JP2000052411A - 自動車用外装板およびその製造方法 - Google Patents
自動車用外装板およびその製造方法Info
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- JP2000052411A JP2000052411A JP23648598A JP23648598A JP2000052411A JP 2000052411 A JP2000052411 A JP 2000052411A JP 23648598 A JP23648598 A JP 23648598A JP 23648598 A JP23648598 A JP 23648598A JP 2000052411 A JP2000052411 A JP 2000052411A
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Abstract
ける外面の研磨や水研ぎを行なうことなく外面に塗膜を
塗布するだけで、剛性等の機械的強度に優れかつ外観良
好な自動車用外装板を製造できるようにする。 【解決手段】 キャビティ4a,5aの表面粗さが0.
9〜9.0μm、平均山間隔が10〜150μmの範囲
以内である微小凹凸を有する金型4,5を用い、型開き
された金型4,5間に23℃における曲げ弾性率が90
00kg/cm2以上の結晶性樹脂からなるパリスン3
を配置する。そののち、パリスン3内に加圧空気を導入
してキャビティに密着させ、密着中のキャビティの表面
温度Y℃が(前記結晶性樹脂のDSC曲線における結晶
化ピーク温度)<Y<(前記結晶性樹脂のDSC曲線に
おける融解ピーク温度)となるように昇温させてブロー
成形する。そして、自動車用外装板成形品1の外面に直
接塗膜を塗布する。
Description
車用外装板およびその製造方法に関するものである。
方法について説明する。
られた分割型式の金型を用い、型開きされた前記金型間
に引張弾性率が2000kg/cm2 となる温度が75
℃以上の非晶性樹脂からなるパリスンを配置したのち型
閉じし、ついで前記パリスン内に気体を吹込んで前記キ
ャビティに密着させる際に、前記キャビティ温度Y0℃
を前記非晶性樹脂の引張弾性率が2000kg/cm2
となる温度X℃に対して、 Y0 =(0.96X0 −37)〜(0.96X0 +3) の範囲以内になるように設定して密着させる(特公平6
−22875公報)。
成形において、高周波誘導加熱により金型の表面を選択
的かつ瞬間的に樹脂の熱変形温度以上に加熱して成形す
ることによって、成形品表面の光沢度を向上させる方法
(特公平1−27849号公報)。
2〜100μmの多数の微細な凹凸を形成させた溶融パ
リスンを、樹脂の結晶化温度以上に加熱された粗面度
0.5S以下の鏡面に仕上げされた金型にてブロー成形
する方法(特公平2−40498号公報)。
ち、(イ)は、非晶性樹脂製中空成形品の外面に斑点や
線状痕等が発生することが避けられず、外観良好性が厳
しく要請される自動車用外装板を製造する場合には、ブ
ロー成形された非晶性樹脂製中空成形品における外面の
研磨や水研ぎを行なって斑点や線状痕等を除去したの
ち、外面に塗膜を塗布しなければならない。このため、
工程数が多くなり製造コスト高を招くという問題点があ
った。
るための加熱装置を備えた特殊な成形装置を設備する必
要があるためコスト高を招くという問題点がある。
2〜100μmの多数の微細な凹凸を形成させるため
に、パリスンにメルトフラクチャーを発生させている
が、このメルトフラクチャーはそのコントロールが困難
