに、本実
施形態で説明したインクジェットヘッド２１３を用い
て、第１の櫛形電極１０２及び第２の櫛形電極１０３を
個別に制御することにより、任意の方向にインク２０５
を飛翔させ、記録紙上に画像を形成することができる。
【００３４】（第４の実施形態）次に図６に本発明の第
４の実施形態のインクジェットヘッド３１３の斜視図を
示す。
４の実施形態のインクジェットヘッド３１３の斜視図を
示す。
【００３５】本実施形態では、弾性表面波伝播体３０１
の上方にインク供給手段である管３１２が設けられてい
る。インクは弾性表面波伝播体３０１とは別に設けられ
た不図示のインク溜めから管３１２を通って、第１の櫛
形電極３０２と第２の櫛形電極３０３との略中間位置で
あるインク吐出部３０４へと供給される構成となってい
る。その他の構成は、第１の実施形態と同様であるた
め、その説明は省略する。
の上方にインク供給手段である管３１２が設けられてい
る。インクは弾性表面波伝播体３０１とは別に設けられ
た不図示のインク溜めから管３１２を通って、第１の櫛
形電極３０２と第２の櫛形電極３０３との略中間位置で
あるインク吐出部３０４へと供給される構成となってい
る。その他の構成は、第１の実施形態と同様であるた
め、その説明は省略する。
【００３６】インク供給部３０４へと供給されたインク
３０５は、第１ないし第３の実施形態と同様に、第１の
電圧制御手段３０６により制御される第１の櫛形電極３
０２と、第２の電圧制御手段３０７に制御される第２の
櫛形電極３０３とで励振される表面弾性波の合力方向へ
と飛翔することとなる。
３０５は、第１ないし第３の実施形態と同様に、第１の
電圧制御手段３０６により制御される第１の櫛形電極３
０２と、第２の電圧制御手段３０７に制御される第２の
櫛形電極３０３とで励振される表面弾性波の合力方向へ
と飛翔することとなる。
【００３７】また、図３で示した第１の実施形態の画像
形成装置のインクジェットヘッド１３の代わりに、本実
施形態で説明したインクジェットヘッド３１３を用い
て、第１の櫛形電極１０２及び第２の櫛形電極１０３を
個別に制御することにより、任意の方向にインク３０５
を飛翔させ、記録紙上に画像を形成することができる。
形成装置のインクジェットヘッド１３の代わりに、本実
施形態で説明したインクジェットヘッド３１３を用い
て、第１の櫛形電極１０２及び第２の櫛形電極１０３を
個別に制御することにより、任意の方向にインク３０５
を飛翔させ、記録紙上に画像を形成することができる。
【００３８】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ットヘッドは、印加電圧が個別に制御される複数の弾性
表面波発生手段による弾性表面波エネルギをインク吐出
部で合成させることでインクが吐出するように構成して
いるので、各弾性表面波発生手段に印加する電圧を制御
することで、インクを任意の方向に飛翔させることがで
きる。
ットヘッドは、印加電圧が個別に制御される複数の弾性
表面波発生手段による弾性表面波エネルギをインク吐出
部で合成させることでインクが吐出するように構成して
いるので、各弾性表面波発生手段に印加する電圧を制御
することで、インクを任意の方向に飛翔させることがで
きる。
【図１】本発明の第１の実施形態のインクジェットヘッ
ドの斜視図である。
ドの斜視図である。
【図２】図１に示したインクジェットヘッドによりイン
クを飛翔させる方法を説明する断面図である。
クを飛翔させる方法を説明する断面図である。
【図３】図１に示したインクジェットヘッドにより記録
紙に印字する場合の画像形成装置の基本構成を説明する
図である。
紙に印字する場合の画像形成装置の基本構成を説明する
図である。
【図４】本発明の第２の実施形態のインクジェットヘッ
ドの斜視図である。
ドの斜視図である。
【図５】本発明の第３の実施形態のインクジェットヘッ
ドの斜視図である。
ドの斜視図である。
【図６】本発明の第４の実施形態のインクジェットヘッ
ドの斜視図である。
ドの斜視図である。
１、１０１、２０１、３０１ 弾性表面波伝播体
２ 第１の櫛形電極
３ 第２の櫛形電極
４、１０４、２０４、３０４ インク吐出部
５、１０５、２０５、３０５ インク
６ 第１の電圧制御手段
７ 第２の電圧制御手段
８ 吸音材
９ インク溜め
１０ 記録紙
１１ ローラ
１２ インク供給路
１３、１１３、２１３、３１３ インクジェットヘッ
ド １１２ ガイド部材 ２１２ 溝部 ３１２ 管
ド １１２ ガイド部材 ２１２ 溝部 ３１２ 管
Claims (10)
- 【請求項１】 弾性表面波の弾性表面波エネルギを、イ
ンクに与えることで、インク吐出部から前記インクを飛
翔させるインクジェットヘッドであって、 弾性表面波が伝播する弾性表面波伝播体上に弾性表面波
を励振させるための、印加電圧が個別に制御される複数
の弾性表面波発生手段と、 インクを前記弾性表面波伝播体の表面上の前記インク吐
出部へと供給するインク供給手段とを有し、 前記各弾性表面波発生手段は、前記弾性表面波伝播体の
表面で、かつ、前記弾性表面波エネルギを前記インク吐
出部で合成できる位置に配置されることを特徴とするイ
ンクジェットヘッド。 - 【請求項２】 前記各弾性表面波発生手段は、前記イン
ク供給部を挟んだ略対称な位置に配置される請求項１に
記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項３】 前記各弾性表面波発生手段は、櫛形電極