で、量産には不向きであるという問題点がある。
に鑑みてなされたものであって、ブロー成形された自動
車用外装板成形品における外面の研磨や水研ぎを行なう
ことなく外面に塗膜を塗布するだけで、剛性等の機械的
強度に優れかつ塗装面にゆず肌などのない外観良好な自
動車用外装板を得ることができる自動車用外装板および
その製造方法を実現することを目的とするものである。
に本発明の自動車用外装板は、23℃における曲げ弾性
率が9000kg/cm2 以上の結晶性樹脂をブロー成
形した中空の自動車用外装板成形品の外面に15〜15
0μmの塗膜を塗布した自動車用外装板において、前記
自動車用外装板成形品の表面は、表面粗さが0.9〜
9.0μmの範囲以内でかつ平均山間隔が10〜150
μmの範囲以内である粗面を有することを特徴とするも
のである。
0kg/cm2 以上の結晶性樹脂には、3〜35重量%
の範囲以内の無機フィラーをブレンドすることもある。
00kg/cm2 以上の結晶性樹脂がポリプロピレンで
あるとよい。
は、中空の自動車用外装板成形品をブロー成形したの
ち、前記自動車用外装板成形品の外面に15〜150μ
mの塗膜を塗布する自動車用外装板の製造方法におい
て、前記自動車用外装板成形品の前記ブロー成形は、表
面粗さが0.9〜9.0μmの範囲以内でかつ平均山間
隔が10〜150μmの範囲以内である微小凹凸を有す
るキャビティを備えた金型を用い、型開きされた前記金
型間に23℃における曲げ弾性率が9000kg/cm
2 以上の結晶性樹脂からなるパリスンを配置したのち型
閉じし、ついで前記パリスン内に加圧流体を導入して前
記キャビティに密着させ、この密着中の前記キャビティ
の表面温度Y℃が次式 A<Y<1.07B ここで、A:23℃における曲げ弾性率が9000kg
/cm2 以上の結晶性樹脂のDSC曲線における結晶化
ピーク温度(℃) B:23℃における曲げ弾性率が9000kg/cm2
以上の結晶性樹脂のDSC曲線における融解ピーク温度
(℃) を満たすように昇温させることを特徴とするものであ
る。
造方法は、中空の自動車用外装板成形品をブロー成形し
たのち、前記自動車用外装板成形品の外面に15〜15
0μmの塗膜を塗布する自動車用外装板の製造方法にお
いて、前記自動車用外装板成形品の前記ブロー成形は、
表面粗さが0.9〜9.0μmの範囲以内でかつ平均山
間隔が10〜150μmの範囲以内である微小凹凸を有
するキャビティを備えた金型を用い、型開きされた前記
金型間に23℃における曲げ弾性率が9000kg/c
m2 以上の結晶性樹脂からなるパリスンを配置したのち
型閉じを開始し、前記型閉じの完了直前における前記キ
ャビティの表面温度Y℃を次式 A<Y<1.07B ここで、A:23℃における曲げ弾性率が9000kg
/cm2 以上の結晶性樹脂のDSC曲線における結晶化
ピーク温度(℃) B:23℃における曲げ弾性率が9000kg/cm2
以上の結晶性樹脂のDSC曲線における融解ピーク温度
(℃) を満たすように昇温させて型閉じを完了させ、ついで前
記パリスン内に加圧流体を導入して前記キャビティに密
着させることを特徴とする。
成形された樹脂製中空成形品の外面に発生する斑点や線
状痕等は、パリスンの外面に発生する肌荒れ、ダイライ
ン、ブツに起因するものである。
際に押出ヘッドを通過する溶融樹脂の流れに起因するも
ので、パリスンの外面に発生する約2μm以上の不規則
な凹凸である。
出ヘッド内における溶融樹脂の流れ方向の接合部に起因
するもので、パリスンの外面に発生する深さ2〜500
μmの筋状の窪みである。
因するもので、パリスンの外面に現われる5〜1000
μmの突部や凹部である。
果、これらパリスンの外面に発生する肌荒れ、ダイライ
ン、ブツによって結晶性樹脂製成形品の外面に発生する
斑点や線状痕等は、鏡面のキャビティを有する金型を用
いるよりもむしろキャビティに所定の表面粗さと平均山
間隔の微小凹凸を有する金型を使用し、しかも前記キャ
ビティの表面温度を所定の温度に設定してブロー成形す
ることで抑制できるという知見を得た。
きことであった。この知見は、以下に示す二つの点より
重要である。
れ、ダイライン、ブツによって結晶性樹脂製成形品の外
面に発生する斑点や線状痕等を、キャビティの表面温度
を所定の温度に昇温することにより除去できることが判
明したことである。所定の温度にパリスンの表面を昇温
させることにより、パリスンの押出し時に表面に形成さ
れた斑点や線状痕等を消去できるのである。このこと
は、キャビティの表面温度によりパリスンに一種の熱処
理を与えたようなものである。従来の技術によっては、
除去できなかった斑点や線状痕等が、このことにより除
去できるようになったのである。
キャビティの表面温度を所定の温度に昇温させると、パ
リスンの表面に発生する肌荒れ、ダイライン、ブツによ
り発生する斑点や線状痕等が除去できるが、このような
処理をすると新たにエアーマークと呼ばれるクレーター
状のものがその表面に発生することが判明した。このエ
アーマークはそのままその上に塗装を施すと、塗装面に
エアーマークが反映されるために、結局は従来と同じよ
うに塗装に当たっては、研磨や水研ぎによって除去しな
ければならないということになってしまう。このエアー
マークは、結晶性樹脂製成形品の形状が複雑であればあ
る程、その複雑な形状部分に発生する傾向にあることも
判明している。
キャビティの表面に表面粗さが0.9〜9μmの範囲以
内でかつ平均山間隔が10〜150μmの範囲以内であ
る微小凹凸を形成すると、エアーマークが防止できるだ
けでなく、このような微小凹凸によれば、たとえキャビ
ティ表面の表面粗さがパリスンの表面粗さより大きくと
も研磨や水研ぎ不要の良好な結果が得られるということ
である。つまり、特定の微小凹凸、特にその平均山間隔
が10〜150μmの範囲以内であると、微小凹凸が塗
膜にとって好適であるために、この結晶性樹脂製成形品
の上に塗装した際に、塗膜が一種の毛細管現象により、
その微小凹凸の内部に入って行き、その結果良好な塗装
面が得られるのである。発明者らが実際に押出し時のパ
リスンの表面を測定してみると、パリスン表面の表面粗
さは3μmでありその平均山間隔は539μmであっ
た。パリスンの表面は、その表面粗さがある程度小さく
てもその平均山間隔が大きいために、そのようなパリス
ンの表面状態を残したままの成形品の表面に塗装すると
その山部や谷部を塗膜により埋めることができず、塗装
面にその凹凸が現出してしまうためにゆず肌などの塗装
面の不良となるのであると予想される。
に発生する肌荒れ、ダイライン、ブツによって結晶性樹
脂製成形品の外面に発生する斑点や線状痕等は、鏡面の
キャビティを有する金型を用いるよりはむしろ、キャビ
ティの表面に所定の表面粗さと平均山間隔の微小凹凸を
有する金型を使用し、しかも前記キャビティの表面温度
を所定の温度に設定してブロー成形することで抑制でき
るという知見により得られたものである。
げ弾性率が9000kg/cm2 以上の結晶性樹脂をブ
ロー成形した中空の自動車用外装板成形品の外面に15
〜150μmの塗膜を塗布した自動車用外装板は、その
被塗装面が特定の粗面、つまり表面粗さが0.9〜9.