である請求項１または２に記載のインクジェットヘッ
ド。 - 【請求項４】 前記弾性表面波伝播体の表面には、前記
インクの飛翔に不要な弾性表面波エネルギを吸収する吸
音材が配置される請求項１ないし３のいずれか１項に記
載のインクジェットヘッド。 - 【請求項５】 前記インク供給手段は、前記インク供給
部にインクを供給する供給路である請求項１ないし４の
いずれか１項に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項６】 前記供給路は、前記弾性表面波伝播体の
表面上に形成されたガイド部材からなる請求項５に記載
のインクジェットヘッド。 - 【請求項７】 前記供給路は、前記弾性表面波伝播体に
形成された溝である請求項５に記載のインクジェットヘ
ッド。 - 【請求項８】 前記供給路は、前記弾性表面波伝播体の
上方に配置された管である請求項５に記載のインクジェ
ットヘッド。 - 【請求項９】 前記インク供給手段は、前記弾性表面波
伝播体の下面に設けられた、インクを貯留するインク溜
めと、前記弾性表面波伝播体を貫通して前記インク吐出
部とインク溜めとを連通する貫通穴とを有する請求項１
ないし４のいずれか１項に記載のインクジェットヘッ
ド。 - 【請求項１０】 弾性表面波の弾性表面波エネルギをイ
ンクに与えることで前記インクを飛翔させ、被記録媒体
に画像を形成させる画像形成装置であって、 請求項１ないし９のいずれか１項に記載のインクジェッ
トヘッドと、 前記インクジェットヘッドの弾性表面波発生手段への印
加電圧を個別に制御する電圧制御手段とを有することを
特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP37344898A JP2000062161A (ja) | 1998-06-09 | 1998-12-28 | インクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを用いた画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10-160838 | 1998-06-09 | ||
| JP16083898 | 1998-06-09 | ||
| JP37344898A JP2000062161A (ja) | 1998-06-09 | 1998-12-28 | インクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを用いた画像形成装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000062161A true JP2000062161A (ja) | 2000-02-29 |
Family
ID=26487204
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP37344898A Pending JP2000062161A (ja) | 1998-06-09 | 1998-12-28 | インクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを用いた画像形成装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000062161A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007185879A (ja) * | 2006-01-13 | 2007-07-26 | Brother Ind Ltd | インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 |
| US7471028B2 (en) | 2006-06-07 | 2008-12-30 | Fujifilm Corporation | Liquid ejection head and image forming apparatus |
| KR101378354B1 (ko) | 2012-08-20 | 2014-04-10 | 제주대학교 산학협력단 | 탄성표면파 대면적 잉크 토출 장치 및 이를 포함하는 대면적 박막 시스템 |
-
1998
- 1998-12-28 JP JP37344898A patent/JP2000062161A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007185879A (ja) * | 2006-01-13 | 2007-07-26 | Brother Ind Ltd | インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 |
| US7471028B2 (en) | 2006-06-07 | 2008-12-30 | Fujifilm Corporation | Liquid ejection head and image forming apparatus |
| KR101378354B1 (ko) | 2012-08-20 | 2014-04-10 | 제주대학교 산학협력단 | 탄성표면파 대면적 잉크 토출 장치 및 이를 포함하는 대면적 박막 시스템 |
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