0μmの範囲以内であり平均山間隔が10〜150μm
の範囲以内であればその表面の塗装面はゆず肌などのな
い美麗な外観が得られるとともに、自動車用外装板とし
て要求される剛性等の機械的強度を備えたものとなるこ
とがわかったのである。
0kg/cm2 以上の結晶性樹脂に、3〜35重量%の
範囲以内の無機フィラーをブレンドすることで、ブロー
成形された自動車用外装板成形品に発生するパーティン
グラインを、サンディング等の通常の加工によって除去
し易くなる。無機フィラーのブレンド割合が3重量%よ
り少ないとサンディング等による前記パーティングライ
ンの除去作業時にささくれ等が発生して所定の表面粗さ
に仕上げることができなくなる。逆に無機フィラーのブ
レンド割合が35重量%より多いと硬くなりすぎて塗装
面の肌の低下、成形性の低下、製品物性の低下をまね
く。
法の第1の実施の形態について説明する。
5aの表面粗さが0.9〜9.0μmの範囲以内でかつ
平均山間隔が10〜150μmの範囲以内である微小凹
凸を有する分割型式の金型4,5を用い、型開きされた
金型4,5間に、23℃における曲げ弾性率が9000
kg/cm2 以上の結晶性樹脂からなるパリスン3を押
出ヘッド2より押し出して配置する。
てパリスン3を挟持し、ついで、図示しない吹込針にて
パリスン3内に加圧流体である約7kg/cm2 の加圧
空気を導入して膨張させることによって、キャビティ4
a,5aに密着させて、中空の自動車用外装板成形品1
をブロー成形する。
加熱水、スチーム、オイル等の熱媒体を用いる加熱手段
6,7によって、パリスン3がキャビティ4a,5aに
密着中のキャビティ4a,5aの表面温度Y℃が、次式 A<Y<1.07B ここで、A:23℃における曲げ弾性率が9000kg
/cm2 以上の結晶性樹脂のDSC曲線(JISK71
21参照)における結晶化ピーク温度(℃) B:23℃における曲げ弾性率が9000kg/cm2
以上の結晶性樹脂のDSC曲線(JISK7121参
照)における融解ピーク温度(℃) を満たすように昇温させる。
いて自動車用外装板成形品1を冷却し、ついで、図2に
示すように型開きして取り出し、余剰のバリを除去す
る。
を取り出す際の型開き開始時点においてキャビティ4
a,5aの表面温度Z℃を、Z≦A−15にすると、離
型後に変形のない外観の美麗な自動車用外装板成形品1
が得られる。
ン部分をサンディング処理にて除去し、ついで自動車用
外装板成形品1の外面に15〜150μmの塗膜を塗布
し、自動車用外装板を製造する。
の第2の実施形態について説明する。
5aの表面粗さが0.9〜9.0μmの範囲以内でかつ
平均山間隔が10〜150μmの範囲以内である微小凹
凸を有する分割型式の金型4,5を用い、型開きされた
金型4,5間に、23℃における曲げ弾性率が9000
kg/cm2 以上の結晶性樹脂からなるパリスン3を押
出ヘッド2より押し出して配置する。
開始し、加熱手段6,7によって金型を加熱して型閉じ
の完了直前における前記金型4,5のキャビティ4a,
5aの表面温度Y℃が、次式 A<Y<1.07B ここで、A:23℃における曲げ弾性率が9000kg
/cm2 以上の結晶性樹脂のDSC曲線(JISK71
21参照)における結晶化ピーク温度(℃) B:23℃における曲げ弾性率が9000kg/cm2
以上の結晶性樹脂のDSC曲線(JISK7121参
照)における融解ピーク温度(℃) を満たすように昇温させる。
いで、図示しない吹込針にてパリスン3内に加圧流体で
ある約7kg/cm2 の加圧空気を導入して膨張させる
ことによって、キャビティ4a,5aに密着させて、中
空の自動車用外装板成形品1をブロー成形する。
いて自動車用外装板成形品1を冷却し、ついで、図2に
示すように型開きして取り出し、余剰のバリを除去す
る。
を取り出す際の型開き開始時点においてキャビティ4
a,5aの表面温度Z℃を、Z≦A−15にすると、離
型後に変形のない外観の美麗な自動車用外装板成形品1
が得られる。
分をサンディング処理にて除去し、ついで自動車用外装
板成形品1の外面に15〜150μmの塗膜を塗布し、
自動車用外装板を製造する。
面の光沢や色調の鮮麗ないわゆる外観良好性が厳しく要
求される、スポイラー、バンパー、トランクリッド、サ
イドモール、フェンダー、ボンネット等をいう。
とは、JISK7171に示すものである。
/cm2 以上の結晶性樹脂は、自動車用外装板として要
求される剛性等の機械的強度を満足できるものであり、
例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、ポリア
ミド(6ナイロン等)、ポリブチレンテレフタレートの
単体樹脂、そしてこれらの結晶性樹脂を30重量%以上
含有する非晶性樹脂とのブレンド(アロイ)樹脂、さら
にはこれらの結晶性樹脂同士のブレンド(アロイ)樹脂
などである。非晶性樹脂とのブレンド(アロイ)樹脂と
しては、例えばポリアミド/変性ポリフェニレン・エー
テル樹脂あるいはポリプロピレン/ポリスチレン樹脂が
挙げられる。また、結晶性樹脂同士のブレンド(アロ
イ)樹脂としては、ポリプロピレン/ポリエチレン樹脂
が挙げられる。
ISK7121に規定されるDSC曲線における結晶化
ピーク温度であり、融解ピーク温度とは同様にJISK
7121に規定されるDSC曲線における融解ピーク温
度である。ここで、非晶性樹脂とのブレンド(アロイ)
樹脂の場合は、その含有する結晶性樹脂の結晶化ピーク
温度及び融解ピーク温度をそのブレンド(アロイ)樹脂
のそれぞれの温度とする。また、結晶性樹脂同士のブレ
ンド(アロイ)樹脂の場合は、その含有するそれぞれの
結晶性樹脂の当該温度をそれらの配合比率に応じた相加
平均から求めた温度が今回の温度として扱えることが判
明した。
がa%でありその融解ピーク温度がt1 であり、結晶性
樹脂(b)の融解ピーク温度がt2 であるブレンド樹脂
の融解ピーク温度Bは、 B=(a/100)t1 +(1−a/100)t2 となる。しかし、この2種類の結晶性樹脂(a)と結晶
性樹脂(b)の融解ピーク温度が近く、それぞれのDS
C曲線のピークがはっきり現れない場合は、そのDSC
曲線のピークの頂点を当該ブレンド物の融解ピーク温度
とした。
めることができる。
のそれぞれの温度を表1に示す。
および使用する金型のキャビティの微小凹凸の表面粗さ
は0.9〜9.0μmの範囲以内とするが、この表面粗
さとは、キャビティの表面を触針電気式粗さ測定器で測
定した最大高さを基本にした粗さ(JIS−B−060
1)であり、詳しくは粗面あるいは微小凹凸の山部
(凸)の最大高さと谷部(凹)の最大深さの和により求
めたものである。
合、表面が緩やかな曲線であることが多いため断面曲線
による最大高さRmax(JIS−B−0601)では
なく粗さ曲線(JIS−B−0601)から求められる
山部(凸)の最大高さと谷部(凹)の最大深さの和によ
り求めたものを採用した。このときの粗さ曲線カットオ
フ値は0.8mmとした。
した粗面の平均山間隔および使用する金型のキャビティ
の微小凹凸の平均山間隔は10〜150μmの範囲以内
とするが、この平均山間隔とは、キャビティの表面を触
針電気式粗さ測定器で測定した山部間の平均間隔であ
り、ここでは測定表面を任意に5カ所用意し各4mm幅
で測定した。
−0601)から測定長さ分だけ抜き取った部分の平行
線を横切って山から谷へ向かう点から次の山から谷へ向
かう横断面までの間隔の平均値である。このときの粗さ
に対する縦方向の倍率は20000倍または10000
倍とし、横方向の倍率は50倍とした。
でかつ平均山間隔が10〜150μmの範囲以内の微小
凹凸をキャビティに形成するには、粒度が150〜10
00のサンドを吹きつけること、つまりサンドブラスト
が好適である。
る塗膜の塗布は、公知の塗装方法と同様に塗料をエアス
プレーガンにて吹き付けることにより15〜150μm
の塗膜を形成する。
たので、その結果について説明する。
出機を備えたブロー成形機を用い、図3に示すような、
長さLが1200mm、幅Dが180mm、高さHが9
0mmであって平均肉厚が3mmのスポイラー成形品1
0をブロー成形したのち、スポイラー成形品10の外面
に50μmの塗膜を塗布したスポイラーを製造した。
よってキャビティの表面粗さを5.0μmとし平均山間
隔が25μmの微小凹凸を有する金型を用い、無機フィ
ラーとしてタルクを10重量%配合したポリプロピレン
(日本ポリケム株式会社製、EC−9、A=115℃、
B=162℃)のパリスンを220℃にて押し出し、キ
ャビティの表面温度を変化させることにより、各サンプ
ルを製造した。
0μmとし平均山間隔が25μmの微小凹凸を有する金
型を用い、キャビティの表面温度は一定にし、無機フィ
ラーの含有量を変化させてサンプル1〜9を製造した。
0μmとし平均山間隔が10μmの微小凹凸を有する金
型を用いた以外は実験例5と同様にサンプル1〜9を製
造した。
1.0μmとし平均山間隔が10μmの微小凹凸を有す
る金型を用いた以外は実験例5と同様にサンプル1〜9
を製造した。
0.9μmとし平均山間隔が10μmの微小凹凸を有す
る金型を用いた以外は実験例5と同様にサンプル1〜9
を製造した。
0.8μmとし平均山間隔が10μmの微小凹凸を有す
る金型を用いた以外は実験例5と同様にサンプル1〜9
を製造した。
9.0μmとし平均山間隔が30μmの微小凹凸を有す
る金型を用いた以外は実験例5と同様にサンプル1〜9
を製造した。
0μmとし平均山間隔が30μmの微小凹凸を有する金
型を用いた以外は実験例5と同様にサンプル1〜9を製
造した。
3.0μmとし平均山間隔が10μmの微小凹凸を有す
る金型を用いた以外は実験例5と同様にサンプル1〜9
を製造した。
3.0μmとし平均山間隔が9μmの微小凹凸を有する
金型を用いた以外は実験例5と同様にサンプル1〜9を
製造した。
5.0μmとし平均山間隔が150μmの微小凹凸を有
する金型を用いた以外は実験例5と同様にサンプル1〜
9を製造した。
5.0μmとし平均山間隔が160μmの微小凹凸を有
する金型を用いた以外は実験例5と同様にサンプル1〜
9を製造した。
ャビティの表面粗さを5.0μmとし平均山間隔が25
μmの微小凹凸を有する金型を用い、ポリプロピレン/
高密度ポリエチレンブレンド樹脂のパリスンを210℃
で押し出し、キャビティの表面温度を変化させることに
より1〜9のサンプルを製造した。ここで、ポリプロピ
レン/高密度ポリエチレン樹脂は、ポリプロピレン(日
本ポリケム株式会社製、EC−9、A=115℃、B=
162℃)と高密度ポリエチレン(旭化成工業株式会社
製、B−970、A=121℃、B=130℃)とを7
0:30の比率にてブレンドしたものであり、このブレ
ンド樹脂の各ピーク温度は、A116.8℃であり、B
=152.4℃である。
定にし、無機フィラーの含有量を変化させる以外は実験
例19と同様にサンプル1〜9を製造した。
2.0μmとし平均山間隔が10μmの微小凹凸を有す
る金型を用いた以外は実験例19と同様にサンプル1〜
9を製造した。
1.0μmとし平均山間隔が10μmの微小凹凸を有す
る金型を用いた以外は実験例19と同様にサンプル1〜
9を製造した。
0.9μmとし平均山間隔が10μmの微小凹凸を有す
る金型を用いた以外は実験例19と同様にサンプル1〜
9を製造した。
0.8μmとし平均山間隔が10μmの微小凹凸を有す
る金型を用いた以外は実験例19と同様にサンプル1〜
9を製造した。
9.0μmとし平均山間隔が30μmの微小凹凸を有す
る金型を用いた以外は実験例19と同様にサンプル1〜
9を製造した。
0μmとし平均山間隔が30μmの微小凹凸を有する金
型を用いた以外は実験例19と同様にサンプル1〜9を
製造した。
3.0μmとし平均山間隔が9μmの微小凹凸を有する
金型を用いた以外は実験例19と同様にサンプル1〜9
を製造した。
3.0μmとし平均山間隔が10μmの微小凹凸を有す
る金型を用いた以外は実験例19と同様にサンプル1〜
9を製造した。
5.0μmとし平均山間隔が150μmの微小凹凸を有
する金型を用いた以外は実験例19と同様にサンプル1
〜9を製造した。
5.0μmとし平均山間隔が160μmの微小凹凸を有
する金型を用いた以外は実験例19と同様にサンプル1
〜9を製造した。
1に示す。
りである。
位はμmであり、Smは成形品の粗面の平均山間隔を示
し、単位はμmである。変形、肌荒れ、エアーマーク、
ダイライン、ブツは、ブロー成形後でかつ塗装前の成形
品の外観を目視により判断した。
温度Y℃が175℃になると成形サイクルが300秒に
上がることが分かる。しかも、表7より、自動車用外装
板成形品を取り出す際の型開き開始時点におけるキャビ
ティの表面温度Z℃が、100℃を越えると成形品の変
形が発生し、成形品自体の塗面の外観も落ちることが分
かる。
リスン自体の伸びが悪くなり、表面に肌荒れが発生し、
その結果成形品の塗面が悪化した。フィラーが50重量
%となったサンプル9ではさらにパリスンの伸びが悪い
ためにブロー成形時に成形品に孔があき成形することが
できなかった。
を越えるとパリスンの伸びは極端に悪くなり、成形品の
表面が悪化し、その結果塗装面が悪化することが分か
る。
であるとパーティングライン部分をサンディング処理に
要する時間が40分近くと長くなることがわかる。
Rtは0.9〜9.0μmであることが必要であること
が分かる。
悪いことが分かるし、表15も同様に比べて悪い。これ
よりキャビティのRtは、0.9〜9.0μmであるこ
とが必要であることが分かる。
隔Smは10〜150μmであることが必要であること
が分かる。
悪いことが分かるし、表19も同様に比べて悪い。これ
よりキャビティの平均山間隔Smは10〜150μmで
あることが必要であることが分かる。
の表面は、表面粗さRtは0.9〜9.0μm、平均山
間隔Smは10〜150μmであることが必要であるこ
とが分かる。
パリスン自体の伸びが悪くなり、表面に肌荒れが発生
し、その結果成形品の塗面が悪化した。フィラーが50
重量%となったサンプル9ではさらにパリスンの伸びが
悪いためにブロー成形時に成形品に孔があき成形するこ
とができなかった。
を越えるとパリスンの伸びは極端に悪くなり、成形品の
表面が悪化し、その結果塗装面が悪化することが分か
る。
であるとパーティングライン部分をサンディング処理に
要する時間が50分近くと長くなることがわかる。
表面温度Y℃が165℃になると成形サイクルが300
秒に上がることが分かる。
凸の表面粗さRtは0.9〜9.0μmであることが必
要であることが分かる。
悪いことが分かるし、表26も同様に他に比べて悪い。
これによりキャビティのRtは、0.9〜9.0μmで
あることが必要であることが分かる。
隔Smは10〜150μmであることが必要であること
が分かる。
悪いことが分かるし、表31も同様に比べて悪い。これ
よりキャビティの平均山間隔Smは10〜150μmで
あることが必要であることが分かる。
品の表面は、表面粗さRtは0.9〜9.0μm、平均
山間隔Smは10〜150μmであることが必要である
ことが分かる。
で、次に記載するような効果を奏する。
に斑点や線状痕さらにはエアーマークが発生するおそれ
がなく、前記自動車用外装板成形品の外面を研磨や水研
ぎすることなく直接塗膜を塗布するだけで、剛性等の機
械的強度に優れかつ外観良好な自動車用外装板を製造す
ることができる。
を示す模式断面図である。
中で冷却したのち、金型を型開きした状態を示す模式断
面図である。
斜視図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 23℃における曲げ弾性率が9000k
g/cm2 以上の結晶性樹脂をブロー成形した中空の自
動車用外装板成形品の外面に15〜150μmの塗膜を
塗布した自動車用外装板において、 前記自動車用外装板成形品の表面は、表面粗さが0.9
〜9.0μmの範囲以内でかつ平均山間隔が10〜15
0μmの範囲以内である粗面を有することを特徴とする
自動車用外装板。 - 【請求項2】 請求項1記載の自動車用外装板におい
て、23℃における曲げ弾性率が9000kg/cm2
以上の結晶性樹脂には、3〜35重量%の範囲以内の無
機フィラーをブレンドしたことを特徴とする自動車用外
装板。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の自動車用外装板
において、23℃における曲げ弾性率が9000kg/
cm2 以上の結晶性樹脂がポリプロピレンであることを
特徴とする自動車用外装板。 - 【請求項4】 中空の自動車用外装板成形品をブロー成
形したのち、前記自動車用外装板成形品の外面に15〜
150μmの塗膜を塗布する自動車用外装板の製造方法
において、 前記自動車用外装板成形品の前記ブロー成形は、表面粗
さが0.9〜9.0μmの範囲以内でかつ平均山間隔が
10〜150μmの範囲以内である微小凹凸を有するキ
ャビティを備えた金型を用い、型開きされた前記金型間
に23℃における曲げ弾性率が9000kg/cm2 以
上の結晶性樹脂からなるパリスンを配置したのち型閉じ
し、ついで前記パリスン内に加圧流体を導入して前記キ
ャビティに密着させ、この密着中の前記キャビティの表
面温度Y℃が次式 A<Y<1.07B ここで、A:23℃における曲げ弾性率が9000kg
/cm2 以上の結晶性樹脂のDSC曲線における結晶化
ピーク温度(℃) B:23℃における曲げ弾性率が9000kg/cm2
以上の結晶性樹脂のDSC曲線における融解ピーク温度
(℃) を満たすように昇温させることを特徴とする自動車用外
装板の製造方法。 - 【請求項5】 中空の自動車用外装板成形品をブロー成
形したのち、前記自動車用外装板成形品の外面に15〜
150μmの塗膜を塗布する自動車用外装板の製造方法
において、 前記自動車用外装板成形品の前記ブロー成形は、表面粗
さが0.9〜9.0μmの範囲以内でかつ平均山間隔が
10〜150μmの範囲以内である微小凹凸を有するキ
ャビティを備えた金型を用い、型開きされた前記金型間
に23℃における曲げ弾性率が9000kg/cm2 以
上の結晶性樹脂からなるパリスンを配置したのち型閉じ
を開始し、前記型閉じの完了直前における前記キャビテ
ィの表面温度Y℃を次式 A<Y<1.07B ここで、A:23℃における曲げ弾性率が9000kg
/cm2 以上の結晶性樹脂のDSC曲線における結晶化
ピーク温度(℃) B:23℃における曲げ弾性率が9000kg/cm2
以上の結晶性樹脂のDSC曲線における融解ピーク温度
(℃) を満たすように昇温させて型閉じを完了させ、ついで前
記パリスン内に加圧流体を導入して前記キャビティに密
着させることを特徴とする自動車用外装板の製造方法。 - 【請求項6】 請求項4または5記載の自動車用外装板
の製造方法において、23℃における曲げ弾性率が90
00kg/cm2 以上の結晶性樹脂には、3〜35重量
%の範囲以内の無機フィラーをブレンドしたことを特徴
とする自動車用外装板の製造方法。 - 【請求項7】 請求項4または5記載の自動車用外装板
の製造方法において、自動車用外装板成形品を取り出す
際の型開き開始時点におけるキャビティの表面温度Z℃
を Z≦A−15 としたことを特徴とする自動車用外装板の製造方法。
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JP4127430B2 JP4127430B2 (ja) | 2008-07-30 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005241157A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-09-08 | Kyoraku Co Ltd | 発泡体ダクト |
JP2010203772A (ja) * | 2010-06-25 | 2010-09-16 | Kyoraku Co Ltd | 発泡体ダクト |
WO2016031537A1 (ja) * | 2014-08-25 | 2016-03-03 | 矢崎総業株式会社 | 樹脂成型品、及び、車両用表示装置 |
-
1998
- 1998-08-07 JP JP23648598A patent/JP4127430B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US11241959B2 (en) | 2014-08-25 | 2022-02-08 | Yazaki Corporation | Resin molded product and vehicle display device |
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